JP3809637B2 - ハトメ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製の装飾部を備えた金属製のハトメに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製の装飾部を備えた金属製のハトメを開示するものとしては、当該合成樹脂製(若しくは金属製等)の硬質材料からなる雌体を、係止穴を貫通させた環状体とし、前記係止穴に、その底面から頂面に向かって拡開されるテーパー面を形成するとともに、フランジ部と、布帛等の装着対象物を挟んで前記係止穴に挿入される筒状片とからなる雄体の、前記筒状片を前記雌体の頂面側から挿入される成形型で係止穴のテーパー面に密着するように拡開し、かしめ止めするようにしてなるハトメが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平5−80312号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に係る考案は、一般的なハトメにおいて、雌体側に雄体のかしめ脚が露出しないものとする考案であり、その底面から頂面に向かって拡開されるテーパー面を形成して、かしめ脚をテーパー面に密着するように拡開するものである。
【0005】
そして、特に、上記考案に係るハトメにおいて雌体を合成樹脂で形成する場合には、装飾性を高めることができるものの、当該合成樹脂が硬質である必要がある。即ち、合成樹脂に対して、直接かしめ脚でかしめる必要があることから、十分な強度が担保される必要がある。しかしながら、通常の強度が確保されている場合であっても、当該合成樹脂が硬質であることによって、急激な負荷が作用することなどにより、当該ハトメが破損することもある。
【0006】
また、上記した特許文献1に係るハトメにおいては、図6に示すように、かしめ脚90が係合穴から突出しないものの、装飾部9に、装飾機能を有さないかしめ脚90の縁部がそのまま露呈することから、この点において装飾性に劣るという欠点があった。
【0007】
更に、テーパー面にかしめ脚が密着するように取付けるものであることから、かしめ脚自体の強度が弱く、経時的な劣化により、がたつきが生じやすく、耐久性についても十分とはいえないものであった。
【0008】
一方、全て樹脂で形成したハトメにおいては、取付生地に対して常に予め取付穴を形成しなければならず、非常に不便であるという事情もあった。
【0009】
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、合成樹脂の破損を招来せず、通常の使用状態となる平面視においてかしめ脚の縁部がそのまま露呈することがなく、耐久性に優れ、装飾性の優れた装飾部が合成樹脂からなる金属製のハトメを提供することを、発明が解決しようとする課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
筒状のかしめ脚(10)の一端全周にフランジ(11)を形成した金属製の雄体(1)と、環状装飾部(20)の外縁部に起立縁(21)を形成してなる透明若しくは半透明の合成樹脂製の装飾体(2)と、前記雄体(1)のかしめ脚(10)に対応した中央穴(30)を形成した金属製の雌体(3)とからなり、前記雄体(1)のフランジ(11)の外面(13)と装飾体(2)の内面(22)とを密着状態として、当該雄体(1)のフランジ(11)に対して前記合成樹脂製の装飾体(2)の起立縁(21)をかしめて固着し、雄体(1)のかしめ脚(10)が、取付生地(4)と、雌体(3)の中央穴(30)とを連通して、かしめ固定するハトメにおいて、
装飾体 (2) は、起立縁 (21) の厚みを環状装飾部 (20) の厚みよりも薄くすることにより、当該起立縁 (21) と、環状装飾部 (20) における基端部との間に段差 (26) を形成したことを課題を解決するための手段とする。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、上記構成により、装飾体は、起立縁の厚みを環状装飾部の厚みよりも薄くして、当該起立縁と環状装飾部の縁部との間に段差を形成したので、装飾体の起立縁をかしめる際に、該起立縁のみが柔軟に湾曲し環状装飾部を変形させる負荷を低減させることができ、当該起立縁をかしめる際の雄体と装飾体との間に隙間が生ずることを防止し、取付生地に取付ける際に、装飾体の破損をより一層、防止することができる。
また、雄体のフランジに対して合成樹脂製の装飾体の起立縁をかしめて固着する際には、雄体のフランジと装飾体の内面とを密着状態とすることで、当該装飾体の強度が確保され、耐久性に優れたものとすることができるとともに、装飾体の割れを防止することができる。
【0012】
そして、本発明によれば、装飾部においてかしめ脚の縁部が、中央穴付近にそのまま露呈することもなく、装飾部全てを合成樹脂で被覆でき、また、当該合成樹脂を透明若しくは半透明とすることにより、金属製の雄体を透かせて呈示することができ、これまでになく樹脂の光沢に富んだ、装飾性の高いハトメを提供することができる。
【0013】
また、前記したように、雄体のフランジに対して合成樹脂製の装飾体の起立縁をかしめて冠着する際には当該装飾体の強度が確保されることから、合成樹脂製の装飾体を備えているにもかかわらず、雄体の係合脚を、取付生地を通して、雌体の中央穴に挿通した後かしめを行なう一般的なハトメ打ち機を利用することができる。したがって、既存設備により、新たな装飾性を備えたハトメを製造することができるとともに、雄体及び雌体について従来のハトメを使用することができることから、予め取付生地に対して穴を開ける必要のない、いわゆるセルフピアシングハトメを利用することもできる。
【0014】
そして、装飾体を形成する材質にナイロンを使用して、210℃乃至250℃の条件下において圧力略35t程度で射出成型したものとした場合には、特に有用な装飾体を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態及び実施例】
図1は本発明の実施例に係るハトメの雄体と装飾体とを取付ける状態を示す断面図、図2は同実施例に係るハトメの雄体及び装飾体を取付けてかしめた状態を示す断面図、図3は同実施例に係るハトメを取付生地に対して固着する直前の状態を示す説明断面図、図4は同実施例に係るハトメを取付生地に対して固着した状態を示す説明断面図、図5は同実施例に係るハトメの取付状態を示す平面図、図6は先行技術に係るハトメの取付状態を示す平面図である。
【0016】
本発明の実施例に係るハトメは、合成樹脂製の装飾体2と金属製の雄体1及び雌体3とからなるものである。以下、本実施例に係るハトメについて詳細に説明する。
【0017】
先ず、装飾体2は、合成樹脂として、ナイロン6(ユニチカ ナイロン6、CX−2500:ユニチカ株式会社製)を使用しており、200℃乃至300℃、更に好ましくは、210℃乃至250℃の温度下で、射出圧力35tで射出成形を行なうことで製造されるもので、図1に示すように、当該装飾体2は、中央穴25を形成した環状装飾部20と、該環状装飾部20の外周縁に形成される高さ1.56mm程度の起立縁21からなる環状体であり、前記環状装飾部20の内面22には、断面視円弧状となる窪み23を輪状に形成したものである。
【0018】
そして、最も荷重のかかる環状装飾部20における環状峰部24については厚さ0.7mmとし、該環状峰部24から外側端部27及び内側端部28に至るまでの周縁部分は最小値0.5mmとなるように当該環状峰部24から離れるにつれて徐々に厚みが減少するように形成し、厚みのばらつきは±0.05mm以内として非常に高精度なものとしている。
【0019】
また、装飾体2における起立縁21の厚みを0.35mm程度とし、環状装飾部20の厚みである0.7mmよりも薄くすることにより、当該起立縁21と環状装飾部20の基端部との間に段差26を形成している。
【0020】
次に、雄体1は、図1に示すように、先端にセルフピアシング機能(取付生地に事前に取付穴を形成する必要がなく、かしめ脚が取付生地に取付穴を形成する機能)を備えた筒状のかしめ脚10における基端側の全周にフランジ11を形成したものである。ここで、前記装飾体2の内面22に形成された窪み23と、フランジ11の外面13とが密着可能な構成となっている。
【0021】
また、雌体は、図3に示すように、いわゆる座としての役割を果たすものであり、中央穴30を形成した環状体であり、その全周縁は、やや取付生地4側へ湾曲した形状とすることで、取付生地4に対して食い込むものである。
【0022】
取付方法については、先ず、図1に示すように、雄体1と、環状装飾部20の外縁部に起立縁21を形成してなる有色透明の合成樹脂製の装飾体2とを、図1に示すように、前記雄体1のフランジ11と装飾体2の内面22とを密着した状態として、周縁に起立した装飾体2の起立縁21をかしめ、当該雄体1のフランジ11の周縁部14を包持固定する。これによって、装飾体2と雄体1とが一体として固着される。
【0023】
その後、前記筒状のかしめ脚10によって、取付生地4を貫通し、更に、中央穴30を形成し環状となる金属製の雌体3を連通して、当該筒状のかしめ脚10をかしめて固定するのである。
【0024】
ここで、前記したように、本発明において装飾体2は、ナイロン6を使用しているが、このほか、他のナイロンやポリウレタン、ポリアセタール、シリコンポリマー等を使用することもできる。しかしながら、本実施例に開示したナイロン6の場合は、成形条件が比較的緩慢であり、安価に無色、有色透明な装飾体を製造することができる点において特に優れたものである。
【0025】
また、上記実施例においてナイロン6を使用した場合には、200℃乃至300℃、更に好ましくは、210℃乃至250℃の温度下で、射出圧力35tで行なう。尚、300℃を超えると、強度の低下を起こすこととなるため、使用に耐え得ないものとなる。
【0026】
以上のように、本発明によれば、合成樹脂からなる装飾体2を特定条件下で形成するとともに、その形状において、雄体1と密着する形状とし、十分な強度を確保することにより、かしめ作業によっても割れない合成樹脂製の装飾体を備えたハトメを得ることができるのである。
【0027】
また、当該装飾体は、透明若しくは半透明とすることができ、直接金属部分が装飾部分に露出することもないことから、これまでにない優れた美感を生じさせることができる非常に優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るハトメの雄体と装飾体とを取付ける状態を示す断面図である。
【図2】 本発明の実施例に係るハトメの雄体及び装飾体を取付けてかしめた状態を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施例に係るハトメを取付生地に対して固着する直前の状態を示す説明断面図である。
【図4】 本発明の実施例に係るハトメを取付生地に対して固着した状態を示す説明断面図である。
【図5】 本発明の実施例に係るハトメの取付状態を示す平面図である。
【図6】 先行技術に係るハトメの取付状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 雄体
10 かしめ脚
11 フランジ
12 穴
13 外面
14 周縁部
2 装飾体
20 環状装飾部
21 起立縁
22 内面
23 窪み
24 環状峰部
25 中央穴
26 段差
27 外側端部
28 内側端部
3 雌体
30 中央穴
4 取付生地
9 (先行技術)ハトメ
90 (先行技術)かしめ脚
Claims (1)
- 筒状のかしめ脚(10)の一端全周にフランジ(11)を形成した金属製の雄体(1)と、環状装飾部(20)の外縁部に起立縁(21)を形成してなる透明若しくは半透明の合成樹脂製の装飾体(2)と、前記雄体(1)のかしめ脚(10)に対応した中央穴(30)を形成した金属製の雌体(3)とからなり、前記雄体(1)のフランジ(11)の外面(13)と装飾体(2)の内面(22)とを密着状態として、当該雄体(1)のフランジ(11)に対して前記合成樹脂製の装飾体(2)の起立縁(21)をかしめて固着し、雄体(1)のかしめ脚(10)が、取付生地(4)と、雌体(3)の中央穴(30)とを連通して、かしめ固定するハトメにおいて、
装飾体 (2) は、起立縁 (21) の厚みを環状装飾部 (20) の厚みよりも薄くすることにより、当該起立縁 (21) と、環状装飾部 (20) における基端部との間に段差 (26) を形成したことを特徴とするハトメ。
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