JP3809548B2 - 計算機システムおよびプログラムのインストール方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、計算機システム及び計算機システムにおけるプログラムのインストール方法に関し、特に、複数の計算機を対象としてプログラムのインストールを行うための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
計算機へのプログラムのインストールには、インストールの一連の手続きを実行するプログラムであるインストーラと、インストールされるプログラムの本体、その他必要なインストール用ファイル群とを格納したCD−ROM等の可搬の記録メディアが用いられる。従来一般に、インストールの作業では、作業者が計算機に備えられたCD−ROM装置等の記憶装置に記録メディアを装填し、計算機上でインストーラを実行させることにより行われていた。
【0003】
計算機にプログラムをインストールするための別の方法として、計算機とネットワークを介して接続されているファイルサーバからプログラムのインストールを行う方法がある。この方法では、ファイルサーバが有し、他の計算機から、いわゆるネットワークディスクとしてマウント可能な記憶装置にインストール用のファイル群を格納しておく。作業者は、プログラムをインストールしようとする計算機を起動して、ファイルサーバの記憶装置をネットワークディスクとしてマウントする。この後、作業者は、ファイルサーバの記憶装置に格納されているインストーラを計算機上で実行させ、プログラムの本体ファイルや、その他の必要なファイル群をファイルサーバの記憶装置から計算機に読み込み、計算機が備えるディスク装置などの記憶装置の適切な位置に格納する。
【0004】
ネットワーク上の複数の計算機にプログラムをインストールする場合には、作業者は、計算機ごとに上述した作業を実施する。ファイルサーバのディスク装置は、すべての計算機から共通して使用することができるので、作業者は、略同時に複数の計算機でインストーラを起動することもできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、可搬の記録メディアでは、ファイルの転送速度が遅いため、インストールに要する時間が長くなる。複数台の計算機を対象としてインストールを実行する場合には、台数分の回数のインストール作業を実施する必要があり、処理時間が台数に比例して長くなる。複数の記録メディア用いることで複数の計算機に対するインストール作業を並行して実行することは可能である。しかし、この場合でも用意できる記録媒体の枚数には制限があり、計算機の台数が多い場合、繰り返し処理はさけられない。このように並行処理を実行する場合でも、記録メディアの装填や、インストーラの起動、各種設定処理等は計算機ごとに行う必要があるため、複数の作業者が必要になる。
【0006】
一方、ネットワーク経由でインストールを実行する場合は、可搬の記録メディアを用いるよりはファイル転送を高速化できる可能性がある。しかし、複数の計算機に対してインストールを並行して実行すると、ファイルサーバとネットワークにおけるファイルの転送速度がボトルネックとなり、結局、必要な転送速度が得られず、作業を複数回繰り返さなくてはならない。一般に、プログラムの機能向上や、不具合の修正などにより、プログラムに対するバージョンアップが定常的に行われ、これに付随してプログラムのインストール作業も定常的に発生する。このため、インストール作業における人件費などの費用は、計算機システムを維持・管理するための運用コストを増大させる要因となっている。
【0007】
別の問題として、インストール作業を実行する作業者が計算機を所有している機関に所属しない場合、そのような作業者が計算機の設置してある場所に立ち入ることは、機密上等の問題により好ましくない。また、インストール作業は、プログラムによって方法が異なり、すべての作業者がすべてのプログラムのインストール方法を習熟するためには多大なトレーニング時間が必要になる。作業者によるインストール方法の習熟が不十分な場合、失敗によるインストール作業のやり直しや、ディスク装置内部のファイルの破壊等、二次的な問題が生じるおそれもある。
【0008】
本発明の目的は、計算機システムにおいて、計算機にプログラムをインストールする際の処理を効率的なものとして、計算機システムの維持管理に必要とされる運用コストの低減が可能なプログラムのインストール方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一つの側面によれば、複数の計算機、オペレータにより複数の計算機へのプログラムのインストール操作が行われる管理コンソール、及び計算機及び管理コンソールと接続されたストレージを有する計算機システムにおいて、計算機にプログラムをインストールするための方法が提供される。この方法では、管理コンソールからの制御により計算機上でインストールエージェントの処理を開始させる。インストールエージェントは、処理を開始すると、ストレージ内の第1の記憶装置に格納されているインストーラプログラムを計算機上にロードして起動する。インストーラプログラムは、起動されると、第1の記憶装置に格納されているインストールするプログラムに関係するファイルをその計算機により利用される第2の記憶装置に転送してプログラムのインストールを実行する。
【0010】
本発明の他の側面によれば、複数の計算機、オペレータにより複数の計算機へのプログラムのインストール操作が行われる管理コンソール、及び計算機及び管理コンソールと接続されたストレージを有する計算機システムが提供される。ストレージは、前記複数の計算機に共用される第1の記憶装置と、前記複数の計算機の各々に専用に利用される複数の第2の記憶装置を備える。第1の記憶装置には、計算機にインストールされるプログラムに関連するファイルと、プログラムのインストールを実行するインストーラプログラムが格納される。第2の記憶装置には、それぞれの計算機で実行されるインストールエージェントと、インストールエージェントにより参照されるコントロールファイルが格納される。管理コンソールは、各計算機上でインストールエージェントの実行を開始させるためのインストールマネージャを有する。本発明の好ましい態様において、各計算機は、インストールマネージャからの指示に応じて電源をオンする電源制御回路を備える。インストールマネージャは、各計算機の電源をオンすることにより各計算機上でインストールエージェントによる処理を開始させる。インストールエージェントは処理を開始すると、コントロールファイルの内容に従ってインストーラプログラムを計算機上で起動する。インストーラプログラムは、第1の記憶装置から関連するファイルを読み出し、当該計算機に専用の第2の記憶装置に転送してプログラムのインストールを行う。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。本実施形態における計算機システムは、複数の計算機2a、2b、・・・、2n(以下では、個々の計算機を区別せずに説明する場合、参照番号として2を用いる)、これら複数の計算機2により共用されるストレージ1、計算機システムを管理するための管理コンソール4、及び、複数の計算機2、管理コンソール4、及びストレージ1が接続されるファイバチャネル接続装置3を有している。計算機2、管理コンソール3、及びストレージ1とファイバチャネル接続装置3との間は、ファイバチャネル5により接続される。各計算機2と管理コンソール4は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)6を介して相互に通信可能に接続されている。また、管理コンソール4とストレージ1は、通信路7により接続されている。
【0012】
本実施形態では、計算機2としてはPC(Personal Computer)を用いることを想定して説明する。もちろん、計算機2として、サーバや、ワークステーション等の計算機を用いることも可能である。計算機2とストレージを接続するためのインタフェース(以下I/Fと略記する)には、その接続距離と速度の面で適切であるファイバチャネルを用いられているが、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394バス等のインタフェースが用いられていてもよい。
【0013】
図2は、計算機2の構成を示す簡略なブロック図である。21は、情報の入力を受け付け、あるいは、出力するための入出力装置、22は、計算機2全体の制御を行う中央処理装置(CPU)、25は、ファイバチャネルの接続、制御を行うために搭載されるファイバチャネルボード、24は、LAN6を介して通信を行うためのLANボード、23は、CPU22が各種制御を実行するために必要なプログラムやデータを格納するためのメモリである。メモリ23には複数のプログラムが格納されている。
【0014】
ファイバチャネルボード25は、ファイバチャネルの制御を行うファイバチャネルコントローラ250、ファイバチャネルコントローラが制御をするために必要なプログラムやデータ、及びCPU22がファイバチャネルコントローラ250を制御するために必要なプログラムやデータを格納したメモリ251を有する。メモリ251に格納されるプログラムには、CPU22がファイバチャネルコントローラ250を制御して、ストレージ1からOSをローディングして起動するために実行するブートアップ制御プログラムが含まれる。また、メモリ251には、2511は、ファイバチャネルコントローラ250を一意に識別するために設けられる名称の情報であるWWN(World Wide Name)2512が保持される。本実施形態では、ファイバチャネルコントローラ25、メモリ251が計算機2に搭載されるボード上に設けられているが、これらは、例えば、CPU22等が搭載されているボード上に直接実装されていてもよい。
【0015】
LANボード24には、計算機2の外部から、計算機2のメイン電源スイッチ26を制御して、計算機2の電源のオン/オフなどを行うためのリモートパワーオン回路241が設けられている。
【0016】
図3は、ストレージ1の構成を示す簡略なブロック図である。ストレージ1は、ストレージ1全体の制御を司るコントロールユニット11、ファイバチャネル5への接続と、その制御を行うファイバチャネルコントローラ15、コントロールユニット11が、ストレージ1の制御を行うために実行するプログラムやデータを格納したメモリ12、管理コンソール4との間の通信を制御する通信インタフェース16、及び複数の論理ユニット(LU)13a、13b、・・・、13n、及び14を有する。なお、図に示される通信LU17は、本実施形態では特に必要とされるものではなく、これについては、第2の実施形態において説明する。
【0017】
論理ユニットは、計算機2から認識される仮想的なボリューム(記憶デバイス)であり、計算機2は、1つのLUを1台の論理的なディスク装置として認識する。論理ユニットは、計算機とストレージを接続するインタフェースの一つであるSCSI(Small Computer System Interface)の仕様において定義された名称である。SCSIでは、個々の論理ユニットを識別するために、各論理ユニットに論理ユニット番号(Logical Unit Number:LUN)が識別子として付与される。以下、本明細書では、論理ユニットを単にLU、論理ユニット番号をLUNと表記する。ストレージ1は、内部に複数のLUを定義し、構築することができる。ストレージ1の内部で定義されるLUを内部LUと呼ぶ。各内部LUには、それらをストレージ1内部で管理するために、0から始まる整数のシリアル番号が付けられる。この番号を内部LUNと呼ぶ。
【0018】
各計算機2には、定義された複数のLUの中から、それぞれに専用のLU13(以下では、論理ユニット13a、13b、・・・、13nを個々に区別する必要のない時には参照番号として13を用いる)が割り当てられる。本明細書では、いずれかの計算機に専用に割り当てられるLU13をローカルLUとも呼ぶ。一方、LU14は、すべての計算機2、及び管理コンソール4により共用され、これらのいずれからもアクセス可能なLUである。このように複数の計算機から共用されるLUを本明細書では、共用LUとも呼ぶ。計算機2は、OSのブートアップ時に、接続されているストレージをサーチし、それらのLUNを検出する。一般に、PC等の計算機によるLUNの検出には、(a)LUNを0から順にサーチする、(b)LUNは連続番号で存在することを仮定し、存在しない番号があれば、それ以降のサーチは行わない、といった制約がある。このような制約がある場合、各計算機2が検出するLUNとして、内部LUNをそのまま用いようとすると、各計算機2に対して、それぞれの計算機2からアクセスが可能なLUの内部LUNのみを認識させることができなくなる。本実施形態では、計算機2が、利用可能なLUのLUNのみを0から始まる連続番号として認識できるように、各計算機に対して、仮想的なLUNを認識させる。以下では、計算機2により認識される仮想的なLUNを仮想LUNと呼ぶ。内部LUNと仮想LUNとの間の対応関係は、後述するLUN管理テーブルにより管理される。
【0019】
メモリ12には、LUを定義したり作成したりするためにコントロールユニット11が実行するLU定義プログラム121、各計算機2から各LUへのアクセスを制御するためにコントロールユニット11により実行されるアクセス制御プログラム123、及び、各計算機2からLUへのアクセスを制御する際に、コントロールユニット11が参照する管理情報を格納したLUN管理テーブル122が格納されている。
【0020】
図4は、LUN管理テーブルの一例を示すテーブル構成図である。LUN管理テーブル122は、内部LUとその内部LUを利用可能な計算機との組に対応した複数のエントリを有する。各エントリには、ポート番号1221、Target ID1222、仮想LUN1223、内部LUN1224、WWN1225、S_ID1226、及び属性1227が設定される。これらの情報は、例えば、LUの作成、定義を行う際に、システムの管理者により管理コンソール4を介して設定される。
【0021】
ポート番号1221は、ストレージ1が備えるファイバチャネルの接続ポートに付与された番号である。本実施形態では、ストレージ1が有する接続ポートの数を1つと仮定し、ポート番号1221には、一律0が格納されるものとする。
【0022】
Target ID1222は、計算機2とのインタフェースにおいて、ストレージ1に割り当てられた識別子である。本実施形態のように計算機2とストレージ1とを接続するインタフェースにファイバチャネルが用いられる場合は、Target ID1221として、各ポートに対して初期化時に付与されるD_ID(Destination ID)を用いることができる。インタフェースとしてSCSIが用いられる場合、同一ポートに複数のIDを付与することができる。このような場合には、そのときの各LUNが属するTarget IDをこのフィールドに設定する。インタフェースがファイバチャネルの場合、接続ポートの番号とD_IDは、1対1に対応させることができるので、ポート番号1221とTarget ID 1222のいずれか一方を省略してもよい。本実施形態では、インタフェースにファイバチャネルを用いているので、Target ID1221は未使用とし、一律0が設定される。
【0023】
仮想LUN1223と内部LUN1224は、WWN1225に設定された情報により識別される計算機2が認識している仮想LUNとその仮想LUNに対応する内部LUNとの関係を保持する。
【0024】
WWN1225には、計算機2のファイバチャネルコントローラ250に設定されているWWN2512が設定される。WWNは、ファイバチャネルのポートとポートの接続関係を確立するポートログイン処理の際に、各計算機2から通知される情報である。
【0025】
S_ID1226は、ファイバチャネルのフレームヘッダに設定されるID情報であり、フレームを作成したソース(イニシエータ)を識別するIDである。S_IDは、ファイバチャネルの初期化の際に、動的に割り当てられる。WWNとS_IDの関連づけを行うことで、フレーム毎にWWNを調べなくてもS_IDを検査することで計算機2を特定することができる。
【0026】
属性1227は、各LUの所有属性を示す。「専用」は、1台の計算機2に専用に割り当てられたLUであることを示す。「共用」は複数の計算機2により共用されるLUであることを示す。
【0027】
ここで、計算機2aのWWNが“WWNa”、S_IDが“S_IDa”、計算機2bのWWNが“WWNb”、S_IDが“S_IDb”、計算機2nのWWNが“WWNn”、S_IDが“S_IDn”、管理コンソール4のWWNが“WWNz”、S_IDが“S_IDz”と仮定する。図4に示すLUN管理テーブル122から、例えば、計算機2aには、専用のローカルLU13aとして、内部LUNが0のLUが割り当てられ、計算機2aからは、LUN“0”のLUとして認識されることが理解される。同様に、計算機2bには、専用のローカルLUとして、内部LUNが1のLUが割り当てられ、計算機2bからは、LUN“0”のLUとして認識されることが理解される。また、内部LUN“k”のLUは、複数の計算機から共用されるLUであって、計算機2a、2b、2nからは、LUN“1”のLUとして認識され、管理コンソール4からは、LUN“0”のLUとして認識されることが理解される。
【0028】
図5は、ローカルLU13に格納されるプログラム等の説明図である。ローカルLU13には、そのLUが割り当てられた計算機2が使用するプログラムとして、オペレーティングシステム(OS)131、インストールエージェントプログラム(以下では、インストールエージェントと表記する)132、通信プログラム134、及びシャットダウンプログラム135が格納される。これらのプログラムは、計算機2のメモリ23にロードされ、CPU22により実行される。
【0029】
OS131は、計算機2上で各種のプログラムの実行やハードウェアの制御等を行うためのプログラムであり、自身の設定情報や構成情報、計算機2上で実行されるプログラムに関する情報、及びその計算機2を利用するユーザに関する情報などを保持・管理するレジストリ1311を有する。インストールエージェント132は、プログラムのインストールを行うインストーラプログラムを起動し、従来作業者が実行していたインストール作業の一部、またはすべての処理を代行するプログラムである。通信プログラム134は、管理コンソール4との間の通信を制御し、インストール作業の進捗状況やエラーの発生状況を報告するプログラムである。シャットダウンプログラム135は、計算機2をシャットダウンするためのプログラムである。
【0030】
ローカルLU13は、上述したプログラムの他、インストールエージェント132をコントロールするための情報を保持したインストールエージェントコントロールファイル133、計算機2において実行されたプログラムのインストール作業の進捗情報、作業の成功/失敗等の各種ステータス情報などを保持する計算機ステータステーブルファイル136を格納している。
【0031】
図6は、共有LU14に格納されるプログラム等の説明図である。共用LU14には、インストーラプログラム141、インストール用ファイル群142が格納されている。インストール用ファイル群142には、インストーラプログラム141によりインストールされるプログラムの本体ファイルや各種設定ファイルなどのインストールに必要なファイルが含まれる。インストーラプログラム141、およびインストール用ファイル群142は、インストール作業に先立って、作業者により、CD−ROM等の可搬メディアから共有LU14にコピーされる。
【0032】
インストーラプログラム141は、インストールエージェント132により計算機2のメモリ23にロードされて実行される。インストール用ファイル群はインストーラプログラム141により参照され、あるいは、インストーラプログラム141が実行されている計算機2のローカルLU13にコピーされる。
【0033】
図7は、管理コンソール4の構成を示す簡略なブロック図である。管理コンソール4は、管理者が管理コンソール4を操作するための入出力装置41、管理コンソール4全体の制御を司るCPU42、CPU41が実行するプログラムやデータを格納するためのメモリ43、ファイバチャネル5への接続、制御を行うファイバチャネルボード45、LAN6を介して通信を行うためのLANボード44、管理コンソール4のOSやプログラムを格納するディスク装置46、ストレージ1との間の通信を行う通信インタフェース47を有する。
【0034】
メモリ43に格納されるプログラムには、インストールの作業全般を制御するインストールマネージャプログラム431(以下では、インストールマネージャと表記する)が含まれている。インストールマネージャ431は、以下に説明する複数のサブプログラムを含んで構成される。
【0035】
図8は、インストールマネージャ431の構成を示す概念図である。インストールマネージャ431は、リモートパワー制御プログラム4311、インストールエージェントコントロールファイル配信プログラム4312、インストールエージェント配信プログラム4313、レジストリ変更プログラム4314、シャットダウンプログラム配信プログラム4315、進行状況表示プログラム4316、通信プログラム4317、及び、通信プログラム配信プログラム4318を有する。
【0036】
リモートパワー制御プログラム4311は、計算機2の電源のオン/オフ、並びにリブートを物理的に離れた場所から制御するためのプログラムである。インストールエージェントコントロールファイル配信プログラム4312は、各計算機2にインストールエージェントコントロールファイル133を配信するためのプログラムである。インストールエージェント配信プログラム4313は、各計算機2にインストールエージェント132を配信するためのプログラムである。レジストリ変更プログラム4314は、計算機2のレジストリ1311を物理的に離れた場所から変更するためのプログラムである。シャットダウンプログラム配信プログラム4315は、各計算機2にシャットダウンプログラム135を配信するためのプログラムである。進行状況表示プログラム4316は、各計算機2におけるインストール作業の進捗状況やエラーの発生状況を表示するためのプログラムである。通信プログラム4317は、各計算機2と通信し、インストール作業の進捗状況やエラーの発生状況を獲得するためのプログラムである。通信プログラム配信プログラム4318は、各計算機2に通信プログラム134を配信するためのプログラムである。
【0037】
図9は、インストールの準備作業として行われる処理のフローチャートである。
【0038】
作業者は、まず、インストールの対象となる計算機2の電源をオンにする。具体的には、管理コンソール4のインストールマネージャ431を起動し、リモートパワー制御プログラム4311により、リモートパワーオンパケットを作成し、インストールを行う計算機2に対して送信する。リモートパワーオンパケットは、そのフォーマットの一例を図10に示すように、ヘッダ901とデータ部902を有する。データ部902は、同期部9021と電源をオンする計算機2のMACアドレス9022を1または複数含んで構成される。計算機2のLANボード24上にあるリモートパワーオン制御手段241は、リモートパワーオンパケット900を受信すると、そのデータ部902に設定されているMACアドレス9021を調べる。リモートパワーオン制御手段241は、データ部902に設定されているMACアドレス9021とLANボード24のMACアドレスとを比較し、一致するものが含まれている場合はメイン電源スイッチ26を制御し、計算機2の電源をオンする(ステップ701)
インストールの対象となる計算機2の電源がオンされると、インストールマネージャ431は、インストールエージェントプログラム配信プログラム4313を実行し、LAN6を介して各計算機2にインストールエージェント132を配信する。各計算機は、インストールエージェント132受信すると、それを専用のローカルLU13に格納する。なお、このステップ、及びこれ以後のステップにおいて計算機2に配信されるプログラムは、各計算機2のローカルLU13を管理コンソール4にネットワークディスクとしてマウントし、管理コンソール4から直接各計算機2のローカルLU13に格納してもかまわない(ステップ702)。
【0039】
続いて、インストールマネージャ431は、通信プログラム配信プログラム4318により通信プログラム134を、シャットダウンプログラム配信プログラム4315によりシャットダウンプログラム135を各計算機2に配信する。これらのプログラムは、インストールエージェント132と同様にローカルLU13に格納される(ステップ703、704)
次に、インストールマネージャ431は、インストールエージェントコントロールファイル133を作成する。図11にインストールエージェントコントロールファイル133の構成を示す。インストールエージェントコントロールファイル133は、情報として、選択インストーラ1331、エージェントオン/オフ識別子1332、インストーラ起動時刻1333、インストールキー情報1334を含んでいる。選択インストーラ1331は、計算機2が起動すべきインストーラプログラム141の保存場所と名前を表す。この情報により、インストーラプログラムが複数存在している場合、どの計算機2にどのインストーラプログラム141を起動させるかをコントロールすることができる。エージェントオン/オフ識別子1332は、計算機2のインストールエージェント132がインストール処理をするかどうかの判定に用いる識別子である。エージェントオン/オフ識別子1332には、オン属性かオフ属性のいずれかが記される。インストーラ起動時刻1333は、インストーラプログラム141を起動する時刻をインストールエージェント132に指示するための情報である。インストールキー情報1334は、不正なインストールを防止するために用意される情報である。インストールエージェント132は、適切なキー情報が格納されている時のみインストールを実行する。この情報は必要に応じ用いればよく、必須情報ではない。インストールキー情報1334の内容については後述する(ステップ705)。
【0040】
インストールマネージャ431は、インストールエージェントコントロールファイル配信プログラム4312により、作成したインストールエージェントコントロールファイル133を各計算機2に配信する。このファイルは、各計算機に配信されると、それぞれの計算機2のローカルLU13に格納される(ステップ706)。
【0041】
各プログラム、及びインストールエージェントコントロールファイルの配信を終えると、インストールマネージャ431は、レジストリ変更プログラム4314により、計算機2が自動ログオンし、インストールエージェント132の実行を開始するように計算機2のレジストリ1311を変更する(ステップ707)。続いて、インストールマネージャ431は、リモートパワー制御プログラム4311により、計算機2のシャットダウンプログラム135を起動し、計算機2をシャットダウンする(ステップ708)。
【0042】
インストールを行う計算機2のシャットダウンの後、インストールマネージャ431は、インストーラプログラム141、インストール用ファイル群142を共用LU14に格納する(ステップ709、ステップ710)。
【0043】
以上でインストールの準備作業が終了する。
【0044】
図12は、インストールの実行作業の流れを示すフローチャートである。
【0045】
作業者は、管理コンソール4を操作して、ステップ701と同様に、インストールマネージャ431を起動し、リモートパワー制御プログラム4311により、インストール作業を行う計算機2の電源をオンする(ステップ801)。
【0046】
各計算機2では、電源がオンされると、OS131を起動し、自動的にログオンが行われる。計算機2は、立ち上がると、インストールエージェント132の実行を開始する。なお、本実施形態では、OS131が起動すると、自動的にインストールエージェント132を起動し、作業が開始されるが、インストールエージェント132を計算機2に常駐するプログラムとして実現することも可能である。この場合、プログラム間通信により、インストールマネージャ431がインストールエージェント132に開始指示を与えるようにすればよい(ステップ802)。
【0047】
計算機2のインストールエージェント132は、動作を開始すると、計算機用ローカルLU13にあるインストールエージェントコントロールファイル133を参照する(ステップ803)。
【0048】
インストールエージェント132は、インストールエージェントコントロールファイル133のエージェントオン/オフ識別子1332を検査する。エージェントオン/オフ識別子1332がオン属性を示していれば、続いて、インストールキー情報1334を確認する。インストールキー情報1334としては、例えば、インストールするプログラムの開発元が発行したライセンスキー情報や、インストールマネージャとインストールエージェントの開発元が発行したライセンスキー情報などを用いることができる。これらの情報を用いることで、インストールしようとするプログラムが、正規にライセンスを受けたものであるか否か確認できる。また、インストールキー情報1334として、インストールが許可される計算機2のWWNやMACアドレスといった識別情報を用いてもよい。インストールエージェント132は、このような情報を計算機上の識別情報と比較して、自計算機がインストールを許可された計算機であるか否か確認することができる。インストールキー情報1334として、このような計算機の識別情報と先に述べたライセンスキー情報を併用してもかまわない。エージェントオン/オフ識別子1332がオフ属性、あるいは、インストールキー情報1334が有効なものでない場合、インストールエージェントは、プログラムのインストールを行わずに処理を終了する(ステップ804)。
【0049】
エージェントオン/オフ識別子1332がオン属性であり、かつ、インストールキー情報1334が有効なものであれば、インストールエージェント132は、共用LUに格納されているインストーラプログラム141をメモリ23にロードして起動する。なお、ステップ804において、インストールエージェントコントロールファイル133のインストーラ起動時刻1333でインストーラプログラムの起動時刻が指定されていた場合、インストールエージェント133は、その時刻までインストーラプログラムの起動を保留する。
【0050】
インストーラプログラム141は、起動されると、プログラムのインストールを行う。この際、インストーラプログラム141は、計算機2のレジストリ1311にインストール情報を反映させるため、インストール用ファイル群142を共用LU14からファイバチャネルを介して計算機2のメモリ23に読み込み、続いて計算機用ローカルLU13にそれらのファイルを転送する(ステップ806)。
【0051】
インストーラプログラム141によるインストール処理が終了すると、インストールエージェント132は、その計算機2が次回起動するときにインストール処理を行わないように、インストールエージェントコントロールファイル133のエージェントオン/オフ識別子1332をオフ属性に書き換える。このとき、必要に応じてインストールキー情報1334が無効化される(ステップ807)。
【0052】
続いて、インストールエージェント132は、計算機用ローカルLU13にあるシャットダウンプログラム135を起動する(ステップ808)。シャットダウンプログラム135は、起動されると、計算機2のシャットダウンを行う(ステップ809)。
【0053】
以上で、インストール作業が完了する。この後、計算機2の使用者が計算機2を起動すると、インストールされたプログラムを使用することができる。複数の計算機2に対してプログラムをインストールする場合は、先に説明した準備処理を複数の計算機を対象として実施しておき、ステップ801でこれら複数の計算機2の電源をオンにすれば、各計算機上でインストール処理が並行して行われる。
【0054】
プログラムのインストール作業では、作業者が、インストール処理の進捗状況や、エラーが生じることなく作業が終了したかどうかといったことを確認できることが望ましい。本実施形態では、計算機ステータステーブルファイル136にインストール作業の進捗状況やエラーの発生状況を記録していき、このファイルを管理コンソール4から参照することで、進捗状況やエラーの発生状況を作業者が確認できるようにしている。
【0055】
図13は、計算機ステータステーブルファイル136の一例を示すテーブル構成図である。計算機ステータステーブルファイル136は、図に示すように、計算機2における作業状況を表す情報として、電源状況、OSの起動状況、インストールエージェントの動作状況、インストール処理の状況、及びシャットダウン処理の状況を表す情報が記録される。計算機ステータステーブルファイル136には、インストール作業の途中途中の作業ステップごとに、進捗状況やエラー発生状況が記録されていく。具体的には、リモートパワー制御プログラム4311により電源状況、及びOS起動状況が、インストールエージェント132によりインストールエージェント状況、及びインストール状況が、シャットダウンプログラム135によりシャットダウン状況がそれぞれ記録される。ステータス1362として設定される値は、図14に示すように定義される。図14の定義に従えば、図13に示す計算機ステータステーブルファイル136より、この計算機2は、電源がオン状態で、OSが起動完了、インストールエージェントがオン状態、インストールが実行中、シャットダウン処理は開始されていない状態にあることが把握できる。
【0056】
管理コンソール4は、ローカルLU13をネットワークディスクとしてマウントし、進行状況表示プログラム4316により各ローカルLU13に格納されている計算機ステータステーブルファイル136を読み出して、インストール対象計算機2における作業の進捗状況やエラー発生状況を入出力装置41に表示する。なお、本実施形態では、管理コンソール4から直接ローカルLU13に格納されている計算機ステータステーブルファイルを参照しているが、各計算機2の通信プログラム134と、管理コンソール4の通信プログラム4317との間の通信により、この情報を転送するようにしてもかまわない。インストール中にエラーが発生した場合、作業者は、管理コンソール4上でこれを認識することができ、リトライ処理など、必要な処置を執ることができる。
【0057】
本実施形態によれば、高速なインタフェースであるファイバチャネルを用い、かつ、計算機とストレージの中間に位置するファイルサーバのような制御装置を介在させることなくプログラムのインストールを行うことができる。この結果、インストール処理において実行されるファイル転送の転送速度を高速化できる。また、複数台の計算機のインストール作業を一人の作業者が管理コンソールから集中的に同時並行して行うことができる。この結果、インストール時間の短縮、必要な作業者数の低減を図ることができ、計算機システムを維持管理するための運用コストを低減することができる。また、管理コンソールを計算機が設置されている場所から物理的に離れた場所に設置し、遠隔操作によりインストール作業を行えるので、計算機を設置してある環境に作業者が立ち入る必要がなく、セキュリティを高めることができる。さらに、インストールキー情報を用いることで、ライセンスを受けていない計算機への不正インストールや、誤インストールを防止することができる。またさらに、本実施形態によれば、インストールするプログラムの種類によらずに同一の手順でインストール作業を実行できるので、インストール作業が簡単になり、また専門的な知識や習熟が不十分であっても、インストール作業を実行できる。
【0058】
なお、本実施形態では、インストールエージェントコントロールファイルにより不正インストールや誤インストールを防止しているが、ストレージ1のLUN管理テーブル122の機能を使用して、インストールの実行に先立ち、インストールの対象とする計算機以外の計算機のローカルLUを隠蔽し、もしくは共用LUをインストール対象の計算機以外の計算機から隠蔽することにより、インストールが実行できないようにしてもよい。さらには、インストール完了後、インストーラプログラムやインストール用ファイル群を共用LUから消去することで、不正インストールや誤インストールを防止することも可能である。
【0059】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、各計算機のパワーオン制御などをLANを介して行っているが、LANを用いずに同様の処理を行うことも可能である。以下、第2の実施形態として、LANを用いずにインストール作業を行う場合について説明する。
【0060】
第2の実施形態における計算機システムは、LAN6が不要となる点を除くと、基本的に第1の実施形態における計算機システムと同様に構成される。従って、ここでは、第1の実施形態で用いた図を参照して説明を行う。
【0061】
本実施形態では、ストレージ1に通信LU17が設けられる。通信LU17には、各計算機2の状態を示す計ステータステーブルリストが保持される。
【0062】
図15は、計算機ステータステーブルリスト137の構成図である。計算機ステータステーブルリスト137は、各計算機2の計算機ステータステーブルファイル136の内容を集約したものである。計算機ステータステーブルファイル136の内容は、図13に示すものと同様である。計算機ステータステーブルリスト137は、各計算機2におけるインストール作業の進捗状況やエラーの発生状況を管理コンソール4に通知するために用いられる。
【0063】
計算機ステータステーブルリスト137は、計算機2が有する通信プログラム134により作成される。各計算機2用のテーブル1371は、それぞれ通信LU17内でのアドレスがあらかじめ一意に決められている。計算機2の通信プログラム134は、ファイルシステムを使用したファイルリード/ライトではなく、直接LUの論理ブロックをリード/ライトするRAW I/Oコマンドを使って通信LU17をアクセスする。これにより、各計算機2が任意のタイミングで、計算機ステータステーブルリスト137にステータス情報を書き込むことができる。また、管理コンソール4のインストールマネージャ431のサブプログラムである通信プログラム4317は、計算機ステータステーブルリスト137をRAW I/Oコマンドを使って適当なタイミングで読み出すことで各計算機2の状況を逐次知ることができる。管理コンソール4の通信プログラム4317は、ある計算機2がインストールを実行前であったり、完了したりしていることが明確で無い限り、計算機ステータステーブルリスト137にデータを書き込むことはできない。なお、ファイルシステムによるファイル共有が可能に構成されていれば、計算機ステータステーブル136をファイルとして構築し、RAW I/Oを用いることなくアクセスするようにしてもよい。
【0064】
本実施形態では、インストールの準備処理において行われる各種プログラムやファイルの配信は、以下のように行われる。
【0065】
本実施形態にいて、管理コンソール4は、LUの作成、定義と同様に、ストレージ1と通信することで、ストレージ1のLUN管理テーブル122のWWNを変更し、管理コンソール4にプログラムのインストールを行う計算機2のローカルLU13をマウントする。この状態で、管理コンソール4は、各計算機2のローカルLU13に各種プログラム及びファイルを格納する。プログラム及びファイルの格納が済んだ後、管理コンソール4は、LUN管理テーブル122の情報を元に戻し、次に計算機2が起動するときにそれらのファイルを利用できるようにする。
【0066】
本実施形態では、計算機2のパワーオン制御を、ファイバチャネルを介して行う。このため、各計算機2は、図16に示すように、ファイバチャネルボード25にリモートパワーオン制御手段2501と待機電源2502を有する。なお、本実施形態ではLANを用いないため、図16には、LANボードが図示されていないが、他の目的のためにLANボードが設けられていてもかまわない。
【0067】
リモートパワーオン制御手段2501は、ファイバチャネルコントローラ250の内部に設けられる。待機電源2502は、計算機2のメイン電源がオフの間もオン状態に維持され、ファイバチャネルボード25に電源を供給する。したがって、計算機2のメイン電源の状態に関わらずファイバチャネルコントローラ250は、動作可能であり、ファイバチャネル5を介して送られてくるフレーム(パケット)を受信することができる。
【0068】
図17は、計算機2のパワーオンに用いられるリモートパワーオンフレームの一例を示すフォーマット図である。ファイバチャネルのフレームは、フレームの先頭を示すSOF(Start of Frame)9501、フレームの送信ノードの情報やフレームの種別等の情報を持つフレームヘッダ9502、フレームにより転送されるデータの実体を保持するペイロード9503、フレームのビットエラーを検出するためのデータ保証コードであるCRC(Cyclic Redundancy Code)9504、及び、フレームの末尾を示すEOF(End Of Frame)9505を含んで構成される。リモートパワーオンフレーム950では、フレームヘッダ9502にブロードキャスト識別子9502aを含む。ブロードキャスト識別子9502aこのフレームが、ファイバチャネルに接続するすべてのノードに対し同時に発行されるフレームであることを示す。これにより、リモートパワーオンフレーム950は、ファイバチャネル上のすべての機器に向けて転送される。ペイロード9503には、電源をオンする計算機2のファイバチャネルコントローラ250に付与されているWWNが設定される。
【0069】
管理コンソール4のインストールマネージャ431は、インストール処理のステップ801でプログラムのインストールを行う計算機2の電源をオンするために、リモートパワー制御プログラム4311により、上述したリモートパワーオンフレーム950を作成する。生成されるリモートパワーオンフレーム950のペイロード9503には、インストールが行われる少なくとも1台の計算機2のWWNが設定される。生成されたリモートパワーオンフレーム950は、ファイバチャネル上にブロードキャストされる。
【0070】
ブロードキャストされたリモートパワーオンフレーム950は、各計算機2のファイバチャネルコントローラ250により受信される。ファイバチャネルコントローラ250は、リモートパワーオンフレーム950を受信すると、そのフレームヘッダ2502を検査する。フレームヘッダ2502がブロードキャスト識別子9502aを含んでいれば、さらに、ペイロード9503を検査し、自身のWWNと一致するWWNが設定されているか調べる。自身のWWNと一致するWWNがペイロード9503に設定されていれば、ファイバチャネルコントローラ250は、リモートパワーオン制御手段2501によりメイン電源スイッチ26を制御して計算機2の電源をオンする。
【0071】
本実施形態において、インストール処理は、上述したプログラム、及びファイルの配信、並びに、計算機2のリモートパワーオンの方法が異なる他は、基本的には第1の実施形態と同様に行われる。
【0072】
本実施形態によれば、ファイバチャネルを介して計算機のパワーオン制御や、通信LU17を介した計算機と管理コンソールとの間の通信が行われるため、LANのない環境においてもリモート制御によるインストール作業を実施することができる。なお、本実施形態では、ファイバチャネルのブロードキャストフレームを用いパワーオン制御を行っているが、ファイバチャネルコントローラがIPプロトコルに対応していれば、ファイバチャネルを介して第1の実施形態と同様のリモートパワーオンパケットを転送してリモートパワーオンを実現することもできる。
【0073】
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、プログラムのインストール時に、計算機2が共用LU14からインストール用ファイル群を読み出し、自身のローカルLU13に転送している。以下では、計算機2を介さずにインストール用ファイル群を転送し、インストールを実施する「ダイレクトインストール」について説明する。
【0074】
図18は、本実施形態の計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。図において、第1の実施形態と同様の部分については、図1と同じ参照番号が付されている。以下、本実施形態について、第1の実施形態と相違する点を主体に説明する。
【0075】
計算機2は、ストレージ1にデータのコピーの指示を与えるダイレクトコピーディレクタ138、及びダイレクトコピーディレクタ138にプログラムからコピーに関する指示を与えるためのアプリケーションプログラムインタフェース(API)であるダイレクトコピーAPI137の機能を有する。これらの機能は、各計算機2に専用のローカルLU13に保存され、実行時にメモリ23上にロードされてCPU22により実行されるプログラムにより実現される。
【0076】
ストレージ1は、ダイレクトコピーディレクタ138からの指示に従ってストレージ1内部のコピー元LUからコピー先LUへデータのコピーを行うダイレクトコピーエンジン124を有する。ダイレクトコピーエンジン124は、ストレージ1のメモリ12に格納され、コントロールユニット11によって実行されるプログラムとして実現される。
【0077】
図19は、本実施形態においてインストーラプログラム141により実施される処理の流れを示すフローチャートである。インストーラプログラム141は、処理を開始すると、入出力装置21にタイトルを表示する等、インストール画面の初期化を実施する(ステップ851)。インストーラプログラム141は、次に、ユーザ情報や、プログラムのライセンス情報の入力を促す画面を入出力装置21に表示し、これらの情報の入力を待つ。通常、ライセンス情報等は、作業者が入力することになるが、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、インストールエージェント132が作業者に代わりこの処理を実行する(ステップ852)。続いてインストーラプログラム141は、インストール方法の選択の入力を受け付ける。ここで指定されるインストール方法としては、例えば、あらかじめ決められたファイルの構成や設定でインストールを行う標準インストールや、インストールするプログラムやファイルの種類、構成を任意に設定できるカスタムインストールなどがある(ステップ853)。インストーラプログラム141、さらに、インストールするプログラムを格納するインストール先ディレクトリの指定を受け付ける(ステップ854)。これらステップ852、853、854で行われる入力処理も、インストールエージェント132が作業者に代わって行う。インストールエージェント132は、上述した各種の情報をインストールエージェントコントロールファイルに設定されている情報に従ってインストーラプログラム141に入力する。
【0078】
以上のステップで設定された情報に基づいて、インストーラプログラム141は、コピーするファイル、インストール先のディレクトリを特定し、ファイルのコピー処理を実行する。ファイルのコピー処理は、インストーラプログラム141からダイレクトコピーAPI137を呼び出して行われる。ダイレクトコピーAPI137は、例えば、インストーラプログラム141のソースコード上で、“direct_file_copy(転送元,転送先);”のように記述される関数として与えられる。例えば、共用LU(dドライブとする)のディレクトリ“dir_a”のファイル“file1”を、専用LU(cドライブとする)のディレクトリ“dir_b”にコピーする場合は、ソースコード上で“direct_file_copy(d:dir_a\file1, c:dir_b);”のように記述される。ダイレクトコピーAPI137は、与えられたパラメータに従ってダイレクトコピーディレクタ138を介してストレージ1にファイルのコピーを指示する。この指示に従って指定されたファイルの転送がストレージ1の内部で実行される。(ステップ855)。
【0079】
全ての必要なファイルのコピーが終了すると、インストーラプログラム141は、OS131のレジストリ1311の登録処理を実行する(ステップ856)。以上でインストールの作業は終了する。この後、インストーラプログラム141は、必要に応じて計算機のリブートを行う。また、インストールエージェント132は、第1の実施形態と同様に、必要に応じてインストールエージェントコントロールファイル133の設定変更等の処理を実行し、インストール処理を終了する(ステップ857)。
【0080】
次に、ステップ906で行われるダイレクトコピーの詳細について説明する。ダイレクトコピーAPI137は、インストーラプログラム141に呼び出されると、ダイレクトコピーディレクタ138に処理を渡す。ダイレクトコピーAPI137は、具体的な処理を行わず、ダイレクトコピーディレクタ138とインストーラプログラム141などのアプリケーションプログラムとの間で処理の受け渡し行う。ダイレクトコピーディレクタ138は、ダイレクトコピーAPI137からダイレクトコピーの要求を受けると、パラメータとして渡されたドライブレターからLUを特定し、一般にファイルシステムと呼ばれるOS131のファイルテーブル情報を参照して、コピー元、コピー先のディレクトリとファイル名に基づいて、コピー元とコピー先の論理アドレスと転送長を対にしたコピー情報を作成する。コピー情報は、リストとして複数のファイル転送を一度に要求できるよう構成できる。ダイレクトコピーディレクタ138は、コピー情報リストをストレージ1のダイレクトコピーエンジン124に発行する。ダイレクトコピーエンジン124は、計算機2のダイレクトコピーディレクタ138からコピー情報リストを受信すると、LUN管理テーブル122を参照し、コピー元、コピー先それぞれの仮想LUNから内部LUNを求める。ダイレクトコピーエンジン124は、次に、コピー情報リストを参照し、コピー元の論理アドレスと転送長からリードコマンド、コピー先の論理アドレスと転送長からライトコマンドを生成する。ダイレクトコピーエンジン124は、アクセス制御プログラムを用い、これらのリードコマンドとライトコマンドをストレージの内部で順番に実行する。リードコマンドによりリードされたデータはストレージ1内部の図示しないバッファ(またはキャッシュ)に一旦保持される。バッファに保持されたデータは、ライトコマンドによりコピー先のLUに書き込まれる。ダイレクトコピーエンジン124は、以上の処理をコピー情報リストの順番に従い、すべてのコピー情報に関して実行する。すべてのコピー情報に基づくコピー処理が終了すると、ダイレクトコピーエンジン124は、計算機2のダイレクトコピーディレクタ138に処理の終了を報告する。
【0081】
本実施形態によれば、インストールの際に実施されるファイルのコピー処理をストレージ1の内部で実行できる。このため、コピー処理に伴う計算機処理及び、ファイバチャネルによるデータ転送が発生しなくなり、インストール処理に伴う計算機、及びファイバチャネルの処理負荷を減少させることができる。また、ストレージ1内でデータのコピーが行われるため、より高速なコピー処理が実現でき、インストール処理に要する時間を短縮させることが可能となる。
【0082】
なお、第3の実施形態では、ストレージ1の内部にダイレクトコピーエンジン124が設けられるが、ファイバチャネル接続装置3の内部にダイレクトコピーエンジン124を配置することもできる。この場合、ファイバチャネル接続装置3がコピーのためのリードコマンドとライトコマンドを生成し、ストレージ1に対して発行する。また、ファイバチャネル接続装置3は、データを一旦保持する必要があるので、このためのバッファを内部に設ける必要がある。このような構成では、ファイバチャンネルにデータは流れるものの、上述した第3の実施形態と同様、計算機の負荷を削減できる。また、ストレージ1に特別な機能を設ける必要がなく、従来のストレージを用いてシステムを構成できる。さらに、コピー元のLUとコピー先のLUが物理的に異なるストレージにあるときにもダイレクトインストールを実行できる。
【0083】
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、インストール時のコピー処理に1つのコピー元から1つのコピー先への1対1のダイレクトコピーを利用しているが、本実施形態では、1つのコピー元から複数のコピー先へのコピーが計算機2を介在させずに行われる。このような、1つのコピー元から複数のコピー先へのダイレクトコピーを「1対nダイレクトコピー」と呼ぶ。
【0084】
本実施形態では、図18に示すように、ストレージ1にダイレクトコピー先LUリンク生成プログラム125が設けられる。ダイレクトコピー先LUリンク生成プログラム125は、コピー先となる複数のLUの関連づけ(リンク)を行うものである。ダイレクトコピー先LUリンク生成プログラム125により、リンクが生成されていると、ダイレクトコピーエンジン124は、計算機2からの1回のコピー要求に対して、1対nのコピーを実施する。この機能により、計算機2から1つのLUに対しインストールを実施すると、ストレージ1の内部処理として、リンクが生成されている複数のLUに同じプログラムをインストールすることができる。
【0085】
作業者、または、管理者は、管理コンソール4のインストールマネージャ431により、ストレージ1にリンクするLU群(例えば、LU−a、LU−b、LU−cにリンクを生成すると仮定する)を指定する。この際、一つのLUが代表LUとして設定される。ここでは、LU−aを代表LUとする。ストレージ1のダイレクトコピー先LUリンク生成プログラム125は、内部LU−a、LU−b、LU−cにリンクを生成する。
【0086】
ダイレクトコピーの実行に際して、計算機2のダイレクトコピーディレクタ138は、コピー情報リストを作成しストレージ1に送信する。ストレージ1のダイレクトコピーエンジン124は、コピー情報リストを受信すると、LUN管理テーブル122を参照し、コピー元、コピー先それぞれの仮想LUNから内部LUNを求める。コピー情報リストでは、コピー先として代表LUのみが指定される。ダイレクトコピーエンジン124は、コピー情報リストを参照し、コピー元の論理アドレスと転送長からリードコマンドを、コピー先の代表LUに対する論理アドレスと転送長からリンクが生成されている全てのLU(LU−a、LU−b、LU−c)に対する同一内容のライトコマンドを生成する。次に、ダイレクトコピーエンジン124は、アクセス制御プログラムを用いてリードコマンドを実行し、データを一旦ストレージ1内部のバッファに読み込む。その後、バッファに読み込まれたデータは、ライトコマンドによりリンクづけられた複数のLUに書き込まれる。
【0087】
以上の処理により、複数のLUへのプログラムのインストールを一時期に行うことができる。なお、本実施形態においても、第3の実施形態と同様に、ダイレクトコピーエンジン124、及びダイレクトコピー先LUリンク生成プログラム125をファイバチャネル接続装置3に配置し、ファイバチャネルの機能としてこれらの処理を実現することもできる。
【0088】
また、本実施形態では、ダイレクトコピー先LUリンク生成プログラム125で複数のコピー先LUを事前に指定しているが、ダイレクトコピーAPIの機能を拡張し、上述した1対nダイレクトコピーを実現するAPIを用いるようにしてもよい。このようなAPIは、例えば、ソースコード上で、“direct_file_copy_n(コピー先LU数,転送元,転送先1,転送先2,・・・転送先n);”のような関数で記述できる。この場合、ダイレクトコピーディレクタ138は、ダイレクトコピーエンジン124にコピー情報リストの一部として、リンクされている複数のLUの情報を送信する。これにより、事前にリンク指定を行うことなく1対nのダイレクトコピーを実現できる。
【0089】
(第5の実施形態)
上述した第1乃至第4の実施形態では、ストレージ1は、管理コンソール4とファイバチャネル5を介して接続されている。従って、管理コンソール4とストレージ1とは、ファイバチャネルの接続可能距離を越えて配置することはできない。現状、ファイバチャネルの接続距離は、10kmであり、上述した各実施形態では、この距離を超えるような遠隔地からプログラムのインストールを実施することができない。以下、第5の実施形態として、より遠隔地からのプログラムインストールを実現する方法について説明する。
【0090】
図20は、第5の実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。図において、プログラムがインストールされる計算機2を有する計算機システムが設けられるユーザサイト1000と、管理者がインストール操作を行うための管理サイト2000とは、物理的に離れた場所に配置されている。
【0091】
ユーザサイト1000には、基本的に第1の実施形態と同様の計算機システムが設けられている。ユーザサイト1000に設けられる計算機システムは、管理コンソール4に替えて管理サーバ4aが設けられ、LAN6にインターネットサーバ8が接続されている点で第1の実施形態における計算機システムと相違する。管理サイト2000には、管理コンソール4b、及び管理コンソール4bと接続されたインターネットサーバ10が設けられる。インターネットサーバ8とインターネットサーバ10とは、互いに広域ネットワークであるインターネット9を介して通信可能に接続される。
【0092】
ユーザサイト1000に設けられる管理サーバ4aは、基本的には第1の実施形態における管理コンソール4と同様のものであるが、インターネット9を介して管理サイト2000から操作される。インストールマネージャサーバプログラム(以下では、インストールマネージャサーバと表記する)431aは、第1の実施形態におけるインストールマネージャ431の機能に加え、管理サイト2000の管理コンソール4bに対するサーバ機能が追加されたものである。管理コンソール4bは、インターネット9を介して管理サーバ4aと通信し、各種の操作画面を表示し、あるいは、管理者による各種の操作を受け付けるためのブラウザプログラム(以下、単にブラウザと表記する)432bが動作するPCなどの端末装置である。
【0093】
本実施形態における他の構成部分については、基本的に、第1の実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0094】
次に、本実施形態におけるインストール処理について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。ここで、LUの各種設定は既に終了しているおり、インストールマネージャサーバ431aは、既に管理サーバ4a上で稼働しているものとする。
【0095】
プログラムのインストールに先立ち、必要なファイルを管理サイト2000から管理サーバ4aにあらかじめ転送しておく。必要なファイル群には、インストールエージェント132、インストールエージェントコントロールファイル133、通信プログラム134、シャットダウンプログラム135、インストーラプログラム141、インストール用ファイル群142が含まれる。これらのファイルの転送には、ファイル転送プロトコル(ftp)等の転送プロトコルが用いられる。これらのファイルは、一旦管理サーバ4aのローカルディスク装置に保存される。インストールエージェントコントロールファイル133には、事前に管理者が管理コンソール4bを用いて各計算機用に各種の設定を施しておく。
【0096】
プログラムのインストールの操作は、管理コンソール4b上でブラウザ432bを起動し、インターネット9を介してインストールマネージャサーバ431aにアクセスして行われる。インストールのために実施される具体的な処理の内容は、管理サーバ4a上のインストールマネージャサーバの操作が、インターネットを介して行われることを除くと、図9、及び図12に示した第1の実施形態における処理と同様の処理が実施される。
【0097】
プログラムのインストールが行われている間、管理サーバ4aは、各計算機2の計算機ステータステーブルファイル136を参照し、進行状況表示プログラム4316によりインストールが行われている各計算機2における作業の進捗状況やエラー発生状況をインターネット9経由で管理コンソール4bに送信する。管理コンソール4b上では、ブラウザ432bにより、送られてきた作業の進捗状況やエラーの発生状況が表示装置に表示される。
【0098】
本実施形態によれば、管理者が捜査する管理コンソールとプログラムがインストールされる計算機が配置される場所との距離的な制約がなくなり、遠隔地からの集中制御によるインストールが実現できる。なお、本実施形態では、ユーザサイト1000の構成、及び、インストール処理は第1の実施形態に準じているが、ユーザサイト1000の構成、及び、インストール処理を、第2乃至第4の実施形態におけるものに準じるものとすることも可能である。
【0099】
(第6の実施形態)
第5の実施形態では、インストール作業の起動制御や進捗状況監視等の管理を遠隔地から行う方法について説明した。以下では、インストールの際に行われるファイル転送そのものを遠隔地から集中的に実施する場合について、第6の実施形態として説明する。
【0100】
図21は、第6の実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。ユーザサイト1001と管理サイト2001は、物理的に離れた場所に配置される。ユーザサイト1001には、プログラムのインストールが行われる計算機を有する計算機システムが設けられる。ユーザサイト1001の計算機システムは、第1の実施形態と同様の構成を有する。ただし、ユーザサイト1001が有するストレージ1aは、第1の実施形態におけるストレージ1が有する機能の他、後述するリモートコピー機能126を有している。管理サイト2001は、代理計算機132x、ストレージ1b、及び管理コンソール4cを有する。代理計算機132x、ストレージ1b、及び管理コンソール4cは、ファイバチャネル接続装置3を介して相互に接続される。管理サイト2001に設けられるストレージ1bは、ストレージ1aと同様の構成を有する。ストレージ1aとストレージ1bは、インターネット、公衆回線網、ATM網、あるいは、ファイバチャネルなどのネットワークにより実現される広域通信路9aを介して接続される。なお、図において、ストレージ1aとストレージ1bは、直接接続されているが、ゲートウェイやルータ等の接続機器を介して接続されてもかまわない。
【0101】
リモートコピー機能126は、広域通信路9aを介して、他のストレージに対してデータを転送する機能である。例えば、管理サイト2001のストレージ1bに対して管理コンソール4cからデータを書き込むと、ストレージ1bは、ライトデータをストレージ1b内のディスク装置(LU)にデータを格納すると共に、リモートコピー機能126により広域通信路9aを介してユーザサイト1001のストレージ1aに同一のライトデータを転送する。ストレージ1aは、リモートコピー機能126によりこのライトデータを受信して、ストレージ1a内の対応するディスク装置(LU)にそのライトデータを書き込み、終了報告をストレージ1bに送信する。ストレージ1bは、ストレージ1b内でのライト処理を完了した時点(同期リモートコピーの場合)、あるいは、ストレージ1aとストレージ1bの双方でのライト処理が完了した時点(非同期リモートコピーの場合)で管理コンソール4cに終了報告を返す。なお、リモートコピーの実施に先立ち、ストレージ1a、1bのリモートコピーの対象となるLUを対応付け、ペアを作成しておく必要がある。また、ライト処理の実行に先立ち、一方のLUのデータを他方のLUに完全にコピーするイニシャルコピーを実行し、データを整合させて置く必要がある。これらの制御やデータ転送は、すべてリモートコピー機能126により実行される。
【0102】
リモートコピー機能を利用したインストール処理について、以下に説明する。ここでは説明を簡単なものとするため、1台の計算機2にプログラムのインストールを実施する場合を例に説明する。なお、以下の説明では、ユーザサイト1001と管理サイト2001のストレージのLU構成は同一であり、それぞれ対応するLUでペアが構成されているものと仮定する。
【0103】
本実施形態におけるインストールの準備作業では、まず、インストール作業の対象となる計算機2用のローカルLU13の内容をストレージ1b内の対応するLU13(以下、これをミラーLUと表記する)にコピーし、それぞれの内容を一致させる。内容が一致したミラーLUをローカルLUとして代理計算機2xにマウントする。管理コンソール4cのインストールマネージャ431は、第14の実施形態と同様に、管理サイト2001のストレージ1bの共用LU14、及び計算機2xのローカルLU(ミラーLU)に対して各種のファイル群を配信する。ファイル群の配信では、ストレージ1b内の共用LUやミラーLUに対するライトアクセスが発生する。この際、ストレージ1bのリモートコピー機能126は、ユーザサイト1001のストレージ1a内の対応するLUに対してデータ転送を実行する。この結果として、管理サイト2001におけるファイルの配信の結果が、ユーザサイト1001のストレージ1aにも反映されることになる。
【0104】
インストールの実行作業では、管理サイト2001により、第1の実施形態と同様にして、代理計算機2xを用いてローカルLU13(ミラーLU)にインストールが実行される。先の準備作業の場合と同様に、インストール処理によりミラーLUに書き込まれるデータは、ユーザサイト1001のローカルLU13にも書き込まれ、結果として、ユーザサイト1001の計算機2へのプログラムのインストールが実行されたことになる。ストレージ1aとストレージ1bとの間のデータの一致は、リモートコピー機能126により保証されるため、管理サイト2001でインストールが成功すれば、ユーザサイト1001でもインストールが成功したことになる。
【0105】
このように、本実施形態によれば、遠隔地から各種の設定のみならず、ファイル転送までをも含めてインストールを実行することができる。もし、ユーザサイト側で、計算機ごとの設定等が別途必要であれば、第5の実施形態と同様の方法を用いることで、必要な設定を行えばよい。また、ユーザサイトでプログラムをインストール使用とする複数の計算機に対応した複数の代理計算機を管理サイト側に用意し、これら複数の代理計算機を用いてインストール処理を実施することにより、複数の計算機に対するインストール処理を並行して行うことも可能である。
【0106】
さらに、第4の実施形態で説明した1対nダイレクトインストールを適用すれば、1台の代理計算機で複数台のインストールを実行できる。同様に、管理サイトのストレージと複数のユーザサイトのストレージとの間でリモートコピーを行うようにすれば、1つの管理サイトにおけるインストールにより、複数のユーザサイトに対して同時にインストール処理を行うことができる。ただし、これらの方法では、すべてのLUに対してイニシャルコピーを行うことができないため、新規にOSまで含めたシステムインストールなど、全てのLUの内容を一致させたい時に有効となる。
【0107】
さらにまた、本実施形態では、リモートコピー機能を使ってインストール処理を行っているが、ユーザサイトのLUと管理サイトのLUの内容を一致させた後、管理サイト内でインストール作業を実施した後に、再度イニシャルコピーにより、管理サイトのLUの内容をユーザサイトのLUにコピーすることでインストールを実現することも可能である。また、管理サイトを簡単なものとするために、代理計算機とそれに接続するストレージとで管理サイトを構成してもかまわない。この場合、管理サイト側で代理計算機に対し、従来と同様の手法によるプログラムのインストールを行うことで、リモートコピー機能によるユーザサイト側の計算機へのプログラムのインストールが実現できる。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、計算機システムにおいて、計算機にプログラムをインストールする際の処理を効率的なものとして、計算機システムの維持管理に必要とされる運用コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。
【図2】計算機2の構成を示す簡略なブロック図である。
【図3】ストレージ1の構成を示す簡略なブロック図である。
【図4】LUN管理テーブルの一例を示すテーブル構成図である。
【図5】ローカルLUに格納されるプログラム、ファイルの説明図である。
【図6】共有LU14に格納されるプログラム等の説明図である。
【図7】管理コンソール4の構成を示す簡略なブロック図である。
【図8】インストールマネージャ431の構成を示す概念図である。
【図9】インストールの準備作業として行われる処理のフローチャートである。
【図10】リモートパワーオンパケットのフォーマットの一例を示す概念図である。
【図11】インストールエージェントコントロールファイルの構成を示すファイル構成図である。
【図12】インストールの実行作業の流れを示すフローチャートである。
【図13】計算機ステータステーブルファイルの一例を示すテーブル構成図である。
【図14】計算機ステータステーブルファイルに設定されるステータスの定義についての説明図である。
【図15】計算機ステータステーブルリストの構成図である。
【図16】第2の実施形態における計算機の構成を示す簡略なブロック図である。
【図17】リモートパワーオンフレームの一例を示すフォーマット図である。
【図18】第3の実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。
【図19】第3の実施形態のインストーラプログラムにより実施される処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】第5の実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。
【図21】第6の実施形態における計算機システムの構成を示す簡略なブロック図である。
【符号の説明】
1・・・ストレージ
2a、2b、2n・・・計算機
3・・・ファイバチャネル接続装置
4・・・管理コンソール
13a、13b、13n・・・ローカルLU
14・・・共用LU
132・・・インストールエージェントプログラム
133・・・インストールエージェントコントロールファイル
136・・・計算機ステータステーブルファイル
141・・・インストールプルグラム
142・・・インストール用ファイル群
431・・・インストールマネージャプログラム
Claims (4)
- 第1の計算機と、第2の計算機と、プログラムをインストールするためにオペレータによる操作が行われる管理計算機と、前記第1の計算機と前記第2の計算機と前記管理計算機とに接続される記憶装置システムを有するシステムのプログラムインストール方法であって、
前記記憶装置システムは、前記第1の計算機と前記第2の計算機と前記管理計算機各々からアクセスされる共有論理ユニットと、前記第1の計算機からアクセスされる第1の論理ユニットと、前記第2の計算機からアクセスされる第2の論理ユニットとを有し、
前記管理計算機が、前記第1の計算機上と前記第2の計算機上の各々のインストールエージェントが処理を開始するよう、前記第1の計算機と前記第2の計算機を制御するステップと、
前記第1の計算機上の前記インストールエージェントが、前記共有の論理ユニットに格納されているインストーラプログラムを前記第1の計算機にロードするステップと、
前記第2の計算機上の前記インストールエージェントが、前記共有論理ユニットに格納されているインストーラプログラムを前記第2の計算機各々にロードするステップと、
前記第1の計算機上の前記インストーラプログラムが、前記共有論理ユニットに格納されているプログラムを、前記第1の論理ユニットに転送するよう制御することによって、前記プログラムを前記第1の計算機にインストールするステップと、
前記第2の計算機上の前記インストーラプログラムが、前記共有論理ユニットに格納されている前記プログラムを、前記第2の論理ユニットに転送するよう制御することによって、前記プログラムを前記第2の計算機にインストールするステップとを含み、
更に、前記第1の計算機と前記第2の計算機を制御するステップの前に、
前記管理計算機が、前記共有論理ユニットに前記プログラムを格納するステップと、
前記管理計算機が、前記インストールエージェントと前記インストールエージェントが使用するコントロールファイルを、前記第1の論理ユニットおよび前記第2の論理ユニットに格納するステップとを含み、
ここで、
前記コントロールファイルは、前記第1の計算機および前記第2の計算機に対する前記プログラムのインストールを許可するキー情報を含み、
更に、
前記第1の計算機上と前記第2の計算機上の各々の前記インストールエージェントが、前記キー情報を参照して前記プログラムのインストールを行うか否かを判別するステップを含み、
ここで、
前記キー情報は、前記プログラムのインストールが許可される計算機が有する識別子を含み、更に、前記インストールを行うか否かを判別するステップは、さらに、前記インストールエージェントが動作する前記第1の計算機または前記第2の計算機が有する識別子と前記キー情報に含まれる識別子とを比較するステップを含むことを特徴とするプログラムインストール方法。 - 請求項1記載のプログラムインストール方法であって、
前記計算機が有する識別子は、前記計算機と前記記憶装置システムとを接続するネットワークのコントローラボードに割り当てられた固有のアドレス情報であることを特徴とするプログラムインストール方法。 - 第1の計算機と、第2の計算機と、プログラムをインストールするためにオペレータによる操作が行われる管理計算機と、前記第1の計算機と前記第2の計算機と前記管理計算機とに接続される記憶装置システムを有するシステムであって、
前記記憶装置システムは、共有論理ユニットと第1の論理ユニットと第2の論理ユニットとを有し、
前記共有論理ユニットには、前記第1の計算機と前記第2の計算機各々からアクセスされ、前記第1の計算機と前記第2の計算機にインストールされる前記プログラムと前記プログラムをインストールする処理を実行するインストーラプログラムとが格納され、
前記第1の論理ユニットには、前記第1の計算機によって実行され前記インストーラプログラムを前記第1の計算機にロードするインストールエージェントと前記インストールエージェントによってアクセスされるコントロールファイルとが格納され、
前記第2の論理ユニットには、前記第2の計算機によって実行され前記インストーラプログラムを前記第2の計算機にロードするインストールエージェントと前記インストールエージェントによってアクセスされるコントロールファイルとが格納され、
前記管理計算機は、前記第1の計算機上と前記第2の計算機上の各々のインストールエージェントが、処理を開始するよう、前記第1の計算機と前記第2の計算機を制御し、
前記共有論理ユニットに格納されている前記インストーラプログラムは、前記第1の計算機と前記第2の計算機それぞれにロードされ、前記第1の計算機と前記第2の計算機それぞれによって実行され、前記共有論理ユニットから前記第1の論理ユニットおよび前記第2の論理ユニット各々に前記プログラムを転送するよう制御し、
前記第1の計算機は、前記第1の論理ユニットに格納されている前記プログラムを使用し、
前記第2の計算機は、前記第2の論理ユニットに格納されている前記プログラムを使用し、
ここで、
前記第1の計算機上の前記インストーラプログラムは、前記第1の計算機に、前記共有論理ユニットに格納されている前記プログラムに関するファイルを読み出させ、該ファイルを前記第1の論理ユニットに転送させ、前記プログラムを前記第1の論理ユニットにインストールさせるためのプログラムであり、
前記第2の計算機上の前記インストーラプログラムは、前記第2の計算機に、前記共有論理ユニットに格納されている前記プログラムに関連するファイルを読み出させ、該ファイルを前記第2の論理ユニットに転送させ、前記プログラムを前記第2の論理ユニットにインストールさせるためのプログラムであり、
更に、前記第1計算機および前記第2の計算機は、各々、外部から電源のオン/オフを制御するための電源制御回路を有し、
ここで、前記管理計算機は、前記電源制御回路に電源オンを指示することにより前記第1の計算機上および前記第2の計算機上でインストールエージェントによる処理の開始を制御し、
ここで、
前記プログラムに関連するファイル及び前記インストーラプログラムは、前記管理計算機により前記共有論理ユニットに格納され、前記インストールエージェント及び前記コントロールファイルは、前記管理計算機により前記第1の論理ユニットおよび前記第2の論理ユニットに格納され、
更に、
前記コントロールファイルはプログラムのインストールが許可される計算機のアドレス情報を含むキー情報を含み、前記第1の計算機と前記第2の計算機は、各々、それぞれに固有に割り付けられたアドレス情報を有し、ここで、前記第1の計算機と前記第2の計算機は、各々、前記インストールエージェントを実行し、前記キー情報を参照して、前記キー情報によりインストールが許可される場合、インストーラプログラムのロード処理を開始することを特徴とするシステム。 - 請求項3記載のシステムであって、さらに、前記第1の計算機と前記第2の計算機と前記記憶装置システムとを接続する接続装置を有し、前記アドレス情報は、前記計算機と前記接続装置とを接続するために前記計算機に設けられるインタフェースに割り付けられるアドレスであることを特徴とするシステム。
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