JP3807566B2 - 電子機器の入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器の入力装置に関し、より詳細には自動車などの車両に搭載され、運転中の機器操作をする場合において、視線移動を最小限にし、安全性を確保するための電子機器の入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の選択機能及び調整機能の操作においては、通常、特定の場所に固定されたスイッチを操作することが必要であり、特定の箇所に視線を移動させなければならないものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の電子機器としてのナビゲーションシステムなどを利用する場合に、本来は走行中に操作した方が効果的なものも、安全性の確保のために、走行中の操作ができないものにしなければならないという課題があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、自動車の運転中などに機器操作をする場合の視線移動を最小限にし、安全性を確保することができる電子機器の入力装置を提供することを目的としている。
【0005】
さらに、機器操作において特定の場所に固定されたスイッチの操作を必要とせず、特定の範囲内において手などを動かすことで操作が行なわれ、スイッチの物理的な配置制約を排除し、操作しやすい範囲内に仮想的なスイッチ機能を装備することができる電子機器の入力装置を提供することを目的としている。但し、用途は車載用に限定されるものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために本発明に係る電子機器の入力装置(1)は、n次元(nは1〜3の整数)に配置された一つ又は複数の発光源と、該発光源に対向するようにn次元に配置された一つ又は複数の受光部とを有する検出手段を備え、前記発光源と前記受光部とに囲まれた範囲内において、前記発光源から発せられた光の前記受光部での受光状況から得られる、前記受光部での受光を遮る物体の位置情報に基づいて、前記物体の移動方向、移動量、及び移動量変化率における全ての情報、あるいは一部の情報の検出を行ない、その検出結果を任意の電子機器への入力情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0007】
上記した電子機器の入力装置(1)によれば、前記発光源と前記受光部とに囲まれた範囲内に、例えば使用者が手を入れて動かすことによって、使用者の手の移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報が検出されるので、その検出結果を任意の電子機器の入力情報として用いることができる。従って、この機器操作は特定の箇所に固定されたスイッチを操作することとは異なり、特定の範囲内で手などを動かすことによって行なわれるので、視線移動を最小限に抑えることができ、自動車の運転中などに操作した場合にも安全性を確保することができる
。
【0008】
また本発明に係る電子機器の入力装置(2)は、上記電子機器の入力装置(1)において、前記物体の位置情報に基づいて、前記物体の位置の変化方向から前記物体の移動方向を検出するように構成されていることを特徴としている。
【0009】
上記した電子機器の入力装置(2)によれば、前記物体の移動方向を適切に検出することができる。
【0010】
また本発明に係る電子機器の入力装置(3)は、上記電子機器の入力装置(1)において、前記物体の位置情報に基づいて、前記物体の位置の変化の大きさから前記物体の移動量を検出するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
上記した電子機器の入力装置(3)によれば、前記物体の移動量を適切に検出することができる。
【0012】
また本発明に係る電子機器の入力装置(4)は、上記電子機器の入力装置(1)において、前記物体の位置情報に基づいて、前記物体の位置の変化の大きさから前記物体の移動量を検出し、該移動量を時間で微分して前記物体の移動量変化率を検出するように構成されていることを特徴としている。
【0013】
上記した電子機器の入力装置(4)によれば、前記移動量変化率を適切に検出することができる。
【0014】
また本発明に係る電子機器の入力装置(5)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(4)において、nが1又は2の整数であり、前記処理手段が、前記検出手段から得られたm次元(mは1又は2の整数)の情報において、一つ又は複数のしきい値を用いて擬似的にm+1次元の情報に変換し、変換した結果を任意の電子機器の入力情報として用いるものであることを特徴としている。
【0015】
上記した電子機器の入力装置(5)によれば、一つ又は複数のしきい値を用いることにより、m次元までの情報を擬似的にm+1次元の情報に変換し、変換した結果を任意の電子機器の入力情報として用いることができる。従って、m次元に発光源と受光部とを配置するだけで、m+1次元の情報を入力情報として用いることができるので、発光源及び受光部の配置数を少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0016】
また本発明に係る電子機器の入力装置(6)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(5)において、前記検出手段が、複数の発光源を特定の順序で点灯及び消灯制御し、受光部に入力される光の有無及び前記発光源の点灯消灯状態により、前記物体の移動方向、移動量、及び移動量変化率における全ての情報、あるいは一部の情報の検出を行なうものであることを特徴としている。
【0017】
上記した電子機器の入力装置(6)によれば、複数の前記発光源を特定の順序で点灯及び消灯させることにより、前記受光部に入力される光の有無及び前記発光源の点灯消灯状態から、前記発光源と前記受光部とに囲まれた範囲内に、例えば使用者が手を入れて動かすことによって、使用者の手の移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報を検出することができるので、前記発光源から出力される光を一つの受光部で入力できるように形成されていれば、少なくとも一つの受光部を有するだけで上記構成が実現される。従って、受光部の配置数を少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0018】
また本発明に係る電子機器の入力装置(7)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(5)において、前記検出手段が、複数の受光部と、これら受光部よりも少ない数の発光源とを有し、前記物体の移動方向、移動量、及び移動量変化率における全ての情報、あるいは一部の情報の検出を行なうものであることを特徴としている。
【0019】
上記した電子機器の入力装置(7)によれば、複数の受光部を有しているので、少なくとも一つの発光源を有するだけで、前記発光源と前記受光部とに囲まれた範囲内に、例えば使用者が手を入れて動かすことによって、使用者の手の移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報を検出することができる。従って、発光源の配置数を少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0020】
また本発明に係る電子機器の入力装置(8)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(7)において、発光源として赤外発光素子を用い、受光部として赤外受光素子を用いていることを特徴としている。
【0021】
上記した電子機器の入力装置(8)によれば、発光源として赤外発光素子を、受光部として赤外受光素子を用い、赤外という目に見えない光にすることにより、視界の煩わしさをなくすことができる。また、赤外発光素子と赤外受光素子とを対として用いた場合には、検出領域を確実に設定することができる。
【0022】
また本発明に係る電子機器の入力装置(9)は、n次元(nは1〜3の整数)に配置された発光源と受光部とを含んで成る測距センサを一つ又は複数有する検出手段と、前記測距センサで検出される、ある線分上に存在する物体までの距離情報の検出を行ない、該距離情報から得られる前記物体の位置情報に基づいて、前記物体の移動方向、移動量、及び移動量変化率における全ての情報、あるいは一部の情報の検出を行ない、その検出結果を任意の電子機器への入力情報として用いる処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0023】
上記した電子機器の入力装置(9)によれば、発光源と受光部の役割を果たす測距センサを用いることにより、発光源と受光部とが対向するように配置されている場合よりも、発光源及び受光部の配置数を少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的である。
【0024】
また本発明に係る電子機器の入力装置(10)は、上記電子機器の入力装置(9)において、検出精度を高めるために、前記測距センサが検出領域となる前記ある線分に対向する位置の端又は隅に配置されていることを特徴としている。
【0025】
上記した電子機器の入力装置(10)によれば、前記測距センサが検出領域となる前記ある線分に対向する位置の端又は隅に配置されることにより、前記検出領域に侵入した物体の位置を正確に検出することができ、検出精度を高めることができる。
また本発明に係る電子機器の入力装置(11)は、上記電子機器の入力装置(9)又は(10)において、nが1又は2の整数であり、前記処理手段が、前記検出手段から得られたm次元(mは1又は2の整数)の情報において、一つ又は複数のしきい値を用いて擬似的にm+1次元の情報に変換し、変換した結果を任意の電子機器の入力情報として用いるものであることを特徴としている。 上記した電子機器の入力装置(11)によれば、一つ又は複数のしきい値を用いることにより、m次元までの情報を擬似的にm+1次元の情報に変換し、変換した結果を任意の電子機器の入力情報として用いることができる。従って、m次元に測距センサを配置するだけで、m+1次元の情報を入力情報として用いることができるので、測距センサの配置数を少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0026】
また本発明に係る電子機器の入力装置(12)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(11)において、車両に搭載される場合において、前記検出手段が有する複数の発光源及び受光部が車両の乗員検知センサと共用されていることを特徴としている。
【0027】
上記した電子機器の入力装置(12)によれば、乗員検知システムにおける乗員検知センサを、一乗車ごとに乗員を検知するために利用し、そのあとは入力装置における検出手段として利用することができる。従って、乗員検知センサが装備されている場合、前記検出手段としての発光源及び受光部の配置数を少なくすることができ、限られた狭い空間の車内には効果的である。
【0028】
また本発明に係る電子機器の入力装置(13)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(12)において、検出された位置情報を、電子機器への座標入力情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0029】
上記した電子機器の入力装置(13)によれば、検出された位置情報を電子機器への座標入力情報として用いることができる。
【0030】
また本発明に係る電子機器の入力装置(14)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(13)において、検出された移動方向情報を、画面スクロール、ポインタ移動、特定の表示内容の移動、又は特定機能の制御、をさせる電子機器への入力情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0031】
上記した電子機器の入力装置(14)によれば、検出された移動方向情報を画面スクロール、ポインタ移動、特定の表示内容の移動、又は特定機能の制御、をさせる入力情報とすることができる。
【0032】
また本発明に係る電子機器の入力装置(15)は、上記電子機器の入力装置(14)において、検出された移動方向情報だけでなく、移動量情報をも、画面スクロール、ポインタ移動、特定の表示内容の移動、又は特定機能の制御、をさせる電子機器への入力情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0033】
上記した電子機器の入力装置(15)によれば、検出された移動方向情報だけでなく、移動量情報をも画面スクロール、ポインタ移動、特定の表示内容の移動、又は特定機能の制御、をさせる入力情報とすることができる。
【0034】
また本発明に係る電子機器の入力装置(16)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(15)において、前記物体の大きさ情報を検出するように構成されると共に、検出された物体の大きさ情報を、機能実行の制御又は機能の選択をさせる電子機器への入力情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0035】
上記した電子機器の入力装置(16)によれば、検出された物体の大きさ情報を機能実行の制御又は機能の選択をさせる入力情報とすることができる。例えば検出領域で使用者が手を開いた状態(ジャンケンで使用するパーの状態)から閉じた状態(ジャンケンで使用するグーの状態)にすることによって、機能の実行又は機能の選択を行なうようにする。これにより、使用者は特定の場所に固定したスイッチを操作しなくても、特定の範囲内で手などの状態を変えることによって、機能の実行又は機能を選択することができる。
【0036】
また本発明に係る電子機器の入力装置(17)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(16)において、検出された位置情報及び移動量情報を、電子機器へのグラフィック情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0037】
上記した電子機器の入力装置(17)によれば、検出された位置情報及び移動量情報を、電子機器へのグラフィック情報として用いることができる。
【0038】
また本発明に係る電子機器の入力装置(18)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(17)において、検出された位置情報及び移動量情報からなるグラフィックと、予めメモリに登録されているパターン図形とを照合し、前記グラフィックとの違いが所定の範囲内であるパターン図形が登録されている場合には、その対象となるパターン図形の情報を電子機器へのグラフィック情報として用いる処理手段を備えていることを特徴としている。
【0039】
上記した電子機器の入力装置(18)によれば、検出された位置情報及び移動量情報からなるグラフィックとの違いが所定の範囲内であるパターン図形の情報をグラフィック情報として電子機器へ入力することができる。
【0040】
また本発明に係る電子機器の入力装置(19)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(18)において、検出手段において使用者の身体又は使用者の所持する物体が検出された場合に、使用者に検出されたことを知らせるために、音声及び/又は表示による告知を行なう告知手段を備えていることを特徴としている。
【0041】
上記した電子機器の入力装置(19)によれば、使用者の身体又は使用者の所持する物体が検出されたことを、音声又は表示によって告知することにより、使用者に検出されたことを知らせることができる。
【0042】
また本発明に係る電子機器の入力装置(20)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(19)において、電子機器の機能選択表示をその機能に対応したシンボルとしてグラフィック表示し、さらに複数の機能選択表示を仮想同一平面上に配置し、検出された情報に基づいて前記仮想同一平面上の一部分をディスプレイに表示する処理手段を備えていることを特徴としている。
【0043】
上記した電子機器の入力装置(20)によれば、グラフィック表示された複数の機能選択表示が仮想同一平面上に配置されているので、検出された情報に基づいて、前記仮想同一平面を動かすことにより、その一部分をディスプレイに表示することができる。従って、特に自動車などの限られた空間内に搭載する場合において一層効果的である。
【0044】
また本発明に係る電子機器の入力装置(21)は、上記電子機器の入力装置(20)において、機能選択表示が任意のカテゴリ別に分類され、仮想同一平面上に配置されてていることを特徴としている。
【0045】
上記した電子機器の入力装置(21)によれば、機能選択表示が任意のカテゴリ別に分類され、仮想同一平面上に配置されているので、ディスプレイに使用者の所望の機能選択を表示するように、仮想同一平面を移動させることが容易となる。
【0046】
また本発明に係る電子機器の入力装置(22)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(21)において、電子機器の状態に応じて、使用者からの入力の可否を判断して制御する可否制御手段を備えていることを特徴としている。
【0047】
上記した電子機器の入力装置(22)によれば、前記可否制御手段が電子機器の状態に応じて、使用者からの入力の可否を判断制御するので、例えば車載用電子機器の場合、走行中に入力可能状態になっていると安全性が確保されないこともあるので、自動的に入力不能状態にすることができる。
【0048】
また本発明に係る電子機器の入力装置(23)は、上記電子機器の入力装置(1)〜(22)において、使用者からの入力の可否判断制御を使用者所望の設定にするための可否制御設定手段を備えていることを特徴としている。
【0049】
上記した電子機器の入力装置(23)によれば、前記可否制御設定手段を備えているので、使用者からの入力の可否判断制御を、使用者所望の設定にすることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子機器の入力装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0052】
図1は実施の形態(1)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中10は検出手段を示している。処理手段11の一方の出力側は検出手段10に形成されている出力回路13の入力側に接続され、検出手段10に形成されている入力回路14の出力側は処理手段11の入力側に接続されている。出力回路13の出力側は複数の発光源15a、…に接続され、複数の受光部16a、…は入力回路14の入力側に接続されている。処理手段11の他方の出力側は機器12の入力側に接続されている。また、発光源15a、…と受光部16a、…とで囲まれた斜線部は検出領域17を示している。
【0053】
発光源15a、…から発せられた光は、各発光源15a、…に対向する位置に配置されているそれぞれの受光部16a、…によって受光されるように形成されている。また、発光源15a、…から発せられた光が、受光部16a、…に受光されると入力回路14内のフラグが1となるように入力回路14は構成されている(もちろん、0となるように構成することも可能である)。これにより、検出領域17に物体が侵入し、発光源15a、…から発せられた光を遮断すれば、その発光源15a、…に対応する入力回路14内のフラグが0となる。
【0054】
図2(a)〜(c)は実施の形態(1)における電子機器の入力装置の検出領域17に光を遮断する物体が侵入していない場合(a)と、物体18が侵入している場合(b)、(c)とを示した概略図である。図2(b)に示された物体18は受光部16b、16cにて受光される光を遮断し、図2(c)に示された物体18は受光部16c、16dにて受光される光を遮断している。
【0055】
表1は、図2(a)〜(c)で示された状態における入力回路14内のフラグの値を示している。
【0056】
【表1】
【0057】
図3(a)は入力回路14内のフラグを所定時間毎に検出することにより得たデータである。図3(b)には、そのデータより検出できる一部の情報が示されている。物体の位置Pは、0であるフラグに対応する発光源15a、…と受光部16a、…とを結ぶ線上である。各受光部16a、…間の距離をLとすると、物体の大きさQ1は図3(b)にも示してあるように受光部16a、bを2か所分遮断する大きさであり、2L(1次元なので長さを大きさとしている)となる。移動量Sも図3(b)に示してあるようにフラグの値の変化から検出でき、移動量S2はL、移動量S3は2Lとなる。移動量変化率Tは、移動量Sを時間tで微分した値であり、例えば移動量変化率T3は移動量S3を時間tで微分した値となる。また、移動方向においては、物体の位置Pより決定される。
【0058】
上記の如く構成された実施の形態(1)における電子機器の入力装置の処理手段11の動作を図4に示したフローチャートに基づいて説明する。
【0059】
まずステップ1において、タイマtを0とし、次にステップ2に移り、タイマtが所定時間t’に達しているか否かを判断する。達していれば、ステップ3に移り、達していなければ、ステップ2に戻る。これは、所定時間t’に一回、検出手段10からフラグの値を取り込むようにするためである。
【0060】
ステップ3では、上記したように検出手段10からフラグの値を取り込み、次にステップ4において、得られたデータから、位置P、大きさQ、移動量S、移動量変化率Tを算出し、ステップ5に移る。
【0061】
ステップ5では、算出された位置P、大きさQ、移動量S、移動量変化率Tから必要な情報を機器12に出力し、機器12を制御する。
【0062】
本発明の実施の形態(1)に係る電子機器の入力装置によれば、発光源15a、…と受光部16a、…とに囲まれた検出領域17内に、例えば使用者が手を入れて動かすことによって、使用者の手の位置、大きさ、移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報が検出されるので、その検出結果を機器12の入力情報として用いることができる。従って、この機器操作は特定の箇所に固定されたスイッチを操作することとは異なり、特定の範囲内で手などを動かすことによって行なわれるので、視線移動を最小限に抑えることができ、自動車の運転中などに操作しても安全性を確保することができる。
【0063】
ここでは、発光源15a、…及び受光部16a、…の配置が1次元の場合だけを示したが、2次元又は3次元に配置することによって、物体の位置、大きさ、移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報を2次元又は3次元の情報として検出することもできる。図5(a)は発光源20a、受光部20bが2次元に配置された検出手段20の要部を概略的に示した斜視図であり、図5(b)は発光源20a、21a、及び受光部20b、21bが3次元に配置された検出手段21の要部を概略的に示した斜視図である。
【0064】
図6は実施の形態(2)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中22は検出手段を示している。処理手段27の一方の出力側は検出手段22に形成されている出力回路23の入力側に接続され、検出手段22に形成されている入力回路24の出力側は処理手段27の入力側に接続されている。出力回路23の出力側は複数の発光源25に接続され、複数の受光部26は入力回路24の入力側に接続されている。処理手段27の他方の出力側は機器12の入力側に接続されている。また図中28は、使用者の手などの物体を示している。
【0065】
次に、処理手段27における動作の説明をする。発光源25及び受光部26の配置状態から、▲1▼方向への物体28の移動は確実に検出することができ、▲2▼方向に物体28が移動した場合においては、通常▲1▼の方向にも物体28がわずかながら動くことを利用し、しきい値を設けることによって移動量Sが数1式を満たす場合は▲1▼方向、数2式を満たす場合は▲2▼方向に移動があったとする。また数3式を満たす場合は静止しているとする。但し、しきい値α1 <しきい値α2 とする。
【0066】
【数1】
しきい値α2 ≦移動量S
【0067】
【数2】
しきい値α1 ≦移動量S<しきい値α2
【0068】
【数3】
移動量S<しきい値α1
本発明の実施の形態(2)に係る電子機器の入力装置によれば、検出手段22から得られた1次元の情報を、しきい値を用いることにより、擬似的に2次元の情報に変換し、変換した結果を機器12の入力情報として用いることができる。ここでは、1次元の配置で2次元の擬似的情報を得る場合を示したが、同様に2次元の配置で3次元の擬似的情報を得ることも可能である。従って、m次元(mは1又は2の整数)に発光源と受光部とを配置するだけで、m+1次元の情報を入力情報として用いることができるので、発光源及び受光部の配置数及び配置範囲を抑えることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0069】
図7(a)は実施の形態(3)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段の要部を概略的に示したブロック図である。図中30は検出手段を示している。出力回路31の出力側は複数の発光源33a、…に接続され、受光部34は入力回路32の入力側に接続されている。また図中35は、使用者の手などの物体を示している。図7(b)は横軸を時間とし、各発光源33a、…の点灯及び消灯されている状態と、受光部34が受光している状態を示した図である。凸部になっているところは、発光源33a、…ならば点灯していることを示し、受光部34ならば光を入力していることを示している。
【0070】
出力回路31は、各発光源33a、…を特定の順序で点灯及び消灯制御するようになっている。また図7(b)に示した時間t2 、t3 、t7 、t8 、t12、t13において、受光部34には光が入力されておらず、発光源33b、33cから発せられた光が遮断されていることを示している。
【0071】
本発明の実施の形態(3)に係る電子機器の入力装置によれば、各発光源33a、…を特定の順序で点灯及び消灯制御し、所定時間毎に受光部34に入力される光の有無を検出することによって、発光源33a、…と受光部34とに囲まれた範囲内に侵入した、例えば使用者の手の位置、大きさ、移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報を検出することができる。従って、少なくとも一つの受光部34を有するだけで上記構成が実現されるので、受光部の配置数を極めて少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0072】
図8は実施の形態(4)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段の要部を概略的に示したブロック図である。図中36は検出手段を示している。出力回路37の出力側は発光源39に接続され、複数の受光部40a、…は入力回路38の入力側に接続されている。また図中41は、使用者の手などの物体を示している。
【0073】
発光源39から発せられた光は、受光部40a、40b、40eには入力されているが、受光部40c、40dには入力されておらず、発光源39、受光部40c、40dとに囲まれた範囲に物体41が侵入していることが判明する。
【0074】
本発明の実施の形態(4)に係る電子機器の入力装置によれば、複数の受光部40a、…を有しているので、少なくとも一つの発光源39を有するだけで、発光源39と受光部40a、…とに囲まれた範囲内に侵入した、例えば使用者の手の位置、大きさ、移動方向、移動量、及び/又は移動量変化率情報を検出することができる。従って、発光源の配置数を極めて少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的であり、なおかつコストも削減することができる。
【0075】
実施の形態(5)に係る電子機器の入力装置は、赤外発光素子を用いた発光源、及び赤外受光素子を用いた受光部を備えている。
【0076】
本発明の実施の形態(5)に係る電子機器の入力装置によれば、発光源として赤外発光素子を、受光部として赤外受光素子を用い、赤外という目に見えない光にすることにより、視界の煩わしさをなくすことができる。また、赤外発光素子と赤外受光素子とを対として用いた場合には、検出領域を確実に設定することができる。
【0077】
実施の形態(6)に係る電子機器の入力装置は、発光源及び受光部として測距センサを用いている。
【0078】
本発明の実施の形態(6)に係る電子機器の入力装置によれば、発光源と受光部の役割を果たす測距センサを用いることにより、発光源と受光部とが対向するように配置されている場合よりも、発光源及び受光部の配置数を少なくすることができ、車内などの限られた空間内で配置制約を受ける場合には一層効果的である。
【0079】
図9(a)は実施の形態(7)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段と該検出手段の検出領域との関係を示した概略図であり、図9(b)は実施の形態(7)との比較例である。
【0080】
図中42a、42bは検出手段が有する測距センサを示している。測距センサ42a、42bの検出領域は線分43a、43bである。検出領域43a、43bには、物体44a、44b、44c、44dが侵入していることを示し、測距センサ42aと物体44a、44bとの距離はそれぞれl1 、l2 であり、測距センサ42bと物体44c、44dとの距離はそれぞれl3 、l4 である。比較例では、l3 とl4 の距離が等しい場合があり、検出領域43bに侵入した物体44c、44dの正確な位置を検出することが困難である。
【0081】
本発明の実施の形態(7)に係る電子機器の入力装置によれば、l1 とl2 が等しくなることはなく、検出領域43aに侵入した物体44a、44bの位置を正確に検出することができる。従って、測距センサ42aが検出領域43aに対向する位置の端又は隅に配置されることにより、検出精度を高めることができる。
【0082】
図10は実施の形態(8)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段の要部と該検出手段から検出される範囲とを示した概略図である。
【0083】
図中45は乗員検知センサを示し、ステアリングコラム付近に装備されている。乗員検知センサ45は、助手席47の乗員検知を行ない、乗員検知エリア49の物体存否により検出する。図中48は、シフトレバーの位置を示し、その前付近が検出領域46となっている。
【0084】
本発明の実施の形態(8)に係る電子機器の入力装置によれば、乗員検知センサ45を一乗車毎に乗員を検知するために利用し、そのあとは入力装置における検出手段として利用することができ、検出領域46内の使用者の手などの動きを検出することができる。従って、乗員検知センサ45が装備されている場合、前記検出手段としての発光源及び受光部の配置数を少なくすることができ、限られた狭い空間の車内には効果的である。
【0085】
図11は実施の形態(9)に係る電子機器の入力装置における処理手段11の動作を示したフローチャートである。
【0086】
まずステップ6において、検出手段10からデータを取り込んで、次にステップ7において、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断し、侵入があればステップ8に移り、一方、侵入がなければ前記動作を終了する。
【0087】
ステップ8では、取り込んだデータから位置Pを算出し、次にステップ9において、位置Pに基づいて、機器12への座標入力情報として用いカーソルを移動させる。
【0088】
本発明の実施の形態(9)に係る電子機器の入力装置によれば、検出された位置情報を電子機器への座標入力情報として用いることができるので、ディスプレイ上のカーソルなどを移動させることができる。
【0089】
図12は実施の形態(10)に係る電子機器の入力装置における処理手段11の動作を示したフローチャートである。
【0090】
まずステップ11において、検出手段10からデータを取り込んで、次にステップ12において、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断し、侵入があればステップ13に移り、一方、侵入がなければ前記動作を終了する。
【0091】
ステップ13では、取り込んだデータから位置Pを算出し、次にステップ14において、位置Pの変化から移動方向を算出し、次にステップ15において、算出された移動方向に基づいて、機器12への移動方向情報として用い、機器12に備えられた画面のスクロールを制御する。
【0092】
本発明の実施の形態(10)に係る電子機器の入力装置によれば、移動方向情報に基づいて、画面スクロールの制御をすることができる。上記したのは、画面スクロールの制御だけであるが、同様にポインタ移動、特定の表示内容の移動、又は特定機能の制御などをすることができる。
【0093】
図13は実施の形態(11)に係る電子機器の入力装置におけるの処理手段11の動作を示したフローチャートである。
【0094】
まずステップ17において、検出手段10からデータを取り込んで、次にステップ18において、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断し、侵入があればステップ19に移り、一方、侵入がなければ前記動作を終了する。
【0095】
ステップ19では、取り込んだデータから位置P及び移動量Sを算出し、次にステップ20において、位置Pの変化から移動方向を算出する。
【0096】
次にステップ21において、移動量Sが所定値S’以上かどうかを判断する。所定値S’以上であれば、ステップ22に移り、移動量Sの大きさに応じて、機器12に備えられた画面を算出された移動方向にスクロールさせる。一方、所定値S’以上でなければ、ステップ23に移り、前記画面を算出された方向に所定の大きさ分をスクロールさせる。
【0097】
本発明の実施の形態(11)に係る電子機器の入力装置によれば、移動方向情報及び移動量情報に基づいて、画面スクロールの制御をすることができる。上記したのは、画面スクロールの制御だけであるが、同様にポインタ移動、特定の表示内容の移動、又は特定機能の制御などをすることができる。
【0098】
例えば、特定機能の制御として、ラジオ音量機能の制御の場合、検出領域17内で、音量アップの方向に使用者が手などを大きく動かせば、大幅に音量をアップし、小さければ所定の大きさ分の音量をアップすることができる。
【0099】
図14は実施の形態(12)に係る電子機器の入力装置における処理手段11の動作を示したフローチャートである。
【0100】
まずステップ25において、検出手段10からデータを取り込んで、次にステップ26において、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断し、侵入があればステップ27に移り、一方、侵入がなければ前記動作を終了する。
【0101】
ステップ27では、取り込んだデータから大きさQを算出し、次にステップ28において、大きさQに所定値以上の変化があるか否かを判断する。所定値以上の変化があれば(例えば、検出領域17内に侵入した使用者の手が開いた状態から閉じた状態に変われば)ステップ29に移り、一方、所定値以上の変化がなければ前記動作を終了する。
【0102】
ステップ29では、ポインタのある位置の機能を実行させる。例えば、テープの再生ボタン上にポインタがあれば、テープの再生が実行される。
【0103】
本発明の実施の形態(12)に係る電子機器の入力装置によれば、検出された物体の大きさ情報を用いて、機能実行、又は機能選択をさせることができる。
【0104】
図15(a)は実施の形態(13)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【0105】
検出手段10の出力側は、処理手段11の一方の入力側に接続され、グラフィックメモリ50の一方の出力側は、処理手段11の他方の入力側に接続されている。グラフィックメモリ50の他方の出力側は、機器12の一方の入力側に接続されている。処理手段11の出力側は検出手段10、機器12、及びグラフィックメモリ50のそれぞれの入力側に接続されている。
【0106】
上記の如く構成された実施の形態(13)における電子機器の入力装置の処理手段11の動作を図15(b)に示したフローチャートに基づいて説明する。
【0107】
まずステップ30において、グラフィックメモリ50をクリアし、カウンタkを0とし、次にステップ31において、検出手段10からデータを取り込んで、次にステップ32において、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断し、侵入があればステップ33に移り、一方、侵入がなければステップ37に移る。
【0108】
ステップ33では、カウンタkに1を加え、次にステップ34に移り、取り込んだデータから位置Pk 及び移動量Sk を算出し、次にステップ35において、移動量Sk が所定値S’以上であるか否かを判断する。所定値S’以上であればステップ36に移り、所定値S’以上でなければ、前記物体が静止したとし、ステップ37に移る。
【0109】
ステップ36では、位置Pk−1と移動量Skより得る線分をグラフィックメモリ50にメモリする。これによって、使用者が描いたグラフィックをメモリする。そしてステップ31に戻る。
【0110】
ステップ37では、グラフィックメモリ50にメモリされている図形があるか否かを判断する。メモリされている図形があれば、ステップ38に移り、メモリされている図形がなければ、前記動作を終了する。
【0111】
ステップ38では、グラフィックメモリ50よりメモリされている図形情報を読み出して、機器12へ図形情報として出力する。
【0112】
本発明の実施の形態(13)に係る電子機器の入力装置によれば、検出された位置情報、移動量情報を、電子機器へのグラフィック情報として用いることができる。
【0113】
図16(a)は実施の形態(14)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【0114】
検出手段10、グラフィックメモリ50のそれぞれの出力側は、処理手段11の入力側に接続され、マッチングメモリ51の一方の出力側は、処理手段11の入力側に接続され、マッチングメモリ51の他方の出力側は、機器12の入力側に接続されている。処理手段11の出力側は、検出手段10、機器12、グラフィックメモリ50、マッチングメモリ51のそれぞれの入力側に接続されている。
【0115】
上記の如く構成された実施の形態(14)における電子機器の入力装置の処理手段11の動作を図16(b)に示したフローチャートに基づいて説明する。
【0116】
まずステップ40において、グラフィックメモリ50をクリアし、カウンタkを0とし、次にステップ41において、検出手段10からデータを取り込んで、次にステップ42において、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断し、侵入があればステップ43に移り、一方、侵入がなければステップ47に移る。
【0117】
ステップ43では、カウンタkに1を加え、次にステップ44に移り、取り込んだデータから位置Pk 及び移動量Sk を算出し、次にステップ45において、移動量Sk が所定値S’以上であるか否かを判断する。所定値S’以上であればステップ46に移り、所定値S’以上でなければ、前記物体が静止したとし、ステップ47に移る。
【0118】
ステップ46では、位置Pk-1 と移動量Sk より得る線分をグラフィックメモリ50にメモリする。これによって、使用者が描いたグラフィックをメモリする。そしてステップ41に戻る。
【0119】
ステップ47では、グラフィックメモリ50にメモリされている図形があるか否かを判断する。メモリされている図形があれば、ステップ48に移り、メモリされている図形がなければ、前記動作を終了する。
【0120】
ステップ48では、グラフィックメモリ50にメモリされている図形とマッチングメモリ51に登録されている図形とを照合し、次にステップ49において、グラフィックメモリ50にメモリされている図形との違いが所定の範囲内の図形がマッチングメモリ51に登録されているか否かを判断する。グラフィックメモリ50にメモリされている図形との違いが所定の範囲内の図形がマッチングメモリ51に登録されていれば、ステップ50に移り、所定の範囲内の図形がマッチングメモリ51に登録されていなければ、前記動作を終了する。
【0121】
ステップ50では、グラフィックメモリ50にメモリされている図形との違いが所定の範囲内の図形情報をマッチングメモリ51から機器12へ出力させる。
【0122】
本発明の実施の形態(14)に係る電子機器の入力装置によれば、検出された位置情報、移動量情報からなるグラフィックとの違いが所定の範囲内であるパターンをグラフィック情報として電子機器へ出力することができる。
【0123】
図17(a)は実施の形態(15)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【0124】
検出手段10の出力側は、処理手段11の入力側に接続され、処理手段11の出力側は、検出手段10、機器12、告知手段52のそれぞれの入力側に接続されている。
【0125】
上記の如く構成された実施の形態(15)における電子機器の入力装置の処理手段11の動作を図17(b)に示したフローチャートに基づいて説明する。
【0126】
まずステップ51において、タイマtを0とし、次にステップ52に移り、タイマtが所定時間t’に達しているか否かを判断する。達していれば、ステップ53に移り、達していなければ、ステップ52に戻る。これは、所定時間t’に一回、検出手段10からフラグの値を取り込むようにするためである。
【0127】
ステップ53では、上記したように検出手段10からフラグの値を取り込み、次にステップ54において、得られたデータから、検出領域17内に侵入した物体があるか否かを判断する。侵入があれば、ステップ55に移り、侵入がなければ、前記動作を終了する。
【0128】
ステップ55では、検出領域17内に使用者の手などが侵入したとし、使用者に検知されたことを知らせるために、告知手段52から告知するように制御する。
【0129】
本発明の実施の形態(15)に係る電子機器の入力装置によれば、使用者の身体又は使用者の所持する物体が検出されたことを、音声又は表示によって告知することにより、使用者に検出されたことを知らせることができる。
【0130】
図18は実施の形態(16)に係る電子機器の入力装置に備えられたディスプレイの表示状態を示した概略図である。
【0131】
図53は仮想同一平面を示している。仮想同一平面53は、物理的な平面板が存在するのではなく、例えばマイコンのメモリ領域に記憶され、前記メモリ領域から取り出し、ディスプレイなどに表示することにより表れる仮想平面である。また、仮想同一平面53には、電子機器の機能選択表示(a1 〜a31)54がグラフィック表示されている。
【0132】
ディスプレイ55には、表示板56が備えられている。表示板56の表示領域が仮想同一平面53と同等以上あれば、仮想同一平面53を全て表示することができるが、表示板56には同等以上ないので、仮想同一平面53上の一部分をディスプレイ55に表示できるようになっている。
【0133】
表示板56aには機能選択表示54のa1 、a2 、a6 、a7 、a10、a11が表示されている。この後、移動方向情報が検出され、例えば検出された移動方向が左上を指していれば、仮想同一平面53が左上に動くように前記メモリ領域よりデータが取り出され、ディスプレイ55の表示は56bのにようになる。
【0134】
本発明の実施の形態(16)に係る電子機器の入力装置によれば、グラフィック表示された複数の機能選択表示54が仮想同一平面53上に配置されているので検出された移動方向情報に基づいて、仮想同一平面53を動かすことにより、その一部分をディスプレイ55に表示することができる。従って、特に自動車などの限られた空間内に搭載する場合には一層効果的である。また、図19に示したように機能選択表示59をカテゴリ別に分類することにより、ディスプレイ55に使用者の所望する機能選択を表示するように、仮想同一平面58を移動させることが容易となる。
【0135】
また、機器の機能選択におけるグラフィック表示をその機能に対応したシンボルとすることにより、すなわちアイコン化することにより小さなディスプレイであったとしても、容易に所望の機能選択表示を発見することができるようになる。
【0136】
図20は実施の形態(17)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【0137】
検出手段10の出力側は、処理手段11の一方の入力側に接続され、処理手段11の出力側は、検出手段10、機器12のそれぞれの入力側に接続されている。機器12の出力側は、可否制御手段60の入力側に接続され、可否制御手段60の出力側は処理手段11の他方の入力側に接続されている。
【0138】
本発明の実施の形態(17)に係る電子機器の入力装置によれば、機器12の状態を示す信号が可否制御手段60に入力されることにより、機器12の状態に応じて、使用者からの入力を可否制御できる。
【0139】
図21は実施の形態(18)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【0140】
検出手段10の出力側は、処理手段11の一方の入力側に接続され、処理手段11の出力側は、検出手段10、機器12のそれぞれの入力側に接続されている。図中61は可否制御設定手段を示し、可否制御設定手段61の出力側は処理手段11の他方の入力側に接続されている。
【0141】
本発明の実施の形態(18)に係る電子機器の入力装置によれば、使用者からの入力の可否判断制御を使用者が設定するための可否制御設定手段61を備えているので、使用者所望の設定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)における電子機器の入力装置の検出領域に光を遮断する物体が侵入していない場合(a)と、物体が侵入している場合(b、c)とを示した概略図である。
【図3】(a)は実施の形態(1)における電子機器の入力装置の入力回路内のフラグを所定時間毎に検出することにより得たデータである。(b)には、そのデータより検出できる一部の情報が示されている。
【図4】実施の形態(1)における電子機器の入力装置の処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図5】(a)は実施の形態(1)における電子機器の入力装置の発光源及び受光部が2次元に配置された検出手段の要部を概略的に示した斜視図であり、(b)は発光源及び受光部が3次元に配置された検出手段の要部を概略的に示した斜視図である。
【図6】実施の形態(2)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図7】(a)は実施の形態(3)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段の要部を概略的に示したブロック図である。(b)は横軸を時間とし、各発光源から点灯及び消灯されている状態と、受光部が受光している状態を示した図である。
【図8】実施の形態(4)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段の要部を概略的に示したブロック図である。
【図9】(a)は実施の形態(7)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段と該検出手段の検出領域との関係を示した概略図であり、(b)は実施の形態(7)との比較例である。
【図10】実施の形態(8)に係る電子機器の入力装置が有する検出手段の要部と該検出手段から検出される範囲とを示した概略図である。
【図11】実施の形態(9)に係る電子機器の入力装置における処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図12】実施の形態(10)に係る電子機器の入力装置における処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図13】実施の形態(11)に係る電子機器の入力装置における処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図14】実施の形態(12)に係る電子機器の入力装置における処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図15】(a)は実施の形態(13)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。(b)は実施の形態(13)における電子機器の入力装置が有する処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図16】(a)は実施の形態(14)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。(b)は実施の形態(14)における電子機器の入力装置が有する処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図17】(a)は実施の形態(15)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。(b)は実施の形態(15)における電子機器の入力装置が有する処理手段の動作を示したフローチャートである。
【図18】実施の形態(16)に係る電子機器の入力装置に備えられたディスプレイの表示状態を示した概略図である。
【図19】実施の形態(16)に係る電子機器の入力装置の仮想同一平面を示した概略図である。
【図20】実施の形態(17)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図21】実施の形態(18)に係る電子機器の入力装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【符号の説明】
17、、43a、43b、46 検出領域
18、28、35、41、44a〜44d 物体
47 助手席
48 シフトレバー位置
49 乗員検知エリア
54、59 機能選択表示
Claims (2)
- n次元(nは1〜3の整数)に配置された一つ又は複数の発光源と、該発光源に対向するようにn次元に配置された一つ又は複数の受光部とを有する検出手段を備え、
前記発光源と前記受光部とに囲まれた範囲内において、前記発光源から発せられた光の前記受光部での受光状況から得られる、前記受光部での受光を遮る物体の位置情報に基づいて、前記物体の移動方向、移動量、及び移動量変化率における全ての情報、あるいは一部の情報の検出を行ない、
その検出結果を任意の電子機器への入力情報として用いる処理手段を備えると共に、
nが1又は2の整数であり、
前記処理手段が、前記検出手段から得られたm次元(mは1又は2の整数)の情報において、一つ又は複数のしきい値を用いて擬似的にm+1次元の情報に変換し、変換した結果を任意の電子機器の入力情報として用いるものであることを特徴とする電子機器の入力装置。 - n次元(nは1〜3の整数)に配置された発光源と受光部とを含んで成る測距センサを一つ又は複数有する検出手段と、
前記測距センサで検出される、ある線分上に存在する物体までの距離情報の検出を行ない、
該距離情報から得られる前記物体の位置情報に基づいて、前記物体の移動方向、移動量、及び移動量変化率における全ての情報、あるいは一部の情報の検出を行ない、
その検出結果を任意の電子機器への入力情報として用いる処理手段とを備えると共に、
nが1又は2の整数であり、
前記処理手段が、前記検出手段から得られたm次元(mは1又は2の整数)の情報において、一つ又は複数のしきい値を用いて擬似的にm+1次元の情報に変換し、変換した結果を任意の電子機器の入力情報として用いるものであることを特徴とする電子機器の入力装置。
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