JP3807363B2 - 伝送元装置及び伝送先装置並びに画像データ伝送方法 - Google Patents

伝送元装置及び伝送先装置並びに画像データ伝送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送元装置から伝送先装置に画像データを伝送するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、装置間において伝送線を介して画像データを伝送する場合、2次元平面の画像を水平方向並びに垂直方向に画素単位で順に走査して、空間領域の画像データとして、伝送線を介してシリアルに伝送していた。
【0003】
このような画像データ伝送方法として、従来においては、例えば、下記の特許文献1に記載のものなどが挙げられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−84195号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来においては、空間領域の画像データをシリアルに伝送していたため、1枚の画像を伝送するのに、長時間要していた。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、比較的短時間で画像データを伝送することが可能な技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の第1の伝送元装置は、画像データを伝送先装置に伝送することが可能な伝送元装置であって、
前記伝送先装置に少なくともn(但し、nは2以上の整数)本の伝送線を介して接続されると共に、
伝送すべき前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する変換部と、
変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分を抽出する抽出部と、
抽出した前記n個の周波数成分を前記n本の伝送線を介してパラレルに、前記伝送先装置に送信する通信部と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
本発明の伝送元装置においては、伝送先装置に画像データを伝送する際に、複数の伝送線を用いてパラレルに伝送しているため、従来におけるシリアルの伝送に比較して、短時間で画像を転送することができる。また、画像データを空間領域から周波数領域に変換した上で、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、伝送線の本数と同じ数だけ伝送している。従って、例えば、8×8画素の画素ブロックの画像データを伝送先装置にパラレルに伝送しようとする場合に、伝送線が9本しかなくても、画像データとして、直流成分を含む低周波側の9個の周波数成分を伝送できるため、伝送先装置において、それら周波数成分を基に、画像データを周波数領域から空間領域に戻すことにより、画質は多少劣化するものの、8×8画素の画素ブロックの画像を作成することが可能となる。
【0009】
本発明の第2の伝送元装置は、画像データを伝送先装置に伝送することが可能な伝送元装置であって、
前記伝送先装置との間で利用することが可能な伝送線を検出し、その本数n(但し、nは2以上の整数)を取得する検出部と、
伝送すべき前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する変換部と、
変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、取得した本数nと同じ個数、抽出する抽出部と、
抽出した前記n個の周波数成分を、検出した前記n本の利用可能な伝送線を介してパラレルに、前記伝送先装置に送信する通信部と、
を備えることを要旨とする。
【0010】
本発明の伝送元装置においては、実際に利用できる伝送線の数が変動した場合でも、利用可能な伝送線を最大限利用して、可能な限り画質劣化を抑え、可能な限り短時間で、画像データを伝送することができる。
【0011】
本発明の伝送先装置は、伝送元装置から伝送されてきた画像データを受け取ることが可能な伝送先装置であって、
前記伝送元装置に少なくともn(但し、nは2以上の整数)本の伝送線を介して接続されると共に、
前記画像データとして、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分が前記n本の伝送線を介してパラレルに伝送されてきた場合に、前記n個の周波数成分を受信する通信部と、
前記n個の周波数成分として受信した前記画像データを周波数領域から空間領域に変換し、空間領域の画像データを得る変換部と、
を備えることを要旨とする。
【0012】
本発明の伝送先装置においては、画像データを短時間で伝送するために、伝送先装置から、画像データとして、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分がn本の伝送線を介してパラレルに伝送されてきた場合でも、その画像データを周波数領域から空間領域に変換して、空間領域の画像データを得ることにより、元の画像を再生することができる。
【0013】
なお、本発明は、上記した伝送元装置や伝送先装置などの装置発明の態様に限ることなく、画像データ伝送方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。さらには、それら方法や装置を構築するためのコンピュータプログラムとしての態様や、そのようなコンピュータプログラムを記録した記録媒体としての態様や、上記コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など、種々の態様で実現することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例の構成:
B.実施例の動作:
C.実施例の効果:
D.他の実施例:
E.変形例:
【0015】
A.実施例の構成:
図1は本発明の一実施例としての伝送元装置と伝送先装置とを備えた画像伝送システムを示すブロック図である。本実施例において、伝送元装置は、例えば、静止画像を表す画像データを格納したコンピュータ100であり、伝送先装置は、画像データを印刷することが可能なプリンタ200であるものとする。これらコンピュータ100とプリンタ200は、図1に示すように、ケーブルなどから成る複数本の伝送線300によって接続されている。
【0016】
このうち、コンピュータ100は、コンピュータプログラムに従って種々の処理や制御を行うためのCPU110と、上記コンピュータプログラムを記憶したり、処理中に得られたデータなどを記憶したりするためのメモリ120と、画像データ132などを格納するためのハードディスク装置130と、少なくともシリアル/パラレル変換機能を有し、伝送線300を介して他の装置と通信を行なうための通信部140と、キーボードやマウスやタブレットなどから成り、ユーザからの指示などを入力するための入力部150と、CRTや液晶ディスプレイなどから成り、画像データの内容などを表示するための表示部160と、上記コンピュータプログラムの書き込まれたCD−ROM172を読み取るためのCD−ROMドライブ装置170と、を備えており、これら各構成要素は、バスなどの接続線180によって接続されている。
【0017】
このうち、CPU110は、メモリ120に記憶された上記コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、画像データに対し離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)を行うDCT変換部122として機能する他、量子化部124や、符号化部126や、抽出部128として機能する。
【0018】
本実施例では、メモリ120に記憶された上記コンピュータプログラムは、記録媒体であるCD−ROM172に記録された形態で提供され、CD−ROMドライブ装置170により読み取られることによって、コンピュータ100内に取り込まれる。取り込まれたコンピュータプログラムは、ハードディスク装置130に転送され、その後、起動時などにメモリ120に転送される。あるいは、読み取られたコンピュータプログラムは、ハードディスク装置130を介さず、直接、メモリ120に転送するようにしても良い。
【0019】
このように、本実施例では、コンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録する「記録媒体」としてCD−ROMを利用することを述べたが、その他にも、フレキシブルディスクや光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0020】
また、コンピュータプログラムは、このような記録媒体に記録された形態で提供される他、予め、伝送線300や他の通信線(図示せず)などを介して、コンピュータプログラムを供給するプログラムサーバ(図示せず)にアクセスし、そのプログラムサーバからコンピュータ100に取り込むようにしても良い。
【0021】
また、上記コンピュータプログラムの一部は、オペレーティングシステムプログラムによって構成するようにしても良い。
【0022】
さらにまた、本実施例においては、DCT変換部122、量子化部124、符号化部126及び抽出部128を、それぞれ、ソフトウェアによって実現しているが、これらのうち、全部または一部はハードウェアによって実現するようにしても良い。
【0023】
一方、プリンタ200は、コンピュータプログラムに従って種々の処理や制御を行うためのCPU210と、上記コンピュータプログラムを記憶したり、処理中に得られたデータなどを記憶したりするためのメモリ220と、画像データを用いて印刷用紙などに画像を印刷することが可能な印刷部230と、少なくともパラレル/シリアル変換機能を有し、伝送線300を介して他の装置と通信を行なうための通信部240と、操作ボタンなどから成り、ユーザからの指示などを入力するための入力部250と、を備えており、これら各構成要素は、バスなどの接続線280によって接続されている。
【0024】
このうち、CPU210は、メモリ220に記憶された上記コンピュータプログラムを読み出して実行することにより、画像データに対しDCTの逆変換(Inverse transform)を行うIDCT変換部222として機能する他、逆量子化部224や、復号化部226や、付加部228として機能する。
【0025】
B.実施例の動作:
では、本実施例の動作について、図2〜図5を用いて詳細に説明する。図2は図1に示した画像伝送システムにおける画像データの伝送処理の流れを示すブロック図である。図2において、図1と同じ構成要素については、同じ符号が付してある。また、図3は図1に示した画像伝送システムにおいて画像データの処理される様子を模式的に示した説明図である。図3において、中央に描かれた伝送線300を境として、左側が、伝送元装置である100において処理される様子を示し、右側が、伝送先装置であるプリンタ200において処理される様子を示している。さらに、図4は図1のコンピュータ100における処理の手順を示すフローチャートである。
【0026】
なお、本実施例において、画像データの処理は、静止画像の圧縮方式であるGPEG(Joint Photographic Expert Group)をベースとしている。
【0027】
コンピュータ100のハードディスク装置130には、静止画像を表す画像データ132が多数格納されている。ユーザは、表示部160で画像データの内容等を確認しながら、入力部150を用いて所望の画像データの送信を指示する。すると、CPU110が、ハードディスク装置130から指示された画像データ132を原画像データとして読み出す。そして、CPU110が機能するDCT変換部122が、その画像を、図3に示すように、8×8画素の画素ブロックに分割し(図4のステップS102)、その分割された画素ブロックに対して、2次元のDCTを施す(ステップS104)。
【0028】
具体的には、画素Pnm(但し、n=0,1,…,7、m=0,1,…,7)から成る画素ブロックを、式(1)に従って、DCT係数(DC00またはACuv)に変換する。
【0029】
【数1】
Figure 0003807363
【0030】
この結果、画像データは、2次元の空間領域から2次元の周波数領域に変換される。
【0031】
すなわち、8×8画素の画素ブロックに上記したDCTを施すと、図3に示すように、画素ブロック内の画素数と同じ64個のDCT係数(すなわち、周波数成分)が得られる。図3に示す64個のDCT係数(DC00またはACuv)のうち、左上に位置するDC00は、DC係数と呼ばれ、直流成分を表している。その他のDCT係数ACuvは、AC係数と呼ばれ、交流成分を表している。また、これらAC係数は、右方向に進むにつれて、画像の水平方向における高い周波数成分を表し、下方向に進むにつれて、画像の垂直方向における高い周波数成分を表している。従って、対角線方向(白抜き矢印の方向)において、左上ほど低周波となり、右下に行くほど高周波になる。
【0032】
なお、画像データでは、一般に、近隣の画素同士の間において、画素値の相関が高いため、DCT係数のうち、DC係数DC00において、エネルギが特に高くなり、AC係数ACuvにおいては、低い周波数成分ほどエネルギが高くなる。このように、DCT変換を施すことにより、直流成分を含む低周波側の周波数成分(すなわち、DCT係数)に、画像の有するエネルギを集中させることができる。
【0033】
次に、量子化部124は、DCT変換の施された画像データ(すなわち、DCT係数)を量子化する(ステップS106)。人間の視覚は、一般に、高周波成分には鈍感であるが、低周波成分には敏感であるため、量子化ステップのサイズは、周波数成分が低いほど細かくなるように設定されている。
【0034】
符号化部126は、量子化された画像データ(すなわち、DCT係数)をエントロピ符号化する(ステップS108)。DCT係数後、DC係数と、AC係数と、では、その統計的な性質が異なるため、それぞれ、異なる方式で符号化する。このエントロピ符号化には、ハフマン符号を用いるが、算術符号を用いるようにしてもよい。
【0035】
抽出部128は、符号化された画像データのうち、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、伝送線300の本数と同じ数だけ抽出する(ステップS110)。例えば、コンピュータ100とプリンタ200とを接続する伝送線300の本数が、図3に示すように、9本であるとすると、DCT係数のうち、直流成分であるDC係数DC00と、低周波側の交流成分であるAC係数AC01,AC10,AC11,AC02,AC20,AC12,AC21,AC22の、合計9個の周波数成分(ハッチ部分)をそれぞれ抽出する。
【0036】
なお、伝送線300の本数は、コンピュータ100とプリンタ200とを接続するに当たり、予め決まっているため、オペレーションシステムによって、その本数はメモリ120などに書き込こまれている。従って、抽出部128は、その本数を読み出して、その本数と同じ数だけ、周波数成分を抽出する。
【0037】
抽出された周波数成分(すなわち、DC係数DC00と、AC係数AC01〜AC22)は、CPU110から通信部140に転送される。
【0038】
通信部140では、抽出され周波数成分をシリアル/パラレル変換し、1つの周波数成分につき1本の伝送線を割り当てるようにして、各周波数成分を伝送線300を介してパラレルに、プリンタ200に対して伝送する(ステップS112)。すなわち、図3に示すように、DC係数DC00とAC係数AC01,AC10,AC11,AC02,AC20,AC12,AC21,AC22の、合計9個の周波数成分を、9本の伝送線に、それぞれ割り当てて、パラレルに伝送するようにする。こうして、或る画素ブロックが、9個の周波数成分としてパラレルに伝送されると、続いて、次の画素ブロックが、同じく9個の周波数成分としてパラレルに伝送され、1枚の画像が全て伝送されるまで、繰り返される。
【0039】
図5は図1のプリンタ200における処理の手順を示すフローチャートである。プリンタ200では、通信部240が、伝送線300を介してパラレルに伝送されてきた周波数成分を受信すると、それら周波数成分をパラレル/シリアル変換した上で、CPU210に転送する(ステップS202)。
【0040】
CPU210が機能する付加部228は、転送された周波数成分に、ダミーとして、値が0の周波数成分を必要な個数だけ付加する(ステップS204)。すなわち、コンピュータ100からプリンタ200には、図3に示すように、DC係数DC00とAC係数AC01,AC10,AC11,AC02,AC20,AC12,AC21,AC22の、合計9個の周波数成分しか転送されないが、以降の処理では形式的に64個の周波数成分(すなわち、DCT係数)が必要となるため、足りない55個分、ダミーとして、値0のDCT係数を付加して、64個のDCT係数を揃える。
【0041】
次に、復号化部226が、こうして得られた周波数成分、すなわち、画像データを復号化し(ステップS206)、さらに、逆量子化部224が逆量子化する(ステップS208)。
【0042】
次に、IDCT変換部222が、得られた画像データに対して、DCT変換部122で施したDCTとは逆の変換(IDCT)を施す(ステップS210)。この結果、画像データは、2次元の周波数領域から2次元の空間領域に変換されて、図3に示すように、8×8画素の画素ブロックが得られる。
【0043】
そして、IDCT変換部222は、得られた画素ブロックを順次組み合わせて、再生画像データを生成する(ステップS212)。
【0044】
CPU110は、生成された再生画像データを印刷部230に転送する。印刷部230では、その再生画像データに基づいて、印刷用紙に再生画像を印刷する。
【0045】
C.実施例の効果:
以上のようにして、本実施例においては、コンピュータ100からプリンタ200に画像データを伝送する際に、複数の伝送線を用いてパラレルに伝送しているため、従来におけるシリアルの伝送に比較して、短時間で画像を転送することができる。具体的には、本実施例の場合、9本の伝送線を用いてパラレルに伝送しているため、シリアルの伝送に比較して、1/9の時間で画像を転送することができる。
【0046】
また、複数の伝送線があれば、従来においても、画像データをパラレルに伝送して、画像を短時間ですることは可能であるが、従来においては、空間領域の画像データを伝送していたため、例えば、8×8画素の画素ブロックの画像データをコンピュータ100からプリンタ200にパラレルに伝送しようとする場合、伝送線が9本しかないとすると、9画素分の画像データは伝送できるが、残りの55画素分の画像データは伝送できないため、プリンタ200側では、8×8画素の画素ブロックのうち、55画素が欠落した画像しか再生することができない。これに対し、本実施例においては、画像データを空間領域から周波数領域に変換した上で、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、伝送線の本数と同じ数だけ伝送しているため、例えば、8×8画素の画素ブロックの画像データをコンピュータ100からプリンタ200にパラレルに伝送しようとする場合に、伝送線が9本しかなくても、画像データとして、直流成分を含む低周波側の9個の周波数成分を伝送できるため、プリンタ200側において、それら周波数成分を基に、画像データを周波数領域から空間領域に戻せば、画質は多少劣化するものの、8×8画素の画素ブロックの画像を作成することが可能となる。
【0047】
しかも、前述したとおり、画像の有するエネルギは直流成分を含む低周波側の周波数成分に集中しており、本実施例においては、その部分の周波数成分を伝送しているため、画像の有するエネルギの大部分を伝送することが可能となる。また、前述したとおり、人間の視覚は、低周波成分には敏感であるが、高周波成分には鈍感であり、本実施例においては、その鈍感である部分の周波数成分は破棄されるものの、その敏感である部分の低周波成分は確実に伝送するため、プリンタ200側での再生画像は、人間の視覚にとって、多少ぼけて見えるものの、実用上問題はない。
【0048】
また、従来においても、9本の伝送線を用いて、9画素ずつ分けて、順番にパラレルに伝送すれば、プリンタ200側において、8×8画素の画素ブロックの画像を再生することはできるが、単純に見て、8×8画素を全て伝送するには、少なくとも、9回分、伝送しなければならないため、この場合も、本実施例の場合に比較して9倍の時間を要することになる。
【0049】
ところで、上記した説明においては、画像の種類について特に述べたかったが、画像がカラー画像である場合には、画像データとして、R,G,B信号またはY,Cb,Cr信号など3つの信号が必要となるため、上記した伝送時の処理は、それぞれの信号について行う必要がある。また、伝送線も3倍の本数(すなわち、上記した例では、9本×3=27本)が必要となる。但し、伝送線が9本しかない場合であっても、3つの信号を、例えば、サイクリックに順番に伝送するようにすれば、時間は要するが、伝送は可能となる。
【0050】
D.他の実施例:
上記した実施例において、伝送先装置であるコンピュータと伝送元装置であるプリンタとの間に接続されている複数本の伝送線は、画像データの伝送のために、全て利用することができた。しかし、例えば、断線していたり、他の用途に使用されていたりして、複数本の伝送線のうち、一部の伝送線が利用できないために、実際に利用できる伝送線の数が変動する場合がある。
【0051】
そこで、このように、実際に利用できる伝送線の数が変動する場合でも、柔軟に対応することができる実施例について説明する。
【0052】
図6は本発明の他の実施例としての伝送元装置の主要部を示すブロック図である。本実施例が、前述の実施例と異なる点は、図6に示すように、新たに、状態検出部129を備えた点である。
【0053】
すなわち、本実施例においては、通信部140が、コンピュータ100に接続されている伝送線300の状態を監視し、状態検出部129は、通信部140からの、その監視情報に基づいて、コンピュータ100に接続されている複数本の伝送線300のうち、プリンタ200との間で実際に利用することが可能な伝送線を検出し、その本数を取得する。
【0054】
抽出部128は、状態検出部129からの検出結果に基づいて、符号化部126において符号化された画像データのうち、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、状態検出部129の取得した本数と同じ数だけ抽出する。
【0055】
例えば、コンピュータ100とプリンタ200とを接続する伝送線300の本数が、当初、9本であって、その後、他の用途に5本使用され、それら5本の利用ができなくなってしまった場合に、状態検出部129は、残りの4本の伝送線を、実際に利用することが可能な伝送線として検出し、その本数として4本を取得する。従って、抽出部128は、その検出結果に基づいて、DCT係数のうち、直流成分であるDC係数DC00と、低周波側の交流成分であるAC係数AC01,AC10の、合計4つの周波数成分をそれぞれ抽出する。
【0056】
抽出された周波数成分は、CPU110から通信部140に転送される。通信部140では、抽出され周波数成分をシリアル/パラレル変換し、状態検出部129からの検出結果に基づいて、利用可能な伝送線に対し、1つの周波数成分につき1本の伝送線を割り当てるようにして、それら周波数成分を伝送線300を介してパラレルに、プリンタ200に対して伝送する。すなわち、DC係数DC00とAC係数AC01,AC10,AC11の、合計4つの周波数成分を、検出した利用可能な9本の伝送線に、それぞれ割り当てて、パラレルに伝送するようにする。
【0057】
以上のように、本実施例においては、実際に利用できる伝送線の数が変動した場合でも、状態検出部129が、利用できる伝送線を検出すると共に、その本数を取得して、抽出部128が、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、その本数分抽出し、通信部140が、抽出した周波数成分を利用可能な伝送線を介してパラレルに伝送する。従って、本実施例によれば、利用可能な伝送線の本数に応じて、画像のエネルギが集中し、かつ、人間の視覚にとって敏感である、直流成分を含むより低周波側の周波数成分を伝送することにより、利用可能な伝送線を最大限利用して、可能な限り画質劣化を抑え、可能な限り短時間で、画像データを伝送することができる。
【0058】
E.変形例:
なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
上記した実施例においては、伝送元装置としてコンピュータを、伝送先装置としてプリンタを、それぞれ用いた組み合わせを例として説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、伝送元装置としてサーバを、伝送先装置として携帯電話や携帯情報端末などを、それぞれ用いた組み合わせや、その他の組み合わせにも適用することができる。
【0059】
上記した実施例においては、伝送先装置と伝送先装置をつなぐ伝送線300は、ケーブルなどの有線を前提としていたが、本発明は、有線に限定されるものではなく、伝送線は無線であってもよい。例えば、多重通信などを利用することにより、無線においても、複数本の伝送線を確保することができる。
【0060】
上記した実施例においては、伝送元装置(コンピュータ100)において、抽出部128は、符号化部126と通信部140との間に配置されていたが、DCT変換部122と通信部140との間であれば、どの位置に配置されていてもよい。また、伝送先装置(プリンタ200)は、付加部228を備えていたが、伝送されてきた周波数成分だけで、画像を再生することが可能である場合には、付加部228は必ずしも必要でない。
【0061】
上記した他の実施例においては、状態検出部129はCPU110によって機能していたが、代わりに、通信部140に設けるようにしてもよい。
【0062】
上記した実施例においては、画像データを空間領域から周波数領域に変換ための、いわゆる直交変換の方式として、JPEGで採用されている離散コサイン変換(DCT)を利用したが、他の方式として、ウォルシュ・アダマール変換(WHT)、離散フーリエ変換(DFT)、離散サイン変換(DST)、ハール変換、スラント変換、カルーネン/レーベ変換(KLT)、ウェーブレット変換などを利用することも可能である。
上記した実施例では、画像を画素ブロックに分割していたが、分割する必要は必ずしもなく、画像全体を一度に伝送するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例としての伝送元装置と伝送先装置とを備えた画像伝送システムを示すブロック図である。
【図2】 図1に示した画像伝送システムにおける画像データの伝送処理の流れを示すブロック図である。
【図3】 図1に示した画像伝送システムにおいて画像データの処理される様子を模式的に示した説明図である。
【図4】 図1のコンピュータ100における処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】 図1のプリンタ200における処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の他の実施例としての伝送元装置の主要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
100…コンピュータ
110…CPU
120…メモリ
122…DCT変換部
124…量子化部
126…符号化部
128…抽出部
129…状態検出部
130…ハードディスク装置
132…画像データ
140…通信部
150…入力部
160…表示部
170…CD−ROMドライブ装置
172…CD−ROM
180…接続線
200…プリンタ
210…CPU
220…メモリ
222…IDCT変換部
224…逆量子化部
226…復号化部
228…付加部
230…印刷部
240…通信部
250…入力部
280…接続線
300…伝送線

Claims (8)

  1. 画像データを伝送先装置に伝送することが可能な伝送元装置であって、
    前記伝送先装置に少なくともn(但し、nは2以上の整数)本の伝送線を介して接続されると共に、
    伝送すべき前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する変換部と、
    変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分を抽出する抽出部と、
    抽出した前記n個の周波数成分を前記n本の伝送線を介してパラレルに、前記伝送先装置に送信する通信部と、
    を備える伝送元装置。
  2. 画像データを伝送先装置に伝送することが可能な伝送元装置であって、
    前記伝送先装置との間で利用することが可能な伝送線を検出し、その本数n(但し、nは2以上の整数)を取得する検出部と、
    伝送すべき前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する変換部と、
    変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、取得した本数nと同じ個数、抽出する抽出部と、
    抽出した前記n個の周波数成分を、検出した前記n本の利用可能な伝送線を介してパラレルに、前記伝送先装置に送信する通信部と、
    を備える伝送元装置。
  3. 伝送元装置から伝送されてきた画像データを受け取ることが可能な伝送先装置であって、
    前記伝送元装置に少なくともn(但し、nは2以上の整数)本の伝送線を介して接続されると共に、
    前記画像データとして、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分が前記n本の伝送線を介してパラレルに伝送されてきた場合に、前記n個の周波数成分を受信する通信部と、
    前記n個の周波数成分として受信した前記画像データを周波数領域から空間領域に変換し、空間領域の画像データを得る変換部と、
    を備える伝送先装置。
  4. 伝送元装置から伝送先装置に画像データを伝送するための画像データ伝送方法であって、
    (a)前記装置間に少なくともn(但し、nは2以上の整数)本の伝送線を用意する工程と、
    (b)前記伝送元装置において、前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する工程と、
    (c)前記伝送元装置において、変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分を抽出する工程と、
    (d)抽出した前記n個の周波数成分を前記n本の伝送線を介してパラレルに、前記伝送元装置から前記伝送先装置に伝送する工程と、
    を備える画像データ伝送方法。
  5. 伝送元装置から伝送先装置に画像データを伝送するための画像データ伝送方法であって、
    (a)前記伝送元装置と前記伝送先装置との間で利用することが可能な伝送線を検出し、その本数n(但し、nは2以上の整数)を取得する工程と、
    (b)前記伝送元装置において、前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する工程と、
    (c)前記伝送元装置において、変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、取得した本数nと同じ個数、抽出する工程と、
    (d)抽出した前記n個の周波数成分を、検出した前記n本の利用可能な伝送線を用いてパラレルに、前記伝送元装置から前記伝送先装置に伝送する工程と、
    を備える画像データ伝送方法。
  6. 伝送先装置に少なくともn(但し、nは2以上の整数)本の伝送線を介して接続され、前記伝送先装置に画像データを伝送するコンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
    伝送すべき画像データを空間領域から周波数領域に変換する機能と、
    変換により得られた画像データのうち、直流成分を含む低周波側のn個の周波数成分を、前記n本の伝送線を介してパラレルに前記伝送先装置に伝送するために、抽出する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  7. 伝送先装置に画像データを伝送するコンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータと前記伝送先装置との間で利用することが可能な伝送線を検出し、その本数n(但し、nは2以上の整数)を取得する機能と、
    伝送すべき前記画像データを空間領域から周波数領域に変換する機能と、
    変換により得られた前記画像データのうち、直流成分を含む低周波側の周波数成分を、取得した本数nと同じ個数、検出した前記n本の利用可能な伝送線を介してパラレルに前記伝送先装置にするために、抽出する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  8. 請求項6または請求項7に記載のコンピュータプログラムを、コンピュータ読み取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
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