JP3806739B2 - シート材処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のトレイへ任意にシート材を仕分けて搬出する機能を有するシート材処理装置に関し、詳細には、例えば複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置に用いられるシート材処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンタ,ファクシミリ等に代表される画像形成装置においては、画像が記録されたシート材を複数のトレイへ任意に仕分けて搬出する機能を有するシート材処理装置が用いられている。
【0003】
これは、複数の人数で使用するネットワークプリンタ等の画像形成装置において、記録がなされたシート材を大量に1つのトレイに搬出すると、該トレイ上に積載されたシート材束の中で各人の出力した書類(記録がなされたシート材)がどれかわからなくなるおそれがあるため、これを複数のトレイに任意に仕分けて搬出し、書類毎に分けることが可能となるようにしたものである。
【0004】
この従来のシート材処理装置としては、例えば、画像形成装置本体から搬出されるシート材を受け取り、該シート材を共通のシート材搬送路(共通搬送路)で搬送しつつ複数のトレイ上に任意にそれぞれ仕分けて排出積載する所謂ソータ装置がある。このソータ装置は、周知の通り、主に同一書類を複数部コピーする中速〜高速複写機や、大量のシート材をプリントする大型プリンタに装着して用いられている。
【0005】
具体的には、例えばトレイが固定されたタイプのシート材処理装置がある。このシート材処理装置は、複数のトレイと、各トレイ上にシート材を排出するための複数の排出ローラ対が装置本体に固定されており、更に前記共通搬送路を形成し且つ該共通搬送路から各排出ローラ対の配置位置にシート材を案内する分岐路を形成する搬送ガイドと、前記共通搬送路の分岐部においてシート材の搬送方向を任意に切り換えるための切換フラッパと、該切換フラッパを駆動するソレノイドが各トレイ毎にそれぞれ配置されている。
【0006】
また、近年の市場では、小型且つ低コストで、連続記録時にシート材を排出するトレイをランダムに指定でき、更にトレイ数のより多い装置が要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、上記従来例の装置では、各トレイ毎にフラッパやソレノイド等の部材が必要であるため、コスト面や装置の大きさ等において要求を満たすことが困難であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、コストアップや装置の大型化を極力抑え、且つ安定したシート材の搬送が行える信頼性の高いシート材処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、複数のトレイへシート材を仕分けて搬出するシート材処理装置において、前記複数のトレイが配列された方向に沿ってシート材を案内する共通搬送路から各トレイへシート材を案内するために該共通搬送路を遮る開位置と、前記共通搬送路に沿ってシート材を案内するために該共通搬送路を遮らない閉位置とに選択的に移動可能な切換部材と、前記切換部材を移動させるためのアクチュエータ手段と、前記アクチュエータ手段に複数の切換部材を連結するための連結手段と、を有し、前記連結手段と各切換部材との間に共通搬送路と略直交する方向に圧縮バネを介在させ、該圧縮バネの付勢を前記共通搬送路と略直交する方向と異なる方向に作用させて前記切換部材を移動させるように構成したことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、連結手段と各切換部材との間に共通搬送路と略直交する方向に圧縮バネを介在させ、該圧縮バネの付勢を前記共通搬送路と略直交する方向と異なる方向に作用させて前記切換部材を移動させるようにしているため、例えば圧縮バネの代わりに板バネを用いたものに比べて、省スペース化が図れる。
【0011】
また前記圧縮バネは、開位置と閉位置の間の付勢力が作用しない中立位置から、切換部材を開位置側に移動させた時に該切換部材を開き方向に付勢し、切換部材を閉位置側に移動させた時に該切換部材を閉じ方向に付勢するように配設されていることを特徴とする。
【0012】
また前記圧縮バネは、一方の端部が連結手段に設けられた突起部に圧入され、他方の端部が切換部材に設けられた突起部にあそびをもって挿入されるため、組立時に、該圧縮バネの一方の端部を連結手段の突起部に圧入した後、該圧縮バネの他方の端部を切換部材の突起部に挿入するように組み付ければよいので、組立性が向上し、更に耐久性も向上する。
【0013】
また前記圧縮バネは、線材が略密着した状態の完全密着形状の圧縮バネであるため、例えば完全密着形状でない通常のバネを用いた場合に比べて、耐久性が向上する。
【0014】
また前記圧縮バネは、切換部材に作用する力が該切換部材の移動抵抗よりも強く、且つ搬送されるシート材の腰よりも弱く設定されているため、シート材を仕分けする切換部材が、同時に作動する切換部材のうち下流側のものである場合には、上流側の切換部材は開位置への移動時に、その先端部が共通搬送路を遮らない位置に留まる。具体的には共通搬送路にある搬送中のシート材に当接すると、前記切換部材は圧縮バネの付勢力に抗してシート材の腰によって共通搬送経路を遮ることなくシート材に当接した位置で止まる。このため、シート材の搬送を拘束することはない。依って、上流側の切換部材が下流側の切換部材と同時に作動しても下流側の切換部材によりシート材の仕分けが円滑に行われる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を適用したシート材処理装置の一実施形態について図面を参照して具体的に説明する。尚、以下の実施形態では複写機等の画像形成装置に用いられるシート材処理装置を例示して説明している。
【0016】
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係るシート材処理装置について図面を参照して詳しく説明する。図3は本実施形態に係る前記シート材処理装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す模式部分断面図である。
【0017】
{画像形成装置の構成}
先ず、画像形成装置の概略構成について図3を参照して簡単に説明する。図3に示すように、画像形成装置本体1の上面には原稿を自動循環させる原稿自動送り装置2が設置され、また下流(図中左側)にはフェイスアップ排出用のトレイ22やフェイスダウン排出用の複数のトレイ50等を有するシート材処理装置10が設置されている。
【0018】
前記画像形成装置1は、周知の電子写真方式を用いたもので、ここでは詳細な説明は省略するが、プラテンガラス3上に位置決められた原稿の画像を図示しない光学系により感光体ドラム4上へ作像し、該ドラム4の周囲に設けられた現像器5により顕像(トナー像)化する。これとタイミングを合わせて、給送ローラ等の給送手段によりシート材を一枚ずつ給送し、前記感光体ドラム4等よりなる画像形成手段に送り込む。そして、感光体ドラム4上のトナー像を転写器6によりシート材へ転写し、定着器7にて永久的に定着するものである。
【0019】
前述の如くして画像形成処理が完了したシート材は、通常、排出ローラ対8によって画像面を上にした状態でトレイ上に順次排出積載される。しかしながら、ページ順(例えば、10ページのものを1ページから)に画像形成を行った場合に、画像面を上にした状態で順次積載していくと、シート材はページ順とは逆の順番で積載されることになる。これを、ページ順に揃うようにするために、後述するシート材処理装置10を画像形成装置本体1の排出口9の近傍に装着する。これにより、シート材をページ順とは逆の順番で画像形成を行った場合には画像面を上にした状態(フェイスアップ状態)でトレイ22に順次排出積載し、ページ順に画像形成を行った場合にはシート材の表裏を反転して画像面を下にした状態(フェイスダウン状態)でトレイ50のいずれかに順次排出積載すれば、シート材のページ順を揃えることができる。
【0020】
(連結治具の説明)
ここで、図4〜図7を参照して、画像形成装置本体1とシート材処理装置10を連結するための連結治具について説明する。図4は画像形成装置本体とシート材処理装置との間の連結治具の上視図、図5は同側面図、図6は連結治具のベース部材の説明図、図7は連結治具のレール部材の説明図である。
【0021】
図4及び図5に示すように、連結治具101 は、シート材処理装置10に一体的に取り付けられたレール部材110 と、画像形成装置本体1に対して着脱自在に設けられたベース部材120 とにより構成されている。
【0022】
(ベース部材の説明)
画像形成装置1に対して着脱自在に設けられたベース部材120 は、図6に示すように、画像形成装置本体1の搬出面側の下部両側にある突起1a,1b(本実施形態では画像形成装置本体1を支える足)のうち、一方の突起1aに嵌め込むための係合部121 と、他方の突起1bに対して取り付け、取り外し可能な着脱部122 を有している。
【0023】
更に、前記ベース部材120 は、シート材処理装置10のレール部材110 を案内支持するためのガイド部123 、及び後述するシート材処理装置10の係止爪103 を係止するための係止部124 を有している。
【0024】
尚、本実施形態では、前記ガイド部123 をベース部材120 の長手方向中央に設け、前記係止部124 を前記ガイド部123 の両側に設けた構成を例示しているが、これらの位置及び数はこれに限定されるものではなく、必要に応じて適宜設ければ良い。
【0025】
前記ベース部材120 の係合部121 は、ベース部材120 に対して図中矢印a方向に作用する力に抗するストッパ部121 aと、図中矢印b方向に作用する力に抗するストッパ部121 bを有しており、本実施形態にあっては突起1aの外周形状に沿った略U字形状に形成されている。
【0026】
また前記ベース部材120 の着脱部122 は、ベース部材120 に対して図中矢印a方向に作用する力に抗するストッパ部122 aと、図中矢印b方向に作用する力に抗するストッパ部122 bを有している。ストッパ部122 bは、ベース部材120 に対して図中矢印c1,c2方向に回動可能に取り付けられており、ベース部材120 に設けられた係止部120 aに係止可能な係止爪122 c,122 dを有している。即ち、前記ストッパ部122 bは、ストッパとして機能する作用位置(図6(a)参照)とストッパとして機能しない非作用位置(図6(b)参照)に移動固定可能な構成となっている。
【0027】
従って、画像形成装置本体1にベース部材120 を取り付ける時には、前記係合部121 を突起1aに嵌め込んだ後、該突起1aを支点にしてベース部材120 を回転させて着脱部122 のストッパ部122 aを突起1bに突き当て、その後、ストッパ部122 bの係止爪122 cとベース部材120 の係止部120 aとが係止するまでストッパ部122 bを図中矢印c1方向に押し込むことで、該ストッパ部122 bがストッパとして機能する作用位置(図6(a)参照)に移動して、画像形成装置本体1にベース部材120 が取り付けられる。
【0028】
また、画像形成装置本体1からベース部材120 を取り外す時には、前記着脱部122 のストッパ部122 bのツマミ122 eを摘んで該ストッパ部122 bの係止爪122 cとベース部材120 の係止部120 aとの係止を解除した状態で、該ストッパ部122 bの係止爪122 dとベース部材120 の係止部120 aとが係止するまでストッパ部122 bを図中矢印c2方向に引き出すことで、該ストッパ部122 bがストッパとして機能しない非作用位置(図6(b)参照)に移動する。その後、前述した取り付け手順と逆の手順を行うことで、画像形成装置本体1からベース部材120 が取り外される。
【0029】
前述の如き構成のベース部材120 によれば、従来必要であったネジ等の止め具が不要となり、またサービスマンでなくても、ユーザによって簡単に取り付け及び取り外しができる。更に、種々の画像形成装置に対して取り付け及び取り外しが可能となるため、例えばシート材処理装置を接続することを想定していなかった画像形成装置であっても、前記ベース部材120 を簡単に取り付けることができ、これによってシート材処理装置を容易に接続することが可能となる。
【0030】
(レール部材の説明)
シート材処理装置10に一体的に取り付けられたレール部材110 は、図7に示すように、シート材処理装置10の搬入面側の下部に設けられた軸102 に回転自在に取り付けられている。この構成により、従来、シート材処理装置と前記レール部材に相当する部材が別個であったことを原因とするレール部材110 の付け忘れを防止することができる。
【0031】
更にレール部材110 は、シート材処理装置10(或いは画像形成装置本体1の排出部側)のジャム処理をするための長さを有している。具体的には、本実施形態では図4に示すように、シート材処理装置10の高さよりも若干長い長さを有している。
【0032】
これは、後述する共通搬送路30(図1参照)を形成する両ガイド部材のうちの搬入面側のガイド部材が該搬入面側の外装部材と一体となって図4に示す矢印方向に開閉可能に構成されており、この開閉可能な外装部材を開くための十分なスペースを確保し、且つジャム処理等のメンテナンスが容易に行えるスペースを確保するするためである。尚、前記共通搬送路30を形成する各ガイド部材には、後述する搬送手段としての搬送ローラ対31〜33の対をなす各ローラがそれぞれ設けられており、前記開閉可能な外装部材の開時に両ガイド部材及び各搬送ローラ対31〜33の当接部(ニップ部)は離間されるようになっている。これによってもジャム処理が容易となる。
【0033】
尚、製品出荷時には、図4に破線で示すように、レール部材110 はテープ等によってシート材処理装置10の搬入面に沿う位置に固定されている。即ち、前記レール部材110 によってシート材処理装置10の搬入口105 (の一部)が塞がれた状態となっている。従って、前記レール部材110 を図4の実線位置に回転移動させた後でなければ、使用することができないので、これによってもレール部材の付け忘れを防止することができる。
【0034】
また前記レール部材110 の端部には、図7に示す如きロック部111 が設けられている。このロック部111 は、画像形成装置本体1に取り付けられたベース部材120 のガイド部123 から、レール部材110 が図中矢印b方向に抜け出てしまうのを防止するためのものであり、画像形成装置本体1に取り付けられたベース部材120 に対してレール部材110 を装着するとロックするような弾性部材で形成されている。尚、取り外しの際には、ロック部111 の近傍に設けられた穴部112 から、該ロック部111 の端部のツマミ111 aを摘み上げて図中矢印b方向に引き出せば良い構成となっている。これにより、画像形成装置本体1に対するシート材処理装置10の取り付け、取り外し、及びジャム処理等のメンテナンスが容易に行えるようになる。
【0035】
尚、前記レール部材110 は、シート材処理装置10の搬入面側の下部に設けられた軸102 に回転自在に支持されているが、該軸102 に支持されている穴が長穴113 となっている。この構成により、装置と設置面との間に生ずるガタ等を吸収することができ、画像形成装置本体1とシート材処理装置10との連結状態を良好に保つことができる。
【0036】
また、前記シート材処理装置10の搬入面側の下部に設けられた軸102 には、画像形成装置本体1に取り付けられたベース部材120 の係止部124 に対して係止可能な係止爪103 が設けられている。この係止爪103 は、前記ベース部材120 の係止部124 に対応する位置に設けられており、画像形成装置本体1に取り付けられたベース部材120 に対してレール部材110 を図中矢印a方向に完全に押し込むことで前記係止部124 に係止するように構成されている。尚、前記係止爪103 と係止部124 との係止解除は、シート材処理装置10の側面(操作部側)に設けられたレバー104 (図5参照)によって行われる構成となっている。
【0037】
{シート材処理装置の構成}
次に、シート材処理装置10の構成について図1〜図3を用いて詳しく説明する。図1及び図2は本実施形態に係るシート材処理装置の概略構成を示す断面図である。
【0038】
図3において、11,12,13は搬送ローラ群であり、シート材Sを搬入し反転後搬出するために一方向(図中矢印方向)に駆動回転する搬送ローラ11の同一円周上に複数(本実施形態では2個)の回転自在なローラ12,13が圧接している。即ち、前記搬送ローラ11と該ローラ11の上方に圧接しているローラ12がシート材Sを搬入する搬入ローラ対として機能し、前記搬送ローラ11と該ローラ11の下方に圧接しているローラ13がシート材Sを搬出する搬出ローラ対として機能する。従って、シート材Sは搬送ローラ11と圧接ローラ12により搬入され、搬送ローラ11と圧接ローラ13により搬出される。
【0039】
また、19はガイド部材であり、画像形成装置1の排出口9から排出されたシート材Sを前記搬入ローラ対11,12のニップへ導くためのものである。このガイド部材19は画像形成装置のシート材排出位置(排出口や排出ローラ対のニップ等)に応じて、搬送ローラ11の回転中心軸を中心にして揺動自在な構成となっている。従って、このガイド部材19を必要に応じて揺動させることにより、シート材Sの排出位置が異なる様々な画像形成装置に対応させることが可能となる。
【0040】
14は切換手段としてのフラッパであり、前記搬入ローラ対11,12の下流側に配設されており、図示しないソレノイド等のアクチュエータ手段によって回転中心軸14aを中心にして、図3に示す実線位置と二点鎖線位置とに選択的に切り換えられる構成となっている。即ち、このフラッパ14により前記搬送ローラ11よりも下流側にある複数の搬送路を選択的に切り換える構成となっている。具体的には、前記フラッパ14が図3に示す実線位置に切り換えられた時に、シート材Sは反転パス24に案内される。また、前記フラッパ14が図3に示す二点鎖線位置に切り換えられた時に、シート材Sは反転せずに画像面を上にした状態(フェイスアップ状態)で排出パス20へと案内される。従って、このフラッパ14を選択的に切り換えることにより、シート材Sの画像面を上にした状態で排出積載するか、或いは画像面を下にした状態で排出積載するかを選択することができる。
【0041】
また、前記排出パス20には排出ローラ対21が配設されており、送られてきたシート材Sを装置外へのフェイスアップ排出用のトレイ22上に排出する。このトレイ22は、本装置10に対して着脱自在に取り付けられており、前記排出ローラ対21により排出されたシート材Sを順次積載保持する。
【0042】
(フェイスアップトレイの紙押さえの説明)
前記トレイ22上には、図8(a)に示すように、排出口近傍において搬送方向と直交する幅方向略中央に、該トレイ22上に排出されたシート材Sを上方から押さえ付けるための紙押さえレバー23が配置されている。この紙押さえレバー23は、トレイ22上に排出積載されたシート材Sの満載を検知するための検知手段の役目も兼ねている。尚、トレイ22上に排出積載されるシート材Sは、該トレイ22の載置面に向かってカール(以下「下カール」という)していることが多いため、前述の如く幅方向中央に1つの紙押さえレバー23を配置すれば足りる。従って、前述の如く検知手段を兼ねた紙押さえレバー23を幅方向略中央に配置することにより、前記トレイ22上に排出されたシート材S(の下カール)を押さえ付けることができると共に該トレイ22上のシート材Sの満載を検知することができる。
【0043】
16は逆送ローラであり、反転パス24に搬入されたシート材Sを搬出するために、常時、前記搬送ローラ11とは逆方向(図中矢印方向)に回転している。この逆送ローラ16は、搬入ローラ対11,12のニップ接線の延長線上よりも下方で、且つ搬入ローラ対11,12から搬入されるシート材Sの先端が到達する位置よりも搬入ローラ対11,12側に配置されている。このため、図3に示す実線位置に切り換えられたフラッパ14に案内されたシート材Sは、逆送ローラ16に接触することなく反転パス24に搬入される。
【0044】
また、前記フラッパ14の逆送ローラ16に対向する位置には、従動回転部材としてのコロ15が回転自在に取り付けられている。従って、このコロ15は、フラッパ14が図3に示す二点鎖線位置に切り換えられた時には逆送ローラ16に当接して従動回転し、フラッパ14が図3に示す実線位置に切り換えられた時には逆送ローラ16から離間して間隔を隔てている。
【0045】
即ち、図3に示す実線位置に切り換えられたフラッパ14によって反転パス24に搬入されたシート材Sは、その先端が逆送ローラ16に接触することなく一時排出口24aから装置外の反転トレイ25上へ排出される。この時、前記シート材Sは一時的に装置外に露出することになるが、前記一時排出口24aは前記トレイ22と後述するフェイスダウン排出用のトレイ51との間に配置されている。このため、一時排出口24aから一時的に装置外に露出したシート材Sは、両トレイ22,51で保護され、ユーザが容易に触れなくなる。従って、人が触れることによる前記シート材Sの斜行やダメージを防止することができ、スムーズな反転搬送が行える。更に、一時的なシート材Sの露出を両トレイ22,51によって隠せるため、動作中の美観も好ましいものとなる。
【0046】
また、一時排出口24aの下方に配設されたトレイ25は、一時的に排出されたシート材Sがフェイスダウン排出用のトレイ51上に既に積載されているシート材Sに当接するのを防止している。これにより、トレイ51上に積載されているシート材Sを擦ることによる不揃いを防ぎ、積載状態を良好に保つことができる。
【0047】
また前記搬入ローラ対11,12の上流側には、シート材Sの後端を検知するための検知手段としてのセンサ17,18が配置されている。そして、フェイスダウン排出時に、このセンサ17,18にてシート材Sの後端が通過したのを検知すると、この検知信号に基づいて図示しないソレノイド等のアクチュエータ手段によってフラッパ14が図3に示す実線位置から二点鎖線位置へと切り換えられる。従って、フラッパ14の先端は、搬入ローラ対11,12のニップから搬出ローラ対11,13のニップへと、その受け渡しがスムーズに行われる。
【0048】
そして、シート材Sは前記フラッパ14の切換(下降)動作によって、逆送ローラ16に向かって押される。即ち、前記フラッパ14が図3に示す二点鎖線位置に切り換えられると、該フラッパ14に設けられたコロ15が逆送ローラ16に当接し、シート材Sは逆送ローラ16とコロ15とに挟まれ、搬出ローラ対11,13に向かって搬入方向とは逆方向に搬出される。
【0049】
前記搬出ローラ対11,13によって搬出されたシート材Sは、その下流側にある複数(本実施形態では7個)の排出口61〜67の何れかに導かれ、該排出口61〜67から各トレイ51〜57上へ画像面を下にした状態(フェイスダウン状態)で排出され積載される。例えば、図1に示すように、最上位のトレイ51への排出命令によっては、フラッパ81が図1に示す実線位置から二点鎖線位置へと切り換えられ、最上位の排出口61近傍に設けられた排出ローラ対71によってトレイ51上へ排出され積載される。即ち、前記シート材Sは画像面を下にした状態(画像形成順)で排出積載される。
【0050】
ここで、複数枚のシート材が連続して搬入され、トレイ51に順次積載される場合について説明する。搬入されたシート材の後端をセンサ17,18で検知すると、該シート材の後端が搬入ローラ対11,12のニップを抜けるタイミングで前述したようにフラッパ14が下降してシート材を搬出ローラ対11,13に導くと共に、逆送ローラ対15,16がシート材を挟持して搬出ローラ対11,13に搬送する。
【0051】
ここで、図3に示すように、前記フラッパ14は、その先端が搬送ローラ11に軸方向でオーバーラップするように構成されている。従って、このフラッパ14の先端と搬送ローラ11との摩擦によるシート材の搬送がより良く行え、且つ搬出ローラ対11,13へのガイドにもなり、該搬出ローラ対11,13のニップにスムーズにシート材を導くことができる。また、フラッパ14の先端の下降位置(二点鎖線位置)を搬送ローラ11の回転中心軸よりも下方にすれば、シート材の先端(反転前の後端)が搬送ローラ11に突き当たることなく、よりスムーズに搬出ローラ対11,13のニップに導くことができる。
【0052】
具体的に説明すると、前記搬入ローラ対11,12のニップを抜けたシート材の後端は、前記揺動可能なフラッパ14の先端により搬送ローラ11に押し付けられ、この搬送ローラ11の回転摩擦力により搬入ローラ対11,12のニップを抜けても同方向に搬送される。この搬送は搬送ローラ11の摩擦力がなくなる位置、即ち、搬送ローラ11とフラッパ14先端の下降位置(二点鎖線位置)の下側交点位置まで行われる。そして、前記シート材の後端が前記交点位置を抜けると、フラッパ14は更に下降し、逆送ローラ対15,16によってシート材が挟持されて逆送される時には、前記シート材の後端は搬送ローラ11を乗り越えており、スムーズに搬出ローラ対11,13のニップに導かれる。
【0053】
そして、前記シート材の先端(反転前の後端)が搬出ローラ対11,13に挟持されると、フラッパ14は上昇し、逆送ローラ対15,16が離間する。次のシート材はこのタイミングで搬入ローラ対11,12にその先端が挟持され、反転パス24に導かれてくる。従って、次のシート材は前のシート材の上面(画像面側)に沿って一時排出口24aへ導かれ、逆送ローラ16に当接せずに搬送される。前のシート材の後端(反転前の先端)が搬出ローラ対11,13のニップを抜けると、次のシート材の後端がセンサ17,18で検知され、搬入ローラ対11,12のニップを抜けるタイミングで、以下同様に上述した反転動作が繰り返される。
【0054】
従って、連続して搬入されてくるシート材を高速で且つ確実に反転搬送することができ、画像形成処理を高速で行う画像形成装置に特に適した装置を提供することができる。また、前記搬送ローラ11や逆送ローラ16は常に一方向に回転しているため、従来あったローラを正逆回転させるための複雑な駆動機構や駆動制御が必要なく、安価な装置を提供することができる。
【0055】
(仕分け機構の構成)
次に、シート材を各トレイに仕分けて搬出する機構の構成について図1及び図2を用いて詳しく説明する。尚、本実施形態では、図1及び図2に示すように、7段のフェイスダウン排出用のトレイを有するシート材処理装置を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記トレイは必要に応じて何段あっても良い。
【0056】
先ず、図1及び図2を用いてシート材処理装置10の全体的な構成について説明する。図1及び図2において、51〜57はビンとしてのトレイであり、各排出口61〜67から搬出されたシート材を積載保持するためのものである。
【0057】
71〜76は搬出手段としての排出ローラ対であり、各トレイ51〜56毎に配置され、シート材を前記トレイ51〜56に搬出するためのものである。
【0058】
(フェイスダウントレイの紙押さえの説明)
前記各トレイ51〜57上には、図8(b)に示すように、排出口近傍において搬送方向と直交する幅方向両側に、各トレイ51〜57上に排出されたシート材Sを上方から押さえ付けるための紙押さえレバー95,96が配置されている。
【0059】
尚、前述したフェイスアップ用のトレイ22に対してフェイスダウン用のトレイ51〜57では、紙押さえレバー95,96を幅方向両側に配置しているが、これは、各トレイ51〜57上に排出されるシート材Sが、該トレイの載置面とは反対方向に向かってカール(以下「上カール」という)していることが多いため、これを確実に押さえ付け、前記シート材の上カールが排出されるシート材の進路を妨げないようにするためである。
【0060】
また、前記紙押さえレバー95,96のうち、幅方向片側の紙押さえレバー96は、各トレイ51〜57上に排出積載されたシート材Sの満載を検知するための検知手段の役目も兼ねており、更に多数(例えば、シートサイズ毎に)配置されている。従って、前述の如く紙押さえレバー95,96を幅方向両側に配置することにより、多数のレバーによるある程度の重さも得られ、各トレイ51〜57上に排出されたシート材S(の上カール)を確実に押さえ付けることができる。更に、検知手段を兼ねた多数(シートサイズ毎)の紙押さえレバー96によって各トレイ上のシート材Sの満載を検知することができる。
【0061】
30は共通搬送路であり、記録後に搬入されたシート材を各仕分け部(共通搬送路から各トレイへ分岐する部分)まで垂直方向に搬送するためのものであり、両ガイド部材によって前記トレイ51〜57が並ぶ方向と略平行に形成されている。
【0062】
(共通パス内の搬送ローラ対の説明)
前記共通搬送路30には、シート材を搬送するための搬送手段として、前記フラッパの数よりも少ない搬送ローラ対(本実施形態では3つの搬送ローラ対31〜33)が所定間隔をもって配設されており、シート材は搬送ローラ対31〜33によって共通搬送路30を垂直方向(図1の上方より下方)に搬送される。
【0063】
尚、本実施形態では、前記3つの搬送ローラ対31〜33が、共通搬送路30の搬送方向において、1つ置きの3つのフラッパ(後述する第2,第4,第6フラッパ82,84,86)の直後(下流側)にそれぞれ配置された構成となっている。これにより、例えば前記搬送ローラ対を各フラッパの直後に設けたものに比べて、構成が簡易化され、コストダウンが図れる。
【0064】
81〜86は切換部材としてのフラッパであり、搬入されたシート材を任意に各排出ローラ対71〜76へ導くためのものである。このフラッパ81〜86は、回転中心が共通搬送路30に対して排出口側に位置し、該共通搬送路30を遮らない閉位置(図中実線位置)と該共通搬送路30を遮る開位置(図中二点鎖線位置)に揺動可能な構成となっている。
【0065】
34,35はアクチュエータ手段としてのソレノイドであり、前記フラッパ81〜86を選択的に揺動させるためのものである。このうち、ソレノイド34は1つ置きの第1,第3,第5フラッパ81,83,85を揺動させ、ソレノイド35は1つ置きの第2,第4,第6フラッパ82,84,86を揺動させる構成となっており、それぞれシート材処理装置10のフレーム(不図示)下部に並設されている。
【0066】
上記構成により、構成が簡易化され、コストアップや装置の大型化も極力抑えることができる。更に、例えば続いて並んでいる複数のフラッパを1つのソレノイドで揺動させることも可能であるが、この構成に比べて、本構成の方がフラッパの開閉タイミングの制御を容易に行うことができる。
【0067】
36,37は連結手段としてのリンク部材であり、前記ソレノイド34,35の可動部と一体的に動作するように、シート材処理装置10のフレーム(不図示)に揺動自在に取り付けられたアーム部材38,39を介して各ソレノイド34,35の可動部に連結され、図2の上下方向に移動可能に構成されている。
【0068】
47,48は引張バネであり、一端をリンク部材38,39のフック部に係止し、他端を装置のフレームが形成するフック部に係止してあり、その引張力により前記ソレノイド34,35のOFF時にリンク部材36,37を図2の上方向に引き上げる構成となっている。
【0069】
(圧縮バネの説明)
41〜46は圧縮バネであり、このうち、圧縮バネ41,43,45は前記ソレノイド34と連結したリンク部材36の各突起部36a,36b,36cと前記第1,第3,第5フラッパ81,83,85の各突起部81b,83b,85bとを図に示す如き方向(共通搬送路30と略直交する方向)に接続し、圧縮バネ42,44,46は前記ソレノイド37と連結したリンク部材37の各突起部37a,37b,37cと前記第2,第4,第6フラッパ82,84,86の各突起部82b,84b,86bとを同様に図に示す如き方向に接続している。
【0070】
前記圧縮バネ41は、図2に示す如く略横方向に配置されているが、これは図9(a)に示すようにフラッパ81の開位置と閉位置の間において付勢力が作用しない中立位置(フラッパ81の軸とリンク部材36の突起部36aが同一直線上)よりも、図9(b)に示すようにフラッパ81を開位置側に揺動した時には該フラッパ81を開き方向(フラッパ81の軸よりもリンク部材36の突起部36aが上方)に付勢し、図9(c)に示すように閉位置側に揺動した時には該フラッパ81を閉じ方向(フラッパ81の軸よりもリンク部材36の突起部36aが下方)に付勢するためである。尚、図9では、圧縮バネ41部分のみを例示したが、その他の圧縮バネ42〜46部分についても同様の構成であることは言うまでもない。
【0071】
ここで、前記各フラッパとリンク部材とを連結している圧縮バネ41〜46の付勢力は、フラッパの揺動抵抗よりも十分強く、且つ搬送されるシート材の腰よりも弱く設定されている。従って、フラッパが共通搬送路30を遮る開位置へ揺動した時に、その先端部が共通搬送路30にある搬送中のシート材に当接すると、前記圧縮バネの付勢力に抗してシート材の腰によってフラッパは共通搬送経路を遮ることなくシート材に当接した位置で止まる。即ち、仕分けを行うフラッパ以外のフラッパが搬送シート材を拘束することはない。
【0072】
また、前記圧縮バネ41〜46は、一方の端部が各リンク部材36,37の突起部36a,36b,36c,37a,37b,37cに圧入され、他方の端部が各フラッパ81〜86の突起部81b,82b,83b,84b,85b,86bにあそび(約0.1mm 程度)をもって挿入される構成となっている。これにより、組立の際に、圧縮バネの一端をリンク部材の突起部に圧入した後、該リンク部材を装置に組み付ける際に、該リンク部材に圧入固定された圧縮バネの他端を各フラッパの突起部に挿入するように組み付ければ良いため、装置の組立性が向上する。
【0073】
更に、本実施形態では、前記圧縮バネ41〜46として、線材が略密着した状態の完全密着形状の圧縮バネを用いている。これにより、例えば完全密着形状でない通常のバネや板バネを用いた場合に比べて、耐久性が向上する。
【0074】
また、本発明おいて圧縮バネを用いたのは、図2に示す如き小さなスペースで前述の如き適度な付勢力を得るためであり、例えば圧縮バネの代わりに板バネを用いても前述の如き適度な付勢力を得ることは困難である。
【0075】
(フラッパの動作)
次に、シート材仕分け時におけるフラッパの動作について説明する。図1及び図2はソレノイドがOFFしている状態を示している。ソレノイド34,35がOFFしている状態では、引張バネ47,48の引張力によりリンク部材36,37は上方のストッパ49に突き当たった位置で停止している。従って、各フラッパ81〜86は、共通搬送路30を遮らない閉位置(図1中実線位置)にあり、該共通搬送路30を形成するガイド部材の一部を形成している。この時、各フラッパ81〜86は、圧縮バネ41〜46の付勢力によって軸81a〜86aを中心にして図2中時計回り方向(閉じ方向)に付勢されている(図9(c)参照)。
【0076】
ここで、例えば、前記ソレノイド34(又はソレノイド35)をONすると、リンク部材36(又はリンク部材37)が引張バネ47(又は引張バネ48)の引張力に抗して下方(図2中矢印下方向)へ引き下げられ、第1,第3,第5フラッパ81,83,85(又は第2,第4,第6フラッパ82,84,86)が図2中反時計回り方向に揺動して共通搬送路30を遮る開位置(図1中二点鎖線位置)に移動する。この時、各第1,第3,第5フラッパ81,83,85(又は第2,第4,第6フラッパ82,84,86)は圧縮バネ41,43,45(又は圧縮バネ42,44,46)の付勢力によって軸81a,83a,85a(又は軸82a,84a,86a)を中心にして図2中反時計回り方向(開き方向)に付勢されている(図9(b)参照)。
【0077】
(上センサと下センサの説明)
また前記共通搬送路30には、フラッパの開閉タイミングを制御するためのシート材検知を行う第1検知手段としての上センサ91,92と、シート材のジャム検知を行う第2検知手段としての下センサ93,94が配置されている。また、前記下センサ93,94はフラッパの開閉タイミングを制御するためのシート材検知も行う構成となっている。本実施形態では、上センサ91,92のシート材検知信号に基づいて第1,第2,第3,第4フラッパ81,82,83,84の開閉タイミングの制御を行い、下センサ93,94のシート材検知信号に基づいて第5,第6フラッパ85,86の開閉タイミングの制御を行う構成となっている。
【0078】
更に、前記上センサ91,92は最も上流に位置する第1フラッパ81の上流側(例えばフラッパ81の先端より約30mm程度上流側)に配置され、前記下センサ93,94は前記上センサ91,92から所定の距離(シート材の最小サイズ+αの距離)だけ下流側に配置された構成となっている。これにより、シート材のジャム検知が確実に行えると共に、各トレイにシート材を導くフラッパの開閉タイミングの制御が誤差なく確実に行える。
【0079】
(仕分け動作の例示)
次に、第4トレイ54に対してシート材を仕分け搬送する場合を例示して、その一連の動作を説明する。
【0080】
画像形成装置1によって画像を記録されたシート材は、シート材処理装置10に受け渡され、反転後、共通搬送路30の入口部で上センサ91,92によりその先端(反転前の後端)が検知される。次に、前記シート材は共通搬送路30の上部より搬送ローラ対31により所定の速度で下方向へ搬送される。そして、前記上センサ91,92の検知信号に基づいてシート材の先端が第3フラッパ83を通過したタイミングでソレノイド35をONする。
【0081】
前記ソレノイド35がONすると、リンク部材37の図2中矢印下方向への引き下げにより第2,第4,第6フラッパ82,84,86は図2中反時計回り方向(図9(b)参照)に揺動する。ここで、前記第2フラッパ82とリンク部材37とを連結している圧縮バネ42の付勢力は、該フラッパ82の揺動抵抗よりも十分強く、且つ搬送されるシート材の腰よりも弱く設定されている。従って、第2フラッパ82の共通搬送路30を遮る開位置への揺動時に、その先端部が共通搬送路30にある搬送中のシート材に当接すると、前記圧縮バネ42の付勢力に抗してシート材の腰によってフラッパ82は共通搬送経路30を遮ることなくシート材に当接した位置で止まる。
【0082】
一方、第4フラッパ84(及び第6フラッパ86)は共通搬送路30を遮る開位置まで揺動する。そして、シート材は共通搬送路30の搬送ローラ対31により下方へ搬送され、開位置に揺動した第4フラッパ84に突き当たる。この時、シート材の先端が第4フラッパ84に突き当たることによる力の向きは、該フラッパ84を図2中反時計回り方向へ回動させる向きであるため、該シート材は確実に第4排出ローラ対74の方向へと案内され、該排出ローラ対74によって第4トレイ54上に排出される。
【0083】
この時、シート材は第2フラッパ82の先端部と摺擦しているが、該フラッパ82の先端部(シート材との当接部)は図に示すようにR形状となっているため、前記シート材はフラッパ先端部に引っ掛かることなく滑らかに摺擦し、該フラッパ82の下流に配置してある搬送ローラ対31によって下方へと搬送される。
【0084】
尚、ここでは説明を省略しているが、第3フラッパ83、第5フラッパ85、第6フラッパ86でシート材を各排出口63,65,66へ案内するときの動作も上述した動作と同様のことが言える。また、圧縮バネ41,43,44,45,46の付勢力の設定についても前記圧縮バネ42と同様の設定となっている。更に、フラッパ81,83,84,85,86の先端部(シート材との当接部)の形状も前記フラッパ82同様、R形状に形成されている。
【0085】
また、上記構成の装置において、最下段(本実施形態では7段目)のトレイ57にシート材を排出する場合は、何れのフラッパも動作させなければ(ソレノイド34,35はOFF状態)良く、シート材は共通搬送路30を通って排出口67に導かれ、排出ローラ対77により前記トレイ57上に排出され積載される。
【0086】
また、上述のように、1つのソレノイドで1つ置きの3つのフラッパを動作する構成とすることで、第3又は第4のフラッパ83,84でシート材を排出ローラ対側に案内する場合は第1又は第2のフラッパ81,82と搬送シート材が摺擦し、第5又は第6のフラッパ85,86でシート材を排出ローラ対側に案内する場合は第1及び第3のフラッパ81,83又は第2及び第4のフラッパ82,84と搬送シート材が摺擦するが、このシート材が上記各フラッパと摺擦することにより拘束されないようにするために、共通搬送路30に配設された各搬送ローラ対31〜33は前記摺擦抵抗よりも十分大きな搬送力を有する設定となっている。
【0087】
以上説明したように、前記フラッパ81〜86と、前記ソレノイド34,35に連結されたリンク部材36,37との間に略横方向(共通搬送路30と略直交する方向)に圧縮バネ41〜46を介在させ、該圧縮バネ41〜46を介してフラッパ81〜86を揺動させるように構成することにより、1つのソレノイドで1つ置きの3つのフラッパを動作させても、仕分け動作を行うフラッパ(共通搬送路を遮ったフラッパ)以外のフラッパが搬送シート材を拘束することはない。依って、コストアップや装置の大型化を極力抑え、且つ安定したシート材の搬送が行える信頼性の高いシート材処理装置を提供することができる。
【0088】
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、2つのソレノイドで6つのフラッパを動作させる場合について例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、多数のフラッパを該フラッパの数よりも少ないソレノイドで動作させる構成(例えば3つのソレノイドで9つのフラッパを動作させる構成等)であれば良い。
【0089】
更に前述した実施形態では、1つのソレノイドで1つ置きの3つフラッパを同時に動作させる場合について例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばそれ以上のフラッパを1つのソレノイドで同時に動作させる構成であっても良い。
【0090】
また前述した実施形態では、複数のトレイ上に任意にシート材を仕分けて搬出する機能を有するシート材処理装置を例示したが、これに限定されるものではなく、更にトレイ上に仕分けて排出されたシート束に綴じ等の処理を行うステイプラ等の処理手段を有する装置に本発明を適用しても有効である。
【0091】
また、前述した実施形態では、シート材の上面に画像面が形成される画像形成装置に用いられるシート材処理装置を例示したが、逆にシート材の下面に画像面が形成される画像形成装置に用いられるシート材処理装置では、シート材を反転せずに排出積載するトレイがフェイスダウントレイ、シート材を反転して排出積載するトレイがフェイスアップトレイとなり、この装置に対しても本発明は有効である。
【0092】
また前述した実施形態では、画像形成装置の形態としてリーダ等と組み合わせた複写装置を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば送受信機能を有するファクシミリ装置や、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末の形態をとるもの等であっても良く、これらの装置に用いられるシート材処理装置に本発明を適用することによっても前述した効果と同様の効果が得られる。
【0093】
また前述した実施形態では、画像形成手段による記録形態として電子写真方式を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばインクジェット方式、熱転写方式、感熱方式、ワイヤードット方式等の記録方式、或いはそれ以外の記録方式をとるものであっても良く、これらの記録形態をとる画像形成装置に用いられるシート材処理装置に本発明を適用することによっても前述した効果と同様の効果が得られる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、開位置と閉位置とに選択的に移動可能な複数の切換部材と、アクチュエータ手段に複数の切換部材を連結するための連結手段との間に、共通搬送路と略直交する方向に圧縮バネを介在させ、該圧縮バネの付勢を前記共通搬送路と略直交する方向と異なる方向に作用させて前記切換部材を移動させるように構成したので、例えば圧縮バネの代わりに板バネを用いたものに比べて、省スペース化が図れる。
【0095】
また前記圧縮バネは、一方の端部が連結手段に設けられた突起部に圧入され、他方の端部が切換部材に設けられた突起部にあそびをもって挿入されるため、組立時に、該圧縮バネの一方の端部を連結手段の突起部に圧入した後、該圧縮バネの他方の端部を切換部材の突起部に挿入するように組み付ければよいので、組立性が向上し、更に耐久性も向上する。
【0096】
また前記圧縮バネは、線材が略密着した状態の完全密着形状の圧縮バネであるため、例えば完全密着形状でない通常のバネを用いた場合に比べて、耐久性が向上する。
【0097】
また前記圧縮バネは、切換部材に作用する力が該切換部材の移動抵抗よりも強く、且つ搬送されるシート材の腰よりも弱く設定されているため、シート材を仕分けする切換部材が、同時に作動する切換部材のうち下流側のものである場合には、上流側の切換部材は開位置への移動時に、その先端部が共通搬送路を遮らない位置に留まる。具体的には共通搬送路にある搬送中のシート材に当接すると、前記切換部材は圧縮バネの付勢力に抗してシート材の腰によって共通搬送経路を遮ることなくシート材に当接した位置で止まる。このため、シート材の搬送を拘束することはない。依って、上流側の切換部材が下流側の切換部材と同時に作動しても下流側の切換部材によりシート材の仕分けが円滑に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るシート材処理装置の断面構成図
【図2】第1実施形態に係るシート材処理装置の断面構成図
【図3】前記シート材処理装置を備えた画像形成装置の模式断面図
【図4】画像形成装置本体とシート材処理装置との間の連結治具の上視図
【図5】画像形成装置本体とシート材処理装置との間の連結治具の側面図
【図6】連結治具のベース部材の説明図
【図7】連結治具のレール部材の説明図
【図8】満載検知手段の役目を兼ねた紙押さえレバーの配置図
【図9】フラッパとリンク部材を接続する圧縮バネの状態説明図
【符号の説明】
1 …画像形成装置本体
1a,1b…突起
2 …原稿自動送り装置
3 …プラテンガラス
4 …感光体ドラム
5 …現像器
6 …転写器
7 …定着器
8 …排出ローラ対
9 …排出口
10 …シート材処理装置
11 …搬送ローラ
12,13…圧接ローラ
14 …フラッパ
14a …回転中心軸
15 …コロ
16 …逆送ローラ
17,18…センサ
19 …ガイド部材
20 …排出パス
21 …排出ローラ対
22 …トレイ
23 …紙押さえレバー
24 …反転パス
24a …一時排出口
25 …反転トレイ
30 …共通搬送路
31〜33…搬送ローラ対
34,35…ソレノイド
36,37…リンク部材
36a,36b,36c,37a,37b,37c…突起部
38,39…アーム部材
41〜46…圧縮バネ
47,48…引張バネ
49 …ストッパ
50 …トレイ
51〜57…トレイ
61〜67…排出口
71〜76…排出ローラ対
81〜86…フラッパ
81a〜86a…軸
81b,82b,83b,84b,85b,86b…突起部
91,92…上センサ
93,94…下センサ
95,96…紙押さえレバー
101 …連結治具
102 …軸
103 …係止爪
104 …レバー
105 …搬入口
110 …レール部材
111 …ロック部
111 a…ツマミ
112 …穴部
113 …長穴
120 …ベース部材
120 a…係止部
121 …係合部
121 a,121 b…ストッパ部
122 …着脱部
122 a,122 b…ストッパ部
122 c,122 d…係止爪
122 e…ツマミ
123 …ガイド部
124 …係止部

Claims (6)

  1. 複数のトレイへシート材を仕分けて搬出するシート材処理装置において、
    前記複数のトレイが配列された方向に沿ってシート材を案内する共通搬送路からから各トレイへシート材を案内するために該共通搬送路を遮る開位置と、前記共通搬送路に沿ってシート材を案内するために該共通搬送路を遮らない閉位置とに選択的に移動可能な切換部材と、
    前記切換部材を移動させるためのアクチュエータ手段と、
    前記アクチュエータ手段に複数の切換部材を連結するための連結手段と、
    を有し、
    前記連結手段と各切換部材との間に共通搬送路と略直交する方向に圧縮バネを介在させ、該圧縮バネの付勢を前記共通搬送路と略直交する方向と異なる方向に作用させて前記切換部材を移動させるように構成したことを特徴とするシート材処理装置。
  2. 前記圧縮バネは、開位置と閉位置の間の付勢力が作用しない中立位置から、切換部材を開位置側に移動させた時に該切換部材を開き方向に付勢し、切換部材を閉位置側に移動させた時に該切換部材を閉じ方向に付勢するように配設されていることを特徴とする請求項1に記載のシート材処理装置。
  3. 前記圧縮バネは、一方の端部が連結手段に設けられた突起部に圧入され、他方の端部が切換部材に設けられた突起部にあそびをもって挿入されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート材処理装置。
  4. 前記圧縮バネは、線材が略密着した状態の完全密着形状の圧縮バネであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシート材処理装置。
  5. 前記圧縮バネは、切換部材に作用する力が該切換部材の移動抵抗よりも強く、且つ搬送されるシート材の腰よりも弱く設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシート材処理装置。
  6. 画像形成手段、給送手段、及び請求項1〜5の何れか1項に記載のシート材処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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