JP3806300B2 - ビール飲料容器用補助ケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲料水の保冷及び注出作業を補助するためのビール飲料容器用補助ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ビールを収容したビール飲料容器には、様々な容量のものが存在し、その中でも、1000mlを越えるような比較的大容量のビール飲料容器には、このビール飲料容器の口部からキャップを取り外して、代わりに注出のための補助具となる注出補助具を取付けるものがあった。そして、この注出補助具は先端が屈曲した形状をなし、例えばビール飲料容器を傾けて使用するものや、あるいはコックの操作により口部を下方に向けた状態で設置するものなどがあった。
【0003】
【発明が解決しようする課題】
しかしながら上記のような従来のビール飲料用の注出補助具は、ビール飲料容器内の飲料水の注出を効率良く行えるものの、前記ビール飲料容器の保冷効果や、あるいは持ち運びを考慮したものではなく、使用者がわざわざビール飲料容器を傾けて中のビール飲料をコップ等に注出しなければならず、これにより前記注出補助具を備えた場合の使い勝手が大変悪く、しかも保冷効果も期待できないので、ビール飲料容器の使用時に効率よく補助できない問題点があった。
【0004】
本発明はビール飲料容器の持ち運びが好適になるのは勿論、保冷部材の投入が行い易く且つ前記ビール飲料容器の保冷効果も高く、さらには、使用時のビール飲料の銘柄などの確認を容易に行うことも可能なビール飲料容器用補助ケースを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、開放口を有する有底ケース体と、前記開放口を塞ぎ且つビール飲料の注出ノズル付きの注出手段を備える覆い蓋と、有底ケース体の注出手段側を下方に傾けた状態に載置し得る支持体とから構成し、前記有底ケース体は、その全体が内部を目視可能な透明体に形成してあるとともに、内周壁と外周壁とからなる二重構造をなし、内周壁と外周壁との間には、保冷部材を入れることのできる収容空間を有し、内周壁の内側には、前記開放口と連通するビール飲料容器の収容部を有しており、有底ケース体外周壁は、前記収容空間への保冷部材の収容口を有し、収容口は、有底ケース体外周壁の注出ノズルの取付位置より上面部位に備えてあり、注出ノズルは、有底ケース体を支持体に傾けた状態で載置したときに下向きに垂下することを特徴とする。
【0006】
ここで保冷部材とは、ケース体内を保冷可能なものであればよく、具体的に氷や蓄冷剤などが挙げられる。さらに注出手段としては、覆い蓋を介した状態であっても有底ケース体の外部にビール飲料を注出できるものであればよく、具体的には専用の注出コック等が挙げられる。また透明体とは、ビール飲料容器を有底ケース体内に収容した際に、有底ケース体の内部の様子を目視できるものであればよく、半透明のものであってもよい。
【0007】
このように形成すると、有底ケース体の外周壁に保冷部材の収容口を備えているので、有底ケース体内への保冷部材の投入が容易になり、さらに、収容口が有底ケース体内の外周壁に設けてあるので、ビール飲料容器の外周全体に亘って保冷部材の収容空間が形成され、保冷効果も充分に確保されることになる。しかも、有底ケース体が透明体であるので、内部に収容されているビール飲料容器の銘柄等が外から目視できる。
【0008】
本発明のうち請求項2記載の発明は、前記収容口の外側位置には、有底ケース体外周壁から起伏自在な持手を備えていることを特徴とするので、ビール飲料容器を収容している本補助ケースを支持体に設置した際に、常に収容口が有底ケース体の上面側に位置することになる。
ここで、収容口の近傍位置とは、収容口の設置位置を含んだ領域であり、例えば、蓋と持手とが一緒に形成されている形態のものも含まれる。また、収容口や持手を備える数は特に限定するものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
本実施形態のビール飲料容器用補助ケースは図1のように、ビール飲料容器2を収容するための開放口3を一方側に備える有底筒型の有底ケース体1と、この有底ケース体1の開放口3に着脱自在に嵌挿する円形の覆い蓋5と、この覆い蓋5及び有底ケース体1内に収容されているビール飲料容器2内に連通する注出コック4と、からなっており、前記有底ケース体1の外周壁8の上面側には、円形をなす保冷部材6の収容口9を備えるとともに、前記収容口9の外周部分には持手10を設けている。
尚、本実施形態では、本補助ケースを専用のスタンド28に載置しており、これにより、前記ビール飲料容器2における、注出コック4を備える側が下方に位置するように傾けた状態にして使用するものである。
【0010】
前記有底ケース体1は、内周壁7と外周壁8とからなる二重容器であり、内周壁7内側の内部空間にはビール飲料容器2の収容部Rが形成され、一方、内周壁7と外周壁8との間には、細かく砕いた氷6を収容する収容空間Sが前記ビール飲料容器2の収容部Rの全周に亘りリング状に配置されている。また、この有底ケース体1全体が透明なアクリル樹脂により成形してあり、このことから、有底ケース体1内に収容しているビール飲料の銘柄などの確認が覆い蓋5を外さなくても可能となるので、本補助ケースの使用状態が更に好適なものとなっている。
尚、本有底ケース体1は例えば、半透明体であってもよく、少なくとも有底ケース体1の内部に収容してあるビール飲料容器2の銘柄等が記載されたラベルを使用者が外から目視できるものであれば、素材などは特に限定しない。
【0011】
また収納蓋16は図2のように、有底ケース体1の外周壁8に設けてある氷の収容口9の形状に合わせて略円形をなし、さらに、この収容蓋16を容易に手で回すことが可能なように、該収容蓋16の上部側にハンドル12が設けてある。また、この収容蓋16と収容口9との取付構造を説明すると図3のように、この収容蓋16の外周縁に沿って張出片13を備え、しかも張出片13の周縁上の対向する2箇所に切欠部14がそれぞれ設けてあり、一方、有底ケース体1の収容口9の周縁には、前記各切欠部14,14と形状が一致する係止部15,15がそれぞれ突設してある。これにより、収容口9に螺合している収納蓋16を使用者が回すことで、前記切欠部14,14と係止部15,15とが一致した段階で収容口9から収納蓋16が外れ、それ以外の回転停止位置に前記収納蓋16が位置する場合には、収納蓋16が有底ケース体1の氷6の収容口9を完全に塞ぐことになる。
【0012】
前記持手10は図4のように、有底ケース体1の外周壁8に左右一対に備えてあり、合成樹脂により形成された半円弧状をなすもので、この持手10の両端部には外方に突出する凸部17,17が設けてあり、一方、有底ケース体1の収容口9の外周部分には、全周に亘り溝18がリング状に設けてあり、この溝18の側周壁には前記持手10の凸部17,17を回転可能に保持可能な保持穴(図示省略)がそれぞれ設けてあり、持手10を使用しない場合には、それぞれの持手10,10を相反する方向に倒して、溝18内に各持手10,10を収納することが可能となっている。
【0013】
また、前記有底ケース体1の開放口3には、この開放口3の形状に一致する円盤状の覆い蓋5が備えてあり、さらに前記覆い蓋5の有底ケース体1の開放口3への取付構造は、該有底ケース体1の外周壁8外面側に、止め金具19が等間隔に4箇所固着してあり、各止め金具19をそれぞれ閉じることで、前記覆い蓋5が開放口3を塞ぐ状態で強固に嵌め合わさり、有底ケース体1に収容してあるビール飲料容器2を離脱不能に保持することが可能となる。また、前記覆い蓋5の中央位置は有底ケース体1の外方に向けて筒部20が突出しており、この筒部20の内部にはビール飲料容器2の口部21が入り込むことで、有底ケース体1内において前記ビール飲料容器2の位置決め保持を行うとともに、ビール飲料容器2によっては、製造各メーカーにより口部21の径が一致しない場合があるので、このような場合には、キャップ状のアダプタ22をビール飲料容器2の口部21を覆うように嵌合して、前記アダプタ22を介在して筒部20内に位置決め保持を可能にするものである。
【0014】
さらに前記覆い蓋5の中心位置には、有底ケース体1内で位置決めされた口部21と一致する箇所に流出孔23が設けてあり、この流出孔23には注出コック4側の取出パイプ24が挿入され、ビール飲料容器2から有底ケース体1の外部へ前記ビール飲料容器2の内部に収容されるビール飲料を注出することが可能となる。
【0015】
前記注出コック4は、ビール飲料容器2内への取出パイプ24を介して上部側に備えてある開閉レバー25と、該開閉レバー25の下部側に垂下する飲料水の注出ノズル26と、からなっており、さらに、前記注出ノズル26と有底ケース体1の内部に収容されたビール飲料容器2の口部21とが嵌合して連通し、内部のビール飲料のコップ27への注出が行える。しかも、この注出コック4には、ビール飲料容器2内に通じる空気取入管29が備えてあり、ビール飲料容器2内のビール飲料を効率よく注出することが可能となる。
【0016】
このように形成すると図5のように、持手10が外周壁8の収容口9の近傍位置に設けてあるため、スタンド28に載置した場合に収容口9が確実に有底ケース体1の上面部位に位置した状態となり、収容空間S内に氷6の投入がしやすい位置に前記収容口9が常に位置決めされるため、本補助ケースの使用が非常に好適なものとなる。さらに、収容口9が外周壁8に設けてあるため、有底ケース体1内の氷6の収容空間Sが広く確保され、前記有底ケース体1内に収容されたビール飲料容器2の全周に亘って氷6の収容空間Sが配置され、保冷効果を確実に得られることになる。また有底ケース体1が透明体をなすことにより、内部に収容されているビール飲料容器2の銘柄を記載したラベル等が有底ケース体1の外部から目視でき、内部の確認の際に覆い蓋5を開放口3から取り外して確認する不便さが解消される。
【0017】
また、本発明の補助ケースは上記の使用方法に限らず、例えば、有底ケース体1の収容空間S内にあらかじめ水を入れて凍らせておき、後からビール飲料容器2を収容することも可能である。この場合、有底ケース体1が透明体であるため、水の収容量を外部から目視できるので、収容空間S内への水の収容量の自在な調整が行え、体積の膨張による有底ケース体1の破損なども確実に防ぐことが可能となる。
尚、前記のように使用する場合には、有底ケース体1と覆い蓋5との間にゴム製パッキン30を介在してあり、このゴム製パッキン30の介在により収容空間S内を完全に密封する必要がある。
【0018】
また図6は、本発明の他の実施形態を示すものであり、この補助ケースは、有底ケース体1外周壁8の対向する2箇所に収容口9と持手10とをそれぞれ備えるもので、このように形成すると、2つの持手10,10を使用者が両手で掴んで安定して持ち運びが行えるとともに、収容口9が外周壁の2箇所にそれぞれ設けてあることから、収容空間Sの中に保冷部材6が一層投入しやすくなる。
尚、収容口9と持手10とを設置する箇所は特に限定するものではない。
【0019】
【発明の効果】
本発明のうち請求項1記載の発明によれば、保冷部材の収容口を有底ケース体の外周壁に設けているので、有底ケース体の収容空間に保冷部材を投入しやすく、また、有底ケース体が透明体であるから、本補助ケース内に収容してあるビール飲料の銘柄などが外部から容易に目視できるので、使用状態が飛躍的に向上する。
さらに保冷部材の収容口を有底ケース体の上面部位に備えているので、支持体に有底ケース体を設置した後においても、保冷部材の投入が容易になる。
【0020】
また、収容口が外周壁に設けてあることにより、保冷部材の収容スペースが充分に確保され、ビール飲料の保冷効果が確実に向上することとなる。
【0021】
本発明のうち請求項2記載の発明によれば、収容口の備わる方向と対応して持手が備わっているので、本補助ケースの支持体への設置が更に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のビール飲料容器用補助ケースの実際の使用状態を示す一部を切欠した側面図である。
【図2】 本発明のビール飲料容器用補助ケースを示す平面図である。
【図3】 本発明のビール飲料容器用補助ケースの使用を示す平面図である。
【図4】 本発明のビール飲料容器用補助ケースの使用を示す正面図である。
【図5】 図2のA−A線縦断面図である。
【図6】 本発明のビール飲料容器用補助ケースの他の実施形態を示す横断面した平面図である。
【符号の説明】
1 有底ケース体
2 ビール飲料容器
3 開放口
4 注出コック(注出手段)
5 覆い蓋
6 氷(保冷部材)
7 内周壁
8 外周壁
9 収容口
10 持手
16 収納蓋(蓋)
26 注出ノズル
28 スタンド(支持体)
S 収容空間
L 近傍位置
Claims (2)
- 開放口(3)を有する有底ケース体(1)と、前記開放口(3)を塞ぎ且つビール飲料の注出ノズル(26)付きの注出手段(4)を備える覆い蓋(5)と、有底ケース体(1)の注出手段(4)側を下方に傾けた状態に載置し得る支持体(28)とから構成し、
前記有底ケース体(1)は、その全体が内部を目視可能な透明体に形成してあるとともに、内周壁(7)と外周壁(8)とからなる二重構造をなし、内周壁(7)と外周壁(8)との間には、保冷部材(6)を入れることのできる収容空間(S)を有し、内周壁(7)の内側には、前記開放口(3)と連通するビール飲料容器(2)の収容部(R)を有しており、有底ケース体(1)外周壁(8)は、前記収容空間(S)への保冷部材(6)の収容口(9)を有し、収容口(9)は、有底ケース体(1)外周壁(8)の注出ノズル(26)の取付位置より上面部位に備えてあり、注出ノズル(26)は、有底ケース体(1)を支持体(28)に傾けた状態で載置したときに下向きに垂下することを特徴とするビール飲料容器用補助ケース。 - 前記収容口(9)の外側位置(L)には、有底ケース体(1)外周壁(8)から起伏自在な持手(10)を備えていることを特徴とする請求項1記載のビール飲料容器用補助ケース。
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