JP3804734B2 - 回折光学素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザによって表面の反射率あるいは透過率を変化させることで、回折光学素子、位置決め制御用エンコーダスケールやロータリエンコーダ用スケールを含む各種光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回折光学素子の代表的な製造方法としては、機械加工、フォトレジストによるマスク加工、干渉露光法、イオン・電子ビーム法などがあげられる。また連続的なスリット形成法としては、印刷法、型押しによるエンボス加工などがあげられる。
【0003】
機械加工では、ベースとなる基板を機械的に回折格子の溝形状を切削し、これを所望の範囲にわたって繰り返し加工することで連続的な格子形状を形成する。フォトレジストによるマスク加工では、いったんレジストにより所望の範囲の溝パタンを作成し、その後エッチングにより基板を選択的に除去する。またレジストの代わりに感光性の高分子を利用することで、露光により形状を作成し、格子形状を作成することが可能である。
【0004】
干渉露光法は、2光束の干渉により生じた明暗パターンを感光材料に照射することで、格子形状を作成する。
イオン・電子ビーム法では、収束したエネルギ源を選択的に基板に衝突させることで、物理的に基板の部分を除去し、格子形状を作成する。
【0005】
印刷法は、印刷マスクを通してパタンを転写することで、基板にインクを選択的に塗布し、明暗のパタンを形成する。
型押しによる方法は、金属などの高硬度の材料にパタンを形成し、これを基板表面に押し当てながら走査することで基板を変形させ、連続的な格子形状を作成する。
【0006】
また、レーザアブレーションを用いた回折格子の製造方法としては、特開平7−27910号公報、特開平8−184707号公報等に記載された方法がある。これらは、レーザ光を走査あるいは干渉させてレーザアブレーション作用により格子形状を直接形成し、回折光学素子としている。
これらの製造方法において、加工精度の点からは、イオン・電子ビーム法、干渉露光法が優れ、加工コストの点からは、機械加工、印刷法が優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の製造方法の問題点は、
機械加工法は、加工精度が悪くピッチを狭くすることが困難であった。また基板材料としてガラス、金属などの比較的高強度の材料に限定される問題があり、高分子フィルム等の薄く変形が大きい材料への適用は困難であった。
【0008】
レジストによる加工では、作業工程が多く工程管理が煩雑であり、装置コストが高い問題があった。またエッチングでは材料選択性の幅が狭く、高精度材料を使う必要があった。また高分子フィルム等では通常作業が困難であり、大面積加工への適応性も低い。
【0009】
2光束干渉法などの感光材料による形状作成は、光学系が複雑となり形状作成の条件設定が難しく、振動やレーザ特性に大きく影響を受けるという問題があった。また感光性材料は選択幅が狭く、高価である問題もあった。
【0010】
イオン・電子ビームによる方法では、装置コストが高く、真空中での加工を要求され、材料選択性が低く大面積加工が困難であった。
印刷法では、マスクを通して印刷材料を塗布するため、微細ピッチでの作成が困難であり、印刷圧力の変化やマスクの変形等により形状精度も悪くなる問題があった。
【0011】
型押しによる方法では、通常、金属の型を作成する必要があるため、微細化・高精度化が困難であり、また材料も展性の高い変形しやすい材料に限定される問題があった。
【0012】
レーザアブレーション法は、格子パタンに合わせてレーザ光を照射するが、このとき基本的に表面構造による回折現象を利用するため、加工幅や加工深さの制御を厳密に行う必要があった。また形状による透過率変化が大きいため、それぞれの格子の形状を全面にわたって制御する必要があり、加工が困難である問題があった。
【0013】
回折格子の回折効率は加工形状に大きく依存するため、通常、高精度の形状制御を必要とするが、例えばエンコーダに用いられる光学スケール等では透過率、反射率差により信号を検出することが可能であり、必ずしも形状制御をする必要はない。
【0014】
本発明は、これらの課題を解決するためのものであり、安価な高分子材料を用い、比較的簡便な装置により製造が可能な、必要にして十分な光学特性を有する光学素子を作成することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために以下の構成を有する。請求項1に係る発明は、レーザ装置と、空間的に選択的にレーザを照射する手段により構成され、レーザ光により高分子材料の一部に微細構造を形成し、材料の光透過率を下げることを特徴とする回折光学素子の製造方法に関する。
【0016】
請求項2に係る発明は、紫外レーザあるいは短パルス幅のレーザ光を発生するレーザ装置を含み、高分子材料の表面にレーザアブレーション作用により微細形状を形成することを特徴とする請求項1記載の回折光学素子の製造方法に関する。
【0017】
請求項3に係る発明は、レーザ光を走査させる手段あるいは空間的に強度変化させる手段を有し、高分子材料の表面の一部に斜面形状を有する微細構造を形成し、それにより表面反射率を変化させることを特徴とする請求項2記載の回折光学素子の製造方法に関する。
【0018】
請求項4に係る発明は、高分子材料の表面に微粒子を散布する手段を有し、微粒子上からレーザ光を選択的に照射することで高分子材料の表面に微細形状を形成することを特徴とする請求項1記載の回折光学素子の製造方法に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施例)
本発明の実施例を図面の記載とともに説明する。
図1は、本発明の第1実施例を示すもので、レーザ装置1からのレーザ光2は、ガルバノミラー3、fθミラー4、あるいは反射ミラーやマスクなどにより空間的に選択的にステージ5上に設置された高分子基板6上に照射される。レーザ光2の走査あるいはステージ5の周期的移動により照射位置を変化させ、レーザ加工により高分子基板6表面に微細形状を作成する。高分子材料表面に空間的に選択してレーザ光を照射するには、スリット型に作成したフォトマスクの像を結像させて照射するか、あるいはビームを走査するなどして行うことができる。またステージの移動により照射位置をかえ、レーザ加工により基板表面に微細形状7を形成することもできる。
【0020】
そして、レーザ光のエネルギ強度を調整することで、照射された材料表面を熱的あるいは光化学的作用により変化させることが可能となる。このとき、レーザ波長、レーザパルス幅、ピーク強度、偏光、照射強度を調整することでレーザ照射部以外には影響を及ぼさないで照射部のみを変形させることが可能である。高分子基板6の表面形状は、上記条件によって大きく変化するが、表面荒さをランダムにミクロン以下の形状で作成することが可能であり、表面に周期の一定でない突起部と平坦部を選択的に作成することができる。基板の透過率、反射率などの光学特性は表面形状に大きく依存し、例えば表面基板の一部に微細な形状変化を起こすことで、加工部の光透過率が下がり、パタン上に光特性の変化した回折光学素子が形成可能である。
【0021】
本発明の第2実施例は、第1実施例におけるレーザ装置として紫外レーザ、あるいは短パルス幅のレーザを発生する装置を用い、高分子基板6の表面にレーザアブレーション作用により微細形状を作成するものである。レーザアブレーションでは、高分子材料やレーザ照射強度を調整することにより、加工部にコーン形状や高分子の配向に対応した波形状、あるいは粒状形状が現れる。この形状は高さがミクロンオーダから数十ミクロンオーダに作成することが可能である。高分子表面にこれら形状変化を起こすことで、光特性が変化し、反射あるいは透過型光学素子としての機能を果たす。
【0022】
図2、図3は、第2実施例の製造方法によって作成された光学素子の模式図であり、レーザアブレーション作用によって除去された高分子基板6の加工部表面は、熱影響や分子解離による電子、ラジカルの影響で、図2に示すような高分子材料に特有のうねり形状8や突起形状を示している。また、材料やレーザエネルギによっては、図3に示すようなコーン形状9のような形状となる。この部分では光の散乱が起きるため通常の基板よりも透過率が減少する。
【0023】
本発明の第3実施例は、第2実施例において、レーザ光を走査あるいはマスクを透過させて照射するなどにより、空間的に選択的に強度変化させる手段を有し、レーザ光を選択的に高分子基板に照射し、高分子材料の表面の一部に図4に示すような斜面形状10を作成する。加工部が、図4に示すような傾斜形状10に形成されていることにより、透過率、反射率を変化させた光学素子とすることができる。レーザ光によるアブレーション作用では、通常、加工量は照射強度が高いほど多いので、レーザ光照射強度を調整しながら選択的にレーザ光を照射することで、高分子材料の一部に断面が斜めの形状を作成することが可能である。この斜面は上面からの光を反射し、反射率、透過率とも未照射部とは異なる。このとき傾斜角をブリュスター角にすることで効率的に透過率を下げることができる。
【0024】
本発明の第4実施例は、図5(A)において、高分子基板6上にハンダなどの光を反射する金属粒子11や加工レーザ光に対し吸収係数の低い高分子粒子などを散布して配置し、次いで高分子基板6表面にレーザ光を選択的に照射することで、レーザ光が粒子11によって散乱・吸収されることにより、粒子のある部分の加工が進まず、図5(B)に示すように、コーン形状9のような形状として残るので、フィルムに形状微細な突起形状を作成することができる。空間選択的に粒子を分散してレーザを全体に照射するか、あるいは全体に粒子を分散してレーザ光を選択的に照射することで、スリット上に荒れを有する表面パタン形状を作成することができる。荒れは、光透過率、反射率差として現れるため、この構成により光学素子を作成することが可能となる。なお、ここで用いた粒子は加工後回収することで、再度使用することができる。
【0025】
本発明の第5実施例は、第1実施例においてレーザ光の照射強度を変化させる手段を有し、照射強度を変化させたレーザ光によるレーザアブレーション作用を利用して高分子基板表面に微細突起形状を作成する。高分子基板の表面形状はレーザ照射強度により変化するため、加工量を多くする必要がある場合、加工量はレーザ照射強度が高いほど多いのでレーザ照射強度が高いことが望ましい。また、一部に形状が形成された表面にレーザ光を照射する場合、斜めに傾いた面へレーザを照射すると単位面積あたりのレーザ照射強度が小さくなるため、斜面の加工が起こりずらい。以上により、第1に所望の形状変化を起こすレーザ光により表面に一部形状変化をさせ、その後強いレーザ光を照射することで初期形状に類似した除去量の多い加工が可能となる。また、レーザ照射強度を変化させながら加工を進めることで、一定なレーザ照射強度で作成困難な形状加工も可能となる。これらの手法を利用することで、表面微細形状・表面光学特性を有する光学素子を作成することができる。
【0026】
第5実施例の製造方法による形状変化の例を図6に示す。図6(A)に示すように、初期にレーザ照射強度を低くすることにより表面に微細な突起形状12を作成し、その後レーザ照射強度を上げても平面部の加工は進むが、テーパ部の単位面積あたりのエネルギは低いため加工が起こりずらく、結果的に、図6(B)に示すように、コーン形状9として加工部に突起形状が残る。これによりレーザ照射部での光学特性が変化する(光透過率が下がる)。第5実施例の製造方法によって、図2、図3に示すような回折光学素子が作成される。
【0027】
本発明の第6実施例は、第1実施例においてレーザ照射角度を変化させる手段を有し、レーザ照射角度により単位面積あたりの照射強度を変化させることを特徴とする。図7(A),図7(B)において、高分子基板6をX軸ステージ13と傾斜ステージ14上に設置し、レーザ光2を照射し、表面の加工を行い、微細な形状15を形成する。その後X軸ステージ13を送り、レーザ光を照射し、この動作を繰り返し行うことで周期構造を形成する。さらに、ここで傾斜ステージを送り加工位置を調整して、先程と同位置で加工を行うことで、レーザ照射位置を変え、照射角度を変えたレーザ表面加工が可能となる。
【0028】
第6実施例の製造方法では、レーザ照射角度が変化すると斜め入射のためレーザ照射面積が大きくなる。これは同一レーザ強度では単位面積あたりのレーザ照射エネルギが変化することに相当し、第5実施例のレーザ照射強度を変化させるのと同様の効果となる。また、斜め入射では、レーザ強度の空間分布を変化させる作用ももつため、これを利用した表面荒れを誘起することもできる。これら作用を利用することで、表面形状変化を起こした光学素子を作成することができる。
第6実施例の製造方法によって、図2、図3に示すような回折光学素子が作成される。
【0029】
本発明の第7実施例は、前記第5及び第6実施例において、少なくとも2つ以上のレーザ装置、あるいはレーザ光を分割する手段と同位置に照射する手段を含み、2本以上のレーザ光により照射条件を変化させることを特徴とするものであって、2つ以上のレーザによって同時あるいは連続的に照射するか、あるいはレーザ光を分割して照射する手段を有するものである。レーザ光は2つ以上のビームに分かれて高分子基板に照射されるので前記第5及び第6実施例での変化をそれぞれのレーザ光によって行うことができる。あるいは1本のビームを固定し、他のビームを走査するなどして、高速に所望の形状を作成することができる。
【0030】
本発明の第8実施例は、前記第1実施例において、微細な多数の開口を有するマスクを透過したレーザ光を照射し、微細な突起形状を作成することを特徴とするものであって、高分子基板上にエンボスパタンを形成することができる。ここで用いるマスクは、表面を荒らす目的のため精度は高い必要がなく、フォトマスク以外にも金属メッシュや散乱するガラス・石英板などが利用できる。このランダムに透過した光をスリット上に連続的に照射することで、光学素子を作成することができる。
【0031】
本発明の第8実施例において使用するマスクの一例を図8に示す。このマスクは周期的に微細開口部16と遮光部17を設けたもので、マスクの像を加工面に投影することで、周期的な微細形状加工が可能となる。縮小倍率を変化させることで容易に微細形状のピッチを変化させることができ、ピッチの変化する回折格子の加工もできる。
【0032】
本発明の第9実施例は、第1ないし第8実施例の製造方法によって作成された光学素子を型として金型を作成し、これを転写・成形することを特徴とするものであって、例えば作成した素子に蒸着、電鋳等によりマスター金型を作成し、この金型から成型法等により大量に連続的に光学素子を作成することができる。これにより1つの光学素子を加工するだけで多くの光学素子を作成することができる。
【0033】
本発明の第1ないし第9実施例の製造方法によって作成された透過型回折光学素子は、表面に微細形状をスリット状に有し、これらは特にランダムな大きさ、形状、高さを有するか、あるいは光を反射する斜面を有する。これにより加工部と未加工部での光反射率、透過率が異なり、特にPET樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明高分子樹脂を用いることで、透過型のスリット、回折格子としての機能を果たす。またフィルム状高分子を用いることで、通常のガラス基板などでは困難な曲面での利用や変形物での利用ができる。
【0034】
本発明の第1ないし第7実施例の製造方法によって作成された透過型回折光学素子は、少なくとも表面あるいは裏面に金属膜からなる反射層を有することができる。この場合の高分子材料としては、裏面に反射膜を有する材料を利用するか、反射膜を付加することで可能となる。これにより反射型のスケール、回折光学素子としての機能を有する。このとき反射膜は加工に影響を与えないため各種材料を選択可能であり、アルミ、銀などの金属材料や誘電体材料などが利用できる。
【0035】
以上のような各実施例の製造方法によって作成される回折光学素子の材料である高分子基板では、一部に接着層を有するものであってもよい。これは加工材料として接着層を有する高分子材料を用いるか、あるいは接着層を付加することで可能となる。これにより、例えば接着剤付き高分子板などの安価な材料を被加工材料として用い、これを他の材料に接着することで、容易に光学機能を付加した材料を作成することができる。またフィルム材料に接着機能を付加することで、リニアスケールとして材料に位置検出機能を付加することができる。また円筒面あるいは回転体表面に接着することで、回転体表面の位置検出を行うこともできる。
【0036】
また、回折光学素子の材料である高分子基板は、その表面の片面あるいは両面に保護層として透明材料層を有するものであってもよい。加工部を透明保護材料で埋めることにより、加工形状を保持・保護することが可能となる。回折格子では一般に屈折率など光学特性が大きく回折効率に影響するため、保護層の選択幅が狭い、あるいは導入が困難であるが、本発明の製造方法によって作成された光学素子では反射率、透過率による制御のため透明材料であれば多くのものが利用可能であり、全面を安価に保護することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る回折光学素子の製造方法によれば、レーザ装置により発生されるレーザ光により高分子材料からなる基板に微細構造を形成し、高分子材料の光透過率を下げるものであるため、従来の他の製造方法では作成困難な微細形状を作成することができる。また光学素子材料の選択性が高いため、機材を選択する、あるいは加工後に機能を付加することで、容易に光学特性、作業性を向上させることができ、安価な高分子材料を用い、比較的簡便な装置により製造が可能な、十分な光学特性を有する光学素子を製造することができる。そして、レーザ波長、レーザパルス幅、ピーク強度、偏光、照射強度を調整することでレーザ照射部位外には影響を及ぼさないで照射部のみを、熱的あるいは光化学的作用により変形させることが可能である。
【0038】
また、請求項2の回折光学素子の製造方法によれば、高分子材料やレーザ照射強度を調整することにより、加工部にコーン形状や高分子の配向に対応した波形状、あるいは粒状形状が現れ、この形状は高さでミクロンオーダから数十ミクロンオーダで作成することができる。
【0039】
請求項3の回折光学素子の製造方法によれば、レーザ光照射強度を調整しながら選択的にレーザ光を照射することで、高分子材料の一部に断面が斜めの形状を作成することができる。
【0040】
請求項4の回折光学素子の製造方法によれば、表面に粒子を分散させる手段によりレーザ照射前に照射部に粒子を配置し、これにレーザを照射することで、粒子の散乱・吸収により部分的に加工されない部位が生じ、これにより大面積の光学素子を安価に、能率的にスリット状に荒れを有する表面パタン形状を作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の製造方法を説明するための概略図である。
【図2】 本発明の第2、第5、第6実施例の製造方法によって作成した光学素子の模式図である。
【図3】 本発明の第2、第5、第6実施例の製造方法によって作成した光学素子の模式図である。
【図4】 本発明の第3実施例の製造方法によって作成した光学素子の模式図である。
【図5】 本発明の第4実施例の製造方法を説明するための概略図、及びこの製造方法によって作成した光学素子の模式図である。
【図6】 本発明の第5実施例の製造方法を説明するための概略図、及びこの製造方法によって作成した光学素子の模式図である。
【図7】 本発明の第6実施例の製造方法を説明するための概略図である。
【図8】 本発明の実施例において使用するマスクの模式図である。
【符号の説明】
1…レーザ装置、2…レーザ光、3…ガルバノミラー、4…fθミラー、5…ステージ、6…高分子基板、7…微細な形状、8…うねり形状、9…コーン形状、10…傾斜形状、11…金属粒子、12…微細な突起形状、13…X軸ステージ、14…傾斜ステージ、15…微細な形状、16…微細開口部、17…遮光部。

Claims (4)

  1. レーザ装置と、空間的に選択的にレーザを照射する手段により構成され、レーザ光により高分子材料の一部に微細構造を形成し、材料の光透過率を下げることを特徴とする回折光学素子の製造方法。
  2. 紫外レーザあるいは短パルス幅のレーザ光を発生するレーザ装置を含み、高分子材料の表面にレーザアブレーション作用により微細形状を形成することを特徴とする請求項1記載の回折光学素子の製造方法。
  3. レーザ光を走査させる手段あるいは空間的に強度変化させる手段を有し、高分子材料の表面の一部に斜面形状を有する微細構造を形成し、それにより表面反射率を変化させることを特徴とする請求項2記載の回折光学素子の製造方法。
  4. 高分子材料の表面に微粒子を散布する手段を有し、微粒子上からレーザ光を選択的に照射することで高分子材料の表面に微細形状を形成することを特徴とする請求項1記載の回折光学素子の製造方法。
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