JP3804007B2 - 数値制御装置、補間処理方法および工作機械 - Google Patents

数値制御装置、補間処理方法および工作機械 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御軸の補間処理を行う数値制御装置またはその補間処理方法に関するものである。また、その数値制御装置を備える工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在の工作機械は、専用機、汎用機を問わず、加工軸や送り軸等の複数の制御軸を備え、それらが数値制御装置によって高精度に制御されている。このような工作機械のシステム構成例を図7に示す。図7の数値制御装置は、サーボアンプX、CとサーボモータX、Cとからなる高精度制御を可能とする高精度制御系1と、高精度サーボアンプZとサーボモータZとからなる同じく高精度制御を可能とする高精度制御系2とを数値制御するものである。
その数値制御装置は、輪郭のトレースなど滑らかな曲線を描く動作を各制御軸に行わせる場合、所定の微小な制御周期(補間制御周期)毎に補間処理を行い、高精度制御系1、2の各サーボアンプへ位置指令を出して、各サーボモータを駆動制御する。
【0003】
従来、その補間処理は、ROMに記憶された一種類の補間制御周期に基づいて、CPUとその速度管理基準用タイマであるリアルタイムクロック(以下、「RTC」と称す。)により起動されていた。そして、その補間処理は、指令対象であるすべての制御軸に対して、共通な補間制御周期で行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、工作機械の仕様によっては、高精度制御が必要な制御軸(例えば、輪郭トレース軸など)と、高精度制御を必要としない制御軸(例えばテーブル送り軸など)とが混在することも現実には多い。しかし、従来の数値制御装置では、そのような場合でさえ、両者を区別せずに、高精度を必要とする制御軸に適合した補間制御周期を基準に、高精度制御を必要としない制御軸の補間処理をも行っていた。
【0005】
その結果、数値制御装置のCPUに係る負荷が不必要に大きくなり、CPUの余裕が少なく、工作機械のさらなる多軸化、高速化、高精度化といった仕様変更へ、容易には対応し難い状況にあった。
また、補間制御周期を短くした補間処理を実現するには、工作機械側においても、転送速度の速いハード構成等が必要となる。そして、補間制御周期を全制御軸で共通とすると、制御軸の特性に拘らず、すべての制御軸のハード構成を高精度仕様とする必要が生じる。つまり、高精度を必要としない制御軸に対しても、高精度なサーボアンプやサーボモータ等を使用しなければならないことになる。このことは、工作機械の過剰品質によるコスト高要因となり、好ましくなかった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものである。つまり、工作機械の仕様にあった補間処理を行い、仕様変更に容易に対応可能な数値制御装置を提供することを目的とする。
また、その補間処理に適した補間処理方法、さらには、その数値制御装置を備えた工作機械を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、制御軸の特性に応じた補間制御周期を適切に設定し、補間処理を行うことを思いつき、本発明を完成させるに至ったものである。
(数値制御装置)
すなわち、本発明の数値制御装置は、接続可能な複数の制御軸に対して補間処理を行い得る数値制御装置において、前記制御軸に関して該制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報該制御軸に要求される要求精度情報との少なくとも一方を含む制御軸情報を記憶する制御軸情報記憶手段と、該制御軸情報記憶手段から読込んだ該制御軸情報に基づき該制御軸に応じて前記補間処理の間隔である補間制御周期を一つのCPUによって処理される該制御軸毎に別々に設定する補間制御周期設定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の数値制御装置によれば、制御軸情報に基づき、その制御軸に応じた補間制御周期が設定され、それに基づいて各制御軸の補間処理が為される。従って、従来のように単一の補間制御周期で全制御軸の補間処理がされていた場合に較べ、CPU等のハード資源に不要な負荷を及すことがない。
具体的にいうと、例えば、要求精度の高い制御軸と要求精度の低い制御軸とが混在している工作機械を本発明の数値制御装置で数値制御(補間処理)する場合、補間制御周期設定手段により、前者の制御軸には短い補間制御周期が設定され、後者の制御軸には長い補間制御周期が設定される。このように、要求精度の低い制御軸には、より長い補間制御周期が設定される結果、少なくとも、その補間処理により生じるCPU等の負荷は小さくなり、その分、CPU等に余裕が生じる。この余裕を有効活用して、例えば、高精度が要求される制御軸のさらなる高精度化を図っても良いし、制御軸を追加してさらなる多軸化を図っても良いし、割込み処理等のマルチタスク性をさらに向上させても良い。
なお、「補間処理」とは、各制御軸の補間制御周期ごとの移動量を演算し、指令値を更新する処理である。
【0009】
(補間処理方法)
本発明は、上記数値制御装置に限らず、それによってなされる補間処理方法でも良い。すなわち、本発明は、接続可能な複数の制御軸に対して補間処理を行い得る数値制御装置において、前記制御軸に関して該制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報該制御軸に要求される要求精度情報との少なくとも一方を含む制御軸情報を取得する制御軸情報取得ステップと、該制御軸情報取得ステップにより取得した該制御軸情報に基づき該制御軸に応じて前記補間処理の間隔である補間制御周期を一つのCPUによって処理される該制御軸毎に別々に設定する補間制御周期設定ステップと、該補間制御周期設定ステップにより設定された該補間制御周期に基づいて該制御軸の該補間処理を行う補間処理ステップとを備えることを特徴とする補間処理方法としても良い。
【0010】
(工作機械)
さらに、本発明は、上記補間処理方法を実現する数値制御装置を備えた工作機械でも良い。すなわち、本発明は、接続可能な複数の制御軸に対して補間処理を行い得る数値制御装置を備える工作機械において、前記数値制御装置は、前記制御軸に関して該制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報該制御軸に要求される要求精度情報との少なくとも一方を含む制御軸情報を記憶する制御軸情報記憶手段と、該制御軸情報記憶手段から読込んだ該制御軸情報に基づき該制御軸に応じて前記補間処理の間隔である補間制御周期を一つのCPUによって処理される該制御軸毎に別々に設定する補間制御周期設定手段とを備えることを特徴とする工作機械としてもよい。
【0011】
なお、この場合、工作機械側の制御軸のハード構成は、数値制御装置側の制御軸情報に適したものとすることが好ましい。具体的には、工作機械の制御軸を構成するサーボアンプおよび/またはサーボモータが、制御軸情報記憶手段に記憶された制御軸情報に適合したものであると好適である。
なぜなら、本発明によると、制御軸の特性に応じた補間制御周期が設定されるため、各制御軸のハード構成はその補間制御周期に応じたもので足り、例えば、要求精度の低い制御軸の場合なら、短い補間制御周期に対応した必要以上に高精度なサーボアンプやサーボモータ等は不要である。また、それにより、工作機械の低コスト化を図ることもできる。
【0012】
(その他)
本明細書中でいう「制御軸」とは、数値制御装置によって数値制御される駆動系を意味し、サーボモータ、サーボモータに制御電流を供給するサーボアンプ等から構成されるものである。
上記補間制御周期設定手段または補間制御周期設定ステップによって設定される補間制御周期は、各制御軸ごとに個別に設定されるものでも良いし、要求精度等が同じ特定の制御軸のグループごとに算出し設定されるものでも良い。
【0013】
上記制御軸情報記憶手段は、一時的に情報を記憶するものでも、長期的に記憶するものでも良く、また、内部記憶装置でも外部記憶装置でも良い。具体的には、ROM、RAMの他、各種半導体メモリ(シリコンディスク含)、磁気ディスク(ハードディスク含)、光ディスク等から構成できる。
上記制御軸情報には、種々のものを考えることができるが、例えば、制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報や制御軸に要求される要求精度情報等である。
【0014】
また、上記補間制御周期設定手段(ステップ)は、前記制御軸毎のCPUの処理時間を処理周期で除して求まるCPU負荷率の合計を所定範囲内とする最適補間制御周期を算出する最適補間制御周期算出手段(ステップ)を有すると好適である。数値制御装置の処理能力は、CPUの能力に左右されることが多いから、CPU負荷率に基づいて補間制御周期を設定することが有効である。
また、数値制御装置は、通常、補間処理以外の種々の処理を行っている。そこで、前記CPU負荷率の合計には、各割込み処理によるCPU負荷率を含めて考えることが妥当である。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
(ハード構成)
本発明の実施形態に係る数値制御式の研削盤1(工作機械)の全体構成図を図1に示す。研削盤1は、非真円形状のカムシャフト(工作物)のカム面を、プロフィールデータに基づいて研削するものであり、外部表示器10と、数値制御装置100と、といし台軸170と、主軸172と、テーブル送り軸174とからなる。
【0016】
外部表示器10は、操作盤およびモニターとなるものであり、I/F110により数値制御装置100に接続されている。
数値制御装置100は、I/F(インターフェイス)110に接続されたCPU120と、CPU120に接続されたROM130、シリコンディスク140及びRAM150とを有する。また、CPU120には、サーボI/F160A及びサーボI/F160Bが接続されている。
【0017】
といし台軸170(制御軸)は、といし台用サーボアンプ170Aと、それに接続されたといし台用サーボモータ170Mとにより構成される。主軸172(制御軸)は、主軸用サーボアンプ172Aと、それに接続された主軸用サーボモータ172Mとにより構成される。テーブル送り軸174(制御軸)は、テーブル送り用サーボアンプ174Aと、それに接続されたテーブル送り用サーボモータ174Mとにより構成される。
【0018】
そして、といし台用サーボアンプ170Aと主軸用サーボアンプ172Aとは、通信ケーブル180Aを介して数値制御装置100のサーボI/F160Aに接続されている。また、テーブル送り用サーボアンプ174Aは、通信ケーブル180Bを介して数値制御装置100のサーボI/F160Bに接続されている。
【0019】
(制御軸情報および割込み情報)
ところで、外部表示器10から入力設定された各種パラメータは、シリコンディスク140に書き込まれる。シリコンディスク140に格納される各種パラメータの内容は、図2に示すようなものである。以下にその内容を説明する。
【0020】
先ず、制御軸情報記憶領域140Aには、軸名称に対応した、接続の有無・要求精度・及びサーボI/F番号が記憶される。例えば、接続の有無として、接続される軸には接続を示す“1”が、接続されていない軸には接続がないことを示す“0”が記憶される。また、要求精度(要求精度情報)は精度のランクに応じて、各軸毎に、1から順に番号(整数値)が記憶される。接続されない軸の要求精度は、“0”と記憶される。
そして、サーボI/F処理周期記憶領域140Dには、制御軸情報記憶領域140Aにリンクして、サーボI/F番号に対応した処理周期(処理周期情報)が記憶されている。つまり、このサーボI/F番号を介して、各サーボI/Fの処理周期が設定される。
【0021】
本実施形態の場合、制御軸X、制御軸Cおよび制御軸Zの接続が有効となっており、それぞれ、図1のといし台軸170、主軸172、テーブル送り軸174に対応する。
また、本発明でいう制御軸情報記憶手段は、シリコンディスク140、より具体的には、その制御軸情報記憶領域140AとサーボI/F処理周期記憶領域140Dとにより構成される。
【0022】
次に、割り込み処理有効/無効記憶領域140Bには、処理名称毎に、処理が有効な場合は、処理有効を示す“1”が、処理が無効な場合は、処理無効を示す“0”が記憶される。
そして、割り込み処理情報記憶領域140Eには、割り込み処理有効/無効記憶領域140Bにリンクして、割込み処理名称に対応した処理周期と処理時間とが記憶されている。
【0023】
本実施形態の場合、割込み処理a、b、c、fの処理が有効となっている。
なお、軸補間処理時間記憶領域140Cには、最小補間処理時間が記憶されている。本実施形態の場合、それは0.1msecであり、各種の軸補間処理時間および割込み処理時間は、0.1msec単位で扱われる。
【0024】
(起動および作動)
これらの記憶されたデータは、電源立ち上げと共にCPU120によって、RAM150の制御軸情報テーブル記憶領域150Aおよび割り込み処理情報テーブル記憶領域150Bに転送され、図3に示すような内容が記憶される。
【0025】
そして、CPU120は、ROM130に記述されたシステムソフトで各種処理を行う。この際、各軸の補間処理は、RAM150上に書き込まれた軸補間制御周期に基づいて行なわれる。補間された位置信号は位置制御の指令値となりサーボI/F160A及びサーボI/F160Bを介して、各サーボアンプ170A、172A、174Aを制御する。そして、各サーボアンプ170A、172A、174Aからは、各サーボモータ170M、172M、174Mを駆動するモータ駆動電流が出力される。
なお、上記RAM150、具体的には、制御軸情報テーブル記憶領域150Aが、本発明の制御軸情報記憶手段に相当すると考えることもできる。
【0026】
(軸補間制御周期の演算)
次に、その軸補間制御周期を求める演算を図4のフローチャート図を参照しつつ説明する。
ステップ500で、シリコンディスク140の制御軸情報記憶領域140A等に記憶されているデータを読み出す(制御軸情報取得ステップ)。次のステップ502で、その読み出したデータをRAM150の制御軸情報テーブル記憶領域150Aに書き込む(図3参照)。同様に、次のステップ504で、シリコンディスク140の割り込み処理有効/無効記憶領域140B等に記憶されているデータを読み出す。次のステップ506で、その読み出したデータをRAM150の割り込み処理情報テーブル記憶領域150Bに書き込む(図3参照)。
【0027】
そして、次のステップ508で、割り込み処理数カウンタを1にセットする。次のステップ510で、全数の割り込み処理を処理したかを判断する。処理していない割り込み処理がある場合には、ステップ512に進み、その割り込み処理のCPU負荷率を次の(1)式により演算する。
割り込み処理のCPU負荷率=処理時間/処理周期 (1)
【0028】
例えば、本実施形態の割込み処理aの場合なら、CPU負荷率は、0.1/2=0.05(5%)となる。
そして、ステップ514に進み、割り込み処理数カウンタを1インクリメントし、ステップ510に戻る。全割り込み処理についてCPU負荷率の演算を終えると、ステップ510からステップ520に進む。
【0029】
ステップ520では、前ステップで演算した各割り込み処理のCPU負荷率を合計する。例えば、本実施形態の場合なら、CPU負荷率の合計は、0.05(処理a)+0.05(処理b)+0.15(処理c)+0.05(処理f)=0.30(30%)となる。
【0030】
次に、ステップ522で、軸補間制御演算係数Kを1にセットする。次のステップ524で、軸数カウンタMを1にセットする。
そして、ステップ526で、全軸のCPU負荷率の演算が完了したかを判断する。その演算が全軸について完了していない場合は、ステップ528に進み、各軸のCPU負荷率を次の(2)式により演算する。
Figure 0003804007
【0031】
そして、ステップ530に進み、軸数カウンタMを1インクリメントし、ステップ526に戻る。ステップ526で、全軸についてCPU負荷率の演算を完了すると、ステップ532に進み、前ステップで演算した各軸のCPU負荷率を合計する。
さらに、ステップ534で、ステップ532で求めた全軸のCPU負荷率の合計と、ステップ520で求めた全割込み処理のCPU負荷率の合計とを加算して、CPUの全負荷率を演算する。
【0032】
ステップ536で、この全CPU負荷率が100%以上となる場合は、ステップ538に進み、軸補間制御演算係数Kを1インクリメントして、ステップ524に戻る。そして、ステップ524〜536の処理を繰返す。
そして、ステップ536でCPUの全負荷率が100%未満(所定範囲内)となった場合、ステップ540に進み、軸補間制御周期を次の(3)式により、各軸毎に演算する。
軸補間制御周期=サーボI/F周期×K×要求精度 (3)
次に、ステップ542に進み、ステップ540で得られた演算結果(軸補間制御周期)をRAM150の制御軸情報テーブル領域に書き込む。
【0033】
なお、本発明の補間制御周期設定ステップは、上記ステップ522〜540が相当する。また、その実行手段である本発明の補間制御周期設定手段または最適補間制御周期算出手段は、そのプログラムを記憶したROM130と各制御軸情報を記憶したRAM150とそれらを演算処理するCPU120とにより構成される。また、ステップ540により算出された各制御軸ごとの軸補間制御周期が、本発明でいう最適補間制御周期に相当する。
【0034】
(補間処理)
次に、上記処理に得られた最適な軸補間制御周期を用いた補間処理について、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
ステップ201で、CPU120がRAM150の制御軸情報テーブル領域に書き込まれた軸補間制御周期を、各制御軸毎に読込む。ステップ202で、各制御軸について、クロックタイミングが軸補間制御周期に一致したかを判断する。一致していないときはステップ204に進み、一致したときはステップ203に進んで、制御対象である制御軸の目標位置を更新する。
【0035】
次に、ステップ204に進み、その目標位置の更新が全制御軸に対して完了したかを判断する。そして、その更新が完了していないときは、ステップ201に戻り、同様の操作を繰返す。
これらのステップ201〜204が、本発明の補間処理ステップに相当し、そのプログラムを記憶したROM130と各制御軸情報を記憶したRAM150とそれらを演算処理するCPU120とで、その実行手段である補間処理手段が構成される。
【0036】
次に、補間処理のタイミングについて、図6のタイミングチャートを参照しつつ説明する。
各制御軸の補間処理が各割込み処理に優先して行われる。そして、要求精度の高い制御軸X(といし台軸170)と制御軸C(主軸172)は、短い軸補間制御周期で各補間処理がなされている。一方、要求精度の比較的低い制御軸Z(テーブル送り軸174)は、長い軸補間制御周期(本実施形態では、上記軸補間制御周期の2倍)で補間処理がなされている。つまり、各制御軸の要求精度に応じて、最適な間隔で、各補間処理が行われる。
【0037】
その結果、従来なら必要以上に多く処理されていた制御軸Zの補間処理が間引かれ、その分を他の処理(本実施形態では割込み処理c)に割当てることが可能となった。そして、大幅にハード構成を変更等せずとも、システム全体の処理を高速化することが可能となった。勿論、その発生した余裕分を、新たに追加した制御軸の補間処理に利用することができる。つまり、さらなる多軸化にも容易に対応可能となる。また、CPU120の空き時間に、優先度の低い割込み処理fを行うことにより、一層CPU120の有効活用が可能となる。
【0038】
また、要求精度に応じて軸補間制御周期を変更可能としたことにより、要求精度に応じたハード構成が可能となった。例えば、要求精度の低い制御軸系(本実施形態では、サーボI/F160B、テーブル送り用サーボアンプ174A、テーブル送り用サーボモータ174M)には、高性能の機器が不要となり、その分コスト低減を実現できた。
【0039】
なお、本実施形態では、シリコンディスク140の制御軸情報記憶領域またはRAM150の制御軸情報テーブルにある要求精度を、制御軸X、Cおよび制御軸Zについて全て”1”としたが、比較的要求される精度の低い制御軸Zについて、その要求精度を例えば、”2”等にしても良い。逆に、高精度が要求される制御軸X、Cについては、その要求される程度に応じて、要求精度を相対的に更に小さくして、軸補間制御周期をより短く設定しても良い。
【0040】
【発明の効果】
本発明の数値制御装置または補間処理方法によれば、制御軸情報に基づいて制御軸に適した補間制御周期を設定し、その補間制御周期に基づいて制御軸の補間処理を行う。このため、数値制御装置側のCPU等のハード資源に余裕が生じ、その余裕を新たに有効活用することで、制御軸のさらなる高精度化やさらなる多軸化等が可能となる。
【0041】
また、本発明の工作機械の場合、上記効果に加えて、制御軸のハード構成を数値制御装置側の制御軸情報に適合したものとすることにより、必要以上に高精度なサーボアンプやサーボモータ等が不要となり、工作機械の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である数値制御装置を備えた研削盤の全体構成図である。
【図2】その数値制御装置に含まれるシリコンディスクに格納される各種パラメータの詳細図である。
【図3】その数値制御装置に含まれるRAMに転送される各種パラメータの詳細図である。
【図4】その数値制御装置が行う補間制御周期の演算処理を示すフローチャート図である。
【図5】その数値制御装置が行う補間処理を示すフローチャート図である。
【図6】その補間処理のタイミングチャート図である。
【図7】従来の数値制御装置を備えた研削盤の全体構成図である。
【符号の説明】
1 研削盤(工作機械)
100 数値制御装置
140 シリコンディスク(制御軸情報記憶手段)
150 RAM(制御軸情報記憶手段)
120 CPU
160A、160B サーボI/F(インターフェイス)
170 といし台軸(制御軸)
172 主軸(制御軸)
174 テーブル送り軸(制御軸)
170A、172A、174A サーボアンプ
170B、172B、174B サーボモータ

Claims (6)

  1. 接続可能な複数の制御軸に対して補間処理を行い得る数値制御装置において、
    前記制御軸に関して該制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報該制御軸に要求される要求精度情報との少なくとも一方を含む制御軸情報を記憶する制御軸情報記憶手段と、
    該制御軸情報記憶手段から読込んだ該制御軸情報に基づき、該制御軸に応じて前記補間処理の間隔である補間制御周期を一つのCPUによって処理される該制御軸毎に別々に設定する補間制御周期設定手段とを備えることを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記補間制御周期設定手段は、前記制御軸毎のCPUの処理時間を処理周期で除して求まるCPU負荷率の合計を所定範囲内とする最適補間制御周期を算出する最適補間制御周期算出手段を有する請求項1記載の数値制御装置。
  3. 前記CPU負荷率の合計は、各割込み処理によるCPU負荷率を含む請求項2記載の数値制御装置。
  4. 接続可能な複数の制御軸に対して補間処理を行い得る数値制御装置において、
    前記制御軸に関して該制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報該制御軸に要求される要求精度情報との少なくとも一方を含む制御軸情報を取得する制御軸情報取得ステップと、
    該制御軸情報取得ステップにより取得した該制御軸情報に基づき該制御軸に応じて前記補間処理の間隔である補間制御周期を一つのCPUによって処理される該制御軸毎に別々に設定する補間制御周期設定ステップと、
    該補間制御周期設定ステップにより設定された該補間制御周期に基づいて該制御軸の該補間処理を行う補間処理ステップと、
    を備えることを特徴とする補間処理方法。
  5. 接続可能な複数の制御軸に対して補間処理を行い得る数値制御装置を備える工作機械において、
    前記数値制御装置は、前記制御軸に関して該制御軸の接続されるインターフェイスの処理周期情報該制御軸に要求される要求精度情報との少なくとも一方を含む制御軸情報を記憶する制御軸情報記憶手段と、
    該制御軸情報記憶手段から読込んだ該制御軸情報に基づき該制御軸に応じて前記補間処理の間隔である補間制御周期を一つのCPUによって処理される該制御軸毎に別々に設定する補間制御周期設定手段とを備えることを特徴とする工作機械。
  6. 前記制御軸は、前記制御軸情報記憶手段に記憶された制御軸情報に適合したサーボアンプサーボモータとの少なくとも一方からなる請求項5記載の工作機械。
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