JP3803565B2 - 空気入りタイヤのモニター方法およびそのモニター装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車に使用される空気入りタイヤのモニター方法およびそのモニター装置に関し、より詳細には、車に使用される各空気入りタイヤの状態を検査して、異常状態の警告を発することができるモニター方法およびそのモニター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気入りタイヤの圧力を検査する装置が多数の知られており、例えば、米国特許5,694,111(発明の名称:タイヤ圧力測定装置、登録日:1997年、12月2日、発明者:ハング)に、タイヤ圧力測定装置が開示されている。このタイヤ圧力測定装置は、空気入りタイヤに取り付けて使用され、シグナル発生装置が設けてある。このシグナル発生装置は、タイヤ圧力によって変化するアナログの電圧シグナルを発生させることができる圧力測定ユニットと、このアナログの電圧シグナルをデジタルの出力シグナルに変換させるためのシグナル変換ユニットと、当該シグナル変換ユニットで得られるデジタルの出力シグナルおよび所定の正常作動圧力範囲を比較するとともに、デジタルの出力シグナルの値が正常作動圧力範囲内の値でない場合には、無線コード化されたシグナルを発生させるための変換ユニットと、を備えている。
また、上述した米国特許5,694,111に開示されたタイヤ圧力測定装置によれば、圧力センサーユニットによって感知された圧力データを、所定の動作圧力範囲と比較することにより、タイヤの異常状態を示すことが可能となる。現在、ほとんどの車には、ラジアルタイヤが使用されており、したがって、タイヤに穴が空いた場合であっても、タイヤの圧力は急激に低下することはない。そのため、運転手は、車を適当な補修場所まで移動させることが可能となっている。しかしながら、仮に、運転中にタイヤに穴が空き、車を駐車したときにタイヤの圧力が所定値以下に低下しない場合には、タイヤ圧力測定装置は、運転手に対して、警告を発しないことになる。このような場合、運転手は、車を次回に使用するまで、このタイヤの状態がわからないことになる。したがって、運転手は、タイヤを至急交換したり、修理者を呼んだりする必要が生じることになる。
【0003】
さらにまた、従来のタイヤ圧力測定装置は、各タイヤの圧力をモニターするためにも使用されてきたものの、各タイヤの状態を識別するための適当な装置としては提供されておらず、いずれかのタイヤの圧力が異常であることを単に警告する装置であった。したがって、このように異常状態を警告された使用者は、いずれかのタイヤが異常であることを検査するために、さらに各タイヤを調べる必要があった。
すなわち、従来のタイヤ圧力測定装置では、車に使用された各タイヤの状態までは示すことができなかった。これらの理由のため、車に使用された各タイヤの状態まで調べることができるモニター方法やモニター装置が必要とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、車に使用される空気入りタイヤの状態(使用状態)をモニターする方法を提供し、車に使用される各空気入りタイヤの圧力や温度の異常状態をモニターできるようにすることにある。
また、本発明の第2の目的は、車に使用される空気入りタイヤの状態をモニターする方法を提供し、異常状態である空気入りタイヤを識別できるようにすることにある。
さらに本発明の別の目的は、車に使用される空気入りタイヤの状態をモニターする装置を提供し、車に使用される各空気入りタイヤの圧力や温度の異常状態をモニターできるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明によれば、車に使用される空気入りタイヤのモニター装置において、タイヤの状態を感知し、コード化した後、コード化されたタイヤの状態に対応させて無線周波数シグナルとして伝達するための少なくとも一つのセンサーモジュールと、当該センサーモジュールから伝達されるタイヤの状態を示す無線周波数シグナルを受取るための無線周波数アンテナモジュール、タイヤの状態に関する所定範囲のデータおよびタイヤの状態についてモニターされたデータを記録するためのメモリー、受取った無線周波数シグナルを解析し、空気入りタイヤの状態を決定するために記録されたデータと比較するためのプロセッサー、空気入りタイヤの状態を示すための表示装置、およびサイレンを含む解析モジュール(デコードモジュール)と、を含んでいる。
【0006】
また、本発明の別の態様によれば、車に使用される空気入りタイヤのモニター方法において、少なくとも一つのセンサーモジュールを準備し、車のタイヤに取り付ける工程と、
タイヤの状態を連続的に感知し、そのタイヤの状態をコード化し、コード化されたタイヤの状態に対応させて無線周波数シグナルとして伝達する工程と、
タイヤの状態を示す無線周波数シグナルを受取り、受取った無線周波数シグナルを解析する工程と、
車のスイッチを入れて始動させた際のタイヤの状態を示す第1のデータを読み込む工程と、
第1のデータを示すための表示装置を準備する工程と、
第1のデータを読み込んで所定期間経過した後に、車を始動させた後のタイヤの状態を示す第2のデータを読み込む工程と、
第1のデータおよび第2のデータを比較して、それらの差が第1の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第1のスロー/漏れ状態であるとし、次いで、タイヤが第1のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程と、車のスイッチを止めたときに、タイヤの状態を示す第3のデータを読み取る工程と、第3のデータ及び第1のデータを比較して、それらの差が第2の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第2´のスロー/漏れ状態であるとし、次いで、タイヤが第2´のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程と、を含むことを特徴とする空気入りタイヤのモニター方法である。
すなわち、車に使用される空気入りタイヤのモニター方法において、少なくとも一つのセンサーモジュールを準備し、車のタイヤに取り付ける工程と、タイヤの状態を連続的に感知し、そのタイヤの状態をコード化(エンコード化)し、コード化に対応させて無線周波数シグナルとして伝達する工程と、タイヤの状態を示す無線周波数シグナルを受取り、受取った無線周波数シグナルを解析(デコード化)する工程と、車を始動させた際のタイヤの状態を示す第1のデータを読み込む工程と、第1のデータを示すための表示装置を準備する工程と、車を始動させ、所定期間経過した後のタイヤの状態を示す第2のデータを読み込む工程と、第2のデータおよび第1のデータを比較して、それらの差が所定範囲の場合には、タイヤからゆっくりと空気が漏れている状態、すなわち第1のスロー/漏れ状態(slow−leaking)であり、そのような場合には、タイヤが異常状態であるとし、次いで、タイヤが第1のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程と、更には、車を停止させたときのタイヤの状態を示す第3のデータを読み込むとともに、当該第3のデータと第1のデータとを比較して、それらの差が所定範囲の場合には、第2´のスロー/漏れ状態であり、そのような場合には、タイヤが異常状態であるとし、次いで、タイヤが第2´のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程と、を含むことを特徴とする空気入りタイヤのモニター方法が提供される。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、モニター方法において、リアルタイムのタイヤの状態に関するデータを読み込み、それを表示装置でリアルタイムに示すために、リアルタイムの読み取り工程を含むことが好ましい。
【0008】
また、本発明の別の一態様によれば、モニター方法において、第2のデータを読み込んだ所定時間後に、タイヤの状態に関する第4のデータを読み込み、第4のデータと、第3のデータとを比較し、それらの差が第2の所定値以上である場合には、タイヤが第2のスロー/漏れ状態であるとするとともに、表示装置にタイヤが第2のスロー/漏れ状態であることを示し、さらにサイレンにより警告を発する工程を含むことが好ましい。
【0009】
本発明のさらに別の一態様によれば、モニター方法において、タイヤの圧力が急激に低下した場合には、センサーモジュールによって送信される識別シグナルによって、車の各タイヤに取り付けたセンサーモジュールを識別するとともに、車のタイヤの位置およびそれに取り付けられたセンサーモジュールの関係を記録する工程を含むことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における上述した以外の目的、利点、新規な特徴は、図面を参照した以下の詳細な説明によって、さらに明白にする。
まず、図1を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、図1は、空気入りタイヤの状態をモニターするための本発明の好ましい態様におけるモニター装置10のブロックダイアグラムを表している。このモニター装置10は、複数のセンサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eを備えており、それぞれが車の空気入りタイヤに装着されている。また、解析モジュール20が含まれており、そこでは、センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eが、タイヤの状態をコード化し、無線周波数シグナルとして伝達することにより、タイヤの状態をモニターするために使用されることになる。
【0011】
また、解析モジュール20は、無線周波数シグナルを受領するための無線周波数アンテナモジュール27と、タイヤの正常状態およびモニターされたタイヤの状態の所定範囲を記録するためのメモリー23と、受取った無線周波数シグナルを解析し、空気入りタイヤの使用状態を決定するために記録されたデータと比較するためのプロセッサー21と、空気入りタイヤの使用状態を示すための表示装置25と、警告を発するためのサイレン28と、を含んでいる。また、本発明の好ましい態様においては、タイヤの状態を示す情報に、タイヤの圧力および温度を含んでいることが良い。さらに、この解析モジュール20は、車のイグニッションスイッチと接続されたスイッチインターフェイス29を含んでおり、車を始動させたときに解析モジュール20が動作するともに、解析モジュール20の操作がイグニッションスイッチによって制御されていることが好ましい。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、モニター装置10は、5つのセンサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eを備えており、それぞれが前方左側のタイヤ、前方右側のタイヤ、後方左側のタイヤ、後方右側のタイヤ、および車のスペアタイヤに装着され、車の各タイヤの状態をモニターするのに使用されている。
【0013】
次に、図2を参照して説明すると、解析モジュール20の表示装置25は、使用者が便利なように、実質的に車の形に対応したパネル51と、5つの二色発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eと、5つの発光ダイオード56a、56b、56c、56d、56eと、3ケタ表示の7セグメント発光ダイオード55とを含むことが好ましい。
表示装置25の動作において、7セグメント発光ダイオード55は、モニターされたタイヤの状態に関するデータを示すために使用され、発光ダイオード56a、56b、56c、56d、56eは、タイヤの状態を示すために使用され、5つの二色発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eは、7セグメント発光ダイオード55および/または発光ダイオード56a−56eによって示されたデータおよび/またはタイヤの状態を示すために使用される一方、5つの二色発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eは、それぞれが前方左側のタイヤ、前方右側のタイヤ、後方左側のタイヤ、後方右側のタイヤ、および車のスペアタイヤの状態を示すために使用される。
例えば、7セグメント発光ダイオード55によって圧力データが示されている間に、発光ダイオード53aが発光したり、点滅したりした場合、示された圧力データは、前方左側のタイヤに関するものである。さらに、表示装置25は、車のパネルに取り付けられていることが好ましく、運転手が車のタイヤの状態を簡便かつ素早く見ることができるように構成してあることが好ましい。5つの発光ダイオード56a、56b、56c、56d、56eは、それぞれ圧力ユニット、温度ユニット、圧力のスロー低下操作、圧力のクイック低下操作、および圧力の警告に対応していることが好ましい。
【0014】
次に、図3を参照して説明すると、この図3は、本発明の空気入りタイヤの圧力モニター方法を実施するためのフローチャートである。最初に、ステップ110において、運転手がキー操作でオン(ON)とすると、5つの二色発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eと、5つの発光ダイオード56a、56b、56c、56d、56eと、3桁表示の7セグメント発光ダイオード55とが、それぞれ4秒後に発光するとともに、サイレンが0.3秒間鳴らされて、発光ダイオードおよびサイレンを自己テストすることが好ましい。
【0015】
次いで、ステップ120において、解析モジュール20は、センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eによって送信されたタイヤの状態に関するシグナル(情報)としての第1のデータを受け取り、それに対応して、5つの二色発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eを光らせ、前方左側のタイヤ、前方右側のタイヤ、後方左側のタイヤ、後方右側のタイヤ、および車のスペアタイヤの圧力データを7セグメント発光ダイオード55が示すことになる。このステップ120の後、解析モジュール20は、5つのセンサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eによって送信されたタイヤの状態に関するシグナルとしての第2のデータを受取り続け、各タイヤの状態を連続的にモニターすることになる。
【0016】
次いで、検地工程であるステップ130に行き、解析モジュール20のプロセッサー21が、各センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eによって送信されてきたタイヤの状態に関するシグナルとしての第1のデータと、メモリー23における所定範囲内の値とを比較する。
そして、仮に、各タイヤの圧力および温度が所定範囲内の値であれば、正常状態であるとして、ステップ140に行くことになる。このステップ140では、5つの二色発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eを緑に光らせているならば、次いで、タイヤの圧力状態が正常であるとして、7セグメント発光ダイオード55が、「SAF」すなわち安全であることを示す。このステップ140の後、スイッチ検査工程であるステップ150へと行くことになる。
【0017】
ここで、仮に、いずれかのタイヤの圧力が異常状態であれば、ステップ160に行く。そして、ステップ160では、解析モジュール20のプロセッサー21が、表示装置25を制御しながら、各種の異常状態を示すためにサイレンをならすことになる。なお、圧力の異常状態としては、次のような態様がある。
【0018】
1.仮に、タイヤの圧力が45PSI以上である場合には、タイヤの圧力がかなり高いことになり、異常のタイヤに対応した発光ダイオードが赤色に変わる。そして、5秒間、素早く点滅し、7セグメント発光ダイオード55が、圧力の値自体を示し、発光ダイオード56aおよび56eが光らされるとともに、異常状態が解消するまで、2分間ごとにサイレン28を発して警告することになる。
【0019】
2.また、仮に、タイヤの圧力が23〜15PSIの範囲内である場合には、タイヤの圧力がわずかに低いことになり、異常のタイヤに対応した発光ダイオードがオレンジ色に変わる。そして、5秒間ゆっくりと点滅し、7セグメント発光ダイオード55が、圧力の値自体を示し、発光ダイオード56aおよび56eが光らされるとともに、異常状態が解消するまで、サイレン28を1度発して警告することになる。
【0020】
3.また、仮に、タイヤの圧力が15〜9PSIの範囲内である場合には、タイヤの圧力がかなり低いことになり、異常のタイヤに対応した発光ダイオードが赤色に変わる。そして、5秒間素早く点滅し、7セグメント発光ダイオード55が、圧力の値自体を示し、発光ダイオード56aおよび56eが光らされるとともに、異常状態が解消するまで、2分間ごとにサイレン28を発して警告することになる。
【0021】
4.また、仮に、タイヤの圧力が9PSI未満である場合には、タイヤの圧力が極端に低いことになり、異常のタイヤに対応した発光ダイオードは赤色に変わる。そして、30秒間素早く点滅し、7セグメント発光ダイオード55が、圧力の値自体を示し、発光ダイオード56aおよび56eが光らされるとともに、異常状態が解消するまで、サイレン28を発して警告することになる。そして、異常のタイヤをスペアタイヤと交換した場合には、作業が終了し、運転手に更なる作業を強制しないように、サイレンを1度だけ鳴らすことになる。
さらに、上述した4つの状態が解消されていないならば、本発明のモニター装置10は、運転手に車を始動させた際にはいつも、タイヤに問題がいまだ存在していることを再び警告するものである。
【0022】
5.また、仮に、タイヤの圧力が急激に低下する場合(例えば、タイヤの圧力が1分間に約3PSI以上低下する場合である。)、異常なタイヤに対応した発光ダイオードは、赤色に変わる。そして、30秒間素早く点滅するとともに、7セグメント発光ダイオード55が、圧力の値を示し、発光ダイオード56aおよび56eが光らされるとともに、サイレン28を発して警告し、30秒後に、それでもタイヤの圧力が1PSI以上低下する場合、圧力低下が収まるまでサイレン28を発し続けることになる。
【0023】
6.また、仮に、タイヤの圧力が徐々に低下する場合(例えば、タイヤの圧力が所定期間としての10分間に約1PSI以上低下する場合や、第1のデータと、第2のデータとの差として、車を始動させた後に、1.4PSI以上低下する場合である。)、異常なタイヤに対応した発光ダイオードは、オレンジ色に変わる。そして、7セグメント発光ダイオード55が、圧力の値を示し、第1のスロー/漏れ状態であるとして、タイヤの圧力が徐々に低下していることを示すために、発光ダイオード56a、56cおよび56eが光らされるともに、サイレン28を発して警告することになる。
【0024】
一方、仮に、いずれかのタイヤの温度が異常であれば、ステップ170へ行く。このステップ170では、解析モジュール20のプロセッサー21が、各種の温度異常状態であることを示すために、表示装置25およびサイレン28を制御している。なお、各種の温度の異常状態としては、次のような態様がある。
すなわち、仮に、タイヤの温度が85℃以上であれば、このタイヤの温度はかなり高く、異常のタイヤに対応した発光ダイオードは赤くなって、5秒間、すばやく点滅する。そして、7セグメント発光ダイオード55が、温度の値を示すとともに、発光ダイオード56bが発光されて、異常温度が解消するまで、サイレン28が2分ごとにアラームを発生することになる。
仮に、解析モジュール20のアンテナモジュール27が、各センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eによって送信されたタイヤの状態に関するシグナルを10回受取らないのであれば、ステップ180へ行くことになる。このステップ180では、解析モジュール20のプロセッサー21が、7セグメント発光ダイオード55に、「No Signal」、すなわち、タイヤからのシグナルが来ないことを示すために、「NOS」と表示させることになる。よって、このような表示により、タイヤに何らかの問題が生じているか、あるいはバッテリーが消耗したことが判明する。
【0025】
また、スイッチ検査工程であるステップ150では、イグニッションスイッチに結合した解析モジュール20のスイッチインターフェイスを、車のイグニッションスイッチが入っているかいないかを感知するのに使用することができる。車のイグニッションスイッチがすでに入っている場合には、各センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eによって送信されたタイヤの状態を示すシグナルとしての第4のデータを読み込むために、再びステップ120に行くことになる。また、車のイグニッションスイッチを停止した場合には、第3のデータを読み取り、第4のデータと比較して、車のタイヤが第2のスロー/漏れ状態となっていることをモニターするために、ステップ190に行くことになる。
また、車のイグニッションスイッチを停止した場合には、第3のデータを読み取り、第1のデータと比較して、車のタイヤが第2´のスロー/漏れ状態となっていることをモニターするために、ステップ190に行くことになる。
【0026】
また、スロー/漏れ状態検地工程であるステップ190では、解析モジュール20が、各タイヤの現在の圧力である第4のデータと、車のイグニッションを停止させた際の圧力である第3のデータとを比較する。そして、いずれかのタイヤの圧力差が1.4PSI以上になるように低下している場合には、車のタイヤが第2のスロー/漏れ状態となっているため、ステップ200へ行く。一方、すべてのタイヤの圧力差が1.4PSI以下の場合には、ストップ工程としてのステップ210へと行く。
そして、ステップ200では、解析モジュール20のプロッセッサー21が表示装置25および異常のタイヤに対応した発光ダイオードを制御して、オレンジ色に変化させる。また、7セグメント発光ダイオード55が、実際の圧力を示し、発光ダイオード56a、56c、56eが発光されるとともに、サイレン28が警報を発して、車のタイヤが第2のスロー/漏れ状態となっており、注意すべき状態であることを運転者に喚起することになる。一方、ステップ210に行くと、ストップ工程として、空気入りタイヤの圧力をモニターする方法が終了する。
また、スロー/漏れ状態検地工程であるステップ190では、解析モジュール20が、車のイグニッションを停止させた際の各タイヤの圧力である第3のデータと、車のイグニッションを始動させた際の各タイヤの圧力である第1のデータと、を比較する。そして、いずれかのタイヤの圧力差が1.4PSI以上になるように低下している場合には、車のタイヤが第2´のスロー/漏れ状態となっているため、ステップ200へ行く。一方、すべてのタイヤの圧力差が1.4PSI以下の場合には、ストップ工程としてのステップ210へと行く。
【0027】
上述したように、本発明のモニター装置10は、車の空気入りタイヤの状態をモニターし、各タイヤのいずれかが異常であることを示すために使用される。
このモニター装置10は、各センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eによって送信されるタイヤ状態に関するシグナルを識別するためにも使用することができる。したがって、本発明の車の空気入りタイヤのモニター装置10は、さらに学習機能を備えることが好ましい。
【0028】
そのため、各センサーモジュール30a、30b、30c、30d、30eは、車の各タイヤに取り付けられるとともに、それぞれセンサー用途特別集積回路(ASIC)33と、無線周波数回路31とを有しており、ASICとして、リテオン(LITEON)社製のモデルNo.IB01290の集積回路を使用することが好ましい。すなわち、各タイヤには、一つのセンサーモジュールが取り付けられており、センサーモジュールのセンサー用途特別集積回路(ASIC)33は、タイヤの圧力や温度情報を含むデータを、無線周波数回路31に対して、1分ごとに送信する。そして、送信されたタイヤの圧力や温度情報を含むデータは、無線周波数回路31により、伝達される。タイヤの圧力が、約3PSI/秒を超えて急激に低下する場合には、センサーモジュールは、データを無線周波数回路31に頻繁に伝達し、例えば、0.85秒ごとに約256回の割合で伝達することになる。解析モジュール20は、センサー用途特別集積回路(ASIC)33によって送信される特別コードを記録するためのメモリ−57をさらに含んでいることが好ましく、それによって、各タイヤに取り付けられているセンサー用途特別集積回路(ASIC)33を識別することができる。
【0029】
また、学習機構は、他の車のセンサーモジュールと、対象となる車のセンサーモジュールとの混同を避けるために、センサー用途特別集積回路(ASIC)33の機能を有するという利点を有している。センサー用途特別集積回路(ASIC)33は、圧力および温度センサーと、マイクロプロセッサーと、コンピューティングアンプと、からなっていることが好ましい。
したがって、使用者が、車のキーを、オン−オフーオン−オフーオン−オフーオンの順に回すと、この学習方法がスタートすることになる。
【0030】
今、発光ダイオード53a(前方左側のタイヤに対応する。)が赤色にかわると、7セグメント発光ダイオード55が、「001」を表示し、前方左側のタイヤにおいて、吸引されて3PSIを超えた分だけの圧力が低下される一方、センサーモジュールはシグナルを連続的に送信することになる。仮に、解析モジュール20が連続的に3つの同一識別コードを受取ると、サイレンが1秒間、警告音を発し、前方左側のタイヤの学習機構が、実行されることになる。解析モジュール20は、5つの発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eを赤く、連ねて光らせ、次いで、7セグメント発光ダイオード55が、「01」、「02」、「03」、「04」、「05」を示す一方、前方左側のタイヤ、前方右側のタイヤ、後方左側のタイヤ、後方右側のタイヤ、および車のスペアタイヤの圧力を吸引し、3PSIを超えた分だけの圧力が低下され、各タイヤの学習機構が、実行されることになる。仮に、学習機構が実行されると、発光ダイオード53a、53b、53c、53d、53eは緑色に変わる。また、5つのタイヤのうち、いずれのタイヤの学習機構も50秒以内に実行されないとすると、学習機構が失効するとともに、その場合、リスタートしなければならない。
【0031】
また、使用者が、車のキーをオン−オフーオン−オフーオン−オフーオンの順に回し、解析モジュール20のモードボタン60を押すと、解析モジュール20は、ユニット変換モードに入り、7セグメント発光ダイオード55が、「111」を示す。次いで、圧力単位は「PSI」となり、温度単位は「℃」になる。また、使用者が、再びモードボタン60を押すと、7セグメント発光ダイオード55が、「222」を示す一方、圧力単位は「PSI」となり、温度単位は「°F」になる。また、使用者が、再びモードボタン60を押すと、7セグメント発光ダイオード55が、「333」を示す一方、圧力単位は「Bar」または「Kgf/cm2」となり、温度単位は「℃」になる。また、使用者が、再びモードボタン60を押すと、7セグメント発光ダイオード55が、「444」を示す一方、圧力単位は「Kpa」となり、温度単位は「℃」になる。また、使用者が、再びモードボタン60を押すと、7セグメント発光ダイオード55が、「555」を示す一方、圧力単位は「Bar」または「Kgf/cm2」となり、温度単位は「°F」になる。また、使用者が、再びモードボタン60を押すと、7セグメント発光ダイオード55が、「666」を示す一方、圧力単位は「Kpa」となり、温度単位は「°F」になる。
【0032】
また、使用者が、車のキーをオン−オフの順に回し、インドアライトのスイッチをオン−オフ−オンの順に回すと、解析モジュール20は、セットされた警告レベルモードに入り、7セグメント発光ダイオード55が、「HI」と表示し、次いで「45」すなわちタイヤの圧力が45PSIであって、圧力が高いレベルであることを示す。なお、このハイレベルの数値は、モードボタン60を押すことにより、40〜55PSIの範囲で変更することが可能である。例えば、使用者は、モードボタン60を押して、40〜55PSIの範囲で1PSIごとに増加させることや、40PSIまでジャンプし、使用者が40〜55PSIの範囲内で数値を定めるまで、繰り返すことも可能である。それから、使用者が、インドアライトのスイッチをオフ−オンの順に再度入れると、7セグメント発光ダイオード55が、「LO1」と表示し、次いで「23」すなわちタイヤの圧力が23PSIであって、圧力が第1の低いレベルであることを示す。なお、この第1の低いレベルの数値は、モードボタン60を押すことにより、20〜35PSIの範囲で変更することが可能である。また、使用者が、再び、インドアライトのスイッチをオフ−オンの順に入れると、7セグメント発光ダイオード55が、「LO2」と表示し、次いで「15」すなわちタイヤの圧力が15PSIであって、圧力が第2の低いレベルであることを示す。なお、この第2の低いレベルの数値は、モードボタン60を押すことにより、10〜23PSIの範囲で変更することが可能である。また、使用者が、インドアライトのスイッチをオフに入れると、解析モジュール20は、セットされた警告レベルモードから抜け出すことになる。
【0033】
さらにまた、上述したように、本発明の車の空気入りタイヤの状態を調べるモニター装置10は、解析モジュール20の表示装置25によって、各タイヤの状態を示すことが可能である。したがって、表示装置25がタイヤの状態を示す際に、周囲の光が影響する場合があるが、本発明の車の空気入りタイヤの状態を調べるモニター装置10は、車のインドアライトコントローラーに接続された光制御手段を含んで、表示装置25の光表示性(イルミネーション)を調整することも好ましい。
【0034】
本発明を、その好ましい態様をもとに説明してきたが、本発明の精神や後述するクレームの範囲から逸脱しない限り、他の可能な変形例や変更も可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、車に使用される空気入りタイヤの状態をモニターする方法を提供し、車に使用される各空気入りタイヤの圧力や温度の異常状態をモニターできるようになった。
また、本発明によれば、車に使用される空気入りタイヤの状態をモニターする方法を提供し、異常状態である空気入りタイヤを識別できるようになった。
さらに本発明によれば、車に使用される空気入りタイヤの状態をモニターする装置を提供し、車に使用される各空気入りタイヤの圧力や温度の異常状態をモニターできるようになった。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】 空気入りタイヤの状態をモニターするための本発明の好ましい態様におけるモニター装置のブロックダイアグラムである。
【図2】 本発明のモニター装置における表示装置の模式図である。
【図3】 本発明の空気入りタイヤの圧力モニター方法を実施するためのフローチャートである。
【0037】
【符号の説明】
10:空気入りタイヤのモニター装置
20:解析モジュール
21:プロセッサー
23:メモリ−
25:表示装置
27:アンテナモジュール
28:サイレン
30:センサーモジュール
31:無線周波数回路
33:センサー用途特別集積回路(ASIC)
53:二色発光ダイオード
55:7セグメント発光ダイオード
56:発光ダイオード
57:メモリー
Claims (8)
- 車に使用される空気入りタイヤのモニター方法において、
少なくとも一つのセンサーモジュールを準備し、車のタイヤに取り付ける工程と、
タイヤの状態を連続的に感知し、そのタイヤの状態をコード化し、コード化されたタイヤの状態に対応させて無線周波数シグナルとして伝達する工程と、
タイヤの状態を示す無線周波数シグナルを受取り、受取った無線周波数シグナルを解析する工程と、
車のスイッチを入れて始動させた際のタイヤの状態を示す第1のデータを読み込む工程と、
第1のデータを示すための表示装置を準備する工程と、
第1のデータを読み込んで所定期間経過した後に、車を始動させた後のタイヤの状態を示す第2のデータを読み込む工程と、
第1のデータおよび第2のデータを比較して、それらの差が第1の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第1のスロー/漏れ状態であるとし、次いで、タイヤが第1のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程と、
前記車のスイッチを止めたときに、タイヤの状態を示す第3のデータを読み取る工程と、
前記第3のデータ及び第1のデータを比較して、それらの差が第2の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第2´のスロー/漏れ状態であるとし、次いで、タイヤが第2´のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程と、を含むことを特徴とする空気入りタイヤのモニター方法。 - 前記タイヤの状態を示す指標が空気圧であって、前記第1の所定値が1.4PSIであり、さらに所定期間が10分であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤのモニター方法。
- 前記タイヤの状態を示す指標が空気圧であって、前記第2の所定値が1.4PSIであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤのモニター方法。
- 前記第2のデータを読み込んだ後のタイヤの状態を示す第4のデータを読み取り、当該第4のデータおよび前記第3のデータを比較して、それらの差が第3の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第2のスロー/漏れ状態であるとし、次いで、タイヤが第2のスロー/漏れ状態であることを表示装置に表示するとともに、サイレンをならす工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤのモニター方法。
- 前記タイヤの状態を示す指標が空気圧であって、前記第3の所定値が1.4PSIであることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤのモニター方法。
- 車に使用される空気入りタイヤのモニター装置において、
タイヤの状態を感知し、コード化されたタイヤの状態に対応させて無線周波数シグナルを伝達するために、車のタイヤに取り付けられた少なくとも一つのセンサーモジュールと、
センサーモジュールから送信されるタイヤの状態を示す無線周波数シグナルを受取るための無線周波数アンテナモジュール、タイヤの使用状態に関する所定範囲のデータおよびタイヤの状態についてモニターされたデータを記録するためのメモリー、受取った無線周波数シグナルを解析し、空気入りタイヤの使用状態を決定するために記録されたデータと比較するためのプロセッサー、空気入りタイヤの状態を示すための表示装置、およびサイレンを含む解析モジュールと、を含み、
前記モニター装置が、センサーモジュールが取り付けられ、車のキー操作によって制御されたタイヤの状態をモニターするために使用されるとともに、
前記モニター装置が、車のスイッチを入れて始動させた際のタイヤの状態を示す第1のデータと、第1のデータを読み込んで所定期間経過した後に、車を始動させた後のタイヤの状態を示す第2のデータとを比較して、それらの差が第1の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第1のスロー/漏れ状態であるとし、
前記車のスイッチを止めたときのタイヤの状態を示す第3のデータと、前記第3のデータ及び第1のデータを比較して、それらの差が第2´の所定値よりも大きい場合には、タイヤが第2´のスロー/漏れ状態であるとしてサイレンをならすために使用されることを特徴とする空気入りタイヤのモニター装置。 - 前記タイヤの状態を示す指標が空気圧であって、前記第1の所定値が1.4PSIであり、さらに所定期間が10分であることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤのモニター装置。
- 前記タイヤの状態を示す指標が空気圧であって、前記第2の所定値が1.4PSIであることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤのモニター装置。
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