JP3802238B2 - Air conditioner with ice storage tank - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、氷蓄熱槽を備えた空気調和装置に係り、氷蓄熱ユニットに蓄熱された冷熱を放熱して放冷冷房運転を実施する氷蓄熱槽を備えた空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、図3に示すように、圧縮機1、熱源側熱交換器2、四方弁3及び電動膨張弁4を備えた熱源側ユニット5と、氷蓄熱槽6内にコイル7が水没状態で配設されてコイル7外周に氷が形成可能な氷蓄熱ユニット8と、利用側熱交換器9を備えた利用側ユニット10とを有し、製氷運転、放冷冷房運転、通常冷房運転を実施可能とする空気調和装置11が知られている。
【0003】
製氷運転は、圧縮機1からのガス冷媒が熱源側熱交換器2を経て液冷媒となり、その後に電動膨張弁4を通り、氷蓄熱槽6内のコイル7に流入して蒸発し、この氷蓄熱槽6内で製氷動作が実施された後、ガス冷媒が圧縮機1へ戻されて実施される。
【0004】
放冷冷房運転は、熱源側ユニット5の圧縮機1を停止させ、氷蓄熱ユニット8に設置されて冷媒を圧送する液ポンプ又はガスポンプなどの循環ポンプ12(図3では液冷媒を圧送する液ポンプ)を稼働させることによりなされている。つまり、循環ポンプ12の稼働により、氷蓄熱ユニット8における氷蓄熱槽6のコイル7内で、氷に蓄熱された冷熱を吸収して凝縮した液冷媒が利用側熱交換器9へ圧送され、この利用側熱交換器9において液冷媒が蒸発して、この蒸発潜熱と氷の冷熱の放熱とにより放冷冷房運転が実施される。
【0005】
通常冷房運転は、圧縮機1から熱源側熱交換器2へ導かれて液冷媒となった冷媒を、氷蓄熱槽6のコイル7内へ流すことなく、利用側熱交換器9へ供給して液冷媒を蒸発し、この蒸発潜熱により実施される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の放冷冷房運転では、特に循環ポンプ12が液ポンプの場合に、この循環ポンプ12にキャビテーションが発生するおそれがある。そこで、この液ポンプを用いず、氷蓄熱槽6のコイル7内の凝縮した液冷媒を複数(例えば2個)のタンク内に貯溜させ、これらのタンク内へ高圧ガス冷媒を交互に供給することにより、上記タンク内で凝縮した上記液冷媒を利用側熱交換器9へ圧送して、放冷冷房運転を実施可能とするものが考えられる。
【0007】
しかし、この場合には、高圧ガス冷媒を複数のタンク内へ交互に供給させるタイミングがずれると、タンク内の液冷媒を利用側熱交換器9へ、滞ることなく連続的に圧送することができず、氷の冷熱を利用した放冷冷房運転を良好に実施できない恐れがある。
【0008】
本発明の課題は、上述の事情を考慮してなされたものであり、氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できる氷蓄熱槽を備えた空気調和装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、氷蓄熱槽内にコイルが水没状態で配設されてこのコイル外周に氷が形成可能な氷蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、製氷運転、冷房運転を実施可能とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置において、上記氷蓄熱槽内の上記コイルと上記利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能な複数のタンクが並列状態で配設され、上記コイル内で凝縮した液冷媒が上記タンク内に貯溜されて、これらのタンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により上記利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、上記高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度と、当該タンク内へ供給される高圧ガス冷媒の温度との差の絶対値が所定温度以下になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度の時間的変化率が所定値以上になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、上記複数のタンクへ交互に供給される高圧ガス冷媒は、熱源側ユニットの圧縮機よりも容量の小さな小容量圧縮機から供給される高圧ガス冷媒であることを特徴とするものである。
【0013】
請求項1乃至4に記載の発明には、次の作用がある。
【0014】
タンク内から流出する冷媒の温度が、氷蓄熱槽のコイルから流出する凝縮した液冷媒の温度に近い場合には当該タンク内に液冷媒が存在し、また、タンク内から流出する冷媒の温度が、当該タンク内に供給される高圧ガス冷媒の温度に略等しい場合には、当該タンク内に液冷媒が存在しないと判定できる。従って、タンクから流出する冷媒の温度を管理することにより、当該タンク内における液冷媒の液面レベルを把握でき、一方のタンク内の液冷媒が存在しなくなった時点、または存在しなくなる直前もしくは直後、直ちに、他方のタンクから利用側熱交換機へ液冷媒を圧送することにより、タンク内の液冷媒を連続的に且つ確実に利用側熱交換器へ圧送でき、したがって、氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できる。
【0015】
また、冷媒温度を検出する温度センサをタンクの流出側などに設置し、タンク内の液冷媒の液面を直接検出する、温度センサよりも高価な液面センサをタンクに設置しないことから、コストを低減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明に係る氷蓄熱槽を備えた空気調和装置の一実施の形態を示す管路図である。
【0018】
この図1に示す空気調和装置20は、熱源側ユニット21、氷蓄熱ユニット22及び利用側ユニット23を有して構成される。熱源側ユニット21の冷媒配管24が、氷蓄熱ユニット22の冷媒配管25、26を介して利用側ユニット23の冷媒配管27に接続される。
【0019】
熱源側ユニット21は、冷媒配管24に圧縮機28、四方弁29、熱源側熱交換器30及び電動膨張弁31が順次接続されて構成される。また、利用側ユニット23は、冷媒配管27に利用側熱交換器32及び電動膨張弁33が配設されて構成され、この電動膨張弁33は、空調負荷に応じて開度が調整される。
【0020】
氷蓄熱ユニット22は、コイル34を収容した氷蓄熱槽35を備えると共に、冷媒配管25に第1開閉弁36が、冷媒配管26に第2開閉弁37がそれぞれ配設される。更に、冷媒配管25には、第1開閉弁36の配設位置よりも利用側ユニット23側に、接続配管38を介してコイル34の一端が接続され、この接続配管38に電動膨張弁39が配設される。また、コイル34の他端は、第3開閉弁40を備えた接続配管41を介して、冷媒配管26における第2開閉弁37配設位置の利用側ユニット23側に接続される。
【0021】
氷蓄熱槽35には水が充満され、コイル34はこの氷蓄熱槽35内に水没状態で配設される。このコイル34内には、空気調和装置20の製氷運転時に熱源側熱交換器30から液冷媒が流入して蒸発し、これにより、コイル34の外周に氷が付着して形成される。
【0022】
上記接続配管38には、電動膨張弁39とコイル34との間に、二股に分岐する分岐配管42を介して2個のサージタンク43A及び43Bが並列状態で接続される。これらのサージタンク43A、43Bが合流配管44を介して、冷媒配管25における第1開閉弁36配設位置と接続配管38接続位置との間に接続される。これにより、サージタンク43A及び43Bは、氷蓄熱槽35内のコイル34と利用側熱交換器32との間に配設されて、氷蓄熱槽35内の氷に蓄熱された冷熱により凝縮された液冷媒が貯溜可能に設けられる。
【0023】
分岐配管42には、サージタンク43A、43Bの流入側に流入側逆止弁45A、45Bが、また、合流配管44には、サージタンク43A、43Bの流出側に流出側逆止弁46A、46Bがそれぞれ配設されている。これらの流入側逆止弁45A、45Bは、氷蓄熱槽35のコイル34からサージタンク43A、43Bへのみ流れる冷媒の流れを許容し、流出側逆止弁46A、46Bは、サージタンク43A、43Bから利用側熱交換器32側へのみ流れる冷媒の流れを許容する。
【0024】
サージタンク43A及び43Bは、第1配管51、第2配管52、第3配管53及び第4配管54を介して、四方弁55及び小容量圧縮機56に接続される。第1配管51、第2配管52、第3配管53及び第4配管54は、それぞれの一端が四方弁55の各ポートに接続されると共に、第1配管51、第2配管52の他端が小容量圧縮機56の吐出口と吸込口にそれぞれ接続される。また、第3配管53、第4配管54の他端がサージタンク43A、43Bにそれぞれ接続される。
【0025】
四方弁55の切り換え操作により、第1配管51及び第3配管53の連通並びに第2配管52及び第4配管54の連通(A側切換)と、第1配管51及び第4配管54の連通並びに第2配管52及び第3配管53の連通(B側切換)とが選択的に切り換えられる。また、小容量圧縮機56は、熱源側ユニット21における圧縮機28よりも小さな容量(1/10〜1/20)の圧縮機であり、空気調和装置20の放冷冷房運転時にのみ稼働される。この小容量圧縮機56から吐出される冷媒は、熱源側ユニット21の圧縮機28から吐出される冷媒と同一組成である。
【0026】
上記四方弁55のA側切換又はB側切換への操作により、小容量圧縮機56からの高圧ガス冷媒がサージタンク43A又は43B内へ交互に供給可能に構成される。これにより、サージタンク43A、43B内に貯溜された液冷媒が利用側熱交換器32へ圧送可能に構成される。
【0027】
上記サージタンク43A、43Bの上流側及び下流側配管に、これらのサージタンク43A、43B内の液冷媒の液面レベルを間接的に検出するための第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64が配設されている。
【0028】
つまり、第3配管53に第1温度センサ61が設置されて、小容量圧縮機56からサージタンク43A内へ吐出される高圧ガス冷媒、またはサージタンク43A内から小容量圧縮機56へ吸い込まれる低圧ガス冷媒の温度T1(図2)が検出される。また、第4配管54には第2温度センサ62が設置されて、小容量圧縮機56からサージタンク43B内へ吐出される高圧ガス冷媒、またはサージタンク43B内から小容量圧縮機56へ吸い込まれる低圧ガス冷媒の温度T2(図2)が検出される。
【0029】
合流配管44には、その合流部分に第3温度センサ63が設置されて、サージタンク43Aまたは43Bから流出する冷媒の温度T3(図2)が検出される。この温度T3は、サージタンク43A又は43B内に貯溜されて利用側熱交換器32へ圧送される凝縮した液冷媒の温度であるか、または、小容量圧縮機56からサージタンク43A若しくは43B内へ吐出されて流出する高圧ガス冷媒の温度である。
【0030】
更に、分岐配管42には、その合流部分に第4温度センサ64が設置されて、氷蓄熱槽35のコイル34内からサージタンク43A、又は43B内へ導かれる凝縮した液冷媒の温度T4(図2)が検出される。
【0031】
図1に示す制御装置60は、第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64からの検出温度(それぞれ温度T1、T2、T3、T4)を取り込み、サージタンク43A、43B内の液冷媒の液面レベル、特にサージタンク43A、43B内に液冷媒が殆ど又は全く存在しなくなった状態を検出して、四方弁55の切り換えを制御する。
【0032】
すなわち、四方弁55がA側切換とされているときには、サージタンク43A内に小容量圧縮機56からの高圧ガス冷媒が吐出されて、T1>T2となるため、サージタンク43Aの液面レベルを検知する必要がある。サージタンク43Aから、貯溜された液冷媒が利用側熱交換器32へ良好に圧送されている間は、このサージタンク43A内に液冷媒が存在し、図2に示すように、第3温度センサ63にて検出される温度T3は、第4温度センサ64にて検出される温度T4に近い温度となる。しかし、サージタンク43A内の液冷媒が不足してくると第3温度センサ63にて検出される温度T3が上昇し、液冷媒が存在しなくなると、温度T3は第1温度センサ61にて検出される温度T1とほぼ等しくなる。ここで、図2の符号Aは、サージタンク43A内の液冷媒の液面レベルを、符号Bは、サージタンク43B内の液冷媒の液面レベルをそれぞれ示す。
【0033】
そこで、制御装置60は、温度T3と温度T1との温度差(T3−T1)の絶対値が所定温度以下になった時点でサージタンク43A内に液冷媒がほとんど存在しなくなった、または完全に存在しなくなったと判断し、四方弁55をB側切換として、小容量圧縮機56から吐出される高圧ガス冷媒をサージタンク43B内へ導き、このサージタンク43B内に貯溜された液冷媒を利用側熱交換器32へ圧送させる。
【0034】
制御装置60は、サージタンク43B内から利用側熱交換器32へ液冷媒が圧送されている場合には、温度T3と、第2温度センサ62にて検出される温度T2との温度差(T3−T2)を算出し、その絶対値が上記所定温度以下となった時点で、サージタンク43B内に液冷媒がほとんど存在しなくなった、または完全に存在しなくなったと判断して、四方弁55をA側切換とする。これにより、サージタンク43A内に貯溜された液冷媒が利用側熱交換器32へ圧送される。
【0035】
制御装置60は、四方弁55を上述のように切り換え操作して、サージタンク43A又は43B内に貯溜された液冷媒を交互に利用側熱交換器32へ圧送する。
【0036】
次に、空気調和装置20の製氷運転、放冷冷房運転、通常冷房運転を説明する。
【0037】
[A]製氷運転
空気調和装置20の製氷運転は、例えば、夜間10時から翌朝8時までの電力料金の安い時間帯に、熱源側熱交換器30からの液冷媒を氷蓄熱槽35のコイル34内へ供給し、氷蓄熱槽35内に氷を作る運転である。
【0038】
この場合には、電動膨張弁33が閉弁され、第1開閉弁36、第2開閉弁37、第3開閉弁40及び電動膨張弁39が開弁操作される。
【0039】
この状態で、熱源側ユニット21の圧縮機28が稼働されると、この圧縮機28から吐出されたガス冷媒は、熱源側熱交換器30にて凝縮され、電動膨張弁31及び39を経て減圧され、氷蓄熱槽35のコイル34内へ流入する。このコイル34内に流入した冷媒は蒸発して、コイル34の外周に氷を付着した状態で形成する。その後、コイル34内のガス冷媒は接続配管41及び冷媒配管26を経て四方弁29へ至り、圧縮機28に戻される。
【0040】
[B]放冷冷房運転
空気調和装置20の放冷冷房運転は、例えば、昼間気温が上昇する時間帯に、氷蓄熱槽35のコイル34内で氷の冷熱により液化されてサージタンク43A、43B内に貯溜された液冷媒を、このサージタンク43A、43Bから利用側熱交換器32へ圧送することにより実施される。
【0041】
この場合には、第1開閉弁36、第2開閉弁37及び電動膨張弁39が閉弁され、電動膨張弁33及び第3開閉弁40が開弁操作される。また、熱源側ユニット21の圧縮機28は、製氷運転終了後の停止状態にある。
【0042】
この状態で、小容量圧縮機56が稼働され、第1温度センサ61、第2温度センサ62及び第3温度センサ63からの温度信号に基づき、制御装置60が四方弁55のA側切換とB側切換とを交互に実施する。例えば、第3温度センサ63にて検出された温度T3と第2温度センサ62にて検出された温度T2との温度差(T3−T2)の絶対値が所定温度以下となったときに、制御装置60は、四方弁55をB側切換からA側切換として、小容量圧縮機56から吐出された高圧ガス冷媒を、第1配管51及び第3配管53を経てサージタンク43A内へ導く。これにより、このサージタンク43A内の貯溜液冷媒が流出側逆止弁46A、合流配管44、冷媒配管25及び27を経て利用側熱交換器32内へ流入する。サージタンク43A内に貯溜した液冷媒は、氷蓄熱槽35のコイル34内を通り、氷蓄熱槽35内の氷に蓄熱された冷熱により凝縮された液冷媒であるため、利用側熱交換器32内で蒸発することにより、上記氷の冷熱の放熱(放冷)と蒸発潜熱とにより室内を効率的に冷却する。
【0043】
利用側熱交換器32にて蒸発したガス冷媒は、接続配管41及び第3開閉弁40を経て氷蓄熱槽35のコイル34内へ流入し、上述の如く、氷蓄熱槽35内の氷により凝縮して液冷媒となって、流入側逆止弁45Bを経てサージタンク43B内へ流入する。
【0044】
この時、サージタンク43A内が高圧であるため、氷蓄熱槽35のコイル34内の液冷媒は、サージタンク43A内へ流れることなくサージタンク43B内へ流れる。同様に、サージタンク43B内がサージタンク43Aに比べて低圧であるため、サージタンク43B内の貯溜冷媒が流出側逆止弁46Bを経て利用側熱交換器32側へ流出することもない。
【0045】
第3温度センサ63にて検出された温度T3と第1温度センサ61にて検出された温度T1との温度差(T3−T1)の絶対値が所定温度以下になった時に、制御装置60は、四方弁55をB側切換として、小容量圧縮機56から吐出された高圧ガス冷媒を、第1配管51及び第4配管54を経てサージタンク43B内へ導く。すると、サージタンク43B内に貯溜された液冷媒が、流出側逆止弁46B、合流配管44、冷媒配管25、27及び電動膨張弁33を経て利用側熱交換器32へ流入し蒸発して、前述と同様に、放冷及び蒸発潜熱により室内を効率的に冷房する。この利用側熱交換器32からのガス冷媒は、接続配管41及び第3開閉弁40を経て氷蓄熱槽35のコイル34内で氷の冷熱により凝縮されて液冷媒となり、分岐配管42及び流入側逆止弁45Aを経てサージタンク43A内へ流入する。
【0046】
制御装置60は、温度T3とT2との温度差(T3−T2)の絶対値が所定温度以下となったときに四方弁55をA側切換とし、温度T3とT1との温度差(T3−T1)の絶対値が所定温度以下となったときに四方弁をB側切換として、上述の動作を繰り返し、放冷冷房運転を継続させる。
【0047】
[C]通常冷房運転
空気調和装置20の通常冷房運転は、氷蓄熱槽35内の氷に蓄熱された冷熱を利用しないで実施される冷房運転であり、電動膨張弁39及び第3開閉弁40が閉弁され、第1開閉弁36、第2開閉弁37並びに電動膨張弁31及び33が開弁操作される。
【0048】
この状態で、圧縮機28が稼働されると、この圧縮機28から吐出されたガス冷媒は、熱源側熱交換器30にて凝縮され、電動膨張弁31、冷媒配管25及び電動膨張弁33を経て利用側熱交換器32へ流入し、この利用側熱交換器32にて蒸発して、蒸発潜熱により室内を冷房した後、冷媒配管26及び四方弁29を経て圧縮機28へ戻される。
【0049】
上記実施の形態の空気調和装置20は、上述のように構成されたことから、次の効果▲1▼〜▲3▼を奏する。
【0050】
▲1▼第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64を用いて、サージタンク43A、43Bから流出する冷媒の温度を管理することにより、サージタンク43A、43B内における液冷媒の液面レベルを把握でき、第3温度センサ63にて検出される温度T3、第2温度センサ62にて検出される温度T2、及び第1温度センサ61にて検出される温度T1から、温度差(T3−T1)と温度差(T3−T2)とのそれぞれの絶対値が所定温度以下となったときに、一方のタンク(サージタンク43A又は43B)に液冷媒が完全に存在しなくなった、または完全に存在しなくなる直前もしくは直後であると判断して、他方のタンク(サージタンク43B又は43A)から利用側熱交換器32へ直ちに液冷媒を圧送する。この結果、サージタンク43A、43B内の液冷媒を滞ることなく連続的に、かつ確実に利用側熱交換器32へ圧送でき、従って、氷蓄熱槽35内の氷の冷熱を利用した放冷冷房運転を良好に実施できる。
【0051】
▲2▼冷媒温度を検出する第1温度センサ61、第2温度センサ62、第3温度センサ63及び第4温度センサ64をタンクの流出側及び流入側等に設置し、サージタンク43A、43B内の液冷媒の液面レベルを直接検出する、温度センサよりも高価な液面センサをサージタンク43A、43Bに設置しないことから、コストを低減できる。
【0052】
▲3▼第1温度センサ61と第2温度センサ62により、小容量圧縮機56からの吐出ガス冷媒及び吸込ガス冷媒の温度を管理でき、第3温度センサ63により、サージタンク43Aまたは43Bから利用側熱交換器32へ圧送される冷媒の温度を管理することができる。
【0053】
以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0054】
例えば、上記実施の形態では、制御装置60が温度差(T3−T1)と、温度差(T3−T2)とのそれぞれの温度差の絶対値を管理して、四方弁55の切り換えを実施するものを述べたが、制御装置60は、第3温度センサ63にて検出される温度T3の時間的変化率(温度T3の時間微分)が所定値以上となった時点で、合流配管44内へ液冷媒でなくガス冷媒が流れ始めたと判断して、四方弁55の切り換えを直ちに実施してもよい。
【0055】
また、流入側逆止弁45A、45B、流出側逆止弁46A、46Bを流入側開閉弁70A、70B、流出側開閉弁71A、71Bにそれぞれ置き換えてもよい。この場合、これら流入側開閉弁70A、70B、流出側開閉弁71A及び71Bは、製氷運転及び通常冷房運転時には全て閉弁される。更に、放冷冷房運転時には、流入側開閉弁70A及び流出側開閉弁71Bが連動して開閉し、流入側開閉弁70B及び流出側開閉弁71Aが連動して、流入側開閉弁70A及び流出側開閉弁71Bとは逆に開閉操作する。更に、サージタンク43A、43Bは3以上あってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、氷蓄熱槽内のコイルと利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能な複数のタンクが並列状態で配設され、上記コイル内で凝縮された液冷媒が上記タンク内に貯留されて、これらのタンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、上記高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられることから、一方のタンク内の液冷媒が存在しなくなった時点または存在しなくなる直前もしくは直後、直ちに、他方のタンクから利用側熱交換器へ液冷媒を圧送することができるので、氷蓄熱槽内の氷の冷熱を利用した冷房運転を良好に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る氷蓄熱槽を備えた空気調和装置の一実施の形態を示す管路図である。
【図2】温度センサにより検出された冷媒温度と、サージタンク内の液冷媒の液面レベルとの関係を示すグラフである。
【図3】従来の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置を示す管路図である。
【符号の説明】
21 熱源側ユニット
22 氷蓄熱ユニット
23 利用側ユニット
28 圧縮機
29 四方弁
32 利用側熱交換器
34 コイル
35 氷蓄熱槽
43A、43B サージタンク
55 四方弁
56 小容量圧縮機
60 制御装置
61 第1温度センサ
62 第2温度センサ
63 第3温度センサ
64 第4温度センサ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an air conditioner including an ice heat storage tank, and more particularly to an air conditioner including an ice heat storage tank that dissipates cold heat stored in an ice heat storage unit and performs a cooling and cooling operation.
[0002]
[Prior art]
In general, as shown in FIG. 3, a coil 7 is placed in a submerged state in a heat source unit 5 including a compressor 1, a heat source side heat exchanger 2, a four-way valve 3 and an electric expansion valve 4, and an ice heat storage tank 6. It has an ice heat storage unit 8 that can be formed on the outer periphery of the coil 7 and a use side unit 10 equipped with a use side heat exchanger 9, and can perform ice making operation, cooling cooling operation, and normal cooling operation. An air conditioner 11 is known.
[0003]
In the ice making operation, the gas refrigerant from the compressor 1 becomes a liquid refrigerant through the heat source side heat exchanger 2, and then passes through the electric expansion valve 4 to flow into the coil 7 in the ice heat storage tank 6 and evaporate. After the ice making operation is carried out in the heat storage tank 6, the gas refrigerant is returned to the compressor 1 and carried out.
[0004]
In the cooling and cooling operation, the compressor 1 of the heat source side unit 5 is stopped, and the circulating pump 12 such as a liquid pump or a gas pump that is installed in the ice heat storage unit 8 and pumps the refrigerant (in FIG. 3, a liquid pump that pumps the liquid refrigerant). ). That is, the operation of the circulation pump 12 causes the liquid refrigerant condensed by absorbing the cold stored in the ice in the coil 7 of the ice storage tank 6 in the ice storage unit 8 to be pumped to the use side heat exchanger 9. The liquid refrigerant evaporates in the use side heat exchanger 9, and the cooling and cooling operation is performed by the latent heat of evaporation and the heat radiation of ice.
[0005]
In the normal cooling operation, the refrigerant that has been led from the compressor 1 to the heat source side heat exchanger 2 to become liquid refrigerant is supplied to the use side heat exchanger 9 without flowing into the coil 7 of the ice heat storage tank 6. The liquid refrigerant is evaporated, and this latent heat of vaporization is carried out.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above-described cooling and cooling operation, cavitation may occur in the circulation pump 12 particularly when the circulation pump 12 is a liquid pump. Therefore, without using this liquid pump, the condensed liquid refrigerant in the coil 7 of the ice heat storage tank 6 is stored in a plurality of (for example, two) tanks, and the high-pressure gas refrigerant is alternately supplied into these tanks. Thus, the liquid refrigerant condensed in the tank can be pumped to the use-side heat exchanger 9 so that the cooling and cooling operation can be performed.
[0007]
However, in this case, if the timing for alternately supplying the high-pressure gas refrigerant into the plurality of tanks shifts, the liquid refrigerant in the tank can be continuously pumped to the utilization side heat exchanger 9 without stagnation. Therefore, there is a possibility that the cooling and cooling operation using the cold heat of ice cannot be carried out satisfactorily.
[0008]
The subject of this invention is made in view of the above-mentioned situation, and provides the air conditioning apparatus provided with the ice thermal storage tank which can implement the air_conditioning | cooling operation using the cold of the ice in an ice thermal storage tank favorably. It is in.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is a heat source side unit including a compressor and a heat source side heat exchanger, and an ice heat storage unit in which a coil is disposed in a submerged state in an ice heat storage tank so that ice can be formed on the outer periphery of the coil. And an air-conditioning apparatus having an ice heat storage tank capable of performing ice making operation and cooling operation, and the coil in the ice heat storage tank and the utilization A plurality of tanks capable of storing refrigerant are arranged in parallel with the side heat exchanger, and liquid refrigerant condensed in the coil is stored in the tank and supplied alternately to these tanks. The high-pressure gas refrigerant is configured to be capable of being pumped to the use-side heat exchanger, and the alternate supply of the high-pressure gas refrigerant into the tank is switched based on the temperature of the refrigerant flowing out of the tank. It is what.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, the alternate supply of the high-pressure gas refrigerant into the tank includes the temperature of the refrigerant flowing out of the tank and the high pressure supplied into the tank. The absolute value of the difference from the temperature of the gas refrigerant is configured to be switched when the temperature becomes equal to or lower than a predetermined temperature.
[0011]
The invention according to claim 3 is the invention according to claim 1, wherein the alternating supply of the high-pressure gas refrigerant into the tank is such that the rate of temporal change in the temperature of the refrigerant flowing out of the tank exceeds a predetermined value. It is characterized in that it is configured to be switched at a point in time.
[0012]
According to a fourth aspect of the present invention, in the invention according to any one of the first to third aspects, the high-pressure gas refrigerant supplied alternately to the plurality of tanks has a small capacity smaller than that of the compressor of the heat source unit. It is a high-pressure gas refrigerant supplied from a compressor.
[0013]
The inventions according to claims 1 to 4 have the following effects.
[0014]
When the temperature of the refrigerant flowing out of the tank is close to the temperature of the condensed liquid refrigerant flowing out of the coil of the ice heat storage tank, the liquid refrigerant is present in the tank, and the temperature of the refrigerant flowing out of the tank is When the temperature of the high-pressure gas refrigerant supplied into the tank is substantially equal, it can be determined that no liquid refrigerant exists in the tank. Therefore, by controlling the temperature of the refrigerant flowing out of the tank, the liquid level of the liquid refrigerant in the tank can be grasped, and when the liquid refrigerant in one tank no longer exists, immediately before or after Immediately by pumping the liquid refrigerant from the other tank to the user side heat exchanger, the liquid refrigerant in the tank can be continuously and reliably pumped to the user side heat exchanger. Cooling operation using cold heat can be carried out satisfactorily.
[0015]
In addition, a temperature sensor that detects the refrigerant temperature is installed on the outflow side of the tank, and a liquid level sensor that directly detects the liquid level of the liquid refrigerant in the tank is not installed in the tank. Can be reduced.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 is a pipe line diagram showing an embodiment of an air conditioner equipped with an ice heat storage tank according to the present invention.
[0018]
The air conditioner 20 shown in FIG. 1 includes a heat source side unit 21, an ice heat storage unit 22, and a use side unit 23. The refrigerant pipe 24 of the heat source side unit 21 is connected to the refrigerant pipe 27 of the usage side unit 23 via the refrigerant pipes 25 and 26 of the ice heat storage unit 22.
[0019]
The heat source side unit 21 is configured by sequentially connecting a compressor 28, a four-way valve 29, a heat source side heat exchanger 30, and an electric expansion valve 31 to a refrigerant pipe 24. The use side unit 23 is configured by arranging a use side heat exchanger 32 and an electric expansion valve 33 in the refrigerant pipe 27, and the opening degree of the electric expansion valve 33 is adjusted according to the air conditioning load.
[0020]
The ice heat storage unit 22 includes an ice heat storage tank 35 in which a coil 34 is accommodated, and a first opening / closing valve 36 is disposed in the refrigerant pipe 25 and a second opening / closing valve 37 is disposed in the refrigerant pipe 26. Furthermore, one end of a coil 34 is connected to the refrigerant pipe 25 via a connection pipe 38 closer to the use side unit 23 side than the position where the first on-off valve 36 is disposed, and an electric expansion valve 39 is connected to the connection pipe 38. Arranged. In addition, the other end of the coil 34 is connected to the use side unit 23 side of the refrigerant pipe 26 at the position where the second on-off valve 37 is disposed via a connection pipe 41 provided with the third on-off valve 40.
[0021]
The ice heat storage tank 35 is filled with water, and the coil 34 is disposed in the ice heat storage tank 35 in a submerged state. In the coil 34, the liquid refrigerant flows from the heat source side heat exchanger 30 and evaporates during the ice making operation of the air conditioner 20, thereby forming ice attached to the outer periphery of the coil 34.
[0022]
Two surge tanks 43 </ b> A and 43 </ b> B are connected in parallel between the electric expansion valve 39 and the coil 34 to the connection pipe 38 through a bifurcated branch pipe 42. These surge tanks 43 </ b> A and 43 </ b> B are connected between the position where the first opening / closing valve 36 is disposed and the connection position of the connection pipe 38 in the refrigerant pipe 25 via the junction pipe 44. Thus, the surge tanks 43A and 43B are disposed between the coil 34 in the ice heat storage tank 35 and the use side heat exchanger 32, and are condensed by the cold stored in the ice in the ice heat storage tank 35. A liquid refrigerant is provided so as to be stored.
[0023]
The branch pipe 42 has inflow side check valves 45A and 45B on the inflow side of the surge tanks 43A and 43B, and the junction pipe 44 has outflow side check valves 46A and 46B on the outflow side of the surge tanks 43A and 43B. Are arranged respectively. These inflow side check valves 45A and 45B allow the flow of refrigerant flowing only from the coil 34 of the ice heat storage tank 35 to the surge tanks 43A and 43B, and the outflow side check valves 46A and 46B are surge tanks 43A and 43B. The flow of the refrigerant that flows only to the use side heat exchanger 32 side is allowed.
[0024]
The surge tanks 43 </ b> A and 43 </ b> B are connected to the four-way valve 55 and the small capacity compressor 56 via the first pipe 51, the second pipe 52, the third pipe 53, and the fourth pipe 54. One end of each of the first pipe 51, the second pipe 52, the third pipe 53, and the fourth pipe 54 is connected to each port of the four-way valve 55, and the other ends of the first pipe 51 and the second pipe 52 are connected. The small capacity compressor 56 is connected to the discharge port and the suction port, respectively. The other ends of the third pipe 53 and the fourth pipe 54 are connected to the surge tanks 43A and 43B, respectively.
[0025]
By switching the four-way valve 55, communication between the first pipe 51 and the third pipe 53, communication between the second pipe 52 and the fourth pipe 54 (A-side switching), communication between the first pipe 51 and the fourth pipe 54, and Communication between the second pipe 52 and the third pipe 53 (B side switching) is selectively switched. The small capacity compressor 56 is a compressor having a capacity (1/10 to 1/20) smaller than that of the compressor 28 in the heat source side unit 21 and is operated only when the air-conditioning apparatus 20 is allowed to cool and cool. . The refrigerant discharged from the small capacity compressor 56 has the same composition as the refrigerant discharged from the compressor 28 of the heat source side unit 21.
[0026]
The high-pressure gas refrigerant from the small capacity compressor 56 can be alternately supplied into the surge tank 43A or 43B by the operation of the four-way valve 55 for switching to the A side or B side. As a result, the liquid refrigerant stored in the surge tanks 43A and 43B is configured to be capable of being pumped to the use side heat exchanger 32.
[0027]
A first temperature sensor 61, a second temperature sensor 62 for indirectly detecting the liquid level of the liquid refrigerant in the surge tanks 43A, 43B on the upstream and downstream piping of the surge tanks 43A, 43B, A third temperature sensor 63 and a fourth temperature sensor 64 are provided.
[0028]
That is, the first temperature sensor 61 is installed in the third pipe 53, and the high pressure gas refrigerant discharged from the small capacity compressor 56 into the surge tank 43A, or the low pressure sucked into the small capacity compressor 56 from the surge tank 43A. The temperature T1 (FIG. 2) of the gas refrigerant is detected. In addition, a second temperature sensor 62 is installed in the fourth pipe 54 and is sucked into the small capacity compressor 56 from the high pressure gas refrigerant discharged from the small capacity compressor 56 into the surge tank 43B or from the surge tank 43B. The temperature T2 (FIG. 2) of the low-pressure gas refrigerant is detected.
[0029]
The joining pipe 44 is provided with a third temperature sensor 63 at the joining portion to detect the temperature T3 (FIG. 2) of the refrigerant flowing out of the surge tank 43A or 43B. This temperature T3 is the temperature of the condensed liquid refrigerant stored in the surge tank 43A or 43B and pumped to the use side heat exchanger 32, or from the small capacity compressor 56 into the surge tank 43A or 43B. This is the temperature of the high-pressure gas refrigerant that is discharged and flows out.
[0030]
Further, the branch pipe 42 is provided with a fourth temperature sensor 64 at the joining portion thereof, and the temperature T4 of the condensed liquid refrigerant guided from the coil 34 of the ice heat storage tank 35 to the surge tank 43A or 43B (see FIG. 2) is detected.
[0031]
The control device 60 shown in FIG. 1 takes in the detected temperatures (temperatures T1, T2, T3, and T4, respectively) from the first temperature sensor 61, the second temperature sensor 62, the third temperature sensor 63, and the fourth temperature sensor 64, The switching of the four-way valve 55 is controlled by detecting the liquid level of the liquid refrigerant in the surge tanks 43A and 43B, in particular, the state in which there is almost or no liquid refrigerant in the surge tanks 43A and 43B.
[0032]
That is, when the four-way valve 55 is switched to the A side, the high-pressure gas refrigerant from the small capacity compressor 56 is discharged into the surge tank 43A and T1> T2, so the liquid level of the surge tank 43A is reduced. It needs to be detected. While the stored liquid refrigerant is being successfully pumped from the surge tank 43A to the use-side heat exchanger 32, the liquid refrigerant is present in the surge tank 43A. As shown in FIG. The temperature T3 detected at 63 is close to the temperature T4 detected by the fourth temperature sensor 64. However, when the liquid refrigerant in the surge tank 43A becomes insufficient, the temperature T3 detected by the third temperature sensor 63 rises. When the liquid refrigerant does not exist, the temperature T3 is detected by the first temperature sensor 61. Is approximately equal to the temperature T1 to be applied. 2 indicates the liquid level of the liquid refrigerant in the surge tank 43A, and B indicates the liquid level of the liquid refrigerant in the surge tank 43B.
[0033]
Therefore, the control device 60 has almost no liquid refrigerant in the surge tank 43A when the absolute value of the temperature difference (T3−T1) between the temperature T3 and the temperature T1 becomes equal to or lower than the predetermined temperature, or completely. The four-way valve 55 is switched to the B side, the high pressure gas refrigerant discharged from the small capacity compressor 56 is guided into the surge tank 43B, and the liquid refrigerant stored in the surge tank 43B is used on the use side. The pressure is fed to the heat exchanger 32.
[0034]
When the liquid refrigerant is being pumped from the surge tank 43B to the use side heat exchanger 32, the control device 60 detects the temperature difference (T3) between the temperature T3 and the temperature T2 detected by the second temperature sensor 62. -T2) is calculated, and when the absolute value becomes equal to or lower than the predetermined temperature, it is determined that the liquid refrigerant is almost absent or completely absent in the surge tank 43B. A side switching. Thereby, the liquid refrigerant stored in the surge tank 43 </ b> A is pumped to the use side heat exchanger 32.
[0035]
The control device 60 switches the four-way valve 55 as described above to alternately pump the liquid refrigerant stored in the surge tank 43A or 43B to the use side heat exchanger 32.
[0036]
Next, the ice making operation, the cooling and cooling operation, and the normal cooling operation of the air conditioner 20 will be described.
[0037]
[A] Ice making operation The ice making operation of the air conditioner 20 is performed by, for example, supplying the liquid refrigerant from the heat source side heat exchanger 30 to the coil of the ice heat storage tank 35 in the time zone where the electricity rate is low from 10:00 to 8:00 the next morning. In this operation, ice is supplied into the ice heat storage tank 35.
[0038]
In this case, the electric expansion valve 33 is closed, and the first on-off valve 36, the second on-off valve 37, the third on-off valve 40, and the electric expansion valve 39 are opened.
[0039]
In this state, when the compressor 28 of the heat source side unit 21 is operated, the gas refrigerant discharged from the compressor 28 is condensed in the heat source side heat exchanger 30 and decompressed through the electric expansion valves 31 and 39. And flows into the coil 34 of the ice heat storage tank 35. The refrigerant that has flowed into the coil 34 evaporates and is formed with ice attached to the outer periphery of the coil 34. Thereafter, the gas refrigerant in the coil 34 reaches the four-way valve 29 through the connection pipe 41 and the refrigerant pipe 26 and is returned to the compressor 28.
[0040]
[B] Cooling and cooling operation The cooling and cooling operation of the air conditioner 20 is, for example, liquefied by the cold heat of ice in the coil 34 of the ice heat storage tank 35 during the daytime when the air temperature rises, and surge tanks 43A and 43B. The liquid refrigerant stored inside is pumped from the surge tanks 43 </ b> A and 43 </ b> B to the use side heat exchanger 32.
[0041]
In this case, the first on-off valve 36, the second on-off valve 37, and the electric expansion valve 39 are closed, and the electric expansion valve 33 and the third on-off valve 40 are opened. Further, the compressor 28 of the heat source side unit 21 is in a stopped state after the ice making operation is finished.
[0042]
In this state, the small capacity compressor 56 is operated, and based on the temperature signals from the first temperature sensor 61, the second temperature sensor 62, and the third temperature sensor 63, the control device 60 switches the A side of the four-way valve 55 and B Perform side switching alternately. For example, when the absolute value of the temperature difference (T3−T2) between the temperature T3 detected by the third temperature sensor 63 and the temperature T2 detected by the second temperature sensor 62 becomes equal to or lower than a predetermined temperature, the control is performed. The device 60 changes the four-way valve 55 from the B side switching to the A side switching, and guides the high-pressure gas refrigerant discharged from the small capacity compressor 56 into the surge tank 43A through the first pipe 51 and the third pipe 53. Thereby, the stored liquid refrigerant in the surge tank 43A flows into the use side heat exchanger 32 through the outflow side check valve 46A, the merging pipe 44, and the refrigerant pipes 25 and 27. The liquid refrigerant stored in the surge tank 43 </ b> A is a liquid refrigerant condensed by the cold heat stored in the ice in the ice heat storage tank 35 through the coil 34 of the ice heat storage tank 35. By evaporating inside, the room is efficiently cooled by heat radiation (cooling) of the ice and the latent heat of evaporation.
[0043]
The gas refrigerant evaporated in the use side heat exchanger 32 flows into the coil 34 of the ice heat storage tank 35 through the connection pipe 41 and the third on-off valve 40, and is condensed by the ice in the ice heat storage tank 35 as described above. The liquid refrigerant then flows into the surge tank 43B via the inflow side check valve 45B.
[0044]
At this time, since the inside of the surge tank 43A is at a high pressure, the liquid refrigerant in the coil 34 of the ice heat storage tank 35 flows into the surge tank 43B without flowing into the surge tank 43A. Similarly, since the pressure in the surge tank 43B is lower than that in the surge tank 43A, the stored refrigerant in the surge tank 43B does not flow out to the use side heat exchanger 32 through the outflow check valve 46B.
[0045]
When the absolute value of the temperature difference (T3−T1) between the temperature T3 detected by the third temperature sensor 63 and the temperature T1 detected by the first temperature sensor 61 becomes equal to or lower than a predetermined temperature, the control device 60 The high-pressure gas refrigerant discharged from the small-capacity compressor 56 is guided into the surge tank 43B through the first pipe 51 and the fourth pipe 54 by switching the four-way valve 55 to the B side. Then, the liquid refrigerant stored in the surge tank 43B flows into the use side heat exchanger 32 through the outflow side check valve 46B, the junction pipe 44, the refrigerant pipes 25 and 27, and the electric expansion valve 33 and evaporates. As described above, the room is efficiently cooled by cooling and latent heat of vaporization. The gas refrigerant from the use side heat exchanger 32 is condensed by the cold heat of the ice in the coil 34 of the ice heat storage tank 35 through the connection pipe 41 and the third on-off valve 40 to become a liquid refrigerant, and the branch pipe 42 and the inflow side. It flows into the surge tank 43A through the check valve 45A.
[0046]
The control device 60 switches the four-way valve 55 to the A side when the absolute value of the temperature difference (T3-T2) between the temperatures T3 and T2 is equal to or lower than a predetermined temperature, and the temperature difference (T3-T3) between the temperatures T3 and T1. When the absolute value of T1) becomes equal to or lower than the predetermined temperature, the four-way valve is switched to the B side and the above operation is repeated to continue the cooling and cooling operation.
[0047]
[C] Normal Cooling Operation The normal cooling operation of the air conditioner 20 is a cooling operation that is performed without using the cold stored in the ice in the ice heat storage tank 35, and the electric expansion valve 39 and the third on-off valve 40. Is closed, and the first on-off valve 36, the second on-off valve 37, and the electric expansion valves 31 and 33 are opened.
[0048]
When the compressor 28 is operated in this state, the gas refrigerant discharged from the compressor 28 is condensed in the heat source side heat exchanger 30, and the electric expansion valve 31, the refrigerant pipe 25 and the electric expansion valve 33 are passed through. Then, it flows into the use side heat exchanger 32, evaporates in the use side heat exchanger 32, cools the room by latent heat of evaporation, and then returns to the compressor 28 through the refrigerant pipe 26 and the four-way valve 29.
[0049]
Since the air conditioning apparatus 20 of the above embodiment is configured as described above, the following effects (1) to (3) are achieved.
[0050]
(1) By using the first temperature sensor 61, the second temperature sensor 62, the third temperature sensor 63, and the fourth temperature sensor 64 to manage the temperature of the refrigerant flowing out of the surge tanks 43A, 43B, the surge tank 43A 43B, the liquid level of the liquid refrigerant in 43B can be grasped, the temperature T3 detected by the third temperature sensor 63, the temperature T2 detected by the second temperature sensor 62, and the first temperature sensor 61. When the absolute value of each of the temperature difference (T3-T1) and the temperature difference (T3-T2) is equal to or lower than a predetermined temperature from the temperature T1, the liquid refrigerant is transferred to one tank (surge tank 43A or 43B). It is determined that it is completely absent or just before or after it is completely absent, and the other tank (surge tank 43B or 43A) is directly connected to the use side heat exchanger 32. The liquid refrigerant is pumped into. As a result, the liquid refrigerant in the surge tanks 43A and 43B can be continuously and reliably pumped to the use-side heat exchanger 32 without stagnation, and therefore, the cooling cooling using the cold heat of the ice in the ice heat storage tank 35. Driving can be performed well.
[0051]
(2) The first temperature sensor 61, the second temperature sensor 62, the third temperature sensor 63, and the fourth temperature sensor 64 for detecting the refrigerant temperature are installed on the outflow side and the inflow side of the tank, and in the surge tanks 43A and 43B. Since the liquid level sensor that directly detects the liquid level of the liquid refrigerant and is more expensive than the temperature sensor is not installed in the surge tanks 43A and 43B, the cost can be reduced.
[0052]
(3) The temperature of the discharge gas refrigerant and the suction gas refrigerant from the small-capacity compressor 56 can be managed by the first temperature sensor 61 and the second temperature sensor 62, and used from the surge tank 43A or 43B by the third temperature sensor 63. The temperature of the refrigerant pumped to the side heat exchanger 32 can be managed.
[0053]
As mentioned above, although this invention was demonstrated based on one Embodiment, this invention is not limited to this.
[0054]
For example, in the above-described embodiment, the control device 60 manages the absolute value of each temperature difference between the temperature difference (T3-T1) and the temperature difference (T3-T2), and switches the four-way valve 55. As described above, the control device 60 enters the joining pipe 44 when the temporal change rate of the temperature T3 detected by the third temperature sensor 63 (temporal differentiation of the temperature T3) becomes a predetermined value or more. It may be determined that not the liquid refrigerant but the gas refrigerant starts to flow, and the switching of the four-way valve 55 may be performed immediately.
[0055]
The inflow side check valves 45A and 45B and the outflow side check valves 46A and 46B may be replaced with inflow side on / off valves 70A and 70B and outflow side on / off valves 71A and 71B, respectively. In this case, the inflow side on / off valves 70A and 70B and the outflow side on / off valves 71A and 71B are all closed during the ice making operation and the normal cooling operation. Further, during the cooling and cooling operation, the inflow side on / off valve 70A and the outflow side on / off valve 71B are opened / closed in conjunction with each other, and the inflow side on / off valve 70B and the outflow side on / off valve 71A are operated in conjunction with each other. The opening / closing operation is performed opposite to the opening / closing valve 71B. Furthermore, there may be three or more surge tanks 43A and 43B.
[0056]
【The invention's effect】
As described above, a plurality of tanks capable of storing refrigerant are arranged in parallel between the coil in the ice heat storage tank and the use side heat exchanger, and the liquid refrigerant condensed in the coil is stored in the tank. The high-pressure gas refrigerant stored in the tank and alternately supplied into the tanks can be pumped to the use-side heat exchanger, and the high-pressure gas refrigerant is alternately supplied into the tank. Since the liquid refrigerant is switched based on the temperature of the refrigerant flowing out of the tank, the liquid refrigerant is pumped from the other tank to the user side heat exchanger immediately when the liquid refrigerant in one tank is no longer present, immediately before or after it is no longer present. Therefore, the cooling operation using the cold heat of the ice in the ice heat storage tank can be carried out satisfactorily.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a pipe line diagram showing an embodiment of an air conditioner equipped with an ice heat storage tank according to the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the refrigerant temperature detected by the temperature sensor and the liquid level of the liquid refrigerant in the surge tank.
FIG. 3 is a pipe diagram showing an air conditioner equipped with a conventional ice heat storage tank.
[Explanation of symbols]
21 Heat source side unit 22 Ice heat storage unit 23 User side unit 28 Compressor 29 Four-way valve 32 User side heat exchanger 34 Coil 35 Ice heat storage tank 43A, 43B Surge tank 55 Four-way valve 56 Small capacity compressor 60 Controller 61 First temperature Sensor 62 Second temperature sensor 63 Third temperature sensor 64 Fourth temperature sensor

Claims (4)

圧縮機及び熱源側熱交換器を備えた熱源側ユニットと、氷蓄熱槽内にコイルが水没状態で配設されてこのコイル外周に氷が形成可能な氷蓄熱ユニットと、利用側熱交換器を備えた利用側ユニットとを有し、製氷運転、冷房運転を実施可能とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置において、
上記氷蓄熱槽内の上記コイルと上記利用側熱交換器との間に、冷媒を貯溜可能な複数のタンクが並列状態で配設され、上記コイル内で凝縮した液冷媒が上記タンク内に貯溜されて、これらのタンク内へ交互に供給される高圧ガス冷媒により上記利用側熱交換器へ圧送可能に構成され、
上記高圧ガス冷媒の上記タンク内への交互の供給が、上記タンク内から流出する冷媒の温度に基づき切り換えられることを特徴とする氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。
A heat source side unit having a compressor and a heat source side heat exchanger, an ice heat storage unit in which a coil is placed in a submerged state in an ice heat storage tank and ice can be formed on the outer periphery of the coil, and a use side heat exchanger. In an air conditioner having an ice heat storage tank that can be used for ice making operation and cooling operation,
A plurality of tanks capable of storing refrigerant are arranged in parallel between the coil in the ice storage tank and the use side heat exchanger, and the liquid refrigerant condensed in the coil is stored in the tank. The high-pressure gas refrigerant alternately supplied into these tanks can be pumped to the use side heat exchanger,
An air conditioner equipped with an ice heat storage tank, wherein the alternating supply of the high-pressure gas refrigerant into the tank is switched based on the temperature of the refrigerant flowing out of the tank.
上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度と、当該タンク内へ供給される高圧ガス冷媒の温度との差の絶対値が所定温度以下になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。In the alternate supply of the high-pressure gas refrigerant into the tank, the absolute value of the difference between the temperature of the refrigerant flowing out of the tank and the temperature of the high-pressure gas refrigerant supplied into the tank becomes equal to or lower than a predetermined temperature. The air conditioner having an ice heat storage tank according to claim 1, wherein the air conditioner is configured to be switched at a time. 上記高圧ガス冷媒のタンク内への交互の供給は、上記タンク内から流出する冷媒の温度の時間的変化率が所定値以上になった時点で切り換えられるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。The alternating supply of the high-pressure gas refrigerant into the tank is configured to be switched when the temporal change rate of the temperature of the refrigerant flowing out of the tank becomes a predetermined value or more. An air conditioner comprising the ice heat storage tank according to 1. 上記複数のタンクへ交互に供給される高圧ガス冷媒は、熱源側ユニットの圧縮機よりも容量の小さな小容量圧縮機から供給される高圧ガス冷媒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の氷蓄熱槽を備えた空気調和装置。The high-pressure gas refrigerant supplied alternately to the plurality of tanks is a high-pressure gas refrigerant supplied from a small-capacity compressor having a capacity smaller than that of the compressor of the heat source side unit. An air conditioner comprising the ice heat storage tank according to any one of the above.
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