JP3801953B2 - マルチキャストmpls通信方法およびシステムおよびネットワーク - Google Patents

マルチキャストmpls通信方法およびシステムおよびネットワーク Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、point-to-multipoint、multipoint-to-multipointのMPLS(Multi Protocol Label Switching)転送パスを確立するマルチキャストMPLS技術に関する。特にマルチキャスト・ユニキャスト混在環境下でMPLSパスを確立するMPLS技術に関する。またマルチキャスト環境下でQoS保証のマルチキャストMPLSパスを設定する技術、マルチキャストアプリケーションの視聴状態に応じてマルチキャストMPLSパスを設定、削除、修正する技術に関する。またマルチキャスト環境下でトラヒックエンジニアリング可能なマルチキャストMPLSパスを設定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ネットワークの高速化、クライアントPC処理能力の向上に伴いネットワークを用いたコンテンツ配信サービスの実現が注目を集めている。ネットワークを用いたコンテンツ配信サービスとしては、ユーザが自分自身の嗜好にあわせて観たい番組をオンデマンドで視聴するビデオ・オン・デマンド(VoD)サービスと、放送サービスのように決められた番組に視聴者がチャネルを合わせることで番組を受信する放送配信サービスが存在する。このような有料コンテンツ配信サービスを同一のネットワークで実現するためには、ユニキャスト、マルチキャスト混在環境下でQoS保証可能で、トラヒックエンジニアリング可能な転送網が必要になるが、従来のIP転送技術とIP−QoS保証技術では対応できない問題点が存在した。
【0003】
このため、マルチキャストのMPLSパスを設定可能なマルチキャストMPLSパス設定技術が注目を集めている。提案されている技術としては、IETFドラフトとして、1)"Extension to RSVP for Multicast LSP Tunnels," draft-cheng-mpls-rsvp-multicast-er-00.txt Oct. 2001、2)"MPLS Multicast Traffic Engineering," Draft-ooms-mpls-multicast-te-00.txt Feb.2001、3)"Using PIM to distribute MPLS Labels for Multicast Routes," draft-fainacci-mpls-multicast-03.txt Nov.2000, 4)"Multicast in BGP/MPLS VPNs," draft-rosen-vpn-mcast-02.txt Jul. 2001などがあげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記1)2)は、それぞれ既存のpoint−to−pointのMPLS技術であるRSVP−TE、CR−LDPをpoint−to−multipointに拡張したもの、3)、4)は既存のIPマルチキャストルーティングプロトコルであるPIMにMPLSパス確立機能を追加したものである。また1)、2)についてはソース起動のマルチキャストLSP(Label Switching Path)の設定メカニズムは実装されているもののリーフ起動のマルチキャストLSPの設定メカニズムは実装されていない。このためマルチキャストリーフ配下に存在するクライアントの視聴状態に応じてマルチキャストリーフの設定または削除を行うことにより最適なマルチキャスト配信形態を実現する通信形態には適用できない問題点が生じた。また3)、4)についてはリーフ起動のマルチキャストMPLSパス設定メカニズムは実装しているものの、ソース起動のマルチキャストLSP設定メカニズムは実装されていないためマルチキャストデータsenderが受信者を指定して、全受信者へのマルチキャスト転送経路が確立されたことを確認した後でデータ送信するような通信形態に適用できない問題点が存在した。
【0005】
マルチキャスト配信ではこのように、マルチキャストトラヒック配信ソースに連動したマルチキャストLSPの設定メカニズム、マルチキャスト受信者の視聴状態に連動したマルチキャストLSPの設定メカニズムが同一のプロトコル上で互いに矛盾無く相互運用されなくてはいけないが、上記の従来技術では対応できない問題があった。
【0006】
また上記、1)〜4)のマルチキャストLSP設定技術はマルチキャストMPLSパス全体の設定または削除機能を備えるものの、設定されたマルチキャストLSPの部分ツリーの追加、削除、修正する機能は存在しない。このため、一度設定したマルチキャストLSPの部分的な修正を実施しようとすると、パス全体の再設定が生じ、変更の必要の無い部分まで再設定の影響を受けてしまうという問題が生じた。
【0007】
また有料コンテンツ配信サービスではデータsenderの信頼性をあげるため、ビデオ配信サーバを二重化して、冗長化された配信サーバからマルチキャスト配信するメカニズムが必要になる。このような場合にはmultipoint−to−multipointの転送経路が必要になるが、従来の技術ではpoint−to−multipointのLSPの設定に対応するだけでmultipoint−to−multipointのLSP設定に対応せず、高信頼のMPLSパスを設定できない問題が存在した。
【0008】
さらに上記の提案方式では、設定されたマルチキャストMPLSに複数のマルチキャストトラヒックを関連付けられないために、例えばIPマルチキャストトラヒックの転送の場合にはマルチキャストLSPにsenderが限定されたマルチキャストグループアドレスが一つ(S,G)トラヒックのみしか割り当てられなかったため、単一のマルチキャストLSPに複数のsenderを共有した(*、G)マルチキャストトラヒック転送、単一のマルチキャストLSPに複数のsenderグループ、複数のマルチキャスト配信アドレス({S}、{G})を収容するスケーラブルなマルチキャストトラヒック転送できない問題点が存在した。
【0009】
本発明はこのような背景をもとに行われたものであり、大規模MPLSネットワーク環境で、ソース起動、リーフ起動のマルチキャストパス設定が可能で、両設定メカニズムが相互に矛盾無く相互運用可能なマルチキャストMPLSパス設定可能な通信システムおよびネットワークを確立することを第一の主要な目的とする。また上記環境下で、QoS保証可能なマルチキャスト転送経路を設定可能な通信システムおよびネットワークを確立することを第二の目的とする。さらに、上記環境下で設定したマルチキャストLSP全体の再設定を伴わず、必要な部分ツリーの追加・削除・修正機能を実現するマルチキャストMPLS環境下でトラヒックエンジニアリングが可能な通信システムおよびネットワークを確立することを第三の目的とする。また、上記環境下でpoint−to−multipointのLSPだけでなく、multipoint−to−multipointのLSPを設定可能な通信システムおよびネットワークを確立することを第四の目的とする。さらに本発明では、単一のマルチキャストLSPにさまざまなトラヒックを高い自由度で収容可能な通信システムおよびネットワークを確立することを第五の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明で規定するマルチキャストMPLSプロトコルはマルチキャスト転送においてQoS保証、トラヒックエンジニアリング転送を実現するために規定されるものである。本プロトコルを実装したMPLSノードを用いれば、ユニキャスト、マルチキャスト混在のMPLS網を構築することが可能となることを第一の特徴とする。
【0011】
また、本プロトコルはpoint to multi−pointのLSP、multi−point to multi−pointのLSP、リングトポロジのLSP設定機能を有することを第二の特徴とする。
【0012】
またpoint to multi−pointのLSPはSender起動のLSP設定、リーフ起動のLSP設定により設定・削除・変更することが可能であることを第三の特徴とする。
【0013】
また、本プロトコルには設定したpoint to multi−pointのLSPのダイナミックなトポロジ変更を可能にするために、Sender起動のGraft、Prune処理機能、リーフ起動のJoin、Leave処理機能を備えることを第四の特徴とする。
【0014】
また、本プロトコルで設定されるLSPにはIPマルチキャストパケットのみならず、Etherフレーム、SONET/SDHフレームなど一般的なパケットフレームを収容することが可能であることを第五の特徴とする。
【0015】
また、本プロトコルはRSVP−TE、RSVPをベースに実現することが可能であることを第六の特徴とする。
【0016】
従来の技術とは、本発明で規定したプロトコルを実装するだけで、PIM−SMなどのIPマルチキャストルーティングプロトコルの実装無しで、同一MPLSネットワークとしてユニキャスト・マルチキャスト混在の転送をサポートできる点が大きく異なる。また、point−to−multipointだけでなく、multipoint−to−multipointのLSPを設定できる点が大きく異なる。さらに、上記LSPをソース起動、リーフ起動(Sender LSR(Label Switching Router)、Leaf LSRが)で設定、削除、修正できる点、つまり同一のプロトコルで両方の起動メカニズムがインターワークする環境で同時動作する点が大きく異なる。特に、LSPツリー全体の設定、削除だけでなく、部分ツリーの設定、削除、修正機能のためにGraft、Prune、Join、Leave機能を備える点が大きく異なる。また、IPトラヒックだけでなく、Etherフレーム、SONET/SDHフレームなどを収容し、マルチプロトコルのマルチキャスト転送に対応できる点が大きく異なる。
【0017】
すなわち、本発明の第一の観点はマルチキャストMPLS通信方法であって、本発明の特徴とするところは、ソース起動のマルチキャストMPLSパス設定機能として、マルチキャストMPLSのパス設定起動ノードは、マルチキャスト転送経路と当該転送経路上に設定すべきパス情報を、パス設定要求メッセージに格納し、当該パス設定要求メッセージを指定されたマルチキャスト転送経路の次ホップのノードに送出し、当該パス設定要求メッセージを受信したノードは、当該ノード上に要求されたマルチキャスト転送経路が設定可能な場合には、当該パス設定要求メッセージ内のパス設定情報を自ノード内に一時保持し、当該パス設定要求メッセージ内の経路指定情報により次のマルチキャスト転送経路を判定し、それらのマルチキャスト転送経路上に存在する複数の次ホップのノードに当該パス設定要求メッセージをコピーして送出し、宛先となるマルチキャストリーフノードは、自身がリーフノードであることを判定し、当該パス設定要求メッセージが転送された経路にMPLS転送経路を設定可能な場合には、当該MPLSパスで使用するラベルを割当て、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出し、当該パス設定確認メッセージを受信した上流ノードは、前記一時保持してあるパス設定情報を確認し、下流ノードの転送に使用するラベルを確認することにより当該ノードと下流ノードとの間のラベルバインディングを設定し、パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを確認し、全経路からパス設定確認メッセージが到達した場合には、当該ノードと下流ノードとの間のMPLS転送経路を確定し、当該ノードと上流ノードとの間で使用するラベルを確定し、パス設定確認メッセージに格納し、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出し、前記パス設定起動ノードは、前記パス設定確認メッセージが下流ノードでマージされて自ノードに到達したときに、指定されたマルチキャスト転送路にマルチキャストMPLSパスを設定するところにある。
【0018】
また、パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを待っているノードは、最初のパス設定確認メッセージが到達してから、タイマを作動させ、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達した場合にタイマを停止させ、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達する前にタイマが示す値が前もって設定された値になったならば、パス設定確認メッセージを上流ノードへ送付することが望ましい。
【0019】
さらに、マルチキャストパスの一部または全体の設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラーの発生した箇所のノードは、当該エラー原因および当該エラー発生箇所を通知するエラー通知メッセージを作成して送出し、前記パス設定起動ノードは、このエラー通知メッセージを受信してエラーが起こった全箇所の情報を収集し、この収集結果をパス設定起動者に通知することが望ましい。
【0020】
また、リーフ起動のマルチキャストツリー参加機能として、マルチキャスト転送経路のリーフノードは、あるマルチキャストツリーに参加したい場合に、当該マルチキャストツリーのマルチキャストMPLSパス情報を参加要求メッセージに格納して送出し、当該参加要求メッセージにより参加要請されたマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該参加要求メッセージの情報からパス参加要請をしているパス設定起動者宛にマルチキャストツリーの枝LSPを設定することが望ましい。
【0021】
さらに、マルチキャストツリーの枝LSPの設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラー発生を検出したノードは、前記参加要請されたマルチキャストLSRに対して当該失敗理由を通知し、この通知により当該失敗理由を通知された前記参加要請されたマルチキャストLSRは、前記参加要求メッセージを送出したリーフノードに当該枝LSPの設定に失敗したことを通知することが望ましい。
【0022】
また、リーフ起動のパス設定ノードの指定機能として、マルチキャスト転送経路のリーフノードは、ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域などの情報を収集し、収集された情報を分析し、この分析結果から当該リーフノードに向けてトラヒックを送出するためのパスの分岐点を決定し、当該リーフノードに向けて設定されるパスの接続要求メッセージを作成し、決定した前記分岐点に対して送出し、
当該パス設定要求メッセージを受信した当該分岐ノードはリーフノードに対してパスを設定することが望ましい。
【0023】
また、パス設定要求メッセージが経由したノードは、当該パス設定要求メッセージに自ノードの情報を経路履歴として記録し、当該メッセージの宛先ノードは、当該経路履歴に沿ってパスを設定し、ネットワーク内のノードは、当該経路履歴からパスのループを検知することが望ましい。
【0024】
これにより、ソース起動およびリーフ起動のマルチキャストパス設定が可能で、両設定メカニズムが相互に矛盾無く相互運用可能とすることができる。
【0025】
また、ソース起動のパス設定における適切な分岐点の選択機能として、マルチキャスト転送経路のリーフノードから分岐点として最適と判断され、パス設定要求を受信したマルチキャスト転送経路を構成するノードは、ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域を含む情報を収集し、収集された情報を分析し、この分析結果から、より分岐点として適したマルチキャスト転送経路を構成するノードを検索し、そのようなノードが発見された場合には、リーフノードから分岐点として判断された前記ノードが、分岐するパスを設定することを要求するメッセージを作成し、前記発見されたノードに向けて送出し、メッセージを受信した前記発見されたノードは、最初にパス設定の要求が出されたノードで行われたのと同様の手段で情報収集を行い、この収集した情報を分析し、この分析された結果から、さらに分岐点として適したノードを検索し、そのようなノードに対しパス設定要求を送出することが望ましい。
【0026】
これにより、ネットワーク環境に応じて最適なマルチキャスト転送経路を動的に設定することができる。
【0027】
また、マルチキャスト転送経路のリーフノードは、自身が収容するクライアントの当該データの視聴状態を判定し、この判定が当該マルチキャストエッジLSRに到達するマルチキャストLSPを不要と判定した場合には、当該マルチキャストMPLSパスの不要部分を削除し、この削除する際に、離脱要求メッセージに離脱対象のマルチキャストLSP情報を格納して送出し、マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該離脱要求メッセージの情報からパス離脱要請をしているリーフノードまでのマルチキャストツリーの枝LSPを削除することが望ましい。
【0028】
これにより、不要となるマルチキャストMPLSパスを速やかに削除し、ネットワークリソースを有効に利用することができる。
【0029】
また、設定されたマルチキャストLSPに部分ツリーを追加するために、部分ツリーを追加する接木ノードを選択し、前記接木ノードに接木する部分ツリー情報を通知して接木処理を要請し、接木処理を要請された前記接木ノードが部分ツリーを構築し、接木された部分ツリーの接木処理結果を、前記接木処理を要請したノードに通知することが望ましい。
【0030】
さらに、前記部分ツリーを構築する際に、部分ツリーの構築に失敗したときには、前記接木処理を要請された接木ノードが当該失敗箇所の情報を収集して前記接木処理を要請したノードに通知することが望ましい。
【0031】
また、設定されたマルチキャストLSPの部分ツリーを剪定するために、部分ツリーを剪定する剪定ノードを選択して当該剪定ノードに剪定処理を要請し、この剪定処理を要請したノードに対して前記剪定ノードにより削除する部分ツリー情報を通知し、前記剪定ノードが部分ツリーを剪定し、この剪定された部分ツリーの剪定処理結果を、前記剪定処理を要請したノードに通知することが望ましい。
【0032】
これにより、ネットワーク環境に応じてマルチキャストLSPのツリー構造を動的に最適な形に変化させることができる。したがって、設定したマルチキャストLSP全体の再設定を伴わず、必要な部分ツリーの追加または削除または修正機能を実現することができる。
【0033】
また、ソースおよびリーフの相互運用機能として、マルチキャストMPLSパス設定時に同一転送サービスに含まれる複数のLSPを1つの束として扱うためのトラヒックエンジニアリングトンネルを識別するための第一の情報と、同一転送サービスを受けるトラヒックグループを識別するための第二の情報と、トラヒックエンジニアリングトンネル内でLSPを識別するための第三の情報とが、マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定することが望ましい。
【0034】
これにより、複数の転送サービスが混在するネットワーク環境下でもマルチキャストセッション識別子を用いて、ソースおよびリーフの双方から特定の転送サービスに関わるマルチキャストMPLSパスに関する設定または削除または修正を実行することができる。
【0035】
また、前記第一および第三の情報がマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定することが望ましい。
【0036】
また、収容トラヒックの自由度の向上を図るために、前記第二の情報により様々な種別のトラヒックをLSPに対して割り当て、1つのLSPに対して複数のトラヒックを割り当てることが望ましい。
【0037】
これにより、単一のマルチキャストLSPにさまざまなトラヒックを高い自由度で収容可能である。
【0038】
また、multipoint−to−multipoint設定機能として、既設のマルチキャストLSPツリーに新たにトラヒックを送出したいソースノードは、新たにトラヒックを流すことを要求しかつ当該ツリーのルートノードまでのLSP設定を行うことを要求する新規参入メッセージを生成し、当該新規参入メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付し、前記ツリーのルートノードは、当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPを関連付け、当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップし、前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付することが望ましい。
【0039】
これにより、新たにトラヒック送出したいソースノードが既存のマルチキャストLSPツリーに容易に参入することができ、point−to−multipointのLSPだけでなく、multipoint−to−multipointのLSPを設定することができる。
【0040】
また、multipoint−to−multipoint解除機能として、トラヒック送出を止めたいソースノードは、トラヒックを止めることを通知しかつツリーのルートノードまでのLSPを解除することを要請する送出解除メッセージを生成し、当該送出解除メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付し、前記ツリーのルートノードは、当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでの解除要請のあったLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPの関連付けを解除し、当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップすることを停止し、前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付することを停止することが望ましい。
【0041】
これにより、multipoint−to−multipointのLSPが既に設定されているときに、このLSPに対するトラヒック送出を任意に解除することができる。
【0042】
また、ツリー構造を持つ転送経路の明示的指定機能として、経路指定を要望するツリーの経路上のノードの情報として当該ツリーのルートノードからサブオブジェクトに対応するノードまでの距離を情報として保持し、この保持された当該サブオブジェクトを深さ優先探索で前記ツリーを走査したときに通る順番で並べ、前記保持された情報から前記ツリーの設定経路をネットワーク中のノードに明示的に指定することが望ましい。
【0043】
これにより、あらかじめツリー構造を持つ転送経路を明示的に指定することができるため、この転送経路を用いるデータ転送のQoSを保証することができる。
【0044】
また、メッセージの経路履歴の分岐点での情報結合機能として、着目する一つのメッセージが通過したノードの履歴を記録し、マルチキャストツリーの分岐点でこの着目する一つのメッセージ同士の経路履歴情報を統合し、この統合結果にこの分岐点を特定する情報を組み込むことによりこの分岐点を根とする部分ツリーを表現することが望ましい。
【0045】
すなわち、着目する一つのメッセージが通過したノードの履歴を記録しておき、マルチキャストツリーの分岐点で当該着目する一つのメッセージ同士の経路履歴情報を統合することによって、この分岐点を根とする部分ツリーを構成するノードの情報を取得することができる。さらに、この情報にこの分岐点を特定する情報として、例えば、この分岐点の識別子あるいはこの分岐点の位置情報を組み込むことにより、この分岐点を根とする部分ツリーを表現することができる。
【0046】
また、パス設定の失敗を検知したノードは、当該失敗箇所を前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに通知するメッセージを作成し、この作成された当該メッセージを前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに送出し、前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードは、通知された前記失敗箇所を使わずにリーフノードまでの経路を再計算し、この再計算された経路を接木するLSRをマルチキャストパスを構成するLSRの中から選択し、接木するパスの経路を前記接木するLSRに対して指示し、前記接木するLSRは、前記指示された経路にしたがってパス設定することが望ましい。
【0047】
これにより、一度、パス設定に失敗した場合でも速やかに再設定を行うことができ、マルチキャストパスを効率よく構築することができる。
【0048】
本発明の第二の観点はマルチキャストMPLS通信システムであって、本発明の特徴とするところは、マルチキャストMPLSのパス設定起動ノードは、マルチキャスト転送経路と当該転送経路上に設定すべきパス情報を、パス設定要求メッセージに格納し、当該パス設定要求メッセージを指定されたマルチキャスト転送経路の次ホップのノードに送出する手段を備え、当該パス設定要求メッセージを受信したノードは、当該ノード上に要求されたマルチキャスト転送経路が設定可能な場合には、当該パス設定要求メッセージ内のパス設定情報を自ノード内に一時保持し、当該パス設定要求メッセージ内の経路指定情報により次のマルチキャスト転送経路を判定し、それらのマルチキャスト転送経路上に存在する複数の次ホップのノードに当該パス設定要求メッセージをコピーして送出する手段を備え、宛先となるマルチキャストリーフノードは、自身がリーフノードであることを判定し、当該パス設定要求メッセージが転送された経路にMPLS転送経路を設定可能な場合には、当該MPLSパスで使用するラベルを割当て、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出する手段を備え、当該パス設定確認メッセージを受信した上流ノードは、前記一時保持してあるパス設定情報を確認し、下流ノードの転送に使用するラベルを確認することにより当該ノードと下流ノードとの間のラベルバインディングを設定する手段と、パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを確認し、全経路からパス設定確認メッセージが到達した場合には、当該ノードと下流ノードとの間のMPLS転送経路を確定する手段と、当該ノードと上流ノードとの間で使用するラベルを確定し、パス設定確認メッセージに格納し、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出する手段とを備え、前記パス設定起動ノードは、前記パス設定確認メッセージが下流ノードでマージされて自ノードに到達したときに、指定されたマルチキャスト転送路にマルチキャストMPLSパスを設定する手段を備えたところにある。
【0049】
また、パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを待っているノードは、最初のパス設定確認メッセージが到達してから、タイマを作動させる手段と、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達した場合にタイマを停止させる手段と、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達する前にタイマが示す値が前もって設定された値になったならば、パス設定確認メッセージを上流ノードへ送付する手段とを備えることが望ましい。
【0050】
さらに、マルチキャストパスの一部または全体の設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラーの発生した箇所のノードは、当該エラー原因および当該エラー発生箇所を通知するエラー通知メッセージを作成して送出する手段を備え、前記パス設定起動ノードは、このエラー通知メッセージを受信してエラーが起こった全箇所の情報を収集する手段と、この収集結果をパス設定起動者に通知する手段とを備えることが望ましい。
【0051】
また、マルチキャスト転送経路のリーフノードは、あるマルチキャストツリーに参加したい場合に、当該マルチキャストツリーのマルチキャストMPLSパス情報を参加要求メッセージに格納して送出する手段を備え、当該参加要求メッセージにより参加要請されたマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該参加要求メッセージの情報からパス参加要請をしているパス設定起動者宛にマルチキャストツリーの枝LSPを設定する手段を備えることが望ましい。
【0052】
さらに、マルチキャストツリーの枝LSPの設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラー発生を検出したノードは、前記参加要請されたマルチキャストLSRに対して当該失敗理由を通知する手段を備え、この通知する手段により当該失敗理由を通知された前記参加要請されたマルチキャストLSRは、前記参加要求メッセージを送出したリーフノードに当該枝LSPの設定に失敗したことを通知する手段を備えることが望ましい。
【0053】
また、マルチキャスト転送経路のリーフノードは、ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域などの情報を収集する手段と、収集された情報を分析する手段と、この分析結果から当該リーフノードに向けてトラヒックを送出するためのパスの分岐点を決定する手段と、当該リーフノードに向けて設定されるパスの接続要求メッセージを作成し、決定した前記分岐点に対して送出する手段と、当該パス設定要求メッセージを受信した当該分岐ノードはリーフノードに対してパスを設定する手段とを備えることが望ましい。
【0054】
また、パス設定要求メッセージが経由したノードは、当該パス設定要求メッセージに自ノードの情報を経路履歴として記録する手段を備え、当該メッセージの宛先ノードは、当該経路履歴に沿ってパスを設定する手段を備え、ネットワーク内のノードは、当該経路履歴からパスのループを検知する手段を備えることが望ましい。
【0055】
また、マルチキャスト転送経路のリーフノードから分岐点として最適と判断され、パス設定要求を受信したマルチキャスト転送経路を構成するノードは、ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域を含む情報を収集する手段と、収集された情報を分析する手段と、この分析結果から、より分岐点として適したマルチキャスト転送経路を構成するノードを検索する手段とを備え、そのようなノードが発見された場合には、リーフノードから分岐点として判断された前記ノードが、分岐するパスを設定することを要求するメッセージを作成し、前記発見されたノードに向けて送出する手段を備え、メッセージを受信した前記発見されたノードは、最初にパス設定の要求が出されたノードで行われたのと同様の手段で情報収集を行う手段と、この収集した情報を分析する手段と、この分析された結果から、さらに分岐点として適したノードを検索する手段と、そのようなノードに対しパス設定要求を送出する手段とを備えることが望ましい。
【0056】
また、マルチキャスト転送経路のリーフノードは、自身が収容するクライアントの当該データの視聴状態を判定する手段と、この判定する手段が当該マルチキャストエッジLSRに到達するマルチキャストLSPを不要と判定した場合には、当該マルチキャストMPLSパスの不要部分を削除する手段とを備え、この削除する手段は、離脱要求メッセージに離脱対象のマルチキャストLSP情報を格納して送出する手段を備え、マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該離脱要求メッセージの情報からパス離脱要請をしているリーフノードまでのマルチキャストツリーの枝LSPを削除する手段を備えることが望ましい。
【0057】
また、設定されたマルチキャストLSPに部分ツリーを追加するために、部分ツリーを追加する接木ノードを選択する手段と、前記接木ノードに接木する部分ツリー情報を通知して接木処理を要請する手段と、接木処理を要請された前記接木ノードが前記マルチキャストMPLSパスを設定する手段により部分ツリーを構築する手段と、接木された部分ツリーの接木処理結果を、前記接木処理を要請する手段を備えたノードに通知する手段とを備えることが望ましい。
【0058】
さらに、前記部分ツリーを構築する手段が部分ツリーの構築に失敗したときには、前記接木処理を要請された接木ノードが当該失敗箇所の情報を収集して前記接木処理を要請する手段を備えたノードに通知する手段を備えることが望ましい。
【0059】
また、設定されたマルチキャストLSPの部分ツリーを剪定するために、部分ツリーを剪定する剪定ノードを選択して当該剪定ノードに剪定処理を要請する手段と、この剪定処理を要請する手段を備えたノードに対して前記剪定ノードにより削除する部分ツリー情報を通知する手段と、前記剪定ノードが前記マルチキャストMPLSパスを設定する手段により部分ツリーを剪定する手段と、剪定された部分ツリーの剪定処理結果を、前記剪定処理を要請する手段を備えたノードに通知する手段とを備えることが望ましい。
【0060】
また、マルチキャストMPLSパス設定時に同一転送サービスに含まれる複数のLSPを1つの束として扱うためのトラヒックエンジニアリングトンネルを識別するための第一の情報と、同一転送サービスを受けるトラヒックグループを識別するための第二の情報と、トラヒックエンジニアリングトンネル内でLSPを識別するための第三の情報とが、マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定する手段を備えることが望ましい。
【0061】
また、前記第一および第三の情報がマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定する手段を備えることが望ましい。
【0062】
また、前記第二の情報により様々な種別のトラヒックをLSPに対して割り当てる手段を備え、1つのLSPに対して複数のトラヒックを割り当てる手段を備えることが望ましい。
【0063】
また、既設のマルチキャストLSPツリーに新たにトラヒックを送出したいソースノードは、新たにトラヒックを流すことを要求しかつ当該ツリーのルートノードまでのLSP設定を行うことを要求する新規参入メッセージを生成する手段と、当該新規参入メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付する手段とを備え、前記ツリーのルートノードは、当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPを関連付ける手段と、当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップする手段と、前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付する手段とを備えることが望ましい。
【0064】
また、トラヒック送出を止めたいソースノードは、トラヒックを止めることを通知しかつツリーのルートノードまでのLSPを解除することを要請する送出解除メッセージを生成する手段と、当該送出解除メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付する手段とを備え、前記ツリーのルートノードは、当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでの解除要請のあったLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPの関連付けを解除する手段と、当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップすることを停止する手段と、前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付することを停止する手段とを備えることが望ましい。
【0065】
また、経路指定を要望するツリーの経路上のノードの情報として当該ツリーのルートノードからサブオブジェクトに対応するノードまでの距離を情報として保持する手段と、この保持する手段に保持された当該サブオブジェクトを深さ優先探索で前記ツリーを走査したときに通る順番で並べる手段と、前記保持する手段に保持された情報から前記ツリーの設定経路をネットワーク中のノードに明示的に指定する手段とを備えることが望ましい。
【0066】
また、着目する一つのメッセージが通過したノードの履歴を記録する手段と、マルチキャストツリーの分岐点でこの着目する一つのメッセージ同士の経路履歴情報を統合する手段と、この統合結果にこの分岐点を特定する情報を組み込むことによりこの分岐点を根とする部分ツリーを表現する手段とを備えることが望ましい。
【0067】
また、パス設定の失敗を検知したノードは、当該失敗箇所を前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに通知するメッセージを作成する手段と、この作成する手段により作成された当該メッセージを前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに送出する手段とを備え、前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードは、通知された前記失敗箇所を使わずにリーフノードまでの経路を再計算する手段と、この再計算する手段により再計算された経路を接木するLSRをマルチキャストパスを構成するLSRの中から選択する手段と、接木するパスの経路を前記接木するLSRに対して指示する手段とを備え、前記接木するLSRは、前記指示する手段により指示された経路にしたがってパス設定する手段を備えることが望ましい。
【0068】
本発明の第三の観点は、本発明のマルチキャストMPLS通信システムを備えたことを特徴とするネットワークである。
【0069】
本発明の第四の観点は、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明のマルチキャストMPLS通信方法を実行させる、あるいは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置を、本発明のマルチキャストMPLS通信システムに相応する装置として動作させることを特徴とするプログラムである。
【0070】
本発明の第五の観点は、本発明のプログラムが記録された前記情報処理装置読み取り可能な記録媒体である。本発明のプログラムは本発明の記録媒体に記録されることにより、前記情報処理装置は、この記録媒体を用いて本発明のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本発明のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接前記情報処理装置に本発明のプログラムをインストールすることもできる。
【0071】
これにより、コンピュータ装置等の情報処理装置を用いて、スケーラブルなコンテンツ配信が可能となり大規模コンテンツ配信ネットワーク環境を実現することができる。
【0072】
【発明の実施の形態】
(サポートするマルチキャストMPLS種別)
本発明のマルチキャストMPLSプロトコルではpoint−to−multipoint、multipoint−to−multipointのマルチキャストLSPの設定・削除・更新メカニズムをサポートする。Point−to−multipointのマルチキャストLSPはコンテンツ配信サービスのような、センターサーバから各クライアントにスター型のトポロジでマルチキャスト配信する場合に適用される。
【0073】
また本プロトコルで設定されたpoint−to−multipointのマルチキャストLSPにはIPトラヒック、VLANなどのEtherトラヒックなどのマルチプロトコルのトラヒックが収容可能である。例えばIPマルチキャストトラヒックの場合には、図1に示すように、本プロトコルで規定されるpoint−to−multipoint LSPには1)単一のsenderから送信される単一マルチキャストアドレス宛の(S,G)、2)任意のsenderから送信される単一マルチキャストアドレス宛の(*、G)、複数のsenderから送信される単一マルチキャストアドレス宛の({S}、G)、3)複数のsender、複数のマルチキャストアドレス宛の({S}、{G})のマルチキャストトラヒックが収容可能である。
【0074】
このプロトコルではマルチキャスト転送経路トポロジを共有し、同一の転送制御で転送されるトラヒックが同一のFECとして扱われる。
【0075】
本プロトコルを用いればmultipoint−to−multipointのマルチキャストLSPも設定可能である。multipoint−to−multipointのマルチキャストLSPはセンターサーバを冗長化したマルチキャスト配信や、双方向テレビ電話会議などの配信形態に利用される。この配信形態では、図2に示すようにランデブーポイントまで複数のSenderのpoint−to−pointのLSPが接続され、ランデブーポイントからスター型のマルチキャスト配信を行う通信形態である。multipoint−to−multipointのマルチキャストLSPはRPを設定し、SenderからRPノードまではpoint−to−pointのLSPを設定する。RPからリーフノードまではRPノードを起点とするmultipoint−to−multipointのLSPを設定することで実現される。この場合、SenderからRPノードまでのpoint−to−pointのLSPはRPで終端されず、RPノード起点のmultipoint−to−multipointのマルチキャストLSPに接続される。つまりSenderからリーフノードまでMPLS転送される。
【0076】
(対応するマルチキャスト配信アプリケーション)
本プロトコルで規定されるマルチキャストMPLSプロトコルは種々のマルチキャスト通信形態を持つアプリケーションに対応することができる。例えば、マルチキャスト配信サーバと連携したマルチキャストLSPを設定したい場合には、マルチキャストトラヒックのsenderがトラヒック受信者までの全リーフ上にマルチキャストLSPが確立されたことを確認した後で、トラヒック送出を行うことが望ましい。このような場合には、マルチキャストLSPはSender起動のパス設定メカニズムで設定されることが望ましい。
【0077】
またQoS保証を実現するマルチキャストLSPを設定するためには、単一のノードがネットワークのQoS情報をもとに最適なマルチキャストLSPを設定することが望ましいのでSender起動のパス設定メカニズムが有効である。
【0078】
また、マルチキャストトラヒックを受信するクライアントの視聴状態に応じて最適なマルチキャストLSPを設定したい場合には、リーフ起動のパス設定メカニズムが必要になる。このような例としては、リーフノードがIGMPを実装し、クライアントのマルチキャストトラヒックの視聴状態を監視しながら、リーフ起動でマルチキャストLSPを設定する場合が想定される。
【0079】
また両アプリケーションが混在する環境も想定されるため、Sender起動でも、リーフ起動でも同一のマルチキャストLSPが設定可能となるメカニズムがマルチキャストMPLSプロトコルに求められる。
【0080】
(実現されるマルチキャストLSP設定機能と起動メカニズム)
本プロトコルには、このようなマルチキャストアプリケーションに対応するため、Sender起動のパス設定メカニズム、リーフ起動の両方のパス設定メカニズムが実装されている。
【0081】
Sender起動のマルチキャストLSP制御メカニズムには、1)マルチキャストパスツリー設定メカニズム、2)マルチキャスト部分ツリー追加メカニズム、3)マルチキャスト部分ツリー削除メカニズムが実装されている。またリーフ起動のマルチキャストLSP制御メカニズムには4)マルチキャストパスツリー設定メカニズム、5)リーフ設定メカニズム、6)リーフ削除メカニズムが実装されている。図3に本プロトコルで実現されるマルチキャストLSPの設定機能概要を示す。パスの設定・削除、部分ツリーの追加・削除動作に対してSender起動、リーフ起動のLSP制御は同一のマルチキャストLSPツリー状態
(効果)を設定できるように設計されており、プロトコル上、Sender起動とリーフ起動のマルチキャストLSP制御が相互にインターワーク可能となるアーキテクチャとなっている。
【0082】
(プロトコル基本動作概要)
次に、本マルチキャストMPLSプロトコルで実現されるマルチキャストLSP設定の基本動作を説明する。本マルチキャストMPLSプロトコルはRSVP−TEプロトコルにマルチキャストLSP設定機能を機能拡張することにより実現される。図4に、Senderを起点としたマルチキャストLSPの設定概要を示す。図4に示すようにマルチキャストLSPを設定するSenderは、Path messageに設定するツリー情報をTERO情報として格納する。ETROを用いた明示的なマルチキャストLSPの設定概要は図5に示す。図5ではN#1〜N#13のノードでネットワークが構成されている。このとき、図に示したトポロジでpoint−to−multipointのLSPを設定する場合を想定する。この場合、ソースノードによって規定されるTERO情報は図5内に示すとおりで、ソースノードを起点としてDepth−first−orderで規定される。ノード番号に付与された()内の数値はソースノードからの距離情報としてホップ数を示す。このようにしてPath messageはこのTERO情報をもとにツリー下流ノードでコピー分岐され、リーフノードまで転送される。図4に示すようにPath messageがリーフノードまで到達すると、リーフノードがマルチキャストLSPを設定可能な場合には、リーフノードと1ホップ上流ノード間の転送に使用されるラベル値を付与しResv messageをPath messageが到達した逆経路に従って、上流に通知する。その後、パスの設定が可能な場合は上流ノードで順々にラベル値が付与される。上流に通知されるResv messageはツリー分岐点のノードでマージされ上流に通知される。この動作がSenderまで繰り返されることによりマルチキャストLSPのパス設定が完了する。この動作はユニキャストのRSVP−TEで使用されるDownstream On Demandモードと同一のアーキテクチャによって動作する。
【0083】
(M−LSRに設定されるマルチキャストLSP情報)
本プロトコルを用いて、このような動作でマルチキャストLSPを設定した場合に、マルチキャストLSP上のLSRに設定されるLSP情報について概観する。図6に設定されるマルチキャストMPLSのLSP情報とLSRの保持情報を示す。掲載される図は、A、B、C、D、E、F、GのLSRで構成されるマルチキャストLSPを示している。本プロトコルでマルチキャストLSPが設定されると、ツリー上のLSRには入出力ポートでラベルスワッピングするためのMPLSフォワーディングテーブルが構成される。掲載される図のLSR(B)では、入力インタフェースIf1からラベル値:30で入力したMPLSパケットは、出力インタフェースIf2、If3でラベル値15、65にラベルスワップされて転送される。このとき、本プロトコルのマルチキャストLSP設定メッセージには、LSP内に収容されるセッション情報が含まれるため、この情報があわせて各ツリー上のLSRに設定されている。図6の例では、IPマルチキャストトラヒック(S,G)がマルチキャストLSPで転送されているので、各LSRには(S,G)情報がFEC情報として登録されている。
【0084】
(Multicast Session)
既存のRSVP−TEで定義されているSESSION Objectはマルチキャスト用途ではないため、本発明では新たにマルチキャスト用のSESSION Objectを定義する。
【0085】
提案では、マルチキャストのトンネルを一意に識別するために、新しいC−TypeとしてSESSION Object MULTICAST_ LSP_TUNNEL_IPv4、MULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv6を追加する。 MULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv4とMULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv6はTunnel Sender AddressとMulticast Tunnel IDをもつ。このようにトンネルを一意に識別するためにTunnel Sender Addressを入れることで、ユニキャストと同様にトンネルは複数のマルチキャストLSPをセットとして扱うことが出来るようになる。
【0086】
ユニキャストのRSVP−TEの定義ではLSP_TUNNEL_IPv4またLSP_TUNNEL_IPv6のtunnel endpointに終端点アドレスを入れることになっているが、これをマルチキャストに拡張するために、このtunnel endpointにマルチキャストアドレスを入れて、SESSIONを識別することも考えられる。ただし、この場合はtunnel endpointの領域が1アドレス分しか定義しない場合には扱うことが出来るマルチキャストグループが1つに限られてしまうため、複数のマルチキャストLSPをセットとして扱うことができない問題点、そもそもIPマルチキャストトラフィックしか転送できなくなる問題点が存在するため、本発明では採用しない。マルチキャストトンネルを一意に識別するためにはTunnel end pointだけではなく、Tunnel sender addressでも可能であるので、本発明ではTunnel sender addressを用いる。
【0087】
図7に、新たに定義するMULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv4とMULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv6のフォーマットを示す。
【0088】
(FEC)
本プロコトルでは、FEC Objectという新しいObjectを定義する。FEC Objectは本プロトコルで、規定されるマルチキャストMPLS転送で同一の転送サービスを受けるトラヒックグループを規定するために用いられる。たとえば、IPのマルチキャスト転送を考慮する場合には、同一の転送FEC ObjectはLSPに割り当てられたマルチキャストグループを表す。FEC Objectにはグループアドレス(G)や、グループアドレスとソースアドレスのセット(S、G)、が入れられる。(*、G)のIPマルチキャストトラヒックを収容する、場合には前者のTypeのFEC Objectを使用し、(S,G)、({S},{G})のIPマルチキャストトラヒックを収容する場合には後者のTypeのFEC Objectを使用する。({S},{G})の場合には複数のソースアドレス、グループアドレスが必要になるため、当該TypeのFEC objectが複数含まれることになる。
【0089】
また従来のpoint−to−pointのRSVP−TEではsenderのみがFEC情報をもち、FEC情報が途中ノードに伝えられることはなかった。しかしながら、マルチキャストMPLS環境下では、先に述べたようにマルチキャストLSPの途中ノードがパス設定・削除・修正起動者となり得るため、途中ノードがFEC情報を持つことが必要となる。上記の例の一つとしてはLeaf Initiate型のマルチキャストツリー生成・削除・修正があり、この機能をサポートするためには、途中ノードはFEC情報を持たなければならない。あるマルチキャストグループのLSRである途中ノードはそのマルチキャストグループに対するLeafからの参加要求パケットを横取りできなければならない。横取りするためにマルチキャストグループの情報を知る必要がある。
【0090】
FEC Objectは長さの異なるsubobjectの集合とする。subobjectとして本バージョンではIPv4のShared Multicast Tree、Source_Specific Multicast TreeとIPv6のShared Multicast Tree、Source_Specific Multicast Treeを定義する。FEC Objectに新たなsubobjectを定義することによって、本プロトコルが、例えばEthernet(登録商標)のようなトラヒックを扱うことが出来る。しかし、IP以外のトラヒックについては本バージョンでは定義を行わない。このようにマルチキャストアドレスをSession Objectに含まないことによって、1つのTunnelが複数のマルチキャストLSPを扱うことができる。FEC Objectは長さの異なるsubobjectの集合なので、1つのLSPに対して複数のマルチキャストグループを持つことができる。FEC Objectは下記の特徴を持つ。
▲1▼FEC ObjectはEROと似たフォーマットとする。
▲2▼FEC Objectは長さの異なるsubobjectの集合からなる。▲3▼subobjectは共通のヘッダを持ちヘッダ内にはsubobjectの種別を識別するためのTypeとsubobjectのトータルの長さを示すLengthを持つ。
▲4▼Typeは4つ。 Shared_Multicast_Tree_IPv4、Source_ specific_Multicast_Tree_IPv4 、Shared_Multicast_Tree_IPv6 、Source_Specific_Multicast_Tree_IPv6
【0091】
FEC Object全体のフォーマット(subobjectの集合)を図8に示す。Subobjectの共通ヘッダ(TypeとLengthと実際の中身)を図9に示す。図9のTypeはSubobjectのタイプであり、
0:Shared_Multicast_Tree_Ipv4
1:Source_specific_Multicast_Tree_Ipv4
2:Shared_Multicast_Tree_Ipv6
3:Source_specific_Multicast_Tree_Ipv6
である。また、Lengthは、Subobjectトータルの長さでByte単位であり、最低4で4の倍数でなければならない。
【0092】
SubobjectであるShared_Multicast_Tree_IPv4を図10に示す。図10のTypeは、
0×00 Shared_Multicast_Tree_Ipv4
である。また、Lengthは、
The Length is always 8.
である。
【0093】
SubobjectであるSource_specific_Multicast_Tree_IPv4を図11に示す。図11でTypeは、
0×01 Source_specific_Multicast_Tree_Ipv4
である。Lengthは、
The Length is always 12.
である。
【0094】
SubobjectであるShared_Multicast_Tree_IPv6を図12に示す。図12でTypeは、
0×02 Shared_Multicast_Tree_Ipv6
である。Lengthは、
The Length is always 20.
である。
【0095】
SubobjectであるSource_specific_Multicast_Tree_IPv6を図13に示す。図13でTypeは、
0×02 Source_specific_Multicast_Tree_Ipv6
である。Lengthは、
The Length is always 36.
である。
【0096】
(明示的なマルチキャスト転送経路指定とTree Record Route Object)
RSVP−TEの使用目的として明示的経路設定がある。RFC3209では明示経路を表すため、Explicit Route Object(ERO)を定義している。EROは経路上のノードを表すSubobjectのリストである。マルチキャストの場合、パスはツリー状に形成される。このため、EROをツリーが表記できるよう拡張する必要がある。ここで、Tree Explicit Route Object(TERO)を定義する。
【0097】
TEROはPath messageのように主にパス設定に関わるメッセージ中に存在する。TEROはそのメッセージが転送されるSubtree上の全ノードを示す。特にsenderからPath messageのTEROは自身を起点とするマルチキャストツリーのトポロジ情報を含んでいる。これらの情報は通常メッセージの作成者以外は削除することができない。このため、TEROはツリーを構成する全ノードにマルチキャストツリーのトポロジを通知するために使用される。
【0098】
TEROはマルチキャストツリーの構成ノードを示すSubobjectからなる。ツリー構造を表現するため、TEROにはツリーの接続状況を示す情報が必要となる。この情報は、各Subobjectをdepth−first−orderに並べ、かつ各Subobjectにsenderから対応するノードまでの距離を記録することで保持される。
【0099】
図14にマルチキャストツリーとそれに対応するTEROの表記を示す。図15にTree Explicit Route Objectのフォーマットを示す。図15のLは、サブオブジェクト末端となるexplicit routeの属性を示す。strict explicit routeの末端であれば0。loose explicit routeの末端であれば1。図15のTypeは、
0x01 IPv4 address
0x02 IPv6 address
である。Lengthは、サブオブジェクトの長さ(byte表記)である。IPv4/6 addressは、サブオブジェクトが示すノードのIPv4/6アドレスである。ノードが複数のIPアドレスを持つ場合、ツリーの入り口インタフェースのIPアドレスを記録する。Prefix lengthは、IPv4/6 prefixの長さである。Distanceは、senderからサブオブジェクトが示すノードまでの距離であり、Loose explicit routeの区間の距離は1とする。
【0100】
(明示的なマルチキャスト転送経路の Strict と Loose指定)明示経路の種類として2つの経路が存在する。Strict explicit routeはパスの経路を明示的に設定する方式である。Loose explicit routeはパスの両端だけを明示的に指定し、途中経路をメッセージの作成者が決めずに他の経路設定アルゴリズムやノードに計算させる方式である。外部アルゴリズムの例としてはOSPF−TEやIS−IS−TEなどがあげられる。これらの経路指定はリンクごとに指定が可能である。そして、一つのマルチキャストパス中にStrict explicit routeとLoose explicit routeが混在する状況も存在する。
【0101】
このため、TEROにはこれらの経路指定法の使用箇所を示す情報が必要となる。この条件を満たす情報としては、Subobjectが示すノードの入力リンクが属するパスの経路指定法に関する情報があげられる。すなわち、ノードの入力リンクがStrict explicit route指定されたパスの一部であるならば、そのSubobjectは当該ノードがStrict explicit routeであるという情報を持つ。
【0102】
ここで、sender−ノード間の距離についてマルチキャストツリーの一部がLoose explicit route指定されている場合を想定して考える。この場合、Loose explicit route指定されている区間の正確な距離は、通常測定不能である。このため、sender−ノード間の距離を求めるのは困難になる。そこで、本プロトコルではLoose explicit route指定されたパスの両端部分のノード間は距離が1であると定義する。この条件を用いることで、前節で挙げたTEROの記述法を使用してマルチキャストツリーを表現することが可能となる。
【0103】
(マルチキャスト転送経路情報の記録とTree Record Route Object)
RSVP−TEで使用されるメッセージは通過した経路を情報として保持する。メッセージを受け取ったノードはこの情報をパスのループ検出や経路の確認に使用する。Record Route Objectはこの通過経路情報を保持するObjectである。RROは通過ノードを示すSubobjectのリストである。これらのSubobjectは通った経路順に整列される。このため、メッセージがパスの両端に到着するとき、RROはパスの全トポロジを示す。
【0104】
マルチキャスト通信の場合、複数のメッセージを情報統合し、1つのメッセージにまとめることがある。この場合、RROはそれらのメッセージが通ってきたすべてのノードを示す。このため、RROをツリー構造が表せるように拡張する必要がある。ここでこの拡張されたRROをTree Record Route Object(TRRO)と呼ぶ。
【0105】
メッセージが分岐ノードで情報統合されるとき、各メッセージのTRROも同時に統合される。これらのTRROはそのメッセージが通ってきた下流のサブツリーのトポロジを示す。情報統合されたTRROはこれらのTRROを線形結合したものである(図16)。分岐点の情報を結合結果に挿入することで、新しいTRROには分岐点を根とするSubtreeのトポロジ情報が書き込まれる。メッセージがResv messageでかつマルチキャストツリーのsenderに届いたとき、メッセージ中に含まれるTRROにはマルチキャストツリー全体の情報が書き込まれる。ツリーの情報を示すために、TRROのSubobjectはTEROのsubobjectと同様にdepth−first−orderで並び替えられる。各Subobjectはsenderから当該ノードまでの距離情報を保持する。TRROに書き込まれたツリーのトポロジ情報はPath messageのRefresh動作時にツリーを構成する全ノードに配布される。
【0106】
図17にTree Record Route Objectのフォーマットを示す。図17のTypeは、
0×01 Ipv4 address
0×02 Ipv6 address
である。Lengthは、サブジェクトの長さ(byte表記)である。Ipv4/6 addressは、
A 32/128−bit unicast,host,address.
である。Prefix lengthは、32である。Flagsは、
0×01 Local protection available
で、下流ノードがlocal repairでないことを示す。また、
0×02 Local protection in use
で、下流ノードでlocal repairできることを示す。Distanceは、senderからサブオブジェクトが示すノードまでの距離であり、Loose explecit routeの区間の距離は1とする。
【0107】
(ソース起動のマルチキャストLSP設定処理)
ツリールートの決定には2種類の方法が存在し、本プロトコルは2つの方法ともサポートする。1つ目はツリールートの計算はNMS or ソースが行うものであり。2つ目はL3のマルチキャストルーティングプロトコルによって計算されるものである。1つ目の方法はTEを実現するためには適した方法であるが、NMSやソースに負荷が集中するという不利点がある。2つ目の方法は既存マルチキャストルーティングプロトコルを利用できるという利点がある。
【0108】
簡単のために、1つ目の方法に限定して記述を行う。以下の手順を踏んで、Sender Initiated型のマルチキャストLSPの設定を行う。
▲1▼ツリーの計算結果に基づきソースがPath Messageを作成し、Path Messageを利用してツリーを設定する。ソースは、マルチキャストのSESSIONを識別するためのSESSION ObjectやLABEL_REQUEST、TREE EXPLICIT ROUTE Objectを含んだRSVPのPath Messageを作成する。その後ソースがPath MessageをLeafに向かって送付する。
▲2▼Path MessageはTEROに記されたノード上を通り、枝ノードではコピーされる。各ノードではSESSIONとそれに対するSender Template、FECをそのMulticast状態として記録する。
▲3▼LeafにPath Messageが届いたらLABEL Objectを含んだResv Messageをソース側へ送付し、Labelをバインドする。
▲4▼最終的にResv Messageがソースへ到着した時点でツリーの設定が終了し、ソースはトラヒックを流すことが可能となる。
【0109】
大規模マルチキャストツリーを構築するためには、ソースへResv Messageが同時にかつ大量に到着することをさける必要がある。本目的のためにResv Messageをマージする。図18にマルチキャストLSPの設定シーケンスを示す。ルータC,D、Eにとっての枝ルータであるコアルータBはResv Messageをマージする。マージ後Resv messageを上流へ送付する。
【0110】
Path Messageを受信したノードはSESSION objectとSENDER_TEMPLATEを抜き出し、そのノードが管理している情報と比較し、そのPath Messageが最初のパス設定のためのものなのか、リフレッシュのためのものなのかを調査する。もし受信したPath Messageが最初のパス設定の場合、RSVPやRSVP−TEで規定されているPath Message内の必要な情報と、今回FEC objectで定義されたFEC情報を記録する。
【0111】
TEROを用いてツリーを作成する場合、TEROを含んだPath Messageを受信したノードはTEROで記述されている隣接ルータのアドレスを取り出し、そのアドレスをPath Messageの宛先アドレスとし、Path Messageを隣接ルータへ送付する。
【0112】
ツリールートの計算を分散的に行うために、途中ノードやリーフノードがルート計算を行うことが必要な場合もある。本発明はこれもサポート可能である。もし途中ノードやリーフノードがマルチキャスト全体のツリー情報を用いずにサブツリー情報だけで、ツリールートを計算しサブツリーを設定すると、同じマルチキャストサブツリーに延ばした枝が交差するかもしれない。従ってツリー上の全ノードが設定しようとしているツリートポロジ全体の情報を持つことが必要となる。全ノードがツリートポロジ全体の情報を持つために、TEROはRSVP−TEのEROと異なり、TEROでExplicit Nodeを指定するsubobjectを削除せずに途中ノードはTEROをそのまま送らなくてはならない。
【0113】
各ノードはTEROからツリー情報を記録する。これにより全ノードが設定しようとしているツリーの全トポロジ情報を持つことが出来る。
【0114】
Path Messageの宛先アドレスはユニキャストアドレス、またはマルチキャストアドレスが設定される。これはツリー計算方法によって決まる。ツリールートの計算はNMS or ソースが行い、ソースがPath MessageのTEROを用いてツリーを作成する場合は、ユニキャストアドレスを用いる。ソースノードがツリールートの計算を行わず、マルチキャスト配信がL3のマルチキャストルーティングプロトコルによって行われる場合にはマルチキャストアドレスを用いる。
【0115】
大規模マルチキャストツリーを構築するためには、ソースへResv Messageが同時にかつ大量に到着することをさける必要がある。本目的のために本発明ではResv Messageをマージする。複数の下流ノードへPath Messageを送ったノードは、各Path Messageに対するResv message返って来た時点でResv Messageを上流へ送付する。Resvマージする際、受信したResv Messageに含まれるTRROを使って、新たなTRROを作成する。TRROはマルチキャストサブツリーを表現している。そのサブツリーはTRROを作成したルートノードを持つ。
【0116】
マルチキャストLSPの設定時に様々なエラーが発生するかもしれない。RSVP、RSVP−TEではPathErr、ResvErrが定義されている。本発明でもPathErrは帯域確保失敗、TEROが示すNext Hopを知らない、タイマー消滅などの理由により、Setupが失敗したこと、Stateが消滅したことをSenderへ知らせるために送付する。
【0117】
同様にResvErrは妥当でないラベルを割り当てられたりした場合、タイマー消滅などの理由により、Resvが失敗したこと、Stateが消滅したことを受信者へ知らせるために送付する。
【0118】
図19にPath Messageのフォーマットを示す。FEC objectやTREE_EXPLICIT_ROUTE objectがPath Messageに追加されている。またSESSION objectに新しいC−Typeも加わった。
【0119】
図20にResv messageのフォーマットを示す。TREE_RECORD_ROUTE objectがResv messageに追加されていることに注意されたい。またSESSION objectに新しいC−Typeも加わった。
【0120】
図21にPathErr Messageのフォーマットを示す。SESSION objectに新しいC−Typeも加わったことに注意されたい。
【0121】
図22にResvErr Messageのフォーマットを示す。またSESSION objectに新しいC−Typeも加わった。
【0122】
(ソース起動のPrune処理)
本節ではマルチキャストLSPに部分ツリーを構成するLSPを接木するためのGraft処理を定義する。本節で規定するGraft処理はSender指定によるマルチキャストツリーの一括追加機能を備えるため、マルチキャストトラヒックの収容替えやリルーティングなどのトラヒックエンジニアリングのアプリケーションに利用可能である。また規定するGraft処理では部分マルチキャストLSPの接木処理をスケールさせるために、ツリー途中からのマルチキャストLSP設定処理を可能にする。このため、ツリー途中の任意のノードより部分ツリーの接木処理が実行可能である。Graft処理に当たっては部分LSPを接木するツリー途中ノードをGraftノードとする。Senderが、Graftノードに、接木する部分マルチキャストLSP情報をGraft メッセージに格納し通知する。Graft処理を高速化するため、メッセージ送出者とGraftノード間のノードは当該メッセージを処理せず、中継するのみである。Graft メッセージを受信した、Graftノードはメッセージより、TEROに代表されるLSP設定情報を抽出し、Path/Resv messageにより部分マルチキャストLSPのGraft処理を実行する。このGraft処理はSenderからだけでなく、ネットワークマネジメントシステム、ポリシーサーバからでも実行できる。
【0123】
図23にraft処理のメッセージシーケンス概要を示す。この例ではSender AがGraftノードEにGraftメッセージを送出し、ノードE配下に部分マルチキャストツリーを接木している。Graftメッセージを受信したGraftノードEはGraftノードに包含されたTEROにより接木する部分ツリー情報を抽出する。抽出した部分ツリーに対してマルチキャストMPLSパスを設定するため、Path messageを送出しツリーを作成する。
【0124】
この例ではノードE配下のリーフノードF、Gに部分マルチキャストツリーを構築している。Graftノードが部分マルチキャストツリーの設定をResvmessageにより確認すると、Graft処理による設定ツリー情報をGraft起動者、この例ではSender、に通知する。この通知はGraftノードに到着するResv message内に格納される設定ツリー情報であるRROをマージして生成された部分ツリー情報を示すRROに変換し、当該RROを含むGraftNotifyメッセージ(RRO)をSenderに通知することにより実施される。Senderへ部分ツリー構築完了を即座に通知するためにGraftNotifyメッセージは途中ノードで処理されず、Senderへ中継される。
【0125】
図24はGraft処理の部分マルチキャストツリー生成にエラーが発生した場合のメッセージシーケンスを示す。この場合はGraf指示された部分ツリーの全体の設定はできず、ツリーの一部が設定される例を示す。ツリーの設定が不能なリーフからは、ツリー設定が不能となった理由を示すエラーコードを含んだPathErrメッセージがGraftノードに向けて送出される。当該PathErrメッセージを受けたGraftノードはError情報をGraftErrメッセージに格納してGraft起動者であるSenderに通知する。
【0126】
Graft指示されたGraftノードがGraft処理機能をサポートしていない場合には、Graft処理機能を未サポートであることを示すエラーコードをGraftErrメッセージに格納し、Graft起動者であるSenderに通知する。GraftノードがGraftメッセージにより指定されたTEROなどのツリー生成パラメータが不正であることを検知すると当該エラーを示すエラーコードをGraftメッセージに格納し、Graft起動者であるSenderに通知する。このような例としては、Graftノード配下に既にTEROで指定された部分マルチキャストツリーが設定されている場合や、TEROで設定を指示された部分マルチキャストツリーの設定がGraftノード配下に存在せず、原理的に不可能である場合などが含まれる。
【0127】
Graft処理を実行するために、1)Graft message、2)GraftNotify、3)GraftErr messageを追加する。
【0128】
Graft メッセージは接木する部分M−LSP情報を含み、Graftノードに部分M−LSPの設定を実施させるために使用される。Graft メッセージフォーマットは図25のとおりである。<SESSION>オブジェクトによりGraft対象のマルチキャストセッションを特定し、<TREE_EXPLICIT_ROUTE>オブジェクトによりGraftする部分ツリーのトポロジ情報を指定する。
【0129】
GraftNotify メッセージはGraftノードによって、Graft message送出者に部分M−LSPの設定結果を通知するために使用される。GraftNotifyメッセージフォーマットは図26のとおり。<TREE_RECORD_ROUTE>オブジェクトにより設定された部分ツリー情報を格納する。
【0130】
GraftErr メッセージはGraftノードによって、PathErr情報が格納され、Graft message送出者に部分M−LSPの設定エラー情報を通知するために使用される。GraftErrメッセージフォーマットは図27のとおり。<ERROR_SPEC>オブジェクトにエラー情報を格納する。図28、図29に本Graft処理におけるメッセージフォーマットの変遷を示す。
【0131】
(ソース起動のPrune処理)
本章ではマルチキャストLSPの部分ツリーを構成するLSPを削除するPrune処理を定義する。本章で規定するPrune処理はSender指定によるマルチキャストツリーの一括削除機能を備えるためマルチキャストトラヒックの収容替えやリルーティングなどのトラヒックエンジニアリングのアプリケーションに利用可能である。規定するPrune処理では部分マルチキャストLSPの削除処理をスケールさせるために、ツリー途中からのマルチキャストLSP削除処理を可能にする。部分LSPを削除するツリー途中ノードをPruneノードとし、SenderがPruneノードに削除する部分マルチキャストLSP情報をPrune messageに格納し通知する。Prune処理を高速化するため、メッセージ送出者とPruneノード間のノードは当該メッセージを処理せず、中継するのみである。Prune messageを受信したPruneノードは、メッセージよりTEROに代表されるLSP情報を抽出し、PathTear messageを用いて部分マルチキャストLSPのPrune処理を実行する。
【0132】
図30にPrune処理のメッセージシーケンス概要を示す。この例ではSender AがPruneノードEにPruneメッセージを送出し、ノードE配下に部分マルチキャストツリーを削除している。Pruneメッセージを受信したPruneノードEはPruneノードに包含されたTEROにより削除する部分ツリー情報を抽出する。抽出した部分ツリーに対してマルチキャストMPLSパスを削除するため、PathTearメッセージを送出しツリーを削除する。この例ではノードE配下のリーフノードF、G、Hの部分マルチキャストツリーを削除している。PruneノードがPathTearを送出すると、部分マルチキャストツリーの削除完了をPrune起動者であるSenderに通知するためにPruneNotifyメッセージに削除した部分ツリー情報を示すRROを格納し送信する。Senderへ部分ツリー構築完了を即座に通知するためにPruneNotifyメッセージは途中ノードで処理されず、Senderへ中継される。
【0133】
Prune指示されたPruneノードがPrune処理機能をサポートしていない場合には、Prune処理機能を未サポートであることを示すエラーコードをPruneErrメッセージに格納し、Prune起動者であるSenderに通知する。PruneノードがPruneメッセージにより指定されたTEROなどのツリー生成パラメータが不正であることを検知すると当該エラーを示すエラーコードをPruneメッセージに格納し、Prune起動者であるSenderに通知する。このような例としては、Pruneノード配下に既にPruneで指定された部分マルチキャストツリーが存在していない場合や、TEROで削除を指示された部分マルチキャストツリーの削除がPruneノード配下に存在せず、原理的に不可能である場合などが含まれる。
【0134】
Prune処理を実行するために、1)Prune message、2)PruneNotify、3)PruneErr messageを追加する。
【0135】
Pruneメッセージは削除する部分M−LSP情報を含み、Pruneノードに部分M−LSPを削除させるために使用される。Pruneメッセージフォーマットは図31のとおりである。<SESSION>オブジェクトによりPrune対象のマルチキャストセッションを特定し、<TREE_EXPLICIT_ROUTE>オブジェクトによりPruneする部分ツリーのトポロジ情報を指定する。
【0136】
PruneNotify メッセージはPruneノードによって、Prune message送出者に部分M−LSPの設定結果を通知するために使用される。PruneNotifyメッセージフォーマットは図32のとおり。<TREE_RECORD_ROUTE>オブジェクトにより設定された部分ツリー情報を格納する。
【0137】
PruneErrメッセージはPruneノードによって、部分マルチキャストLSPの削除エラー情報を通知するために使用される。PruneErrメッセージフォーマットは図33のとおり。<ERROR_SPEC>オブジェクトにエラー情報を格納する。図34、図35に本Prune処理におけるメッセージフォーマットの変遷を示す。
【0138】
(リーフ起動のJoin処理)
Leafが、あるマルチキャストグループのデータを受信したい場合Joinメッセージを送信する。JoinメッセージはLeafが要求するQoSを満たすパス設定をパス追加動作を行うノードに依頼するために用いられる。Joinメッセージの送信対象は、2つの場合が存在する。
【0139】
1つがグループのsenderへ送る場合である。この場合、Join要求を出したLeaf(Join Leaf)までの枝は、senderまでのパス上に存在する、対象ツリーの情報を持ったノードのうち、最もLeafに近いノードで分岐する。このノードをGraftノードと呼ぶ(Graftの部分参照)。もう1つがTEを用いて明示的に追加パスが分岐する点を示す場合である。いずれの場合においても、パスの追加動作は追加パスの分岐点となるノードが行う。分岐点の位置のほかにも分岐点からJoin Leafまでの経路を決定する必要がある。この経路はJoinメッセージの経路履歴であるRecord Route Objectが示す経路と同一のものである。またノードはRecord Route Objectを確認することでツリー上のほかのノードとの交差がないか、すなわち追加経路がloop freeであるかを検出する。本ドラフトで紹介する方式ではこれらのアルゴリズムを用いて転送経路を決定した後、要求帯域を確保する。
【0140】
ここで、パス設定の流れを説明する(図36,図37)。まず、グループに参加するLeafはSenderもしくはTEROを用いてexplicitに指定されたGraftノードに対しJoinメッセージを送信する。ここで、JoinメッセージがGraftノードに到着するまでの流れについて述べる。
【0141】
まず、SenderがJoinメッセージのあて先である場合について説明する。Senderへの道筋は外部のプロトコルが決定したもの、もしくはSenderとJoin Leafを結ぶShortest Pathである。これらの経路決定ポリシーに従い、JoinメッセージはSenderに向けて送信される。メッセージを受け取った中間ノードは自分のFECテーブルを参照する。対象のグループに関するエントリが存在しない場合、Joinメッセージはその内容を変更されることなくSenderに向けて送信される。もしエントリが存在するならば、そのノードがGraftノードとなる。
【0142】
次にJoinメッセージ中のTEROにより明示的に経路、ならびにGraftノードが指定される場合について述べる。明示的にパス経路が指定されるので、Joinメッセージを受信したノードはGraftノードとして指定されているか判断する。Graftノードであることがわかれば、自分のFECテーブルを検索し、対象のグループに関するエントリの存在を確認する。もし存在しなければ、後述するJoinErrメッセージをJoin Leafに向けて送信し、Graftノードにはなれないことを通知する。エントリが存在する場合はそのノードがGraftノードとなる。
【0143】
Graftノードは設定されたパスの帯域を確保するため、Join Leafとの間でPath/Resv messageのやり取りを行う。要求帯域等のQoSパラメータはこのやり取りのさいに使用されるPath/Resv messageの中で指定される。
【0144】
パス設定が完了するとパスの追加によるツリーのトポロジ変更をSenderに通知する。このとき、JoinNotifyメッセージが使用される。このメッセージは途中のノードで、内容を変更されることなくsenderへと送られる。この変更情報を用いてsenderはツリーのトポロジ情報を更新し、Path refreshにおいて全ノードに通知する。Join Messageフォーマットは図38のとおり。
【0145】
Multicast Session objectには接続要求を出すマルチキャストフローを指定するためのセッション情報を入れる。これはメッセージを受信した各ノードがセッション管理テーブルの情報と比較するために用いられる。
【0146】
Tree Explicit Route ObjectはTEを用いて受信者が転送経路を指定するために用意される。記入される情報は、メッセージを出したJoin LeafからGraft nodeまでの経路である。
【0147】
前節で述べたJoin processの実行中にエラーが生じることがある。原因としてはメッセージの消失、帯域確保の失敗が挙げられる。これらのエラーは、PathErrなどのエラーメッセージによってメッセージの作成者に通知される。とくにPathErrメッセージは主だったエラーでは必ず発生し(図39,図40)、Path messageのsenderにエラーを伝える。これよりパス設定を実行するGraftノードがエラーを検知する。エラーを検知したGraftノードはその原因をJoin Leafに通知する。このときJoinErrメッセージが用いられる。JoinErrメッセージのフォーマットは図41のとおり。
【0148】
JoinErrメッセージの役割はエラー通知のみである。そして通知する内容はPathErr/ResvErrなどのエラーメッセージが通知した内容と同一である。そして、メッセージは受け取ったJoin Leafにおいてのみ処理される。JoinErrメッセージには以下に示すオブジェクトが存在する。
【0149】
Error_Specオブジェクトはエラーの原因やエラーの発生箇所が記録されており、JoinErrメッセージを作成するきっかけとなったエラーメッセージに記録されているものをコピーする。Policy_Dataはより詳しい情報を提供するために存在する。
【0150】
(リーフ起動のLeave処理)
マルチキャストグループから離脱したいノード(Leave Leaf)はツリーに対しleaveメッセージを送信して、パスの切断を依頼する。このとき切断されるパスの区間はLeafからツリーをsenderに向けてたどっていくときに最初に遭遇する分岐点(Prune node)とLeafを結ぶ区間である。leaveメッセージはPruneノードによって受理される。この動作より、leaveメッセージを受信した分岐点がPruneノードとなる。メッセージを受け取ったノードがPruneノードであることを判断するためは自分がツリーにおける分岐点であることを知る必要がある。分岐点となるための条件は下流の枝の数が2以上存在することである。下流の枝の数はFECテーブルに記載される。よってメッセージを受け取ったノードは自分が持つFECテーブルから自分がPruneノードであるのかを知る。メッセージを受信したPruneノードは枝の切断を行う。枝切断動作はPathTearメッセージを用いることで実現される。Leave LeafはPathTearメッセージの到着をもって、枝切断の完了を確認し、動作を終了する。送信したleaveメッセージが届かない、もしくはPathTearメッセージがLeave Leafに届かない状況は発生するかもしれない。そこで、Leave Leafはleave message送信時に再送タイマーをセットし、エラーを検知する。
【0151】
動作の流れについて述べる。(図42,図43)Leave Leafはleaveメッセージをsenderに向けて送信する。このとき、Leave Leafはleave messageの再送タイマーを設定する。メッセージはFECテーブルに記録されているPrevious hop情報に従って送られる。メッセージを受け取った中間ノードはleaveメッセージに記載されているマルチキャストグループならびにパスの情報を抽出する。そして自身が持つFECテーブル内の当該グループの下流の枝の数を参照する。枝の数が1つしかない場合、さらに上流にleave messageを送信する。2つ以上ある場合、leaveメッセージを受理する。Leave LeafにむけてPathTearメッセージを送信する。PathTearメッセージの到着を確認したLeave Leafは再送タイマーをストップし、パスの切断が完了する。PathTearメッセージ到着前に再送タイマーが満了した場合、再びLeaveメッセージをsenderに向けて送信する(図44)。Leave Messageのフォーマットは図45のとおり。
【0152】
(Multipoint to MultipointのLSP設定)
Multipoint to Multipointの実現方法について述べる。Multipoint−to−multipointのトラヒックを収容するため、MPLS−Rendezvous−Point(以下MRP)を定義する。MRPはPIM−SMのそれと似た役割をする。MRPは複数のSenderからトラヒックを受信し、配下の共有ツリーへ受信したトラヒックを配布する。MRPでは複数の入力Labelに対して複数の出力Labelをバインドする機能、ラベルスワップする機能を保持する。
【0153】
本発明はSenderの参加・離脱もダイナミックに行うことを可能とする。図46にMultipoint−to−multipointのトラヒック転送の様子を示す。複数のソースからのパケットをMRPが受信し、MRPが配下のマルチキャストLSPへ向かって転送を行う。MRPのラベル転送テーブルには、複数の入力ラベルに対して複数の出力ラベルが割り当てられている。
【0154】
以下簡単に説明するためにMRP配下のツリー管理の責任は、NMSまたはMRPを想定する。ただし、NMS、MRPに限らず、1つのSenderでもよい。同様にMRP配下のツリールートの計算、Leaf管理もNMSまたはMRPを想定する。ただし、NMS、MRPに限らず、1つのSenderでも良いし、分散的に行ってもよい。一般的にSender−MRP間毎、MRP−Leaf間では必要な帯域は異なることになるだろう。MRP−Leaf間の必要帯域は全Sender−MRP間の必要帯域の合計にすることが一般的なアプリケーションでは考えられる。
【0155】
本発明ではMultipoint−to−multipointのトラヒックを収容するために、Sender−MRP間のLSPとMRP−Leaf間のLSPは異なるLSPとして扱う。別管理を行うため、Sender−MRP間とMRP−Leaf間ではTunnel ID、LSP IDは異なる値を用いる。MRPがこの異なるTunnel ID、LSP IDの関連づけを行う。これにより Multipoint−to−multipointのマルチキャストの状態を保持する。LSPの収容状態を図47に示す。Sender A−MRP間、Sender B−MRP間、MRP−Leaf間はすべて異なるLSPとして扱い、Path/Resv Messageも各々で終端される。
【0156】
次にMultipoint−to−multipointのパス設定法を示す。ADD Messageを新しいメッセージとして追加する。ADD MessageはソースからMRPまでのユニキャストのLSPを設定する。以下のプロセスを経て、Senderは必要な帯域を確保する。
▲1▼SenderがADD MessageをMRPまで送付し、ADD MessageはソースからMRPまでのLSPを張り、リソースを確保する。
▲2▼ADD Messageを受けたMRPは、もし必要ならばPath Messageを作成するかもしれない。Path MessageをLeafに向かって送付しなければならない場合は下記のような場合が考えられる。
▲2▼―1)まだmultipoint−to−multipointのマルチキャストツリーが設定されておらず、最初のSenderが追加されたことがPath Messageを出すトリガーになる場合
▲2▼―2)すでにmultipoint−to−multipointのマルチキャストツリーが設定されている時に、新たにSenderが追加されてかつ、リソース追加が必要な場合
▲3▼LeafではMRPへResvを返し、MRPはResvを受信した時点でSenderへResvを返す
▲4▼Resvを受信したSenderは、それ以降はPath /Resv MessageでStateを更新していく
【0157】
図48は最初のSenderがツリーに参加する概要図で、図49がその詳細である。特に図49でMRSがSession変換テーブルを作成することに注意されたい。Sender A−MRP間とMRP−Leaf間はすべて異なるLSPとして扱うために、これらの異なるLSPの連携を取るために、Session変換テーブルを作成している。図49を用いて最初のSenderがツリーに参加するプロセスを説明する。下記のプロセスで最初のSenderがツリーに参加する。
▲1▼Senderから送付されたADD MessageはSenderからMRPまでは通常のPath Messageと同じ処理がされる。
▲2▼ADD Messageを受信したMRPは、ツリーの帯域予約を行うためにPath Messageを出す。
▲3▼MRP はPath Message出す前にSender−MRP間のLSPとMRP−Leaf間のLSPを関連づけるために、SESSION変換テーブルを作成する。SESSION変換テーブルには、SESSION ObjectやSENDER_TEMPLATEなどの情報をもつ
▲4▼その後MRPはPath MessageをLeafまで送出し、Path MessageがLeafに到着後、LeafがResv Messageを送出する。これによりMRP−Leaf間のリソースの確保を行う。
【0158】
図50は2つ目のSenderを追加する様子を示す。下記のプロセスで2つ目のSenderがツリーに参加する。
▲1▼追加されるSenderからADD Messageを送付する。
▲2▼ADD Messageを受信したMRPは、ツリー配下の帯域を増やす必要性について判断する。必要ならばPath Messageを送付する。不要ならばPath Messageを送付せずに、すぐにResv Messageを返す。
【0159】
図51にパス状態の保持シーケンスを示す。各Sender−MRP間とMRP−Leaf間、Sender A−MRP間とSender A−MRP間は独立にPath/ResvのS状態を更新する。もし特定SenderからPath Messageが来なくなったらば、そのSenderからの帯域は削減するかもしれないことに注意されたい。
【0160】
図52にパス解除シーケンスを示す。トラヒック送信を止めたいSenderはPathTear Messageを作成しMRPまで送付する。PathTear Messageを受信したSenderは、解除すべきSender−MRP間のLSPとMRP−Leaf間のLSPとの関連付けを止め、予約しているリソースを減らす必要があるかどうか判断を行い、減らす必要があるならばMRP−Leaf間のLSPの再設定を行う。
【0161】
ADD Messageのメッセージフォーマットを図53に示す。PathMessageと同じフォーマットを持つが、MRPにSenderが参加することを示すという追加機能を持つ。
【0162】
(トラヒックエンジニアリング)
Traffic Engineeringはネットワークの状況に適した経路制御をサポートのため、用いられる。ネットワーク内の情報はOSPF−TEのようにTraffic Engineeringをサポートしたルーチングプロトコルなどによって収集される。ネットワークの輻輳状況やパスの分布状況などが経路制御の際に使用される有効な情報である。情報の管理方式として2つの方式が考えられる。1つが集中管理型モデルであり、もう1つが分散管理型モデルである。本節ではこれらのモデルについて説明する。
【0163】
まず始めに集中管理型モデルについて説明する。トラヒック輻輳などの情報はネットワーク管理のために用意された単一ノードで管理される。例として、Network Management Server(NMS)やsender initiated tree のsenderなどが上げられる。その他のノードでは通常経路計算は行われない。このモデルでは情報が集中管理されるため、ループなどの検出が容易である。しかし情報が集中することにより、管理ノードの故障は既設、新設のパスの設定管理ができなくなるという重大な問題を引き起こす。このため、通常バックアップ用管理ノードが用意される。また、ネットワークトポロジの変更情報が管理ノードを経由して処理されることで、パストポロジの変更遅延が大きくなる。これらの特徴を考慮すると、集中管理型モデルは静的な、すなわちパストポロジの変更頻度が低いアプリケーションに適用することが望ましい。
【0164】
次に分散管理型モデルについて説明する。このモデルではネットワーク管理用のノードはネットワーク中に分散配置される。それぞれのノードはノード周りのネットワークの情報を考慮した経路を計算する。経路計算の局所化により、各ノードで必要となる計算による負荷は比較的軽くなる。このため、大規模な動的マルチキャストツリー、すなわちツリーのトポロジの変更頻度が大きいツリーの構築に適する。パスの設定方針としては2種類存在する。1つはsender initiatedなツリー設定であり、もう1つはLeaf initiatedなツリー設定である。次節よりそれぞれの設定方針について説明する。
【0165】
まず始めにSender initiatedなパス設定について説明する。通常、sender initiatedなツリーの経路は上記で示すようにsenderやNMSで行われる。ここで、複数のドメインを経由するマルチキャストツリーを構築する場合について考える。senderは通常自分が属するドメインのトポロジのみを認識している。しかし、ドメイン外の情報はドメインのエッジルータにより隠蔽されている。この場合、senderが属するドメイン内の経路をstrict explicit route指定し、ドメイン外の経路をloose explicit route指定する。ドメインのエッジノードが隣接するドメインの経路を計算する。
【0166】
ここで、マルチアクセスネットワーク上にパスが設定され、かつ、1つのツリーに対する入り口のエッジルータが2つ以上存在する場合を考える(図54)。それぞれのエッジルータは独自に経路計算を行う。このため、他方が計算した経路にもう一方が計算した経路が交差することがありうる。これらのノードが経路計算をする時刻はほぼ同じになると考えられるため、互いに通知しあうことは難しくなる。このため、一時的にループが形成される。これらの経路情報はResv messageのTRROメッセージとPath messageのRefresh動作を介してツリー上のノードに送られる。この情報を利用してループを解消する。
【0167】
次にLeaf Initiatedなツリー設定について説明する。Leafinitiatedなツリーの経路はsender以外のノードで行われる。計算するノードとしてはLeafや中間ノード、そしてNMSが存在する。Leafがグループに参加するときのようにツリーから新規参加ノードへパスを接木する場合、接木されたパスの経路はTEROなどで示される。しかし、各ノードがネットワーク全体の情報を持たずに自分が属するネットワークの情報のみを持つ場合、ループの形成を阻止する機能が必要となる。このため、本プロトコルでは局在化しているネットワーク情報を各ノードに配布することで情報を共有する。情報配布にはPath messageのRefresh動作が用いられる。これらの特徴より、本プロトコルはLeaf initiatedなパス設定時においても、ループを形成しにくい、データ転送の信頼性が高いパスを提供する。
【0168】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のマルチキャストMPLSプロトコルを用いれば、同一のMPLSネットワーク上でpoint−to−point、point−to−multipoint混在のLSPを設定できる。このため、コンテンツ配信サービスのようにユニキャストのVoDサービス、マルチキャストの放送サービスが混在する転送網として利用することが可能となる。さらにこの混在環境下でQoSを保証した転送が可能となるので有料コンテンツ配信サービスのネットワークインフラとして利用可能である。また本プロトコルでは、ソース起動、リーフ起動のマルチキャストLSP設定機能を備えるために、あらゆるマルチキャストアプリケーションに利用可能である。さらに本プロトコルはソース起動のGraft、Prune処理、リーフ起動のJoin、Leave処理機能を備えるために設定したマルチキャストツリーの全体の再設定を伴わず、トラヒック変動に応じた木目細かいパスの修正が可能なためスケーラビリティの高いネットワーク運用が可能になる。
【0169】
このため本発明方式を用いればスケーラブルなコンテンツ配信が可能となり大規模コンテンツ配信ネットワーク環境が容易に実現できる。
【0170】
本実施例のマルチキャストMPLS通信方法あるいはシステムは、情報処理装置であるコンピュータ装置を用いて実現することができる。すなわち、コンピュータ装置にインストールすることにより、そのコンピュータ装置に、本実施例のマルチキャストMPLS通信方法を実行させる、あるいは、コンピュータ装置にインストールすることにより、そのコンピュータ装置を、本実施例のマルチキャストMPLS通信システムに相応する装置とするプログラムをコンピュータ装置にインストールすることにより、そのコンピュータ装置に本実施例のマルチキャストMPLS通信方法を実行させる、あるいは、そのコンピュータ装置を本実施例のマルチキャストMPLS通信システムに相応する装置とすることができる。
【0171】
本実施例のプログラムは本実施例の記録媒体に記録されることにより、コンピュータ装置は、この記録媒体を用いて本実施例のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本実施例のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接コンピュータ装置に本実施例のプログラムをインストールすることもできる。
【0172】
これにより、コンピュータ装置を用いて、スケーラブルなコンテンツ配信が可能となり大規模コンテンツ配信ネットワーク環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のマルチキャストLSPに収容されるマルチキャストトラックを示す図。
【図2】本実施例のPoint−to−Point LSPを示す図。
【図3】本実施例のマルチキャストMPLSプロトコルで実現されるM−LSP設定機能を示す図。
【図4】本実施例のマルチキャストMPLSの基本動作メカニズムを示す図。
【図5】本実施例の明示的経路指定情報(TERO)を用いたマルチキャストLSP設定を示す図。
【図6】本実施例のマルチキャストMPLS−LSP設定情報とLSR保持情報を示す図。
【図7】本実施例の新たに定義するMULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv4とMULTICAST_LSP_TUNNEL_IPv6のフォーマットを示す図。
【図8】本実施例のFEC Object全体のフォーマット(subobjectの集合)を示す図。
【図9】本実施例のSubobjectの共通ヘッダ(TypeとLengthと実際の中身)を示す図。
【図10】本実施例のSubobjectであるShared_Multicast_Tree_Ipv4を示す図。
【図11】本実施例のSubobjectであるSource_specific_Multicast_Tree_IPv4を示す図。
【図12】本実施例のSubobjectであるShared_Multicast_Tree_IPv6を示す図。
【図13】本実施例のSubobjectであるSource_specific_Multicast_Tree_IPv6を示す図。
【図14】本実施例のマルチキャストツリーとそれに対応するTEROの表記を示す図。
【図15】本実施例のTree Explicit Route Objectのフォーマットを示す図。
【図16】本実施例のTRROを線形結合して情報統合されたTRROを示す図。
【図17】本実施例のTree Record Objectのフォーマットを示す図。
【図18】本実施例のマルチキャストLSPの設定シーケンスを示す図。
【図19】本実施例のPath Messageのフォーマットを示す図。
【図20】本実施例のResv Messageのフォーマットを示す図。
【図21】本実施例のPathErr Messageのフォーマットを示す図。
【図22】本実施例のResvErr Messageのフォーマットを示す図。
【図23】本実施例のGraft処理メッセージシーケンス概要を示す図。
【図24】本実施例のGraft処理でパス確立にエラーが発生した場合のメッセージシーケンス概要を示す図。
【図25】本実施例のGraftメッセージフォーマットを示す図。
【図26】本実施例のGraftNotifyメッセージフォーマットを示す図。
【図27】本実施例のGraftErrメッセージフォーマットを示す図。
【図28】本実施例のGraft処理におけるメッセージフォーマット概要(その1)を示す図。
【図29】本実施例のGraft処理におけるメッセージフォーマット概要(その2)を示す図。
【図30】本実施例のPrune処理メッセージシーケンス概要を示す図。
【図31】本実施例のPruneメッセージフォーマットを示す図。
【図32】本実施例のPruneNotifyメッセージフォーマットを示す図。
【図33】本実施例のPruneErrメッセージフォーマットを示す図。
【図34】本実施例のPrune処理におけるメッセージフォーマット概要(その1)を示す図。
【図35】本実施例のPrune処理におけるメッセージフォーマット概要(その2)を示す図。
【図36】本実施例のリーフ起動のJoin処理におけるパス設定の流れを説明する図。
【図37】本実施例のリーフ起動のJoin処理におけるパス設定の流れを説明する図。
【図38】本実施例のJoin Messageフォーマットを示す図。
【図39】本実施例のJoin processの実行中にエラーが生じる原因を説明するための図。
【図40】本実施例のJoin processの実行中にエラーが生じる原因を説明するための図。
【図41】本実施例のJoin Errメッセージのフォーマットを示す図。
【図42】本実施例のリーフ起動のLeave処理における動作の流れを説明するための図。
【図43】本実施例のリーフ起動のLeave処理における動作の流れを説明するための図。
【図44】本実施例のLeaveメッセージをsenderに向けて送信する状況を示す図。
【図45】本実施例のLeaveメッセージのフォーマットを示す図。
【図46】本実施例のMultipoint−to−multipointのトラヒック転送の様子を示す図。
【図47】本実施例のLSPの収容状態を示す図。
【図48】本実施例の最初のSenderがツリーに参加する概要図。
【図49】本実施例の最初のSenderがツリーに参加する概要図。
【図50】本実施例の最初のSenderがツリーに参加する詳細図。
【図51】本実施例のパス状態の保持シーケンスを示す図。
【図52】本実施例のパス解除シーケンスを示す図。
【図53】本実施例のADD Messageのメッセージフォーマットを示す図。
【図54】本実施例のマルチアクセスネットワーク上にパスが設定され、かつ、1つのツリーに対する入り口のエッジルータが2つ以上存在する場合を示す図。
【符号の説明】
A〜G ノード

Claims (43)

  1. マルチキャストMPLS(Multi Protocol Label Switching)のパス設定起動ノードは、マルチキャスト転送経路と当該転送経路上に設定すべきパス情報を、パス設定要求メッセージに格納し、当該パス設定要求メッセージを指定されたマルチキャスト転送経路の次ホップのノードに送出し、
    当該パス設定要求メッセージを受信したノードは、当該ノード上に要求されたマルチキャスト転送経路が設定可能な場合には、当該パス設定要求メッセージ内のパス設定情報を自ノード内に一時保持し、当該パス設定要求メッセージ内の経路指定情報により次のマルチキャスト転送経路を判定し、それらのマルチキャスト転送経路上に存在する複数の次ホップのノードに当該パス設定要求メッセージをコピーして送出し、
    宛先となるマルチキャストリーフノードは、自身がリーフノードであることを判定し、当該パス設定要求メッセージが転送された経路にMPLS転送経路を設定可能な場合には、当該MPLSパスで使用するラベルを割当て、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出し、
    当該パス設定確認メッセージを受信した上流ノードは、
    前記一時保持してあるパス設定情報を確認し、下流ノードの転送に使用するラベルを確認することにより当該ノードと下流ノードとの間のラベルバインディングを設定し、
    パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを確認し、全経路からパス設定確認メッセージが到達した場合には、当該ノードと下流ノードとの間のMPLS転送経路を確定し、
    当該ノードと上流ノードとの間で使用するラベルを確定し、パス設定確認メッセージに格納し、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出し、
    前記パス設定起動ノードは、前記パス設定確認メッセージが下流ノードでマージされて自ノードに到達したときに、指定されたマルチキャスト転送路にマルチキャストMPLSパスを設定する
    ことを特徴とするマルチキャストMPLS通信方法。
  2. パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを待っているノードは、最初のパス設定確認メッセージが到達してから、タイマを作動させ、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達した場合にタイマを停止させ、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達する前にタイマが示す値が前もって設定された値になったならば、パス設定確認メッセージを上流ノードへ送付する請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  3. マルチキャストパスの一部または全体の設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラーの発生した箇所のノードは、当該エラー原因および当該エラー発生箇所を通知するエラー通知メッセージを作成して送出し、
    前記パス設定起動ノードは、
    このエラー通知メッセージを受信してエラーが起こった全箇所の情報を収集し、
    この収集結果をパス設定起動者に通知する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  4. マルチキャスト転送経路のリーフノードは、あるマルチキャストツリーに参加したい場合に、当該マルチキャストツリーのマルチキャストMPLSパス情報を参加要求メッセージに格納して送出し、
    当該参加要求メッセージにより参加要請されたマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSR(Label Switching Router) は、当該参加要求メッセージの情報からパス参加要請をしているパス設定起動者宛にマルチキャストツリーの枝LSP(Label Switching Path)を設定する
    請求項1または3記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  5. マルチキャストツリーの枝LSPの設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラー発生を検出したノードは、前記参加要請されたマルチキャストLSRに対して当該失敗理由を通知し、
    この通知により当該失敗理由を通知された前記参加要請されたマルチキャストLSRは、前記参加要求メッセージを送出したリーフノードに当該枝LSPの設定に失敗したことを通知する
    請求項4記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  6. マルチキャスト転送経路のリーフノードは、
    ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域などの情報を収集し、
    収集された情報を分析し、
    この分析結果から当該リーフノードに向けてトラヒックを送出するためのパスの分岐点を決定し、
    当該リーフノードに向けて設定されるパスの接続要求メッセージを作成し、決定した前記分岐点に対して送出し、
    当該パス設定要求メッセージを受信した当該分岐ノードはリーフノードに対してパスを設定する
    請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  7. パス設定要求メッセージが経由したノードは、当該パス設定要求メッセージに自ノードの情報を経路履歴として記録し、
    当該メッセージの宛先ノードは、当該経路履歴に沿ってパスを設定し、
    ネットワーク内のノードは、当該経路履歴からパスのループを検知する
    請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチキャストMPSL通信方法。
  8. マルチキャスト転送経路のリーフノードから分岐点として最適と判断され、パス設定要求を受信したマルチキャスト転送経路を構成するノードは、
    ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域を含む情報を収集し、
    収集された情報を分析し、
    この分析結果から、より分岐点として適したマルチキャスト転送経路を構成するノードを検索し、
    そのようなノードが発見された場合には、リーフノードから分岐点として判断された前記ノードが、分岐するパスを設定することを要求するメッセージを作成し、前記発見されたノードに向けて送出し、
    メッセージを受信した前記発見されたノードは、
    最初にパス設定の要求が出されたノードで行われたのと同様の手段で情報収集を行い、
    この収集した情報を分析し、
    この分析された結果から、さらに分岐点として適したノードを検索し、
    そのようなノードに対しパス設定要求を送出する
    請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  9. マルチキャスト転送経路のリーフノードは、
    自身が収容するクライアントの当該データの視聴状態を判定し、
    この判定が当該マルチキャストエッジLSRに到達するマルチキャストLSPを不要と判定した場合には、当該マルチキャストMPLSパスの不要部分を削除し、
    この削除する際に、離脱要求メッセージに離脱対象のマルチキャストLSP情報を格納して送出し、
    マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該離脱要求メッセージの情報からパス離脱要請をしているリーフノードまでのマルチキャストツリーの枝LSPを削除する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  10. 設定されたマルチキャストLSPに部分ツリーを追加するために、部分ツリーを追加する接木ノードを選択し、
    前記接木ノードに接木する部分ツリー情報を通知して接木処理を要請し、
    接木処理を要請された前記接木ノードが部分ツリーを構築し、
    接木された部分ツリーの接木処理結果を、前記接木処理を要請したノードに通知する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  11. 前記部分ツリーを構築する際に、部分ツリーの構築に失敗したときには、前記接木処理を要請された接木ノードが当該失敗箇所の情報を収集して前記接木処理を要請したノードに通知する
    請求項10記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  12. 設定されたマルチキャストLSPの部分ツリーを剪定するために、部分ツリーを剪定する剪定ノードを選択して当該剪定ノードに剪定処理を要請し、
    この剪定処理を要請したノードに対して前記剪定ノードにより削除する部分ツリー情報を通知し、
    前記剪定ノードが部分ツリーを剪定し、
    この剪定された部分ツリーの剪定処理結果を、前記剪定処理を要請したノードに通知する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  13. マルチキャストMPLSパス設定時に同一転送サービスに含まれる複数のLSPを1つの束として扱うためのトラヒックエンジニアリングトンネルを識別するための第一の情報と、同一転送サービスを受けるトラヒックグループを識別するための第二の情報と、トラヒックエンジニアリングトンネル内でLSPを識別するための第三の情報とが、マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、
    前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定する
    請求項1ないし4あるいは9ないし12のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  14. 前記第一および第三の情報がマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、
    前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定する
    請求項1ないし4あるいは9ないし12のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  15. 前記第二の情報により様々な種別のトラヒックをLSPに対して割り当て、
    1つのLSPに対して複数のトラヒックを割り当てる
    請求項13または14記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  16. 既設のマルチキャストLSPツリーに新たにトラヒックを送出したいソースノードは、新たにトラヒックを流すことを要求しかつ当該ツリーのルートノードまでのLSP設定を行うことを要求する新規参入メッセージを生成し、
    当該新規参入メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付し、
    前記ツリーのルートノードは、
    当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPを関連付け、
    当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップし、
    前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  17. トラヒック送出を止めたいソースノードは、トラヒックを止めることを通知しかつツリーのルートノードまでのLSPを解除することを要請する送出解除メッセージを生成し、
    当該送出解除メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付し、
    前記ツリーのルートノードは、
    当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでの解除要請のあったLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPの関連付けを解除し、
    当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップすることを停止し、
    前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付することを停止する
    請求項1または16記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  18. 経路指定を要望するツリーの経路上のノードの情報として当該ツリーのルートノードからサブオブジェクトに対応するノードまでの距離を情報として保持し、
    この保持された当該サブオブジェクトを深さ優先探索で前記ツリーを走査したときに通る順番で並べ、
    前記保持された情報から前記ツリーの設定経路をネットワーク中のノードに明示的に指定する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  19. 着目する一つのメッセージが通過したノードの履歴を記録し、
    マルチキャストツリーの分岐点でこの着目する一つのメッセージ同士の経路履歴情報を統合し、
    この統合結果にこの分岐点を特定する情報を組み込むことによりこの分岐点を根とする部分ツリーを表現する
    請求項1記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  20. パス設定の失敗を検知したノードは、
    当該失敗箇所を前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに通知するメッセージを作成し、
    この作成された当該メッセージを前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに送出し、
    前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードは、
    通知された前記失敗箇所を使わずにリーフノードまでの経路を再計算し、
    この再計算された経路を接木するLSRをマルチキャストパスを構成するLSRの中から選択し、
    接木するパスの経路を前記接木するLSRに対して指示し、
    前記接木するLSRは、前記指示された経路にしたがってパス設定する
    請求項1または10記載のマルチキャストMPLS通信方法。
  21. マルチキャストMPLSのパス設定起動ノードは、マルチキャスト転送経路と当該転送経路上に設定すべきパス情報を、パス設定要求メッセージに格納し、当該パス設定要求メッセージを指定されたマルチキャスト転送経路の次ホップのノードに送出する手段を備え、
    当該パス設定要求メッセージを受信したノードは、当該ノード上に要求されたマルチキャスト転送経路が設定可能な場合には、当該パス設定要求メッセージ内のパス設定情報を自ノード内に一時保持し、当該パス設定要求メッセージ内の経路指定情報により次のマルチキャスト転送経路を判定し、それらのマルチキャスト転送経路上に存在する複数の次ホップのノードに当該パス設定要求メッセージをコピーして送出する手段を備え、
    宛先となるマルチキャストリーフノードは、自身がリーフノードであることを判定し、当該パス設定要求メッセージが転送された経路にMPLS転送経路を設定可能な場合には、当該MPLSパスで使用するラベルを割当て、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出する手段を備え、
    当該パス設定確認メッセージを受信した上流ノードは、
    前記一時保持してあるパス設定情報を確認し、下流ノードの転送に使用するラベルを確認することにより当該ノードと下流ノードとの間のラベルバインディングを設定する手段と、
    パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを確認し、全経路からパス設定確認メッセージが到達した場合には、当該ノードと下流ノードとの間のMPLS転送経路を確定する手段と、
    当該ノードと上流ノードとの間で使用するラベルを確定し、パス設定確認メッセージに格納し、上流の前ホップノードに当該ラベルを格納したパス設定確認メッセージを送出する手段と
    を備え、
    前記パス設定起動ノードは、前記パス設定確認メッセージが下流ノードでマージされて自ノードに到達したときに、指定されたマルチキャスト転送路にマルチキャストMPLSパスを設定する手段を備えた
    ことを特徴とするマルチキャストMPLS通信システム。
  22. パス設定要求メッセージを送出した全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達するのを待っているノードは、
    最初のパス設定確認メッセージが到達してから、タイマを作動させる手段と、全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達した場合にタイマを停止させる手段と、
    全ての転送経路からパス設定確認メッセージが到達する前にタイマが示す値が前もって設定された値になったならば、パス設定確認メッセージを上流ノードへ送付する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  23. マルチキャストパスの一部または全体の設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラーの発生した箇所のノードは、当該エラー原因および当該エラー発生箇所を通知するエラー通知メッセージを作成して送出する手段を備え、
    前記パス設定起動ノードは、
    このエラー通知メッセージを受信してエラーが起こった全箇所の情報を収集する手段と、
    この収集結果をパス設定起動者に通知する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  24. マルチキャスト転送経路のリーフノードは、あるマルチキャストツリーに参加したい場合に、当該マルチキャストツリーのマルチキャストMPLSパス情報を参加要求メッセージに格納して送出する手段を備え、
    当該参加要求メッセージにより参加要請されたマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該参加要求メッセージの情報からパス参加要請をしているパス設定起動者宛にマルチキャストツリーの枝LSPを設定する手段を備えた
    請求項21または23記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  25. マルチキャストツリーの枝LSPの設定に失敗した際に、当該失敗に関わるエラー発生を検出したノードは、前記参加要請されたマルチキャストLSRに対して当該失敗理由を通知する手段を備え、
    この通知する手段により当該失敗理由を通知された前記参加要請されたマルチキャストLSRは、前記参加要求メッセージを送出したリーフノードに当該枝LSPの設定に失敗したことを通知する手段を備えた
    請求項24記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  26. マルチキャスト転送経路のリーフノードは、
    ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域などの情報を収集する手段と、
    収集された情報を分析する手段と、
    この分析結果から当該リーフノードに向けてトラヒックを送出するためのパスの分岐点を決定する手段と、
    当該リーフノードに向けて設定されるパスの接続要求メッセージを作成し、決定した前記分岐点に対して送出する手段と、
    当該パス設定要求メッセージを受信した当該分岐ノードはリーフノードに対してパスを設定する手段と
    を備えた請求項21ないし24のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  27. パス設定要求メッセージが経由したノードは、当該パス設定要求メッセージに自ノードの情報を経路履歴として記録する手段を備え、
    当該メッセージの宛先ノードは、当該経路履歴に沿ってパスを設定する手段を備え、
    ネットワーク内のノードは、当該経路履歴からパスのループを検知する手段を備えた
    請求項21ないし24のいずれかに記載のマルチキャストMPSL通信システム。
  28. マルチキャスト転送経路のリーフノードから分岐点として最適と判断され、パス設定要求を受信したマルチキャスト転送経路を構成するノードは、
    ネットワーク中のトラヒック分布、転送経路の距離、経路の遅延情報、リンクの残余帯域を含む情報を収集する手段と、
    収集された情報を分析する手段と、
    この分析結果から、より分岐点として適したマルチキャスト転送経路を構成するノードを検索する手段と
    を備え、
    そのようなノードが発見された場合には、リーフノードから分岐点として判断された前記ノードが、分岐するパスを設定することを要求するメッセージを作成し、前記発見されたノードに向けて送出する手段を備え、
    メッセージを受信した前記発見されたノードは、
    最初にパス設定の要求が出されたノードで行われたのと同様の手段で情報収集を行う手段と、
    この収集した情報を分析する手段と、
    この分析された結果から、さらに分岐点として適したノードを検索する手段と、
    そのようなノードに対しパス設定要求を送出する手段と
    を備えた請求項21ないし24のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  29. マルチキャスト転送経路のリーフノードは、
    自身が収容するクライアントの当該データの視聴状態を判定する手段と、
    この判定する手段が当該マルチキャストエッジLSRに到達するマルチキャストLSPを不要と判定した場合には、当該マルチキャストMPLSパスの不要部分を削除する手段と
    を備え、
    この削除する手段は、離脱要求メッセージに離脱対象のマルチキャストLSP情報を格納して送出する手段を備え、
    マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRは、当該離脱要求メッセージの情報からパス離脱要請をしているリーフノードまでのマルチキャストツリーの枝LSPを削除する手段を備えた
    請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  30. 設定されたマルチキャストLSPに部分ツリーを追加するために、部分ツリーを追加する接木ノードを選択する手段と、
    前記接木ノードに接木する部分ツリー情報を通知して接木処理を要請する手段と、
    接木処理を要請された前記接木ノードが前記マルチキャストMPLSパスを設定する手段により部分ツリーを構築する手段と、
    接木された部分ツリーの接木処理結果を、前記接木処理を要請する手段を備えたノードに通知する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  31. 前記部分ツリーを構築する手段が部分ツリーの構築に失敗したときには、前記接木処理を要請された接木ノードが当該失敗箇所の情報を収集して前記接木処理を要請する手段を備えたノードに通知する手段を備えた請求項30記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  32. 設定されたマルチキャストLSPの部分ツリーを剪定するために、部分ツリーを剪定する剪定ノードを選択して当該剪定ノードに剪定処理を要請する手段と、
    この剪定処理を要請する手段を備えたノードに対して前記剪定ノードにより削除する部分ツリー情報を通知する手段と、
    前記剪定ノードが前記マルチキャストMPLSパスを設定する手段により部分ツリーを剪定する手段と、
    剪定された部分ツリーの剪定処理結果を、前記剪定処理を要請する手段を備えたノードに通知する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  33. マルチキャストMPLSパス設定時に同一転送サービスに含まれる複数のLSPを1つの束として扱うためのトラヒックエンジニアリングトンネルを識別するための第一の情報と、同一転送サービスを受けるトラヒックグループを識別するための第二の情報と、トラヒックエンジニアリングトンネル内でLSPを識別するための第三の情報とが、マルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、
    前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定する手段を備えた請求項21ないし24あるいは29ないし32のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  34. 前記第一および第三の情報がマルチキャストMPLSパスを構成するマルチキャストLSRに分散して設定され、
    前記第一および第二の情報によりマルチキャストMPLSパスを特定する手段を備えた請求項21ないし24あるいは29ないし32のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  35. 前記第二の情報により様々な種別のトラヒックをLSPに対して割り当てる手段を備え、
    1つのLSPに対して複数のトラヒックを割り当てる手段を備えた
    請求項33または34記載のマルチキャストMPLS通信方式。
  36. 既設のマルチキャストLSPツリーに新たにトラヒックを送出したいソースノードは、新たにトラヒックを流すことを要求しかつ当該ツリーのルートノードまでのLSP設定を行うことを要求する新規参入メッセージを生成する手段と、
    当該新規参入メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付する手段と
    を備え、
    前記ツリーのルートノードは、
    当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPを関連付ける手段と、
    当該新規参入メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップする手段と、
    前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  37. トラヒック送出を止めたいソースノードは、トラヒックを止めることを通知しかつツリーのルートノードまでのLSPを解除することを要請する送出解除メッセージを生成する手段と、
    当該送出解除メッセージを当該ツリーのルートノードへと送付する手段と
    を備え、
    前記ツリーのルートノードは、
    当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでの解除要請のあったLSPと自ノードからリーフノードまでのLSPの関連付けを解除する手段と、
    当該送出解除メッセージを受信することにより前記ソースノードから自ノードまでのLSPに割り当てられたラベルを前記ツリーのLSPに割り当てられたラベルへとスワップすることを停止する手段と、
    前記ソースノードから自ノードまでのLSP上のトラヒックを、自ノードからリーフノードまでのLSPへ送付することを停止する手段と
    を備えた請求項21または36記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  38. 経路指定を要望するツリーの経路上のノードの情報として当該ツリーのルートノードからサブオブジェクトに対応するノードまでの距離を情報として保持する手段と、
    この保持する手段に保持された当該サブオブジェクトを深さ優先探索で前記ツリーを走査したときに通る順番で並べる手段と、
    前記保持する手段に保持された情報から前記ツリーの設定経路をネットワーク中のノードに明示的に指定する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  39. 着目する一つのメッセージが通過したノードの履歴を記録する手段と、
    マルチキャストツリーの分岐点でこの着目する一つのメッセージ同士の経路履歴情報を統合する手段と、
    この統合結果にこの分岐点を特定する情報を組み込むことによりこの分岐点を根とする部分ツリーを表現する手段と
    を備えた請求項21記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  40. パス設定の失敗を検知したノードは、
    当該失敗箇所を前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに通知するメッセージを作成する手段と、
    この作成する手段により作成された当該メッセージを前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードに送出する手段と
    を備え、
    前記マルチキャストMPLSパス設定起動ノードは、
    通知された前記失敗箇所を使わずにリーフノードまでの経路を再計算する手段と、
    この再計算する手段により再計算された経路を接木するLSRをマルチキャストパスを構成するLSRの中から選択する手段と、
    接木するパスの経路を前記接木するLSRに対して指示する手段と
    を備え、
    前記接木するLSRは、前記指示する手段により指示された経路にしたがってパス設定する手段を備えた
    請求項21または30記載のマルチキャストMPLS通信システム。
  41. 請求項21ないし40のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信システムを備えたことを特徴とするネットワーク。
  42. 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、請求項1ないし20のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信方法を実行させる、あるいは、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置を、請求項21ないし40のいずれかに記載のマルチキャストMPLS通信システムに相応する装置として動作させることを特徴とするプログラム。
  43. 請求項42記載のプログラムが記録された前記情報処理装置読み取り可能な記録媒体。
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