JP3800830B2 - 電子スチルカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子スチルカメラに関し、特に、赤外線を用いたアクティブ方式の自動焦点装置を有する電子スチルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子スチルカメラを含むカメラ一般には、ユーザの技量を問わずにきれいな写真を撮影できるようにするための各種自動化機構が備えられており、例えば、写真レンズのフォーカス(焦点)合わせのための自動焦点装置(AF:オートフォーカスとも言う)はその代表である。
AFは大別して、赤外線や超音波を用いたアクティブ方式と、被写体からの光だけを利用するパッシブ方式とに分けられるが、普及型の電子スチルカメラでは後者の方式を採用することが多い。
【0003】
図7は、赤外線を用いたアクティブ方式のAFを搭載した従来の電子スチルカメラの外観図であり、カメラ本体1には、シャッターキー2を含む様々なキースイッチ2〜10(詳細は後述)が備えられていると共に、その前面にストロボ11、写真レンズ12、ファインダー13及びAFユニット部14などが備えられている。
AFユニット部14は、その概略構成を図面内に模式化して示すように、赤外線15を発光する赤外発光ダイオード16と、赤外発光ダイオード16から出力された赤外線15の光軸を絞って被写体方向に照射するレンズ17と、被写体で反射された赤外線18の光軸を絞って受光センサ19の受光面に結像させるレンズ20とを備える他、図示は略すが、シャッターキー2の「半押し」(最後まで押し切らずに途中で止める動作)に応答して赤外発光ダイオード16の発光動作をオンにし、且つ、そのときの受光センサ19の受光面における赤外線18の受光位置を演算してフォーカスのずれ量を求め、写真レンズ12の焦点機構を駆動してフォーカスを合わせる一連の制御を行う制御部を備える。
【0004】
なお、受光センサ19は、上記のとおり、受光面上における受光位置を演算可能な信号を出力できるものであり、例えば、ライン型のCCD(Charge Coupled Device)やPSD(Position Sensitive Device)などが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電子スチルカメラにあっては、赤外発光ダイオード16とレンズ17からなる発光系と、受光センサ19とレンズ20からなる受光系の二つの光学系を備えるものであるため、コストがかかる上、AFユニット部14の大型化が避けられないことからレイアウト設計の自由度を阻害してカメラの意匠性に影響を及ぼすという問題点があり、しかも、AFユニット部14と写真レンズ12の距離(すなわち基線長)が長くならざるを得ないため、両者の像にずれを生じるといういわゆるパララックス(視差とも言う)を避けられないという問題点がある。
【0006】
そこで本発明は、AFユニット部を小型化でき、以ってコストの削減と設計の自由度を向上し且つ基線長の短縮とパララックスの抑制を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、写真レンズを通った被写体の像を、二次元のイメージセンサを含む撮像系で画像信号に変換し、該画像信号を表示手段に表示したり、記憶手段に記憶したりする電子スチルカメラにおいて、前記被写体に向けて光線を照射する照射手段と、前記照射手段から光線が照射されていないときの前記画像信号及び前記照射手段から光線が照射されているときの前記画像信号を取得する画像取得手段と、該画像取得手段によって取得された二つの画像の差を演算するとともに画像内における該差の重心位置を演算する演算手段と、該演算手段によって演算された重心位置と該画像内における前記写真レンズの光軸との交点との距離に基づいて前記写真レンズのフォーカス位置を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、前記照射手段は、赤外域の光線を被写体に照射するものであり、且つ、前記撮像系は、被写体に含まれる赤外域の信号成分も画像信号に変換できる特性を有していることを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、前記照射手段は、可視光域の光線を被写体に照射するものであることを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、前記演算手段は、二つの画像の輝度信号及び又は色信号の差を演算することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
電子スチルカメラは、写真レンズを通った被写体の像を二次元のイメージセンサ(一般にCCD:charge coupled device)で映像信号に変換し、その映像信号を液晶ディスプレイに表示したり、不揮発性の半導体メモリに記憶したりするものである。このカメラは、その場で画像を再生できる、遠隔地に画像を転送できるなど従来型のフィルムカメラにない数々の特長を持っており、公私を問わず様々な分野で多用されているが、特に、昨今では、100万画素を越える安価なCCDの出現に伴って、きわめて高精細な画像を記録できるものも数多く出回っており、もはや、従来型カメラの画質に引けを取らないレベルに達してきた。
【0009】
図1は、電子スチルカメラの外観図である。図示の電子スチルカメラ30は、カメラ本体31にシャッターキー32を含む様々なキースイッチ33〜41(詳細は後述)を備えると共に、その前面にストロボ42、写真レンズ43、ファインダー44及びAFユニット部45などを備え、且つ、その背面に液晶ディスプレイ46(表示手段)を備えて構成されている。
AFユニット部45は、その概略構成を図面内に模式化して示すように、赤外線47を発光する赤外発光ダイオード48(照射手段)と、赤外発光ダイオード48から出力された赤外線47の光軸を絞って被写体方向に照射するレンズ49(照射手段)とを備える点で冒頭の従来技術(図7の赤外発光ダイオード16とレンズ17を参照)と共通するが、フォーカスのずれ量を求める仕組みの点で相違する。すなわち、本実施の形態においては、詳細は後述するが、シャッターキー32の「半押し」に応答して赤外発光ダイオード47の発光動作をオンにするとともに、赤外発光ダイオード47をオンにする直前の時点とオン期間中の時点で撮影された2枚のCCD画像、要するに、被写体で反射された赤外光を含まないCCD画像(以下「画像A」と言う)と、赤外光を含むCCD画像(以下「画像B」と言う)とを取得し、これら2枚のCCD画像に基づいてフォーカスのずれ量を求める点で相違しており、したがって、冒頭の従来技術における受光系(図7の受光センサ19とレンズ20を参照)を備えない点で構成上の差異がある。
【0010】
キースイッチ33〜41の一つは、先にも述べたようにシャッターキー33であり、それ以外は、例えば、プラスキー33、マイナスキー34、電源スイッチ35、メニューキー36、ディスプレイキー37、記録モードキー38、セルフタイマーキー39、ストロボモードキー40、REC/PLAYキー41などであり、これら各キーの機能(役割)は、以下のとおりである。
(1)シャッターキー32:
記録モード時には、その名のとおり“シャッターキー"(半押しで露出とフォーカスの固定し、全押しで画像をキャプチャーする)として働くキーであるが、記録モードや再生モード(キャプチャー画像を再生したり他の機器に出力したりするモード)時にメニューキー36が押された場合には、液晶ディスプレイ46に表示された様々な選択項目を了解するためのYESキーとしても働くマルチ機能キーである。
(2)プラスキー33:
再生画像を選択したり、各種システム設定を選択したりするために用いられるキーである。“プラス"は、その選択方向を意味し、画像選択の場合であれば最新画像の方向、システム設定選択の場合であれば液晶ディスプレイ46の走査方向である。
(3)マイナスキー34:
方向が逆向きである以外、プラスキーと同じ機能である。
【0011】
(4)メニューキー36:
各種システム設定を行うためのキーである。再生モードにおいては、デリートモード(画像の消去モード)をはじめとした各種項目を液晶ディスプレイ46に表示し、記録モードにおいては、画像の記録に必要な、例えば、記録画像の精細度やオートフォーカスのオンオフなどの選択項目を液晶ディスプレイ46に表示する。
(5)電源スイッチ35:
カメラの電源をオンオフするスイッチである。
(6)ディスプレイキー37:
液晶ディスプレイ46に表示された画像に様々な情報をオーバラップ表示するためのキーであり、例えば、記録モードでは、残り撮影可能枚数や撮影形態(通常撮影、パノラマ撮影等)などの情報をオーバラップ表示し、再生モードでは、再生画像の属性情報(ページ番号や精細度等)をオーバラップ表示する。
【0012】
(7)記録モードキー38:
記録モード時のみ使用可能になるキーである。通常撮影やパノラマ撮影等を選択する。
(8)セルフタイマーキー39:
セルフタイマー機能をオンオフするキーである。
(9)ストロボモードキー40:
ストロボに関する様々な設定、例えば、強制発光させたり、発光を禁止したり、赤目を防止したりするキーである。
(10)REC/PLAYキー41
記録モードと再生モードを切り替えるためのキーである。この例では、スライドスイッチになっており、上にスライドすると記録モード、下にスライドすると再生モードになる。
【0013】
図2は、本実施の形態における電子スチルカメラのブロック図である。図2において、43は写真レンズ、50はOLPF(オプティカルローパスフィルタ)、51はCCD(イメージセンサ)、52は水平・垂直ドライバ、53はタイミング発生器(TG:Timing Generator)、54はサンプルホールド回路、55はアナログディジタル変換器、56はカラープロセス回路、57はDMAコントローラ、58はDRAMインターフェース、59はDRAM、60はフラッシュメモリ(記憶手段)、61はCPU(画像取得手段、演算手段、制御手段)、62はJPEG回路、63はVRAM、64はVRAMコントローラ、65はディジタルビデオエンコーダ、66はキー入力部、67はバス、68は赤外発光ダイオード(赤外発光ダイオード)48の駆動回路である。
【0014】
これら各部の機能は、概ね以下のとおりである。
(A)写真レンズ43:
CCD51の受光面上に被写体の像を結ばせるためのものであり、自動焦点機能のための焦点合わせ機構を備えている。なお、ズーム機能を備えたり、沈胴式であったりしてもよい。但し、ズーム機能を備える場合は、ズーム比を変更する度に、そのときの焦点距離を読み込み、その焦点距離を後述の演算処理(図4の処理;特にステップS8におけるフォーカス合わせの駆動量計算処理)に反映させなければならない。
(B)OLPF50:
後述するように、カラー写真を撮影できる電子スチルカメラでは、CCD51の前面に色フィルタアレイを取り付けて、RGB信号(3色信号とも言う)を得ることが行われているが、実際の撮像信号には様々な周波数成分が含まれているため、例えば、色フィルタアレイのピッチに相当する周波数成分の信号が入ってくると、これが偽の色信号として検波されてしまい、撮影されたカラー画像が甚だしく劣化する。OLFP50はこの偽色信号などの不要な周波数成分を取り除くためのものである。微少なかまぼこ型円筒レンズを並べたレンチキュラ、透明な薄膜を蒸着でストライプ状に形成した位相フィルタ、あるいは人工水晶の複屈折を利用した水晶フィルタなどが用いられている。
【0015】
人工水晶の複屈折を利用した水晶フィルタの原理は以下のとおりである。光学軸を含むように人工水晶を切断し、切断面から光を入射させると、入射光は光軸を含む平面で振動する光線(常光線と言う)と、光軸に直角の平面で振動する光線(異常光線と言う)とに分かれる。各々の屈折率をno、neとし、水晶板の厚さをtとすると、分離幅dは、
d=t×[(ne 2−no 2)/2noe
で表すことができ、波長が5893オングストロームのとき、noは1.54425、neは1.55336となり、水晶板の厚さtを適当に選ぶことによって、任意の分離幅dが得られる。分離幅dがカットオフ周波数とも関連するので、厚さtの値により任意のカットオフ特性を有するOLPFを得ることができる。一般にCCDのような固体撮像デバイスでは、画素がディスクリートな形で独立しているため、画素ピッチに相当する被写体の空間周波数もボカしておくことが必要であり、通常、複数個の厚さの異なる水晶板を重ねて使用する。
【0016】
ここで、図3に示すように、一般的なOLPFの通過周波数帯域は、人の目の分光感度に相当し、且つ、上述の不要な周波数成分を含まない可視光域のおよそ400〜650nmであり、さらに赤外域の周波数成分を通過させないようにするための、いわゆる赤外カットコート面を有しているが、本実施の形態のOLPF50は、その赤外カットコート面50aの設計を最適化して、赤外域の周波数であっても、赤外発光ダイオード48の発光波長に相当する特定周波数域の成分(約930nm付近)も可視光域と同様の低い損失で通過させるようにしている。
(C)CCD51:
電荷をアレイ状に転送する固体撮像デバイスである。電荷結合素子とも呼ばれる。アナログ遅延線などに用いられるものもあるが、本明細書では、特に、二次元の光学情報を時系列(シリアル列)の電気信号に変換する固体のイメージセンサーを指す。
【0017】
一般にCCDは、多数の光電変換素子をアレイ状に並べた光電変換部と、光電変換素子の出力電荷を蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部の電荷を所定の方式で読み出す電荷読み出し部とから構成されており、光電変換素子の一つ一つが画素になる。例えば、有効画素数が100万画素のCCDでは、少なくともアレイの桝目が100万個並んでいることになる。以下、説明の都合上、図示のCCD51の有効画素数を1280×960とする。すなわち、行方向(横方向)に1280個、列方向(縦方向)に960個の画素で構成された、1280列×960行のアレイ構造を有しているとする。
なお、本実施の形態のCCD51はカラーCCDである。一般にCCDの画素情報そのものは色情報を持っていないため、カラーCCDでは前面に色フィルタアレイ(光の三原色を用いた原色フィルタ又は色の三原色を用いた補色フィルタ)を装着する。
また、CCDは、電荷の読み出し方式によって二つのタイプに分けることができる。第1は、信号を読み出すときに画素を一つずつ飛ばす「飛び越し読み出し方式」(インターレースCCDとも言う)のタイプであり、第2は、全画素を順番に読み出す「全面読み出し方式」(プログレッシブCCDとも言う)のタイプである。電子スチルカメラでは第2のタイプがよく用いられるものの、昨今の100万画素を越えるメガピクセル級の電子スチルカメラでは第1のタイプが用いられることもある。以下、説明の便宜上、本実施の形態のCCD51は、第2のタイプ(全面読み出し方式)とする。
【0018】
(D)水平・垂直ドライバ52とタイミング発生器53:
CCD51の読み出しに必要な駆動信号を生成する部分であり、本実施の形態のCCD51は、全面読み出し方式と仮定されているから、CCD51の各列を次々に指定しながら行単位に画素の情報を転送する(読み出す)ことができる駆動信号、要するに、1280列×960行のアレイ構造の左上から右下の方向(この方向はテレビジョンの走査方向に類似する)に画素情報をシリアルに読み出すための水平・垂直それぞれの駆動信号を生成するものである。
(E)サンプルホールド回路54:
CCD51から読み出された時系列の信号(この段階ではアナログ信号である)を、CCD51の解像度に適合した周波数でサンプリング(例えば、相関二重サンプリング)するものである。なお、サンプリング後に自動利得調整(AGC)を行うこともある。
(F)アナログディジタル変換器55:
サンプリングされた信号をディジタル信号に変換するものである。
【0019】
(G)カラープロセス回路56:
アナログディジタル変換器55の出力から輝度・色差マルチプレクス信号(以下、YUV信号と言う)を生成する部分である。YUV信号を生成する理由は、次のとおりである。アナログディジタル変換器55の出力は、アナログかディジタルかの違い及びサンプリングやディジタル変換の誤差を除き、実質的にCCD51の出力と一対一に対応し、光の三原色データ(RGBデータ)そのものであるが、このデータはサイズが大きく、限られたメモリ資源の利用や処理時間の点で不都合をきたす。そこで、何らかの手法で多少なりともデータ量の削減を図る必要がある。YUV信号は、一般にRGBデータの各要素データ(Rデータ、Gデータ、Bデータ)は輝度信号Yに対して、G−Y、R−Y、B−Yの三つの色差信号で表現できるうえ、これら三つの色差信号の冗長を取り除けば、G−Yを転送しなくてもよく、G−Y=α(R−Y)−β(B−Y)で再現できる、という原理に基づく一種のデータ量削減信号と言うことができる。ここで、αやβは合成係数である。
【0020】
なお、YUV信号をYCbCr信号(CbとCrはそれぞれB−YとR−Y)と言うこともあるが、本明細書ではYUV信号に統一することにする。また、YUV信号の信号フォーマットは、輝度信号と二つの色差信号のそれぞれを独立して含む“コンポーネント"と呼ばれる固定長の三つのブロックで構成されており、各コンポーネントの長さ(ビット数)の比をコンポーネント比と言う。変換直後のYUV信号のコンポーネント比は1:1:1であるが、色差信号の二つのコンポーネントを短くする、すなわち、1:x:x(但し、x<1)とすることによってもデータ量を削減できる。これは、人間の視覚特性は輝度信号よりも色差信号に対して鈍感であると言うことを利用したものである。
【0021】
(H)DMAコントローラ57:
カラープロセス回路56とDRAM59(正確にはDRAMインターフェース58)との間のデータ転送をCPU61の介在なしに行うものであり、いわゆるダイレクト・メモリ転送(DMA:direct memory access)を行うものである。DMACと略すこともある。一般にDMACは、小型コンピュータシステムなどにおいて、CPUやI/Oプロセッサの代わりに、メモリ−メモリ間又はメモリ−I/O間のデータ転送を制御するもので、データ転送に必要なソース・アドレスやデスティネーション・アドレスを生成するとともに、ソースの読み出しサイクルやデスティネーションの書込みサイクルなどを駆動するものであり、CPU又はI/Oプロセッサは、初期アドレス、サイクルの種類及び転送サイズなどをDMACに設定した後、制御をDMACに移管する。データ転送は、I/O装置やI/OプロセッサなどからのDMA転送要求信号を受け付けてから開始する。
(I)DRAMインターフェース58:
DRAM59とDMAコントローラ57の間の信号インターフェース、及びDRAM59とバス67の間の信号インターフェースをとるものである。
【0022】
(J)DRAM59:
書き換え可能な半導体メモリの一種である。一般にDRAMは、記憶内容を保持するために、データの再書込み(リフレッシュ)をダイナミックに行う点で、スタティックRAM(SRAM)と相違するが、SRAMと比べて書込みや読み出し速度が劣るものの、ビット単価が安く、大容量の一時記憶を安価に構成できることから、特に電子スチルカメラに好適である。但し、本発明では、DRAMに限定しない。書き換え可能な半導体メモリであればよい。
ここで、DRAM59の記憶容量は、以下の条件を満たさなければならない。第1の条件は撮影画像の一時的な記憶空間を確保できる容量であるという点である。この記憶空間は、少なくともカラープロセス回路56で生成された高精細な画像の情報(1280×960画素の画像情報で且つ1:1:1のコンポーネント比をもつYUV信号)を“2画像分"格納できる程度の大きさを持っていなければならない。第2の条件はCPU61に必要な充分な大きさの作業空間を確保できる容量であるという点である。作業空間の大きさはCPU61のアーキテクチャやOS(オペレーティングシステム)及びそのOSの管理下で実行される各種のアプリケーションプログラムによって決まるので、これらの仕様を検討して過不足のない適切な大きさにすればよい。
(K)フラッシュメモリ60:
書き換え可能な読み出し専用メモリ(PROM:programmable read only memory)のうち、電気的に全ビット(又はブロック単位)の内容を消して内容を書き直せるものを指す。フラッシュEEPROM(flash electrically erasablePROM)とも言う。本実施の形態におけるフラッシュメモリ60は、カメラ本体から取り外せない固定型であってもよいし、カード型やパッケージ型のように取り外し可能なものであってもよい。なお、フラッシュメモリ60は、内蔵型であれ取り外し可能型であれ、所定の形式で初期化(フォーマット)されている必要がある。初期化済みのフラッシュメモリ60には、その記憶容量に応じた枚数の画像を記録できる。
【0023】
(L)CPU61:
所定のプログラムを実行してカメラの動作を集中制御するものである。プログラムは、CPU61の内部のインストラクションROMに書き込まれており、記録モードでは、そのモード用のプログラムが、また、再生モードでは、そのモード用のプログラムがインストラクションROMからCPU61の内部のRAMにロードされて実行される。
(M)JPEG回路62:
JPEGの圧縮と伸長を行う部分である。JPEGの圧縮パラメータは圧縮処理の都度、CPU61から与えられる。なお、JPEG回路62は処理速度の点で専用のハードウェアにすべきであるが、CPU61でソフト的に行うことも可能である。
なお、JPEGとは、joint photographic experts groupの略であり、カラー静止画(2値画像や動画像を含まないフルカラーやグレイスケールの静止画)の国際符号化標準である。JPEGでは、圧縮されたデータを完全に元に戻すことができる可逆符号化と、元に戻せない非可逆符号化の二つの方式が定められているが、殆どの場合、圧縮率の高い後者の非可逆符号化が用いられている。JPEGの使い易さは、圧縮に用いられるパラメータ(圧縮パラメータ)を調節することによって、符号化に伴う画質劣化の程度を自在に変えられる点にある。すなわち、符号化側では、画像品質とファイルサイズのトレードオフの中から適当な圧縮パラメータを選択できるし、あるいは、復号化側では、品質を多少犠牲にして復号スピードを上げたり、時間はかかっても最高品質で再生したりするなどの選択ができる点で使い易い。JPEGの実用上の圧縮率は、非可逆符号の場合で、およそ10:1から50:1程度である。一般的に10:1から20:1であれば視覚上の劣化を招かないが、多少の劣化を許容すれば30:1から50:1でも十分実用に供する。ちなみに、他の符号化方式の圧縮率は、例えば、GIF(graphics interchange format)の場合で5:1程度に留まるから、JPEGの優位性は明らかである。
【0024】
(N)VRAM63:
いわゆるビデオRAMであり、スルー画像や再生画像をVRAM63に書き込むと、その画像がディジタルビデオエンコーダ65を介して液晶ディスプレイ46に送られ、表示されるようになっている。
【0025】
なお、ビデオRAMには、書込み用と読み出し用の二つのポートを備え、画像の書込みと読み出しを同時並行的に行うことができるものもあるが、本実施の形態のVRAM63にも、このタイプのビデオRAMを用いても構わない。
(O)VRAMコントローラ64:
VRAM63とバス67の間及びVRAM63とディジタルビデオエンコーダ65間のデータ転送を制御する部分であり、要するに、表示用画像のVRAM63への書込みと、同画像のVRAM63からの読み出しを制御する部分である。なお、デュアルポートタイプのビデオRAMを用いれば、VRAMコントローラ64を不要又は簡素化することも可能である。
【0026】
(P)ディジタルビデオエンコーダ65:
VRAM63から読み出されたディジタル値の表示用画像をアナログ電圧に変換するとともに、液晶ディスプレイ46の走査方式に応じたタイミングで順次に出力するものである。
(Q)キー入力部66:
カメラ本体に設けられた各種キースイッチの操作信号を生成する部分である。(R)バス67:
以上各部の間で共有されるデータ(及びアドレス)転送路である。図では省略しているが、各部の間には所要の制御線(コントロールライン)も設けられている。
(S)駆動回路68:
駆動回路68は、CPU61からの制御信号69がアクティブのときに赤外発光ダイオード48を駆動するものであり、赤外発光ダイオード48は、この駆動時に、レンズ49を介して写真レンズ43の前面方向の被写体に赤外線47を照射する。
【0027】
次に、作用を説明する。まず、はじめに画像の記録と再生の概要を説明する。
<記録モード>
写真レンズ43の後方に配置されたCCD51が水平・垂直ドライバ52からの信号で駆動され、写真レンズ43で集められた映像が一定周期毎に光電変換されて1画像分の映像信号が出力される。そして、この映像信号がサンプリングホールド回路34でサンプリングされ、アナログディジタル変換器55でディジタル信号に変換された後、カラープロセス回路56でYUV信号が生成される。このYUV信号は、DMAコントローラ57及びDRAMインターフェース58を介してDRAM59に転送され、DRAM59への転送完了後に、CPU61によって読み出され、VRAMコントローラ64及びディジタルビデオエンコーダ65を介して液晶ディスプレイ46に送られ表示される。
【0028】
この状態でカメラの向きを変えると、液晶ディスプレイ46に表示されている画像の構図が変化し、適宜の時点(所望の構図が得られた時点)でシャッターキー32を“半押し"して露出とフォーカスをセットした後、“全押し"すると、DRAM59に保存されているYUV信号がその時点のYUV信号で固定され、かつ液晶ディスプレイ46に表示されている画像も同時点の画像に固定される。
そして、その時点でDRAM59に保存されているYUV信号は、DRAMインターフェース58を介してJPEG回路62に送られ、Y、Cb、Crの各コンポーネント毎に8×8画素の基本ブロックと呼ばれる単位でJPEG符号化された後、フラッシュメモリ60に書き込まれ、1画像分のキャプチャー画像として記録される。
【0029】
<再生モード>
CCD51からDRAM59までの経路が停止されるとともに、例えば、シングル表示モードであれば、最新のキャプチャー画像がフラッシュメモリ60から読み出され、液晶ディスプレイ46に送られて表示されるので、プラスキー33やマイナスキー34を押して希望の画像を表示する。
【0030】
<オートフォーカス処理>
本実施の形態におけるオートフォーカス処理(AF処理)は、図4に示すフローチャートに従って行われる。このフローチャートは、まず、記録モード時に、シャッターキー32の「半押し」を検出(S1のYES判定)すると、そのときのCCD51の出力(正確にはカラープロセス回路56の出力に現れたYUV信号)を“画像A"として取り込んでDRAM59に記憶し(S2)、次に、制御信号69をアクティブにして赤外発光ダイオード48をオン(S3)にして、再びCCD51の出力(正確にはカラープロセス回路56の出力に現れたYUV信号)を“画像B"として取り込んでDRAM59に記憶(S4)した後、制御信号69をインアクティブにして赤外発光ダイオード48をオフ(S3)にするという前段部70と、この前段部70に続いて、DRAM59に記憶しておいた二つの画像(画像A、B)を画素演算してその差分画像を生成(S6)し、次に、差分画像の重心位置を計算(S7)してこの重心位置に基づいて写真レンズ43のフォーカス合わせの駆動量を計算(S8)し、図示を略したフォーカス合わせ駆動機構で写真レンズ43を駆動(S9)した後、シャッターキー32の「全押し」(最後まで押し切る動作)に応答(S10)して記録画像の取り込み(S11:上述の記録モードの説明を参照)を行うという後段部71とを含んでいる。
【0031】
ここで、“重心位置"とは、図5に示すように、画像Aと画像Bの差分画像(画像A−画像B)における輝度信号のピーク位置Pであり、例えば、写真レンズ43の光軸中心をLpとするとともに、LpからPまでの距離をdとすれば、この距離dで被写体までの距離を表すことができるものである。
今、図6に示すように、赤外発光ダイオード48の取り付け位置から写真レンズ43の光軸中心(Lp)までの距離(すなわち基線長)をDとし、写真レンズ43の焦点距離をf、被写体までの距離をL、写真レンズ43の前側主点(注1)をH、写真レンズ43の後側主点(注2)をH′とすれば、相似の関係(注3)により、
L/D=f/d
が成立し、この式を変形して、
L=(D/d)×f
が得られる。したがって、画像Aと画像Bの差分画像(画像A−画像B)における輝度信号のピーク位置Pから被写体までの距離Lを求めることができ、同距離Lに応じて写真レンズ43のフォーカスを合わせることができる。
【0032】
注1、注2:主点とは、写真レンズ等において、焦点距離を測定する際の基点となる仮想の点のことである。前側主点は被写体側の基点、後側主点は結像面側の基点である。前側主点に入射した光線は後側主点から同じ角度で出射するという性質がある。なお、実際の写真レンズ等において、主点がどの位置にあるかはもっぱらそのレンズの構造に依存する。例えば、図6では、前側主点Hが写真レンズ43の前面43aの内側に位置し、後側主点H′が写真レンズ43の後面43bの外側に位置しているように描いているが、これらの位置関係は電子スチルカメラにおける一例を示しているに過ぎない。
【0033】
注3:相似の関係とは、上記主点の性質において、被写体から前側主点Hに入射した光線72は同じ角度で後側主点H′から出射して光線73になるという事実を踏まえ、これら二つの光線72、73の長さ(但し光線73にあっては後側主点H′から結像面までの長さ)を各々の斜辺長とする二つの直角三角形の相似性を言うものである。すなわち、第一の直角三角形は光線72の長さを斜辺長とし、他の二辺の長さをD及びLとするものであり、第二の直角三角形は光線73の長さを斜辺長とし、他の二辺の長さをd及びfとするものであり、上記主点の性質より、二つの光線72、73の軸は平行しているから、これら二つの直角三角形は明らかに相似の関係にある。
【0034】
以上、説明したとおり、本実施の形態によれば、写真レンズ43やCCD51を含む撮像系を利用してオートフォーカスの受光系を構成したから、従来のようなオートフォーカス専用の受光系(図7の受光センサ19やレンズ20)を備える必要がなくなり、それだけAFユニット部45を小型化することができ、コストの削減や設計の自由度を向上することができるという効果に加え、さらに、AFユニット部45の小型化に伴ってAFユニット部45と写真レンズ43の距離(基線長)を短くでき、パララックス(視差)を抑制してオートフォーカスの精度向上を図ることができるという効果が得られる。
【0035】
なお、本実施の形態では、オートフォーカスの受光系に写真レンズ43が含まれているため、以下の理由(注4)から、現在の焦点の位置と被写体の位置との差でCCD51の撮像面での画像にボケを生じる可能性があるが、ボケ像の光強度分布の重心位置で考えると、写真レンズ43は像側にほぼテレセントリック(注5)な設計になっているため、その位置的精度はあまり劣化しないし、仮に劣化が問題になる程度であっても、写真レンズ43のテレセントリック性を上げることによって充分に対処できる。
【0036】
注4:一般にガラスの屈折率は透過する光の波長によって変化し、写真レンズに用いられる光学ガラスも例外ではない。したがって、光学ガラスで製作された写真レンズに波長の異なる様々な光線を通すと、光線ごとに微妙に結像点がずれてしまい、いわゆる縦色収差を生じる。一般に電子スチルカメラでは可視光域(400〜650nmの波長域)で縦色収差が実用上問題のないレベルになるように写真レンズの構造を最適設計しているが、可視光域以外の、例えば、紫外光や赤外光については、CCDに到達するまでに減衰あるいはカットされてしまうことから、写真レンズの構造設計で考慮されていない。このため、可視光より波長の長い赤外光では光軸方向にずれを生じることとなり、可視光の像平面で見た場合、赤外光による像は多少ボケていることになる。
【0037】
注5:写真レンズのテレセントリックとは、光軸と平行であることを意味する光学用語である。電子スチルカメラでは写真レンズの最終面(図6の符号43b参照)から出射する光束の主光線をほぼテレセントリックに設計する必要がある(実際には焦点距離に関係なく0〜10度くらいの角度をもっている)。これは、写真レンズの後側にあるOLPFや赤外カット面及びCCDのチップ上のマイクロレンズ等に光線を垂直に入射させる必要があるからである。ここで、主光線とは、簡単に言えば、1点を結像させる為の光束の真ん中の光線である。写真レンズの像側で完全にテレセントリックな状態であれば、光軸とどの像点に対応する光束の主光線も平行になるから、像面がずれたとしてもボケることはあってもその中心位置と光軸との距離は変わらず、結局、テレセントリック性を高めることによって、位置的精度の劣化を防止することができるのである。
【0038】
<実施の形態の変形例>
本発明は上記実施の形態に限定されず、その意図する範囲において様々な変形が可能である。以下、その変形例を列挙する。
まず、上記実施の形態では、被写体からの赤外光を含まない画像Aを先に取り込み、その後、赤外光を含む画像Bを取り込んでいるが、要は、赤外光を含む画像と含まない画像の二つをできるだけ時間を空けずに取り込めばよく、その順番は特に必須ではない。あるいは画像Aと画像Bの両方または一方について、複数の画像の平均画像としてもよい。この場合、時間軸方向の画像の変化分をキャンセルできるので好ましい。
【0039】
また、上記実施の形態では、二つの画像A、Bを共にDRAM59に記憶しているが、二番目に取り込む画像Bは、必ずしもDRAM59に記憶する必要はない。画像Bを取り込みながら、画像Aとの差分を計算できるからである。
また、上記実施の形態では、CCD51の有効画素数に対応するフルサイズの二つの画像A、Bを取り込むようにしたが、一般にフォーカス合わせのための測距エリアはフルサイズ画像の中央付近の所定領域に限られるから、画像A、Bの大きさを当該所定領域に合わせてもよい。メモリの無駄をなくし、処理速度の向上を図ることができる。
【0040】
また、上記実施の形態では、写真レンズの駆動量を計算した後、直ちに所定の位置まで駆動したが、これに限らず、例えば、シャッターキーの全押しに応答させて駆動するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、画像Aと画像Bの“輝度信号"の差を利用したが、これに加えて画像Aと画像Bの“色信号"の差を併用してもよい。このようにすると、二つの画像A、Bを取り込む間に被写体の光線状態などが変化して輝度信号に差が出た場合でも、色信号にはほとんど差が生じないから、光線状態の変化に伴う誤差を抑制できるので望ましい。色信号の利用の仕方は、例えば、RGBの各色信号での画像A、Bの差分を計算し、使用する赤外発光ダイオードの色による比率に近いものを、赤外発光ダイオードの結像位置としてその重心位置を求めればよい。なお、輝度信号との併用でなく、色信号だけでも相応の効果が得られることは言うまでもない。
【0041】
また、上記実施の形態では、赤外発光ダイオードを使用しているが、赤外発光ダイオードの代わりに可視光域の発光体を使用することも可能である。可視光域の発光体を使用した場合、OLPFの赤外カットコート面の分光感度特性を変える必要がなく、例えば、一般的な赤外吸収ガラスも利用できるから好都合であるうえ、被写体の反射光を目視できるため、ファインダーやモニター上で測距を確認できるという効果もある。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、写真レンズを通った被写体の像を、二次元のイメージセンサを含む撮像系で画像信号に変換し、該画像信号を表示手段に表示したり、記憶手段に記憶したりする電子スチルカメラにおいて、前記被写体に向けて光線を照射する照射手段と、前記照射手段から光線が照射されていないときの前記画像信号及び前記照射手段から光線が照射されているときの前記画像信号を取得する画像取得手段と、該画像取得手段によって取得された二つの画像の差を演算するとともに画像内における該差の重心位置を演算する演算手段と、該演算手段によって演算された重心位置と該画像内における前記写真レンズの光軸との交点との距離に基づいて前記写真レンズのフォーカス位置を制御する制御手段と、を備えたので、写真レンズやイメージセンサを含む撮像系を利用してオートフォーカスの受光系を構成できる。したがって、従来のようなオートフォーカス専用の受光系(図7の受光センサ19やレンズ20)を備える必要がなくなり、それだけAFユニット部を小型化することができ、コストの削減や設計の自由度を向上することができるという格別の効果に加え、さらに、AFユニット部の小型化に伴ってAFユニット部と写真レンズの距離(基線長)を短くでき、パララックス(視差)を抑制してオートフォーカスの精度向上を図ることができるという格別な効果が得られる。請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、前記照射手段は、赤外域の光線を被写体に照射するものであり、且つ、前記撮像系は、被写体に含まれる赤外域の信号成分も画像信号に変換できる特性を有しているので、電子スチルカメラのAFユニット部に含まれる既存の発光系(図7の赤外発光ダイオード16やレンズ17)を流用でき、AFユニット部の大幅な改修を要しないと言うメリットが得られる。請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、前記照射手段は、可視光域の光線を被写体に照射するので、電子スチルカメラのAFユニット部に含まれる既存の発光系を流用できないものの、撮像系、特にOLPFの赤外カット面に手を加える必要がなく、撮影画質への影響を最小限に抑えることができるというメリットがある。請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の電子スチルカメラにおいて、前記演算手段は、二つの画像の輝度信号及び又は色信号の差を演算するので、特に、色信号の差を用いた場合(若しくは輝度信号と併用した場合)は、二つの画像を取得する間に被写体の光線状態が変化してもその影響を受けにくくなるから、フォーカス合わせの精度劣化を回避できるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子スチルカメラの外観図である。
【図2】電子スチルカメラのブロック図である。
【図3】赤外カットコートの分光透過率を示す図である。
【図4】オートフォーカス処理のフローチャートである。
【図5】画像A、B及びその差分画像の概念図である。
【図6】主要な構成要素の位置関係を示す概念図である。
【図7】従来例の外観図である。
【符号の説明】
30 電子スチルカメラ
43 写真レンズ
46 液晶ディスプレイ(表示手段)
47 赤外発光ダイオード(照射手段)
49 レンズ(照射手段)
51 CCD(イメージセンサ)
60 フラッシュメモリ(記憶手段)
61 CPU(画像取得手段、演算手段、制御手段)

Claims (4)

  1. 写真レンズを通った被写体の像を、二次元のイメージセンサを含む撮像系で画像信号に変換し、該画像信号を表示手段に表示したり、記憶手段に記憶したりする電子スチルカメラにおいて、
    前記被写体に向けて光線を照射する照射手段と、
    前記照射手段から光線が照射されていないときの前記画像信号及び前記照射手段から光線が照射されているときの前記画像信号を取得する画像取得手段と、
    該画像取得手段によって取得された二つの画像の差を演算するとともに画像内における該差の重心位置を演算する演算手段と、
    該演算手段によって演算された重心位置と該画像内における前記写真レンズの光軸との交点との距離に基づいて前記写真レンズのフォーカス位置を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする電子スチルカメラ。
  2. 前記照射手段は、赤外域の光線を被写体に照射するものであり、且つ、前記撮像系は、被写体に含まれる赤外域の信号成分も画像信号に変換できる特性を有していることを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。
  3. 前記照射手段は、可視光域の光線を被写体に照射するものであることを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。
  4. 前記演算手段は、二つの画像の輝度信号及び又は色信号の差を演算することを特徴とする請求項1記載の電子スチルカメラ。
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