JP3799946B2 - エンジンの電磁動弁制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプリングによって中立位置に付勢される吸・排気弁を、始動時に全開位置又は全閉位置に保持する初期化を行うエンジンの電磁動弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電磁動弁装置は、一対のスプリングによる付勢力により中立位置に支持される弁体(吸・排気弁)を、該弁体に連係したアーマチャに電磁力を作用させて、全開又は全閉方向に変位させる構造であり、始動時に弁体を中立位置から全開又は全閉位置に変位させて保持する初期化を行う(特開平09−303122号8公報等参照)。
【0003】
そして、前記初期化後、開弁時は閉弁用電磁石への通電を停止してスプリングの付勢力で弁体を開弁方向に変位させ、開弁用電磁石に十分接近したところから該開弁用電磁石に通電して弁体を全開位置に吸着保持し、閉弁時は、開弁用電磁石への通電を停止してスプリングの付勢力で弁体を閉弁方向へ変位させ、閉弁用電磁石に十分接近したところから該閉弁用電磁石に通電して弁体を全閉位置に吸着保持する開閉制御を行う。
【0004】
前記開閉制御においては、各気筒の行程位相差毎(例えばBTDC110°毎)の基準信号を発生させると共に、該基準信号を各気筒夫々に対応させるための気筒判別を行い、各気筒に対応させた基準信号を制御基準として、吸・排気弁の開閉タイミングを検出し、該検出した開閉タイミングで吸・排気弁を開閉制御させるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の制御では、初期化後に、気筒判別された基準信号が発生するまで、吸・排気弁が初期状態に保持され、基準信号の発生タイミングと気筒判別のタイミングが異なる場合には、最初の気筒判別がなされた後の最初の基準信号が出力されるまでの間、吸・排気弁が初期状態に保持されることになる。
【0006】
このため、各気筒の吸・排気弁がその気筒の行程に見合った開閉状態に制御されるようになるまでに遅れが生じ、結果、始動時間が長くなってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、初期化の完了から各気筒の吸・排気弁が通常のサイクルに見合った開閉状態に制御されるまでの遅れを小さくでき、以って、始動時間を短縮できるエンジンの電磁動弁制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明では、気筒間の行程位相差毎の基準信号を、該基準信号の発生タイミングと異なるタイミングで行われる気筒判別に基づいて各気筒に対応させ、該各気筒に対応する基準信号を制御基準として各気筒の吸・排気弁の開閉を制御するよう構成されると共に、エンジンの始動時に前記吸・排気弁を全開位置又は全閉位置に保持させる初期化を行わせるよう構成され、前記初期化の完了後に最初の気筒判別が行われたときに、該最初の気筒判別のタイミングを制御基準として前記吸・排気弁の始動初回の開閉制御を行わせるよう構成した。
【0009】
かかる構成によると、最初に気筒判別が行われた後の基準信号から各気筒への対応関係が判明し、基準信号を制御基準とする通常の開閉制御を開始できることになるが、最初に気筒判別が行われた後の基準信号を待たずに、最初の気筒判別のタイミングを初回の制御基準として開閉制御を開始させる。
【0014】
請求項2記載の発明では、前記初期化において、吸気弁を全閉位置に、排気弁を全開位置に保持させる構成とした。かかる構成によると、中立位置にある吸・排気弁が、初期化制御によって、吸気弁については全閉位置に変位して保持され、排気弁については全開位置に変位して保持され、その後、各気筒の行程に合わせて開閉制御される。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、最初の気筒判別後の基準信号を待たずに吸・排気弁の開閉制御を開始させることができ、始動時間を短縮することができるという効果がある。
【0017】
請求項2記載の発明によると、吸気ポートに燃料を噴射する場合に、吸気弁が閉じられていれば、燃料噴霧が直接点火プラグやシリンダ壁に付着することを防止できるので、初期化後早期に燃料を噴射させることができ、また、排気弁が開かれることでクランキング時の減圧を図れるという効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、実施の形態におけるエンジンのシステム構成を示す図である。
【0019】
尚、本実施形態のエンジンは、4気筒エンジンで、点火順が#1→#3→#4→#2であるものとする。
図1において、車両用の4サイクルガソリンエンジン1には、電磁動弁機構2により開閉時期が電子制御される吸気弁3及び排気弁4が各気筒に装着されている。
【0020】
各気筒の吸気弁3上流側の吸気ポート5には、インジェクター6が装着され、燃焼室7には点火栓8が装着されている。また、前記点火栓8毎に点火コイル9が設けられている。
【0021】
エンジン1のクランク軸には、ポジション信号POSを出力するクランク角センサ10aと、気筒判別信号PHASEを出力する気筒判別センサ10bが設けられている。
【0022】
前記クランク角センサ10aは、図2に示すように、クランク軸51に取り付けられるシグナルディスクプレート52に形成された突起53を検出するものである。前記シグナルディスクプレート52には、各気筒の上死点を基準に10°毎の突起53が形成されるが、BTDC60°の位置に相当する箇所への突起53の形成を省いてあり、前記ポジション信号POSはクランク角で10°毎に出力されるが、BTDC60°に出力されるべき信号が抜ける構成としてある(図4,5参照)。
【0023】
また、前記気筒判別センサ10bは、図2に示すように、前記クランク角センサ10aと同様に、クランク軸51に取り付けられるシグナルディスクプレート54に形成された突起55を検出するものであるが、前記突起55は、前記ポジション信号POSが抜けるBTDC60°の位置毎にそれぞれ1つ形成されると共に、この180°間隔で設けられる2つの突起55a,55bの一方の突起55aからクランク軸の回転方向に略25°程度回転した位置に1つの突起55cが形成されており、前記突起55a〜55c毎の気筒判別信号PHASEを出力する(図4,5参照)。
【0024】
また、エンジン1の吸入空気流量を検出するエアフローメータ11、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ12などが装着されている。
前記各種センサ類の検出信号はECM(エンジンコントロールモジュール)15に出力され、ECM15は、これらの検出信号に基づいて前記インジェクター6に噴射パルス信号を出力して燃料噴射量・燃料噴射時期の制御を行い、前記点火コイル9に点火信号を出力して点火時期の制御を行い、更に、前記電磁動弁機構2を制御するEMV−C/U(EMVコントロールユニット)16に制御信号を出力し、前記EMVコントロールユニット16が吸気弁3及び排気弁4の開閉タイミングを制御する。
【0025】
前記電磁動弁機構2の構成を図3に示す。
図3に示す電磁動弁機構2は、シリンダヘッド上に設けられる非磁性材料製のハウジング21と、吸気弁3(又は排気弁4、以下吸気弁3で代表する) のステム31に一体に設けられてハウジング21内に移動自由に収納されるアーマチュア22と、該アーマチュア22を吸引して吸気弁3を閉弁作動させる電磁力を発揮可能なようにアーマチュア22の上面に対向する位置でハウジング21内に固定配置される閉弁用電磁石23と、該アーマチュア22を吸引して吸気弁3を開弁作動させる電磁力を発揮可能なようにアーマチュア22の下面に対向する位置でハウジング21内に固定配置される開弁用電磁石24と、吸気弁3の閉弁方向に向けてアーマチュア22を付勢する閉弁側戻しスプリング25と、吸気弁3の開弁方向に向けてアーマチュア22を付勢する開弁側戻しスプリング26と、を備えて構成される。
【0026】
ここで、閉弁用電磁石23と開弁用電磁石24とを共に消磁したときに、吸気弁3が全開位置と全閉位置との間の略中央(中立位置)に位置するように、閉弁側戻しスプリング25と開弁側戻しスプリング26とのバネ力が設定される。そして、始動時には一律に全開又は全閉位置に保持する初期化を行った後、開弁時は閉弁用電磁石23への通電を停止してスプリング26の付勢力で弁体を開弁方向に変位させ、開弁用電磁石24に十分接近したところから該開弁用電磁石24に通電して弁体を全開位置に吸着保持し、閉弁時は、開弁用電磁石24への通電を停止してスプリング25の付勢力で弁体を閉弁方向へ変位させ、閉弁用電磁石23に十分接近したところから該閉弁用電磁石23に通電して弁体を全閉位置に吸着保持する開閉制御を行う。
【0027】
以下、前記クランク角センサ10a及び気筒判別センサ10bを用いた気筒判別、及び、前記吸気弁3及び排気弁4の開閉制御を、図4,5のタイムチャートを参照しつつ説明する。
【0028】
図6のフローチャートに示すルーチンは、イグニッションスイッチ(IGSW)のONで実行され、吸気弁3及び排気弁4の初期化制御を行う。
ステップS1では、吸気弁3を中立位置から全閉位置に変位させて保持する吸気弁3の初期化を行い、該吸気弁3の初期化終了後に、排気弁4を中立位置から全開位置に変位させて保持する排気弁4の初期化を行う。
【0029】
前記初期化は、中立位置にある弁体を、開弁用電磁石24又は閉弁用電磁石23への1回の通電で一気に全開位置又は全閉位置にまで変位させて吸着する方式でも良いが、開弁用電磁石24と閉弁用電磁石23とに交互に通電し、スプリングの作用で共振現象を起こして振幅を徐々に増大させて、全閉又は全開位置に吸着保持させるようにすることが好ましい。
【0030】
図7のフローチャートに示すルーチンは、前記気筒判別信号PHASEの発生毎に割り込み実行され、ステップS11では、後述するように前記ポジション信号POSの発生毎にカウントアップされ、気筒判別信号PHASEの発生毎にゼロリセットされる第1POSカウンタCNTFSTが所定値(例えば5)以上であるか否かを判別することで、今回の気筒判別信号PHASEが、相互の発生間隔が180°である信号(突起55a,55bの検出信号であり、以下、先頭信号と称する。)であるか否かを判別する。
【0031】
前記第1POSカウンタCNTFSTは、気筒判別信号PHASEの発生毎にゼロリセットされ、気筒判別信号PHASEが連続的に短い間隔で出力されるときには、前記第1POSカウンタCNTFSTが所定値未満でリセットされることになるので、第1POSカウンタCNTFSTが所定値以上であるか否かによって先頭信号であるか否かの判別がなされることになる。
【0032】
第1POSカウンタCNTFSTが所定値以上であれば、ステップS12へ進み、今回の気筒判別信号PHASEが先頭信号であると判定する。次のステップS13では、今回の先頭PHASE信号の検出が始動時の最初のものであるか否かを判別し、最初であれば、ステップS14へ進んで、気筒判別フラグ#FCYLに1をセットする。
【0033】
ステップS15では、前記気筒判別フラグ#FCYLが1であるか否かを判別し、気筒判別フラグ#FCYL=1であれば、ステップS16へ進み、気筒判別信号PHASEをカウントするためのPHASEカウンタCAMCNTを1アップさせる。
【0034】
ステップS17では、前記第1POSカウンタCNTFSTをゼロリセットする。
図8,9のフローチャートに示すルーチンは、前記ポジション信号POSの発生毎に割り込み実行され、ステップS21では、第1POSカウンタCNTFSTを1アップし、ステップS22では、第2POSカウンタCRACNTを1アップする。
【0035】
ステップS23では、先頭PHASE信号が検出された後の最初のポジション信号POSの発生時であるか否かを判別する。先頭PHASE信号後の最初のポジション信号POSであるとき、換言すれば、BTDC50°の位置であるときには、ステップS24へ進み、今回のポジション信号POSが基準位置に相当すると判定し、更に、次のステップS25では、前記第2POSカウンタCRACNTをゼロリセットさせる。
【0036】
一方、先頭PHASE信号後の最初のポジション信号POSでないとステップS23で判定されると、ステップS26へ進み、前記気筒判別フラグ#FCYLに1がセットされているか否かを判別する。
【0037】
前記気筒判別フラグ#FCYLに1がセットされている場合には、ステップS27へ進み、前記第2POSカウンタCRACNTが所定値(例えば3)であるか否かを判別することで、基準位置(BTDC50°)から所定角度の位置として特定される気筒判別タイミング(BTDC20°)であるか否かを判別する。
【0038】
前記第2POSカウンタCRACNTが所定値であって、気筒判別タイミングが検出されると、ステップS28へ進み、今回の気筒判別タイミングが始動時における最初の気筒判別タイミングであるか否かを判別する。
【0039】
今回の気筒判別タイミングが最初であるときには、ステップS29へ進み、PHASEカウンタCAMCNTの値が1であるか2であるかを判別する。
PHASEカウンタCAMCNTの値が1であるときには、ステップS30へ進み、#3気筒の圧縮行程であると判別する。
【0040】
ここで、#3気筒の圧縮行程であると判別する代わりに、#2気筒の圧縮行程であると判別させる構成としても良い。即ち、PHASEカウンタCAMCNTの値が1の状態は、#2気筒及び#3気筒が共に上死点に向かっている状態であり、#2気筒を圧縮行程、#3気筒を排気行程とするか、又は、#3気筒を圧縮行程、#2気筒を排気行程として決めれば良いからである。
【0041】
一方、PHASEカウンタCAMCNTの値が2であるときには、ステップS31へ進み、#1気筒の圧縮行程であると判別する。
ここでも、#1気筒の圧縮行程であると判別する代わりに、#4気筒の圧縮行程であると判別させる構成としても良い。即ち、PHASEカウンタCAMCNTの値が2の状態は、#1気筒及び#4気筒が共に上死点に向かっている状態であり、#1気筒を圧縮行程、#4気筒を排気行程とするか、又は、#4気筒を圧縮行程、#1気筒を排気行程として決めれば良いからである。
【0042】
ステップS32では、前記PHASEカウンタCAMCNTをゼロリセットする。
上記にようにして最初の気筒判別がなされると、次回からは、ステップS28からステップS33へ進み、点火順(#1→#3→#4→#2)と前回の気筒判別結果とから、今回の圧縮行程気筒を特定する。
【0043】
ステップS34では、前記PHASEカウンタCAMCNTをゼロリセットする。
一方、ステップS27で、気筒判別タイミングが検出されなかった場合には、ステップS35へ進み、前記第2POSカウンタCRACNTが所定値(例えば12)であるか否かを判別することで、吸・排気弁3.4の開閉タイミングの計測基準とするクランク角位置(例えばBTDC110°)であるか否かを判別する。
【0044】
そして、第2POSカウンタCRACNTが所定値であれば、ステップS36へ進み、基準信号REF(BTDC110°毎の信号)を発生させる。
通常は、図10及び図11に示すように、例えば、#3気筒の圧縮行程での基準信号REFを計測基準として、#2気筒の吸気弁3の開時期IVO、#2気筒の吸気弁3の閉時期IVC、#1気筒の排気弁4の開時期EVO、#2気筒の排気弁4の閉時期EVCをタイマーで計測する。即ち、基準信号REF発生時に排気行程である気筒の排気弁4の閉時期EVC、及び、吸気弁3の開閉時期IVO,IVC、更に、基準信号REF発生時に膨張行程である気筒の排気弁4の開時期EVOを、基準信号REFを計測基準として計測する。
【0045】
ところで、上記基準信号REFを計測基準とする通常の開閉制御は、気筒判別されていることが前提条件となるため、気筒判別後に基準信号REFが発生して初めて開始されることになるが、本実施形態では、係る通常制御に先立って開閉制御を開始できるように構成されている。
【0046】
ステップS28で最初の気筒判別タイミングであることが判別されて、ステップS30又はステップS31で気筒判別し、ステップS32でPHASEカウンタCAMCNTをゼロリセットすると、ステップS37へ進む。
【0047】
ステップS37では、吸・排気弁3,4の初期化が完了しているか否かを判別し、初期化完了後に最初の気筒判別がなされたときには(例えば図4に示すタイミングの場合)、最初の気筒判別タイミングを制御基準とする開閉制御を行わせるべく、ステップS38以降へ進む。
【0048】
ステップS38では、気筒判別の結果から排気行程であると判定される気筒以外の排気弁4を、初期化状態である全開から直ちに閉じる制御を行う。
尚、上記排気弁4の全閉制御において、複数の排気弁4について時間差を設けて順番に全閉に制御するようにしても良い。
【0049】
図11に示すように、#3気筒が圧縮行程であると最初に判別されたときには、#2気筒が排気行程であるから、初期化で全開に保持されている排気弁4のうち、#2気筒以外の気筒の排気弁4を全て全閉に制御する。
【0050】
ステップS39では、気筒判別の結果から吸気行程であると判定される気筒の吸気弁3を、初期化状態である全閉から直ちに開き、かつ、該開制御した吸気弁3の要求の閉タイミングを、最初の気筒判別タイミングを計測基準として計測させる設定を行う。
【0051】
図11に示すように、#3気筒が圧縮行程であると最初に判別されたときには、#4気筒が吸気行程であるから、初期化で全閉に保持されている吸気弁3のうち、#4気筒の吸気弁3のみ開制御する。そして、#4気筒の吸気弁3の閉時期IVCを、最初の気筒判別タイミングからの時間で計測させる。
【0052】
通常は、#4気筒の吸気弁3の閉時期IVCは、#1気筒に対応する基準信号REFを基準に計測させるが、例えば図4に示すタイミングの場合、#1気筒に対応する基準信号REFの後で気筒判別がなされ、#1気筒に対応する基準信号REFを計測基準とする開閉タイミングの検出が行えない。そこで、#1気筒に対応する基準信号REFの代わりに、最初の気筒判別タイミングを制御基準として開閉制御を行わせることで、次の#3気筒に対応する基準信号REFの発生を待たずに、各気筒の行程に見合った制御を開始させることができるものである。
【0053】
上記のようにして、最初の気筒判別タイミングを制御基準とする制御を行わせた場合には、ステップS40へ進んで、初回制御の完了を示す初回済フラグに1をセットする。
【0054】
一方、ステップS37で初期化が完了していないと判別されたときには(例えば図5に示すタイミングの場合)、吸・排気弁の開閉制御を開始できないので、そのまま本ルーチンを終了させる。
【0055】
図12のフローチャートは、前記基準信号REFの発生毎に割り込み実行され、ステップS51では、前記初回済フラグに1がセットされているか否かを判別する。
【0056】
最初の気筒判別タイミングが初期化完了の後で、最初の気筒判別タイミングを制御基準として開閉制御を行わせた場合には、前記初回済フラグに1がセットされ、気筒判別後の最初の基準信号REFから通常の制御を行わせれば良いので、ステップS54へジャンプして進み、前記図10に示したパターンに従って開閉タイミングの検出を行わせる。
【0057】
一方、基準信号REFの発生時に、初回済フラグが0であった場合には、初期化完了が最初の気筒判別タイミングの前であったため、最初の気筒判別タイミングで開閉制御を開始していないことになる。
【0058】
この場合は、ステップS52へ進み、排気行程である気筒以外の排気弁4を直ちに閉じると共に、ステップS53で初回済フラグに1をセットして、ステップS54へ進み、今回の基準信号REFを計測基準とする通常の開閉タイミングの検出(図10参照)を行わせる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるエンジンのシステム構成図。
【図2】実施の形態におけるクランク角センサ及び気筒判別センサを示す図。
【図3】実施の形態における電磁動弁機構を示す断面図。
【図4】実施の形態において初期化完了後に気筒判別が行われた場合の制御特性を示すタイムチャート。
【図5】実施の形態において初期化完了前に気筒判別が行われた場合の制御特性を示すタイムチャート。
【図6】実施の形態における初期化制御を示すフローチャート。
【図7】実施の形態において気筒判別信号PHASE毎に実行されるルーチンを示すフローチャート。
【図8】実施の形態においてポジション信号POS毎に実行されるルーチンを示すフローチャート。
【図9】実施の形態においてポジション信号POS毎に実行されるルーチンを示すフローチャート。
【図10】実施の形態において吸・排気弁の開閉タイミングの制御基準とする基準信号REFを示す図。
【図11】実施の形態において#3気筒の基準信号REFに基づく開閉制御の様子を示す図。
【図12】実施の形態において基準信号REF毎に実行されるルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…電磁動弁機構
3…吸気弁
4…排気弁
6…インジェクター
7…燃焼室
8…点火栓
10a…クランク角センサ
10b…気筒判別センサ10b
11…エアフローメータ
12…水温センサ
15…ECM
16…EMVコントロールユニット
Claims (2)
- 吸・排気弁を中立位置に付勢するスプリングと、前記吸・排気弁を電磁力によって全開位置に変位させる開弁用電磁石と、前記吸・排気弁を電磁力によって全閉位置に変位させる閉弁用電磁石と、を備えてなるエンジンの電磁動弁制御装置であって、
気筒間の行程位相差毎の基準信号を、該基準信号の発生タイミングと異なるタイミングで行われる気筒判別に基づいて各気筒に対応させ、
該各気筒に対応する基準信号を制御基準として各気筒の吸・排気弁の開閉を制御するよう構成されると共に、
エンジンの始動時に前記吸・排気弁を全開位置又は全閉位置に保持させる初期化を行わせるよう構成され、
前記初期化の完了後に最初の気筒判別が行われたときに、該最初の気筒判別のタイミングを制御基準として前記吸・排気弁の始動初回の開閉制御を行わせるよう構成したことを特徴とするエンジンの電磁動弁制御装置。 - 前記初期化において、前記吸気弁を全閉位置に、前記排気弁を全開位置に保持させることを特徴とする請求項1記載のエンジンの電磁動弁制御装置。
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