JP3799913B2 - 超広角レンズ及び該レンズを備える撮影装置 - Google Patents

超広角レンズ及び該レンズを備える撮影装置 Download PDF

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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/06Panoramic objectives; So-called "sky lenses" including panoramic objectives having reflecting surfaces

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は広角レンズ、特に大画角を有する大口径超広角レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常の射影方式では、像高をy、レンズの焦点距離をf、光軸から測った物体を見込む角度をθとそれぞれしたとき、y=f・tanθが成立する。そして、この方式で包括角(画角)2ω=110°を越える超広角レンズの提案は少なく、更にF3.5を上回る大口径超広角レンズの提案は極少数であるが、例えば、本出願と同一出願人による特開平9−113798号公報、又は特開平9−113800号公報に開示されたレンズが知られている。
【0003】
また、同様にy=f・tanθが成立する通常の射影方式で包括角2ω=115°を越え、更にF3.5を上回る大口径超広角レンズは殆ど提案されていないが、例えば、本出願と同一出願人による特開平10−325923号公報に、包括角2ω=115°を越え、F3.5を上回る大口径超広角ズームレンズが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、y=f・tanθが成立する通常の射影方式で包括角2ω=115°を越え、更にF2.8程度の口径を有し、小型で高性能で、近距離収差変動の少ない大口径超広角レンズは現在までに殆ど提案されておらず、また、商品化もされていない状況である。かかる状況において、本願発明者は、鋭意研究・開発の後、従来存在しない包括角(画角)2ω=118゜以上という通常の射影方式では限界に近い大画角を有し、かつF2.8の大口径を有する光学系を得ることができた。
【0005】
かかる光学系を開発する上での主な課題は、常用可能な程度の小型化、高い光学性能、周辺光量の確保、非球面の量産性である。特に、使用する非球面レンズが現代の量産技術を用いて十分生産できる事が重要となる。製造方法を考慮すると、生産性の悪い精研削非球面ではなく、量産性の高いガラスモールドで製造可能であることがコストダウンにつながり、かつユーザーメリットも大きい。このような観点から考察した場合、前記特開平9−113798号公報又は特開平9−113800号公報では、画角2ω=105.6゜、口径F2.87を有する光学系を提案したが、これらの光学系においては、非球面レンズの製造が精研削方式とガラスモールド方式との何れの方式でも困難であり、量産性が低かった。しかも、画角が105゜程度であり、充分なものではなかった。そして、このまま大画角化すれば、非球面レンズはさらに製作困難になってしまう。
【0006】
また、特開平10−325923号公報においては画角2ω=118°、口径F2.9の大口径超広角ズームレンズを提案した。しかし、このレンズ系の物体側の非球面レンズは、上述のレンズ系よりも更に非球面レンズの製造が困難であり、量産性が低かった。また、性能的に見ても十分とは言えず、合焦方式にも不都合があり、大きさも大型であった。
【0007】
本発明は上記問題にかんがみてなされたものであり、y=f・tanθが成立する通常の射影方式で包括角2ω=115°を越え、更にF2.8程度の口径を有し、小型で高性能で、近距離収差変動の少ない大口径超広角レンズを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群と、正の屈折力を有する収斂性レンズ群とからなり、前記発散性レンズ群は少なくとも1枚の非球面凹レンズを有し、前記非球面凹レンズは以下の条件を満足し、物体側から2枚目以降に配置されることを特徴とする超広角レンズ。
1) 0 ((d φmax −d )/h max )/((d 30 −d )/h 30 2.8
(2) −15 asp /f −1.7
ここで、
:前記非球面レンズの光軸上の厚さ(中心厚),
φmax :前記非球面レンズの像側の面の最大有効径位置における光軸と平行な厚さ,
30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における光軸と平行な厚さ,
max :前記非球面レンズの像側の面における最大有効半径,
30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における有効半径,
f asp :前記非球面レンズの近軸焦点距離,
:前記広角レンズ全系の焦点距離である。
【0009】
また、本発明は、物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群と、正の屈折力を有する収斂性レンズ群とからなり、
前記発散性レンズ群は少なくとも1枚の非球面凹レンズを有し、前記非球面凹レンズは
少なくとも1面の非球面に加えて他の1面も非球面であり、以下の条件を満足することを特徴とする超広角レンズを提供する。
(1) 0 ((d φmax −d )/h max )/((d 30 −d )/h 30 2.8
(2) −15 asp /f −1.7
ここで、
:前記非球面レンズの光軸上の厚さ(中心厚),
φmax :前記非球面レンズの像側の面の最大有効径位置における光軸と平行な厚さ,
30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における光軸と平行な厚さ,
max :前記非球面レンズの像側の面における最大有効半径,
30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における有効半径,
f asp :前記非球面レンズの近軸焦点距離,
:前記広角レンズ全系の焦点距離である。
【0010】
また、本発明では、前記発散性レンズ群には少なくとも2面の非球面を有し、該非球面のうち最も物体側に位置し、かつ凹面に設けられた非球面を下記非球面(A)で表現した場合、以下の条件式(3)を満足する3次項を有することが望ましい。
【数2】
Figure 0003799913
ここで、
X(y):光軸から垂直方向の高さyにおける各非球面の頂点の接平面から光軸方向に沿った距離(サグ量),
r :基準の曲率半径,
κ :円錐係数,
Cn :n次の非球面係数,
をそれぞれ示している。
【0011】
また、本発明は、全系の包括角2ω=110度を越える超広角レンズにおいて、
物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群と、正の屈折力を有する収斂性レンズ群とからなり
前記発散性レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、光軸中心から周辺部分へいくに応じて曲率が緩くなる形状を有する非球面を少なくとも像面側に設けた非球面凹レンズを有し、前記非球面レンズは以下の条件を満足し、物体から2枚目以降に配置されることを特徴とする超広角レンズを提供する。
(1) 0 ((d φmax −d )/h max )/((d 30 −d )/h 30 2.8
(5) 1.9 BF /f
ここで、
:前記非球面レンズの光軸上の厚さ(中心厚),
φmax :前記非球面レンズの像側の面の最大有効径位置における光軸と平行な厚さ,
30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における光軸と平行な厚さ,
max :前記非球面レンズの像側の面における最大有効半径,
30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における有効半径、
BF :無限遠合焦時のバックフォーカス、
:前記広角レンズ全系の焦点距離である。
【0012】
また、本発明にかかる超広角レンズでは、前記非球面凹レンズは、少なくとも1面尾非球面に加えて他の1面も非球面であることが望ましい。
また、本発明にかかる超広角レンズでは、以下の条件を満足することが望ましい。
(5) 1.9 BF /f
ここで、
BF :無限遠合焦時のバックフォーカス、
:前記広角レンズ全系の焦点距離である。
また、本発明に係る超広角レンズでは、前記正の屈折力を有する収斂性レンズ群中に近距離合焦時に移動する合焦群を少なくとも1群有し、以下の条件を満足することが望ましい。
(4) x 0 12
ここで、
x :前記合焦群の焦点距離。ただし、複数群存在する場合、最も焦点距離の短い群の焦点距離,
0 :前記超広角レンズ全系の焦点距離である。
また、本発明に係る超広角レンズでは、前記非球面凹レンズは、ガラスモールド方式の非球面レンズであることが望ましい。
また、本発明に係る超広角レンズでは、前記非球面凹レンズは、樹脂とガラスとの複合からなる複合方式の非球面レンズであることが望ましい。
【0013】
また、本発明は、前記超広角レンズを備えることを特徴とする撮影装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。写真レンズを含む、対物光学系の設計で最も困難なことは、著しい大画角化と同時に大口径化を行うことである。これはすなわちザイデル収差を余すところ無く補正することに他ならない。このような光学設計の難易度が非常に高いが故に、通常の射影方式では限界に近い包括角(画角)2ω=118゜を越えて口径F2.8に達するレンズ系の発明提案殆どはなく、商品化も達成されていない。
【0015】
本発明は、上述したように、今までにない仕様のレンズ系であって、常用可能なほどの小型化で、十分な周辺光量を確保し、かつ高い光学性能を有し、現代の量産技術で十分生産できる非球面レンズを備える光学系を開発したものである。
【0016】
特に非球面においては、製造方法を考慮すると、生産性の悪い精研削非球面ではなく、量産性の高いガラスモールドで製造可能である事が望ましく、著しいコストダウンにつながりユーザーメリットも大きい。
【0017】
まず、本発明の基本的な構造から説明する。本発明は、基本的に発散性の凹(負)レンズ群と、収斂性の凸(正)レンズ群とで構成した所謂レトロフォーカスタイプである。発散性の凹(負)レンズ群は負メニスカスレンズを先頭に、数枚の負レンズと正レンズとによって構成されている。また、軸上、軸外収差共に良好な補正を行うために、厚肉の接合レンズを含むことが望ましい。さらに、後述する条件式の説明で述べるように、特徴的な非球面レンズによって軸外収差を中心とした良好な収差補正が行われている。
【0018】
また、収斂性の凸(正)レンズ群は、光学系全体のマスターレンズ的性格を持ち、基本的に凸・凹・凸(正・負・正)のパワー配置を含むレンズ群を有している。また、近距離合焦は、この収斂性の凸(正)レンズ群全体、または1部を移動することによって行う。さらに、合焦のために移動するレンズ群は、少なくとも凸(正)レンズ群・凹(負)レンズ群・凸(正)レンズ群を有している事が望ましい。加えて、収斂性の凸群中には、ペッツバールサムの適切な設定と球面収差、倍率色収差の良好な補正を行うために、複数の接合レンズを有することが望ましい。
【0019】
本発明において、上述の通り今までに無い仕様の大口径超広角レンズの光学設計の解を得られたのは、製造が容易で適切な補正効果を有する非球面レンズが開発されたからである。非球面の特徴的な設計技術として挙げることができるのは、非球面形状を前記した非球面式で表現した時、非球面係数における奇数次項(特に3次項)、高次項(12次項、14次項、16次項)、及び円錐係数κの緻密な使い方によるきめ細かな収差補正技術である。
【0020】
ここで、非球面、特に奇数次項の非球面係数と収差補正との関係を簡単に説明する。一般に、非球面は光学系が光軸を中心とした回転対称なので、偶数次項の級数の和で表現されている。しかしながら、本発明ではこの級数に奇数次項を導入することで、収差補正を行う際に、より有効的に活用したのである。非球面をメリジオナル面内で考えると、奇数次項では像高Yの符号によってサグ量Xの値が異なり対称性が成立しないように思える。しかし、光軸をX軸とする直交座標系(X,Y,Z)では、ρ=(Y2+Z21/2で考えれば符号が一致して対称性が成立する。3次収差は球面系においても、偶数次項の非球面係数を有する非球面においても、屈折面が以下のようにρの偶数次項であることがゆえに発生するので、屈折面が奇数次項を含むということは、今までに存在しない2次収差、4次収差等の偶数次の収差が発生する事になる。また、単一曲面であり、かつ非球面の場合を想定すると、球面収差はまさに非球面係数に対応する。したがって、奇数次項の非球面係数を導入することにより、球面系では得られない収差補正効果を得ることができる。
(B) X=C2・ρ2+C4・ρ4+C6・ρ6+…
また、一般的には、
(C) X=ρ2・1/2r+C4・ρ4+C6・ρ6+…
となり、これに3次項C3と5次項C5とを加えると、
(D) X=ρ2・1/2r+C3・ρ3+C4・ρ4+C5・ρ5+C6・ρ6+…
となる。
【0021】
例えば2次の球面収差を導出すると、以下のようになる
Figure 0003799913
【0022】
ここで、nは屈折率、uは光軸とのなす角、C3iは各面における非球面係数の3次項、hは入射高、Rは入射瞳半径をそれぞれ示している。したがって、3次の球面収差が入射高の4乗に比例し、瞳半径の3乗に比例するところ、2次の球面収差は入射高の3乗に比例し、瞳半径の2乗に比例する。したがって、従来、補正しきれなかった低次の収差を、非球係数の3次項を導入することにより補正することができる。そのため、さらなるスペックアップと高性能化が可能になる。このことは、歪曲収差やコマ収差等の他の収差についても同様である。特に、本発明のような大口径超広角レンズにおいて、発散性レンズ群中の比較的物体側に非球面を導入した場合、低次部分の歪曲収差の補正能力が高い。
【0023】
また、従来では歪曲収差の像高に対する傾き(微分値)が大きく、所謂陣笠形状をしていたが、3次項を導入することにより当該収差を格段に改善することができる。また、コマ収差と球面収差も同様に、低次の収差をより補正できるため、例えば口径を大きくすることによって生じる入射高の比較的低い部分の負の収差を補正し、最小錯乱円を小さくする事が可能になる。また、本発明では大口径化を有利にする意味において、軸上平行光線(軸上無限遠物点から射出された最も開口数の大きい光線)に対する偏角αが大きい面に導入するほど効果が大きいため、像面側に凹面を向けた面に上述のような非球面を導入することが望ましい。
【0024】
また、高次項と円錐係数κとを適切に使用することにも大きな意味がある。まず、円錐係数κを説明する。
【0025】
前記前記非球面式の第1項をべき級数展開し、κに関係する非球面項のみを示すと以下の様になる。
Figure 0003799913
【0026】
したがって、円錐係数κは4次以降の非球面係数に影響を与える事が分かる。また、κを積極的に収差補正に使用することにより、κ単独の項で低次項から非常に高次項の非球面係数まで使用することにほぼ等しい収差補正効果が得られる。特に、本発明のように、低次部分(比較的光軸近傍部分に相当)の曲率(=パワー)を強め、高次部分(光軸から離れ、最大有効径近傍部分に相当)の曲率(=パワー)を著しく弱めたい場合、κ=−1から+1未満までの間の値、すなわち、楕円面から双曲面までを基準にした非球面とすることが望ましい。この円錐係数κを適切に設定することで、歪曲収差、下方コマ収差、非点収差の良好な補正を補うことができる。
【0027】
また、12次以降の高次項は本発明の様に著しい大画角を有する光学系を実現する場合に重要な効果をもたらす。本発明の場合、軸外収差の補正効果の高いより物体側の面に非球面を導入している。
Figure 0003799913
【0028】
このため、従来は良好に補正できなかった周辺光束に対する収差を、非球面係数の高次項を有効に使用して良好に補正することが可能となる。特に、高次項の適切な設定は周辺性能改善に効果があり、ごく周辺の歪曲収差、下方コマ収差、非点収差を良好に保つことが出来る。
Figure 0003799913
【0029】
また、一般に、設計的に可能であっても実際の製造が困難な設計解になることが多い。本発明では、非球面レンズを適切に配置し、かつ円錐係数κと高次項とをコントロールすることで、製造容易な形状制御を行っている。このため、今まで精研削方式、又はガラスモールド方式で製造困難であった凹面非球面レンズを、ガラスモールド方式によって製造可能な形状にし、かつ光学性能を向上させ、枚数軽減および発散群中の凸レンズ使用の軽減による小型化を達成できている。
【0030】
以下に、本発明の各条件式について説明する。条件式(1)は前記負の屈折力を有する発散性レンズ群中の非球面凹レンズの面形状を適切に設定する条件を規定している。上述したように、条件式(1)は、非球面係数の種々のパラメーターを駆使し、性能向上と生産性との両者の向上を共存させたものである。条件式(1)は、非球面レンズの軸外光線が通る最大の高さ部分の厚みと、有効径(最大値を10割とする)の3割の高さにおける厚みとの比によって、中心部分と周辺部分との非球面の擬似的な傾きとレンズ部品としての厚さの変化を表している。
【0031】
非球面レンズの軸外光線が通る最大の高さでは主に非球面高次項と円錐係数κのコントロールが支配的であり、有効径の3割近傍ではκ、3次項、4次項をコントロールすることが重要である。上述したように、収差補正上では有効径の3割近傍では球面収差、低画角の下方コマ収差、歪曲収差を良好に補正し、最大有効径近傍では周辺部分の歪曲収差、下方コマ収差、非点収差を良好に補正できる。
【0032】
また、現在におけるレンズ製造上の問題として、ガラスモールド方式の場合にメニスカス形状で厚肉差が数十倍のとき、レンズ量産の難易度が極端に高くなる。そして、凹面側の接線角が40゜を越えると高精度な面形状を成形できなくなり、さらに接線角が増加し、曲面が半球に近づくとモールド自体が不可能になる。
【0033】
条件式(1)の上限を上回る場合、該非球面レンズが周辺で著しく厚くなり、製造困難になる。収差補正上は非球面の極小的な補正バランスが崩れ、上述のように、歪曲収差、非点収差、球面収差等の補正が悪化してしまう。なお、条件式(1)の上限値を2.8に設定すると、より製造上の難易度が緩和されるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(1)の上限値を2.6に設定すると本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0034】
逆に、条件式(1)の下限を下回る場合、非球面レンズ周辺部分の曲率が著しく弱くなり、逆転してしまう。したがって、周辺部分における収差の変化も極端に大きくなり、かえって性能劣化を招くこととなる。また、遂には周辺光束が結像しなくなってしまう。なお、条件式1の下限値を0.3に設定するとより良い収差補正が設定できるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(1)の下限値を0.8以上に設定するとより本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0035】
ここで、該当する非球面レンズが接合レンズの場合は、製造時には各レンズがそれぞれ分離して製造されるため、単体の厚み(d0 、dφ max、d30 等)によって条件式を計算する。さらに、ガラスと樹脂との複合型非球面の場合、各レンズ成分が独立して製造されないため、ガラスと樹脂合成との厚さ(d0 、dφ max、d30 等)によって条件式の計算をするものとする。
【0036】
また、前記発散性凹レンズ群中に複数枚の非球面レンズが存在している場合、その中で少なくとも1つの非球面レンズが条件式(1)を満たしていれば良い。そして、条件式(1)を満たす非球面レンズは、複数枚存在する非球面の中で最も物体側に設けられていることが、小型化と収差補正上からみて望ましい。さらに好ましくは、該非球面レンズは、非球面製造上の理由と、小型化と前記収差補正上の理由から、物体側から2枚目以降に導入することが望ましく、かかる配置により本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0037】
さらに、本発明の効果を最大限に発揮し、かつ高性能化を図るためには、少なくとも該非球面に加えてさらに他の1面の非球面を設定し、軸外収差、特に下方コマ収差、球面収差の補正を補うことが望ましい。そして、その非球面レンズは、生産性を考慮するとガラスモールド方式又は樹脂とガラスとの複合からなる複合型方式の非球面レンズであることが望ましい。
【0038】
条件式(2)は、前記非球面レンズの近軸パワーに関する条件を規定している。前記非球面式で表現された非球面の場合、焦点距離等の近軸量は数式(F)の第1項に示すように近軸曲率半径のみではなく、2次の非球面項も含まれている。条件式(2)の上限を上回る場合、該非球面レンズの負の近軸パワーが極端に大きくなり、条件式(1)の範囲で決定する形状を維持するためには非球面曲線の極小的な変化量が大きくなり過ぎ、上述した各収差が悪化し好ましくない。
【0039】
なお、条件式(2)の上限値を−1.85にするとより良い収差補正ができるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(2)の上限値を−2に設定すると本発明の効果最大限に発揮できる。
【0040】
逆に、条件式(2)の下限を下回る場合、本発明のような大口径超広角レンズの場合、条件式(1)の範囲にある非球面形状においても、非球面変位量自身が極端に少なくなるので、非球面の補正効果が薄れてしまい、良好な収差補正が出来なくなる。また、本発明の様な大口径超広角レンズの場合、バックフォーカスを十分確保する必要からも、構成する各凹レンズエレメントには十分な負のパワーが必要なのである。
【0041】
なお、条件式(2)の下限値を−10に設定するとより良い収差補正ができるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(2)の下限値を−8以上に設定するとより本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0042】
また、条件式(3)は、前記発散性レンズ群に導入したの非球面のうち、最も物体側に位置し、かつ凹面に設けられた非球面の3次項の非球面係数の適切な範囲を規定している。本発明で用いている非球面が上記非球面式で表現されたとき、上述したように、該非球面の3次項の適切な条件設定は歪曲収差とコマ収差、球面収差の補正を良好に行なうために必要である。
【0043】
条件式(3)の上限を上回る場合、非球面係数の3次項が非常に大きくなることを意味し、特に2次の球面収差の影響で入射高の比較的低い位置の球面収差、歪曲収差が大きく正の方向に変位する。この結果、球面収差の傾き(微分値)が大きくなり、所謂うねりが顕著になり性能が低下してしまい好ましくない。また、上述のようにコマ収差、歪曲収差等の諸収差も補正過多となり、逆に悪化する結果になる。
【0044】
なお、条件式(3)の上限値を5×10-3以下に設定するとより良い収差補正を設定できるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(3)の上限値を1×10-3以下に設定すると本発明の効果最大限に発揮できる。
【0045】
逆に、条件式(3)の下限を下回る場合、前記のような各収差の補正効果が薄れ、本発明の効果を十分に生かすことができない。なお、条件式(3)の下限値を5×10-6以上に設定するとより良い収差補正が設定できるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(3)の下限値を1×10-5以上に設定すると、より本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0046】
また、本発明にかかる光学系は、非常に強いレトロ比を有しているにもかかわらず、近距離収差変動が非常に少ない合焦方式を採用している。合焦群、又は合焦のために移動する群全体の何れかは、少なくとも正・負・正のトリプレット及びガウスタイプの基本的構造を有している。これは近距離収差変動を極力抑えるために、合焦群内部で十分な収差補正を行い、かつマスターレンズ的な構造を持たせるためである。ここで、合焦群のパワーが重要なファクターとなる。
【0047】
条件式(4)の上限を上回る場合、合焦群のパワーが小さくなるため、合焦群の移動量が増加し、至近距離を短くすることが困難になる。なお、条件式(4)の上限値を8に設定するとより短い至近距離を設定できるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(3)の上限値を5に設定すると本発明の効果最大限に発揮できる。
【0048】
逆に、条件式(4)の下限を下回る場合、合焦群のパワーが著しく大きくなり、近距離収差変動が増加するので、好ましくない。特に像面湾曲及び非点収差の変動が顕著になり好ましくない。なお、条件式(4)の下限値を3.1に設定するとより良い収差補正が設定できるので望ましい。さらに好ましくは、条件式(4)の下限値を3.2に設定するとより本発明の効果を最大限に発揮できる。
【0049】
また、合焦群が複数群存在しても良く、所謂フローティング効果も利用しても良い。但しこの場合、主に合焦機能としてはよりパワーの強い群の効果が大きいため、条件式(4)のfxは最も焦点距離の短い群で計算するものとする。
【0050】
また、本発明は、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5)1.9 < BF/f0 < 4
ここで、
BF:無限遠合焦時のバックフォーカス,
0:全系の焦点距離をそれぞれ示している。
【0051】
上記条件式(5)は所謂レトロ比の適切な範囲を規定した条件である。条件式(5)を満足する最適なレトロ比により、全系の大きさ、軸外収差の良好な補正、ミラー等に対する機械的な干渉等の問題を解決することができる。
【0052】
条件式(5)の上限を上回る場合、レトロ比が著しく大きくなるために、本発明の様な超広角レンズにおいては、光学系全体が巨大化するばかりか、軸外収差の補正、サジタル方向のコマ・フレアー等の補正が悪化し好ましくない。
【0053】
また、条件式(5)の下限を下回る場合、レトロ比が著しく小さくなるために、本発明の様な超広角レンズにおいては、ミラー等に対する機械的な干渉を生じてしまい、1眼レフカメラに使用できない不都合が生じる。
【0054】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本発明にかかる超広角レンズの数値実施例を説明する。
(第1実施例)
図1は、第1実施例にかかる超広角レンズのレンズ構成を示す図である。物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群Gnと、正の屈折力を有する収斂性レンズ群Gpとの負・正2つの群から構成されている。発散性レンズ群Gnは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向け像側の面に非球面を有する負メニスカス非球面レンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、像側の面に樹脂面に非球面を有する樹脂とガラスの複合からなる複合型非球面両凹レンズL4と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と厚肉両凸レンズL6との接合からなる接合正レンズとから構成されている。
【0055】
また、収斂性レンズ群Gpは、物体側から順に、2枚の厚肉両凸レンズL7,L8と、両凸レンズL9と両凹レンズL10の接合よりなる接合負レンズと、開口絞りSと、合焦のために移動する合焦群Gfによって構成される。合焦群Gfは物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL11と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ12の接合よりなる接合正レンズ、両凹レンズL13と両凸レンズL14との接合よりなる接合負レンズ、両凸レンズL15と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL16との接合よりなる接合正レンズとから構成されている。
【0056】
近距離合焦は合焦群Gfのみを物体方向に移動することによって行い、撮影距離0.2m(撮影倍率−0.173倍)まで合焦が可能である。開口絞りS以降で合焦が可能なため、所謂レンズ内モーターによる合焦方式に適している。また、合焦群Gfは1つの光学系として機能しているので、所謂防振レンズ群として使用できる他、合焦群Gfのみを光軸外しすることで、所謂シフトレンズ光学系として使用可能である。
【0057】
以下の表1に本実施例の諸元値を掲げる。表において、左端の数字は物体側から数えたレンズ面の順番、riはi番目のレンズ面Riの曲率半径、 iはレンズ面Riとレンズ面Ri+1との光軸上の面間隔、νiはレンズ面Riとレンズ面Ri+1との間のアッベ数、niはレンズ面Riとレンズ面Ri+1との間のd線(λ=587.56nm)の屈折率をそれぞれ示している。また、非球面には星印を付し、曲率半径の欄には近軸曲率半径を掲載し、κ及び各係数は非球面データ欄に掲げる。
【0058】
また、全体諸元において、fは焦点距離、βは撮影倍率、FNOはFナンバー、2ωは画角(包括角)をそれぞれ示す。なお、長さ、曲率半径などの単位はmmである。
【0059】
【表1】
Figure 0003799913
Figure 0003799913
(各条件対応値)
Figure 0003799913
【0060】
図2は、本実施例の無限遠合焦時の諸収差図である。良好に収差補正が成されていることがわかる。また、図3は、本実施例の撮影倍率−1/40倍時の諸収差図である。図から明らかなように、近距離収差変動が良好に補正が成されていることがわかる。なお、諸収差図において、FNOはFナンバー、Yは像高、d,gはそれぞれd線,g線の収差曲線であることを示している。また非点収差において、実線はサジタル像面、点線はメリジオナル像面を示している。以下全ての実施例の諸収差図において本実施例と同様の符号を用いる。
(第2実施例)
図4は、第2実施例にかかる超広角レンズのレンズ構成を示す図である。物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群Gnと、正の屈折力を有する収斂性レンズ群Gpとの負・正2つの群から構成されている。発散性レンズ群Gnは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向け物体側と像側との両面に非球面を有する負メニスカス非球面レンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、厚肉両凸レンズL4と両凹レンズL5と厚肉両凸レンズL6との3枚のレンズの接合からなる接合正レンズと、両凸レンズL7とから構成されている。また、収斂性レンズ群Gpは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンンズL8と、両凸レンズL9と厚肉両凹レンズL10との接合よりなる接合正レンズと、開口絞りSと、物体側に凸面を向けた厚肉凹メニスカスレンズL11と両凸レンズL12との接合よりなる接合正レンズと、両凸レンズL13と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14との接合よりなる接合正レンズとから構成されている。
【0061】
合焦動作は収斂性レンズ群Gp全体の移動により行われ、開口絞りSを境に物体側のレンズ群Gc(レンズL8〜L10)が補正群、開口絞りSを含んで像側の群Gf(レンズL11〜L14)が合焦群を構成している。合焦の際は合焦群Gfと補正群Gcのみを物体方向に移動することによって行い、補正群Gcよりも合焦群Gfの移動量が多く、撮影距離に対してノンリニアに移動する。撮影距離は0.18m(撮影倍率−0.232倍)まで合焦が可能である。合焦群Gfと補正群Gcは合わせて1つの光学系として機能しているので、所謂防振レンズ群として使用できる他、合焦群Gfと補正群Gcとを合わせて1つの群とし、光軸外しを行って、所謂シフトレンズ光学系として使用可能である。
【0062】
表2に第2実施例の諸元値を掲げる。表における符号、非球面式等は上記第1実施例と同様である。
【0063】
【表2】
Figure 0003799913
Figure 0003799913
(条件式対応値)
Figure 0003799913
【0064】
図5は、第2実施例の無限遠合焦時の諸収差図である。良好に収差補正が成されていることがわかる。また、図6は、第2実施例の撮影倍率−1/30倍時の諸収差図である。近距離収差変動が良好に補正が成されていることがわかる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、通常の射影方式(y=f・tanθ)で包括角2ω=115°を越え、更にF2.8程度の口径を有し、小型で高性能で、近距離収差変動の少ない大口径超広角レンズ及び該レンズを備える撮影装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のレンズ構成を示した図である。
【図2】第1実施例の無限遠合焦時の諸収差図である。
【図3】第1実施例の近距離合焦時の諸収差図である。
【図4】第2実施例のレンズ構成を示した図である。
【図5】第2実施例の無限遠合焦時の諸収差図である。
【図6】第2実施例の近距離合焦時の諸収差図である。
【符号の説明】
Gn 発散性レンズ群
Gp 収斂性レンズ群
Gf 合焦群
Gc 補正群
S 開口絞り
L1〜L19 各レンズ成分

Claims (10)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群と、正の屈折力を有する収斂性レンズ群とからなり
    前記発散性レンズ群は少なくとも1枚の非球面凹レンズを有し、当該非球面凹レンズは以下の条件を満足し、物体側から2枚目以降に配置されることを特徴とする超広角レンズ。
    1) 0 ((d φmax −d )/h max )/((d 30 −d )/h 30 2.8
    (2) −15 < fasp/f < −1.7
    ここで、
    :前記非球面レンズの光軸上の厚さ(中心厚),
    φmax:前記非球面レンズの像側の面の最大有効径位置における光軸と平行な厚さ,
    30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における光軸と平行な厚さ,
    max :前記非球面レンズの像側の面における最大有効半径,
    30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における有効半径,
    fasp:前記非球面レンズの近軸焦点距離,
    :前記広角レンズ全系の焦点距離である。
  2. 物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群と、正の屈折力を有する収斂性レンズ群とからなり、
    前記発散性レンズ群は少なくとも1枚の非球面凹レンズを有し、前記非球面凹レンズは
    少なくとも1面の非球面に加えて他の1面も非球面であり、以下の条件を満足することを特徴とする超広角レンズ。
    (1) 0 ((d φmax −d )/h max )/((d 30 −d )/h 30 2.8
    (2) −15 asp /f −1.7
    ここで、
    :前記非球面レンズの光軸上の厚さ(中心厚),
    φmax :前記非球面レンズの像側の面の最大有効径位置における光軸と平行な厚さ,
    30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における光軸と平行な厚さ,
    max :前記非球面レンズの像側の面における最大有効半径,
    30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における有効半径,
    f asp :前記非球面レンズの近軸焦点距離,
    :前記広角レンズ全系の焦点距離である。
  3. 全系の包括角2ω=110度を越える超広角レンズにおいて、
    物体側から順に、負の屈折力を有する発散性レンズ群と、正の屈折力を有する収斂性レンズ群とからなり
    前記発散性レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、光軸中心から周辺部分へいくに応じて曲率が緩くなる形状を有する非球面を少なくとも像面側に設けた非球面凹レンズを有し、前記非球面レンズは以下の条件を満足し、物体から2枚目以降に配置されることを特徴とする超広角レンズ。
    (1) 0 ((d φmax −d )/h max )/((d 30 −d )/h 30 2.8
    (5) 1.9 BF /f
    ここで、
    :前記非球面レンズの光軸上の厚さ(中心厚),
    φmax:前記非球面レンズの像側の面の最大有効径位置における光軸と平行な厚さ,
    30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における光軸と平行な厚さ,
    max :前記非球面レンズの像側の面における最大有効半径,
    30 :前記非球面レンズの像側の面の全有効径を10割としたときの3割の位置における有効半径、
    BF :無限遠合焦時のバックフォーカス、
    :前記広角レンズ全系の焦点距離である。
  4. 前記非球面凹レンズは、少なくとも1面の非球面に加えて他の1面も非球面であることを特徴とする請求項1または3に記載の超広角レンズ
  5. 以下の条件を満足することを特徴とする請求項1または2または4に記載の超広角レンズ。
    (5) 1.9 BF /f
    ここで、
    BF :無限遠合焦時のバックフォーカス、
    :前記広角レンズ全系の焦点距離である。
  6. 前記発散性レンズ群は少なくとも2面の非球面を有し、該2面の非球面のうち最も物体側に位置し、かつ凹面に設けられた非球面は、以下の非球面式(A)で表現した場合に3次項を有し、さらに以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1記載の超広角レンズ。
    (A) X(y)=(y 2 /r)/〔1+(1−κ・y 2 /r 2 1/2 〕+C2・y 2 +C 3 ・|y| 3 +C 4 ・y 4 +C 6 ・y 6 +C 8 ・y 8 +C 10 ・y 10 +C 12 ・y 12 +C 14 ・y 14 +C 16 ・y 16
    ここで、
    X(y):光軸から垂直方向の高さyにおける各非球面の頂点の接平面から光軸方向に沿った距離(サグ量),
    :基準の曲率半径,
    κ :円錐係数,
    Cn :n次の非球面係数,
    (3) 1×10 -6 |C 3 1×10 -
    ここで、C3は、前記非球面を前記非球面式(A)で表現した場合の3次係数である。
  7. 前記正の屈折力を有する収斂性レンズ群中に近距離合焦時に移動する合焦群を少なくとも1群有し、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の超広角レンズ。
    (4) x 0 12
    ここで、
    x :前記合焦群の焦点距離。ただし、複数群存在する場合、最も焦点距離の短い群の焦点距離,
    0 :前記超広角レンズ全系の焦点距離である。
  8. 前記非球面凹レンズは、ガラスモールド方式の非球面レンズであることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の超広角レンズ。
  9. 前記非球面凹レンズは、樹脂とガラスとの複合からなる複合方式の非球面レンズである ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の超広角レンズ。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の超広角レンズを備えることを特徴とする撮影装置。
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