JP3797490B2 - 単離されたFrpB核酸分子およびワクチン - Google Patents

単離されたFrpB核酸分子およびワクチン Download PDF

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Description

本発明は、米国公衆衛生総局の助成金U01A131496号、および米国国立衛生研究所の遺伝学カリキュラム・トレーニング助成金5T32GM07092号の支援による研究の一環としてなされたものである。UCLAのタンパク質マイクロ配列決定施設において行われたタンパク質配列決定は米国国立衛生研究所のBRS設備共有助成金(BRS SharedInstrumentation;IS10RR05554−01)の補助を受けて行なわれたものである。米国政府は本発明について一定の権利を有する。
発明の背景
FrpBは淋菌(N.gonorrhoeae)および髄膜炎菌(N.menigitidis)に共通する70kDの鉄により調節される主要な外膜タンパク質であるとされている(16、21)。N.gonorrhoeaeおよびN.meningitidisの鉄摂取システムは同様である(3、17)。
従来の研究において、FrpBは表面露出性で、in vivoにおいて免疫原性であることが示されている(1、16、41)。ポリクローナルおよびいくつかのモノクローナル抗FrpB抗体は試験したほぼすべての淋菌および髄膜炎菌単離物のウエスタンブロットにおいて変性タンパク質を認識した(16および本発明)。髄膜炎菌FrpBに対するその他のモノクローナル抗体は殺菌性があり、かつ株特異的であった(41)。しかしながら、FrpBのサイズはよく保存されているようである。
FrpBはワクチンとして有用であるが、これはその表面の露出(1、16、41)、部分的な抗原保存(8、16)、ならびに殺菌性抗体による攻撃に対する感受性(41)のためである。本発明のFrpB遺伝子のクローニングおよび配列によって、哺乳類におけるN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidis感染に対するワクチンの生産が可能となった。
発明の概要
本発明は、FrpBタンパク質を含むアミノ酸配列をコードする単離された核酸分子を提供する。
本発明はまた、本発明の単離された核酸によってコードされるFrpBタンパク質と薬学的に許容される担体を含み、N.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisによる哺乳類の感染を防止するワクチン組成物の製造法も提供する。
本発明はさらに、本発明の単離された核酸によってコードされるFrpBタンパク質と薬学的に許容される担体を含み、N.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisの感染から哺乳類を守ることができるワクチン組成物も提供する。
加えて、本発明は本発明の単離された核酸配列によってコードされるFrpBタンパク質のエピトープに対する抗体も提供する。
本発明はまた、サンプル中のN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに特異的な抗体を検出する方法であって、サンプルに本発明の単離された核酸配列によってコードされるFrpBタンパク質を、ポリペプチドと抗体との間に複合体を形成するような条件下で接触させ、そしてそのようにして形成された複合体を検出することを特徴とする方法も提供する。
さらに本発明は、本発明の抗体を哺乳類に投与してN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに感染した哺乳類を治療する方法であって、当該抗体がN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidis FrpBタンパク質のエピトープに対するものであることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
図1にはオリゴヌクレオチドMB.3が3’から5’まで示されており、非コード鎖に対応する。本図に示したfrpB配列は寄託番号U13930としてGenBankに寄託されている。
図2はfrpBクローンの制限地図である。frpB ORFの位置は物理的マップの下に白枠ボックスで示している。関連クローニング部位だけをC:Cla I;D:Dra I;E:EcoR I;M:Mlu Iで示した。成熟タンパク質のアミノ酸配列のアミノ末端由来のオリゴヌクレオチドMB3の位置も示した。
図3は、菌株FA19からの淋菌frpB遺伝子のヌクレオチド配列である。推定アミノ酸配列の一文字記号をこのヌクレオチド配列の下に示した。星*印は終止コドンを示す。ヌクレオチド配列の下の棒線は推定Fur boxを示す。推定の−10および−35配列は四角枠で囲んだ。RBSはリボソーム結合部位を示す。黒三角はΩ挿入のBgl I部位を示す。縦矢印はシグナル・ペプチダーゼI開列部位を示す。逆向きの水平矢印は逆方向反復配列を示す。
図4は、FA19およびFA6807DNAのサザンブロット分析を示す。パネルAはpUNCH319特異性フラグメントでプローブしたもの。パネルBはΩフラグメントでプローブしたもの。レーン1はHinc IIで消化したFA19DNA、レーン2はHinc II消化したFA6807DNAを含む。Ωフラグメントは2kbである。分子量マーカーはキロベース(kB)で示されている。
図5は、FA19およびFA6807膜のウエスタンブロット分析を示す。ブロットを抗FrpBモノクローナル抗体でプローブした。W.6レーンの1および2はFA19;レーン3および4はFA6807である。レーン1および3は鉄を十分量含む培養物から調製した全膜を含み;レーン2および4は鉄欠乏培養物からの全膜を含む。分子量標準のおおよその位置を左側にキロダルトンで示した。
図6は種々の濃度のアエロバクチンの存在下のCDM中でのFA19およびFA6807の増殖を示す。グラフAはFA19;グラフBはFA6807である。(▲)100uMクエン酸塩;(■)2.5uM Tf;(△)3uMアエロバクチン;(●)1uMアエロバクチン;(□)0.3uMアエロバクチン;ならびに(○)鉄源なし。
図7は55Fe−ヘムおよび55Fe−Tfからの55Fe取り込みを示す。黒カラムはヘムからの平均取り込み量を示し、白カラムはTfからの平均取り込み量を示す。FA19の平均取り込み実験から100%の取り込みが測定された。標準偏差は誤差棒線で示されている。遺伝子型はFA19野生型、FA6807(frpB)、およびFA6747(tpbA)である。
図8はpACYC184中へのfrpBの再構築を示す。関連部位は、B:BamH I;C:Cla I;D:Dra I;M:Mlu I;およびX:Xba Iである。黒太矢印はクロラムフェニフコールアセチルトランスフェラーゼ(Cm)、分離された矢印はテトラサイクリン抵抗性遺伝子(Tc)、黒棒は複製のpACYC184オリジン(Ori)を示し、白枠ボックスはfrpBコード配列を示し、白枠矢印は全frpBコード領域を示し、白箱はfrpBのDNA5’および3’を示し、frpB’およびfrpB″は部分的frpBコード配列を示す。
図9はヘム・プレート上でのRK1065(pACYC184)およびRK1065(pUNCH331)の増殖を示す。プレート1はヘムだけを含む。プレート2はヘムとd−アミノレブリン酸を含む。AはRK1065(pACYC184)であり、BはRK1065(pUNCH331)。抗菌ディスクはE:エリスロマイシン;N:ノボバイオシン;およびR:リファンピシンである。
図10は菌株FA1090からの淋菌frpB遺伝子のヌクレオチド配列を示す。導き出したアミノ酸配列の3文字記号をヌクレオチド配列の下に示した。3つの星印は終止コドンを示す。
発明の詳細な説明
本発明はFrpBタンパク質の少なくとも一部分を包含するアミノ酸配列をコードする単離核酸分子を提供する。本発明の一実施態様においては、この単離核酸分子はDNAである。本発明の別の実施態様においては、本単離核酸分子はcDNAまたはRNAである。本発明の好ましい実施態様においては、単離核酸分子には図3に示した核酸配列の少なくとも一部分と同一または実質的に同一の配列を包含する。さらに好ましい実施態様においては、単離核酸分子には図3に示されたヌクレオチド配列と同一の配列を包含する。
本発明はまた、上記の単離核酸分子によりコードされたアミノ酸配列を包含するFrpBタンパク質も提供する。好ましくは、このアミノ酸配列は抗原性、さらに好ましくは免疫原性FrpBをコードするものである。本明細書において抗原性とは、哺乳類中に特異性抗体を誘発するFrpBを意味し、また免疫原性とは哺乳類において免疫応答を誘発するFrpBを意味する。
本明細書において、“FrpB”という用語は鉄により調節されるタンパク質Bを意味し、天然FrpBのアミノ酸配列ならびにそれらの抗原性フラグメントと同一または実質的に同一なアミノ酸配列を有するポリペプチドをすべて含む。N.gonorrhoeaeおよびN.meningitidisの様々な菌株中のFrpB核酸およびアミノ酸配列は相同であるが、その配列にはわずかな差異が見られる。たとえば、図3および図10にそれぞれ示した相同菌株FA19およびFA1090の間に核酸およびアミノ酸配列にわずかな差異がある。
さらに、FrpBには天然のFrpBとCOOH末端またはNH2末端のいずれかまたは両方に点変異、または付加あるいは欠失などによって内部的に異なるアミノ酸配列を有する同等の抗原性ポリペプチド類も含む。アミノ酸配列が他の配列と実質的に同一であるが、1つまたはそれ以上の置換、付加および/または欠失によって配列が異なるものも同等の配列と見なされる。好ましくは、本発明のタンパク質から、25%以下の、さらに好ましくは10%以下の、そして最も好ましくは5%以下の数のアミノ酸残基が置換、付加、または欠失したものが望ましい。
たとえば、配列中のアミノ酸を同等のアミノ酸で置換したものが知られている。一般的に同等と見なされるアミノ酸のグループは:
(a) Ala(A)Ser(S)Thr(T)Pro(P)Gly(G);
(b) Asn(N)Asp(D)Glu(E)Gln(Q);
(c) His(H)Arg(R)Lys(K);
(d) Met(M)Leu(L)IIe(I)Val(V);及び
(e) Phe(F)Tyr(Y)Trp(W)である。
そのようなFrpB同等物には、哺乳類において天然FrpBに匹敵する免疫応答を誘発する類似物が含まれる。さらに、それら同等物はそれらに対応するFrpBタンパク質と免疫的に交差反応性がある。
FrpBタンパク質フラグメントは好ましくは抗原エピトープを規定するのに十分なアミノ酸残基を含むものが望ましい。このフラグメントは、たとえばエピトープだけをコードするミニ遺伝子である。既知の免疫原性タンパク質から免疫原性フラグメントを単離および検知する方法はサルフェルド[Salfeld]ら(72)およびイソーラ[Isola]ら(73)に記述されている。
もしフラグメントが適当なエピトープを規定するものの、免疫原性が不十分な場合は、キャリヤー分子に結合することができる。好適なキャリヤー分子としては、カサガイ・ヘモシアニン、Ig配列、TrpEならびにヒトまたはウシ血清アルブミンなどがある。結合は当分野で公知の方法により行われる。そのような方法の1つは、該当フラグメントのシステイン残基をキャリヤー分子のシステイン残基に結合させる方法である。
好ましい実施態様においては、FA19のFrpBは、NeisseriagonorrhoeaeまたはNeisseria meningitidisの鉄レギュロンの一部分である約73kD外膜FrpBタンパク質またはそれと同等のものである。2つのアミノ酸配列が実質的に相同であるかどうかの決定は、ピアソン[Pearson]とリップマン[Lipman](74)によるFASTAサーチに基づいて行なわれる。
本発明のFrpBは当分野で公知の方法により調製される。そのような方法としては、たとえば(a)Neisseria gonorrhoeaeまたはNeisseria meningitidisから直接FrpBを単離する方法;および(b)リコンビナントFrpBを作るためにFrpBをコードする本発明の核酸分子を使用する方法がある。
(a)FrpBの直接単離:
FrpBは当分野で公知の方法によりNeisseria gonorrhoeaeまたはNeisseria meningitidisから直接単離することができる。まず、淋菌または髄膜炎菌の外膜を公知の方法により単離して調製する。ウエスト[West]とスパーリング[Sparling](75)ならびにシュリバース[Schryvers]とモリス[Morris](76)により記述されている方法が好適である。
FrpBタンパク質の単離膜またはフラグメントを、分散剤の添加などの公知の方法により溶解させる。一般に使用されている分散剤としてはオクチル−B−グルコシド、チャプス[Chaps]、ツビッタージェント[Zwittergent]3、14またはトライトン[Triton]−Xなどがある。膜タンパク質の溶解性を増強するための分散剤の使用についてはジョーンズ[Jones]ら(77)、ヘレニウス[Helenius]ら(78)、ならびにエジェルメランド[Hjelmeland]とクランバック[Chrambach](79)に記述されている。
FrpBタンパク質またはフラグメントは常法により可溶化した膜から単離する。好適な方法としては沈降法およびイオン交換、疎水性反応ならびにゲルろ過などの液体クロマトグラフ法などがある。たとえば、Methods Enzymol.(80)およびScopes(81)を参照。
精製物質はまた、調製用SDS−PAGEゲル上にタンパク質またはフラグメントを分離し、目的のバンドを切り取り、当分野で公知の方法によりポリアクリルアミドマトリックスからタンパク質を電離することにより得ることもできる。分散したSDSは公知の方法、たとえばピアース[Pierce]社のExtracti−Gelカラムなどの適切なカラムを使用した透析などの方法でタンパク質から分離することができる。
(b)本発明の核酸分子を使用してFrpBを作る方法:
あるいは、FrpBを調製するために当分野で公知のリコンビナント法を使用することができる。たとえば、FrpBの少なくとも一部分をコードする本発明の単離または合成した核酸分子からFrpBを調製することができるが、この場合は好適な宿主にDNAをクローニングし;宿主中にDNAを発現させ;そしてFrpBを採取する(サンブルック[Sambrook]ら(82)参照)。
さらに核酸単離の標準法を用いて、既に米国基準株保存機関(ATCC、メリーランド州ロックビル)に寄託されている菌株からDNAを得ることができる。FA1090(ATCC寄託番号)はブダペスト条約に基づいて1996年4月8日に寄託されている。菌株FA19(ATCC寄託番号55073)もその前に、ブダペスト条約に基づいて1996年7月12日に寄託されている。
DNAはまた当分野で公知の方法により、4つのヌクレオチドから全体または一部を化学的に合成することもできる。それらの方法としては、カルーサーズ[Caruthers]、Science 230,281−285(1985)に記述されているものなどがある。
必要ならば全長DNAもまた、重なりあった二重鎖オリゴヌクレオチドを調製し、ギャップを埋め、そして両端を結合させることにより産生することができる。このDNAを適切な宿主細胞にクローン化し発現させる。DNAおよびタンパク質をこの宿主細胞から回収する。一般参考文献として、サンブルック[Sambrook]ら“分子クローニング”、2版、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリープレス(1987)参照。
本発明は上記のようにFrpBの少なくとも一部分を包含するアミノ酸配列をコードする核酸分子を含むベクターを提供する。好適なベクターとしては、プラスミドまたはウイルス類が挙げられるがこれらに限定されない。このベクターを好適な宿主細胞にトランスフェクトし、FrpBまたは抗原性ポリペプチドの少なくとも一部分の生物活性を有するポリペプチドを産生するための宿主ベクターシステムを形成させる。
クローニング・ベクターは染色体、非染色体および合成DNA配列のセグメントを含むものとすることができる。好適な原核ベクターとしてはcolE1、pCR1、pBR322、pMB9、およびRP4などの大腸菌(E.coli)からのプラスミドがある。原核ベクターとしてはまた、M13、f1およびその他線状一本鎖DNAファージなどのファージDNAの誘導物も含まれる。
バクテリア、特に大腸菌中でタンパク質を発現するベクターも公知である。そうしたベクターとしては、pK233(またはプラスミドのtacファミリーのすべて)、T7、およびラムダPLなどがある。融合タンパク質を発現するベクターの例としては、ディックマン[Dieckman]とツァゴロフ[Tzagoloff](83)により記述されているPATHベクターがある。これらのベクターはアンスラニレート・シンセターゼ(TrpE)をコードし、カルボキシ末端にポリリンカーを有するDNA配列を含む。その他の発現ベクターシステムは、β−ガラクトシダーゼ(pEX);マルトース結合タンパク質(pMAL)ならびにグルタチオンS−トランスフェラーゼ(pGST)−Gene(84)およびPeptide Research(85)参照−をベースとするものである。
酵母中で有用なベクターも入手可能である。好適な例は2μプラスミドである。
哺乳類細胞に使用するのに好適なベクターについても公知となっている。それらベクターとしては周知のSV−40誘導物、アデノウイルス、レトロウイルス由来DNA配列および、プラスミドとファージDNAの組み合わせから取り出されるベクター類がある。
さらに当分野では真核発現ベクター類も公知となっている(たとえば、P.J.サザン[Southern]とP.ベルグ[Berg](86);S.スブラマニ[Subramani]ら(87);R.J.カウフマン[Kaufman]とP.A.シャープ[Sharp](88);S.I.スカヒル[Scahill]ら(89);G.ウルラウブ[Urlaub]とL.A.チェイシン[Chasin](90)参照)。
発現ベクターは、好ましくは発現させようとするDNA配列またはフラグメントに機能的に効果のあるように結合させた少なくとも1つの発現コントロール配列を含むものとする。このコントロール配列は、クローンDNA配列の発現をコントロールおよび調節するためにベクター中に挿入される。有用な発現コントロール配列の例としては、lacシステム、trpシステム、tacシステム、trcシステム、ファージラムダの主要オペレータおよびプロモーター領域、f1コートタンパク質のコントロール領域、3−ホスホグリセレート酸キナーゼのプロモーター、酵母酸ホスファターゼのプロモーター、たとえば酵母アルファ因子のプロモーターであるPho5、ならびにポリオーマ、アデノウイルス、レトロウイルスおよびシミアンウイルス、たとえばSV40の初期および後期プロモーター、ならびに原核およびまたは真核細胞やそれらのウイルス類の遺伝子の発現をコントロールすることが知られているその他の配列またはそれらの組み合わせなどである。
好適な発現宿主としては、公知の原核および真核細胞がある。好適な原核宿主としては、たとえば、E.coli SG−936、E.coli HB 101、E.coli W3110、E.coli X1776、E.coli X2282、E.coli DHI、およびE.coli MRCIなどの大腸菌類、シュードモナス属、枯草菌などのバチルス類およびストレプトマイセスなどが挙げられる。好適な真核細胞としては酵母およびその他の真菌、COS細胞およびCHO細胞などの昆虫、動物細胞、組織培養のヒト細胞および植物細胞などがある。
ワクチン類
本発明の核酸分子によってコードされたFrpBは、哺乳類をN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisによる感染から防御するワクチンとして特に有用である。なぜならば、FrpBはN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisの感染を防御または予防する免疫システムに与えた場合に予期せざる極めて有効な免疫応答を誘発するからである。N.gonorrhoeaeによる感染から防御するためには、FrpBは好ましくは前に規定したようにN.gonorrhoeaeのFrpBの少なくとも一部分が実質的に同一であることが望ましい。N.meningitidisによる感染から防御するためには、FrpBは好ましくは前に規定したようにN.meningitidisのFrpBの少なくとも一部分が実質的に同一であることが望ましい。この免疫応答は既に感染した哺乳類においても治療効果を発揮する。哺乳類は好ましくはヒトである。
本発明の核酸によりコードされたFrpBタンパク質と薬学的に許容される担体、たとえば生理食塩水、滅菌水、燐酸緩衝生理溶液、リポソームおよびエマルションなどを含むワクチン組成物を提供する。哺乳類に投与するために好適なその他の緩衝液および分散剤ならびに不活性の非毒性物質もこのワクチン組成物に配合することができ、これらは当分野の熟練技術者は周知である。これら組成物は通常の滅菌技術により滅菌される。
これらのワクチン組成物には宿主の免疫応答の刺激を促進するアジュバント類も使用することができる。それらアジュバントとしては、たとえばムラミルペプチド、インターフェロン、インターロイキン−1およびインターロイキン−6などのリンホカイン類、あるいはバクテリア系アジュバントなどがある。アジュバントには変異または野生型FrpBタンパク質を吸着するような適切な粒子、たとえば酸化アルミニウム粒子などを含む。アジュバントを含むこれらワクチン組成物は当分野で周知の技術で調製される。
組成物中のFrpBの濃度は、たとえば液体の容量または抗原性、ならびに選択する特定の投与方法に応じて異なる。
本発明はさらに、N.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisの感染から哺乳類を防御する方法も提供するが、同法は本発明のワクチン組成物を哺乳類に投与することを特徴とする。このワクチンは当分野で周知の方法により哺乳類に投与される。それらの方法としてはたとえば、経口、経静脈、腹腔内投与、皮下、筋肉内、局所、または皮内投与などがある。
本発明はまた、FrpBに薬学的に許容される担体、ならびに好ましくは上記に規定したアジュバントも包含する前記ワクチン組成物の製造法も提供する。
FrpB抗体
本発明は、本発明の単離核酸配列の少なくとも一部分によりコードされたFrpBエピトープに対する抗体を提供する。これら抗体は好ましくはモノクローナルである。モノクローナル抗体は当分野で周知の方法により作られる。これらの方法としては、ケーラー[Kohler]とミルスタイン[Milstein](91)により記述されている免疫学的方法、ならびにヒューズ[Huse]ら(92)により記述されているリコンビナントDNA法がある。
N.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに感染した哺乳類は本発明の抗体を投与して治療することができる。好ましくは、抗体はN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに存在するアミノ酸配列を含むポリペプチドに対するものである。
治療目的のためには、これら抗体はin vitroまたはin vivoでバクテリア細胞の成長を著しく阻止するか、または殺すような中和抗体であることが望ましい。もし疾病に感染した哺乳類の疾患の症状を防止または緩和するための十分な阻止または中和能があるならば、in vivoにおけるバクテリアの繁殖は著しく抑制される。
中和抗体はまた、N.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに感染した哺乳類を免疫するのに有用なワクチンとして抗イディオタイプ抗体を作るためにも使用される。抗イディオタイプ抗体は当分野で周知の方法により調製される。
プローブを使用したFrpBの検出
本発明はまた、FrpBポリペプチドに特異的なプローブを使用してサンプル中のFrpBを検出する方法も提供する。このプローブは前記の抗体でよい。抗体によりポリペプチドを検出する方法は公知である。たとえば、ポリペプチドを固相支持体に固定化する。ポリペプチドの固定化はこのポリペプチドに特異的な第1抗体を固定化することによって行なわれる。固定化された第1抗体をポリペプチドを含む疑いのあるサンプルとともにインキュベートする。もし存在する場合は、このポリペプチドは第1抗体に結合する。
同じくポリペプチドに特異的な第2抗体を固定化したポリペプチドに結合させる。この第2抗体は当分野で周知の方法により標識される。固定化されない物質は洗い流され、固定化標識が存在すればポリペプチドの存在を示すことになる。この方法およびその他の免疫検定法については、デビッド[David]らの米国特許第4,376,110号(ハイブリテック社[Hybritech Inc.](カリフォルニア州ラフォーラ)に譲渡)に記述されている。
このプローブはまた、本発明のFrpB核酸分子を認識する核酸分子とすることもできる。核酸分子プローブがサンプル中の特定の核酸分子を認識するか否かを判定する方法は当分野では周知である。一般的には、サンプル中に存在すると思われる核酸配列に相補的な標識プローブを調製する。標的核酸分子にハイブリダイズしたプローブの存在は標的核酸分子の存在を示すことになる。好適な方法は、シュナイダー[Schneider]ら、米国特許第4,882,269号(プリンストン大学に譲渡)ならびにセゲフ[Segev]によるPCT出願第WO90/01069号(イムクローン・システムズ社[ImClone Systems Incorporated]に譲渡)に記述されている。
上記のプローブ類は当分野で周知の方法に基づいて標識される。抗体標識の方法については、たとえばハンター[Hunter]とグリーンウッド[Greenwood](93)ならびにデビッド[David]ら(94)に記述されている。さらなる抗体標識法については米国特許第3,940,475号および第3,645,090号に記述されている。オリゴヌクレオチド・プローブの標識法については、たとえばレアリー[Leary]ら(95);レンツ[Renz]とクルツ[Kurz](96);リチャードソン[Richardson]とガムポート[Gumport](97);スミス[Smith]ら(98);ならびにメインコス[Meinkoth]とワール[Wahl](99)に記述されている。
標識は放射性のものとすることができる。有用な放射性標識の一例としては、32P、125I、131I、および3Hなどがある。放射性標識の使用については英国特許第2,034,323号、米国特許第4,358,535号および米国特許第4,302,204号に記述されている。
非放射性標識の一例としては、電子顕微鏡で検出できる酵素、発色団、原子および分子、ならびに磁性により検出可能な金属イオン類がある。
有用な酵素標識としては、基質中に検出可能な変化を起こさせる酵素類が挙げられる。有用な酵素類およびそれらの基質類としては、たとえば西洋ワサビペルオキシダーゼ(ピロガロールおよびo−フェニレンジアミン)、ベータ−ガラクトシダーゼ(蛍光ベータ−D−ガラクトピラノシド)、およびアルカリ性ホスファターゼ(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート/ニトロブルーテトラゾリウム)などがある。酵素標識の使用については英国特許第2,019,404号、欧州特許第63,879号、およびロットマン[Rotman](100)に記述されている。
有用な発色団としては、たとえば蛍光、化学蛍光およびバイオ蛍光分子、ならびに染料類である。本発明に有用な具体的な発色団としては、たとえばフルオレセイン、ローダミン、テキサス・レッド、ヒコエリスリン、ウンベリフェロン、およびルミノールなどである。
標識は当分野で周知の方法により抗体またはヌクレオチド・プローブに接合することができる。これら標識はプローブ上の官能基を通して直接付着させることができる。プローブにはそうした官能基を含むか、含ませるようにすることができる。好適な官能基の例としては、たとえばアミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、マレイミド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基などがある。
標識はまた、プローブに付着させたリガンドに上記の方法および標識に付着させるリガンド用のレセプターにより接合することもできる。公知のリガンド−レセプターの組み合わせはいずれも好適なものである。ビオチン−アビジン・コンビネーションが好ましい。
本発明のポリペプチドは、サンプル中のN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに特異的な抗体の存在を検出するために使用することができる。この方法は、N.gonorrhoeaeに対する抗体を検出するためにはN.gonorrhoeaeからのFrpB、またはN.meningitidisに対する抗体を検出するためにはN.meningitidisからのFrpBのいずれかと実質的に同一のアミノ酸配列を有するセグメントを含むポリペプチドを調製することを包含する。このポリペプチドは前述のように調製することができる。
サンプルは、たとえばN.gonorrhoeaeまたはN.meningitidisに感染していることが疑わしい患者からのものである。好適な検定法は、たとえばR.H.ケネス[Kenneth](101)に記述されている標準ELISAプロトコルなど当分野では周知のものである。
要約すれば、抗体の検出可能量を結合させるのに十分な濃度の抗原性ポリペプチドでプレートを被覆する。プレートをポリペプチドとともにインキュベートした後、プレートを好適なブロッカー、たとえば10%正常ヤギ血清などでブロックする。患者血清などのサンプルを添加し、終点を決定するために滴定する。未知のサンプル中に存在する関連抗体を定量するために、陽性および陰性の対照も同時に添加する。インキュベーションの後、サンプルを適当な酵素に結合したヤギ抗ヒトIgでプローブする。サンプル中の抗ポリペプチド抗体の存在は酵素の存在により示される。
以下の実施例の部分は本発明の理解を助けるために記述するものである。この部分はその後に続く請求項に示されている本発明をいかなる形でも限定するものではない。
実 施 例
菌株および成育条件:本実験で使用した細菌株を表1に示す。ケロッグ[Kellogg]の栄養剤IおよびII(29)を含むGCB培地(Difco Laboratories)上でNeisseria株を通常の方法で培養し、5%CO2の雰囲気中35℃で一晩生育した。抗生物質選択は、mTn3(Cm)(51)による突然変異株に対してはクロラムフェニコールを1μg/mlで、またΩ(44)による突然変異株に対してはストレプトマイシンを100μg/mlで使用した。
鉄を強化した淋菌の膜の全タンパクをウエスタンブロッティング分析するため、細胞を前記の(13)のようにCDM中で生育した。1000uMのクエン酸第二鉄を加えることによって培養物が鉄分に富んでいるものであることが分かった。
大腸菌をLuria−Bertani(LB)培地(47)上で通常の方法で培養した。抗生物質選択は、100μg/mlのアンピシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、40μg/mlのカナマイシン、および/または30μg/mlのクロラムフェニコールであった。δ−アミノレブリン酸を30μg/ml、ヘムを50μg/ml使用した。大腸菌の培養物に200μMの2,2−ディリジル(diyridyl)(シグマケミカル社[Sigma Chemical Co.]、ミズリー州セントルイス)の添加によって鉄を強化した。デフェロキサミンメシレート(desferal)はチバガイギー社[Ciba-Geigy](スイス国バーゼル)から入手した。
SDS−PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)およびウエスタンブロッティング:SDS−PAGEを7.5%のポリアクリルアミドを溶解したゲル中、および4.5%のポリアクリルアミドを積んだゲル中で行った。Laemmli(32)の不連続バッファーシステム中で、各ゲルについて40mAすなわち二つのゲルに対して80mAの電流を流して電気泳動を行った。移入と生育については既に述べた(23、61)。
ポリクローナル抗血清およびモノクローナル抗体の調製:ポリクローナル抗血清の調製については上記した(8)。抗FrpBモノクローナル抗体は上記の方法(60)によって発生した。
DNAの単離、消化およびサザンブロット分析:ステム[Stem]らの方法(54)によるCsCl勾配遠心分離によって染色体DNAを精製した。プラスミドはCsCl遠心分離またはMagic MinipreP(商標)DNA精製キット(プロメガ[Promega]、ウイスコンシン州マジソン)に添付の指示に従い精製した。サザンブロット分析とDNAのハイブリダイゼーションは上記したように行った(13)。制限酵素であるDNAポリメラーゼIのKlenow断片およびT4DNAリガーゼをニューイングランドバイオラボ[New England Biolabs](マサチューセッツ州ビバリー)またはベセスダリサーチラボラトリー[Bethesda Research Laboratories](メリーランド州ガイサスバーグ)から購入し、製造業者の仕様に従って使用した。λ−ZapllおよびpBluescript II SK+はストラタジーン[Stratagene](カルホルニア州La Jolla)から入手した。
DNA配列決定および配列分析:CsClによって精製したpUNCH319およびpUNCH325を、米国バイオケミカルシーケンナーゼ[Biochemical Sequenase]およびサンガー[Sanger]らのチェーンターミネータ法(48)を使用して二重鎖DNA配列決定(31)のためのテンプレートとして使用した。dGおよびdlの標識反応の両方を全てのプライマーについて行った。pUNCH319の両方の鎖をベクター特異性またはインサート特異性のプライマーを用いて配列決定した。Exonuclease III/Exo VIIによってネスティングした遺伝子欠失をpUNCH325のMlu末端から生成し、個々の遺伝子欠失クローンの配列を決定するためにベクター特異性プライマーを使用した。クローン間のギャップおよび対向する鎖の配列を決定するために内部プライマーを用いた。DNA配列はジェネティックスコンピューターグループのソフトウエアパッケージ(15)(ウイスコンシン大学)にて分析した。
突然変異誘発および淋菌性形質転換frpBを挿入により不活化するためにpHP45Ω(44)を用いた。pUNCH325をBglIにて消化し、末端をKlenowにて修復した。pHP45ΩをSmaIにて消化し、ジーンクリーン[Geneclean]IIキット(Bio101、カルフォルニア州、La Jolla)に添付の指示書に従ってアガロースゲルから2.0kbΩ断片を単離した。プラスミドDNAのFA19への形質転換は上記(7)のようにして行った。
アミノ末端配列分析のためのFrpBの調製:N−ラウロイルサルコシン(シグマ社)不溶性膜の画分を鉄を強化した淋菌UU1008から調製し、タンパク濃度をビシンコニニック酸アッセイ(BCA)(ピアース[Pierce]、イリノイ州ロックホード)によって決定した。7.5%のSDSポリアクリルアミドゲルの調製ウェル内に200μgのタンパクを充填し、24時間前に注いで、TEMED(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)とAPS(過硫酸アンモニウム)を蒸発させた。Laemmliの不連続バッファーシステム(32)を用いて40mAの定電流で電気泳動を行った。移入の前に移入用バッファー(13)に15分間ゲルを浸した。PVDF(ポリフッ化ビニリジン)膜を100%メタノール中に2秒間置き、蒸留水(ddH2O)に5分間移し、移入の前に10分間移入バッファーに浸した。移入は浸したトランスブロット装置(バイオラッド[BioRad]、カルフォルニア州リッチモンド)中で90mAで3時間半行った。移入の後、タンパクを可視化するためにPVDF膜0.1%クーマシーブリリリアントブルー[Coomassie Brilliant Blue]、20%メタノールおよび10%酢酸中に5分間浸けて染色し、一回交換してddH2O中で10分間脱色した。フィルターを一晩−20℃で凍結させた。分子量によりFrpBを同定し、フィルター上のタンパクのアミノ末端アミノ酸配列をUCLAのプロテインマイクロシーケンシングファシリティー[Protein Microsequencing Facility]によって決定した。
55 Fe取り込み分析:異なる日に3回行った個々の実験からのデータをまとめた。淋菌を実験の前に以前に報告されている方法(2)で鉄を強化した。完全な細胞の溶解産物を通常の方法でSDS−PAGEとウエスタンブロッティングを行い、培養物が一様でかつ均等に鉄が強化されていることを確認した。これは、抗FrpBモノクローナル抗体および/または抗Tbp1抗血清との反応性で分かる。以前に報告されている方法(9)に以下の変更を加えて鉄取り込みアッセイを行った。実験の直前に1×CDM中の30μlの10mg/mlBSAにてフィルターをブロックした。5%CO2雰囲気中35℃で、96ウエルの濾過プレート(MAHV ミリポア[Millipore]、マサチューセッツ州ベッドフォード)中の200μlの容量でアッセイを行った。1×CDMにシアン化カリウムを溶解した。真空マニホールドはミリポアのマルチスクリーンアッセイシステム[Multiscreen Assay System]を使用した。ヘムを0.5μM、トランスフェリンを6.25μM、クエン酸塩を100μM使用した。膜を一晩空気中で乾燥させ、計数の前に個々のフィルターを分離して回収するためにミリポアのパンチキットを使用した。データは、1μgのタンパク1分当たりの計数で表した。
アエロバクチンおよびエンテロバクチンの調製:精製されたエアロバクチンおよびエンテロバクチンはP.E.クレッバ(Klebba)のご厚意によるものであった。アエロバクチンは下記のようにして鉄化した。1.5μlのHClを含む50mlのddH2O中に硫酸第二鉄を4mM溶解した。400μ、4mMのアエロバクチンを、400μl、4mMの硫酸第二鉄と80μl、0.5MのNa2HPO4中に加えた。フェリアエロバクチン(Ferriaerobactin)を、0.55MのNa2HPO4によって平衡にしたCMセルロース(シグマ、ミズリー州セントルイス)のカラム上に流した。アエロバクチンの最終濃度は400nMの吸収度を読むことで測定した(24)。
鉄源:ヒトのトランスフェリン、ヒトのラクトフェリン、ウシのヘム、ヒトのヘモグロビン、およびヒトのハプトグロビンはシグマケミカル(ミズリー州セントルイス)から入手した。55Feヘミンは、NENプロダクトデュポン(デラウエア州ウイルミントン)のカスタム合成設備から購入した(ロット番号FE55Z1193RS)。トランスフェリン、ラクトフェリンおよびクエン酸塩は既に記載された方法(36)によって55FeClを用いて鉄化した。
RNaseアッセイ:RNaseアッセイは、0.5NのHClの代わりに0.1NのHClを用いた点を除き、文献記載の方法(71)で行った。
ヘミンアフィニティー精製:ヘミンアガロースはシグマケミカル(ミズリー州セントルイス)から購入した。アフィニティー精製の方法はリー[Lee]によって記載されている(33)。
殺菌性アッセイ:殺菌性アッセイは以前に記載された方法(18)で行った。
淋菌性frpB遺伝子のクローニング:淋菌株UU1008からのサルコシル〔Sarcosyl]不溶性の膜画分を使用してFrpBN末端アミノ酸配列を得た(上記説明参照)。イノシンを含有する変質オリゴヌクレオチド(図1のMB.3)をこの配列から推定し、FA19クロモゾーマルDNAのザザンブロットを検出するために使用した。各制限消化物は単一のハイブリダイズバンドを含んでいた。5.8kbのDraI断片を更なる分析のために選択した。
大腸菌でリンカーしたFA19染色体DNAのDraI断片(2)を含むλ−Zap IIライブラリーをオリゴMB.3にてスクリーニングした。スクリーニングを行ったプラーク10,000個当たり約一個の陽性のプラークが認められた。完全インサートを含むファージミドを切断することを試みたが、pBluescriptIISK+のみの場合に比べて遺伝子欠失生成物は常に小さかった。大きな染色体断片はfrpBプロモータとfrpBコード配列全体の両方を含んでいる可能性があり、またFrpBの発現は大腸菌にとって毒性となる可能性があったので、より小さい断片はpBluescriptIISK+にサブクローニングした。
ハイブリダイズしたプラークの一つから調製したDNAであるλfrpB−4(図2)をEcoRIにて消化して、インサートDNAを遊離した。予定の5.8kbの断片をアガロースゲルから単離し、ClaIにて更に消化させ540bpのMB.3ハイブリダイズ断片とMB.3にハイブリダイズしなかった約5.3kbの断片とを生成した。pBluescriptIISK+中に連結した小さい方の断片は大腸菌DH5αMCRの中で安定であり、pUNCH319と命名した。pBluescriptIISK+中に連結した大きい方の断片はpUNCH320と命名した。pUNCH320は大腸菌DH52MCRの成長を遅くし、複製数を制限した。これらのデータはfrpBの3’に位置する他の配列も大腸菌にとって有毒であり、また安定なクローンを得るためには更なるサブクローニングが必要であることを示唆した。pUNCH320のMluIとEcoRIによるて消化により約1.0kbと1.5kbの断片を得、pBluescriptIISK+に接合した2.8kbのClaI−MluI断片が残った。この5.8kbの断片(ベクターと2.5kbのClaI−MluI断片を有する)をその後単離し、Klenowで処理し、それ自身を再び連結してpUNCH325を生成した。DH5αMCR(pUNCH325)形質転換株は安定であり、プラスミドの複写数は明らかに正常であった。
ヌクレオチド配列とfrpBの分析:クローンの配列分析の前に行った染色DNAのPCR増幅によりpUNCH319とpUNCH325との間のCla接合点を確認した。pUNCH319からpUNCH325までの合成したヌクレオチド配列と推定アミノ酸配列を図3に示す。推定プロモータ配列がうまく保存されたFur box(4)の上流に位置していた。9個のシトシン残基のストリングが推定の−10と−35のRNAポリメラーゼ結合部位の間に見られた。ヌクレオチド307から始まりヌクレオチド310で終わるShine−Dalgarno配列は、1,925bpのオープンリーディングフレーム(ORF)の開始点であるATGコドンから塩基6個分前側に位置していた。このORFはアミノ酸が713個のタンパクをコード化する。推定したタンパクは典型的な単一の配列と特徴的なAla−X−AlaシグナルペプチダーゼI開裂部位を含んでいた。この開裂部位に隣接する最初の10個のアミノ酸は、成熟FrpBタンパクから得たペプチド配列と同一であった。古典的なTonBboxが残基32−36において見られた。成熟タンパクは76.6kDの計算分子量と10.38の等電点を有していた。ORFの下流側の配列から反転リピートが明らかにされたが、rho独立の転写終点で特徴付けられるT残基の鎖は有しなかった。(69)。タンパクは、交互に疎水性と親水性である9個のアミノ酸に続く芳香族残基によって終わる。この構造は、現在までに配列が明らかにされている多くのバクテリアの外膜タンパクにおいて典型的なものである。
GenBankの相同性:FrpBとジーンバンク[GenBank]の他の配列との比較により、幾つかの興味深い相同性が明らかになった。推定FrpBタンパクは、膜の局在化および/またはTonB相互作用に対して重要であるとされる他のタンパクで同定された領域に関して類似性がある。FrpBと、大腸菌のBtuB(25)とFepA(35)を含む、TonB依存性外膜受容体タンパクのファミリーとの間、およびNeisseria膜のTbp1(13)とIroA(42)との間に部分的な相同性が見出された。この類似性は、極めて保存度の高いドメインに限られ(13)、これはFrpBもTonB依存性受容体であることができることを示唆した。より高い類似性が、Yersiniaenterocolitica(55)のヘミン受容体HemRとの間で見られた。HemRは、TonB依存性受容体タンパク族の一つでもある鉄分の調整された外膜タンパクである。この2種類のタンパクは全体の26%が同一で48%が類似であった。最も顕著な類似性は、Moraxellacatarrhalis(26)の主要な外膜タンパクであるCopBとの間で見られた。FrpBとCopBは全体の52%が同一で71%が類似であった。
frpBのトランスポゾン突然変異:FrpBの突然変異株を作るために、pUNCH319中の淋菌インサートをpuP1(19)に連結しpUNCH321を作った。pHP45ΩからのΩ断片をpUNCH321中の唯一のBglI部位(図3に示す挿入部位)に連結した。このDNAを、形質転換と対立置換によって淋菌株FA19の染色体内に再導入し、FA6807を作った。FA19とFA6807からの染色体DNAのサザンブロット分析の結果、親では存在していた450bpのMB.3ハイブリダイズ断片であるHinc II断片がFA6807では消失し、約2.5kbの新たな反応性バンドが存在していることが示された(図4のパネルA)。FA6807中の2.5kb断片のみにハイブリダイズされたΩにより同一のブロット(図4、パネルB)が検出された。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)と抗FrpBモノクローナル抗体であるW.6を用いたウエスタンブロット分析を行い、この株にはFrpBが存在しないことが確認された(図5)。
frpBのΩ挿入を、形質転換と対立置換によりFA6747(tbpA::mTn3(Cm))へ導入し、FA6808を作った。FA6808のFrpB/Tbp1”顕型(フェノタイプ)をSDS−PAGEとウエスタンブロット分析により確認した。この株を下記に述べるFrpB機能分析に用いた。
鉄源の利用:鉄の利用におけるFrpBが果たす機能を決定すべく、FA19とFA6807を化学的に定義された培地(CDM)中で無鉄状態で生育させた。10μMのデスフェラル(Desferal)を含むCDMアガロースと50μMのデスフェラル(Desferal)を含むGCベースのアガールの上に鉄を強化した培養物のアリコットを板状に置いた。クエン酸塩、トランスフェリン、ラクトフェリン、ヘム、ヘモグロビン、またはハプトグロビンに接合したヘモグロビンの何れかを含む3mmの無菌ディスクを各プレートの周囲に置いた。鉄源を付加していない一枚のディスクをネガティブコントロールとして追加した。一晩のインキュベーションの後、両方の株が成長したことがネガティブコントロール以外の全てのディスクにおいて明らかであった。
N.gonorrhoeaeはアエロバクチン(67)およびエンテロバクチン(45)を鉄源として利用できる。FrpBがアエロバクチンまたはエンテロバクチン受容体として機能するか否かを判定するため、FA19、FA6808、FA6747、KDF541、KDF541/pABN6およびBN1071(表1)に上記のようにしてCDM内で鉄を強化し、2.5μMの30%鉄飽和トランスフェリンを含有するCDMアガロースに板状に置いた。FA6747とFA6808はTbp1を欠いていたためTfを鉄源として使用できなかった。したがって、これらの株は、機能的に親和性が高いヘモジデリン貧食細胞受容体の存在下でのみ成長可能であった。3個の無菌ディスクをこれらのプレートの回りに置いた。30%の飽和ラクトフェリン(淋菌の生存可能性の陽性コントロール)、もしくはLG1315pColV(アエロバクチンプロデューサー)またはAN102(エンテロバクチンハイパープロデューサー)からの濾過によって無菌にされた鉄を含まない上清を各ディスクに加えた。一夜の培養の後、大腸菌のコントロールは予想通り成長し、両方のヘモジデリン貧食細胞が、培地中に提供された唯一の鉄源であるトランスフェリンから鉄を奪う上で効率的であることが示唆された。予想通り、トランスフェリンプレート全体でFA19が成長した。しかし、FA6808とFA6747の成長はラクトフェリンディスクの回りにだけ見られ、細胞は生存可能であるがこれらの状態ではアエロバクチンまたはエンテロバクチンを使用できないことを示唆した。
FA19とFA6807によるアエロバクチンの利用を、種々の濃度の精製フェリ(ferri)アエロバクチン(図6)を用いて化学的に定義された液体培地で更に評価した。アエロバクチン受容体陰性の大腸菌株KDF541とアエロバクチン受容体陽性の大腸菌株KDF541(pABN6)をコントロールとして使用した。これらのデータは、N.gonorrhoeaeFA19とFA6807がアエロバクチン受容体陰性の大腸菌コントロールと同じように、かつ濃度に依存してフェリアエロバクチンを使用することを示唆した。フェリアエロバクチンによる淋菌成長促進には比較的高い濃度(3μM)を必要とし、Tfまたはクエン酸塩のコントロールと同等の密度を得ることができなかった。これらの実験により、in vitroでアエロバクチンを鉄源として利用する淋菌の能力は確認されたが、この能力は親和性の高い受容体を媒介とする事象に依存するものでないことを示した。
ヘミン、Tfおよびクエン酸塩の 55 Feの取り込み
Y.enterocolitica内の既知のヘミン受容体であるHemRとFrpBとの間の類似性が高いため、ヘミンからの55Fe取り込みに関してFA19とFA6807との間で量的な差異が検出できるか否かを解析した。FA19、FA6807およびTbp1突然変異株FA6747によるトランスフェリンからの55Fe取り込みをコントロールとして使用した。結果は、トランスフェリンからの55Fe取り込み、FA6807ではほぼワイルドタイプであり(P=0.826)であり、ヘミンからの55Fe取り込みは約60%減少した(P<0.001)(図7)。驚くべきことに、FA6747においてもヘミンからの55Fe取り込みが大幅に減少した(P<0.001)。ヘミンからの55Feを利用する能力がFA6807(FrpB)とFA6747(Tbp1)に特異的であるか否かを判定するために、ヘミンからの55Fe取り込みを、他の鉄抑制タンパクの発現において特異的に変更されるその他の充分特徴付けられた淋菌の突然変異種においてアッセイした。それぞれTbp2-とLbp-株であるFA6819とFA6775もヘミンからの55Feの内在化が減少した(P<0.001)。これらのデータは、ヘミン鉄の内在化に二個以上のタンパクが関与しているか、またはこれらの突然変異株でのヘミン鉄取り込みの著しい減少は、膜に結合した別のヘム鉄取り込みシステムに対してのこれらの突然変異株の各々の予期していなかった非特異的な効果から生じたことを示唆した。
pACY184におけるfrpBの再構築およびRK1065(hemA)の機能的相補性:FrpBがヘミン受容体として機能できるか否かを判定するために、大腸菌hemA突然変異株をFrpBにて相補的にした。複写回数の多いベクターpBluescriptIISK+からのFrpBの発現は大腸菌に有毒であるが、複写回数の少ないベクターpACYC184は許容できた。frpBの再構築のストラテジーを概略的に図8に示す。簡単に述べると、pUNCH319からのインサートをpACYC184のClaIとBamHI部位に連結してpUNCH330を生成させた。pUNCH330をClaIにて消化し、ゲル精製したpUNCH325からのClaI−XbaI断片をこの部位に下記のようにして連結した。4時間の連結処理の後、室温で30分リゲーション混合物にKlenowを加え,連結されていないClaIおよびXbaI末端を修復した。この反応物の連結処理をさらに一晩行った。pACYC184中のfrpBクローンをpUNCH331と命名した。pUNCH331からのFrpBの発現は鉄抑制であり、大腸菌Furによる調節を示唆した。
RK1065は、ヘムを合成または内在化することができない大腸菌hemAの突然変異型である(27)。成長促進にはδ−アミノレブリン酸、またはヘムと機能性ヘム受容体が必要である。pUNCH331のRK1065への形質転換はヘム上での成長を支援するのに対し、pACYC184のみでは支援しなかった(図9)。FrpB発現が大腸菌の外膜を変化させてヘムが細胞内へ容易に分散できるようした(71)か否かを判定するためにRnase漏出アッセイを行った。pEBH21を含有する大腸菌株C386とHBl01をそれぞれ陽性および陰性のコトロールとして使用した。RK1065(pACYC184)とRK1065(pUNCH331)との間での漏出性の差は無く、ヘムプレート上でのRK1065(pUNCH331)の成長は、周辺質タンパクRNaseHが漏出できるのに充分大きな膜の混乱[perturbation]によるものでないことを示唆した。しかしながら、RK1065(pUNCH331)は、pACYC194のみの同じ株に比べて幾つかの疎水性抗生物質に対してより敏感であることが示唆された(図9)。この実験は、大腸菌内におけるFrpBの存在により、小穴(ポア)の形成または外膜の一体性の混乱により非特異的にヘムが侵入できるようになったことを示唆した。RK1065(pUNCH331)におけるヘミンからの55Fe取り込みはKCNによって阻止されず、非特異的な受容体を媒介としない取り込みメカニズムと合致している。
殺菌性アッセイ:M.catarrhalisにおいては、FrpBに最も類似したタンパクであるCopBが血清抵抗性において主要な役割を果たしているようである。CopBが消失した突然変異体は血清抵抗性が減少した。CopBが消失した突然変異体は血清抵抗性が減少し、マウスモデル(26)において生存した。鉄を制限した状態で生育させたFA19とFA6807上でヒト血清を使用して標準的な殺菌性アッセイを行ったが、生存性に関しては差異を検出できず、両方の株は何れも完全に血清抵抗性であった。
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Claims (12)

  1. 配列番号1の塩基番号320〜2461記載のヌクレオチド配列からなることを特徴とする、FrpBタンパク質をコードする単離された核酸分子。
  2. 配列番号2の塩基番号160〜2301記載のヌクレオチド配列からなることを特徴とする、FrpBタンパク質をコードする単離された核酸分子。
  3. FrpBタンパク質がNeisseria gonorrhoeaeのFrpBである請求項1または2に記載の単離された核酸分子。
  4. 請求項1に記載の単離された核酸分子でコードされたポリペプチドまたは当該ポリペプチドのアミノ酸配列と1つまたは数個のアミノ酸が置換、付加および/または欠失したアミノ酸配列からなりFrpBタンパク質と同等の抗原性を有するポリペプチド。
  5. 請求項2に記載の単離された核酸分子でコードされたポリペプチドまたは当該ポリペプチドのアミノ酸配列と1つまたは数個のアミノ酸が置換、付加および/または欠失したアミノ酸配列からなりFrpBタンパク質と同等の抗原性を有するポリペプチド。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の核酸分子を含有するベクター。
  7. 核酸分子がプラスミドにリンクされている請求項6に記載のベクター。
  8. 宿主中に請求項6に記載のベクターを包含し、FrpB抗原性ポリペプチドを産生するための宿主ベクターシステム。
  9. 宿主がバクテリア細胞または動物細胞である請求項8に記載の宿主ベクターシステム。
  10. 請求項8に記載の宿主ベクターシステムをポリペプチドを産生させる好適な条件下で増殖させ、産生されたポリペプチドを回収することを特徴とする、FrpB抗原性ポリペプチドの製造方法。
  11. サンプル中のN.gonorrhoeaeに特異的な抗体を検出する方法であって、
    (a)サンプル中のN.gonorrhoeaeに特異的な抗体と、請求項1〜3のいずれか1項に記載の単離された核酸配列にコードされたFrpBタンパク質との間に複合体を形成するような条件下でサンプルと当該FrpBタンパク質とを接触させ;そして
    (b)そのようにして形成されたすべての複合体を検出し;
    それによってN.gonorrhoeaeに特異的な抗体を検出する方法。
  12. FrpBタンパク質が検出可能マーカーで標識されている請求項11に記載の方法。
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