JP3797252B2 - キャップ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンクに接続された注入口を閉じるキャップを備えたキャップ装置に関し、詳しくはキャップの回転をロックする機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャップは、ネジの螺合によりフィラーパイプに嵌合シールしているが、衝突時の衝撃などにより緩んでシール性が低下してしまうことも考えられる。特に、着脱操作性を向上させるために、締め込み角度を小さくし、締め込みトルクを小さくした場合には、上記の緩みが問題となる場合を生じる。
【0003】
こうした問題を解決するための技術として、例えば、USP5,529,201が開示されている。この技術にかかるフィラーネックの開口部の閉鎖手段は、本体と、本体に固定されフィラーネックのフランジと係合する固定部と、本体の下側に張り出した可撓部を備えた内側リテーナとで構成され、可撓部の爪がフランジ内の切欠きに入り、フランジとリテーナの間の相対的な回転を抑制するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、キャップ装置では、ハンドル部に回動力を与えることにより簡単に解除されるので、上記のような問題の解決手段にならない。
【0005】
本発明は、上記従来の技術の問題を解決するものであり、キャップが注入口を閉じているときに、衝撃に伴う外力をハンドルが受けても、シール性を損なわず、しかも開閉時における操作性に優れたキャップ装置を簡単な構成で実現する。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題を解決するためになされた本発明は、
タンクに接続された注入口を有するフィラーネックと、上記注入口を閉じるキャップを備えたキャップ装置において、
上記フィラーネックは、該フィラーネックの開口部に形成された固定用係合部を備え、
上記キャップは、
上記注入口をシールした状態で閉じる閉止体と、
上記閉止体の上部に設けられ、該閉止体に閉じ方向または開き方向への回転トルクを与える操作部を有するハンドルと、
上記閉止体と上記ハンドルとの間に設けられたロック機構と、
を備え、
上記ロック機構は、
上記閉止体の上部であって該閉止体の径方向に配置されたロックアームと、該ロックアームの端部から折曲されたロックストッパ片とを有し、上記ロックアームおよび上記ロックストッパ片が上記閉止体の軸方向へ移動することにより、該ロックストッパ片が上記固定用係合部に係合して上記フィラーネックに対して回転させないように上記閉止体をロックするロック位置と、該ロックストッパ片が上記固定用係合部に非係合になって上記閉止体を上記フィラーネックに対して回転を可能にするロック解除位置と、をとるロック部材と、
上記ロック部材を上記ロック解除位置から上記ロック位置に向けて付勢するロックスプリングと、
上記操作部を掴む操作により作動するロック解除ボタンと、
上記ロック解除ボタンが押されたときの力の方向を変換して、上記ロック部材を上記ロックスプリングの付勢力に抗して上記軸方向へ移動させて、上記ロック位置から上記ロック解除位置にするカム機構と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明にかかるキャップ装置では、ハンドルの操作部を掴んで閉止体を注入口に挿入して回転することにより閉止体で注入口を閉じる。閉止体が注入口を閉じている状態では、ロック機構のロック部材は、ロック位置に移行し、つまり閉止体を固定部材に対して回転しないようにロックする。したがって、ハンドルや閉止体が、衝突などに伴う大きな外力を受けても、閉止体が注入口に対して回転することがないから、シール性の低下を生じない。
【0008】
また、ハンドルを持つ開閉操作に連動してロック機構のロック部材がロック解除位置に移行し、つまり閉止体を固定部材に対して回転が可能な状態に移行する。したがって、ハンドルの操作部を回転操作すれば、キャップを注入口から外すことができるから、開閉操作に戸惑うこともない。
【0009】
このように、ハンドルに対する開閉操作によりロック機構をロック解除位置にしない限り、衝突などの衝撃や過重負荷が発生しても、閉止体の緩みによるシール性の低下が発生しない。
【0010】
上記ロック機構は、ロック部材をロック解除位置からロック位置に付勢するロックスプリングを備える構成をとる。この構成により、ハンドルの開閉操作を終えれば、ロックスプリングのスプリング力がロック部材をロック解除位置からロック位置に移行させるから、余分な操作を必要とせず、操作性に優れている。
【0011】
また、ロック機構は、操作部を掴む動作に連動するロック解除ボタンを備え、ロック解除ボタンは、上記操作部を掴むことにより移動してロック部材をロック解除位置に移行させるように構成している。この構成によれば、操作部を掴めば、ロック部材のロック位置が解除されるから面倒な操作を必要とせず、操作性に優れている。
【0012】
こうしたロック解除ボタンの好適な態様として、一端部が操作部に連結し他端が自由端に形成された片持ち梁から形成し、自由端の周辺を押圧したときに、上記一端部を支点として撓むことにより操作部の操作と連動するように構成することができる。
【0013】
また、ロック機構は、カム機構を備え、カム機構は、ロック解除ボタンが押圧操作されたときの力の方向を変換して、ロック部材をロック位置からロック解除位置に移行するように構成している。このカム機構は、ロック解除ボタンの移動方向とロック部材の移動方向とを変えるから、ロック部材をキャップに取り付ける際の配置の自由度を増すことができる。
【0014】
さらに、キャップを回転止めするための部材として、注入口を有するフィラーネックを用いている。この場合には、ロック部材が係合するための固定用係合部は、フィラーネックの開口部に形成された固定側スリットとする構成をとることができる。さらに、上記閉止体の外周部に、キャップ側スリットを設け、このキャップ側スリットおよび上記固定側スリットに、ロック部材を貫通させてロック位置をとるように構成することによりロック機構を簡単に構成できる。
【0015】
さらに、キャップの好適な態様として、ハンドルと閉止体との間に配置されたトルク機構を備え、該トルク機構は、ハンドルに加わった閉じ方向の回転トルクが所定値を超えない範囲で閉止体に伝達するように構成することができる。
【0016】
上記ロック部材の好適な態様として、操作部を指で掴んだときに、上記操作部から上記固定部材に接続されるアース経路の一部となるように構成することができる。この構成により、ロック部材がアース経路の一部を構成するので、キャップに別のアース経路を設ける必要がなく、構成を簡単にできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
【0018】
(1) 燃料キャップ10の概略構成
図1および図2は本発明の一実施の形態にかかる燃料キャップ10を備えたキャップ装置を示す断面図であり、図1がロック位置を示し、図2がロック解除位置を示す。図3は燃料キャップ10を分解して示す断面図である。図1ないし図3において、燃料キャップ10は、燃料タンク(図示省略)に燃料を補給するための注入口FNbを有するフィラーネックFNに装着されており、ポリアセタール等の合成樹脂材料から形成されたケーシング本体20(閉止体)と、ケーシング本体20の上部開口を閉じて弁室24を形成する封止内板30と、弁室24に収納された調圧弁35と、ケーシング本体20の上部に装着されたハンドル40と、ケーシング本体20をフィラーネックFNに対して回転可能または不能に固定するロック機構60と、所定回転トルクを越えない範囲でケーシング本体20を閉めるためのトルク機構80と、ケーシング本体20の上部外周に装着されてケーシング本体20とフィラーネックFNとの間をシールするガスケットGSとを備えている。
【0019】
上記燃料キャップ10の構成において、ハンドル40を指で掴んで回転操作するとともに、燃料キャップ10をフィラーネックFNから挿脱することにより、注入口FNbを開閉することができる。
【0020】
(2) 各部品の構成
次に、本実施の形態にかかる燃料キャップ10の各部の構成について詳細に説明する。
【0021】
(2)−1 ケーシング本体20
図3に示すケーシング本体20は、ほぼ円筒状の外管体21と、外管体21の内側に一体に設けられた弁室形成体22とを備えている。弁室形成体22は、調圧弁35として作用する正圧弁及び負圧弁を収納している。上記封止内板30は、弁室形成体22の上部に超音波溶着法を用いて溶着されることにより弁室24を形成している。
【0022】
ケーシング本体20の上部のフランジ21bの下面には、ガスケットGSが外装されている。ガスケットGSは、フランジ21bのシール保持部21aとフィラーネックFNの注入口FNbとの間に介在しており、燃料キャップ10を注入口FNbに締め込むと、フィラーネックFNのシート面に対して押しつけられてシール作用を果たす。
【0023】
図4はケーシング本体20のケーシング側係合部20aとフィラーネックFNとの関係を説明する説明図である。ケーシング本体20の外周下部には、ケーシング側係合部20aが形成されている。一方、フィラーネックFNの内周部には、開口側係合部FNcが形成されている。この開口側係合部FNcの内周側の一部には、ケーシング側係合部20aを軸方向に挿入可能なネック側挿入切欠FNdが形成されている。したがって、ケーシング側係合部20aをネック側挿入切欠FNdに位置合わせして、燃料キャップ10をフィラーネックFNに挿入した状態にて、燃料キャップ10を所定角度(約60〜90゜)回転すれば、ケーシング側係合部20aが開口側係合部FNcに係合することにより、燃料キャップ10がフィラーネックFNに装着される。
【0024】
(2)−2 ハンドル40の構成
図5は燃料キャップ10を分解した斜視図、図6はハンドル40の付近を分解して示す斜視図である。ハンドル40は、ケーシング本体20の上部に回転可能かつ着脱可能に装着されており、ハンドル本体42と、このハンドル本体42上に装着されるハンドルカバー50とを備えている。
【0025】
a. ハンドル本体42
図6において、ハンドル本体42は、上壁43と、上壁43の外周部に形成され上壁43とともにカップ形状を構成する側壁45と、上壁43の上面から上部に突設された操作部47とを備え、ポリアセタール(POM)などを用いて射出により一体成形されている。操作部47は、指で摘んで開閉操作する部位であり、側壁47aで四方が囲まれて、上方を上開口47bとしている。側壁47aには、ハンドルカバー50を装着するための穴、つまり図7に示す係止穴47eおよび係止穴47fが形成されている。
【0026】
b. ハンドルカバー50
図6に示すハンドルカバー50は、ハンドル本体42の上面を覆って雨水などから防ぐためのカバーであり、平板部51と、平板部51から上方に突設された操作カバー部52とを備え、軟質の樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル(PV)、熱可塑性エラストマ(TPE)から形成されている。操作カバー部52は、ハンドル本体42の操作部47に嵌合する収納凹所52bを備えている。図7に示す操作カバー部52の側壁52aの内壁には、係合突起52cがハンドル本体42の係止穴47eに係合するとともに、平板部51の下面に形成された係合突起51aが係止穴47fに係合することにより、ハンドルカバー50は、ハンドル本体42に装着されている。また、図2に示すように、ハンドルカバー50の中央下部には、操作部47の上開口47bを貫通した導電突起54が形成されている。導電突起54は、後述するように、燃料キャップ10の開閉操作の際に人の静電気をアースするためのアース経路として作用する。
【0027】
(2)−3 ロック機構60の構成
図8は図1のロック機構60の周辺を拡大した断面図である。ロック機構60は、フィラーネックFNに燃料キャップ10が装着されているときに、ケーシング本体20の回転をフィラーネックFNにロックするための機構である。
【0028】
図6および図8において、ロック機構60は、ロック部材61と、ロック部材61を付勢するロックスプリング66と、ハンドル本体42に一体に形成されたロック解除ボタン67とを備えている。ロック部材61は、ロック支柱62と、ロックアーム63と、ロックストッパ片64とを備え、これらをアース経路となるように導電性部材により一体に形成している。なお、ロック部材61は、その一部を導電性材料で形成してアース経路としてもよい。
【0029】
図8に示すように、ロック支柱62は、ロックスプリング66を収納するスプリング収納室62aを備えている。スプリング収納室62aの上部は、上部開口62bとなっている。ロック支柱62の下端外周には、半径方向にロックアーム63が形成され、さらにロックアーム63は下方に折曲されてロックストッパ片64になっている。ロックストッパ片64は、ロック部材61が上下方向に移動したときにキャップ側スリット21cおよび固定側スリットFNgに挿脱可能に形成されている。ロックストッパ片64は、固定側スリットFNgに挿入された状態にて、フィラーネックFNに近接しているから、アース経路の一部となる。
【0030】
ロックスプリング66は、スプリング収納室62a内に収納され、スプリング係止端62cとスプリング支持突起30aとに掛け渡されて、ロック部材61を下方に付勢している。
【0031】
ロック解除ボタン67は、図6に示すように、操作部47の側壁47aに形成された片持ち梁であり、つまり一端が支持端67aで側壁47aに一体に連結し、他端が自由端67bになっている。この自由端67bを押せば、支持端67aを支点としてロック解除ボタン67は、内側に撓む操作状態になる。ロック解除ボタン67の内周側には、図8に示すカム面68が形成されている。このカム面68は、ロック部材61のカム面65とともにカム機構を構成している。
【0032】
上記ロック機構60の構成により、ハンドル40の操作部47を掴むと、操作カバー部52が撓むとともにロック解除ボタン67が支持端67aを支点として回動して内側に移動する。このロック解除ボタン67の移動により、カム面68がロック部材61のカム面65を押す。カム面68がカム面65を押すことにより、ロック部材61がロックスプリング66のスプリング力に抗して上方へ移動する(図2参照)。ロック部材61の上方への移動により、ロックストッパ片64が上方に移動するロック解除位置になる。一方、操作部47から指を離すと、ロック部材61は、ロックスプリング66のスプリング力により下方へ移動して、ロック解除位置になる(図1参照)。このように、操作部47の操作に連動してロック機構60は、ロック位置とロック解除位置とに移行する。
【0033】
(2)−4 トルク機構80の構成
図9はトルク機構80を説明するための斜視図、図10はトルク機構80を説明する説明図である。トルク機構80は、燃料キャップ10で注入口FNbを閉じる動作の際に、ハンドル40に所定以上の回転トルクを加えたときに節度感を与えて、燃料キャップ10が所定の回転トルクでフィラーネックFNに装着したことを確認できる機構である。
【0034】
トルク機構80は、ケーシング本体20のフランジ21b上に形成された2つのトルクアーム84と、ハンドル本体42の上壁43の下面に形成されたトルク歯体83とから構成されている。トルクアーム84は、フランジ21bの上面から延設されたアーム本体84aを備えて、さらにアーム本体84aの先端にトルク係合爪84bが形成されている。上記アーム本体84aは、フランジ21bの上面に対して間隙を有して、片持ち支持されている。トルク歯体83は、上壁43の下面に円周上に等間隔に配列されたトルク歯体83から構成されている。各々のトルク歯体83は、下端に向けて狭く形成され、トルク係合爪84bに係合するように形成されている。
【0035】
こうしたトルク機構80の構成により、図10に示すように、トルク歯体83は、トルク係合爪84bに対して時計方向d1から進むと、トルク係合爪84bに、傾斜した第1角度で当たり、このときの力が所定以上であると、トルク係合爪84bを押し下げてトルク係合爪84bを乗り越える。これにより、ハンドル40(図3など)がケーシング本体20に相対的に回動する。このとき、操作者は節度感を受ける。一方、トルク歯体83は、トルク係合爪84bに反時計方向d2から当たると、トルク係合爪84bに対して第1角度より大きい第2角度で当たるから、トルク係合爪84bを乗り越えることができない。このため、ハンドル40はケーシング本体20と一体になって回動する。
【0036】
(3) 燃料キャップ10の開閉操作
次に、フィラーネックFNの注入口FNbを燃料キャップ10で開閉する操作を行なったときの開閉動作について説明する。
【0037】
(3)−1 燃料キャップ10の閉じ操作
図12に示すように、注入口FNbを燃料キャップ10で閉じていない状態にて、ハンドル40の操作部47を掴む。図11は燃料キャップ10を閉じる動作を示し、図11(A)がハンドル40を上方から見た図、図11(B)がケーシング側係合部20aおよびネック側挿入切欠FNdとの位置関係を示す。図12に示すように、ハンドル40の操作部47を掴むと、操作カバー部52が撓むとともにロック解除ボタン67が支持端67a(図6参照)を支点として回動して内側に移動する。このロック解除ボタン67の移動により、カム面68がロック部材61のカム面65を押す。カム面68がカム面65を押すことにより、ロック部材61がロックスプリング66のスプリング力に抗して上方へ移動する。ロック部材61の上方への移動により、ロックストッパ片64が上方に移動するロック解除位置になる。したがって、ロック解除位置にあるロックストッパ片64は、フィラーネックFNに当たることがなく、閉じ操作の支障にならない。
【0038】
そして、図4に示すように、ケーシング本体20の下端から注入口FNbに挿入する。このとき、ケーシング側係合部20aをフィラーネックFNのネック側挿入切欠FNdに位置合わせして、燃料キャップ10を注入口FNbに挿入して、操作部47に閉じる方向(時計方向)に回転力を加える。
【0039】
ハンドル40の回転により、図10に示すトルク歯体83がトルクアーム84のトルク係合爪84bに当たる。トルク歯体83がトルクアーム84に当たる箇所が、トルクアーム84を倒す方向である。このとき、ハンドル40に加わる回転トルクが所定以下の場合には、トルク歯体83がトルク係合爪84bを乗り越えないで、ハンドル40とケーシング本体20が一体に移動する。これにより、図1に示すようにケーシング側係合部20aが開口側係合部FNcに係合して、燃料キャップ10がフィラーネックFNに装着されて注入口FNbが閉じられる。そして、ハンドル40に所定以上の回転トルクが加わると、図10に示すトルク歯体83がトルク係合爪84bを乗り越えることにより、ハンドル40がケーシング本体20に対して空回りする。これにより、燃料キャップ10の締め過ぎを防止している。
【0040】
そして、ハンドル40の操作部47から指を離すと、図8に示すように、ロック部材61は、ロックスプリング66のスプリング力により下方へ移動して、ロックストッパ片64がキャップ側スリット21cを通じて固定側スリットFNgへ挿入される。ロックストッパ片64が21cと固定側スリットFNgに介在する。これにより、ロックストッパ片64は、ケーシング本体20をフィラーネックFNに対して回転方向にロックする(図13参照)。
このように、燃料キャップ10が注入口FNbを閉じ、しかもロック位置にあると、ハンドル40に車両の衝突などに伴う外力が加わっても、ケーシング本体20がロックされているから、フィラーネックFNに対して回転しない。よって、ケーシング本体20は、回転しないからガスケットGSによるシール状態を維持する。
【0041】
(3)−2 燃料キャップ10の開き操作
図1に示すように燃料キャップ10をフィラーネックFNに装着した状態から、図2に示すように、ハンドル40の操作部47を掴んで、操作部47に反時計方向、つまり開く方向に力を加える。このとき、操作部47に加わる力は、ロック解除ボタン67を内側へ移動させる。ロック解除ボタン67の移動により、カム面68がロック部材61のカム面65を押してロック部材61を上方へ移動させる。ロック部材61の上方への移動により、ロックストッパ片64が、固定側スリットFNgから抜け、ケーシング本体20がフィラーネックFNに対して回転可能なロック解除位置になる。このロック解除位置により、ケーシング本体20を回転させればフィラーネックFNから外せる状態になる。なお、操作部47を掴んだときに、ハンドルカバー50の導電突起54がロック部材61の上端に接触して、アース経路が形成されるから、人体に帯電している静電気がハンドルカバー50、導電突起54、ロック部材61、フィラーネックFNを通じて外部に逃がされる。
【0042】
そして、開き動作に伴ってハンドル本体42に回転トルクが加わると、図10に示すトルク機構80が係合状態となるから、つまりトルク歯体83がトルク係合爪84bを起こす方向であるから、この間で滑らず、ハンドル40と連動してケーシング本体20が一体に回転する。そして、ケーシング側係合部20aがフィラーネックFNの開口側係合部FNcから外れて、ケーシング本体20は、フィラーネックFNに対する拘束力から解放され、ハンドル40を軸方向へ引き抜くことにより、燃料キャップ10をフィラーネックFNから外すことができる。
【0043】
(4) 燃料キャップ10の作用、効果
【0044】
(4)−1 燃料キャップ10の開き操作において、図2に示すようにハンドル40の操作部47を掴めば、ロック機構60がロック解除位置になり、つまり操作部47を支持する力を利用してロック解除ボタン67を移動させて、ロック機構60をロック解除位置にしているから、操作性に優れている。
【0045】
(4)−2 燃料キャップ10が注入口FNbを閉じてフィラーネックFNに装着されている状態において、ハンドル40が外力を受けた場合でも、ロック機構60がケーシング本体20の回転をロックしているから、ケーシング本体20は、注入口FNbを閉めている状態を維持して、シール性を維持することができる。このように、ハンドル40に対する掴み操作によりロック機構60をロック解除位置にしない限り、衝突などの衝撃や過重負荷が発生しても、燃料キャップ10の緩みによるシール性の低下が発生しない。
【0046】
(4)−3 ハンドル40の開閉操作を終えれば、ロック機構60のロックスプリング66は、そのスプリング力によりロック部材61をロック解除位置からロック位置に移行させるから、余分な操作を必要とせず、操作性に優れている。
【0047】
(4)−4 ロック機構60のロック解除ボタン67は、操作部47を掴むことにより、支持端67aを支点として撓んでロック部材61をロック解除位置に移行させるから、面倒な操作を必要とせず、操作性に優れている。
【0048】
(4)−5 ロック機構60のカム面65およびカム面68は、ロック解除ボタン67の移動方向とロック部材61の移動方向とを変えるから、ロック部材61をキャップに取り付ける際の配置の自由度を増すことができる。
【0049】
(4)−6 ロック部材61と係合するキャップ側スリット21cおよび固定側スリットFNgは、ケーシング本体20およびフィラーネックFNの一部を切欠きするだけでよく、ケーシング本体20やフィラーネックFNに大きな形状の変更も必要なく、構成を簡単にできる。
【0050】
(4)−7 上記ロック部材61は、操作部47を指で掴んだときに、操作部47から上記フィラーネックFNに接続されるアース経路の一部となるように構成したので、燃料キャップ10に別のアース経路を設ける必要がなく、構成を簡単にできる。
【0051】
(4)−8 燃料キャップ10を閉じる操作過程において、図10に示すようにトルク機構80のトルク歯体83がトルクアーム84を乗り越えたときに、節度感を確認でき、燃料キャップ10が所定トルクで締め付けられていることが分かるから、ガスケットGSなどの弾性にかかわらず、一定トルクで締め付けることができる。
【0052】
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0053】
(1) 上記実施例において、ハンドルは、ケーシング本体20に対して回転自在に装着したが、これに限らず、トルク機構を設けないでケーシング本体に一体に設けてもよい。
【0054】
(2) キャップ装置は、燃料キャップ10を90゜程度の小さい角度で開閉できる機構に適用したが、燃料キャップを2〜3回の回転によりネジ止めする構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるロック位置にある燃料キャップ10を示す断面図である。
【図2】ロック解除位置にある燃料キャップ10を示す断面図である。
【図3】燃料キャップ10を分解して示す断面図である。
【図4】ケーシング本体20のケーシング側係合部20aとフィラーネックFNとの関係を説明する説明図である。
【図5】燃料キャップ10を分解した斜視図である。
【図6】ハンドル40の付近を分解して示す斜視図である。
【図7】ハンドル本体42とハンドルカバー50との装着構造を説明する説明図である。
【図8】図1のロック機構60の周辺を拡大した断面図である。
【図9】トルク機構80を説明するための斜視図である。
【図10】トルク機構80の動作を説明する説明図である。
【図11】燃料キャップ10にかかるロック解除位置を説明する説明図である。
【図12】燃料キャップ10で注入口FNbを閉じる前の状態を説明する説明図である。
【図13】燃料キャップ10にかかるロック位置を説明する説明図である。
【符号の説明】
10...燃料キャップ
20...ケーシング本体
20a...ケーシング側係合部
21...外管体
21a...シール保持部
21b...フランジ
21c...キャップ側スリット
22...弁室形成体
24...弁室
30...封止内板
30a...スプリング支持突起
35...調圧弁
40...ハンドル
42...ハンドル本体
43...上壁
45...側壁
47...操作部
47a...側壁
47b...上開口
47e...係止穴
47f...係止穴
50...ハンドルカバー
51...平板部
51a...係合突起
52...操作カバー部
52a...側壁
52b...収納凹所
52c...係合突起
54...導電突起
60...ロック機構
61...ロック部材
62...ロック支柱
62a...スプリング収納室
62b...上部開口
62c...スプリング係止端
63...ロックアーム
64...ロックストッパ片
65...カム面
66...ロックスプリング
67...ロック解除ボタン
67a...支持端
67b...自由端
68...カム面
80...トルク機構
83...トルク歯体
84...トルクアーム
84a...アーム本体
84b...トルク係合爪
FN...フィラーネック
FNb...注入口
FNc...開口側係合部
FNd...ネック側挿入切欠
FNg...固定側スリット
GS...ガスケット

Claims (4)

  1. タンクに接続された注入口(FNb)を有するフィラーネック(FN)と、上記注入口(FNb)を閉じるキャップを備えたキャップ装置において、
    上記フィラーネック(FN)は、該フィラーネック(FN)の開口部に形成された固定用係合部を備え、
    上記キャップは、
    上記注入口(FNb)をシールした状態で閉じる閉止体と、
    上記閉止体の上部に設けられ、該閉止体に閉じ方向または開き方向への回転トルクを与える操作部(47)を有するハンドル(40)と、
    上記閉止体と上記ハンドル(40)との間に設けられたロック機構(60)と、
    を備え、
    上記ロック機構(60)は、
    上記閉止体の上部であって該閉止体の径方向に配置されたロックアーム(63)と、該ロックアーム(63)の端部から折曲されたロックストッパ片(64)とを有し、上記ロックアーム(63)および上記ロックストッパ片(64)が上記閉止体の軸方向へ移動することにより、該ロックストッパ片(64)が上記固定用係合部に係合して上記フィラーネック(FN)に対して回転させないように上記閉止体をロックするロック位置と、該ロックストッパ片(64)が上記固定用係合部に非係合になって上記閉止体を上記フィラーネック(FN)に対して回転を可能にするロック解除位置と、をとるロック部材(61)と、
    上記ロック部材(61)を上記ロック解除位置から上記ロック位置に向けて付勢するロックスプリング(66)と、
    上記操作部(47)を掴む操作により作動するロック解除ボタン(67)と、
    上記ロック解除ボタン(67)が押されたときの力の方向を変換して、上記ロック部材(61)を上記ロックスプリング(66)の付勢力に抗して上記軸方向へ移動して、上記ロック位置から上記ロック解除位置にするカム機構と、
    を備えたことを特徴とするキャップ装置。
  2. 請求項1のキャップ装置において、
    上記ロック解除ボタンは、一端部が操作部に連結し他端が自由端に形成された片持ち梁から形成され、自由端の周辺を押圧したときに、上記一端部を支点として撓むことによりハンドルの操作と連動するように構成したキャップ装置。
  3. 請求項1または請求項2のキャップ装置において、
    上記キャップは、上記ハンドルと上記閉止体との間に配置されたトルク機構を備え、該トルク機構は、上記ハンドルに加わった閉じ方向の回転トルクが所定値を超えない範囲で閉止体に伝達するように構成されたキャップ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかのキャップ装置において、
    上記ロック部材は、上記操作部を指で掴んだときに、上記操作部から上記フィラーネックに接続されるアース経路の一部となるように構成されているキャップ装置。
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