JP3795358B2 - レール遊間測定方法、レール遊間測定装置、およびレール遊間測定システム - Google Patents

レール遊間測定方法、レール遊間測定装置、およびレール遊間測定システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄道レールの継ぎ目に形成されたレール遊間量を測定して解析する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道レールは、複数本のレールを繋いで形成しているが、この継ぎ目部をレールの遊間と称している。レールは温度変化に伴って伸縮するために、この遊間の量も温度変化に伴って変化する。この遊間量が十分でないと、高温時においてレール内部に軸方向の応力が発生しレールの張出し事故の原因となる。また、この遊間量が大きすぎると車両通過時の衝撃が大きくなって乗り心地を悪くするとともに、レールの損傷や特に低温時(冬季)における継ぎ目板ボルトの折損事故の原因となる。したがって、レールの遊間量を適切に管理することは鉄道の保守管理上極めて重要なことであり、従来は、自動遊間測定装置による機械測定を常時行うことのできない準本線や重要側線においては、鉄道の保守管理のために可搬型のレール遊間測定装置が使用されている(実開平6−39656号公報、実公平7−18961号公報)。
【0003】
これらの公報に示されるレール遊間測定装置は、レール測定地点において、三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定する。また、レール遊間の解析を行うにはレール遊間量を測定する時に同時に温度を測定することも必要であるために、測定ブロックをレール遊間に挿入した時に同時に温度センサによってレールの温度を測定する。
【0004】
このように、従来の可搬型のレール遊間測定装置は、各測定地点において測定者が測定ブロックをレール遊間に挿入し、その状態でレール遊間量を測定すると同時にその時のレール温度を測定して、それらの値をメモリに記憶する。そして、全てのレール測定地点での測定を終えると、得られたレール遊間量およびレール温度に基づいてそれぞれのレール遊間量が適正な状態にあるかどうかを解析するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のレール遊間測定装置は、レール遊間量とレール温度を同時に測定することになるために、レール測定温度は、直射日光等にきわめて影響を受けやすいレール頭部の温度となり、レール管理上必要とされるレール下部の温度とに誤差が生じる問題があった。また、これを防ぐためにレール遊間量測定操作とは別の操作でレール下部の温度を別途測定することが考えられるが、このような方法では、測定者に対し各測定地点ごとに2度の操作を強いることとなり、多数のレール測定地点がある場合には測定者に過度の負担をかける問題があった。
【0006】
この発明の目的は、各測定地点において1回の操作でレール遊間量とレール下部の温度を同時に求めることのできるレール遊間測定方法、レール遊間測定装置、およびレール遊間測定システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために次のように構成したものである。
【0008】
(1)三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定し、且つ同時に前記基準面に配置した温度センサによってレール温度を測定するレール遊間測定方法において、
基準地点および測定地点が指定されているレール群の情報を取得し、前記基準地点として指定されている箇所において前記測定ブロックをレール頭部とレール下部にそれぞれ押し当てることにより、レール頭部の温度とレール下部の温度をそれぞれ測定してその温度差Δtまたはその温度変化率αを求め、前記測定地点として指定されている箇所毎に、前記測定ブロックをレール遊間に挿入してレール遊間量を測定するとともに、同時にレール頭部温度t1を測定し、t1−Δtまたはt1とαとの比例演算によりその測定地点でのレール下部の温度を推測し、測定したレール遊間量と推測したレール下部の温度を記憶することを特徴とする。
【0009】
この発明は、各測定地点でのレール下部の温度とともに各測定地点でのレール遊間量を測定する方法および装置に係る。三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定するレール遊間測定装置においては、先に示した実開平6−39656号公報または実公平7−18961号公報等に示されている。この発明では、この装置を用いてレール遊間量を測定する時に、同時にレール下部の温度を求めるものである。最初に、レールの基準地点として指定された箇所においてレール頭部とレール下部の温度を測定する。レールの基準地点とは、測定対象となる線路区間の起点を意味する。通常は、この基準地点から順次一定の距離毎に設定されているレール測定地点においてレール温度を測定していく。レール頭部の温度とは文字通りレールの頭部の位置の温度であり、この温度は、レール遊間量を測定するときに温度センサにより同時に測定される。レール下部の温度とは、断面がI字型のレールの腹部または底部の温度を言う。これらの温度は、直射日光等の影響を受けにくいため、略同じ値を持つ。本発明では、どちらの温度であっても良い。
【0010】
レールの基準地点においては、レール頭部とレール下部とのそれぞれの温度を測定し、その温度差Δtまたはその温度変化率αを求める。そして、各レール測定地点においてレール頭部温度t1のみを測定する。さらに、測定したレール頭部温度t1から、t1−Δtまたはt1とαの比例演算によってその測定地点でのレール下部の温度を推測する。
【0011】
t1とαの比例演算とは次のことを意味する。つまり、レールの基準地点において、α=レール下部の温度/レールの頭部の温度とした場合、t1*αの演算であり、α=レール頭部の温度/レールの下部の温度とした場合、t1/αの演算である。通常、一定の距離の線路区間では、基準地点におけるレール頭部温度とレール下部温度との差または比率は、他のレール測定地点においても大きく変わらないと考えられる。そこで、この発明のように、各レール測定地点においてレール頭部温度t1のみを測定し、t1−Δtまたはt1とαの比例演算を行えば、レール下部の温度を直接測定しなくても、該レール下部の温度を求めることが可能となる。これにより、各レール測定地点においては、1回の操作によってレール遊間量とレール下部の温度を求めることができる。
【0012】
なお、t1−Δtの演算値と、t1とαの比例演算による演算値とは、厳密には異なるが、大幅に変わるものではないため、レール管理上どちらを使用しても構わない。
【0013】
(2)取得した前記レール群の情報により、前記測定地点として指定されている箇所に対して決められているレール遊間量を測定する順序を、順序キーの操作に応じて逆順に切り換えることを特徴とする。
【0014】
この構成では、レール遊間量を測定する順序を、順序キーの操作に応じて逆順に切り換えられるので、上り線路の測定を行った後、再び基準地点に戻ってから下り線路の測定を行う必要がなく。そのまま下り線路に回って基準地点に向かって測定を行うことができる。
【0015】
(3)三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定し、且つ同時に前記基準面に配置した温度センサによってレール温度を測定するレール遊間測定装置と、このレール遊間装置に接続可能なホストコンピュータとで構成され、
前記レール遊間測定装置は、基準地点および測定地点が指定されているレール群の情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得したレール群の情報で、基準地点として指定されている箇所において測定したレール頭部の温度とレール下部の温度とを記憶する基準地点温度記憶部と、前記取得手段が取得したレール群の情報で、測定地点として指定された箇所において測定したレール頭部の温度とともに、測定したレール遊間量を記憶する測定地点温度記憶部と、を備え、
前記ホストコンピュータは、前記レール遊間測定装置の基準地点温度記憶部から送られてきた前記基準地点におけるレール頭部の温度とレール下部の温度との温度差Δtまたはその温度変化率αを求め、前記測定地点温度記憶部からレール測定地点において前記測定ブロックをレール遊間に挿入してレール遊間量を測定するときに、同時に測定したレール頭部温度t1からt1−Δtまたはt1とαとの比例演算によりその測定地点でのレール下部の温度を推測する手段を備える。
【0016】
この発明は、上記t1−Δtまたはt1とαとの比例演算をホストコンピュータによって行うようにしたものである。すなわち、レール遊間測定装置では、各測定地点においてレール遊間量とレール頭部の温度を同時に測定して記憶しておき、全ての測定地点でのこれらのデータを記憶してホストコンピュータに送ることにより、ホストコンピュータ側においてt1−Δtまたはt1とαとの比例演算を行うことによって、各測定地点でのレール下部の温度を求める。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の実施形態であるレール遊間測定装置を示し、同図(A)は側面図、同図(B)は正面図である。また、同図(C)はレール遊間量を測定するときの状態を示す図である。
【0018】
測定ブロック1は、三角形状のテーパ面を持ち、装置内部に設けられているバネによって図の矢印方向に移動可能に支持されている。レール遊間測定装置本体2は、基準面20を有し、図1(C)のように、測定ブロック1をレール13のレール遊間13dに挿入した状態で基準面20をレール面に押し当てることによって測定ブロック1の挿入長さに対応したレール遊間量を測定する。また、レール底部の温度を測定するときには、測定ブロック1を断面がI字型のレールの腹部に当てて、基準面20が該腹部に当接するまでレール遊間測定装置本体を水平に押し込む。
【0019】
液晶表示器21は、測定すべきレール番号や線路区間または測定結果等を表示する。
【0020】
入力キーとしては、確定キー22、基準キー23、ライトキー24、電源キー25、ゼロキー26、カーソルキー27、順序キー28を備えている。確定キー22は、液晶表示器21に表示された測定結果を確定する時等に操作する。基準キー23は、レールの基準地点を指定してレール頭部およびレール底部の温度を測定する時に操作する。ライトキー24は、液晶表示器21のバックライトのオンまたはオフ時に操作する。電源キー25は、装置の電源オンまたはオフの時に操作する。ゼロキー26は、レール遊間量がゼロの時に(測定ブロック1をレール遊間に挿入できない状態)操作する。カーソルキー27は、液晶表示器21上で表示されているデータを指定する時に操作する。順序キー28は、レール遊間量の測定順を逆にする時に操作する。この順序キー28は、たとえば、上り線路の測定を行った後、続いて下り線路の測定を行う時に操作する。この順序キー28を操作することによって、上り線路の測定を行った後、再び基準地点に戻ってから下り線路の測定を行う必要がなく。そのまま下り線路に回って基準地点に向かって測定を行うことができる。
【0021】
基準面20には、サーミスタからなる第1の温度センサ29が設けられている。この温度センサ29は、レール遊間量測定時等において、基準面20がレール面に押し当てられた時そのレール面温度を検出する。また、装置本体の下部には、サーミスタからなる大気温度を検出するための第2の温度センサ30が設けられている。この第2の温度センサ30によって検出された大気温度は、参考値としてレール遊間量データなどとともにホストコンピュータに送られる。ホストコンピュータでのレール遊間量の解析時には、この大気温度を参照することによって、大気温度が一定以上に高温の場合または一定以下に低温の場合に、その時に収集したレール遊間量のデータ等が解析のためのデータから除去される。
【0022】
コネクタ3は、図外のホストコンピュータと接続するためのものであり、多数のレール遊間量と温度を測定した後、装置本体をコネクタ3を介してホストコンピュータに接続することによって、それらのデータをホストコンピュータにアップロードする。また、ホストコンピュータから測定に必要なデータを装置本体に対してダウンロードするときにも、コネクタ3により装置本体がホストコンピュータと接続される。
【0023】
図2は、レール遊間量測定装置のブロック図である。
【0024】
温度センサ29,30の出力は、増幅器4、A/D変換器5を介して制御部6に入力される。また、測定ブロック1の変位量は変位変換器7で変移データに変換されて制御部6に入力される。変位変換器7は、たとえば、差動巻線とその巻線内を移動する可動コアと、可動コアの移動量を差動巻線で検出してこれを変移データに変換する回路部とで構成され、可動コアに測定ブロック1を連結する。このような変移変換器の構成については、上述の実公平7−18961号公報等において公知である。
【0025】
コネクタ3はインターフェイス回路8に接続され、このコネクタ3およびインターフェイス回路8を介して、制御部6と上位のホストコンピュータとの間でデータのアップロード(制御部6→ホストコンピュータ)およびダウンロード(ホストコンピュータ→制御部6)が行われる。
【0026】
記憶部9は、集合番号、測定箇所数、レール識別番号、測定結果等を記憶する。集合番号とは、レール群の管理単位毎の番号を言い、測定箇所数とは、各集合番号内に含まれる測定すべきレール遊間位置の数を言う。なお、ブザー10は、確定キー22が操作された時等に操作者に対して確認のために音を発する。また、演算処理部11は、制御部6に接続され、各種の演算を行う。
【0027】
次に、レール遊間測定装置の動作を説明する。
【0028】
図3は、レール遊間測定装置を使用してレール遊間量および温度を測定する手順を示している。
【0029】
まず、ステップST1において、レール遊間測定装置本体2を、コネクタ3を介してホストコンピュータ12に接続し、ホストコンピュータ12から、集合番号、測定箇所数および測定順序等をダウンロードする。記憶部9においては、ダウンロードすることによって、その集合番号内に含まれる各レール識別番号が基準地点から測定順に並べて記憶される。
【0030】
測定者が現場に到着して、電源キー25によって装置の電源をオンすると、図5(A)に示す表示が行われる。同図において、数値1〜10は、集合番号を示している。カーソルキー27を使用して、測定しようとする集合番号の位置にカーソルを移動させ、確定キー22を押す(ST2)。確定キー22を押すことによって、指定された集合番号内の1番目の測定予定箇所のレール識別番号が、測定順序を示す矢印符号とともに液晶表示器21に表示される。図5(B)はこの時の表示例を示す。「00555」は、レール識別番号を示している。ここで、順序キー28を押すと、測定順序が逆転し、最終測定予定箇所n番目のレール識別番号が1番目の測定予定箇所のレール識別番号に代えて表示されるとともに、測定順序を示す矢印符号が逆方向に表示される。ここでは、基準地点からの測定であるために、順序キー28を操作しない。
【0031】
次に、指定されているレール識別番号での測定を行う(ST5)。測定結果は液晶表示器21に表示され、現在の地点が基準地点でレール底部の温度を検出した時には図5(C)に示すように表示され、現在の地点が基準地点または測定地点でレール遊間量を測定した時には図5(D)に示すように表示される。図5(C)に示す例では、基準地点でのレール底部の温度が25°Cで、大気温度が26°Cであることを示している。図5(D)に示す表示例では、レール遊間量が9.5mmであって、レール頭部の温度が27°C、大気温度が26°Cであることを示している。
【0032】
上記のようにして表示されたデータは記憶部9に格納される(ST6)。以下、集合番号内の全てのレール識別番号に対するレール遊間量と温度の測定が終了するまで、上記の測定を繰り返し、且つ、複数の集合番号が指定されている場合には、各集合番号についても上記の操作を繰り返す(ST7、ST8)。全ての測定を終了すると、レール遊間量測定装置本体2をホストコンピュータ12に接続して、記憶部9に記憶されている、集合番号、レール識別番号、測定データをホストコンピュータ12にアップロードする(ST9)。図5(E)はこの時の通信中の表示状態である。
【0033】
図4は、上記ST5の測定サブルーチンを示している。
【0034】
ST10では、基準キー23が操作されることによって基準地点であることを指定されていれば(現在の地点が基準地点であれば)ST11以下を実行し、そうでない場合(現在の地点が測定地点であれば)は、ST14以下を実行する。
【0035】
基準地点が指定されている時には、まず、レール底部の温度t2を測定して記憶部9に記憶する。図6は、装置本体2をレール腹部13bに押し当てて、レール底部13cの温度t2を測定している時の状態を示している。なお、レール13は、レール頭部13a、レール腹部13b、レール底部13cからなる断面がI字状の構造であるが、レール腹部13bとレール底部13cの温度勾配はないと考えられるために、装置本体10をレール腹部13bに押し当てることによって、レール底部13cの温度t2を測定することが可能である。
【0036】
上記ST11でレール底部の温度t2を測定して記憶した後、装置本体10をレール頭部に押し当てて、レール頭部の温度t1とレール遊間量とを同時に測定する(ST12)。図7はこの時の状態を示している。装置本体10の測定ブロック1をレール遊間13dに挿入して、装置本体2の基準面20をレール頭部13aの側面に押し当てている。これにより、レール遊間13dの遊間量と共にレール頭部13aの温度を同時に測定することができる。
【0037】
続いて、レール頭部とレール底部の温度差Δtを、t1−t2によって求め、これを記憶部9に記憶する。
【0038】
次に、測定地点での測定においては、まず、ST14において、装置本体をレール遊間部に押し当てて(図7に示す状態)レール頭部の温度t1とレール遊間量とを同時に測定する。次に、レール底部の温度を、t1−Δtによって求めてレール遊間量とともに記憶部9に記憶する。同時に、この時の大気温度も温度センサ30によって検出して記憶する。なお、この時の表示状態は図5(D)に示すようになる。
【0039】
以上の測定手順のように、操作者は、最初に、基準地点において装置本体2のレールへの2回の押し当て操作(図6の操作と図7の操作)で、レール頭部とレール底部の温度を求めておくことにより、その後の複数の測定地点においては、装置本体2をレール頭部に1度押し当てる操作だけでレール遊間量とレール底部の温度が同時に測定して記憶されるようになる。これにより、操作性が改善され、操作者の疲労も大幅に少なくなる。
【0040】
以上の実施形態では、基準地点において、レール頭部とレール底部の温度差Δtを求め、各測定地点において、t1−Δtによってレール底部の温度を求めるようにしたが、基準地点においてt2/t1の温度変化率αを求め、各測定地点において、t1*αによってその測定地点でのレール底部の温度を求めるようにしてもよい。また、基準地点においてt1/t2の温度変化率αを求め、各測定地点において、t1/αによってその測定地点でのレール底部の温度を求めるようにしてもよい。
【0041】
また、レール遊間量測定装置では、t1,t2の測定だけを行い、Δtを求める演算やt1−Δt、t1*α等の演算をホストコンピュータ側で行うようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、基準地点において、レール頭部の温度とレール底部の温度を2回の操作によって測定しておくことによって、それ以降の各測定地点においては、レール頭部の温度を測定するだけで、レール底部の温度を求めることができる。このため、温度と共にレール遊間量を測定する場合には、各測定地点において1度の操作だけでこれらの値を測定することができ、操作者への負担を大幅に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるレール遊間測定装置の側面図、正面図、使用状態図をそれぞれ示す。
【図2】レール遊間測定装置のブロック図
【図3】レール遊間測定装置の測定手順を示すフローチャート
【図4】測定時の手順と動作を示すフローチャート
【図5】液晶表示器2の表示例を示す図
【図6】基準地点でのレールの底部の温度を測定する時の状態を示す図
【図7】基準地点および測定地点でレール遊間量およびレール頭部の温度を測定する時の状態を示す図

Claims (5)

  1. 三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定し、且つ同時に前記基準面に配置した温度センサによってレール温度を測定するレール遊間測定方法において、
    基準地点および測定地点が指定されているレール群の情報を取得し、前記基準地点として指定されている箇所において前記測定ブロックをレール頭部とレール下部にそれぞれ押し当てることにより、レール頭部の温度とレール下部の温度をそれぞれ測定してその温度差Δtまたはその温度変化率αを求め、前記測定地点として指定されている箇所毎に、前記測定ブロックをレール遊間に挿入してレール遊間量を測定するとともに、同時にレール頭部温度t1を測定し、t1−Δtまたはt1とαとの比例演算によりその測定地点でのレール下部の温度を推測し、測定したレール遊間量と推測したレール下部の温度を記憶することを特徴とするレール遊間測定方法。
  2. 取得した前記レール群の情報により、前記測定地点として指定されている箇所に対して決められているレール遊間量を測定する順序を、順序キーの操作に応じて逆順に切り換えることを特徴とする請求項1に記載のレール遊間量測定方法。
  3. 三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定し、且つ同時に前記基準面に配置した温度センサによってレール温度を測定するレール遊間測定装置において、
    基準地点および測定地点が指定されているレール群の情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得したレール群の情報で、基準地点として指定されている箇所において測定したレール頭部の温度とレール下部の温度との温度差Δtまたはその温度変化率αを記憶する温度差記憶手段と、
    前記取得手段が取得したレール群の情報で、測定地点として指定されている箇所毎に、前記測定ブロックをレール遊間に挿入してレール遊間量を測定するときに、同時に測定したレール頭部温度t1からt1−Δtまたはt1とαとの比例演算によりその測定地点でのレール下部の温度を推測し、測定したレール遊間量と推測したレール下部の温度を記憶する手段と、を設けたことを特徴とするレール遊間測定装置。
  4. 前記取得手段が取得した前記レール群の情報により、前記測定地点として指定されている箇所に対して決められているレール遊間量を測定する順序を、順序キーの操作に応じて逆順に切り換える測定順序切換手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載のレール遊間量測定装置。
  5. 三角形状のテーパ面を持ちバネにより支持された測定ブロックをレール遊間に挿入し、この状態で基準面をレール面に押し当てることによって測定ブロックの挿入長さに対応したレール遊間量を測定し、且つ同時に前記基準面に配置した温度センサによってレール温度を測定するレール遊間測定装置と、このレール遊間装置に接続可能なホストコンピュータとで構成され、
    前記レール遊間測定装置は、基準地点および測定地点が指定されているレール群の情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得したレール群の情報で、基準地点として指定されている箇所において測定したレール頭部の温度とレール下部の温度とを記憶する基準地点温度記憶部と、前記取得手段が取得したレール群の情報で、測定地点として指定された箇所において測定したレール頭部の温度とともに、測定したレール遊間量を記憶する測定地点温度記憶部と、を備え、
    前記ホストコンピュータは、前記レール遊間測定装置の基準地点温度記憶部から送られてきた前記基準地点におけるレール頭部の温度とレール下部の温度との温度差Δtまたはその温度変化率αを求め、前記測定地点温度記憶部からレール測定地点において前記測定ブロックをレール遊間に挿入してレール遊間量を測定するときに、同時に測定したレール頭部温度t1からt1−Δtまたはt1とαとの比例演算によりその測定地点でのレール下部の温度を推測する手段を備える、レール遊間測定システム。
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