JP3794644B2 - γ線の同時計数方法、及び核医学診断装置 - Google Patents

γ線の同時計数方法、及び核医学診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、PET(Positron Emission Tomography)のような核医学診断装置における、γ線(ガンマ線)の同時計数を行う方法、及び核医学診断装置に関する。
FDG(Fluoro Deoxy Glucose)といったような放射性薬剤を患者に投与して、体内から同時に180度反対方向に対で飛び出す消滅γ線を検出して機能画像(PET画像)を作成する診断方法、及び診断装置が知られている。かかる診断方法、及び診断装置では、体内から反対方向に飛び出すγ線を、診断装置に複数備えられるセンサのうちの2つのセンサで同時に検出することで、γ線の入射方向(飛来方向)を特定して医学的な診断に用いられるPET画像を作成する。ここで、センサにおける検出時刻の遅れや、検出回路における処理の遅れ、偶発的に3個以上のγ線を検出しない、等を考慮して、例えば8n秒(8×10-9秒)といった極めて狭い時間窓(Time Window)を設けて、最初にγ線を検出してから8n秒以内に次のγ線を検出したならば、最初に検出したγ線と次に検出したγ線とは、根源を同じにするγ線(対で飛び出したγ線)であるとして計数し(同時計数)、両γ線の検出結果を用いてPET画像を作成する処理を行う。一方、8n秒以内に次のγ線を検出しない場合は、最初に検出したγ線の検出結果によりPET画像を作成する処理を行わないようにしている(特許文献1)。つまり、所定の広さの時間窓を設定して、この時間窓内で検出された2つのγ線を、同時に発生したγ線と判定する処理を行っている。
ところで、γ線は透過力が強いことから、γ線は物質と相互作用を及ぼすことは殆どないが、それでも、例えば生体内やセンサ内で水やセンサを構成する元素と相互作用を及ぼして散乱され、γ線がエネルギの一部を失うといったような場合もある(生体内散乱・コンプトン散乱)。かかる場合は、センサからは、511keVのエネルギのγ線は検出されず、200keVや400keVといった、511keVよりもかなり低いエネルギのγ線が検出される。また、その他の原因で、低いエネルギのγ線を検出する場合がある。なお、18F(フッ素18)による消滅γ線のエネルギは511keVである。
従来は、このように散乱されたエネルギの低いγ線(散乱線等)からは、該γ線の飛来方向を正しく同定できないことから、閾値を設けて、エネルギの低いγ線の検出結果を用いて画像を作成する処理を行わないようにしていた(特許文献2)。
しかし、エネルギの低いγ線とはいえ貴重なγ線の検出結果であるので、患者や医療関係者等に負担をかけないで感度を上げる等といった観点から、最近では、散乱線を利用してPET画像を作成する試みが行われるようになった。
特開平11−72566号公報(請求項、0021) 特開2003−4853号公報(請求項、0073、図7)
しかしながら、散乱線を利用してPET画像を作成する場合も前記したように同時計数を行うことになるが、本発明者らの実験によると、通常のエネルギのγ線(後記するPP領域のγ線)と、コンプトン散乱により散乱されたエネルギの低い散乱線(後記するCS領域のγ線)とでは、γ線の検出時刻に差が生じることが判明した。このように検出時刻に差が生じた散乱線の検出データを利用すると、γ線の検出が本来同時(所定の時間窓内)であるのに同時でないと判定されたり、本来同時(所定の時間窓内)でないのに同時であると判定されたりするといった問題が生じる。また、散乱されない高いエネルギのγ線(PP領域のγ線)から散乱されて低いエネルギになったγ線(CS領域のγ線)までの、広いエネルギ範囲のγ線を利用して同時計数を行おうとすると、前記した時刻差に起因して時間窓を広げなければ、低いエネルギのγ線を利用することができないことが判明した。なお、時間窓を広げると、偶発的に根源の異なる他のγ線を検出する確率が大きくなるので好ましくないという問題が生じる。
そこで、本発明は、エネルギの低い散乱線を含めて同時計数を行う際の問題点を解決することを課題とする。
前記課題を解決した本発明は、γ線を検出するセンサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を測定する工程と、前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する工程と、γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する工程と、センサに検出された同時計数の対象となる最初γ線と次γ線のそれぞれの決定されたエネルギの差を算出する工程と、エネルギの差に基づいて時間窓を設定する工程と、最初γ線の測定された検出時刻と次γ線の測定された検出時刻の差を算出する工程と設定された時間窓の広さと、検出時刻の差とを比較して同時計数を行う工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、次のような顕著な効果を奏することができる。
すなわち、本発明によれば、検出したγ線のエネルギの差に応じて時間窓を設定するので、幅広いエネルギ範囲のγ線を対象としても、同時計数を正しく行うことができる。また、例えば時間窓を広い値のまま一定にする場合に比べて、偶発的に検出される他のγ線の影響を極力排除することが可能になる。
以下、本発明のγ線の同時計数方法、及び核医学診断装置を実施するための最良の形態(以下「実施形態」と省略する)を、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に説明する第1実施形態、第2実施形態は、ともに散乱線を利用する実施形態であるが、第1実施形態は時間窓を固定にした実施形態であり、第2実施形態は時間窓を可変にした実施形態である。
≪第1実施形態≫
最初に、時間窓の広さを固定にして散乱線を利用する第1実施形態を、原理、具体例、具体例の動作の順に説明する。
〔原理の説明〕
第1実施形態の原理を説明する。
まず、本発明者らは、図1に単純化して示されるような実験装置を用い、半導体放射線検出器51で検出されるγ線のエネルギ(波高値)と検出時刻の差(検出時刻差)との関係を明らかにした。なお、図1に示される実験装置は、γ線を検出するセンサとしてのCaTe(テルル化カドミウム)の半導体放射線検出器51と、検出されたγ線のエネルギを決定すると共に検出時刻を決定する機能を有する回路(γ線信号処理部60’)と、エネルギと検出時刻とからエネルギに対する検出時刻差を測定する機能を有する同時計数回路80とを備える。
この実験装置を使い、PET検診でよく用いられる18Fによる511keVの消滅γ線(180度反対方向に飛び出す一対のγ線)を発生させ、半導体放射線検出器51により検出される両γ線のそれぞれのエネルギと、両γ線の検出時刻の差を測定する実験を繰り返し行った。
その結果、図2・図3に示されるようなグラフが得られた。図2は、横軸が検出されたγ線のエネルギ、縦軸がγ線の検出数(カウント数)である。図3は、横軸が検出時刻差、縦軸がγ線の検出数(カウント数)である。図2において、511keVを含む450から550keVの領域がフォトピーク(PP)領域である。また、200(あるいは150)から550keVの領域がフォトピーク(PP)領域+コンプトン散乱(CS)領域である。ちなみに、コンプトン散乱のため、本来511keVのエネルギを有するγ線が、PP領域よりも低いエネルギでしか検出されないのがCS領域である。
図2のPP領域同士のγ線の検出時刻差は、図3に破線で示すように、約±8n秒の範囲内である。つまり、検出された一対のγ線のエネルギがPP領域同士であれば、8n秒の広さの時間窓を設定すれば、ほぼ確実に対で発生する両γ線の同時計数が行えることを示している。また、図2のPP領域+CS領域同士のγ線の検出時刻差は、図3に実線で示すように、約±12n秒(16n秒)の範囲内である。つまり、検出された一対のγ線のエネルギがPP領域+CS領域同士であれば、換言すると200keVまでのγ線を同時計数の対象にしようとすると、12n秒(16n秒)の広さの時間窓を設定すれば、ほぼ確実に対で発生するγ線の同時計数が行えることが理解される。
しかし、単純に時間窓を広げたのでは、偶発的に他のγ線を検出して同時と判定する可能性が高くなってしまうことも理解される(単純に時間窓を広げることは実効的な感度低下を招く)。
ところで、図3に一点鎖線で示すように、対で発生するγ線のうち、一方が500keVのPP領域のγ線(PP領域で検出されるγ線)で、他方が300keVのCS領域のγ線(CS領域で検出されるγ線)の場合、検出時刻差が中央値で4n秒生じているのが判明した。換言すると、検出時刻差のピークが4n秒シフトしていることが判明した。本発明者らは、このことについてさらに検討を加え、検出されたγ線のエネルギが低いほど検出時刻に遅れが生じることを見出した(図4参照)。そして、この遅れを補正すれば時間窓を広げることなく、PP領域からCS領域までの幅広い領域のγ線(200〔150〕から550keVのγ線)を用いて同時計数が行えることを見出した。
時刻補正テーブルの一例を示す図4は、横軸が検出されたγ線のエネルギ(keV)、縦軸が検出時刻の補正値としてのピークシフト量(n秒)である。この図4は、511keV(511keV以上)をピークシフト量0として、各エネルギのγ線のピークシフト量をプロットしているが、エネルギが低いほどピークシフト量が大きくなること(+方向に大きくなること)が理解される。つまり、図4は、400keVのエネルギのγ線が検出された場合、その検出時刻(測定値)は、エネルギが511keVのγ線に対して2n秒遅れが生じていることを示す(ピークシフト量+2n秒)。また、300keVのエネルギのγ線が検出された場合、その検出時刻(測定値)は、エネルギが511keVのγ線に対して4n秒遅れが生じていることを示す(ピークシフト量+4n秒)。また、200keVのエネルギのγ線が検出された場合、その検出時刻(測定値)は、エネルギが511keVのγ線に対して8n秒遅れが生じていることを示す(ピークシフト量+8n秒)。したがって、400keVのエネルギのγ線が検出された場合は2n秒検出時刻を早めてやればよく(ピークシフト量の補正値−2n秒)、300keVのエネルギのγ線が検出された場合は4n秒検出時刻を早めてやればよく(ピークシフト量の補正値−4n秒)、200keVのエネルギのγ線が検出された場合は8n秒検出時刻を早めてやればよい(ピークシフト量の補正値−8n秒)、ということが理解される。
図4を用いた具体的なピーク補正の例を説明する。相前後して検出されたγ線のエネルギが、双方とも511keVであれば、双方ともピークシフト量の補正をしないでもよい。また、相前後して検出されたγ線のエネルギが、一方が511keVで他方が400keVの場合、400Kevのγ線の検出時刻を2n秒減算するピークシフト量の補正をすればよい。また、相前後して検出されたγ線のエネルギが、一方が511keVで他方が200keVの場合、200keVのγ線の検出時刻を8n秒減算するピークシフト量の補正をすればよい。
また、相前後して検出されたγ線のエネルギが、一方が400keVで他方も400keVの場合、双方とも検出時刻を2n秒減算するピークシフト量の補正をすればよい。また、一方が400keVで他方が300keVの場合、400keVのγ線の検出時刻を2n秒減算するピークシフト量の補正をすると共に300keVのγ線の検出時刻を4n秒減算するピークシフト量の補正をすればよい。
即ち、検出されたγ線のエネルギに応じてピークシフト量の補正(検出時刻の補正)をすればよい。
なお、γ線のエネルギが、260keVや385keV等のような中間値の場合は、さらに細かい値を記述した時刻補正テーブルや時刻補正マップ、1次相関・2次相関・指数相関等による、エネルギとピークシフト量の関係を示す相関式(時刻補正関数)で、エネルギの値からピークシフト量(補正値)を求めることができる。即ち、時刻補正テーブルは、検出されたγ線のエネルギに基づいてγ線の検出時刻の補正値を算出する時刻補正関数に置き換えても本発明の目的を達成でき、このことから時刻補正関数も時刻補正テーブルの概念に含まれるものとする(時刻補正テーブル=時刻補正関数)。
ちなみに、図4は、一例として511keVをピークシフト量の0点にしているが、400keVを0点にしても、200keVを0点にしてもよいのはいうまでもない。
次に、本発明者らは、図5に単純化して示される実験装置を用い、半導体放射線検出器51で検出されるγ線のエネルギに応じてγ線の検出時刻を補正する実験を行った。なお、図1に示される実験装置との違いは、図5に示されるとおり、同時計数回路80の前段に時刻補正回路70、及び該時刻補正回路70で用いられる時刻補正テーブルが設けられたことである。他の構成については、図1の実験装置と同じであるので、説明を省略する。また、検出時刻の補正の方法も前記説明したのと同様、検出されたγ線のエネルギに応じて時刻補正テーブルから対応する補正値を取得し、検出時刻からこの補正値を減算するというものであるから、さらなる説明を省略する。
図5の実験装置での実験結果を図6に示す。図6は、相対的に太い実線が補正後の曲線であり、相対的に細い実線が補正前の曲線(図3の実線の曲線と同じもの)である。この図6に示すように、補正前は±12n秒(16n秒)であった検出時刻差を±8n秒に狭めることができた。また、その分、曲線のピークの高さを高くすることができた。つまり、8n秒の時間窓を設定すれば、200から550keVまでの幅広範囲(PP領域+CS領域)のγ線の同時計数を適切に行えることが示された。また、このように狭い時間窓を設定することができることにより、偶発的に検出される他のγ線の影響を極力排除できることが示された。
〔具体例〕
次に、第1実施形態の具体例を、図7等を参照して説明する。
図7・図8に示すように、核医学診断装置としてのPET装置1は、カメラ(撮像装置)11、データ処理装置12、表示装置13等を含んで構成されている。被検者(患者)は、ベッド14に載せられてカメラ11で撮影されるようになっている。カメラ11は、γ線を検出する多数のセンサ(半導体放射線検出器)を備え、ベッド14の上の被検者の体内から放出されるγ線を検出する。カメラ11は、そのγ線の波高値、検出時刻を計測するための集積回路(ASIC)を設置しており、検出したγ線の波高値(エネルギ)や検出時刻を測定するようになっている。データ処理装置12は、同時計数装置80、記憶装置90、及び断層像情報を作成する画像再構成装置100を有する(図8参照)。データ処理装置12は、検出したγ線の波高値、検出時刻のデータ、及び検出器(チャンネル)IDを含むパケットデータを取り込む。同時計数装置80は、本パケットデータ、特に検出時刻のデータ、及び検出器ID(アドレスN)に基づいて同時計数を行い、511keVのγ線の検出位置を特定し記憶装置90に記憶する。画像再構成装置100は、記憶装置90に記憶された情報に基づいて機能画像を作成して、表示装置13に表示する。
なお、センサとしての半導体放射線検出器は、被検者を取り囲むため、円周状にカメラ11の内部に配置されている。ちなみに、被検者は、放射性薬剤、例えば、半減期が110分の18Fを含んだフルオロ・ディオキシ・グルコース(FDG)を投与される。被検者の体内からは、FDGから放出された陽電子の消滅時にγ線(消滅γ線)が放出される。
図9に示すように、PET装置1は、γ線検出信号処理部60、同時計数回路80、記憶装置90、画像再構成装置100、を含んで構成される。なお、γ線検出信号処理部60は、カメラ11に備えられる。また、同時計数回路80、記憶装置90、画像再構成装置100は、データ処理装置12に備えられる。γ線検出信号処理部60、及びデータ処理装置12(同時計数回路80、記憶装置90、及び画像再構成装置100)が「処理装置」に該当する。ちなみに、図9には、γ線検出信号処理部60を1つ(1系統)しか記載していないが、γ線検出信号処理部60は、数十(数十系統)あるいはそれ以上設けられる。よって、同時計数回路80は、γ線検出信号処理部60の数に応じた数の信号の入力ポートを備えることになる。
なお、符号51(51a,51b,…51n)は、半導体放射線検出器(センサ)を示す。また、図9において、符号51や61等の添字a,b,…,nは、構成を個別に説明する際に使用し、その他の場合には省略する。
図9に示されるγ線検出信号処理部60は、半導体放射線検出器51がγ線を検出した際に出力するγ線検出信号を処理するが、その構成として、前置増幅回路61、低速波形増幅回路62、γ線弁別回路63、波高分析回路64、高速増幅回路65、タイムピックオフ回路66、高速クロック67、アドレス判別回路68、イベントデータ出力回路69、時刻補正回路70を含んで構成される。なお、低速波形増幅回路62、γ線弁別回路63、波高分析回路64が低速信号処理系であり検出されたγ線のエネルギ(E)が決定される。また、高速増幅回路65、タイムピックオフ回路66、高速クロック67、アドレス判別回路68が高速信号処理系であり、γ線の検出時刻(τ)、及びアドレス(N→γ線を検出した半導体放射線検出器のID)が決定される。波高分析回路64、及びアドレス判別回路68には、半導体放射線検出器51a,51b,…51nからの信号がそれぞれ入力される。ここで、高速クロック67は、n秒単位で検出時刻を決定できるような速さのクロックを発生する。なお、前置増幅回路61等は、符号61a,61b,…,61n等で示されるように、半導体放射線検出器51a,51b,…51nの数に対応した数、γ線検出信号処理部60に備えられている。
ちなみに、半導体放射線検出器51は、半導体素子52、アノード53、カソード54を含んで構成される。この半導体放射線検出器51のアノード53とカソード54との間には、電源55により、電荷収集用の数百Vの電圧が印加される。
なお、γ線検出処理部60の符号61から符号69までの構成は、既に種々の文献で明らかにされているので、詳細な説明は省略する。また、この構成が図9に示したものとは異なる他の構成に置き換えられても、γ線の検出時刻(τ)と検出されたγ線のエネルギ(E)とを、時刻補正回路70に出力するものであればよい。
次に、図9に示すように、本実施形態のγ線検出信号処理回路60は、時刻補正回路70を備える。この時刻補正回路70は、図示しない時刻補正テーブル(図4参照)或いは時刻補正関数を備え、γ線のエネルギに応じて検出時刻の補正値(τE)を設定する機能を有する。さらに、補正値により検出時刻を補正(τ−τE)する機能を有する。ちなみに、本実施形態では、200keV以上のγ線を同時計数の対象とするが、200keV未満のエネルギのγ線を、一連の処理の対象から除くのは、例えば、γ線弁別回路63や波高分析回路64である(閾値により足切りする)。なお、150keV未満のエネルギのγ線を一連の処理から除くようにして、150keV以上のエネルギのγ線を同時計数の対象とするようにしてもよい。ちなみに、通常は、450keV未満のγ線を一連の処理から除くようにしている。
アドレス(N)、補正された検出時刻(τ−τE)、エネルギ(E)は、時刻補正回路70から、データ処理装置12の同時計数回路80に出力される。
同時計数回路80は、最初に入力された信号(ある系統のγ線検出信号処理部60からの信号(N,τ−τE,E))と次に入力された信号(他の系統のγ線検出信号処理部60からの信号(N,τ−τE,E))とにより、同時計数を行う機能を有する。具体的には、同時計数回路80は、最初にある系統のγ線検出信号処理部60から信号を入力した後、次に他の系統のγ線検出信号処理部60から信号を入力した際、両方の検出時刻差を求める機能、検出時刻差が時間窓(例えば8n秒)以内であるか否かを判定する機能、検出時刻差が時間窓以内であれば、入力したある系統のアドレス(N)と他の系統のアドレス(N)とを、後段の記憶装置90に出力する機能、検出時刻差が時間窓を超える場合は、入力された信号をリセットする機能を有する。
なお、この同時計数回路80の構成も既に種々の文献で明らかにされており、他の構成に置き換えることも可能である。また、時間窓の広さも適宜設定することができる。
記憶装置90には、同時計数された半導体放射線検出器のアドレス(N)が記憶される。そして、画像再構成装置100は、記憶装置90の記憶内容を読み出してγ線の飛来方向を同定すると共に、PET画像を再構成する。なお、記憶装置90、画像再構成装置100も従来のものと同じであるので、説明を省略する。
〔具体例の動作〕
以上説明した具体例の構成のPET装置1の動作を説明する(図4から図9を適宜参照)。
被検者の体内から放出された一対のγ線がそれぞれ半導体放射線検出器51(ある系統半導体放射線検出器51と他の系統の半導体放射線検出器51)に検出されると、両半導体放射線検出器51からはそれぞれγ線検出信号が出力される。このそれぞれ出力されるγ線検出信号は、対応する系統のγ線検出信号処理部60のスロー系でγ線のエネルギが決定され、ファースト系で検出時刻、及び半導体放射線検出器51のアドレスが決定される。検出時刻は、時刻補正回路70によりγ線のエネルギに応じて補正される。補正された検出時刻を含む信号は同時計数回路80に入力される。そして、ある系統のγ線検出信号処理部60からの信号と他の系統のγ線検出信号処理部60からの信号が入力された同時計数回路80は、補正後の検出時刻から検出時刻差を求め、この検出時刻差が時間窓以内であれば、一対のγ線を検出したそれぞれの半導体放射線検出器51のアドレス(N)を記憶装置90に出力する。そして、画像再構成装置100は、記憶装置90に記憶されたアドレス(N)のデータからPET画像を再構成して、表示装置13に表示する。
この第1実施形態によれば、表示装置13に表示されるPET画像は、CS領域のγ線検出信号(散乱線)も利用しているので、従来に比べて感度が高くなっている。しかも、時間窓を広げることなくCS領域のγ線検出信号を利用しているので偶発的に他のγ線を検出する確率を低くできる(感度落ちがない)。このため、撮影時間を短くしたり、被検者に投与する放射性薬剤の量を少なくしたりすることができる。なお、撮影時間が短くなれば、時間当たりの被検者の処理数(検診回数)を増やすことができる。また、被検者に投与する放射性薬剤の量が少なくなれば、被検者や医療関係者の被爆量を少なくすることができる。
ところで、被検者の体内から放出された一対のγ線について、両方とも検出されない場合があるが、かかる場合は、該γ線からは、当然ながら画像の再構成は行われない。また、一対のγ線について、一方のγ線だけが検出される場合もあるが、この場合は、8n秒という時間窓の関係から、該γ線からも、画像の再構成は行われない(偶発的な同時計数の場合を除く)。ちなみに、第1実施形態によれば、検出時刻の補正により、散乱線を利用しつつ時間窓を短い時間に設定できるので、前記したとおり、偶発的に他のγ線を検出する確率を低くできる。
なお、散乱線処理について説明を省略したが、散乱線処理は、例えばコンプトン散乱により、例えば最初の半導体放射線検出器51に200keVのエネルギを落とし、例えば近隣の半導体放射線検出器51に残りのエネルギを落とした場合、両γ線のエネルギの合計値、検出時刻、半導体放射線検出器51のアドレスの関係から、両γ線を散乱線として1つのγ線と見なす処理である。この散乱線処理を行う構成を、例えば、イベントデータ出力回路68や、同時計数回路80(同時計数回路80の前段)に設けることができる。ちなみに、散乱線処理されたγ線についての検出時刻が決定された後に検出時刻を補正するようにすると、現在ある散乱線処理の構成をそのまま利用できるので都合がよい。この場合、最初に検出されたγ線のエネルギとその検出時刻に基づいて、検出時刻の補正を行うことができる。
もちろん、散乱線処理を行う構成を設けないでも、時間窓を広くすることなく、適切な散乱線を利用することができる。
ちなみに、図4のピークシフト量(検出時刻の補正値)は、半導体放射線検出器51やγ線検出信号処理部60による個体差があるので、統計処理等をして個体差を吸収するようにしてもよい。
≪第2実施形態≫
次に、時間窓の広さを可変にして散乱線を利用する第2実施形態を、原理、具体例、具体例の動作の順に説明する。なお、第1実施形態と共通する部分については、説明を省略する。
〔原理の説明〕
第2実施形態の原理を説明する。
本発明者らは、第1実施形態で説明した実験装置(図1参照)による実験により、前記したとおり、γ線のエネルギに応じて検出時刻に差(検出時刻差)が生じることを見出した(図3参照)。第1実施形態では、この知見に基づき、検出時刻を補正することとしたが(図4・図5参照)、第2実施形態では、検出時刻の補正ではなく、時間窓を補正することとした。
時間窓補正テーブルの一例を示す図10は、横軸が相前後して検出されたγ線のエネルギの差(keV)、縦軸が時間窓の補正値(n秒)である。この図10から理解されるように、相前後して検出されたγ線のエネルギに差がなければ、時間窓の補正値は0n秒である。例えば、時間窓が8n秒に設定されている場合(511keV−511keV,200keV−200keVのようにエネルギに差がないとき)は、8n秒のままである。また、相前後して検出されたγ線のエネルギ差が300keV(200keV−511keV)であれば、時間窓の補正値は8n秒である。例えば、時間窓が8n秒に設定されている場合は、時間窓は16n秒に拡げられる。
ところで、図4に示すように、ピークシフト量は曲線で表される(特に300keV以下の領域)。従って、本実施形態では、図10に示すように、便宜上、最初に検出されたγ線のエネルギに応じた時間窓補正テーブル(時間窓補正マップ/時間窓補正関数)を有するものとする。ちなみに、この図10の時間窓補正テーブルの値を8n秒分上にオフセットすれば、そのままエネルギの差から時間窓の値が得られる時間窓テーブルになる。なお、図10では、200keVの場合、511keVの場合の2本のラインを示しているが、300keVの場合、400keVの場合等、さらにラインを設けて細かく時間窓を補正するようにするのが好ましい。
〔具体例〕
次に、第2実施形態の具体例を、図11等を参照して説明する。
第2実施形態のPET装置1’も第1実施形態と同様の外観構成をしている(図7参照)。図11に示すように、半導体放射線検出器51が検出したγ線検出信号は、γ線検出信号処理部60’で処理されるが、第1実施形態のγ線検出信号処理部60とは異なり、時刻補正回路70(及び時刻補正テーブル)を備えない一般的な構成をしている。これは、第2実施形態が、γ線の検出時刻を補正するのではなく、時間窓を可変にする実施形態だからである。
図11に示すように、第2実施形態の同時計数回路80’は時間窓補正テーブル81を備える。この同時計数回路80’は、最初に入力された信号(ある系統のγ線検出信号処理部60’からの信号(N,τ,E))と次に入力された信号(他の系統のγ線検出信号処理部60’からの信号(N,τ,E))とにより、時間窓を可変にして同時計数を行う機能を有する。
具体的には、同時計数回路80’は、最初にある系統のγ線検出信号処理部60’から信号を入力した後、次に他の系統のγ線検出信号処理部60’から信号を入力した際(相前後して信号を入力した際)、両方の信号のエネルギの差を求める機能、このエネルギの差に基づいて、時間窓補正テーブルからエネルギの差に対応する時間窓の補正値を取得する機能、時間窓を時間窓の補正値により補正して該時間窓を可変にする機能、両方の系統のγ線の検出時刻差を求める機能、検出時刻差が可変にした時間窓以内であるか否かを判定する機能、検出時刻差が該時間窓以内であれば、入力したある系統のアドレス(N)と他の系統のアドレス(N)とを、後段の記憶装置90に出力する機能、検出時刻差が該時間窓を超える場合は、入力された信号をリセットする機能を有する。
記憶装置90、画像再構成装置100は、第1実施形態のものと同じであるので、説明を省略する。
〔具体例の動作〕
以上説明した具体例の構成のPET装置1’の動作を説明する(図10・図11等を適宜参照)。被検者の体内から放出された一対のγ線がそれぞれ半導体放射線検出器51(ある系統の半導体放射線検出器51と他の系統の半導体放射線検出器51)に検出されると、両半導体放射線検出器51からはそれぞれγ線検出信号が出力される。このそれぞれ出力されるγ線検出信号は、対応する系統のγ線検出信号処理部60'のスロー系でγ線のエネルギ(E)が決定され、ファースト系で検出時刻(τ)、及び半導体放射線検出器51のアドレス(N)が決定される。
そして、相前後して、ある系統のγ線検出信号処理部60'からの信号(N,τ,E)と他の系統のγ線検出信号処理部60'からの信号(N,τ,E)が入力された同時計数回路80'は、エネルギの差を求めて時間窓補正テーブルから対応する時間窓の補正時間を取得し、時間窓を補正する(可変にする)。一方で、検出時刻差を求める。そして、検出時刻差が可変にした時間窓以内であれば一対のγ線を検出したそれぞれの半導体放射線検出器51のアドレス(N)を記憶装置90に出力する。そして、画像再構成装置100は、記憶装置90に記憶されたアドレス(N)のデータからPET画像を再構成して、表示装置13に表示する。
この第2実施形態によれば、表示装置13に表示されるPET画像は、CS領域のγ線検出信号(散乱線)も利用しているので、従来に比べて感度が高くなっている。しかも、時間窓の広さはガンマ線のエネルギの差に応じて可変にされるので、時間窓を広くしている割合を少なくしつつCS領域のγ線検出信号を利用することができる。よって、偶発的に他のγ線を検出する確率を低くできる(感度落ちを少なくできる)。このため、カメラ11(図7参照)による撮影時間を短くしたり、被検者に投与する放射性薬剤の量を少なくしたりすることができる。なお、撮影時間が短くなれば、時間当たりの被検者の処理数(検診回数)を増やすことができる。また、被検者に投与する放射性薬剤の量が少なくなれば、被検者や医療関係者の被爆量を少なくすることができる。
なお、散乱線処理についても、第1実施形態と同様である。また、エネルギの差についても、半導体放射線検出器51やγ線検出信号処理部60’による個体差があるので、第1実施形態と同様、統計処理等をして個体差を吸収するようにしてもよい。
≪補足説明≫
γ線の検出時刻の決定方式について、補足説明する。
γ線の検出時刻の決定方式は、大別して、図12の(a)に原理を模式的に示すLED(Leading Edge Trigger)方式と、(b)に原理を模式的に示すCFD(Constant Fraction Discriminator)方式とがある。
図12(a)に示すように、LET方式は、γ線のエネルギ(強度)が立ち上がる際に、設定した閾値(Vth)にエネルギが到達した時点を検出時刻とするγ線の検出時刻決定方式である。このLET方式によると、検出時刻の決定を、素早く、かつ容易に行うことができるという特性があるが、低いエネルギのγ線については、高いエネルギのガンマ線に比較して検出時刻の遅れが生じ易いという特性を有する。
図12(b)に示すように、CFD方式は、γ線の時間−エネルギ(強度)曲線について、測定値を例えば0.2倍した曲線と、測定値のままの曲線とを横軸(時間時軸)方向にずらすと共に、縦軸方向にもずらして(Walkを履かせて)、両曲線の交点をγ線の検出時刻とする方式である。このCFD方式によると、低いエネルギのγ線から高いエネルギのγ線まで、検出時刻の差を少なくできるという特性がある。しかし、Walk(オフセット電圧)を履かせる関係もあり、やはり検出時刻に差が生じる。
本発明は、何れの方式にも適用することができるが、特にLET方式に効果がある。ちなみに、第1実施形態、及び第2実施形態は、LET方式によりγ線の検出時刻を決定している。ちなみに、LED方式やCFD方式による動作は、図9のタイムピックオフ回路66で行われる。
以上説明した本発明は、前記した第1実施形態や第2実施形態に限定されることなく、その技術思想の及ぶ範囲で変形実施することができる。
例えば、PP領域のγ線だけを用いて同時計数を行う場合に、第1実施形態の構成や第2実施形態の構成を用いて、時間窓の広さを狭めるようにしてもよい。
また、本発明は、半導体放射線検出器以外の、シンチレータのような放射線検出器にも適用することができる。
第1実施形態で用いた実験装置のブロック図である。 半導体放射線検出器の検出特性を示した図である。 検出されたガンマ線のエネルギの違いによる検出時刻と検出数(カウント数)の関係を示した図である。 検出されたガンマ線のエネルギとピークシフト量(検出時刻の補正値)の関係を示した図である(第1実施形態の時刻補正テーブルを示す図)。 第1実施形態で用いた実験装置のブロック図である(時刻補正回路あり)。 図5の実験装置での実験結果を示す図である。 第1実施形態でのPET装置の外観を示す図である。 図7のPET装置の半導体放射線検出器の配置と患者の位置関係を模式的に示す図である。 第1実施形態のPET装置のγ線の検出から画像の再構成までを示すブロック図である。 第2実施形態の時間窓補正テーブルを示す図である。 第2実施形態のPET装置のγ線の検出から画像の再構成までを示す図である。 γ線の検出時刻の決定方式を説明する図である。(a)はLET方式の原理を模式的に示し、(b)はCFD方式の原理を模式的に示す。
符号の説明
1 PET装置(第1実施形態)
1 PET装置(第2実施形態)
11 カメラ
12 データ処理装置
13 表示装置
14 ベッド
51 半導体放射線検出器(センサ)
60 γ線検出信号処理部
60’ ガンマ線検出信号処理部
70 時刻補正回路
80 同時計数回路
80’ 同時計数回路(第2実施形態)
81 時間窓補正テーブル(第2実施形態)
90 記憶装置
100 画像再構成装置

Claims (20)

  1. γ線を検出する複数のセンサから出力されるγ線の検出信号を処理して機能画像を作成する核医学診断装置におけるγ線の同時計数方法であって、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を測定する工程と
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する工程と
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初γ線と次γ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差を算出する工程と
    前記エネルギの差に基づいて時間窓を設定する工程と
    前記最初γ線の前記測定された検出時刻と前記次γ線の前記測定された検出時刻の差を算出する工程と
    前記設定された時間窓の広さと、前記検出時刻の差とを比較して同時計数を行う工程とを有するγ線の同時計数方法。
  2. γ線を検出する複数のセンサから出力されるγ線の検出信号を処理して機能画像を作成する核医学診断装置におけるγ線の同時計数方法であって、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を決定する工程と、
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する工程と、
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初のγ線と次のγ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差を算出する工程と、
    前記エネルギの差に基づいて時間窓を設定する工程と、
    前記最初のγ線の前記決定された検出時刻と、前記次のγ線の前記決定された検出時刻の差を算出する工程と、
    前記設定された時間窓の広さと、前記検出時刻の差とを比較して同時計数を行う工程とを有するγ線の同時計数方法。
  3. γ線を検出する複数のセンサから出力されるγ線の検出信号を処理して機能画像を作成する核医学診断装置におけるγ線の同時計数方法であって、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を測定する工程と、
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する工程と、
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初のγ線と次のγ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差を算出する工程と、
    前記エネルギの差に基づいて時間窓の広さを補正する工程と、
    前記最初のγ線の前記測定された検出時刻と、前記次のγ線の前記測定された検出時刻の差を算出する工程と、
    前記補正された時間窓の広さと、前記検出時刻の差とを比較して同時計数を行う工程とを有するγ線の同時計数方法
  4. γ線を検出する複数のセンサから出力されるγ線の検出信号を処理して機能画像を作成する核医学診断装置におけるγ線の同時計数方法であって、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を決定する工程と、
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する工程と、
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初のγ線と次のγ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差を算出する工程と、
    前記エネルギの差に基づいて時間窓の広さを補正する工程と、
    前記最初のγ線の前記決定された検出時刻と、前記次のγ線の前記決定された検出時刻の差を算出する工程と、
    前記補正された時間窓の広さと、前記検出時刻の差とを比較して同時計数を行う工程とを有するγ線の同時計数方法
  5. 前記γ線の同時計数を行う工程は、
    前記検出時刻の差が、前記時間窓を設定する工程によって設定された時間窓の広さより小さいときに、同時と判定することである請求項1または請求項2に記載のγ線の同時計数方法。
  6. 前記γ線の同時計数を行う工程は、
    前記検出時刻の差が、前記時間窓を補正する工程によって補正された時間窓の広さより小さいときに、同時と判定することである請求項3または請求項4に記載のγ線の同時計数方法。
  7. 前記エネルギの差と、前記時間窓の広さとの関係は、前記エネルギの差が大きいほど前記時間窓の広さが広くなるように関係付けられていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5のいずれか1項に記載のγ線の同時計数方法。
  8. 前記エネルギの差と、前記時間窓の補正値との関係は、前記エネルギの差が大きいほど前記時間窓の補正値の大きさが大きくなるように関係付けられていることを特徴とする請求項3、請求項4、請求項6のいずれか1項に記載のγ線の同時計数方法。
  9. 前記センサに検出されたγ線の前記検出時刻と前記エネルギに基づいて、検出されたγ線を散乱線として同時計数の対象とするか否か判断し、前記同時計数を行うこと、
    を特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のγ線の同時計数方法。
  10. 前記センサに検出されたγ線の前記エネルギが、所定の閾値以下の場合は、当該γ線を同時計数の対象から除いて前記同時計数を行う請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の同時計数方法。
  11. γ線を検出する複数のセンサと、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を測定する手段と
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する手段と
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初γ線と次γ線のそれぞれの前記測定されたエネルギの差に基づいて時間窓を設定し、
    前記最初γ線の前記測定された検出時刻と前記次γ線の前記測定された検出時刻の差を前記設定された時間窓の広さと比較して同時計数を行う手段と、
    を備える核医学診断装置。
  12. γ線を検出する複数のセンサと、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を決定する手段と、
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する手段と、
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初のγ線と次のγ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差に基づいて時間窓を設定し、
    前記最初のγ線の前記決定された検出時刻と前記次のγ線の前記決定された検出時刻との差を、前記設定された時間窓の広さと比較して同時計数を行う手段と、
    を備える核医学診断装置。
  13. γ線を検出する複数のセンサと、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を測定する手段と、
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する手段と、
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初のγ線と次のγ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差に基づいて時間窓の広さを補正し、
    前記最初のγ線の前記測定された検出時刻と前記次のγ線の前記測定された検出時刻との差を、前記補正された時間窓の広さと比較して同時計数を行う手段と、
    を備える核医学診断装置。
  14. γ線を検出する複数のセンサと、
    前記センサから出力されるγ線の検出信号に基づいて、γ線の検出時刻を決定する手段と、
    前記γ線の検出信号に基づいて、γ線のエネルギを決定する手段と、
    前記センサに検出された同時計数の対象となる最初のγ線と次のγ線のそれぞれの前記決定されたエネルギの差に基づいて時間窓の広さを補正し、
    前記最初のγ線の前記決定された検出時刻と前記次のγ線の前記決定された検出時刻との差を、前記補正された時間窓の広さと比較して同時計数を行う手段と、
    を備える核医学診断装置。
  15. 前記同時計数を行う手段は、
    前記検出時刻の差が、前記設定された時間窓の広さより小さいときに、同時と判定して同時計数を行う手段である請求項11または請求項12に記載の核医学診断装置。
  16. 前記同時計数を行う手段は、
    前記検出時刻の差が、前記補正された時間窓の広さより小さいときに、同時と判定して同時計数を行う手段である請求項13または請求項14に記載の核医学診断装置。
  17. 前記エネルギの差と、前記時間窓の広さとの関係は、前記エネルギの差が大きいほど前記時間窓の広さが広くなるように関係付けられていることを特徴とする請求項11、請求項12、請求項15のいずれか1項に記載の核医学診断装置。
  18. 前記エネルギの差と、前記時間窓の補正値との関係は、前記エネルギの差が大きいほど前記時間窓の補正値の大きさが大きくなるように関係付けられていることを特徴とする請求項13、請求項14、請求項16のいずれか1項に記載のγ線の核医学診断装置。
  19. 前記センサに検出されたγ線の前記検出時刻と前記エネルギに基づいて、検出されたγ線を散乱線として同時計数の対象とするか否かを判断する手段を
    を備える請求項11から請求項18のいずれか1項に記載の核医学診断装置。
  20. 前記センサに検出されたγ線の前記エネルギが、所定の閾値以下の場合は、当該γ線を同時計数の対象から除く手段を備える請求項11から請求項18のいずれか1項に記載の核医学診断装置。
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