JP3793292B2 - 多点オートフォーカス装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、複数の焦点検出ゾーン内の被写体について焦点状態を検出できるカメラなどの光学機器の多点オートフォーカス装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
複数の焦点検出ゾーン内の被写体について焦点検出が可能な多点オートフォーカス装置は、各焦点検出ゾーン毎に多数の受光素子(例えばフォトダイオード)を備えたラインセンサ(受光手段)で被写体像を受光し、光電変換して電荷を積分する。それぞれのラインセンサの積分値が所定値に達した時点でそのラインセンサの積分は終了するが、所定値に達しないラインセンサは、所定値に達するまで、または所定の最大積分時間が経過する時のいずれか早いときまで積分を継続していた。そして、最大積分時間経過時に積分値が所定値に達していないラインセンサについては、所定値を段階的に、一段階下げては一段階下げた所定値と積分値とを比較してはその積分値のゲイン(増幅度)を段階的に高くする処理を、積分値が段階的に下げた所定値に達するまで複数回実施し、最終的に所定値に達しないラインセンサは強制終了していた。
【0003】
しかし、積分終了の検知は、ラインセンサの積分値を直接使用するのではなく、各ラインセンサに隣接して配置したモニタセンサの積分値を利用している。つまり、モニタセンサの積分値がラインセンサの積分値と一定の関係を保っていることを前提として、モニタセンサの積分値をモニタしてラインセンサの積分時間を制御している。
【0004】
ところが、積分終了の所定値は、基準とするモニタセンサにより設定しているため、基準のモニタセンサの積分値と他のモニタセンサの積分値との間で相違する場合がある。例えば、基準のモニタセンサの積分値(絶対値)よりも他のモニタセンサの積分値(絶対値)の方が小さくなる場合には、対応するラインセンサの積分値は所定値に達していないのに積分を終了してしまい、処理可能な最大積分値レンジを有効に活用できない。一方、基準のモニタセンサの積分値(絶対値)よりも他のモニタセンサの積分値(絶対値)の方が大きくなる場合には、対応するラインセンサの積分値は所定値に達しているのに、モニタセンサの積分値が所定値に達していないので積分が継続され、ラインセンサの積分値が処理可能な最大積分値レンジを越えてしまうことがある。また、最大積分時間内に基準のモニタセンサの積分値は所定値に達しているのに、他のモニタセンサの積分値が所定値に達しなくてゲインが上がってしまい、対応するラインセンサの積分値が処理可能な最大積分値レンジを越えてしまうことがある。
【0005】
前者の場合には、積分値のレンジが低い方に寄るので、特に暗い被写体部分に関する積分値が小さ過ぎてノイズに埋もれてしまうこともあり、検出精度が落ちる。後者の場合には、積分値のレンジが処理可能なレンジを越えてしまうので、特に明るい被写体部分に関する積分値がサチられてしまい、検出精度が落ちる。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の多点オートフォーカス装置の問題に鑑みてなされたもので、各焦点検出ゾーン毎に最適な検出データを得ることができる多点オートフォーカス装置を得ることを目的とする。
【0007】
【発明の概要】
この目的を達成する請求項1に記載の発明は、複数の焦点検出ゾーン内の被写体像を受光し、光電変換した電荷を積分する各焦点検出ゾーンに対応した受光手段と、各受光手段に近接して配置され、焦点検出ゾーン内の被写体像を受光し、積分して対応する受光手段の積分値をモニタするモニタ手段と、モニタ手段による積分値が所定値に達したときに対応する受光手段の積分を終了させる積分制御手段とを備えたオートフォーカス装置であって、前記モニタ手段と対応する受光手段の積分値との誤差を補正する補正値によって、前記積分制御手段が積分を終了させた受光手段の積分値を補正する補正手段を備え、この補正手段は、前記複数の焦点検出ゾーン中、中央の焦点検出ゾーンをモニタするモニタ手段および対応する受光手段の積分値を補正する補正値を設定し、さらにこの中央のモニタ手段および対応する受光手段の補正値を基準として、他のモニタ手段に対応する受光手段の積分値を補正する補正値を設定すること、に特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明を説明する。図1は、本発明を適用した、自動焦点(AF)一眼レフカメラの主要構成を示したブロック図である。このAF一眼レフカメラは、カメラボディ11と、このカメラボディ11に着脱可能なAF対応の撮影レンズ51とを備えている。そしてカメラボディ11は、いわゆる多点オートフォーカス手段(多点焦点検出手段)、自動焦点調節手段を備えている。
【0009】
撮影レンズ51からカメラボディ11内に入射した被写体光束は、大部分がメインミラー13により、ファインダ光学系を構成するペンタプリズム17に向かって反射され、ペンタプリズム17で反射されてアイピースから射出するが、メインミラー13で反射された反射光の一部が測光用IC18の受光素子に入射する。一方、メインミラー13のハーフミラー部14に入射した被写体光束の一部はここを透過し、サブミラー15で下方に反射されて、マルチ焦点検出センサユニット21に入射する。
【0010】
測光用IC18は、受光量に応じて光電変換した電気信号を対数圧縮し、周辺部制御用回路23を介して、メインCPU35に測光信号として入力される。メインCPU35は、測光信号およびフィルム感度情報に基づいて所定の露出演算を実行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出する。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づいて撮影処理、つまり、露光機構(シャッタ機構)25および絞り機構27を駆動してフィルムに露光する。さらに周辺部制御用回路23は、撮影処理に際し、モータドライブ回路29を介してミラーモータ31を駆動してメインミラー13のアップ/ダウン処理を行ない、露光終了後にはフィルム巻上モータ33を駆動してフィルムを1コマ分巻上げる。
【0011】
マルチ焦点検出センサユニット21は、いわゆる位相差方式の測距センサであって、図示しないが、撮影画面内における複数の測距ゾーン内に含まれる被写体像を形成する被写体光束を二分割する分割光学系と、二分割された被写体光束をそれぞれ受光して積分(光電変換およびその電荷を蓄積)するセンサ212A〜212Cを備えている。
【0012】
メインCPU35は、マルチ焦点検出センサユニット21から入力した各焦点検出ゾーンに対応する積分データに基づいて所定の演算によりデフォーカス量を算出する。そして、それらのデフォーカス量に基づいて、使用するデフォーカス量および優先順位を設定し、AFモータ39の回転方向および回転数(エンコーダ41が出力するパルス数)を算出する。そしてメインCPU35は、その回転方向およびパルス数に基づき、AFモータドライブ回路37を介してAFモータ39を駆動する。この駆動に際してメインCPU35は、AFモータ39の回転に連動してエンコーダ41が出力するパルスを検知してカウントし、カウント値が上記パルス数に達したらAFモータ39を停止させる。
【0013】
メインCPU35はAFモータ39を、DC駆動および、停止前にはエンコーダ41の出力パルスの間隔に基づいてPWM制御による一定速度制御をすることができる。AFモータ39は、その回転を、カメラボディ11のマウント部に設けられたジョイント47と撮影レンズ51のマウント部に設けられたジョイント57との接続を介して撮影レンズ51側に伝達する。そして、レンズ駆動機構55を介して焦点調節用レンズ53を進退移動させる。
【0014】
またメインCPU35は、プログラム等をメモリしたROM35a、演算用、制御用の所定のデータを一時的にメモリするRAM35b、計時用の基準タイマー35c、ハードカウンタ35dおよびA/D変換器35eを内蔵し、外部メモリ手段としてのEEPROM43が接続されている。このEEPROM43には、カメラボディ11特有の各種定数のほかに、本発明の積分制御に必要な所定値などがメモリされている。
【0015】
さらにメインCPU35には、レリーズボタン(図示せず)の半押しでオンする測光スイッチSWSおよび全押しでオンするレリーズスイッチSWR、自動焦点制御とマニュアル焦点制御とを切換える自動焦点スイッチSWAF、メインCPU35や周辺機器等への電源をON/OFFするメインスイッチSWMが接続されている。メインCPU35は、設定されたAF、露出、撮影などのモード、シャッタ速度、絞り値などを表示器45に表示する。表示器45は、通常、カメラボディ11の外面およびファインダ視野内の2か所に設けられた表示器を含む。
【0016】
このメインCPU35は、カメラボディおよび撮影レンズを総括的に制御する制御手段として機能するほかに、マルチ焦点検出センサユニット21および周辺部制御用回路23等とで積分制御手段を構成し、AFモータ39等とでレンズ駆動手段を構成している。
【0017】
一方撮影レンズ51には、焦点調節用レンズ53を光軸方向に駆動する焦点調節機構55、撮影レンズ51のマウント部に設けられていて、カメラボディ11のジョイント47と連結してAFモータ39の回転を焦点調節機構55に伝達するレンズ側ジョイント57、及びレンズCPU61を備えている。
【0018】
レンズCPU61は、電気接点群59、49の接続を介してカメラボディ11の周辺部制御用回路23と接続されていて、この周辺部制御用回路23を介してメインCPU35との間で所定のデータ通信を実行する。レンズCPU61から周辺部制御用回路23に伝達されるデータとしては、制御可能な開放絞り値Av (開放F値のアペックス換算値)、最大絞り値Av (最小絞りF値のアペックス換算値)、レンズ位置、Kバリューデータなどがある。なお、Kバリューデータとは、撮影レンズ51により結像された像面を、AFモータ39を駆動して光軸方向に単位距離(例えば1mm)移動させる間にエンコーダ41が出力するパルス数(AFモータ39の回転数)データである。
【0019】
この一眼レフカメラは、測光スイッチSWSがオンされるとAF処理を開始する。AF処理では、先ずマルチ焦点検出センサユニット21が積分を始める。積分終了後、メインCPU35は、その積分データを入力し、そのデータに基づいてデフォーカス量、駆動パルス数を算出し、この駆動パルス数に基づいてAFモータ39を駆動する。
【0020】
マルチ焦点検出センサユニット21には、図示しないが周知の通り、撮影レンズ51から入射し、メインミラー13の中央部ハーフミラー部14を透過し、さらにサブミラー15で反射された被写体光が入射する。マルチ焦点検出センサユニット21に入射した被写体光は、フィルム面と共役な二次結像面上またはその前後位置に結像し、この二次結像面上に配置されたマスクの複数位置に形成された3個の窓を透過して、それぞれ異なる受光手段(図2参照)上に結像される。なお、各3個の窓は焦点検出ゾーンを規制し、各焦点検出ゾーンに含まれる光束はそれぞれ、図示しない分割光学系によって二分割されて、再結像面上に配置された各受光手段に結像される。
【0021】
マルチ焦点検出センサユニット21の構成を、図2を参照してより詳細に説明する。マルチ焦点検出センサユニット21は、1本のCCD転送部211と、CCD転送部211に隣接し、かつCCD転送部211の長手方向に互いに離反して設けられた、複数の受光手段としての3個のAセンサ212A、Bセンサ212B、およびCセンサ212Cを備えている。各A、B、Cセンサ212A、212B、212Cはそれぞれ、一対の受光部A1とA2、B1とB2、およびC1とC2を備えている。一対の受光部A1とA2、B1とB2、およびC1とC2のそれぞれに、分割光学系によって二分割された被写体像が形成される。各受光部A1とA2、B1とB2、およびC1とC2は、公知のように、例えば一列に一定の間隔で設けられたフォトダイオードアレイ(画素アレイ)からなる。
なお、図示実施例では3個の一対の受光部A1とA2、B1とB2、およびC1とC2をそれぞれ離反して示してあるが、一対の受光部A1とA2、B1とB2、C1とC2はそれぞれ連続した構成でもよい。
【0022】
各センサ212A、212B、212Cはそれぞれ、詳細は図示しないが公知のように、各受光部A1、A2、B1、B2、C1、C2の各フォトダイオードが光電変換した電荷をフォトダイオード毎に独立して積分する(蓄積する)ストレージ部、および積分が終了したらストレージ部が蓄積した電荷を一時的にメモリするメモリー部を備えている。つまり、被写体光を受光してフォトダイオードが光電変換し、各フォトダイオードが光電変換した電荷はストレージ部で積分され、ストレージ部で積分された電荷は積分が終了した時にメモリー部に転送され、保持される。そして、全てのセンサ212A、212B、212Cの積分が終了したら、各メモリー部に保持された電荷は、一斉にCCD転送部211に転送される。CCD転送部211には、図示しない多数の電極が一定の間隔で形成されていて、これらの電極に印加される二相の転送クロックφ1、φ2によって電荷が画素単位で段階的に転送され、CCD転送部211の出力変換部(読み出し部)213から画素単位で電圧に変換され、出力される。
【0023】
出力変換部213から出力された電圧信号は、増幅器226により増幅され、クランプ回路227により、ビデオ基準レベルから降下する電圧信号化したビデオ信号VIDEO として出力される。出力されたビデオ信号VIDEO はCPU35に取り込まれ、A/D 変換器35eでディジタル信号に変換されて画素単位でRAM 5bにメモリされ、RAM 35bから読み込まれてデフォーカス演算に利用される。
【0024】
また、被写体の明るさに応じて各センサ212A〜212Cの積分時間(積分終了)をコントロールするために、各センサ212A、212B、212Cに隣接して、各センサ212A、212B、212Cの積分値(受光光量)をモニタするAモニタセンサMA、BモニタセンサMB、CモニタセンサMCが設けられている。Bセンサ212Bの第1受光部B1に隣接して、モニタダークセンサMDが設けられている。モニタセンサMA、MB、MCは、各センサ212A、212B、212C同様に被写体光を受光し、積分値を出力するセンサであって、それぞれの積分値は積分制御回路225A、225B、225Cで検出される。一方モニタダークセンサMDは、モニタセンサMA、MB、MCの暗電流成分を除去するための信号を得るセンサであって、遮光されている。
【0025】
本実施の形態のモニタセンサMA、MB、MCは、各センサ212A、212B、212Cの一方の受光部A2、B2、C2をそれぞれ5分割して受光するモニタセンサM1〜M5、M6〜M10、M11〜M15を含む。
【0026】
以上のA、B、Cセンサ212A、212B、212Cの積分動作(電荷蓄積)、A、B、Cセンサ212A、212B、212CからCCD転送部211への電荷(積分値)の転送、CCD転送部211における電荷の転送、出力変換部213での電荷から電圧への変換、クランプ回路227によるクランプ処理などは、CCD制御回路221、タイミング発生回路222、ドライバー回路223が出力するクロック(パルス信号)によってなされる。
【0027】
この一眼レフカメラの積分制御処理は、測光スイッチSWSのオンを条件に開始される。測光スイッチSWSがオンすると、CPU35から出力される通信データによりCCD制御回路221が積分開始信号φINT を立ち上げて、各センサ212A、212B、212CおよびモニタセンサMA、MB、MCが積分を開始する。図3および図4に、積分制御に関するタイミングチャートの一例を示した。
【0028】
モニタセンサMA〜MCの積分値が、予め設定されている積分終了レベルVRMを越えたことを積分制御回路225A〜225Cが検知し、積分終了信号END-A END-C を出力したときに、そのセンサ212A〜212Cが積分を終了する(図3参照)。本実施例では、モニタセンサMA、MB、MCのそれぞれの5個のモニタセンサM1〜M5、M6〜M10、M11〜M15の内、いずれかの積分値が積分終了レベルVRMに達したときに、積分制御回路225A、225B、225Cが対応するセンサ212A、212B、212Cの積分を終了させる。積分終了レベルVRMは、メインCPU35から周辺部制御用回路23を介して出力される基準信号VAGC と、モニタダークセンサMDから出力される暗電流MDとによって決まる信号である。
【0029】
全てのセンサ212A、212B、212Cの積分が終了すると、ドライバー回路223が転送パルスφTGを出力して各センサ212A、212B、212Cが積分した信号電荷をCCD転送部211に転送する。CCD転送部211に転送された各信号電荷は、基準クロックφMに同期して生成される転送/読出しクロックφ1 、φ2 によって画素単位でCCD転送部211を転送される。そして各電荷は、出力変換部213で画素単位で逐一電圧に変換されて出力(読出)され、増幅器226で増幅され、クランプ回路227でクランプされて、画素単位のビデオVIDEO 信号として出力される。クランプ回路227は、サンプルホールドパルスφSHに同期して出力をサンプルホールドし、ビデオ信号VIDEO として出力する。
【0030】
また、予め設定されている最大積分時間内に全てのセンサ212A〜212Cの積分が終了しなかったとき、つまり、予め設定した最大積分時間内にいずれかのモニタセンサMA、MB、MCの積分値が積分終了レベルに達しなかったときには、そのモニタセンサMA、MB、MCの積分値を、1/2倍した積分終了レベルVRMと比較し、積分値が1/2倍積分終了レベルVRMに達していたら積分を終了する。この処理によっても積分値が1/2倍積分終了レベルVRMに達しないときには、増幅器226のゲインを2倍にし、積分終了レベルVRMをさらに1/2倍(計1/4倍)して積分値とを比較し、1/4倍積分終了レベルVRMに達していたら積分を終了する。積分値が1/4倍積分終了レベルVRMに達しない場合は、増幅器226のゲインをさらに2倍(計4倍)にし、積分終了レベルVRMをさらに1/2倍(計1/8倍)して積分値とを比較し、1/8倍積分終了レベルに達していたら積分を終了する。積分値が1/8倍積分終了レベルVRMに達しないときは、増幅器226のゲインをさらに2倍(計8倍)にし、そのセンサの積分を強制終了させる。
【0031】
積分の強制終了は、CCD制御回路221が各積分制御回路225A〜225Bに強制積分終了信号FENDint を出力し、積分制御回路225A〜225Bが積分終了信号を出力することで実行される。なお、CPU35は、積分開始時から積分時間の計測を開始し、積分制御回路225A〜225Cが出力する積分終了信号を入力して各積分制御回路225A〜225Cの積分時間を計測する。
【0032】
以上は、CCDラインセンサを利用したマルチ焦点検出センサユニット21の基本的な積分動作である。ここで、モニタセンサMA、MB、MC間の積分特性、あるいはセンサ212A、212B、212Cの積分特性と対応するモニタセンサMA、MB、MCの積分特性が設計値からずれてしまうことがある。
【0033】
図3には、モニタセンサMA、MB、MCが全く同一の輝度の被写体像を受光した場合の積分制御に関するタイミングチャートを示してある。この実施例では、リセット状態におけるモニタオフセットoffset(積分初期値)が、モニタセンサMA、MB、MC毎に相違している。したがって、被写体像の輝度が等しいにもかかわらず、AモニタセンサMA、BモニタセンサMB、CモニタセンサMCの順番で異なる時間に積分値が積分終了レベルVRMに達して、積分を終了する。かかる場合に、各センサ212A〜212Cの積分値は、最も積分時間が長かったCセンサ212Cの積分値が最大値になり、Aセンサ212Aの積分値が最小値になり、Bセンサ212Bの積分値が中間値になる。このような場合には、Cセンサ212Cの積分値が、メインCPU35で処理可能な最大レンジを越えてしまうことがあり、Aセンサ212Aの積分値は有効レンジの低い部分しか使用しないので精度が落ちることがある。
【0034】
そこで本実施の形態では、各モニタセンサMA、MB、MCの積分特性のばらつきによる各センサ212A〜212C単位での積分値の誤差の補正値として出力比を、または処理可能な最大積分レンジを使用できるようにする積分値誤差補正値として、モニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetをEEPROM43にメモリしてある。そして、積分処理に際して、出力比またはモニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetをEEPROM43から読み出して、各センサ212A〜212Cの積分値の補正、あるいは各センサ212A〜212Cの積分終了レベルの補正に使用する。本実施例のモニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetは、モニタダークセンサMDのレベルと、各モニタセンサMA、MB、MCが積分開始前の初期状態にあるときのレベルとの差である。
【0035】
本発明の一実施例では、撮影画面の中央部を焦点検出ゾーンとするBセンサ212Bの出力を基準にして、Aセンサ212AおよびCセンサ212Cの出力比を設定する。そして、各センサ212A〜212C積分値をビデオ信号としてCPU35に取り込み、Aセンサ212AおよびCセンサ212Cのビデオ信号をA/D変換器35eでディジタル信号に変換する際に、Bセンサ212Bを基準にした補正を実行する。補正値は、B出力/A出力、B出力/B出力、B出力/C出力である。ただし、A出力はAセンサ212Aの出力、B出力はBセンサ212Bの出力、C出力はCセンサ212Cセンサの出力とする。
この実施例では、CPU35が各センサ212A〜212の積分値を補正する補正手段として機能している。
【0036】
別の実施例では、最大積分時間内に積分を終了しなかった積分値のゲイン設定(増幅器226の増幅率設定)時に、対応するモニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetによって積分終了レベルVRMを補正して、補正後の積分終了レベルVRMによって増幅器226のゲインを設定している。
【0037】
従来、最大積分時間内に積分を終了しなかったときは、積分終了レベルを1/2倍単位で下げて積分値と比較し、積分を終了しなかったセンサ212A〜212Cの積分値のゲイン(増幅率)を2倍単位で引き上げる。そのため、モニタセンサMA、MB、MCでモニタした積分値と対応するセンサ212A〜212Cの積分値との間に誤差を生じていると、特に、基準のBモニタセンサMBのモニタオフセットMBoffsetより他のモニタセンサMA、MCのモニタオフセットMAoffset、MCoffsetの方が小さい場合には、基準のBモニタセンサMBの積分値(絶対値)は積分終了レベルVRM達しているのに、他のモニタセンサMA、MCは積分終了レベルVRMに達していないと判断されて、2のn乗倍のゲインがかけられてしまう。かかる場合には、ゲインをかけた積分値が最大積分値レンジを越えてしまい、最大積分値を越えた積分値はサチられてしまう。つまり、センサ212A〜212C上に形成された被写体像の内、明るい部分は積分値が均等化されてしまい、コントラストが無くなってしまう。
【0038】
そこで本実施例では、A、B、Cセンサ212A、212B、212CとモニタセンサMA、MB、MCの積分誤差を予め測定し、EEPROM43にメモリしたモニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetによって、積分終了レベルVRMを補正する。より具体的には、最大積分時間内に積分を終了しないセンサ212A、212B、212Cがあったときには、積分終了レベルVRMを、各モニタセンサMA、MB、MCのモニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetで補正し、補正後の積分終了レベルVRMと対応するモニタセンサMA、MB、MCの積分値とを比較して、ゲインコントロールを行うこととした。
【0039】
図4には、最大積分時間内に積分を終了しなかった場合の積分処理に関するタイミングチャートを示してある。本実施例の積分終了レベルVRMは、下記のように設定される。
初期の積分終了レベル(Bセンサ212B基準)
VRM=MD−(AGC レベル)
(但し、AGC レベルは、基準電圧VS とVAGC の差であり、
通常はBセンサ212Bにおいて設定されている。)
1/2n 倍積分終了レベル
AモニタセンサMA:
VRM=MD−[{(AGCレベル) − (モニタオフセットMBoffset)}/2 n + (モニタオフセットMAoffset)]
1/2n 倍積分終了レベル
BモニタセンサMB:
VRM=MD−[{(AGCレベル) − (モニタオフセットMBoffset)}/2 n + (モニタオフセットMBoffset)]
1/2n 倍積分終了レベル
CモニタセンサMC:
VRM=MD−[{(AGCレベル) − (モニタオフセットMBoffset)}/2 n + (モニタオフセットMCoffset)]
ただし、nは1、2、3である。
この実施例では、メインCPU35がAGC レベル、および {(AGCレベル) − (モニタオフセットMBoffset)}/2n +( 各モニタオフセット) を演算および設定し、積分値のゲインを設定するゲイン設定手段として機能している。
【0040】
この多点オートフォーカス装置を備えたAF一眼レフカメラの焦点調整動作の際の積分処理を、さらに図5〜図9を参照して説明する。
【0041】
「メイン処理」
図5は、この一眼レフカメラのメイン処理に関するフローチャートである。このメイン処理では、測光スイッチSWSがオンされるのを待ち、測光スイッチSWSがオンされたら測光および露出演算処理(AE処理)を実行して最適絞り値およびシャッタ速度を求め、焦点検出処理およびレンズ駆動処理(AF処理)を実行して合焦し、レリーズスイッチSWRがオンされたらAE処理で求めた絞り値およびシャッタ速度で露光処理を実行する。
【0042】
このメイン処理には、バッテリが装填されたときに入る。この処理に入ると先ず、RAM35bをイニシャライズする(S101)。そして、CPU35以外の回路、部品への電源供給を遮断し、測光スイッチSWSがオンするのを待つ(S103、S105)。測光スイッチSWSがオンされると、周辺機器への電力供給を開始してVDDループ処理を実行する。
【0043】
VDDループ処理に入ると、VDDループ時間タイマをスタートさせて(S111)、各スイッチの状態をチェックし(S113)、レンズCPU61との間で所定のレンズ通信を実行して、開放絞り値、最小絞り値、焦点距離データなどのレンズデータを入力する(S115)。
【0044】
そして、AE演算処理を実行し(S117)、演算によって求めたシャッタ速度など、撮影に関する表示を行う(S119)。AE演算処理とは、測光IC18によって被写体輝度を測定し、被写体輝度データおよびフィルム感度データなどに基づき、所定の露出モード、例えばプログラム露出モードによって適正シャッタ速度および絞り値を演算により求める処理である。
【0045】
シャッタ速度および絞り値が求まると、焦点調節レンズ53を移動し、焦点検出した被写体に合焦させるAF処理を実行する(S121)。このAF処理を、ループ時間が経過するまで繰り返し実行する(S123)。
【0046】
ループ時間が経過したら、測光スイッチSWSの状態をチェックし、オンしていたらVDDループ処理に戻る(S125、S111)。測光スイッチSWSがオフしていたら、パワーホールド中フラグがセットされているかどうかをチェックし、セットされていなければパワーホールド中タイマをスタートさせ、パワーホールド中フラグをセットしてからパワーホールドタイマがタイムアップするまで、VDDループ処理を繰り返す(S125、S127、S129、S131、S133、S111)。そして、パワーホールド時間が経過したら、パワーホールド中フラグをクリアしてパワーダウン処理に戻る(S133、S135、S103)。
【0047】
「AF処理」
S121のAF処理について、図6を参照してより詳細に説明する。AF処理に入ると、先ず、測光スイッチSWSがオン状態にあるかどうかをチェックする(S201)。測光スイッチSWSがオフしていれば、AFロックフラグをクリアしてリターンする(S201、S203)。AFロックフラグは、一度合焦したときにセットされるフラグで、一旦ある被写体に合焦したときには、その被写体に対する合焦状態を維持する、いわゆるフォーカスロックを可能にするフラグである。
【0048】
測光スイッチSWSがオン状態にあれば、AFロックフラグがセットされているかどうかをチェックする。AFロックフラグがセットされていればリターンするが、合焦していないときにはセットされていないので、全センサ212A、212B、212Cの積分をスタートさせる(S205、S207)。積分が終了したらCCDビデオデータを入力し、選択された焦点検出ゾーンについてデフォーカス計算を実行してデフォーカス量を求める(S209、S211)。そして、計算したデフォーカス量から合焦しているかどうかをチェックし、合焦していなければデフォーカス量およびKバリューデータからAFパルス数を演算し、演算したAFパルス数に基づいてAFモータ39を駆動する(S213、S215、S217、S219)。合焦していたら、AFロックフラグをセットしてリターンする(S215、S221)。
【0049】
「積分スタート処理」
S207の積分スタート処理について、図7を参照してより詳細に説明する。この積分スタート処理は、マルチ焦点検出センサユニット21に積分を開始させ、適正積分値で積分を終了させる処理である。
【0050】
積分スタート処理に入ると、先ず、最大積分時間経過フラグおよび強制終了フラグをクリアする(S301)。最大積分時間経過フラグは、使用するセンサ212A〜212C(に対応するモニタセンサMA〜MC)が、予め定めてある最大積分時間を経過しても積分値が積分終了レベルVRMに達しなかったこと(積分が終了しなかったこと)を識別するフラグ、強制終了フラグは、モニタセンサMA〜MCの積分値が積分終了レベルVRMに達しないにもかかわらず、強制的に積分を終了させたことを識別するフラグである。なお、本実施の形態では、全てのセンサ212A、212B、212Cを使用するものとする。
【0051】
次に、RAMに、最大積分時間をセットし、積分許可センサ212A〜212Cをセットし、AGCレベル(VAGC )をセットする(S303、S305、S307)。そして、積分をスタートさせ、積分時間カウントをスタートする(S309、S311)。
【0052】
そして、許可したセンサ212A〜212C全ての積分が終了するか、最大積分時間が経過するのを待つ(S313〜S323)。つまり、積分を許可したセンサ212A〜212Cの積分終了および積分時間をチェックする積分時間チェック処理を実行し(S313)、強制積分終了フラグがセットされているかどうかをチェックし(S315)、セットされていなければ最大積分時間が経過しているかどうかをチェックし(S317)、経過していなければ積分を許可した全てのセンサ212A〜212Cが積分終了したかどうかをチェックし(S319)、いずれかのセンサ212A〜212Cの積分が終了していなければS313に戻る。
【0053】
積分を許可した全センサ212A〜212Cが積分を終了したら、そのままリターンする(S319)。また、強制終了フラグがセットされたとき、または強制終了フラグはセットされていないが最大積分時間が経過したときは、最大積分終了処理を実行し(S315、S321またはS315、S317、S321)、積分を終了していない全てのセンサ212A〜212Cの積分を強制的に終了させてリターンする(S323)。
【0054】
「最大積分時間終了処理」
S321の最大積分終了処理の詳細について、図8に示したフローチャートを参照してより詳細に説明する。この最大積分終了処理は、最大積分時間内に積分が終了しなかったときに、モニタセンサの積分値に応じて積分値のゲイン(増幅率)を2のn乗倍する処理である。このゲインは、増幅器226によってかけられる。ここで、モニタセンサMA、MB、MCでモニタした積分値と対応するセンサ212A〜212Cの積分値との間に誤差を生じていると、特に、基準のモニタセンサMBのモニタオフセットより他のモニタオフセットの方が小さい場合には、基準のモニタセンサの積分値は積分終了レベルVRMに達しているのに、他のモニタセンサは積分終了レベルVRMに達していないと判断されて、2のn乗倍のゲインがかけられてしまう。かかる場合には、ゲインをかけられた積分値が最大積分値レンジを越えてしまい、最大積分値レンジを越えた積分値はサチられてしまう。
【0055】
そこで、最大積分時間内に積分が終了しなかったときには、各モニタセンサMA、MB、MCのモニタオフセットMAoffset、MBoffset、MCoffsetを大きい方から順番に補正して増幅器226のゲインをコントロールすることとした。図4に示した実施例では、MAoffset>MBoffset>MCoffsetである。
なお、本実施例では、ゲインの初期値が4なので、2倍のゲインは8倍に、4倍のゲインは16倍に、8倍のゲインは32倍に相当する。
【0056】
最大積分時間終了処理に入ると、先ず、最大積分時間が経過したことを識別する最大積分時間経過フラグをセット(“1”をセット)し、使用しているセンサ212A〜212Cの数(本実施例では3)をRAM35bにセットする(S511、S513)。
【0057】
AGCレベルを最も大きいモニタオフセット値で補正して1/2倍し、オフセット値に対応するモニタセンサMA、MB、MCの積分制御回路225A〜225Cを作動させる(S515)。つまり、積分制御回路225A〜225Cは、補正後の1/2倍積分終了レベルVRMと対応する積分値とを比較する。
全てのセンサ212A〜212Cの積分が終了したとき、あるいはいずれかのセンサ212A〜12C2の積分が終了していなくても、ゲイン(Gain)に最大値(8倍)がセットされていたときにはリターンする(S517、S519)。
【0058】
選択したセンサ212A〜212Cの積分が終了しておらず、かつゲインを最大(8倍)にセットしていないときには、選択したセンサ212A〜212Cのゲインをセットし、センサ部数から1を減算し、減算値が0になるまで、S515に戻って上記S515〜S525の処理を実行する(S521、S523、S525)。
【0059】
S515からS525の処理を、全てのセンサ212A〜212Cについて実行したら、ゲインを2倍にしてS515に戻ってS515〜S525の処理を再実行する(S527)。そして、全てのセンサ212A〜212Cの積分が終了するか、積分を終了しなくてもゲインに最大値をセットしたらリターンする。そしてリターンしたら、積分を終了していない全てのセンサ212A〜212Cの積分を強制終了させる。
【0060】
以上の最大積分時間終了処理によって、最大積分時間内にモニタセンサの積分値が積分終了レベルVRMに達しなかったときでも、各モニタセンサの誤差補正後の積分終了レベルVRMに基づいてゲインコントロールするので、適正なゲインで積分値を増幅することができる。
【0061】
図4に示した実施例では、1回目の処理でCモニタセンサMCがモニタオフセットMCoffsetによる補正後の1/2倍積分終了レベルに達してCセンサ212Cの積分を終了し、積分終了していないAセンサ212AおよびBセンサ212Bのゲインが2倍にセットされ、2回目の処理でBモニタセンサMBがモニタオフセットMBoffsetによる補正後では終了せず、モニタオフセットM offsetによる補正後の1/4倍積分終了レベルに達して積分を終了しているため、終了していないAセンサ212Aとともにゲインが4倍にセットされている。AモニタセンサMAは、3回目の処理でも補正後の1/8倍積分終了レベルに達しなかったので、強制終了され、ゲインが8倍にセットされている。
【0062】
本実施例において、最大積分時間経過後、積分終了レベルVRMを、モニタオフセット値の大きい方から補正するのは、ゲインが高くなり過ぎるのを防止するためである。
【0063】
「CCDデータ入力処理」
次に、S209のCCDデータ入力処理について、図9に示したフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0064】
本実施例では、クランプ回路27から逐次出力され、CPU35に入力された、画素単位のアナログのビデオ信号を、CPU35内蔵のA/D変換器35eでディジタルのビデオデータに変換する。ビデオデータに変換したら、そのビデオデータ分が強制積分終了がされておらず、かつ最大積分時間経過前に積分終了したデータであれば、基準出力との比とビデオデータを乗算し、乗算値をビデオデータとしてRAM35bにメモリする。強制積分終了されたか最大積分時間が経過しているビデオデータは、すでに増幅器226においてゲインコントロールがされているので、その値をビデオデータとしてRAM35bにメモリする。
以上の処理を、全センサ212A〜212Cの全画素についてのビデオ信号について実行する。なお、本実施例では、ビデオ信号を、先ずA/D変換器35eで10bit のディジタルデータに変換する。さらに、焦点検出演算に使用する精度に応じて、9bit または8bit のディジタルデータに変換している。
【0065】
CCDデータ入力処理に入ると、まず、A/D変換器35eを10bit モードに設定し、A/D変換するビット数(画素数)を内蔵カウンタにセットする(S601、S603)。A/D変換同期信号φADがローレベルに落ちるのを待って、ローレベルに落ちたらA/D変換器35eにA/D変換をスタートさせる(S605、S607、S609)。A/D変換を終了したら、変換したディジタルデータを入力し、反転する(S609、S611)。この反転処理は、ビデオ信号がビデオ基準値から明るくなるに従って降下する信号、つまり明るいほど小さい値になるので、明るいほど大きくなるように変換する処理である。
【0066】
次に、強制終了フラグに“1”がセットされているか、最大積分時間経過フラグに“1”がセットされているかどうかをチェックする(S613、S615)。いずれのフラグも“0”であれば、反転データを、基準出力との比で乗算する。つまり、Aセンサ212AのデータのときはB/A、Bセンサ212BのデータのときはB/B=1、Cセンサ212CのデータのときはB/Cを乗算する。この乗算処理によって、モニタセンサMA、MB、MCの積分特性のばらつきが補正され、同一の被写体輝度のときには同一レベルのビデオデータを得ることができる。
【0067】
強制終了フラグまたは最大積分時間経過フラグに“1”がセットされているときは、乗算処理をスキップしてS619に進む(S613、S619またはS613、S615、S619)。強制積分終了された場合のビデオデータや、最大積分時間が経過しているビデオデータは、すでに増幅器226において、モニタセンサMA、MB、MCの積分特性のばらつきに応じたゲインコントロールによって補正がされている。
【0068】
S619では9bit 精度かどうかをチェックする。9bit 精度か8bit 精度かは、マルチ焦点検出センサユニット21の最大出力電圧、カメラの性能などに応じて設定され、製造時にEEPROM43にメモリされている。
【0069】
9bit 精度の場合は、データを2で割って9bit データに変換し(S619、S621)、9bit データがFFh(16進数、10進数では255)を越えているかどうかをチェックする。FFhを越えていたらFFhとするリミット処理を実行してそのデータをビデオデータとしてRAM35bにメモリする(S623、S625、S633)。このリミット処理は、例えば、A/D変換器35eが4ボルトで動作する場合は、最大ビデオデータ(入力電圧)を2Vに相当する値でカットする処理である。9bit データがFFh以下の場合は、そのデータをRAM35bにメモリする。
【0070】
一方、8bit 精度の場合は10bit データを4で割って8bit データに変換し(S619、S627)、変換後のデータが飽和出力レベルを越えているかどうかをチェックし、越えている場合は飽和出力レベルでリミットをかけて、リミットをかけた値をビデオデータとしてRAM35bにメモリする(S627、S629、S631、S633)。本実施例での飽和出力レベルは、例えば2. 7V(ACh)に相当する。8bit データに変換後のデータが飽和出力レベルに達していないときは、その変換後のデータをビデオデータとしてRAM35bにメモリする(S627、S629、S633)。
【0071】
ビデオデータメモリが終了したら、カウンタのビット数を1減算し、減算後のビット数が0でなければS605に戻ってS605〜S635の処理を繰り返す。つまり、以上のS605〜S635の処理を、使用する全センサ212A〜212Cの全ビデオ信号について実行してからリターンする。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り本発明は、前記複数の焦点検出ゾーン中、中央の焦点検出ゾーンをモニタするモニタ手段および対応する受光手段に基づいて設定し、さらにこの中央のモニタ手段を基準として、他のモニタ手段に対応する受光手段の積分値を補正するので、モニタ手段の特性が設計値と相違していても、各受光手段の積分値を適正に補正して、最も有効なレンジに収まる積分値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多点オートフォーカス装置を一眼レフカメラに適用した一実施の形態の主要構成をブロックで示す図である。
【図2】同一眼レフカメラのマルチ焦点検出センサの一実施例を示す図である。
【図3】同マルチ焦点検出センサの積分に関するタイミングチャートを示す図である。
【図4】同マルチ焦点検出センサの積分に関する他のタイミングチャートを示す図である。
【図5】同一眼レフカメラの主要動作に関するフローチャートを示す図である。
【図6】同一眼レフカメラのAF処理に関するフローチャートを示す図である。
【図7】同一眼レフカメラの積分スタート処理に関するフローチャートを示す図である。
【図8】同一眼レフカメラの最大積分時間終了処理に関するフローチャートを示す図である。
【図9】同一眼レフカメラのCCDデータ入力処理に関するフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
11 カメラボディ
13 メインミラー
14 ハーフミラー部
15 サブミラー
21 マルチ焦点検出センサユニット
211 CCD転送部
212A Aセンサ
212B Bセンサ
212C Cセンサ
221 CCD制御回路
222 タイミング発生回路
223 ドライバー回路
224 AGC制御回路
225A A積分制御回路
225B B積分制御回路
225C C積分制御回路
226 増幅器
35 メインCPU
MA Aモニタセンサ(モニタ手段)
MB Bモニタセンサ(モニタ手段)
MC Cモニタセンサ(モニタ手段)

Claims (3)

  1. 複数の焦点検出ゾーン内の被写体像を受光し、光電変換した電荷を積分する各焦点検出ゾーンに対応した受光手段と、
    各受光手段に近接して配置され、焦点検出ゾーン内の被写体像を受光し、積分して対応する受光手段の積分値をモニタするモニタ手段と、
    モニタ手段による積分値が所定値に達したときに対応する受光手段の積分を終了させる積分制御手段とを備えたオートフォーカス装置であって、
    前記モニタ手段と対応する受光手段の積分値との誤差を補正する補正値によって、前記積分制御手段が積分を終了させた受光手段の積分値を補正する補正手段を備え、
    この補正手段は、前記複数の焦点検出ゾーン中、中央の焦点検出ゾーンをモニタするモニタ手段および対応する受光手段の積分値を補正する補正値を設定し、さらにこの中央のモニタ手段および対応する受光手段の補正値を基準として、他のモニタ手段に対応する受光手段の積分値を補正する補正値を設定すること、を特徴とする多点オートフォーカス装置。
  2. 請求項1記載の多点オートフォーカス装置において、前記他の受光手段の積分値を補正する前記補正値は、前記中央の焦点検出ゾーンに対応する受光手段の積分値と各受光手段の積分値の比によって設定されている多点オートフォーカス装置。
  3. 請求項1または2に記載の多点オートフォーカス装置は、前記複数の受光手段のうち、積分許可した受光手段の積分が全て終了した時点で積分終了とし、前記補正手段によって補正された各受光手段の積分値に基づいて各焦点検出ゾーンについて焦点状態を検出する焦点検出手段を備えていることを特徴とする多点オートフォーカス装置。
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