JP3793013B2 - 磁気浮上移動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レールを挟み込むようにして配置されるテーブルが、電磁石の引力バランスによって相対的に浮上案内される磁気浮上移動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の磁気浮上移動装置は、レールとテーブルが非接触状態を維持して相対案内されることから、移動時に塵、騒音等がほとんど発生しないという特徴を有している。従って、今後、高いクリーン度が要求される環境や、真空環境、低騒音環境等での適用が期待されており、例えば、半導体製造プロセスにおけるシリコンウェハの搬送装置や、液晶表示装置及びプラズマ表示装置におけるガラス基板、カラーフィルタ基板の搬送装置等への応用が進んでいる。
【0003】
磁気浮上移動装置において、その根本をなす機能は「磁気浮上」である。
【0004】
一般的に「磁気浮上」を実現するには、テーブルの上下に電磁石を対向状態で配置して、レールの上面には上方引力を、下面には下方引力を付与し、その上方引力、下方引力、テーブルの自重の総合バランスによって、テーブル自身が浮上するようになっている。
【0005】
図8に、従来の磁気浮上移動装置10の構成を示す。この磁気浮上移動装置10は、レール12と、このレール12を挟み込むようにして配置されるテーブル14と、を備えており、テーブル14は、レール12の長手方向L(図8の座標軸ではX軸)に案内される。
【0006】
図9に拡大して示されるように、レール12は平板状の部材であり、断面が逆T字となるレールベース16によって下側から支持されている。従って、レール12とレールベース16とを組み合わせると、断面が横H字形状となる。なお、レール12は平板状部材に限定されるものではないが、テーブル14が浮上できる程度に磁界を作用させる面領域が必要となる。
【0007】
テーブル14は、板状の部材でありレール12の上面12Aと平行する上側ベース14Aと、このベース14Aの幅方向W(図9ではY軸方向)両端縁に下方に向かって連結される側面板14Bと、この側面板14Bの下端縁に連結されてレール12の下面12Bと平行する下側ベース14Cと、を備える。従って、上側及び下側ベース14A、14Cによってレール12を上下から挟み込み、又両側面板14Bによってレール12を幅方向Wに挟み込んだ構造である。
【0008】
テーブル14の上側ベース14Aには4つの上方電磁石18が設置されると共に、下側ベース14Cにも同様に4つの下方電磁石20が設置される。上方電磁石18がレール12の上面12Aに上方引力F1を作用させると共に、下方電磁石20がレール12の下面12Bに下方引力F2を作用させる。この上方引力F1、下方引力F2、テーブル14の(各電磁石を含む)自重、の三者の総合バランスにより、レール12の上面12A及び下面12Bと、テーブル14との間に上下方向の隙間22が確保され、結果として、レール12に対してテーブル14が磁気浮上する。なお、テーブル14には更にセンサ23が設けられ、上下方向の隙間22を計測して制御回路にフィードバックする。
【0009】
又、テーブル14における一方の側面板14Bには、レール12の一方の側面12Cに第1側方引力S1を作用させる2つの第1側方電磁石24が設置され、又同様に、他方の側面板14Bには、レール12の他方の側面12Cに第2側方引力S2を作用させる2つの第2側方電磁石25が設置される。この第1及び第2側方引力S1、S2のバランスにより、レール12の両側面12Cと側面板14Bとの間に横方向隙間26が確保され、相互の接触が防止されている。又、図10に示されるように、側面板14Bには、第1側方電磁石24の近傍にそれぞれ側方センサ27が設置され、横方向隙間26の距離を測定して制御装置にフィードバックする。
【0010】
図9に示されるように、磁気浮上移動装置10では、テーブル14とレール12とを相対移動させる駆動装置として非接触タイプのリニアモータ28が採用されている。このリニアモータ28は、レール12の上面12Aに設置される固定子28Aと、テーブル14における上側ベース14Aの下面側に前記固定子28Aと対向配置される可動子28Bと、を有して構成される。図11に拡大して示されるように固定子28AはU相、V相、W相の三相交流コイルによって構成されており、その磁界作用によって導電体である移動子28B側に誘導電流が流れて推力が発生する。従って、固定子28Aと可動子28Bは「非接触」状態であり、磁気浮上というメリットが生かされるようになっている。なお、このリニアモータ28の設置態様を「横型配置」と呼ぶことにする。
【0011】
次に、各電磁石18、20、24、25、センサ23、27、リニアモータ28等の配置について説明する。
【0012】
図10に示されるように、上方及び下方電磁石18、20は、上下方向に向かい合った状態で、テーブル14の4隅に配置されている、このように、対向状態で配置されているのは、上方引力F1と下方引力F2を「対」として作用させて、浮上姿勢を安定させるためである。又、テーブル14の4隅に設置されているのも、方形のテーブル14の浮上姿勢の安定性が向上することを期待したものである。
【0013】
上下方向の隙間26を計測するセンサ23は、テーブル14の案内中心線R(レール12の長手方向に平行する)を境に一方に1つ、他方に2つ配置される。従って、3つのセンサ23を直線的に結ぶと仮想三角形Tが形成される。このように、仮想三角形Tの各頂点に配置させた理由は、テーブルの浮上高さ(z軸変位量)、案内方向の傾き(θy変位量)、幅方向Wの傾き(θx変位量)の総てを計測するためである。
【0014】
第1側方電磁石24は、一方の側面板14Bにおいて案内中心線R方向に並列して2個配置されており、又、第2側方電磁石25も同様に、他方の側面板14Bにおいて案内中心線R方向に並列して2個配置される。従って、第1及び第2電磁石24、25は幅方向Wに向かい合っており、第1及び第2側方引力S1、S2が対となってレール12に作用する。
【0015】
横方向隙間26を計測する側方センサ27は、2つの第1電磁石24の案内中心線R方向の両外側にそれぞれ配設される。このように2つの側方センサ27を配置することで、テーブル14の幅方向Wの位置決め(y軸変位量)、テーブル14の回転(θz変位量)を計測することができる。又、リニアモータ28は、案内中心線R上に設置される。
【0016】
図12に示されるように、各電磁石18、20、24、25は、一般的に、コ字状に屈曲された鉄心30、及びこの鉄心30の両端に巻き付けられるコイル32を有する。このコイル32に電圧eをかけて電流iを流すことにより、鉄心30の一端から他端側に向かう磁界Qが発生する。この磁界Qは、レール12を含めた磁気回路を通過するので、レール12が吸引力fmを受けて電磁石側に吸引される。この吸引力fmは、電流iを変化させることによって制御することができる。
【0017】
なお、以上の説明において、上方、下方電磁石18、20等で用いた「上」、「下」は、鉛直上方、鉛直下方を意味するものではなく、側面等との関係で便宜上定めた概念である。従って、勿論、レール12を鉛直方向に配置して、鉛直方向にテーブル14を移動させることも可能である。又、上記の「上」が実際には下側に位置するような態様、即ちテーブル14を反転させた状態で使用することも可能である。又、一般的にも広く知られているように、この磁気浮上移動装置10は、テーブル14側を固定してレール12を浮上・移動させて使用することもでき、このような使用態様であってもここでいう「磁気浮上移動装置」の概念に含まれるものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
近年、このような磁気浮上移動装置10の採用を予定している各種分野(例えば半導体製造装置の分野)では技術レベルが飛躍的に向上し、加工、組立等の高精度化の要求が著しく高まっている。
【0019】
ところが、非接触でテーブル14を案内する磁気浮上構造の場合、浮上空間を高精度に維持することのみによって、即ち「浮上剛性」のみによって、テーブル14自体の位置決め精度を高めなければならない。しかしながら、従来の磁気浮上移動装置10では、制御側であらゆる工夫を凝らしたとしても、高い精度をどうしても達成することができなかった。その原因について本発明者が詳細に検討したところ、磁気浮上移動装置10に、構造上の面から大きく5つの問題が存在することが推測された。
【0020】
第1に、3つ配置されるセンサ23における2つが、上方及び下方電磁石18、20に極めて接近しており、磁界による影響を受け易く、計測誤差が増大していた。又、上方電磁石18の発熱によって、隙間22の雰囲気温度が上昇し、これも隙間22本来の距離を正確に計測することを困難にしていた。特に、浮上用に用いられる上方電磁石18は容量が大きいために発熱量が多く、誤差を更に増大させていた。
【0021】
又、側方のセンサ27についても全く同様であり、第1側方電磁石24に極めて接近している結果、隙間26の計測誤差が増大していた。
【0022】
第2に、図10に示されるように、上方電磁石18の存在が邪魔となって、同センサ23の幅方向Wの配置間隔Hを広くすることができなかった。幅方向Wの外側程、テーブル14の幅方向Wの傾き(θx変位量)が上下方向隙間22の変動量に大きく反映されることになるが、上記配置間隔Hを広くすることができない結果、テーブル14のθx制御精度を高めることができなかった。
【0023】
第3に、上方及び下方電磁石18、20と、第1及び第2側方電磁石24、25が極めて接近することにより、上下からの磁界と、側方からの磁界とが、レール12内部で干渉していた。従って、上下方向の隙間22の制御と、横方向の隙間26の制御とが互いに影響し合うので、高精度な位置決めが困難となっていた。例えば、上下方向隙間22を変化させるために上方及び下方電磁石18、20の磁界の強さを変化させると、第1及び第2側方電磁石24、25の磁界にも影響を与えてしまい、横方向隙間26も同時に制御しなければならず、複雑な制御系が構成されていた。
【0024】
第4に、上方電磁石18の磁界と、下方電磁石20の磁界についても同様に、レール12内で干渉していることが推測された。その結果、制御の非線形的要因が増大して予想通りの上方引力F1、下方引力F2を得ることができず、高精度の制御を困難にしていた。又、図9に示されるように、上方及び下方電磁石18、20の磁界Qが、レール12内を幅方向W通過して拡散してしまい、磁界を弱めると共に非線形的要因を増大させる原因となっていた。
【0025】
第5に、リニアモータ28が推力を発生すると、可動子28Aが固定子28Bの磁界によって吸引されて、テーブル14の高さ変動(いわゆる沈み込み)が生じていた。
【0026】
本発明者によって明らかにされた上記第1〜第5の外乱要因が複雑に絡み合い、結局、テーブル14の高精度な位置決めが現実的に困難になっていたと考えられる。
【0027】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、浮上位置決め制御の際に問題となる様々な外乱要因を構造的に解消し、高精度な位置決めを可能にすることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本第1発明は、レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、前期テーブルに設けられて前期上方引力及び下方引力により前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に確保される上下方向隙間を計測するセンサと、を備える磁気浮上移動装置において、前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル上の任意の仮想基準直線を境にして一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成され、且つ前記レールの長手方向と直角な辺を有しない第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記上下方向隙間を確保可能とし、前記センサを、前記仮想基準直線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及びB頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するC頂点、から構成される第2仮想三角形の各頂点に対応させ、前記第1仮想三角形の各頂点から離して配置したことにより、上記目的を達成するものである。
【0029】
レールに案内される磁気浮上移動装置は、テーブルを安定浮上させること自体が大変困難であり、まずその磁気浮上を実現することが出発点であった。従って、姿勢を安定させるために、当初から電磁石のテーブルの4隅に4つ配置される構造が常識となっていた。
【0030】
しかし、本発明者はセンサ及び電磁石の最も合理的な配置について入念に再検討した。従来のように、方形のテーブルに対して上方及び下方電磁石を4隅に配置することは、今後求められるであろう高精度位置決め・低コスト等の要求を、高いレベルで満足することがどうしてもできなかった。
【0031】
そこで、自身の安定性が要求されるテーブル自身に対して、電磁石を、敢えて第1仮想三角形の頂点にし、更に、この電磁石が配置される第1仮想三角形に対して、底辺と頂点の位置関係が反対となる第2仮想三角形の各頂点に対応させてセンサを配置するようにした。なお、各頂点に対応させて配置される電磁石は必ずしも「1個」である必要はない。この結果、仮想基準線に対して一方サイドには2個(2個所)の電磁石と1個(1個所)のセンサが配置され、他方サイドには1個(1個所)の電磁石と2個(2個所)のセンサが配置され、それらの組合せによって極めて合理的なテーブルの位置決めが可能になる。
【0032】
このようにすると、具体的に以下のような作用が得られる。
【0033】
(1)電磁石とセンサとの設置空間の干渉が防止される。つまり、電磁石、センサの各々を周囲に余裕を持って設置することができるようになり、より好ましい位置にそれぞれ設置できる。例えば、センサに関して言えば、検出感度を高めるために案内中心(レールセンタ)からできるだけ離れた位置(つまりテーブル内領域のできるだけ外側)に配置することができ、テーブルが何らかの外部衝撃で傾いた場合、その高さ変動が大きく現われるテーブルの縁側でその変動を計測することができる。なお、従来は、できるだけ外側にセンサを配置しようとしても電磁石にその場所を占領されており配置することができなかった。
【0034】
同様に、電磁石側もセンサ配置を考慮することなく、より好ましい配置、より好ましい電磁石の大きさを設定することができるようになり、安定性の面で好ましいといえる。テーブル内領域のできるだけ外側に電磁石を配置できる。従って、上方、下方の一方が理論上の最小数(3個)であっても安定性の低下に直結することにならず、むしろ高精度な制御によって(下記(2)参照)、テーブルを十分に安定浮上させることができる。このことは本発明者によって実際に確認済みである。
【0035】
(2)上記(1)に関連して、電磁石とセンサとの間隔を大きく確保することができるようになり、電磁石の磁界の影響あるいは発熱の影響によるセンサの計測誤差が大幅に低減されて高精度の制御が達成される。又、磁気浮上のように非線形が強く現われる制御システムの場合には、その駆動源である電磁石の数が少ないほど、非線形の誤差の累積量を小さく押さえることができるようになる。(1)、(2)のメリットが合理的に作用した結果、実質的にテーブルを磁気浮上させることができる構造となっている。
【0036】
(3)各頂点位置に電磁石を1個のみ配置するようにした場合は、電磁石の数を少なくすることができる。これは、上記(1)、(2)を達成しようとした最終的な結果として得られたものであるが、製造コストの主要部分を占める電磁石の数が低減されることで大幅にコストを低減することができるようになり、市場における価格競争力を向上させることができる。
【0037】
なお、上記の思想の下、第1及び第2仮想三角形の配置の基準となる上記仮想基準線は、テーブル上の如何なる方向でも構わないが、好ましくは、前記仮想基準線を前記テーブルの案内中心線とすることで、該案内中心線の一方には前記第1頂点、A頂点、B頂点が位置し、他方には前記第2、第3頂点、C頂点が位置しているようにする。
【0038】
これは、一見、電磁石、センサ共に案内中心線を基準にして非対称に配置されることになり不合理に感じられるが、しかしながら、これは本発明が数々の検証の結果で得られたものであり、実際に極めて安定した磁気浮上が可能となる。推測ではあるが、その一要因として、案内中心線上に電磁石が配置されないことから、テーブルのレール長手方向の傾き及びレール幅方向の傾きの双方に対して、常に「3個所の総ての」電磁石によって姿勢制御されることが挙げられる。
【0039】
なお、このようにすればレールの中心線近傍にテーブルからの浮上用磁界が作用することが防止され、そのレール上及びテーブル上の領域を利用して、駆動用のリニアモータを案内中心線近傍に配設することもできるようになる。
【0040】
なお、上方及び下方電磁石のどちらを第1仮想三角形の頂点に配置するかは限定されないが、例えば、センサの設置面との兼ね合いから、そのセンサと干渉が生じ易い側に設定されることが好ましい。勿論、上方、下方電磁石の双方を第1仮想三角形の頂点に配置させてもよいが、その一方で、上下の電磁石を対向させることに限定されない。例えば、上下の電磁石の数が異なったり、上下で異なる配置を採用しても良い(詳細は後述)。
【0041】
又本第2発明は、レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの一方の側面に第1側方引力を作用させる第1側方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの他方の側面に第2側方引力を作用させる第2側方電磁石と、を備え、前記上方引力及び下方引力により、前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保し、さらに、前期第1側方引力及び第2側方引力により、前記レールの両側面と前記テーブルとの間に横方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成され、且つ前記レールの長手方向と直角な辺を有しない第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前記上下方向隙間を確保可能とし、前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するX頂点及びY頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するZ頂点、から構成される第3仮想三角形における前記X頂点及びY頂点に前記第1側方電磁石を、前記Z頂点に前記第2側方電磁石を、それぞれ前記第1仮想三角形の各頂点から離して配置したことにより、上記目的を達成するものである。
【0042】
これは、第1発明と同様な思想の下で案出されたものである。
【0043】
従来、テーブルの姿勢を安定させる観点から、レール幅方向にテーブルを位置決めする第1及び第2側方電磁石も、当初から「対(組)」となった対向状態で合計4個所に配置されることが常識であった。これも、一般的に制御が簡単であり、高精度に位置決めができると考えられていたからである。
【0044】
しかし、本発明者による詳細な検討の結果、その配置が、上方及び下方電磁石との関係で必ずしも良好であるとは言えないことを見出した。
【0045】
本第2発明は、第1仮想三角形の頂点に対応させて上方及び下方の一方の電磁石が配置され、更に、その第1仮想三角形と、底辺と頂点の位置関係が反対となる第3仮想三角形の各頂点に対応させて、第1、第2側方電磁石が配置される。この結果、以下のようなメリットを得ることができる。
【0046】
(a)上方、下方電磁石と、側方電磁石とが交互に配置されるので、両者の距離が従来より長く確保され、上方、下方電磁石の磁力線と側方電磁石の磁力線との干渉が大幅に低減される。その結果、例えば一方の磁界が他方の磁界を弱めてしまったり、共に強め合って予定以上の磁界が発生することが防止されるので制御外乱が大幅に低減し、第1及び第2側方電磁石が合計3個所に配置される構成であっても、安定した高精度の磁気浮上制御が可能となる。これも、本発明者によって実証済みである。
【0047】
(b)上記(a)で説明したように、上方、下方電磁石と側方電磁石の磁気干渉が構造的に低減されるので、テーブルやレールをコンパクトにすることができる。つまり、従来は、磁気干渉は当然発生するものであり、レール及びテーブルを「幅方向に広げて」両者の距離を少しでも確保しようとする努力がなされていたが、本第2発明ではその必要が無くなる。
【0048】
(c)上方、下方電磁石及び側方電磁石の個数が少なくて済むので、製造コストが大幅に削減される。又、電磁石の総個数を少なくすることができるおかげで、電磁石と引力の非線形性誤差の累積量が低減すると共にテーブルの総重量が減少し、高精度な制御が可能となる。従って、外乱による変位変動に柔軟に対応できる磁気浮上移動装置を得ることができるようになる。
【0049】
なお、このように構成する場合、前記レールの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を計測可能な側方センサを、前記テーブルにおける前記第2側方電磁石の案内中心線方向両外側に配置することが好ましい。第2側方電磁石を1つにしたことを有効利用し、その外側に側方センサを配置すれば、第2側方電磁石の磁気外乱や発熱による計測誤差を低減させることができる。
【0050】
なお、上記第1及び第2発明は、勿論組み合わせることが可能である。具体的にそのような磁気浮上移動装置は、前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成される第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前記上下方向隙間を確保可能とし、前記センサを、前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及びB頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するC頂点、から構成される第2仮想三角形の各頂点に対応させて配置し、前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するX頂点及びY頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するZ頂点、から構成される第3仮想三角形における前記X頂点及びY頂点に前記第1側方電磁石をそれぞれ配置すると共に、前記Z頂点に前記第2側方電磁石を配置し、前記レールの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を計測可能な2つの側方センサを、前記テーブルにおける前記第2側方電磁石の前記案内中心線方向両外側に配置する(本第3発明)。
【0051】
以上の思想は、更に、上方及び下方電磁石の関係にも適用することができる。
【0052】
本第4発明は、レールと、前記レールを挟み込むように配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、を備え、前記上方引力と下方引力により前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に隙間を確保する磁気浮上移動装置において、前記上方電磁石と前記下方電磁石を、少なくとも一部分において上下で対向しない位置に配設して上記目的を達成するものである。
【0053】
既に繰り返して述べたが、従来は、上方及び下方電磁石は、テーブルの4隅且つ上下対向状態で計8個所配置されていた。これは、レールに対してテーブルを磁気浮上させる際の不安定性を防止するために、当初から欠くことのできない構成として採用されてきている。
【0054】
しかし、その構成は外観上合理的に感じるが、その一方で、一見しただけでは分からないデメリットによって、思った通りの効果が得られていない可能性を本発明者は知得した。
【0055】
そこで常識を覆して、上方及び下方電磁石における少なくとも一部を「対向状態にしない」ことによって多くのメリットが得られ、結局、十分に安定した磁気浮上が可能であることに想到した。これは、この非対向の部分をあえて創出することで以下のようなメリットが得られるからである。
【0056】
(ア)電磁石の配置の制約が解かれ、センサとの距離、センサ自体の設置場所等を十分に考慮した上で電磁石を配置することが可能となり、制御精度を高めることができるようになる。
【0057】
(イ)上方及び下方電磁石の(レール内での)磁気干渉が低減されて非線形的な外乱量が低減し、同様に制御精度を高めることができるようになる。この(ア)、(イ)のメリットが同時に得られることで、下方引力と上方引力が対となっていないことによるマイナス面を十分に補うことができるようになる。
【0058】
この場合、前記上方電磁石又は前記下方電磁石の一方が2個配置されていると共に、他方が仮想三角形の頂点位置に計3個配置されるようにしてもよい。このように「対」という制約から解放されて、磁石の数を減少させれば、テーブル上の残りの空きスペースを有効活用することができるようになり、例えば、本第1発明を容易に適用することもできるようになる。又、電磁石の個数が大幅に低減されるので、制御システムが簡略化されてる共にテーブルの総重量が減少して高応答・高精度の制御が可能になる。
【0059】
又、更に進めて、前記上方電磁石又は前記下方電磁石の一方が1個配置されていると共に、他方が仮想三角形の頂点位置に3個配置されるようにしてもよい。
【0060】
上記のような思想は、磁気干渉を低減させることを着眼点の1つとしていたが、これは、下記のようにレール側からとらえて解決を図ることができる。
【0061】
具体的に本第5発明は、レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記移動テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、を備え、前期上方引力と下方引力により前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、前記レールを案内中心線を基準として幅方向に2分割し、一方の前記レール片に印加される磁気が他方のレール片に漏れることを抑制して上記目的を達成するものである。
【0062】
レールによってテーブルから相対案内されるこの種の装置の場合、テーブルに設置される種々の電磁石からレールに対して複数の磁気が発せられているが、従来は、その磁界の干渉については何等問題視されていなかった。本発明者は、その磁界の干渉(センサとの干渉も含めて)を低減させることを着想の1つとして、上記第1〜第4発明によってテーブル構造によって解決を図っているが、更に検討を進めたところレール側でも解決を図ることができることに気が付いた。
【0063】
本第5発明によれば、レールが案内方向中心を境に2分割されるので、従来、案内中心線を越えて(不必要に)往来していた磁界が、この案内中心線を境にして分断される。従って、案内中心線を境にして両側に配設されているテーブル上の電磁石が、分割されて独立した各レール片に対して磁界を作用させることができ、磁気の干渉や漏れが低減されて制御外乱を減少させることができる。
【0064】
特に、このようにレールを2分割する場合には、前記分割した2つの前記レール片の内側面のそれぞれに固定子を設置すると共に、該2つの固定子の間に、前記テーブルに設置される可動子を挿入してリニアモータを構成し、該リニアモータが、前記レールに対して前記テーブルを相対的に移動させる役目と前記磁気の漏れをより防止する役割とを兼ねるようにすることが好ましい。
【0065】
このようにすれば、駆動源としてのリニアモータ自体が更に磁界の漏れを低減させることができ、更に、レール自体をコンパクトに構成することができる。
【0066】
又、2分割されるレールの構造を利用して、リニアモータが、2つの固定子の間に可動子が挿入された「縦型配置」になっている。その結果、横型配置のリニアモータの際に生じるテーブルの高さ変動を低減させることができるようになる。又、2つの固定子による駆動方式を採用しているので両者の引力が打ち消し合い、レール幅方向の変動もほとんど防止されている。なお、本第5発明は、テーブル側によって解決を図ろうとする第1〜第4発明と組み合わせると、より優れた結果を得ることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら本発明の実施の形態の例について詳細に説明する。
【0068】
図1に、本発明の第1実施形態に係る磁気浮上移動装置100の構成を示す。この磁気浮上移動装置100は、レール112と、このレール112を挟み込むようにして配置されるテーブル114と、を備えており、テーブル114は、レール112の長手方向(図1の座標軸ではx軸方向)に案内される。
【0069】
図2に示されるように、レール112は平板状の部材であり、断面が逆T字となるレールベース116によって下側から支持されている。従って、レール112とレールベース116とを組み合わせると、断面が横H字形状となる。なお、レール112は平板状部材に限定されるものではないが、テーブル114が浮上できる程度に磁界を作用させることができる面領域が必要となる。
【0070】
テーブル114は、板状の部材でありレール112の上面112Aと平行する上側ベース114Aと、このベース114Aの幅方向W(y軸方向)両端縁に下方に向かって連結される側面板114Bと、この側面板114Bの下端縁に連結されてレール112の下面112Bと平行する下側ベース114Cと、を備える。従って、上側及び下側ベース114A、114Cによってレール112を上下から挟み込んだ構造である。
【0071】
ここまでは、従来の磁気浮上移動装置10とほとんど同様である。
【0072】
図1に戻って、テーブル114の上側ベース114Aには、案内中心線R上、且つ幅中心線E上(即ちテーブル114の中心)に1つの上方電磁石118が設置される。又、下側ベース114Cには、案内中心線Rを境にして一方に位置する第1頂点141、他方に位置する第2及び第3頂点142、143、から構成される第1仮想三角形140の各頂点に下方電磁石120が配置されている。なお、第1頂点141は、幅中心線E上に位置しており、第2及び第3頂点142、143は、この幅中心線Eを境にして同距離に配置されている。図1から明らかなように、この第1仮想三角形140は、レール112の長手方向Xと直角な辺を有していない。
【0073】
上方電磁石118がレール112の上面112Aに上方引力F1を作用させると共に、下方電磁石120がレール112の下面112Bに下方引力F2を作用させる。この上方引力F1、下方引力F2、テーブル114の(各電磁石等を含む)自重、の三者の総合バランスにより、レール112の上面112A及び下面112Bと、テーブル114との間に上下方向の隙間122が平面的に確保され、結果として、レール112に対してテーブル114が磁気浮上する(図2参照)。
【0074】
この隙間122を計測するセンサ123は、上側ベース114Aにおける第2仮想三角形145の各頂点(A、B、C)に対応させて3つ配置される。この第2仮想三角形145は、案内中心線Rを境にして、上記第1仮想三角形140の第1頂点141と同側且つこの第1頂点141を挟むようにしてA頂点及びB頂点が位置しており、又、上記第2及び第3頂点142、143と同側且つこの第2及び第3頂点142、143の間にC頂点が位置している。なお、A頂点及びB頂点は、幅中心線Eを境とした両側に同距離に位置し、C頂点はこの幅中心線E上に位置する。図1から明らかなように、第2仮想三角形145の各頂点A、B、Cは、それぞれ第1仮想三角形140の頂点141〜143から離れている。なお、センサ123は、下側ベース114C側に設置することも可能である。
【0075】
又、テーブル114における一方の側面板114Bには、レール112の一方の側面112Cに第1側方引力S1を作用させる2つの第1側方電磁石124が設置され、又、他方の側面板114Bには、レール112の他方の側面112Cに第2側方引力S2を作用させる1つの第2側方電磁石125が設置される。
【0076】
具体的にこれらの第1及び第2側方電磁石124、125は、第3仮想三角形146の頂点(X、Y、Z)に配設される。第1側方電磁石124が設置されるX頂点及びY頂点は、案内中心線Rを境にして第1仮想三角形140の第1頂点141と同側且つこの第1頂点141を挟むように、且つ第1頂点141から離れて位置している。第2側方電磁石125が設置されるZ頂点は、第2及び第3頂点142、143と同側且つこの第2及び第3頂点142、143の間(詳細には中間)に位置している。
【0077】
この第1及び第2側方引力S1、S2のバランスによって、レール112の両側面112Cと側面板114Bとの間に横方向隙間126が確保されて相互の接触が防止されている。
【0078】
又、側面板114Bには、横方向隙間126を計測可能な2つの側方センサ127が、第2側方電磁石125の案内中心線R方向両外側に配置され、その計測値を制御装置にフィードバックする。このようにすると、第2側方電磁石125と側方センサ127との距離が大きくなり、磁気外乱及び発熱による計測誤差が低減される。
【0079】
この磁気浮上移動装置100では、従来の磁気浮上移動装置10と全く同様に横型配置されたリニアモータ28が駆動装置として採用されている。従って、重複説明を避けるために、リニアモータ28に関しては従来の磁気浮上移動装置10と同一の符号を付して構成・作用等の説明を省略する。この横型配置を採用した理由は、図2に示されるように上方電磁石118が「1つ」であり、この磁界Pがレール112内を幅方向に通過できるようにするためである。
【0080】
次に、各電磁石118、120、124、125の構成について説明する。
【0081】
図3に示されるように、これらの電磁石は、コ字状に屈曲された鉄心130の一部に永久磁石131が組み込まれており、この鉄心130の両端にコイル132が巻き付けられた「複合磁石構造」である。コイル132に電圧をかけない場合であっても、永久磁石131によるバイアス磁界Q1が生じており、更に、コイル132に電圧eをかけて電流iを流した場合、バイアス磁界Q1に重畳する磁界Q2が発生する。この磁界Q1、Q2によって、レール112が吸引力fmを受けて吸引される。
【0082】
この複合磁石構造の電磁石における、吸引力fmとコイル132に流す電流iとの関係(実線A)を図4に示す。なお、従来の通常の電磁石(図12参照)における吸引力fmとコイル32に流す電流iとの関係(点線B)も比較例として参考に示しておく。
【0083】
図4からも明らかなように、複合磁石構造の電磁石は、従来の電磁石よりも非線形性が大幅に弱められる傾向にあり、言い換えれば、従来よりも更に1次関数(線形関数)に近付いている。従って、線形近似して制御した場合であってもその近似誤差を大幅に小さくすることができる。又、非線形の2次関数のまま制御することも可能であり(非線形補償という)、この各電磁石では実際にそのように制御されている。
【0084】
次に、作用等について説明する。
【0085】
この種の装置は、従来からテーブル114を安定浮上させること自体が大変困難であり、まずはそれを実現することが出発点であった。従って、姿勢を安定させるために当初から電磁石の数は4隅に4つの対称構造が常識となっていた。
【0086】
しかし本磁気浮上移動装置100はその常識を覆し、自身の安定性が要求されるテーブル114自身に対して、下方電磁石120を(安定性の面では)非常識とも考えられる第1仮想三角形140の頂点に配置し、更に、この第1仮想三角形140に対して底辺と頂点の位置関係が反対となる第2仮想三角形145の各頂点にセンサ123を配置した。
【0087】
このようにすると、下方電磁石120とセンサ123と磁気干渉が防止される。その結果、移動案内中心線Rからできるだけ離れた相互間距離Hを確保して(つまりテーブル114内領域のできるだけ外側に)センサ123を配置することができ、テーブル114が何らかの外部衝撃で傾いた場合、その高さ変動が大きく現われるテーブル114の縁側で、その変動をより正確に計測することができる。
【0088】
同様に、下方電磁石120側も、センサ123から離れた位置に設置することができるので、磁気の影響を考慮することなく大容量の電磁石を選択することができるようになる。その結果、理論上の最小数(3個)であっても安定性の低下に直結することにならず、むしろシンプル且つ高精度な制御によってテーブル114を十分に安定浮上させることができる。
【0089】
なお、本実施形態では上方電磁石118は「1つ」であるが、勿論、仮に上方電磁石118を第1仮想三角形140の頂点に3つ配置してもよく、上記内容に関連して、上方電磁石118とセンサ123との間隔を大きく確保することができるようになる。この結果、磁界の影響及び発熱の影響によるセンサ123の計測誤差が大幅に低減されて、高精度の制御が達成される。
【0090】
更に、案内中心線Rを境として左右に電磁石118、120やセンサ123が振り分けられることから、テーブル114のレール長手方向及びレール幅方向の傾きの双方に対して、常に「3個の総ての」下方電磁石120によって姿勢制御することができ、極めて安定した磁気浮上が可能となる。
【0091】
又、第1仮想三角形140の底辺と頂点の位置関係が反対となる第3仮想三角形146の各頂点に、第1、第2側方電磁石124、125が(合計3つ)配置されるので、これらと上方及び下方電磁石118、120との距離が従来より大幅に長く確保され、上方、下方電磁石118、120の磁力線と側方電磁石124、125の磁力線とのレール112内での干渉が大幅に低減される。その結果、例えば一方の磁界が他方の磁界を弱めてしまったり、共に強め合って予定以上の磁界が発生することが防止されるので、制御外乱が大幅に減少して安定した高精度の磁気浮上制御が可能となる。
【0092】
上方、下方電磁石118、120と第1、第2側方電磁石124、125がレール長手方向に間隔を空けて配置されるので、レール幅方向に間隔を空ける必要がなくなり、テーブル114やレール112をコンパクトにすることができる。
【0093】
又、結果として側方電磁石124、125の個数、上方及び下方電磁石118、120の個数を少なくすることができる。この結果、テーブル114の総重量が軽減されて、低消費電力で応答性の高い磁気浮上制御が可能となる。更に電磁石の個数の減少により、各電磁石における非線形性誤差の累積量が低減することも制御の高精度化に貢献する。
【0094】
ところで、本第1実施形態の磁気浮上移動装置100における上方及び下方電磁石118、120の配置については、上方電磁石118と下方電磁石120の全部が「上下で対向していない」という特徴を有している。このようにしたのは、「対向させる」という既成概念から発生する配置的な制約から解放し、センサ123との距離、センサ123自体の最適場所等を十分に考慮した上で、電磁石118、120を柔軟に配置するためである。この結果として本磁気浮上移動装置100では、上方電磁石118を1つにすることができたため、センサ123の配置スペースが飛躍的に増大し、最適な配置によって制御精度を高めることができた。
【0095】
更に、上方及び下方電磁石118、120の(レール112内での)磁気干渉が低減されるので、外乱量が低減して制御精度、応答性を高めることができるようになる。なお、全部の上方、下方電磁石118、120が対向していない場合に限定されず、少なくとも一部分において対向させないようにしてもよい。
【0096】
又、常に上下で「対」としていた従来の配置構造と比較して、上方電磁石が1つ、下方電磁石が3つとなり電磁石の個数が大幅に低減される。その結果、既に述べたが、テーブル114の総重量が減少する。これも、「必ずしも対向させる必要がない」という新たな思想が展開された結果として得られたものである。
【0097】
なお、以上の説明において、上方、下方電磁石118、120等において用いた「上」、「下」は、鉛直上方、鉛直下方を意味するものではなく、側面等との関係で便宜上定めたものである。従って、勿論、レール112を鉛直方向に配置して、鉛直方向にテーブル114を移動させることも可能である。又、上記の「上」が実際には下側に位置するような態様、即ちテーブル114を反転させた状態での使用も可能である。
【0098】
次に、本発明の第2実施形態に係る磁気浮上移動装置200を示す。なお、以下に具体的に説明する部分を除いては、図1〜図4で示した第1実施形態の磁気浮上移動装置100とほぼ同様の構成であるので、同一又は類似する部分・部材については下二桁を該磁気浮上移動装置100と同じ符号を付することにより構成・作用等の説明は省略する。
【0099】
図5に示されるように、この磁気浮上移動装置200は、テーブル214における上側ベース214Aに上方電磁石260が2つ配置されている。詳細には、案内中心線Rを境とした両側であって幅中心線E上に配置され、それらは、センサ223が配置される第2仮想三角形245の内部に位置している。これは、センサ223と上方電磁石260との配置的な干渉を防止し、磁気及び発熱による計測誤差を低減させるためである。なお、この2つの上方電磁石260と下方電磁石220は「対向していない」状態で配置されており、双方の磁界ができる限り干渉しないように配慮がなされている。
【0100】
レール270は、図6に示されるように、案内中心線Rを境にして幅方向Wに2分割された第1及び第2レール片270A、270Bによって構成されており、各レール片270A、270Bがレールベース216によってそれぞれ支持されている。
【0101】
第1及び第2レール片270A、270Bの間には、リニアモータ280が縦型配置されている。詳細には、第1及び第2レール片270A、270Bの各対向面272に固定子282が対向状態で設置されており、この2つの固定子282の間に、テーブル214に設置される可動子284が挿入された構造である。固定子282は、図7に拡大して示されるように、三相(U、V、W)のコイルによって構成されると共に、可動子284は導電体によって構成され、誘導モータとして所定の推力を発生するようになっている。なお、可動子284側をコイルとしてもよく、又直流であれば一方をコイル、他方を磁石として同期モータとして機能させてもよい。
【0102】
このリニアモータ280は案内中心線R方向の推力を発生し、それによってテーブル214がレール270に対して相対的に移動するようになっている。又、上方及び下方電磁石260、220からレール270に印加される磁界が、2分割されたレール片270A、270Bの間を互いに往来しようとするが、その間にリニアモータ280が存在しているので、磁界の往来(漏れ)を妨げる(「妨害部材」としての機能する)ようになっている。
【0103】
このようにすれば、駆動源であるリニアモータ自体を妨害部材として利用することによって、レール自体をコンパクトに構成することができる。
【0104】
この磁気浮上移動装置200によれば、レール270が案内中心線Rを境に2分割され、その間にリニアモータ280が設置されるので、従来、一方で閉じているべき磁気が案内中心線R(レールセンタ)を越えて(不必要に)往来することを防止できる。従って、第1実施形態の同等の効果に加えて、例えば2つの上方電磁石260が、各レール片270A、270Bに対して独立して(閉じられた磁気回路中に)磁界を作用させることができ、磁気の漏れが低減されて引力の低下を防止することができる。
【0105】
更に、リニアモータ280が、2つの固定子282の間に可動子284が挿入された「縦型配置」になっている。その結果、横型配置のリニアモータの際に生じた「推力によるテーブル214の高さ変動」を低減させることができる。又、2つの固定子282による駆動方式を採用しているので、固定子282と可動子284間の引力が相殺され、テーブル214のレール幅方向の変動もほとんど防止されている。
【0106】
なお、本第1、第2実施形態では、第1仮想三角形の頂点等が、「案内中心線R」を境として振り分けられている場合に限って示したが、本発明はそれに限定されず任意の仮想基準直線であればよい。なぜなら、この仮想基準直線は、第1、第2、第3仮想三角形の関係を規定するものあれば十分だからである。又、広く知られているように、この磁気浮上移動装置は、テーブルを固定して、レールを移動させることも可能であり、そのような利用態様であっても構造的に同等であれば本発明の範疇に属するものである。
【0107】
又、ここでは第1、第2実施形態を示したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、これらの各部分等を適宜組み合わせた実施形態も存在し、更に、今回示した形態以外の各種実施形態も存在する。
【0108】
なお、明細書全文に表われてくる部材の形容(機能・形状)はあくまで例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、構造上の工夫から位置決め精度を大幅に高めることができるようになり、又それに関連して消費電力の低減、製造コストの低減が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る磁気浮上移動装置を示す上面図
【図2】図1のII−II断面図
【図3】同磁気浮上移動装置に適用される電磁石の構造を示す模式図
【図4】同電磁石の特性を示す線図
【図5】本発明の第2実施形態に係る磁気浮上移動装置を示す上面図
【図6】図5のVI−VI断面図
【図7】同磁気浮上移動装置に用いられるリニアモータの構造を示す斜視図
【図8】従来の磁気浮上移動装置の全体構成を模式的に示す斜視図
【図9】図8のIX−IX断面図
【図10】同磁気浮上移動装置の上面図
【図11】同磁気浮上移動装置に用いられるリニアモータの構造を示す斜視図
【図12】同磁気浮上移動装置に用いられる電磁石の構成を示す拡大図
【符号の説明】
100、200…磁気浮上移動装置
112、270…レール
114、214…テーブル
118、260…上方電磁石
120、220…下方電磁石
122、222…隙間
123、223…センサ
124、224…第1側方電磁石
125、225…第2側方電磁石
126、226…横方向隙間
127、227…側方センサ
128、280…リニアモータ
128A、284…可動子
128B、282…固定子
Claims (9)
- レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、前期テーブルに設けられて、前期上方引力及び下方引力により前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に確保される上下方向隙間を計測するセンサと、を備える磁気浮上移動装置において、
前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル上の任意の仮想基準直線を境にして一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成され、且つ前記レールの長手方向と直角な辺を有しない第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記上下方向隙間を確保可能とし、
前記センサを、前記仮想基準直線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及びB頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するC頂点、から構成される第2仮想三角形の各頂点に対応させ、前記第1仮想三角形の各頂点から離して配置した
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - 請求項1において、
前記仮想基準直線を前記テーブルの案内中心線とすることで、該案内中心線の一方には前記第1頂点、A頂点、B頂点が位置し、他方には前記第2頂点、第3頂点、C頂点が位置している
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの一方の側面に第1側方引力を作用させる第1側方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの他方の側面に第2側方引力を作用させる第2側方電磁石と、を備え、前期上方引力及び下方引力により、前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保し、さらに、前期第1側方引力及び第2側方引力により、前記レールの両側面と前記テーブルとの間に横方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、
前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成され、且つ前記レールの長手方向と直角な辺を有しない第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前記上下方向隙間を確保可能とし、
前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するX頂点及びY頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するZ頂点、から構成される第3仮想三角形における前記X頂点及びY頂点に前記第1側方電磁石を、前記Z頂点に前記第2側方電磁石を、それぞれ前記第1仮想三角形の各頂点から離して配置した
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - 請求項3において、
前記レールの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を計測可能な2つの側方センサを、前記テーブルにおける前記第2側方電磁石の案内中心線方向両外側に配置した
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの一方の側面に第1側方引力を作用させる第1側方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの他方の側面に第2側方引力を作用させる第2側方電磁石と、を備え、前期上方引力及び下方引力により、前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保し、さらに、前期第1側方引力及び第2側方引力により、前記レールの両側面と前記テーブルとの間に横方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、
前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成される第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前記上下方向隙間を確保可能とし、
前記センサを、前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及びB頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するC頂点、から構成される第2仮想三角形の各頂点に対応させて配置し、
前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するX頂点及びY頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位置するZ頂点、から構成される第3仮想三角形における前記X頂点及びY頂点に前記第1側方電磁石をそれぞれ配置する共に、前記Z頂点に前記第2側方電磁石を配置し、
前記レールの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を計測可能な2つの側方センサを、前記テーブルにおける前記第2側方電磁石の前記案内中心線方向両外側に配置した
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - レールと、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、を備え、前記上方引力と下方引力により前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、
前記上方電磁石と前記下方電磁石を、少なくとも一部分において上下で対向しない位置に配設した
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - 請求項6において、
前記上方電磁石と前記下方電磁石の全部が、上下で対向しない位置に配設されている
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - 請求項6又は7において、
前記上方電磁石と前記下方電磁石の一方が2個配置されていると共に、他方が仮想三角形の頂点位置に3個配置されている
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。 - 請求項6又は7において、
前記上方電磁石と前記下方電磁石の一方が1個配置されていると共に、他方が仮想三角形の頂点位置に3個配置されている
ことを特徴とする磁気浮上移動装置。
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