JP2002104656A - 磁気浮上移動装置 - Google Patents

磁気浮上移動装置

Info

Publication number
JP2002104656A
JP2002104656A JP2000299584A JP2000299584A JP2002104656A JP 2002104656 A JP2002104656 A JP 2002104656A JP 2000299584 A JP2000299584 A JP 2000299584A JP 2000299584 A JP2000299584 A JP 2000299584A JP 2002104656 A JP2002104656 A JP 2002104656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
vertex
electromagnet
vertices
moving device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000299584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3793013B2 (ja
Inventor
Kenichi Makino
健一 牧野
Yoshiyuki Tomita
良幸 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2000299584A priority Critical patent/JP3793013B2/ja
Publication of JP2002104656A publication Critical patent/JP2002104656A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3793013B2 publication Critical patent/JP3793013B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Mechanical Conveyors (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Linear Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造上の工夫から位置決め精度を大幅に高め
ることができるようになり、又それに関連して消費電力
の低減、製造コストの低減が達成される。 【解決手段】 磁気浮上移動装置100において、上方
又は下方電磁石118、120の少なくとも一方を、テ
ーブル114上の任意の仮想基準直線を境にして一方に
位置する第1頂点141、他方に位置する第2及び第3
頂点142、143から構成される第1仮想三角形14
0の各頂点に配置して、レール112とテーブル114
との隙間122を確保し、センサ123を、仮想基準直
線を境にして第1頂点141と同側且つこの第1頂点1
41を挟んで位置するA頂点及びB頂点、第2及び第3
頂点142、143と同側且つこの第2及び第3頂点1
42、143の間に位置するC頂点、から構成される第
2の仮想三角形145の各頂点に対応させて配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レールを挟み込む
ようにして配置されるテーブルが、電磁石の引力バラン
スによって相対的に浮上案内される磁気浮上移動装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の磁気浮上移動装置は、レールと
テーブルが非接触状態を維持して相対案内されることか
ら、移動時に塵、騒音等がほとんど発生しないという特
徴を有している。従って、今後、高いクリーン度が要求
される環境や、真空環境、低騒音環境等での適用が期待
されており、例えば、半導体製造プロセスにおけるシリ
コンウェハの搬送装置や、液晶表示装置及びプラズマ表
示装置におけるガラス基板、カラーフィルタ基板の搬送
装置等への応用が進んでいる。
【0003】磁気浮上移動装置において、その根本をな
す機能は「磁気浮上」である。
【0004】一般的に「磁気浮上」を実現するには、テ
ーブルの上下に電磁石を対向状態で配置して、レールの
上面には上方引力を、下面には下方引力を付与し、その
上方引力、下方引力、テーブルの自重の総合バランスに
よって、テーブル自身が浮上するようになっている。
【0005】図8に、従来の磁気浮上移動装置10の構
成を示す。この磁気浮上移動装置10は、レール12
と、このレール12を挟み込むようにして配置されるテ
ーブル14と、を備えており、テーブル14は、レール
12の長手方向L(図8の座標軸ではX軸)に案内され
る。
【0006】図9に拡大して示されるように、レール1
2は平板状の部材であり、断面が逆T字となるレールベ
ース16によって下側から支持されている。従って、レ
ール12とレールベース16とを組み合わせると、断面
が横H字形状となる。なお、レール12は平板状部材に
限定されるものではないが、テーブル14が浮上できる
程度に磁界を作用させる面領域が必要となる。
【0007】テーブル14は、板状の部材でありレール
12の上面12Aと平行する上側ベース14Aと、この
ベース14Aの幅方向W(図9ではY軸方向)両端縁に
下方に向かって連結される側面板14Bと、この側面板
14Bの下端縁に連結されてレール12の下面12Bと
平行する下側ベース14Cと、を備える。従って、上側
及び下側ベース14A、14Cによってレール12を上
下から挟み込み、又両側面板14Bによってレール12
を幅方向Wに挟み込んだ構造である。
【0008】テーブル14の上側ベース14Aには4つ
の上方電磁石18が設置されると共に、下側ベース14
Cにも同様に4つの下方電磁石20が設置される。上方
電磁石18がレール12の上面12Aに上方引力F1を
作用させると共に、下方電磁石20がレール12の下面
12Bに下方引力F2を作用させる。この上方引力F
1、下方引力F2、テーブル14の(各電磁石を含む)
自重、の三者の総合バランスにより、レール12の上面
12A及び下面12Bと、テーブル14との間に上下方
向の隙間22が確保され、結果として、レール12に対
してテーブル14が磁気浮上する。なお、テーブル14
には更にセンサ23が設けられ、上下方向の隙間22を
計測して制御回路にフィードバックする。
【0009】又、テーブル14における一方の側面板1
4Bには、レール12の一方の側面12Cに第1側方引
力S1を作用させる2つの第1側方電磁石24が設置さ
れ、又同様に、他方の側面板14Bには、レール12の
他方の側面12Cに第2側方引力S2を作用させる2つ
の第2側方電磁石25が設置される。この第1及び第2
側方引力S1、S2のバランスにより、レール12の両
側面12Cと側面板14Bとの間に横方向隙間26が確
保され、相互の接触が防止されている。又、図10に示
されるように、側面板14Bには、第1側方電磁石24
の近傍にそれぞれ側方センサ27が設置され、横方向隙
間26の距離を測定して制御装置にフィードバックす
る。
【0010】図9に示されるように、磁気浮上移動装置
10では、テーブル14とレール12とを相対移動させ
る駆動装置として非接触タイプのリニアモータ28が採
用されている。このリニアモータ28は、レール12の
上面12Aに設置される固定子28Aと、テーブル14
における上側ベース14Aの下面側に前記固定子28A
と対向配置される可動子28Bと、を有して構成され
る。図11に拡大して示されるように固定子28AはU
相、V相、W相の三相交流コイルによって構成されてお
り、その磁界作用によって導電体である移動子28B側
に誘導電流が流れて推力が発生する。従って、固定子2
8Aと可動子28Bは「非接触」状態であり、磁気浮上
というメリットが生かされるようになっている。なお、
このリニアモータ28の設置態様を「横型配置」と呼ぶ
ことにする。
【0011】次に、各電磁石18、20、24、25、
センサ23、27、リニアモータ28等の配置について
説明する。
【0012】図10に示されるように、上方及び下方電
磁石18、20は、上下方向に向かい合った状態で、テ
ーブル14の4隅に配置されている、このように、対向
状態で配置されているのは、上方引力F1と下方引力F
2を「対」として作用させて、浮上姿勢を安定させるた
めである。又、テーブル14の4隅に設置されているの
も、方形のテーブル14の浮上姿勢の安定性が向上する
ことを期待したものである。
【0013】上下方向の隙間26を計測するセンサ23
は、テーブル14の案内中心線R(レール12の長手方
向に平行する)を境に一方に1つ、他方に2つ配置され
る。従って、3つのセンサ23を直線的に結ぶと仮想三
角形Tが形成される。このように、仮想三角形Tの各頂
点に配置させた理由は、テーブルの浮上高さ(z軸変位
量)、案内方向の傾き(θy変位量)、幅方向Wの傾き
(θx変位量)の総てを計測するためである。
【0014】第1側方電磁石24は、一方の側面板14
Bにおいて案内中心線R方向に並列して2個配置されて
おり、又、第2側方電磁石25も同様に、他方の側面板
14Bにおいて案内中心線R方向に並列して2個配置さ
れる。従って、第1及び第2電磁石24、25は幅方向
Wに向かい合っており、第1及び第2側方引力S1、S
2が対となってレール12に作用する。
【0015】横方向隙間26を計測する側方センサ27
は、2つの第1電磁石24の案内中心線R方向の両外側
にそれぞれ配設される。このように2つの側方センサ2
7を配置することで、テーブル14の幅方向Wの位置決
め(y軸変位量)、テーブル14の回転(θz変位量)
を計測することができる。又、リニアモータ28は、案
内中心線R上に設置される。
【0016】図12に示されるように、各電磁石18、
20、24、25は、一般的に、コ字状に屈曲された鉄
心30、及びこの鉄心30の両端に巻き付けられるコイ
ル32を有する。このコイル32に電圧eをかけて電流
iを流すことにより、鉄心30の一端から他端側に向か
う磁界Qが発生する。この磁界Qは、レール12を含め
た磁気回路を通過するので、レール12が吸引力fmを
受けて電磁石側に吸引される。この吸引力fmは、電流
iを変化させることによって制御することができる。
【0017】なお、以上の説明において、上方、下方電
磁石18、20等で用いた「上」、「下」は、鉛直上
方、鉛直下方を意味するものではなく、側面等との関係
で便宜上定めた概念である。従って、勿論、レール12
を鉛直方向に配置して、鉛直方向にテーブル14を移動
させることも可能である。又、上記の「上」が実際には
下側に位置するような態様、即ちテーブル14を反転さ
せた状態で使用することも可能である。又、一般的にも
広く知られているように、この磁気浮上移動装置10
は、テーブル14側を固定してレール12を浮上・移動
させて使用することもでき、このような使用態様であっ
てもここでいう「磁気浮上移動装置」の概念に含まれる
ものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】近年、このような磁気
浮上移動装置10の採用を予定している各種分野(例え
ば半導体製造装置の分野)では技術レベルが飛躍的に向
上し、加工、組立等の高精度化の要求が著しく高まって
いる。
【0019】ところが、非接触でテーブル14を案内す
る磁気浮上構造の場合、浮上空間を高精度に維持するこ
とのみによって、即ち「浮上剛性」のみによって、テー
ブル14自体の位置決め精度を高めなければならない。
しかしながら、従来の磁気浮上移動装置10では、制御
側であらゆる工夫を凝らしたとしても、高い精度をどう
しても達成することができなかった。その原因について
本発明者が詳細に検討したところ、磁気浮上移動装置1
0に、構造上の面から大きく5つの問題が存在すること
が推測された。
【0020】第1に、3つ配置されるセンサ23におけ
る2つが、上方及び下方電磁石18、20に極めて接近
しており、磁界による影響を受け易く、計測誤差が増大
していた。又、上方電磁石18の発熱によって、隙間2
2の雰囲気温度が上昇し、これも隙間22本来の距離を
正確に計測することを困難にしていた。特に、浮上用に
用いられる上方電磁石18は容量が大きいために発熱量
が多く、誤差を更に増大させていた。
【0021】又、側方のセンサ27についても全く同様
であり、第1側方電磁石24に極めて接近している結
果、隙間26の計測誤差が増大していた。
【0022】第2に、図10に示されるように、上方電
磁石18の存在が邪魔となって、同センサ23の幅方向
Wの配置間隔Hを広くすることができなかった。幅方向
Wの外側程、テーブル14の幅方向Wの傾き(θx変位
量)が上下方向隙間22の変動量に大きく反映されるこ
とになるが、上記配置間隔Hを広くすることができない
結果、テーブル14のθx制御精度を高めることができ
なかった。
【0023】第3に、上方及び下方電磁石18、20
と、第1及び第2側方電磁石24、25が極めて接近す
ることにより、上下からの磁界と、側方からの磁界と
が、レール12内部で干渉していた。従って、上下方向
の隙間22の制御と、横方向の隙間26の制御とが互い
に影響し合うので、高精度な位置決めが困難となってい
た。例えば、上下方向隙間22を変化させるために上方
及び下方電磁石18、20の磁界の強さを変化させる
と、第1及び第2側方電磁石24、25の磁界にも影響
を与えてしまい、横方向隙間26も同時に制御しなけれ
ばならず、複雑な制御系が構成されていた。
【0024】第4に、上方電磁石18の磁界と、下方電
磁石20の磁界についても同様に、レール12内で干渉
していることが推測された。その結果、制御の非線形的
要因が増大して予想通りの上方引力F1、下方引力F2
を得ることができず、高精度の制御を困難にしていた。
又、図9に示されるように、上方及び下方電磁石18、
20の磁界Qが、レール12内を幅方向W通過して拡散
してしまい、磁界を弱めると共に非線形的要因を増大さ
せる原因となっていた。
【0025】第5に、リニアモータ28が推力を発生す
ると、可動子28Aが固定子28Bの磁界によって吸引
されて、テーブル14の高さ変動(いわゆる沈み込み)
が生じていた。
【0026】本発明者によって明らかにされた上記第1
〜第5の外乱要因が複雑に絡み合い、結局、テーブル1
4の高精度な位置決めが現実的に困難になっていたと考
えられる。
【0027】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、浮上位置決め制御の際に問題となる様々な外
乱要因を構造的に解消し、高精度な位置決めを可能にす
ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、レール
と、前記レールを挟み込むようにして配置されて該レー
ルの長手方向に相対案内されるテーブルと、該テーブル
に設けられて前記レールの上面に上方引力を作用させる
上方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの
下面に下方引力を作用させる下方電磁石と、前期テーブ
ルに設けられて前期上方引力及び下方引力により前記レ
ールの上面及び下面と前記テーブルとの間に確保される
上下方向隙間を計測するセンサと、を備える磁気浮上移
動装置において、前記上方又は下方電磁石の少なくとも
一方を、前記テーブル上の任意の仮想基準直線を境にし
て一方に位置する第1頂点、他方に位置する第2及び第
3頂点、から構成される第1仮想三角形の各頂点に配置
して、前記上下方向隙間を確保可能とし、前記センサ
を、前記仮想基準直線を境にして前記第1頂点と同側且
つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及びB頂点、
前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の
間に位置するC頂点、から構成される第2仮想三角形の
各頂点に対応させて配置したことにより、上記目的を達
成するものである。
【0029】レールに案内される磁気浮上移動装置は、
テーブルを安定浮上させること自体が大変困難であり、
まずその磁気浮上を実現することが出発点であった。従
って、姿勢を安定させるために、当初から電磁石のテー
ブルの4隅に4つ配置される構造が常識となっていた。
【0030】しかし、本発明者はセンサ及び電磁石の最
も合理的な配置について入念に再検討した。従来のよう
に、方形のテーブルに対して上方及び下方電磁石を4隅
に配置することは、今後求められるであろう高精度位置
決め・低コスト等の要求を、高いレベルで満足すること
がどうしてもできなかった。
【0031】そこで、自身の安定性が要求されるテーブ
ル自身に対して、電磁石を、敢えて第1仮想三角形の頂
点にし、更に、この電磁石が配置される第1仮想三角形
に対して、底辺と頂点の位置関係が反対となる第2仮想
三角形の各頂点に対応させてセンサを配置するようにし
た。なお、各頂点に対応させて配置される電磁石は必ず
しも「1個」である必要はない。この結果、仮想基準線
に対して一方サイドには2個(2個所)の電磁石と1個
(1個所)のセンサが配置され、他方サイドには1個
(1個所)の電磁石と2個(2個所)のセンサが配置さ
れ、それらの組合せによって極めて合理的なテーブルの
位置決めが可能になる。
【0032】このようにすると、具体的に以下のような
作用が得られる。
【0033】(1)電磁石とセンサとの設置空間の干渉
が防止される。つまり、電磁石、センサの各々を周囲に
余裕を持って設置することができるようになり、より好
ましい位置にそれぞれ設置できる。例えば、センサに関
して言えば、検出感度を高めるために案内中心(レール
センタ)からできるだけ離れた位置(つまりテーブル内
領域のできるだけ外側)に配置することができ、テーブ
ルが何らかの外部衝撃で傾いた場合、その高さ変動が大
きく現われるテーブルの縁側でその変動を計測すること
ができる。なお、従来は、できるだけ外側にセンサを配
置しようとしても電磁石にその場所を占領されており配
置することができなかった。
【0034】同様に、電磁石側もセンサ配置を考慮する
ことなく、より好ましい配置、より好ましい電磁石の大
きさを設定することができるようになり、安定性の面で
好ましいといえる。テーブル内領域のできるだけ外側に
電磁石を配置できる。従って、上方、下方の一方が理論
上の最小数(3個)であっても安定性の低下に直結する
ことにならず、むしろ高精度な制御によって(下記
(2)参照)、テーブルを十分に安定浮上させることが
できる。このことは本発明者によって実際に確認済みで
ある。
【0035】(2)上記(1)に関連して、電磁石とセ
ンサとの間隔を大きく確保することができるようにな
り、電磁石の磁界の影響あるいは発熱の影響によるセン
サの計測誤差が大幅に低減されて高精度の制御が達成さ
れる。又、磁気浮上のように非線形が強く現われる制御
システムの場合には、その駆動源である電磁石の数が少
ないほど、非線形の誤差の累積量を小さく押さえること
ができるようになる。(1)、(2)のメリットが合理
的に作用した結果、実質的にテーブルを磁気浮上させる
ことができる構造となっている。
【0036】(3)各頂点位置に電磁石を1個のみ配置
するようにした場合は、電磁石の数を少なくすることが
できる。これは、上記(1)、(2)を達成しようとし
た最終的な結果として得られたものであるが、製造コス
トの主要部分を占める電磁石の数が低減されることで大
幅にコストを低減することができるようになり、市場に
おける価格競争力を向上させることができる。
【0037】なお、上記の思想の下、第1及び第2仮想
三角形の配置の基準となる上記仮想基準線は、テーブル
上の如何なる方向でも構わないが、好ましくは、前記仮
想基準線を前記テーブルの案内中心線とすることで、該
案内中心線の一方には前記第1頂点、A頂点、B頂点が
位置し、他方には前記第2、第3頂点、C頂点が位置し
ているようにする。
【0038】これは、一見、電磁石、センサ共に案内中
心線を基準にして非対称に配置されることになり不合理
に感じられるが、しかしながら、これは本発明が数々の
検証の結果で得られたものであり、実際に極めて安定し
た磁気浮上が可能となる。推測ではあるが、その一要因
として、案内中心線上に電磁石が配置されないことか
ら、テーブルのレール長手方向の傾き及びレール幅方向
の傾きの双方に対して、常に「3個所の総ての」電磁石
によって姿勢制御されることが挙げられる。
【0039】なお、このようにすればレールの中心線近
傍にテーブルからの浮上用磁界が作用することが防止さ
れ、そのレール上及びテーブル上の領域を利用して、駆
動用のリニアモータを案内中心線近傍に配設することも
できるようになる。
【0040】なお、上方及び下方電磁石のどちらを第1
仮想三角形の頂点に配置するかは限定されないが、例え
ば、センサの設置面との兼ね合いから、そのセンサと干
渉が生じ易い側に設定されることが好ましい。勿論、上
方、下方電磁石の双方を第1仮想三角形の頂点に配置さ
せてもよいが、その一方で、上下の電磁石を対向させる
ことに限定されない。例えば、上下の電磁石の数が異な
ったり、上下で異なる配置を採用しても良い(詳細は後
述)。
【0041】又本第2発明は、レールと、前記レールを
挟み込むようにして配置されて該レールの長手方向に相
対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記
レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前
記テーブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を
作用させる下方電磁石と、前記テーブルに設けられて前
記レールの一方の側面に第1側方引力を作用させる第1
側方電磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの
他方の側面に第2側方引力を作用させる第2側方電磁石
と、を備え、前記上方引力及び下方引力により、前記レ
ールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙
間を確保し、さらに、前期第1側方引力及び第2側方引
力により、前記レールの両側面と前記テーブルとの間に
横方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、前記
上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テーブル
上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂点、他
方に位置する第2及び第3頂点、から構成される第1仮
想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前記上下
方向隙間を確保可能とし、前記案内中心線を境にして前
記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置する
X頂点及びY頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該
第2及び第3頂点の間に位置するZ頂点、から構成され
る第3仮想三角形における前記X頂点及びY頂点に前記
第1側方電磁石をそれぞれ配置する共に、前記Z頂点に
前記第2側方電磁石を配置したことにより、上記目的を
達成するものである。
【0042】これは、第1発明と同様な思想の下で案出
されたものである。
【0043】従来、テーブルの姿勢を安定させる観点か
ら、レール幅方向にテーブルを位置決めする第1及び第
2側方電磁石も、当初から「対(組)」となった対向状
態で合計4個所に配置されることが常識であった。これ
も、一般的に制御が簡単であり、高精度に位置決めがで
きると考えられていたからである。
【0044】しかし、本発明者による詳細な検討の結
果、その配置が、上方及び下方電磁石との関係で必ずし
も良好であるとは言えないことを見出した。
【0045】本第2発明は、第1仮想三角形の頂点に対
応させて上方及び下方の一方の電磁石が配置され、更
に、その第1仮想三角形と、底辺と頂点の位置関係が反
対となる第3仮想三角形の各頂点に対応させて、第1、
第2側方電磁石が配置される。この結果、以下のような
メリットを得ることができる。
【0046】(a)上方、下方電磁石と、側方電磁石と
が交互に配置されるので、両者の距離が従来より長く確
保され、上方、下方電磁石の磁力線と側方電磁石の磁力
線との干渉が大幅に低減される。その結果、例えば一方
の磁界が他方の磁界を弱めてしまったり、共に強め合っ
て予定以上の磁界が発生することが防止されるので制御
外乱が大幅に低減し、第1及び第2側方電磁石が合計3
個所に配置される構成であっても、安定した高精度の磁
気浮上制御が可能となる。これも、本発明者によって実
証済みである。
【0047】(b)上記(a)で説明したように、上
方、下方電磁石と側方電磁石の磁気干渉が構造的に低減
されるので、テーブルやレールをコンパクトにすること
ができる。つまり、従来は、磁気干渉は当然発生するも
のであり、レール及びテーブルを「幅方向に広げて」両
者の距離を少しでも確保しようとする努力がなされてい
たが、本第2発明ではその必要が無くなる。
【0048】(c)上方、下方電磁石及び側方電磁石の
個数が少なくて済むので、製造コストが大幅に削減され
る。又、電磁石の総個数を少なくすることができるおか
げで、電磁石と引力の非線形性誤差の累積量が低減する
と共にテーブルの総重量が減少し、高精度な制御が可能
となる。従って、外乱による変位変動に柔軟に対応でき
る磁気浮上移動装置を得ることができるようになる。
【0049】なお、このように構成する場合、前記レー
ルの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を計測可能
な側方センサを、前記テーブルにおける前記第2側方電
磁石の案内中心線方向両外側に配置することが好まし
い。第2側方電磁石を1つにしたことを有効利用し、そ
の外側に側方センサを配置すれば、第2側方電磁石の磁
気外乱や発熱による計測誤差を低減させることができ
る。
【0050】なお、上記第1及び第2発明は、勿論組み
合わせることが可能である。具体的にそのような磁気浮
上移動装置は、前記上方又は下方電磁石の少なくとも一
方を、前記テーブル上の案内中心線を境にして一方に位
置する第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、か
ら構成される第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記
レールとの前記上下方向隙間を確保可能とし、前記セン
サを、前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且
つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及びB頂点、
前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の
間に位置するC頂点、から構成される第2仮想三角形の
各頂点に対応させて配置し、前記案内中心線を境にして
前記第1頂点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置す
るX頂点及びY頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ
該第2及び第3頂点の間に位置するZ頂点、から構成さ
れる第3仮想三角形における前記X頂点及びY頂点に前
記第1側方電磁石をそれぞれ配置すると共に、前記Z頂
点に前記第2側方電磁石を配置し、前記レールの側面と
前記テーブルとの前記横方向隙間を計測可能な2つの側
方センサを、前記テーブルにおける前記第2側方電磁石
の前記案内中心線方向両外側に配置する(本第3発
明)。
【0051】以上の思想は、更に、上方及び下方電磁石
の関係にも適用することができる。
【0052】本第4発明は、レールと、前記レールを挟
み込むように配置されて該レールの長手方向に相対案内
されるテーブルと、該テーブルに設けられて前記レール
の上面に上方引力を作用させる上方電磁石と、前記テー
ブルに設けられて前記レールの下面に下方引力を作用さ
せる下方電磁石と、を備え、前記上方引力と下方引力に
より前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に
隙間を確保する磁気浮上移動装置において、前記上方電
磁石と前記下方電磁石を、少なくとも一部分において上
下で対向しない位置に配設して上記目的を達成するもの
である。
【0053】既に繰り返して述べたが、従来は、上方及
び下方電磁石は、テーブルの4隅且つ上下対向状態で計
8個所配置されていた。これは、レールに対してテーブ
ルを磁気浮上させる際の不安定性を防止するために、当
初から欠くことのできない構成として採用されてきてい
る。
【0054】しかし、その構成は外観上合理的に感じる
が、その一方で、一見しただけでは分からないデメリッ
トによって、思った通りの効果が得られていない可能性
を本発明者は知得した。
【0055】そこで常識を覆して、上方及び下方電磁石
における少なくとも一部を「対向状態にしない」ことに
よって多くのメリットが得られ、結局、十分に安定した
磁気浮上が可能であることに想到した。これは、この非
対向の部分をあえて創出することで以下のようなメリッ
トが得られるからである。
【0056】(ア)電磁石の配置の制約が解かれ、セン
サとの距離、センサ自体の設置場所等を十分に考慮した
上で電磁石を配置することが可能となり、制御精度を高
めることができるようになる。
【0057】(イ)上方及び下方電磁石の(レール内で
の)磁気干渉が低減されて非線形的な外乱量が低減し、
同様に制御精度を高めることができるようになる。この
(ア)、(イ)のメリットが同時に得られることで、下
方引力と上方引力が対となっていないことによるマイナ
ス面を十分に補うことができるようになる。
【0058】この場合、前記上方電磁石又は前記下方電
磁石の一方が2個配置されていると共に、他方が仮想三
角形の頂点位置に計3個配置されるようにしてもよい。
このように「対」という制約から解放されて、磁石の数
を減少させれば、テーブル上の残りの空きスペースを有
効活用することができるようになり、例えば、本第1発
明を容易に適用することもできるようになる。又、電磁
石の個数が大幅に低減されるので、制御システムが簡略
化されてる共にテーブルの総重量が減少して高応答・高
精度の制御が可能になる。
【0059】又、更に進めて、前記上方電磁石又は前記
下方電磁石の一方が1個配置されていると共に、他方が
仮想三角形の頂点位置に3個配置されるようにしてもよ
い。
【0060】上記のような思想は、磁気干渉を低減させ
ることを着眼点の1つとしていたが、これは、下記のよ
うにレール側からとらえて解決を図ることができる。
【0061】具体的に本第5発明は、レールと、前記レ
ールを挟み込むようにして配置されて該レールの長手方
向に相対案内されるテーブルと、該テーブルに設けられ
て前記レールの上面に上方引力を作用させる上方電磁石
と、前記移動テーブルに設けられて前記レールの下面に
下方引力を作用させる下方電磁石と、を備え、前期上方
引力と下方引力により前記レールの上面及び下面と前記
テーブルとの間に上下方向隙間を確保する磁気浮上移動
装置において、前記レールを案内中心線を基準として幅
方向に2分割し、一方の前記レール片に印加される磁気
が他方のレール片に漏れることを抑制して上記目的を達
成するものである。
【0062】レールによってテーブルから相対案内され
るこの種の装置の場合、テーブルに設置される種々の電
磁石からレールに対して複数の磁気が発せられている
が、従来は、その磁界の干渉については何等問題視され
ていなかった。本発明者は、その磁界の干渉(センサと
の干渉も含めて)を低減させることを着想の1つとし
て、上記第1〜第4発明によってテーブル構造によって
解決を図っているが、更に検討を進めたところレール側
でも解決を図ることができることに気が付いた。
【0063】本第5発明によれば、レールが案内方向中
心を境に2分割されるので、従来、案内中心線を越えて
(不必要に)往来していた磁界が、この案内中心線を境
にして分断される。従って、案内中心線を境にして両側
に配設されているテーブル上の電磁石が、分割されて独
立した各レール片に対して磁界を作用させることがで
き、磁気の干渉や漏れが低減されて制御外乱を減少させ
ることができる。
【0064】特に、このようにレールを2分割する場合
には、前記分割した2つの前記レール片の内側面のそれ
ぞれに固定子を設置すると共に、該2つの固定子の間
に、前記テーブルに設置される可動子を挿入してリニア
モータを構成し、該リニアモータが、前記レールに対し
て前記テーブルを相対的に移動させる役目と前記磁気の
漏れをより防止する役割とを兼ねるようにすることが好
ましい。
【0065】このようにすれば、駆動源としてのリニア
モータ自体が更に磁界の漏れを低減させることができ、
更に、レール自体をコンパクトに構成することができ
る。
【0066】又、2分割されるレールの構造を利用し
て、リニアモータが、2つの固定子の間に可動子が挿入
された「縦型配置」になっている。その結果、横型配置
のリニアモータの際に生じるテーブルの高さ変動を低減
させることができるようになる。又、2つの固定子によ
る駆動方式を採用しているので両者の引力が打ち消し合
い、レール幅方向の変動もほとんど防止されている。な
お、本第5発明は、テーブル側によって解決を図ろうと
する第1〜第4発明と組み合わせると、より優れた結果
を得ることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
実施の形態の例について詳細に説明する。
【0068】図1に、本発明の第1実施形態に係る磁気
浮上移動装置100の構成を示す。この磁気浮上移動装
置100は、レール112と、このレール112を挟み
込むようにして配置されるテーブル114と、を備えて
おり、テーブル114は、レール112の長手方向(図
1の座標軸ではx軸方向)に案内される。
【0069】図2に示されるように、レール112は平
板状の部材であり、断面が逆T字となるレールベース1
16によって下側から支持されている。従って、レール
112とレールベース116とを組み合わせると、断面
が横H字形状となる。なお、レール112は平板状部材
に限定されるものではないが、テーブル114が浮上で
きる程度に磁界を作用させることができる面領域が必要
となる。
【0070】テーブル114は、板状の部材でありレー
ル112の上面112Aと平行する上側ベース114A
と、このベース114Aの幅方向W(y軸方向)両端縁
に下方に向かって連結される側面板114Bと、この側
面板114Bの下端縁に連結されてレール112の下面
112Bと平行する下側ベース114Cと、を備える。
従って、上側及び下側ベース114A、114Cによっ
てレール112を上下から挟み込んだ構造である。
【0071】ここまでは、従来の磁気浮上移動装置10
とほとんど同様である。
【0072】図1に戻って、テーブル114の上側ベー
ス114Aには、案内中心線R上、且つ幅中心線E上
(即ちテーブル114の中心)に1つの上方電磁石11
8が設置される。又、下側ベース114Cには、案内中
心線Rを境にして一方に位置する第1頂点141、他方
に位置する第2及び第3頂点142、143、から構成
される第1仮想三角形140の各頂点に下方電磁石12
0が配置されている。なお、第1頂点141は、幅中心
線E上に位置しており、第2及び第3頂点142、14
3は、この幅中心線Eを境にして同距離に配置されてい
る。
【0073】上方電磁石118がレール112の上面1
12Aに上方引力F1を作用させると共に、下方電磁石
120がレール112の下面112Bに下方引力F2を
作用させる。この上方引力F1、下方引力F2、テーブ
ル114の(各電磁石等を含む)自重、の三者の総合バ
ランスにより、レール112の上面112A及び下面1
12Bと、テーブル114との間に上下方向の隙間12
2が平面的に確保され、結果として、レール112に対
してテーブル114が磁気浮上する(図2参照)。
【0074】この隙間122を計測するセンサ123
は、上側ベース114Aにおける第2仮想三角形145
の各頂点(A、B、C)に対応させて3つ配置される。
この第2仮想三角形145は、案内中心線Rを境にし
て、上記第1仮想三角形140の第1頂点141と同側
且つこの第1頂点141を挟むようにしてA頂点及びB
頂点が位置しており、又、上記第2及び第3頂点14
2、143と同側且つこの第2及び第3頂点142、1
43の間にC頂点が位置している。なお、A頂点及びB
頂点は、幅中心線Eを境とした両側に同距離に位置し、
C頂点はこの幅中心線E上に位置する。又、このセンサ
123は、下側ベース114C側に設置することも可能
である。
【0075】又、テーブル114における一方の側面板
114Bには、レール112の一方の側面112Cに第
1側方引力S1を作用させる2つの第1側方電磁石12
4が設置され、又、他方の側面板114Bには、レール
112の他方の側面112Cに第2側方引力S2を作用
させる1つの第2側方電磁石125が設置される。
【0076】具体的にこれらの第1及び第2側方電磁石
124、125は、第3仮想三角形146の頂点(X、
Y、Z)に配設される。第1側方電磁石124が設置さ
れるX頂点及びY頂点は、案内中心線Rを境にして第1
仮想三角形140の第1頂点141と同側且つこの第1
頂点141を挟むように位置している。第2側方電磁石
125が設置されるZ頂点は、第2及び第3頂点14
2、143と同側且つこの第2及び第3頂点142、1
43の間(詳細には中間)に位置している。
【0077】この第1及び第2側方引力S1、S2のバ
ランスによって、レール112の両側面112Cと側面
板114Bとの間に横方向隙間126が確保されて相互
の接触が防止されている。
【0078】又、側面板114Bには、横方向隙間12
6を計測可能な2つの側方センサ127が、第2側方電
磁石125の案内中心線R方向両外側に配置され、その
計測値を制御装置にフィードバックする。このようにす
ると、第2側方電磁石125と側方センサ127との距
離が大きくなり、磁気外乱及び発熱による計測誤差が低
減される。
【0079】この磁気浮上移動装置100では、従来の
磁気浮上移動装置10と全く同様に横型配置されたリニ
アモータ28が駆動装置として採用されている。従っ
て、重複説明を避けるために、リニアモータ28に関し
ては従来の磁気浮上移動装置10と同一の符号を付して
構成・作用等の説明を省略する。この横型配置を採用し
た理由は、図2に示されるように上方電磁石118が
「1つ」であり、この磁界Pがレール112内を幅方向
に通過できるようにするためである。
【0080】次に、各電磁石118、120、124、
125の構成について説明する。
【0081】図3に示されるように、これらの電磁石
は、コ字状に屈曲された鉄心130の一部に永久磁石1
31が組み込まれており、この鉄心130の両端にコイ
ル132が巻き付けられた「複合磁石構造」である。コ
イル132に電圧をかけない場合であっても、永久磁石
131によるバイアス磁界Q1が生じており、更に、コ
イル132に電圧eをかけて電流iを流した場合、バイ
アス磁界Q1に重畳する磁界Q2が発生する。この磁界
Q1、Q2によって、レール112が吸引力fmを受け
て吸引される。
【0082】この複合磁石構造の電磁石における、吸引
力fmとコイル132に流す電流iとの関係(実線A)
を図4に示す。なお、従来の通常の電磁石(図12参
照)における吸引力fmとコイル32に流す電流iとの
関係(点線B)も比較例として参考に示しておく。
【0083】図4からも明らかなように、複合磁石構造
の電磁石は、従来の電磁石よりも非線形性が大幅に弱め
られる傾向にあり、言い換えれば、従来よりも更に1次
関数(線形関数)に近付いている。従って、線形近似し
て制御した場合であってもその近似誤差を大幅に小さく
することができる。又、非線形の2次関数のまま制御す
ることも可能であり(非線形補償という)、この各電磁
石では実際にそのように制御されている。
【0084】次に、作用等について説明する。
【0085】この種の装置は、従来からテーブル114
を安定浮上させること自体が大変困難であり、まずはそ
れを実現することが出発点であった。従って、姿勢を安
定させるために当初から電磁石の数は4隅に4つの対称
構造が常識となっていた。
【0086】しかし本磁気浮上移動装置100はその常
識を覆し、自身の安定性が要求されるテーブル114自
身に対して、下方電磁石120を(安定性の面では)非
常識とも考えられる第1仮想三角形140の頂点に配置
し、更に、この第1仮想三角形140に対して底辺と頂
点の位置関係が反対となる第2仮想三角形145の各頂
点にセンサ123を配置した。
【0087】このようにすると、下方電磁石120とセ
ンサ123と磁気干渉が防止される。その結果、移動案
内中心線Rからできるだけ離れた相互間距離Hを確保し
て(つまりテーブル114内領域のできるだけ外側に)
センサ123を配置することができ、テーブル114が
何らかの外部衝撃で傾いた場合、その高さ変動が大きく
現われるテーブル114の縁側で、その変動をより正確
に計測することができる。
【0088】同様に、下方電磁石120側も、センサ1
23から離れた位置に設置することができるので、磁気
の影響を考慮することなく大容量の電磁石を選択するこ
とができるようになる。その結果、理論上の最小数(3
個)であっても安定性の低下に直結することにならず、
むしろシンプル且つ高精度な制御によってテーブル11
4を十分に安定浮上させることができる。
【0089】なお、本実施形態では上方電磁石118は
「1つ」であるが、勿論、仮に上方電磁石118を第1
仮想三角形140の頂点に3つ配置してもよく、上記内
容に関連して、上方電磁石118とセンサ123との間
隔を大きく確保することができるようになる。この結
果、磁界の影響及び発熱の影響によるセンサ123の計
測誤差が大幅に低減されて、高精度の制御が達成され
る。
【0090】更に、案内中心線Rを境として左右に電磁
石118、120やセンサ123が振り分けられること
から、テーブル114のレール長手方向及びレール幅方
向の傾きの双方に対して、常に「3個の総ての」下方電
磁石120によって姿勢制御することができ、極めて安
定した磁気浮上が可能となる。
【0091】又、第1仮想三角形140の底辺と頂点の
位置関係が反対となる第3仮想三角形146の各頂点
に、第1、第2側方電磁石124、125が(合計3
つ)配置されるので、これらと上方及び下方電磁石11
8、120との距離が従来より大幅に長く確保され、上
方、下方電磁石118、120の磁力線と側方電磁石1
24、125の磁力線とのレール112内での干渉が大
幅に低減される。その結果、例えば一方の磁界が他方の
磁界を弱めてしまったり、共に強め合って予定以上の磁
界が発生することが防止されるので、制御外乱が大幅に
減少して安定した高精度の磁気浮上制御が可能となる。
【0092】上方、下方電磁石118、120と第1、
第2側方電磁石124、125がレール長手方向に間隔
を空けて配置されるので、レール幅方向に間隔を空ける
必要がなくなり、テーブル114やレール112をコン
パクトにすることができる。
【0093】又、結果として側方電磁石124、125
の個数、上方及び下方電磁石118、120の個数を少
なくすることができる。この結果、テーブル114の総
重量が軽減されて、低消費電力で応答性の高い磁気浮上
制御が可能となる。更に電磁石の個数の減少により、各
電磁石における非線形性誤差の累積量が低減することも
制御の高精度化に貢献する。
【0094】ところで、本第1実施形態の磁気浮上移動
装置100における上方及び下方電磁石118、120
の配置については、上方電磁石118と下方電磁石12
0の全部が「上下で対向していない」という特徴を有し
ている。このようにしたのは、「対向させる」という既
成概念から発生する配置的な制約から解放し、センサ1
23との距離、センサ123自体の最適場所等を十分に
考慮した上で、電磁石118、120を柔軟に配置する
ためである。この結果として本磁気浮上移動装置100
では、上方電磁石118を1つにすることができたた
め、センサ123の配置スペースが飛躍的に増大し、最
適な配置によって制御精度を高めることができた。
【0095】更に、上方及び下方電磁石118、120
の(レール112内での)磁気干渉が低減されるので、
外乱量が低減して制御精度、応答性を高めることができ
るようになる。なお、全部の上方、下方電磁石118、
120が対向していない場合に限定されず、少なくとも
一部分において対向させないようにしてもよい。
【0096】又、常に上下で「対」としていた従来の配
置構造と比較して、上方電磁石が1つ、下方電磁石が3
つとなり電磁石の個数が大幅に低減される。その結果、
既に述べたが、テーブル114の総重量が減少する。こ
れも、「必ずしも対向させる必要がない」という新たな
思想が展開された結果として得られたものである。
【0097】なお、以上の説明において、上方、下方電
磁石118、120等において用いた「上」、「下」
は、鉛直上方、鉛直下方を意味するものではなく、側面
等との関係で便宜上定めたものである。従って、勿論、
レール112を鉛直方向に配置して、鉛直方向にテーブ
ル114を移動させることも可能である。又、上記の
「上」が実際には下側に位置するような態様、即ちテー
ブル114を反転させた状態での使用も可能である。
【0098】次に、本発明の第2実施形態に係る磁気浮
上移動装置200を示す。なお、以下に具体的に説明す
る部分を除いては、図1〜図4で示した第1実施形態の
磁気浮上移動装置100とほぼ同様の構成であるので、
同一又は類似する部分・部材については下二桁を該磁気
浮上移動装置100と同じ符号を付することにより構成
・作用等の説明は省略する。
【0099】図5に示されるように、この磁気浮上移動
装置200は、テーブル214における上側ベース21
4Aに上方電磁石260が2つ配置されている。詳細に
は、案内中心線Rを境とした両側であって幅中心線E上
に配置され、それらは、センサ223が配置される第2
仮想三角形245の内部に位置している。これは、セン
サ223と上方電磁石260との配置的な干渉を防止
し、磁気及び発熱による計測誤差を低減させるためであ
る。なお、この2つの上方電磁石260と下方電磁石2
20は「対向していない」状態で配置されており、双方
の磁界ができる限り干渉しないように配慮がなされてい
る。
【0100】レール270は、図6に示されるように、
案内中心線Rを境にして幅方向Wに2分割された第1及
び第2レール片270A、270Bによって構成されて
おり、各レール片270A、270Bがレールベース2
16によってそれぞれ支持されている。
【0101】第1及び第2レール片270A、270B
の間には、リニアモータ280が縦型配置されている。
詳細には、第1及び第2レール片270A、270Bの
各対向面272に固定子282が対向状態で設置されて
おり、この2つの固定子282の間に、テーブル214
に設置される可動子284が挿入された構造である。固
定子282は、図7に拡大して示されるように、三相
(U、V、W)のコイルによって構成されると共に、可
動子284は導電体によって構成され、誘導モータとし
て所定の推力を発生するようになっている。なお、可動
子284側をコイルとしてもよく、又直流であれば一方
をコイル、他方を磁石として同期モータとして機能させ
てもよい。
【0102】このリニアモータ280は案内中心線R方
向の推力を発生し、それによってテーブル214がレー
ル270に対して相対的に移動するようになっている。
又、上方及び下方電磁石260、220からレール27
0に印加される磁界が、2分割されたレール片270
A、270Bの間を互いに往来しようとするが、その間
にリニアモータ280が存在しているので、磁界の往来
(漏れ)を妨げる(「妨害部材」としての機能する)よ
うになっている。
【0103】このようにすれば、駆動源であるリニアモ
ータ自体を妨害部材として利用することによって、レー
ル自体をコンパクトに構成することができる。
【0104】この磁気浮上移動装置200によれば、レ
ール270が案内中心線Rを境に2分割され、その間に
リニアモータ280が設置されるので、従来、一方で閉
じているべき磁気が案内中心線R(レールセンタ)を越
えて(不必要に)往来することを防止できる。従って、
第1実施形態の同等の効果に加えて、例えば2つの上方
電磁石260が、各レール片270A、270Bに対し
て独立して(閉じられた磁気回路中に)磁界を作用させ
ることができ、磁気の漏れが低減されて引力の低下を防
止することができる。
【0105】更に、リニアモータ280が、2つの固定
子282の間に可動子284が挿入された「縦型配置」
になっている。その結果、横型配置のリニアモータの際
に生じた「推力によるテーブル214の高さ変動」を低
減させることができる。又、2つの固定子282による
駆動方式を採用しているので、固定子282と可動子2
84間の引力が相殺され、テーブル214のレール幅方
向の変動もほとんど防止されている。
【0106】なお、本第1、第2実施形態では、第1仮
想三角形の頂点等が、「案内中心線R」を境として振り
分けられている場合に限って示したが、本発明はそれに
限定されず任意の仮想基準直線であればよい。なぜな
ら、この仮想基準直線は、第1、第2、第3仮想三角形
の関係を規定するものあれば十分だからである。又、広
く知られているように、この磁気浮上移動装置は、テー
ブルを固定して、レールを移動させることも可能であ
り、そのような利用態様であっても構造的に同等であれ
ば本発明の範疇に属するものである。
【0107】又、ここでは第1、第2実施形態を示した
が、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、これらの
各部分等を適宜組み合わせた実施形態も存在し、更に、
今回示した形態以外の各種実施形態も存在する。
【0108】なお、明細書全文に表われてくる部材の形
容(機能・形状)はあくまで例示であって、これらの記
載に限定されるものではない。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、構造上の工夫から位置
決め精度を大幅に高めることができるようになり、又そ
れに関連して消費電力の低減、製造コストの低減が達成
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る磁気浮上移動装置
を示す上面図
【図2】図1のII−II断面図
【図3】同磁気浮上移動装置に適用される電磁石の構造
を示す模式図
【図4】同電磁石の特性を示す線図
【図5】本発明の第2実施形態に係る磁気浮上移動装置
を示す上面図
【図6】図5のVI−VI断面図
【図7】同磁気浮上移動装置に用いられるリニアモータ
の構造を示す斜視図
【図8】従来の磁気浮上移動装置の全体構成を模式的に
示す斜視図
【図9】図8のIX−IX断面図
【図10】同磁気浮上移動装置の上面図
【図11】同磁気浮上移動装置に用いられるリニアモー
タの構造を示す斜視図
【図12】同磁気浮上移動装置に用いられる電磁石の構
成を示す拡大図
【符号の説明】
100、200…磁気浮上移動装置 112、270…レール 114、214…テーブル 118、260…上方電磁石 120、220…下方電磁石 122、222…隙間 123、223…センサ 124、224…第1側方電磁石 125、225…第2側方電磁石 126、226…横方向隙間 127、227…側方センサ 128、280…リニアモータ 128A、284…可動子 128B、282…固定子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02N 15/00 H02N 15/00 Fターム(参考) 3F021 AA07 BA02 CA02 DA04 DA07 5F031 CA02 CA05 GA65 5H641 BB06 BB07 BB19 GG02 GG07 GG08 HH03 HH06 JA07 JA14 JB06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レールと、前記レールを挟み込むようにし
    て配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテー
    ブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上
    方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設け
    られて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電
    磁石と、前期テーブルに設けられて、前期上方引力及び
    下方引力により前記レールの上面及び下面と前記テーブ
    ルとの間に確保される上下方向隙間を計測するセンサ
    と、を備える磁気浮上移動装置において、 前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テー
    ブル上の任意の仮想基準直線を境にして一方に位置する
    第1頂点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成
    される第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記上下方
    向隙間を確保可能とし、 前記センサを、前記仮想基準直線を境にして前記第1頂
    点と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及
    びB頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び
    第3頂点の間に位置するC頂点、から構成される第2仮
    想三角形の各頂点に対応させて配置したことを特徴とす
    る磁気浮上移動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記仮想基準直線を前記テーブルの案内中心線とするこ
    とで、該案内中心線の一方には前記第1頂点、A頂点、
    B頂点が位置し、他方には前記第2頂点、第3頂点、C
    頂点が位置していることを特徴とする磁気浮上移動装
    置。
  3. 【請求項3】レールと、前記レールを挟み込むようにし
    て配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテー
    ブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上
    方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設け
    られて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電
    磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの一方の
    側面に第1側方引力を作用させる第1側方電磁石と、前
    記テーブルに設けられて前記レールの他方の側面に第2
    側方引力を作用させる第2側方電磁石と、を備え、前期
    上方引力及び下方引力により、前記レールの上面及び下
    面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保し、さら
    に、前期第1側方引力及び第2側方引力により、前記レ
    ールの両側面と前記テーブルとの間に横方向隙間を確保
    する磁気浮上移動装置において、 前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テー
    ブル上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂
    点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成される
    第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前
    記上下方向隙間を確保可能とし、 前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第
    1頂点を挟むように位置するX頂点及びY頂点、前記第
    2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位
    置するZ頂点、から構成される第3仮想三角形における
    前記X頂点及びY頂点に前記第1側方電磁石をそれぞれ
    配置する共に、前記Z頂点に前記第2側方電磁石を配置
    したことを特徴とする磁気浮上移動装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記レールの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を
    計測可能な2つの側方センサを、前記テーブルにおける
    前記第2側方電磁石の案内中心線方向両外側に配置した
    ことを特徴とする磁気浮上移動装置。
  5. 【請求項5】レールと、前記レールを挟み込むようにし
    て配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテー
    ブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上
    方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設け
    られて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電
    磁石と、前記テーブルに設けられて前記レールの一方の
    側面に第1側方引力を作用させる第1側方電磁石と、前
    記テーブルに設けられて前記レールの他方の側面に第2
    側方引力を作用させる第2側方電磁石と、を備え、前期
    上方引力及び下方引力により、前記レールの上面及び下
    面と前記テーブルとの間に上下方向隙間を確保し、さら
    に、前期第1側方引力及び第2側方引力により、前記レ
    ールの両側面と前記テーブルとの間に横方向隙間を確保
    する磁気浮上移動装置において、 前記上方又は下方電磁石の少なくとも一方を、前記テー
    ブル上の案内中心線を境にして一方に位置する第1頂
    点、他方に位置する第2及び第3頂点、から構成される
    第1仮想三角形の各頂点に配置して、前記レールとの前
    記上下方向隙間を確保可能とし、 前記センサを、前記案内中心線を境にして前記第1頂点
    と同側且つ該第1頂点を挟むように位置するA頂点及び
    B頂点、前記第2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第
    3頂点の間に位置するC頂点、から構成される第2仮想
    三角形の各頂点に対応させて配置し、 前記案内中心線を境にして前記第1頂点と同側且つ該第
    1頂点を挟むように位置するX頂点及びY頂点、前記第
    2及び第3頂点と同側且つ該第2及び第3頂点の間に位
    置するZ頂点、から構成される第3仮想三角形における
    前記X頂点及びY頂点に前記第1側方電磁石をそれぞれ
    配置する共に、前記Z頂点に前記第2側方電磁石を配置
    し、 前記レールの側面と前記テーブルとの前記横方向隙間を
    計測可能な2つの側方センサを、前記テーブルにおける
    前記第2側方電磁石の前記案内中心線方向両外側に配置
    したことを特徴とする磁気浮上移動装置。
  6. 【請求項6】レールと、前記レールを挟み込むようにし
    て配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテー
    ブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に上
    方引力を作用させる上方電磁石と、前記テーブルに設け
    られて前記レールの下面に下方引力を作用させる下方電
    磁石と、を備え、前記上方引力と下方引力により前記レ
    ールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下方向隙
    間を確保する磁気浮上移動装置において、 前記上方電磁石と前記下方電磁石を、少なくとも一部分
    において上下で対向しない位置に配設したことを特徴と
    する磁気浮上移動装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記上方電磁石と前記下方電磁石の全部が、上下で対向
    しない位置に配設されていることを特徴とする磁気浮上
    移動装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7において、 前記上方電磁石と前記下方電磁石の一方が2個配置され
    ていると共に、他方が仮想三角形の頂点位置に3個配置
    されていることを特徴とする磁気浮上移動装置。
  9. 【請求項9】請求項6又は7において、 前記上方電磁石と前記下方電磁石の一方が1個配置され
    ていると共に、他方が仮想三角形の頂点位置に3個配置
    されていることを特徴とする磁気浮上移動装置。
  10. 【請求項10】レールと、前記レールを挟み込むように
    して配置されて該レールの長手方向に相対案内されるテ
    ーブルと、該テーブルに設けられて前記レールの上面に
    上方引力を作用させる上方電磁石と、前記移動テーブル
    に設けられて前記レールの下面に下方引力を作用させる
    下方電磁石と、を備え、前記上方引力と下方引力により
    前記レールの上面及び下面と前記テーブルとの間に上下
    方向隙間を確保する磁気浮上移動装置において、 前記レールを案内中心線を基準として幅方向に2分割
    し、一方の前記レール片に印加される磁気が他方のレー
    ル片に漏れることを抑制したことを特徴とする磁気浮上
    移動装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、 前記分割した2つの前記レール片の内側面のそれぞれに
    固定子を設置すると共に、該2つの固定子の間に、前記
    テーブルに設置される可動子を挿入してリニアモータを
    構成し、 該リニアモータが、前記レールに対して前記テーブルを
    相対的に移動させる役目と前記磁気の漏れをより防止す
    る役割とを兼ねるようにしたことを特徴とする磁気浮上
    移動装置。
JP2000299584A 2000-09-29 2000-09-29 磁気浮上移動装置 Expired - Fee Related JP3793013B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000299584A JP3793013B2 (ja) 2000-09-29 2000-09-29 磁気浮上移動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000299584A JP3793013B2 (ja) 2000-09-29 2000-09-29 磁気浮上移動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002104656A true JP2002104656A (ja) 2002-04-10
JP3793013B2 JP3793013B2 (ja) 2006-07-05

Family

ID=18781367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000299584A Expired - Fee Related JP3793013B2 (ja) 2000-09-29 2000-09-29 磁気浮上移動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3793013B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005260219A (ja) * 2004-02-19 2005-09-22 Samsung Electronics Co Ltd 移送装置{transferapparatus}
JP2008508738A (ja) * 2004-08-02 2008-03-21 ライボルト オプティクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基板を搬送するための装置ならびにプロセスシステム
JP2009120318A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Kuroda Techno Co Ltd 作業用搬送装置
EP2691319A1 (en) * 2011-03-31 2014-02-05 ATS Automation Tooling Systems Inc. Pallet-based position adjustment system and method
CN103647480A (zh) * 2013-12-26 2014-03-19 强连生 磁悬浮船体式双面齿条动力转换装置
KR20140073500A (ko) * 2011-08-12 2014-06-16 추-펭 오 전기 동력 왕복동식 모터
US9422121B2 (en) 2011-09-30 2016-08-23 Ats Automation Tooling Systems Inc. System for providing vacuum to a moving element
ITUB20161148A1 (it) * 2016-02-29 2017-08-29 Vismunda Srl Sistema di movimentazione a navette indipendenti e coordinate, per automazione industriale
ITUB20161162A1 (it) * 2016-02-29 2017-08-29 Vismunda Srl Navetta mossa da motore lineare con vassoio attrezzato per il trasporto e la lavorazione automatizzata di semilavorati.
JP2021082683A (ja) * 2019-11-18 2021-05-27 株式会社アルバック 搬送装置、および、真空処理装置
KR20220003956A (ko) * 2020-07-02 2022-01-11 가부시키가이샤 소딕 이송 장치 및 이송 장치의 제어 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7299107B2 (ja) * 2019-08-23 2023-06-27 三機工業株式会社 搬送台車用のガイド機構、及び仕分けコンベヤ

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005260219A (ja) * 2004-02-19 2005-09-22 Samsung Electronics Co Ltd 移送装置{transferapparatus}
US7508098B2 (en) 2004-02-19 2009-03-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Transfer apparatus
JP4717466B2 (ja) * 2004-02-19 2011-07-06 三星電子株式会社 移送装置{transferapparatus}
JP2008508738A (ja) * 2004-08-02 2008-03-21 ライボルト オプティクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基板を搬送するための装置ならびにプロセスシステム
JP2009120318A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Kuroda Techno Co Ltd 作業用搬送装置
EP2691319A4 (en) * 2011-03-31 2015-04-08 Automation Tooling Syst SYSTEM AND METHOD FOR POSITION ADJUSTMENT BASED ON MOBILE CHASSIS
EP2691319A1 (en) * 2011-03-31 2014-02-05 ATS Automation Tooling Systems Inc. Pallet-based position adjustment system and method
KR20140073500A (ko) * 2011-08-12 2014-06-16 추-펭 오 전기 동력 왕복동식 모터
JP2014522233A (ja) * 2011-08-12 2014-08-28 チュウ‐ペン オー 電動往復モータ
KR101665209B1 (ko) * 2011-08-12 2016-10-13 추-펭 오 전기 동력 왕복동식 모터
US9957116B2 (en) 2011-09-30 2018-05-01 Ats Automation Tooling Systems Inc. Method for providing vacuum to a moving element
US9422121B2 (en) 2011-09-30 2016-08-23 Ats Automation Tooling Systems Inc. System for providing vacuum to a moving element
CN103647480A (zh) * 2013-12-26 2014-03-19 强连生 磁悬浮船体式双面齿条动力转换装置
ITUB20161148A1 (it) * 2016-02-29 2017-08-29 Vismunda Srl Sistema di movimentazione a navette indipendenti e coordinate, per automazione industriale
WO2017149377A1 (en) * 2016-02-29 2017-09-08 Vismunda S.R.L. Handling system with independent and coordinated shuttle, for industrial automation
ITUB20161162A1 (it) * 2016-02-29 2017-08-29 Vismunda Srl Navetta mossa da motore lineare con vassoio attrezzato per il trasporto e la lavorazione automatizzata di semilavorati.
JP2021082683A (ja) * 2019-11-18 2021-05-27 株式会社アルバック 搬送装置、および、真空処理装置
JP7326125B2 (ja) 2019-11-18 2023-08-15 株式会社アルバック 搬送装置、および、真空処理装置
KR20220003956A (ko) * 2020-07-02 2022-01-11 가부시키가이샤 소딕 이송 장치 및 이송 장치의 제어 방법
JP2022012770A (ja) * 2020-07-02 2022-01-17 株式会社ソディック 搬送装置
JP7033628B2 (ja) 2020-07-02 2022-03-10 株式会社ソディック 搬送装置
TWI795805B (zh) * 2020-07-02 2023-03-11 日商沙迪克股份有限公司 搬送裝置以及搬送裝置的控制方法
KR102543657B1 (ko) * 2020-07-02 2023-06-14 가부시키가이샤 소딕 이송 장치 및 이송 장치의 제어 방법
US11981355B2 (en) 2020-07-02 2024-05-14 Sodick Co., Ltd. Carrier device and control method for carrier device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3793013B2 (ja) 2006-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10958148B2 (en) Displacement devices, moveable stages for displacement devices and methods for fabrication, use and control of same
JP3793013B2 (ja) 磁気浮上移動装置
US5196745A (en) Magnetic positioning device
CN101807010B (zh) 纳米精度六自由度磁浮微动台及应用
TW531600B (en) XYZ-axes table
JP5387570B2 (ja) 多自由度アクチュエータおよびステージ装置
US6455956B1 (en) Two-dimensional electric motor
US7138734B2 (en) Linear drive unit reducing stress generated in movable part in horizontal direction
CN102097982A (zh) 一种永磁同步磁悬浮平面电机
JP5826369B2 (ja) リニアモータ
JP4753004B2 (ja) 電磁石ユニット、電磁アクチュエータ、電磁アクチュエータの浮上制御装置、およびステージ装置
US5962937A (en) X-Y table for moving loads in a highly exact and dynamic manner
JP2004172557A (ja) ステージ装置及びその制御方法
JPH0788850B2 (ja) 磁気浮上スライド
JPH0544609B2 (ja)
JP4610125B2 (ja) 電子部品装着装置
CN112436711B (zh) 位移装置
KR100835201B1 (ko) 자기부상 클린 리프트
JPH01188242A (ja) 移動案内装置
JP2713885B2 (ja) 浮上式搬送装置
JP4784905B2 (ja) Xy位置決め装置
JP2005184877A (ja) 平面アクチュエータ可動子部およびこれを備えた平面アクチュエータ
JPH0565919A (ja) 受動形磁気軸受装置
KR20240061611A (ko) 선형 전동기
JPH01315250A (ja) リニアモータ及びリニアモータを使用した直線駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050913

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140414

Year of fee payment: 8

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees