JP3792617B2 - 射出成形金型の設計方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形金型の設計方法に関するものであり、特に、樹脂(プラスチックス)の射出成形品の製造に用いられる金型の設計方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、製品デザインの多様化及びユーザの使用態様等の要求に伴い、電気製品等の筐体材料として、見た目がよくて自由に造形できることから、プラスチックが使用されることが多い。また、筐体を樹脂の射出成形により製造することにより、プリント基板及びその他の部品を実装するための座及びボス(突起)等や、補強のためのリブ等を筐体と一体的に形成することができて、部品数の削減及び組み立ての簡易化が図れるという利点もある。
【0003】
図96(A)は、樹脂の射出成形によって製造された成形品(製品)の一例を示している。図96(A)において、1は携帯用電子機器などの筐体として使用される成形品であり、2はこの成形品1に設けられた穴部である。このような形状の成形品1は、製品形状と同一の空洞を有する金型を使用し、前記空洞内に溶融した樹脂を充填した後、硬化させることにより製造される。この際、穴部2は、金型内に配置した入れ子といわれる部品を用いて形成される。
【0004】
図96(B)は、金型の構成図を示している。図96(B)において、3は、成形品1の外側の形状を画定するキャビティ(めす型)である。4は、成形品1の内側の形状を画定するコア(おす型)である。これらのキャビティ3とコア4とを重ね合わせると、内部に製造すべき製品形状の空洞が形成される。
【0005】
図96(C)は、金型を装着した射出成形装置の構成図を示している。キャビティ3及びコア4はそれぞれキャビティプレート3A及びコアプレート4Aに取付けられて、上下方向に対向して配置される。また、キャビティプレート3Aは、駆動装置(図示せず)に駆動されて上下方向に移動するようになっている。6は金型に設けられたゲート(湯口)であり、このゲート6を介して金型空洞内に樹脂7が充填される。5は、樹脂7を金型空間内に導くためのランナ(不図示)が設けらたランナストリッパプレートである。このランナストリッパプレート5はキャビティプレート3A上に配置され、型開きの際にキャビティプレート3Aから離れて、前記ランナで硬化した樹脂を取り除くことができるようになっている。
【0006】
8は樹脂が金型空間に流し込まれたときに、金型空間内の空気を外に抜くために金型に設けられたガスベント(ガス抜き孔)である。また、9は金型に設けられた冷水路である。金型内に充填される樹脂は数百°Cに熱せられているので、樹脂が充填されると金型の温度が上昇し、成形能率(成形サイクル)が低下するだけでなく、製品にそり又はねじれ等の不具合が発生する原因になる。このため、冷却路9に水を流して金型を冷却する。通常、冷水路9はコア4側に設けられる。
【0007】
10は、成形品1をコア4から押し出す押出部である。この押出部10はエジェクトピンといわれる棒状の部材を有し、このエジェクトピンをコア4に設けられた挿通孔に挿入して成形品1をコア4から押し出す。
【0008】
ところで、射出成形用金型は、上述の如く、キャビティ3とコア4とにより構成されているので、金型を設計する際には金型をキャビティ3側とコア4側とに分割する。この分割面をパーティング面という。製造すべき製品にアンダーカット部がある場合には、パーティング面の設定を間違えると、金型から成形品を取り出すことができなくなってしまう。なお、アンダーカット部とは、製品を金型から取り出す際に型開き方向に対して引っ掛かりとなる部分をいう。アンダーカット部がある場合には、金型にスライド構造を設ける等の配慮が必要になる。
【0009】
また、金型には、製品を金型から抜き取りやすくするために、金型の内面がパーティング面に対し垂直になることを避け、若干の勾配(抜き勾配)を設けている。
【0010】
従来、比較的簡単な形状の金型の場合には、設計者が製品図面に基づき、パーティング面及び抜き勾配等を考慮しつつ金型を設計している。しかし、意匠性が高い自由曲面を多く用いたデザインの製品では、製品形状を図面に表すことが困難なため、まず、製品モデル(模型)を作成し、次に、製品モデルの輪郭線を点で表してその点を相互に関連づけてデジダイズ処理することにより製品形状を数値データ化して、この数値データに基づいて切削加工用のNC(数値制御)データ及び放電加工電極を作成し、これらのデータ及び放電加工電極を用いて金型を製作している。
【0011】
また、三次元CAD(Computer-Aided Design )装置を使用して金型を設計することもある。この場合は、CAD装置に製品形状のデータを入力し、製品形状又は製品形状に対応する空洞を有する型ブロック(画面上に表示された仮想的なブロックで、金型の外形を示す)をディスプレイ上に表示し、設計者がディスプレイを見ながらパーティング面を形成するためのパーティングラインを設定したり、抜き勾配を設ける面を設定し、CAD装置はこれらの設定された条件に基づき、金型を形成するための数値データを出力する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、設計者が設計図面を基に金型を設計する方法では、上述の如く、設計者がアンダーカットや抜き勾配等を考慮しつつ金型を設計する必要があるので、複雑な製品形状のものは、設計者が立体的な製品形状を図面から判断することが困難になる。このため、この方法では、設計工数が増大したり、設計ミスが発生しやすいという問題がある。また、製品モデルから金型製作用データを作成する方法においては、正確な形状の製品モデルが必要であり、熟練が要求されるとともに、製品モデルの作成に長時間を要するという問題がある。
【0013】
更に、三次元CAD装置を使用する方法でも、設計者がディスプレイに表示された画像を基にパーティング面や抜き勾配等を設定する必要が有るので、煩雑であるとともに、熟練が要求される。また、設計者がアンダーカット部を見落とす等の原因により、設計ミスが発生しやすい。
【0014】
本発明は、かかる従来例の課題に鑑み創作されたものであり、短時間に、かつ、容易に金型を設計することが可能となる射出成形金型の設計方法の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の設計方法は、制御手段が、製品形状又は金型形状を画面に表示しながら前記製品形状を型抜き可能な形状に補正する補正ステップと、前記制御手段が、前記補正した製品形状を画面上に表示された型ブロック内に配置して前記型ブロック内に前記製品形状に対応する空洞を設け、その後前記型ブロックをコアとキャビティとに分割する分割ステップと、前記制御手段が、型開き方向から見た金型の透視図に金型の樹脂の流動解析結果を重ねて表示し、前記流動解析結果から樹脂が最終的に到達する位置に、ガスを抜くためのガスベンドを配置するステップとを有し、前記補正ステップに、前記制御手段が、前記製品形状又は金型形状を構成する線又は面の一部を前記画面上から一時的に削除し、形状補正が完了した後に前記線又は面を画面上に再描画するステップが含まれることを特徴とする。
【0019】
本発明の射出成形金型の設計方法においては、画面上に表示された製品形状又は金型形状を補正する際に、前記製品形状又は金型形状を構成する線又は面の一部を画面上から一時的に削除し、形状補正が完了した後に前記線又は面を画面上に再描画するので、オペレータは、作業に応じて作業の邪魔になる線又は面を画面上から削除し、必要な情報のみを画面に表示させることができる。これにより、アンダーカット部の見落とし等に起因する設計ミスを防止することができる。
【0020】
この場合に、例えば型開き方向に垂直な平面を作成し、この平面に前記製品形状を投影してその最外周線を検出し、更にこの最外周線から前記型開き方向に直線を引いてこの直線に交差する前記製品形状の境界線を全て検出して、これらを分割境界線の候補とすることができる。一般的に、分割線(パーティングライン)は型開き方向から見た製品形状の最外周輪郭となることが多い。従って、上記方法により、分割線候補を検出することにより、分割線を容易に決定することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、図を参照しながら本発明の実施の形態について説明をする。図1〜95は、本発明の実施の形態に係る射出成形金型の設計装置及びその設計方法の説明図を示している。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係るプラスチックス射出成形金型の設計装置の構成図を示している。図1において、11は、製造すべき製品の立体図及び投影図を表示するための製品形状データ(画像情報)D1を記憶する設計データメモリ(記憶手段)である。なお、データD1は2値化されたデータである。
【0025】
12は、キャビティ及びコアの部品並びにそれを取り付けるプレート及び固定部品等(ねじ、エジェクトピン及び冷水路等)の形状をデータベース化したモールド・ベースデータD2を記憶するベースファイルである。
【0026】
13は、設計途中で生じる金型モデルや製品モデルの画像情報(データD1〜D6等)を記憶するワークメモリである。なお、D3は製品の線要素(製品形状を構成する線の長さ曲率及び角度等のデータ)や面要素(製品形状を構成する面のサイズ、曲率及び角度等のデータ)等の要素データ、D4はキャビティ及びコアの形状を示すキャビティ・コアデータ、D5はディスプレイ19の表示に必要な画像データ、D6は制御文等の入力データである。
【0027】
14は、金型から製品を抜き易くするために、製品形状の補正等を行う製品形状補正エディタであり、この製品形状補正エディタは、ソフトウェアとして、パーティングライン作成部41、抜き勾配面付与部42及び収縮率補正部43等を有している。パーティングライン作成部41は、製品形状データD1からパーティングライン候補を摘出したり、パーティングラインを作成したり、製品形状のアンダーカット部を検出したり、パーティングラインを編集(位置座標が連続するパーティングラインを集めて同じグループにまとめ直す)したり、パーティングラインのループチェックする部分である。また、抜き勾配面付与部42は、金型から製品を抜き易くするために勾配を付与する必要がある面及び勾配を付与することが好ましい面(以下、これらを勾配付与面という)を検出したり、その検出した勾配付与面に抜き勾配を付与したり、金型から成形品が容易に離れるか否かをチェックしたりする部分である。更に、収縮率補正部43は、樹脂が硬化するときの収縮率を基に、金型内で樹脂が硬化するときの製品各部の寸法の変化を調べ、例えば製品がコアの凸部を挟み込んでコアから抜けなくなるような箇所が存在しないかを検出する部分である。このような箇所が検出された場合は、金型の形状を部分的に変更したり、抜き勾配付与部42により該当する箇所の面に抜き勾配を付与する等の処理がなされる。
【0028】
15は、金型空洞を設計するキャビティ設計エディタであり、ソフトウェアとして、キャビティ・コア配置部51及び金型分割部52等を有している。金型分割部52は、スライド分割部501 及び入れ子分割部502 により構成されている。キャビティ・コア配置部51は、製品形状よりも大きい直方体又は円筒などの型ブロックを画面上に作成し、その型ブロック内に製品形状に等しい形状の空洞を作成する。また、金型分割部52は、前述のパーティングライン作成部41で抽出されたパーティングライン候補に基づいてメインパーティング面を作成したり、このメインパーティング面で型ブロックを分割してキャビティとコアとを画面上に作成する。更に、スライド分割部501 は、アンダーカット部をスライド構造とするためにキャビティ又はコアを分割するスライド面を作成したり、キャビティとコアとの干渉をチェックしたりする機能を有している。更にまた、入れ子分割部502 は、金型の深さに応じて、コア側入れ子を作成するためのパーティングラインを作成したり、コアを分割するパーティングラインに優先順位を付与したり、コアを分割して入れ子を作成したりする。
【0029】
16は金型に必要な構造部品を設計するプレート設計エディタであり、ソフトウェアとして、モールド・ベース配置部61、ゲート設計部62、ランナ設計部63、スプル設計部64、ガスベント設計部65、エジェクタピン設計部66、温度調整構造設計部67及び可動構造設計部68等を有している。モールド・ベース配置部61は、モールドベース等の金型を固定する部分の設計を行う部分である。また、ゲート設計部62は、ゲートの位置、形状及びサイズ等を設計する部分である。更に、ランナ設計部63は、金型の横方向から樹脂を導入するためのランナの形状及び配置等を設計する部分である。更にまた、スプル設計部64は、射出成形装置の縦方向からランナに樹脂を導入するためのスプル(湯道)の形状及び配置等を設計する部分である。ガスベント設計部64は、金型に樹脂を射出したときに、金型内からエアを抜くためのガスベントの形状、位置及びサイズ等を設計する部分である。エジェクタピン設計部65は、金型から成形品を押し出すためのエジェクタピンの形状及び配置等を設計する部分である。温度調整構造設計部67は、金型を冷却するための冷却路を設計する部分である。可動構造設計部67は、ランナストリッパプレート、キャビティプレート及びコアプレート等の駆動系(リンク構造)を設計する部分である。
【0030】
17は、設計者が制御文等を入力データ(指定情報)D6にして当該設計装置に入力したり、画面の切換えを指示するためのキーボード(入力手段)である。このキーボード17には、マウス等の補助入力ツールが接続されており、マウスやテンキーを操作して画面上の製品又は金型を回転させることができるようになっている。
【0031】
18は、設計データメモリ11、ベースファイル12、ワークメモリ13、製品形状補正エディタ14、キャビティ設計エディタ15、プレート設計エディタ16、キーボード17、ディスプレイ19、プリンタ20及びその他のメモリ21の入出力を制御するCPU(中央演算装置)である。このCPU18は、キーボード17を介して入力された指定情報に応じて、画面上に表示された製品又は金型の形状修正に支障になる線又は面のデータを一時的にワークメモリ13に待避させるとともに、画面上から前記線又は面を除去し、製品又は金型の形状修正が終了した後に、前記線又は面を画面上に再描画する機能を有している。
【0032】
また、CPU18は、各設計作業で生じた履歴ファイルをワークメモリ13に記憶しておく。例えば、CPU18は、各機能エディタで生じたデータの5つの履歴ファイルを時系列的に1から5の順でワークメモリ13に格納する。この場合に、履歴ファイル3にフィレット(2つ以上の面が接する部分に設けられた補強材)形状の作成データが格納され、履歴ファイル5に抜き勾配付与時のデータが格納されたとする。そして、フィレットが邪魔になり、抜き勾配を付与することが困難であったとする。この場合、CPU18は、フィレットを作成する前の履歴ファイル3まで戻り、履歴ファイル5のデータを使用して抜き勾配付与を実行する。その後に、履歴ファイル3及び履歴ファイル4のデータを使用して自動的に履歴ファイル5まで復帰する。
【0033】
19は、設計データメモリ11、データベースメモリ12又はワークメモリ13から画像情報を読み出して製品モデル又は金型を三次元又は二次元表示するディスプレイ(表示手段)であり、CRT(Cathode-Ray Tube)、液晶ディスプレイ又はプラズマディスプレイなどである。
【0034】
本設計装置においては、設計者に製品の立体形状を認識しやすくするために、ディスプレイ19に例えば図2(A)に示すような立体図(アイソメトリック図等)を表示する。図2(A)において、1は製造すべき製品の一例である。この製品1には、補強のためのリブ1Aや、プリント基板等の部品を取り付けるためのボス1Bや、外部端子等を取付けるための穴1C等が設けられている。
【0035】
図2(B)は、ディスプレイ19で表示可能な設計図の種類を説明する図を示している。(1)は、製品1の上面図である。図3(A)に、製品1の上面図のを示す。(2)は製品1の前面図であり、図3(B)に製品1を前面から見た図を示す。(3)は製品1の後面図、(4)は右側面図、(5)は左側面図である。図3(C)に、製品1の左側面図を示す。(6)は製品1の下面図である。(7)は、製品1を三次元表示した右前アイソメトリック図、(8)は左前アイソメトリック図、(9)は右後ろアイソメトリック図、(10)は左後ろアイソメトリック図である。
【0036】
ディスプレイ19には、これらの10種類の設計図を組み合わせて、二次元表示された画面(親画面)の中に、三次元表示した画面(子画面)を合わせて表示することができる。即ち、抜き勾配設計、入れ子分割設計、パーティング面設計、ゲート設計、ランナ設計、エジェクタピン設計及びガスベント設計の際には、ディスプレイ19に、製品1の(7)〜(10)のいずれかのアイソメトリック図と、(1)〜(6)の平面図とを同時に表示することができる。また、キャビティ・コア分割設計、冷却路設計及びリンク設計の際には、ディスプレイ19に、製品1の(7)〜(10)のいずれかのアイソメトリック図と、(2)〜(5)の平面図とを同時に表示することができる。なお、本設計装置では、三次元CADツールやCG(Computer Graphics )ツール等を使用してこれらの設計図を表示する。
【0037】
また、本設計装置においては、製品形状の補正をする際に、補正作業の邪魔になる線又は面を画面上から一時的に削除する機能を有している。例えば、製品1の形状を補正する際に、図4(A)の製品1のフィレット部1Dを画面上から削除して図4(B)に示すようなアイソメトリック図を表示する。そして、補正が終了すると、フィレット部を画面上に再度描画する。
【0038】
20は、プリンタであり、金型部品の形状やその寸法を紙面上に出力するものである。
【0039】
21はその他のメモリである。このメモリには、金型設計システムを取扱い容易にするための設計項目や、当該設計システムをサポートするコンフィギュレーションファイル、金型部品の設計に必要なデフォルト値が格納されている。メモリ21はデータの書換え及び消去が可能な読出し専用メモリを用いる。EPRPOMやEEPRPOMが適している。設計項目については、第20の実施の形態において説明する。コンフィギュレーションファイルの使用方法については、第26の実施の形態において説明する。
【0040】
次に、本発明の実施形態に係る射出成形金型の設計装置の動作を説明する。設計者は、まず、キーボード17を操作し、製品1の画像情報を設計データメモリ11から読み出してディスプレイ19に製品1又は金型の立体図又は投影図を表示させる。このとき、設計者は、キーボード等を操作して製品1や金型の形状補正に支障になる線又は面のデータを一時的にワークメモリ13に待避させ、これらの線又は面を画面上から削除して、必要な情報を見やすくすることができる。
【0041】
これにより、設計者は、形状補正に必要な線や面のみが表示されている画面を見ながら、製品1や金型の形状を補正することができる。
【0042】
その後、例えば設計者は、製品1の形状を補正するときに、まず、製品1の形状を投影するための平面を画面上に一時的に作成する。次に、この平面上に新しく直線又は曲線を設定する。そして、この直線又は曲線を製品1に投影する。製品1に投影された新しい直線又は曲線は、型ブロックをコアとキャビティとに分けるためのパーティングラインの候補として抽出する。
【0043】
また、製品1の形状を補正するときに、製品1の輪郭線、稜線又は面の境界線を投影するための平面を一時的に作成する。次に、平面上で新しく輪郭線、稜線又は面要素の境界線を設定する。新しく設定した輪郭線、稜線又は面要素の境界線は製品1に投影する。そして、製品1に投影した新しい輪郭線、稜線又は面要素の境界線は、型ブロックをコアとキャビティとに分けるための境界線の候補として抽出する。
【0044】
このようにしてパーティングラインの候補を抽出しておくと、製品1の収縮率補正や抜き勾配の付与等により製品1の形状が設計途中で変わった場合でも、製品1の輪郭線、稜線又は面要素の境界線を基準にして、型ブロックをコアとキャビティとに分けるために必要なパーティングラインを用意しておくことができる。
【0045】
したがって、設計者は、製品1の立体図及び投影図をディスプレイ19に表示させながら、対話的に、製品1の形状補正、パーティングラインの抽出、抜き勾配の付与等を行うことができる。
【0046】
そして、製品1や金型モデルの形状補正が終了した後に、CPU18は、設計者の指定に従って、ワークメモリ13に待避させておいたデータを用いて線叉は面を画面上に描画させる。
【0047】
次に、図1〜図95を参照しながら本発明の射出成形金型の設計方法について、当該設計装置の動作を含めて説明する。図5〜図7は、射出成形金型の設計フローチャート(メインルーチン)を示している。なお、各ステップにおけるより詳しい動作は後述の実施の形態において説明する。
【0048】
図5において、まず、ステップP1で、製品形状補正エディタ14のパーティングライン作成部41において、製品形状から型ブロックをコアとキャビティとに分割するためのメインパーティングラインの候補を摘出する(第1の実施の形態参照)。
【0049】
次いで、ステップP2で、抜き勾配面付与部42において、製品形状から勾配付与が必要な面を検出する(第2の実施の形態参照)。
【0050】
次に、ステップP3で、抜き勾配面付与部42において、抜き勾配面に優先度を付与する(第3の実施の形態参照)。その後、ステップP4で、抜き勾配面付与部42において、製品形状に抜き勾配を付与する(第4の実施の形態参照)。
【0051】
そして、ステップP5で、パーティングライン作成部41において、ステップP1で抽出したメインパーティングラインの候補を基にメインパーティングラインを作成する(第5の実施の形態参照)。
【0052】
次に、ステップP6で、パーティングライン作成部41において、メインパーティングラインのループチェックを行う(第6の実施の形態参照)。この際に、パーティングラインが閉ループにならない場合(NG)には、ステップP5に戻ってメインパーティングラインの作成をやり直す。
【0053】
ステップP6でパーティングラインが閉ループになる場合(GOOD)には、ステップP7に移行し、パーティングライン作成部41において、製品形状からアンダーカット部を摘出する(第7の実施の形態参照)。
【0054】
その後、ステップP8に移行して、パーティングライン作成部41において、スライド用のパーティングラインを作成する。このスライド用のパーティングラインは、アンダーカット部を入れ子部品に分けるためのパーティング面を作成するときに必要になる。次いで、ステップP9でメインパーティングラインの編集を実行する。このメインパーティングラインの編集は、スライドコア用パーティングラインを作成したことによりメインパーティングラインを変更する必要があるときに行うものであり、実質的にはステップP5と同様の処理を行う。
【0055】
次に、ステップP10で、パーティングライン作成部41において、再度、メインパーティングラインのループチェックを行う。この際に、パーティングラインが閉ループにならない場合(NG)には、ステップP8に戻ってスライド用パーティングラインを作成し直す。ステップP10でGOODの場合には、ステップP11に移行する。
【0056】
次に、ステップP11で、抜き勾配面付与部42において、製品形状の離型性をチェックする(第8の実施の形態参照)。ここでは、エジェクタピンの突出力と製品形状の収縮力とを比較する。そして、エジェクタピンの突出力が製品形状の収縮力以下の場合(NO)には、ステップP4に戻って抜き勾配の付与をやり直す。エジェクタピンの突出力が収縮力を越える場合(YES)には、ステップP12に移行する。
【0057】
ステップP12では、収縮率補正部43において、製品形状の収縮率を補正する。即ち、樹脂により凝固時に収縮率が異なるので、樹脂によっては新たに抜き勾配を設定することが必要になる場合がある。ステップP12では、樹脂の収縮率を基に、製品形状の変形量を求める。その後、設計者は、ステップP13で製品形状の局部変更をするか否かを判断する。ここで、製品形状を局部的に変更する場合(YES)には、ステップP14に移行して製品1の形状を局部的に変更(抜き勾配の新たな設定等)する。また、ステップP13で製品形状の局部変更をしないと判断した場合(NO)には、ステップP15に移行する。
【0058】
ステップP15では、キャビティ設計エディタ15のキャビティ・コア配置部51が型ブロックの作成を開始する。その後、ステップP16でキャビティ・コア配置部51は製品形状データD1をワークメモリ13から読み出す。次に、ステップP17で製品形状と型ブロックとを重ね合わせてディスプレイ19に表示する。
【0059】
次いで、ステップP18で、型ブロックのサイズ及び形状をチェックする。ここで、型ブロックのサイズ及び形状が設計者によって不適当と判断された場合(NG)には、ステップP19に移行する。ステップP19で、キャビティ・コア配置部51は、型ブロックの寸法を変更して表示する。ステップP18でブランクのサイズ及び形状が適していると判断された場合(GOOD)には、ステップP20に移行する。
【0060】
ステップP20では、キャビティ・コア配置部51において、型ブロック内の製品形状に相当する部分を空洞化する。製品形状部分の空洞化は、キャビティ・コア配置部51において、ブーリアン演算を実行することによって、製品形状部分と空洞部分と反転(実空反転機能)することにより実施される。キャビティ・コア配置部51がブーリアン演算したキャビティ・コアデータD4はワークメモリ13に格納される。ここで、ディスプレイ19には、図8に示すようなアイソメトリック図が表示される。なお、この図8において、100 は型ブロックであり、 100Aは金型空洞となる部分である。
【0061】
次に、ステップP21で、金型分割部52において、型ブロック100 を分割するためのメインパーティング面を作成する(第9の実施の形態参照)。
【0062】
その後、ステップP22で、金型分割部52において、型ブロック100 をキャビティとコアとに分割する処理を開始し、次いで、ステップP23でスライドパーティングラインを作成する。その後、ステップP24で、金型分割部52において、スライドパーティングラインに基づいてスライドパーティング面を作成する。
【0063】
そして、ステップP25で、スライド分割部501 において、型ブロック100 にスライドパーティング面を与えて、型ブロック100 をキャビティとコアとに分割する。ここで、ディスプレイ19には図9に示すようなキャビティ3とコア4とを分割したアイソメトリック図が表示される。
【0064】
次に、ステップP26で、金型分割部52において、キャビティ3とコア4と間が干渉しているか否を検出する(型開き干渉チェック)。ここで、キャビティ3とコア4との間が干渉して型開きが不能と判断された場合(NG)には、ステップP27に移行して、金型分割部52において、パーティングラインやパーティング面の編集をやり直す。キャビティ3とコア4の干渉が無く型開きが可能であると判断された場合(GOOD)には、ステップP28に移行する。型開き干渉チェックは、ある線要素の座標値が他方の線要素に被っていないか等により判定する。
【0065】
次に、ステップP28で、入れ子分割部502 において、金型の深さに基づいて、キャビティ3又はコア4(通常はコア)を分割するためのパーティングラインを作成する。これは、キャビティ3やコア4を分割して、金型を入れ子によって構成する場合であり、製品形状が比較的簡単な場合は入れ子構造とする必要はない。
【0066】
次に、ステップP29で、入れ子分割部502 において、入れ子に分割するためのパーティングラインに優先順位を付与する。その後、ステップP30で入れ子分割部502 は、入れ子のパーティング面を作成する。
【0067】
本実施の形態においては、入れ子のパーティング面は、図10(A)に示すような平面押し切り構造、図10(B)に示すようなインロウ構造及び位置決め押し切り構造の3種類が予め用意されており、設計者がこれらの構造のうち1つを選択すればよい。これにより、設計者は、装置に種々のデータを入力する必要がなくなり、製品1のアンダーカット部を形成するための入れ子部品を容易に設計できて、設計者の負担を著しく軽減することができる。
【0068】
そして、設計者の指示によって、ステップP31で、入れ子分割部502 において、キャビティ3又はコア4の一部を1又は複数の入れ子に分割する(第10,11の実施の形態参照)。例えば、設計者は、図11(A)に示すような金型のアイソメトリック図上の入れ子をディスプレイ19で確認しながら、入れ子の断面図を指定する。そして、図11(B)に示すような入れ子の分割方向を指定する。その後、図12(A)に示すような入れ子の分割前後のアイソメトリック図をディスプレイ19上に表示させる。そうすると、ディスプレイ19には、図12(B)に示すように、コア4をパーティング面で分割する3つの入れ子1〜3が表示される。また、ディスプレイ19には、入れ子の断面図とともに、パーティング面に投影した3つの入れ子1〜3の上面図が表示される。図12(B)において、斜線部分は金型の最深面である。このようにして、製品1の穴部等を形成する部分を入れ子構造にすることができる。
【0069】
次に、ステップP32で、プレート設計エディタ16のモールドベース配置部61において、金型を支えるモールド・ベースを配置する(第12の実施の形態参照)。
【0070】
次に、ステップP33で、ゲート設計部62において、ゲートを設計する(第13の実施の形態参照)。この場合に、本実施形態においては、データベース12に複数種類のゲートの形状等がパターン化されたデータとして記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、ゲートの種類を選択したり、数値を入力することによりゲートを設計することができる。
【0071】
その後、ステップP34で、ランナ設計部63において、ランナを設計する(第14の実施の形態参照)。この場合も、本実施形態においては、データベース12に複数種類のランナの形状等のパターン化されたデータが記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、ランナの種類を選択したり、数値を入力することによりランナを設計することができる。
【0072】
次いで、ステップP35で、スプル設計部64において、スプルを設計する。この場合も、本実施形態においては、データベース12に複数種類のスプルの形状等がパターン化されたデータとして記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、スプルの種類を選択したり、数値を入力することによりスプルを設計することができる。
【0073】
そして、ステップP36で、ガスベント設計部65において、ガスベントを設計する(第15の実施の形態参照)。この場合も、本実施形態においては、データベース12に複数種類のガスベントの形状等がパターン化されたデータとして記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、ガスベントの種類を選択したり、数値を入力することによりガスベントを設計することができる。
【0074】
さらに、ステップP37で、エジェクタピン設計部66において、エジェクタピンの形状、サイズ、位置及びコアに設けるエジェクタピン用穴の径等を設計する(第16の実施の形態参照)。この場合も、本実施形態においては、データベース12に複数種類のエジェクタピンの形状等がパターン化されたデータとして記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、エジェクタピンの種類を選択したり、数値を入力することによりエジェクタピンを設計することができる。
【0075】
その後、ステップP38で、温度調整構造設計部67において、冷却路の穴形、位置等を設計する(第17の実施の形態参照)。この場合も、本実施形態においては、データベース12に複数種類の冷却路の形状等がパターン化されたデータとして記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、冷却路の種類を選択したり、数値を入力することにより冷却路を設計することができる。
【0076】
そして、ステップP39で、可動構造設計部68において、ランナストリッパプレート、キャビティプレート及びコアプレートを結合する「リンク構造」を設計する(第18の実施の形態参照)。この場合も、本実施形態においては、データベース12に複数種類のリンク構造がパターン化されたデータとして記録されており、設計者は画面上に表示された手順に従って、リンク構造の種類を選択したり、数値を入力することによりリンク構造を設計することができる。
【0077】
このような設計装置のメインルーチンの各ステップを経ることで、プラスチックス射出成形金型が設計できる。
【0078】
次に、本発明に係る設計装置の製品形状補正エディタ14、キャビティ設計エディタ15及びプレート設計エディタ16の各機能部について、実施の形態に分けて説明する。
【0079】
(1)第1の実施の形態
図13は、本発明の第1の実施の形態に係る製品の最外周及び貫通穴の輪郭線の検出フローチャートを示している。ここでの処理は、パーティングライン作成部41において、製品1の形状からパーティングラインの候補を摘出するものである。
【0080】
まず、ステップP1で、設計装置は製品形状データD1を設計データメモリ11から読み出し、ディスプレイ19に図14に示すような立体表示で製品形状を表示する。次に、ステップP2で、設計者が製品形状の型開き方向をキーボードから入力する。そうすると、ステップP3に移行し、設計装置は、ディスプレイ19の表示を型開き方向から見た上面図に切り換える。このように上面図に切り換えるのは、パーティングラインは、型開き方向から見た製品形状の最外周輪郭となる場合が多いためである。上面図において検出したパーティングラインは、再び三次元表示に換えることで、設計者に見やすくすることができる。なお、型開き方向が1つに決まらない場合には、製品1の側面図や底面図をディスプレイ19に表示する。
【0081】
その後、ステップP4で、製品形状の境界を明確にするために、ディスプレイ19に表示された上面図をシェーディング表示をする。シェーディング表示とは画面の色調を変えることをいう。例えば、ディスプレイ19に、製品1の輪郭線の内側を黒くしたり、又は外側を白くしたりして表示する。
【0082】
そして、ステップP5で、製品形状のデータを2値化(即ち、画面上で黒い部分を「0」、白い部分を「1」とする)し、その後、ステップP6で輪郭線を構成するドット(以下、輪郭ドットという)を検出する。ここで、前記境界線は、以下に説明するラプラシアンフィルタによる画像処理によって抽出する。
【0083】
ラプラシアンフィルタによる画像処理においては、まず、「0」又は「1」によって表示されたターゲット画素Aを取り囲む上下左右の4つの画素B〜Eの値を調べる。そして、F=(B+C+D+E)−4Aを満たす関係式が、F<0の場合には、「1」によって表された部分が物体側の境界線を示す。また、F>0の場合には、「0」によって表された部分が空間側の境界線を示す。F=0の場合には境界線が存在しないことを示す。この画像処理によって、製品1の最外周及び貫通穴の輪郭線を検出することができる。
【0084】
その後、ステップP7で、先に検出された輪郭線の直下に存在する境界線(エッジ)を検出する。このエッジ検出は、スクリーンポジション機能を用いる。スクリーンポジション機能とは、例えば図14に示すように、製品1上の平面(最外周作成面)から垂直下方に線を引いて、製品形状の側部のエッジを検出するものである。ここで、エッジを検出した場合(YES)には、ステップP8に移行して、このエッジを初めて検出したものか否かを調べる。そして、このエッジが初めて検出したものである場合(YES)には、ステップP9 に移行して、製品形状データD1のうちそのエッジを構成する線に、パーティングライン候補であることを示す個別識別子(ID)を付加する。また、ステップ8において、エッジが2回目に検出されたものである場合(NO)には、ステップP12に移行する。
【0085】
次に、ステップP10で、ディスプレイ19の表示を変更し、ステップP11でワークメモリ13にパーティングライン候補の線要素を記録する。その後、ステップP12で、更に下方に次のパーティングラインの候補があるか否かを調べる。そして、次のパーティングラインの候補がある場合(YES)にはステップP8に戻る。また、次のパーティングラインの候補が無い場合(NO)にはステップP18に移行する。
【0086】
一方、ステップP7でエッジが無い場合(NO)には、ステップP13に移行して、先に検出された輪郭ドットを製品形状に投影する。
【0087】
次に、ステップP14では、投影された輪郭ドットで、製品形状の表面にカーブを作成する。その後、ステップP15で、パーティングラインの候補として製品形状データD1に個別識別子(ID)を付加する。
【0088】
次に、ステップP16で、ディスプレイ19の表示を変更し、ステップP17でパーティングライン候補をワークメモリ13に格納した後、ステップ18に移行する。
【0089】
ステップP18では、次の輪郭ドットがあるか否かを調べる。輪郭ドットが無い場合(NO)には制御を終了する。輪郭ドットがある場合(YES)には、ステップP7に戻って、ステップP8〜P12又はステップP8〜P17を繰り返す。このようにして、上面図を用いて検出した全ての輪郭ドットについて、パーティングライン候補を検出することができる。これにより、製品形状の最外周及び貫通穴の輪郭線がエッジや面画素の境界線として抽出できる。
【0090】
このようにして、本発明の第1の実施の形態に係る射出成形金型の設計方法では、予め、いくつかのパーティングラインの候補を抽出しているので、製品1の収縮率補正や抜き勾配の付与等により、製品形状が設計途中で変わった場合でも、型ブロックを任意の位置でコアとキャビティとに分けるために必要なパーティングラインを自動的に得ることができる。
【0091】
本発明の実施の形態では、三次元表示された製品形状を型開き方向から見た図に一時的に変更しているので、その上面図の最外周エッジを検出することにより、パーティングラインを容易に抽出できる。そして、ディスプレイ19に製品形状の外周エッジを他の部分と色を分けて表示したり、又は製品形状の外周エッジを境にして色を分けて表示しているので、設計者は、現在、設計作業を必要とする部分と、設計作業を必要としない部分とを容易に判別することができる。
【0092】
(2)第2の実施の形態
図15は、本発明の第2の実施の形態に係る抜き勾配面の検出フローチャートを示している。ここでの処理は、抜き勾配面付与部42において、製品形状から抜き勾配付与が必要な面を検出するものである。
【0093】
まず、ステップP1で、設計データメモリ11から製品形状データD1を読み出し、ステップP2で製品形状の面要素を読み出す。この面要素は、製品1の底面、側面、立ち上がり部分の面に相当する。
【0094】
次に、設計者は、ステップP3で面要素の種類を判別する。ここで、検査する面が平面の場合にはステップP4に移行してその平面の重心を計算し、その後ステップP7に移行する。
【0095】
検査する面が自由曲面の場合にはステップP5に移行し、設計者が面を分割するグリット本数又はグリッドのピッチをキーボード17から入力する。グリット本数又はグリットピッチは、予め装置内に設定されていてもよい。
【0096】
その後、CPU18は、ステップP6で、グリッド交点の座標を計算し、ステップP7に移行する。
【0097】
ステップP7では、ステップP4において算出した重心点又はステップP6で算出したグリット交点に、検査点であることを示す固体識別子(ID)を付加する。その後、ステップP8で、検査点における単位法線ベクトルを算出する。ここで計算された単位法線ベクトルkを検査ベクトルとする。そして、ステップP9で抜き勾配面付与部42は、検査点にID=kを付加する。
【0098】
その後、ステップP10で、検査ベクトルkの型開き方向成分を調べる。検査ベクトルkが0の場合(即ち、型開き方向に平行な面の場合)には、ステップP11に移行して、この面を勾配付与面として製品形状データD1に勾配付与面であることを示す個別識別子(ID)を付加する。そして、ステップP12でディスプレイ19に勾配付与面の色を他の面と変えて表示する。
【0099】
その後、ステップP13で、勾配付与面が検出されたことを音又は表示等により警告する。なお、ステップP10で検査ベクトルkが0でない場合(k≠0:即ち、型開き方向に対し斜めの面の場合)には、付記勾配が不要な面であると判断して、ステップP14に移行する。
【0100】
ステップP14では、次に検査すべき検査点があるか否かを調べる。次の検査点がある場合(YES)にはステップP7に戻り、抜き勾配が必要か否かを調べる。ステップP14において次の検査点がない場合(NO)には、ステップP20に移行する。
【0101】
なお、ステップP3で検査すべき面が円筒面の場合には、その円筒面の中心軸の単位ベクトルkを算出する。そして、その単位ベクトルを検査ベクトルkとする。
【0102】
その後、ステップP16で、検査ベクトルkの型開き方向成分を調べる。検査ベクトルkが1の場合(即ち、円筒面の中心軸が型開き方向に平行な場合)には、ステップP17に移行し、製品形状データD1のうちその円筒面のデータに勾配付与面であることを示す個別識別子(ID)を付加する。そして、ステップP18において、ディスプレイ19に勾配付与面を他の面と色を変えて表示する。
【0103】
その後、ステップP19で、勾配付与面が検出されたことを音又は表示等により知らせる。なお、ステップP14で検査ベクトルkが1でない場合(k≠1:即ち、円筒面の中心軸が型開き方向に対して垂直の場合)には、抜き勾配が不要であると判断して、ステップP20に移行する。
【0104】
ステップP20では、次に検査すべき面があるか否かを調べる。次に検査すべき面がある場合(YES)には、ステップP2に戻って、ステップP2〜P14を繰り返す。検査すべき面が無い場合(NO)には、制御を終了する。
【0105】
これにより、製品形状の立ち上がり部分が平面の場合、自由曲面の場合、円筒面の場合のいずれであっても、勾配付与面を検出できる。ここで、検出された勾配付与面は、要素データD3としてワークメモリ13に格納される。
【0106】
(3)第3の実施の形態
図16は、本発明の第3の実施の形態に係る抜き勾配の優先度の付与フローチャートを示している。ここでの処理は、抜き勾配付与部42において、第2の実施の形態で検出された勾配付与面に優先度を付与するものである。
【0107】
図16において、まず、ステップP1で、先に登録された勾配付与面の情報をワークメモリ13から読み出し、ステップP2で抜き勾配面の拡大中心を算出する。この拡大中心は、製品形状を型開き方向に垂直な平面に投影したときの重心点とする。
【0108】
次に、ステップP3におてい、拡大前の検査ベクトルkを算出する。その後、ステップP4で、ディスプレイ19に型開き方向Zに対して垂直な方向に製品形状を拡大する。図17は製品形状の拡大前後のアイソメトリック図を示している。次に、ステップP5で、拡大後の検査ベクトルを算出する。
【0109】
そして、ステップP6で勾配付与面の収縮ベクトルを算出する。ここで、図18(A)は、製品1のあるエッジの拡大前後の断面図を示している。図18(A)において、(a)及び(b)は、製品1の拡大前後のエッジのサンプル点を示している。図18(B)は、(a)点のベクトル解析図を示している。S(ベクトル記号を省略する。)は収縮ベクトルであり、製品がコアを締めつけるように働く成分である。P(ベクトル記号を省略する。)はエッジ面の法線ベクトルである。Ps(ベクトル記号を省略する。)は、製品1の収縮方向のエッジ面の法線ベクトル(以下、収縮方向の法線ベクトルという)である。収縮ベクトルSと収縮方向の法線ベクトルPsとが逆向きの場合(即ち、外側の面の場合)には、成形品が金型から容易に抜けるので、このエッジ面に抜き勾配を付けなくてもよい(但し、抜き勾配を付けることが好ましい)ことを示している。
【0110】
また、図18(C)は、(b)点のベクトル解析図を示している。収縮ベクトルSと収縮方向の法線ベクトルPsとが同じ向きの場合(即ち、内側の面の場合)には、成形品が金型から容易に抜けなくなるので、このエッジ面には、必ず抜き勾配を付けなくてはならないことを示している。
【0111】
すなわち、ステップP7で、図18(A)に示すような抜き勾配面の拡大図から、サンプル点(a),(b)の拡大中心方向成分を検出する。そして、ステップP8でサンプル点(a),(b)について、ベクトル解析を実行する。ここで、収縮方向の法線ベクトルPsと収縮ベクトルSとが逆向きの場合(NO)には、ステップP11に移行して、抜き勾配の必要性を記録する。その後、ステップP12でディスプレイ19に、抜き勾配の付与が必須ではないが勾配を付与することが好ましい旨の警告を表示をする。
【0112】
また、ステップP8で、収縮方向の法線ベクトルPsと収縮ベクトルSとの向きが一致する場合(YES)にはステップP9に移行して抜き勾配が必須である旨を記録する。その後、ステップP12でディスプレイ19は、抜き勾配の付与が必須である旨の警告を表示をする。
【0113】
これにより、収縮方向の法線ベクトルPsと収縮ベクトルSとに基づいて、製品1の構成面において、抜き勾配が必須である面と抜き勾配を付与することが好ましい面とに分類することができる。
【0114】
このようにして本発明の第3の実施の形態に係る金型の設計方法では、製品形状の勾配面の法線ベクトルPsの向きと、収縮ベクトルSの向きを比較することによって、ステップP9で「金型の勾配面が必須である面」と、ステップP11で「勾配面を付与することが好ましい面」として優先度を付与しているので、抜き勾配が必要な箇所に適切に付与されているか否かを確認できる。
【0115】
(4)第4の実施の形態
図19は、本発明の第4の実施の形態に係る抜き勾配の付与フローチャートを示している。ここでの処理は、抜き勾配付与部42により抜き勾配面に傾斜を与えるものである。傾斜を与える方法としては、勾配付与面を単に傾斜させる方法と、円錐の斜面を利用する方法と、立ち上がり面の基端側エッジを一定の距離だけ水平方向にずらし、ずらしたエッジと前記立ち上がり面の先端側エッジとを結ぶルールド面を作成する方法とがある。
【0116】
図19において、まず、ステップP1で、先に記録された製品形状のエッジの要素データD3をワークメモリ13から読み出す。
【0117】
次いで、設計者は、ステップP2で抜き勾配を付与する面を選択する。選択された面が平面の場合には、ステップP3に移行して、ディスプレイ19に、図20の破線円内図に示すような、製品1のエッジ断面図を一時的に表示する。図20の破線円内図において、ディスプレイ19に、ガイド曲線(基準線)を製品形状のエッジに沿って表示する。図20において、設計者は、製品形状のエッジの線上の任意の位置に基準点を設け、この基準点から製品形状のX又はY方向に、この基準点を引き延ばす。これにより、ガイド曲線(直線)が得られる。
【0118】
その後、ステップP4,P5で、設計者は、角度及び回転方向をキーボードから入力する。そうすると、ステップP6に移行し、図20に示すように、ガイド曲線を中心として、製品形状のエッジ面を入力された回転方向に入力された角度だけ回転させて新たな面を作成する。これにより、勾配面が得られる。
【0119】
そして、図21に示すように、新しいエッジを選択して製品形状に投影する。図21において、1Eは元のエッジ部分であり、1Fは製品1に投影されたオフセット後のエッジ部分を示している。なお、ディスプレイ19に、図22に示すような抜き勾配を付与した製品形状のアイソメトリック図を表示する。その後、ステップP17に移行する。
【0120】
また、ステップP2で、製品形状の立ち上がり部分が自由曲面の場合には、ルールド面を作成するために、ステップP7に移行して、ガイド曲線(基準線)を作成する。このとき、ディスプレイ19に、エッジ断面を一時的に平面図に表示する。エッジ断面は、製品1の立ち上がり部分である。この平面図は、ガイド曲線に対して垂直に交わる図である。
【0121】
その後、ステップP8で、ディスプレイ19にこの平面図にエッジを投影する。そして、設計者は、ステップP9で、立ち上がり面の基端側エッジのオフセット量を入力する。設計装置は、オフセットされたエッジをステップP10で製品形状に投影する。
【0122】
次に、ステップP11で、オフセットされたエッジ、オフセットされる前のエッジ及び立ち上がり面の先端側エッジを頂点とする三角形を作成し、この三角形を前記ガイド曲線に沿って移動させて、前記三角形の斜辺の軌跡を求め、ルールド面を得る。その後、ステップP17に移行する。
【0123】
更に、ステップP2で円錐を利用してルールド面を作成することを選択した場合には、ルールド面を作成するために、ステップP12に移行して基準(ガイド)線を作成する。そして、ステップP13,P14で設計者は円錐の角度及び交線算出ピッチを入力する。そうすると、ステップP15で、設計装置は、前記基準線に沿って円錐を移動させ、円錐の斜辺又は斜辺の延長線の軌跡と底面との交線を前記交線算出ピッチ毎に算出する。
【0124】
その後、ステップP16に移行し、設計装置は算出した交線と立ち上がり面の先端側エッジとを結ぶルールド面を作成する。その後、ステップP17に移行する。この円錐を用いてルールド面を作成する方法は、底面が平面でない場合でも適用できる。また、前記交線は、後工程で更に形状補正する際にも利用される。
【0125】
ステップP17では、ルールド面の接続部の処理をする。即ち、複数の面が接続する部分におけるルールド面の交線を算出して、ルールド面が重なる部分をトリミングする。このようにして、製品形状の立ち上がり部分が平面の場合、自由曲面の場合、底面が平面でない場合のいずれについても、製品形状に傾斜(抜き勾配)を付与することができる。ここで、付与された製品形状の抜き勾配情報は、ワークメモリ13に格納される。
【0126】
このようにして、本発明の第4の実施の形態に係る金型の設計方法では、ステップP2で、一時的に作成した平面上で新しく指定した基準点を製品形状の立ち上がり部分に投影し、新しい基準点を引き延ばすことによってガイド曲線を生成し、このガイド曲線に沿って、面を傾斜させたり、円錐を移動して勾配面を作成しているので、製品形状の立ち上がり面に抜き勾配を付与できる。
【0127】
このため、製品形状の収縮率補正によって勾配面の変更が生じた場合にも、円錐の斜辺の角度を指定し直す等により、勾配を自由に変更できる。したがって、製品形状に適した勾配面を付けることができる。最適な勾配面は、金型から製品1が容易に引き抜くことができるようになる。
【0128】
なお、従来例の三次元CADでは、平面又は円筒面に勾配を付ける機能のみであったが、本発明の実施の形態では、勾配を付与する面が曲線であっても、ステップP7〜P11又はP12〜P14に示したように、製品1に最適な勾配面を与えることができる。このため、本実施の形態においては、製品1の収縮率補正によって、自由曲面の勾配面の変更が生じた場合にも、一時的に作成した平面上で新しく稜線を指定し直すことで、勾配面を自由に変更できる。したがって、製品1の形状が変更されても最適な勾配面を付与できる。
【0129】
(5)第5の実施の形態
図23は、本発明の第5の実施の形態に係るパーティングラインの作成フローチャートを示している。ここでの処理は、パーティングライン作成部41において、金型をキャビティとコアとに分割するためのメインパーティングラインを作成するものである。なお、本発明の実施の形態では、ステップP1〜P3とステップP11〜P14が他の実施の形態と重複する。
【0130】
図23において、まず、ステップP1で、先の図13に示したようにパーティングライン候補を摘出し、ステップP2でパーティングライン候補にIDを付加する。その後、ステップP3に移行して、先の図20に示したような方法により抜き勾配を付与する。
【0131】
次に、ステップP4では抜き勾配付与で利用したガイド曲線(基準線)もパーティングライン候補として追加する。これは、製品1の形状変更等において必要となるためである。
【0132】
そして、ステップP5で、パーティングライン候補をワークメモリ13から読み出す。次に、設計者はステップP6で読み出されたパーティングライン候補をメインパーティングラインとして使用するか否かを判断する。ここで、メインパーティングラインとして使用する場合(YES)には、ステップP7に移行して、メインパーティングラインとして線要素をワークメモリ13に登録する。
【0133】
この際に設計者は、図24(A)に示すように製品形状が円筒形で、エッジが指定できない場合、又はエッジ以外のところにパーティングラインを設けたい場合には、まず、パーティングラインを作成したい面の法線に垂直な平面(曲線作成面)を定義する。そして、この平面上に曲線(又は直線)を作成する。設計装置は、この曲線(直線)を円筒形の製品形状に投影する。そうすると、図24(B)に示すような円筒形の製品形状1にパーティングラインが作成できる。
【0134】
このようにしてメインパーティングラインを設定し、その線要素を記録した後、設計者は、図25に示すように、型開き方向から見た製品形状(下面図)をディスプレイ19に表示させ、外周エッジを指定する。そうすると、ディスプレイ19は、指定された外周エッジ部分の色調を変えたり、外周エッジを境にして内側と外側で線種を変えたり、パーティングラインの内側と外側でシルエットを変えて表示(マーキング処理)する。
【0135】
その後、ステップP8に移行して、線要素にメインパーティングラインとして使用することを示すIDを付加する。その後、ステップP9で、他の線と区別できるようにディスプレイ19上の表示(マーキング処理)を変更し、ステップP10に移行する。
【0136】
なお、ステップP6で設計者がメインパーティングラインとして使用しないと判断した場合(NO)には、ステップP10で、次の候補があるか否かを検索する。次の候補がある場合(YES)には、ステップP5に戻って、ステップP5〜P10を繰り返す。次の候補がない場合(NO)には、ステップP11に移行してメインパーティングラインが閉ループとなるか否かのループチェックを実行する。
【0137】
ここで、メインパーティングラインが閉ループにならない場合(YES)には、ステップP12に移行して、メインパーティングラインを修正する。この修正は、設計者がディスプレイ19を見ながら、エッジカーブ、境界線等を指示することにより行われる。
【0138】
その後、ステップP13に移行して、編集したパーティングラインにIDを付加する。次に、ステップP14でディスプレイ19は、表示を変更して、ステップP11に戻る。
【0139】
そして、オープン要素がない場合(NO)にはメインパーティングラインの設定を終了する。なお、設定したメインパーティングラインの要素データD3は、ワークメモリ13に格納する。これにより、金型をキャビティとコアとに分割するメインパーティングラインが作成できる。
【0140】
このようにして本発明の第5の実施の形態に係る金型の設計方法では、ステップP7に示したように、円筒形の部分の曲面の法線方向に対して、垂直な面に投影面を定義し、この面上に直線を作成し、この直線を製品の曲面に投影しているので、曲面にエッジが指定できないとき又はエッジ以外のところに、パーティングラインを設けたいときに便利である。なお、メインパーティングラインを製品の面から意図的に型開き方向に立ち上げる場合には、製品の上面図でパーティングラインを作成し、これを製品の側面図に投影することにより、パーティングラインが自由に設計できる。
【0141】
(6)第6の実施の形態
図26は、本発明の第6の実施の形態に係るパーティングラインのチェックフローチャートを示している。ここでの処理は、パーティングライン作成部41において、メインパーティングラインが閉ループになっているか否かを自動チェックするものである。OKならばパーティングラインとして設定する。
【0142】
図26において、まず、ステップP1で、パーティングラインの要素データをワークメモリ13から読み出し、ステップP2でパーティングラインのループチェックを開始する。ここで、設計者は、パーティングラインの要素を指示する。パーティングラインの要素は、図27に示すように、epL(n)で示している。
【0143】
次に、設計者が指示したパーティングラインの要素について、ステップP3で、パーティングラインにループ番号を付加し、その後、ステップP4で開始節点座標を算出する。ここで、ループ番号が付加されたパーティングラインは1つの要素としてグループ化される。パーティングラインの始点座標は(xnS ,ynS ,znS )で表示され、終点座標は(xnE ,ynE ,znE )で表示される。
【0144】
次に、ステップP5で、対象パーティングラインに接続している他のパーティングラインの要素epL(n)を検索する。その後、ステップP6で、同一座標の節点をもつパーティングラインの要素があるか否かを判断する。この判断は、要素epL(n)の始点と要素epL(n−1)の終点が一致しているか、又は要素epL(n)の終点と要素epL(n+1)の始点が一致しているかのどちらか検出するものである。
【0145】
ここで、同一座標の節点をもつパーティングラインがあると判断した場合(YES)には、ステップP7に移行してそれがパーティングラインの開始節点であるか否かを判断する。ここで、開始節点であると判断した場合(YES)には、ステップP8に移行して次のループ番号があるか否かを判断する。次のループ番号がある場合(YES)には、ステップP9に移行して次のループ番号をもつパーティングラインの要素データD3を読み出す。
【0146】
その後、ステップP4に戻って、開始節点座標を算出する。なお、ステップP6で同一座標の節点をもつパーティングラインがないと判断された場合(NO)には、ステップP10で、他のパーティングラインと接続しているパーティングラインを表示する。
【0147】
次いで、ステップP11で、他のパーティングラインに接続している要素数が複数か否かを判断する。ここで、要素数が複数であると判断された場合(YES)には、ステップP12に移行して他のパーティングラインをチェックする。このとき設計者は、チェックすべきパーティングラインを指示する。そして、設計者が指示したパーティングラインについて、ステップP13で、指示されたパーティングラインのループ番号が既存ものか否かを判断する。ループ番号が既存のものであると判断した場合(YES)にはステップP15に移行する。ループ番号が既存のものでないと判断した場合(NO)にはステップP14に移行して、選択されなかったパーティングラインにループ番号を付与する。そして、ステップP15に移行して、次の節点の座標値を算出する。
【0148】
その後、ステップP5に戻って、他のパーティングラインに接続しているパーティングラインの要素を検索する。そして、ステップP6で、同一座標の節点をもつパーティングラインの要素があるか否かを判断する。ここで、同一座標の節点をもつパーティングラインの要素がない場合、すなわち、パーティングラインが閉ループにならないと判断した場合(NO)には、ステップP16に移行してディスプレイ19にエラーであることを表示し、ステップP17に移行して異常終了する。
【0149】
また、ステップP8で次のループ番号がないと判断した場合(NO)には、ステップP18に移行して、未チェックのパーティングラインの要素があるか否かを調べる。未チェックのパーティングラインがある場合(YES)には、ステップP3に戻って、ステップP3〜P15等を繰返す。また、未チェックのパーティングラインがない場合(NO)には、グループ化したパーティングラインが全て閉ループをなしたので制御を終了する。これにより、パーティングラインのチェックが完了する。
【0150】
このように本発明の第6の実施の形態に係る金型の設計方法では、パーティングラインの線要素の座標検索結果に従って、ステップP6で同一座標の節点をもつパーティングラインの要素があるか否かを調べることにより、パーティングラインが閉ループを成しているか否かが自動的にチェックできるので、パーティングラインが閉ループを成す場合には、「型ブロック100 をコアとキャビティとに分けることができる。」ということ、パーティングラインが閉ループを成さない場合には、「型ブロック100 をコアとキャビティとに分けることができない。」ということが設計初期の段階で把握できる。また、チェック機能により、パーティングラインの線要素の重複もチェックできる。
【0151】
また、本実施の形態では、ステップP3でパーティングラインの線要素にループ番号を付加することにより、パーティングラインの線要素をグループ化できる。このため、型ブロック100 をコアとキャビティとに分けるための分割面を作成するときや、優先順位などの個体識別子(ID)を付加する場合に、一括してデータ処理を行うことができる。
【0152】
(7)第7の実施の形態
図28は、本発明の第7の実施の形態に係る製品形状のアンダーカット部の検出フローチャートを示している。ここでの処理は、パーティングライン作成部41において、製品1の開口部(穴)となる部分のパーティングラインを検出するものである。金型では、アンダーカット部を入れ子とする。入れ子では、分割部品をスライドさせて成形品を型抜きする必要がある。
【0153】
図28において、まず、ステップP1で、メインパーティングラインが決定された製品形状データD1をワークメモリ13から読み出し、ステップP2で、アンダーカットを検索するための検索ベクトルの方向を設定する。
【0154】
この検索ベクトルは、図29に示すように、−Z成分であり、型開き方向のベクトルと反対向きである。型開きの方向は、型ブロック100 をコアとキャビティとに分ける方向である(図8参照)。従って、検索ベクトルと同じ方向の法線ベクトルを持つ面要素は、型ブロック100 をコアとキャビティとに分けるときに支障となる。
【0155】
次に、ステップP3で、製品形状を構成する面要素を読み出し、ステップP4で検索ベクトルに対する製品の面の法線ベクトルの方向成分を調べる。ここで、図29に示すように、法線ベクトルが検索ベクトルの方向成分と反対で正(+)の場合と0の場合には、型開きの際の障害とならないので、ステップP10に移行して次の面要素を検索する。なお、図30に示すような検索ベクトルの方向成分が0で、製品1の上面に開口された穴は、アンダーカット部ではない。この部分は、金型では単なる入れ子となるパーティングラインである。このような開口部は、アンダーカット部と区別するため、色調を変えてディスプレイ19に表示する。
【0156】
また、法線ベクトルが検索ベクトルと同じ方向成分で負(−)の場合には、図29に示すように、型開きの際の障害となるアンダーカット部があるので、ステップP5に移行して、例えば設計者が面を分割するグリットの数を入力する。その後、CPU18は、ステップP6で、アンダーカット部となる面のパーティングを含むグリッド交点を算出する。
【0157】
そして、ステップP7で、グリッド交点を始点として検索ベクトルの(−)方向に延びる直線(半無限直線)を作成する。その後、ステップP8で、この半無限直線に交わる製品の面があるか否かを検出する。半無限直線に交わる製品の面がある場合(YES)には、ステップP9に移行して、アンダーカット部として登録する。そして、製品形状データD1にアンダーカットIDを付加する。
【0158】
ステップ8で半無限直線に交わる面を検出しない場合(NO)には、アンダーカット部とはせず、ステップP10に移行して次に検査すべき面要素が有るか否かを調べる。次に検査すべき面要素が有る場合(YES)には、ステップP3に戻って、製品形状を構成する面要素を読み出す。そして、ステップP3〜P9を繰り返す。ステップP10で、次に検査すべき面要素がない場合(NO)には、制御を終了する。これにより、製品1のアンダーカット部が検出できる。
【0159】
このようにして、本発明の第7の実施の形態に係る金型の設計方法では、検索ベクトルと同じ向きの製品形状の法線ベクトルを検索することにより、金型のキャビティ3をコア4から抜く際に支障となるアンダーカット部を検出できる。このため、製品形状の立ち上がり部分やボス等の影に隠れたアンダーカットを見逃すことが無くなる。また、アンダーカットを検出することで、金型のコアを入れ子構造に設計することができる。
【0160】
また、本発明の実施の形態では、あるパーティングラインの閉ループよりも内側に他のパーティングラインの閉ループが存在する場合には、この内側のパーティングラインの閉ループ候補が、製品1に設けられたアンダーカット部以外の穴を示すことになるので、製品形状の立ち上がり部分やボス等の影に隠れた穴を見逃すこと無く、金型が設計できる。
【0161】
(8)第8の実施の形態
図31及び図32は、本発明の第8の実施の形態に係る抜き勾配面の離型性のチェックフローチャートを示している。ここでの処理は、抜き勾配面付与部42において、成形品が金型から巧く抜けるか否かをチェックするものである。
【0162】
図31において、まず、ステップP1で、設計データメモリ11から製品形状データD1を読み出し、ステップP2でワークメモリ13から製品形状の面要素を読み出す。ここで、設計者は、パーティングラインの面要素を指示する。面要素は、平面、自由曲面及び円錐面の3つから選択するようになっている。
【0163】
そして、先の図3で得られた面要素をステップP3で分類する。面要素が平面の場合には、ステップP4で検査点を読み出す。
【0164】
次に、ステップP5で、収縮ベクトルを読み出し、その後、ステップP6で面積を算出する。そして、ステップP7で、収縮ベクトルの大きさと面積を乗算して、成形品の型抜きの際の収縮力を算出する。
【0165】
また、ステップP3で自由曲面の場合には、ステップP8で検査点を読み出し、ステップP9で、収縮ベクトルを読み出す。その後、ステップP10で、面積を算出する。そして、ステップP11で、面要素が平面の場合と同じように、収縮ベクトルの大きさと面積を乗算して収縮力を算出する。
【0166】
次いで、ステップP12で、次の検査点があるか否かを調べる。ここで、次の検査点があると判断した場合(YES)にはステップP8に戻って検査点を読み出す。ステップP12で検査点がないと判断した場合(NO)には、ステップP13に移行して製品1の収縮力を全部加算する。そして、ステップP18に移行する。
【0167】
また、ステップP3で円錐面の場合には、ステップP14で、収縮ベクトルを読み出し、その後ステップP15で面積を算出する。そして、ステップP16に移行して、収縮ベクトルの大きさと面積を乗算して収縮力を算出する。その後、ステップP17に移行して収縮力を全部加算する。そして、ステップP18に移行する。
【0168】
ステップP18では、次の面要素があるか否かを判断する。次の面要素がある場合(YES)には、ステップP2に戻ってステップP3〜P18を繰り返す。ステップP18で次の面要素がない場合(NO)には、ステップP19に移行して、全体の収縮力に係数を乗算して、金型に対する成形品の付着力を算出する。
【0169】
その後、ステップP20で、エジェクタピンの突出力と成形品の付着力を比較する。ここで、エジェクタピンの突出力が成形品の付着力以下の場合(NO)には、図5のメインルーチンの抜き勾配ステップにリターンする。
【0170】
また、ステップP20でエジェクタピンの突出力が成形品の付着力を越える場合(YES)には、ステップP22に移行して、コア面の総合収縮力を算出する。その後、ステップP23でキャビティ面の総合収縮力を算出する。
【0171】
次に、ステップP24で、コア面の総合収縮力とキャビティ面の総合収縮力とを比較する。ここで、コア面の総合収縮力がキャビティ面の総合収縮力よりも大きい場合(YES)には、制御を終了する。コア面の総合収縮力がキャビティ面の総合収縮力よりも小さい場合には、もう一度抜き勾配付与をし直すために、図5のメインルーチンの抜き勾配の付与ステップP4に戻る。
【0172】
これにより、成形品が金型から巧く抜けるか否か(抜き勾配面の離型性)がチェックできる。
【0173】
(9)第9の実施の形態
図33〜図35は、本発明の第9の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャートを示している。ここでの処理は、金型分割部52において、製品形状を三次元的に取り囲む型ブロック100 を作成し、その型ブロック内に製品形状に相当する空洞部分を作成する。その後、パーティングライン候補に基づいてパーティング面200 を作成し、このパーティング面200 に基づいて型ブロック100 を分割することにより、キャビティとコアとを作成するものである。
【0174】
図33において、まず、ステップP1で、実際の製品形状と、それを包み込む空間形状とを反転したキャビティ・コアデータD4をワークメモリ13から読み出し、ステップP2でパーティングラインの要素データD3をメモリ13から読み出す。
【0175】
次に、ステップP3で設計者は、型ブロック100 を分類する。例えば、型ブロック100 が図36に示すような直方体の場合には、設計者の指示を受けて、ステップP4で、Z軸を型開き方向とし、X軸を長辺とし、Y軸を短辺としてそれぞれ座標系を定義する。
【0176】
次に、ステップP5で、型ブロック100 の要素X=0の面に交差するパーティングラインが有るか否かを検出する。ここで、要素X=0の面とは、型ブロック100 のZY方向の面をいう。ステップP5で、要素X=0の面に交差するパーティングラインを検出した場合(YES)には、ステップP6で要素X=0の面に交差する点で、パーティングラインを分割する。その後、ステップP7に移行する。要素X=0の面に交差するパーティングラインが検出できなかった場合(NO)には、ステップP7に移行して、金型分割部52は、パーティングラインの要素epL(n)の位置を検出する。
【0177】
また、型ブロック100 の要素X>0を検出した場合(YES)には、ステップP8で型ブロック100 の+X方向の表面にパーティングラインを投影する。また、ステップP7でX<0を検出した場合(NO)には、ステップP9で金型分割部52は、型ブロック100 の−X方向の表面にパーティングラインを投影する。
【0178】
更に、ステップP10で、型ブロック100 の要素Y=0の面に交差するパーティングラインが有るか否かを検出する。ここで、要素Y=0とは、型ブロック100 のZX方向の面をいう。要素Y=0の面に交差するパーティングラインを検出した場合(YES)には、ステップP11で要素Y=0の面に交差する点で、パーティングラインを分割する。その後、ステップP12に移行する。
【0179】
型ブロック100 の要素Y=0の面に交差するパーティングラインが検出できなかった場合(NO)には、ステップP12に移行して、パーティングラインの要素epL(n)の位置を検出する。ここで、Y>0の場合(YES)には、ステップP13で型ブロック100 の+Y方向の表面にパーティングラインを投影する。また、ステップP12でY<0の場合(NO)には、ステップP14で型ブロック100 の−Y方向の表面にパーティングラインを投影する。
【0180】
その後、ステップP15で、型ブロック100 に投影した曲線と、製品形状に付与したパーティングライン間でルールド面を作成する。そして、ステップP16で型ブロック100 に投影した曲線と、製品形状に付与したパーティングラインを各々接続する。これにより、X・Y方向に4つのパーティング面200 が作成できる。
【0181】
そして、ステップP17で、ディスプレイ19に、図37に示すようなパーティング面200 を表示する。この図は、製品形状に付与したパーティングラインを型ブロック100 の4つの側面に投影したものである。図38は型ブロック100 の4つの側面に投影されたパーティングラインにオフセットを演算して拡大したものである。すなわち、投影されたパーティングラインのエッジの座標を型ブロックの角部まで延長する。又は、2つのパーティングラインを含む平面上の特定の点を拡大中心とし、製品形状のエッジ部分を型ブロックに拡大投影して型ブロックのエッジ部分にパーティングラインを作成してもよい。このようにすると、型ブロック100 をキャビティ3とコア4に分割するパーティング面200 が作成できる。図38において、単一矢印線が製品形状に付与したパーティングラインである。二重矢印線が型ブロック100 に投影した曲線を拡大パーティングラインである。
【0182】
なお、設計者がステップP3で型ブロック100 の形状について円筒形を指定すると、ステップP18で、Z軸を型開き方向とし、X軸を任意とし、Y軸を任意としてそれぞれ座標系を定義する。
【0183】
次に、ステップP19で、パーティングラインの要素の相似拡大方向ベクトルを算出する。相似拡大方向ベクトルとは、任意に拡大しようとするパーティングラインの原点からそのパーティングラインの定義点までの線分をいう。
【0184】
その後、ステップP20に移行して、先の相似拡大方向ベクトルのZ軸成分をk=0とする。そして、ステップP21でパーティングライン要素をX・Y平面と平行に拡大して型ブロック100 の表面にパーティングラインを投影する。ここでは先に修正したベクトルを使用する。その後、ステップP22で金型分割部52は、型ブロック100 の表面に投影した曲線と、製品形状1に付与したパーティングライン間でルールド面を作成する。
【0185】
また、ステップP3で型ブロック100 が直方体及び円筒形のいずれでもない場合には、その他のケースとして、ステップP23で、Z軸を型開き方向とし、X軸を任意とし、Y軸を任意としてそれぞれ座標系を定義する。そして、設計者がステップP24で金型分割部52に投影先の面を指示する。
【0186】
その後、ステップP25に移行して、投影方向ベクトルを入力する。そして、ステップP26で投影方向ベクトルの方向をX´軸とする。その後、型ブロック100 の要素のX´=0の面に交差するパーティングラインが有るか否かを検出する。
【0187】
ここで、要素X´=0の面に交差するパーティングラインがある場合(YES)には、要素X´=0の面に交差する点で、パーティングラインを分割する。その後、ステップP29に移行する。要素X´=0の面に交差するパーティングラインがない場合(NO)には、ステップP29に移行して、パーティングラインの線要素の位置を検出する。ここで、X´>0の場合(YES)には、ステップP30で型ブロック100 の+X´方向の表面にパーティングラインを投影する。また、ステップP29でX´<0の場合(NO)には、ステップP30に移行する。
【0188】
その後、ステップP31で、型ブロック100 に投影した曲線と、製品形状に付与したパーティングライン間でルールド面を作成する。
【0189】
そして、ステップP32で、次の投影方向があるか否かを検出する。ここで、次の投影方向を検出した場合(YES)には、ステップP24に戻って、ステップP24〜P32を繰り返す。次の投影方向が検出できない場合(NO)には、制御を終了する。
【0190】
これにより、型ブロック100 をキャビティ3とコア4とに分割するためのパーティング面200 が作成できる。キャビティ・コアの分割情報は、キャビティ・コアデータD4としてワークメモリ13に格納される。キャビティは金型の固定側を構成し、コアは金型の可動側を構成する。キャビティ・コアは別々の部品として登録する。
【0191】
このようにして本発明の第9の実施の形態に係る金型の設計方法では、金型分割部52において型ブロック100 を仕切るパーティングラインを指定方向に平行に引き延ばすことにより、パーティング面200 を作成しているので、パーティング面200 の始点座標については、パーティングラインの位置座標を用いることができる。したがって、パーティングラインを引き延ばす位置を指定するだけで良いので、パーティング面200 として新しい座標を全て入力する場合に比べて、設計者の負担が大幅に減る。また、設計工数が大幅に短くなる。
【0192】
本発明の実施の形態では、型ブロック100 を仕切るのパーティングラインに任意のオフセット量を与え、このパーティングラインを指定方向に拡大することによってパーティング面200 を作成しているので、設計者は、パーティング面200 を拡大したい位置を指定するだけで、例えば、三次元表示された型ブロック100 をコアとキャビティとがどのような面で分けられるかが明確に把握できる。
【0193】
本発明の実施の形態では、型ブロック100 のコアとキャビティとを分けるパーティング面200 を透視図で三次元表示するので、金型のコアとなる型ブロック100 の凸部の状態を金型のキャビティとなる型ブロック100 の凹部側から確認することができる。このように、パーティングラインを通るパーティング面200 を能率的に作成できる。
【0194】
(10)第10の実施の形態
図39〜図41は、本発明の第10の実施の形態に係る金型の深さ及び分割候補位置の検出フローチャートを示している。ここでの処理は、入れ子分割部502 において、キャビティ3やコア4の製作を容易にするために、金型の深さに応じて、キャビティ3やコア4を入れ子構造とするものである。入れ子を作成するためには、金型の深さに応じた入れ子分割候補を検出する必要がある。
【0195】
図39において、まず、ステップP1で、ワークメモリ13からキャビティ・コアデータD4を読み出し、ステップP2で金型の深さを調べる位置に平面を配置する。次に、ステップP3でディスプレイ19に、深さを調べるために金型の断面を表示する。ここで、ディスプレイ19には、図42に示すような金型の中立面を表示する。なお、中立面とは、成形品の肉厚中心点が集合してなる面をいうが、凹部においては、図42に一点鎖線で示すように、壁面から一定の距離だけ離隔した面を含む。図42において、 100Aは成形品となる空洞部分である。そして、 100Bは分割線候補部分である。 100Cは金型の最深部である。 100Dは中立面でのZ成分が急激に変化する部分(急激な凹凸部分)である。 100Eは、中立面が分岐する部分であり、成形品のリブ等に相当する。
【0196】
その後、ステップP4で、キャビティ3部(空洞部分)を検索(減退)して、肉厚中心線を検出する。肉厚中心線は成形品の樹脂のエッジの厚み方向の中心を通る線である。
【0197】
そして、ステップP5で、金型の深さを測る基準線を定義する。ステップP6で、設計者の指示に従って、深さの検出範囲となる上限値を入力する。
【0198】
その後、ステップP7では、肉厚中心線上の画素を読み出し、ステップP8で、肉厚中心線上の画素を通り、型開き方向に平行な直線を作成する。そして、ステップP9で、先の直線と基準線の交点を算出する。
【0199】
次いで、ステップP10で、肉厚中心線上の画素と交点までの距離を算出する。ここで、1画素当たり、何mmに相当するかを計算する。
【0200】
そして、テップP11に移行して、先に算出した距離と深さの上限値とを比較する。この際に、算出した距離が深さの上限値よりも大きい場合(YES)にはステップP12に移行する。また、算出した距離が深さの上限値以下の場合(NO)には、ステップP15に移行する。
【0201】
次に、ステップP12で、肉厚中心線上の画素近傍のエッジを検出する。エッジ検出は、スクリーンポジション機能を利用する。この機能については先に述べた通りである。ここで、金型の最深部のエッジが検出できる。このエッジから延びる線要素が入れ子分割線の候補になる。
【0202】
その後、ステップP13で、最深部のエッジから延びる線を入れ子分割線の候補として登録する。登録は、キャビティ・コアデータD4に入れ子分割線候補IDとアルゴリズムを付加する。アルゴリズムは入れ子の抜き順序を決めたものである。
【0203】
次に、ステップP14で、ディスプレイ19に、図13に示すような金型のアイソメトリック図を見やすいように色調を変えて表示する。その後、ステップP15で、次の画素があるか否かを調べる。次の画素がある場合(YES)には、ステップP7に戻って、肉厚中心線上の画素を読み出し、以後のステップP8〜P14を繰り返す。これにより、金型の入れ子分割線の候補が検出できる。
【0204】
次に、ステップP16で、深さを調べる近傍の画素数を入力する。画素数は、深さを調べる近傍の画素を基準にして、奇数2 −1を入力する。例えば、画素数は、32 −1=8,52 −1=24等である。入力画素の指定は設計者が指定する。
【0205】
その後、ステップP17で、設計者によって指定された近傍画素数の画素マトリクス内でとなり合う画素を検出する。ここで、となり合う画素を検出した場合(YES)には、ステップP21に移行する。となり合う画素が検出できない場合(NO)には、ステップP18に移行して、その画素近傍のエッジを検出する。エッジ検出はスクリーンポジション機能を利用する。その後、ステップP19で、入れ子分割線の候補として登録する。登録は、キャビティ・コアデータD4に入れ子分割線候補IDとアルゴリズムを付加する。アルゴリズムは入れ子の抜き順序を決めたものである。
【0206】
次に、ステップP20で、ディスプレイ19に、金型のアイソメトリック図を見やすいように色調を変えて表示する。その後、ステップP21で、次の画素があるか否かを調べる。次の画素がある場合(YES)には、ステップP17に戻って、肉厚中心線上の画素を読み出し、以後のステップP18〜P20を繰り返す。これにより、金型を深さ方向で分割する候補位置で、となり合う画素の周辺の様子がわかる。
【0207】
次に、ステップP22で、深さの傾き度合い(変化率)の上限値(絶対値)を入力する。その後、ステップP23で、深さを分割する候補位置の画素を読み出す。次に、ステップP24で、深さの傾きを近似計算するための画素数nを入力する。その後、ステップP25に移行して、ワークメモリ13から読み出した画素の左右の傾きを計算する。
【0208】
次いで、ステップP26で、画素の左右の傾きの差と、傾きの変化率の上限値とを比較する。ここで、左右の傾きの差が傾きの変化率の上限値よりも大きい場合(YES)には、ステップP27に移行して、その画素近傍のエッジを検出する。エッジ検出はスクリーンポジション機能を利用する。その後、ステップP28で、入れ子分割線の候補として登録する。この登録は、キャビティ・コアデータD4に入れ子分割線候補IDとアルゴリズムを付加する。アルゴリズムは入れ子の抜き順序を決めたものである。
【0209】
次に、ステップP29で、ディスプレイ19に金型のアイソメトリック図を見やすいように色調を変えて表示する。その後、ステップP30に移行する。なお、ステップP26で、左右の傾きの差が深さの傾きの変化率の上限値以下の場合(NO)には、ステップP30に移行して、次の画素があるか否かを調べる。次の画素がある場合(YES)には、ステップP26に戻って、画素の左右の傾きの差と、傾きの変化率の上限値とを比較する。その後、ステップP27〜P29を繰り返す。一方、ステップP30で次の画素がない場合(NO)には制御を終了する。これにより、金型の深さに応じた入れ子を作成するための入れ子分割候補が検出できる。
【0210】
このようにして第10の実施の形態に係る金型の設計方法では、型ブロック100 の分割面から最も深い位置付近のエッジ点を型ブロック100 の分割方向に延長することにより、型ブロック100 のコアを入れ子部品に分ける分割境界線の候補として抽出している。
【0211】
このため、型ブロック100 の分割方向に対して平行に見た製品1の断面が、くし形状に入り組んでいるような場合に、最も、金型部品として加工し易い形状の入れ子を作成すればよいかの選択枝を設計者に提供することができる。したがって、金型空洞が、加工困難な深いポケット形状になる場合にも、コア4を最適な入れ子に分割することができる。
【0212】
(11)第11の実施の形態
図43は、本発明の第11の実施の形態に係る入れ子分割線候補の優先順位の付与フローチャートを示している。ここでの処理は、入れ子分割部502 において、キャビティ3やコア4を分割するパーティングラインに優先順位を付与するものである。
【0213】
図43において、まず、ステップP1で、入れ子分割線候補が検出されたキャビティ・コアデータD4をワークメモリ13から読み出す。そして、ディスプレイ19に、図44に示すような金型の中立面を表示する。
【0214】
次いで、ステップP2で、金型の凹凸が深くなる部分及び金型の空洞部が袋小路になる部分の分割線候補を読み出す。分割線候補は、ワークメモリ13から読出したキャビティ・コアデータD4のIDから得る。
【0215】
次に、ステップP3に移行して、ディスプレイ19に、キャビティ・コアデータD4のIDから得られた分割線候補に基づいて中立面に分割候補線を表示する。分割候補線は図44において、破線で示している。そして、分割候補線を通り、型開き方向(Z)に平行な直線を作成する。この平行直線は、図44において、実線で示している。
【0216】
その後、設計者は、ステップP4で、優先度を付与する開始点を指示する。次に、ステップP5に移行して、開始点を通り、型開き方向に垂直な直線を作成する。その後、ステップP6で、開始点を通り、型開き方向に垂直な直線と分割候補線(断面内では点)を通り、型開き方向に平行な直線と交わる点を作成する。
【0217】
次いで、ステップP7では、開始点の近い方向から順番に左右それぞれ交点番号を付与する。ここで、右側にR1=▲1▼,R2=▲2▼,R3=▲3▼…、左側にL1=▲1▼,L2=▲2▼,L3=▲3▼…等を付与する。
【0218】
その後、ステップP8で、交点番号が偶数か奇数かを判断する。交点番号が偶数の場合(YES)には、ステップP9で、その候補線を優先度の高い候補として登録する。そして、キャビティ・コアデータD4の分割線候補にIDを付加する。
【0219】
次いで、ステップP10でディスプレイ19に金型の中立面からアイソメトリック図に表示を変え、分割線候補となった部分の色を変えて表示する。その後、ステップP11に移行する。なお、ステップP8で、交点番号が奇数の場合(YES)には、ステップP11で、次の交点があるか否かを調べる。次の交点がある場合(YES)には、ステップP8に戻って、交点番号が偶数か奇数かを調べ、以後のステップP9,P10を繰り返す。
【0220】
ステップP11で次の交点がない場合(NO)には制御を終了する。これにより、キャビティ3やコア4を分割するパーティングラインに優先順位を付与することができる。
【0221】
このようにして第11の実施の形態に係る金型の設計方法では、ステップP9で、入れ子部品の分割境界線の候補に、金型部品の加工制約から決まるルールに従って優先度を付与しているので、金型空洞の断面が、くし形状に入り組んでいるような場合に、設計者は、優先度に従って入れ子部品の分割境界線の候補を選択することにより、金型部品として加工し易い形状の入れ子を作成することができる。したがって、設計者は、経験がなくても入れ子の設計が容易にできる。
【0222】
(12)第12の実施の形態
図45及び図46は、本発明の第12の実施の形態に係るモールド・ベースの配置フローチャートを示している。ここでの処理は、モールド・ベース配置部61において、金型を固定するモールドベースを配置したり、金型をプレートによって固定したりするものである。
【0223】
図45において、まず、ステップP1で、ワークメモリ13からキャビティ・コアデータD4を読み出し、ステップP2で、キャビティ・コアが収まる適当な大きさのモールドベースを読み出す。モールドベースは金型を固定するためのプレートを構成するものである。本発明の実施の形態では、キャビティ・コアをプレートに固定する方法について、ネジ止め又はつば、取付け位置、ネジ呼び又はつば寸法等をパターン化している。固定部品をパターン化したモールドベースデータD2はベースファイル12に格納さている。
【0224】
次に、ステップP3でモールド・ベース配置部61は、キャビティ・コアをモールド・ベース内に配置する。その後、ステップP4で、モールドベースのプレートからキャビティ・コアの外形(型ブロック)をくり抜く。キャビティ・コアの外形のくり抜きは、先の金型分割部52においてブーリアン演算により実空反転を実行する。
【0225】
次に、ステップP5で、キャビティ・コアの部品を読み出す。設計者は、ステップP6で、ベースとなる部品を指示する。
【0226】
その後、ステップP7で、設計者は金型の固定構造を選択する。ここで、ポケット穴とネジ止めにより金型を固定する場合には、ステップP8に移行して、ポケットの深さを入力する。ここで、ディスプレイ19に、図47に示すようなプレートとブロックの接続図を表示する。図47において、101 は、ポケット穴(ザグリ穴)102 を有したプレートであり、201 はネジ穴104 を有するブロックである。プレート101 はブロック201 を支持するものとなる。ブロック201 は入れ子を維持するものとなる。図47は、プレート101 とブロック201 とをネジ103 によって固定する場合を示している。
【0227】
そして、ステップP9に移行して、プレート101 にポケット穴102 を作成する。ポケット穴102 は、ベースとなるプレート101 の途中までくり抜いて作成するようになる。その後、ステップP11に移行する。
【0228】
また、設計者がステップP7で、くり抜き穴とネジ止めにより金型を固定する場合を選択したときには、ステップP10に移行し、くり抜き穴を作成する。くり抜き穴は、ベースとなる部品を貫通するようにくり抜いて作成するようになる。その後、ステップP11に移行して、固定ネジの隙間(呼び)と深さを入力する。そして、ステップP12で、固定ネジの本数と位置を入力する。
【0229】
次に、ステップP13で、プレートに固定するネジ部品にネジ穴を作成し、ステップP14で固定ネジ用のザクリ穴を作成する。ザクリ穴は金型の下に位置するプレートに作成する。その後、ステップP19に移行する。
【0230】
なお、設計者が、ステップP7でポケット穴やくり抜き穴を使用したネジ止め方法を選択しない場合には、ステップP15に移行する。例えば、設計者が、図48(A)に示すような入れ子をブロックに固定しようとする場合である。図48(A)において、201 は、ポケット穴(ザグリ穴)203 とネジ穴とを有したブロックであり、202 はネジ穴205 を有する入れ子である。図48(A)は、入れ子202 をブロック201 のザグリ穴にはめ込み、裏面からネジによって固定する場合を示している。
【0231】
また、図48(B)において、206 は段付きの開口部207 を有するブロックである。208 は、つば209 を有した入れ子である。図48(B)は、ブロック206 の裏面から入れ子208 を入れて他のプレートにより固定する場合を示している。入れ子208 のつば209 は、段付きの開口部207 に引っ掛かって抜けなくなる。
【0232】
そして、ベースとなるプレート101 に固定する部品のくり抜き穴を作成する。その後、ステップP16で、入れ子のつばの形と寸法を入力する。
【0233】
次に、ステップP17で、入れ子等の部品につばを付与する。そして、ステップP18で、ベースとなる部品につばの隙間(にげ)を作成する。その後、ステップP19に移行して、次の部品があるか否かを調べる。次の部品がある場合(YES)には、ステップP5に戻って、ベースファイル12からモールドベースデータD2を読み出し、以後、ステップP6,P18を繰り返す。ステップP19で次の部品がない場合(NO)には制御を終了する。これにより、金型をモールド・ベースに配置できる。
【0234】
このようにして第12の実施の形態に係る金型の設計方法では、設計者は、予めパターン化されたネジ止め又はつば等を固定部品の構造のいずれかをステップP7で選択することにより、固定部品を金型モデルの透視図に表示し、キーボード17を介して取付け位置、ネジ呼び又はつば寸法等を入力すれば、固定部品の設計ができる。したがって、最初から設計者が固定部品の構造を設計しなくても済む。これにより、設計者の負担は大幅に減る。
【0235】
また、本実施の形態の如く、ネジ止め又はつば等を固定部品としてパターン化しておくと、入力項目が非常に少なくなり、短時間に金型部品の固定構造が設計できる。また、射出成形に関する知識が少なくとも設計できる。設計作業が能率的にできる。
【0236】
(13)第13の実施の形態
図49は、本発明の第13の実施の形態に係るゲートの設計時のディスプレイ上のイメージ図を示している。図50は、本発明の第13の実施の形態に係るゲートの設計フローチャートを示している。ここでの処理は、ゲート設計部62において、金型に樹脂を射出するためのゲートを設計するものである。
【0237】
図49において、設計者はディスプレイ19上に型部設計メニュー画面を表示し、「ゲート設計」を選択する。そして、図50において、まず、設計者はステップP1で2プレート構造の金型を設計するか、3プレート構造の金型を設計するかを選択する。2プレート構造の金型は、樹脂をキャビティに導入するランナストリッパプレートが省略されるものである。3プレート構造の金型はランナストリッパプレート、キャビティプレート及びコアプレートの3つから成る。
【0238】
2プレート構造の金型を選択した場合(YES)には、ステップP2に移行してディスプレイ19に、金型を分割するパーティング面の上面図を表示する。そして、ステップP3に移行する。ステップP3では設計者がゲートの種類(方式・寸法)を選択する。設計者がサイドゲートを選択した場合(YES)には、ステップP4で、設計者がゲート位置を指示する。ここで、ディスプレイ19に、図51に示すようなコア4と成形品100 をアイソメトリック図を表示する。図51において、301 はゲートであり、コア4に設けられるものである。その後、ステップP5で、ゲートの断面形状及び寸法を入力し、ステップP6でゲートの軌跡を作成する。ゲートの作成方向は、図51に示すようにY方向である。
【0239】
サイドゲートを設計する場合には、図52(A)に示すように、XとY方向の合成ベクトルによりゲートの作成方向を定義する。デフォルト(配置できない方向)は+X方向である。ここで、パーティングラインを基準にして+方向の長さ、−方向の長さを入力する。また、サイドゲートをキャビティ3に設けるか、コア4に設けるかを先の図49のメニュー画面によって選択する。
【0240】
次に、ステップP7で、設計者がキャビティ・コアの合わせ面に彫り込む溝を指示する。そうすると、ゲート形状をパーティング面に沿ってスイープした溝を求める。
【0241】
なお、ステップP3で設計者がサブマリンゲートを選択した場合(NO)には、ステップP8に移行して、設計者がゲート位置を指示する。その後、ステップP9に移行して、ゲート径とテーパーを入力する。そして、ステップP10で、ゲートの傾き角度を入力する。次に、ステップP11で、設計者がキャビティ3とコア4の合わせ面に彫り込む溝を指示する。ゲート設計部62においては、最深面に設けた円錐のゲートに向けて溝を求める。
【0242】
さらに、ステップP1で設計者が3プレート構造の金型を設計する場合(YES)には、ステップP12に移行して設計者はゲート位置を指示する。ゲート位置の指示は、図53に示すようなメニュー画面の選択によって行う。その後、ステップP13でゲート径とテーパを入力する。
【0243】
そして、ステップP14で設計者は、例えば、ゲート形状に最も近い形状をもつピンゲート(ゲートブッシュ)をベースファイル12から読み出す。ゲートブッシュは金型の標準部品であり、図52(B)に示すように、ブッシュ穴作成位置、ザグリ直径、ザグリ深さ、穴径及び穴の深さが規格化されている。
【0244】
その後、ステップP15で、ゲートブッシュを金型のアイソメトリック図等に配置する。これにより、金型に樹脂を射出するためのサイドゲート及びピンゲート等が設計できる。
【0245】
このようにして第13の実施の形態に係る金型の設計方法では、設計者は、予めパターン化されたサイドゲートやサブマリンゲート又はピンゲート等の構造のいずれかをステップP1又はP3で選択することにより、選択したゲートを金型モデルの透視図に表示し、ゲート位置、ゲート方式と寸法、接続部の処理等をキーボード17を介してゲートの構造設計ができるので、最初から設計者がゲートの構造を設計しなくても済む。これにより、設計者の負担は大幅に減るという効果を奏する。また、本実施の形態においては、ゲートを設けるために必要なパラメータをパターン化しているので、作業が簡略化される。即ち、パターン化によって、入力項目が非常に少なくなるので、短時間にゲートを設計できる。
【0246】
(14)第14の実施の形態
図54は、本発明の第14の実施の形態に係るランナ設計時のディスプレイ上のイメージ図を示している。図55は、本発明の第14の実施の形態に係るランナの設計フローチャートを示している。ここでの処理は、ライナ設計部63において、金型の横方向から樹脂を導入するためのランナを設計するものである。
【0247】
図54において、設計者はディスプレイ19上に型部設計メニュー画面を表示し、「ランナ設計」を選択する。そして、図55において、まず、設計者は、ステップP1で2プレート構造の金型を設計するか、3プレート構造の金型を設計するかを選択する。設計者が、「2プレート構造の金型を設計する」を選択したとき(YES)には、ステップP2に移行して、ディスプレイ19にキャビティ・コアの合わせ面(パーティング面)の上面図を表示する。その後、ステップP4に移行する。
【0248】
一方、ステップP2で設計者が「3プレート構造の金型を設計する」を選択したとき(NO)には、キャビティプレート・ランナストリッパプレートの合わせ面の上面図をディスプレイ19に表示する。その後、ステップP4に移行して、金型の上面図にランナ軌跡を作成する。ランナの作成方向は、図56に示すようにゲート301 に続いたY方向である。ランナ軌跡は直線によって表示される。
【0249】
その後、設計者は、ステップP5でランナの断面形状を決定する。ランナの軌跡は、設計者がメニュー画面でキャビティ・コアの位置を指定することにより決まる。ランナ軌跡の作成は、始点と終点を指定して結線する方法と、始点と増分値を入力する方法のいずれかを使用する。ランナの断面形状は、設計者がメニュー画面で指定する。
【0250】
図57(A)〜(D)は、ランナの断面形状及び寸法を示している。図57(A)は、断面が矩形の場合のランナを示している。矩形ランナは、パーティングラインPLを基準にして幅及び高さが規定されている。図57(B)は、断面が台形の場合のランナを示している。台形ランナは、パーティングラインPLを基準にして上底寸法と下底寸法と高さとが規定されている。図57(C)は、断面が半円形の場合のランナを示している。半円形ランナは、パーティングラインPLを基準にした直径が規定されている。図57(D)は、断面が円形の場合のランナを示している。円形ランナは、パーティングラインPLを基準にした直径が規定されている。
【0251】
なお、設計者が、ランナの断面を円形にする場合を選んだときにはステップP6に移行して、円の半径を入力する。設計者が、ランナの断面を上半円形にする場合を選んだときには、ステップP7に移行して、半円の半径を入力する。設計者が、ランナの断面を上台形にする場合を選んだときには、ステップP8に移行してランナ設計部63は台形の寸法を入力する。設計者が、ランナの断面を下台形にする場合を選んだときには、ステップP9に移行して、ランナ設計部63は台形の寸法を入力する。設計者が、ランナの断面を下半円形にする場合を選んだときには、ステップP10に移行して、ランナ設計部63は半円の半径を入力する。
【0252】
その後、ステップP11で、ランナ軌跡に沿って、ランナ断面をスイープさせ、ランナの立体形状を作成する。
【0253】
次に、ステップP12でランナ設計部63は、ランナ端に同一断面形状の回転体(1/2)を付加する。この回転体は、ランナとゲートとを接続するための切削具を意味する。1/2は切削具が被切削面に当たる割合を示している。
【0254】
そして、ステップP13で、ランナの断面形状にしたがって、彫り込みを入れる。円形断面のランナの場合には、ステップP14に移行して、キャビティ・コアの合わせ面の両側に彫り込みを入れる。彫り込みはスイープしたランナ形状の論理差から求める。上半円形及び上台形断面のランナの場合にはステップP15に移行して、合わせ面の上側に彫り込みを入れる。彫り込みはスイープしたランナ形状の論理差から求める。下半円形及び下台形断面のランナの場合にはステップP16に移行して、キャビティ・コアの合わせ面の下側に彫り込みを入れる。彫り込みはスイープしたランナ形状の論理差から求める。これにより、金型の横方向から樹脂を導入するためのランナが設計できる。
【0255】
このようにして第14の実施の形態に係る金型の設計方法では、設計者は、予めパターン化された2プレート又は3プレートのランナの構造のいずれかを選択することにより、ディスプレイ19に、選択されたランナを金型モデルの透視図に表示する。そして、設計者が、キーボード17を介してランナ断面とランナ断面寸法、軌跡、接続部処理を指定及び数値を入力することにより、ランナの構造設計ができるので、最初から設計者がランナの構造を設計しなくても済む。これにより、設計者の負担は大幅に減るという効果を奏する。
【0256】
本発明の実施の形態では、2プレート又は3プレートのランナ断面とランナ断面寸法、軌跡等をパターン化することにより、設計者が入力する項目が非常に少なくなり、短時間にランナが設計できる。また、射出成形に関する知識が少なくとも設計できる。
【0257】
(15)第15の実施の形態
図58は、本発明の第15の実施の形態に係るガスベントの設計フローチャートを示している。ここでの処理は、ガスベント設計部65において、金型に樹脂を押し込んだときに、キャビティ・コアの空洞部からエアを抜くためのガスベントを設計するものである。
【0258】
図58において、まず、ステップP1でディスプレイ19に、図59に示すような製品形状を含んだパーティング面200 の上面図を表示する。図59において、303 はエジェクタピン穴である。エジェクタピン穴303 は成形品1を型抜きするときに、不図示のエジェクタピンを通すものである。
【0259】
次いで、ステップP2で、樹脂流動解析結果の最終充填位置情報を読み込む。ここで、樹脂流動解析とは、先に設計したゲートから樹脂を射出したときに、樹脂の流れる方向(ウエルドライン)をシミュレーションしたものをいう。この解析では、樹脂の到達点が最終充填位置として得られる。
【0260】
次に、ステップP3で、ディスプレイ19に、最終充填位置を図59に示すような製品形状を含んだコアの上面図に重ねて表示する。その後、ステップP4で、樹脂(ウエルドライン)がパーティングラインに交差するか否かを検出する。ここで、樹脂が正常にキャビティ・コアに充填できることが検出された場合(YES)には、ステップP5に移行してパーティングラインと最終充填位置の交点を算出する。
【0261】
その後、ステップP6で、設計者は、交点を開始点としてガスベントを付ける方向を指示する。そして、ステップP7で、設計者は、ガスベントを付ける位置を指示する。ガスベントの位置は、パーティング面の上側か下側である。
【0262】
その後、ステップP8で、ガスベントの幅を入力し、ステップP9に移行して、使用する樹脂を入力する。次に、ステップP10で、設計者は、樹脂材料データベースからガスベントの深さを決める。例えば、設計者は、ガスベントの深さと幅を指定する。そして、ステップP11で、断面(長方形)をスイープして、ガスベント溝を作成する。ここで、ディスプレイ19に、図60に示すようにガスベント304 をモールド・ベースの上面図に重ねて表示する。ガスベント304 はゲート301 に対向した位置に設けている。図59において、破線円内図は、ガスベント304 のA−A´矢視断面図を示している。破線円内図において、aはガスベントの深さであり、bはその幅を示している。
【0263】
なお、ステップP4で樹脂がパーティングラインに交差しないことが検出された場合(NO)には、ステップP12に移行する。樹脂流動解析の結果、樹脂が空気を巻き込んで、図60(A)に示すような位置で、ボイド305 を発生する恐れがある場合には、樹脂がパーティングラインに交差しないことになる。
【0264】
そこで、ステップP12では、ボイド305 付近にエジェクタピン穴303 があるか否かを判断する。エジェクタピン穴303 があると判断した場合(YES)には、ステップP15に移行する。エジェクタピン穴303 がないと判断した場合(NO)には、ステップP13に移行して、ボイド305 の中心位置を算出する。その後、ステップP14で、ガスベント設計部65は、ボイド305 中心にエジェクタピン穴303 を配置し、ステップP15で、使用する樹脂を入力する。
【0265】
次いで、ステップP16で、設計者が、エジェクタピン穴303 の寸法公差の拡大するか否かを選択する。寸法公差を拡大するを選択するとき(YES)には、ステップP17に移行して、設計者が、樹脂材料データベースから最大ギャップを決める。寸法公差については、第19の実施の形態において説明する。そして、ステップP18で、エジェクタピン穴の寸法公差を+0、−最大ギャップに変更する。
【0266】
ここで、ディスプレイ19に、図60(B)に示すようなエジェクタピン穴303 の拡大前後の図を表示する。図60(B)において、φDはエジェクタピン穴303 の径である。ギャップを大きくとる場合には、φD+0.01〜φD+0.03を演算する。
【0267】
また、ステップP16で設計者が、寸法公差を拡大せずに、エジェクタピン306 の周面に図60(C)に示すようなエア抜き用のアリ溝を設ける場合を選択したとき(NO)には、ステップP19に移行して、樹脂材料データベースから、アリ溝の深さを決める。そして、ステップP20で、アリ溝の本数を決定する。図60(C)では、アリ溝の深さを0.02〜0.04mmとし、その本数を4としている。
【0268】
そして、ステップP21で、アリ溝の長さを入力する。その後、ステップP22で、断面(半円形)をスイープしてガスベンドを作成する。これにより、金型に樹脂を押し込んだときに、キャビティ・コアの空間(空洞)部からエアを抜くためのガスベント304 が設計できる。
【0269】
このようにして第15の実施の形態に係る金型の設計方法では、ステップP3で金型の透視図に重ねた流動解析結果から樹脂が最終的に到達する位置に、ガスを抜くためのガスベンド304 を配置しているので、設計者の経験や勘に頼ることなく、型ブロック100 の空洞部分に流入する樹脂に適した位置にガスベンド304 を配置することができる。また、樹脂の最終充填位置は、流動解析CAE(Computer-Aided Engineering)を用いて計算できるので、射出成形樹脂に関する知識がなくても設計できる。
【0270】
本発明の実施の形態では、エジェクタピン306 を利用してガスを抜く方法を採る場合には、エジェクタピン306 の位置を変更したり、エジェクタピン306 にアリ溝307 を設けたり、エジェクタピン306 の寸法を変更したりする補正ができる。
【0271】
このため、流動解析結果から、樹脂がガスベンド304 に到達できないで、型ブロック100 の空洞部分でガスが滞在しボイド305 となる場合には、エジェクタピン306 を利用したガス抜き設計ができる。許容できるすき間(幅・深さ等)はディスプレイ19によって表示されるので、設計者は、キーボード17を介して必要な寸法を入力すればガスベント304 を設計できる。
【0272】
本発明の実施の形態では、予めパターン化したガスベント304 の形状及び仕様を設計者がキーボード17を介して指定すれば、指定されたガスベント304 の形状が金型モデルに配置されるので、最初から設計者がガスベント304 を設計しなくても済む。設計者の負担は大幅に減る。必要なパラメータはパターン化しているので、作業の簡単化が図れる。パターン化によって、入力項目が非常に少なくなるので、短時間にガスベント304 が設計できる。
【0273】
(16)第16の実施の形態
図61、図62は、本発明の第16の実施の形態に係るエジェクタピン設計時のディスプレイのイメージ図を示している。図63は、本発明の第16の実施の形態に係るエジェクタピンの設計フローチャートを示している。ここでの処理は、エジェクトピン設計部66において、エジェクタピンを設計するものである。
【0274】
図61において、まず、設計者はディスプレイ19上に表示された型部設計メニュー画面から、「エジェクタピン設計」を選択する。そして、ステップP1で、キャビティ・コアデータD4を読み出し、ステップP2で、ディスプレイ19はコア側の上面図を表示する。次に、ステップP3でディスプレイ19にエジェクタピン306 の位置を表示する。
【0275】
その後、設計者は、ステップP4でエジェクタピン306 の断面形状を選択する。丸ピンのエジェクタピンを選択する場合(YES)には、図62に示すようなメニュー画面で、丸ピン用穴設計を選択する。ここで、ディスプレイ19に図52(C)に示すような丸ピン用穴を表示する。設計者は、プレート底面を基準にして丸ピン用穴を配置する。また、丸ピン用穴の最小穴の深さ、穴直径、穴直径+1(1は逃げ:隙間)を指定する。そして、ステップP5に移行して、ピン径を入力する。その後、ステップP7に移行する。
【0276】
設計者が角ピンを選択する場合(NO)には、図62に示すようなメニュー画面で、「角ピン用穴設計」を選択する。そして、ステップP6に移行して、ピン径を入力する。ここで、ディスプレイ19に図52(D)に示すような角ピン用穴を表示する。設計者は、プレート底面を基準にして角ピン用穴を配置する。また、設計者が角ピン用穴の最小穴の深さ、角穴寸法(X,Y)、角穴寸法+1(1は呼び)を指定する。
【0277】
ステップP7で、ピエジェクタピン306 の摺動部の長さを入力し、次に、ステップP8でエジェクタピン306 のストロークを入力する。その後、ステップP9に移行して、ベースファイル12から適合するエジェクタピン306 を読み出す。エジェクタピン306 は金型標準部品としてデータベース化されている。そして、ステップP10で、ピン設計部66はピンの隙間(クリアランス)を入力する。
【0278】
そして、ステップP11で、貫通部品に穴を作成する。ここで、ディスプレイ19に、図64に示すようにエジェクタピン306 とエジェクタピン穴303 を製品形状の上面図に重ねて表示する。ピン穴303 はコア4の入れ子、可動側型板(コアプレート)、可動側受け板及び上部エジェクタプレートに開けることになる。
【0279】
その後、ステップP12で、エジェクタピン306 の設計が済んだか否かを調べる。ピン設計が済んでいない場合(NO)には、ステップP3に戻ってステップP3〜P11を繰り返す。ピン設計が済んだ場合(YES)には、制御を終了する。これにより、エジェクタピンが設計できる。
【0280】
このようにして第16の実施の形態に係る金型の設計方法では、設計者は、予めパターン化されたエジェクタピンの断面、寸法、摺動部の長さ等の構造のいずれかをステップP4で選択することにより、ディスプレイ19に、選択されたエジェクタピンを金型モデルの透視図に表示する。そして、設計者が、キーボード17を介して、位置、寸法、形状等の指定及び数値を入力することにより、エジェクタピン306 が設計できるので、最初から設計者がエジェクタピンの構造を設計しなくても済む。これにより、設計者の負担は大幅に減るという効果を奏する。丸ピン・角ピン・ストレート・段付き等のエジェクタピン306 の種類は、パラメータとしてパターン化しているので、作業が簡単化する。パターン化によって、入力項目が非常に少なくなるので、短時間にエジェクタピン306 が設計できる。
【0281】
(17)第17の実施の形態
図65は、本発明の第17の実施の形態に係る冷却路の設計時のイメージ図を示している。図66は、本発明の第17の実施の形態に係る冷却路の設計時の金型のアイソメトリック図を示している。ここでの処理は、温度調整構造設計部67において、金型を冷却するための冷却路を設計するものである。
【0282】
図65は、ディスプレイ19に表示されたメニュー画面を示している。このメニュー画面から設計者は、「8.冷却路設計」を選択する。メニュー画面には、冷却路の作成・削除の選択項目や、冷却路作成面の指定項目、冷却路穴径の入力項目、配置座標の入力項目が表示されている。ディスプレイ19には、設計者が指定する冷却路のXZ平面(正面)やYZ平面(側面)を二次元表示したり、冷却路の穴の直径を数値にして表示したり、冷却路の配置座標を数値にして表示したりする。図66は、金型が内包された型ブロック内に冷却路を三次元表示したものである。本実施の形態では、2本の冷却路がコア4に設けられている。
【0283】
図65において、まず、設計者はディスプレイ19上に型部設計メニュー画面を表示し、「冷却路設計」を選択する。
【0284】
そして、ディスプレイ19に、図66に示すようなキャビティ3及びコア4から成る金型のアイソメトリック図を表示する。図66において、308 は冷却管である。冷却管308 は、樹脂成形する際に、金型を冷やすものである。
【0285】
温度調整構造設計部(以下、単に温調設計部という)67においては、設計者の指定に従って、冷却管308 を配置するための平面を決定する。この平面は、冷却路設計中はXY平面として設定される。そして、設計者が指定した位置に冷却管308 を配置する。このとき、設計者は冷却管308 の穴径を指定する。本発明の実施の形態では、連続的に複数の位置が指定できる。メニュー画面の「キャンセル」ボタンを押すことにより、位置指定が完了する。
【0286】
このようにして第17の実施の形態に係る金型の設計方法では、設計者は、予めパターン化された冷却管308 の構造のいずれかを選択することにより、ディスプレイ19は、選択された冷却管308 を金型モデルの透視図に表示する。そして、設計者が、キーボード17から穴径、位置、PTネジ呼び等の数値を入力することにより、冷却管308 の構造設計が容易にできるので、最初から設計者が冷却管308 の構造を設計しなくても済む。これにより、設計者の負担は大幅に減る。必要なパラメータはパターン化しているので、設計作業が簡単化する。パターン化によって、入力項目が非常に少なくなるので、短時間に冷却管308 が設計できる。
【0287】
(18)第18の実施の形態
図67(A)及び(B)は、本発明の第18の実施の形態に係る3プレートにおけるリンク設計時の断面図を示している。図67(A)において、401 は射出成形装置の本体を成す固定側取付け板であり、5はランナを設けたランナストリッパプレートであり、3Aはキャビティを設けたキャビティプレートであり、4Aは、コアを設けたコアプレートである。これらのプレート構造は予めパターン化しておく。
【0288】
設計者は、ディスプレイ19に表示されたメニュー画面から、型開き制御構造を選択する。型開き制御構造については、リンクやプラーボルト等がパターン化している。そして、ディスプレイ19は、図67(A)に示すような固定側取付け板401 、ランナストリッパプレート5、キャビティプレート3A及びコアプレート4Aを表示する。そして、設計者は、キーボードを介して、プレート5、3A及び4Aの位置や、プレート5とプレート3Aの間の開き量や、プレート3Aとプレート4Aの間の開き量等の必要な寸法を入力する。
【0289】
次に、図67(B)において、リンク(結合部)とプレート類との干渉(接触するか否か)をチェックする。ここで、402 はリンクであり、これら3つのプレートを結合する部品である。ここで、ディスプレイ19は、図67(B)に示すような固定側取付け板401 、ランナストリッパプレート5、キャビティプレート3A及びコアプレート4Aを重ね合わせ、3つのプレート5、3A及び4Aをリンクによって結合した図を表示する。
【0290】
そして、設計者は、固定側取付け板401 とリンク402 との間に隙間が空いているか否かをチェックする。この隙間のチェックは、3つのプレート5、3A及び4Aを型締めしたときに、リンク402 と固定側取付け板401 とが競り合わずに組み立てられるか否を確認するためである。両者の間に隙間がない場合には、警告・干渉量等をディスプレイ19に表示する。そして、設計者は、ディスプレイ19を見ながら修正ができる。
【0291】
このようにして第18の実施の形態に係る金型の設計方法では、設計者は、予めパターン化されたリンク402 の構造のいずれかを選択すると、ディスプレイ19は、選択されたリンク402 を金型モデルの透視図に表示する。そして、設計者が、キーボード17を介して各プレート5、3A及び4A間の開き量を入力することにより、固定側取付け板401 とリンク402 との間に隙間が空いているか否かをチェックすることができる。
【0292】
したがって、射出成形装置の型開きに必要な開き量を入力することで、リンク402 の構造設計ができるので、最初から設計者がリンク402 の構造を設計しなくても済む。設計者の負担は大幅に減る。3プレート構造の金型の型開き動作を熟知していなくても設計できる。型開き構造がパターン化されているため、入力項目が非常に少なく、短時間に3プレートにおけるリンクが設計できる。
【0293】
(19)第19の実施の形態
図68は、本発明の第19の実施の形態に係る寸法公差を有する部品の寸法図を示している。本発明の各実施の形態において、金型モデルの部品と部品の間に寸法公差が決められている場合、図68に示すように、与えられた部品の寸法の片側公差を中心公差に自動修正することができる。例えば、ディスプレイ19は、図68に示すように、▲1▼部品のある幅として、寸法50を表示し、それに対する片側公差として、上限+0、下限−0.2を「50+0-0.2」のように表示する。部品の高さも同じく、高さ5に対する片側公差として、上限+0.1、下限−0を「5+0.1-0 」表示する。なお、製品形状は中心値で表示されている。
【0294】
本発明の実施の形態では、設計者がキーボード17を介して▲2▼の示すように中心公差に表示を換えることができる。このときディスプレイ19は、図68に示すように部品の幅50、上限+0、下限−0.2を49.9±0.1に変更する。また、部品の高さ5、上限+0.1、下限が−0+0、下限−0.2については、5.05±0.05に変更する。ここで、寸法εはα±δで表示される。中心値εは、α+〔(β+γ)/2〕であり、誤差δは〔(β−γ)/2〕,δ>0である。片側公差は修正方向公差ともいう。
【0295】
さらに、本発明の実施の形態では、▲3▼の示すように部品の寸法の中心公差を片側公差に修正して、設計者の目標とする寸法(加工狙い寸法)に表示を換えることができる。部品の幅49.9±0.1は49.95に変更する。また、部品の高さ5.05±0.05は5.075に変更する。これにより、図68に示すように、部品のA方向とB方向に修正代を設けることができる。ここで、加工狙い寸法ηは、ε+δ・κで表示する。κは狙い寸法のパラメータである。本発明の実施の形態ではκが+1/2の場合である。
【0296】
なお、金型モデルの部品と部品の間に寸法公差が決められている場合、設計者は、与えられた部品の寸法の中心公差または片側公差のいずれかを選択する。これにより、ディスプレイ19は、中心公差または片側公差のいずれかに基づいて金型モデルの部品と部品の間の寸法公差を修正して表示する。
【0297】
このように本発明の第19の実施の形態に係る金型の設計方法では、金型寸法や部品寸法が片側公差で与えられていた場合に、設計者の指示によって、ディスプレイ19は、片側公差を中心公差に修正して表示する。このため、設計者が意図する金型や部品の狙い通りの加工寸法を画面上で確認することができる。
【0298】
また、本発明の実施の形態では、金型寸法や部品寸法が中心公差で与えられていた場合に、設計者の指示によって、ディスプレイ19は、中心公差を片側公差に修正して表示する。このため、設計者の意図する金型や部品の狙い通りの加工寸法を画面上で変更することができる。したがって、修正代が採れる方向に、かつ、許容公差内で寸法が変更できるようになる。
【0299】
さらに、本発明の実施の形態では、設計者が、部品の寸法の中心公差または片側公差のいずれかをキーボード17を介して選択すると、ディスプレイ19は、中心公差または片側公差のいずれかに基づいてディスプレイ19は金型モデルの部品と部品の間の寸法公差を修正して表示する。このため、設計者の意図する金型や部品の狙い通りの加工寸法を画面上で編集することができる。したがって、寸法公差の見落とし等による人為的なミスが無くなる。これにより、寸法の公差を考慮した金型が設計できる。
【0300】
なお、本発明の第1の実施の形態から第19の実施の形態では、個々のデータを読出して金型を設計する方法について説明したが、属性(名称)を与えたデータグループを読み出して、金型を設計する方法について、第27の実施の形態において説明をする。
【0301】
(20)第20の実施の形態
図69〜図71は、本発明の第20の実施の形態に係る金型設計システムの設計項目体系を説明する図(その1〜3)である。第20の実施の形態では、金型設計を容易かつ迅速に行えるようにするために、予め、システム内に金型の設計項目を登録して置くものである。
【0302】
図69において、22は金型の設計項目である。金型の設計項目は、その他のメモリ21に格納されており、大きく3つに別れている。23は製品形状補正項目である。この補正項目は、金型起工時に行われる製品設計者と金型設計者との打合せ内容を登録したものである。補正項目の内容は型開き方向の決定、製品に抜き勾配付与、アンダーカット部の検出、パーティングラインの定義、ゲート設計及びファイル管理等である。
【0303】
設計内容は次の通りである。型開き方向は、製品をコアから引き抜く「Z方向」に決定する。抜き勾配はコアから製品を抜き易くするために付与する。アンダーカット部は製品の離型性を妨げるので、コアを入れ子に分割して作成する。パーティングラインは型ブロックをキャビティとコアに分割するパーティング面を得るために作成する。ゲートはキャビティとコアの間の空洞部分に樹脂を射出するために作成する。なお、製品形状補正項目23に従って製品形状を補正した製品形状補正データはワークメモリ13に格納して管理する。
【0304】
図70(A)において、24は型部設計項目である。この設計項目は、金型設計者専用に組まれたものであり、成形収縮率補正、キャビティ/コアブロック作成、モールドベース決定、パーティング面作成、ゲート,ランナ,スプル設計、型温調水路設計、エジェクタピン設計、穴干渉チェック、入れ子分割、スライドコア設計、ファイル管理等である。
【0305】
設計内容は次の通りである。金型のキャビティやコアは、製品の離型性を良くするために、製品の収縮率に従って寸法値を変更することにより設計する。キャビティやコアは型ブロックをパーティング面によって分割することにより設計する。モールドベースはキャビティ及びコアを取り付けるプレートやその固定部品を選んで設計する。パーティング面はパーティングラインを考慮して設計する。樹脂流入経路となるゲート,ランナ及びスプルは、樹脂の粘度に応じて断面形状を選ぶことにより設計する。金型の温度を調整する型温調水路(冷却水路)は、他の穴形状を考慮して設計する。
【0306】
エジェクタピンは型温調水路との干渉をチェックしながら設計する。製品のアンダーカット部は、コアを入れ子に分割して作成する。入れ子部品は、X方向又はY方向にスライドさせるように設計する。
【0307】
図70(B)において、25は製造用モデル作成項目である。この作成項目は、金型設計者及び金型製造者のために組み込まれたものである。作成項目の内容は放電電極設計及びファイル管理等である。放電電極はキャビティの内側を加工する製造具である。この製造具は成形品のエッジを丸く仕上げるために、キャビティの内側エッジを円筒面に加工するものである。この電極を製造する加工データ(NCデータ)はワークメモリ13に格納して管理する。これらの設計項目は図1に示したメモリ21に格納して置くと良い。また、これらの設計項目を当該システムの起動時に図1に示したディスプレイ19に表示する。
【0308】
図71は、金型設計システムの設計項目の使用区分を示している。図71において、製品設計者は、射出成形金型で成形しようとする製品形状を設計する。そして、製品設計者は当該金型設計システムの製品形状補正項目23に従って、型開き方向の決定、製品に抜き勾配付与、アンダーカット部の検出、パーティングラインの定義、ゲート設計及びファイル管理を行う。製品設計者は製品形状補正データを金型設計者に渡す。この製品形状補正は金型設計者が行っても良い。
【0309】
次いで、金型設計者は、型部設計項目24に従って、成形収縮率補正、キャビティ/コアブロック作成、モールドベース決定、パーティング面作成、ゲート,ランナ,スプル設計、型温調水路設計、エジェクタピン設計、穴干渉チェック、入れ子分割、スライドコア設計、ファイル管理等を行う。金型設計者は、金型部品データを金型製造者に渡す。その後、金型製造者は製造用モデル作成項目25に従って、放電電極設計及びファイル管理等を行う。この製造用モデル作成は金型設計者が行っても良い。
【0310】
このようにして本発明の第20の実施の形態に係る金型設計システムの設計項目体系によれば、金型の設計項目を大きく3つ、すなわち、製品形状補正項目、型部設計項目及び製造用モデル作成項目に分けてシステム内に登録している。
【0311】
このため、金型起工時に行われる製品設計者と金型設計者との打合せ内容となる製品形状補正項目に従って型開き方向の決定、抜き勾配付与、アンダーカット部の検出、パーティングラインの定義及びゲート設計等を行うことができる。
【0312】
また、金型設計者専用に組まれた型部設計項目に従って、成形収縮率補正、キャビティ/コアブロック作成、モールドベース決定、パーティング面作成、ゲート,ランナ,スプル設計、型温調水路設計、エジェクタピン設計、穴干渉チェック、入れ子分割及びスライドコア設計等を行うことができる。
【0313】
さらに、金型設計者及び金型製造者のために組み込まれた製造用モデル作成項目に従って放電電極の設計を行うことができる。このことで、当該システムのソフト資源を製品設計者、金型設計者及び金型製造者が共同して使用することができるので、金型の設計を容易かつ迅速に行うことができる。また、金型設計時の打合せ及び製品形状データの授受を円滑に行うことができ、製品設計から金型設計間の工程を短縮することができる。なお、金型部品の製造具の設計方法については第29の実施の形態において説明する。
【0314】
(21)第21の実施の形態
図72は、本発明の第21の実施の形態に係る製品のアンダーカット部の検出フローチャートである。図73及び74はその補足説明図を示している。第21の実施の形態では、図73(A)に示すような2つのひさし形状を有する製品形状26のアンダーカット部を検出する場合を説明する。図73(A)において、26Aは製品形状26の一方の側面から横に張り出した第1のひさし形状であり、26Bは第1のひさし形状26Aの下部に設けられた第2のひさし形状である。これら2つの形状26A及び26Bの間がアンダーカット部26Cになるか否かを検出する。
【0315】
図72において、まず、ステップP1で設計者は、製品形状26を構成する面を1つ選択する。例えば、図73(B)に示すようなひさし形状26Aの上面を選択する。図73(B)において、ディスプレイ19は選択した面を格子状にイメージする。
【0316】
次に、ステップP2でパーティングライン作成部41はひさし形状26Aの上面に点列を作成する。点列は複数であることが望ましい。例えば、各格子の交点上に作成する。図73(C)の製品形状26の断面図において、×印が点列の位置であり、1点のみを示している。次いで、ステップP3でパーティングライン作成部41はひさし形状26Aの面上の点列を+Z方向に投影する。図73(C)において、黒丸印が+Z方向に投影した位置である。
【0317】
そして、ステップP4でパーティングライン作成部41は1つ以上の点列が他の面に投影できるか否かを検出する。図73(C)の例では、点がひさし形状26Bの上下部の各エッジに投影(2点投影)されている。ここで、点列が1つも他の面に投影できない場合(NO)には、ステップP8に移行する。1つ以上の点列が他の面に投影できた場合(YES)には、ステップP5に移行する。
【0318】
ステップP5でパーティングライン作成部41はひさし形状26Aの面上の点列を−Z方向に投影する。図73(C)の例では、白丸印が−Z方向に投影した位置である。そして、ステップP6でパーティングライン作成部41は1つ以上の点列が他の面に投影できるか否かを検出する。図73(C)の例では、点列がひさし形状26Aの下部のエッジに投影(1点投影)されている。
【0319】
点列が1つも他の面に投影できない場合(NO)には、ステップP8に移行する。1つ以上の点列が他の面に投影できた場合(YES)には、ステップP7に移行する。ステップP7でワークメモリ13は、その面をアンダーカット部26Cを構成する面として記憶する。
【0320】
なお、ステップP8で設計者は全ての面についてアンダーカットの検出が終了したか否かを判断する。アンダーカット部の検出が終了しない場合(NO)には、ステップP1に戻って面を1つ選択し、以後、ステップP2〜P8を繰り返す。
【0321】
例えば、ステップP1で図74(A)に示すようなひさし形状26Bの上面を選択する。図74(A)において、ディスプレイ19は選択した面を格子状にイメージする。
【0322】
次に、ステップP2でパーティングライン作成部41はひさし形状26Bの上面に点列を作成する。図74(B)において、×印が点列の位置であり、1点のみを示している。この例では、点が、ひさし形状26Bの下部のエッジ、ひさし形状26Aの上下部のエッジに投影(3点投影)される場合を示している。
【0323】
次いで、ステップP3でパーティングライン作成部41はひさし形状26Bの面上の点列を+Z方向に投影する。そして、ステップP4でパーティングライン作成部41は1つ以上の点列が他の面に投影できるか否かを検出する。図74(A)の例では、投影面が存在しないので、ひさし形状26Bの面上の点は、+Z方向に投影(0点投影)されない。ここで、点列が1つも他の面に投影できない場合(NO)には、ステップP8に移行する。
【0324】
そして、ステップP8で全ての面についてアンダーカット部の検出が終了した場合(YES)には、ステップP9に移行してアンダーカット部の構成面をディスプレイ19は強調表示をする。
【0325】
このようにして、本発明の第21の実施の形態に係る製品形状のアンダーカット部の検出方法では、製品を構成する面上に点列を作成し、±Z方向に位置する他の面にこの点列が投影できるか否かを検出することにより、本発明の第7の実施の形態に比べて容易かつ短時間にアンダーカット部を検出することができる。
【0326】
(22)第22の実施の形態
図75は、本発明の第21の実施の形態に係るパーティングラインの抽出フローチャートである。図76及び77はその補足説明図を示している。第21の実施の形態では第1の実施の形態に比べてパーティングラインの抽出機能を簡略化したものである。
【0327】
図75において、まず、ステップP1で設計者は製品形状27の+Z方向の形状をディスプレイ19に表示する。図76(A)はプラスティックの製品形状27の斜視図であり、図76(B)は製品形状27を型開き方向(+Z方向)から見た図を示している。なお、製品形状27の裏側のエッジはディスプレイ19に表示されない。製品形状27の裏側のエッジは、パーティングラインの抽出に邪魔となるので、これに関する形状データはメモリに待避されている。
【0328】
次に、ステップP2でパーティングライン作成部41は製品形状27の可視可能なエッジと輪郭線(稜線)を要素に分解する。図76(B)の例では製品形状27の最外周の輪郭線やエッジを直線や円弧(以下単に線要素という)等に分解する。
【0329】
次いで、ステップP3でパーティングライン作成部41は設計者の指示に従って表示画面の水平方向(X方向)に最大値を持つ線要素を検出する。これは線要素を大雑把に検索することにより、ある程度パーティングラインの抽出候補を絞り込むためである。検出した線要素はワークメモリ13に記憶する。
【0330】
そして、ステップP4でパーティングライン作成部41は、X方向に最大値を持つ線要素に隣接する他の線要素を検出する。このときディスプレイ19は、図77(A)に示すような製品形状27の斜視図を表示する。そして、ワークメモリ13から裏側のエッジに関する形状データを読出し、製品形状27の斜視図にパーティングラインを重ねて表示する。X方向に最大値を持つ線要素に隣接する他の線要素は、パーティングラインの候補としてワークメモリ13に記憶される。
【0331】
次に、ステップP5で設計者は、線要素に隣接する他の線要素がない場合及び図77(C)に示すように線要素が2つ以上の場合に応じて、当該システムにキーボード17を介して指示を与える。指示の内容は、線要素に隣接する他の線要素がない場合にはステップP6に移行して線要素を手動で作成する。また、図77(C)に示すように線要素に隣接する2つの線要素(1),(2)が存在する場合には、ステップP7に移行して設計者は、線要素(1)又は(2)のいずれかを手動で選択する。なお、図77(B)に示すように、線要素に隣接する他の線要素が1つの場合には、ステップP8に移行する。
【0332】
ステップP8では当該システムは線要素に隣接する他の線要素をパーティングラインの候補としてワークメモリ13に記憶する。そして、ステップP9でX方向に最大値を持つ線要素が隣接する曲線として検出されたか否か、すなわち、線要素が閉ループになったか否かを検出する。
【0333】
線要素が閉ループになっていない場合(NO)には、ステップP5に戻り、線要素が閉ループになるまで、ステップP5〜P8を繰り返す。
【0334】
ステップP9で線要素が閉ループになった場合、すなわち、X方向に最大値を持つ線要素が隣接する曲線として検出された場合(YES)には、ステップP10に移行して、その線要素をパーティングラインとして抽出する。図77(C)において、製品形状27のパーティングラインは実線で示している。
【0335】
このようにして、本発明の第22の実施の形態に係るパーティングラインの抽出方法では、ステップP3で型開き方向から見た製品形状のX方向に最大値を持つ線要素を検索することにより、ある程度パーティングラインの抽出候補を絞り込んでいる。
【0336】
このため、第1の実施の形態に比べて、パーティングラインを短時間に抽出することができる。また、従来のように2次元図面から抽出する場合に比べても非常に短い時間でパーティングラインが抽出できる。
【0337】
(23)第23の実施の形態
図78及び79は、本発明の第23の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャート(その1,2)である。図80及び81はその補足説明図を示している。第23の実施の形態では第9の実施の形態と異なり、パーティングラインが同一平面にあるか否かによって、平面、円筒面、円錐面及び自由曲面を検出し、これら面同士を接続することによりパーティング面を作成するものである。この機能を金型分割部52に持たせても良い。
【0338】
図78において、まず、ステップP1で当該システムは設計者の指示によって、n(n=1,2,3…i,j,k…n)本のパーティングラインの中で、隣合う2つのパーティングラインi,jを選択する。本実施の形態では、ある領域の外側を囲むパーティングラインと、その領域の内側を囲むパーティングラインが存在するときに、その領域は平面を構成するものとしている。
【0339】
次に、ステップP2で隣合う2つのパーティングラインi,jが同一平面に存在するか否かを検出する。このときの検出条件は、図80(A)において、2つのパーティングラインi,jの始点と終点を成す2つの端点と1つの接続点が同じ平面に存在するか否かである。そして、2つのパーティングラインi,jが同一平面,例えば、図80(B)に示すように、平面Nに存在する場合(YES)には、ステップP3に移行する。ステップP3ではパーティングラインjに隣接するパーティングラインkが同一平面に存在するか否かを検出する。2つのパーティングラインj,kが同一の平面Nに存在する場合(YES)には、ステップP8に移行する。ステップP3で2つのパーティングラインj,kが同一の平面Nに存在しない場合(NO)には、ステップP4に移行してパーティングラインi,jを平面Nの要素として記憶する。
【0340】
また、ステップP2で2つのパーティングラインi,jが同一平面に存在しない場合(NO)には、ステップP5に移行してパーティングラインiを未確認要素として記憶する。図80(B)の例では製品形状28の平面Nに隣接するパーティングラインが未確認要素となっている。これは後に平面N+2の線要素として記憶される。
【0341】
そして、ステップP6に移行して、更にパーティングラインjに隣接するパーティングラインkが同一平面に存在するか否かを検出する。ステップP6で2つのパーティングラインj,kが同一の平面に存在する場合(YES)には、ステップP8に移行する。ステップP3で2つのパーティングラインj,kが同一の平面に存在しない場合(NO)には、ステップP4に移行してパーティングラインi,jを平面N+1の要素として記憶する。
【0342】
そして、ステップP8では最後のパーティングラインnと最初のパーティングライン1とが同一平面に存在するか否かを検出する。パーティングラインnとパーティングライン1とが同一平面に存在しない場合(NO)には、ステップP1に戻って、隣合う2つのパーティングラインi,jを選択し、以後、ステップP2〜P8を繰り返す。そして、ステップP8でパーティングラインnとパーティングライン1とが同一平面に存在している場合(YES)には、ステップP9に移行して、パーティングラインが存在する平面を全て検出したか否なかを判断する。平面を全て検出した場合(YES)にはステップP10に移行する。平面を全て検出していない場合(NO)には、ステップP1に戻って、隣合う2つのパーティングラインi,jを選択し、以後、ステップP2〜P8を繰り返すことにより、パーティングラインが存在する平面を全て検出する。
【0343】
その後、ステップP10で設計者は製品形状28を見ながら、未確認要素のうち製品の平面N+1に隣接する線要素を検出する。この線要素の検出は、平面N+1に隣接する平面の存在を確認するためである。なお、ステップP2〜P8で全ての平面が検出された場合には、平面N+1に隣接する線要素は円筒面,円錐面及び自由曲面のいずれかの要素となる。
【0344】
従って、ステップP11で設計者は残りの未確認要素から、まず、円筒面,円錐面を検出する。円筒面及び円錐面は製品形状28の内側の面と面とが交わる隅部等に見られる。そして、ステップP12では、他の未確認要素をスイープ面(自由曲面)の要素とする。図80(C)において、28Aは製品形状28のスイープ面を示している。この面はコアの形状をスイープ面に仕上げる部分となる。
【0345】
その後、ステップP13で隣接する2つの面が交わる境界線(以下交線という)を検出する。図81(A)の例では、製品形状28の交線は、平面Nと平面N+2とが交わる部分で検出される。交線を検出することによって、平面同士の干渉を防ぐことができる。
【0346】
次いで、ステップP14で面と面とを接続して整形(トリム)する。図81(A)の例では、平面Nと平面N+2とを接続する。また、平面N+2と円筒面とを接続する。
【0347】
そして、ステップP15では整形された面を製品形状28のパーティング面として決定する。図81(B)に製品形状28のパーティング面を示している。図81(B)において、製品形状28のパーティング面は、平面N,N+1,N+4と、円筒面を加えた平面N+2,N+3とスイープ面N+5とを接続することにより作成できる。パーティング面が決定されると、第9の実施の形態と同様に、型ブロック29をこのパーティング面で分割する。これにより、キャビティブロック及びコアブロックを設計することができる。
【0348】
このようにして、本発明の第23の実施の形態に係るパーティング面の作成方法では、パーティングラインが同一平面にあるか否かを検出することによって、平面、円筒面、円錐面及び自由曲面を抽出し、これら面同士を接続することによりパーティング面を作成している。
【0349】
従って、第9に実施の形態のようにメインパーティングラインをX,Y方向に引き延ばして型ブロックに投影しなくても済むので、容易に製品形状28のパーティング面が作成できる。
【0350】
(24)第24の実施の形態
図82は、本発明の第24の実施の形態に係るエジェクタピンの設計フローチャートである。図83及び84はその補足説明図を示している。第24の実施の形態では第16の実施の形態と異なり、設計者がエジェクタピンの位置を指定すると、エジェクタピン設計部が高さを計算するものである。
【0351】
図82において、まず、ステップP1で設計者はエジェクタピンの設計寸法を入力する。エジェクタピンの設計寸法はキーボード17を介して当該システムに入力する。このとき図83に示すようなメニュー画面をディスプレイ19に表示する。このメニュー画面は第16の実施の形態で説明したイメージ図と異なり、1つの画面内にエジェクタピンの穴の形状と、その寸法値を入力するための指示枠とが表示されている。設計者はこの指示枠に寸法値を入力することになる。寸法値はエジェクタピンの穴直径、逃げ穴直径、ガイド長さ、つば直径等である。つばは、抜け止め具であり、エジェクタピンの下端に設けられている。
【0352】
次に、ステップP2で設計者の指示に従ってディスプレイ19はコアブロックを+Z方向から見た形状を表示する。次いで、ステップP3で設計者はディスプレイ19上でエジェクタピンの位置を指定する。図84(A)の例では、コアブロック30の黒丸印にピン穴を指定している。エジェクタピン設計部66は指定されたピン位置座標X,Yを検出する。ピン位置座標X,Yは金型の中心からの距離で表示される。
【0353】
そして、ディスプレイ19は指定枠内にピン位置座標X,Yを表示する。設計者はこの値をキーボード17を介して修正しても良い。
【0354】
その後、ステップP4でエジェクタピン設計部66はピン指定位置を中心とした円を作成する。次に、ステップP5でその円を金型部品に投影する。金型部品はコアブロック30や不図示のコアプレート、受け板、上部エジェクタプレート等である。この時点で、モールドベースの設計が終了していることが前提である。
【0355】
更に、ステップP6でエジェクタピン設計部66はエジェクタピンの最小の高さ及び最大の高さを検出する。ピンの高さは製品面の形状によって相違する。例えば、図84(B)に示すように製品面が斜めの場合、エジェクタピンの先端を斜めに加工する必要がある。このためエジェクタピンは最小の高さ及び最大の高さを有することになる。図84(B)において、黒丸印がエジェクタピンの最大の高さであり、黒星印がエジェクタピンの最小の高さである。
【0356】
そして、ステップP7でエジェクタピン設計部66はエジェクタピンの最小の高さをガイド長さの計算の基準とする。ガイド長さは成形品の突出しの際のピンの移動距離(突出しストローク)となる。エジェクタピンの最大の高さは、下部エジェクタプレート面上からエジェクタピンの先端まで距離であり、エジェクタピンの最小の高さは、製品面の傾きによって異なる。ここで、エジェクタピン設計部66はコアブロック30やコアプレート、受け板、上部エジェクタプレート等の厚さに関する寸法値をワークメモリ13から読み出して、これらを全て加算する。この加算結果によって、エジェクタピンの最大の高さを算出する。
【0357】
そして、ステップP8でエジェクタピン設計部66は、設計者が指定した穴直径、逃げ穴直径、ガイド長さ、つば直径等に基づいてエジェクタピンとその穴の形状を作成する。
【0358】
また、ステップP9では設計者は全てのエジェクタピンが設計できたか否を判断する。全てのエジェクタピンが設計できた場合(YES)には、ステップP10に移行する。エジェクタピンが設計が終了していない場合(NO)には、ステップP1に戻って、エジェクタピンの設計寸法を入力し、以後のステップP2〜P9を繰り返す。
【0359】
そして、ステップP10では設計者はエジェクタピンの設計情報を出力するか否かを判断する。設計情報を出力する場合(YES)には、ステップP11に移行してディスプレイ19に設計情報を表示したり、又は、プリンタ20を起動して紙面上に設計情報を出力する。図84(C)は、2つのエジェクタピンの設計結果を紙面上に出力した例を示している。出力内容は位置、穴直径、逃げ穴直径、ガイド長さ及びエジェクタピンの長さ等である。なお、ステップP11で設計情報を出力した後に、エジェクタピンの設計を終了する。ステップP10で情報を出力しない場合(NO)もエジェクタピンの設計を終了する。
【0360】
このようにして、本発明の第24の実施の形態に係る金型のエジェクタピンの設計方法では、設計者がディスプレイ19上でエジェクタピンの位置を指定すると、エジェクタピン設計部66が金型の中心からのエジェクタピンの位置X,Yを検出したり、上部エジェクタプレートからの高さを算出している。従って、金型が複雑な場合でも、設計者と当該システムの間でエジェクタピンの設計を対話的に行うことができる。
【0361】
(25)第25の実施の形態
図85(A)は、本発明の第25の実施の形態に係る金型のモールドベースの設計フローチャートであり、図85(B)は、その補足説明図を示している。第25の実施の形態では第12の実施の形態と異なり、1つの画面内に金型を構成するようになるモールドベースの全体の形状と、各構成部品の寸法値を入力するための指定枠とが表示されるものである。
【0362】
図85(A)において、まず、ステップP1で設計者は、金型のモールドベースの種類を選択する。このときディスプレイ19は図85(B)に示すようなメニュー画面を表示する。表示内容はモールドベース作成、配置決定、寸法修正、モールドベース保存及びモールドベース呼出し等である。そして、設計者は「モールドベース作成」を選択すると、ディスプレイ19はモールドベースの種類を示すメニュー画面に切り換える。モールドベースの種類は、2プレート構造のSAタイプ、SCタイプや3プレート構造のDAタイプ、DCタイプである。SAタイプやSCタイプはキャビティプレートとコアプレートの2枚の型板から構成する金型である。DAタイプやDCタイプは、キャビティプレート、コアプレート及びランナストリッパプレートの3枚の型板から構成する金型である。SAやDAタイプは受け板を有し、SCやDAタイプは受け板を有していない。
【0363】
次に、ステップP2でディスプレイ19はモールドベースの形状と寸法値を書き込む指定枠を表示する。図86の例では、ディスプレイ19が1つの画面内にSAタイプのモールドベースの全体の形状と、各構成部品の寸法値を入力するための指定枠X,Y,TW,CP,A,B,U,C,SP,EP,E1,E2とを表示している。図86の表示例において、▲1▼は固定側取付け板、▲2▼は固定側型板、▲3▼は可動側型板、▲4▼は受け板、▲5▼及び▲6▼はスペーサブロック、▲7▼は上部エジェクタプレート、▲8▼は下部エジェクタプレート、▲9▼は可動側取付け板をそれぞれ示している。
【0364】
Xは固定側型板▲2▼、可動側型板▲3▼及び受け板▲4▼の横の長さ、Yは固定側取付け板▲1▼の縦の長さ、TWは固定側取付け板▲1▼の横の長さ、CPは固定側取付け板▲1▼の高さ、Aは固定側型板▲2▼の高さ、Bは可動側型板▲3▼の高さ、Uは受け板▲4▼の高さ、Cはスペーサブロック▲5▼及び▲6▼の高さ、SPはスペーサブロック▲5▼及び▲6▼の横の長さ、EPは上部及び下部エジェクタプレート▲7▼,▲8▼の横の長さ、E1は上部エジェクタプレート▲7▼の高さ、E2は下部エジェクタプレート▲8▼の高さである。E1 とE2の間は4mmである。
【0365】
設計者は、これらの指定枠X,Y,TW,CP,A,B,U,C,SP,EP,E1,E2にキーボード17を介して寸法値を入力する。
【0366】
その後、ステップP3では、モールドベース作成部61は設計者が入力する寸法値に従ってモールドベースデータを作成する。モールドベースデータの作成方法については第12の実施の形態で説明しているのでその説明を省略する。
【0367】
このようにして、本発明の第25の実施の形態に係るモールドベースの設計方法では1つの画面内に金型のモールドベースの全体の形状と、各構成部品の寸法値を入力するための指定枠とが表示されている。従って、完成予想形状を確認しながら、各構成部品の指定枠X,Y,TW,CP,A,B,U,C,SP,EP,E1,E2に寸法値を入力することにより、射出成形金型が設計できる。設計がし易くなる。
【0368】
(26)第26の実施の形態
図87は、本発明の第26の実施の形態に係る金型設計システムのコンフィギュレーションファイルの使用フローチャートを示している。図88はその補足説明図である。第26の実施の形態では金型設計システムを支援するツールの使用方法を示している。図87において、まず、ステップP1で設計者はデフォルト値を記憶したファイルをシステムに保存する。このファイルは金型設計システムを支援するツールを書き込んだものであり、図1に示したようなメモリ21に書き込まれている。
【0369】
ツール内容は、図88において、線、文字及び領域の表示色の指定、設計情報の出力方法、各設計に必要な基準値(設計データ)、各部品データの表記方法である。本実施の形態では、製品形状データは“CYAN”によって表示し、アンダーカット部は“PINK”によって表示し、パーティングラインは“YELLOW”によって表示し、キャビティ/コアは“MAGENTA”によって表示し、モールドベースは“WHITE”によって表示し、エジェクタピンは“BLUE”によって表示する。このような色に従ってディスプレイ19は線、文字及び領域を表示するようになる。
【0370】
また、本実施の形態では、アンダーカット部は“GRPHICS”によってディスプレイ19に出力し、エジェクタピン及び金型部品の製造具は“PAPER”によってプリンタ20により出力する。
【0371】
更に、本実施の形態では、エジェクタピン用の穴と他の穴の接近許容距離(穴干渉チェック距離)については3mmを離隔基準値とし、エジェクタピンの長さに対する突出し量αについては0.1mmを基準値としている。また、金型部品の製造具の押し出し量については10mmを基準値とし、その製造具の基台のオフセット量については、10mmを基準値として登録されている。
【0372】
エジェクタピンの設計では、“CORE−BLOCK”によって、コアブロックに関する部品データが表記され、“CORE−PLATE”によって、コアプレートに関する部品データが表記され、“EPR”によって、上部エジェクタプレートに関する部品データが表記され、“EP”によって、下部エジェクタプレートに関する部品データが表記される。
【0373】
冷却水路設計及び入れ子設計では“CAVITY−PLATE”によって、キャビティプレートに関する部品データが表記され、“CAVITY−BLOCK”によって、キャビティブロックに関する部品データが表記され、“CORE−PLATE”によって、コアプレートに関する部品データが表記され、“CORE−BLOCK”によって、コアブロックに関する部品データが表記される。
【0374】
次に、ステップP2で設計者はデフォルト値を変更するか否かを判断する。デフォルト値を変更する場合(YES)には、ステップP3に移行してデフォルト値を変更する。ここで、設計者はコンフィギュレーションファイルの内容を書換えることによりデフォルト値の変更を行う。これにより、線、文字及び領域の表示色の指定、設計情報の出力方法、各設計に必要な基準値、各部品データの表記方法を自由に変更することができる。
【0375】
ステップP2でデフォルト値を変更しない場合(NO)には、ステップP4に移行して当該システムを起動する。システムの起動によって、ディスプレイ19はコンフィギュレーションファイルに従って製品形状を“CYAN”によって表示する。
【0376】
次に、ステップP5でアンダーカット部を検出するときに、設計者が情報出力方法“GRPHICS”を指定すると、ディスプレイ19はコンフィギュレーションファイルに従ってアンダーカット部を表示する。
【0377】
また、ステップP6でパーティングを作成するときに、ディスプレイ19はコンフィギュレーションファイルに従ってパーティングの色を“YELLOW”によって表示する。
【0378】
更に、ステップP7でモールドベース,キャビティ/コアを作成するときに、ディスプレイ19はコンフィギュレーションファイルに従ってモールドベースの色を“WHITE”によって表示し、キャビティ/コアの色を“MAGENTA”によって表示する。
【0379】
また、ステップP8で穴干渉チェックのときに、エジェクタピン設計部66はコンフィギュレーションファイルから読み出した基準値=3mmに基づいて、ピン穴と他の穴の干渉チェックを実行する。
【0380】
次に、ステップP9でエジェクタピンの設計のときに、エジェクタピン設計部66はコンフィギュレーションファイルから読み出した突出し量α=0.1mmをエジェクタピンの最大高さに加算する。
【0381】
さらに、ステップP10で放電加工用の電極の設計のときに、設計者はコンフィギュレーションファイルから読み出した押し出し量=10mmに基づいて放電加工用の電極(金型部品の製造具)を設計する。また、設計者はコンフィギュレーションファイルから読み出したオフセット量=10mmに基づいて電極の基台を設計する。
【0382】
このようにして、本発明の第26の実施の形態に係る金型設計システムのコンフィギュレーションファイルの使用方法では、自動処理が多くなる中で、ステップP3において、線、文字及び領域の表示色、設計情報の出力方法、各設計に必要な基準値、各部品データの表記方法を自由に変更することができる。従って、設計者に適合した金型設計システムを構築することができる。また、コンフィギュレーションファイルを予め用意して置くことで、設計時の入力項目を減らすことができる。
【0383】
(27)第27の実施の形態
図89は、本発明の第27の実施の形態に係る金型の設計フローチャートである。図90はその補足説明図を示している。第27の実施の形態では金型設計システムの取扱性を良くすために、金型を設計するデータグループに名称(属性)を付与し、この属性に従って入れ子式の金型や直彫りの金型を設計するものである。図89において、まず、ステップP1で設計者は当該システムの起動時に製品形状データに“PART”という名称(属性)を付与する。データグループが複数存在する場合には設計者が選んで別の名称を付与する。
【0384】
例えば、ステップP2でパーティングラインを作成するときに、設計者はパーティングラインのデータグループに“PARTING−LINE”という名称を付与する。
【0385】
更に、ステップP3で設計者は収縮率補正をするときに、“PART”及び“PARTING−LINE”というデータグループを選択する。すると、製品形状補正エディタ14は“PART”及び“PARTING−LINE”というデータグループをメモリ11及び13から読出し、第3の実施の形態に説明したように、製品の形状を自動補正する。
【0386】
次にステップP4でキャビティ及びコアを設計するときに、設計者はキャビティ/コアのデータグループに“CAVITY/CORE−BLOCK”という名称を付与する。入れ子式の金型を設計する場合にキャビティ/コアブロックに関するデータグループが存在する。
【0387】
次いで、ステップP5でモールドベースを設計するときに、設計者はモールドベースデータのグループに“TCP”、“CAVITY−PLATE”、“CORE−PLATE”、“SP”、“SB”、“EPR”、“EP”及び“BCP”という名称を付与する。ここで、図90において、31は固定側取付け板であり、当該システムでは“TCP”と表示している。32は固定側型板であり、“CAVITY−PLATE”と表示している。33は可動側型板であり、“CORE−PLATE”と表示している。34は受け板であり、“SP”と表示している。35はスペーサブロックであり、“SB”と表示している。36は上部エジェクタプレートであり、“EPR”と表示している。37は下部エジェクタプレートであり、“EP”と表示している。38は可動側取付け板であり、“BCP”と表示している。39は固定側ブロックであり、“CAVITY−BLOCK”と表示している。40は可動側ブロックであり、“CORE−BLOCK”と表示している。
【0388】
なお、直彫り式の金型を設計する場合にキャビティプレート及びコアプレートに関するデータグループが存在する。そして、モールドベース設計部61は、“TCP”、“CAVITY−PLATE”、“CORE−PLATE”、“SP”、“SB”、“EPR”、“EP”及び“BCP”というデータグループをメモリ12から読出し、第12や第25の実施の形態に説明したように、モールドベースを作成する。
【0389】
また、ステップP6でパーティング面を作成するときに、キャビティ設計エディタ15は“PARTING−LINE”という名称のデータグループに基づいてパーティング面を作成する。そして、設計者は、作成したパーティング面のデータブループに“PARTING−SURFACE”という名称を付与する。
【0390】
次に、ステップP7で設計者は“CAVITY/CORE−BLOCK”という名称のデータグループが存在するか否かを検出する。“CAVITY/CORE−BLOCK”を検出した場合(YES)には、入れ子式の金型の設計に該当するので、ステップP8に移行する。
【0391】
ステップP8ではキャビティ設計エディタ15は“CAVITY/CORE−BLOCK”に“PART”の空洞部を作成する。ここで、キャビティ設計エディタ15は“CAVITY/CORE−BLOCK”及び“PART”に関するデータグループをワークメモリ13から読出し、第9や第23の実施の形態に説明したようなデータ処理を実行する。
【0392】
次いで、ステップP9でキャビティ設計エディタ15は“PARTING−SURFACE”で型ブロックを2つに分割する。ここで、キャビティ設計エディタ15は、“CAVITY/CORE−BLOCK”というデータグループをメモリ13から読出し、第10の実施の形態に説明したように、パーティング面に基づいて型ブロックをキャビティとコアをに分割する。2つに分れた部分を“CAVITY−BLOCK”及び“CORE−BLOCK”とする。“CAVITY−BLOCK”は固定側ブロックとなり、“CORE−BLOCK”は可動側ブロックとなる。
【0393】
また、ステップP7で“CAVITY/CORE−BLOCK”に関するデータグループが存在しない場合(NO)には、直彫りの金型の設計に該当するのでステップP10に移行する。ステップP10で、設計者は“CAVITY−PLATE”及び“CORE−PLATE”に関するデータグループを1つのデータグループにして、CAVITY/CORE−PLATE”という名称を付与する。2つのデータグループを1つにするのは、2枚のプレートを重ねる意味である。
【0394】
その後、ステップP11に移行して、キャビティ設計エディタ15は“CAVITY/CORE−PLATE”に“PART”の空洞部を作成する。次いで、ステップP12でキャビティ設計エディタ15は“PARTING−SURFACE”で型ブロックを2つに分割する。2つに分れた部分を“CAVITY−PLATE”及び“CORE−PLATE”とする。“CAVITY−PLATE”は固定側型板となり、“CORE−PLATE”は可動側型板となる。
【0395】
更に、ステップP13で冷却水路を設計するときに、ディスプレイ19は“CAVITY−BLOCK”又は“CAVITY−PLATE”及び“CORE−BLOCK”又は“CORE−PLATE”に関するデータブループをワークメモリ13から読出して、固定側ブロック又は固定側型プレート及び可動側ブロック又はコア側型板をディスプレイ19に表示する。
【0396】
次に、ステップP14でエジェクタピンを設計するとき、ディスプレイ19は“CORE−BLOCK”、CORE−PLATE”、“EPR”及び“EP”に関するデータブループをワークメモリ13から読出して、コアブロック、コア側型板、受け板及びエジェクタプレートをディスプレイ19に表示する。
【0397】
ここで、設計者によってエジェクタピンの位置が指定されると、エジェクタピン設計部66は、コアブロック、コア側型板、受け板及び上部エジェクタプレートの4つの関連部品を貫くピン穴を形成する。この4つの関連部品を一括して貫くには、CORE−BLOCK”、CORE−PLATE”、“EPR”及び“EP”に関するデータブループの座標系が統一していることが必要である。座標系が統一していれば、指定されたエジェクタピンの位置と同じ位置で、これらの4つの関連部品に同時に穴を空けるための形状が設計できる。
【0398】
このようにして、本発明の第27の実施の形態に係る金型の設計方法では、製品や金型部品のデータグループに名称(属性)を与えているので、各設計段階で必要なデータグループのみを選択することができる。従って、設計に邪魔となるデータグループはメモリに待避されているので、設計作業を簡略化することができる。
【0399】
また、本実施の形態ではエジェクタピンの設計の際にピン穴を空ける関連部品が4つとなるが、コアブロック、コア側型板、受け板及びエジェクタプレートのデータグループに座標系を統一するような属性を付与することにより、この作業をエジェクタピン設計部66によって一括して行うことができる。
【0400】
(28)第28の実施の形態
図91は、本発明の第28の実施の形態に係る金型部品の穴部の設計フローチャートである。図92はその補足説明図を示している。第28の実施の形態ではエジェクタピン穴や冷却水路等の穴部が重ならないように設計する方法を示している。図91において、まず、ステップP1で設計者は金型部品の全ての穴に関する情報をシステムに記憶する。射出整形金型では、金型部品を固定するためのネジ切り穴やガイド穴、金型を温度を調整するための冷却水路、金型から製品を取り出すエジェクタピン穴等が対象となる。これらのデータを設計データメモリ11に記憶する。
【0401】
次に、ステップP2で設計者は金型の穴作成に関する設計項目を選択する。設計項目は第20の実施の形態で説明したような、成形収縮率補正、キャビティ/コアブロック作成、モールドベース決定、パーティング面作成、ゲート,ランナ,スプル設計、型温調水路設計、エジェクタピン設計、穴干渉チェック、入れ子分割及び、スライドコア設計等である。ここで、設計者は例えば、図92(A)に示すような固定側型板32に冷却水路44を設計すべく、型温調水路設計を選択する。
【0402】
次いで、ステップP3では設計者は選択した設計項目の穴の形状を設計する。ここでは設計者は第17の実施に形態で説明したように冷却水路を設計する。
【0403】
その後、ステップP4でエジェクタピン設計部66は設計している穴(以下設計穴という)と他の穴とが干渉するか否かを検出する。ここで、設計穴は冷却水路44であり、他の穴は、図92(B)に示すような可動側ブロック40、固定側型板32及び上部エジェクタプレート33を貫くエジェクタピンの穴45が対象となる。冷却水路44とエジェクタピンの穴45とが干渉するか否かは、図92(C)に示すように、冷却水路44の位置とエジェクタピンの穴45の位置との間が基準値以上を保っているか否かにより判断する。基準値は、第26の実施の形態で説明したような離隔基準値=3mmを使用する。この基準値はコンフィグレーションファイルに格納されている。
【0404】
冷却水路44とエジェクタピンの穴45とが干渉しない場合(NO)には、ステップP5に移行して冷却水路44の穴形状データを記憶する。冷却水路44とエジェクタピンの穴45とが干渉する場合(YES)には、ステップP6に移行して図92(C)に示すような穴干渉部分をディスプレイ19に表示する。そして、この時の穴形状データを削除する。
【0405】
次に、ステップP7で設計者は全ての穴が設計できたか否かを判断する。全ての穴が設計できた場合(YES)には、ステップP8に移行する。全ての穴が設計できていない場合(NO)には、ステップP3に戻って穴形状の設計を継続する。全ての穴が設計できた場合には、ステップP8に移行して、設計者は設計項目を変更するか否かを判断する。設計項目を変更する場合(YES)には、ステップP2に戻って設計項目を選択する。設計項目を変更しない場合(NO)には、穴設計を終了する。
【0406】
このようにして、本発明の第28の実施の形態に係る金型の穴部の設計方法では、ステップP4で設計中の穴と他の穴との干渉チェックをしているので、例えば、冷却水路44とエジェクタピンの穴45とが重なるといった設計ミスを防ぐことができる。
【0407】
(29)第29の実施の形態
図93は、本発明の第29の実施の形態に係る金型部品の製造具の設計フローチャートである。図94及び図95はその補足説明図(その1、2)を示している。第29の実施の形態では、特に、キャビティブロックの内側の隅をアール状に放電加工する電極(製造具)を設計する場合を示している。図93において、まず、ステップP1で設計者は該当する金型部品を選択する。例えば、図92(A)に示すような製品形状46の角部をアール形状に仕上げようとする場合に、キャビティブロックの内側の隅をアール状に加工して置く必要がある。そこで、設計者は、図92(B)に示すようなキャビティブロック39を選択する。ディスプレイ19は設計者が指定したキャビティブロック39を表示する。他の金型部品の形状データはメモリに待避されている。
【0408】
次に、ステップP2で設計者はディスプレイ19に表示された金型部品に製造具の範囲を指定する。ここでの範囲の指定はキーボード17を介して行う。図92(B)において、製造具の範囲はキャビティブロック39の凹部の両端を結ぶ領域である。製造具の幅は設計者が任意に決める。
【0409】
次いで、ステップP3で設計者はこの範囲を断面とした押し出し形状47Aを作成する。押し出し形状47Aは、この断面の裏側からキャビティブロック39の底面までの部分と、この断面の表側から所定の距離を押し出した部分とで構成する。この所定距離は、押し出し量としてコンフィギュレーションファイルに格納されているので、これを読み出して使用する。本実施の形態では所定距離=10mmが基準値となっている。
【0410】
その後、ステップP4でキャビティブロック(金型形状)39の凹部の形状をこの押し出し形状47Aに転写する。その方法は、押し出し形状47Aの断面をキャビティブロック39の凹部に投影し、その隅部のアール形状、側面形状及び底面形状を転写することにより行う。転写は、断面の投影によってできた立方体から不要な形状部分をブーリアン演算により減算することにより行う。これにより、図95(A)に示すような放電加工用の電極47が設計できる。
【0411】
次に、ステップP5で射出成形金型の中心からの基準位置を電極47に指定する。本実施の形態では基準位置を例えば(−200,350)のように指定する。基準位置の指定は、キャビティプレートの凹部の放電加工を正確に行えるようにするためである。
【0412】
次に、ステップP6で電極47に基台48を作成する。基台48は図95(B)に示すようなオフセット量を電極47の底面の寸法に加えて作成する。オフセット量はコンフィギュレーションファイルから読み出す。本実施の形態では10mmが基準値となっている。基台の厚みは設計者が任意に決める。これにより、キャビティブロック39の内側の隅をアール状に放電加工する電極(製造具)47が設計できる。電極47の形状データは数値制御(Numerical Control)データに変換する。
【0413】
その後、ステップP7で設計者は電極47の情報を出力するか否かを判断する。電極47の情報を出力する場合(YES)には、ステップP8に移行し、設計者の指示に従ってディスプレイ19は画面に電極47の形状を出力する。また、設計者の指示に従ってプリンタ20は紙面上に該当部品の情報を出力する。出力情報は、電極47によって加工される金型部品である。図95(C)の例では、出該当部品名が“CAVITY−PLATE”、金型の中心からの電極47の基準位置が(−200,350)、被作材形状がX=80,Y=90,Z=40の場合を示している。該当部品の出力情報は金型製造者に提供する。
【0414】
なお、製造具の情報を出力しない場合(NO)には、ステップP9に移行して設計者は他の製造具を設計するか否かを判断する。他の製造具を設計する場合(YES)には、ステップP1に戻って金型部品を選択する。以後、ステップP2〜P8を繰り返す。
【0415】
このようにして、本発明の第29の実施の形態に係る金型部品の製造具の設計方法では、ステップP2で設計者がキャビティブロック39に製造具の範囲を指定すると、当該システムはステップP3でこの範囲を断面とした押し出し形状47Aを作成している。従って、設計者は当該システムと対話的に放電加工用の電極47を設計することができる。
【0416】
また、第29の実施の形態では、ステップP5で射出成形金型の中心からの基準位置を電極47に指定している。従って、基準位置に電極47を置くことにより、キャビティプレートの凹部の放電加工を正確に行うことができる。
【0417】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る射出成形金型の設計装置では、製品形状や金型形状に補正が生じた場合、その形状補正に支障になる線又は面を一時的に記憶手段に待避させることができるので、形状修正に必要な線や面のみを残した表示画面を見ながら製品形状又は金型形状の補正ができる。したがって、設計者は、製品の立体図及び投影図を表示装置に表示しながら、対話的に、収縮率補正、パーティングラインの抽出、抜き勾配の付与等を行うことができる。
【0418】
本発明の射出成形金型の設計方法では、金型部品や固定部品のパラメータのパターン化により設計項目を減らし、また、製品形状や金型の形状補正・変更等を自動化しているので、定型作業における設計工数を大幅に減らすことができる。
【0419】
本発明の射出成形金型の設計方法では、金型の分割境界線の候補を抽出することによって、金型の作成に欠くことができない製品の特徴が把握できる。また、分割境界線のループチェック機能や、入れ子分割機能を利用することにより、金型設計の知識や経験不足を補うことができるので、経験の少ない設計者でも、金型設計ができるようになる。
【0420】
これにより、製品形状の補正、金型の設計及びその製造具の設計を対話的に実行可能な金型設計支援システムの提供に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態に係る射出成形金型の設計装置の構成図である。
【図2】本発明の各実施の形態に係るディスプレイの表示機能を説明する図(その1)である。
【図3】本発明の各実施の形態に係るディスプレイの表示機能を説明する図(その2)である。
【図4】本発明の各実施の形態に係るディスプレイの表示機能を説明する図(その3)である。
【図5】本発明の各実施の形態に係る射出成形金型の設計フローチャートである(その1)である。
【図6】本発明の各実施の形態に係る射出成形金型の設計フローチャートである(その2)である。
【図7】本発明の各実施の形態に係る射出成形金型の設計フローチャートである(その3)である。
【図8】本発明の各実施の形態に係るキャビティとコアを組み合わせた斜視図である。
【図9】本発明の各実施の形態に係るキャビティとコアを分けた斜視図である。
【図10】本発明の各実施の形態に係るパーティング面設計時の金型の断面構造図である。
【図11】本発明の各実施の形態に係る入れ子部分の分割を説明する斜視図である。
【図12】本発明の各実施の形態に係る入れ子部分の分割を説明する斜視図及び入れ子部品を説明する側面図と平面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る製品形状の最外周及び貫通穴の輪郭部の検出フローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係る最外周検出時の製品形状の斜視図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る抜き勾配面の検出フローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る抜き勾配面の優先度の付与フローチャートである。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係る優先度付与時の製品形状の拡大前後の斜視図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る優先度付与時の製品形状の収縮を説明する図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係る抜き勾配の付与フローチャートである。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係る抜き勾配付与時の円錐を説明する斜視図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係る抜き勾配付与時のパーティングラインの投影を説明する図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係る抜き勾配を付与した製品形状の斜視図である。
【図23】本発明の第5の実施の形態に係るパーティングラインの作成フローチャートである。
【図24】本発明の第5の実施の形態に係るパーティングライン作成時の円筒形の斜視である。
【図25】本発明の第5の実施の形態に係るパーティングライン作成時の製品形状の平面図である。
【図26】本発明の第6の実施の形態に係るパーティングラインループのチェックフローチャートである。
【図27】本発明の第6の実施の形態に係るパーティングラインチェック時の線要素を説明する斜視図である。
【図28】本発明の第7の実施の形態に係るアンダーカットの検出フローチャートである。
【図29】本発明の第7の実施の形態に係るアンダーカット検出時の開口部の説明図である。
【図30】本発明の第7の実施の形態に係るアンダーカット以外の開口部を検出する斜視図である。
【図31】本発明の第8の実施の形態に係る製品形状の離型性のチェックフローチャート(その1)である。
【図32】本発明の第8の実施の形態に係る製品形状の離型性のチェックフローチャート(その2)である。
【図33】本発明の第9の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャート(その1)である。
【図34】本発明の第9の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャート(その2)である。
【図35】本発明の第9の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャート(その3)である。
【図36】本発明の第9の実施の形態に係るキャビティ・コア分割時の斜視図(その1)である。
【図37】本発明の第9の実施の形態に係るキャビティ・コア分割時の斜視図(その2)である。
【図38】本発明の第9の実施の形態に係るキャビティ・コア分割時の斜視図(その3)である。
【図39】本発明の第10の実施の形態に係るコアの深さ及びコアの分割候補位置の検出フローチャート(その1)である。
【図40】本発明の第10の実施の形態に係るコアの深さ及びコアの分割候補位置の検出フローチャート(その2)である。
【図41】本発明の第10の実施の形態に係るコアの深さ及びコアの分割候補位置の検出フローチャート(その3)である。
【図42】本発明の第10の実施の形態に係る金型の入れ子分割設計時のキャビティ・コアの側面図である。
【図43】本発明の第11の実施の形態に係るコア4の分割線候補の優先順位の付与フローチャートである。
【図44】本発明の第11の実施の形態に係る優先順位付与時のキャビティ・コアの側面図である。
【図45】本発明の第12の実施の形態に係るモールド・ベースの配置フローチャート(その1)である。
【図46】本発明の第12の実施の形態に係るモールド・ベースの配置フローチャート(その2)である。
【図47】本発明の第12の実施の形態に係る金型部品の固定構造を説明する断面図である。
【図48】本発明の第12の実施の形態に係る金型部品の固定構造を説明する斜視図である。
【図49】本発明の第13の実施の形態に係るゲート設計時のディスプレイのイメージ図である。
【図50】本発明の第13の実施の形態に係るゲートの設計フローチャートである。
【図51】本発明の第13の実施の形態に係るゲートの斜視図である。
【図52】本発明の第13の実施の形態に係るゲートの斜視図及び第16の実施の形態に係るエジェクタピンの断面図である。
【図53】本発明の第13の実施の形態に係るゲート設計時のディスプレイの他のイメージ図である。
【図54】本発明の第14の実施の形態に係るランナ設計時のディスプレイのイメージ図である。
【図55】本発明の第14の実施の形態に係るランナの設計フローチャートである。
【図56】本発明の第14の実施の形態に係るランナの斜視図である。
【図57】本発明の第14の実施の形態に係るランナの断面図である。
【図58】本発明の第15の実施の形態に係るガスベントの設計フローチャートである。
【図59】本発明の第15の実施の形態に係るガスベント設計時のコア4の平面図である。
【図60】本発明の第15の実施の形態に係るガスベント設計時のコア4の平面図と樹脂流動解析図とを重ねたイメージ図である。
【図61】本発明の第16の実施の形態に係るエジェクタピン設計時のディスプレイのイメージ図である。
【図62】本発明の第16の実施の形態に係るエジェクタピン設計時のディスプレイの他のイメージ図である。
【図63】本発明の第16の実施の形態に係るエジェクタピンの設計フローチャートである。
【図64】本発明の第16の実施の形態に係るエジェクタピンと製品形状の斜視図である。
【図65】本発明の第17の実施の形態に係る冷却路設計時のディスプレイのイメージ図である。
【図66】本発明の第17の実施の形態に係る冷却路設計時の金型のアイソメトリック図である。
【図67】本発明の第18の実施の形態に係るリンク設計時の金型の側面図である。
【図68】本発明の第19の実施の形態に係る寸法公差を説明する寸法図である。
【図69】本発明の第20の実施の形態に係る金型設計システムのメニュー体系の説明図(その1)である。
【図70】本発明の第20の実施の形態に係る金型設計システムのメニュー体系の説明図(その2)である。
【図71】本発明の第20の実施の形態に係る金型設計項目の使用区分を説明する図である。
【図72】本発明の第21の実施の形態に係る製品形状のアンダーカット部の検出フローチャートである。
【図73】本発明の第21の実施の形態に係る製品形状及びアンダーカット部の説明図である。
【図74】本発明の第21の実施の形態に係る製品形状のアンダーカット部にならない面の説明図である。
【図75】本発明の第22の実施の形態に係るパーティングラインの抽出フローチャートである。
【図76】本発明の第22の実施の形態に係る製品形状の斜視図及び型開き方向から見た製品形状の図である。
【図77】本発明の第22の実施の形態に係るパーティングライン抽出時のディスプレイの表示例を示す図である。
【図78】本発明の第23の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャート(その1)である。
【図79】本発明の第23の実施の形態に係るパーティング面の作成フローチャート(その2)である。
【図80】本発明の第23の実施の形態に係るパーティング面の作成時のパーティングラインと面要素を説明する図(その1)である。
【図81】本発明の第23の実施の形態に係るパーティング面の作成時のパーティングラインと面要素を説明する図(その2)である。
【図82】本発明の第24の実施の形態に係るエジェクタピンの設計フローチャートである。
【図83】本発明の第24の実施の形態に係るエジェクタピンの設計時のディスプレイの表示画面を示す図(その1)である。
【図84】本発明の第24の実施の形態に係るエジェクタピンの設計時のディスプレイの表示画面を示す図(その2)である。
【図85】本発明の第25の実施の形態に係るモールドベースの設計フローチャート及びその設計時のディスプレイの表示画面を示す図である。
【図86】本発明の第25の実施の形態に係るモールドベース設計時の射出整形金型装置を示す図である。
【図87】本発明の第26の実施の形態に係るコンフィギュレーションファイルの使用方法を説明するフローチャートである。
【図88】本発明の第26の実施の形態に係るコンフィギュレーションファイルの内容を説明する図である。
【図89】本発明の第27の実施の形態に係る金型設計システムで属性を考慮した金型の設計フローチャートである。
【図90】本発明の第27の実施の形態に係る射出整形金型装置の各部の名称に属性を与えた図である。
【図91】本発明の第28の実施の形態に係る金型部品の穴部の設計フローチャートである。
【図92】本発明の第28の実施の形態に係る冷却水路とエジェクタピン穴の干渉を説明する図である。
【図93】本発明の第29の実施の形態に係る金型部品の製造具の設計フローチャートである。
【図94】本発明の第29の実施の形態に係る製造具の設計時のディスプレイの表示画面を示す図(その1)である。
【図95】本発明の第29の実施の形態に係る製造具の設計時のディスプレイの表示画面を示す図(その2)である。
【図96】従来例に係る射出成形金型の設計方法を説明する図である。
【符号の説明】
1,26,27,28,46…製品(製品形状,成形品)、1A…リブ、1B…ボス、1C,2,26C…アンダーカット(穴)、1D…フィレット、3…キャビティ、3A,32…固定側型板(キャビティプレート)、4…コア、4A,33…可動側型板(コアプレート)、5…ランナストリッパプレート、6…ゲート、7…樹脂、8…ガスベント、9…冷却路、10…押出部、11…設計データメモリ、12…データベースメモリ、13…ワークメモリ、14…製品形状補正エディタ、15…キャビティ設計エディタ、16…プレート設計エディタ、17…キーボード、18…CPU、19…ディスプレイ、20…プリンタ、21…その他のメモリ、22…金型の設計項目、23…製品形状補正項目、24…型部設計項目、25…製造用モデル作成項目、26A…第1のひさし形状、26B…第2のひさし形状、31…固定側取付け板、34…受け板、35…スペーサブロック、36…上部エジェクタプレート、37…下部エジェクタプレート、38…可動側取付け板、39…固定側ブロック(キャビティブロック)、30,40…可動側ブロック(コアブロック)、41…パーティングライン作成部、42…抜き勾配付与部、43…収縮率補正部、44…冷却水路、47…放電加工用の電極、51…キャビティ・コア分割部、52…金型分割部、501 …スライド分割部、502 …入れ子作成部、61…モールド・ベース配置部、62…ゲート設計部、63…ランナ設計部、64…スプル設計部、65…ガスベント設計部、66…エジェクタピン設計部、67…温調構造設計部、68…可動構造設計部、29,100 …型ブロック、 100A…成形品となる空洞部分、200 …パーティング面、 100B…分割線候補、 100C…金型最深部、 100D…急激に変化する部分、 100E…分岐する部分、101 …プレート、102 ,203 …通し穴(ザグリ穴)、103 ,205 …ネジ、104 ,204 …ネジ穴、201 …ブロック、202 ,208 …入れ子、206 …ブロック、207 …開口部、209 …つば、301 …ゲート、302 …ランナ、303 …エジェクタピン穴、304 …ガスベント、305 …ボイド、45,306 …エジェクタピン、307 …アリミゾ、308 …冷却管、401 …固定側取付け板、402 …リンク。

Claims (22)

  1. 制御手段が、製品形状又は金型形状を画面に表示しながら前記製品形状を型抜き可能な形状に補正する補正ステップと、
    前記制御手段が、前記補正した製品形状を画面上に表示された型ブロック内に配置して前記型ブロック内に前記製品形状に対応する空洞を設け、その後前記型ブロックをコアとキャビティとに分割する分割ステップと
    前記制御手段が、型開き方向から見た金型の透視図に金型の樹脂の流動解析結果を重ねて表示し、前記流動解析結果から樹脂が最終的に到達する位置に、ガスを抜くためのガスベンドを配置するステップとを有し、
    前記補正ステップに、前記制御手段が、前記製品形状又は金型形状を構成する線又は面の一部を前記画面上から一時的に削除し、形状補正が完了した後に前記線又は面を画面上に再描画するステップが含まれることを特徴とする射出成形金型の設計方法。
  2. 前記補正ステップに、前記制御手段が、型開き方向に対し垂直な平面を作成し、この平面に前記製品形状を投影してその最外周線を検出し、更にこの最外周線から前記型開き方向に直線を引いてこの直線に交差する前記製品形状の境界線を全て検出して、これらの境界線を前記型ブロックを分割する分割境界線の候補とするステップが含まれることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型の設計方法。
  3. 前記補正ステップに、前記制御手段が、前記製品の輪郭線、稜線又は面要素の境界線を投影するための平面を一時的に作成し、前記製品形状の補正が終了した後、オペレータが前記平面上で輪郭線、稜線又は面要素の境界線を指定するとその指定された輪郭線、稜線又は面要素の境界線を製品形状に投影し、前記製品形状に投影した輪郭線、稜線又は面要素の境界線を前記型ブロックを分割する境界線の候補とするステップが含まれることを特徴とする請求項1又はに記載の射出成形金型の設計方法。
  4. 前記補正ステップに、前記制御手段が、前記平面において、前記製品形状の最外周線を他の線と色を分けて前記画面上に表示するステップが含まれることを特徴とする請求項1記載の射出成形金型の設計方法。
  5. 前記補正ステップに、前記制御手段が連続する複数の境界線をグループ化し、それを記憶手段に記憶させるステップが含まれることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  6. 前記補正ステップに、制御手段が、グループ化された一群の境界線が閉ループを成すか否かを検査し、閉ループをなさないものは分割境界
    線の候補から除外するステップが含まれることを特徴とする請求項5記載の射出成形金型の設計方法。
  7. 前記補正ステップに、制御手段が、前記製品モデルの境界線の候補を調べ、ある境界線の閉ループよりも内側に他の境界線の閉ループが存在するか否かにより製品形状の開口部を検出するステップが含まれることを特徴とする請求項6記載の射出成形金型の設計方法。
  8. 前記補正ステップに、制御手段が、前記型開き方向に平行な平面を作成して該平面に製品形状の立ち上がる部分の稜線を投影し、オペレータが投影された稜線上の任意の位置に基準点を指定すると、この基準点を前記製品形状の立ち上がる部分の稜線に投影し、この稜線に投影された基準点を前記型開き方向に垂直な方向に引き延ばしてその軌跡を基準線とし、この基準線に沿って円錐を移動させて円錐の斜面の軌跡を前記製品の面として形状補正するステップが含まれることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  9. 前記補正ステップに、制御手段が、前記型開き方向に平行な平面を作成して該平面に製品形状の立ち上がる部分の稜線を投影し、オペレータが投影された稜線上の任意の位置に基準点を指定するとともに回転方向及び回転角度を指定すると、前記基準線を前記製品形状の立ち上がる部分の稜線に投影し、この稜線に投影された基準点を前記型開き方向に垂直な方向に引き延ばしてその軌跡を基準線とし、この基準線を中心として前記立ち上がる部分の面を指定された回転方向に指定された回転角だけ回転させて、前記立ち上がる部分の形状を補正するステップが含まれることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  10. 前記補正ステップに、前記制御部が、前記製品の勾配面の任意の点における法線ベクトルと、樹脂が硬化するときの収縮ベクトルとを求め、
    前記法線ベクトルの方向が前記収縮ベクトルの方向に対して逆向きのときには「金型の勾配面が必須である面」とし、
    前記法線ベクトルの方向が前記収縮ベクトルの方向と同一のときには「金型の勾配面を付与することが好ましい面」として分類するステップが含まれることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  11. 前記制御手段が、前記流動解析結果から樹脂が最終的に到達する位置に前記金型から成形品を押し出すエジェクタピンを配置し、該エジェクタピンの周面にガス抜き用の溝を設けるステップを更に含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  12. 予め、複数のガスベントの形状と寸法とを複数パターン化するステップと、
    オペレータが画面上に表示された手順に従って前記パターン化した前記ガスベントの形状及び寸法を指定することにより、前記制御手段が前記ガスベントの形状及び位置を設計するステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  13. 前記制御手段が、前記金型に適用する樹脂材料の粘度に応じて前記ガスベントの寸法を決めるステップが含まれることを特徴とする請求項12記載の射出成形金型の設計方法。
  14. 予め、金型の分割面の構造として、インロー構造、平面押し切り構造及び位置決め押し切り構造をパターン化するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化された構造をオペレータに選択させるステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  15. 予め、金型の固定部品の構造を複数パターン化して登録するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化された固定部品の構造をオペレータに選択させるステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  16. 予め、金型に樹脂を導入するためのランナの構造を複数パターン化して登録するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化されたランナの構造をオペレータに選択させるステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  17. 予め、金型のゲートの構造を複数パターン化して登録するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化されたゲートの構造をオペレータに選択させるステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  18. 予め、エジェクタピンの構造を複数パターン化して登録するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化されたエジェクタピンの構造をオペレータに選択させるステップとを更に含むとを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  19. 予め、金型の冷却路の構造を複数パターン化して登録するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化された冷却路の構造をオペレータに 選択させるステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  20. 予め、金型のリンク構造を複数パターン化して登録するステップと、
    画面上に表示された手順に従って、前記パターン化されたリンク構造をオペレータに選択させるステップとを更に含むことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  21. 前記制御手段が、金型の部品に規定された片側公差を中心公差に修正して前記画面上に表示することを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
  22. 前記制御手段が、金型の部品に規定された寸法の中心公差を修正方向公差に修正して前記画面上に表示することを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載の射出成形金型の設計方法。
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