JP3792401B2 - 給湯器における浴槽内残水量演算装置 - Google Patents

給湯器における浴槽内残水量演算装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、追焚機能付きの給湯器に設けられ、浴槽内の残水量を演算によって求めるための浴槽内残水量演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、追焚機能付きの給湯器には、浴槽内の残水量を圧力センサによって検出するようにしたものと、残水量演算装置により演算で求めるようにしたものとがある。後者の給湯器では、従来の給湯器に残水量を演算するためのプログラムを追加するだけで済み、圧力センサが不要である。したがって、その分だけ安価に製造することができるという利点があり、多くの給湯器に採用されている。
【0003】
ところで、従来の残水量演算装置は、浴槽内の残水を浴槽と熱交換器との間で循環させるとともに、燃焼手段を一定量で一定時間燃焼させる。そして、その間に燃焼手段から残水に投入された熱量と、残水の温度上昇とに基づいて残水量を演算している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の残水量演算装置においては、演算中に給湯燃焼が実行されると演算精度が低下するという問題があった。
例えば、給湯と追焚とに共通の燃焼手段および熱交換器が用いられる一缶二水路式給湯器では、残水量演算のための追焚燃焼中に、給湯のための燃焼が行われると、燃焼手段の発熱量が変化し、残水に投入される熱量も変化してしまう。このため、残水量の演算精度が低下してしまう。
また、給湯用の燃焼手段および熱交換器と、追焚用の燃焼手段および熱交換器とが設備される二缶二水路式給湯器、特に給湯用および追焚用の燃焼手段の燃焼量を一つの電磁比例制御弁によって制御する二缶二水路式給湯器では、給湯用の燃焼手段が燃焼すると、給湯用燃焼手段の燃焼量に応じて追焚用燃焼手段の燃焼量が変化し、残水に投入される熱量が変化してしまう。このため、残水量の演算精度が低下してしまうのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、請求項1に係る発明(以下、第1の発明という。)は、給湯と追焚とに共通の燃焼手段および熱交換器と、追焚運転時に浴槽内の湯を浴槽と上記熱交換器との間で循環させる循環ポンプとを備えた給湯器に設置され、残水量演算用追焚運転時に上記燃焼手段から上記浴槽内の残水に投入される熱量、および残水の温度上昇に基づいて上記浴槽内の残水量を演算する給湯器における浴槽内残水量演算装置において、残水量の演算のための追焚燃焼時に給湯燃焼が同時に行われたときには、給湯燃焼後の後沸き期間中、上記循環ポンプを停止させることを特徴としている。
この場合、給湯燃焼が開始してから後沸きが終了するまでの間、上記循環ポンプを停止させることが望ましい。また、上記循環ポンプが停止している間、上記残水量演算のための処理を中断するのが望ましい。
【0006】
また、請求項に係る発明(以下、第2の発明という。)は、給湯と追焚とに共通の燃焼手段および熱交換器と、追焚運転時に浴槽内の湯を浴槽と上記熱交換器との間で循環させる循環ポンプとを備えた給湯器に設置され、残水量演算用追焚運転時に上記燃焼手段から上記浴槽内の残水に投入される熱量、および残水の温度上昇に基づいて上記浴槽内の残水量を演算する給湯器における浴槽内残水量演算装置において、残水量の演算のための追焚燃焼時に給湯燃焼が同時に行われたときには、給湯燃焼後の後沸き期間中、上記残水量演算のための処理を中断することを特徴としている。
この場合、上記残水量演算のための処理の中断を、給湯燃焼が開始してから後沸き期間が経過するまで続行するのが望ましい。また、給湯燃焼後の後沸き期間中、上記循環ポンプを停止させ、上記後沸きの終了後、上記循環ポンプを再度起動するのが望ましい。
【0007】
また、第3の発明は、給湯用の燃焼手段および熱交換器と、追焚用の燃焼手段および熱交換器と、上記給湯用および追焚用の各燃焼手段への燃料供給量を調節する一つの電磁比例制御弁と、追焚運転時に浴槽内の湯を浴槽と上記追焚用の熱交換器との間で循環させる循環ポンプとを有する給湯器に設置され、残水量演算用追焚運転時に追焚用の燃焼手段から上記浴槽内の残水に投入される熱量、および残水の温度上昇に基づいて上記浴槽内の残水量を演算する給湯器における浴槽内残水量演算装置において、残水量の演算のための追焚燃焼時にそれと同時に上記給湯用燃焼手段が燃焼したときには、給湯用燃焼手段が燃焼している間、上記追焚用燃焼手段の燃焼を停止させることを特徴としている。
この場合、上記追焚燃焼手段の燃焼停止時には、上記残水量の演算のための処理を中断するのが望ましい。また、上記追焚用燃焼手段の燃焼停止時には、上記循環ポンプを停止させるのが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図1〜図5を参照して説明する。
図1〜図4は第1の発明の一実施の形態を示すものである。まず、図1に基づいてこの実施の形態の一缶二水路式給湯器1の全体構成について説明すると、給湯器1は、給湯側管路10、追焚側管路20、両管路10,20に共通の熱交換器30およびガスバーナ(加熱手段)40を備えている。ガスバーナ40については、それに代えて石油バーナが用いられることもある。
【0009】
給湯側管路10の給水側には、給湯側管路10内を流れる給水の量Wを検出する水量センサ11と、給水の温度tinを検出する入水温センサ12とがそれぞれ設置されている。給湯側管路10の給湯側には、熱交換器30で加熱された高温水の温度toutを検出する出湯温センサ13が熱交換器30近傍に設置され、給湯側管路10の末端に出湯栓14が設置されている。
【0010】
上記追焚管路20は、浴槽50内の水(湯)を循環させるためのものであり、往路側には水が循環しているとON状態になり、循環していないときにはOFF状態に維持される流水スイッチ21、浴槽50内の水の温度(以下、浴槽温度と称する。)tfを検出する浴槽温センサ22、および浴槽50内の水を強制的に循環させるためのポンプ23が設置されている。
【0011】
給湯管路10の給湯側と追焚管路20の往路側との間には、湯張り管路60が配設されている。この湯張り管路60には、給湯管路10側に湯張り管路60を開閉する電磁開閉弁61が設けられ、追焚管路20側に浴槽50内の水が湯張り管路60を介して給湯側管路10に流入するのを阻止する逆止弁62が設置されている。したがって、開閉弁61を開弁させると、給湯側管路10の高温の湯が湯張り管路60および追焚側管路20を介して浴槽50に供給される。
【0012】
上記ガスバーナ40にガスを供給するためのガス管41には、電磁開閉弁42および電磁比例制御弁43が順次設置されている。ガスバーナ40の燃焼時には、電磁開閉弁42が開弁され、電磁比例制御弁43によってガス量が調節される。
【0013】
また、給湯器1は、給湯運転、追焚運転、給湯追焚同時運転、湯張り運転を行うことが可能であり、いずれの運転時においても制御装置70によって制御される。制御装置70は、出湯温度toutまたは浴槽温度tfを設定するための温度設定器およびマイクロコンピュータ(いずれも図示せず)を有しており、給水量W、給水温度tin、出湯温度tout、流水スイッチの検出信号S(ONまたはOFF)、および浴槽温度tfに基づいて、出湯温度toutまたは浴槽温度tfが所望の温度になるように、各運転時の制御を行う。
【0014】
すなわち、給湯運転時には、出湯温度toutが所望の設定温度になるよう、給水量W、給水温度tinおよび出湯温度toutに基づいて電磁比例制御弁43の開度をフィードフォワードおよびフィードバック制御する。これは、追焚運転時に給湯運転が行われた場合、つまり給湯追焚同時運転時も同様である。なお、電磁比例制御弁43の制御方法は従来のものと同様であるので、その詳細な説明については省略する。これは、以下に述べる各運転時についても同様である。
【0015】
追焚運転時には、まず循環ポンプ23を起動する。それによって、流水スイッチ21の検出信号SがOFF状態からON状態に変わった場合には、ガスバーナ40を点火する。そして、浴槽温度tfが所望の設定温度になると、ガスバーナ40を消火して追焚運転を終了する。循環ポンプ23を起動しても流水スイッチ21の検出信号SがOFF状態を維持している場合には、浴槽50内に追焚側管路20内を循環するだけの水が収容されていないものとみなし、追焚運転を行わない。勿論、循環ポンプ23も停止させる。
【0016】
湯張り運転時には、まず循環ポンプ23を起動する。それによって、流水スイッチ21の検出信号SがOFF状態からON状態に切り替わったときには、後述するようにして浴槽50内の残水量を演算し、その残水量に基づいて浴槽50内の水位を所望の水位にするのに必要な追加の水量を演算する。そして、電磁開閉弁61を開いた状態で給湯運転することによって浴槽50に給湯する。この場合、浴槽50には、設定温度より2°C程度低い湯が供給される。そして、浴槽50の水位が設定された所望の水位になったら給湯運転を停止する。その後、浴槽温度tfが設定温度になるまで追焚運転する。一方、循環ポンプ23を起動しても検出信号SがOFF状態からON状態に切り替わらないときには、電磁開閉弁61を開いた状態で給湯運転し、予め定められた量(浴槽50内の水が循環することができる量より多く、浴槽50内の水位が設定水位に達しない量)で、かつ設定温度より2°C程度低い温度の湯を浴槽50に供給する。その後は、循環ポンプ23の起動によって流水スイッチ21がON状態に切り替わったときと同様である。
【0017】
また、この給湯器1においては、追焚燃焼を行うことによって浴槽50内の残水量を演算することができる。この場合、残水量演算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が実行されときに、循環ポンプ23をON状態にしておくと、図2に示すように、浴槽温度が給湯燃焼によって影響を受ける。しかも、給湯燃焼停止後には、後沸きによる影響を受ける。この結果、残水量演算の精度が低下する。このような不具合を防止するために、この給湯器1においては、残水量演算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が実行された場合には循環ポンプ23を停止させ、これによって残水量演算の精度を向上させている。これについて、図3に示すフローチャートに基づいて詳細に説明する。
【0018】
プラグラムのスタート後、ステップS1において、追焚運転が開始される。つまり、ポンプ23が起動され、浴槽50内の水が追焚側管路20を介して循環されるとともに、ガスバーナ40が点火される。この場合、ガスバーナ40の出力は、追焚燃焼中一定にするのがよい。そのようにすれば、熱交換器30に投入される熱量の演算を容易に行うことができるからである。ただし、追焚燃焼中ガスバーナ40の出力を一定にするのであれば、最初に検出する浴槽温度tfに応じてガスバーナ40の出力を変えてもよい。
【0019】
また、ステップS1においては、タイマーの起動、浴槽温度tfの検出、検出された浴槽温度tfのメモリtnへの書き込みが実行され、さらにメモリt番地を表すnのn+1への変更が実行される。なお、nの初期値は0である。
【0020】
ステップS1の実行後、ステップS2においては、タイマーの計測時間により所定時間Tが経過したか否かが判断される。
所定時間経過していない場合には、ステップS3において浴槽温度tfが検出され、ステップS4において、tf≧tmaxが成立するか否か、つまり浴槽温度tfが所定の上限温度tmax以上になったか否かが判断される。ここで、上限温度tmaxは、浴槽の設定温度より2〜3°C程度低く設定される。これは、残水量演算のための追焚燃焼によって浴槽温度tfが設定温度より高くなるのを回避するためのものである。
【0021】
tf<tmaxである場合には、ステップS5において給湯運転が開始されたか否かが判断される。給湯運転が開始していなければステップS2に戻り、所定時間Tが経過するか、tf≧tmaxになるまでステップS2,S3,S4が繰り返し実行される。
【0022】
給湯運転が開始している場合には、ステップS6において、タイマーの停止、循環ポンプ23の停止、浴槽温度tfの検出、給湯運転が開始するまでの追焚運転によって上昇した浴槽温度tfの温度上昇分tup=tf−tnの演算および上昇温度tupのメモリMkへの書き込み、並びにメモリMの番地を表すkのk+1への変更が実行される。なお。kの初期値は0である。
【0023】
ステップS6の実行後、ステップS7において影響期間が経過したか否かが判断される。影響期間とは、給湯運転によって追焚側管路20が影響を受ける期間であり、給湯燃焼が開始してから後沸きが終了までの期間である。
【0024】
このように、影響期間とは、給湯運転期間と後沸き期間とを合わせた期間であるので、ステップS7の判断は、実際には2段階にわたって行われる。第1段階では、給湯運転が停止したか否かの判断が行われる。この判断は、例えば給水量Wが0になったか否か、あるいは電磁比例制御弁43の開度が残水量演算のための追焚単独運転の開度にまで低下したか否かを判断することによって行うことができる。第2段階では、後沸き期間が経過したか否かの判断が行われる。通常、後沸き期間は、給湯運転終了時のガスバーナ40の出力に基づいて演算される。したがって、後沸き期間が経過したか否かの判断は、演算によって求められた期間が経過したか否かを判断することによって行うことができる。あるいは、ガスバーナ40に燃焼空気を供給するための送風ファン(図示せず)を給湯運転終了後にも給湯運転に必要な燃焼空気を送ることができるように高速回転させ、それによって後沸きを早期に解消するようにしている(ポストファン)から、この送風ファンの回転数が追焚単独運転に必要な回転数にまで低下したか否かによっても後沸き期間が経過したか否かを判断することができる。
【0025】
影響期間が経過してないときには、ステップS7が繰り返し実行される。一方、影響期間が経過した場合には、ステップS8において、タイマーが再起動されるとともに、浴槽温度tfが検出される。さらに、浴槽温度tfがメモリtnに書き込まれるとともに、nがn+1に変更される。その後、ステップS2に戻る。そして所定時間Tが経過するか、tf≧tmaxになるまで、ステップS2〜S8が繰り返し実行される。したがって、残水量演算のための追焚運転中に給湯運転が複数回にわたって行われたときには、各影響期間の間の追焚運転による浴槽温度tfの各上昇分tupがメモリM0,M1,…にそれぞれ書き込まれることになる。
【0026】
ステップS4において、tf≧tmaxであると判断された場合には、ステップS9に進む。ステップS9では、タイマーによる計測時間Tが読み込まれる。その後、ステップS11に進む。
【0027】
ステップS2において、所定時間Tが経過したものと判断された場合には、ステップS10において浴槽温度tfが検出され、ステップS11において、最後の影響期間が経過してから所定時間Tが経過するまでの間の追焚運転による浴槽温度tfの温度上昇分tup=tf−tnが演算される。その後、ステップS12において、予め定められた所定時間Tが経過するまで(tf≧tmaxにならなかった場合)、または追焚燃焼が始まってからtf≧tmaxになるまでの経過時間Tに上昇した浴槽温度tfの全温度上昇分である totalが次式によって演算される。
total=M+M+…+tup
【0028】
その後、ステップS13において残水量Qが次式によって演算される。
Q=(Is×η×T)/(l×ttotal)
ここに、
I ガスバーナ40の単位時間当たりの出力熱量(Kcal/hr)
η 追焚単独運転時における熱交換器30の熱効率(%)
l 水の比熱(Kcal/Kg・°C)
である。
なお、熱交換器30の効率ηは、厳密には気温等によって多少変動するが、その変動幅は実際の使用上で問題になる程ではない。
【0029】
上記のように、第1の発明の残水量演算装置では、残水量演算のため追焚燃焼が行われているときに、給湯燃焼が同時に行われたときには、循環ポンプ23を停止しているので、浴槽温度tfが給湯燃焼によってうける影響をほとんど無くすことができる。したがって、残水量演算を正確に行うことができる。特に、ここでは、給湯同時燃焼時には、残水量演算のための処理を一時中断しているので、給湯燃焼が残水量演算に及ぼす影響をより一層少なくすることができ、残水量演算をより正確に行うことができる。その上、循環ポンプ23の停止および残水量演算のための処理の中断を、給湯燃焼中のみならず給湯燃焼後の後沸き期間においても続行しているので、残水量演算をさらに正確に行うことができる。
【0030】
なお、上記の実施の形態の給湯器1においては、残水量残算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が同時に行われたときに、循環ポンプ23を停止するとともに、残水量演算を中断しているが、必ずしも残水量演算を中断する必要はない。
すなわち、浴槽温度tfをtmaxに上昇させるのに要した追焚燃焼量をItotalとしたとき、残水量Qは次式によっても演算することができる。
Q=Itotal・η/( max −tf)・l
上式を用いて残水量Qを演算する場合には、残水量演算のための追焚燃焼中、浴槽温度tfがtmaxになったか否かを検出するとともに、追焚燃焼量がItotalになったか否かを検出する。そして、浴槽温度tfがtmaxになったときに、上式によって残水量Qを演算する。ここで、残水量演算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が行われたときには、給湯燃焼中および給湯燃焼による後沸きが終了するまでの間、循環ポンプ23を停止するならば、浴槽50内の湯が循環しないので、図4に示すように、浴槽温度tfが給湯燃焼および後沸きによって上昇することがない。しかも、給湯温度の制御のために、追焚燃焼は実質的に停止される。この結果、循環ポンプ23を停止している間は、残水量演算が続行していても、実質的には中断されている場合と同一の結果になる。したがって、上式によって残水量Qを演算する場合には、循環ポンプ24を停止させるだけでよく、残水量演算を中断する必要がない。
【0031】
また、残水量演算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が行われたときには、図4に示すように、残水量演算のための処理を中断することによっても、給湯燃焼による残水量演算に対する影響を少なくすることができる(第2の発明)。特に、残水量演算の中断を、給湯燃焼中のみならず、後沸き期間中も続行するならば、給湯燃焼による影響を全く無くすことができる。
給湯燃焼中および後沸き期間中、残水量演算を中断する場合には、残水量演算のための追焚燃焼が開始してから給湯燃焼が開始するまでの間の追焚燃焼量をI1、その間の浴槽温度の上昇分をt1、残水量演算再開してから残水量演算の完了までの間の追焚燃焼量をI2、浴槽温度の上昇分をt2とするならば、残水量Qは、次式によって演算することができる。
Q=(I1+I2)・η/(t1+t2)・l
【0032】
次に、第3の発明の一実施の形態について図5を参照して説明する。この実施の形態の給湯器2は、いわゆる二缶二水路式給湯器であり、上記の一缶二水路式給湯器1と次の点において相違している。
すなわち、給湯側管路10および追焚側管路20には、熱交換器30A,30Bがそれぞれ設けられている。各熱交換器30A,30Bは、専用の給湯側ガスバーナ(加熱手段)40Aと追焚側ガスバーナ(加熱手段)40Bとによってそれぞれ加熱されるようになっている。また、ガス管41は、電磁比例制御弁43の下流で分岐管41A,41Bに分岐しており、各分岐管41A,41Bは、ガスバーナ40A,40Bにそれぞれ接続されている。分岐管41A,41Bには、開閉弁44,45がそれぞれ設けられている。その他の構成は、上記の給湯器1と同様である。なお、図示していないが、湯張り管路60には、給湯器1と同様に電磁開閉弁および逆止弁が設けられている。
【0033】
このように構成された給湯器2においても、給湯器1と同様にして、つまり図3に示すフローチャートにしたがって残水量の演算を行うことができる。ただし、この給湯器2では、残水量演算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が実行された場合には、ステップS6において、循環ポンプ23の停止に代えてガスバーナ40Bの燃焼停止が実行される。したがって、給湯燃焼が始まっても、それによって追焚燃焼が影響を受けることが全くない。よって、残水量演算を正確に行うことができる。この場合、ガスバーナ40Bの燃焼停止(追焚燃焼の停止)に加えて、循環ポンプ23も停止させるのが望ましい。熱交換器30A,30Bが互いに独立しているが、それらは一つのハウジング内に並んで配置されているため、わずかではあるが互いに熱の授受が行われる。このため、循環ポンプ23を運転していると、給湯燃焼によって浴槽温度tfが上昇するおそれがある。そのような不都合を防止するために、循環ポンプ23を停止しておくのが望ましいのである。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,3または6に係る発明によれば、残水量を正確に演算することができるという効果が得られる。
請求項2,4,5,7または8に係る発明によれば、残水量をより一層正確に演算することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の一実施の形態の概略構成を示す図である。
【図2】追焚燃焼の途中に給湯燃焼が行われたときの浴槽温度の変化を示すグラフである。
【図3】残水量演算のためのフローチャートを示す図である。
【図4】残水量演算のための追焚燃焼中に給湯燃焼が行われたときの、給湯燃焼のON、OFF、循環ポンプのON、OFF、および残水量演算のON、OFFの関係を示すタイムチャートである。
【図5】請求項4に係る発明の一実施の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 一缶二水路式給湯器(給湯器)
23 循環ポンプ
30 熱交換器
30A 給湯用熱交換器
30B 追焚用熱交換器
40 ガスバーナ(加熱手段)
40A ガスバーナ(加熱手段)
40B ガスバーナ(加熱手段)
43 電磁比例制御弁
50 浴槽

Claims (6)

  1. 給湯と追焚とに共通の燃焼手段および熱交換器と、追焚運転時に浴槽内の湯を浴槽と上記熱交換器との間で循環させる循環ポンプとを備えた給湯器に設置され、残水量演算用追焚運転時に上記燃焼手段から上記浴槽内の残水に投入される熱量、および残水の温度上昇に基づいて上記浴槽内の残水量を演算する給湯器における浴槽内残水量演算装置において、残水量の演算のための追焚燃焼時に給湯燃焼が同時に行われたときには、給湯燃焼後の後沸き期間中、上記循環ポンプを停止させることを特徴とする給湯器における浴槽内残水量演算装置。
  2. 給湯燃焼が開始してから後沸きが終了するまでの間、上記循環ポンプを停止させることを特徴とする請求項1に記載の給湯器における浴槽内残水量演算装置。
  3. 上記循環ポンプが停止している間、上記残水量演算のための処理を中断することを特徴とする請求項1又は2に記載の給湯器における浴槽内残水量演算装置。
  4. 給湯と追焚とに共通の燃焼手段および熱交換器と、追焚運転時に浴槽内の湯を浴槽と上記熱交換器との間で循環させる循環ポンプとを備えた給湯器に設置され、残水量演算用追焚運転時に上記燃焼手段から上記浴槽内の残水に投入される熱量、および残水の温度上昇に基づいて上記浴槽内の残水量を演算する給湯器における浴槽内残水量演算装置において、残水量の演算のための追焚燃焼時に給湯燃焼が同時に行われたときには、給湯燃焼後の後沸き期間中、上記残水量演算のための処理を中断することを特徴とする給湯器における浴槽内残水量演算装置。
  5. 上記残水量演算のための処理の中断を、給湯燃焼が開始してから後沸き期間が経過するまで続行することを特徴とする請求項4に記載の給湯器における浴槽内残水量演算装置。
  6. 給湯燃焼後の後沸き期間中、上記循環ポンプを停止させ、上記後沸きの終了後、上記循環ポンプを再度起動することを特徴とする請求項4又は5に記載の給湯器における浴槽内残水量演算装置。
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