JP3791987B2 - 超音波手術装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白内障によって白濁した水晶体を破砕乳化して体外に摘出する超音波手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
白内障手術の術式としては、超音波振動を利用して水晶体核を破砕乳化して吸引する超音波手術装置を使用し、3mm程の小切開による手術が可能な超音波乳化吸引法が知られている。
【0003】
この手術に使用する装置は、超音波振動用ハンドピース(以下、USハンドピースという)の先端に取り付けられた吸引孔を持つ管状の破砕用チップに超音波振動を与え、水晶体の核を破砕乳化する。手術に際しては、破砕用チップにシリコン樹脂等で形成されたスリーブを取り付け、灌流瓶からの灌流液をチップとスリーブとの間に確保された間隙を通して、スリーブの先端付近に設けられた流出孔から眼内に供給する。破砕用チップの超音波振動により細かく破砕乳化された核は、眼内に供給された灌流液とともに破砕用チップの先端の吸引孔から吸引され、体外に排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように細かく破砕された核を吸引しているときは、灌流液とともに破砕用チップの吸引孔を通って吸引除去されるが、大きな核片を吸引のときにはその核片がチップ先端の吸引孔を塞いでしまうことがある。核片が吸引孔を塞いでしまうと、灌流液の吸引排出がされないため、灌流液の供給も停滞する。このようなときには、術者は吸引や超音波振動の発振を停止する等の必要な処置をとる。
【0005】
しかし、術者がチップ吸引孔の閉塞に気が付かなかったり、必要な処置が遅れたりすると、創口組織に熱傷(熱による組織蛋白質変性)の発生を伴うことがあった。これは創口癒着のための縫合で角膜を変形させ、術後乱視の原因等になるという問題があった。創口組織の熱傷の発生は、灌流液の供給及び吸引が停滞することによる冷却効果の低下により、超音波振動によるチップの表面とスリ−ブ内壁との間に発生した摩擦熱が創口組織に伝達されるためと推測される。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、チップ吸引孔の閉塞時におけるチップ部分の冷却不足を回避することができる超音波手術装置を提供することを技術課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
【0008】
(1) ハンドピース内に配置された超音波振動子と、前記超音波振動子からの超音波振動が伝達増幅される管状の破砕用チップと、該破砕用チップを被覆する中空の変形可能なスリーブと、を備える眼科用超音波手術装置において、前記破砕用チップはその先端から軸方向に伸びるスリット状の開口部を有し、該開口部の一部が前記スリーブ先端より内部に掛かる長さにて形成されていることを特徴とする。
【0013】
【実施例】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本実施例の超音波手術装置の外観を示す図であり、図2は装置の概略構成図である。
【0014】
1は術者に把持されるUSハンドピースであり、2は装置本体である。USハンドピース1の内部には超音波振動を発生する振動子3が保持され、振動子3は通電ケーブル4を介して駆動装置30から供給されるエネルギにより超音波駆動する。5は振動子3で発生された超音波振動を増幅するホーンであり、ホーン5と振動子3はボルト及びナット等により一体的に固定されている。
【0015】
ホーン5の先端には水晶体の核を破砕乳化する管状の破砕用チップ6(以下USチップという)がネジ止め固定される。さらにチップ6にはシリコン樹脂等からなる先細りのスリーブ11が被覆され、スリーブ11はUSハンドピース1の先端に取り付けられている。スリーブ11はUSチップ6の外径より大きな径の内壁を持ち、その内壁とUSチップ6により確保された隙間を通って灌流液が先端まで供給される。チップ6とスリーブ11の先端部の詳細は後述する。
【0016】
USチップ6の内部に設けられた吸引通路は、ホーン5及び振動子3等に形成された吸引通路7と連通しており、吸引通路7の後端は吸引チューブ8に接続される。吸引チューブ8にはロータ部9を持つ吸引ポンプ等から構成される吸引装置31により吸引圧が付与され、吸引された廃物は廃液袋10に排出される。
【0017】
スリーブ11が取り付けられたUSハンドピース1には、灌流液をスリーブ11内に導く灌流通路20が設けられ、灌流通路20の後端は灌流チュ−ブ21に接続される。灌流液は灌流チュ−ブ21を介し、灌流瓶22及び灌流液の流出制御を行う灌流制御弁23を備える灌流装置32から送出される。
【0018】
33は装置全体の制御を行う制御装置、34は装置への指示等を行う操作パネル24を持つ入力部である。35はフットスイッチであり、そのポジション位置の信号に対応して制御装置33は駆動装置30、吸引装置31及び灌流装置32を駆動制御する。
【0019】
図3はチップ6とスリーブ11の先端部形状を説明する図である。スリーブ11の先端は先細り形状となっており、その側面両側には灌流液を眼球内に供給するための流出孔12が設けられている。USチップ6の先端部端面は、斜めにカットされた形状となっており、通常、破砕乳化の手術時には尖った方を下にして使用される(以後、USチップの上下とは、図3に示した状態をいうものとする)。USチップ6の側壁の上部には、端面から軸方向に伸びるスリット状の開口部6aが設けられている。この開口部6aは、スリーブ11が被覆されたときに、その一部がスリーブ11内の灌流液が通る通路に掛るような長さに形成されている。このスリーブ11内に掛る開口部の大きさは、チップ先端部端面での吸引力と開口から吸引される灌流液の流れとの関係により決定される。スリーブ11内に掛る開口部が大き過ぎると、チップ先端での有効な吸引力が低下する。逆に、小さ過ぎるとその開口から吸引される灌流液の流量(単位時間あたりの流量)が少なくなる。したがって、これらの関係を勘案して最適な開口の大きさを適宜設定する。例えば、チップ外径φ1.1mm、全長約20mmのUSチップにおいて、スリーブ11がUSチップ6の上部先端を1mm程度を突出させた状態で取り付けられるものとすると、スリーブ11の肉厚(0.2mm程)を考慮して、開口部6aはそのスリット幅が約0.1mm、端面からの長さが約2.5mm程度にするのが好ましい。
【0020】
なお、USチップ6の側壁に設ける開口部6aは、その場所及び数について、チップの超音波振動の安定性や加工の容易さ等を考慮し、図4の(a)〜(f)のように種々のものを設けるようにしても良い。また、図5に示すように、スリット状の開口の代わりに、スリーブ11が被覆された部分の側壁に孔6bを設けるようにしても良い。この場合の孔6bの大きさも、その開口による灌流液の流量とチップ先端での吸引力との関係を勘案して設定する(開口面積は0.7〜1.0mm2 程度が好ましい)。
【0021】
次に、以上のような構成を持つ装置の動作を説明する。術者は手術開始前に、滅菌されたスリーブ11をUSチップ6の先端部約0.5〜1.5mm程度がスリーブの外側に出るようにUSハンドピースに取り付ける。術眼を切開した後、その創口からスリーブ11に被覆されたUSチップ6を挿入し、チップ先端部及びスリーブ先端部を眼球内に差し込む。
【0022】
術者はフットスイッチ35により各装置を作動させるための信号を入力する。フットスイッチ35からの信号は制御装置33に入力され、制御装置33は信号の種類に応じて灌流装置32による灌流液の供給、吸引装置31による吸引、及び駆動装置30によるUSハンドピース1の駆動を行う。超音波振動子3へのエネルギの付与により超音波振動が発生され、これによりUSチップ6が振動する。USチップ6の超音波振動により水晶体核は破砕乳化され、破砕乳化された核はUSチップ6の吸引孔から吸引され、体外に排出される。
【0023】
このような破砕乳化の際には、大きな核片によりチップ先端の端面が閉塞されてしてしまうことがある。図6はこのときの状態を示した図であり、40は水晶体の核片を示す。核片40によりUSチップ6の先端部端面は塞がれた状態となるため、その端面からは灌流液が吸引されないが、開口部6aからは矢印のように灌流液がUSチップ6内に流入する。これにより、USチップ6の外壁とスリ−ブ11の内壁との間を通ってくる灌流液は停滞せずに流れ続ける。よって、核片40をUSチップ6の先端に吸引したままUSチップ6を超音波振動させたとしても、チップの振動により生じる摩擦熱を冷却することができ、創口組織の熱変形の影響を防止することができる。
【0024】
また、核片40がスリーブ11から突出したUSチップ6を完全に覆うな場合でも、開口部6aをスリーブ11内の灌流液が通る通路に掛るよう設けてあるので、灌流液はスリーブ11内からUSチップ6内に流入して吸引することができ、灌流液の流れが停滞せずにすむ。したがって、超音波振動により発生する摩擦熱の冷却不足を回避できる。
【0025】
以上説明した実施例は種々の変容が可能であり、図4、5に示した変容例においても同様の効果を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、超音波振動する破砕用チップの冷却不足を回避でき、破砕用チップの熱発生に伴う創口組織への影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例である超音波手術装置の外観図である。
【図2】本実施例である超音波手術装置の概略構成図である。
【図3】本実施例である超音波手術装置のUSチップとスリーブの先端形状を示す説明図である。
【図4】超音波手術装置のUSチップの変容例を示す図である。
【図5】超音波手術装置のUSチップの変容例を示す図である。
【図6】大きな核片によりUSチップ先端の端面が閉塞されてしまったときの状態を示す図である。
【符号の説明】
3 振動子
6 USチップ
6a 開口部
11 スリーブ

Claims (1)

  1. ハンドピース内に配置された超音波振動子と、前記超音波振動子からの超音波振動が伝達増幅される管状の破砕用チップと、該破砕用チップを被覆する中空の変形可能なスリーブと、を備える眼科用超音波手術装置において、前記破砕用チップはその先端から軸方向に伸びるスリット状の開口部を有し、該開口部の一部が前記スリーブ先端より内部に掛かる長さにて形成されていることを特徴とする眼科用超音波手術装置。
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