JP3790196B2 - パケット交換網の性能管理閾値設定方法、閾値設定装置、プログラム、およびプログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

パケット交換網の性能管理閾値設定方法、閾値設定装置、プログラム、およびプログラムを記憶した記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネット等のパケット交換網を使用したコンテンツ配信等のサービスにおけるネットワーク機器およびサーバ等を管理する技術に関するものであり、特に、パケット交換網およびサーバ等のリソースの負荷量を管理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
パケット交換とは、一定形式のパケットを使ってデータを伝送する通信システムである。パケット交換ではパケットの中継ノードとして蓄積送出方式のパケット交換機が使用される。
また、パケット交換では、交換機間の中継回線を多数の利用者のパケットで多重利用するため、回線使用率が高く、その結果通信コストが低下する。また、回線区間が混んでいたり、故障になっているときはパケット単位で自動的に迂回ルートをたどるので、通信の信頼性が高い。しかし、トラフィック状態によってエンド・ツー・エンドの伝送遅延時間が変動し、サービス性能が低下する場合もある。
【0003】
このため、パケット交換網を介して提供するサービスの品質を劣化させる事象の発生を一定水準に維持するために、パケット交換網を構成する各リソースにかかる負荷量を均衡させるための負荷量の閾値が、各リソースに設けられている。
負荷量の閾値を設定することにより、パケット転送遅延やパケット損失など品質劣化の原因を抑えることができ、パケット交換網の負荷に起因して生起する品質劣化事象の出現を抑えている。
この閾値としては、例えばリソース使用率により記述されるCPU使用率、HDD使用率等が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術には、次のような問題があった。
このパケット交換網のリソースの負荷量の閾値は、技術者の経験や勘に頼って設定されており、エンドユーザの体感する品質とは無関係に設定されている。また、多くの場合、個々のリソースの性能や機器等に応じた個別の特性とは無関係に一律に規定されている。
従来のリソースの負荷量の閾値方法では、エンドユーザの体感する品質の尺度である主観品質を考慮して設定されていないため、閾値に基づいた品質管理を行っていても、エンドユーザの体感する品質は大きく乖離し、異なる場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、前述した従来技術の問題点や課題を解決するためになされたものであり、その目的は、主観品質を一定水準以上に保つように設定できるリソースの負荷量の閾値設定方法、閾値設定装置、プログラム、およびプログラムを記憶した記憶媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明にかかるパケット交換網を介して提供するサービスの品質を劣化させる事象の発生を一定水準以下に維持するリソースの負荷量をパケット交換網の性能管理閾値として設定する閾値設定方法は、パケット交換網を介して受信されたコンテンツに対するユーザの評点、コンテンツをパケット交換網を介して提供した場合に、パケット交換網の負荷に起因して生起する品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から、ユーザの主観品質評価値を求め、この主観品質評価値に影響を及ぼす品質劣化事象を特定する品質劣化事象特定ステップと、リソースの負荷量と、この負荷量によりリソースを要因として生じる品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度とから、負荷量と品質劣化事象との相関関係をリソース毎に求める相関関係分析ステップと、品質劣化事象特定ステップおよび相関関係分析ステップの結果から、予め設定された主観品質評価値の目標値を満たすリソースにかかる負荷量を求め、この値を管理閾値として設定する管理閾値設定ステップとを有するようにしたものである。
【0007】
そうすることにより、コンテンツに対するユーザの評点、品質劣化事象、およびこの品質劣化事象の出現頻度およびリソースにかかる負荷量、品質劣化事象の出現頻度とから、品質を劣化させる事象の発生を一定水準に維持するリソースの負荷量の閾値を設定できる。
ここで、入力されるコンテンツに対するユーザの評点、品質劣化事象、およびこの品質劣化事象の出現頻度は、主観品質評価実験により求めたデータであり、またリソースにかかる負荷量、品質劣化事象の出現頻度は、負荷実験により求められたデータである。
【0008】
品質劣化事象特定ステップにおける評点、品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度は、コンテンツに対して、1または複数のユーザにより、最終的にコンテンツを利用する形態で、このコンテンツの品質を評価する主観品質評価実験により求められたデータであってもよい。
そうすることにより、コンテンツに対するユーザの評点と品質劣化事象とを、主観品質評価実験により収集することができ、それらを関係づけることができる。
【0009】
品質劣化特定ステップについては、品質劣化事象毎に、主観品質評価値と品質劣化事象の出現頻度とを求め、主観品質評価値に最も相関関係を有する品質劣化事象の特定を行うようにしてもよい。
そうすることにより、主観品質評価値に影響のある品質劣化事象の特定ができる。
ここで、特定される主観品質評価値に最も相関関係を有する品質劣化事象は複数であってもよい。
【0010】
相関関係分析ステップについては、品質劣化事象特定ステップにより特定された品質劣化事象およびリソースの負荷量、品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から、特定された品質劣化事象について、負荷量と品質劣化事象との相関関係を求めるようにしてもよい。
そうすることにより、品質劣化事象特定ステップにより特定された品質劣化事象についてのみ、負荷量と品質劣化事象との相関関係を求めることができる。
【0011】
管理閾値設定ステップについては、品質劣化事象特定ステップにより特定された品質劣化事象の出現頻度と主観品質評価値とにより回帰曲線を導出し、予め決定された主観品質評価値の目標値に対応する品質劣化事象の出現頻度を限界頻度として求め、相関関係分析ステップの結果により求められた相関関係から、限界頻度を超えない負荷量をトラフィックパターン毎に求めるようにしてもよい。
【0013】
品質劣化事象特定ステップについては、主観品質評価値と、予め想定した品質劣化事象の発生頻度とにより、主観品質評価値を目的変数Y、品質劣化事象の発生頻度を説明変数X(i=1,2,・・・)として、回帰曲線を導出し、目的変数Yの変動に影響を与える説明変数Xを、統計的検定を行うことにより求めるようにしてもよい。
そうすることにより、主観品質評価値に影響のある品質劣化事象を求めることができる。
【0014】
この閾値設定方法では、管理閾値品質劣化事象として、この品質劣化事象に対する品質指標を用いるようにしてもよい。
そうすることにより、品質指標を基にして、管理閾値を求めることができる。
ここで、品質指標には、パケット損失率、映像の歪度、レスポンスタイムなどが含まれる。
【0015】
本発明にかかる閾値設定装置は、パケット交換網を介して提供するサービスの品質を劣化させる事象の発生を一定水準以下に維持するリソースの負荷量をパケット交換網の性能管理閾値として設定する閾値設定装置であって、パケット交換網を介して受信されたコンテンツに対するユーザの評点、このコンテンツをパケット交換網を介して提供した場合に、パケット交換網に生起する品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度を入力する第1の入力手段と、リソースの負荷量と、この負荷量の場合にリソースに生じる品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度とを入力する第2の入力手段と、第1の入力手段により入力された評点からコンテンツ毎に主観品質評価値の計算を行う主観品質評価値計算手段と、第1の入力手段に入力された品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から品質劣化事象毎に品質劣化事象の出現頻度の計算を行う品質劣化事象出現頻度計算手段と、主観品質評価値計算手段により計算された主観品質評価値と、品質劣化事象出現頻度計算手段により計算された品質劣化事象毎の出現頻度とから、主観品質評価値に影響を及ぼす品質劣化事象を特定する品質劣化事象特定手段と、第2の入力手段により入力された負荷量、品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から、負荷量と出現頻度の相関関係をリソース毎に求める相関関係分析手段と、品質劣化事象特定手段および相関関係分析手段の結果から、予め設定された主観品質評価値の目標値を満たすリソースにかかる負荷量を求め、この値を管理閾値として設定する管理閾値設定手段とを備えるようにした装置である。
【0016】
そうすることにより、コンテンツに対するユーザの評点、品質劣化事象、およびこの品質劣化事象の出現頻度およびリソースにかかる負荷量、品質劣化事象の出現頻度とから、品質を劣化させる事象の発生を一定水準に維持するリソースの負荷量の閾値を設定できる。
ここで、入力されるコンテンツに対するユーザの評点、品質劣化事象、およびこの品質劣化事象の出現頻度は、主観品質評価実験により求めたデータであり、またリソースにかかる負荷量、品質劣化事象の出現頻度は、負荷実験により求められたデータである。
【0017】
品質劣化事象特定手段については、品質劣化事象毎に、主観品質評価値と品質劣化事象の出現頻度とを求め、主観品質評価値に最も相関関係を有する品質劣化事象の特定を行うようにしてもよい。
そうすることにより、主観品質評価値に影響のある品質劣化事象の特定ができる。
ここで、特定される主観品質評価値に最も相関関係を有する品質劣化事象は複数であってもよい。
【0018】
相関関係分析手段については、品質劣化事象特定手段により特定された品質劣化事象、負荷量、出現頻度とから、特定された品質劣化事象について、負荷量、出現頻度との相関関係を求めるようにしてもよい。
そうすることにより、品質劣化事象特定ステップにより特定された品質劣化事象についてのみ、負荷量と品質劣化事象との相関関係を求めることができる。
【0019】
管理閾値設定手段については、品質劣化事象特定手段により特定された品質劣化事象の出現頻度と主観品質評価値とにより回帰曲線を導出し、予め決定された主観品質評価値の目標値に対応する品質劣化事象の出現頻度を限界頻度として求め、相関関係分析手段の結果により求められた相関関係から、限界頻度を超えない負荷量をトラフィックパターン毎に求めるようにしてもよい。
【0021】
品質劣化事象特定手段については、ユーザの評点から求めた主観品質評価値と、予め想定した品質劣化事象の発生頻度とにより、主観品質評価値を目的変数Y、品質劣化事象の発生頻度を説明変数X(i=1,2,・・・)として、回帰曲線を導出し、目的変数Yの変動に影響を与える説明変数Xを、統計的検定を行うことにより求めるようにしてもよい。
そうすることにより、主観品質評価値に影響のある品質劣化事象を求めることができる。
【0022】
この閾値設定装置では、品質劣化事象として、この品質劣化事象に対する品質指標を用いるようにしてもよい。
そうすることにより、品質指標を基にして、管理閾値を求めることができる。
ここで、品質指標には、パケット損失率、映像の歪度、レスポンスタイムなどが含まれる。
【0023】
本発明にかかるリソースの負荷量の閾値設定プログラムおよびプログラムを記憶した記憶媒体は、パケット交換網を介して受信されたコンテンツに対するユーザの評点、このコンテンツをパケット交換網を介して提供した場合に、パケット交換網に生起する品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度を入力する第1の入力手段と、リソースの負荷量と、この負荷量の場合に生じる品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度とを入力する第2の入力手段と、第1の入力手段に入力された評点からコンテンツ毎に主観品質評価値の計算を行う主観品質評価値計算手段と、第1の入力手段により入力された品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から品質劣化事象毎に品質劣化事象の出現頻度の計算を行う品質劣化事象出現頻度計算手段と、主観品質評価値計算手段により計算された主観品質評価値と、品質劣化事象出現頻度計算手段により計算された品質劣化事象毎の出現頻度とから、主観品質評価値に影響を及ぼす品質劣化事象を特定する品質劣化事象特定手段と、第2の入力手段により入力された負荷量、品質劣化事象およびこの出現頻度とから、少なくとも品質劣化事象特定手段により特定された品質劣化事象について、負荷量と出現頻度の相関関係をリソース毎に求める相関関係分析手段と、品質劣化事象特定手段および相関関係分析手段の結果から、予め設定された主観品質評価値の目標値を満たすリソースにかかる負荷量を、管理閾値として設定する管理閾値設定手段として、コンピュータを機能させるようにしたものである。
【0024】
この性能管理閾値設定プログラムでは、品質劣化事象として、この品質劣化事象に対する品質指標を用いるようにしてもよい。
そうすることにより、品質指標を基にして、管理閾値を求めることができる。
ここで、品質指標には、パケット損失率、映像の歪度、レスポンスタイムなどが含まれる。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0026】
図1は、本発明にかかるリソース負荷量管理システムの構成を説明するためのブロック図である。
リソース負荷量管理システムは、閾値設定装置1と管理装置2とから構成される。
以下では、パケット通信網6、例えばパケット交換機またはルータからなるノード7A、7B、7C、ユーザ端末装置3A、3B、3C、3Dおよびそれらを結ぶリンクからなるものと仮定した簡単なトポロジを例として説明する。
【0027】
このパケット交換網6を構成するノード7A、7B、7Cには、ユーザ端末装置3A、3B、3C、3D、サーバ4A、4B、負荷実験装置5が接続されている。詳細には、ノード7Aに閾値設定装置1とユーザ端末装置3A、ノード7Bにユーザ端末装置3Dとサーバ4Aとサーバ4B、ノード7Cにユーザ端末装置3Bとユーザ端末装置3Cと負荷装置5が接続されている。また、各ノードは、リンク、例えば通信回線や伝送路を介して接続されている。
ここで、負荷実験装置5は、後述する負荷実験を行う場合に使用される装置であり、必要に応じて接続される。
【0028】
閾値設定装置1は、入力部1−1と、主観品質評価値計算部1−2と、品質劣化事象出現頻度計算部1−3と、品質劣化事象特定部1−4と、相関関係分析部1−5と、管理閾値設定部1−6とを備え、予め行われる主観品質評価実験および負荷実験の結果を入力として、リソースの負荷量の閾値の計算を行う装置である。
管理装置2は、パケット交換網6を構成するリソース、例えばパケット交換機を管理する装置である。例えば、パケット交換網6を介して提供するサービスの品質を劣化させる事象の発生を一定水準に維持するリソースの負荷量の閾値の設定を行う。
【0029】
ユーザ端末装置3A、3B、3C、3Dは、後述する負荷実験装置5からのトラフィックパターンに対する応答パケットを送出する通信装置である。
負荷実験装置4は、パケット交換網5を構成するリソース、例えば、ユーザ端末装置3A、3B、3C、3Dおよびサーバ4A、4Bに対して、予め指定されたトラフィックパターンを加え、このトラフィックパターンの負荷を、品質劣化事象が発生するまで増加させることにより、リソースの負荷量、品質劣化事象、この品質劣化事象の出現頻度を求めることにより、負荷実験を行う。
【0030】
次に、実施の形態にかかる閾値設定装置1の構成について説明する。
閾値設定装置1の構成は、入出力装置と、表示装置と、ドライブ装置と、記憶媒体と、補助記憶装置と、メモリ装置と、演算処理装置と、IF装置とにより構成される。また、インターフェース(IF)装置は、パケット交換網6を介して、ユーザ用端末装置3A、3B、3C、3D、サーバ4A、4B等に接続される。
【0031】
入出力装置は、閾値設定装置1の管理者が操作するキーボードおよびマウスなどで構成され、閾値設定装置1に各種操作信号を入力するために用いられる。また、主観品質評価実験データおよび負荷実験データを入力するようにしてもよい。
表示装置は、閾値設定装置1を操作するのに必要な各種ウインドウやデータ等を表示する。
インターフェース装置は、閾値設定装置1をパケット交換網6に接続するためのインターフェースである。
【0032】
リソースの負荷量の閾値設定プログラムは、ソフトウエアパッケージ、例えばCD−ROM、ROM、RAM、フレキシブルディスク、メモリカードなどの情報記憶媒体11によって提供される。シミュレーション計算サービス提供プログラムを記憶した記憶媒体は、ドライブ装置にセットされ、プログラムが記憶媒体からドライブ装置を介して補助記憶装置にインストールされる。
補助記憶装置は、インストールされたシミュレーション計算サービス提供プログラムを格納するとともに、必要なファイル、データ等を格納する。
メモリ装置は、閾値設定装置の起動時に補助記憶装置からリソースの負荷量の閾値設定プログラムを読み出し、格納する。
また、リソースの負荷量の閾値設定プログラムは、電気通信によって、例えばサーバによって、提供されるものであってもよい。
演算処理装置は、メモリ装置に読み出され格納されたリソースの負荷量の閾値設定プログラムにしたがって、リソースの負荷量の閾値設定にかかる処理を実行する。
【0033】
次に、本発明にかかるリソース負荷量管理システムにおける閾値設定装置1の動作について、図2を参照して、説明する。
まず、主観品質評価実験により求められた主観品質評価実験データ8、負荷実験により求められた負荷実験データ9、目標とする主観品質評価値D、およびリソースの負荷量Vmの許容誤差Lは、閾値設定装置1の入力部1−1に入力される。
例えば、リソース負荷量管理システムに備えられた操作部(図示なし)、例えばキーボードなどを用いて、直接入力するようにしてもよい。また、ユーザ端末装置3A、3B、3C、3Dからパケット交換網6を介して入力部1−1に入力するようにしてもよい。また、背景負荷生成装置(図示なし)および負荷実験装置5から、主観品質評価実験データ8、負荷実験データ9、目標とする主観品質評価値D、およびリソースの負荷量Vmを送信し、パケット交換網6を介して入力するようにしてもよい。
【0034】
ここで、主観品質評価実験とは、最終的にアプリケーションを利用する形態で、利用者たる人間がその品質を評価する実験である。この主観品質評価実験では、利用者(被験者)Aの評点E(h、k)h、k、パケット交換網6を介して提供されるアプリケーションの品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、k、i)h、k、iが求められ、E(h、k)h、kと、MA(h、k、i)h、k、iとが主観品質評価実験データとして収集される。
ここで、H、hは品質評価実験において1または複数の被験者に提供する被評価コンテンツの数であり、K、kは品質評価実験の被験者数であり、I、iは品質劣化事象として想定する事象の数である。以下、同様の記号を用いて、説明する。
【0035】
この主観品質評価実験では、パケット交換網6を介してアプリケーション、例えば映像情報や音声情報などのコンテンツを、ユーザとなる1または複数の被験者に提供し、評価してもらうことにより評点を収集し、そのアプリケーションの品質の評価を行う。
例えば、評点としては、被験者に評価対象アプリケーション、例えばコンテンツに対して、例えば「非常によい」から「非常に悪い」までの5段階評価値を用いる。
この評点から、例えばDMOS(Degradation Mean Opinion Score) を求め、求めた値を主観品質評価値として用いる。
【0036】
また、主観品質評価値に最も相関のある品質劣化事象、例えば映像のコマ落ち、ブロックノイズ、映像停止、音声の歪み、音声停止、パケット損失率の一定以上の増加、遅延時間の一定以上の増加、遅延揺らぎの一定以上の増加など客観的に記述でき、また計測でき、予め想定できる品質劣化事象を抽出する。
例えば、ノード7A、7Bにそれぞれ背景負荷生成装置(図示なし)を接続し、この背景負荷生成装置により、ユーザ端末装置3Aとユーザ端末装置3Dとの間のリンクに対して、仮想的に所望のネットワーク負荷を与えることができる。これにより、予め種々のネットワーク負荷を発生させてパケットの性能情報を抽出し品質劣化事象を抽出するとともに、被験者による主観評価を行うようにしてもよい。
【0037】
また、負荷実験とは、パケット交換網6を構成するリソースであるノード7A、7B、7C、例えばパケット交換機とサーバ4A、4Bなどの負荷量と、品質劣化事象とこの品質劣化事象の出現頻度とを求める実験である。
この負荷実験では、トラフィックパターンmを負荷し、リソースの負荷量Vmのときの品質劣化事象Fとこの品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)とトラフィックパターンmを負荷したときのリソースの負荷量Vmとが、負荷実験データとして、収集される。
ここで、M、mは負荷パターンの総数である。以下同様の記号を用いる。
【0038】
この負荷実験では、パケット交換網6を構成するリソースに対して、予め指定したトラフィックパターンmを負荷し、品質劣化事象Fが発生するまでトラフィックパターンmの負荷の量を増加させ、リソースにかかる負荷量Vmおよび品質劣化事象Fとこの品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)を求める。
【0039】
ここで、トラフィックパターンmの負荷は前期の品質劣化事象が発生するまで増加させるようにしてもよい。また、トラフィックパターンmの負荷を品質劣化事象Fが発生する前後で、繰り返し増減させるようにし、リソースにかかる負荷量Vmおよび品質劣化事象Fとこの品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)を求めるようにしてもよい。
また、パケット交換網6を構成するリソースに負荷するトラフィックパターンmは一種類とは限らず、複数指定してもよい。例えば、リソースがボトルネックとするトラフィックパターンmを、複数指定してもよい。
【0040】
本実施の形態においては、品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)の目標値を予め決め、この目標値を超えない範囲でトラフィックパターンmの負荷を変化させ、このときのリソースの負荷量Vmおよび品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)をリソース毎に求める。負荷量Vmとしては、各リソースにおけるCPU(central processing unit)の使用率、HDD(hard disk
drive)の使用率を用いる。
【0041】
例えば、ノード7Cの負荷実験を行う場合には、負荷実験装置5をノード7Cに接続し、負荷実験装置5から、予め指定したトラフィックパターンmを負荷し、品質劣化事象Fが発生するまでトラフィックパターンmの負荷を量的に増加させ、リソースにかかる負荷量Vmおよび品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)を求めるようにしてもよい。また、他のユーザ端末装置3A、3B、3C、3D、サーバ4A、4Bについても同様である。
また、目標とする主観品質評価値Dおよびリソースの負荷量の許容誤差Lは予め決定される。
【0042】
次に、入力部1−1は、入力された被験者の評点E(h、k)h、kを、主観品質劣化事象計算部1−2に入力する。主観品質劣化事象計算部1−2では、入力された評点E(h、k)h、kから、主観品質評価値E(h)を計算する。例えば、主観品質評価値E(h)としてDMOS(Degradation Mean Opinion Score) を計算する。
例えば、被験者Aの評点E(h、k)h、kに対する主観品質評価値E(h)を、例えば、式(1)により、評価対象コンテンツC毎に評点E(h、k)h、kの平均値を計算し、計算された値を主観品質評価値E(h)とすることにより求めてもよい。
【0043】
【数1】
Figure 0003790196
【0044】
また、入力部1−1に入力された品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、k、i)h、k、iは、品質劣化事象出現頻度計算部1−3に入力される。品質劣化事象出現頻度計算部1−3では、入力された品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、k、i)h、k、iから、各被験者に提供したコンテンツCに対する品質劣化事象F毎の出現頻度MA(h、i)を計算する。
例えば、品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、k、i)h、k、i に対する品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、i)を、例えば、式(2)により評価対象コンテンツC毎に品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、k、i)h、k、iの平均値を計算し、計算された値を品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、i)とすることにより求めてもよい。
【0045】
【数2】
Figure 0003790196
【0046】
上述した、主観品質評価値E(h)および品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、i)の計算は、評価対象コンテンツC毎に行われる。
主観品質評価値計算部1−2および品質劣化事象出現頻度計算部1−3により計算された主観品質評価値E(h)および品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、i)は、品質劣化事象特定部1−4に入力される。
また、入力部1−1に入力された目標とする主観品質評価値Dは品質劣化事象特定部1−4に入力される。
【0047】
品質劣化事象特定部1−4では、入力された主観品質評価値E(h)および品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、i)に基づいて、対象とするコンテンツの主観品質評価値に最も影響を与える品質劣化事象の特定が行われる。
例えば、入力された主観品質評価値E(h)を目的変数Y、品質劣化事象Fの出現頻度MA(h、i)を説明変数Xとし、品質劣化事象特定ステップにしたがって、主要な品質劣化事象の特定が行われる。
【0048】
この品質劣化事象特定ステップについて説明する。
まず、目的変数Yと説明変数Xとの相関係数を計算し、目的変数Yと最も相関係数の高い説明変数Xを選択し、例えば説明変数Xとする。
次に、選択された説明変数以外の説明変数の中から一つを選択し、例えば説明変数Xとし、回帰式
Y=α+α×In(X)+α×In(X
を導出する。ここで、例えばi=2である。
この回帰式における、回帰係数「α=0」に対する統計的検定を行う。
【0049】
この統計的検定の結果、棄却されない場合には、選択された説明変数X以外の説明変数の中から一つを選択し、例えば説明変数Xとし、同様に回帰式
Y=α+α×In(X)+α×In(X
を導出する。ここで、例えばi=3である。この回帰式における、回帰係数「α=0」に対して、同様に、統計的検定を行う。
【0050】
また、統計的検定の結果棄却される場合には、この説明変数(ここでは説明変数X)を回帰式に追加して、選択された説明変数以外の説明変数の中から一つを選択し、この選択された説明変数に対して、回帰式を導出し同様の統計的検定を行う。
全ての説明変数Xに対して、同様の統計的検定を行う。
この結果、最終的に導出された回帰式の説明変数のインデックスが主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象となる。このインデックスの集合をI0とする。また、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象を、FIOにより表す。
ここで、品質劣化事象特定部1−4により求められる主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOは、複数であってもよい。
【0051】
主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOに対して、品質劣化事象の出現頻度MA(h、i)と主観品質評価値E(h)との回帰推定を行い、入力された目標とする主観品質評価値Dに対応する品質劣化事象の出現頻度を求め、この値を限界頻度G(D)とする。
但しi∈I0であり、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOの中から、選択した品質劣化事象について、限界頻度G(D)を求める。
品質劣化事象特定部1−4において求められた、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOおよびこの品質劣化事象FIOから求められた限界頻度G(D)は管理閾値設定部1−6に入力される。
【0052】
また、入力部1−1に入力された品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)とリソースの負荷量Vmの許容誤差Lは、相関関係分析部1−5に入力される。
相関分析部1−5では、入力された品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)とリソースの負荷量Vmの許容誤差Lとを用いて、トラフィックパターンm毎に負荷量Vmと品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)の集計が行われ、この集計結果にしたがって、パケット交換網6を構成するリソース別に、負荷量Vmと品質劣化事象Fの出現頻度MB(m、Vm、i)との相関関係が求められる。
求められた相関関係およびリソースの負荷量Vmの許容誤差Lは、管理閾値設定部1−6に入力される。
【0053】
ここで、リソースの負荷量Vmの許容誤差Lは、入力部1−1から直接、管理閾値設定部1−6に入力されるようにしてもよい。
品質劣化事象特定部1−4において求められた、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOを相関関係分析部1−5に入力するようにし、各リソースについて、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOについてのみ負荷量Vmと品質劣化事象FIOの出現頻度MB(m、Vm、i)との相関関係を求めるようにしてもよい。
【0054】
管理閾値設定部1−6では、品質劣化事象特定部1−4から入力された主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOおよびこの品質劣化事象FIOから求められた限界頻度G(D)と相関関係分析部1−5から入力された相関関係およびリソースの負荷量Vmの許容誤差Lに基づいて、リソースの負荷量の閾値の計算が行われる。
例えば、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOに含まれる品質劣化事象Fに対して、Xの関数Δを式(3)の様に定義する。
Figure 0003790196
式(3)では、Xが限界頻度Gi(D)未満である場合に、Δ(G(D))(X)は零であり、Xが限界頻度Gi(D)以上である場合には、Δ(G(D))(X)は1である。
【0055】
この式(3)を用いて、式(4)の計算を行い、主観品質評価値に与える影響の大きい品質劣化事象FIOに含まれる品質劣化事象Fに対して、その出現頻度MB(m、Vm、i)が限界頻度Gi(D)以上である場合の、出現頻度(m、Vm、i)を求める。言い換えれば、限界頻度Gi(D)以上である出現頻度MB(m、Vm、i)について、その合計を求め、サンプル数Si,mで割ることにより、その平均を求める。
【0056】
【数3】
Figure 0003790196
【0057】
この式(4)により求めた値が許容誤差L以下であるか否かを判断する。許容誤差L以下である場合には、XをQi,mとし、このQi,mに基づいて、リソースの負荷量の閾値の設定が行われる。
この場合、リソース毎に求めたQi,m の最小値をリソース負荷量の閾値として設定する。
【0058】
また、式(4)により求めた値が許容誤差L以上である場合には、限界頻度Gi(D)に基づいて、リソースの負荷量の閾値の設定が行われる。
この場合、リソース毎に求めた限界頻度Gi(D)に対応するリソースの負荷Vmを、リソースの負荷量の閾値として設定する。
【0059】
上述した実施の形態においては、主観品質評価実験において、アプリケーションの品質劣化事象Fとこの出現頻度MA(h、k、i)h、k、iとを求め、求められた品質劣化事象Fと出現頻度MA(h、k、i)h、k、iに基づいて、管理閾値を求める場合について説明したが、品質劣化事象Fに対する品質指標とこの出現頻度を求め、求められた品質指標と出現頻度とに基づいて、管理閾値を求めるようにしてもよい。
品質指標は、例えばパケット損失率、映像の歪度、レスポンスタイムなどである。
そうすることにより、品質劣化事象の度合いに応じて、管理閾値を求めることができるため、よりエンドユーザの体感する品質を反映した管理閾値を求めることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、主観品質評価実験により、エンドユーザの体感する品質の尺度である主観品質評価値を求め、また、負荷実験により、リソースの負荷量と品質劣化事象とこの品質劣化事象出現頻度を求め、これらの結果に基づいて、リソースの負荷量の閾値を求めることにより、エンドユーザの体感する品質と乖離しない品質管理ができるため、主観品質を一定水準以上に保ってサービスを提供することができる。
【0061】
また、リソースの負荷量の閾値を、対象となるサービスのアプリケーション(コンテンツ)毎に、ユーザの評点を取得する主観品質評価実験結果を行うステップと、各リソース毎に、負荷量と品質劣化事象の出現頻度とを求める負荷実験を個別に実施するステップと、管理閾値を算出するステップとにより設定することにより、リソースの変更が行われた場合には、このリソースについて負荷実験を行うことにより管理閾値の設定を行うことができるため、リソース変更の度に主観品質評価実験を行う必要がない利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかるリソース負荷量管理システムの構成を説明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる閾値設定装置を説明するための機能ブロック図である。
【符号の説明】
1…閾値測定装置、1−1…入力部、1−2…主観品質評価値計算部、1−3…品質劣化事象出現頻度計算部、1−4…品質劣化事象特定部、1−5…相関関係分析部、1−6…管理閾値設定部、2…管理装置、3A、3B、3C、3D…ユーザ端末装置、4A、4B…サーバ、5…負荷実験装置、6…パケット交換網、7A、7B、7C…ノード、8…主観品質評価実験データ、9…負荷実験データ。

Claims (16)

  1. パケット交換網を介して提供するサービスの品質を劣化させる事象の発生を一定水準以下に維持するリソースの負荷量をパケット交換網の性能管理閾値として設定する閾値設定方法において、
    前記パケット交換網を介して受信されたコンテンツに対するユーザの評点、前記コンテンツを前記パケット交換網を介して提供した場合に、前記パケット交換網の負荷に起因して生起する品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から、前記ユーザの主観品質評価値を求め、この主観品質評価値に影響を及ぼす品質劣化事象を特定する品質劣化事象特定ステップと、
    前記リソースの負荷量と、この負荷量により前記リソースを要因として生じる前記品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度とから、前記負荷量と前記品質劣化事象との相関関係を前記リソース毎に求める相関関係分析ステップと、
    前記品質劣化事象特定ステップおよび前記相関関係分析ステップの結果から、予め設定された主観品質評価値の目標値を満たす前記リソースにかかる負荷量を求め、この値を管理閾値として設定する管理閾値設定ステップと、
    を有することを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  2. 請求項1に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記品質劣化事象特定ステップにおいて、
    前記評点、前記品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度は、
    前記コンテンツに対して、1または複数の前記ユーザにより、最終的にコンテンツを利用する形態で、このコンテンツの品質を評価する主観品質評価実験により求められたデータであることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  3. 請求項1または2に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記品質劣化事象特定ステップは、
    前記品質劣化事象毎に、前記主観品質評価値と前記品質劣化事象の出現頻度とを求め、前記主観品質評価値に最も相関関係を有する品質劣化事象の特定を行うことを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記相関関係分析ステップは、
    前記品質劣化事象特定ステップにより特定された品質劣化事象および前記リソースの負荷量、前記品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から、前記特定された品質劣化事象について、前記負荷量と前記品質劣化事象との相関関係を求めることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記管理閾値設定ステップは、
    前記品質劣化事象特定ステップにより特定された前記品質劣化事象の出現頻度と前記主観品質評価値とにより回帰曲線を導出し、予め決定された主観品質評価値の目標値に対応する品質劣化事象の出現頻度を限界頻度として求め、 前記相関関係分析ステップの結果により求められた相関関係から、前記限界頻度を超えない負荷量を前記トラフィックパターン毎に求めることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記品質劣化事象特定ステップは、
    前記主観品質評価値と、予め想定した前記品質劣化事象の発生頻度とにより、前記主観品質評価値を目的変数Y、前記品質劣化事象の発生頻度を説明変数Xi(i=1,2,・・・)として、回帰曲線を導出し、前記目的変数Yの変動に影響を与える説明変数Xiを、統計的検定を行うことにより求めることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記品質劣化事象として、この品質劣化事象に対する品質指標を用いたことを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定方法。
  8. パケット交換網を介して提供するサービスの品質を劣化させる事象の発生を一定水準以下に維持するリソースの負荷量をパケット交換網の性能管理閾値として設定する閾値設定装置において、
    前記パケット交換網を介して受信されたコンテンツに対するユーザの評点、このコンテンツを前記パケット交換網を介して提供した場合に、前記パケット交換網の負荷に起因して生起する品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度を入力する第1の入力手段と、
    前記リソースの負荷量と、この負荷量の場合に前記リソースを要因として生じる品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度とを入力する第2の入力手段と、
    前記第1の入力手段により入力された前記評点から前記コンテンツ毎に主観品質評価値の計算を行う主観品質評価値計算手段と、
    前記第1の入力手段に入力された前記品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から前記品質劣化事象毎に品質劣化事象の出現頻度の計算を行う品質劣化事象出現頻度計算手段と、
    前記主観品質評価値計算手段により計算された主観品質評価値と、前記品質劣化事象出現頻度計算手段により計算された前記品質劣化事象毎の前記出現頻度とから、前記主観品質評価値に影響を及ぼす品質劣化事象を特定する品質劣化事象特定手段と、
    前記第2の入力手段により入力された前記負荷量、前記品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から、前記負荷量と前記出現頻度の相関関係を前記リソース毎に求める相関関係分析手段と、
    前記品質劣化事象特定手段および前記相関関係分析手段の結果から、予め設定された主観品質評価値の目標値を満たす前記リソースにかかる負荷量を求め、この値を管理閾値として設定する管理閾値設定手段と、
    を備えることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定装置。
  9. 請求項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定装置において、
    前記品質劣化事象特定手段は、
    前記品質劣化事象毎に、前記主観品質評価値と前記品質劣化事象の出現頻度とを求め、前記主観品質評価値に最も相関関係を有する品質劣化事象の特定を行うことを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定装置。
  10. 請求項またはに記載のパケット交換網の性能管理閾値設定装置において、
    前記相関関係分析手段は、
    前記品質劣化事象特定手段により特定された品質劣化事象、前記負荷量、前記出現頻度とから、前記特定された品質劣化事象について、前記負荷量、前記出現頻度との相関関係を求めることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定装置。
  11. 請求項ないし10のいずれか1項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定装置において、
    前記管理閾値設定手段は、
    前記品質劣化事象特定手段により特定された前記品質劣化事象の出現頻度と前記主観品質評価値とにより回帰曲線を導出し、予め決定された主観品質評価値の目標値に対応する品質劣化事象の出現頻度を限界頻度として求め、
    前記相関関係分析手段の結果により求められた相関関係から、前記限界頻度を超えない負荷量を前記トラフィックパターン毎に求めることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定装置。
  12. 請求項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定装置において、
    前記品質劣化事象特定手段は、
    前記ユーザの評点から求めた前記主観品質評価値と、予め想定した前記品質劣化事象の発生頻度とにより、前記主観品質評価値を目的変数Y、前記品質劣化事象の発生頻度を説明変数Xi(i=1,2,・・・)として、回帰曲線を導出し、前記目的変数Yの変動に影響を与える説明変数Xiを、統計的検定を行うことにより求めることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定装置。
  13. 請求項ないし12のいずれか1項に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定方法において、
    前記品質劣化事象として、この品質劣化事象に対する品質指標を用いたことを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定装置。
  14. パケット交換網を介して受信されたコンテンツに対するユーザの評点、このコンテンツを前記パケット交換網を介して提供した場合に、前記パケット交換網の負荷に起因して生起する品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度を入力する第1の入力手段と、
    リソースの負荷量と、この負荷量により前記リソースを要因として生じる品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度とを入力する第2の入力手段と、
    前記第1の入力手段に入力された前記評点から前記コンテンツ毎に主観品質評価値の計算を行う主観品質評価値計算手段と、
    前記第1の入力手段により入力された前記品質劣化事象およびこの品質劣化事象の出現頻度から前記品質劣化事象毎に品質劣化事象の出現頻度の計算を行う品質劣化事象出現頻度計算手段と、
    前記主観品質評価値計算手段により計算された前記主観品質評価値と、前記品質劣化事象出現頻度計算手段により計算された前記品質劣化事象毎の前記出現頻度とから、前記主観品質評価値に影響を及ぼす品質劣化事象を特定する品質劣化事象特定手段と、
    前記第2の入力手段により入力された前記負荷量、前記品質劣化事象およびこの出現頻度とから、少なくとも前記品質劣化事象特定手段により特定された前記品質劣化事象について、前記負荷量と前記出現頻度の相関関係を前記リソース毎に求める相関関係分析手段と、
    前記品質劣化事象特定手段および前記相関関係分析手段の結果から、予め設定された主観品質評価値の目標値を満たす前記リソースにかかる負荷量を、管理閾値として設定する管理閾値設定手段として、コンピュータを機能させることを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定プログラム。
  15. 請求項14に記載のパケット交換網の性能管理閾値設定プログラムにおいて、
    前記品質劣化事象として、この品質劣化事象に対する品質指標を用いたことを特徴とするパケット交換網の性能管理閾値設定プログラム。
  16. 請求項14または15に記載されたパケット交換網の性能管理閾値設定プログラムを記憶した記憶媒体。
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