JP3788951B2 - 光ディスク記録再生装置及びレーザ発光パワー制御方法 - Google Patents
光ディスク記録再生装置及びレーザ発光パワー制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスクに対して情報の記録再生をレーザ光を用いて行う光ディスク記録再生装置に関し、特に情報記録時のレーザパワー制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクに記録された情報を再生する際は、再生に適した比較的小さいパワーの光ビームが用いられる。この光ビームにより光ディスクを走査し、反射光の強度変化に基づいて、光ディスク上に形成されたマークあるいはピットを検出することにより、記録された情報が再生される。
【0003】
光ディスクに情報を記録するには光ディスク上にスパイラル状に形成されたトラックに沿って、マークを光ビーム照射により形成する。このマークは書き込みレーザ照射により反射率等の光学的特性が変化した領域を示す。マークは再生時より大きなレーザパワーのビームを照射することにより記録される。
【0004】
例えばCD−Rの場合、再生時のレーザパワーは1mW程度、マーク記録時のレーザパワーは30〜50mWである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、例えばCD−Rの8倍速記録までは、記録パワーはレーザの最大定格に対して余裕があったが、12あるいは16倍速の高倍速記録になるとレーザの最大定格付近まで記録パワーを必要とする場合がある。高温等の環境条件あるいは更なる高倍速記録では、記録パワーが不足する問題が生じる。このため高倍速記録を行なうためには、レーザの最大定格パワーを上げるか、又は記録に必要となる最大パワーを下げる必要がある。
【0006】
従って本発明は、特別な回路を追加することなく装置の高倍速記録性能を向上することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光ディスク記録再生装置は、情報記録時に必要となるレーザ最大パワーを下げることで高倍速記録が可能となる。
【0008】
すなわち本発明の一実施形態に係る光ディスク記録再生装置は、光ディスクに情報を記録するためのレーザ光を発生するレーザ発光部と、前記レーザ発光部を駆動するレーザ駆動回路と、前記レーザ発光部から発生されたレーザ光の強度を検知する光強度検知回路と、複数のマーク区間及びスペース区間により構成される情報を入力し、前記光強度検知回路により検知された前記レーザ光の強度に基づいて、前記マーク区間において前記レーザ発光部が所定の記録パワーで発光するように、前記レーザ駆動回路を制御する記録用APC回路と、
前記光強度検知回路により検知された前記レーザ光の強度に基づいて、情報再生時に前記レーザ発光部が所定の再生用パワーで発光し、情報記録時に前記スペース区間において前記レーザ発光部が前記再生用パワーより大きな所定のプリヒートパワーで発光するように、前記レーザ駆動回路を制御する再生用APC回路とを具備する。
【0009】
スペース区間の温度を上昇させることによりマーク部分のライトパワーを低減することができ、特別な回路を追加することなく装置の情報記録能力を向上することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明はこの発明の実施の形態であって、この発明の装置及び方法を限定するものではない。
【0011】
図1は本発明が適用される光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【0012】
光ディスク61の表面にはスパイラル状にランドトラック及びグルーブトラックが形成されており、このディスク61はスピンドルモータ63によって回転駆動される。
【0013】
光ディスク61に対する情報の記録、再生は、光ピックアップ65によって行われる。光ピックアップ65は、スレッドモータ66とギアを介して連結されており、このスレッドモータ66はスレッドモータ制御回路68により制御される。
【0014】
スレッドモータ制御回路68に速度検出回路69が接続され、この速度検出回路69により検出される光ピックアップ65の速度信号がスレッドモータ制御回路68に送られる。スレッドモータ66の固定部に、図示しない永久磁石が設けられており、駆動コイル67がスレッドモータ制御回路68によって励磁されることにより、光ピックアップ65が光ディスク61の半径方向に移動する。
【0015】
光ピックアップ65には、図示しないワイヤ或いは板バネによって支持された対物レンズ70が設けられる。対物レンズ70は駆動コイル72の駆動によりフォーカシング方向(レンズの光軸方向)への移動が可能で、又駆動コイル71の駆動によりトラッキング方向(レンズの光軸と直交する方向)への移動が可能である。
【0016】
変調回路73は情報記録時にホスト装置94からインターフェース回路93を介して供給されるユーザデータを8−14変調(EFM)して、EFMデータを提供する。レーザ制御回路75は情報記録時(マーク形成時)に、変調回路73から供給されるEFMデータに基づいて、書き込み用信号を半導体レーザダイオード79に提供する。又、レーザ制御回路75は情報読取り時に、前記書き込み信号より小さい読取り用信号を半導体レーザダイオード79に提供する。
【0017】
半導体レーザダイオード79はレーザ制御回路75から供給される信号に応じてレーザ光を発生する。半導体レーザダイオード79から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ80、ハーフプリズム81、対物レンズ70を介して光ディスク61上に照射される。光ディスク61からの反射光は、対物レンズ70、ハーフプリズム81、集光レンズ82、およびシリンドリカルレンズ83を介して、光検出器84に導かれる。
【0018】
光検出器84は、4分割の光検出セル84a〜84dから成る。光検出セル84a〜84dの出力信号は、電流/電圧変換用のアンプ85a〜85d、加算器86a〜86dを介して差動アンプOP1、OP2に供給される。
【0019】
差動アンプOP2は、加算器86a、86bの両出力信号の差に応じた、フォーカスエラー信号FEを出力する。この出力はフォーカシング制御回路87に供給される。フォーカシング制御回路87の出力信号は、フォーカシング駆動コイル72に供給される。これにより、レーザ光が光ディスク61の記録膜上に常時ジャストフォーカスとなる制御がなされる。
【0020】
差動アンプOP1は、加算器86c、86dの両出力信号の差に応じたトラッキングエラー信号TEを出力する。この出力はトラッキング制御回路88に供給される。トラッキング制御回路88は、差動アンプOP1からのトラッキングエラー信号に応じてトラック駆動信号を生成する。
【0021】
トラッキング制御回路88から出力されるトラック駆動信号は、トラッキング方向の駆動コイル71に供給される。又、トラッキング制御回路88で用いられるトラッキングエラー信号が、スレッドモータ制御回路68に供給される。
【0022】
上記フォーカシング制御およびトラッキング制御がなされることで、光検出器84の各光検出セル84a〜84dの出力信号の和信号には、つまり加算器86c、86dの両出力信号を加算する加算器86eの出力信号には、記録情報に対応して光ディスク61のトラック上に形成されたピットなどからの反射率の変化が反映される。この信号は、データ再生回路78に供給される。データ再生回路78は、PLL回路76からの再生用クロック信号に基づき、記録データを再生する。
【0023】
上記トラッキング制御回路88によって対物レンズ70が制御されているとき、スレッドモータ制御回路68により、対物レンズ70が光ピックアップ5内の中心位置近傍に位置するようスレッドモータ66つまり光ピックアップ65が制御される。
【0024】
モータ制御回路64、スレッドモータ制御回路68、変調回路73、レーザ制御回路75、PLL回路76、データ再生回路78、フォーカシング制御回路87、トラッキング制御回路88等は、サーボ制御回路として1つのLSIチップ内に構成することができ、又これら回路はバス89を介してCPU90によって制御される。CPU90はインターフェース回路93を介してホスト装置94から提供される動作コマンドに従って、この光ディスク記録再生装置を総合的に制御する。またCPU90は、RAM91を作業エリアとして使用し、ROM92に記録された本発明を含むプログラムに従って所定の動作を行う。
【0025】
次に、本発明によるレーザパワー制御について説明する。
【0026】
図2はレーザ制御回路75の構成を示すブロック図である。
【0027】
リードDAC15はリードAPC用基準データをDA変換して、基準電圧VrrをリードAPC(auto-power controller)14に出力する。リードAPC14はサンプルホールド回路16の出力電圧Vrsと基準電圧Vrrを比較し、該比較結果に基づいて出力電流Iraを発生する。尚、リードAPC14の出力は電圧でもよいが、ここでは電流を出力するものとして説明する。この電流Iraは加算器18によりライトAPC12からの電流Iwaと加算されレーザダイオード79に供給される。レーザダイオード79は供給された電流に対応する電力でレーザ光を発生する。
【0028】
フォトダイオードにより構成されるフロントモニターFMはレーザダイオード79が発生するレーザ光の光強度を検出し、検出信号をサンプルホールド回路13、16に供給する。サンプルホールド回路16はフロントモニタFMからの信号を後述されるタイミングでサンプルし、サンプルした電圧をリードAPC14に出力する。
【0029】
ライトDAC11はライトAPC用基準データをDA変換して、ライト基準電圧VwrをライトAPC12に出力する。ライトAPC12はサンプルホールド回路13の出力電圧Vwsとライト基準電圧Vwrを比較し、ライトゲート信号がHレベル及びEFMデータがHレベルのとき、該比較結果に応じた出力電流Iwaを発生する。
【0030】
次に本発明に係る情報記録時のレーザ発光パワー制御について詳細に説明する。
【0031】
光ディスク61はDVD−R、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−R、CD−ROM、CD−RW等の光ディスクであるが、本実施形態ではDVD−RあるいはCD−Rような、書き込みレーザ照射部分の反射率が永久変化する色素を利用したR(recordable)ディスクとして本発明を説明する。
【0032】
図3は情報記録時の総合的な動作を示すタイミングチャートである。
【0033】
図3(a)に示すライトゲート信号がHレベルの区間は、記録区間すなわち情報記録期間を示す。ライトゲート信号の立ち上がり時刻t1は、ユーザ指示による光ディスク61に対する情報記録の開始を示し、ライトゲート信号の立ち下がり時刻t2は、光ディスク61に対する情報記録の終了を示す。
【0034】
図3(b)はリードAPC14の出力パワー(レーザパワー換算値)を示す。リードAPC14は再生動作時あるいはシーク時等の記録区間以外では情報再生用の比較的小さいパワーPo(例えば1mW)を出力する。記録区間においてリードAPC14は再生用パワーPoより大きなパワーPpを出力する。このように情報記録時にパワーをPpに増やす制御をプリヒートと呼ぶ。以下、このパワーPpをプリヒートパワーという。
【0035】
図3(c)はライトAPC12の出力パワー(レーザパワー換算値)を示し、斜線はEFMデータ列を示す。記録区間においてライトAPC12は記録用パワーPw*α−Ppを出力し、記録区間以外で出力は0mWである。記録用パワーPw*α−Ppについては後述される。
【0036】
図4はCPU90のレーザパワー制御動作を示すフローチャートである。
【0037】
CPU90はライトゲート信号が立ち上がると(ステップST1でYESの場合)、ステップST2のようにリードDAC15にプリヒート基準データDPPを設定する(このプリヒート基準データDPPについては後述される)。リードDAC15はプリヒート基準データDPPをDA変換して、プリヒート基準電圧VPPをリード基準電圧VrrとしてリードAPC14に出力する。リードAPC14はサンプルホールド回路16の出力電圧Vrs(初期状態では再生用パワーPoに対応する値)とプリヒート基準電圧VPPを比較し、該比較結果に応じて(電圧Vrsが結果的に電圧VPPに一致するように)出力電流Iraを発生する。この結果、図3(b)の時刻t1のようにリードAPC14の出力は、再生用パワーPoからプリヒートパワーPpに変化する。
【0038】
この電流Iraは加算器18を介してレーザダイオード79を駆動し、レーザ光が発生される。フロントモニターFMはレーザダイオード79が発生するレーザ光の光強度を検出し、検出信号をサンプルホールド回路13、16に供給する。
【0039】
図5は記録動作の詳細を示すタイミングチャートである。図5(a)に示すようにEFMデータはマーク及びスペースから構成され、マークは例えば情報”1”に対応し、スペースは情報”0”に対応する。マーク期間中に記録用パワーでレーザダイオードが発光し、光ディスク61上にスパイラル状に形成された情報トラックにマークが記録される。このマークは光ビーム照射により反射率が変化した領域を示す。
【0040】
サンプルホールド回路16は図5(a)の時刻t3、t5に示すように、EFMデータがスペースの期間中にフロントモニタFMからの信号をサンプルし、サンプルした電圧をリードAPC14に供給する。
【0041】
リードAPC14は前述したように、サンプルホールド回路16からの電圧VrsとリードDAC15からの基準電圧VPPを比較し、例えば電圧Vrsの方が小さい場合、出力電流Iraを増加する。この結果リードAPC14はライトゲートがHレベルのとき(記録区間内)、図5(c)のように常にプリヒートパワーPpを出力する。
【0042】
CPU90はリードDAC15に対するリード基準データDPPの設定(ST2)に続いて、ステップST3のようにライトDAC11にライトAPC用基準データDPαを設定する(このライトAPC用基準データDPαについては後述される)。ライトDAC11はライトAPC用基準データDPαをDA変換して、ライト基準電圧VPαを基準電圧VwrとしてライトAPC12に出力する。
【0043】
図3(a)に示すようにライトゲート信号が立ち上がった後、図5(a)に示すEFMデータがライトAPC12に供給される。ライトAPC12はサンプルホールド回路13の出力電圧Vwsとライト基準電圧VPαを比較し、ライトゲート信号がHレベル及びEFMデータがマーク(Hレベル)のとき、電圧Vwsが基準電圧VPαとなるように出力電流Iwaを発生する。この電流Iwaは加算器18によりリードAPCからの電流Iraと加算されてレーザダイオード79を駆動する。
【0044】
この結果レーザダイオード79は、電流IwaとIraを加算した電流に対応するパワーでレーザ光を発生する。フロントモニターFMはレーザダイオード79が発生するレーザ光の光強度を検出し、検出信号をサンプルホールド回路13、16に供給する。サンプルホールド回路13は図5(a)、5(b)の時刻t4に示すように、EFMデータがマークの期間中にフロントモニタFMからの信号をサンプルし、サンプルした電圧をライトAPC12に供給する。
【0045】
ライトAPC12はEFMデータがマーク期間中に出力電流Iwaを発生する。ライトAPC12は前述したように、サンプルホールド回路13からの電圧VwsとライトDAC11からのライト基準電圧VPαを比較し、例えば電圧Vwsの方が小さい場合、出力電流Iwaを増加する。この結果ライトAPC12はEFMデータがマークのとき、ライトDAC11に設定されたライト基準データDPαに対応するパワーでレーザダイオード79が発光するように電流Iwaを出力する。
【0046】
図5(b)はレーザダイオード79のレーザパワーを示す。図中点線は従来の制御によるレーザパワーを示し、実線は本実施形態に係る制御によるレーザパワーを示す。図5(c)及び図5(d)は図5(b)のレーザパワーを、リードAPC14からのパワーとライトAPC12からのパワーに分けて示した図である。
【0047】
レーザダイオード79は図5(c)のようにライトゲートがHの記録期間で常にプリヒートパワーPpで発光している。つまり記録期間中、光ディスク61上のビームスポット領域はプリヒートパワーPpでレーザ光により加熱されている。
【0048】
図5(b)のPwは従来のマーク区間中のライトパワーを示し、Poは従来のスペース区間中のレーザパワーを示す。このように従来は、スペース区間のレーザパワーはデータ再生時のリードパワーPoと同一であるのに対し、本実施形態ではレーザパワーがプリヒートパワーPp(Pp>Po)になるようにリードAPC14をコントロールする。具体例としてPpはPw*0.2程度のパワーである。このように制御することでマーク部分のライトパワーを従来技術のPwに対してPw*α(α<1.0)に低減することが可能となる。
低減可能な理由を以下に説明する。図6はプリヒート有り/無しでのマーク/スペースの温度変化を示した図である。図中実線はプリヒートをせずにデータを記録した場合の光ディスク61の光ビームが照射された記録面の温度変化を示す。スペース、マーク、スペース区間で、レーザパワーはPo、Pw、Poである。図中太い点線はプリヒートをしてデータを同一のライトパワーPwで記録した場合の光ディスク61の記録面の温度変化を示す。スペース、マーク、スペース区間で、レーザパワーはPp、Pw、Ppである。プリヒート有りはスペース部分でレーザの出力がPp>Poなので温度を高く保つことが可能となる。
【0049】
図7は光ディスク表面にプリヒートパワーPpの光ビームを照射して走査した場合の熱伝導の様子を示す。矢印は光ディスク上の光ビームの相対的な移動方向を示し、斜線部は温度が周辺より上昇した領域を示す。
【0050】
このようにプリヒートパワーPpを照射した状態で、従来と同じレーザパワーPwを照射すれば、マーク区間の最高温度は図6のようにTα上昇することになる。つまり、従来と同一の最高温度Tmに光ディスク記録面の温度を上昇させる場合、本実施形態のようにプリヒートを行うと、Tα分のパワーだけレーザパワーPwを低減できることがわかる。
【0051】
記録パワー低減係数をαとすれば、プリヒート有りの場合マーク部分のレーザパワーPwを図5(b)のようにPw*αに低減可能となる。例えばCD−Rの場合、一般的に300(℃) 前後で化学反応が起こりマークの形成が始まる。この温度以下にPpを設定すればマークを形成することは無い。
【0052】
このときライトAPC12の出力電流Iwaによるレーザパワーは、図5(d)に示すように全レーザパワーPw*αからリードAPCの出力電流IraによるレーザパワーPpを引いた値(Pw*α−Pp)である。尚、ライトDAC11に設定するライト基準値DPαはレーザパワーPw*αに対応する値、リードDAC15に設定するリード基準値DPPはレーザパワーPpに対応する値である。尚、ライトゲートがHレベルとなった後、レーザパワーが所定時間内に連続的に増加してPpとなるようにリード基準値を設定してもよい。
【0053】
ユーザデータに対応するEFMデータの記録が終了し、図3(a)のようにライトゲートがLに立ち下がると(図4のステップST4でYESの場合)、CPU90はリードDAC15にリード時のレーザダイオードパワーPoに対応する基準値DPoを設定し(ST5)、ライトDAC11に”0”を設定する。このレーザダイオードパワーPoにより、フォーカシング制御及びトラッキング制御又は再生動作が行われる。
【0054】
本実施形態をCD−Rの16倍速記録に適用した場合の実験結果を図8に示す。図8は各APCの基準値(DAC11、15の設定値)及びAPC12、14の出力をレーザパワー換算値で示している。これら基準値及び出力値は、マーク記録時の光ディスク記録面の温度を、従来方式で40mWのレーザダイオード出力で到達する温度と同一温度に加熱するための値である。この実験においてマーク記録時のレーザダイオード出力は36mWとなった。すなわち、従来のスペース時レーザパワーPo=1mW、マーク時レーザパワーPw=40mWに対して、プリヒートパワーPp=10mWにてα=0.9を得た。結論として1割のライトパワーを削減する効果を得た。
【0055】
一般的なリードAPCを記録区間でプリヒートAPCとして機能させることで、回路構成を増やすことなく効果を得ることが出来た。このように回路構成を増加することなく性能を向上することができるので、ディスクドライブを薄く製作する必要がある場合、本実施形態は特に有効である。
【0056】
次に他の実施形態を説明する。図9は本発明の第2の実施形態に係るレーザ制御回路75の構成を示すブロック図、図10は図9に示す回路の動作を示すタイムチャートである。
【0057】
本実施形態の場合、プリヒート専用のプリヒートAPC21、プリヒートDAC22、サンプルホールド回路23、及び加算器24が追加されている。ライトゲートがHに立ち上がると、プリヒートAPC21はレーザダイオード79がスペース期間中にプリヒートレーザパワーPpで発光するように、プリヒートレーザパワーPp2に対応する電流Ipaを出力する。リードAPC14は従来と同様にデータリード時のレーザパワーPoに対応する電流を常に出力する。これによりレーザディスク61の記録面のビームスポット周辺が図7のようにプリヒートされる。ライトAPC12の動作は第1の実施形態と同様である。
【0058】
図11は各APC用DAC11、15、22の設定値及び各APC12、14、21の出力をレーザパワー換算値で示している。これら設定値及び出力値は、マーク記録時の光ディスク記録面の温度を、従来方式で40mWのレーザダイオード出力で到達する温度と同一の温度に加熱するための値である。本実施形態においてもマーク記録時のレーザダイオード出力は、第1の実施形態と同様に36mWとなる。
【0059】
以上、本発明をCD−Rに適用した場合を説明したが、DVD−R等もCD−R同様に熱化学反応で記録するメディアであるので、高倍速記録時にレーザパワーを削減する技術として本発明は有効である。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、特別な回路を追加することなく装置の高倍速記録性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される光ディスク装置の構成を示すブロック図。
【図2】レーザ制御回路75の構成を示すブロック図。
【図3】情報記録時の総合的な動作を示すタイミングチャート。
【図4】CPU90のレーザパワー制御動作を示すフローチャート。
【図5】記録動作の詳細を示すタイミングチャート。
【図6】本発明による記録時のプリヒートによる光ディスク記録面の温度変化を示す。
【図7】光ディスク表面に光ビームを照射して走査した場合の熱伝導の様子を示す。
【図8】本発明の実施形態をCD−Rの16倍速記録に適用した場合の実験結果を示す。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るレーザ制御回路75の構成を示すブロック図。
【図10】図9に示す回路の動作を示すタイムチャート。
【図11】第2の実施形態による各APC用DACの設定値及び各APCの出力を示す図。
Claims (3)
- 光ディスクに情報を記録するためのレーザ光を発生するレーザ発光部と、
前記レーザ発光部を駆動するレーザ駆動回路と、
前記レーザ発光部から発生されたレーザ光の強度を検知する光強度検知回路と、
複数のマーク区間及びスペース区間により構成される情報を入力し、前記光強度検知回路により検知された前記レーザ光の強度に基づいて、情報記録時において前記マーク区間毎に前記レーザ発光部が所定記録パワーで発光するように、前記レーザ駆動回路を制御する記録用APC回路と、
前記光強度検知回路により検知された前記レーザ光の強度に基づいて、情報再生時に前記レーザ発光部が所定の再生用パワーで発光し、情報記録時に前記スペース区間毎に前記レーザ発光部が前記再生用パワーより大きな所定のプリヒートパワーで発光するように、前記レーザ駆動回路を制御する再生用APC回路と、
前記マーク区間における前記所定記録パワーに対応する第1基準値が設定され、該第1基準値をDA変換し前記記録用APC回路に提供する第1のDAC回路と、
前記マーク区間毎に前記光強度検知回路の検知出力をサンプルし、サンプルした検知出力を前記記録用APC回路に提供する第1のサンプルホールド回路と
前記スペース区間における前記所定プリヒートパワーに対応する第2基準値又は前記情報再生時の所定再生用パワーに対応する第3基準値が設定され、該第2又は第3基準値をDA変換し前記再生用APC回路に提供する第2のDAC回路と、
前記スペース区間毎に前記光強度検知回路の検知出力をサンプルし、及び前記情報再生時の前記検知出力をサンプルし、サンプルした検知出力を前記再生用APC回路に提供する第2のサンプルホールド回路とを具備し、
前記記録用APC回路は、前記第1のDAC回路から提供される前記第1基準値と、前記第1のサンプルホールド回路から提供される前記検知出力とを比較し、該比較結果に基づいて前記レーザ駆動回路を制御し、
前記再生用APC回路は、前記第2のDAC回路から提供される前記第2又は第3基準値と、前記第2のサンプルホールド回路から提供される前記検知出力とを比較し、該比較結果に基づいて前記レーザ駆動回路を制御することを特徴とする光ディスク記録再生装置。 - 前記レーザ駆動回路は前記記録用APC回路の出力信号と前記再生用APC回路の出力信号を加算する加算器を具備することを特徴とする請求項1記載の光ディスク記録再生装置。
- 光ディスクに情報を記録するためのレーザ光を発生するレーザ発光部と、前記レーザ発光部を駆動するレーザ駆動回路と、前記レーザ発光部から発生されたレーザ光の強度を検知する光強度検知回路とを具備する光ディスク記録再生装置における前記レーザ発光部のレーザ発光パワーを制御する方法であって、
複数のマーク区間及びスペース区間により構成される情報を光ディスクに記録する情報記録時に、前記光強度検知回路により検知された前記レーザ光の強度に基づいて、前記マーク区間毎に前記レーザ発光部が所定の記録パワーで発光するように、前記レーザ駆動回路を制御する第1制御ステップと、
前記光強度検知回路により検知された前記レーザ光の強度に基づいて、情報再生時に前記レーザ発光部が所定の再生用パワーで発光し、前記情報記録時に前記スペース区間毎に前記レーザ発光部が前記再生用パワーより大きな所定のプリヒートパワーで発光するように、前記レーザ駆動回路を制御する第2制御ステップとを具備し、
前記第1制御ステップは、前記光強度検知回路の前記マーク区間毎の検知出力と、前記所定記録パワーに対応する第1基準値とを比較し、該比較結果に基づいて前記レーザ駆動回路を制御するステップを含み、
前記第2制御ステップは、前記光強度検知回路の前記スペ−ス区間毎の検知出力と、前記所定プリヒートパワーに対応する第2基準値とを比較し、該比較結果に基づいて前記レーザ駆動回路を制御するステップを含むことを特徴とするレーザ発光パワー制御方法。
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