JP3788817B2 - 電磁遮蔽扉装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電磁遮蔽扉装置に関し、とくに電磁遮蔽壁で囲んだ遮蔽室における床面が平坦な出入口を開閉する電磁遮蔽扉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内で特定周波数帯の電波を用いた操作を行なう場合に、室外からの当該周波数帯の不要電波の侵入を防止し又は室外への電波漏出に起因する問題の発生を避けるため、室外と連通する全ての開口を密閉することができ且つ電磁遮蔽壁で囲まれた電磁遮蔽室が利用される。このような電磁遮蔽室の出入口を開閉する従来の電磁遮蔽扉の一例は、出入口の周縁すなわち出入口の頂部及び両側部と床面の沓摺とにより形成し且つ電磁遮蔽室の遮蔽壁に電気的に接続した導電性枠体と、その枠体に遮蔽室側又は反対側から密着可能である導電性扉体とを有し、枠体と扉体との密着により出入口を密閉するものである。この電磁遮蔽扉は、必要に応じて扉体を枠体から離して出入口を開放することができ、また密着後の枠体及び扉体が電磁遮蔽壁と電気的に一体となり電波の漏洩を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来の電磁遮蔽扉は、出入口の周縁に設けた枠体が床面の沓摺を利用するため、出入口の開放時に沓摺が床面上の通行の障害となり、遮蔽室への器材類の搬入や搬出等に手間がかかる問題点がある。また従来の電磁遮蔽扉は枠体と扉体との完全な密着が得にくく、閉鎖時に枠体と扉体との間に僅かな間隙が残るので、ギガヘルツ帯のような短波長の電波を取り扱う場合には、その間隙から短波長電波が漏洩する問題点もある。
【0004】
そこで本発明の目的は、ギガヘルツ帯の短波長電波をも遮蔽する電磁遮蔽扉装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
図1及び図2の実施例を参照するに、本発明の電磁遮蔽扉装置1は、電磁遮蔽壁3で囲んだ遮蔽室2の出入口5を開閉するものであって、出入口5の頂部と両側部とからなる周縁部に遮蔽壁3に電気的に接続して設けた導電性門形枠6出入口5の床面に門形枠6に電気的に接続して設けた床金属板7門形枠6の遮蔽室内側又は外側の周縁面に密着して出入口5を閉鎖できる導電性閉鎖面9と床金属板7に密着可能であって閉鎖面9に電気的に接続された導電性底面10とを有する扉体8閉鎖面9の門形枠周縁面に密着すべき周縁部と底面10とにわたり扉体8の周縁に沿って環状に設けた1本以上の導電性の弾性突条13;出入口5の隣接位置に垂直に固定した走行路 24 と、走行路 24 に平行な回転軸を有し且つ走行路 24 上を摺動自在である摺動軸受け装置 28 と、摺動軸受け装置 28 の回転軸に一端が固定され且つ他端が扉体8に結合された回転腕部材 30 とからなる扉開閉手段 50 ;摺動軸受け装置 28 の走行路 24 上の位置を調節して扉体8を床金属板7に当接して出入口5を閉鎖する閉鎖位置と該閉鎖位置の垂直上方の上昇位置との間で昇降させる昇降手段20、及び扉体8の上昇位置から閉鎖位置への下降に応じ扉体8を門形枠6へ密着させる締付手段18を備えてなるものである。
【0006】
本発明の電磁遮蔽扉装置1は、例えば図3に示すように電磁遮蔽室2とその外側空間4との間の出入口5に設けられ、必要に応じて扉体8の開閉が可能なものである。図1(A)は電磁遮蔽扉装置1の正面図を示し、図1(B)は図1(A)の線B−Bにおける水平断面図を示し、図2は図1(A)又は(B)の線II−IIにおける縦断面図を示す。図1及び図2は何れも閉鎖面9が門形枠6と密着し且つ底面10が床金属板7と密着した閉鎖位置の電磁遮蔽扉装置1を表し、図1(A)では閉鎖面9と門形枠6の間の弾性突条13は点線で示す。なお図示例の門形枠6は二本の柱6bと一本の梁6aとから構成される。
【0007】
好ましくは、導電性の弾性突条13を導電性の紐状弾性部材14とし、扉体8の閉鎖面9の周縁部と底面10とに弾性突条13に沿って環状に取付けられ且つ紐状弾性部材14が1本ずつ嵌入可能な1本以上の環状保持溝16が穿たれた導電性保持材15を設け、各弾性紐状部材14を保持材15の対応保持溝16へ嵌入させて保持させる。更に好ましくは、弾性突条13の少なくとも一部にフェライトを混入する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電磁遮蔽扉装置1は、扉体8の閉鎖面9と門形枠6との密着及び扉板8の底面10と床金属板7との密着により出入口5を閉鎖する。出入口5を開放するときは、昇降手段20により扉体8を閉鎖位置の垂直上方の上昇位置まで上昇させ、締付手段18による扉体8と門形枠6の間の締付けを解除し、締付け解除後の扉体8を開放位置まで移動して出入口5を開放する。出入口5を閉鎖するときは、扉体8を前記上昇位置に移動して扉体8の閉鎖面9を門形枠6に当接させ、昇降手段20により扉体8を閉鎖位置まで下降させて扉体8の底面10を床金属板7に当接させ、その下降に応じ締付手段18により扉体8の閉鎖面9を門形枠6に密着させる。扉体8の底面10と床金属板7との間の密着は例えば扉体8の自重によることができる。本発明は扉体8の昇降動作により扉体8の底面10と床金属板7即ち出入口5の床面とを密着させるので、出入口5に沓摺がない場合であっても出入口5を扉体8で密閉することができ、出入口5に必要な電磁遮蔽を達成することができる。
【0009】
さらに本発明は、扉体8の門形枠6に密着すべき閉鎖面9の周縁部と底面10とにわたり扉体8の周縁に沿って1本以上の環状で導電性の弾性突条13を設ける。図1及び図2の実施例では、閉鎖面9の周縁部と底面10とに1本以上の保持溝16が穿たれた導電性保持材15を環状に取付け、その保持材15の保持溝16に導電性の紐状弾性部材14を嵌入させて保持することにより弾性突条13を形成している。以下、保持溝16付きの保持材15と紐状弾性部材14とによる扉体8上の環状弾性突条13の形成方法を説明する。但し保持溝16付きの保持材15は本発明に必須のものではなく、例えば紐状弾性部材14を扉体8へ直接取付けて弾性突条13を形成することも可能である。
【0010】
図2の点線矩形IVの拡大図である図4(A)、及び図4(A)の線B−Bからの矢視図である図4(B)を参照するに、扉体8の閉鎖面9の頂部と両側部にそれぞれ1本以上の直線保持溝16が穿たれた導電性の矩形保持材15a、15bを扉体周縁に沿って取付け、頂部の矩形保持材15aの両端と両側部の矩形保持材15bの各上端との間に扇形の保持溝16が穿たれた導電性の扇形保持材15cを取付ける。扇形保持溝16で直線保持溝16を連結することにより、閉鎖面9の頂部と両側部とからなる周縁部に沿って連結した保持溝16が形成できる。なお図4(B)では扉体8の柱部材8a及び梁部材8bによる閉鎖面9に保持部材15a〜15cを取付けている。
【0011】
また図2の点線矩形Vの拡大図である図5(A)、及び図5(A)の線B−Bからの矢視図である図5(B)を参照するに、扉体8の底面10にも、1本以上の直線保持溝16が穿たれた導電性の矩形保持材15dを取付ける。閉鎖面9の両側部の矩形保持材15bの各下端は閉鎖面9から底面10に折曲げて延ばす。底面10の矩形保持材15dの両端と折曲げた矩形保持材15bの下端との間に、扇形保持溝16が穿たれた導電性の扇形保持材15eを取付ける。扇形保持溝16によって底面10の矩形保持材15dの直線保持溝16と折曲げた矩形保持材15bの直線保持溝16即ち閉鎖面9に向う保持溝16とを連結することにより、扉体8の周縁に沿って環状の保持溝16が形成できる。なお図示例では扉体8の底面10を形成する梁部材8bを底面10に必要な本数の保持溝16が形成できる断面大きさのものとしている。
【0012】
図4(A)の線VI−VIの断面図である図6に示すように、保持材15上の保持溝16はそれぞれ1本の導電性紐状弾性部材14を一部突出させて嵌入させ得るものである。図6の保持材15には8本の平行な保持溝16が穿たれているが、左端の保持溝16に保持した紐状弾性部材14のみを表し、他の7本の保持溝16内の紐状弾性部材14は省略している。導電性の紐状弾性部材14は、例えばネオプレーン等のエラストマー芯を導電性金網で覆ったものとすることができる。
【0013】
扉体8の周縁に沿って形成した環状の保持溝16の全長に亘り紐状弾性部材14を嵌入して保持することにより、扉体8上に環状の弾性突条13が形成できる。なお閉鎖面9の両側部の矩形保持材15bの下端折曲げ部に保持した紐状弾性部材14が門型枠6及び床金属板7の何れとも密着せず、扉体8と門型枠6又は床金属板7との間に間隙が生ずることがある。この間隙を避けるため、図5(A)に示すように、扉体8の閉鎖面9と底面10との間の移行部における弾性突条13の突出端に密着可能な導電面が形成されたコーナー金具19を、門形枠6の弾性突条13との当接部位の下端に門形枠6及び床金属板10に密着させて設けることができる。また図6に示すように、弾性突条13が密着すべき門形枠6の周縁面に保持材15と同じ材質の金属板17を取付けることができる。
【0014】
環状の弾性突条13は、出入口5の閉鎖時に扉体8と門形枠6の間、扉体8と床金属板7との間、及び扉体8とコーナー金具19との間の各間隙において圧縮され、しかも保持材15及び門形枠6の周縁面と電気的に接続されるので、前記各間隙を通過しようとする電波に対し出入口5の周囲の環状遮蔽壁となる。また複数本の弾性突条13を扉体8上に形成すれば、前記各間隙に電波通過方向と交差する複数層の環状遮蔽壁が形成できる。
【0015】
こうして本発明の目的である「ギガヘルツ帯の短波長電波をも遮蔽する電磁遮蔽扉装置」の提供が達成できる。
【0016】
好ましくは導電性の弾性突条13の少なくとも一部にフェライトを混入し、前記各間隙から侵入する電波をフェライトで吸収する。例えば図6に示すようにエラストマー芯にフェライトを混入して紐状弾性部材14としたものを使い、フェライト混入の弾性突条13を形成してもよい。本発明者の試験によれば、図6に示す8本の保持溝16が穿たれた保持体15を扉体8に取付け、そのうち両端の保持溝16にフェライト非混入の紐状弾性部材14を保持させ、残りの6本の保持溝16にフェライト混入の紐状弾性部材14を保持させることにより、従来の電磁遮蔽扉では防止し難かったギガヘルツ帯の電波をもほぼ完全に遮蔽することができる。
【0017】
【実施例】
図1の実施例は電磁遮蔽扉装置1に扉開閉手段50を設けている。図1に示す扉開閉手段50は、扉体8に固定され且つ扉体8の昇降方向と平行な回転軸を有する固定軸受け装置29、一端が固定軸受け装置29の回転軸に固定された第1回転腕部材31、出入口5に隣接する位置に扉体8の昇降方向と平行に固定した走行路24、走行路24と平行な回転軸を有し且つ走行路24上を摺動自在である摺動軸受け装置28、一端が摺動軸受け装置28の回転軸に固定された第2回転腕部材30、及び第1回転腕部材31の他端と第2回転腕部材30の他端とを結合する結合板体32を備えてなる。また図1の実施例では昇降手段20を摺動軸受け装置28の昇降方向への駆動手段34としている。
【0018】
図1を参照して扉開閉手段50を説明するに、遮蔽室外側で出入口5に隣接する位置に扉体8の昇降方向と平行な支柱23を固定し、支柱23上の同一昇降方向直線上に所定間隔隔てて上方走行路24bと下方走行路24aとを固定する。上方走行路24bにリニアベアリング27とラジアル軸受け26とからなる上方摺動軸受け装置28bを係止し、下方走行路24aにリニアベアリング27とラジアル軸受け26とスラスト軸受け25とからなる下方摺動軸受け装置28aを係止し、上下の摺動軸受け装置28a及び28bを結合部材28cで結合することにより一組の摺動軸受け装置28を構成する。図10は走行路24とリニアベアリング27の一例を示し、例えば図10に示すリニアベアリング27の固定取付台27aにそれぞれ必要な軸受けを取付けて上方摺動軸受け装置28b及び下方摺動軸受け装置28aとすることができる。上方軸受け装置28bの下端及び下方軸受け装置28aの上端にそれぞれ回転腕部材30b及び30aの一端を枢支し、上下一組の第2回転腕部材30を形成する。
【0019】
他方、扉体8の昇降方向と平行な柱部材8aに、該昇降方向と平行な回転軸を有する上方固定軸受け装置29bと下方固定軸受け装置29aとを取付ける。上方固定軸受け装置29bはラジアル軸受け26とスラスト軸受け25とを有し、下方固定軸受け装置29aはラジアル軸受け26のみを有する。上方軸受け装置29bの下端及び下方軸受け装置29aの上端にそれぞれ回転腕部材31b及び31aの一端を枢支し、上下一組の第1回転腕部材31を形成する。
【0020】
図1(B)の点線矩形VIIの拡大図である図7、及び図7の線VIII−VIIIからの矢視図である図8を参照するに、摺動軸受け装置28に枢支した第2回転腕部材30の他端と固定軸受け装置29に枢支した第1回転腕部材31の他端とを結合板体32により結合する。結合板体32は例えば図1に示すように1枚の板とすることができ、この結合板体32により上下一組の第1回転腕部材31と上下一組の第2回転腕部材30とを結合することができる。結合板体32で第1回転腕部材31及び第2回転腕部材30を結合することにより、固定軸受け装置29の回転軸と摺動軸受け装置28bの回転軸とを両端に有するダブルヒンジが形成できる。
【0021】
要するに、図1の扉開閉装置50は扉体8と摺動軸受け装置28とをダブルヒンジで結合するものである。この扉開閉装置50によれば、電磁遮蔽扉装置1の設置時及びその後の保守時において、門型枠6又は床金属板7に対する扉体8の姿勢調節が極めて容易になる。例えば図7及び図8に示す角度調節ボルト33の捩じ込み調節により、閉鎖位置における扉体8の閉鎖面9を門型枠6の周縁面と平行に調節することができる。但し本発明の扉開閉装置50は図1の例に限定されず、例えば図1の固定軸受け装置29と第1回転腕部材31とを省略し、一端が摺動軸受け装置28に枢支された回転腕部材30の他端を扉体8に直接結合することができる。なお図7及び図8は下方の摺動軸受け装置28aと固定軸受け装置29aとの間の結合のみを示すが、上方の結合も同様である。
【0022】
駆動手段34は例えば摺動軸受け装置28の鉛直下方から当接するパワーシリンダーとすることができ、パワーシリンダーのストローク調節により摺動軸受け装置28の昇降位置を調節することができる。上下の摺動軸受け装置28a及び28bは結合部材28cにより結合されて同時に昇降する。また図7に示すように2列並行の走行路24を設け、2個並列に密着させた摺動軸受け装置28とすることができる。
【0023】
図9に示す締付手段18の一例は、扉体8の外周端面に門形枠6に向け突出させて設けた複数の位置決め突起35と、門形枠6の位置決め突起35との対応位置に位置決め突起35へ下側から係合する如く設けた受け部材36と、各位置決め突起35の底面から下向きに突出し且つ下方へ延びるに従い門形枠6に近付く傾斜を有する突出カム面35aと、受け部材36の頂面から陥入し且つ下方へ陥入するに従い門形枠6に近付く傾斜を有する陥入カム面36aと、受け部材36の頂端に回転自在に取付けられて位置決め突起35の突出カム面35aを陥入カム面36aへ案内する案内ローラ37とを有する。扉体8の上昇位置から閉鎖位置への下降に応じ、位置決め突起35の突出カム面35aを案内ローラ37によって陥入カム面36aへ案内し、突出カム面35aの陥入カム面36aへの陥入深さに応じて扉体8の弾性突条13を門形枠6に締め付ける。図中の符号38は受け部36の高さ位置を調節する止め具を示す。
【0024】
図1に示す電磁遮蔽扉装置1の扉体8を開放する時は、例えば手動操作により駆動手段34を駆動して摺動軸受け装置28を約100〜130mm上昇させ、締付手段18による締付けを解除する。締付け解除後の扉体8の取手11に枠体6から離す方向の力を加え、扉体8を全開位置の戸当り39(図3参照)に押し付け、例えば戸当り39に鎖付けの固定ピンにより扉体8を全開位置で固定する。但し本発明の電磁遮蔽扉装置1における締付け解除後の扉体8の移動方法は図3の例に限定されない。図1では扉体9の取手11の近傍に駆動手段34の自動操作盤40を取付け、自動操作盤40から扉体9及びフレキ管53を通して駆動装置34までの配線を設けている。図11は操作盤40の一例を示す。例えば操作盤40の締付解除ボタン41の押下により摺動軸受け装置28の上昇と締付手段18の解除を自動的におこなうことができる。なお図5に示すように扉体8の底部にヒンジ55a付き車輪55を取付け、締付け解除後の扉体8の移動の容易化を図ることができる。扉体8を閉鎖する時は、戸当り39の固定ピンを引抜き、取手11を持って扉体8を門型枠6に当接するまで回転させる。扉体8を門型枠6に当接させたまま操作盤40の締付ボタン42を押下すると、扉体8が自動的に約100〜130mm下降して締付手段18が締め付けられる。なお図11の停止ボタン43は締付又は締付解除を途中で中断する時に使用するものである。また図1の符号52は扉体8の全閉締付限リレー出力スイッチを示す。
【0025】
図1及び図2の実施例では、門形枠6をベークライト等の絶縁材22を介して出入口5に取付け、床金属板7を絶縁性コンクリート21により出入口5の床面に固定している。また、扉体8の柱部材8a及び梁部材8bを金属製とし、昇降手段20の走行路24及び駆動手段34を大地から絶縁材22により電気的に絶縁している。
【0026】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の電磁遮蔽扉装置は、出入口の頂部と両側部とからなる周縁部に遮蔽壁に電気的に接続して設けた導電性門形枠、出入口の床面に門形枠に電気的に接続して設けた床金属板、及び門形枠の遮蔽室内側又は外側の周縁面に密着して出入口を閉鎖できる導電性閉鎖面と床金属板に密着可能な導電性底面とを相互に電気的に接続して設けた扉体を有し、扉体の閉鎖面の周縁部と底面とにわたり扉体周縁に沿って環状に設けた1本以上の導電性の弾性突条を形成し、昇降手段により扉体を床金属板に当接して出入口を閉鎖する閉鎖位置と該閉鎖位置の垂直上方の上昇位置との間で昇降させ、扉体の上昇位置から閉鎖位置への下降に応じ締付手段により扉体を前記門形枠へ密着させるので、次の顕著な効果を奏する。
【0027】
(イ)扉体を昇降により出入口の床面と密着させるので、沓摺のない出入口を電磁遮蔽することができる。
(ロ)弾性突条が扉体と門形枠との間又は扉体と床金属板との間の各間隙における電波の通過を阻止するので、高度の電磁遮蔽が達成できる。
(ハ)弾性突条の本数の増加、及びフェライト混入の弾性突条の使用により一層高度な電磁遮蔽が達成できる。
(ニ)扉体の開放位置を出入口の左右、上方、又は回転位置など自由に選択することができる。
(ホ)昇降手段の手動操作により停電時等の動力源喪失時にも動力駆動と同一機能を手動で実現することができ、しかも自動駆動と手動駆動の切替えが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例の正面図及び水平断面図である。
【図2】は、図1の実施例の縦断面図である。
【図3】は、電磁遮蔽扉装置の設置場所の説明図である。
【図4】は、図2の点線矩形IVの部位の拡大断面図である。
【図5】は、図2の点線矩形Vの部分の拡大断面図である。
【図6】は、導電性の弾性突条の一例の説明図である。
【図7】は、図1の点線矩形VIIの部分の拡大断面図である。
【図8】は、図7の線VIII−VIIIからの矢視図である。
【図9】は、締付手段の説明図である。
【図10】は、リニアベアリングの説明図である。
【図11】は、自動操作盤の説明図である。
【符号の説明】
1…電磁遮蔽扉装置 2…電磁遮蔽室
3…電磁遮蔽壁 4…外側空間
5…出入口 6…導電性門形枠
6a…梁 6b…柱
7…床金属板 8…扉体
8a…扉体柱部材 8b…扉体梁部材
9…導電性閉鎖面 10…導電性底面
11…取手 13…導電性弾性突条
14…紐状弾性部材 15…保持材
16…保持溝 17…金属板
18…締付手段 19…コーナー金具
20…昇降手段 21…絶縁コンクリート
22…絶縁材 23…支柱
24…走行路 25…スラスト軸受け
26…ラジアル軸受け 27…リニアベアリング
27a…固定取付台 28…摺動軸受け装置
29…固定軸受け装置 30、31…回転腕部材
32…結合板体 33…角度調節ボルト
34…駆動手段 35…位置決め突起
35a…突出カム面 36…受け部材
36a…陥入カム面 37…案内ローラ
38…位置調節用止め具 39…戸当り
40…操作盤 41…締付解除ボタン
42…締付ボタン 43…停止ボタン
50…扉開閉手段
52…全閉締付限リレー出力スイッチ
53…フレキ管 55…ヒンジ付き車輪
55a…ヒンジ。

Claims (9)

  1. 電磁遮蔽壁で囲んだ遮蔽室の出入口を開閉する電磁遮蔽扉装置において、
    前記出入口の頂部と両側部とからなる周縁部に前記遮蔽壁に電気的に接続して設けた導電性門形枠
    前記出入口の床面に前記門形枠に電気的に接続して設けた床金属板
    前記門形枠の遮蔽室内側又は外側の周縁面に密着して前記出入口を閉鎖できる導電性閉鎖面と前記床金属板に密着可能であって前記閉鎖面に電気的に接続された導電性底面とを有する扉体
    前記閉鎖面の前記門形枠周縁面に密着すべき周縁部と前記底面とにわたり扉体周縁に沿って環状に設けた1本以上の導電性の弾性突条
    前記出入口の隣接位置に垂直に固定した走行路と、該走行路に平行な回転軸を有し且つ走行路上を摺動自在である摺動軸受け装置と、該摺動軸受け装置の回転軸に一端が固定され且つ他端が前記扉体に結合された回転腕部材とからなる扉開閉手段;
    前記摺動軸受け装置の走行路上の位置を調節して前記扉体を前記床金属板に当接して前記出入口を閉鎖する閉鎖位置と該閉鎖位置の垂直上方の上昇位置との間で昇降させる昇降手段及び
    前記扉体の上昇位置から閉鎖位置への下降に応じ前記扉体を前記門形枠へ密着させる締付手段
    を備えてなる電磁遮蔽扉装置。
  2. 請求項1の電磁遮蔽扉装置において、前記導電性の弾性突条を導電性の紐状弾性部材とし、前記扉体の閉鎖面周縁部と底面とに前記弾性突条に沿って環状に取付けられ且つ前記紐状弾性部材が1本ずつ嵌入する1本以上の環状保持溝が穿たれた導電性保持材を設け、前記各弾性紐状部材を前記保持材の対応保持溝へ嵌入させて保持させてなる電磁遮蔽扉装置。
  3. 請求項1又は2の電磁遮蔽扉装置において、前記扉体の閉鎖面と底面との間の移行部における前記弾性突条の突出端に密着可能な導電面が形成されたコーナー金具を前記門形枠の前記弾性突条との当接部位の下端に当該門形枠及び前記床金属板に密着させて設けてなる電磁遮蔽扉装置。
  4. 請求項1、2又は3の電磁遮蔽扉装置において、前記導電性の弾性突条をエラストマー芯の外周に保持された金網としてなる電磁遮蔽扉装置。
  5. 請求項1〜4の何れかの電磁遮蔽扉装置において、前記導電性の弾性突条の少なくとも一部にフェライトを混入してなる電磁遮蔽扉装置。
  6. 請求項1〜5の何れかの電磁遮蔽扉装置において、前記扉開閉手段に、前記扉体に固定され且つ前記扉体の昇降方向と平行な回転軸を有する固定軸受け装置、一端が前記固定軸受け装置の回転軸に固定された第1回転腕部材、一端が前記摺動軸受け装置の回転軸に固定された第2回転腕部材、及び前記第1回転腕部材の他端と前記第2回転腕部材の他端とを結合する結合板体を設けてなる電磁遮蔽扉装置。
  7. 請求項1〜6の何れかの電磁遮蔽扉装置において、前記摺動軸受け装置に前記走行路上を転動するリニアーベアリングを含めてなる電磁遮蔽扉装置。
  8. 請求項1〜7の何れかの電磁遮蔽扉装置において、前記昇降手段を前記摺動軸受け装置に鉛直下方から当接して摺動軸受け装置の昇降位置を調節するパワーシリンダーとしてなる電磁遮蔽扉装置。
  9. 請求項1〜8の何れかの電磁遮蔽扉装置において、前記締付手段に、前記扉体の外周端面に前記門形枠に向け突出させて設けた複数の位置決め突起と、前記門形枠の前記位置決め突起との対応位置に前記位置決め突起へ下側から係合する如く設けた受け部材と、前記各位置決め突起の底面から下向きに突出し且つ下方へ延びるに従い前記門形枠に近付く傾斜を有する突出カム面と、前記受け部材の頂面から陥入し且つ下方へ陥入するに従い前記門形枠に近付く傾斜を有する陥入カム面と、前記受け部材の頂端に回転自在に取付けられて前記位置決め突起の突出カム面を前記陥入カム面へ案内する案内ローラとを設けてなる電磁遮蔽扉装置。
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