JP3788660B2 - 漏洩電流減衰装置 - Google Patents

漏洩電流減衰装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3788660B2
JP3788660B2 JP15497997A JP15497997A JP3788660B2 JP 3788660 B2 JP3788660 B2 JP 3788660B2 JP 15497997 A JP15497997 A JP 15497997A JP 15497997 A JP15497997 A JP 15497997A JP 3788660 B2 JP3788660 B2 JP 3788660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
transistor
amplifying means
leakage current
current value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15497997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH114537A (ja
Inventor
田 竜 一 山
野 泰 宏 天
田 雅 春 池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP15497997A priority Critical patent/JP3788660B2/ja
Publication of JPH114537A publication Critical patent/JPH114537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3788660B2 publication Critical patent/JP3788660B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子機器に利用される漏洩電流減衰装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は漏洩電流を発生させる寄生電流源を含む可変電流源の出力を増幅させる電流増幅器であり、抵抗により漏洩電流を減衰させる構成を示している。図4において、1は可変電流源、10は電流増幅手段、20は抵抗である。電流増幅手段10は、トランジスタ2と3から構成されており、12は電流増幅手段10の入力端子で、13は電流増幅手段10の出力端子である。なお、トランジスタ3は並列にn個接続している。可変電流源1は、電流増幅手段10の入力端子12に接続されており、抵抗20は、入力端子12と接地間に接続されている。
【0003】
以下に回路の動作を説明する。可変電流源1の出力電流値Ics1は、電流増幅手段10への入力電流と抵抗20に流れる電流に分流し、(式1)で表せる。
Ics1=Iin+I20 ・・・(式1)
ただし、Iin:電流増幅手段10への入力電流値
I20:抵抗20に流れる電流値
電流増幅手段10の出力電流値Ioは、電流増幅手段10の入力端子12に入力される電流値Iinをn倍に増幅して出力するものであり、(式2)で表せる。
Io=Iin*n ・・・(式2)
ただし、n:電流増幅手段10の電流増幅の倍数
ここで、(式1)を(式2)に代入してIinを消去するとIoとIcs1の関係は(式3)で表せる。
Io=(Ics1−I20)*n ・・・(式3)
以降、可変電流源1により設定される出力電流値Ics1を電流増幅手段10により増幅して、出力電流値Ioを出力する状態を<作動状態>とし、電流増幅手段10の出力電流値Io=0とする場合の状態を<スリープ状態>として説明する。
【0004】
<スリープ状態>
まず、出力電流値Io=0としたい場合の動作を説明する。この場合、可変電流源1の出力電流値Ics1=0であれば、電流増幅手段10の出力電流値Io=0となるが、可変電流源1には漏洩電流が発生する要素が含まれ、Io=0としたい時でも漏洩電流値Irが出力されてしまう。すなわち、(式3)における可変電流源1の電流値Ics1=Irとなり、出力電流値IoとIrの関係は(式4)で表せる。
Io=(Ir−I20)*n ・・・(式4)
ただし、Ir:可変電流源1の漏洩電流値
【0005】
ここで、出力電流値Io≒0にするには、電流増幅手段10の入力電流値Iin≒0にすればよく、電流増幅手段10の入力トランジスタ2をカットオフにして出力電流値Ioをゼロにする。すなわち、抵抗20に流れる電流値I20を漏洩電流値Irと等しくなるようにすることによって、(式4)より出力電流値Io=0とすることができる。
【0006】
この電流増幅手段10の入力トランジスタ2をカットオフにするには、トランジスタ2のベース・エミッタ間電圧値Vbe2を十分小さくすることによって実現することができる。一般的にトランジスタが動作状態のときのベース・エミッタ間電圧値Vbeを0.65V とすると、0.65V より0.2V以上小さいVbe=0.45V 以下になればトランジスタはカットオフとみなすことができる。
従って、可変電流源1の漏洩電流値Irを抵抗20に全て流すようにするには、電流増幅手段10の入力トランジスタ2のベース・エミッタ間電圧値Vbe2が0.45V以下になるように抵抗20の抵抗値R20を設定する必要がある。Vbe2≦0.45V とするとR20は(式5)で表せる。
R20≦Vbe2/Ir
≦0.45V /Ir ・・・(式5)
ただし、Vbe2:トランジスタ2のベース・エミッタ間電圧値
【0007】
<作動状態>
一方、電流増幅手段10からの出力電流値Ioを得る場合を説明する。この場合、(式1)に示したように電流源1の電流値Ics1は抵抗20に分流する。そして、(式3)に示すように、その誤差が電流増幅手段10によりn倍されて出力される。つまり、得ようとしている出力電流が大きくずれてしまう問題を生じる。そこで、抵抗20の代わりに、図5に示すようなトランジスタ21と抵抗22と可変電流源23で構成される回路を、電流増幅手段10の入力端子12に接続することで上記問題を解決している。
【0008】
以下に動作を説明する。まず、<スリープ状態>では、可変電流源23は電流値Ics23を出力するとする。この時、Ics23と抵抗22により得られたトランジスタ21のベース電位Vbでトランジスタ21がオンする。すると、漏洩電流Irはトランジスタ21のコレクタに流れ、電流増幅手段10のトランジスタ2はオフして、出力電流Io=0となる。
一方、<作動状態>では、可変電流源23の電流値Ics23=0とする。この時、Vb=0となりトランジスタ21はオフとなる。すると、トランジスタ21には電流が流れなくなり可変電流源1で設定する電流は、全て電流増幅手段10に流れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法によると、抵抗20を使用した場合は、<作動状態>において正確な増幅電流が得られないという問題を生じ、抵抗20の代わりに図5に示す回路を使用した場合は、<スリープ状態>においてトランジスタ21をオンさせるため可変電流源23が電流を供給し続けていなければならないという問題を生じる。これは、携帯機などの限られた容量の電源を使用する場合では無駄な電流となる。
【0010】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、<作動状態>において可変電流源からの出力電流値を全て電流増幅手段に流して出力電流値を正確に得られるようにし、<スリープ状態>で無駄な電流を使わずに漏洩電流を減衰させる優れた漏洩電流減衰装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、抵抗と、この抵抗に電流を供給する電流源と、抵抗と電流源により得られた電圧を入力として動作状態が変化するトランジスタとを設け、電流増幅手段の入力電流を設定する電流源からの電流を全て電流増幅手段に供給した上で、スリープ状態での漏洩電流を減衰させるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、抵抗と、前記抵抗に電流を供給する電流源と、前記抵抗と電流源により得られた電圧をエミッタ入力とするトランジスタとを備え、前記トランジスタのコレクタを電圧源に接続し、ベースを入力とする漏洩電流減衰装置であり、電流源と電流増幅手段への入力電流を設定する電流源のオン/オフを一致させて、トランジスタの動作を変化させる。<作動状態>においては、トランジスタをオフして、増幅させようとする基の電流源出力を全て電流増幅手段へ供給することで、素子のばらつきと温度による依存性を改善する。一方、<スリープ状態>においては、トランジスタをオンして漏洩電流を分流させることで、減衰させることができる。
【0013】
本発明の請求項2に記載の発明は、前記トランジスタにかかる電圧源を用いず、トランジスタをダイオード接続し、コレクタおよびベースを入力とする構成にした請求項1記載の漏洩電流減衰装置であり、請求項1記載の発明におけるトランジスタの接続方法を変えることにより、さらに漏洩電流の減衰能力を向上させることができる。
【0014】
本発明の請求項3に記載の発明は、前記トランジスタにかかる電圧源を用いず、前記電流源により得られた電圧をトランジスタのベース入力とし、エミッタを入力とする構成にした請求項1記載の漏洩電流減衰装置であり、請求項1記載の発明におけるトランジスタの接続方法を変えることにより、さらに漏洩電流の減衰能力を向上させることができる。
【0015】
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態の構成を示すものであり、従来例の説明に用いた符号が同様な構成要素に対して用いてある。図1において、1は可変電流源、10は電流増幅手段、30は漏洩電流減衰装置である。電流増幅手段10は、トランジスタ2と3から構成されており、12は電流増幅手段10の入力端子で、13は電流増幅手段10の出力端子である。なお、トランジスタ3は並列にn個接続している。
【0016】
漏洩電流減衰装置30は、電圧源4と可変電流源5と抵抗6とトランジスタ7で構成され、トランジスタ7のベースが漏洩電流減衰装置30の入力端子31と接続されている。なお、トランジスタ7は並列にm個接続している。可変電流源1は、電流増幅手段10の入力端子12と漏洩電流減衰装置30の入力端子31に接続されている。
【0017】
次に、上記第1の実施の形態の動作について説明する。まず、可変電流源5と可変電流源1の動作関係について定義する。電流増幅を行う場合で可変電流源1が電流値Ics1を出力する時、可変電流源5は電流値Ics5を出力する。ただし、電圧源4の電圧値V4はトランジスタ7が飽和しない電圧を設定する。一方、電流出力をカットオフする場合で可変電流源1が漏洩電流値Irを出力する時、可変電流源5の電流値Ics5=0を出力するようにする。以下に、従来例と同様に<スリープ状態>と<作動状態>に分けて説明する。
【0018】
<スリープ状態>
まず、電流増幅手段10の出力電流値Io=0としたい場合の動作を説明する。この場合、従来例で示したように可変電流源1からは漏洩電流値Irが出力される。漏洩電流値Irは、電流増幅手段10に流れる電流と漏洩電流減衰装置30に流れる電流の和であり、(式6)で表せる。
Ir=Iin+I31 ・・・(式6)
ただし、Iin:電流増幅手段10に流れる電流値
I31:漏洩電流減衰装置30に流れる電流値
【0019】
ここで、漏洩電流減衰装置30のトランジスタ7のエミッタ電位をVaとすると、Vaは可変電流源5と抵抗6により(式7)で表せる。
Va=Ics5*R6 ・・・(式7)
ただし、Ics5:可変電流源5の出力電流値
R6:抵抗6の抵抗値
この時、漏洩電流減衰装置30の可変電流源5の電流値Ics5=0と設定していることより、Va=0となりトランジスタ7は、エミッタが接地する。そして、漏洩電流減衰装置30に電流値I31が分流するようになり、(式8)で表せる。
I31=m*Ib7 ・・・(式8)
ただし、Ib7:トランジスタ7のベース電流値
m:トランジスタ7と並列接続するトランジスタ数
【0020】
一方、電流増幅手段10に流れる電流値Iinは、トランジスタ2のベース電流とコレクタ電流およびトランジスタ3のベース電流となることより、(式9)で表せる。
Iin=Ib2+Ic2+n*Ib3 ・・・(式9)
ただし、Ib2:トランジスタ2のベース電流値
Ic2:トランジスタ2のコレクタ電流値
Ib3:トランジスタ3のベース電流値
n:トランジスタ3と並列接続するトランジスタ数
そして、トランジスタ2およびトランジスタ3が同一特性であり、電流利得がhfeとすると、(式9)は(式10)で表せる。
Iin=(1+hfe+n)*Ib23 ・・・(式10)
ただし、hfe:電流利得
Ib23:トランジスタ2およびトランジスタ3のベース電流
【0021】
よって、電流増幅手段10の入力電流値Iinをゼロにするには、(式6)(式8)(式10)より、(式11)が必要条件となる。
m*Ib7≧(1+hfe+n)*Ib23 ・・・(式11)
すなわち、電流増幅手段10の出力電流値Ioを大きく減衰させるには、トランジスタ7の並列接続数mを大きくすればよい。
【0022】
<作動状態>
一方、電流増幅手段10の出力電流値Ioを得たい場合を説明する。この場合、漏洩電流減衰装置30の可変電流源5は電流値Ics5を出力している設定になっている。トランジスタ7のエミッタ電位であるVaは(式7)で示したようにIcs5と抵抗6の抵抗値R6の積で示される。
【0023】
可変電流源1の出力電流値Ics1から、漏洩電流減衰用端子31に分流する電流値I31は、トランジスタ7のエミッタ電位Vaがトランジスタ7をカットオフさせるように、Va=Vbe2≒0.65V と設定することでゼロとなる。つまり、Ics5*R6=0.65V となるようにIcs5とR6を設定する。このように、トランジスタ7をカットオフにすると、漏洩電流減衰装置30に流れる電流I31=0となりIcs1は全て電流増幅手段10に流れ込むようになり、電流増幅手段10で設定したn倍の増幅率で出力電流値Ioが得られるようになる。
【0024】
以上のように、上記第1の実施の形態によれば、<作動状態>において可変電流源1からの出力電流値Ics1は、すべて電流増幅手段10へ入力され、電流増幅手段10の出力電流値Ioは、可変電流源1の電流値Ics1のn倍が得られるようになる。
【0025】
(第2の実施の形態2)
上記第1の実施の形態において、<スリープ状態>において漏洩電流Irを減衰させるには、漏洩電流減衰装置30のトランジスタ7のコレクタ電位を決める電圧源が必要であるのに加え、分流する電流値I31がトランジスタ7を通して抵抗6に流れることで、トランジスタ7のエミッタ電位Vaが上昇し、電流値I31は減少する方向に働く。そのため、さらに並列に接続するトランジスタの倍数mを大きくする必要があり、素子数が増えることが問題となる。
【0026】
本発明の第2の実施の形態は、上記問題を解決するものであり、図2にその構成を示す。図2において、1は可変電流源、10は電流増幅手段、40は漏洩電流減衰装置である。電流増幅手段10は、トランジスタ2と3から構成されており、12は電流増幅手段10の入力端子で、13は電流増幅手段10の出力端子である。なお、トランジスタ3は並列にn個接続している。
【0027】
漏洩電流減衰装置40は、可変電流源5と抵抗6とトランジスタ8で構成され、トランジスタ8のベースとコレクタが漏洩電流減衰装置40の入力端子41と接続されている。なお、トランジスタ8は並列にm個接続している。可変電流源1は、電流増幅手段10の入力端子12と漏洩電流減衰装置40の入力端子41に接続されている。
【0028】
上記第2の実施の形態の動作については、第1の実施の形態と同様であるが、漏洩電流減衰装置40のトランジスタ8のコレクタとベースを出力端子41に接続する構成にして、漏洩電流の減衰能力を上昇させたのに加え、電圧源を削除したことを特徴とする。以下に、<スリープ状態>と<作動状態>に分けて説明する。
【0029】
<スリープ状態>
まず、電流増幅手段10の出力電流値Io=0としたい場合の動作を説明する。この場合、可変電流源1の漏洩電流値Irは、電流増幅手段10に流れる電流と、漏洩電流減衰装置40に流れる電流の和となり、(式12)で表せる。
Ir=Iin+I41 ・・・(式12)
ただし、Iin:電流増幅手段10に流れる電流値
I41:漏洩電流減衰装置40に流れる電流値
【0030】
ここで、漏洩電流減衰装置40のトランジスタ8のエミッタ電位をVaとすると、Vaは(式7)で示したように可変電流源5の出力電流と抵抗6の積で表せる。
この時、漏洩電流減衰装置40の可変電流源5の電流値Ics5をゼロと設定していることより、Va=0となり、トランジスタ8は、エミッタが接地する。そして、漏洩電流減衰装置40に電流値I41が分流するようになり、(式13)で表せる。
Figure 0003788660
ただし、Ib8:トランジスタ8のベース電流値
Ic8:トランジスタ8のコレクタ電流値
m:トランジスタ7と並列接続するトランジスタ数
hfe:トランジスタ8の電流増幅率
【0031】
一方、電流増幅手段10に流れる電流値Iinは、(式10)で表せる。よって、電流増幅手段10の入力電流値Iinをゼロにするには、(式12)(式10)(式13)より、(式14)が必要条件となる。
m*(1+hfe)*Ib8≧(1+hfe+n)*Ib23・・・(式14)
すなわち、電流増幅手段10の出力電流値Ioを大きく減衰させるには、トランジスタ8の並列接続数mを大きくすればよい。
【0032】
<作動状態>
一方、電流増幅手段10の出力電流値Ioを得たい場合を説明する。この場合、漏洩電流減衰装置40の可変電流源5は、電流値Ics5を出力している設定になっている。トランジスタ8のエミッタ電位であるVaは、(式7)で示したようにIcs5と抵抗6の抵抗値R6の積で示される。
【0033】
可変電流源1の出力電流値Ics1から、漏洩電流減衰用端子41に分流する電流値I41は、トランジスタ8のエミッタ電位Vaがトランジスタ8をカットオフさせるようにVa=Vbe2≒0.65V と設定することでゼロとなる。つまり、Ics5*R6=0.65V となるようにIcs5とR6を設定する。
【0034】
このように、トランジスタ8をカットオフにすると、漏洩電流減衰装置40に流れる電流I41=0となり、Ics1は全て電流増幅手段10に流れ込むようになり、電流増幅手段10で設定したn倍の増幅率で出力電流値Ioが得られるようになる。
【0035】
以上のように、上記第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態における漏洩電流減衰装置30に流れる電流値I31と、第2の実施の形態に示した漏洩電流減衰装置40に流れる電流値I41とを比較した場合、(式8)と(式13)から明らかなように、第2の実施の形態の方が(m*hfe*Ib8)倍だけ増大されていることがわかる。また、トランジスタ8にかかる電圧源が不要となる利点がある。
【0036】
(実施の形態3)
上記第2の実施の形態では、漏洩電流減衰装置40に分流する電流値I41がトランジスタ8を通して抵抗6に流れることで、トランジスタ8のエミッタ電流が上昇し、電流値I41は減少する方向に働く。そのため、さらに並列に接続するトランジスタの倍数mを大きくしなければならない問題が残る。
【0037】
本発明の第3の実施の形態は、上記問題を解決するものであり、その構成を図3に示す。図3において、1は可変電流源、10は電流増幅手段、50は漏洩電流減衰装置である。電流増幅手段10は、トランジスタ2と3から構成されており、12は電流増幅手段10の入力端子で、13は電流増幅手段10の出力端子である。なお、トランジスタ3は並列にn個接続している。
【0038】
漏洩電流減衰装置50は、可変電流源5と抵抗6とトランジスタ9で構成され、トランジスタ9のエミッタが漏洩電流減衰装置50の入力端子51と接続されている。なお、トランジスタ9は並列にm個接続している。可変電流源1は、電流増幅手段10の入力端子12と漏洩電流減衰装置50の入力端子51に接続されている。
【0039】
上記第3の実施の形態の動作については、第1の実施の形態と同様であるが、漏洩電流減衰装置50のトランジスタ9のエミッタを漏洩電流減衰装置50の入力端子51に接続し、可変電流源5と抵抗6によりベース電位を制御する構成で、漏洩電流の減衰能力を上昇させたことに特徴がある。以下に、<スリープ状態>と<作動状態>に分けて説明する。
【0040】
<スリープ状態>
まず、電流増幅手段10の出力電流値Io=0としたい場合の動作を説明する。この場合、可変電流源1の漏洩電流値Irは、電流増幅手段10に流れる電流と、漏洩電流減衰装置50に流れる電流の和となり、(式15)で表せる。
Ir=Iin+I51 ・・・(式15)
ただし、Iin:電流増幅手段10に流れる電流値
I51:漏洩電流減衰装置40に流れる電流値
【0041】
ここで、漏洩電流減衰装置50のトランジスタ9のベース電位をVaとすると、Vaは(式7)で示したように可変電流源5の出力電流と抵抗6の積で表せる。
この時、漏洩電流減衰装置50の可変電流源5の電流値Ics5をゼロと設定していることより、Va=0となり、トランジスタ9は、ベースが接地する。そして、漏洩電流減衰装置50に電流値I51が分流するようになり、(式16)で表せる。
Figure 0003788660
ただし、Ic9:トランジスタ9のコレクタ電流値
Ib9:トランジスタ9のベース電流値
m:トランジスタ9と並列接続するトランジスタ数
hfe:トランジスタ9の電流増幅率
【0042】
一方、電流増幅手段10に流れる電流値Iinは、(式10)で表せる。よって、電流増幅手段10の入力電流値Iinをゼロにするには、(式15)(式10)(式16)より、(式17)が必要条件となる。
m*hfe*Ib9≧(1+hfe+n)*Ib23 ・・・(式17)
すなわち、電流増幅手段10の出力電流値Ioを大きく減衰させるには、トランジスタ9の並列接続数mを大きくすればよい。
【0043】
<作動状態>
一方、電流増幅手段10の出力電流値Ioを得たい場合を説明する。この場合、漏洩電流減衰装置50の可変電流源5は、電流値Ics5を出力している設定になっている。トランジスタ9のベース電位であるVaは、(式7)で示したようにIcs5と抵抗6の抵抗値R6の積で示される。
【0044】
可変電流源1の出力電流値Ics1から、漏洩電流減衰用端子51に分流する電流値I51は、トランジスタ9のベース電位Vaがトランジスタ9をカットオフさせるようにVa=Vbe2≒0.65V と設定することでゼロとなる。つまり、Ics5*R6=0.65V となるようにIcs5とR6を設定する。
【0045】
このように、トランジスタ9をカットオフにすると、漏洩電流減衰装置50に流れる電流値I51=0となり、Ics1は全て電流増幅手段10に流れ込むようになり、電流増幅手段10で設定したn倍の増幅率で出力電流値Ioが得られるようになる。
【0046】
以上のように、上記第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態における漏洩電流減衰装置30に流れる電流値I31と、第3の実施の形態に示した漏洩電流減衰装置50に流れる電流値I51とを比較した場合、(式8)と(式16)から明らかなように、第3の実施の形態の方がhfe倍だけ増大されていることがわかる。また、トランジスタにかかる電圧源は不要となる利点がある。さらに、漏洩電流減衰装置50に分流する電流値I51は、トランジスタ9を通してコレクタへ流れるため、第1および第2の実施の形態で問題とした漏洩電流減衰装置へ分流する電流の低下を改善することができる利点がある。
【0047】
【発明の効果】
上記実施の形態より明らかなように、第1の発明は、漏洩電流減衰装置は抵抗と電流源により得られた電圧によりトランジスタの動作を制御し、その電圧をゼロとするスリープ状態においては、制御のための電流を必要とせず、トランジスタのエミッタ電位を接地状態としトランジスタのベースに漏洩電流を分流させ減衰させることができる。また、抵抗と電流源により得られた電圧でトランジスタをカットオフさせることにより、電流増幅状態においては漏洩電流減衰装置に電流が分流することがなくなり、従来例で生じていた抵抗に分流する分の設定電流のずれによる出力電流の変化をなくす効果を有する。
【0048】
第2および第3の発明は、上記第1の発明で用いたトランジスタの接続方法を変えることにより、漏洩電流の減衰能力をさらに高める効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における漏洩電流減衰装置の回路図
【図2】本発明の第2の実施の形態における漏洩電流減衰装置の回路図
【図3】本発明の第3の実施の形態における漏洩電流減衰装置の回路図
【図4】従来の漏洩電流対策の回路図
【図5】従来の漏洩電流対策の別の回路図
【符号の説明】
1 可変電流源
2 トランジスタ
3 トランジスタ
4 電圧源
5 可変電流源
6 抵抗
7 トランジスタ
8 トランジスタ
9 トランジスタ
10 電流増幅手段
12 電流増幅手段10の入力端子
13 電流増幅手段10の出力端子
20 抵抗
21 トランジスタ
22 抵抗
23 可変電流源
30 漏洩電流減衰装置
31 漏洩電流減衰装置30の入力端子
40 漏洩電流減衰装置
41 漏洩電流減衰装置40の入力端子
50 漏洩電流減衰装置
51 漏洩電流減衰装置50の入力端子

Claims (3)

  1. 抵抗と、前記抵抗に電流を供給する電流源と、前記抵抗と電流源により得られた電圧をエミッタ入力とするトランジスタとを備え、前記トランジスタのコレクタを電圧源に接続し、ベースを入力とする漏洩電流減衰装置。
  2. 前記トランジスタにかかる電圧源を用いず、トランジスタをダイオード接続し、コレクタおよびベースを入力とする構成にした請求項1記載の漏洩電流減衰装置。
  3. 前記トランジスタにかかる電圧源を用いず、前記電流源により得られた電圧をトランジスタのベース入力とし、エミッタを入力とする構成にした請求項1記載の漏洩電流減衰装置。
JP15497997A 1997-06-12 1997-06-12 漏洩電流減衰装置 Expired - Fee Related JP3788660B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15497997A JP3788660B2 (ja) 1997-06-12 1997-06-12 漏洩電流減衰装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15497997A JP3788660B2 (ja) 1997-06-12 1997-06-12 漏洩電流減衰装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH114537A JPH114537A (ja) 1999-01-06
JP3788660B2 true JP3788660B2 (ja) 2006-06-21

Family

ID=15596064

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15497997A Expired - Fee Related JP3788660B2 (ja) 1997-06-12 1997-06-12 漏洩電流減衰装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3788660B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7049889B2 (en) * 2004-03-31 2006-05-23 Analog Devices, Inc. Differential stage voltage offset trim circuitry

Also Published As

Publication number Publication date
JPH114537A (ja) 1999-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4291354B2 (ja) デシベル−線形出力電圧を有する増幅段
JP2002009558A (ja) 高周波増幅器バイアス回路、高周波電力増幅器および通信装置
US6426677B1 (en) Linearization bias circuit for BJT amplifiers
JP2004505482A (ja) アイドリング電流とバイアスインピーダンスを独立制御する高周波用増幅回路
US7292104B1 (en) Variable gain amplifier
JP2874992B2 (ja) 温度補償電圧レギュレータおよび基準回路
JP3788660B2 (ja) 漏洩電流減衰装置
US6750720B1 (en) High-frequency amplifier
JPH05251948A (ja) 電力増巾器及びこの電力増巾器を熱過負荷による損傷から保護する方法
KR100556192B1 (ko) 달링톤 증폭기의 온도 보상 회로
EP0696845A3 (en) Variable resistor and gain control circuit and integrated circuit having the variable resistor
CA2098906C (en) A constant current and constant voltage regulating circuit for common-base or common-gate transistor devices
KR101258281B1 (ko) 전압-전류 변환기 및 변환하기 위한 방법
US4604586A (en) Amplifier with current mirror circuit for controlling amplification temperature dependency
US4851759A (en) Unity-gain current-limiting circuit
US6104243A (en) Integrated temperature-compensated amplifier circuit
JP2661802B2 (ja) 利得制御広帯域増幅装置
JP3130801B2 (ja) アッテネータ付エミッタ接地型増幅回路
JP3850799B2 (ja) 可調増幅器に対して指数的な先行歪みを与えるための回路構造
JP2002252528A (ja) 高速セトリング時間をベース電流で補償した、改良されたab級の高速入力ステージ
US6630865B2 (en) Push-pull amplifiers
US20230168704A1 (en) Regulator circuit and reference circuit having high psrr and switch circuit thereof
JP2827947B2 (ja) 減衰回路
JP3285514B2 (ja) 利得制御装置
JPH0369205A (ja) 電流リミット回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees