JP3788278B2 - ブレーキテスタの制御方式 - Google Patents
ブレーキテスタの制御方式 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3788278B2 JP3788278B2 JP2001202920A JP2001202920A JP3788278B2 JP 3788278 B2 JP3788278 B2 JP 3788278B2 JP 2001202920 A JP2001202920 A JP 2001202920A JP 2001202920 A JP2001202920 A JP 2001202920A JP 3788278 B2 JP3788278 B2 JP 3788278B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brake
- torque
- dynamometer
- deceleration
- running resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、鉄道車両等のブレーキ装置を試験するブレーキテスタの制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来ブレーキテスタの構成を図2に示す。ブレーキテスタは、供試ブレーキ4をダイナモメータ1で駆動されるフライホイール2の回転軸とトルクメータ3のトルク入力軸の間に接続し、ダイナモメータ1によりフライホイール2及びブレーキ4を所定速度で回転させておき、ブレーキ4にブレーキを掛けて減速させ、減速中の速度、トルク、油圧、温度、摩擦係数等を求め、ブレーキ4の性能を評価している。
【0003】
上記ブレーキ試験は、通常ブレーキ側を減速度制御で行い、ダイナモメータ側を走行抵抗制御で行っている。ブレーキ側の減速度制御は、減速度設定−トルク(G/T)変換器21で減速度G設定をブレーキが搭載される車両の車重、タイヤ径に応じたトルクTに変換し、それをトルク指令Tとし、ブレーキトルク制御器23でこのブレーキトルク指令Tとトルクメータ3からのブレーキトルク検出との偏差を演算増幅してブレーキ制御器24のブレーキマスターシリンダ油圧指令(又はストローク指令)とし、ブレーキ制御器24によりブレーキ4を減速度制御する。
【0004】
なお、シングルブレーキの場合、G/T変換器21が演算するG/T変換式は、重量をW、タイヤ径をr、減速度をGとした場合、次式で表される。
【0005】
T=(1/4)W・r×9.8G(Nm)
一方、ダイナモメータ側の走行抵抗制御は、ダイナモメータ1の軸に設けたパルスピックアップ11からのパルス周波数をF/V変換器13で速度検出信号に変換し、速度−走行抵抗関数器14でブレーキ4が搭載される車両の走行抵抗RLに変え、この走行抵抗RLとダイナモメータ1のトルクアームに設けたロードセル12からのトルク検出信号との偏差に上記速度検出信号を微分回路15で微分した減速度信号を加えた信号を、走行抵抗制御器16で演算増幅してダイナモメータ制御器17への電流指令とし、ダイナモメータ制御器17でダイナモメータ1を走行抵抗制御する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記ダイナモメータ側の走行抵抗制御は、速度検出信号を微分回路15で微分した減速度信号を使用しているが、ブレーキ4のパッド面がテスト中荒れていくため微分検出があばれ制御が安定しにくいという欠点があった。この欠点を克服するために、上記ブレーキのトルク制御は、減速度Gの設定をG/T変換器21によりトルクTに変換する方式をとっていた。
【0007】
通常ブレーキテスタの場合、ブレーキを掛けて減速する時にはダイナモメータを制御遮断する。トルクメータに検出されるトルクTBKは、
TBK=TLC+J(dN/dt)
ただし、TLC:ダイナモメータトルク、J:システム慣性、
(dN/dt): 減速度
となり、ダイナモメータトルクTLC=0のときは、減速度とブレーキトルクは比例するが、走行抵抗あるいは電気慣性等を使用した制御の場合、ダイナモメータトルクが発生し、上記G/T変換方式を採用することができなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイナモメータ制御が動作しているときもG/T変換による減速度制御ができるブレーキテスタの制御方式を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のブレーキテスタの制御方式は、 供試ブレーキをフライホイールを介して駆動するダイナモメータと、供試ブレーキのトルクを検出するトルクメータと、減速度設定をトルクに変換する減速度設定−トルク変換器と、この変換されたトルクと前記ブレーキトルク検出値との偏差をトルク制御器で演算増幅し、ブレーキ制御器を介して供試ブレーキを制御する減速度制御部と、ダイナモメータの速度検出信号から速度‐走行抵抗関数器で供試ブレーキが搭載される車両の走行抵抗を求め、この走行抵抗とダイナモメータのトルク検出信号との偏差及びダイナモメータの減速度信号から走行抵抗+電気慣性分を演算し、ダイナモメータ制御器を介してダイナモメータを制御する走行抵抗制御部とを有するブレーキテスタにおいて、
前記減速度設定−トルク変換器で変換されたトルクからダイナモメータ走行抵抗制御器より出力される走行抵抗+電気慣性分を引いた信号を前記ブレーキトルク制御器のトルク指令とし、ブレーキの減速度制御とダイナモメータの減速度制御を非干渉としたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施形態にかかるブレーキテスタの制御方式をについて図1を用いて説明する。ダイナモメータ1に直結されたフライホイール2の回転軸に供試ブレーキ4のディスク側軸を接続し、ブレーキシュー側軸をトルクメータ3の入力軸に接続する。ダイナモメータ1の軸には速度検出用のパルスピックアップ11が設けられ、トルクアームにはダイナモメータ1のトルクを検出するロードセル12が設けられている。
【0011】
13〜17はダイナモメータ1の減速制御回路で、パルスピックアップ11からのパルスはF/V変換器13で速度検出Nに変換される。速度−走行抵抗関数器14はこの速度検出Nを走行抵抗RLに変え、微分回路15は速度検出Nを微分して減速度信号を出力する。走行抵抗制御器16は、上記走行抵抗RLを走行抵抗指令としてロードセル12からのダイナモトルク検出との偏差に上記減速度検出加えた信号を演算増幅し(走行抵抗+電気慣性分)をダイナモメータ制御器17に出力してダイナモメータ1を走行抵抗制御するように構成されている。
【0012】
21〜24はブレーキ4を制御する減速度制御回路で、G/T変換器21はブレーキが搭載される車両の車重W、タイヤ径rとブレーキ減速度G設定からT=(1/4)W・r×9.8Gの式を演算してブレーキトルク指令Tを出力するように構成されている。加算器22はこのブレーキトルク指令Tからダイナモメータ側制御回路の走行抵抗制御器16から出力される(走行抵抗+電気慣性分)を減算し、ブレーキトルク制御器23へトルク指令T′を出力する。
【0013】
ブレーキトルク制御回路23はこのトルク指令T′とトルクメータ3からのブレーキトルク検出との偏差を演算増幅してブレーキ制御器24へブレーキマスタシリンダ油圧指令(又はストローク指令)を出力し、ブレーキ制御器24はこの油圧指令に基づいて上記トルク偏差がなくなるようにブレーキ4のマスタシリンダ油圧を制御するように構成されている。
【0014】
次に上記ブレーキテスタの動作について説明する。まず、G/T変換器21に入力するブレーキ減速度G設定を0として、ダイナモメータ1を図示省略の速度制御器を用いて所定の回転数で回転させる。ダイナモメータ1が所定の回転数で回転しているとき、ダイナモメータ1を走行抵抗制御に切替えると共に、G/T変換器21に所定のブレーキ減速度G設定を入力する。
【0015】
上記ブレーキ減速度G設定によりG/T変換器21からトルク指令Tが出力され、このトルク指令Tから加算器22によりダイナモメータ側の走行抵抗制御器16からの(走行抵抗+電気慣性分)が引かれ、トルク制御器23のトルク指令T′となる。ブレーキトルク制御器23はこのトルク指令T′とトルクメータ3からのトルク検出との偏差が無くなるように、ブレーキ制御器24を介してブレーキ4を減速度制御する。この減速度制御によりブレーキ4と共に、ダイナモメータ1及びフライホイル2も減速される。
【0016】
この時ダイナモメータ1は走行抵抗制御回路により走行抵抗制御される。即ち、走行抵抗制御器16は、速度−走行抵抗関数器14から出力されるダイナモメータ1の速度検出Nに応じた走行抵抗RLとロードセル12からのトルク検出の偏差に微分回路15からの減速度信号を加えた信号を演算増幅して(走行抵抗+電気慣性分)を出力し、ダイナモメータ制御器17はこの(走行抵抗+電気慣性分)の指令を受けてダイナモメータ1を(走行抵抗+電気慣性分)とトルク検出との偏差がなくなるようにダイナモメータ1を走行抵抗制御する。
【0017】
上記のように、減速度G設定によりブレーキ4を減速度制御するとき、ダイナモメータ1を(走行抵抗+電気慣性性分)の指令で走行抵抗制御すると、ブレーキ4は、G/T変換器21から出力されるトルク指令Tから(走行抵抗+電気慣性分)を引いたブレーキトルク指令T′でトルク制御され、減速度制御されることになるので、ブレーキの減速度制御とダイナモメータの電気慣性制御が干渉せず、非干渉な制御が可能となる。そのため、減速度制御時の減速度波形が安定し、ブレーキ4のパット面が荒れていくことが無くなる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上述のとおり構成されているので、以下に記載する効果を奏する。
(1)減速度制御とダイナモメータ側電気慣性制御の非干渉制御が可能となるので、ブレーキ減速度−トルク変換によるブレーキの減速度制御はダイナモメータ制御が動作している時も可能となる。
(2)減速度波形が安定し、ブレーキパット面が荒れていくことが無くなるので、制御が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかるブレーキテスタのブロック構成図。
【図2】従来例にかかるブレーキテスタのブロック構成図。
【符号の説明】
1…ダイナモメータ
2…フライホイール
3…トルクメータ
4…供試ブレーキ
11…パルスピックアップ
12…ロードセル
13…周波数−電圧変換器
14…速度−走行抵抗関数器
15…微分回路
16…走行抵抗制御器
17…ダイナモメータ制御器
21…減速度設定−トルク(G/T)変換器
23…ブレーキトルク制御器
24…ブレーキ制御器
W…車重
r…タイヤ径
R…走行抵抗
Claims (1)
- 供試ブレーキをフライホイールを介して駆動するダイナモメータと、供試ブレーキのトルクを検出するトルクメータと、
減速度設定をトルクに変換する減速度設定−トルク変換器と、この変換されたトルクと前記ブレーキトルク検出値との偏差をトルク制御器で演算増幅し、ブレーキ制御器を介して供試ブレーキを制御する減速度制御部と、
ダイナモメータの速度検出信号から速度‐走行抵抗関数器で供試ブレーキが搭載される車両の走行抵抗を求め、この走行抵抗とダイナモメータのトルク検出信号との偏差及びダイナモメータの減速度信号から走行抵抗+電気慣性分を演算し、ダイナモメータ制御器を介してダイナモメータを制御する走行抵抗制御部とを有するブレーキテスタにおいて、
前記減速度設定−トルク変換器で変換されたトルクからダイナモメータ走行抵抗制御器より出力される走行抵抗+電気慣性分を引いた信号を前記ブレーキトルク制御器のトルク指令とし、
ブレーキの減速度制御とダイナモメータの減速度制御を非干渉としたことを特徴とするブレーキテスタの制御方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202920A JP3788278B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | ブレーキテスタの制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202920A JP3788278B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | ブレーキテスタの制御方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003014562A JP2003014562A (ja) | 2003-01-15 |
JP3788278B2 true JP3788278B2 (ja) | 2006-06-21 |
Family
ID=19039634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001202920A Expired - Lifetime JP3788278B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | ブレーキテスタの制御方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3788278B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102087166A (zh) * | 2010-12-14 | 2011-06-08 | 沈阳铁研科技有限公司 | 轨道车辆减速设备检测线 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100395529C (zh) * | 2006-06-15 | 2008-06-18 | 黄耀民 | 机动车反力式制动试验台的测试方法及装置 |
CN103344371B (zh) * | 2013-06-27 | 2016-04-20 | 中国重型机械研究院股份公司 | 电惯量轮胎制动试验台及其电惯量控制方法 |
-
2001
- 2001-07-04 JP JP2001202920A patent/JP3788278B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102087166A (zh) * | 2010-12-14 | 2011-06-08 | 沈阳铁研科技有限公司 | 轨道车辆减速设备检测线 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003014562A (ja) | 2003-01-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4413931B2 (ja) | 自動車及び自動車の制御装置 | |
JP2008168908A (ja) | 車両のブレーキシステムの電気的制御のための方法および装置 | |
JPH07190893A (ja) | 自動車の動力計装置及びそのシュミレート方法 | |
US5184875A (en) | Method for operating the brake system of a commercial vehicle | |
JPH0443829B2 (ja) | ||
WO2005009814A1 (en) | Vehicle and control method of vehicle slip-down velocity | |
WO2008087789A1 (ja) | 車両の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムを記録した記録媒体 | |
JP3059827B2 (ja) | 路面状況判定装置 | |
JP4773665B2 (ja) | 車輪ブレーキの特性値を求める方法および装置 | |
US5495753A (en) | Apparatus and method of testing anti-lock brake system | |
JP3788278B2 (ja) | ブレーキテスタの制御方式 | |
JPH05105068A (ja) | ブレーキ制御方法 | |
JP4416919B2 (ja) | 車両速度の制御方法並びに装置 | |
JP3697904B2 (ja) | 車間距離制御装置 | |
JP2001130391A (ja) | 自動車両用制動装置 | |
EP1125811B1 (en) | Method and device for diagnosing a brake switch | |
KR20180133134A (ko) | Abs를 이용한 캘리퍼 고장 검출 방법 | |
JPH06253406A (ja) | 電気自動車用制動装置 | |
JPH11103507A (ja) | 車両速度制御装置 | |
JP2001138888A (ja) | 車両の駆動ユニットの制御方法および装置 | |
JP3636894B2 (ja) | 電気ブレーキの制御方法及びその装置 | |
JP3508335B2 (ja) | 電動車両用制動装置 | |
JPH0891206A (ja) | ブレーキ異常検知装置 | |
JP2557751B2 (ja) | アンチロックブレーキの検査方法及び検査装置 | |
JPS6312828B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040823 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060307 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060320 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3788278 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090407 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100407 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110407 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130407 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140407 Year of fee payment: 8 |