JP3786445B2 - 発泡性無機質組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、建築材料等に用いられる無機質発泡体を得ることができる発泡性無機質組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微細な気泡を有する無機質発泡体の製造方法として、特表平6−503798号公報に、結石性無機成分、アルカリ性領域内で結石性成分の硬化反応をする水含有第2成分および発泡性成分を有する組成物に、両性の表面活性物質を添加した組成物から製造する方法が記載されている。
【0003】
上記結石性無機成分としてはSiO2 −Al2 O3 系無機質粉体、硬化反応をする水含有第2成分としてはアルカリ金属珪酸塩水溶液、発泡性成分としては過酸化水素水および両性の表面活性物質としてはステアリン酸カルシウム等が使用されている。しかしながら、上記の組成物を用いて得られた無機質発泡体は、十分に気泡が安定化されていないため、一部の気泡が破壊されたり、気泡が微細化されず、比較的大きい気泡が残存し、また、吸水性が高く、強度が十分でないという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、高倍率に発泡されているにもかかわらず気泡が微細であり、高強度で、吸水率の低い無機質発泡体を得ることのできる発泡性無機質組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に使用されるSiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)としては、SiO2 5〜85重量%とAl2 O3 90〜10重量%のものが好適に使用される。このような粉体としては、例えば、フライアッシュ、メタカオリン、カオリン、ムライト、コランダム、アルミナ系研磨材を製造する際のダスト、粉砕焼成ボーキサイト等が挙げられるが組成と粒度が適当であればこれらに限定されるものではない。
【0006】
SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)は、特別の活性化処理を施すことなく用いられてもよいが、活性化させるために、溶射処理、粉砕分級処理、機械的エネルギーを作用させるなどの処理を施してもよい。
【0007】
上記溶射処理の方法としては、セラミックコーティングに適用される溶射技術が応用される。その溶射技術とは、好ましくは材料粉末が2000〜16000℃の温度で溶融され、30〜800m/秒の速度で噴霧されるものであり、プラズマ溶射法、高エネルギーガス溶射法、アーク溶射法等が可能である。得られた粉体の比表面積は、0.1〜100m2 /gのものが好ましい。
【0008】
上記粉砕、分級の方法としては従来公知の任意の方法が採用され得、粉砕法としてはジェットミル、ロールミル、ボールミルによる方法などが挙げられ、分級の方法としては、篩、比重、風力、湿式沈降等による方法が挙げられる。また、これらの方法は併用されてもよい。
【0009】
上記機械的エネルギーを作用させる方法としては、ボール媒体ミル、媒体撹拌型ミル、ローラミル等を使用する方法が挙げられ、作用させる機械的エネルギーとしては、小さくなると粉体を活性化しにくくなり、大きくなると装置への負荷が大きくなるので、0.5〜30kwh/kgが好ましい。
【0010】
上記のフライアッシュは、必要に応じて、焼成されたものでもよい。焼成温度は、低くなるとフライアッシュの黒色が残り、着色困難となり、高くなると、アルカリ金属珪酸塩(B)との反応性が低くなるので、400〜1000℃が好ましい。
【0011】
本発明に使用されるアルカリ金属珪酸塩(B)は、SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)の硬化剤として作用するものであり、nSiO2 /M2 O(Mは、K,NaおよびLiから選ばれる1種以上の金属)で表される塩である。上記nの値は小さくなると緻密な発泡体が得られず、大きくなると水溶液の粘度が上昇し混合が困難になるので0.05〜8が好ましく、0.5〜2.5がさらに好ましい。
【0012】
アルカリ金属珪酸塩(B)は、本発明の組成物の調製に際して、水溶液で添加されるのが好ましく、その水溶液の濃度は特に限定されないが、低くなるとSiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)との反応性が低くなり、高くなると固形物が生じやすくなるので10〜60重量%が好ましい。
【0013】
上記アルカリ金属珪酸塩水溶液の調製には、アルカリ金属珪酸塩(B)をそのまま加圧、加熱下で水に溶解してもよいが、アルカリ金属水酸化物水溶液に珪砂、珪石粉などのSiO2 成分をnが所定の量となるように加圧、加熱下で溶解してもよい。
【0014】
上記アルカリ金属珪酸塩(B)の量は、少なくなると組成物の硬化が十分になされず、多くなると本発明の組成物から得られる発泡体の耐水性が低下するので、上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して0.2〜450重量部が好ましく、10〜350重量部がより好ましく、20〜250重量部が特に好ましい。
【0015】
本発明に使用される水(C)は、上記アルカリ金属珪酸塩水溶液として添加されてもよいし、独立して添加されてもよい。水(C)の量は少なくなると、十分に硬化せず、また混合が困難となり、多くなると硬化体の強度が低下しやすくなるので、上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して35〜1500重量部が好ましく、45〜1000重量部がより好ましく、50〜500重量部が特に好ましい。
【0016】
本発明に使用される高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)の高級脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルシン酸などが挙げられる。また、これらを併用しても良い。これらのうち特に好ましいのは、オレイン酸、ステアリン酸である。
【0017】
上記の多価アルコールとしては、例えば、ソルビタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、アラビトール、アドニトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、タリトール、ガラクチトール、アリトール、ショ糖、ソルビタンが挙げられる。特に好ましいのは、ソルビタンである。
【0018】
上記アルキレンオキサイドとしては、例えば、炭素数2または3のアルキレンオキサイドが挙げられ、付加モル数としては2〜50モルが挙げられる。アルキレンオキサイドは単独でも、混合して付加されたものでも良い。混合して付加されたものの場合の付加形態は、ブロックでもランダムでも良い。具体的には、エチレンオキサイド単独、或いは、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとが付加されたものが特に好ましい。
【0019】
高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)の量は、少なくなると本発明の組成物から得られる無機質発泡体の気泡が十分に安定化せず、多くなると破泡の原因となるので、上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、0.05〜1重量部がさらに好ましい。
【0020】
本発明に使用される発泡剤(E)としては、例えば、過酸化物(過酸化水素、過酸化ソーダ、過酸化カリウム、過ほう酸ソーダ等)、金属粉末(Mg,Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Sn、Si、フェロシリコン等)などが用いられ、その量は、少なくなると本発明の組成物から得られる無機質発泡体の発泡倍率が小さくなり、多くなると発泡ガスが過剰となり破泡するので、上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
【0021】
上記発泡剤(E)として過酸化水素を用いるときは、安全性及び安定した発泡を考慮すると水溶液として用いるのが好ましい。また、金属粉末を用いる場合は、安定した発泡を得るために、粒径200μm以下のものが好ましい。
【0022】
本発明に使用される脂肪酸金属塩(F)は、本発明の組成物から得られる無機質発泡体の気泡を微細化させるために、使用されるものであるが、脂肪酸金属塩(F)としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸亜鉛等が挙げられ、一般に金属石鹸と称されるものが好ましい。脂肪酸金属塩(F)の量は多くなると組成物の粘度が上昇し、破泡が発生しやすくなるので上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して10重量部以下が好ましい。
【0023】
本発明の組成物には、必要に応じて発泡助剤が添加されても良い。発泡助剤としては、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、アルミナ粉末等の多孔質粉体などが挙げられる。これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
発泡助剤の量は、多くなると組成物の粘度が上昇し、破泡が発生しやすくなるので上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して10重量部以下が好ましい。
【0024】
本発明の組成物には、必要に応じて無機質充填材が添加されてもよい。無機質充填材としては、水に溶解せず、発泡性無機質組成物の硬化反応を阻害せず、アルカリ金属珪酸塩(B)と反応しないものであれば特に限定されず、例えば、珪石粉;珪砂;川砂;ジルコンサンド;結晶質アルミナ;岩石粉末;火山灰;シリカフラワー;シリカフューム;ベントナイト;高炉スラグ等の混合セメント用混合材;セピオライト、ワラストナイト、マイカ等の天然鉱物;炭酸カルシウム;珪藻土などが挙げられる。これらは単独で添加されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0025】
上記無機質充填材は、平均粒径が小さくなると組成物の粘度が上昇し、高倍率の発泡体が得られず、大きくなると発泡が不安定になるので平均粒径0.01〜1000μmが好ましい。無機質充填材の量は、多くなると本発明の組成物から得られる無機質発泡体の強度が低下するので上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して700重量部以下が好ましい。
【0026】
本発明の組成物には、必要に応じて補強繊維が添加されてもよい。補強繊維としては、本発明の組成物から得られる無機質発泡体に付与したい性能に応じ任意のものが使用でき、例えば、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、鋼繊維などが使用できる。
【0027】
上記補強繊維の繊維径は、細くなると混合時に再凝集し、交絡によりファイバーボールが形成されやすくなり、本発明の組成物から得られる無機質発泡体の強度向上への寄与が少なくなり、太くなると引張強度向上などの補強効果が小さくなるので、繊維径1〜500μmが好ましい。
上記補強繊維の繊維長は、短くなると引張強度向上などの補強効果が小さくなり、長くなると繊維の分散性及び配向性が低下するので、繊維長1〜15mmが好ましい。
上記補強繊維の量は多くなると繊維の分散性が低下するので、上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)100重量部に対して、10重量部以下が好ましい。
【0028】
さらに本発明の組成物から得られる無機質発泡体の軽量化を図る目的でシリカバルーン、パーライト、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、発泡焼成粘土等の無機質発泡体;フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン等の合成樹脂の発泡体;ポリ塩化ビニリデンバルーンなどが添加されてもよい。
これらは単独で添加されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。
さらに必要に応じて、アルミナセメント、γ−アルミナ、溶射されたアルミナ、アルミン酸アルカリ金属塩、水酸化アルミニウムなどを加えても良い。
【0029】
本発明の発泡性無機質組成物から無機質発泡体を得るには、種々の態様があるが、一例を挙げると、まず上記アルカリ金属珪酸塩(B)を加圧、加熱下で少なくとも一部の水(C)に溶解し、上記SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)、高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)および脂肪酸金属塩(F)、並びに必要に応じて残部の水(C)、発泡助剤、補強繊維、無機質充填材等を混合し、ペースト状とした後、発泡剤(E)を混合して本発明の発泡性無機質組成物とした後、注型、押圧成形、押出成形など従来公知の方法により所望の形に賦形し、硬化させる。
【0030】
上記の無機質発泡体を得る方法において、高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)は、アルカリ金属珪酸塩(B)を加圧、加熱下で少なくとも一部の水(C)に溶解したものに、混合した形態で配合してもよいし;水(C)の一部と混合した形態で配合してもよいし;本発明の組成物から該付加物(D)と発泡剤(E)を除いた成分からなるペーストに配合してもよい。
また、発泡剤(E)は、水(C)の一部と混合した形態で配合してもよい。
【0031】
上記の硬化させる際の温度は常温でもよいが、50〜110℃で30分間〜8時間硬化させることにより、硬化反応を促進でき、機械的物性を向上することができる。
【0032】
【作用】
本発明の発泡性無機質組成物は、上記(A)〜(C)及び(E)の他、更に、脂肪酸金属塩(F)と共に高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)が含有されているので、この組成物から無機質発泡体を製造すると、高倍率に発泡されても気泡が微細化され、そのため、高強度で、吸水率の低い無機質発泡体を得ることができる。
【0033】
【実施例】
本発明を実施例をもってさらに詳しく説明する。
【0034】
なお、以下の実施例および比較例において用いたSiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(A)の詳細は以下の通りである。
▲1▼無機質粉体1として示したもの。
フライアッシュ(JIS A 6201に準ずるもの、関電化工社製、平均粒径20μm)を分級機(日清エンジニアリング社製、型式:TC−15)により分級し、粒径が10μm以下の粉末を100重量%含有するもの。
▲2▼無機質粉体2として示したもの。
カオリン(組成:SiO2 45.7重量%、Al2 O3 38.3重量%、平 均粒径8μm、BET比表面積5.8m2 /g)の原料粉を燃焼温度2500℃、噴射粒子速度50m/秒で溶射し、活性無機質粉体(組成:SiO2 49.7重量%、Al2 O3 47.0重量%、平均粒径49μm、BET比表面積64.3m2 /g)としたもの。
【0035】
▲3▼無機質粉体3として示したもの。
フライアッシュ(JIS A 6201相当品、関電化工社製、平均粒径20μm、BET比表面積1.8m2 /g)100重量部及びトリエタノールアミン25重量%とエタノール75重量%の混合溶液0.5重量部をウルトラファインミルAT−20(三菱重工業社製、ジルコニアボール10mmφ使用、ボール充填率85体積%)に供給し、25kwh/kgの機械的エネルギーを作用させ、フライアッシュ粉末を得たもの。尚、上記の機械的エネルギー値はウルトラファインミルAT−20に供給した電力を処理粉体単位重量で除したものである。
【0036】
▲4▼無機質粉体4として示したもの。
メタカオリン(エンゲルハード社製、商品名:SATINTONE SP 33、平均粒径3.3μm、BET比表面積13.9m2 /g)。
【0037】
また、以下の実施例および比較例において界面活性剤として示したものの詳細は以下の通りである。
▲1▼界面活性剤1として示したもの。
ソルビタンモノオレートエチレンオキサイド20モル付加物
▲2▼界面活性剤2として示したもの。
ソルビタンモノステアレートエチレンオキサイド20モル付加物
▲3▼界面活性剤3として示したもの。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
▲4▼界面活性剤4として示したもの。
エチレンオキサイド20モル重合物(即ち、分子量約1000のポリエチレングリコール)。
【0038】
実施例1〜12、比較例1〜10
表1および2に示した所定量(なお、表1および2に示した配合量の単位は重量部である)のnSiO2 /M2 O(n=1.5、Mは、NaとKのモル比1:1の混合物)をオートクレーブ中において130℃、7kg/cm2 で表1および2に示した所定量の水に溶解し、表1および2に示した所定量の、界面活性剤1〜界面活性剤4、ビニロン繊維(クラレ社製、商品名:RM182×3)、珪石粉(住友セメント社製、商品名:ソフトシリカ)、ワラストナイト(土屋カオリン社製、商品名:ケモリットA−60)、ステアリン酸カルシウム(和光純薬社製試薬)およびSiO2 −Al2 O3 系無機質粉体(表1および2に無機質粉体1〜無機質粉体4として示したもの)を添加しオムニミキサー(千代田技研工業社製)で混合し、均一なペーストとした。このペーストに、発泡剤として表1および2に示した所定量の、過酸化水素水(和光純薬社製試薬を過酸化水素が10重量%となるように希釈したもの)または粒径が70μm以下の粉末を100重量%含有するアルミニウム粉末(ミナルコ社製、商品名:350F)を添加して40秒間攪拌して発泡性無機質組成物を調製し、これを300×300×100mmの型枠内に注入して3分間発泡させた後、85℃で6時間硬化させ、無機質発泡体を得た。
【0039】
なお、上記のアルミニウム粉末の粒径はレーザー回折式分布計(セイシン社製、型式:PRO700S)で測定した。
【0040】
性能評価
得られた発泡体を切断し、切断面を実体顕微鏡で観察し、最大気泡径を測定した。またJIS A 1108に準じて圧縮強度を測定した。さらに試料を3cm角に切断し、重量を体積で除して密度を求めると共に、水深5cmに沈めて、24時間後の吸水率を測定した。以上の測定結果を表3に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】
本発明の発泡性無機質組成物の構成は上述の通りであり、この発泡性無機質組成物を用いると、高倍率に発泡しても気泡が微細であり、高強度で、吸水率の低い無機質発泡体を得ることができる。また、得られた無機質発泡体は、建築材料等として有用である。
Claims (3)
- (A)SiO2 −Al2 O3 系無機質粉体、
(B)アルカリ金属珪酸塩、
(C)水、
(D)高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物、
(E)発泡剤および
(F)脂肪酸金属塩
からなり、高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)の高級脂肪酸が、オレイン酸および/またはステアリン酸であることを特徴とする発泡性無機質組成物。 - (A)SiO 2 −Al 2 O 3 系無機質粉体、
(B)アルカリ金属珪酸塩、
(C)水、
(D)高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物、
(E)発泡剤および
(F)脂肪酸金属塩
からなり、高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)の多価アルコールがソルビタンであることを特徴とする発泡性無機質組成物。 - (A)SiO 2 −Al 2 O 3 系無機質粉体、
(B)アルカリ金属珪酸塩、
(C)水、
(D)高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物、
(E)発泡剤および
(F)脂肪酸金属塩
からなり、高級脂肪酸の多価アルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(D)の高級脂肪酸が、オレイン酸および/またはステアリン酸であり、多価アルコールがソルビタンであることを特徴とする発泡性無機質組成物。
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