JP3782704B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像を顕像化する方法に用いられる重合トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は米国特許第2,297,691号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知られており、一般には光導電性物質からなる感光体を利用し、種々の手段により該感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像を行なって可視像とし、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等により定着し複写物または印刷物を得るものである。
【0003】
また、トナーを用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。
【0004】
従来、これらの目的に用いるトナーとして、一般に熱可塑性樹脂中に染料及び顔料の如き着色剤を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置により微粉砕し、微粉砕物を分級機により分級して所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0005】
この製造方法はかなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が充分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。ところが、こういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、該分散体を実際に高速で微粉砕した場合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生ずる。さらに、このように脆性の高い材料は、複写機等現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を受け易い。
【0006】
また、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、画像形成時におけるカブリの増大、画像濃度の低下や混色性あるいは透明性の不良の原因となるので、着色剤の分散には十分な注意を払わなければならない。また、粉砕粒子の破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0007】
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、特公昭36−10231号、同43−10799号及び同51−14895号公報等により、懸濁重合法トナーを始めとして、各種重合法トナーやその製造方法が提案されている。たとえば、懸濁重合法トナーにおいては、重合性単量体及び着色剤さらに必要に応じてワックス、架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、例えば水相中に適当な攪拌機を用いて分散し、着色単量体粒子を生成させると同時に重合反応を行なわせ、所望の粒径を有する着色重合体粒子を得る。重合開始剤は、単量体組成物に添加する場合、連続相に添加する場合、単量体組成物と連続相の混合物に添加する場合、又はこれらを組合わせた場合がある。得られた着色重合体粒子を含む懸濁液に酸またはアルカリ等を添加して、分散安定剤を連続相に可溶化させ、次いで、洗浄、脱水、乾燥を行い、所望のトナー粒子を得る。
【0008】
この方法では、粉砕工程が全く含まれないため、トナーに脆性が必要ではなく、樹脂として軟質の材料を使用することができ、また、粒子表面への着色剤の露出が生ぜず、均一な摩擦帯電性を有するトナーが得られるという利点がある。また、得られるトナーの粒度分布が比較的シャープなことから分級工程を省略または、分級したとしても、高収率でトナーが得られるため、エネルギーの節約、時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果が大きい。また、離型剤として低軟化点物質を大量にトナー中に内包化できるとから、得られるトナーが耐オフセット性に優れるという利点がある。
【0009】
ここで、この重合法トナーは、上述のとおり着色剤,ワックス等のトナー特性付与剤が溶解、又は分散された重合性単量体系の重合反応を行なうのであるが、これらのトナー特性付与剤の中には、重合反応を抑制するものが少なくないため、特に着色剤,ワックスなどを多量に用いた場合など、得られた重合法トナー粒子中に、未反応の単量体が多く残存したり、副生成物が生成したりする傾向にある。このような残存モノマーや副生成物を多く含んだトナーは、定着時の悪臭、トナーの流動性低下による画質の低下、耐ブロッキング性の低下等を招くといった問題点があるため、重合工程の後に蒸留工程を設け、該残存モノマーや副生成物を上記のような問題が実質的に起こらない程度に少なくなるまで、留去により除去することが一般的である。
【0010】
また、この重合法トナーの生産性を高める手法として、上述の溶解又は分散から始まり洗浄、脱水に至る各工程を適宜分割して異なる専用装置で処理し、各装置をパイプやバルブ等の配管部品で接続して、各装置で処理した処理液を次工程を行なう装置に該配管部品を経由させて輸送することが一般的である。
【0011】
重合法トナーを仔細に観察すると不定形の形状や着色剤の色を示さない無色のトナー(以下、不定形トナーと称する)がわずかながら存在することが判明した。不定形トナーは、生成過程が通常の重合トナーと異なると考えられ、この存在割合が大きくなると摩擦帯電性などのトナー特性及び画像評価した場合の現像特性に悪影響が現れ、画像濃度の変動、白又は着色された筋、カブリの発生などが見られる。したがって、重合法トナーの製造方法において、不定形トナーの発生を防止することは、安定した性状のトナーを生産する上で重要な事項である。
【0012】
重合トナー中の不定形トナーは、上述の各装置や配管部品内に生成するスケール状付着物が主要因で、そのため、スケール状付着物の頻繁な除去作業を要し、製造装置の稼働率低下をもたらし、結果として、製品であるトナーのコストアップにつながるという問題があった。
【0013】
各装置のスケール状付着物を防止するために、例えば特開平10−153878号公報等、種々提案されているが、配管部品のスケール状付着物を防止する方法は検討されていなかった。また、配管部品のスケール状付着物の除去作業を怠ると、配管部品の閉塞を招き、各装置の故障や重合反応の暴走等の重大事故を誘発する恐れがあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述のごとき問題を解決し、不定形トナーが少なく、現像特性の優れた重合トナーの製造方法を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、配管部品の付着を抑制し、長時間に渡って、性能の優れた重合トナーを安定して製造する方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、重合法により製造されるトナーの製造方法であって、少なくとも重合性単量体及び着色剤を含有する処理液を移送する工程を有し、処理液移送時には処理液移送工程の配管部品を予め処理液と同等の温度に加熱し、処理液移送後に該配管部品を冷却することにより達成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
本発明者らは鋭意検討の結果、重合法により製造されるトナーの製造方法であって、少なくとも着色粒子を含有する処理液を移送する工程を有し、処理液移送後に処理液移送工程の配管部品を冷却することで、不定形トナーが少なく現像特性の優れた重合トナーを、長期間に渡って安定して得られることを見い出した。
【0019】
先に述べたように、重合法トナーの生産性を高める手法として、溶解又は分散から始まり洗浄、脱水に至る各工程を適宜分割して異なる専用装置で処理し、各装置をパイプやバルブ等の配管部品で接続して、各装置で処理した処理液を次工程を行なう装置に該配管部品を経由させて輸送することが一般的である。
【0020】
「処理液」とは、重合トナーを製造する各工程で生成する液状の中間物質の総称であって、具体的には、温度調整された重合性単量体、着色剤等の添加物を溶解又は分散せしめた単量体組成物、分散剤を含有する連続相と単量体組成物との混合物、単量体組成物が重合した着色樹脂粒子が連続相に懸濁している着色樹脂粒子スラリー等を言う。
【0021】
「配管部品」とは、処理液を所望時間で移送するに十分な内径を有したパイプやホース、処理液の移送を停止させるバルブ、移送量を制御するバルブ、移送力を発生するポンプ等を言う。
【0022】
本発明の効果達成メカニズムを説明する。
【0023】
処理液が通過する配管部品は、処理液の粘性や、配管部品の液溜り部分等を原因として処理液そのものや処理液中の固形分が配管部品の内表面に付着する。
【0024】
一方、処理液が通過する配管部品は、一般的に、処理液の性状を変化させない目的で処理液の温度を維持する必要がある。処理液の温度を維持する手法としては、簡易的には保温材で覆うが、重合トナーの如く高品質が要求される処理液の場合は積極的に加熱して配管部品の温度を処理液の温度と略同等とすることが一般的であった。
【0025】
すなわち、付着物を配管部品を経て加熱し続けるという状態が生じ、付着物が重合性単量体を含有する場合は付着物が固化してしまうという問題があった。固化した付着物を除去せずに製造し続けると固化した付着物が堆積し付着物の厚みが徐々に増していく。このようにして生成した付着堆積物は、剥離して性状の異なる処理物として通常品に混入し後工程の装置トラブルや製品の品質トラブルを招く、配管部品の流路を狭め十分な処理液の流量が確保できずに生産性の低下を招く、配管部品の流路を閉塞し生産を停止させるに至ると装置トラブルや異常な重合反応等、重大な事故の原因となる恐れがある。
【0026】
重合トナーの場合、着色剤、ワックス、荷電制御剤等の重合反応を阻害する可能性が高い添加剤を大量に含有しているため、重合反応が終了した着色樹脂粒子スラリーにおいても無視できない量の未反応残留単量体を含有している。
【0027】
従って、重合トナーにおいては、液状の中間物質である処理液の全てにおいて、処理液を移送する配管部品内の付着物が固化することがある。特に、温度調整された重合性単量体、単量体組成物、単量体組成物と連続相の混合物等の重合性単量体を大量に含有する処理液、この中でも特に、重合開始剤を含有する処理液を移送する配管部品においては、付着物が固化するまでの時間が早いので、全工程における配管部品の中でも付着物が固化しない、若しくは、固化するまでの時間を延長する対策が必要であった。
【0028】
本発明者等は、付着物の固化が熱によって促進されることに着目し、バッチ式の装置から排出される処理液がバッチ間で流れない時間を利用して、配管部品を冷却して付着物の熱を除去し、付着物が固化する速度を大幅に遅らせるという発明に至った。次バッチまでの時間に余裕がある場合は、付着物を簡易的に取り除く作業を行なえるが、固化した付着物よりも固化していない付着物の除去は容易である。もちろん、次バッチの処理液の特性を損なわないために、次バッチの処理液を移送する直前に配管部品を再度処理液と略同等の温度に加熱することが肝要である。
【0029】
すなわち、配管部品の加熱と冷却を繰り返すことになるが、配管部品の加熱を処理液移送直前までに行なうことで処理液の特性維持に、配管部品の冷却を処理液移送終了から30分以内、より好ましくは10分以内に行なうことで付着物の生成抑制に対する効果が顕著であった。
【0030】
配管部品の加熱温度T1(℃)と冷却温度T2(℃)の温度差は10℃以上、より好ましくは30°以上の差を設けることで前記効果が顕著であった。また、処理液の温度T3(℃)とは、
T2≦(T3−10)≦T1
の関係を満たすことで前記効果が顕著であった。
【0031】
配管部品の加熱と冷却の方法は、如何なる方法を用いても良いが、配管部品の周囲をジャケット構造として、該ジャケット内に熱媒及び冷媒を流して加熱及び冷却する方法が、熱媒及び冷媒の有効利用や加熱及び冷却時間の短縮を図れるので前記効果が顕著となり好ましい。
【0032】
ジャケット構造で配管部品の加熱と冷却を行なう場合、目標とする配管部品の温度に等しい熱媒や冷媒を流すだけの簡易的な温度制御でも良いが、配管部品の温度を随時監視しながら目標温度よりも高い温度の熱媒と低い温度の冷媒を併用しながら配管部品を温度制御することが、加熱及び冷却時間の短縮を図れるので前記効果が顕著となり好ましい。
【0033】
図1及び図2は本発明の実施の形態の一例をあらわす重合トナーの製造装置と配管部品の模式図である。図1において処理液(1)は、前工程の製造装置A(2)の底部に設置されたON−OFFバルブである配管部品B(3)より排出され、ジャケット(4)と温度計(5)を有するパイプである配管部品C(6)、必要により設けられるポンプである配管部品D(7)、流量調整弁である配管部品E(8)を経て後工程の製造装置F(9)へ移送される。ジャケット(4)には温度制御装置(10)から選ばれた熱媒又は冷媒が供給される。図2は、図1においてジャケット4を廃し、熱媒散布装置(11)と冷媒散布装置(12)を付加したものである。
【0034】
尚、本発明は図1及び図2に限定されるものではない。
【0035】
本発明に使用される重合性単量体系を構成する重合性単量体、及び着色剤等のトナー特性付与剤としては、以下のものが挙げられる。
【0036】
重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸エチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類;その他アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。
【0037】
これらの単量体は単独、又は混合して使用し得る。上述の単量体の中でも、スチレン又はスチレン誘導体を単独で、又は他の単量体と混合して使用することがトナーの現像特性及び耐久性の点から好ましい。
【0038】
本発明では、単量体系に、極性基を有する樹脂を添加して重合しても良い。本発明に使用できる極性樹脂を以下に例示する。
(1)カチオン性重合体としては、メタクリル酸ジメチルアミノエチル,メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどの含窒素単量体の重合体もしくはスチレン,不飽和カルボン酸エステル等との共重合体が挙げられる。
(2)アニオン性重合体としては、アクリロニトリル等のニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン系単量体、アクリル酸・メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、その他不飽和二塩基酸・不飽和二塩基酸無水物、ニトロ系単量体等の重合体もしくはスチレン系単量体等との共重合体が挙げられる。これら極性樹脂は、トナーの表面付近に局在化することで、トナーの耐ブロッキング性を向上する。
【0039】
本発明で用いられる着色剤としては、公知のものが使用でき、例えば、カーボンブラック、鉄黒の他、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等の染料、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ベンジジンオレンジG、カドミウムレツド、パーマネントレッド4R、ウォッチングレッドカルシウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、キナクリドン、ローダミンレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の顔料がある。
【0040】
本発明においては重合法を用いてトナーを得るため、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておいたほうが良い。特に、染料系やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。染料系を表面処理する好ましい方法としては、あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系に添加する。また、カーボンブラックについては、上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサン等でグラフト処理を行っても良い。
【0041】
本発明では、磁性体を添加してもよいが、これも表面処理を行って用いるのが好ましい。
【0042】
また、本発明において熱ロール定着時の離型性を良くする目的で、トナー中に炭化水素系化合物等、一般に離型剤として用いられているワックス類を配合しても良い。本発明に用いられるワックス類としては、パラフィン・ポリオレフィン系ワックス及び、これらの変性物、例えば、酸化物やグラフト処理物の他、高級脂肪酸、及びその金属塩、アミドワックスなどが挙げられる。これらワックスは環球法(JIS K2531)による軟化点が40〜130℃、好ましくは50〜120℃を有するものが望ましく、軟化点が40℃未満ではトナーの耐ブロッキング性及び保形性が不十分であり、130℃を超える場合では離型性の効果が不十分となる。これら離型剤の添加量としては一般に重合性単量体100質量部あたり1.0〜100質量部使用することが好ましい。
【0043】
本発明においては、トナーの帯電性を制御する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくことが望ましい。これら荷電制御剤としては、公知のもののうち、重合阻害性・水相移行性の殆ど無いものが用いられ、例えば正荷電制御剤としてニグロシン系染料・トリフェニルメタン系染料・四級アンモニウム塩・アミン系及びポリアミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤としては、含金属サリチル酸系化合物・含金属モノアゾ系染料化合物・スチレン−アクリル酸共重合体・スチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0044】
重合開始剤としては、いずれか適当な重合開始剤、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。これら重合開始剤は、重合性単量体の0.5〜20質量%の添加量が好ましい。
【0045】
本発明では、架橋剤を添加してもよく、好ましい添加量としては、0.001〜15質量%である。
【0046】
本発明で用いられる各種特性付与を目的とした添加剤は、トナーに添加した時の耐久性の点から、トナー粒子の重量平均径の1/10以下の粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした添加剤としては、例えば、以下のようなものが用いられる。
【0047】
1)流動性付与剤:金属酸化物(酸化ケイ素,酸化アルミニウム,酸化チタンなど)・カーボンブラック・フッ化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
【0048】
2)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど)など。
【0049】
3)滑剤:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなど)など。
【0050】
4)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化錫,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニウムなど)・カーボンブラックなど。
【0051】
これら添加剤は、トナー粒子100質量部に対し、0.1〜10質量部が用いられ、好ましくは、0.1〜5質量部が用いられる。これら添加剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良い。
【0052】
本発明において用いられる水系媒体には、いずれ適当な安定化剤を添加する。例えば、無機化合物として、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩・ポリアクリル酸及びその塩・デンプン等を水相に分散させて使用できる。この安定化剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜20質量部を使用することが好ましい。
【0053】
また、これら安定化剤の微細な分散のために、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を使用してもよい。これは上記分散安定剤の所期の作用を促進するためのものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0054】
これら分散安定剤の中で、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いても良いが、より細かい粒子を得るために、水系媒体中にて該無機化合物を生成させても良い。
【0055】
例えばリン酸カルシウムの場合、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合するとよい。
【0056】
本発明で用いられる重合トナーは、以下の如き方法にて得られる。即ち、重合性単量体中に離型剤、着色剤、荷電制御剤、その他の添加剤を加え、通常の攪拌機又はフルゾーン翼(神鋼パンテック社製)、マックスブレンド翼(住友重機械工業社製)、サンメラー翼(三菱重工業社製)、Hi−Fミキサー翼(総研化学社製)、ベンドリーフ翼(八光産業社製)、ビーズミル、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に通常の撹拌機又はウルトラタラックス(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートミクサー(特殊機化工業社製)、ナショナルクッキングミキサー(松下電器産業社製)等のバッチ式攪拌機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKパイプラインホモミクサー、TKホモミックラインフロー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(日本精機社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式攪拌機、クレアミックス(エムテクニック社製)、フィルミックス(特殊機化工業社製)等のバッチ又は連続両用攪拌機、マイクロフルイタイザー(みづほ工業社製)、ナノメーカー、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVゴーリン(ゴーリン社製)、等の高圧乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等により分散せしめる。好ましくは単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズ、一般に30μm以下の粒径を有するように撹拌速度・時間を調整し造粒する。重合開始剤は単量体組成物、造粒前の水系媒体中、造粒中又は造粒後の単量体組成物と水系媒体の混合物中のいずれかに添加する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降・浮遊が防止される程度の撹拌を行えば良い。反応終了後、懸濁液に水系媒体を添加しつつ、水系媒体を留去して、分散安定剤を除去し、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0057】
上記工程において、重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。また、重合反応後半に昇温しても良い。
【0058】
本発明における粒度分布測定について述べる。測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター(キヤノン製)を接続し電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0059】
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を0.5〜50mg加える。
【0060】
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。これら求めた体積平均分布,個数平均分布より、重量平均粒径を得る。
【0061】
本発明における吸熱ピークトップ温度は、DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いて昇温速度10℃/minで行ない、1回目の昇温時のDSCカーブにおいて最大の吸熱を示すピークから求めた。
【0062】
また残留重合性単量体及び副生成物量の定量は、トナー0.2gをTHF4mlに溶解したものを、ガスクロマトグラフィーにて以下の条件で内部標準により測定した。
【0063】
G.C.条件
測定装置:N2 ,2Kg/cm2 50ml/min.
split 比 1:60,線速度 30mm/sec.
カラム :ULBON HR−1 50m×0.25mm
昇 温 :50℃ 5min.hold
↓ 10℃/min.
100℃
↓ 20℃/min.
200℃ hold
試料量 :2μl
標示物質:トルエン
【0064】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を具体的に説明する。
【0065】
<実施例1>
イオン交換水95kgに1235gのNa3PO4・12H2Oを投入し60℃に加温した後、クレアミックス攪拌機(エム・テクニック製)を用いて3,700rpmにて撹拌した。これに716gのCaCl2・2H2Oを5kgのイオン交換水に溶解した水溶液を徐々に添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を得た。
【0066】
一方、
スチレン 12000g
n−ブチルアクリレート 2500g
C.I.ピグメントブルー15:3 1100g
パラフィンワックス(m.p.70℃) 2200g
ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 150g
上記処方を60℃に加温し、均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)440gを溶解し、重合性単量体組成物を調製した。前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入した。
【0067】
重合性単量体組成物を水系媒体中に移送する際の配管部品として、図1に示す配管部品を用い、
1) 処理液移送直前の配管部品の温度:60℃
2) 処理液移送終了から10分後の配管部品の温度:30℃
となるように、熱媒にスチームを、冷媒に15℃の冷却水を用いて配管部品の温度制御を行なった。
【0068】
重合性単量体組成物と水系媒体の混合物を60℃,N2雰囲気下において、クレアミックス攪拌機(エム・テクニック製)を用いて3,700rpmで10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。
【0069】
その後、重合性単量体組成物を重合装置に移送し、液温は60℃で5時間反応させた後、液温を80℃とし3時間反応させた。
【0070】
重合反応終了後、重合液を蒸留装置に移送し、液温は80℃で蒸留操作を5時間行なった。
【0071】
この溶解、造粒、重合、蒸留からなる一連の操作を装置の分解洗浄無しに連続40バッチ行い、最後の40バッチ目の蒸留済懸濁液を冷却し、塩酸を加えCa3(PO42を溶解させ、濾過、乾燥を行ない、重合トナーを得た。得られたトナーの粒径は重量平均径6.8μmでシャープな粒度分布を有していた。また、DSC測定による吸熱ピークトップ温度は70℃であった。また、残存モノマー、副生成物(ベンズアルデヒド)量は、合計で50ppmであった。
【0072】
得られたトナー100質量部に対して、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ0.7質量部を外添した。このトナー7質量部に対して、アクリルコートされたフェライトキャリア93質量部を混合し、現像剤とした。
【0073】
この現像剤及び外添トナーを用いて、キヤノン製フルカラー複写機CLC−500改造機で画出しを行なったところ、臭気は発生せず良好な画像が得られた。また、40バッチ終了後の配管部品は何れも付着が少なく更なる連続運転が可能であった。結果を表1に示す。
【0074】
<実施例2>
重合性単量体組成物を水系媒体中に移送する際の配管部品として、図1に示す配管部品を用い、
3) 処理液移送直前の配管部品の温度:60℃
4) 処理液移送終了から30分後の配管部品の温度:30℃
となるように、熱媒にスチームを、冷媒に15℃の冷却水を用いて配管部品の温度制御を行なった以外は、実施例1と同様に溶解、造粒、重合、蒸留からなる一連の操作を装置の分解洗浄無しに連続バッチ生産を行ない、処理液の移送時間が1バッチ目の約1.5倍となった40バッチで生産を停止した。最後の40バッチ目の蒸留後の操作は再び実施例1と同様に行なったところ、得られたトナーの性能は実施例1と同様で臭気は発生せず良好な画像が得られた。また、40バッチ終了後の配管部品は軽微な付着堆積層が生成し更なる連続運転は可能であるものの、処理液の移送量低下が生じるレベルであった。結果を表1に示す。
【0075】
<実施例3>
重合性単量体組成物を水系媒体中に移送する際の配管部品として、図1に示す配管部品を用い、
5) 処理液移送直前の配管部品の温度:55℃
6) 処理液移送終了から10分後の配管部品の温度:45℃
となるように、熱媒にスチームを、冷媒に25℃の冷却水を用いて配管部品の温度制御を行なった以外は、実施例1と同様に溶解、造粒、重合、蒸留からなる一連の操作を装置の分解洗浄無しに連続バッチ生産を行ない、処理液の移送時間が1バッチ目の約1.5倍となった40バッチで生産を停止した。最後の40バッチ目の蒸留後の操作は再び実施例1と同様に行なったところ、得られたトナーの性能は実施例1と同様で臭気は発生せず良好な画像が得られた。また、40バッチ終了後の配管部品は軽微な付着堆積層が生成し更なる連続運転は可能であるものの、処理液の移送量低下が生じるレベルであった。結果を表1に示す。
【0076】
<実施例4>
重合性単量体組成物を水系媒体中に移送する際の配管部品として、図1に示す配管部品を用い、
7) 処理液移送直前の配管部品の温度:55℃
8) 処理液移送終了から30分後の配管部品の温度:45℃
となるように、熱媒にスチームを、冷媒に25℃の冷却水を用いて配管部品の温度制御を行なった以外は、実施例1と同様に溶解、造粒、重合、蒸留からなる一連の操作を装置の分解洗浄無しに連続バッチ生産を行ない、処理液の移送時間が1バッチ目の約1.5倍となった20バッチで生産を停止した。最後の20バッチ目の蒸留後の操作は再び実施例1と同様に行なったところ、得られたトナーの性能は実施例1と同様で臭気は発生せず良好な画像が得られた。また、20バッチ終了後の配管部品は軽微な付着堆積層が生成し更なる連続運転は可能であるものの、処理液の移送量低下が生じるレベルであった。結果を表1に示す。
【0077】
<実施例5>
重合性単量体組成物を水系媒体中に移送する際の配管部品として、図2に示す配管部品を用い、
1) 処理液移送直前の配管部品の温度:55℃
2) 処理液移送終了から30分後の配管部品の温度:45℃
となるように、熱媒に60℃の温水を、冷媒に20℃の冷風を用いて配管部品の温度制御を行なった以外は、実施例1と同様に溶解、造粒、重合、蒸留からなる一連の操作を装置の分解洗浄無しに連続バッチ生産を行ない、処理液の移送時間が1バッチ目の約1.5倍となった20バッチで生産を停止した。最後の20バッチ目の蒸留後の操作は再び実施例1と同様に行なったところ、得られたトナーの性能は実施例1と同様で臭気は発生せず良好な画像が得られた。また、20バッチ終了後の配管部品は軽微な付着堆積層が生成し更なる連続運転は可能であるものの、処理液の移送量低下が生じるレベルであった。結果を表1に示す。
【0078】
<比較例1>
重合性単量体組成物を水系媒体中に移送する際の配管部品として、図1に示す配管部品を用い、処理液の移送の有無に係わらず配管部品の温度を60℃に固定すべく熱媒に60℃の温水を用いて配管部品の温度を一定にした以外は、実施例1と同様に溶解、造粒、重合、蒸留からなる一連の操作を装置の分解洗浄無しに連続10バッチ行い、最後の10バッチ目の蒸留後の操作は再び実施例1と同様に行なったところ、得られたトナーの粒径は重量平均径8.2μmで粗粒側にブロードな粒度分布を有していた。また、DSC測定による吸熱ピークトップ温度は70℃であった。また、残存モノマー、副生成物(ベンズアルデヒド)量は、合計で50ppmであった。
【0079】
得られたトナー100質量部に対して、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ0.7質量部を外添した。このトナー7質量部に対して、アクリルコートさらたフェライトキャリア93質量部を混合し、現像剤とした。
【0080】
この現像剤及び外添トナーを用いて、キヤノン製フルカラー複写機CLC−500改造機で画出しを行なったところ、臭気は発生しないものの、画出し初期より白い筋やムラを伴なう画像が発生した。また、10バッチ終了後の配管部品は付着堆積物の生成が激しく更なる連続運転は不可能で、分解清掃を行なう必要があった。結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
Figure 0003782704
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、配管部品の付着を抑制し、長時間に渡って、不定形トナーが少なく性能の優れた重合トナーを安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配管部品をジャケットで温度制御する場合の模式図である。
【図2】配管部品を熱媒と冷媒の散布で温度制御する場合の模式図である。
【符号の説明】
1. 処理液
2. 製造装置A
3. 配管部品B
4. ジャケット
5. 温度計
6. 配管部品C
7. 配管部品D
8. 配管部品E
9. 製造装置F
10. 温度制御装置
11. 熱媒散布装置
12. 冷媒散布装置

Claims (11)

  1. 重合法により製造されるトナーの製造方法であって、少なくとも重合性単量体及び着色剤を含有する処理液を移送する工程を有し、処理液移送時には処理液移送工程の配管部品を予め処理液と同等の温度に加熱し、処理液移送後に該配管部品を冷却することを特徴とする重合トナーの製造方法。
  2. 処理液移送終了から30分以内に処理液移送工程の配管部品を冷却することを特徴とする請求項1に記載の重合トナーの製造方法。
  3. 処理液移送時の配管部品の温度をT1(℃)、処理液移送が終了し冷却した後の配管部品の温度をT2(℃)としたとき、(T1−T2)≧10の関係を処理液移送終了から30分以内に満たすように冷却することを特徴とする請求項2に記載の重合トナーの製造方法。
  4. (T1−T2)≧30の関係を処理液移送終了から30分以内に満たすように冷却することを特徴とする請求項3に記載の重合トナーの製造方法。
  5. 処理液移送終了から10分以内に処理液移送工程の配管部品を冷却することを特徴とする請求項1に記載の重合トナーの製造方法。
  6. 処理液移送時の配管部品の温度をT1(℃)、処理液移送が終了し冷却した後の配管部品の温度をT2(℃)としたとき、(T1−T2)≧10の関係を処理液移送終了から10分以内に満たすように冷却することを特徴とする請求項5に記載の重合トナーの製造方法。
  7. (T1−T2)≧30の関係を処理液移送終了から10分以内に満たすように冷却することを特徴とする請求項6に記載の重合トナーの製造方法。
  8. 処理液の温度をT3(℃)とし、
    T2≦(T3−10)≦T1
    の関係にあることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の重合トナーの製造方法。
  9. 配管部品の周囲をジャケット構造とし、該ジャケット内に熱媒及び/又は冷媒を流すことによって該配管部品の温度調節をすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の重合トナーの製造方法。
  10. 処理液がワックスを含有していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の重合トナーの製造方法。
  11. 処理液が重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の重合トナーの製造方法。
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