JP3780505B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や圧電振動子等の電子部品を搭載するための配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子や圧電振動子等の電子部品を搭載するための配線基板は、一般に、略四角板状のセラミックス材料から成り、上面に電子部品搭載部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の電子部品搭載部より絶縁基体内部を介して側面に導出されている複数個の配線層と、前記絶縁基体の上面で、前記電子部品搭載部を取り囲むように形成されている枠状の金属層と、前記絶縁基体の下面外周部に形成されている複数個の接続パッドと、前記絶縁基体の側面に形成され、各配線層と各接続パッドとを電気的に接続する複数個のキャスタレーション導体とにより構成されており、絶縁基体の電子部品搭載部に電子部品を搭載するとともに、電子部品の信号用、接地用等の各電極を各配線層にボンディングワイヤ等の導電性接続部材を介して電気的に接続し、しかる後、絶縁基体上面の枠状金属層に電子部品を覆うようにして鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等から成る金属製の蓋体をロウ材等を介して接合し電子部品を封止することによって電子装置となる。
【0003】
かかる電子装置は、絶縁基体下面の外周部に形成した接続パッドとキャスタレーション導体の一部を外部電気回路基板の配線導体に錫−鉛半田等の半田を介し接続することによって外部電気回路基板に実装され、同時に電子部品の各電極は配線層とキャスタレーション導体と接続パッドとを介して外部電気回路に電気的に接続されることとなる。
【0004】
なお、前記キャスタレーション導体のうち、少なくとも電子部品の接地用の電極が接続されるもの(通常、全接続パッド中約20〜50%)は、一部が絶縁基体上面に形成されている枠状の金属層まで導出されており、枠状金属層を接地できるようになっている。
【0005】
また前記各キャスタレーション導体は絶縁基体の側面に垂直方向に形成されており、枠状金属層と接続されるキャスタレーション導体は絶縁基体の側面で下面部から上面部にかけて形成されている。
【0006】
また前記各接続パッドおよびキャスタレーション導体の表面には、通常、半田との接合強度を高くするために、ニッケル層がめっき用電力の供給を不要とする無電解法によって被着形成されており、かかるニッケル層は無電解めっき液中の還元剤の分解生成物であるホウ素成分やリン成分の共析によりニッケルの結晶成長が阻害されて結晶の平均粒径が20nm未満の小さいものになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近時、各種電子装置は環境、人体に対する悪影響を防止するため従来使用されている錫−鉛半田に代わり、錫−銀−ビスマス系、錫−銀−銅−ビスマス系等、鉛を含有しない、いわゆる鉛フリー半田を用いて外部電気回路基板に接続されるようになってきており、かかる鉛フリー半田は、従来の錫−鉛半田に比べて溶融時に流れやすいため電子装置を外部電気回路基板に実装するとき、半田がキャスタレーション導体を伝って絶縁基体上面の枠状金属層や枠状金属層に取着されている金属製蓋体にまで這い上がり、その結果、絶縁基体の接続パッドと、外部電気回路の配線導体との間に介在する半田の量が極めて少量となり、電子装置を外部回路基板に強固に実装することができないという欠点を有していた。
【0008】
また錫−銀−ビスマス系等の鉛フリー半田は、従来の錫−鉛半田に比べて、ビスマス等の成分が偏析し易いこと、接続パッドやキャスタレーション導体の表面に被着形成されているニッケル層の結晶の平均粒径が20nm未満と小さくビスマスとの反応性が低いこと、配線基板の小型化により接続パッドおよびキャスタレーション導体も小さくなり、半田接合の面積が小さくなってきていること等から、外部電気回路基板の配線導体に電子装置の接続パッドとキャスタレーション導体の一部を錫−銀−ビスマス系等の鉛フリー半田を介して接続した際、鉛フリー半田のビスマス等の成分が偏析して接続が弱いものとなり、その結果、電子装置と外部電気回路基板とに熱が作用し、電子装置の絶縁基体と外部電気回路基板との間に両者の熱膨張係数の相違に起因する熱応力が発生した場合、この熱応力によって鉛フリー半田が接続パッドやキャスタレーション導体より剥離してしまい、電子装置の外部回路基板に対する接続信頼性が低いものとなってしまう欠点も有していた。
【0009】
本発明は、上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、接続パッドを外部電気回路基板の配線導体に鉛フリー半田を介して強固に接合し、それにより外部電気回路基板に強固にかつ高信頼性で実装することが可能な配線基板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上面に電子部品搭載部および該搭載部を取り囲む枠状の金属層を有し、下面の外周部に接続パッドを有する絶縁基体と、前記絶縁基体の側面に形成され、前記接続パッドと枠状の金属層とを接続するキャスタレーション導体とを具備する配線基板であって、前記キャスタレーション導体は接続パッドから導出する第1領域と、枠状の金属層から導出する第2領域とから成り、前記第1領域と第2領域は絶縁基体側面の幅方向に位置がずれているとともに前記絶縁基体内部に形成された内部配線層を介して接続されており、かつ前記接続パッドおよび/または第1領域の表面に、コバルトを5乃至30質量%含有し、結晶の平均粒径が100nm以上のニッケル層と金層が順次、被着されていることを特徴とするものである。
【0011】
また本発明の配線基板は、前記接続パッドおよび/または第1領域の表面に被着したニッケル層の厚さが2μm以上であることを特徴とするものである。
【0012】
また本発明の配線基板は、前記接続パッドおよび/または第1領域の表面に被着した金層の厚さが0.05μm乃至2μmであることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の配線基板によれば、絶縁基体上面に形成されている枠状金属層と絶縁基体下面に形成されている接続パッドとを電気的に接続するキャスタレーション導体を、接続パッドから導出する第1領域と、金属層から導出する第2領域とにより構成するとともに、前記第1領域と第2領域を絶縁基体側面の幅方向に位置をずらせたことから接続パッドと外部電気回路の配線導体とを鉛フリー半田を用いて接続したとしても、鉛フリー半田がキャスタレーション導体を伝って枠状金属層や金属製蓋体にまで這い上がることはなく、その結果、接続パッドと外部電気回路基板の配線導体との間に十分な量の半田を介在させることができ、配線基板(電子装置)を外部電気回路基板に極めて強固に接合することができる。
【0014】
また、本発明の配線基板によれば、接続パッドおよび/またはキャスタレーション導体の第1領域の表面に、結晶の平均粒径を100nm以上とし鉛フリー半田中のビスマス成分との反応性を良くしたニッケル層を、例えば2μm以上の厚さに被着させたことから接続パッドと該接続パッドから導出するキャスタレーション導体の第1領域の表面とを外部電気回路の配線導体に鉛フリー半田を用いて接続した際、鉛フリー半田中のビスマス成分が偏析しようとしても、このビスマス成分はニッケルとの間で金属間化合物を生成しビスマス成分が効果的に吸収されて偏析が有効に防止され、その結果、配線基板の接続パッド及びキャスタレーション導体の第1領域と外部電気回路基板の配線導体とは錫−銀−ビスマス系等の鉛フリー半田を介して強固に接続され、配線基板と外部電気回路基板に熱が作用し、両者間に両者の熱膨張係数の相異に起因する熱応力が発生したとしても該熱応力によって鉛フリー半田が接続パッドやキャスタレーション導体より剥離することはなく、接続パッドを外部電気回路基板の配線導体に強固に、かつ高信頼性で接続することができる。
【0015】
更に本発明の配線基板によれば、ニッケル層表面に金層を被着させたことからニッケル層の酸化腐食を有効に防止することができるとともに接続パッドと外部電気回路の配線導体とを鉛フリー半田を用いて接続する際、鉛フリー半田の流れ性が良くなって接続パッドと外部電気回路の配線導体との鉛フリー半田を介しての接続がより一層良好なものとなる。
【0016】
また更に本発明の配線基板によればニッケル層中にコバルトを5乃至30質量%含有させてあることからニッケル層のニッケルの一部が金層中を拡散して金層表面に露出し、これが酸化されて鉛フリー半田に対し濡れ性が悪いニッケル酸化物や水酸化ニッケルを生成することはほとんどなく、これによって接続パッドと鉛フリー半田との接合が強固となり、接続パッドと外部電気回路の配線導体との鉛フリー半田を介しての接続がより一層確実なものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1(a)乃至(c)は、本発明の配線基板を半導体素子を収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合の一実施例を示し、1は絶縁基体、2は配線層、3は枠状金属層、4は接続パッド、5はキャスタレーション導体である。この絶縁基体1、配線層2、枠状金属層3、接続パッド4及びキャスタレーション導体5により半導体素子6を搭載するための配線基板7が形成される。
【0018】
前記絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、ガラスセラミック焼結体等の電気絶縁材料から成り、その上面に半導体素子6を搭載する搭載部を有し、該搭載部に半導体素子6がガラス、樹脂、ロウ材等の接着材を介して接着固定される。
【0019】
前記絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して泥漿状のセラミックスラリーとなし、次に前記セラミックスラリーを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成形技術によりシート状となして所定形状のセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得る、最後に前記セラミックグリーンシートを複数枚積層するとともに還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0020】
また前記絶縁基体1はその上面の半導体素子6が搭載される搭載部周囲から絶縁基体1の内部を介し側面にかけて複数個の配線層2が形成されており、該配線層2は半導体素子6の信号用、接地用の各電極を接続パッド4に接続するための導電路として作用し、搭載部側の一端には半導体素子6の信号用、接地用等の電極がボンディングワイヤ8を介して電気的に接続される。
【0021】
前記配線層2はタングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉末から成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダーや溶剤を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体1となるセラミックグリーンシートに予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておくことによって絶縁基体1の上面から絶縁基体1の内部を介し側面にかけて被着形成される。
【0022】
また前記絶縁基体1はその上面で、半導体素子6が搭載される搭載部を取り囲むようにして枠状の金属層3が被着されており、該枠状の金属層3は後述する金属製蓋体9を絶縁基体1に取着させる際の下地金属層として作用し、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉末により形成されている。
【0023】
前記枠状金属層3には金属製蓋体9が金−錫等のロウ材を介してロウ付け取着され、これによって絶縁基体1の半導体素子搭載部に搭載されている半導体素子6は大気から気密に封止されることとなる。
【0024】
なお、前記枠状金属層3は前述の配線層2と同様の方法によって絶縁基体1の上面で、半導体素子搭載部を取り囲むように形成される。
【0025】
更に前記絶縁基体1の下面外周部には複数個の接続パッド4が形成されており、該接続パッド4は外部電気回路基板の配線導体に鉛フリー半田を介して接続され、半導体素子6の信号用、接地用の各電極を外部電気回路に電気的に接続する作用をなす。
【0026】
前記接続パッド4は、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉末より成り、前述の配線層2と同様の方法によって絶縁基体1の下面外周部に所定形状に形成される。
【0027】
また更に前記絶縁基体1はその側面に複数個のキャスタレーション導体5(絶縁基体1の側面に断面半円状の凹部を設け、該凹部内に形成されている導体)が被着されており、該キャスタレーション導体5は配線層2と接続パッド4とを電気的に接続する作用をなす。
【0028】
前記キャスタレーション導体5はタングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉末より成り、絶縁基体1となるセラミックグリーンシートの側面に打ち抜き加工法により半円形の凹部を形成するとともに該凹部内にタングステン等の金属粉末に適当な有機バインダーや溶剤を添加混合して得た金属ペーストを予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておくことによって絶縁基体1の側面に所定形状に形成される。
【0029】
前記キャスタレーション導体5はまた半導体素子6の接地用の電極と導通する配線層2に接続されるものについては一部が絶縁基体1上面の枠状金属層3にまで導出されており、枠状金属層3を接地するようになっている。
【0030】
なお、前記配線層2および枠状の金属層3は、その露出する表面に、ニッケル、金等の耐食性やボンディングワイヤ8のボンディング性、ロウ材の濡れ性等が良好な金属から成るめっき層を被着させておくと配線層2や枠状の金属層3等の酸化腐食を有効に防止することができるとともに枠状金属層3への金属製蓋体9の取着等が確実、強固となる。従って、前記配線層2および枠状の金属層3は、その露出する表面に、ニッケル、金等の耐食性やボンディング性、ロウ材の濡れ性等が良好な金属をめっき法により被着させておくことが好ましく、特に、例えば、厚さ1〜10μmのニッケルめっき層、0.05〜3μmの厚さの金めっき層を順次被着させておくことが好ましい。
【0031】
この場合、金めっき層の厚みは、被着する部位や金めっき層の結晶配向等に応じて異なる厚みとしてもよく、例えば、金めっき層のX線回折における結晶配向を極力(111)面に揃えるようにするとともに、ボンディングワイヤ8が接続される領域も含め、全域で約0.3〜1μmとするようにしてもよく、ロウ付け用の領域のみ約0.3μm以下の薄いものとし、錫−金の脆い金属間化合物の生成を抑えてロウ付けの信頼性をより一層高めるようにしてもよい。
【0032】
かくして本発明の配線基板7によれば、絶縁基体1上面の搭載部に半導体素子6を搭載するとともに半導体素子6の信号用、接地用の各電極を配線層2にボンディングワイヤ8を介して接続し、しかる後、絶縁基体1上面の枠状金属層3に鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等からなる金属製蓋体9をロウ材等を介して接合させ、金属製蓋体9で半導体素子6を気密に封止することによって製品としての電子装置(半導体装置)が完成する。
【0033】
かかる半導体装置は絶縁基体1下面外周部の接続パッド4を外部電気回路基板の配線導体に鉛フリー半田を介して接合することによって外部電気回路基板上に実装され、同時に半導体素子6の信号用、接地用の各電極が外部電気回路基板の配線導体に電気的に接続される。
【0034】
本発明の配線基板7においてはキャスタレーション導体5のうち枠状金属層3と接続パッド4とを接続しているキャスタレーション導体5aを図3に示すように接続パッド4から導出する第1領域5bと、枠状の金属層3から導出する第2領域5cとに分け、第1領域5bと第2領域5cとを絶縁基体1側面の幅方向に位置をずらせておくとともに絶縁基体1内部で内部配線層10を介して電気的に接続しておくことが重要である。
【0035】
前記枠状金属層3と接続パッド4とを接続しているキャスタレーション導体5aを接続パッド4から導出する第1領域5bと、枠状金属層3から導出する第2領域5cとに分け、各々を絶縁基体1側面の幅方向に位置をずらせておくと接続パッド4と外部電気回路の配線導体とを鉛フリー半田を用いて接続したとしても、鉛フリー半田がキャスタレーション導体を伝って枠状金属層3や金属製蓋体9にまで這い上がることはなく、その結果、接続パッド4と外部電気回路基板の配線導体との間に十分な量の半田を介在させることができ、配線基板(電子装置)を外部電気回路基板に極めて強固に接合することができる。
【0036】
なお、前記枠状金属層3と接続パッド4とを接続しているキャスタレーション導体5aの第1領域5bと第2領域5cとの分割位置は、使用する半田の種類や、絶縁基体1の厚さ、配線層2の設計上の都合等に応じて適宜決めるようにすればよく、例えば、キャスタレーション導体5aが直径0.3mm〜0.7mmの半円状で、半田として錫−銀−ビスマス系半田を用いる場合であれば、第1領域5bの長さを0.3mm〜1mmの範囲とすればよい。
【0037】
また本発明においては図3に示すごとく、接続パッド4および/またはキャスタレーション導体5のうち接続パッド4から導出する第1領域5bの表面に、コバルトを5乃至30質量%含有し結晶の平均粒径が100nm以上のニッケル層11と金層12を順次被着させておくことが重要である。
【0038】
前記接続パッド4やキャスタレーション導体5の第1領域5bの表面に結晶の平均粒径が100nm以上と大きいニッケル層11を被着形成しておくと該結晶の平均粒径が大きいニッケル層11は接続パッド4と該接続パッド4から導出するキャスタレーション導体5の第1領域5bの表面とを外部電気回路の配線導体に鉛フリー半田を用いて接続する際、鉛フリー半田中のビスマス成分が偏析しようとしても、このビスマス成分はニッケルとの間で金属間化合物を生成しビスマス成分が効果的に吸収されて偏析が有効に防止され、その結果、配線基板7の接続パッド4及びキャスタレーション導体5の第1領域5bと外部電気回路基板の配線導体とは錫−銀−ビスマス系等の鉛フリー半田を介して強固に接続され、配線基板7と外部電気回路基板に熱が作用し、両者間に両者の熱膨張係数の相異に起因する熱応力が発生したとしても該熱応力によって鉛フリー半田が接続パッド4やキャスタレーション導体5の第1領域5bより剥離することはなく、接続パッド4を外部電気回路基板の配線導体に強固に、かつ高信頼性で接続させることが可能となる。
【0039】
なお、前記結晶の平均粒径が100nm以上のニッケル層11は、例えば、ホウ素系還元剤を使用する無電解めっき法で粒径が100nm未満(通常は20nm未満)のニッケル層を接続パッド4およびキャスタレーション導体5の表面に被着させた後、このニッケル層を約800℃で熱処理し結晶を成長させること等によって形成することができる。
【0040】
また前記ニッケル層11は結晶の平均粒径が100nm未満であると鉛フリー半田中のビスマス等の成分の偏析を有効に防止することができず、接続パッド4を外部電気回路基板の配線導体に強固に、かつ高信頼性で接続させることができない。従って、前記ニッケル層11は結晶の平均粒径が100μm以上のものに特定される。特に、ニッケル層11の結晶の平均粒径を200〜4000nm(0.2μm〜4μm)の範囲としておくと、結晶面がより大きくなると同時に適度に粒界が存在して、より一層確実にビスマス成分を吸収することができるとともに前記粒界でニッケル層11の内部応力を緩和して接続パッド4やキャスタレーション導体5に対してニッケル層11をより一層強固に被着させることができる。従って、前記ニッケル層11は、結晶の平均粒径を200nm〜4000nm(0.2〜4μm)の範囲とすることが好ましい。
【0041】
更に前記ニッケル層11は、その厚みを2μm以上としておくと鉛フリー半田中のビスマス等の成分とニッケル層11のニッケルとが良好に金属間化合物を生成して、鉛フリー半田中のビスマス等の成分の偏析を有効に防止することができ、これによって接続パッド4を外部電気回路基板の配線導体に強固に、かつ高信頼性で接続させることができる。従って、前記ニッケル層11はその厚みを2μm以上としておくことが好ましい。
【0042】
また更に本発明においては接続パッド4および/またはキャスタレーション導体5のうち接続パッド4から導出する第1領域5bの表面に被着されているニッケル層11の表面に金層12を例えば0.05μm乃至2μmの厚みに被着させておくことが重要である。
【0043】
前記ニッケル層11の表面に金層12を被着させておくと、ニッケル層11の酸化腐食を有効に防止することができるとともに接続パッド4と外部電気回路の配線導体とを鉛フリー半田を用いて接続する際、鉛フリー半田の流れ性が良くなって接続パッド4と外部電気回路の配線導体との鉛フリー半田を介しての接続がより一層良好なものとなる。
【0044】
前記金層12はその厚みが0.05μm未満ではニッケル層11の被覆が不完全となって酸化腐食を効果的に防止することが困難となると同時に鉛フリー半田の流れ性を良好となすことが困難となる傾向があり、また2μmを超えると鉛フリー半田を構成する錫と反応し脆弱な金属間化合物(金−錫)を多量に形成して接続パッド4と鉛フリー半田との接合強度が弱いものとなるおそれがある。従って、前記金層12はその厚みを0.05μm乃至2μmの範囲とすることが好ましく、0.05μm乃至1μmの範囲がより一層好ましい。
【0045】
前記金層12は、例えば無電解めっき法を採用することによってニッケル層11表面に被着され、具体的には、シアン化金カリウム等の金供給源となる金化合物を主成分とし、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)等の錯化剤、pH調整剤等を添加してなる置換型の無電解金めっき浴や、シアン化金カリウム等の金供給源となる金化合物と水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤とを主成分とし、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)等の錯化剤、pH調整剤等を添加してなる還元型の無電解金めっき浴を準備するとともに該無電解金めっき浴中に配線基板7を所定時間浸漬させることによって行なわれる。
【0046】
また更に本発明においては、接続パッド4および/またはキャスタレーション導体5のうち接続パッド4から導出する第1領域5bの表面に順次被着されているニッケル層11および金層12のうちニッケル層11中にコバルトを5乃至30質量%含有させておくことが重要である。
【0047】
前記ニッケル層11中にコバルトを5乃至30質量%含有させておくと、ニッケル層11のニッケルの一部が金層12中を拡散していくのをコバルトが抑止し、その結果、金層12表面に鉛フリー半田に対し濡れ性が悪い酸化ニッケルや水酸化ニッケル等が形成されることはほとんどなく、これによって接続パッド4と鉛フリー半田との接合が強固となり、接続パッド4と外部電気回路の配線導体との鉛フリー半田を介しての接続がより一層確実なものとなる。
【0048】
前記ニッケル層11中に含有されるコバルトはその含有量が5質量%未満ではニッケル層11のニッケルの一部が金層12へ拡散するのを有効に防止することができず、また30質量%を超えるとニッケル層11の耐食性が劣化し接続パッド4等の表面にニッケル層11を介して鉛フリー半田を強固に被着させておくことができなくなってしまう。従って、前記ニッケル層11中に含有されるコバルトの含有量は5乃至30質量%の範囲に特定される。前記ニッケル層11中にコバルトを5乃至30質量%含有させる方法としては、例えば、上述のホウ素系還元剤を使用する無電解法でニッケル層11を被着させる際、ニッケルめっき浴中に硫酸コバルトや塩化コバルト等のコバルト化合物を添加する等の方法を用いることができる。この場合、ニッケル層11中のコバルト含有量はめっき浴中のコバルト含有量に比例して増減するため、使用する還元剤の種類や濃度、錯化剤・安定剤等の添加剤、めっき浴の温度、pH等の条件に応じて適宜めっき浴中のコバルト含有量を調整することにより、ニッケル層11のコバルト含有量を所定の範囲に制御する。
【0049】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例では本発明の配線基板を半導体素子を収容する半導体素子収納用パッケージに適用したが、混成集積回路基板等の他の用途に適用してもよい。
【0050】
また上述の実施例においてキャスタレーション導体5の接続パッド4から導出する第1領域5bに、図4に示すように、その内側に突出する突出部13を形成しておけば接続パッド4を外部電気回路基板の配線導体に半田を介して接合するとき、前記突出部13が半田の中に食い込むようにして接合されて接合強度がより一層強固となる。従って、前記キャスタレーション導体5の接続パッド4から導出する第1領域5bは、図4に示すように、その内側に突出する突出部13を形成しておくことが好ましい。
【0051】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、絶縁基体上面に形成されている枠状金属層と絶縁基体下面に形成されている接続パッドとを電気的に接続するキャスタレーション導体を、接続パッドから導出する第1領域と、金属層から導出する第2領域とにより構成するとともに、前記第1領域と第2領域を絶縁基体側面の幅方向に位置をずらせたことから接続パッドと外部電気回路の配線導体とを鉛フリー半田を用いて接合したとしても、鉛フリー半田がキャスタレーション導体を伝って枠状金属層や金属製蓋体にまで這い上がることはなく、その結果、接続パッドと外部電気回路基板の配線導体との間に十分な量の半田を介在させることができ、配線基板(電子装置)を外部電気回路基板に極めて強固に接合することができる。
【0052】
また、本発明の配線基板によれば、接続パッドおよび/またはキャスタレーション導体の第1領域の表面に、結晶の平均粒径を100nm以上とし鉛フリー半田中のビスマス成分との反応性を良くしたニッケル層を、例えば2μm以上の厚さに被着させたことから接続パッドと該接続パッドから導出するキャスタレーション導体の第1領域の表面とを外部電気回路の配線導体に鉛フリー半田を用いて接続した際、鉛フリー半田中のビスマス成分が偏析しようとしても、このビスマス成分はニッケルとの間で金属間化合物を生成しビスマス成分が効果的に吸収されて偏析が有効に防止され、その結果、配線基板の接続パッド及びキャスタレーション導体の第1領域と外部電気回路基板の配線導体とは錫−銀−ビスマス系等の鉛フリー半田を介して強固に接続され、配線基板と外部電気回路基板に熱が作用し、両者間に両者の熱膨張係数の相異に起因する熱応力が発生したとしても該熱応力によって鉛フリー半田が接続パッドやキャスタレーション導体より剥離することはなく、接続パッドを外部電気回路基板の配線導体に強固に、かつ高信頼性で接続することができる。
【0053】
更に本発明の配線基板によれば、ニッケル層表面に金層を被着させたことからニッケル層の酸化腐食を有効に防止することができるとともに接続パッドと外部電気回路の配線導体とを鉛フリー半田を用いて接続する際、鉛フリー半田の流れ性が良くなって接続パッドと外部電気回路の配線導体との鉛フリー半田を介しての接続がより一層良好なものとなる。
【0054】
また更に本発明の配線基板によればニッケル層中にコバルトを5乃至30質量%含有させてあることからニッケル層のニッケルの一部が金層中を拡散して金層表面に露出し、これが酸化されて鉛フリー半田に対し濡れ性が悪いニッケル酸化物や水酸化ニッケルを生成することはほとんどなく、これによって接続パッドと鉛フリー半田との接合が強固となり、接続パッドと外部電気回路の配線導体との鉛フリー半田を介しての接続がより一層確実なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)(c)は本発明の配線基板の一実施例を示す側面図、平面図、底面図である。
【図2】本発明の配線基板の要部拡大斜視図である。
【図3】本発明の配線基板の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の配線基板の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・絶縁基体
2・・・・・配線層
3・・・・・枠状の金属層
4・・・・・接続パッド
5・・・・・キャスタレーション導体
5a・・・・接続パッドと枠状金属層とを接続しているキャスタレーション導体
5b・・・・第1領域
5c・・・・第2領域
6・・・・・半導体素子
7・・・・・配線基板
8・・・・・ボンディングワイヤ
9・・・・・蓋体
10・・・・内部配線層
11・・・・ニッケル層
12・・・・金層
13・・・・突出部

Claims (3)

  1. 上面に電子部品搭載部および該搭載部を取り囲む枠状の金属層を有し、下面の外周部に接続パッドを有する絶縁基体と、前記絶縁基体の側面に形成され、前記接続パッドと枠状の金属層とを接続するキャスタレーション導体とを具備する配線基板であって、前記キャスタレーション導体は接続パッドから導出する第1領域と、枠状の金属層から導出する第2領域とから成り、前記第1領域と第2領域は絶縁基体側面の幅方向に位置がずれているとともに前記絶縁基体内部に形成された内部配線層を介して接続されており、かつ前記接続パッドおよび/または第1領域の表面に、コバルトを5乃至30質量%含有し、結晶の平均粒径が100nm以上のニッケル層と、金層が順次被着されていることを特徴とする配線基板。
  2. 前記接続パッドおよび/または第1領域の表面に被着したニッケル層の厚さが2μm以上であることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 前記接続パッドおよび/または第1領域の表面に被着した金層の厚さが0.05μm乃至2μmであることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
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