JP3780311B2 - 搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のローラにより構成される搬送装置に関するものであり、当該搬送装置の動作を制御するコントローラに特徴を有する搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図12に示すように複数のローラを備えた搬送装置が一般的に使用されている。搬送装置100は、平行に配置されたフレーム101,101の間に複数のローラ102,103を平行に配置したローラコンベアである。ローラ102は支軸に対して回転自在なフリーローラである。また、ローラ103は、内部にモータおよび減速機を内蔵したモータ内蔵ローラであり、前記モータの回転動力によりローラ103自身が回転駆動するものである。
【0003】
搬送装置100には、フレーム101に沿って複数のセンサ105が取り付けられている。センサ105には光電式のセンサ等が採用されており、搬送装置100に搭載されている物品を検出するものである。
【0004】
搬送装置100は、モータを内蔵したローラ103(以下、モータ内蔵ローラと称す)の駆動を制御するコントローラ106を具備している。コントローラ106は、図示しないプログラマブルコントローラ等の上位制御システムに接続されている。当該上位制御システムは、センサ105の検知信号に基づいて搬送装置100に搭載されている物品の有無を検知し、モータ内蔵ローラ103を回転駆動させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、搬送装置100は、物品を搬送するローラ102およびモータ内蔵ローラ103に加えて、搬送装置100に搭載されている物品を検出するセンサ105をフレーム101に複数取り付けなければならない。物品を精度良く所定の位置に搬送するためには、フレーム101に多数のセンサ105を設ける必要がある。搬送装置100は、ローラ102およびモータ内蔵ローラ103の他に、センサ105やセンサ105をコントローラ106に接続するケーブル等の構成部材等を別途用意する必要があり、部品点数が多く構成が複雑となっている。そのため、搬送装置100は、組み立て作業が煩雑であり、製造コストが高く付くという問題がある。
【0006】
そこで上記した問題を解決すべく、本発明は、センサ等を用いることなく搭載されている物品を検知可能な搬送装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、物品を搬送する複数のローラと、前記ローラを駆動・停止させるモータと、当該モータの動作を制御するコントローラとを備えた搬送装置において、前記コントローラは、搭載されている物品の検知動作を行う物品検知手段と、モータの停止時に断続的または周期的にモータに微小電流を通電させる通電手段とを備えており、当該物品検知手段は、モータに流れる電流に基づく情報が入力される入力部および、当該入力部に入力されたモータに流れる電流に基づく情報と、無荷重の際にモータに流れると想定される電流に基づく情報との差異に基づいて搭載されている物品の有無を検知する検知部を備えていることを特徴とする搬送装置である。
【0008】
本発明の搬送装置は、入力部に入力されたモータに流れる電流に関する情報に基づき、検知部において搭載されている物品の有無を検知するものである。そのため、本発明の搬送装置は、従来の搬送装置のように物品を検出するセンサを別途設けなくても物品の有無を検知し、所望の位置に精度良く搬送することができる。
【0009】
上記した構成によれば、通電手段により断続的または周期的にモータに微小電流を通電させることにより、モータの停止時であっても確実に搭載されている物品の有無を検知することができる。
【0010】
また、本発明の搬送装置は、センサおよびセンサの付属品の分だけ部品点数が少ないため、装置全体の構成がシンプルである。そのため、上記した構成によれば搬送装置の組み立てやメンテナンスが容易であり、製造コストを低減することができる。
【0011】
なお、本発明において「電流に基づく情報」とは、モータに流れる電流値や、当該電流値の変化量、電流の流れ方向等、モータを流れる電流に関するあらゆる情報を含む概念であり、以下に記す発明においても同様の内容を意味するものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、物品を搬送する複数のローラと、前記ローラを駆動・停止させるモータと、当該モータの動作を制御するコントローラとを備えた搬送装置において、前記コントローラは、搭載されている物品の検知動作を行う物品検知手段を備えており、当該物品検知手段は、モータに流れる電流に基づく情報が入力される入力部および、当該入力部に入力されたモータに流れる電流に基づく情報と、無荷重の際にモータに流れると想定される電流に基づく情報との差異に基づいて搭載されている物品の有無を検知する検知部を備えており、物品が搭載された状態で前記モータが停止状態となる場合、前記検知部は、モータが停止状態となる直前に検知した物品の有無に関する情報を、次の検知動作が行われるまで保持することを特徴とする搬送装置である。
【0013】
かかる構成によれば、モータに流れる電流に関する情報を入力部に入力することにより、搭載されている物品の有無を精度良く検知することができ、従来の搬送装置のように物品を検出するセンサを別途設ける必要がない。そのため、本発明の搬送装置は、装置全体の構成がシンプルであり、搬送装置の組み立てやメンテナンスを容易に行うことができる。
【0014】
また、本発明の搬送装置において、前記検知部は、モータが停止状態となる直前に検知した物品の有無に関する情報を、次の検知動作が行われるまで保持することができる。そのため、本発明の搬送装置は、物品の搬送上の都合によって物品を搭載したままの状態でモータを停止せざるを得ない場合であっても、載荷状況を正確に検知することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、コントローラが、モータの停止時に断続的または周期的にモータに微小電流を通電させる通電手段を具備していることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置である。
【0016】
かかる構成によれば、通電手段により断続的または周期的にモータに微小電流を通電させることにより、モータの停止時であっても確実に搭載されている物品の有無を検知することができる。
【0017】
本発明の搬送装置は、従来の搬送装置のように物品を検出するセンサを別途設ける必要が無く、搬送装置全体をシンプルな構成とすることができる。そのため、本発明の搬送装置は、製造工程やメンテナンスを簡素化することができ、製造コストを抑制することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、コントローラが、入力部に入力されたモータに流れる電流に基づく情報を増幅する増幅手段を具備していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置である。
【0019】
本発明の搬送装置において、モータに流れる電流に基づく情報は、増幅手段において増幅される。よって、上記した構成によれば物品が搭載されている場合と物品が搭載されていない場合との電流に基づく情報の差異を明確にすることができる。そのため、本発明の搬送装置は、検知部における検知精度が高く、搬送装置に搭載されている物品の有無を確実に検知することができる。
【0020】
また、請求項5に記載の発明は、コントローラが、搬送装置に物品が搭載されていることを検知することを条件としてローラを回転させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の搬送装置である。
【0021】
かかる構成によれば、搬送装置への物品の搭載状況に応じてローラを回転駆動させることができ、物品の搬送をスムーズに行える。
【0022】
請求項6に記載の搬送装置は、物品を搬送する複数のローラと、前記ローラを駆動・停止させるモータと、当該モータの動作を制御するコントローラとを備えた搬送ゾーンが複数配列されたものであり、コントローラは、各搬送ゾーン毎に設けられており、隣接する搬送ゾーンに搭載されている物品の有無に関する検知信号が入力されるものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送装置である。
【0023】
本発明の搬送装置は、コントローラが各搬送ゾーン毎に設けられているため、搭載されている物品が搬送ゾーンの大きさよりも小さい場合であっても、搬送ゾーン毎に物品の搭載状況を検知して各搬送ゾーンのローラをそれぞれ独立的に駆動・停止を行うことができるため、物品の搬送位置を精度良く調整すると共に、搬送されている物品同士の衝突を回避できる。
【0024】
また、コントローラには隣接する搬送ゾーンに搭載されている物品の有無に関する検知信号が入力されるため、搭載されている物品が複数の搬送ゾーンに跨るものであっても、隣り合う搬送ゾーンのローラの駆動・停止を同期させるなどしてスムーズに物品を搬送することができる。
【0025】
本発明の搬送装置は、上記したように搬送ゾーン毎にコントローラを設けた構成であり、当該コントローラには隣接する搬送ゾーンに搭載されている物品の有無に関する検知信号が入力されるものである。そのため、本発明の搬送装置は、従来の搬送装置のようにプログラマブルコントローラ等の上位制御装置を設けない構成とすることも可能である。そのため、かかる構成によれば、搬送装置の構成を従来に比べて簡略化すると共に、搬送モジュールのレイアウトを必要に応じて変更することが可能である。
【0026】
請求項7に記載の発明は、コントローラが、隣接する搬送ゾーンに搭載されている物品の有無に関する検知信号が入力される隣接ゾーン物品認識部と、当該隣接ゾーン物品認識部の検知信号に基づきモータを駆動させる物品認識動作指示部とを具備しており、上流側の搬送ゾーンに物品が搭載されている場合には、下流側の搬送ゾーンが備えるコントローラの物品認識動作部から上流側の搬送ゾーンが備えるコントローラの物品認識動作部に物品搬送指示信号が送信され、上流側の搬送ゾーンが備えるコントローラの物品認識指示部は前記上流側の搬送ゾーンのローラを駆動させることを特徴とする請求項6に記載の搬送装置である。
【0027】
本発明の搬送装置は、下流側の搬送ゾーンにおける物品の搭載状況を検知しつつ、上流側の搬送ゾーンに搭載されている物品の搬送を行うものである。そのため、上記した構成によれば、下流側の搬送ゾーンにおける物品の搭載状況に応じて、上流側の搬送ゾーンのローラを回転駆動することができるため、物品の搬送位置を精度良く調整すると共に、搬送されている物品同士の衝突を回避できる。
【0028】
上記請求項1乃至7のいずれかに記載の搬送装置において、少なくとも1つのローラは、固定軸に対して回転自在に支持されたローラ本体内にモータが内蔵され、当該モータの回転動力がローラ本体に伝達されることでローラ本体が固定軸に対して回転駆動するモータ内蔵ローラであることを特徴とするものであってもよい。(請求項8)
【0029】
【発明の実施の形態】
続いて、本発明の一実施形態である搬送装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である搬送装置を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す搬送装置を構成する搬送モジュールを示す斜視図である。図3は、図2に示す搬送モジュールに採用されているモータ内蔵ローラの断面図である。図4は、図2に示す搬送モジュールが具備するコントローラの制御ブロック回路図である。また、図5は、図4に示すコントローラの一部を示す電気回路図である。図6は、図4に示すコントローラにより搬送モジュールに搭載されている物品の有無を検知する際の検知動作を示すフローチャート図である。また、図7〜図10は、物品の検知動作に伴い発信される信号を示すタイムチャート図である。図11は、図1に示す搬送装置による物品の搬送状態を示す模式図である。
【0030】
搬送装置1は、図1に示すように物品の搬送方向に9基の搬送モジュール2(搬送モジュール2a〜2i)を接続したものであり、各搬送モジュール2毎に9つの搬送ゾーンa〜iに分割されている。搬送モジュール2は、平行に配置されたフレーム3,3の間に4本のローラ5および1本のモータ内蔵ローラ6を平行に取り付けたものである。モータ内蔵ローラ6は、搬送モジュール2による物品の搬送方向の略中央部に固定されており、その両側にローラ5が2本ずつモータ内蔵ローラ6に対して平行となるように固定されている。
【0031】
ローラ5は、ローラ本体7の両端からローラ本体7の内外を連通する固定軸13,15が突出したものである。ローラ本体7は、両端が開口した金属製の筒体であり、両端に閉塞部材8,10が一体的に取り付けられ閉塞されている。閉塞部材8には、閉塞部材8の全周にわたって凹部11,12が設けられており、これによりプーリが形成されている。また、ローラ本体7の両端からは、固定軸13,15が突出している。ローラ本体7は、固定軸13,15に対して回転自在に固定されている。
【0032】
モータ内蔵ローラ6は、図2および図3に示すように、上記したローラ5に採用されている両端が開口した金属製のローラ本体7と、その両端を閉塞する閉塞部材8,10を具備している。また、モータ内蔵ローラ6は、ローラ本体7の内部にモータ16と減速機17とを内蔵している。ローラ本体7の両端からは固定軸18,20が突出している。固定軸18は、ローラ本体7の内外を連通するものである。固定軸18は、閉塞部材8に軸受け21を介して回転自在に取り付けられている。固定軸18は、軸方向に貫通した貫通孔(図示せず)を有し、ローラ本体7の内外を連通している。モータ16への電源の供給、並びに、モータ16や後述する位置検出子25との電気信号の送受信を行うケーブル19は、固定軸18の貫通孔を通じてローラ本体7の外部に取り出されている。固定軸20は、棒状の部材であり、閉塞部材10に対して軸受け22によって回転自在に取り付けられている。
【0033】
搬送モジュール2は、上記したようにモータ内蔵ローラ6の両脇にローラ5を2本ずつ平行に配したものであり、隣接するローラ5,モータ内蔵ローラ6間には連動ベルト14が懸架されている。連動ベルト14は、閉塞部材8の凹部11,12により形成されるプーリに係合しており、中心に配置されたモータ内蔵ローラ6の回転動力は、連動ベルト14を介して両脇のローラ5に伝達される。そのため、ローラ5は、モータ内蔵ローラ6の回転駆動に連動して、同一方向に回転する。なお、本実施形態において、搬送モジュール2は、ローラ5とモータ内蔵ローラ6とにわたって連動ベルト14を懸架した構成を有するが、本発明はこれに限定されるものではなく、連動ベルト14を懸架しない構成とすることも可能である。
【0034】
モータ16は、電磁石からなる複数の固定子(図示せず)と、磁極を有する回転子(図示せず)と、位置検出子25とを備えた3相4極ブラシレスモータである。モータ16の中心軸30の一端側は、軸受け26を介して固定軸18に回転自在に支持されている。また、回転子の他端側は、回転子の回転動力を減速してローラ本体7に伝達する減速機17に軸受け27を介して固定されている。位置検出子25は、前記回転子の近傍に配置され、回転子の磁極の周方向の位置を検知し、磁極検知信号を発信するものである。
【0035】
位置検出子25は、ホール素子とパワースイッチング回路の全部あるいは一部を一体化したホールIC28を3つ備えている。さらに具体的には、ホールIC28は、磁界の大きさを検知するホール素子と、該ホール素子により検出された微小信号を増幅する増幅器と、増幅器において増幅された信号を方形波に成型するシュミットトリガ回路と、安定化電源回路と、温度補償回路とを備えている。なお、本実施形態においては、位置検出子25は、ホールIC28を3つ備えたものであるが、ホールIC28はいくつ設けられてもよい。また、位置検出子25は、ホールIC28により磁極を検知する磁気式のものに限定されるものではなく、これに限らず発光ダイオードとフォトセンサを用いたフォト・インタラプタ式のものや磁気飽和素子を用いたインダクタンス式のものなど、いかなる方式の磁極位置検知手段を採用しても良い。
【0036】
減速機17は遊星歯車列からなる減速機であり、モータ16の回転動力を所定の減速比で減速するものである。モータ16の中心軸30は、連結部材31を介して閉塞部材10に連結されている。よって、モータ16の回転動力は、減速機17において減速され、連結部材31を介して閉塞部材10に伝播される。閉塞部材10は、ピン32によってローラ本体7と一体化されているため、ローラ本体7は、閉塞部材10に伝播された回転動力により回転駆動する。
【0037】
モータ16への電力の供給およびモータ16やホールIC28との電気信号の送受信を行うケーブル19は、フレーム3に固定されているコントローラ40に接続されている。コントローラ40は、例えば、CMOS ICや微分回路、積分回路などを用いたデジタル回路により構成することができ、マイコン制御を行うものとすることもできる。
【0038】
コントローラ40は、各搬送モジュール2a〜2i毎に設置され、それぞれの駆動源であるモータ内蔵ローラ6のケーブル19に接続されている。また、隣接する搬送モジュール2のコントローラ40(以下、必要に応じてコントローラ40a〜40iと称す)同士は、コミュニケーションケーブル41によって相互に接続されている。
【0039】
コントローラ40は、搬送モジュール2毎に独立的にモータ内蔵ローラ6を駆動・停止するものである。本実施形態の搬送装置1は、コントローラ40が搬送モジュール2に搭載されているか否かを検知する搭載物品検知部45を具備している点が、従来の搬送装置と大きく異なる。以下、本実施形態の搬送装置1に特有の構成である搭載物品検知部45の構成および機能を中心に、コントローラ40について説明する。
【0040】
コントローラ40は、上記した搭載物品検知部45と、モータ16を駆動させるモータ駆動部46と、搬送制御部47とを具備している。搭載物品検知部45は、搬送モジュール2上に搭載されている物品の有無を検出するものであり、図4に示すように入力部48と、検出通電部49(通電手段)と、増幅部50(増幅手段)と、検知部51とを具備している。
【0041】
図5は、搭載物品検知部45の主要部分を示す回路図である。入力部48は、図5に示すようにモータ16に接続された抵抗53を具備しており、モータ16に流れる電流iに基づく検知電圧Vobs.を取り出す部分である。入力部48において取り出された検知電圧Vobs.は、増幅部50に入力される。
【0042】
増幅部50は、増幅回路50a,50bにより構成されている。増幅回路50a,50bは、共にオペアンプ56(演算増幅器)と、フィードバック抵抗57,58とを備えた非反転増幅回路によって構成されている。増幅回路50a,50bは、フィードバック抵抗57とフィードバック抵抗58との比率に応じて所定の増幅率で入力部において取り出された検知電圧Vobs.を増幅し、増幅電圧Vamp.とする。さらに詳細には、増幅回路50aは、オペアンプ56の増幅率が100倍程度の低倍率に設定されており、モータ内蔵ローラ6が回転中であるなどしてモータ16に大きな電流が流れる場合に選択される回路である。また、増幅回路50bは、オペアンプ56の増幅率は400倍程度の高倍率に設定されており、モータ内蔵ローラ6が停止中であるなどしてモータ16に微弱な電流しか流れない場合に選択される回路である。
【0043】
増幅部50において所定の倍率に増幅された増幅電圧Vamp.は、検知部51に入力される。検知部51は、図4に示すように比較部54と記憶部55と、ノイズ除去部52とを具備している。比較部54は、図5に示すように比較回路54a,54bにより構成されている。比較回路54a,54bは、共にコンパレータ60を具備しており、入力側にある非反転入力端子61(プラス端子)には、それぞれ増幅回路50a,50bのオペアンプ56の出力側の端子が接続されている。また、コンパレータ60の入力側にある反転入力端子62(マイナス端子)には、可変抵抗63が接続されている。可変抵抗63は、一端が接地されており、電圧Vccが印加されている。コンパレータ60の反転入力端子62に供給される電圧は、可変抵抗63を調整することにより所定の基準電圧Vs に調整されている。
【0044】
比較部54は、モータ16を流れる電流iに基づく検知電圧Vobs.を増幅した増幅電圧Vamp.と、可変抵抗63を調整することによって設定された基準電圧Vs とをコンパレータ60によって比較する。コンパレータ60における比較の結果、増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs よりも大きいと判断された場合、自ゾーンの搬送モジュール2(以下、搬送モジュール2Sと称す)に搭載されている物品によりモータ16に負荷が作用している。増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs よりも大きい場合、比較部54にはHighレベルの比較処理信号が発生する。また逆に、増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs 以下である場合、比較部54は、モータ16に殆ど負荷が作用しておらず、自ゾーンの搬送モジュール2Sには物品が搭載されてない。増幅電圧Vamp.が基準電流Vs 以下である場合、比較部54にはLowレベルの比較処理信号が発生する。
【0045】
比較部54には、図4に示すようにノイズ除去部52において発生するマスク信号が入力される。マスク信号は、比較部54の起動により比較処理信号に含まれるノイズ信号を除去するものである。比較部54は、ノイズ信号を除去した比較処理信号がHighレベルである場合、記憶部55に向けて保持パルス信号を発信する。また、ノイズ信号を除去した比較処理信号がLowレベルである場合、記憶部55に向けて保持解除パルス信号を発信する。
【0046】
記憶部55は、比較部54から保持パルス信号を受信すると、Highレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信する。また、記憶部55は、比較部54から保持解除パルス信号を受信すると、Lowレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信する。
【0047】
検出通電部49は、搬送モジュール2の停止中、即ち検知部51および搬送制御部47から発信されているモータ駆動信号がLowレベルであって、モータ16が停止している間に、モータ駆動部46に所定の時間間隔でHighレベルのモータ駆動信号を発信する。モータ駆動部46は、検出通電部49からHighレベルのモータ駆動信号を受信すると、モータ16に微小電流id を通電する。
【0048】
搬送制御部47は、隣接ゾーン物品認識部65と、物品動作認識指示部66とモード設定手段67とを具備している。隣接ゾーン物品認識部65は、検知部51から送信された物品検知信号を受信し、隣接する搬送モジュール2に設置されているコントローラ40に向けて自ゾーンの搬送モジュール2Sに搭載されている物品の有無に関する載荷状況信号S−SNSを発信する。載荷状況信号S−SNSは、自ゾーンの搬送モジュール2Sに搭載されている物品の有無に関する信号であり、物品が搭載されている場合にはHighレベルの信号が発信され、物品が搭載されていない場合にはLowレベルの信号が発信される。
【0049】
隣接ゾーン物品認識部65は、自ゾーンの載荷状況信号S−SNSの送信を行うと共に、上流側および下流側に隣接する搬送モジュール2(以下、それぞれを搬送モジュール2U,2Dと称す)に設けられたコントローラ40(以下、それぞれをコントローラ40U,40Dと称す)から、それぞれの搬送モジュール2U,2Dに搭載されている物品の有無に関する載荷状況信号を受信する。即ち、自ゾーンの搬送モジュール2Sが備えるコントローラ40Sは、上流側に隣接する搬送モジュール2Uに搭載されている物品の有無を示す載荷状況信号U−SNSと、下流側に隣接する搬送モジュール2Dに搭載されている物品の有無を示す載荷状況信号D−SNSとを受信する。
【0050】
物品動作認識指示部66は、上流側の搬送モジュール2Uに物品が搭載されており、自ゾーンの搬送モジュール2Sに物品が搭載されていない場合に、搬送モジュール2Uの物品動作認識指示部66に対して物品搬送指令信号を送信する。また、物品動作認識指示部66は、下流側の搬送モジュール2Dの物品動作認識指示部66から物品搬送指令信号を受信すると、後述するモータ駆動部46にモータ駆動信号を発信する。即ち、物品動作認識指示部66は、物品搬送指令信号の送受信およびモータ駆動信号の送信を行う部分である。
【0051】
モード設定手段67は、搬送装置1による物品の搬送形態に応じて搬送制御部47において参照する信号を選択的に設定するものである。即ち、モード設定手段67は、物品の搬送形態に応じて一斉搬送モード、分離搬送モードおよび搬送禁止モードに切り替え設定可能であり、設定に応じて搬送制御部47において参照する信号が選択される構成である。
【0052】
ここで、一斉搬送モードとは、搬送装置1に搭載されている複数の物品を、物品同士の間隔を変化させずに搬送する搬送形態を指し、搬送装置1に搭載された物品は、初期状態を維持したまま下流側へ向けて一斉に搬送される。また、分離搬送モードとは、物品の存在する制御ゾーン同士の間に被搬送物の存在しない制御ゾーンを所定数だけ形成させながら被搬送物を切り離した状態で下流側へ向けて搬送させる搬送形態を指している。また、搬送禁止モードとは、上流側から搬送されてきた物品を停止させる搬送形態を指している。
【0053】
さらに詳細には、モード設定手段67において一斉搬送モードが選択されており、以下に示す3条件のいずれかを満たす場合、物品動作認識指示部66は、モータ駆動部46にHighレベルのモータ駆動信号を発信する。
(1) 下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6が駆動状態であり、自ゾーンあるいは上流側の搬送モジュール2S,2Uの少なくともいずれかに物品が搭載されている場合。
(2) 下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6が停止状態であり、下流側の搬送モジュール2Dおよび上流側の搬送モジュール2Uに物品が搭載されており、搬送モジュール2Sに物品が搭載されていない場合。
(3) 下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6が停止状態であり、下流側の搬送モジュール2Dに物品が搭載されておらず、自ゾーンあるいは上流側の搬送モジュール2S,2Uの少なくともいずれかに物品が搭載されている場合。
【0054】
また、モード設定手段67において分離搬送モードが選択されており、以下の2条件のいずれかを満たす場合、物品動作認識指示部66は、モータ駆動部46にHighレベルのモータ駆動信号を発信する。
(1) 下流側ゾーンの搬送モジュール2Dに物品が搭載されており、自ゾーンの搬送モジュール2Sに物品が搭載されておらず、上流側の搬送モジュール2Uに物品が搭載されている場合。
(2) 下流側ゾーンの搬送モジュール2Dに物品が搭載されておらず、自ゾーンの搬送モジュール2Sまたは上流側の搬送モジュール2Uのいずれか一方に物品が搭載されている場合。
【0055】
モータ駆動部46は、検出通電部49、検知部51および物品動作認識指示部66から発信されるモータ駆動信号に基づき、所定の回転速度で所定時間だけモータ16を回転駆動させる部分である。本実施形態において、モータ16の回転時間は、物品を自ゾーンの搬送モジュール2Sの略中央から下流側の搬送モジュール2Dの略中央まで搬送するのに必要な時間に設定されている。
【0056】
コントローラ40は、上記した搭載物品検知部45、モータ駆動部46、搬送制御部47に加えて遅延タイマ68を備えている。遅延タイマ68は、搭載物品検知部45および搬送制御部47の作動開始のタイミングを遅延させるものであり、これにより搬送装置1の動作を調整している。
【0057】
上記した搭載物品検知部45は、大別して2つの検知形態を有する。即ち、搭載物品検知部45は、搬送モジュール2における搬送形態に応じて搬送検知モードと非搬送検知モードとを切り替えて載置されている物品の有無を検知する。
【0058】
ここで、搬送検知モードとは、搬送モジュール2が搬送状態、即ち搬送制御部47の物品動作認識指示部66から発信されているモータ駆動信号がHighレベルである場合における検知形態を指している。また逆に、非搬送検知モードとは、搬送モジュール2が非搬送状態であり、物品動作認識指示部66からLowレベルのモータ駆動信号が発信されている場合における検知形態である。
【0059】
以下、図6に示すフローチャート図を参照しながら搭載物品検知部45における物品の検知動作について詳細に説明する。
図6に示すフローチャートは、搬送装置1の主電源(図示せず)の投入以降における搭載物品検知部45の動作を示すものであり、上記した搬送検知モードと非搬送検知モードとにより構成されている。さらに詳細には、図6において、ステップ5aからステップ8aに至る制御フローは、上記した搬送検知モードに相当する。また同様に、ステップ2からステップ4およびステップ5bを経由し、ステップ7bに至る制御フローは、上記した非搬送検知モードに相当する。搭載物品検知部45は、図6に示すフローチャートに則って物品の検知動作を行うものであり、搬送モジュール2の駆動状態、即ちモータ内蔵ローラ6に内蔵されているモータ16の駆動状態に応じ、適宜搬送検知モードと非搬送検知モードとが切り替わる。
【0060】
以下、図6に示すフローチャートに沿って搭載物品検知部45による検知動作について説明する。
搬送装置1の主電源が投入されると、ステップ1において遅延タイマ68が作動し、搬送制御部47の起動が500msecだけ遅延される。即ち、搬送装置1の主電源が投入されるのと同時に、初期状態において搬送モジュール2上に搭載されている物品の有無を検知すべく、搭載物品検知部45が起動し、搬送制御部47の起動が遅延される。ステップ1において遅延タイマ68が起動すると、搭載物品検知部45が起動し、非搬送検知モードに入る。即ち、遅延タイマ68が作動すると、ステップ2において搭載物品検知部45が起動し、検出通電部49からモータ駆動部46にモータ駆動信号が発信される。モータ駆動部46は、モータ内蔵ローラ6のモータ16に微小電流id を流す。モータ16に微小電流id が流されると、搭載物品検知部45の入力部48にはモータ16を経た電流iが入力される。
【0061】
入力部48に入力された電流iは微小な電流であるため、入力部において取り出される検知電圧Vobs.は、増幅部50の増幅回路50bにより400倍に増幅され増幅電圧Vamp.となる。ステップ2において検知部51の比較部54は、増幅部50において増幅された増幅電圧Vamp.と、初期設定値である基準電圧Vs とを比較し、搬送モジュール2への物品の搭載状況を判定する。即ち、増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs よりも大きい場合、図4に示すように比較部54の比較処理信号に基づき記憶部55に保持パルス信号が入力され、搬送モジュール2に物品が搭載されていることが記憶される。記憶部55は、保持パルス信号を受信すると、Highレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信する。
【0062】
また逆に、増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs 以下である場合、比較部54は記憶部55に向けて保持解除パルス信号を発信し、搬送モジュール2に物品が搭載されていないことを記憶させる。記憶部55は、Lowレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信する。
【0063】
上記したように、搬送制御部47は、検知部51から発信された物品検知信号に基づきモータ駆動部46に対してモータ駆動信号を発信する。ステップ3においてモータ駆動部46に対してLowレベルのモータ駆動信号が発信されると、モータ内蔵ローラ6に内蔵されているモータ16は、ステップ4において引き続き停止状態を維持する。この場合、制御フローはステップ5bに進行し、検知形態は非搬送検知モードを維持する。制御フローがステップ5bに進行すると、遅延タイマ68が10secに設定される。制御フローはステップ6b,7bを10secの間継続させ、物品の検知動作を遅延させる。物品の検知動作の遅延中に、ステップ6bにおいてモータ16が起動すると、制御フローはステップ5aへと移行する。即ち、ステップ6bにおいてモータ16が起動すると、搭載物品検知部45による検知形態が非搬送検知モードから搬送検知モードへと切り替わる。一方、ステップ6b,7bを10secにわたって継続してもモータ16が起動しない場合、制御フローはステップ2に戻り、非搬送検知モードを継続させる。
【0064】
一方、ステップ3においてモータ駆動部46に対してHighレベルのモータ駆動信号が発信され、ステップ4においてモータ16が回転すると、モータ内蔵ローラ6に内蔵されているモータ16が起動し、物品が搬送される。この場合、制御フローはステップ5aに進行し、検知形態が非搬送検知モードから搬送検知モードへと切り替わる。
【0065】
制御フローがステップ5aに進行すると、遅延タイマ68により搭載物品検知部45の起動が200msecにわたって遅延され、モータ16の回転が安定するまで物品の検出動作が遅延される。ステップ5aにおいて200msecの遅延時間が経過すると、制御フローはステップ6aへと進行し、搬送モジュール2に搭載されている物品の検出動作が開始する。即ち、制御フローがステップ6aへと進行すると、搭載物品検知部45の入力部48においてモータ16に流れる電流iに基づく検知電圧Vobs.が取り出される。
【0066】
入力部48において取り出された検知電圧Vobs.は、増幅部50の増幅回路50aにより100倍に増幅され増幅電圧Vamp.となる。増幅部50において増幅された増幅電圧Vamp.は、ステップ6aにおいて、比較部54により初期設定値である基準電圧Vs と比較され、搬送モジュール2における物品の搭載状況に関する情報が更新される。さらに詳細には、増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs よりも大きい場合、比較部54から記憶部55に向けて保持パルス信号が発信される。記憶部55は、比較部54から保持パルス信号を受信すると、引き続きHighレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信する。
【0067】
また、増幅電圧Vamp.が基準電圧Vs 以下である場合、比較部54は記憶部55に向けて保持解除パルス信号を発信し、搬送モジュール2に物品が搭載されていないことを記憶させる。記憶部55は、比較部54から保持パルス信号を受信すると、Highレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信し、保持解除パルス信号を受信すると、Lowレベルの物品検知信号を隣接ゾーン物品認識部65に向けて発信する。
【0068】
物品動作認識指示部66は、検知部51から発信された物品検知信号に基づきモータ駆動部46に対してモータ駆動信号を発信する。この結果、ステップ8aにおいてモータ16が回転を維持する場合には、制御フローはステップ6aに戻り、搬送検知モードを継続する。一方、ステップ8aにおいてモータ16が停止する場合、制御フローはステップ5bへと移行する。即ち、モータ16が停止すると、制御フローはステップ5bに移行し、検知形態が搬送検知モードから非搬送検知モードへと切り替わる。
【0069】
コントローラ40において、隣接ゾーン物品認識部65が、上記した一連の制御フローに則り、搬送モジュール2に搭載されいる物品の有無を検知すると共に、その検知結果(物品検知信号)に基づき、物品動作認識指示部66がモータ駆動信号を発信する。本実施形態のコントローラ40内において発信される信号は、搬送モジュール2における物品の搬送状態によって異なる。以下、コントローラ40内において発信される各信号について詳細に説明する。
【0070】
搭載物品検知部45は、モータ16に流れる電流iに基づく検知電圧Vobs.を増幅した増幅電圧Vamp.を、比較部54において基準電圧Vs と比較することにより、所定時間毎に搬送モジュール2に物品が搭載されている物品の検出動作を行う(図7(b),図8(b)参照)。搬送モジュール2に物品が搭載されていると、図7(c),図8(c)に示すように比較部54においてHighレベルの比較処理信号が発生する。比較部54において発生する比較処理信号には、比較部54の起動電流に伴い発生するノイズ信号が含まれている。そのため、比較部54にはノイズ除去部52から発信されるマスク信号が入力され、これにより前記ノイズ信号が打ち消される。
【0071】
比較処理信号中に含まれるノイズ信号を打ち消した状態において比較処理信号がHighレベルである場合、図7(h)に示すように比較部54から記憶部55に向けて保持パルス信号が発信される。記憶部55に保持パルス信号が入力されると、記憶部55は搬送モジュール2に物品が搭載されているものとみなし、図7(a)に示すようにHighレベルの物品検知信号を発信する。
【0072】
物品検知信号がHighレベルとなり、さらに下流側の搬送モジュール2D側から自ゾーンの搬送モジュール2Sの物品動作認識指示部66に対して物品搬送指令信号が発信されると、図7(e)に示すように物品動作認識指示部66は、モータ駆動部46に対して発信しているモータ駆動信号をHighレベルとする。モータ駆動信号がHighレベルとなると、モータ16が所定時間Tだけ回転する。
【0073】
モータ16が回転を開始すると、上記したフローチャートのステップ6aからステップ8aに相当する搬送検知モードによって搭載されている物品の有無の検知動作を継続する(図7(f)参照)。搬送モジュール2に物品が搭載されていると、図7(f)に示すように比較部54においてHighレベルの比較処理信号が発生する。なお、この場合においても比較部54において発生する比較処理信号には、比較部54の起動電流に伴い発生するノイズ信号が含まれている。そのため、比較部54にはノイズ除去部52から発信されるマスク信号が入力され、前記ノイズ信号が打ち消されている。
【0074】
物品の搬送が進行し、搬送モジュール2上の物品が無くなると、図7(f)に示すように比較処理信号がLowレベルとなる。比較処理信号がLowレベルとなると、図7(i)に示すように比較部54から記憶部55に向けて保持解除パルスが発信される。保持解除パルス信号が発信されると、検知部51から発信されている物品検知信号がLowレベルとなる。
【0075】
一方、例えば自ゾーンの搬送モジュール2Sが上記した分離搬送モードに設定されており、下流側の搬送モジュール2Dに物品が搭載されているなどの理由で、自ゾーンの搬送モジュール2S上に物品が搭載されているにも関わらず、自ゾーンのモータ16を停止させねばならない場合がある。
【0076】
ここで、搭載物品検知部45が搬送検知モードである場合、図9(e)に示すようにモータ駆動信号がLowレベルとなり、物品が搭載されているにも関わらず図9(f)に示すように比較処理信号がLowレベルとなる。しかしこの場合、比較処理信号がLowレベルとなるのと同時に、図9(h)に示すように記憶部55にセンサ保持パルスが発信されるため、図9(a)に示すように物品検知信号はHighレベルに維持される。即ち、物品が搭載された状態でモータ駆動信号がLowレベルとなりモータ16が停止しても、非搬送検出モードによる物品の検知動作に移行するまでの間、物品検知信号がHighレベルに維持される。そのため、搭載物品検知部45は、モータ16の停止に伴い比較処理信号がLowレベルとなっても誤作動を起こすことなく物品を検知することができる。
【0077】
また、搭載物品検知部45が非搬送検知モードであり、搬送モジュール2上に搭載されている物品の有無に関わらずモータ駆動信号がLowレベルを維持する場合がある。この場合、図10(b),(c),(d)に示すようにマスク信号によりノイズ信号を打ち消した状態においても比較処理信号がHighレベルであれば、図10(h)に示すように記憶部55にセンサ保持パルスが発信され、物品検知信号はHighレベルに維持される。即ち、本実施形態の搭載物品検知部45は、駆動中の搬送モジュール2Sが、何らかの理由で物品を搭載したまま停止状態を維持せざるを得ない場合であっても、搬送モジュール2Sの載荷状況を正確に検知することができる。
【0078】
一方、比較処理信号中に含まれるノイズ信号を打ち消した結果、比較処理信号がLowレベルである場合、図8(i)に示すように比較部54から記憶部55に向けて保持解除パルス信号が発信される。記憶部55は、保持解除パルス信号を受信すると、搬送モジュール2に物品が搭載されていないものと見なし、図8(a)に示すように、Lowレベルの物品検知信号を発信する。
【0079】
続いて、上記した搬送装置1の動作について図面を参照しながら順を追って説明する。図11は、本実施形態の搬送装置1における搭載物品検知部45の一連の動作を示す模式図である。なお、以下においては、説明を明確に行うために必要に応じて搬送モジュール2およびコントローラ40を構成する各部を示す符号に、各搬送ゾーンに相当する添え字(a〜i)を付す。また、以下においては、搬送装置1に搭載された物品は、搬送ゾーンa側から搬送ゾーンk側に流れるものとし、搬送ゾーンa側を搬送装置1の上流側として説明する。
【0080】
搬送装置1において、搬送ゾーンdを形成する搬送モジュール2dは、コントローラ40dにおいて分離搬送モードに設定されており、搬送モジュール2a〜2cおよび搬送モジュール2e〜2hは、一斉搬送モードに設定されている。また、搬送モジュール2iは、コントローラ40iにおいて搬送禁止モードに設定されている。
【0081】
搬送装置1の主電源(図示せず)が投入されると、各搬送モジュール2a〜2iにおける載荷状況が確認される。即ち、各コントローラ40a〜40iにおいて、搭載物品検知部45a〜45iが上記したステップ1からステップ3に至る制御フローに則り、モータ16a〜16iに微小電流id を流すことにより各搬送モジュール2a〜2iに搭載されている物品の検知動作を行い、物品検知信号を発信する。
【0082】
搭載物品検知部45a〜45iから発信された物品検知信号は、隣接ゾーン物品認識部65a〜65iに送信される。隣接ゾーン物品認識部65a〜65iは、コミュニケーションケーブル41を介して搭載物品検知部45a〜45iから発信された物品検知信号に基づく載荷状況信号S−SNS,U−SNS,D−SNSを送受信する。これにより隣接ゾーン物品認識部65a〜65iは、隣接する搬送モジュール2a〜2iにおける物品の搭載状況を認識する。
【0083】
図11(a)の状態において、搬送モジュール2a〜2iにおける物品の検知動作が完了すると、物品A,B,Cが搭載されている搬送モジュール2a〜2cの物品動作認識指示部66a〜66cおよび、その下流側に隣接する搬送モジュール2dの物品動作認識指示部66dには、下流側に隣接している搬送モジュール2b〜2fの物品動作認識指示部66b〜66fから物品搬送指令信号が送信される。その結果、物品動作認識指示部66a〜66dは、モータ駆動部46a〜46dにモータ駆動信号を発信し、モータ内蔵ローラ6a〜6dを駆動させ、物品A,B,Cを下流側に向けて搬送する。
【0084】
図11(a)に示す状態においては、搬送モジュール2a〜2dのモータ内蔵ローラ6a〜6dが駆動状態にある。そのため、搬送制御部47a〜47dは、図6のステップ5a〜8aに相当する搬送検知モードによって物品の有無を検知する。一方、搬送モジュール2e〜2iは停止状態にある。そのため、搬送制御部47e〜47iは、図6のステップ1〜7bに相当する非搬送検知モードによって物品の有無を検知する。
【0085】
モータ内蔵ローラ6a〜6cが回転すると、それに連動して搬送モジュール2a〜2cのローラ5が回転し、搬送モジュール2a〜2cに搭載されている物品が、物品A,B,C同士の間隔を変化させることなく下流側に搬送される。
【0086】
物品の搬送が進行すると、搬送装置1に搭載されている物品A,B,Cは、図11(b)に示すように搬送モジュール2b〜2d上まで移動する。上記したように、搬送モジュール2dは分離搬送モードに設定されている。また、図11(b)に示す状態において、搬送モジュール2dの下流側に隣接する搬送モジュール2eに物品が搭載されていない。そのため、搬送モジュール2dの物品動作認識指示部66dには、搬送モジュール2eの物品動作認識指示部66eから物品搬送指令信号が入力され、モータ内蔵ローラ6dが回転を継続する。従って、搬送モジュール2dの搭載物品検知部45dは、引き続き搬送検知モードで物品の検知を継続する。
【0087】
一方、図11(b)に示す状態では、搬送モジュール2eは一斉搬送モードに設定されている。また、搬送モジュール2eの上流側に隣接している搬送モジュール2dには物品Cが搭載されており、下流側に隣接している搬送モジュール2fには物品が搭載されていない。そのため、図11(b)に示す状態ではモータ内蔵ローラ6eが回転を開始すると共に、搭載物品検知部45eの検知動作が、非搬送検知モードから搬送検知モードへと切り替わる。また、搬送モジュール2eより下流側にある搬送モジュール2f〜2iについては、引き続き停止状態である。そのため、搭載物品検知部45f〜45iは、引き続き非搬送検知モードで物品の検知を継続する。
【0088】
図11(b)に示す状態においては、図11(a)において搬送モジュール2aに搭載されていた物品Aが搬送モジュール2b上に移載されている。そのため、搬送モジュール2bの物品動作認識指示部66bから発信されていた物品搬送指令が解除され、搬送モジュール2aのモータ内蔵ローラ6aが停止する。それに伴い、搭載物品検知部45aの検知動作は、搬送検知モードから非搬送検知モードに切り替わる。
【0089】
さらに物品の搬送が進行すると、物品A,B,Cは、搬送モジュール2c,2d,2e上に移動し、図11(c)に示す状態となる。図11(c)に示す状態となると、一斉搬送モードに設定されている搬送モジュール2fのモータ内蔵ローラ6fが回転を開始し、搭載物品検知部45fが搬送検知モードになる。一方、図11(c)に示す状態では、図11(b)において搬送モジュール2bに搭載されていた物品Aが搬送モジュール2c上に移動しており、上流側の搬送モジュール2aにも物品が搭載されていない。そのため、搬送モジュール2bのモータ内蔵ローラ6bは回転を停止し、搭載物品検知部45bの検知動作が、搬送検知モードから非搬送検知モードに切り替わる。
【0090】
上記したように、自ゾーンの搬送モジュール2Sが分離搬送モードに設定されており、下流側に隣接する搬送モジュール2D上に物品が搭載されている場合、自ゾーンの搬送モジュール2Sは搬送を停止し、下流側の搬送モジュール2D上の物品がなくなるのを待つ。そのため、図11(c)に示す状態では、物品Bが搭載されているにも関わらず、分離搬送モードに設定されている搬送モジュール2dのモータ内蔵ローラ6dが停止してしまう。ここで、モータ内蔵ローラ6dが停止すると、図9(e)に示すようにモータ駆動信号がLowレベルとなり、入力部48には電流が入力されなくなる。そのため、搬送モジュール2d上に物品Bが搭載されているにも関わらず、比較部54から発信される比較処理信号がLowレベルとなる。しかしこの場合、比較処理信号がLowレベルとなるのと同時に、図9(h)に示すように記憶部55にセンサ保持パルスが発信される。そのため、搭載物品検知部45cの検知動作が非搬送検知モードに移行し、物品の検知を行うまでの間、物品検知信号がHighレベルに維持される。
【0091】
図11(d)に示すように、搬送モジュール2eに搭載されている物品が搬送モジュール2f上に移動すると、分離搬送モードに設定されている搬送モジュール2dのモータ内蔵ローラ6dが回転を開始する。搭載物品検知部45dの検知動作は、モータ内蔵ローラ6dの回転開始と共に搬送検知モードとなる。
【0092】
以下、同様にして搭載物品検知部45a〜45iおよび搬送制御部47a〜47iが機能し、搬送モジュール2a〜2iが駆動する。それに伴い搬送モジュール2c,2d,2fに搭載されている物品A,B、Cは、図11(e),(f),(g)に示すように順次下流側に搬送される。
【0093】
物品の搬送がさらに進行すると、図11(g)に示すように、搬送装置1の最下流に位置する搬送モジュール2iに物品Cが到達する。搬送モジュール2iは、搬送禁止モードに設定されているため、図11(g)に示す状態では、物品Cが搬送モジュール2iに搭載されるとモータ内蔵ローラ6iが停止してしまう。ここで、搬送モジュール2iに物品が搭載された直後は、搭載物品検知部45iが搬送検知モードである。また、図10(g)に示すように、モータ駆動信号がLowレベルとなると入力部48iには電流が入力されなくなる。従って、搬送モジュール2iに物品が搭載された直後は、物品Cが搭載されているにも関わらず、比較部54から発信される比較処理信号がLowレベルとなってしまう。しかし、本実施形態のコントローラ40では、比較処理信号がLowレベルとなるのと同時に、図10(h)に示すように記憶部55にセンサ保持パルスが発信される。そのため、図11(g)に示す状態では、コントローラ40iの検知部51iから発信される物品検知信号は、搭載物品検知部45iの検知動作が非搬送検知モードに移行し、物品の検知を行うまでHighレベルに維持される。
【0094】
図11(g)に示すように物品Cが搬送モジュール2i上に停止した後も、物品A,Bは上記したのと同様にして下流側に搬送される。即ち、図11(g)において搬送モジュール2g上に搭載されている物品Bは、搬送モジュール2h上に移動する。ここで、搬送モジュール2iには物品Cが搭載されており、モータ内蔵ローラ6iが停止しているため、モータ内蔵ローラ6hが停止し、物品が搬送モジュール2h上に停止する。また同様に、図11(g)において搬送モジュール2e上に搭載されている物品Aは、搬送モジュール2g上まで移動し、停止する。そのため、搬送装置1によれば、各搬送モジュール2に搭載された物品A,B,Cを衝突させることなく下流側に搬送し、搬送モジュール2g,2h,2i上に停止させることができる。
【0095】
上記したように、本実施形態の搬送装置1においては、モータ内蔵ローラ6に内蔵されているモータ16に流れる電流iに基づく検知電圧Vobs.を検知することにより搬送モジュール2に搭載されている物品の有無を検知することができる。そのため、搬送装置1は、従来の搬送装置において物品を検知するためには必要不可欠であったセンサを設けなくても物品の有無を検知でき、センサおよびセンサの付属品の分だけ部品点数を削減することができる。また、搬送装置1は、センサを設ける必要がなく全体構成がシンプルであるため、製造コストが低く、組み立てやメンテナンスが容易に行える。
【0096】
上記した搬送装置1は、搬送モジュール2に搭載されている物品がモータ16の回転抵抗となりモータ16の回転時に比較的大きな電流が流れることに着目し、電流の変化を検知することにより物品の搭載状況を判断するものである。しかし、上記した搬送装置1では、搬送モジュール2に搭載される物品が軽量であるなどの理由で、モータ16に充分な回転抵抗を付与できず、搬送モジュール2に搭載されている物品を正確に検知できない場合が想定される。そのため、本発明の搬送装置1は、ローラ5あるいはモータ内蔵ローラ6の形状を、物品が搭載された際に通常よりも大きな回転抵抗が作用する形状とすることにより、物品の検知精度を向上させることができる。さらに詳細には、例えばローラ5あるいはモータ内蔵ローラ6のうち少なくとも1つは、ローラ本体7の断面形状が多角形のものであってもよい。かかる構成によれば、前記したローラ5あるいはモータ内蔵ローラ6と物品との接触面積が増えるため、断面形状が円形である場合よりもモータ16に付与される回転抵抗が大きく、搬送モジュール2に搭載されている物品を精度良く検知できる。
【0097】
また同様に、上記した搬送装置1において、ローラ5あるいはモータ内蔵ローラ6のうち少なくとも1つは、ローラ本体7の表面に突起等を設けたり、ローラ本体7の表面にゴム製のカバー部材等を被覆させても良い。かかる構成によれば、物品が搭載されることによりモータ16に作用する回転抵抗を大きくすることができ、搬送モジュール2に搭載されている物品の検出精度を向上できる。
【0098】
また、本実施形態において、搭載物品検知部45は、モータ16の停止時に周期的に微小電流id を通電させるための検出通電部49を備えている。そのため、搭載物品検知部45は、モータ16の停止時であっても確実に搭載されている物品の有無を検知することができる。
【0099】
搭載物品検知部45において、モータ16に流れる電流iに基づく検知電圧Vobs.は、増幅部50において増幅される。そのため、本実施形態の搭載物品検知部45は、モータ16に流れる電流iが僅かに変化した場合であっても、その変化を確実に検知することができる。従って、本実施形態の搬送モジュール2は、搭載物品検知部45における検知精度が高く、搭載されている物品の形状や大きさによらず物品の有無を精度良く検知することができる。
【0100】
上記した搬送装置1は、コントローラ40が各搬送モジュール2毎に設けられているため、搭載されている物品が搬送モジュール2の全長よりも短尺である場合には、モータ内蔵ローラ6およびローラ5を搬送モジュール2毎に独立的に駆動・停止を行うことにより、物品を所定の位置まで精度良く搬送することができる。
【0101】
また、上記した搬送装置1は、各コントローラ40に隣接する搬送モジュール2における載荷状況が入力されるため、上流側の搬送モジュール2Uに搭載されている物品と下流側の搬送モジュール2Dに搭載されている物品との衝突を回避できる。さらに、コントローラ40には近隣の搬送モジュール2における載荷状況が入力されるため、物品が複数の搬送モジュール2に跨って搭載されている場合であっても、隣り合う搬送モジュール2のモータ内蔵ローラ6およびローラ5の駆動・停止を同期させることにより物品をスムーズに搬送することができる。
【0102】
上記した実施形態において、搬送装置1は、搬送モジュール2毎に設けられたコントローラ40同士を接続したものである。そのため、搬送装置1は、従来の搬送装置のようにプログラマブルコントローラ等の上位制御装置を必要とせず、装置構成を従来の搬送装置に比べて簡略化することができる。また、搬送装置1は、各コントローラ40同士を接続しているコミュニケーションケーブル41を繋ぎ代え搬送モジュール2の配置を代えることにより、搬送装置1のレイアウトを必要に応じて変更することが可能である。
【0103】
【発明の効果】
本発明の搬送装置は、ローラを駆動・停止させるモータに流れる電流に関する情報に基づいて搭載されている物品の有無を検知することができる。そのため、本発明の搬送装置は、センサ等を別途設けなくても物品の有無を的確に検知することができ、物品を所望の位置まで精度良く搬送することができる。
【0104】
また、本発明の搬送装置は、センサやセンサの付属品等を必要としないため、従来の搬送装置に比べて部品点数が少ない。そのため、本発明の搬送装置は装置構成がシンプルであり、組み立てやメンテナンスが容易であると共に製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である搬送装置を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す搬送装置を構成する搬送モジュールを示す斜視図である。
【図3】 図2に示す搬送モジュールに採用されているモータ内蔵ローラの断面図である。
【図4】 図2に示す搬送モジュールが具備するコントローラの制御ブロック回路図である。
【図5】 図4に示すコントローラの一部を示す電気回路図である。
【図6】 図4に示すコントローラにより搬送モジュールに搭載されている物品の有無を検知する際の検知動作を示すフローチャート図である。
【図7】 物品の検知動作に伴い発信される信号を示すタイムチャート図である。
【図8】 物品の検知動作に伴い発信される信号を示すタイムチャート図である。
【図9】 物品の検知動作に伴い発信される信号を示すタイムチャート図である。
【図10】 物品の検知動作に伴い発信される信号を示すタイムチャート図である。
【図11】 図1に示す搬送装置による物品の搬送状態を示す模式図である。
【図12】 従来技術の搬送装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 搬送モジュール
5 ローラ
16 モータ
40 コントローラ
45 搭載物品検知部
47 搬送制御部
48 入力部
49 検出通電部(通電手段)
50 増幅部(増幅手段)
51 検知部
65 隣接ゾーン物品認識部
66 物品動作認識指示部

Claims (8)

  1. 物品を搬送する複数のローラと、前記ローラを駆動・停止させるモータと、当該モータの動作を制御するコントローラとを備えた搬送装置において、前記コントローラは、搭載されている物品の検知動作を行う物品検知手段と、モータの停止時に断続的または周期的にモータに微小電流を通電させる通電手段とを備えており、当該物品検知手段は、モータに流れる電流に基づく情報が入力される入力部および、当該入力部に入力されたモータに流れる電流に基づく情報と、無荷重の際にモータに流れると想定される電流に基づく情報との差異に基づいて搭載されている物品の有無を検知する検知部を備えていることを特徴とする搬送装置。
  2. 物品を搬送する複数のローラと、前記ローラを駆動・停止させるモータと、当該モータの動作を制御するコントローラとを備えた搬送装置において、前記コントローラは、搭載されている物品の検知動作を行う物品検知手段を備えており、当該物品検知手段は、モータに流れる電流に基づく情報が入力される入力部および、当該入力部に入力されたモータに流れる電流に基づく情報と、無荷重の際にモータに流れると想定される電流に基づく情報との差異に基づいて搭載されている物品の有無を検知する検知部を備えており、物品が搭載された状態で前記モータが停止状態となる場合、前記検知部は、モータが停止状態となる直前に検知した物品の有無に関する情報を、次の検知動作が行われるまで保持することを特徴とする搬送装置。
  3. コントローラは、モータの停止時に断続的または周期的にモータに微小電流を通電させる通電手段を具備していることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
  4. コントローラは、入力部に入力されたモータに流れる電流に基づく情報を増幅する増幅手段を具備していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置。
  5. コントローラは、搬送装置に物品が搭載されていることを検知することを条件としてローラを回転させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の搬送装置。
  6. 搬送装置は、物品を搬送する複数のローラと、前記ローラを駆動・停止させるモータと、当該モータの動作を制御するコントローラとを備えた搬送ゾーンが複数配列されたものであり、コントローラは、各搬送ゾーン毎に設けられており、隣接する搬送ゾーンに搭載されている物品の有無に関する検知信号が入力されるものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送装置。
  7. コントローラは、隣接する搬送ゾーンに搭載されている物品の有無に関する検知信号が入力される隣接ゾーン物品認識部と、当該隣接ゾーン物品認識部の検知信号に基づきモータを駆動させる物品認識動作指示部とを具備しており、上流側の搬送ゾーンに物品が搭載されている場合には、下流側の搬送ゾーンが備えるコントローラの物品認識動作部から上流側の搬送ゾーンが備えるコントローラの物品認識動作部に物品搬送指示信号が送信され、上流側の搬送ゾーンが備えるコントローラの物品認識指示部は前記上流側の搬送ゾーンのローラを駆動させることを特徴とする請求項6に記載の搬送装置。
  8. 少なくとも1つのローラは、固定軸に対して回転自在に支持されたローラ本体内にモータが内蔵され、当該モータの回転動力がローラ本体に伝達されることでローラ本体が固定軸に対して回転駆動するモータ内蔵ローラであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の搬送装置。
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