JP3682555B2 - 搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のローラにより構成される搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図9に示すように複数のローラを備えた搬送装置が一般的に用いられている。搬送装置100は、平行に配置された2本のフレーム101の間に複数のローラ102,103を所定の配列で平行に取り付けたローラコンベアである。ローラ102は、支軸に対して回転自在なフリーローラである。また、ローラ103は、内部にモータや減速機等を内蔵したモータ内蔵ローラである。ローラ103は、モータの回転動力により、ローラ103自身が回転するものである。
【0003】
搬送装置100は、支軸に対して回転自在なローラ102と、物品を搬送するための駆動源であるローラ103とを連結部材105で連結することにより形成される複数の搬送モジュールを備えたものである。搬送装置100には、前記各搬送モジュール毎に、物品の有無を検知する物品検知センサ106と、ローラ103の駆動を司るコントローラ107とが設けられている。物品検知センサ106は、コントローラ107に接続されており、各搬送モジュールにおける物品の有無に関する情報がコントローラ107に入力されている。
【0004】
コントローラ107は、図示しないプログラマブルコントローラ等の上位制御システムに接続されており、隣接する搬送モジュールのコントローラ107同士が電送ケーブル108により接続されている。コントローラ107は、物品検知センサ106の検知信号を受信すると共に、前記上位制御システムからの信号を受けて各搬送モジュールのローラ103の回転を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の搬送装置100は、物品検知センサ106の検知信号に基づき各搬送モジュールのローラ103の回転を制御することにより物品を搬送するものである。即ち、上記した搬送装置100は、搬送方向下流側に隣接する搬送モジュール(ゾーンB)が停止状態であり、ゾーンB上に物品が搭載されている場合は、ゾーンAのローラ103の駆動を停止する。そのため、従来の搬送装置では、物品同士の衝突を防止しつつ、物品を整然と搬送することが可能であった。
【0006】
しかし、上記した従来の搬送装置では、物品の大きさwが搬送モジュールの全長Wに対して小さい場合であっても、各搬送モジュールに搭載される物品は1つだけであった。また逆に、従来の搬送装置100に各搬送モジュールの全長よりも大きな物品が搭載された場合についても、物品は複数の搬送モジュールに跨って搭載され搬送され、各搬送モジュールに複数の物品が搭載されることはない。そのため、従来の搬送装置100では、図10に示すように、物品同士が大きな間隔をあけて搬送される。そのため、従来の搬送装置100では、搬送されている物品同士の隙間が大きく、十分な搬送能力を得ることができなかった。
【0007】
そこで上記した問題を解決すべく、本発明は、搬送能力に優れた搬送装置の提供を目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成すべく提供される請求項1に記載の発明は、物品を搬送する複数のローラと、当該ローラを駆動・停止させるモータとを備えた搬送モジュールを複数配列した搬送装置において、前記搬送モジュールは、前記モータの回転動力により所定の回転速度でローラが回転駆動する駆動ゾーンと、当該駆動ゾーンを構成するローラの動作に連動し、駆動ゾーンよりも低トルクで回転駆動するローラを備えた従動ゾーンとを有し、駆動ゾーンの回転動力が前記従動ゾーンのローラに伝達されるものであることを特徴とする搬送装置である。
【0009】
本発明の搬送装置は、複数の搬送モジュールを有し、各搬送モジュールが駆動ゾーンと従動ゾーンとにより構成されている。ここで、従動ゾーンは、駆動ゾーンよりも低トルクで駆動する部分であり、搭載されている物品の移動速度は、従動ゾーンにおいて減速される。そのため、本発明の搬送装置によって搬送される物品は、各搬送モジュールの従動ゾーンにおいて減速され、緩やかに下流側の搬送モジュールへと移載される。従って、上記した構成によれば、下流側の搬送モジュールが物品の搬送を停止した状態であっても、上流側に隣接する搬送モジュールを駆動させることによって当該上流側の搬送モジュールに搭載された物品を下流側の搬送モジュール上に緩やかに移載させることができる。
【0010】
上記したように、本発明の搬送装置は、比較的低トルクで物品を搬送する従動ゾーンを有するため、隣接する搬送装置間における物品の移載が緩やかであり、上流側から移載されてきた物品が下流側の搬送モジュールに搭載されている物品と衝突してもその衝撃は極めて小さい。そのため、上記した構成によれば、上流側から搬送される物品を、下流側の搬送モジュール上に搭載されている物品に衝突する程度まで近接させることができ、隣接する物品同士の間隔を最小限にすることができる。よって、本発明の搬送装置は、多数の物品を各搬送モジュール上に蓄積することができ、搬送効率が極めて高い。
【0011】
請求項に記載の発明は、搬送モジュールが、隣接するローラ同士を連動回転させ、回転動力を伝達する連動部材を具備しており、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材は、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材、および、従動ゾーンのローラ間で回転動力を伝達させる連動部材よりも回転動力の伝達能力が高いことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置である。
【0012】
本発明の搬送装置では、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材の回転動力の伝達能力は、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材よりも低い。そのため、本発明の搬送装置では、駆動ゾーンの回転動力が減衰されて従動ゾーンに伝達される。即ち、本発明の搬送装置は、従動ゾーンの回転動力が、駆動ゾーンの回転動力よりも低い。そのため、上記した構成によれば、駆動ゾーン上を移動してきた物品は、従動ゾーンにおいて減速され、下流側の搬送モジュールへと移載される。従って、本発明の搬送装置では、搬送モジュール間における物品の受け渡しが緩やかに行われる。
【0013】
上記したように、本発明の搬送装置では、上流側の搬送モジュールから下流側の搬送モジュールへの物品の移載が緩やかであるため、上流側から流れてきた物品と下流側の搬送モジュール上の物品とが衝突しても、その衝撃は極めて小さい。そのため、上記した構成によれば、上流側から搬送されてきた物品を、下流側の搬送モジュールに搭載されている物品に衝突する位置まで搬送し、下流側の搬送モジュール上に複数の物品を隙間無く搭載しても、前記両物品間に作用する衝撃は極めて小さい。従って、本発明の搬送装置によれば、単一の搬送モジュール上に複数の物品を搭載することにより搬送装置の全長を短縮しつつ、物品の衝突による衝撃を最小限に抑制することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、物品を搬送する複数のローラと、当該ローラを駆動・停止させるモータとを備えた搬送モジュールを複数配列した搬送装置において、前記搬送モジュールが、前記モータの回転動力により所定の回転速度でローラが回転駆動する駆動ゾーンと、当該駆動ゾーンを構成するローラの動作に連動し、駆動ゾーンよりも低速あるいは低トルクで回転駆動するローラを備えた従動ゾーンとを有し、前記搬送モジュールが、隣接するローラ同士を連動回転させ、回転動力を伝達する連動部材を具備しており、駆動ゾーンの回転動力が前記従動ゾーンのローラに伝達されるものであり、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材が、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材よりも回転動力の伝達能力が高いことを特徴とする搬送装置である。
【0015】
また、請求項4に記載の発明が、物品を搬送する複数のローラと、当該ローラを駆動・停止させるモータとを備えた搬送モジュールを複数配列した搬送装置において、前記搬送モジュールは、前記モータの回転動力により所定の回転速度でローラが回転駆動する駆動ゾーンと、当該駆動ゾーンを構成するローラの動作に連動し、駆動ゾーンよりも低速あるいは低トルクで回転駆動するローラを備えた従動ゾーンとを有し、前記搬送モジュールが、隣接するローラ同士を連動回転させ、回転動力を伝達する連動部材を具備しており、駆動ゾーンの回転動力が前記従動ゾーンのローラに伝達されるものであり、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材が、従動ゾーンのローラ間で回転動力を伝達させる連動部材よりも回転動力の伝達能力が高いことを特徴とする搬送装置である。
【0016】
請求項3,4に記載の搬送装置は、複数の搬送モジュールを有し、各搬送モジュールが駆動ゾーンと従動ゾーンとにより構成されている。請求項3に記載の搬送装置では、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材の回転動力の伝達能力が、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材よりも低い。また、請求項4に記載の搬送装置では、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材の回転動力の伝達能力が、従動ゾーンのローラ間で回転動力を伝達させる連動部材よりも低い。そのため、請求項3,4に記載の搬送装置では、駆動ゾーンの回転動力が減衰されて従動ゾーンに伝達される。よって、従動ゾーンは、駆動ゾーンよりも低速あるいは低トルクで駆動し、搭載されている物品の移動速度は、従動ゾーンにおいて減速される。そのため、本発明の搬送装置によって搬送される物品は、各搬送モジュールの従動ゾーンにおいて減速され、緩やかに下流側の搬送モジュールへと移載される。従って、上記した構成によれば、下流側の搬送モジュールが物品の搬送を停止した状態であっても、上流側に隣接する搬送モジュールを駆動させることによって当該上流側の搬送モジュールに搭載された物品を下流側の搬送モジュール上に緩やかに移載させることができる。
【0017】
上記したように、請求項3,4に記載の搬送装置は、比較的低速あるいは低トルクで物品を搬送する従動ゾーンを有するため、隣接する搬送装置間における物品の移載が緩やかであり、上流側から移載されてきた物品が下流側の搬送モジュールに搭載されている物品と衝突してもその衝撃は極めて小さい。そのため、上記した構成によれば、上流側から搬送される物品を、下流側の搬送モジュール上に搭載されている物品に衝突する程度まで近接させることができ、隣接する物品同士の間隔を最小限にすることができる。よって、請求項3,4に記載の搬送装置は、多数の物品を各搬送モジュール上に蓄積することができ、搬送効率が極めて高い。
【0018】
請求項に記載の発明は、所定の搬送モジュールの下流側に隣接する搬送モジュールに物品が搭載されている場合に、前記所定の搬送モジュールを構成するローラの一部又は全部を所定時間にわたって駆動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の搬送装置である。
【0019】
本発明の搬送装置は、駆動ゾーンと、駆動ゾーンよりも低速あるいは低トルクで回転駆動する従動ゾーンとにより構成される搬送モジュールを複数備えたものである。従動ゾーンは駆動ゾーンに連動して回転し、その回転速度は駆動ゾーンよりも緩やかである。そのため、上記した構成によれば、駆動ゾーン上を搬送されてきた物品の搬送速度を従動ゾーンにおいて減速し、物品を緩やかに下流側の搬送ゾーンへと移載することができる。
【0020】
上記したように、本発明の搬送装置では、隣接する搬送ゾーン間における物品の移載が緩やかに行われる。そのため、下流側の搬送ゾーン上に物品が搭載された状態において、上流側の搬送ゾーンから下流側の搬送ゾーンに物品を移載しても、両物品の衝突による衝撃がごく僅かである。従って、上記した構成によれば、上流側から搬送される物品を、下流側の搬送ゾーン上に搭載されている物品に衝突する程度まで近接させることができ、複数の物品を下流側の搬送ゾーンに集約することができる。
【0021】
本発明の搬送装置は、下流側の搬送ゾーンに物品を集約することができるため、従来の搬送装置に比べて物品の搭載密度が高い。そのため、本発明によれば、従来の搬送装置よりも搬送装置の全長を短縮しつつ、十分な搬送能力を得ることができる。
【0022】
請求項に記載の発明は、 隣接する搬送モジュールの双方に物品が搭載されており、下流側の搬送モジュールが搬送停止状態である場合に、上流側の搬送モジュールを構成するローラの一部又は全部を所定時間にわたって通常の物品搬送時よりも低速あるいは低トルクで駆動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送装置である。
【0023】
本発明の搬送装置は、隣接する搬送モジュールの双方に物品が搭載されており、下流側の搬送モジュールが搬送停止状態である場合に、上流側の搬送モジュールの一部又は全部を低速あるいは低トルクで駆動させるものである。そのため、上記した構成によれば、上流側の搬送モジュールに搭載されている物品を緩やかに下流側へと移動させることができる。
【0024】
本発明の搬送装置は、隣接する搬送モジュール間における物品の移動が緩やかであるため、上流側の搬送モジュールから搬送される物品が下流側の搬送モジュールに搭載されている物品に衝突しても、その衝撃はごく僅かである。そのため、上記した構成によれば、物品を下流側の搬送モジュールに搭載されている物品に衝突する程度の位置まで搬送することが可能である。従って、上記した構成によれば、搬送すべき物品を搬送モジュール上に隙間無く配列することができ、搬送装置の全長を延長することなく、多数の物品を搬送することができる。
【0025】
また、上記した請求項1乃至6のいずれかに記載の搬送装置は、隣接する搬送モジュール上に物品が搭載された状態であって、下流側の搬送モジュールが駆動状態である場合には、上流側の搬送モジュールも駆動し、物品を搬送するものであり、下流側の搬送モジュールが物品を搭載したまま停止状態となる場合には、その上流側に隣接する搬送モジュールが、通常搬送時よりも低速あるいは低トルクで駆動する前詰め搬送を所定時間だけ行った後に搬送を停止することを特徴とするものであってもよい。(請求項7)
【0026】
本発明の搬送装置は、下流側の搬送モジュールが物品を搭載した状態で停止する場合に、その上流側に隣接する搬送モジュールが、所定時間にわたって駆動し、物品を下流側の搬送装置上に移載する前詰め搬送を行うものである。そのため、本発明の搬送装置では、停止状態にある搬送モジュール上に複数の物品を搭載し、物品同士の間隔を最小限にすることができる。従って、上記した構成によれば、各搬送モジュール上に複数の物品を蓄積し、物品の搬送効率を向上することができる。
【0027】
上記したように、前詰め搬送時は、上流側の搬送モジュールが通常搬送時よりも低速あるいは低トルクで駆動するため、上流側の搬送モジュール上に搭載されている物品は下流側の搬送モジュールに緩やかに移載される。そのため、本発明の搬送装置では、前詰め搬送時に上流側から流れてきた物品と下流側の搬送モジュール上の物品とが衝突しても、その衝撃は極めて小さい。そのため、上記した構成によれば、上流側から搬送されてきた物品を、下流側の搬送モジュール上に停止している物品に衝突する程度の位置まで搬送することが可能であり、物品の搭載密度を一層向上することができる。従って、本発明によれば、搬送装置の全長を短縮しつつ、物品の搬送効率を向上することができる。
【0028】
さらに、上記した搬送装置において、搬送装置を構成する複数の駆動ゾーンを構成するローラのうち、少なくともいずれか一つは、固定軸に対して回転自在に支持されたローラ本体内にモータが内蔵され、当該モータの回転動力が前記ローラ本体に伝達されることでローラ本体が固定軸に対して回転駆動するモータ内蔵ローラであることを特徴とするものであっても良い。(請求項8)
【0029】
本発明の搬送装置において採用されているモータ内蔵ローラは、駆動源であるモータがローラ内に内蔵されたものであるため、搬送装置全体の小型化を図ると共に、装置構成をシンプルなものとすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である搬送装置を示す斜視図である。図2は、図1に示す搬送装置を構成する搬送モジュールを示す斜視図である。また、図3は、図2に示す搬送モジュールが具備しているモータ内蔵ローラを示す断面図である。図4(a)は、図1に示す搬送装置を模式的に示す図であり、同(b)は同(a)に示す搬送装置における物品の搭載位置と、物品に作用する搬送力の相関関係を示す図である。図5は、図1に示す搬送装置による物品の搬送状態を示す模式図であり、(a)は搬送の第1段階を示し、同(b)は搬送の第2段階を示し、同(c)は搬送の第3段階を示す。図6は、図1に示す搬送装置により物品を搬送する場合の動作を示すフローチャート図である。図7(a)は図1に示す搬送装置の変形例を示す模式図であり、同(b)は(a)に示す搬送装置に搭載されている物品に作用する搬送力を示す模式図である。図8は、図2に示す搬送モジュールの変形例を示す模式図である。
【0031】
搬送装置1は、図1に示すように物品の搬送方向に5基の搬送モジュール2(搬送モジュール2a,2b,2c,2d,2e)を連結したものである。搬送モジュール2は、平行に配置されたフレーム3,3の間にフリーローラ5およびモータ内蔵ローラ6を平行に取り付けたものである。
【0032】
搬送モジュール2は、5本のフリーローラ5と1本のモータ内蔵ローラ6とから構成される駆動ゾーンKと、3本のフリーローラにより構成される従動ゾーンJとにより構成されている。搬送装置1は、駆動ゾーンKと従動ゾーンJとが交互に並ぶように搬送方向に直列に連結されている。
【0033】
各搬送モジュール2を構成するフレーム3の長手方向の略中央部には、図1,図2に示すように、駆動ゾーン上に物品が搭載されているか否かを検知する在荷センサ9が設けられている。在荷センサ9は、いずれも後述するコントローラ40に接続されている。
【0034】
フリーローラ5は、ローラ本体7の両端からローラ本体7の内外を連通する固定軸13,15が突出したものであり、固定軸13,15に対して回転自在に取り付けられている。ローラ本体7には、全周にわたって凹部11a,11bが設けられている。ローラ本体7は、両端が開口した金属製の筒体であり、両端に閉塞部材8,10が一体的に取り付けられ、閉塞されている。閉塞部材8には、全周にわたって凹部12a,12bが設けられている。
【0035】
モータ内蔵ローラ6は、図2および図3に示すように、上記したフリーローラ5に採用されている両端が開口した金属製のローラ本体7と、その両端を閉塞する閉塞部材8,10を具備している。また、モータ内蔵ローラ6は、ローラ本体7の内部にモータ16と減速機17とを内蔵している。ローラ本体7の両端からは固定軸18,20が突出している。固定軸18は、ローラ本体7の内外を連通するものである。固定軸18は、閉塞部材8に軸受け21を介して回転自在に取り付けられている。固定軸18は、軸方向に貫通した貫通孔(図示せず)を有し、ローラ本体7の内外を連通している。モータ16への電源の供給、並びに、モータ16や後述するホールIC28との電気信号の送受信を行うケーブル19は、固定軸18の貫通孔を通じてローラ本体7の外部に取り出されている。固定軸20は、棒状の部材であり、閉塞部材10に対して軸受け22によって回転自在に取り付けられている。
【0036】
モータ16は、電磁石からなる複数の固定子(図示せず)と、磁極を有する回転子(図示せず)と、位置検出子25とを備えた3相4極ブラシレスモータである。モータ16の中心軸30の一端側は、軸受け26を介して固定軸18に回転自在に支持されている。また、回転子の他端側は、回転子の回転動力を減速してローラ本体7に伝達する減速機17に軸受け27を介して固定されている。位置検出子25は、前記回転子の近傍に配置され、回転子の磁極の周方向の位置を検知し、磁極検知信号を発信するものである。
【0037】
位置検出子25は、ホール素子とパワースイッチング回路の全部あるいは一部を一体化したホールIC28を3つ備えている。さらに具体的には、ホールIC28は、磁界の大きさを検知するホール素子と、該ホール素子により検出された微小信号を増幅する増幅器と、増幅器において増幅された信号を方形波に成型するシュミットトリガ回路と、安定化電源回路と、温度補償回路とを備えている。なお、本実施形態においては、位置検出子25は、ホールIC28を3つ備えたものであるが、ホールIC28はいくつ設けられてもよい。また、位置検出子25は、ホールIC28により磁極を検知する磁気式のものに限定されるものではなく、これに限らず発光ダイオードとフォトセンサを用いたフォト・インタラプタ式のものや磁気飽和素子を用いたインダクタンス式のものなど、いかなる方式の磁極位置検知手段を採用しても良い。
【0038】
減速機17は遊星歯車列からなる減速機であり、モータ16の回転動力を所定の減速比で減速するものである。モータ16の中心軸30は、連結部材31を介して閉塞部材10に連結されている。よって、モータ16の回転動力は、減速機17において減速され、連結部材31を介して閉塞部材10に伝播される。閉塞部材10は、ピン32によってローラ本体7と一体化されているため、ローラ本体7は、閉塞部材10に伝播された回転動力により回転駆動する。
【0039】
モータ16への電力の供給およびモータ16やホールIC28との電気信号の送受信を行うケーブル19は、フレーム3に固定されているコントローラ40に接続されている。また、コントローラ40には、各搬送モジュール2における物品の載荷状況を検知する載荷センサ9が接続されている。コントローラ40は、例えば、CMOS ICや微分回路、積分回路などを用いたデジタル回路により構成することができ、マイコン制御を行うものとすることもできる。
【0040】
コントローラ40は、各搬送モジュール2a,2b,2c,2d,2e毎に設置され、それぞれの駆動源であるモータ内蔵ローラ6のケーブル19に接続されている。また、隣接する搬送モジュール2のコントローラ40(以下、必要に応じてコントローラ40a,40b,40c,40d,40eと称す)同士は、コミュニケーションケーブル41によって相互に接続されている。
【0041】
搬送モジュール2は、図1,図2に示すようにモータ内蔵ローラ6を中心として、その両脇に2本又は3本のフリーローラ5を平行かつ等間隔に配した駆動ゾーンKと、駆動ゾーンKの下流側に隣接し、3本のフリーローラ5を平行かつ等間隔に配した従動ゾーンJとにより構成されるものである。搬送モジュール2を構成するフリーローラ5およびモータ内蔵ローラ6の間には、連動ベルト14a,14bが懸架されている。
【0042】
さらに詳細には、連動ベルト14aは、駆動ゾーンKを構成するフリーローラ5およびモータ内蔵ローラ6のローラ本体7に設けられた凹部11a,11bに係合している。駆動ゾーンKのモータ内蔵ローラ6の回転動力は、連動ベルト14aを介して両脇のフリーローラ5に伝達される。そのため、フリーローラ5は、モータ内蔵ローラ6の回転に連動して、モータ内蔵ローラ6と同一方向に回転する。
【0043】
また、連動ベルト14bは、従動ゾーンJを構成する各フリーローラ5および駆動ゾーンKの最も下流側に位置するフリーローラ5(フリーローラ5e)の閉塞部材8に設けられた凹部12a,12bに係合している。連動ベルト14bは連動ベルト14aよりも細いため、連動ベルト14bは、連動ベルト14aに比べてフリーローラ5との接触面積が小さく、回転動力の伝達能力に劣る。さらに、連動ベルト14bは、フリーローラ5の軸間距離に対して長いため、連動ベルト14bを懸架することにより隣接する固定軸13,15あるいは固定軸18,20間に働く張力が弱い。そのため、連動ベルト14bは、連動ベルト14aに比べて回転動力の伝達能力に劣る。
【0044】
またさらに、連動ベルト14bが懸架されている閉塞部材8の凹部12a,12bが設けられている部位の径は、連動ベルト14aが懸架されているローラ本体7の凹部11a,11bの径よりも十分小さい。そのため、従動ゾーンJは、駆動ゾーンKよりもトルクの伝達能力に劣る。
【0045】
従って、駆動ゾーンKの回転動力は、図4に示すように、駆動ゾーンKの最下流側に位置するフリーローラ5eと従動ゾーンJのフリーローラ5とにわたって懸架されている連動ベルト14bにおいて減衰される。また、従動ゾーンJを構成するフリーローラ5は、いずれも連動ベルト14bによって連結されているため、駆動ゾーンKから伝達された回転動力は、従動ゾーンJの下流側に向かうに従って減衰する。
【0046】
上記したように、連動ベルト14bはフリーローラ5の軸間距離に対して長いため、フリーローラ5の回転に伴って連動ベルト14bが搬送モジュール2の搬送面側に浮き出し、物品搬送の障害となる虞がある。しかし、連動ベルト14bが懸架されている閉塞部材8の凹部12a,12bが設けられている部位の径は、ローラ本体7の径よりも十分小さいため、連動ベルト14bは搬送モジュール2の搬送面よりも上方には浮き出さない。
【0047】
上記したように、各搬送モジュール2は、それぞれの駆動ゾーンKに設けられたコントローラ40によって独立的に駆動制御されている。コントローラ40は、在荷センサ9から、自ゾーンの搬送モジュール2(搬送モジュール2S)に搭載されている物品の有無に関する載荷状況信号S−SNSを受信すると共に、隣接する搬送モジュール2のコントローラ40に向けて載荷状況信号S−SNSを発信する。また、コントローラ40は、上流側および下流側に隣接する搬送モジュール2(以下、それぞれを搬送モジュール2U,2Dと称す)に設けられたコントローラ40(以下、それぞれをコントローラ40U,40Dと称す)から、載荷状況信号U−SNS,D−SNSを受信する。
【0048】
自ゾーンのコントローラ40(以下、コントローラ40Sと称す)は、上流側の搬送モジュール2Uに物品が搭載されており、自ゾーンの搬送モジュール2Sに物品が搭載されていない場合に、搬送形態に応じて自ゾーンのモータ内蔵ローラ6(モータ内蔵ローラ6S)に通電を行う。即ち、コントローラ40は、物品の搬送形態に応じて搬送モードを一斉搬送モード、分離モード、および搬送禁止モードのいずれかに切り替え可能なものであり、その設定に応じてモータ内蔵ローラ6Sへの通電状態を変更するものである。
【0049】
ここで、一斉搬送モードとは、搬送装置1に搭載されている複数の物品を一斉に搬送する搬送形態を指し、搬送装置1に搭載された物品は、初期状態を維持したまま下流側へ向けて一斉に搬送される。また、分離搬送モードとは、物品の存在する制御ゾーン同士の間に被搬送物の存在しない制御ゾーンを所定数だけ形成させながら被搬送物を切り離した状態で下流側へ向けて搬送させる搬送形態を指している。また、搬送禁止モードとは、上流側から搬送されてきた物品を停止させる搬送形態を指している。
【0050】
さらに詳細には、コントローラ40Sが一斉搬送モードに設定されており、以下の(1),(2),(3)に示す3条件のいずれかを満たす場合、コントローラ40Sは、モータ内蔵ローラ6Sに通電し、搬送モジュール2Sを駆動させる。
(1)下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6Dが駆動状態であり、自ゾーンあるいは上流側の搬送モジュール2S,2Uの少なくともいずれかに物品が搭載されている場合。
(2)下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6Dが停止状態であり、下流側の搬送モジュール2Dおよび上流側の搬送モジュール2Uに物品が搭載されており、搬送モジュール2Sに物品が搭載されていない場合。
(3)下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6Dが停止状態であり、下流側の搬送モジュール2Dに物品が搭載されておらず、自ゾーンあるいは上流側の搬送モジュール2S,2Uの少なくともいずれかに物品が搭載されている場合。
【0051】
また、コントローラ40Sが分離搬送モードに設定されており、以下の2条件(4),(5)のいずれかを満たす場合、コントローラ40Sは、モータ内蔵ローラ6に通電を行い、搬送モジュール2Sを駆動させる。
(4)下流側ゾーンの搬送モジュール2Dに物品が搭載されており、自ゾーンの搬送モジュール2Sに物品が搭載されておらず、上流側の搬送モジュール2Uに物品が搭載されている場合。
(5)下流側ゾーンの搬送モジュール2Dに物品が搭載されておらず、自ゾーンの搬送モジュール2Sまたは上流側の搬送モジュール2Uのいずれか一方に物品が搭載されている場合。
【0052】
また、本実施形態の搬送装置1において、コントローラ40Sが一斉搬送モードに設定されており、下流側に隣接する搬送モジュール2D上に物品が搭載され停止している場合に、コントローラ40Sはモータ内蔵ローラ6Sを低速で回転させ、前詰め搬送を行う。
【0053】
ここで、前詰め搬送とは、自ゾーンの搬送モジュール2Sと、その下流側に隣接する搬送モジュール2Dとの双方に物品が搭載されている場合に、搬送モジュール2Sを駆動し、搬送モジュール2S上の物品と搬送モジュール2D上の物品との間隔を詰める搬送形態を指す。
【0054】
さらに詳細には、下流側の搬送モジュール2Dを制御するコントローラ40Dが一斉搬送モードに設定されており、搬送モジュール2Dの載荷センサ9Dが物品を検知している場合、コントローラ40Sは、モータ内蔵ローラ6Sを所定時間Tにわたって低速回転させる。モータ内蔵ローラ6Sが低速回転すると、搬送モジュール2Sの駆動ゾーンKおよび従動ゾーンJが駆動を開始する。
【0055】
ここで、図4(b)に示すように、搬送モジュール2Sの駆動ゾーンKの回転動力は、従動ゾーンJにおいて搬送方向の下流側に向かうに従い減衰される。そのため、搬送モジュール2Sの従動ゾーンJを構成するフリーローラ5は、下流側に向かうに従い低速かつ低トルクで所定時間Tにわたって回転する。従って、搬送モジュール2Sが前詰め搬送を行うと、搬送モジュール2Sに搭載されている物品はゆっくりと搬送モジュール2D側へと移動する。
【0056】
図5(a)に示すように、搬送モジュール2S上の物品が、前詰め搬送により搬送モジュール2D側に移載されると、この物品は搬送モジュール2D上に停止している物品に低速で近接し、図5(b)に示すように両物品が搬送モジュール2D上に殆ど間隔をあけることなく蓄積される。ここで、搬送モジュール2S上の物品が、その下流側に隣接する搬送モジュール2D上に移載されると、搬送モジュール2D上に搭載されている物品と衝突する虞がある。しかし、上記したように、前詰め搬送中は搬送モジュール2Sのモータ内蔵ローラ6が通常搬送時の回転速度より低速で回転しており、さらに従動ゾーンJにおいて大幅に減速されている。そのため、前記した搬送モジュール2Sから移載された物品と、搬送モジュール2D上に停止していた物品との衝突は極めて緩やかである。
【0057】
また、上記したのと同様に、上流側に隣接する搬送モジュール2U上に搭載されている物品についても順次搬送モジュール2S上に移載される。搬送モジュール2S上に移載された物品は、上記したのと同様に搬送モジュール2Sの下流側に前詰め搬送される。そのため、搬送装置1に搭載された物品は、間隔を殆どあけることなく下流側の搬送モジュール2Dに蓄積される。以下、さらに上流側に搭載されている物品についても同様に下流側に前詰め搬送され、図5(c)に示すように搬送モジュール2D上に搭載されている物品を先頭として間隔をあけることなく順次各搬送モジュール2上に蓄積される。
【0058】
そして、搬送装置1から物品を搬出する際には、先ず最下流側の搬送モジュール2Dのモータ内蔵ローラ6Dに電力が供給され、搬送状態に応じて順次上流側の搬送モジュール2に設置されているモータ内蔵ローラ6にも電力が供給される。上記したように、各搬送モジュール2の駆動ゾーンKと従動ゾーンJとは搬送速度が異なる。そのため、モータ内蔵ローラ6Dに電力が供給され、物品の搬出が開始すると、搬送速度が比較的遅い従動ゾーンJにおいて搬送装置1の上流側に搭載されている物品と下流側に搭載されている物品との間に隙間が形成され、物品同士の衝突が起こらない。従って、搬送装置1によれば、物品を蓄積する際は物品同士の間隔を最小限に抑制し、物品を搬送する際には物品同士の間隔をあけ、物品同士の衝突を防止することができる。
【0059】
続いて、本実施形態の搬送装置1の動作について、図6に示すフローチャートに則って説明する。
搬送装置1の図示しない主電源が投入されると、ステップ1において各搬送モジュール2の在荷センサ9が物品の検知を行う。その結果、物品が搭載されていると判定された搬送モジュール2Sには、下流側に隣接する搬送モジュール2Dのコントローラ40Dから物品搬送指令信号が発信される。
【0060】
ステップ1において下流側に隣接する搬送モジュール2Dから搬送指令信号が発信されると、搬送モジュール2Sのコントローラ40Sは、駆動ゾーンKのモータ内蔵ローラ6に電力を供給し、搬送モジュール2Sを駆動させる。ここで、コントローラ40Sは、ステップ3において搬送モジュール2Sから搬送モジュール2D側に物品を搬出可能か否かを判定する。即ち、コントローラ40Sは、搬送モジュール2Sが一斉搬送モードである場合、上記(1),(2),(3)の3条件のうちのいずれかを満たすことを条件として制御フローをステップ4へと進める。
【0061】
また、ステップ3において、搬送モジュール2Sが分離搬送モードである場合、コントローラ40Sは上記した(4),(5)のうち、いずれかの条件を満たすことを条件として制御フローをステップ4へと進める。
【0062】
ステップ3において搬送モジュール2Sが一斉搬送モードあるいは分離搬送モードであり、上記した(1)〜(5)に示す条件のいずれかに合致する場合、制御フローはステップ4へと進行する。搬送モジュール2Sは、ステップ4において引き続きモータ内蔵ローラ6を駆動させ、物品を下流側に隣接する搬送モジュール2D側に搬送する。
【0063】
ステップ4において物品の搬出を開始すると、コントローラ40Sは、ステップ5において在荷センサ9により搬送モジュール2S上における物品の有無を検知する。ここで、搬送モジュール2S上に搭載されていた物品が下流側に搬送され、在荷センサ9がOFFとなると、制御フローはステップ6へと進行する。
【0064】
コントローラ40Sは、ステップ6においてコントローラ40Sに内蔵されている計時タイマを作動させると共に、制御フローをステップ7およびステップ8へ進行させる。コントローラ40Sの計時タイマが作動している間、即ち前記計時タイマのカウント時間dが所定時間Dに満たない間に、上流側に隣接する搬送モジュール2Uの在荷センサ9Uが物品を検知すると、制御フローはステップ7から上記したステップ1へと戻る。一方、コントローラ40Sに内蔵されている計時タイマのカウント時間dが所定時間Dとなると、制御フローはステップ9に進行し、搬送モジュール2Sの駆動を停止させ、一連の制御フローが完了する。
【0065】
一方、ステップ3において、搬送モジュール2Sが、一斉搬送モードや分離搬送モードであるにも拘わらず上記した(1)〜(5)に示す条件に合致しない場合は、制御フローがステップ10へと進行する。
【0066】
コントローラ40Sは、ステップ10において搬送モジュール2Sが一斉搬送モードであるか否かを判定する。ここで、搬送モジュール2Sが一斉搬送モードに設定されていない場合、コントローラ40は、制御フローをステップ1へと戻す。また逆に、搬送モジュール2Sが一斉搬送モードである場合には、制御フローはステップ11へと進行する。
【0067】
コントローラ40Sは、ステップ11において、コントローラ40Sに内蔵されている計時タイマを作動させ、上記した前詰め搬送を開始する。さらに詳細には、ステップ11において計時タイマが計時を開始すると、モータ内蔵ローラ6を上記したステップ4からステップ9に示す制御フローにおけるモータ内蔵ローラ6の回転速度よりも低速で回転させる。それに伴い、ステップ12において搬送モジュール2Sの駆動ゾーンKが、通常搬送時よりも低速で駆動し、従動ゾーンJがさらに低速かつ低トルクで駆動する。そのため、搬送モジュール2S上に搭載されている物品は、下流側に向けて緩やかに移動を開始する。
【0068】
ステップ12においてモータ内蔵ローラ6が低速回転を開始すると、コントローラ40Sは、ステップ13において前詰め搬送に要した時間tが所定時間Tに達していないかを確認する。ここで、時間tが所定時間Tに達していない場合、制御フローがステップ14に進行する。ステップ14において搬送モジュール2Sの在荷センサ9Sが物品を検知している場合、制御フローをステップ13に戻し、前詰め搬送を継続する。一方、ステップ14において在荷センサ9Sが物品を検知していない場合、即ち搬送モジュール2S上に物品が搭載されていない場合、コントローラ40Sは、ステップ15において上流側の搬送モジュール2Uのコントローラ40Uに対して物品搬送指令信号を発信し、搬送モジュール2Uの駆動を促すと共に、制御フローをステップ1へと戻す。
【0069】
一方、上記した一連の前詰め搬送により所定時間Tが経過すると、制御フローはステップ13からステップ16へと進行し、搬送モジュール2Sの駆動を停止させる。
【0070】
上記したように、本実施形態の搬送装置1では、搬送モジュール2Sが一斉搬送モードあるいは搬送停止モードである場合に前詰め搬送を行うことにより、物品同士の隙間を殆どなくすことができる。そのため、本実施形態の搬送装置1は物品の搭載密度が高く、物品の搬送能力が高い。
【0071】
また、本実施形態の搬送装置1では、前詰め搬送を行う際にモータ内蔵ローラ6の回転速度を低下させている。また、搬送モジュール2Sの下流側であって、搬送モジュール2Sの下流側に隣接する搬送モジュール2Dに連続する部分には、駆動ゾーンKよりもさらに低速かつ低トルクで駆動する従動ゾーンJが設けられている。またさらに、従動ゾーンJは、連動ベルト14aに比べて回転動力の伝達能力に劣る連動ベルト14bにより連結されているため、搬送方向の下流側に向かうに従ってフリーローラ5の回転が緩やかになる。そのため、搬送モジュール2S側から搬送モジュール2D側への物品の移動は極めて緩やかであり、搬送モジュール2Dに搭載されている物品との衝突による衝撃が小さい。
【0072】
上記した搬送装置1は、従動ゾーンJのフリーローラ5に駆動ゾーンKの回転動力を伝達すべく、連動ベルト14bを懸架した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば摩擦車等を介して動力を伝達する構成とすることが可能である。またさらに、搬送装置1は、複数連結された搬送モジュール2の一部又は全部が、駆動ゾーンKと、全てのローラがフリーローラ5であり、動力を持たないフリーゾーンFとを具備した搬送モジュールにより構成されるものであっても良い。また、搬送装置1は、上記した搬送モジュール2の一部又は全部が、駆動ゾーンKと、駆動ゾーンKのモータ内蔵ローラ6よりも回転速度の遅い駆動ゾーンK’とを有する搬送モジュールによって置換されたものであっても良い。また、搬送装置1は、搬送モジュール2と、上記したフリーゾーンFを持つ搬送モジュールや、駆動ゾーンK’を持つ搬送モジュールが混在した構成等とすることも可能である。
【0073】
また、上記した搬送装置1は、前詰め搬送時にモータ内蔵ローラ6の回転速度を低下させるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、連動ベルト14bを懸架することにより従動ゾーンJの搬送速度が十分低下する場合等は、必ずしもモータ内蔵ローラ6の回転速度を低下させる必要はない。
【0074】
上記した実施形態の搬送装置1では、自ゾーンの搬送モジュール2Sの従動ゾーンJと、その下流側の搬送モジュール2Dの駆動ゾーンKとの間に連動ベルト14aや連動ベルト14bが懸架されていないため、隣接する搬送モジュール2間では動力の伝達が行われない。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図7に示すように、搬送モジュール2Sの従動ゾーンJを構成するフリーローラ5と、搬送モジュール2Dの駆動ゾーンKのフリーローラ5あるいはモータ内蔵ローラ6とにわたって連動ベルト14bを懸架した構成とすることも可能である。かかる構成によれば、図7に示すように、搬送モジュール2Sの駆動ゾーンKと、その下流側に隣接する搬送モジュール2Dの駆動ゾーンKとの間にある従動ゾーンにおいて物品に作用する搬送力の推移を滑らかにし、物品の搬送を一層スムーズに行うことができる。
【0075】
上記実施形態において、搬送モジュール2は、回転動力の伝達能力の異なる2種類の連動ベルト14a,14bをフリーローラ5およびモータ内蔵ローラ6に装着することにより駆動ゾーンKの搬送速度と従動ゾーンJの搬送速度とのバランスを調整する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに具体的には、搬送モジュール2は、図8に示すように、フリーローラ5およびモータ内蔵ローラ6の下方に張力調整ローラ50,51を設け、このローラの上下位置を調整するなどして連動ベルト14aあるいは連動ベルト14bの張力を調整する構成とすることも可能である。かかる構成によれば、駆動ゾーンKおよび従動ゾーンJの搬送状態を容易かつ精度良く調整できる。
【0076】
【発明の効果】
本発明の搬送装置は、単一の搬送モジュール上に複数の物品を蓄積する前詰め搬送をおこなうものであるため、従来の搬送装置に比べて搬送効率が良い。また、本発明の搬送装置を構成する搬送モジュールは、比較的低速あるいは低トルクで物品を搬送する従動ゾーンを備えているため、物品は前記従動ゾーンにおいて減速されて下流側に隣接する搬送モジュール上に移載される。そのため、本発明の搬送装置では、前詰め搬送時に物品同士が衝突してもその衝撃は極めて小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である搬送装置を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す搬送装置を構成する搬送モジュールを示す斜視図である。
【図3】 図2に示す搬送モジュールが具備するモータ内蔵ローラの内部構造を示す断面図である。
【図4】 (a)は図1に示す搬送装置を示す模式図であり、同(b)は図1に示す搬送装置に搭載されている物品に作用する搬送力を示す模式図である。
【図5】 図1に示す搬送装置による物品の搬送状態を示す模式図であり、(a)は搬送の第1段階を示し、同(b)は搬送の第2段階を示し、同(c)は搬送の第3段階を示す。
【図6】 図1に示す搬送装置により物品を搬送する場合の動作を示すフローチャート図である。
【図7】 (a)は図1に示す搬送装置の変形例を示す模式図であり、同(b)は(a)に示す搬送装置に搭載されている物品に作用する搬送力を示す模式図である。
【図8】 図2に示す搬送モジュールの変形例を示す模式図である。
【図9】 従来技術の搬送装置を示す斜視図である。
【図10】 図9に示す搬送装置による物品の搬送状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 搬送装置
2 搬送モジュール
5 フリーローラ
6 モータ内蔵ローラ
14 連動ベルト

Claims (8)

  1. 物品を搬送する複数のローラと、当該ローラを駆動・停止させるモータとを備えた搬送モジュールを複数配列した搬送装置において、前記搬送モジュールは、前記モータの回転動力により所定の回転速度でローラが回転駆動する駆動ゾーンと、当該駆動ゾーンを構成するローラの動作に連動し、駆動ゾーンよりも低トルクで回転駆動するローラを備えた従動ゾーンとを有し、駆動ゾーンの回転動力が前記従動ゾーンのローラに伝達されるものであることを特徴とする搬送装置。
  2. 搬送モジュールは、隣接するローラ同士を連動回転させ、回転動力を伝達する連動部材を具備しており、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材は、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材、および、従動ゾーンのローラ間で回転動力を伝達させる連動部材よりも回転動力の伝達能力が高いことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 物品を搬送する複数のローラと、当該ローラを駆動・停止させるモータとを備えた搬送モジュールを複数配列した搬送装置において、前記搬送モジュールは、前記モータの回転動力により所定の回転速度でローラが回転駆動する駆動ゾーンと、当該駆動ゾーンを構成するローラの動作に連動し、駆動ゾーンよりも低速あるいは低トルクで回転駆動するローラを備えた従動ゾーンとを有し、
    前記搬送モジュールは、隣接するローラ同士を連動回転させ、回転動力を伝達する連動部材を具備しており、駆動ゾーンの回転動力が前記従動ゾーンのローラに伝達されるものであり、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材は、駆動ゾーンのローラから従動ゾーンのローラへ回転動力を伝達させる連動部材よりも回転動力の伝達能力が高いことを特徴とする搬送装置。
  4. 物品を搬送する複数のローラと、当該ローラを駆動・停止させるモータとを備えた搬送モジュールを複数配列した搬送装置において、前記搬送モジュールは、前記モータの回転動力により所定の回転速度でローラが回転駆動する駆動ゾーンと、当該駆動ゾーンを構成するローラの動作に連動し、駆動ゾーンよりも低速あるいは低トルクで回転駆動するローラを備えた従動ゾーンとを有し、
    前記搬送モジュールは、隣接するローラ同士を連動回転させ、回転動力を伝達する連動部材を具備しており、駆動ゾーンの回転動力が前記従動ゾーンのローラに伝達されるものであり、駆動ゾーンを構成するローラに装着されている連動部材は、従動ゾーンのローラ間で回転動力を伝達させる連動部材よりも回転動力の伝達能力が高いことを特徴とする搬送装置。
  5. 所定の搬送モジュールの下流側に隣接する搬送モジュールに物品が搭載されている場合に、前記所定の搬送モジュールを構成するローラの一部又は全部を所定時間にわたって駆動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の搬送装置。
  6. 隣接する搬送モジュールの双方に物品が搭載されており、下流側の搬送モジュールが搬送停止状態である場合に、上流側の搬送モジュールを構成するローラの一部又は全部を所定時間にわたって通常の物品搬送時よりも低速あるいは低トルクで駆動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送装置。
  7. 隣接する搬送モジュール上に物品が搭載された状態であって、下流側の搬送モジュールが駆動状態である場合には、上流側の搬送モジュールも駆動し、物品を搬送するものであり、下流側の搬送モジュールが物品を搭載したまま停止状態となる場合には、その上流側に隣接する搬送モジュールが、通常搬送時よりも低速あるいは低トルクで駆動する前詰め搬送を所定時間だけ行った後に搬送を停止することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の搬送装置。
  8. 搬送装置を構成する複数の駆動ゾーンを構成するローラのうち、少なくともいずれか一つは、固定軸に対して回転自在に支持されたローラ本体内にモータが内蔵され、当該モータの回転動力が前記ローラ本体に伝達されることでローラ本体が固定軸に対して回転駆動するモータ内蔵ローラであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の搬送装置。
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