JP3780055B2 - 斜視型内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体腔内に挿入され生体組織の検査等を行う内視鏡に係り、特に鉗子等の処置具を挿通させるチャンネルを有する斜視型内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、体腔内に挿入される挿入部の軸方向に対し観察光学系の光軸が直交または傾いている側視型や斜視型内視鏡は、実公昭53−1832号公報等に示すように、チャンネルの開口部付近に鉗子起上装置を備えている。この鉗子起上装置は、内視鏡のチャンネルの先端から鉗子等を突出させて処置を行うときに、観察光学系の視野内に入れ、かつ鉗子を処置部位に向けて誘導させるためのものである。
【0003】
上述した鉗子起上装置を備えないものもあるが、この場合には鉗子等を観察光学系の視野内に入れるために、鉗子を挿通するチャンネルの先端の開口部付近において孔部の途中を一度屈曲させたものや、図7に示すように鉗子チャンネル61の開口部62付近の孔部分を側方からみて円弧状に彎曲して形成したものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した実公昭53−1832号公報等に示されている鉗子起上装置を備えた内視鏡においては、鉗子起上装置を組み込むために内視鏡の先端部が太くなると共に、先端部が長くなる傾向がある。このため、先端部の硬質な部分が太く長くなってしまい、内視鏡を被験者の体腔内に挿入する際の障害となっていた。
【0005】
そのうえ、前記鉗子起上装置を内視鏡の操作部等から遠隔操作するためのワイヤー等を内視鏡の挿入部に内装する必要がある。これによっても、挿入部が太くなり、より一層内視鏡を被験者の体腔内に挿入しずらくしていた。
【0006】
一方、鉗子起上装置を用いずに、鉗子チャンネルの先端の開口部付近の孔部途中を一度屈曲した内視鏡においては、この屈曲部の屈曲角度がかなり大きいため、特に鉗子の先端硬質部の長さが長い場合、屈曲部を通過できずに引っ掛かりやすく、また鉗子が内視鏡の先端部から突出しないことも起り得るものであった。
【0007】
そこで、鉗子チャンネルの屈曲部の屈曲角度を小さく形成し、鉗子の先端硬質部等が鉗子チャンネルを挿通可能にすると、観察光学系の光軸の方向から鉗子が突出する方向が大きくずれるため、鉗子の先端が観察光学系の視野から外れてしまうことがあった。このとき、鉗子を使用した生体組織検査等を行おうとしても、鉗子の先端が視野内から外れやすく、有効な検査が行えない。
【0008】
また、鉗子起上装置を用いずに、鉗子を確実に挿通させかつ鉗子の先端を観察光学系の視野内に確実に入れるため、図7に示すように鉗子チャンネル61の開口部62付近を円弧状に形成した場合には、その円弧状のチャンネル部分の加工が非常に難しく内視鏡の製作にかかるコストが高騰して不経済である。
【0009】
本発明は前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、製作時の加工が容易でかつ挿入部の細径化が図れ、被験者の体腔内への挿入を妨げないとともに、観察光学系の視野内に鉗子等の処置具が入って生体組織検査等が確実にできる内視鏡を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、体腔内に挿入するための挿入部と、前記挿入部の先端を構成し観察光学系を有する先端部と、前記先端部を構成する斜視面と、前記斜視面に設けられた処置具を突出するための開口部と、前記開口部と連通し、前記挿入部の長手軸方向に対して交わる方向に第1の中心線を有するように管路を形成する第1の直線部と、前記第1の直線部と連通するとともに、前記挿入部の長手軸方向に対して交わる方向に第2の中心線を有するように管路を形成する第2の直線部と、一端側が前記第2の直線部と接続するとともに、他端側を前記挿入部内を挿通するチャンネルチューブと接続するように屈曲する屈曲部を有する鉗子パイプと、を有することを特徴とする斜視型内視鏡にある。
【0011】
このように、鉗子が挿通する鉗子チャンネルを複数回屈曲して形成したので、一度に屈曲する角度が小さくなり、鉗子起上装置を用いずに鉗子等の処置具を内視鏡の先端部から処置部位に向けて確実にかつスムーズに突出させることができる。
【0012】
また、前記鉗子チャンネルを複数回屈曲する屈曲部と直線部分との孔で形成したので、先端部に円弧状等に彎曲した穿孔を形成する場合に比べて、内視鏡の製作時の加工が容易になる。
【0013】
さらに、チャンネル鉗子起上装置を設ける必要がないため、内視鏡の先端部等の長手方向及び外径の拡大を抑制できるので、体腔内への挿入部の挿入性を向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図2及び図4は第1の実施形態を示し、図3はこれに使用する鉗子31の側面図を示している。
【0015】
図1は前方斜視型の超音波内視鏡1の挿入部の先端部2の正面図を示し、図2は図1に示した超音波内視鏡1の先端部2における先端構成部材11の鉗子チャンネル25を通る断面図を示し、図4(A)〜(C)は先端部2における上記鉗子チャンネル25に鉗子31が挿通する状態を示している。
【0016】
図1及び図2に示すように、内視鏡1の挿入部の先端部2は、その先端部位に設けられた超音波送受信部14とこの超音波送受信部14に連結した先端構成部材(本体部材)11を備えている。尚、上記超音波送受信部14には図示しないバルーンが装着されている。
【0017】
上記先端構成部材11は、図2に示すように上記超音波送受信部14の近傍に上記先端部2の中心線Oとの間に角度δを有する前下りに傾斜した斜視面15を形成している。上記斜視面15には、図1に示すように体腔内を観察する観察光学系を構成する対物光学レンズ12と鉗子31等を突出可能な鉗子チャンネル開口部13等が左右に並んで設けられている。また、上記対物光学レンズ12の中心位置16と鉗子チャンネル開口部13の中心位置17とは高さがほぼ同等となる位置に設けられている。
【0018】
図2に示すように、上記斜視面15の最も先端側に位置した最下部21は、超音波送受信部14の外周部22の上面より低い位置に設けられている。
上記対物光学レンズ12によって観察できる視野範囲は、図2に示すように2本の二点鎖線23で囲まれた範囲、つまり図2中のハッチングで示された領域Rである。対物光学レンズ12の光軸24は上記斜視面15に対して略垂直となっている。
【0019】
一方、上記先端構成部材11の外周面11aは、中心線Oを中心とする略円形をなしており、超音波送受信部14の外周22の中心は、対物光学レンズ12によって観察できる視野範囲である領域Rを妨げない位置にずらしてある。よって、図1にあるように、先端より正面視した場合に、外周面11aに対して外周22の一部がはみだすように配されている。
【0020】
また、上記先端構成部材11内には、斜視面15に開口した鉗子チャンネル開口部13から部材11の基端側とに至り、かつ略一定の内径に形成された鉗子起上案内孔29が設けられている。
【0021】
上記鉗子起上案内孔29の後端には、上記先端構成部材11の基端側付近において第2の中心線P2に沿った方向に延びかつ上記鉗子起上案内孔29と略等しい内径を有する鉗子パイプ27が接続している。
【0022】
さらに、上記鉗子パイプ27の後端には、可撓性を有する樹脂等からなり、かつ内視鏡1の操作部(図示せず)等の鉗子挿入孔まで延在して設けられるチャンネルチューブ28が接続している。
【0023】
上記鉗子起上案内孔29と、これに接続した鉗子パイプ27とチャンネルチューブ28は、鉗子31を内視鏡1の操作部等の鉗子挿入孔から上記鉗子チャンネル開口部13まで通じる鉗子チャンネル25を構成している。
【0024】
鉗子起上案内孔29は、上記斜視面15の鉗子チャンネル開口部13から基端側へ向かってかつ先端構成部材11の内部方向に向かって略直線状に延びる第1の直線部35と、この直線部35から先端部2の基端側に向かって屈曲する第1の屈曲部26と、この第1の屈曲部26から基端側に略直線状に延びて形成された第2の直線部36とを備えている。
【0025】
上記第1の直線部35の中心線P1(第1の中心線)と上記第2の直線部36の中心線P2(第2の中心線)とは、上記第1の屈曲部26において互いに比較的小さな角度β(第1の屈曲角)を形成している。
【0026】
上記第1の中心線P1を上記鉗子チャンネル開口部13から内視鏡1の先端方向に延長していくと、斜視面15との間に角度αを有しているとともに、図2に示された上記領域Rつまり対物光学レンズ12の視野内に入るように、上記鉗子起上案内孔29は形成されている。
【0027】
このように先端構成部材11は、対物光学レンズ12を設けた斜視面15から基端側とを挿通しかつ一つの屈曲部26を有するとともにこの屈曲部26の前後がそれぞれ略直線状に形成された鉗子起上案内孔29を有している。
【0028】
上記鉗子パイプ27は、上記鉗子起上案内孔29と接続しかつ上記第2の中心線P2に沿って形成された第3の直線部37と、この直線部37から上記先端部2の中心線Oに沿う方向に屈曲する第2の屈曲部30と、この屈曲部30から基端側に略直線状に延びて形成された第4の直線部38とを備えている。
【0029】
上記第2の中心線P2と上記第4の直線部38の中心線P3(第3の中心線)とは、上記第2の屈曲部30において互いに比較的小さな角度γ(第2の屈曲角)を形成している。
【0030】
上述したように、先端部2における鉗子チャンネル25は、対物光学レンズ12を設けた斜視面15から基端側に向かって、互いに直線部36,37によって接続される第1及び第2の屈曲部26,30を有して段階的に屈曲する直線部分の連続する孔に形成されている。
【0031】
上記鉗子31は、図3に示すように、最先端に位置する硬質部32と、この硬質部32に連結しかつ自由に屈曲するコイルパイプ33等とを備えている。上記硬質部32は生体の器官及び組織等を固持したり挟んだりすることのできる鉗子部34となっている。
【0032】
前述した構成により、図4(A)に示すように、鉗子31は操作部(図示せず)に設けられた鉗子挿入口からチャンネル25内に挿入されてから、チャンネルチューブ28を通って、鉗子パイプ27へと至る。
【0033】
さらに押込むことにより、まず、図4(A)に示すように、鉗子31は、鉗子パイプ27の第2の屈曲部30より後端側でかつ上記第3の中心線P3に略平行に位置することとなる。そして鉗子31の硬質部32の先端下部32aが、鉗子パイプ27の先端側下部の底面27aに接触する。
【0034】
このまま、鉗子31を鉗子チャンネル25の中に押し込んでゆくと、上記先端下部32aは、鉗子パイプ27の先端側下部の底面27aと互いに摺接しながら先端側へと進むこととなる。
【0035】
その後、図4(B)に示すように、鉗子31の上記硬質部32の中央上部32bが、鉗子パイプ27の第2の屈曲部30の上面27bに接触するとともに、上記硬質部32の後端下部32cが、鉗子パイプ27の基端側に位置するチャンネルチューブ28の底面27cに接触する。
【0036】
そして、上記硬質部32の先端下部32a、中央上部32b、後端下部32cが、それぞれ鉗子パイプ27の底面27a、上面27b及びチャンネルチューブ28の底面27cと互いに摺接しながら先端側へと進んでゆく。その後、鉗子31の硬質部32は、鉗子パイプ27の第3の中心線P3に略平行な状態から上記角度γ分、上記硬質部32の向きが変わり第2の中心線P2に平行な状態に移行することとなる。
【0037】
このように、上記鉗子31は、硬質部32が鉗子パイプ27の各面27a,27b及びチャンネルチューブ28の底面27cと互いに摺接しながら第2の屈曲部30を通過して、図4(C)に示すように硬質部32が上記角度γ分曲げられることとなる。
【0038】
次に、上記鉗子31は、上記第2の屈曲部30を通過した時と同様に、鉗子起上案内孔29に設けられた第1の屈曲部26を、硬質部32の先端下部32a、中央上部32b、後端下部32cがそれぞれ上記鉗子起上案内孔29の各面29a,29b,29c(図4(C)に示す)と互いに摺接しながら通過することとなる。
【0039】
そして、上記鉗子31は、先端構成部材11の鉗子チャンネル開口部13から、上記斜視面15との間に角度αを有する第1の中心線P1に略沿った方向で、かつ上記対物光学レンズ12の視野内(領域R)に突出することとなる。
【0040】
なお、本実施形態においては、鉗子チャンネル25に鉗子31が挿通する際に、硬質部32の向きが変更される屈曲部26,30を2箇所設けているが、先端部2の中心線Oと斜視面15とのなす角δ等の大きさに応じて、屈曲部を3箇所以上設けてもよい。この屈曲部を多く設ければ設ける程、上記屈曲角β,γを小さくできるとともに、第1の中心線P1に略沿った鉗子31の突出方向を、対物光学レンズ12等の観察光学系の光軸24により近づけることができる。
【0041】
本実施形態によれば、先端部2における鉗子チャンネル25を構成する鉗子起上案内孔29は、略中央に屈曲部26を有しかつこの屈曲部26の前後に略直線状の直線部35,36を有して形成されている。同じく、先端部2における鉗子チャンネル25を構成しかつ上記鉗子起上案内孔29と別体の鉗子パイプ27も、略中央に屈曲部30を有しかつこの屈曲部30の前後に略直線状の直線部37,38を有して形成されているので、内視鏡1の製作時の加工が容易になる。
【0042】
さらに加え、屈曲部26,30を複数設けたことによって、各屈曲角β,γを小さく形成できるので、鉗子31を確実に内視鏡1の先端部2から処置部位に向けて突出させることができる。
【0043】
また、鉗子31の先端部2から突出する方向が、対物光学レンズ12の視野内(領域R)に入っているので、確実に生体組織の検査等を行うことができる。
さらに、鉗子起上装置を設けないため、内視鏡1の先端部2の先端構成部材11の長手方向及び外径の拡大を抑制することとなって、体腔内への挿入性を向上できる。
【0044】
図5(A)〜(B)は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して具体的な説明を省略する。
上述した第1の実施形態の図4(A)〜(C)に示したように、図5(A)は内視鏡1の先端部2における鉗子チャンネル41を鉗子31の硬質部43が進む様子を模式的に示し、図5(B)は鉗子31の硬質部43が鉗子チャンネル41の屈曲部42を一番通りにくい状態を模式的に示している。
【0045】
図5(A)に示すように内径Dの鉗子チャンネル41は、長手方向の略中央に屈曲部42を有している。この屈曲部42は、上記鉗子チャンネル41を先端側直線部44と後端側直線部45とに形成している。上記先端側直線部44と後端側直線部45とはおのおの略直線状の孔に形成され、それぞれ内径が略一定となるように形成されている。
【0046】
また、鉗子チャンネル41の先端側直線部44の中心線Q1と後端側直線部45の中心線Q2とは、比較的小さな角度θ(屈曲角)を有して構成されている。このように先端部2における鉗子チャンネル41は、略中央に屈曲部42を有し、かつこの屈曲部42の前後に略直線状の直線部44,45を有して形成されている。
【0047】
鉗子31の硬質部43が屈曲部42を通過する状態を、図示中の二点鎖線K1〜K5に示している。鉗子31の硬質部43が屈曲部42の中を一番通過しにくくなるのは、図5(B)に示すように、硬質部43の長手方向の略中央の上面43bが、屈曲部42の上面42bに接触し、硬質部43の両端下面43a,43cがそれぞれ鉗子チャンネル41の屈曲部42より離れた底面42a,42cにそれぞれ接触する場合である。
【0048】
図5(A)に示すように、上記鉗子31の硬質部43の長手方向の長さをL、硬質部43の外径をdとする。また、図5(B)に示すように、硬質部43の両端下面43a,43cが上記底面42a,42cにおのおの接触し、かつ硬質部43の上記上面43bが屈曲部43の上面42bに接触している状態において、鉗子31の硬質部43の長手方向に延びる側面46と上記上面42bから上記底面42cまでを結んだ二点鎖線Mとのなす角θ’は下記に示すような式1に示される角度となる。
【0049】
【数1】
Figure 0003780055
【0050】
上記式1と同様に図5(B)に示す状態において、上記後端側直線部45の内壁面47と上記二点鎖線Mとのなす角θ”は、下記に示すような式2に示される角度となる。
【0051】
【数2】
Figure 0003780055
【0052】
また、図5(B)に示す状態において、鉗子31の硬質部43の傾きは、(θ”−θ’)で示すことができる。この(θ”−θ’)で示される鉗子31の硬質部43の傾きは、鉗子31の硬質部43の略中央が屈曲部42の上面42bと接触しているため、内径Dの鉗子チャンネル41に対して、外径d及び長手方向の長さLで形成された硬質部43を有する鉗子31が通過できる最大の屈曲角θの略半分の角度となる。
したがって、上記硬質部43が通過できる最大の屈曲角θは、下記に示す式3で示される角度となる。
【0053】
【数3】
Figure 0003780055
また、鉗子チャンネル41の内径Dと硬質部43の外径dとの関係は、一般に下記に示す式4である場合が多い。
【0054】
【数4】
Figure 0003780055
【0055】
式3及び式4によれば、鉗子31の硬質部43の長さLが一定の場合において、鉗子31の硬質部43の外径dと硬質部43の長手方向の長さLとの比が大きくなればなる程、つまり硬質部43の外径dが小さくなればなる程、上記式2に示す角度θ”と上記式1に示すθ’との差が小さくなる。
【0056】
このため、鉗子31の硬質部43が通過できる鉗子チャンネル41の屈曲部42の屈曲角θは小さくなる。したがって、鉗子チャンネル41の内径Dを大きくすればする程、上記角度θ”と角度θ’との差が大きくなって、屈曲部42の屈曲角θも大きくすることが可能となる。
【0057】
例えば、鉗子起上装置を備えていない内視鏡1の鉗子チャンネル41の内径が2.8mmで、かつ鉗子31の硬質部43の長手方向の長さが7.0mmの場合においては、まず下記に示す式5及び式6が成り立つ。
【0058】
【数5】
Figure 0003780055
【0059】
【数6】
Figure 0003780055
【0060】
上述した式5及び式6を上記式3に代入すると、屈曲角θは略19.48度となる。したがって、先端部2における鉗子チャンネル41の内径が2.8mmのとき、長さが7mmでかつ外径が2.24mmの硬質部43を有する鉗子31は、鉗子チャンネル41の屈曲部42の屈曲角θを19.48度以下とすれば、確実に挿通できる。
【0061】
なお、本実施形態においては、1つの屈曲部のみを図示しているが、第1の実施形態と同様に、先端部2における鉗子チャンネル41は少なくとも2つ以上の屈曲部を有している。また、内視鏡1の先端部2の中心線Oと上記斜視面15とのなす角δの大きさに応じて、屈曲部を3箇所以上設けてもよい。
【0062】
本実施形態によれば、内視鏡1の先端部2において、互いに直線部44,45によって接続される屈曲部42を有する鉗子チャンネル41の屈曲角θを上記式3に求められる値以下としているので、この屈曲部42が障害とならずに確実に鉗子31を挿通させることができるとともに内視鏡1の先端からより確実に突出させることができる。
【0063】
前述した第1〜第2の実施形態においては、次の構成が得られる。
(付記1)体腔内に挿入される挿入部の先端に設けられた先端部に、観察光学系と、鉗子等の処置具が挿通可能なチャンネルの開口部とを備えた斜視型内視鏡において、
少なくとも前記先端部におけるチャンネル部分がその基端側から前記開口部側へ向かって複数回屈曲する直線部分の連続する孔で形成したことを特徴とする斜視型内視鏡。
(付記2)体腔内に挿入される挿入部の先端に設けられた先端部に、観察光学系と、鉗子等の処置具が挿通可能なチャンネルの開口部とを備えた斜視型内視鏡において、
少なくとも前記先端部におけるチャンネル部分が前記開口部から先端部の基端側へ向かって、互いに直線部によって接続された屈曲部を複数有する段階的に屈曲する孔で形成したことを特徴とする斜視型内視鏡。
(付記3)前記先端部にけるチャンネル部分の一度に屈曲する屈曲角θを、次式から算出される値以下に形成したことを特徴とする付記1および付記2記載の斜視型内視鏡。
【0064】
【数7】
Figure 0003780055
【0065】
ただし、d:鉗子の外径、D:鉗子チャンネルの内径、L:鉗子の硬質部の長さ。
また、胃洗滌などの際に、内視鏡は胃送水チューブ等を挿入部の長手方向に沿って外付けすることがある。この外付けチューブを内視鏡に固定する際には、内視鏡の挿入部及びチューブの外周にテープ等を巻付けていた。
【0066】
このため、テープ等の厚み分、内視鏡の挿入部の先端部等が太くなって、体腔内に挿入する際の妨げとなっていた。
図6は、前述のような問題を解決した外付けチューブ51を内視鏡の先端部55に取付けた状態を示している。
【0067】
図6に示すように、外付けチューブ51は、中空状に形成されたチューブが先端部において一部をのこして切り取られたように形成されたベロ部52を有している。このベロ部52は、側方からみて外付けチューブ51を内視鏡に固定する際に用いられるテープ56の幅より広くかつ、正面からみて内視鏡に近接する部分のみが残されて形成されている。
【0068】
上記ベロ部52の基端側に位置するチューブ開口部53は、基端側にむかって内視鏡の先端部55に取付けた際の幅が徐々に広くなるように形成されている。図示例においては、このチューブ開口部53が形成する先端側に露出する端面54を側方からみて平坦に形成しているが、先端側に凸または凹となる曲面を有して形成しても良い。
【0069】
外付けチューブ51は、上記ベロ部52と内視鏡の先端部55とに巻付けられたテープ56(例えばサージカルテープ等)によって固定されている。
前述した構成により、内視鏡の先端部55は、外付けチューブ51をテープ56によって固定した状態で体腔内へと挿入される。この際、テープ56がベロ部52に巻き付けられているので、テープ56の厚み分、内視鏡の先端部55が太くなることはない。
【0070】
本開示例によれば、外付けチューブ51は、その先端に内視鏡に近接する部分のみ残されて形成されたベロ部52を設けている。このべロ部52及び内視鏡の先端部55の外周にテープ56を巻付けることによって外付けチューブ51を固定している。
したがって、テープ56の厚み分、内視鏡の先端部55が太くなることはないので、体腔内への挿入部の挿入性を向上できる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、先端部に、処置具を突出するための開口部と連通し、挿入部の長手軸方向に対して交わる方向に第1の中心線を有するように管路を形成する第1の直線部と、この第1の直線部と連通するとともに、挿入部の長手軸方向に対して交わる方向に第2の中心線を有するように管路を形成する第2の直線部とを備え、さらに一端側が前記第2の直線部と接続するとともに、他端側を前記挿入部内を挿通するチャンネルチューブと接続するように屈曲する屈曲部を有する鉗子パイプを有している。
従って、一度に屈曲する角度が小さくなり、鉗子起上装置を用いずに鉗子等の処置具を内視鏡の先端部から処置部位に向けて確実かつスムーズに突出させることができる。内視鏡の先端部等の長手方向及び外径の拡大を抑制でき、体腔内への挿入部の挿入性を向上できる。また、先端部内で一回屈曲させ、さらに屈曲部を有する鉗子パイプでさらにもう一回屈曲させることで、複数の屈曲を簡易な製造工程で実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の内視鏡の正面図。
【図2】同実施形態の内視鏡の断面図。
【図3】鉗子の側面図。
【図4】図1に示された実施形態の鉗子チャンネルに鉗子が挿通する状態を示す図。
【図5】この発明の第2の実施形態の鉗子チャンネルに鉗子が挿通する状態を示す図。
【図6】外付けチューブの第1の開示例を示す側面図。
【図7】従来の内視鏡の断面図。
【符号の説明】
1…前方斜視型の超音波内視鏡
2…先端部
11…先端構成部材
12…対物光学レンズ(観察光学系)
13…鉗子チャンネル開口部
25…鉗子チャンネル
26…第1の屈曲部
30…第2の屈曲部
31…鉗子
32…硬質部
35…第1の直線部
36…第2の直線部
37…第3の直線部
38…第4の直線部
β…第1の屈曲角
γ…第2の屈曲角
41…鉗子チャンネル
42…屈曲部
43…硬質部
44…先端側直線部
45…後端側直線部
θ…屈曲角
d…鉗子の外径
D…鉗子チャンネルの内径
L…鉗子の硬質部の長さ

Claims (1)

  1. 体腔内に挿入するための挿入部と、
    前記挿入部の先端を構成し観察光学系を有する先端部と、
    前記先端部を構成する斜視面と、
    前記斜視面に設けられた処置具を突出するための開口部と、
    前記開口部と連通し、前記挿入部の長手軸方向に対して交わる方向に第1の中心線を有するように管路を形成する第1の直線部と、
    前記第1の直線部と連通するとともに、前記挿入部の長手軸方向に対して交わる方向に第2の中心線を有するように管路を形成する第2の直線部と、
    一端側が前記第2の直線部と接続するとともに、他端側を前記挿入部内を挿通するチャンネルチューブと接続するように屈曲する屈曲部を有する鉗子パイプと、
    を有することを特徴とする斜視型内視鏡。
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