JP3776228B2 - 熱処理強化型アルミニウム系摺動材料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車,工作機械,農業機械などの各種機械構造部品のうちとくに摺動部品として使用される軸受などの摺動部材用として適する熱処理強化型アルミニウム系摺動材料およびその製造方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関やミッション部位において、耐熱性,耐荷重性,耐摩耗性の観点から、摺動用の合金系材料として、Cu−Pb−Sn系、Al−Sn−Si−Cu系、Al−Sn−Si−Pb−Cu系などのものが主に用いられており、このうち、Al系に比べて硬さが大であるCu−Pb−Sn系のものについては、なじみ性や埋収性の優れている表面性能が要求される内燃機関用の半割軸受(たとえば、コンロッドメタル)などの場合に、オーバレイと称されるPb−Sn系のメッキを10〜20μm被覆して表面性能を向上させたものが使用されている。
【0003】
また、最近の環境問題から、有害物であるPbの使用が制限されつつある状況にあり、Pbが多量に含まれる銅系の軸受材料よりもAl−Sn系の軸受材料が注目されている。
【0004】
このAl−Sn系の軸受材料は、まず、連続鋳造により所定の合金組成を有する厚さ10〜20mmの連続板に鋳造したあとこれを圧延し、アルミニウム密着層と圧着した後さらに歪み取りの熱処理と圧延を繰り返した後、厚さ1〜2mmとして密着層側と裏金(スチール)とを合わせるようにして裏金(スチール)に圧着させる工程をとっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このAl−Sn系の軸受材料は合金の強度および硬さが銅系の軸受材料よりも低いため、耐摩耗性および耐疲労性に問題があると共に、Pb含有量が少ないため耐焼付性にも問題があった。特に、中速以上の高荷重で使用され、温度上昇や油切れが起こりやすい部位(例えば、オートトランスミッション用軸受)では耐摩耗性や耐焼付性などに問題があった。
【0006】
このような問題を解決するために通常考えられることは、合金強化元素(例えば、Cu,Mg,Mn,Cr,Niなど)の含有量を多くすることによって合金基材を硬くかつ高強度にすることであるが、このような対策では鋳造の困難性が増大すること、および、圧延・圧着時の強圧下により合金割れなどが発生すること、などの理由により含有量に限界があった。
【0007】
さらに、圧延時の加工歪みについては焼鈍の際の熱処理条件を調整して硬さと強度を高める方法もあるが、軸受として使用される部位では、使用温度が150℃ぐらいのものが多く、表面では摩擦熱が発生し、通常の使用でも150〜200℃に摺動部の表面温度が上がっている場合が多い。
【0008】
こうした使用条件では、長時間使用していると、アルミニウム系材料の場合に徐々に加工歪みが解消されて初期の硬さと強度を維持出来ずに本来の材料のもつ硬さと強度に戻ってしまい、耐摩耗性や耐疲労性などの基本性能が大幅に低下することとなる。
【0009】
また、このAl−Sn系合金材料は、通常の場合、丸め加工してブッシュまたは半割軸受として使用されるが、この際の丸め加工によって加工歪みが発生し、この場合も前述したと同様に長時間の使用で初期の性能が大幅に低下することとなる。
【0010】
このような問題に対応するため、従来技術として、特公平7−33558号公報の発明では、Al−Sn−Cu−高Si系の摺動層を熱処理して耐荷重性や耐疲労性を向上させるようにしているが、例えば、最近の自動車エンジン関係では使用環境が厳しくなっていることからさらなる耐疲労性の向上が課題となっている。
【0011】
摺動材料の耐疲労性を向上させるためには、表面摺動層の強度を上げることはもちろんのことであるが、表面摺動層と裏金との間にある密着層の強度を上げることも重要になる。この密着層の主なる役割は、表面摺動層と裏金(スチール)との密着性を上げることであり、後述する製造工程のなかで予め表面摺動層に純アルミニウムまたはアルミニウム合金を40%以上の大きな圧下率で圧着し、その後アニール熱処理したあと裏金に40〜60%の圧下率で圧着するようにしている。
【0012】
このとき、裏金(スチール)との圧着は予め裏金(スチール)の表面をワイヤーブラシ等で荒らして表面の清浄化を合わせて行った後圧着作業を行うわけであるが、密着性の観点からは裏金(スチール)の表面の凹凸に追従出来る柔らかくて伸びのある純アルミニウムの方がよいが、使用時の耐疲労性の観点からは、強度の高い表面摺動層の下地として密着層の持つべき特性にかんがみて、純アルミニウムよりも強度が高いアルミニウム合金の方が良いといえる。
【0013】
すなわち、表面摺動層と密着層とが合わさって表面の負荷荷重を受け持つため、表面摺動層と密着層をともに強度を大きくする必要があった。しかしながら、密着層の強度を合金の添加元素およびその増量で高めた場合には裏金との密着が悪くなり、またさらに表面摺動層と密着層との圧着時および表面摺動層+密着層と裏金との強圧下による圧着時に耐えきれず、合金割れを起こす問題があった。いずれにせよ、密着性向上と密着層の強度向上の両特性は両立しえなかった。
【0014】
その他本材料系列で一般的に用いられている方法を述べると、1つには密着層として使用する純アルミニウムの層厚さを薄くして密着層にかかる荷重負担を軽くする方法があるが、極端に薄くした場合(例えば、厚さ10μm以下とした場合)、裏金との密着時に裏金の表面の凸部が純アルミニウム層を突きぬけてしまう場合があり、この場合は表面摺動層中に含まれるSnが裏金(スチール)との密着界面に集まってきて、金属間化合物が生成して全体の密着を悪くする。また、密着層を用いずに予め裏金(スチール)側にアルミニウムに対するニッケルの親和力が強いのを利用したNiメッキを施して表面摺動層を裏金に圧着させる方法もあるが、これは本発明者らが実験を行った結果、密着強度が純アルミニウムに比べ20〜30%低くなった。
【0015】
以上のように、従来から種々のやり方で表面摺動層と裏金を圧着させていたが、別の密着層を使用する場合に軸受の耐疲労性の観点から考えると、密着性の向上と密着層の強度向上は両立しえなかった。
【0016】
【発明の目的】
本発明は、上記した従来の課題にかんがみてなされたものであって、アルミニウム系軸受合金で構成された表面摺動層およびアルミニウム系中間合金で構成された密着層中にそれぞれ熱処理効果のある元素を添加し、さらに、耐熱強度が向上するCrを加えて、硬さおよび強度を抑さえて伸びのある材料とし、製造工程中で強圧下による圧着を可能とし、最後に高温で熱処理効果のある元素を固溶させてその後急冷させることより、密着性の向上と密着層の強度向上の両立をはかることが可能であり、耐摩耗性・耐疲労性・耐焼付性に優れた熱処理強化型アルミニウム系摺動材料を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法は、請求項1に記載しているように、裏金と、鋳造材または展伸材から製造され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層を、Cu単独またはMgと合わせて:0.05〜0.5重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系中間合金からなる密着層を介して積層したのち、300〜500℃に加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化処理を施すようにしたことを特徴としている。
【0018】
同じく、本発明に係わる熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法は、請求項2に記載しているように、裏金と、鋳造材または展伸材から製造され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層を、Cu単独またはMgと合わせて:0.05〜0.5重量%と、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系中間合金からなる密着層を介して積層したのち、300〜500℃に加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化処理を施すようにしたことを特徴としている。
【0019】
そして、本発明の請求項1に係わる熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法の実施態様においては、請求項3に記載しているように、密着層のアルミニウム系中間合金が、さらにMn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上を含みかつCu,Mgとの総和が2重量%以下であるようにしたことを特徴としている。
【0020】
同じく、本発明の請求項1に係わる熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法の実施態様においては、請求項4に記載しているように、密着層のアルミニウム系中間合金が、さらにMn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上を含みかつCu,Mg,Crとの総和が2重量%以下であるようにしたことを特徴としている。
【0021】
さらに、本発明に係る熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法の実施態様においては、請求項5に記載しているように、表面摺動層のアルミニウム系軸受合金が、さらにMg,Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Znのうちの1種または2種以上を含みかつCuおよびCrとの総量で3重量%以下であるようにしたことを特徴としている。
【0022】
そして、本発明に係る熱処理強化型アルミニウム系摺動材料は、請求項6に記載しているように、本発明の上記製造方法のいずれかの方法によって製造されていることを特徴としている。
【0025】
【発明の作用】
本発明においては、表面摺動層のアルミニウム系軸受合金の成分組成として、鋳造材および/または展伸材から構成され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物からなるものとしているが、このうち、Snは潤滑成分として有効であり、Pbに代わりうる性能を示すものである。しかし、6重量%未満では摩擦係数が急激に増大して耐焼付性および耐摩耗性が低下する。他方、30重量%を超えるとAlマトリックス中に分散するSnが3次元的に太いネットワークを組むため、高荷重での使用条件で急激に疲労強度が低下し、摩耗量が増大する。
【0026】
また、このSnと併せて、同様な効果を発揮するIn,Biなどの低融点金属を5重量%以下の範囲で加えてもよい。
【0027】
Siは耐焼付性および耐摩耗性を向上させる必須の元素であり、Alマトリックス中に硬質粒子として微細分散しているものとなる。しかし、1重量%未満ではその効果が少なく、5重量%を超えるともろくなって表面摺動層のなじみ性、圧延などの加工性が低下し、裏金へ圧着出来がたいこととなる。
【0028】
CuはAlマトリックスを強化しさらに熱処理効果を発揮させる元素である。摺動材料の摩擦摺動面では硬質粒子であるSi粒子が相手材(軸)等からの荷重に耐え、相手材(スチールや鋳鉄軸等)との反応がないSi粒子が焼付および摩耗防止の作用を受け持っているが、Alマトリックスの硬度および強度が不足すると、Alマトリックス中に埋没してしまい、Si粒子本来の効果を発揮することができないこととなる。このため、Alマトリックスの硬度および強度を高めることが重要な要素となる。
【0029】
本発明による摺動材料ではAlマトリックスの強化に有効なCuを加えまた耐熱強度に優れたCrを加え、さらには強化熱処理、とくに、300〜500℃に材料を加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化熱処理を施すことにより、従来に比べて硬度および強度を高め、Si粒子との複合作用により大幅に軸受特性を向上させうることとなったのである。しかしながら、表面摺動層中のCrが0.1重量%よりも少ないと、Crによる耐熱強度向上の効果が十分でなく、他方、Crが0.6重量%を超えるとAl−Cr系の金属間化合物が生成され、急激に機械的特性が悪化し、もろくなるので好ましくなく、また、Cuが0.5重量%未満ではSi粒子の埋没防止効果を殆ど発揮することができず、他方、2重量%を超えると硬くかつもろくなり、また、一部、銅−アルミニウム系の金属間化合物が出来ることもあり、疲労強度を大幅に低下させるので好ましくない。
【0030】
次に、密着層についてであるが、この密着層の本来的機能は、表面摺動層と裏金(スチール等)との圧着時の密着性向上であり、表層にSnが多いと密着層がない場合にSnが裏金(スチール)との界面に集まって密着性を阻害する。
【0031】
表面摺動層に合金添加元素が多いと圧着時に裏金(スチール)側を例えば#60〜#120の研削ベルトで研磨し、合金側も新生面を出すようにワイヤーブラシで荒らすことが多いが、密着層を用いずに直接表面摺動層を裏金(スチール)に圧着した場合、裏金(スチール)表面の粗さ(凹凸)に合金が硬くて追従せず、後工程の熱処理によってブリスター(ふくれ)の発生など密着不良の原因となる。したがって、裏金(スチール)表面の粗さに追従できる柔らかく伸びのある密着層を用いると、これらの問題の発生は防止できる。
【0032】
また、前述の様に表面摺動層のアルミニウム系軸受合金と密着層のアルミニウム系中間合金との圧下率40〜60%の圧着において、合金のみであると割れることが多く、柔らかいアルミニウム系中間合金からなる密着層を一緒に圧着させると本発明者らの実験で割れにくいことが明らかになっている。すなわち、製造工程における密着層は軟らかく伸びのある材料であることが必須の要件である。
【0033】
しかしながら、摺動材料としてブッシュ、半割すべり軸受などとして使用される場合には、摺動面に高荷重が加わる場合が多く、また、最近の自動車用エンジンでは高荷重・高負荷の要求が多くなっているが、この場合に下地の密着層も大きく影響し、密着層の強度および硬度を高くすれば、高荷重に全体で耐えられることとなる。
【0034】
本発明はこれらの矛盾を解決しようとする新しい提案である。すなわち、表面摺動層および密着層のアルミニウム系合金の硬度および強度を製造工程中は抑え、製造工程の最終段階で熱処理により硬度および強度を上げる手法である。
【0035】
密着層のCuおよびMgは合わせて0.05〜0.5重量%とする。すなわち、0.05重量%未満では前述の熱処理効果を発揮することができず、0.5重量%を超えると伸びが低下して製造工程のうちの圧着工程で密着力が大幅に低下する。また、Crは他の元素と比較して強度を向上させ伸びの低下が少ない元素であり、且つ200℃前後で強度および硬度を保つ耐熱性向上に有用な元素であり、CuおよびMgに合わせて用いるとさらに耐疲労性が大幅に向上する。
【0036】
このCrの添加範囲は0.1〜0.6重量%であり、0.1重量%未満では強度の向上に寄与せず、0.6重量%を超えると合金が硬くかつもろくなり、製造工程で問題が発生すると同時に、密着層が硬くかつもろくなっているため、使用時に衝撃荷重が負荷された場合に表面摺動層が密着層から剥離する。
【0037】
さらに、表面摺動層のアルミニウム軸受合金中には、Mg,Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Znのうちの1種または2種以上をCuおよびCrとの総和で3重量%以下加えても良い。これらの元素はAlマトリックスを強化し、耐摩耗性および耐疲労性をさらに向上させる。しかし、総和で3重量%を超えるとアルミニウム合金がぜい化し、実際の使用時に片当たりなどで軸に馴染まず、合金の疲労剥離が出やすくなり、また、製造工程のうちの圧延・圧着工程時に合金割れが発生して製造が困難となる傾向となる。
【0038】
同様に密着層に、Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上をCu,Mg,Crとの総和で2重量%以下加えても良い。これらの添加元素はAlマトリックスを強化する機能は表面摺動層と同じである。しかし、2重量%を超えると製造工程のうちの裏金(スチール)との圧着工程で密着せず、製造が困難となる場合もあるし、また、仮に圧着出来ても、密着力が弱く、軸受として使用している間に剥離脱落してしまう傾向となる。
【0039】
次に熱処理について述べる。
【0040】
Cuはアルミニウム中に平衡状態において300℃で約0.2重量%程度固溶し、150℃で約0.01重量%程度固溶する。また、Mgは300℃で約7重量%程度固溶し、150℃で約2重量%程度固溶する。
【0041】
これらの元素をアルミニウム中に特許請求の範囲に特定する量で添加して300℃以上の温度から急冷することにより、Cu,Mgが固溶限以上の元素を晶出出来ずに格子間ひずみを発生させ、硬度および強度を向上させる。
【0042】
しかしながら、加熱温度が300℃よりも低いとその効果は急激に少なくなる。
【0043】
本発明者らは加熱温度および冷却速度を種々に振って実験したところ、150℃までの間50℃/分以上の冷却速度でなければ効果がないことがわかった。また、500℃を超える温度に高めると裏金(スチール)とアルミニウム密着層との間で鉄−アルミニウムの金属間化合物が界面に生成され、界面がもろくなって密着が悪くなり、使用中に合金層が剥離する等の不具合が発生することがわかった。例えば、520℃で10分間加熱されると金属間化合物が発生して使用に耐えないものとなった。
【0044】
【実施例】
次に、本発明の実施例を比較例とともにさらに詳細に説明するが、本発明はこのような実施例のみに限定されないものである。
【0045】
<実験例1>
表1ないし表3に示す実施例1〜31および表4に示す比較例1〜14の表面摺動層成分組成および密着層成分組成の組み合わせとした場合について述べる。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
まず、アルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層は連続鋳造法を用いて作製した。すなわち、表面摺動層として各実施例および比較例の成分組成となるようにあらかじめ原材料を調合し、750℃で溶解し、保持炉−凝固ダイス,引き出し装置から構成された板形状で連続的に製造できる連続鋳造機を用いてアルミニウム合金溶湯を注湯し、巾:220mm×厚さ:20mm×長さ:1000mmの連続鋳造短尺板を各成分で鋳造した。
【0051】
これを300℃×5hrの焼き鈍し処理を行った後、表層を両側各1mm削除し、また、幅方向も各5mm削除して、巾:210mm×厚さ:18mm×長さ:1000mmの鋳造板を各々5枚作製し、これを10mmの厚さまで圧下した。このとき、比較例10,12ではそれぞれ5枚中2枚に著しい割れが発生し使用不可能となった。また、他の試作例については特に問題はなく、圧延を終了した。次いで、これら10mm厚さの圧延材に300℃×5hrの歪み取り処理を行った。
【0052】
次に、アルミニウム系中間合金からなる密着層の製造方法について述べる。この密着層の各成分をもつ材料は、実施例および比較例とも、ロール冷却によるロール鋳造法により厚さ:4mm×巾:230mmで、成分組成に合わせた鋳造条件で連続したアルミニウム合金コイルを製作した。次いで、これを300〜450℃の温度で歪み取りアニールを施した後、圧下率20%で厚さ1mmまで圧延し、再度300〜450℃で6hrアニールした。
【0053】
次いで、このようにして作製した密着層素材を脱脂し、ワイヤーブラシにより表面摺動層に密着する側を荒らして表面を清浄化した。さらに、同様に前述の10mm厚さの熱処理後の表面摺動層の圧延材を同様にベルト研削にて両面を各々0.15mmづつ研削して表面を清浄化した。
【0054】
次に、この表面摺動圧延材と密着層素材とを2枚合わせて圧下率45%で一挙に圧下した。本発明者らの実験によると、圧下率40%未満では密着せず、50%超過ではアルミニウム合金が割れてしまうこととなった。そして、この段階で比較例10,12では3枚中さらに2枚割れ、継続可能となったのはそれぞれ1枚となった。これらの材料を引き続き約20%づつ圧下して1mm厚さまで圧延した。次に、300℃で5hrアニールした後巾方向の端割れを除去した。この時、割れの程度が端から20mm以内のものを○、20〜30mmのものを△、30mm以上のものを×として、全材料をチェックした。その結果を表5に示す。
【0055】
【表5】
【0056】
次に、これらの密着層圧着材料を裏金(スチール)と以下の工程で圧着した。
【0057】
すなわち、予め圧着作業直前に裏金(スチール)と密着層圧着アルミニウム合金板の密着面側を清浄化荒らしをしたあとロール圧着を行った。このときの圧下率は38〜44%であり、いずれのサンプルもすでに鋳造組織から圧延組織に変化しているため割れは起こらずいずれもうまく圧着出来た。また、比較例7の場合5μmのニッケルメッキを予め裏金(スチール)側に施し、表面摺動層合金は1mm厚さまで圧延アニールを繰り返して行い、これを前述の条件で圧着した。圧着後の寸法は、裏金(スチール)厚さ:1.20〜1.30mm、合金厚さ:0.3〜0.4mmとなった。これらのすべての材料に対しては300℃×5hrで歪み取りアニールをおこなった。なお、次工程は急冷熱処理であるのでこの熱処理は省略してもかまわない。
【0058】
<実験例2>
次に、歪み取り後の実施例1,4,7,10の試料を用いて急冷熱処理の実験を行い、熱処理条件を確認した。このときの急冷熱処理条件を表6に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
このときの急冷熱処理はトンネル炉を用いて行い、裏金(スチール)上に作製したサンプルの前後をTIG溶接して、サンプルの表面摺動層に熱電対をスポット溶接して、一定速度で炉内を通過させ、炉出口で水冷と空冷を組み合わせて、表6に示す条件となるように調整した。
【0061】
そして、これら40種のサンプルについて以下の評価を行った。
【0062】
(I)熱処理前後の表面摺動層および密着層の硬さ
(II)裏金(スチール)との密着強度
(III)引張強度試験
ここで、(I)の評価についてはマイクロビッカース硬度計にて測定し、また、(II)の評価については図1に示す縁切り法による密着強度を測定した。すなわち、図1に示すように、引張試験機を用いて摺動材料(試験片)1の裏金(スチール)1B側ならびに表面摺動層(1G)側および密着層1A側にスリット1Sを入れ、矢印を支点にして圧縮荷重Pをかけて密着強度を測定した。
【0063】
さらに、(III)の評価については裏金(スチール)との圧着前のアルミニウム合金(表面摺動層1G+密着層1A)を一挙に圧下率45%で圧下させた後、300℃のアニール熱処理を施し、裏金(スチール)上にのせて前述のトンネル炉を各熱処理条件で通して急冷処理を実施したあとこれを平板の引張試験片に加工して引張試験を行った。これらの結果を表7〜表10に示す。
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】
【表9】
【0067】
【表10】
【0068】
表7ないし表10に示す結果より明らかなように、熱処理条件10で熱処理したものについては実施例1,4,7,10のいずれにおいても、熱処理後密着層と裏金(スチール)との間で剥離し、次の評価(密着試験)を行うことが出来なかった。そして、この密着層界面には、EPMAで調査したところ、Fe−Alの金属間化合物が生成されていた。
【0069】
次に、熱処理条件1,2,3,4,7で熱処理したものについては、いずれも本特許請求の範囲の温度条件からはずれているが、表面摺動層および密着層の硬さについては、熱処理後もほとんど向上せず、大きな熱処理効果は認められなかった。同様に(表面摺動層+密着層)の引張試験結果についても、硬さとほぼ同じ傾向があり、大幅な熱処理効果は認められなかった。
【0070】
一方、本特許請求の範囲の温度条件を満たしている熱処理条件の5,6,8,9では、熱処理による表面硬度の向上率が14〜38%、密着層硬度の向上率が37〜61%、引張試験の向上率が15〜33%、と大幅な向上率となっており、本熱処理条件の効果が明らかとなった。
【0071】
<実験例3>
前述したように、実際の使用条件(150〜200℃)の温度で長時間使用する場合に、単に加工歪みを与えただけでは、使用中にすぐに硬さと強度が戻ってしまうが、本発明者らは以下の実験によってそれを確認している。特に、表面摺動層にCrが添加されていると、高温長時間の使用でも、硬度および強度の低下が著しく少ないことがわかった。ここで、実施例2の合金および比較例1の合金を用いて実施例に基づき裏金(スチール)に圧着して歪み取り熱処理を実施例の条件(300℃×5hr)で行った。
【0072】
次いで、このサンプルを180℃一定で一定時間保持して各保持時間ごとの硬さを測定した。
【0073】
プロセス1:歪み取り熱処理後、急冷熱処理(500℃で5分保持した後毎分60℃で急冷熱処理)したもの
プロセス2:歪み取り熱処理後、ロールで圧下して合金に加工歪みを与えて表面摺動層の硬さをプロセス1と同じにしたもの
なお、硬さは表面からビッカース硬さで測定した。その結果を図2に示す。
【0074】
図2に示す結果より明らかであるように、Crが添加されていると高温で長時間保持された場合でも、硬度の低下が著しく少ないことが認められた。
【0075】
<実験例4>
次に、裏金(スチール)と圧着したクラッド材を300℃×5hrでアニールしたあとこれらの材料を500℃で5分間保持した後、毎分60℃の冷却速度で150℃まで冷却して得られたサンプルについて、実施例1〜31および比較例1〜14の材料に対して半円筒形の形状に加工し、滑り軸受としての耐疲労試験を実施した。
【0076】
この試験は回転軸のたわみによる変動荷重を滑り軸受に作用させる機構であり、軸受の軸方向両端部に軸が強く接触する(エッジロードと呼ばれる現象)。そのため、軸受が強いものの脆い場合にはエッジ部に亀裂・剥離が発生しやすく、密着層が軟らかい場合にエッジ部は軸方向にずれて変形に耐えられなくなった時点で亀裂が発生する過酷な試験である。
【0077】
また、本試験では、単に耐疲労性だけでなく耐焼付性、耐摩耗性も同時に評価できる試験である。そして、耐焼付性については軸受背面温度が180℃を超えた時点で焼き付きと判断した。また、耐摩耗性については100hr終了後50μm以上摩耗しているものをNGとした。このときの試験条件を表11に示す。また、耐摩耗性がNGとならなかった割合を耐久OK率とし、この試験結果を表12に示す。
【0078】
【表11】
【0079】
【表12】
【0080】
表12に示す結果より明らかなように、本発明実施例1〜31の耐久OK率は少なくとも60%以上である。これに対して、比較例1〜14では40%以下となっており、本発明の成分と本発明の強化熱処理との組合せで耐久性に著しく優れた摺動材料を得ることができることが明らかとなった。また、Crを表面摺動層および/または中間層に含むものとすることにより耐久率がより高くなっており、その効果も確認することができた。
【0081】
【発明の効果】
本発明の熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法によれば、請求項1に記載しているように、裏金と、鋳造材または展伸材から製造され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層を、Cu単独またはMgと合わせて:0.05〜0.5重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系中間合金からなる密着層を介して積層したのち、300〜500℃に加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化処理を施すようにしたから、各層間における密着性の向上と密着層の強度向上の両立を実現することができ、耐摩耗性・耐疲労性・耐焼付性に優れた軽量な熱処理強化型アルミニウム系摺動材料を製造することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0082】
同じく、本発明による熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法によれば、請求項2に記載しているように、裏金と、鋳造材または展伸材から製造され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層を、Cu単独またはMgと合わせて:0.05〜0.5重量%と、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系中間合金からなる密着層を介して積層したのち、300〜500℃に加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化処理を施すようにしたから、各層間における密着性の向上と密着層の強度向上の両立を実現することができ、とくに密着層でのCr含有によって伸びの低下を少なくしたうえでより一層の強度向上を実現することができ、耐摩耗性・耐疲労性・耐焼付性に優れた軽量な熱処理強化型アルミニウム系摺動材料を製造することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0083】
そして、請求項3に記載しているように、請求項1に記載の製造方法において、密着層のアルミニウム系中間合金が、Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上を含みかつCu,Mgの総和が2重量%以下であるものとすることによって、あるいは請求項4に記載しているように、請求項2に記載の製造方法において、密着層のアルミニウム系中間合金が、Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上を含みかつCu,Mg,Crの総和が2重量%以下であるものとすることによって、密着層におけるAlマトリックスをさらに強化し、耐摩耗性および耐疲労性をより一層向上させた熱処理強化型アルミニウム系摺動材料を製造することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0084】
さらに、請求項5に記載しているように、表面摺動層のアルミニウム系軸受合金が、Mg,Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Znのうちの1種または2種以上を含みかつCuおよびCrとの総量で3重量%以下であるものとすることによって、表面摺動層におけるAlマトリックスをさらに強化し、耐摩耗性および耐疲労性をより一層向上させた熱処理強化型アルミニウム系摺動材料を製造することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0085】
また、本発明による熱処理強化型アルミニウム系摺動材料によれば、請求項6に記載しているように、本発明による上記製造方法のいずれかによって製造されたものとしたから。各層間における密着性の向上と密着層の強度向上の両立を実現することができ、耐摩耗性・耐疲労性・耐焼付性に優れた軽量な熱処理強化型アルミニウム系摺動材料を提供することが可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】縁切り法による密着強度の測定方法を示す説明図である。
【図2】加熱後の保持時間による硬さへの影響を調べた結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 摺動材料
1A 密着層
1B 裏金(スチール)
1G 表面摺動層
Claims (6)
- 裏金と、鋳造材または展伸材から製造され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層を、Cu単独またはMgと合わせて:0.05〜0.5重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系中間合金からなる密着層を介して積層したのち、300〜500℃に加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化処理を施すことを特徴とする熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法。
- 裏金と、鋳造材または展伸材から製造され且つSn:6〜30重量%、Cu:0.5〜2.0重量%、Si:1〜5重量%、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系軸受合金からなる表面摺動層を、Cu単独またはMgと合わせて:0.05〜0.5重量%と、Cr:0.1〜0.6重量%を含み残部がAl及び不可避的不純物で構成されるアルミニウム系中間合金からなる密着層を介して積層したのち、300〜500℃に加熱したあと150℃まで毎分50℃以上の冷却速度で急冷する強化処理を施すことを特徴とする熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法。
- 密着層のアルミニウム系中間合金が、さらにMn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上を含みかつCu,Mgとの総和が2重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法。
- 密着層のアルミニウム系中間合金が、さらにMn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Zn,Siのうちの1種または2種以上を含みかつCu,Mg,Crとの総和が2重量%以下であることを特徴とする請求項2に記載の熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法。
- 表面摺動層のアルミニウム系軸受合金が、さらにMg,Mn,V,Ni,Sb,Fe,Ti,Zr,Znのうちの1種または2種以上を含みかつCuおよびCrとの総量で3重量%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の熱処理強化型アルミニウム系摺動材料の製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とする熱処理強化型アルミニウム系摺動材料。
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