JP3775917B2 - 無人飛行体の粉粒状物散布装置 - Google Patents

無人飛行体の粉粒状物散布装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、農薬散布や種まき等に利用される遠隔操縦式無人ヘリコプタ等の無人飛行体に搭載される粉粒状物散布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
広い面積の森林や農地に対して害虫駆除用薬剤のような農薬を大規模に散布する場合、操縦者が搭乗する小型飛行機やヘリコプターを使って薬剤を空中散布するということが行なわれている。このような有人の飛行体による薬剤の空中散布は小規模な面積に対しては適用し難く、飛行機等のチャーター料金も高価なものとなる。そこで、無線により遠隔操縦できるラジコンヘリコプターを利用して、これに薬剤の散布装置を組み付けることにより、遠隔操作によって薬剤等の空中散布を行なう散布装置が提案されている。
【0003】
この種の散布装置では、薬剤等の収容タンクを機体に対して着脱自在に取り付けるのが一般的であり、この着脱構造を採用した場合には、収容タンクを機体から取り外したときに収容物がこぼれるのを自動的に防止する機構が必要である。このような機構として、従来例えば特開平8−163946号公報に記載されたものがある。
【0004】
上記公報記載の構造は、機体本体に着脱自在に装着されるタンクの底部の薬剤排出口に、タンク着脱方向に進退することにより該排出口を開閉する弁体を閉方向に付勢して配置したものである。この従来装置では、収容タンクを機体に装着すると上記弁体が機体側から突き上げられて上記排出口を開き、収容タンクを機体から取り外すと弁体が付勢力で上記排出口を閉じるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報記載の装置では、上記弁体は、散布剤が液状の農薬等である場合はスムーズに作動するものの、散布剤が粉粒状の農薬や穀物(種)等の粉粒状物である場合には、該粉粒状物が上記弁体と該弁体によって開閉される排出口との間に残留していると、弁体がタンクの取り外し時に迅速に作動せず、開弁状態のままとなる恐れがあり、薬剤等がタンク下方に流出するおそれがある。また外部から力を加えて弁体を強制的に作動させるとしても弁体の周囲に存在する粉粒状物によって弁体の作動が邪魔され、開閉がうまく行われない恐れがある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、粉粒状の薬剤等の散布の停止,開始を行なう弁体の開閉を円滑に行うことができ、もって粉粒状物がタンク下方に流出したり、詰まって散布不能となることを防止できる無人飛行体の粉粒状物散布装置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、遠隔操縦される無人飛行体の機体本体に着脱自在に装着され、散布用粉粒状物を収容するタンクと、該タンクの下方に位置するよう上記機体本体に装着され上記タンク内の粉粒状物を散布するための散布手段と、上記タンク内の粉粒状物を上記散布手段に送給するための送給手段とを備えた無人飛行体の粉粒状物散布装置において、上記タンクの排出開口に該タンクと共に機体から着脱されるよう設けられ、該排出開口における上記粉粒状物の流動方向に対して交差する平面内で、かつ該平面に沿う方向に移動して上記排出開口を開閉する第1開閉弁と、上記送給手段に設けられ、上記散布手段による粉粒状物の散布を開始又は停止する第2開閉弁とを備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1において、上記開閉弁は、固定側弁穴を有する固定側弁部材と、移動側弁板とを備えており、閉弁行程時、上記固定側弁穴の周縁と上記移動側弁板の周縁とが少なくとも閉弁近傍から閉弁までの行程の間、斜交することを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2において、上記固定側弁部材は、上記排出開口と略同形状の開口を有する上側固定弁板と固定側弁穴を有する下側固定弁板とを上記移動側弁板が摺動可能の隙間を開けて配置してなり、上記移動側弁板は、その周縁が全開位置から全閉位置に渡って上記上側固定弁板の開口の周縁と下側固定板とで摺動可能に挟持される形状に形成され、かつ移動側弁穴を有しており、閉弁行程時、上記固定側弁穴の周縁と上記移動側弁穴の周縁とが少なくとも閉弁近傍から閉弁までの行程の間、斜交することを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れかにおいて、上記開閉弁と連動するよう設けられ、開閉弁が開弁位置にある時、上記機体本体に設けられた被係合部材に係合して上記タンクが上記機体本体から離脱するのを阻止し、上記開閉弁が閉弁位置にある時、上記被係合部材との係合が解除されて上記タンクを上記機本体から離脱可能とする係合部材を備えたことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用効果】
請求項1の発明に係る無人飛行体の粉粒状物散布装置によれば、タンクの排出開口に設けられた第1開閉弁を、該排出開口から排出される粉粒状物の流動方向に対して交差する平面内において該平面方向に移動することにより上記排出開口を開閉するものとしたので、第1開閉弁を移動する際の粉粒状物による抵抗力を減少でき、上記従来の薬剤の流動方向に沿う方向に開閉する筒状の開閉弁の場合のように粉粒状物が弁部分で詰まることを防止することができ、薬剤等がタンク取り外し時に下方に流出したり、タンク装着状態で散布不能となるのを防止できる効果がある。
【0012】
請求項2の発明に係る無人飛行体の粉粒状物散布装置によれば、少なくとも閉弁近傍から閉弁までの閉弁行程時に、固定側弁部材の固定側弁穴の周縁と移動側弁板の周縁とが斜交するようにしたので、閉弁行程の間、上記固定側弁穴と移動側弁板で形成される開口の面積は徐々に減少して閉弁直前では僅少となるため、閉弁直前で固定側弁穴と移動側弁板との間に粉粒状物が詰まっても、その量は非常に少なく、移動側弁板を閉方向に移動させることにより詰まった粉粒状物を排除, 圧潰する際に要する力を小さくでき、もって開閉弁において粉粒状物が詰まることをより一層確実に防止できる効果がある。
【0013】
また請求項3の発明によれば、固定側弁部材を、上側,下側固定弁板を移動側弁板が摺動し得る隙間を開けて配設した構造とし、かつ移動側弁板の周縁が全開位置から全閉位置に渡って常に上側,下側固定弁板に挟持される構成としたので、上記上側,下側固定弁板の隙間に粉粒状物が侵入することはなく、従って粉粒状物の詰まりにより移動側弁板の開閉が重くなったり、作動不良となったりする問題を防止できる。
【0014】
請求項4の発明によれば、開閉弁が開弁位置にある時、係合部材が機体本体の被係合部材に係合してタンクが機体本体から離脱するのを阻止するようにしたので、タンク内に粉粒状物が残留した状態の時、開閉弁が開弁位置にあるにもかかわらず不注意で機体本体からタンクを離脱しようとしても阻止されるため、タンク内に残留している粉粒状物をこぼしてしまうのを防止できる効果がある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図12は本発明の一実施形態による無人ヘリコプタの粉粒状物散布装置を説明するための図であり、図1,図2は上記無人ヘリコプタの側面図,正面図、図3,図4,図5は上記散布装置の正面図,左側面図,平面図、図6は散布機構の平面図、図7,図8はは開閉弁部分の平面図,断面正面図、図9〜図11は開閉弁を構成するブラケット板,シャッタ,支持プレートの平面図である。
【0016】
図1,図2に示すように、ヘリコプター30は、無線で遠隔操作される従来の模型のラジコンヘリコプターあるいはそれに近いものであって、図示していないが、機体本体31内には、地上からの送信機の誘導によってヘリコプター30を自在にコントロールして飛行させるためのコントローラーやエンジンが内蔵されていると共に、機体本体31に装着されている粉粒状物の散布装置1を地上から送信機の誘導によって作動させるためのコントローラや電源が内蔵されている。なお、32,32は機体本体31の下面に取り付けられた左右一対の着陸用脚であり、33はメインローター、34はテールローター、35は受信用アンテナである。
【0017】
上記散布装置1は、上記機体本体31の左,右側部に着脱自在に装着され、散布用粉粒状物を収納するタンク36,36と、上記機体本体31の中央下方に配設され、上記タンク36内の粉粒状物を散布するための散布機構(散布手段)108と、上端開口が上記タンク36の下部に設けられた排出開口36cに連結され、下端開口が上記散布機構108の導入口に連結され、上記排出開口36cから排出された上記粉粒状物を上記散布機構108に送給するための左,右一対のホッパ(送給手段)107とを備えている。
【0018】
上記各タンク36は、図3及び図4に示すように、ブロー成形等で成形された樹脂製のもので、該各タンク36の内側面36bには逆U字形状の大型フレーム部材39がボルト40で固定されている。また該各タンク36の下部外側には、逆U字形状の小型フレーム部材41がボルト42等で固定されている。
【0019】
上記大型フレーム部材39は、タンク36を持ち運ぶときの把手となり、また該大型フレーム部材39の両下端部39a,39a及び小型フレーム部材41の両下端部41a, 41aは、タンク36を機体本体31から取り外して地面等に置く際に該タンク36の下端部が地面に接触しないようにしている。
【0020】
上記タンク36の内側面36bの略中央高さ部分には、前後一対のブラケット45, 45がタンク内面に配置された補強部材を利用してボルト締め固定されている。該各ブラケット45にはΩ字状の係合部材46が固定されている。この各係合部材46は、機体本体31側の被係合パイプ47に押し付けるとその先端部が拡径して該被係合パイプ47に嵌合するよう弾性を有する合成樹脂により構成されている。
【0021】
上記各タンク36の上面には充填口36aが形成されており該充填口36aは、タンク36にヒンジ37aにより回動自在に軸支されたリッド37で開閉される。なお37bはリッド37を閉位置に固定するためのロックである。また上記各タンク36の下面には長方形をなす排出開口36cが形成されており、該排出開口36cには全体として長方形板状をなす開閉弁38が取り付けられている。
【0022】
上記開閉弁38は、タンク36の排出開口36cの下面にダストシール100cを介在させてブラケット板(上側固定弁板)100を取り付け、該ブラケット板100の下面に左,右一対のガイドプレート101を介在させて支持プレート(下側固定弁板)102をボルト締め固定し、該支持プレート102の上面と上記ブラケット板100の下面とで形成される隙間に上記ガイドプレート101より僅かに薄いシャッタ(移動側弁板)103をスライド可能に介在させた概略構造のものである。上記シャッタ103と上記ガイドプレート101との肉厚差は、該シャッタ103のスライド動作に支障のない範囲で小さいほど粉粒状物が侵入しにくく望ましい。
【0023】
上記ブラケット板100は上記タンク36の排出開口36cより前後方向寸法を大きくした長方形状のものである。該ブラケット板100の周縁にはフランジ部100aが下方に折り曲げ形成されており、また上記排出口36cと同じ形状の開口100bを有している。また上記支持プレート102は上記ブラケット板100のフランジ部100aの内面に略嵌合する長方形状をなしており、幅w,高さhの6個の矩形状の固定側弁穴102aが形成されている。該各固定側弁穴102aはその外側縁が上記ブラケット板100の開口100bの内縁に一致するように配置されている。
【0024】
また上記シャッタ103には6個の移動側弁穴103aが上記固定側弁穴102aに一致可能の配置関係を有するように形成されている。該移動側弁穴103aは、上記固定側弁穴102aと幅w,高さhとも同一寸法に設定されているが、前側縁103b部分は前側程幅狭に形成されており、全体として五角形をなしている。また上記シャッタ103の周縁は、全開位置から全閉位置に渡る何れの位置にある場合でも、上記ブラケット板100の開口100bの周縁と支持プレート102とで挟持されている。このような構成になっていることから上記シャッタ103は上記ブラケット板100と支持プレート102との隙間に粉粒状物が侵入するのを防止するシール部材としても機能している。
【0025】
また上記ブラケット板100のタンク36の排出開口36cから後方に突出する部分には、ハンドル104が配置されている。該ハンドル104は、ボルト105a,ナット105bにより上記ガイドプレート101,支持プレート102と共締めにより取り付けられている。また上記ハンドル104とボルト105aとの間には軸受105cが介在されており、これによりハンドル104は上記ボルト105aを中心に上記シャッタ103と平行な面内で回動可能となっている。
【0026】
また上記ハンドル104の途中には長円状の連結孔104aが形成されており、該連結孔104a内には軸受106cが転動可能に配置されている。該軸受106cは、上記シャッタ103の後端部のボルト孔103cに皿ボルト106a,ナット106bにより固定されている。これにより上記ハンドル104を図7に実線で示す全閉位置と一点鎖線で示す全開位置との間で回動させると、シャッタ103が、これの移動側弁穴103aと固定側弁穴102aとが全く一致しない全閉状態と、移動側弁穴103aが完全に固定側弁穴102a内に位置する全開位置との間でスライド可能となっている。なお、上記支持プレート102の上記軸受106cに対応する部分には、干渉を回避するための長方形状の逃げ孔102cが形成されている。
【0027】
上述のように上記シャッタ103の移動側弁穴103aは、これの前側縁103bが前側ほど幅狭となる全体として五角形に形成されている。そのため上記シャッタ103の閉弁行程の後半部では、上記前側縁103bが支持プレート102の固定側弁穴102aの後縁102bに対して斜めに交差するようになっている。
【0028】
また上記ハンドル104の先端部には係止片104bが前方に突出するように一体形成されている。この係止片104bは、該ハンドル104を全開位置側に回動させるに伴って機体幅方向内側に突出し、機体側に固定された被係合板119aの下面に係止し、タンク36の上方への移動を阻止する。また上記係止片104bは、上記ハンドル104を全閉位置に回動させると、平面視で上記ブラケット板100の投影面内に隠れ、上記被係合板119aとの係止が解除され、タンク36の上方移動が可能となる。
【0029】
上記左,右のホッパ107は、上記ブラケット板100の開口100bと重なる形状で垂直上方に向くように形成された上端開口107aを有する横断面長方形の漏斗状のものであり、該上端開口107aには上下方向に伸縮可能のジャバラ状のブーツ107bがバンド締めにより装着されている。また上記左,右のホッパ107,107の上部同士は上部ブラケット69a,69aを介して機体ブラケット62に固定されている。
【0030】
また上記ホッパ107の下端開口107cは、上記散布機構108の一部を構成するインペラダクト64の導入口64aに接続されている。上記散布機構108は、上記インペラダクト64の下側に、カバー部材109を接続し、該カバー部材109内にブレード110を有するスピナー116を配置し、該スピナー116が固定されたブレード軸110aを駆動モータ118の回転軸118aに連結し、該駆動モータ118を上記カバー部材109上に固定した概略構造のものである。
【0031】
上記カバー部材109はこれの内面に配置されたベース板110と下部ブラケット69bとで挟持されており、該下部ブラケット69bは上記ホッパ107の下端開口107c付近にボルト締め固定されている。
【0032】
また上記ベース板110の下側には粉粒状物の散布量の調整及び散布の開始,停止の切り替えを行う調整切替機構122が設けられている。この調整切替機構122は、上記ベース板110の下面に可動調整板114を上記駆動モータ118の回転軸118a回りに回動可能に配置し、該可動調整板114の下面に固定調整板121を配置固定し、さらに該固定調整板121の下側にシャッタ111を進退自在に配設した概略構造のものである。
【0033】
上記ベース板110には、上記インペラダクト64内に開口する左,右一対の導入開口110aが形成され、上記可動調整板114には概略長方形状の可動側調整穴114aが上記回転軸118aを中心とする円周上に位置するように形成され、さらに上記固定調整板121には七角形状の固定側調整穴121aが同じ円周上に位置するように形成されている。また上記シャッタ111は開口を有しない絵馬形の平板であり、左,右のガイド帯板111aの間に配置されている。
【0034】
上記可動調整板114のハンドル部114bを目盛114cの最大位置に位置させると該調整切替機構122の開口面積は移動側調整穴114aの面積となって最大散布量となり、上記ハンドル部114bを最小位置側に回動させるほど開口面積が小さくなり、散布量も減少する。また上記シャッタ111を図示の位置に前進させると閉となって散布は停止され、後退させると開となって散布が開始される。
【0035】
上記シャッタ111は、ロッド112及びレバー112aを介して切替モータ113の回転軸113aに連結されている。この切替モータ113は上記カバー部材109の上面の後部に取り付けられている。
【0036】
次に本実施形態散布装置1の作用効果を説明する。
本実施形態散布装置1のうち、左,右のホッパ107,107及び散布機構108は一体的に組み付けた状態で常時機体本体31に固定されており、タンク36は必要に応じて機体本体31から着脱される。
【0037】
例えば粉粒状の薬剤を散布する場合は、まず、開閉弁38を閉じた状態で機体本体31から取り外されているタンク36内に、上記粉粒状の薬剤をリッド37を開けて充填口36aから充填し、該タンク36を機体本体31に装着する。この場合、タンク36の位置決めステー48a,48bを機体ブラケット62の両端に形成されたロックプレート63に嵌合させつつΩ字形状の係合部材46を機体本体31側に固定された被係合パイプ47に押し付け、該係合部材46を被係合パイプ47に嵌合させる。これによりタンク36が機体本体31に前後,左右,及び上下方向に位置決めされた状態で装着され、該タンク36の下端開口36cに装着された開閉弁38の支持プレート102の下面にホッパ107のブーツ107bが押し縮められた状態で当接し、該ホッパ107とタンク36とが連通可能の状態となる。
【0038】
次に、上記ハンドル104を図7に一点鎖線で示す開位置に回動させる。するとスライダ103が図示一点鎖線の位置に移動し、該スライダ103の移動側弁穴103aが固定側弁穴102aに一致し、該開閉弁38は開状態となり、これによりタンク36内の薬剤がホッパ107内に流下し、該ホッパ107及びインペラダクト64内を薬剤が満たすこととなる。
【0039】
この状態でヘリコプター30を散布位置まで飛行させ、上記散布機構108の駆動モータ118を起動させるとともに、上記切替モータ113によりレバー112a,ロッド112を介して上記シャッタ111を開位置にスライドさせる。すると薬剤が可動側調整穴114aと固定側調整穴121aとで形成された開口面積に応じた量ずつ上記スピナー116部分に供給され、上記ブレード116aの回転により拡散散布される。
【0040】
一方、上記タンク36を機体本体31から取り外す場合には、まずハンドル104を図7に実線で示す閉位置に回動操作する。するとシャッタ103はこれの移動側弁穴103aが固定側弁穴102aと重ならない閉位置に移動し、タンク36内の残留薬剤の流下が阻止される。この閉弁行程の後半においては、移動側弁穴103aの前縁部103bが固定側弁穴102aの後縁部102bと斜めに交差することとなる。そして上記開閉弁38を全閉した状態では、ハンドル104の先端の係止片104bは被係合板119aの下面に係止しない位置に回動している。従ってこの状態ではタンク36は、上記大型フレーム39を上方に引き上げることにより支障なく取り外される。
【0041】
このように本実施形態のヘリコプター30では、タンク36の取付に当たっては、位置決めステー48a,48bをロックプレート63に嵌合させるだけで機体幅方向及び前後方向の位置決めを行うことができ、また係合部材46を被係合パイプ47に嵌合させるだけで上下方向の位置決めができる。またタンク36の取り外しに当たってはハンドル104を閉じた後、該タンク36を上方に引き上げるだけでよく、着脱作業性が高い。
【0042】
また、開閉弁38を、シャッタ103を薬剤の該開閉弁38部分における流れ方向と交差する面内において、かつ支持プレート102の上面に沿って移動させる構造のものとしたので、開閉弁38を閉じる際の粉粒状の薬剤による抵抗力を減少でき、薬剤の流動方向に弁体を開閉する従来構造の場合のような粉粒状物の詰まりを防止することができ、薬剤がタンク取り外し時に下方に流出したり、タンク装着状態で散布不能となるのを防止できる。
【0043】
また上記開閉弁38の構造として、閉弁行程の後半の特に閉弁近傍から閉弁完了までの期間において、固定側弁穴102aの後縁部102bとシャッタ103の前縁部103bとが斜めに交差するようにしたので、閉弁行程の間、有効開口面積は徐々に減少して閉弁直前では僅少となるため、仮に閉弁直前で固定側弁穴102aと移動側弁穴103aとの間に粉粒状物が詰まったとしてもその量は非常に少なく、開閉弁を閉方向に移動させることにより詰まった薬剤を排除, 圧潰する際に要する力を小さくでき、もって開閉弁38において粉粒状の薬剤が詰まることをより一層確実に防止できる。
【0044】
また、本実施形態では、固定側の弁部材を、上側,下側固定弁板としてのブラケット板100,支持プレート102を移動側弁板としてのシャッタ103が摺動し得る最小隙間を開けて配設した構造とし、かつシャッタ103の周縁が全開位置から全閉位置に渡って常にブラケット板100と支持プレート102とで挟持される構成としたので、上記ブラケット板100と支持プレート102との隙間に粉粒状物が侵入することはなく、従って粉粒状物の詰まりによりシャッタ103の開閉が重くなったり、作動不良となったりする問題を防止できる。
【0045】
さらにまた、開閉弁38を開いた状態でタンク36を機体本体31から取り外そうとすると、ハンドル104の係止片104bが機体本体31側の被係合板119aに係合するようにしたので、開閉弁38を開いたままでタンク本体36を誤って取り外してしまうのを防止でき、従ってタンク36内の薬剤をこぼしてしまうのを防止できる。
【0046】
また上記調整切替機構122において、シャッタ111を薬剤の流動方向に交差する方向にスライドするように構成するとともに、可動側調整穴114aを円周上に位置する長方形状としたので、該シャッタ111を閉じる際の薬剤による抵抗力を減少でき、閉弁行程の間、有効開口面積が徐々に減少して閉弁直前では僅少となるため、閉弁直前で可動側調整穴114aとシャッタ111の先端縁111bとの間に粉粒状物が詰まっても、その量は非常に少なく、シャッタ111を閉方向に移動させることにより詰まった薬剤を排除, 圧潰する際に要する力を小さくでき、もって該調整切替機構122に薬剤が詰まることをより一層確実にを防止できる。
【0047】
また上記開閉弁38の構造として、シャッタ103,支持プレート102にスライド方向に複数(本実施形態の場合は3段)弁穴を設けた構成としたので、必要な開閉ストロークを小さくしながら充分な開口面積を確保できる。
【0048】
なお、上記実施形態では移動側弁板としてのシャッタ103に複数の弁穴を設けた場合を説明したが、本発明によればシャッタ103には必ずしも弁穴を設ける必要はない。シャッタ103に弁穴を設けない場合には、該シャッタ103の構造がそれだけ簡単になり、加工歪みや加工バリが発生し難く、開閉動作をよりスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による粉粒状物散布装置を備える無人ヘリコプタの側面図である。
【図2】上記ヘリコプタの正面図である。
【図3】上記散布装置の正面図である。
【図4】上記散布装置の左側面図である。
【図5】上記散布装置の平面図である。
【図6】上記散布装置の散布機構部分の平面図である。
【図7】上記散布装置のタンク下面に取り付けられる開閉弁の平面図である。
【図8】上記開閉弁の断面側面図(図7のVIII-VIII 線断面図)である。
【図9】上記開閉弁のブラケット板の平面図である。
【図10】上記開閉弁のシャッタの平面図である。
【図11】上記開閉弁の支持プレートの平面図である。
【符号の説明】
1 散布装置
30 無人ヘリコプター(無人飛行体)
31 機体本体
36 タンク
36c 排出開口
38 開閉弁
100 ブラケット板(上側固定弁板)
102 支持プレート(下側固定弁板)
102a 固定側弁穴
103 シャッタ(移動側弁板)
103a 移動側弁穴
104b 係止片(係合部材)
107 ホッパ(送給手段)
108 散布機構(散布手段)
119a 被係合板(被係合部材)

Claims (4)

  1. 遠隔操縦される無人飛行体の機体本体に着脱自在に装着され、散布用粉粒状物を収容するタンクと、該タンクの下方に位置するよう上記機体本体に装着され上記タンク内の粉粒状物を散布するための散布手段と、上記タンク内の粉粒状物を上記散布手段に送給するための送給手段とを備えた無人飛行体の粉粒状物散布装置において、上記タンクの排出開口に該タンクと共に機体本体から着脱されるよう設けられ、該排出開口における上記粉粒状物の流動方向に対して交差する平面内で、かつ該平面に沿う方向に移動して上記排出開口を開閉する第1開閉弁と、上記送給手段に設けられ、上記散布手段による粉粒状物の散布を開始又は停止する第2開閉弁とを備えたことを特徴とする無人飛行体の粉粒状物散布装置。
  2. 請求項1において、上記第1開閉弁は、固定側弁穴を有する固定側弁部材と、移動側弁板とを備えており、閉弁行程時、上記固定側弁穴の周縁と上記移動側弁板の周縁とが少なくとも閉弁近傍から閉弁までの行程の間、斜交することを特徴とする無人飛行体の粉粒状物散布装置。
  3. 請求項2において、上記固定側弁部材は、上記排出開口と略同形状の開口を有する上側固定弁板と固定側弁穴を有する下側固定弁板とを上記移動側弁板が摺動可能の隙間を開けて配置してなり、上記移動側弁板は、その周縁が全閉位置から全開位置に渡って上記上側固定弁板の開口の周縁と下側固定弁板とで摺動可能に挟持される形状に形成され、かつ移動側弁穴を有しており、開弁行程時、上記固定側弁穴の周縁と上記移動側弁穴の周縁とが少なくとも閉弁近傍から閉弁までの行程の間、斜交することを特徴とする無人飛行体の粉粒状物散布装置。
  4. 請求項1ないし3の何れかにおいて、上記開閉弁と連動するよう設けられ、開閉弁が開弁位置にある時、上記機体本体に設けられた被係合部材に係合して上記タンクが上記機体本体から離脱するのを阻止し、上記開閉弁が閉弁位置にある時、上記被係合部材との係合が解除されて上記タンクを上記機体本体から離脱可能とする係合部材を備えたことを特徴とする無人飛行体の粉粒状物散布装置。
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