JP3774964B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍空調用等の冷媒圧縮機や、作動ガスとしてヘリウムガスを用いている超高真空分野のクライオポンプ装置用ヘリウム圧縮機等に使用される密閉形スクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の密閉形スクロール圧縮機においては、その密閉容器を低圧状態に保っている、いわゆる低圧チャンバ方式を採用していると共に、油による冷却、いわゆる油注入方式(油インジェクション方式)を採用しているものが多い。この低圧チャンバ方式のスクロール圧縮機における油注入方式としては、例えば実開昭56−85087号公報に開示されたように、吐出管の途中に油分離器を設け、該油分離器でガスから分離した油を圧縮機部へ注入するようにした構成のものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この油注入方式では、注入された油(比較的多量の油)がスクロール圧縮機部の圧縮室で作動ガスと共に昇圧作用を受け、混合体となって吐出管に導びかれるものの、注入された油の流動に伴う過圧縮動力損失と通路損失が増大するという課題がある。特に、ヘリウムガスを作動ガスとした場合、他の冷媒ガス(例えば、冷凍空調用のフロンガスなど)に比べてガスの比熱比が大きいため、吐出ガス温度が最も高くなり、ヘリウムガスを冷却する必要性が非常に高くなる。
【0004】
このため、冷却のために他の冷媒ガスの場合と比べて多量の注入油量が必要となる。この場合には、上記の過圧縮動力損失がさらに増大する。また、多量の注入油量により、スクロ−ルラップ内部における圧縮室の油圧縮する危険性があるという圧縮機の品質面と信頼性の面で問題がある。本発明の目的は、上記課題と問題を解決できるスクロール圧縮機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、作動ガスがヘリウムガスであり、密閉容器内に、スクロール圧縮機部と電動機部を収納すると共に、前記スクロール圧縮機部は鏡板に渦巻状のラップを直立する固定スクロールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にしてかみ合わせ、旋回スクロールを回転軸に連設する偏心機構に係合し、旋回スクロールを自転することなく固定スクロールに対し旋回運動させ、固定スクロールには中心部に開口する吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、吸入口よりガスを吸入し、両スクロールにて形成される圧縮室を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮し、吐出口より圧縮ガスを密閉容器内に吐出し、さらに吐出管を介し密閉容器外にガスを吐出する密閉形スクロール圧縮機であって、圧縮途中の作動ヘリウムガスを冷却するための油注入用配管を、前記固定スクロールの鏡板部に設けた作動ガス冷却用油注入穴を介して圧縮室に連通させた構成を備えるヘリウム用のスクロール圧縮機において、前記固定スクロール或いは旋回スクロールの少なくとも一方のラップ中央部の先端部に段差状の切り欠き部を設け、この段差状の切り欠き部は、スクロールラップによる設定容積比Vr(Vr=密閉空間の最大容積/最小容積)が2.0〜2.2となるように設けられていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関連する参考例を図1から図13に、本発明の実施例を図14から図16に渡って説明する。図1a、図1bにおいて、旋回スクロール6の歯底面6mに凹部となる深さH1の円形溝42を設け、これら凹部が円形溝形状であって、該円形溝の直径がスクロ−ル溝幅寸法Dc1と同一寸法である該Dc1寸法は、ラップ中央部の内側曲線6wの円弧曲線の直径値と一致している。H2は鏡板厚さである。
【0008】
旋回スクロールラップ6bの中央部にあるラップ先端部6nは、小さい円弧半径r1となっており、点62が両円弧曲線の凹円弧曲線6w,小さい凸円弧曲線6xの接点となっている。点61が外側インボリュ−ト曲線6pの始点であり、点63が内側インボリュ−ト曲線6qの始点となる。すなわち内側円弧曲線6wと円形溝42を同時に加工が可能となる。図2の固定スクロール5側の溝幅寸法Dc2は、固定側と旋回側ラップ厚さ(ts)が同じ場合は、
Dc1=Dc2…………(3)
となる。
【0009】
例えば、r1=1mmのとき、ts=3.6mm,Dc1=12.6mmの寸法関係となる、また、5Hpクラスの圧縮機では、吐出口のポ−ト径Dpは、Dp=10mm〜12mmの値であり、Dc1=Dc2>Dp寸法の関係となる。実用的には、Dc/Dp=1.1〜1.3の比率になる。図2において、固定スクロール5の中央部に開口する吐出口10とつながる段差部43は、内側インボリュ−ト曲線5qに沿ってDc2寸法の円形溝として固定歯底面5mに設定している。
【0010】
なお、該Dc2寸法は、ラップ中央部の内側曲線5wの円弧曲線の直径値と一致している。そのラップ5bの中央端部5nは、小さい円弧半径r1となっており、点73が両円弧曲線5w,5xの接点となっている。点74が外側インボリュ−ト曲線5pの始点であり、点75が内側インボリュ−ト曲線5qの始点となる。すなわち内側円弧曲線5wと円形溝43を同じエンドミルにて加工が可能となり、加工工数低減がはかれる。
【0011】
図3と図4は、両スクロール5,6を組み合わせた平面図であり、図3は、固定スクロール5の歯底面側のみに円形溝45を吐出口に連通するように設定した実施例で、旋回スクロ−ルのラップ6b歯先面が今、将に円形溝45に係合し、圧縮室8hが円形溝45とつながろうとする吐出過程直前の両スクロ−ルの位置関係を示している。このため、従来機では、円弧曲線5wとインボリュート曲線5qとの接点である点75が吐出過程直前の接点であったが、本発明では、点78(80)が吐出過程直前の接点となる。
【0012】
図4は、図3の状態から、さらに回転角が進んだ状態の両スクロール5,6を組み合わせた縦断面図である。この場合、旋回側にも円形溝42を付けており、ガスと油は図5に示すように、その円形溝42を介して作動室8pから吐出口10側へとスム−スに吐出されるようになる。
【0013】
次に本発明に関連する参考例の作用を図1から図6をもとにして説明する。図1a、図1bにおいて、旋回スクロール6の歯底面6mに凹部となる溝深さH1の円形溝42を設け、これら凹部が円形溝形状であって、該円形溝の直径がスクロ−ル溝幅寸法Dcとほぼ同一寸法であるDc寸法は、Dc=2×旋回半径+ラップ厚さで表される値である。たとえば、旋回スクロール6側のDc1は、
Dc1=2×旋回半径+固定側ラップ厚さ(tk)…………(1)
一方、図2の固定スクロール5側の溝幅寸法Dc2は、
Dc2=2×旋回半径+旋回側ラップ厚さ(ts)…………(2)
される値である。
【0014】
図2において、固定スクロール5の中央部に開口する吐出口10とつながる段差部43を固定歯底面5mに設定している。旋回スクロール6の歯底面6mの円形溝42は、図5に示すように、最内室8fを介して固定スクロール5の中央部の吐出口10と段差部43と連通している。
【0015】
また、吐出口10のポ−ト径Dpに対してDc1=Dc2>Dp寸法の関係とすることと、両スクロールの歯底面に大きな溝部を設定することで、作動ガスの吐出過程時における流路を十分広くまた、従来機に対して拡大と確保ができる。このため、図6に示すように、多量の油の流動に伴う過圧縮動力損失を改善後の実線のように軽減化(図中の改善前の斜線部の解消化)を図ることができる。即ち、吐出圧力の損失の低下、図6では、ΔPd1からΔPd2への幅の低減化が可能となる。
【0016】
また、ヘリウム用途にあっては、早期に吐出過程を行なえるので、スクロ−ルラップ内部における圧縮室(最内室8f)の残存した油による油圧縮を極力防止出来、圧縮機の品質向上と信頼性の向上を図ることができる。
【0017】
図7と図8は、旋回スクロール6と固定スクロール5の歯底面に長い溝621,631(長円形溝)の実施例である。図9は、図8の固定スクロール5の全体構造を示す平面図で、図10は固定スクロール5の縦断面図で、14は吸入口である。図11と図12は、旋回スクロール6の全体構造を示す平面図と縦断面図である。6kは、オルダムリング33aのキ−部と係合するオルダムキ−溝部で、6dは鏡板6aに設けた細孔である。図13は、ヘリウム用圧縮機の場合で、本発明の両スクロール5,6を組み合わせた平面図である。22は、作動ガス冷却用油注入穴で、固定スクロ−ル5の歯底面に設定している。
【0018】
図14と図15は、本発明の実施例を示す旋回スクロール6及び固定スクロール5の部分斜視図で、固定スクロールあるいは、旋回スクロ−ルのラップ中央部の先端部に段差状の切り欠き部92,93を設けた実施例である。
【0019】
図14において、旋回スクロール6のラップ先端部95は、上記円弧半径r1より大きいr2の円弧曲線部を形成している。点78が外側インボリュ−ト曲線6pの始点となっている。該円弧部96と内側円弧曲線6wとが接点79にてむすばれている。同様に、固定側においても、ラップ先端部110は、上記円弧半径r2と同一の円弧曲線部を形成している。点80が外側インボリュ−ト曲線5pの始点となっている。該円弧曲線部110と内側円弧曲線5wとが接点81にてむすばれている。なお、r2は、
r1<r2<ts/2………… (4)
あるいは、 r1<r2<tk/2………… (5)
の関係があり、実用的には、概ねr2=tk/4,r2=ts/4 前後の寸法関係になる。
【0020】
該段差状の切り欠き部92,93によりスクロールラップの巻き数が設定容積比Vr(Vr=密閉空間の最大容積/最小容積)としてVr=2前後、あるいは、Vr=2.0〜2.2となるようにせしめている。特に、この容積比Vr=2.0〜2.2の値は、中間圧孔6d付旋回スクロ−ルを用いた圧縮機の場合でのクライオポンプ用途用ヘリウムスクロ−ル圧縮機において性能面で最適な値となる。
【0021】
また、固定スクロールあるいは、旋回スクロ−ルのラップ中央部の先端部に段差状の切り欠き部92,93を設定することにより、上記した作動ガスの吐出過程時における流路をさらに十分広く確保することができ、油圧縮回避構造としてさらに効果を発揮できる。
なお、ラップ根本部6y,5yは、図4の状態と同様に残っているので、切欠き構造であってもラップ強度面では、従来機と同程度に確保している。ラップ根本部6y,5yの大きさは、その根本部の高さhoがラップ高さhs,Hkに対して、概ねho/hk=ho/hs=0.1〜0.25位が実用的な大きさになる。
【0022】
図16は、本発明のヘリウム用途における注油式密閉形スクロール圧縮機の一実施例を示す縦断面図、およびヘリウムガス冷却用のための注油系統図である。図16において、密閉容器1内の上方にはスクロール圧縮機部2が、下方には電動機部3が収納されている。そして、密閉容器1内は上部室1aと電動機室1bとに区画されている。スクロール圧縮機部2は固定スクロール5と旋回スクロール6を互に噛合わせて圧縮室(密閉空間)2a,2bを形成している。
【0023】
固定スクロール5は、円板状の鏡板5aと、これに直立しインボリウト曲線と円弧曲線に形成されたラップ5bとからなり、その中心部に吐出口10、外周部に吸入口14を備えている。旋回スクロール6は円板状の鏡板6aと、これに直立し、固定スクロールのラップと同一形状に形成されたラップ6bと、鏡板の反ラップ面に形成されたボス部6cとからなっている。旋回スクロール6の歯底面6mの円形溝42は、図5に示すように、最内室8fを介して固定スクロール5の中央部の吐出口10と段差部43と連通している。
【0024】
フレーム4は中央部に軸受部を形成し、この軸受部に回転軸7が支承され、回転軸先端の偏心軸7aは、上記ボス部6cに旋回運動が可能なように挿入されている。またフレーム4には固定スクロール5が複数本のボルトによって固定され、旋回スクロール6はオルダムリング33aおよびオルダムキーよりなるオルダム機構33によってフレーム4に支承され、旋回スクロール6は固定スクロール5に対して、自転しないで旋回運動をするように形成されている。
【0025】
回転軸7には下部に電動機ロ−タ部を一体に結合している。固定スクロール5の吸入口14には密閉容器1を貫通して垂直方向の吸入管17が接続され、吐出口10が開口している上部室1aは通路18a,18bを介して電動機室1bと連通している。この電動機室1bは密閉容器1を貫通する吐出管18に連通している。23は油分離器で配管29を介してガス冷却器56に接続されている。また電動機室1bの上部と下部とは、電動機ステータ3aと密閉溶器1の側壁との間の隙間および電動機ステータ3aと電動機ロータ3bとの隙間を介して連通している。なお吸入管17と固定スクロール5との間には高圧部と低圧部とをシールスルOリング53を設けている。
【0026】
また吸入管17内には、逆止弁13が設けられ、該逆止弁13は圧縮機停止時の回転軸7の逆転を防止することと、密閉容器内の潤滑油が低圧側に流出するのを防止するものである。
【0027】
また、旋回スクロール6の鏡板の背面には、圧縮機部2とフレーム4で囲まれた空間35(以下背圧室と呼ぶ)が形成され、この背圧室35には旋回スクロールの鏡板に穿設した細孔6dを介し、吸入圧力と吐出圧力の中間の圧力が導入され、旋回スクロール6を固定スクロール5に押付ける軸方向の付与力を与えてする。
【0028】
潤滑油24は密閉容器1の底部に溜められており、この潤滑油24は密閉容器内の高圧圧力と、上記背圧室35の中間圧力との差圧により油吸上管7dへ吸い上げられた後、回転軸7内の偏心孔内を上昇し、旋回軸受32、主軸受4aおよび補助軸受4bへ給油される。各軸受部へ給油された油は前記背圧室35を経てスクロールラップの圧縮室8へ注入され圧縮ガスと混合され、次いで吐出ガスと共に上部室1aへ吐出される。
【0029】
前記密閉容器1の底部には、該底部の潤滑油24を器外へ取出す油取り出し管28が設けられて、該油取り出し管28は前記油分離器23と油冷却器26の底部に接続されている。
【0030】
また密閉容器1の上部には、スクロール圧縮機部2の圧縮途中の圧縮室8へ油を注入する油注入用配管21が設けられている。この油注入用配管21は固定スクロール5の鏡板5aに穿設した作動ガス冷却用油注入穴22を介して圧縮室8にそれぞれ連通している。前記油取り出し管28と前記油注入用配管21とは、油冷却器26および絞り装置27を介設した油配管25を介して接続されている。
【0031】
上記構成により、電動機ロータ3bに直結した回転軸7が回転して偏心軸7aが偏心回転すると、旋回軸受32を介して旋回スクロール6は旋回運動を行う。この旋回運動により、図13に示すように圧縮室8a,8bは次第に中心に移動して容積が減少する。作動ガスは吸入管17から吸入口14を経て吸入室5fへ入ると共に、軸受を潤滑した油が旋回スクロール6の外周部隙間等から吸入室5fへ流入して前記作動ガスに混入する。
【0032】
軸受を経由した油と前記した作動ガス冷却用油注入穴22から注入された油とを含んだ作動ガスは前記圧縮室で圧縮されて吐出口10から上部室1aへ吐出され、通路16a,16bを通って電動機室1bへ流入する。実線の矢印は作動ガスの流れを、破線の矢印は油の流れをそれぞれ示している。
【0033】
狭い通路16a,16bから広い空間の電動機室1bに流入した作動ガスと油は、その流速が急激に低下し、かつ流れ方向が変更するため、ガス中に含まれる油の大部分が分離され、作動ガスは吐出管18内へ流出し、油は電動機ロータ外周部の隙間を通って流下し、密閉容器1底部に溜まる。密閉容器1の底部に溜められた潤滑油24は、密閉容器1内の圧力(吐出圧力)と前記圧縮室8a,8bの圧力(吐出圧力以下の圧力)との差圧によって油取り出し管28に流入していく。
【0034】
油取り出し管28内へ流入した油は油配管25を通って油冷却器26へ至り、ここで適宜冷却された後、絞り装置27を通り、油注入用配管21および作動ガス冷却用油注入穴22を経て圧縮室へ注入される。圧縮室へ注入された油は、該圧縮室内において作動ガスの冷却作用およびスクロールラップ先端部等の摺動部を潤滑する役目を果す。
【0035】
そして、この油は作動ガスと共に圧縮された後、吐出過程時において、両スクロ−ルの歯底面に設定した円形溝42,43等を介して、吐出口10より上部室1aへスム−スに吐出され、前述と同様に電動機室1bで作動ガスから分離して密閉容器1の底部に溜まる。尚、各軸受32,4aへの給油は、密閉容器1内の圧力と背圧室35内の圧力(中間圧力)との差圧により、油吸上管7d,回転軸7内の給油孔7cを介して行われる。
【0036】
油注入用配管21から作動ガス冷却用油注入穴22を介して圧縮室8a,8bに注入された冷却用の油は、両スクロールの圧縮作用により作動ガスとともに高圧の吐出圧力まで昇圧され、この密閉容器1内に吐出される。密閉容器1内が比較的広い空間を備えているので、密閉容器1自体が油分離機能を有し、注入された大部分の油は、この密閉容器1内でガス中から分離されて、次に容器下部の油溜め部に回収される。
【0037】
このような配管経路を構成することによって、軸受給油系路とは別の経路を備えているため、特別な給油ポンプがいらず、常に安定した冷却用注入油量が供給できる。このため、ヘリウムガスへの冷却作用を常に確実に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、圧縮途中の作動ヘリウムガスを冷却するための油注入用配管を、前記固定スクロールの鏡板部に設けた作動ガス冷却用油注入穴を介して圧縮室に連通させた構成を備えるヘリウム用のスクロール圧縮機において、固定スクロール或いは旋回スクロールの少なくとも一方のラップ中央部の先端部に段差状の切り欠き部を設け、この段差状の切り欠き部は、スクロールラップによる設定容積比Vrが2.0〜2.2となるように設けられている特徴を有するので、以下の効果が得られる。
(1)両スクロールの歯底面に大きな凹溝形状の段差部を有するので、作動ガスの吐出過程時における通路を大きく確保することができる。ヘリウム用のスクロール圧縮機は作動ガス冷却用に多量の油を圧縮室に注入するため、当該油の流動に伴い通路損失が増大して過圧縮が生じるが、本願発明によれば、吐出口周辺部の通路を大きく確保できるから、過圧縮を防止して動力損失の低減化をより一層図ることができる。この結果、スクロール圧縮機の全体入力を減少させることができ、圧縮機の全断熱効率の向上と共に、エネルギ消費効率を大幅に改善することができる。
【0039】
(2)スクロ−ルラップ内部における圧縮室の油圧縮を防止でき、ヘリウム用のスクロール圧縮機の品質向上と信頼性の向上を図ることができる。特に、圧力比2〜3前後の低い運転圧比において、圧縮機の性能向上、成績係数を大幅に向上できる。
【0040】
(3)油注入構造を有するヘリウム用のスクロ−ル圧縮機において、従来機に対してさらに多量の油を注入可能となり、作動ガスであるヘリウムガスの温度をさらに低下できるので、密閉容器内部の電動機や油自体の温度もさらに低下させることができ、スクロール圧縮機全体の冷却効果を大幅に改善できる。また、密閉容器下部に溜められた油自体の温度低下するので油の劣化を防止することができ、油の長期寿命化とともにヘリウム用スクロール圧縮機の寿命をより延長できる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】旋回スクロール6の平面図及び部分縦断面図。
【図2】固定スクロール5の平面図。
【図3】両スクロール5,6を組み合わせた平面図。
【図4】両スクロール5,6を組み合わせた平面図。
【図5】両スクロール5,6を組み合わせた縦断面図。
【図6】本発明の参考例の作用と効果を説明する説明図。
【図7】本発明の他の参考例を示す旋回スクロール6の平面図。
【図8】固定スクロール5の平面図。
【図9】固定スクロール5の平面図。
【図10】固定スクロール5の縦断面図。
【図11】旋回スクロール6の平面図。
【図12】旋回スクロール6の縦断面図。
【図13】両スクロール5,6を組み合わせた平面図。
【図14】本発明の実施例を示す旋回スクロール6の部分斜視図
【図15】本発明の他の実施例を示す固定スクロール5の部分斜視図。
【図16】本発明の注油式密閉形スクロール圧縮機の一実施例を示す縦断面図、および注油系統図。
【符号の説明】
1…密閉容器 1a…上部室 1b…電動機室 2…スクロール圧縮機部 2a,2b…圧縮室(密閉空間)3…電動機部 4…フレーム 4a…主軸受 4b…補助軸受 5…固定スクロール 5m…固定歯底面 5a…円板状の鏡板 5b…ラップ5f…吸入室 5w…ラップ中央部の内側曲線 5p…外側インボリュ−ト曲線 5q…内側インボリュ−ト曲線 6…旋回スクロール 6c…ボス部 6a…円板状の鏡板 6b…ラップ 6d…細孔 6d…中間圧孔 6k…オルダムキ−溝部 6p…外側インボリュ−ト曲線 6y,5y…ラップ根本部 6m…歯底面6w…ラップ中央部の内側曲線 6w…内側円弧曲線 7…回転軸 7a…偏心軸 7c…給油孔 7d…油吸上管 8…圧縮室 8a,8b…圧縮室 8f…最内室 8p…作動室 10…吐出口 Dp…吐出口10のポ−ト径 13…逆止弁 14…吸入口 16a,16b…通路 17…吸入管 18…吐出管 53…シールスルOリング 21…油注入用配管 22…作動ガス冷却用油注入穴 24…潤滑油 25…油配管 26…油冷却器 27…絞り装置 28…油取り出し管 32…旋回軸受 33…オルダムリング 33…オルダム機構 35…背圧室 Dc…スクロ−ル溝幅寸法hs,Hk…ラップ高さ 42,43,45…円形溝 H1…円形溝深さ 43…段差部 621,631…長い溝 r1…円弧半径 r2… 円弧半径 Dc2…溝幅寸法 ho…根本部の高さ 92,93…段差状の切り欠き部 95…ラップ先端部 96,110…円弧部

Claims (1)

  1. 作動ガスがヘリウムガスであり、密閉容器内に、スクロール圧縮機部と電動機部を収納すると共に、前記スクロール圧縮機部は鏡板に渦巻状のラップを直立する固定スクロールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にしてかみ合わせ、旋回スクロールを回転軸に連設する偏心機構に係合し、旋回スクロールを自転することなく固定スクロールに対し旋回運動させ、固定スクロールには中心部に開口する吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、吸入口よりガスを吸入し、両スクロールにて形成される圧縮室を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮し、吐出口より圧縮ガスを密閉容器内に吐出し、さらに吐出管を介し密閉容器外にガスを吐出する密閉形スクロール圧縮機であって、圧縮途中の作動ヘリウムガスを冷却するための油注入用配管を、前記固定スクロールの鏡板部に設けた作動ガス冷却用油注入穴を介して圧縮室に連通させた構成を備えるヘリウム用のスクロール圧縮機において、
    前記固定スクロール或いは旋回スクロールの少なくとも一方のラップ中央部の先端部に段差状の切り欠き部を設け、この段差状の切り欠き部は、スクロールラップによる設定容積比Vr(Vr=密閉空間の最大容積/最小容積)が2.0〜2.2となるように設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
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