JP3773449B2 - 単離した分解菌の集積方法及びその集積方法により得られた分解菌保持担体、その分解菌保持担体を利用する汚染土壌回復又は地下水汚染防止の方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば農薬等の有機化合物で汚染された土壌において、その有機化合物を分解菌により分解することで、土壌を回復し、そして地下水の汚染を防止する技術に関するものであり、特に、土壌中に含まれる難分解性有機汚染物質を分解することが可能な分解菌のみを、迅速的且つ効率的に集積・単離する技術、及び、その単離した分解菌を集積した分解菌保持担体を直接汚染土壌に適用することで、汚染土壌を回復し、地下水汚染の防止を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より農薬などの有機化合物で汚染された土壌を、分解菌により回復させることやその有機化合物による地下水汚染の防止を図ることが有用な技術として考えられている。例えば、土壌中に生息する微生物の中には、農薬などの有機化合物を分解したり、無害化する分解菌が存在し、このような分解菌の能力を利用すれば、農薬などの汚染物質を土壌中から除去することは可能である。
【0003】
しかし、自然の状態では、特定の有機化合物に対し分解能力のある分解菌の密度は低く、汚染物質が環境中に残留したり拡散するのを効果的に防止するまでには至らないのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、特定の有機化合物を分解できる分解菌のみを、分解活性を有した状態で、より高密度的に集積することができれば、汚染された土壌を回復することや地下水汚染の防止を図ることを効果的に実現できる可能性がある。
【0005】
ところが、従来より行われている分解菌の培養方法、例えば、特定の有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする液体培地や固体培地に、特定の分解菌のみを接種して増殖させる方法では、特定の分解菌のみを高密度的に培養することはできるものの、その培養された分解菌のみを汚染土壌のような環境中へ直接適用しても、その分解活性を長期間安定的に発現することは殆ど生じないものといわれている。
【0006】
このことは、特定の分解菌のみを汚染土壌へ直接適用した場合、汚染土壌の理化学性の影響を受けたり、汚染土壌中に多数生息する原生動物等からの捕食、或いは、他の微生物との競合によりニッチ(住居)を獲得できないこと等により、その特定の分解菌が死滅するためである。また、特定の分解菌の栄養源(炭素源及び窒素源)となる、目的の有機化合物が土壌固相に吸着し特定の分解菌に供給されない状態、即ち、バイオアベラビリティ(微生物学的利用性)が低い状態であると、その特定の分解菌による分解活性が発現維持できないことになるためでもある。
【0007】
このような事情を背景になされたのが本発明で、その目的は、特定の有機化合物に対して分解能力のある分解菌を、分解活性が長期間安定的に発現する状態で、迅速的且つ効率的に集積できる技術を提供するものであり、そして、その分解菌を集積した分解菌保持担体を利用して、汚染土壌中の有機化合物を分解し、汚染土壌を回復し、地下水の汚染防止を行うことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本発明者らがすでに提案している改良土壌還流法(特願平9−30176号)の研究によって得られた新たな知見に基づいている。本発明者らが提案した改良土壌還流法とは、特定の有機化合物を吸着する機能があると共に、この有機化合物に対して分解能力を有する分解菌が住み着き易い状態の細孔を無数に有する多孔質材を用い、この多孔質材と当該分解菌が生息する土壌とによって集積用土壌層を形成し、この集積用土壌層に目的の有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を連続的に還流することで、分解菌を該多孔質材へ迅速に集積するというものである。
【0009】
これにより本発明者らは、従来の土壌還流法では実現できなかった分解菌の集積・単離速度を大幅に向上させたのである。要するに、この改良土壌還流法では、多孔質材が無機塩培地に含まれる炭素源と窒素源、つまり土壌の汚染物質である有機化合物を、その無数の細孔内に効率的に吸着し、その細孔が与える好ましい条件により、細孔内で、吸着された有機化合物を栄養源(炭素源及び窒素源)として分解菌が活発に増殖し活動することとなり、これらのことが協働することで、細孔内へ効率的に吸着された有機化合物を、細孔内の分解菌が効率的に資化分解し、迅速な集積が実現されるのである。
【0010】
この改良土壌還流法によって多孔質材に集積されている分解菌は、特定の有機化合物に対する分解能力を持つ分解菌が選択的に集積されている状態ではある。しかし、このようにして多孔質材に集積された分解菌は、実際には分解に直接寄与しない数種類の細菌と混在した状態のものである。
【0011】
そこで、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌のみを純化した状態で集積するために、本発明者らは上記改良土壌還流法の応用を試みた。具体的には、まず、上記土壌還流法によって、分解に直接寄与しない数種類の細菌と混在した状態で、特定の分解菌が集積さている多孔質材を接種源として、新たな多孔質材(分解菌が未集積状態のもの)に接種し、その特定の分解菌の栄養源となる有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流させることで、新たな多孔質材中に、特定の分解菌のみを純化するようにして集積を行った。
【0012】
このように純化して多孔質材に集積された分解菌は、単独の分解菌である場合も考えられるが、通常、2〜3種類の分解菌が存在している状態であるので、さらに、特定の有機化合物を分解する分解菌のみを集積するため、その純化して分解菌が集積さている多孔資材を粉砕してリン酸バッファーに希釈液を、特定の有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩寒天培地に混釈し、無機塩寒天培地に形成される分解活性の高い部分(クリアゾーン)から釣菌して、特定の分解菌のみを単離した。
【0013】
そしてさらに、無機塩寒天培地に形成されるクリアゾーンから釣菌単離した特定の分解菌のみを接種源として、新たな多孔質材に接種し、その多孔質材に特定の有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流させることを行った。その結果、最終的に多孔質材には、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌のみが極めて純化された状態で、高密度的に集積できることが判明したのである。そして、このようにして多孔質材に極めて純化された状態で高密度的に集積された分解菌は、多孔質材に吸着される有機化合物を安定して分解することが判明したのである。
【0014】
以上のような本発明者らの研究結果より、次のような分解菌の集積技術が可能であることが判明したのである。まず、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌を、当該有機化合物を吸着することができると共に当該分解菌が住み着き易い細孔を無数に有する多孔質材に、当該分解菌のみを接種し、その接種した多孔質材により集積用層を形成し、この集積用層に前記有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流させることである。
【0015】
これによって、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌のみを、迅速的且つ効率的に、高密度的に多孔質材へ集積できるのである。そして、このようにして多孔質材に集積された分解菌は、多孔質材に吸着される有機化合物に対して、安定した分解活性を発現維持できるのである。
【0016】
以上及び以下において、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌とは、数種類の分解菌が混在している場合はもとより、単独の分解菌のみである場合も含む概念として用いているものである。
【0017】
特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌のみを多孔質材に接種するには、そのような分解菌のみを特定することが必要となる。この場合には、特定の有機化合物を分解することのできる分解菌を含む細菌群を、当該有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩寒天培地に接種し、無機塩寒天培地中に形成される分解活性の高い部分(クリアゾーン)から釣菌して単離した分解菌のみを接種することが好ましいものである。
【0018】
無機塩寒天培地に形成される分解活性の高い部分、即ち、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌が生息している部分から釣菌して単離したものを、例えば、クリアゾーンの部分を無機塩寒天培地と一緒の状態で切り取ったものを、多孔質材に接種すると、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌のみを多孔質材に、迅速且つ効率的に集積できるのである。いわゆる液体培地により単離した分解菌を増殖させ接種する方法もあるが、現時点での本発明者らの研究結果によると、無機塩寒天培地にできたクリアゾーンを寒天ごと切り取り接種する方法が、本発明においては確実に効果的な集積を行えることが確認されたからである。
【0019】
さらに、特定の有機化合物が汚染土壌中に含まれうる有機汚染物質であって、この有機汚染物質を分解することができる分解菌のみを汚染土壌中から選択して集積する場合は、上述した改良土壌還流法によって得られる分解菌を集積した集積済み多孔質材を、集積用土壌層から取り出し、この集積用土壌層に当該有機汚染物質のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流させることで前記多孔質材に当該分解菌を集積させて、この集積済み多孔質材を集積用土壌層から取り出し、この取り出した集積済み多孔質材に付着する土壌を除去する洗浄処理をし、洗浄処理をした集積済み多孔質材を接種源として、新たな多孔質材のみにより形成された集積用層に接種し、その集積用層に当該有機汚染物質のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流させることで、新たな多孔質材に純化して集積させた細菌群を用いて、特定の有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩寒天培地を利用して単離することが好ましい。
【0020】
このようにすると、特定の有機汚染物質に対して高い分解活性を有する分解菌のみを、汚染土壌内に生息する細菌の中から選択して、迅速且つ効率的に、そして高密度的に多孔質材へ集積できるのである。このことは、土壌の汚染物質として知られている農薬などの有機塩素系化合物を分解する場合に有効であり、本発明者らの研究によると、難分解性の有機塩素系化合物である、シマジン(CAT)又はキントゼン(PCNB)を連用している土壌を用いることによって実証されたものである。
【0021】
本発明に係る単離した分解菌の集積方法によって、特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌のみが集積された多孔質材は、分解菌保持担体として次のような利点を有している。それは、分解菌が非常に取扱易くなること、土壌への適用が容易に行えることである。また、多孔質材として木炭などの木質材を使用する場合では、直接適用する土壌に悪影響を及ぼすことがないことや、汚染物質である有機化合物を効率的に吸着する特性を有する点などが挙げられる。
【0022】
そしてさらに、本発明に係る単離した分解菌の集積方法によって得られた、特定の分解菌のみを集積した多孔質材を分解菌保持担体として、目的の有機化合物を含む汚染土壌に埋設することで、汚染土壌中の有機化合物を分解して、汚染土壌の回復又は地下水の汚染を防止することができるのである。
【0023】
本発明に係る分解菌保持担体を汚染土壌に埋設する場合は、汚染土壌とよく混和して埋設することが好ましい。このようによく混和して汚染土壌に埋設すると、汚染土壌と分解菌保持担体との接触が緊密となり、目的の有機化合物が多孔質材に満遍なく吸着されるようになるからである。また、分解菌保持担体を埋設した汚染土壌に、目的の有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流することも好ましい。このようにすると、迅速且つ効率的に汚染土壌の回復処理が行えるからである。そして、このような無機塩培地の還流を行わなくとも、散水や雨水の浸透によって、汚染土壌に含まれる有機化合物は土壌中を流動するため、単に、本発明に係る分解菌保持担体を埋設しておくだけで、汚染土壌に含まれる特定の有機化合物を分解することができるものである。
【0024】
このように本発明に係る分解菌保持担体を直接汚染土壌に埋設しても、多孔質材に集積された特定の分解菌により、汚染土壌中の特定の有機化合物を分解できるのは、次のような理由によるものと考えられる。
【0025】
まず、本発明に係る分解菌保持担体では多孔質材の細孔内に分解菌が生息しているので、多孔質材が、いわゆるシェルターの役目を果たし、汚染土壌の理化学性の影響や汚染土壌に多数生息する原生動物等の捕食、他の微生物とのニッチ獲得の競合等から、その集積された特定の分解菌を保護するものと推測している。そして、多孔質材が汚染土壌中の有機化合物を効率的に吸着するので、特定の分解菌の栄養源(炭素源及び窒素源)が細孔内に供給されることになり、バイオアベイラビリティが高い状態となり、安定的に分解活性を発現維持できるものと推測している。
【0026】
従って、本発明によれば汚染土壌の回復処理は迅速且つ効率的に行えることなり、農薬等の有機化合物が再び汚染土壌に散布されても、分解菌保持担体を汚染土壌中に埋設しておくことで、散布等される有機化合物は分解され、土壌中への残留や拡散が防止される。そして、土壌中の有機化合物が地下水に混入することも避けられ、地下水汚染の防止も図ることが可能となる。このような本発明の特徴から次のような応用が考えられる。例えば、水系に関しては、生活排水路、水田地帯の農業排水路、ゴルフ場の排水路など、土壌系に関しては、環境汚染物質等の存在する表層及び下層土壌、ゴルフ場のグリーン面の下層土壌、産業破棄物処理場の下層土壌、工場等における有機廃液置き場の下層土壌など、また、土壌・水系に関しては、流出油汚染海浜地域の土壌などに、本発明に係る分解菌保持担体を直接適用することで環境保全が十分に図れるものとなる。
【0027】
以上説明した本発明における現象は、微生物を利用する技術分野において、世界的に見ても極めて希な事例である。そのため、全地球規模で拡大してる環境汚染を一刻も早く防止し、汚染環境の修復(バイオリメディエーション)することが切望されている今日において、本発明は非常に有益な技術といえる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。はじめに、第一実施形態として難分解性有機塩素系農薬シマジン(CAT)の場合について説明する。
【0029】
第一実施形態: 本発明者等が提案する改良土壌還流法によるシマジンを分解する分解菌の集積は、以下の表1に示す条件で行った。
【0030】
【表1】
【0031】
また、集積する際に用いた多孔質材(以下、人工マイクロハビタットという)は、図2に示す物性をそれぞれ有する人工マイクロハビタットA〜Cを使用した。図2中の人工マイクロハビタットA〜Cは以下の表2のものを示している。
【0032】
【表2】
【0033】
第一実施形態におけるシマジンを分解する分解菌は、まず、集積用供試土壌からの次のようにして人工マイクロハビタットBに集積した。図3に示すように、容量500mlの土壌層タンク1に集積用土壌層2を形成した。この集積用土壌層2は、5〜10mm程度に砕片化した人工マイクロハビタットB 2gを集積用供試土壌40gに混入して形成したものである。そして、供試農薬シマジンを唯一の炭素源及び窒素源とする無機塩培地3(シマジン濃度5mg/l、液量300ml)を貯液タンク4から集積用土壌層2に還流させ、25℃の暗所で集積を行った。還流液である無機塩培地3は、1週間毎に新しいものと交換し、約3週間集積を行った。
【0034】
この集積処理を行った後に、集積用土壌層2から人工マイクロハビタットBを取出し、それを滅菌蒸留水に浸漬し超音波洗浄処理によって付着した土壌の除去を行った。そして、この洗浄処理後の集積済み人工マイクロハビタットBからシマジンを分解する分解菌(以下、シマジン分解菌という)のみを単離・集積する処理は、次のようにして行った。
【0035】
図4に示すように、5〜10mm程度に砕片化した未集積の人工マイクロハビタットBのみを、容量500ml集積用タンク1’に7.5g充填して集積用層2’を形成した。そして、上記した集積済み人工マイクロハビタットBをこの集積用層2’に接種し、シマジンを唯一の炭素源及び窒素源とする無機塩培地3(シマジン濃度5mg/l、液量300ml)を貯液タンク4から集積用層2’に還流させ、25℃の暗所で集積を行った。還流液である無機塩培地3は、1週間毎に新しいものと交換し、約三週間集積を行った。これにより、集積用層2’に充填されている新たな人工マイクロハビタットBに、ある程度純化した状態でシマジン分解菌を集積した。
【0036】
次に、この純化した状態の集積済み人工マイクロハビタットB 1.0gを粉砕し、リン酸緩衝液で適当に希釈した。そして、シマジンを唯一の炭素源及び窒素源とした無機塩寒天培地に、この希釈液を混釈した。培養2〜3週間後に平板培地に形成されたクリアゾーンから釣菌し、同じ組成の無機塩寒天培地へさらに接種し培養する操作を行った。この操作を2〜3回繰り返し、最終的に、無機塩寒天培地に形成されたクリアゾーンの部分を、無機塩寒天培地ごと一緒の状態で、2〜3個切り取り、接種源とした。この際、クリアゾーン部分を、シマジンを唯一の炭素源及び窒素源とする液体培地に接種し培養後、培養液一白金耳を予め固化しておいた肉エキス寒天培地上に線を引き、シングルコロニーが形成されていることを観測することで、シマジン分解菌のみが単離されていることを確認した。
【0037】
そして、滅菌処理(オートクレーブ処理)した、新しい人工マクロハビタットA〜Cの各7.5gを滅菌蒸留水で洗浄処理をすることで、付着する塩素の除去処理をし、その滅菌及び塩素除去処理をした新しい人工マイクロハビタットA〜Cのそれぞれを、図4に示す集積用タンク1’に充填して、集積用層2’を形成し、先に、接種源として切り取ったものを、クリアゾーンごと(無機塩寒天培地と一緒に)菌株として集積用層2’に接種した。その後、シマジンを唯一の炭素源及び窒素源とする無機塩培地3(シマジン濃度5mg/l、液量300ml)を貯液タンク4から集積用層2’に還流させ、25℃の暗所で集積を行った。還流液である無機塩培地3は、1週間毎に新しいものと交換し、3週間集積を行った。この集積処理中においては、シマジン濃度とCl−濃度を測定し、シマジン分解菌の集積状況を確認した。
【0038】
ここで、特に示さないが、上記する新しい人工マイクロハビタットA〜Cのそれぞれに行った集積処理では、還流2週目以降において還流液中のシマジン濃度が激減し、シマジンの分解副産物であるCl−濃度が上昇する現象が生じ、明らかにシマジン分解菌が新しい人工マイクロハビタットA〜Cのそれぞれに集積されていることを確認した。但し、このシマジン分解菌の同定は行っていない。
【0039】
以上のようにして、人工マイクロハビタットA〜Cのそれぞれに、シマジン分解菌を集積することによって、シマジン分解菌集積保持担体を形成した。次に、このシマジン分解菌集積保持担体を直接汚染土壌に埋設して、汚染土壌中のシマジンを分解した分解試験結果について説明する。供試土壌としては、図5に示す理化学性を示し、シマジンが使用されていたゴルフ場から採取したものを使用した。従って、このゴルフ場より採取した供試土壌には、若干のシマジンが含有されているものである。
【0040】
この供試土壌へ、シマジンを5mg/kg d.s.となるように加え、分解用汚染土壌とした。この分解用汚染土壌中のシマジンの分解は、分解用汚染土壌40gに対してシマジン分解菌集積保持担体となった人工マイクロハビタットA〜Cを乾物相当重量で0.5gを良く混和して、図3で示した土壌層タンク1に充填し、分解用土壌層2”を形成した。滅菌蒸留水500mlで1日間還流を行うことで分解用汚染土壌及びシマジン分解菌集積保持担体が有しているCl−の除去処理をした後、シマジンを唯一の炭素源及び窒素源とする無機塩培地3(シマジン濃度5mg/l、液量300ml)を貯液タンク4から、分解用土壌層2”に還流させ、25℃の暗所でシマジンの分解状況を確認した。還流液である無機塩培地3は、約1週間毎に新しいものと交換し、3週間集積を行った。比較のために、未集積の人工マクロハビタットと分解用汚染土壌とを良く混和したものによって分解用土壌層2”を形成し、上述する同じ条件でシマジンの分解状況を確認した。
【0041】
このシマジンの分解状況については、還流液中のシマジン濃度、シマジンの分解副産物であるCl−(Chloride)とNO3 −(Nitrate)の濃度を経時的に測定して確認した。図6〜図8に示すグラフは、シマジン分解菌集積保持担体の場合であり、図9〜図10は未集積の人工マイクロハビタットの場合を示している。
【0042】
図6はシマジン分解菌集積保持担体として人工マイクロハビタットAを用いた場合、図7はシマジン分解菌集積保持担体として人工マイクロハビタットBを用いた場合、図8はシマジン分解菌集積保持担体として人工マイクロハビタットCを用いた場合をそれぞれ示している。そして、比較として行った図9は未集積の人工マイクロハビタットAを用いた場合、図10は未集積の人工マイクロハビタットBを用いた場合をそれぞれ示している。
【0043】
図6〜図8より、シマジン分解菌集積保持担体を用いた場合では、第一回目の還流液交換以後に、還流液中のシマジン濃度は激減し、殆ど測定できない程度となっていた。そして、シマジンの分解副産物であるCl−の濃度に着目すると、シマジン5mg/lが完全分解した場合に発生する理論Cl−濃度0.88mg/lにほぼ近い濃度値となっていることが確認された。このことことから、シマジン分解菌集積保持担体を用いた場合、分解用汚染土壌中のシマジンはほぼ完全に分解されていることが判明した。また、それぞれの分解試験において、還流3週間後の分解用汚染土壌中のシマジン残留量を測定した結果、検出限界(0.01mg/l)以下であることが確認された。
【0044】
一方、図9〜図10に示すように、未集積の人工マイクロハビタットA又はBを分解用汚染土壌に混和して埋設しても、シマジン濃度はあまり減少せず、分解副産物であるCl−の濃度の増加も確認されなかった。従って、シマジンの分解は生じていないことが判明した。
【0045】
続いて、第二実施形態として難分解性の有機塩素系農薬キントゼン(PCNB)の場合について説明する。キントゼンの構造式を図11に示す。
【0046】
第2実施形態: キントゼンの集積・単離操作及びキントゼン分解菌集積保持担体の形成については、第一実施形態のシマジンで説明したものと同様な操作で行ったものであり、言い換えれば、第一実施形態の説明中、シマジンの部分をキントゼンに置き換えることと同じであるため、詳細な説明は省略する。但し、キントゼンの分解用汚染土壌は、シマジンの場合と同じゴルフ場から採取したものを供試土壌として、キントゼンを10mg/kg d.s.となるように加えて作成したものを使用した。また、還流液としては、キントゼン濃度0.5mg/lのものを使用した。
【0047】
図12及び図13は、キントゼンの分解状況を観測した分解試験結果を示すものである。図12は、キントゼン分解菌集積保持担体が人工マイクロハビタットAを用いた場合で、図13は、比較例として、未集積の人工マイクロハビタットAを用いた場合のものを示している。
【0048】
図12に示すように、キントゼン分解菌集積保持担体を用いた場合、第一回目の還流液交換後、還流液中のキントゼン濃度が激減し、第二回目の還流液交換後ではキントゼンが殆ど測定されなかった。また、キントゼンの分解副産物であるCl−の濃度に着目すると、キントゼン0.5mg/lが完全分解した場合に発生する理論Cl−濃度0.3mg/lを越える濃度値となっていることが確認されたことから、キントゼンは完全に分解されていることが判明した。一方、図13に示すように、未集積の人工マイクロハビタットAを分解用供試土壌に混和しても、キントゼン濃度は減少する傾向は示したが、分解副産物であるCl−の濃度増加は全く確認されなかったため、キントゼンの分解は殆どされていないことが判明した。
【0049】
図14には、図12及び図13に示したキントゼンの分解試験のための還流処理を行った後の、各分解用汚染土壌、キントゼン分解菌集積保持担体、比較として使用した未集積の人工マイクロハビタットA、それぞれに含まれるキントゼンの残留量を調べた結果を示している。図14に示すように、キントゼンの分解を行った分解用汚染土壌には、初期濃度10mg/kg d.s.のキントゼンが含まれるものであった。しかし、キントゼン分解菌保持担体を使用して分解試験を行った後の分解用汚染土壌には、0.035mg/kg d.s.と極微量しか残留していなかった。また、分解用汚染土壌に埋設したキントゼン分解菌集積保持担体中にも、キントゼンは0.004mg/kg d.m.と殆ど残留していないことが確認された。これにより、キントゼン分解菌集積保持担体を使用した場合、キントゼンの分解除去率は99.61%にもなることが判明した。一方、比較例としての未集積の人工マイクロハビタットAを使用した場合では、分解試験後の分解用汚染土壌中に、キントゼンが8.70mg/kg d.s.も残留しており、未集積の人工マイクロハビタットA中にも0.32mg/kg d.m.も残留していることが確認された。この場合の分解除去率を算出したところ、9.84%しかなく、キントゼンは殆ど分解されていないことが確認できた。
【0050】
さらに、還流液中への分解菌の流出の有無を調べた結果について説明する。図15は、図12及び図13で示したキントゼンの分解試験において、それぞれの還流液中に含まれるキントゼン分解菌の菌数を各週毎に測定した結果を示している。図15を見ると判るように、どちらの場合においても還流液中にはキントゼン分解菌は確認されなかった。これにより、シマジンを分解する分解菌は人工マイクロハビタット内から流出して土壌内に拡散することはないことが判明した。従って、本実施形態における分解菌集積保持担体を直接汚染土壌に埋設しても、キントゼン分解菌自体の流出がないため、細菌による地下水の汚染を引き起こすこともないことが確認された。
【0051】
最後にキントゼンを分解する分解菌について説明すると、本発明者らはこの分解菌の同定を済ませており、その分解菌は、学名 ブルクホルデリア セパシア(Burkholderia cepacia KTYY97 受託日 1998年5月18日 生命工学研究所 国内受託番号FERM P−16809号、その後1999年5月14日に国際寄託への移管 国際受託番号 FERM BP−6721に変更済み)である。この分解菌の特性については、本発明者らによる特許願平成10年第135156号(特許番号 特許第2904432号)に記載してある。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると、特定の有機化合物に対して分解能力のある分解菌を、分解活性が長期間安定的に発現する状態で迅速且つ効率的に単離・集積することができる。そして、その分解菌を集積した分解菌保持担体を直接汚染土壌に適用することにより、汚染土壌中の有機化合物を分解し、迅速且つ効率的に汚染土壌を回復又は地下水の汚染防止を行うことが可能となるので、汚染環境の修復(バイオリメディエーション)をより促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、シマジンの構造式である。
【図2】 図2は、本実施形態で用いた各人工マイクロハビタットの物性表である。
【図3】 図3は、本実施形態の集積・単離及び分解試験で用いる還流装置の模式図である。
【図4】 図4は、本実施形態の集積・単離で用いる還流装置の模式図である。
【図5】 図5は、分解試験に用いた供試土壌の理化学性を示す表である。
【図6】 図6は、シマジン分解菌保持担体が人工マイクロハビタットAを用いた場合のシマジンの分解状態を、シマジン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図7】 図7は、シマジン分解菌保持担体が人工マイクロハビタットBを用いた場合のシマジンの分解状態を、シマジン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図8】 図8は、シマジン分解菌保持担体が人工マイクロハビタットCを用いた場合のシマジンの分解状態を、シマジン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図9】 図9は、未集積の人工マイクロハビタットAを用いた場合におけるシマジンの分解状態を、シマジン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図10】 図10は、未集積の人工マイクロハビタットB用いた場合におけるシマジンの分解状態を、シマジン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図11】 図11は、キントゼンの構造式である。
【図12】 図12は、キントゼン分解菌保持担体が人工マイクロハビタットAを用いた場合のキントゼンの分解状態を、キントゼン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図13】 図13は、未集積の人工マイクロハビタットAを用いた場合におけるキントゼンの分解状態を、キントゼン濃度、Clhoride濃度、Nitrate濃度で観測した結果を示すグラフである。
【図14】 図14は、キントゼンの分解試験後のキントゼン残留量を測定した結果を示す表である。
【図15】 図15は、キントゼンの分解試験における還流液中へのキントゼン分解菌の流出量を測定した結果を示す表である。
【符号の説明】
1 土壌層タンク
1’ 集積層タンク
2 集積用土壌層
2’ 集積用層
2” 分解用土壌層
3 無機塩培地
4 貯液タンク
Claims (6)
- 特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌を、当該有機化合物を吸着することができると共に当該分解菌が住み着き易い状態の細孔を無数に有する多孔質材に集積させる、単離した分解菌の集積方法において、
特定の有機化合物を分解することのできる分解菌を含む細菌群を、当該有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩寒天培地に接種し、無機塩寒天培地中に形成される分解活性の高い部分(クリアゾーン)から、単離した分解菌を無機塩寒天培地ごと釣菌し、
該釣菌した分解菌を含むクリアゾーンを多孔質材でなる集積用層に入れ、この集積用層に前記有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流させることで、当該分解菌を多孔質材に集積度を高めた状態で集積させることを特徴とする単離した分解菌の集積方法。 - 特定の有機化合物を分解することのできる分解菌を含む前記細菌群は、次のa)〜d)に示す各ステップ、
a).土壌に含まれうる該有機化合物を分解可能な分解菌が生息する土壌に多孔質材を混入して該土壌と多孔質材を含んでなる集積用土壌層を形成し、
b).この集積用土壌層に該有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流し、該多孔質材に該分解菌が集積した集積済み多孔質材を得、
c).この集積済み多孔質材を集積用土壌層から取り出し、付着する土壌を除去して洗浄処理をした後、新たな多孔質材のみで形成した集積用層に混入し、
d).この集積用層に前記有機化合物のみを炭素源及び窒素源とする無機塩培地を還流して、新たな多孔質材に前記分解菌を集積させる、
を実行して得たものである請求項1記載の単離した分解菌の集積方法。 - 前記細菌群の前記無機塩寒天培地への接種を、該細菌群を含む前記多孔質材を粉砕し、緩衝液で希釈して、該無機塩寒天培地へ混釈して行うものである請求項2記載の単離した分解菌の集積方法。
- 有機化合物が、難分解性の有機塩素系化合物である請求項2または請求項3に記載の単離した分解菌の集積方法。
- 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の単離した分解菌の集積方法により得られた特定の有機化合物を分解することが可能な分解菌を保持した木質炭化材からなる分解菌保持担体。
- 請求項5に記載の分解菌保持担体を利用して、汚染土壌中の有機化合物を分解し、汚染土壌を回復し又は土壌中の有機化合物による地下水の汚染を防止するものである汚染土壌回復又は地下水汚染防止の方法であって、
前記分解菌保持担体を、特定の有機化合物を含む汚染土壌に埋設することにより、該汚染土壌中の有機化合物を分解して汚染土壌の回復又は地下水の汚染を防止するものである汚染土壌回復又は地下水汚染防止の方法。
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