JP3772624B2 - 移動体用サービスシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などの移動体やその乗員に対してサービスを行なう移動体用サービスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる自動車社会においては、買い物や飲食に出かける際に自動車を利用することが一般的である。こうした顧客に答えるために駐車場やドライブスルーと呼ばれる施設を備えた店舗が珍しくない。
【0003】
ところで、ある店舗(デパート、スーパーマーケット、通常の小売り店、飲食店を問わない)で、数量が限定された商品(飲食店の場合は料理)を販売する際には、この商品を入手するために、開店前から人の行列ができることがある。こうした場合に、店舗が並んでいる人に整理券を発行することがある。これには、開店時の混乱を避ける、整理券を入手した人には一旦解散して開店以降に再び来店してもらうことにより行列の負担を軽くする、等の意味がある。整理券を受け取れなかった場合、その商品は手に入らないことになるので、行列は開店のかなり前からできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両でないと来店できない客は、車両で我先にと駐車場に入り、慌てて車両を止めた後、行列に加わろうとする。これでは駐車場内で交通事故が起きる可能性がある。
【0005】
また、これは店舗に限らず一般の施設に言えることであるが、駐車場を利用する際には、入場時に駐車券(通常、入場時刻などのデータが磁気により記録されている)の発行を受け、退場時にその駐車券を出口にあるゲートに挿入し、駐車時間に対応する駐車料金を支払う。この駐車料金は、所定の金額以上の買い物をした客に対しては、割り引かれることがある。例えば、1000円以上の買い物をすると駐車料金が60分間分、無料になるといったことが行なわれる。しかしこれを証明するには、通常、売り場とは別に設けられているサービスカウンターに、買い物のレシートと駐車券を持参し、駐車券の磁気データを書き換えてもらったり、料金券に相当するカードをもらったりする必要がある。また、駐車券を紛失してしまうことも有り得る。
【0006】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、請求項1に記載の移動体用サービスシステム(以下、単にシステムとも言う)は、車両で施設に訪れる利用者の安全性を向上することを目的としている。
また更に、請求項1に記載の本システムは、利用者に付与した権利を消滅させる際の利便性を高めることを目的としている。
請求項2に記載の本システムは、当該システムのセキュリティ性を向上することを目的としている。
【0007】
また請求項3に記載の本システムは、物品の購入権の発行(整理券の発行に相当)において、自動車で施設に来る利用者にとって安全で且つ不利にならないようにすることを目的としている。
【0008】
そして請求項に記載の本システムは、当該システムのセキュリティ性を更に向上することを目的としている。
請求項に記載の本システムは、駐車場への入場時以外にも特典を受ける権利を付与できるようにすることを目的としている。
【0009】
また請求項に記載の本システムは、駐車場の利用をする際の利便性を向上することを目的としている。
請求項に記載の本システムは、駐車料金の減額のためにサービスカウンターへ行かなくても済むようにすることを目的としている。
【0010】
請求項に記載の本システムは、請求項に記載のシステムの一態様を提案するものである。
請求項に記載の本システムは、駐車料金の減額が行なわれる際のセキュリティ性を高めることを目的としている。
【0011】
請求項10に記載の本システムは、客が物品を購入する都度、サービスポイントを客に付与する店舗において、サービスポイントを適切に受けられるようにすることを目的としている。
請求項11に記載の本システムは、物品を販売する店舗において、領収書の発行を適切に行なえるようにすることを目的としている。
【0012】
請求項12に記載の本システムは、固有記録媒体を持った利用者に有利な広告を行なえるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる課題を解決するためになされた本発明の請求項1に記載のシステムでは、移動体に、識別信号発生手段が設けられており、これに固有記録媒体を入れると、当該移動体を他の移動体と区別する識別信号を発生する。固有記録媒体は、施設の各利用者に付与されるもので、その中には、複数の固有記録媒体を互いに識別するための識別情報が記録されており、識別信号はこの識別情報に基づいて発せられる。ここで識別情報としては、その固有記録媒体の利用者の氏名、固有記録媒体のID番号(以下、IDNoとも呼ぶ)、利用者が固有記録媒体の発行を受ける際に申請した暗証番号などが挙げられる。また固有記録媒体としては、磁気カード、ICカード、磁気ディスク、光磁気ディスクなどの各種記録媒体が挙げられる。
【0014】
識別信号を発生した状態で、施設に設けられた通路に移動体が入って行くと、検出手段が、識別信号を検出し、更にその識別信号から、固有記録媒体の認証を行なう。
こうして検出手段が固有記録媒体を認証すると、権利付与手段が、この固有記録媒体に対応する利用者に、当該施設において特典を受ける権利を付与した旨をデータベースに記録する。このデータベースは、施設に設けられており、その施設の利用者に関する情報が記録される。
【0015】
従って、請求項1に記載の本システムによれば、移動体にて前記通路に入るだけで、特典を受ける権利が付与されるので、例えば、駐車場に車両を止めてから改めて行列に並ぶ必要がないため、車両で来店する者にとって便利であり、駐車場に慌てて止める場合のような事故の危険がない。また、付与された権利は、データベースに記録されるので、同じ利用者に過剰に付与したり、権利が付与されたことを証明する書面などが紛失することもないので、せっかく付与された権利をふいにしてしまうこともない。なお、利用者が固有記録媒体を紛失する可能性は否定できないが、権利を受けた旨がデータベースに記録されているので、データベースの記録を参照し、車両の運転免許証などの身分証明証により、利用者の認証を行なった上で、付与した権利の行使を認めればこの権利をふいにすることはない。
また、請求項1に記載の本システムは、権利抹消手段を備えており、利用者が、特典を受ける権利を行使する(例えば、物品を購入する、飲食物を注文する等)と、利用者に付与した権利をデータベースの記録から抹消する。権利を抹消するには、「権利が付与された」旨を示すフラグをデータベース内に設定しておき、付与時にこのフラグを1にし、抹消時に0にするという手法が考えられる。また、権利が付与されたこと自体はその権利が行使されても記録として残しておき、その権利が抹消された旨をデータベースに追加記録するようにしても良い。そうすれば、各利用者がどの程度の頻度で権利の付与を受けたか、およびその権利を行使したかを履歴として残すことができる。なお、権利の抹消の際には、その抹消を行なった日時を記録しても良い。
こうすれば、行使された権利は自動的に消滅するので非常に便利である。また、権利が付与されたにも拘わらず、行使していない利用者もデータベースを参照することにより分かるので、こうした利用者に対しては行使を促したり、権利を放棄した旨を確認することも可能となる。
【0016】
また請求項2に記載の本システムでは、固有記録媒体を、検出手段を認証する相互認証手段を備えたICカードとしている。こうすると、検出手段が固有記録媒体を認証し、固有記録媒体が検出手段を認証する、という相互認証が行なわれることになる。
【0017】
従って、請求項2に記載の本システムによれば、固有記録媒体の偽造を防ぐことができ、本システムのセキュリティ性を向上させることができる。
請求項3に記載の本システムでは、特典として、施設で販売する物品を購入する権利を付与するものとなっている。そしてこの権利は、データベースに「この利用者には○○(物品名)を購入する権利を付与した」旨を記録することにより行なわれ、従来のように整理券を発行する訳ではない。なお、この記録の際には、整理券を付与した日時を記録するようにしても良い。
【0018】
従って、請求項3に記載の本システムによれば、車両で検出手段に接近すれば物品を購入する権利が付与されるので、慌てて駐車場に止めてから行列に並ぶ必要がなく、安全である。また駐車をしている間に、行列が更に伸びてしまうことがないので車両で来店した客が交通機関などで来店した客に比べ不利になることがない。また、整理券を発行する必要がないので、整理券を作成する手間および整理券の材料(紙など)を節約することができる。そして更に、整理券が存在しない以上、整理券の偽造も防ぐことができる。なお、ここで「物品の販売」とは品物を売ることのみを指すのではなく、代金と引き替えで行なわれる飲食物の提供、技術提供等も含むものとする。いずれにしても、そうしたものの提供数が限定されている場合には、本システムは威力を発揮する。
【0021】
請求項に記載の本システムは、購入時認証手段を備えており、利用者が、物品を購入する権利を行使するに際し、少なくとも固有記録媒体の認証を行なうものとなっている。そしてこれにより、利用者の認証を行なう。
従って、請求項に記載の本システムによれば、物品を購入する権利が付与されていない客に誤って物品を売ってしまう、というミスを確実に防ぐことができる。なお、固有記録媒体の認証だけでは不十分な場合には、更に暗証番号などを用いて利用者の認証を行なうとよい。暗証番号は識別情報の1つとして固有記録媒体に記録しておいてもよいし、データベースに記録しておいて識別情報に基づいて、これを検索し、一致不一致を判定するようにしてもよい。
【0022】
請求項に記載の本システムは、施設を通路に連通する駐車場を備えたものとし、車両(移動体)に識別信号発生手段として、識別信号を電波にして発信する車載器を搭載している。車載器の発する電波を受信するアンテナを通路および駐車場の駐車区画に設置している。なお、アンテナが受信した電波(識別信号)の認証(ひいては固有記録媒体の認証)は、電波認証部で行なわれる。
【0023】
従って、請求項に記載の本システムによれば、特典を受ける権利の付与を、通路だけでなく、駐車区画に車両を止めた後も受けることができる。
なお、車載器は識別信号を電波にして発信すると記したが、識別信号を電波以外の信号(例えば、赤外線、超音波)に変え、アンテナはこれに対応してこれらの信号を受信するセンサに変更しても同様の効果が得られる。
【0024】
請求項に記載の本システムにおいては、請求項と同様、施設を通路に連通する駐車場を備えたもの、移動体をこの駐車場を利用する車両とし、特典を利用者がこの施設でサービスを受けると行なわれる駐車料金の減額としている。これは、一般的な駐車場の入口で行なわれている駐車券の付与を、データベースに記録することに置き換えていることになる。
【0025】
従って、このシステムによれば、駐車券が不要となり、駐車券を作成する手間および、駐車券の材料(紙など)を節約することができる。そして、駐車券が存在しない以上、駐車券の偽造も防ぐことができる。なお、後述する実施の形態のように、駐車料金の減額の権利を受けた際に、その駐車場への入場時刻をデータベースに記録するようにしておけば、駐車料金の正確な管理も行なえるようになる。
【0026】
請求項に記載の本システムは、駐車料金減額手段を備えており、利用者が、当該施設でサービスを受けると、そのサービスによって減じられる駐車料金の額をデータベースに記録する。
従って、請求項に記載の本システムによれば、従来のように買い物のレシートと駐車券を前述のサービスカウンターまでわざわざ持っていく必要がない。また、料金の減額を厳密に行なうことができる。なお、減じられる駐車料金の額の代わりにその額を算出可能なデータ(例えば、この施設で1000円分のサービスを受ける毎に500円分の駐車料金が差し引かれる場合には、サービスの料金(ここでは1000円))をデータベースに記録してもよい。
【0027】
なお、サービスとしては、請求項に記載のように物品の販売とすることが考えられる。例えば、1000円分の買い物をする毎に500円分の駐車料金を割り引いたり、800円分の食事をする毎に400円分の駐車料金を割り引いたりすることが考えられる。
【0028】
請求項に記載の本システムは、サービス時認証手段を備えており、利用者が、当該施設でサービスを受けるに際し、少なくとも固有記録媒体の認証を行なう。これにより、利用者の認証を行なう。
従って、請求項に記載の本システムによれば、駐車料金の減額を行なう際のセキュリティ性を高めることができる。
【0029】
請求項10に記載の本システムにおいては、施設を、利用者が物品を購入する毎にサービスポイントをその利用者に付与するものとしている。ここでサービスポイントとは様々な店舗で利用されている点数で、これを予め定められた値まで蓄積すると、割引券、商品券、ノベルティ等が貰える、という特典がある。
【0030】
そして本システムは、サービスポイント記録手段を備えており、利用者が物品を購入する毎に、サービスポイントがその利用者に付与された旨をデータベースに記録する。
こうすれば、物品を購入すれば必ずサービスポイントを受けることができ、店員が与え忘れたり、与えた点数が誤っていたりするのを防ぐことができる。
【0031】
請求項11に記載の本システムは、領収書発行フラグ記録手段を備えており、利用者が物品を購入した際に、その施設が領収書を発行したか否かをデータベースに記録する。
従って、請求項11に記載の本システムによれば、領収書の2重発行を防ぐことができる。なお、利用者の指示に応じ、未発行の領収書についてはまとめて発行するように構成すれば、支払金額をまとめて知ることができるので、利用者にとって便利である。
【0032】
請求項12に記載の本システムにおいては、検出手段によって認証された固有記録媒体に対応する移動体に対し、当該施設の広告を行なう画像信号を送信する広告送信手段を施設が備えている。
そして移動体に、広告送信手段から送信されて来た画像信号を受信する受信手段と、少なくとも受信手段が受信した画像信号を表示するための画像表示手段とを設けている。つまり、固有記録媒体を所持した利用者が乗っている車両の画像表示手段には、施設の広告が表示される。
【0033】
このような本システムによれば、固有記録媒体を持った利用者に広告を行なうことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施の形態を図面と共に説明する。まず、図1は本発明のシステムをデパートに適用した場合の概念図であり、そのデパートの地下駐車場1を示している。つまりこのデパートが本発明の「施設」に相当する。
【0035】
本システムの概要は、当該デパートの会員に予め付与されたICカード3と、車両5に搭載され、ICカード3を挿入可能にされた車載器7と、地下駐車場1へ入って来た車両5と通信を行なうために通路8に設置された路側アンテナ9と、路側アンテナ9の通信制御を行なう路側端末11と、地下駐車場1から退場しようとする車両13と通信を行なうための路側アンテナ15と、路側アンテナ15の通信制御等を行なう路側端末17と、路側端末17の制御により開閉されるゲート19と、地下駐車場1の駐車区画に止められた車両21と通信を行なうための駐車区画アンテナ23と、駐車区画アンテナ23の通信制御を行なう駐車場端末25と、当該デパートの各売り場に設置され、商品の購入の際などに用いられる売り場端末27a、27bと、各売り場端末27a、27bに接続され、顧客のICカード3や店員の持つICカード(後述)を受け入れてこれらのカードに対する読み書き動作を行なうためのICカードリーダライター29a、29bと、地下駐車場1を利用せずに当該デパートに来店した顧客が使用するための顧客用端末31と、顧客用端末31に接続されており、顧客のICカード3等を受け入れ、ICカード3等に対する読み書き動作を行なうためのICカードリーダライター33と、以上説明した各端末への指令やデータベース39の管理を行なう中央端末41とを主要部として構成されている。なお、各端末と中央端末41とネットワーク43で接続されている。
【0036】
また、本図中、破線9aは路側アンテナ9の通信エリア、破線15aは路側アンテナ15の通信エリア、破線23aは各駐車区画アンテナ23の通信エリアを表しており、それぞれの通信エリアに入って来た車両の車載器7のみと電波で交信が可能にされている。売り場端末として27a、27bの2台のみを示したが、実際には当該デパートにある売り場の大多数に売り場端末が設置されており、これらを2台で代表させている。そして図示されていない売り場端末にも、これに対応してICカードリーダライターが設けられている。
【0037】
なお、車載器7は当該デパートに専用のものではなく、路側アンテナ9、路側端末11等と同様の構成を備え、同じ規格で通信を行なうシステム(本発明のように特典付与手段などを備えたシステムである必要はない)に対して使用可能なものである。この車載器7に、当該デパートのICカード3を挿入し、路側アンテナ9等と更新することにより、会員であることが認証され、他のICカードを挿入すれば、他の店で所定のサービスを受けられるものとなる。こうした他のICカードを車載器7に差し込んだり、ICカードを一切差し込まずに地下駐車場1に入ろうとすると、非会員と見なされるので、会員は注意が必要である。
【0038】
データベース39の記憶内容の一部を図2に示す。本図に示すようにデータベース39は、従業員情報、顧客情報、予約管理情報、売上情報、商品管理情報、宣伝案内情報に分かれている。従業員情報とは、当該デパートの店員の個人情報やその店員が顧客にICカード3を発行する資格がある者か否かを示すフラグ等を格納した領域である。顧客情報とは、当該デパートの会員に関する情報が記憶された領域である。予約管理情報とは、顧客が当該デパートで行なっている予約サービス(例えば、クリスマスケーキの予約、チケット予約)に関する情報が記憶された領域である。売上情報とは、売り場端末27a、27bや各売り場のレジスターから集めた売り上げに関する情報が格納される領域である。商品管理情報とは、当該デパートの在庫情報等が格納される領域である。目玉商品に関する情報はここに格納される。宣伝案内情報とは、顧客に案内すべき広告に関する情報が格納される領域である。この広告に関する情報は、会員向けと非会員向けに分けて格納されており、会員と非会員とで、提供される情報の差別化を行なうことが可能にされている。これを利用して本システムでは、会員には非会員よりも有利な情報が提供される。
【0039】
顧客情報は更に、顧客管理情報と、各会員の情報(本図ではIDNo.1、IDNo.2、IDNo.3と記載)に分かれている。顧客管理情報とは、ブラックリスト、取引停止、紛失届等を登録しておく領域である。各会員の情報は、本図では3人分しか示していないが、実際には当該デパートの全会員の情報が格納されている。そして各会員に対して、駐車情報、整理券情報、サービスポイント情報、利用履歴情報、予約情報などが格納されている。顧客情報を更に詳しく示したのが[表1]である。
【0040】
【表1】
Figure 0003772624
【0041】
[表1]に示すように、顧客管理情報の「ブラックリスト」には、代金滞納などの好ましくない行為をした会員のIDNoが入っている。また「取引停止」には、脱会等により非会員となった顧客などのIDNoが入っており、「紛失届」にはICカード3を紛失した会員のIDNoが入っている。
【0042】
各会員の情報には、前述した情報の他、取り扱い情報、連絡情報、PIN(暗証番号)が入っている。駐車情報としては、地下駐車場1に入場した日時、退場した日時、無料時間が入れられる。無料時間は、利用履歴情報と連動して、その日の購入額などに応じて、1時間、1時間半等と設定される。整理券情報としては、整理券配布の対象となる商品名、整理券を発行した日時、その商品を購入したことの確認情報(お買い上げ確認)が入っている。サービスポイント情報としては、その会員が蓄積したポイント数が入っている。利用履歴情報としては、その顧客が商品を購入した日時、購入した商品名、その個数、領収書発行フラグ(領収書を発行したか否かを示す)が入っている。予約情報としては、予約をした日時、予約した店の番号、予約した品物、取引時間が入っている。なお、利用履歴情報の商品名は1つしか記録できないかのように見えるが、実際には、複数の商品名を記録でき、それに対応して個数も記録できる。これは、整理券情報、予約情報についても略同様である。
【0043】
次に、ICカード3の発行(ここでは会員の登録と同じ意味)をする手順について、図3、図4を用いて説明する。図3は、図1の概念図を更に詳しくしたブロック図である。但し、ここでは、売り場端末27a、中央端末41、店員のICカード45、客のICカード3、ネットワーク43の間で処理が行なわれ、車載器7等の構成は無関係である。また図3では売り場端末27aを示したが、売り場端末27bなどの他の売り場端末でもICカード3の発行は可能にされている。図4はICカード3を作成するときのシーケンス図である。
【0044】
まず、会員になりたい客は、個人情報と暗証番号を所定の申込用紙に記載して店員に渡す(申込者の認証があった方が望ましい場合には、申込時に身分証明証の提出を求める)。次に店員は、自分がICカード3を発行する資格を有していることを中央端末41に認証させるために、自らのICカード45をICカードリーダライター29a(本図では省略)に挿入する。すると、売り場端末27aを介し、ICカード45と中央端末41の間で相互認証が行なわれる。具体的には、中央端末41から乱数(乱数Aとする。この値は毎回変化する)が送信されて来、これをICカード45内の暗号復号認証処理部45aで暗号化する。暗号復号認証処理部45aには、ICカード45を発行する際に、中央端末41から付与された暗号鍵と暗号化アルゴリズムが格納されている。ここでICカード45(後述するICカード3も同じ)と中央端末41との間で行なわれる処理は、売り場端末27aを介して行なわれるが、以下の説明では売り場端末27aについては省略する。
【0045】
この暗号鍵(単に鍵とも言う)は、各ICカード(ICカード3、ICカード45を問わない)に固有のもので、ICカードを発行する際に、中央端末41のデータベース39には、そのICカードにどの暗号鍵を割り振ったかが記録される。これにより中央端末41は、乱数Aが、あるICカードの暗号化アルゴリズムによってどのような暗号に変換されるかを知ることができる。また、ICカードを発行する際には、各ICカードに固有のIDNo(本発明の識別情報に相当)も付与される。
【0046】
暗号復号認証処理部45aは、受け取った乱数Aを暗号化すると共に、自らも乱数(乱数Bとする。これも毎回値が変わる)を発生させて、暗号化の結果と、自らのIDNoと共に売り場端末27aを介して中央端末41に送信する。中央端末41は、送信されて来たIDNoに基づいて、かつてそのICカード45に設定した暗号鍵を推定し、乱数Aを自らの暗号復号認証処理部41aで暗号化する。そしてICカード45から送られて来た暗号結果と照合し、一致すれば、正規のICカード45として認証する。一致しなかった場合は、警告動作を行ない、以後の処理を行なわない。
【0047】
認証された場合には、中央端末41は、乱数Bを暗号復号認証処理部41aで暗号化し、その結果をICカード45に送信する。ICカード45では乱数Bを自らの暗号復号認証処理部45aで暗号化して、中央端末41から送られて来た暗号化結果と比較する。両者が一致すれば、正しい中央端末41と接続されている、と認証する。以上が図4の相互認証要求および相互認証応答の中身であり、これにて相互認証が完了する。すなわち、ICカード45は正規の店員用ICカードであり、ICカード45は正規の中央端末41に接続されていることが認証されたことになる。
【0048】
次に店員は、自分がICカード45の正当な利用者であることを認証してもらうために、暗証番号を入力する。暗号番号は、ICカード45の発行を受ける際に店員が申請し、中央端末41に記憶されたものである。中央端末41では、この暗証番号と、先達て認証したICカード45に対応して記憶されている暗証番号とを比較し、一致すれば、ICカード3の発行処理を起動し(図示しない)、ICカード45を店員に返却する。
【0049】
店員はICカード45の代わりに、未登録のICカード3をICカードリーダライター29aに挿入する。すると、中央端末41はこのICカード3に、サービスファイルを作成し、鍵およびIDNoを書き込み、そして相互認証ができないとアクセスを拒否するように設定を行なう。サービスファイルとは、客の個人情報(名前、性別、住所、生年月日、電話番号、職業)が記録されたファイルであり、申込用紙の記載事項を店員が売り場端末27aに入力することにより作成される。以上が完了すると、店員はICカード3をICカードリーダライター29aからとり出して、客(申込者に渡す)。以上でICカード3の発行が完了する。
【0050】
こうしてICカード3の発行を受けた客が後日、当該デパートに車両で来店し、整理券の発行を受ける場合の手順を図5に示す。客は、ICカード3’(図3参照。「’」は図3においてICカード3と区別をするためのもので、ICカード3と本質的な差はない)を車載器7に挿入し、車両5は通路8に進入する。なお、路側アンテナ9は、車両5が進入してきたか(車載器から応答があったか)を監視するための“IDNo要求”を電波にして常に送信している。車載器7が通信エリア9aに入って来るとアンテナ7bにて“IDNo要求”を受信し、“IDNo応答”を電波にして送信する。この処理における車載器7が本発明の識別信号発生手段に相当する。なお、ここまでのやり取りは本図では省略した。
【0051】
“IDNo応答”を受信したことを路側端末11より中央端末41に通知すると、中央端末41から“ICカード認証要求”が送信される。これには、前述した乱数Aも含まれている。これに対しICカード3’は、受け取った乱数Aを暗号化した結果(認証応答)と、乱数Bを中央端末41に送信する(中央端末認証要求)。中央端末41はこの暗号化の結果と、自らが暗号復号認証処理部41aで暗号化した結果とを比較し、一致すれば、ICカード3’の認証が完了する。ここまでの処理が本発明の電波認証部に相当し、路側アンテナ9がアンテナに相当する。次に中央端末41は、乱数Bを暗号化し、その結果(認証応答)とサービスファイルの読み出し要求信号を路側端末11に送信する(サービスファイル情報要求)。路側端末11、車載器7を介してこれらを受け取ったICカード3’は、暗号復号認証処理部3a’にて乱数Bを暗号化した結果と送信されて来た暗号化の結果を比較し、一致すれば中央端末41を認証し(この処理が本発明の相互認証手段に相当)、サービスファイルを中央端末41に送信する(サービスファイル情報応答)。こうしてICカード3’と中央端末41の認証が完了した後、会員の認証を暗証番号によって行なう(図3の符号47を参照)。
【0052】
こうして相互認証およびサービスファイルの送信が完了すると、図6(a)のような映像が中央端末41から送信され、車載器7のディスプレイ7a(図1参照)に表示される。なお、これは画像を表示するのみとしてもよいし、表示内容を音声にて読み上げるようにしてもよい(図3の符号49を参照)。そして引き続き、図6(b)のような画面が表示される。これは図6(a)に表示された商品の内、1段目に表示された物である卵に関し、整理券を受け取るか否かを尋ねる画面である。正確には従来のような紙などでできた整理券は発行されないので、「商品を購入する権利」と呼ぶべきだが、ここでは利用者の理解を助けるために直観的に「整理券の発行」と表示される(以降の説明もこれに倣う)。整理券の発行を希望する場合は、車載器7の備えるボタン(図示しない)を用いて「はい」を選択する。
【0053】
以上のように、整理券を発行する旨の応答があると、車載器7、路側端末11を介して中央端末41に送信され、データベース39のその会員の整理券情報に、その商品名と発行日時が記録される(この処理が本発明の権利付与手段に相当)。これにより、用意されていた整理券の枚数が減算される。
【0054】
こうして整理券情報の書き込みが行なわれると、その旨が中央端末41、路側端末11を介して車載器7に送信され、図6(c)のような画面がディスプレイ7aに表示される。すると更に図6(a)の画面の2段目に表示されたキャベツに関し、整理券を受け取るか否かを尋ねる画面が表示される(図示しない)。なお、この画面は図6(b)で「いいえ」を選択した場合にも表示される。キャベツについてICカード3の所有者が回答をすると、更に3段目の商品であるTシャツについても同様に問い合せの画面が表示される。
【0055】
こうして整理券の発行問い合せの画面が終了した場合、および会員ではない客が入場して来た場合には図6(d)のような表示が為される。なお、図5には示されていないが、入場した際の日時が中央端末41によって、データベース39の駐車情報の入場日時に記録され、従来のような紙などでできた駐車券は発行されない。また、整理券の発行は、地下駐車場1の駐車区画に停止した後、駐車区画アンテナ23を用いて受けることも可能である。また駐車区画アンテナ23では商品購入の予約を行なうこともできる。図示はしないが、予約を行なうと車載器7、駐車場端末25を介して中央端末41と通信が行なわれ、データベース39の予約情報に必要事項が登録される。
【0056】
なお、地下駐車場1を使うことなく当該デパートに来店した会員は、ICカードリーダライター33にICカード3を挿入し、車載器7に対する前述した操作と同様の操作を顧客用端末31において行なうことにより、整理券の発行を受けたり、商品の予約を行なうことができる。
【0057】
次に、こうして整理券の発行を受けた客が、その商品を購入する場合の手順について図7を用いて説明する。ここでは、客が売り場端末27aが設置された売り場に来たものとする。客はICカード3を店員に渡し、店員がICカード3をICカードリーダライター29aに挿入する(図示しない)。すると、売り場端末27aを介して、ICカード3と中央端末41との間で相互認証および会員の認証が行なわれる。これは本発明の購入時認証手段およびサービス時認証手段を兼ねた処理であるが、前述した認証と同様(暗証番号の入力も行なわれる。図3の符号51を参照)なので説明を省略する。なお、本図にはサービスファイル情報要求およびこれの応答についても記載されているが、これは、路側端末11や顧客用端末31を介さずに来店した会員に販売する場合のもので、路側端末11や顧客用端末31を利用した会員については既にサービスファイルを送信済みであるため、行なわれない。
【0058】
中央端末41から認証応答があると、客は、整理券の発行を受けた商品の購入を希望することを店員に告げる。店員はその客の整理券情報を、売り場端末27aを介して中央端末41に要求する。中央端末41は、データベース39からその客の整理券情報を読み出し、その結果を売り場端末27aに送信する。その商品について商品券の発行がその客に為されていれば、店員はその商品を客に売る。そして店員はその整理券が使用された旨を売り場端末27aに入力する。すると、その客の整理券情報にお買い上げ確認([表1]参照)が記録される。この処理が本発明の権利抹消手段に相当する。続いて利用履歴、駐車情報が書きこまれる。
【0059】
ここで利用履歴としては、[表1]に示した利用履歴情報に、日時、商品名、個数、領収書発行フラグ(図3の符号53を参照)などの記録と、図2に示した売上情報および商品管理情報の更新を行なう。領収書発行フラグを記録する処理が本発明の領収書発行フラグ記録手段に相当する。また駐車情報としては、無料時間(無料で駐車できる時間のこと)が記録される。そしてその日の購入額の合計値に基づいて無料時間が延長される。この処理は本発明の駐車料金減額手段に相当する。なお、売上情報および商品管理情報の更新は、会員以外の客に販売を行なった場合にも行なわれ、その場合には売り場に設置されたレジスターからの情報に基づいて更新される(図3の符号55を参照)。
【0060】
そして更に、購入した商品に対応して予め設定されたサービスポイントが、データベース39のサービスポイント([表1]参照)に記録される。この処理が本発明のサービスポイント記録手段に相当する。この結果は、売り場端末27aのディスプレイに図6(e)のように表示されるので、店員がこれを会員に見せることにより会員は自分のサービスポイントの値を知ることができる。
【0061】
次に、当該デパートでの用事を終え、地下駐車場1から退出する場合の処理について図8を用いて説明する。整理券の発行を受ける場合と同様、客は、ICカード3’を車載器7に挿入し、通信エリア15aに入る。すると、ICカード3’と中央端末41との間で相互認証が行なわれる。相互認証の内容については整理券発行の場合と同様なので省略する。相互認証が完了すると、中央端末41は、ICカード3に認証の応答をした上でデータベース39から駐車情報の読み出しを行なう。このときに宣伝情報(図2参照)も読み込む。そして駐車情報読み出し結果および宣伝情報を出口の路側端末17を介して車載器7に送信する。駐車情報読み出し結果は、駐車料金の額(ゼロ円すなわち不要を含む)を告げるもので、駐車情報中の入場時間と無料時間と現在の時刻とから中央端末41が料金を算出し、車載器7に送信する。また宣伝情報は、明日以降の当該デパートの広告や休日のお知らせを車載器7のディスプレイ7aに表示するためのものである。これを送信する処理が本発明の広告送信手段に相当する。駐車料金を支払うと(または駐車料金が不要であれば)、ディスプレイ7aに、図6(f)のような表示が為される。そしてゲート19を開け、退場を許可する。なお、退場した時刻は駐車情報に記録される。ここでのディスプレイ7aが本発明の画像表示手段に相当し、アンテナ7bが受信手段に相当する。
【0062】
以上説明したようなシステムによれば、整理券の代わりに顧客に付与したICカード3を用い、整理券の発行や商品購入を行なう都度、中央端末41との相互認証を行なうので、ICカード3の偽造が極めて困難である。そして従来の紙などでできた整理券を用いるのではなく、データベース39の整理券情報に登録を行なうので、整理券を作成する手間、配布する手間、および紙資源を節約することができる。
【0063】
そして、整理券が付与された会員を特定することができるので、発行された整理券を行使しなかった場合に、購入を促すことができ、更に、気が変わって購入しないという回答が得られれば他の客に売ることもできる。また、1人が何枚も整理券を受け取るのを防止することもできる。客にとっても、整理券の発行を車両5に乗ったまま受けることができ、受け取った整理券を紛失することがないので、せっかく得た商品購入の権利を喪失することがない。
【0064】
更に、駐車料金の管理も行なうので、買い物のレシートと駐車券とをサービスカウンターに持っていく必要がない。ここでも、従来の紙などでできた駐車券を用いないため、紙資源の節約や、駐車券の紛失防止といった効果がある。また、会員が、地下駐車場1を利用したが整理券を受け取らず、且つ何も買わずに帰った場合にも、駐車情報に記録されるので、各会員の来店の頻度を知ることができる。
【0065】
サービスポイントについても、商品の購入時にデータベース39のサービスポイント情報に記録されるので、誤って多く加算したり、少なかったり、忘れたりするということがない。
また、領収書の発行についても利用履歴情報に記録されるので、2重発行する心配がない。
【0066】
以上、本発明を適用した実施の形態について説明してきたが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく様々な態様で実施しうる。
例えば、前述のデパートでは、整理券の発行、駐車料金の管理を何れも行なうものであったが、これらの内の一方が可能に構成してもよい。
【0067】
非会員の車両が地下駐車場1に入場して来た場合には車載器7のIDNoで車両の認証を行なって、会員よりも高い料金で地下駐車場1を利用可能にしてもよい。これは換言すれば、このデパートの会員になれば駐車料金が易くなる、という特典があることになる。
【0068】
また、駐車区画毎に駐車区画アンテナ23を配置したが、これを利用して駐車場端末25が、駐車位置を管理できるようにしてもよい。そして駐車位置を駐車情報としてデータベース39に登録しておけば、会員が購入したものを店員が車両まで運ぶ場合に、売り場端末27aを介して駐車位置を知ることができる。
【0069】
前記実施の形態では、サービスファイルをICカード3に記憶させたが、データベース39に記憶させてもよい。こうすれば、整理券の発行や商品購入の際などにサービスファイルの要求や送信を行なわなくて済むようになる。
また、本システムをデパート以外の施設に適用してもよい。例えば、スーパーマーケット、小売店、病院などの駐車場を備えた施設に対しては、前述の駐車料金の管理システムを流用できる。この内、整理券を配布する施設ならば、整理券発行システムも流用できる。また、駐車場の代わりにドライブスルーを備えた施設であれば、ドライブスルーの通路に入って来た車両を、その車載器に挿入されたICカードで認証を行ない、商品の購入を行なったりサービスポイントの付与を受けたりできるようになる。
【0070】
会員にICカード以外のもの(例えば、磁気カード、光ディスク)を付与し、暗証番号を用いて認証を行なうようにしてもよい。こうすると、前述のような中央端末41との相互認証ができないため、セキュリティ性が低下するが、それ以外は前述の実施の形態と略同様の効果を有するものとなる。また、相互認証における暗号復号の手法を他の方式で行なってもよい。
【0071】
情報の管理構成は、[表1]に示したような個人別に管理する方法ではなく、処理別に管理する方法でもよい。例えば、駐車場管理、整理券発行管理、ポイント管理、領収書管理、予約管理に分け、それぞれの下に、利用した会員のIDNoとその情報を記憶する構成が考えられる。こうすれば、データベース39を必要な分だけ使用するので、会員の利用頻度が少ない場合には、記憶量の少ないデータベースで運用できることになる。更にこの他にも、顧客情報をそれぞれの会員のICカード3にこうした情報を記録すれば、データベース39に要する記憶容量を大幅に削減できる。この場合にも認証が成功しないとICカード3の読み書きができないようにすればセキュリティ性が保たれるが、データがICカード3に記憶され、使用者が自由に触れる点からすると中央端末41でデータを持った方が、セキュリティ性は高い。
【0072】
また、認証を行なう際に、ICカード3(ICカード3'、45を含む)と中央端末41にそれぞれ対応する暗号復号認証処理部を設置して行なったが、車載器7、路側端末17、売り場端末27aに設置しても良い。この場合の暗号復号認証処理部を図3において破線で示している。そして認証の都度、中央端末41から鍵を受け取って認証をするとよい。本図に示されていない路側端末11、売り場端末27b、顧客用端末31に暗号復号認証処理部を設置してももちろん良い。
【0073】
また、売り場端末27a、路側端末11の機能を中央端末41に集約してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシステムを適用したデパートの地下駐車場1の概念図である。
【図2】 本システムのデータベース39の記憶内容の一部を示す説明図である。
【図3】 本発明のシステムの一部を示すブロック説明図である。
【図4】 ICカード3を発行する手順および処理の流れを示すシーケンス図である。
【図5】 本システムが適用されたデパートに車両で来店し、整理券の発行を受ける場合の手順および処理の流れを示すシーケンス図である。
【図6】 車載器7のディスプレイ7aおよび売り場端末27aのディスプレイに表示される画像の例を示す説明図である。
【図7】 商品を購入する場合の手順および処理の流れを示すシーケンス図である。
【図8】 車両13が地下駐車場1から退出する場合の処理の流れを示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…地下駐車場
3、3’…ICカード(会員用)
3a’…暗号復号認証処理部
5、13、21…車両 7…車載器
7a…ディスプレイ 8…通路
9…路側アンテナ(入口用)
9a、15a…通信エリア
11…路側端末(入口用)
15…路側アンテナ(出口用)
17…路側端末(出口用) 19…ゲート
23…駐車区画アンテナ 25…駐車場端末
27a、27b…売り場端末
29a、29b、33…ICカードリーダライター
31…顧客用端末 39…データベース
41…中央端末
41a、45a…暗号復号認証処理部
43…ネットワーク
45…ICカード(店員用)

Claims (12)

  1. 移動体が少なくとも通過するための通路が設けられた施設と、
    該施設の各利用者に対して付与される記録媒体であって、複数の該記録媒体を互いに識別するための識別情報が記録された固有記録媒体と、
    前記移動体に設けられ、前記固有記録媒体を受け入れて、該固有記録媒体に記録された前記識別情報に基づく識別信号を発する識別信号発生手段と、
    前記通路内で発生された前記識別信号を検出することにより、当該施設に前記固有記録媒体が接近したことの検出および前記固有記録媒体の認証を行なう検出手段と、
    前記施設に設けられ、前記利用者に関する情報が記録されるデータベースと、
    前記検出手段が認証した前記固有記録媒体に対応する前記利用者に、当該施設において特典を受ける権利を付与した旨を前記データベースに記録する権利付与手段と、
    前記利用者が前記特典を受ける権利を行使すると、該利用者に付与した権利を前記データベースの記録から抹消する権利抹消手段と、
    備えたことを特徴とする移動体用サービスシステム。
  2. 前記固有記録媒体が、
    前記検出手段を認証する相互認証手段
    を備えたICカードであることを特徴とする請求項1に記載の移動体用サービスシステム。
  3. 前記施設が、利用者に物品を販売する店舗であり、
    前記特典が、
    当該施設で販売する物品の購入
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の移動体用サービスシステム。
  4. 前記利用者が前記物品を購入する権利を行使するに際し、少なくとも前記固有記録媒体の認証を行なうことにより、該利用者の認証を行なう購入時認証手段
    を備えたことを特徴とする請求項3記載の移動体用サービスシステム。
  5. 前記施設が、前記通路に連通する駐車場を備えたものであり、
    前記移動体が、前記駐車場を利用する車両であり、
    前記識別信号発生手段が、各車両に設けられ、前記識別信号を電波にして発信する車載器であり、
    前記検出手段が、
    前記車載器の発する電波を受信するアンテナと、
    該アンテナが受信した電波に基づいて前記固有記録媒体の認証を行なう電波認証部と、
    を備えたものであり、
    且つ前記アンテナは、前記駐車場の各駐車区画にも設けられている
    ことを特徴とする請求項1からにいずれか記載の移動体用サービスシステム。
  6. 前記施設が、前記通路に連通する駐車場を備えたものであり、
    前記移動体が、前記駐車場を利用する車両であり、
    前記特典が、利用者が当該施設でサービスを受けると行なわれる前記駐車場の駐車料金の減額であること
    を特徴とする請求項1からにいずれか記載の移動体用サービスシステム。
  7. 前記利用者が、当該施設でサービスを受けると、該サービスによって減じられる駐車料金の額または該額を算出可能なデータを前記データベースに記録する駐車料金減額手段
    を備えたことを特徴とする請求項に記載の移動体用サービスシステム。
  8. 前記施設が、利用者に物品を販売する店舗であり、
    前記サービスが、物品の販売である
    ことを特徴とする請求項に記載の移動体用サービスシステム。
  9. 前記利用者が、当該施設でサービスを受けるに際し、少なくとも前記固有記録媒体の認証を行なうことにより、該利用者の認証を行なうサービス時認証手段
    を備えたことを特徴とする請求項からにいずれか記載の移動体用サービスシステム。
  10. 前記施設が、利用者が物品を購入する毎にサービスポイントを、該利用者に付与するものであり、
    該利用者が物品を購入する毎に、前記サービスポイントが該利用者に付与された旨を前記データベースに記録するサービスポイント記録手段
    を備えたことを特徴とする請求項3、にいずれか記載の移動体用サービスシステム。
  11. 利用者が物品を購入した際に、当該施設が領収書を発行したか否かを前記データベースに記録する領収書発行フラグ記録手段
    を備えたことを特徴とする請求項3、10にいずれか記載の移動体用サービスシステム。
  12. 前記施設に設けられ、前記検出手段によって認証された前記固有記録媒体に対応する前記移動体に対し、当該施設の広告を行なう画像信号を送信する広告送信手段と、
    前記移動体が、
    前記広告送信手段から送信されて来た画像信号を受信する受信手段と、
    少なくとも該受信手段が受信した画像信号を表示するための画像表示手段と
    を備えたものであることを特徴とする請求項1から11にいずれか記載の移動体用サービスシステム。
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