JP3772327B2 - 高周波部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、1GHzを超える超高周波領域で使用される高周波部品においても誘電損失を小さく抑えるための電気絶縁材料(誘電体材料)の選択とその電気絶縁物の内部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報技術の発展と電子機器の高性能化に伴い機器が取り扱う周波数は年を追って急速に上昇しGHz領域の時代に入っている。伝送回路に流れる高周波信号の減衰量(伝送路の単位長当りの信号減衰量)は、図5に示されるように、1GHzを境にして誘電損失が表皮効果による導体損失を上回り、周波数の増加と共に両損失の差が拡大することが知られている。このため、超高周波領域で使用される高周波部品には、より誘電損失の少ない電気絶縁材料が求められている。すなわち、誘電損失は周波数と比誘電率(εr)の1/2乗と誘電正接(tanδ)とに比例し、信号の伝播速度は比誘電率(εr)の1/2乗に反比例することから、超高周波領域で用いられる電気絶縁材料には比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)が共に小さい値をもつ電気絶縁材料が望まれる。また、従来このような電気絶縁材料は衛星通信分野や超高速コンピュータ分野で重視されてきたが、今後は民需の分野にも大きく広がることからコスト面が重視されるようになる。
【0003】
コンデンサ、ICなどの充填材、ブッシング、コネクタ、アンテナ、同軸ケーブル、配線基板など、各種の電子部品の電気絶縁には、従来ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂系のものなどが多用されているが、概して電気特性の良い材料は加工性や機械特性が劣り高価でもあり、加工性や機械特性が良く安価なものは電気特性が劣る傾向がある。
【0004】
一方昨今、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂やルテニウム(Ru)錯体触媒を用いたDCPD樹脂(例えば、商品名:「メタセン」)が知られている。DCPDの開環メタセシス重合樹脂は靭性に優れた熱硬化性樹脂として既に成形材料分野で使用されている。DCPD樹脂硬化物の分子構造は、図4に示すように、炭素骨格に水素が付いている架橋した化合物である。そしてメタセン(商品名)は、ルテニウム錯体触媒を用いて空気雰囲気下でDCPDの重合を可能とし、あわせて種々の材料との複合化を容易にしたもので、次のような特徴を備えている。
(1)原料樹脂(DCPDモノマー)が極めて低粘度(5mPa・s)の液体であるため、型内の微細な空隙にも注入し易く、また原料樹脂と触媒が空気や水に対して安定なため、多量の充填材を添加できる.
(2)硬化物の機械的靭性が高いため、各種の充填材を多量に添加しても強度の低下が少ない.
(3)硬化物が低吸湿性である.
【0005】
このようにルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂は、DCPDモノマーから樹脂合成工程を経ることなく直接硬化物を得ることができ、重合反応の調整が容易でマイルドな条件で硬化させることができ、大規模な成形設備が不要で、樹脂型などの簡易型による成形も可能なため、環境負荷の小さい材料としても注目されている。しかしジシクロペンタジエン(DCPD)あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂は、従来用いられてきた樹脂と同程度の優れた電気絶縁特性は期待できるものの、1GHzを超える超高周波領域で用いる電気絶縁材料としての実用の可能性は未知であって、超高周波領域用電気絶縁材料としては未だ用いられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂の、1GHzを超える超高周波領域における電気絶縁特性(比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ))を見極めて確認した上で、更にその絶縁特性を高めて、1GHzを超える超高周波領域における誘電損失の少ない超高周波領域用の高周波部品を得ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する手段として、この発明は、ジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂内に多数の小さな空気室を内包させ、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を高周波部品に用いるものである。
【0008】
また上記樹脂中に空気室を内包させる手段としては、中空球体(気体を内包したプラスチックバルーン)を液状樹脂に混入して樹脂中に充填する構造、あるいは糸状もしくは布状の繊維に予め多数接着した中空球体をその繊維と共に樹脂中に埋める構造、あるいは厚み方向に多数の小孔・小穴を有するジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂の樹脂シートを重ね合わせてその小孔・小穴に空気を溜める構造などが採られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の基本的な実施形態は、ジシクロペンタジエン樹脂内あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂内に多数の小さな空気室を内包させ、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いた高周波部品である。
【0010】
この発明の他の実施形態は、ジシクロペンタジエン樹脂内あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂内に、空気が封入された多数の小さなバルーンを内包させ、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に高めた電気絶縁物を用いた高周波部品である。
【0011】
この発明の他の実施形態は、厚み方向の多数の小孔または小穴を有する、ジシクロペンタジエン樹脂シートあるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂シートが重ね合わされて成るジシクロペンタジエン樹脂内に、前記小孔または小穴による空気室を形成し、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いた高周波部品である。
【0012】
この発明の他の実施形態は、空気が封入された多数の小さなバルーンを糸状または布状の繊維に接着し、それらのバルーンを前記繊維と共に、ジシクロペンタジエン樹脂中、あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペタジエン樹脂中に埋め、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用い高周波部品である。
【0013】
【実施例】
以下この発明の実施例について説明する。メタセン(商品名)は、ジシクロペンタジエンを主成分とするモノマーをルテニウム(Ru)錯体触媒を用いて重合硬化させた樹脂である。
【0014】
この発明の過程で、メタセン(商品名)と従来電気絶縁に用いられてきたポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、テフロン(商品名)の、超高周波絶縁特性(1GHz、25°Cにおける比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ))を測定し確認した結果は表1に示す通りであり、それらの樹脂の特徴を評価した結果は表2に示す通りである。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
◎:極めてよい ○:良い △:普通 ×:満足できない
【0017】
表1に照らして明らかなように、メタセン原材(メタセンニート材)の超高周波絶縁特性は、電気絶縁材料として従来用いられてきたポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、テフロン(商品名)などの超高周波絶縁特性とほぼ同等であることが認められる。またメタセンニート材は粘度が水のように極めて低く、表2に示すように、他の樹脂とは違って注型成形が可能であることから、樹脂の硬化成形過程において樹脂中に気泡あるいは空気室を内包させることが容易となる。
【0018】
この発明は、上記の注型成形可能な樹脂特性を利用して樹脂中に種々の形態で空気室を内包させることにより、超高周波領域における電気絶縁特性(比誘電率(εr)、誘電正接(tanδ))を向上させるもので、種々の実験例によって電気絶縁特性の向上効果を確認している。
【0019】
先ず樹脂中に気泡あるいは空気室を内包させた種々の試料(試料片)を作成し、それらの試料について比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)を測定するが、樹脂中に気泡あるいは空気室を内包させる形態は次の3つの方法による。
1)プラスチックバルーンを樹脂中に充填.
メタセンモノマー100gにルテニウム(Ru)錯体触媒1gとプラスチックバルーン25gを加え型枠に流し込んで硬化させる。
硬化条件は、
1次硬化: 40°C 1時間 炉内
2次硬化:140°C 1時間 炉内
なお、プラスチックバルーンは平均粒径50〜80μmの中空バルーンで、バルーンの殻はアクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルメタクリル酸などのポリマーの複合材料であり、バルーン中にイソペンタンと空気の混合物が封入されたものである。
2)撹拌機で空気を混入.
メタセンモノマー100gにルテニウム(Ru)錯体触媒1gを加え、撹拌機で硬化開始まで撹拌して空気を混入する。
硬化条件は、
1次硬化: 40°C 1時間 ウォーターバス
2次硬化:140°C 1時間 炉内
3)整泡剤のみを加えて撹拌機で空気を混入.
メタセンモノマー100gにルテニウム(Ru)錯体触媒1g、整泡剤1gを加え、撹拌機で硬化開始まで撹拌して空気を混入する。
硬化条件
1次硬化: 40°C 1時間 ウォーターバス
2次硬化:140°C 1時間 炉内
なお、整泡剤は信越化学工業(株)のX−20−1612である。
【0020】
そして表3に示すように、上記の各気泡・空気室内包形態において、比重から計算した空気含有率(体積%)が異なる試料A,B,C,D,E,F,G,H,Iを形成した。
なお、メタセンニート材の比重は 1.03 であり、空気含有率(体積%)は、
である。
【0021】
【表3】
【0022】
次に上記の各試料A,B,C,D,E,F,G,H,Iを恒温槽に入れ設定温度を25°Cにして、1GHzの超高周波における各試料A,B,C,D,E,F,G,H,Iの比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)を測定した。その測定結果は表4に示す通りである。
【0023】
【表4】
【0024】
また、気泡・空気室を内包させた上記の試料A,B,C,D,E,F,G,H,Iの比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)を、メタセンニート材の比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)をそれぞれ1として、比較すると表5に示す通りになる。
【0025】
【表5】
【0026】
表4、表5に示されるところから明らかなように、プラスチックバルーンで樹脂内に空気室を内包させた試料A,B,C,D,Eの比誘電率(ε r )と、攪拌または整泡剤で樹脂内に気泡を内包させた試料F,G,H,Iの比誘電率(ε r )を比較すると、いずれの試料の比誘電率(ε r )も、メタセンニート材の比誘電率(ε r )より小さいが、試料A,B,C,D,Eの比誘電率(ε r )が特に著しく低減している。
【0027】
また誘電正接(tanδ)について見ても、試料A,B,C,D,Eの誘電正接(tanδ)がメタセンニート材の誘電正接(tanδ)より著しく小さくなっており、試料A,B,C,D,Eの電気絶縁特性がメタセンニート材より大きく向上していることが分かる。
【0028】
さらに表1、表4に照らして明らかなように、試料A,B,C,D,Eはその比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)が共に、従来から高周波用電気絶縁材料に多用されてきたポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン(商品名)、アクリルなどの比誘電率(εr)ならびに誘電正接(tanδ)より小さく、その電気絶縁特性が極めて向上していることが分かる。したがって、試料A,B,C,D,Eの電気絶縁物を用いた高周波部品がこの発明の実施例に該当するものとなる。
【0029】
図1は、ジシクロペンタジエン樹脂内あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン(例えば、商品名「メタセン」)樹脂内に中空球体(プラスチックバルーン)が内包された電気絶縁物の拡大概略断面図で、この発明の一実施例に関するものであり、同電気絶縁物の内部構造を示すものである。すなわち、1は、超高周波領域でも使用される各種の高周波部品(コンデンサ、ICなどの充填材、ブッシング、コネクタ、アンテナ、同軸ケーブル、配線基板など)に用いられる電気絶縁物で、ジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂2の樹脂中に、中空球体(プラスチックバルーン)3を混入して硬化させたものである。ジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂2の樹脂中に内包された中空球体3内には空気および/または他の気体4が封入されており、したがってジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂2の樹脂中に多量の気泡が内包された状態となって、1GHzの超高周波領域においても誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)が共に小さい電気絶縁物1を形成することができる。
【0030】
図2は、この発明の他の実施例に関するものであり、図1に示した電気絶縁物の内部構造に改良を加えたものである。すなわち、図2は電気絶縁物の拡大概略断面図で、21は超高周波領域でも使用される高周波部品に用いられる電気絶縁物である。電気絶縁物21はジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂22の樹脂中に、中空球体(プラスチックバルーン)23を混入して硬化させたものであるが、中空球体23は予め糸状または布状の繊維24に多数接着されており、その中空球体23が繊維24と共にジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂22の樹脂中に埋め込まれてなるものである。このように、糸状または布状の繊維24に多数接着した中空球体23を繊維24と共に樹脂22中に埋めることにより、空気含有率を自由に制御することができる。
【0031】
図3は、この発明に係る高周波部品の電気絶縁物の更に他の実施例を示すもので、同電気絶縁物の拡大概略面図である。31は電気絶縁物で、厚み方向に多数の小孔33を形成したジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂の樹脂シート32が、その小孔33の少なくとも一部が重ならないようにずらせた状態で、複数枚重ね合わされ、その状態で電気絶縁物31内に前記小孔33による小さな空気室が33aが多数成形されたものである。そして、この多数の小さな空気室33aに空気が貯留されて電気絶縁物31中に多量の空気(気泡と同等の空気の小塊)が内包されることになる。なお、上記小孔33を形成した樹脂シートに代えて、厚み方向に窪んだ多数の小穴を形成したジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂の樹脂シートを複数枚重ね合わせて、その小穴による空気室を形成しても良い。
【0032】
【発明の効果】
上記の試料A,B,C,D,Eの実施例からも明らかなように、この発明によれば、低粘度で注型成形が容易な熱硬化性樹脂であるジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂の樹脂中に多数の小さな空気室を内包させ、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を高周波部品の電気絶縁物に用いることにより、1GHzを超える超高周波領域においても比誘電率(εr)と誘電正接(tanδ)の小さな電気絶縁物を得ることができ、高周波部品の誘電損失を小さくすることができる。
【0033】
また、この発明によれば、1GHzを超える超高周波領域でも使用される高周波部品に、ジシクロペンタジエン樹脂内あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂内に気体を封入した中空球体が内包され且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いることにより、あるいは、糸状または布状の繊維に接着した多数の中空球体をその繊維と共にジシクロペンタジエン樹脂中、あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂中に埋め且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気縁物を用いることにより、あるいは、厚み方向の多数の小孔または小穴を有するジシクロペンタジエン樹脂シートあるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂シートが重ね合わされた状態でその樹脂内に前記小孔または小穴による空気室が形成された且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いることにより、高周波部品の誘電損失を大きく低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す高周波部品に用いる電気絶縁物の拡大概略断面図。
【図2】 この発明の他の実施例を示す高周波部品に用いる電気絶縁物の拡大概略断面図。
【図3】 この発明の別の実施例を示す高周波部品に用いる電気絶縁物の拡大概略断面図。
【図4】 ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂硬化物の分子構造図。
【図5】周波数に対する誘電損失・導体損失特性図。
【符号の説明】
1,21,31:電気絶縁物
2,22 :ジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂
3,23 :中空球体
4 :空気・気体
24 :繊維
32 :ジシクロペンタジエン樹脂あるいはルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂の樹脂シート
33 :小孔
33a :空気室
Claims (8)
- ジシクロペンタジエン樹脂内に、多数の小さな空気室を内包させ、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いたことを特徴とする高周波部品。
- ルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂内に、多数の小さな空気室を内包させ、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いたことを特徴とする高周波部品。
- ジシクロペンタジエン樹脂内に、空気が封入された多数の小さなバルーンを内包させ、その樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いたことを特徴とする高周波部品。
- ルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂内に、空気が封入された多数の小さなバルーンを内包させ、その樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いたことを特徴とする高周波部品。
- 厚み方向の多数の小孔または小穴を有するジシクロペンタジエン樹脂シートが重ね合わされて成るジシクロペンタジエン樹脂内に、前記小孔または小穴による空気室を形成し、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いたことを特徴とする高周波部品。
- ジシクロペンタジエン樹脂シートが、ルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂シートであることを特徴とする請求項5に記載の高周波部品。
- 空気が封入された多数の小さなバルーンを糸状または布状の繊維に接着し、それらのバルーンを前記繊維と共にジシクロペンタジエン樹脂中に埋め、且つその樹脂中の空気含有率(体積%)を63%以上に設定した電気絶縁物を用いたことを特徴とする高周波部品。
- ジシクロペンタジエン樹脂シートが、ルテニウム錯体触媒を用いたジシクロペンタジエン樹脂シートであることを特徴とする請求項7に記載の高周波部品。
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