JP3770721B2 - キャパシタ寄生抵抗の測定方法、およびその評価方法 - Google Patents

キャパシタ寄生抵抗の測定方法、およびその評価方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置、特にDRAMにおける評価に関して、特にキャパシタ寄生抵抗の測定方法、およびその評価方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、DRAMのホールドタイムあるいはリテンションタイムの評価は、次のように行っていた。
【0003】
実際のデバイスをまず作成する。次に、各ビットに対し書き込みと読み出しを行う。この時、その書き込みから読み出しまでの時間を徐々に長くしていく。そして、読み出しが初めて出来なくなるまでの時間をホールドタイムとみなす。このようにして、DRAMのホールドタイムについて、各ビット毎に評価を行う。
【0004】
ホールドタイムを決定している要因については、一般に次のように理解されている。この点につき、以下、図11を用いて、簡単に説明する。
【0005】
図11は、DRAMのメモリセルの等価回路を示した図である。
【0006】
現在、主にDRAMに使われているセルは、図11に示したように1つのNチャネルMOS形電界効果トランジスタ(以下、Nチャネル形MOSFETという)Tr と1つのキャパシタCとから成る1Tr 1C型で構成されている。図11における抵抗Rは、キャパシタCの寄生抵抗である。
【0007】
なお、ここで技術用語として使用している記号Cは、キャパシタ自体を示すと同時にキャパシタの容量を示す。
【0008】
キャパシタCの一方の端子、すなわち第1端子Vb は、Nチャネル形MOSFETTr のソース電極Vs に電気的に接続されている。キャパシタCの他方の端子、すなわち第2端子Vbbは、通常、グランドに接続されているか、あるいは所定の基準電圧が印加されている。Nチャネル形MOSFETTr のゲート電極Vg は、ワード線WLに接続されている。また、ドレイン電極Vd は、ビット線BLに接続されている。
【0009】
DRAMの基本的な動作は、ビット線BLに電圧を加え、同時にワード線WLに電圧を加えることによりキャパシタCに電荷を注入し情報を書き込む。更に、ワード線WLに加えていた電圧を落とすことによりNチャネル形MOSFETTr をオフ(OFF)状態とし、キャパシタCに情報としての電荷が蓄えられる。
【0010】
しかし、実際のDRAMでは、キャパシタCにおける漏れ電流が発生することにより電荷が時間と共に失われていく。この漏れ電流(リーク電流)は寄生抵抗Rを経て流れる。DRAMのホールドタイムは、この漏れ電流によりキャパシタCからある一定量の電荷が失われ、情報が無くなるまでの時間である。
【0011】
ホールドタイムを長くすることは、DRAMの低消費電力化および高集積化を行う上で非常に重要となることから、DRAMに関しての各種の改良方法について提案がされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
既に説明したように、ホールドタイムを評価する場合、実際にDRAMデバイスに対して情報の書き込みと読み出しとを繰り返し行って、デバイスの読み出し不能になるまでの時間を測定する方法が取られている。
【0013】
しかし、この方法では、実際のデバイスを作成する必要がある。しかも、設計に時間がかかる上、デバイス作製にも長時間を必要とする。その為、ホールドタイムの改良を施した場合、その評価を短時間で実施することは総合的に考えてかなり難しい。さらに、ホールドタイムの測定に高価なテスターが必要となる。
【0014】
また、スタックドキャパシタ構造のDRAMの場合、キャパシタが接続されるNチャネル形MOSFETのソース領域の改良を図ってホールドタイムを長くすることも行われている。しかし、このホールドタイムを評価するためには、このソース領域とは無関係なキャパシタ部も作成する必要がある。このため、ソース領域だけに改良を加えることができない。
【0015】
また、Nチャネル形MOSFETに測定用の接合領域のみを形成し、この接合領域を用いて漏れ電流を測定する方法もある。しかし、この方法ではスタティックな漏れ電流しか測定ができないため、実際のホールドタイムのような蓄積電荷量の時間依存関係については測定することができない。従って、高集積で、低消費電力のDRAMを開発するために多くの時間を要する点が大きな障害となっていた。なお、ホールドタイムは、キャパシタの寄生抵抗の大きさに比例して長くなる。よって、キャパシタの寄生抵抗を測定することによって、ホールドタイムを評価することができる。
【0016】
そこで、DRAMにおけるキャパシタの寄生抵抗を、早く、しかも簡単かつ安価に測定することのできる回路と、測定方法の出現が望まれていた。
【0017】
また、DRAMのホールドタイムの評価を簡単に測定できる手法の出現が望まれていた。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この目的の達成を図るため、この発明のキャパシタの寄生抵抗測定方法は、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子と、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第2の電流制御素子と、キャパシタとを共通の基板に備え、および第1の電流制御素子の制御電極に第2の電流制御素子の第1主電極とキャパシタの一方の端子とを電気的に接続してあり、
第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その第1主電極をソース電極とし、その第2主電極をドレイン電極とし、およびその制御電極をゲート電極とした構成のキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いてキャパシタの寄生抵抗(以下、Rという)を測定するにあたって、
キャパシタ寄生抵抗測定回路として第1および第2測定回路を用意し、
第1測定回路のキャパシタを、基板と基板に設けられた、第2の電流制御素子の第1主電極用の第1主電極領域との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとし、
第2測定回路のキャパシタを、ジャンクションキャパシタと基板の上側に個別に設けられたスタックドキャパシタとを総合した総合キャパシタとし、
第1および第2測定回路のそれぞれについて測定時間tと電流I d(t) の関係を測定し、これらtとI d(t) の値および以下の条件式から、それぞれの測定回路における寄生抵抗RをR J およびR T としてそれぞれ求め、得られた寄生抵抗R J およびR T に基づいて総合キャパシタのスタックドキャパシタについての寄生抵抗R S を求めることが可能である。
R=−t/ [ 0 ・ln{〔√(I d(t) /A)−V th 〕/V D ]
但し、C 0 はキャパシタの容量、I d(t) はある測定時間tにおける第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流、Aは第1のMOSFETに固有の定数、V th は第1のNチャネル形MOSFETのしきい値電圧、およびV D は測定時間t=0における第1のNチャネル形MOSFETのゲート電極の電圧とする。
このように構成すれば、寄生抵抗Rのパラメータが、測定時間tと第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流I d(t) であるので、ある測定時間tにおける第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流I d(t) が分かれば、容易に寄生抵抗Rを算出することができる。また、第1および第2測定回路のそれぞれのDRAMのメモリセルを構成する部分を同一の構成として作成しておけば、第1測定回路に含まれるジャンクションキャパシタの寄生抵抗R J は、第2測定回路に含まれるジャンクションキャパシタの寄生抵抗と同じ値となる。このため、第2測定回路に属するキャパシタの寄生抵抗R T を測定により求めれば、R T とR J とからスタックドキャパシタの寄生抵抗R S を求めることができる。また、キャパシタがスタックドキャパシタである場合、当該キャパシタ、特にキャパシタを構成する誘電体膜の寄生抵抗および接合領域の寄生抵抗を、それぞれ求めることができる。
また、この発明の測定方法の好適実施例によれば、このキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いてキャパシタの寄生抵抗を測定するにあたり、
第2のNチャネル形MOSFETを通電状態にするために第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に所定の電圧を印加してキャパシタを帯電させる第1の処理と、第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極を無通電状態にするために第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に印加した電圧を解消する第2の処理と、第1の処理で帯電させたキャパシタの電位降下に比例して変化する、第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流を、第2の処理の終了時点から測定して上述の条件式からキャパシタの寄生抵抗Rを求める第3の処理とを含むことが望ましい。
このように構成すれば、キャパシタに帯電させた電荷がリークしていく状態を第1の電流制御素子の第1および第2主電極間を流れる電流の変化として測定することができ、その測定は、従来周知の技術を用いて、すなわち、例えば第1主電極をグランド間に電流計を設けるか電圧計を設けて、行うことができる。
【0019】
また、この発明のキャパシタ寄生抵抗評価方法の実施にあたり、好ましくは、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子と、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第2の電流制御素子と、キャパシタとを共通の基板に備え、第2の電流制御素子およびキャパシタはDRAMのメモリセルを構成し、および第1の電流制御素子の制御電極に第2の電流制御素子の第1主電極とキャパシタの一方の端子とを電気的に接続してあり、第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その第1主電極をソース電極とし、その第2主電極をドレイン電極とし、およびその制御電極をゲート電極とした構成のキャパシタ寄生抵抗測定回路を2組以上用意し、これらキャパシタ寄生抵抗測定回路に対して、上述の条件式を用いて寄生抵抗Rを算出して、異なるキャパシタ寄生抵抗測定回路のそれぞれに含まれているキャパシタの寄生抵抗をそれぞれ測定し、測定された寄生抵抗のうち最も寄生抵抗の値が大きいキャパシタが所属するキャパシタ寄生抵抗測定回路の当該キャパシタの製造方法を最良と判断することが望ましい。
このように構成すれば、上述した測定回路と測定方法を用いて、ホールドタイムを寄生抵抗の大小として測定してホールドタイムの評価を行い、その評価結果に基づいて、幾つかある製造方法の中から最良の製造方法を特定することができる。
また、この発明の評価方法の好適実施例によれば、このキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いてキャパシタの寄生抵抗を評価するにあたり、
第2のNチャネル形MOSFETを通電状態にするために第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に所定の電圧を印加してキャパシタを帯電させる第1の処理と、第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極を無通電状態にするために第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に印加した電圧を解消する第2の処理と、第1の処理で帯電させたキャパシタの電位降下に比例して変化する、第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流を、第2の処理の終了時点から測定して上述の条件式からキャパシタの寄生抵抗Rを求める第3の処理とを含むことが望ましい。
このように構成すれば、キャパシタに帯電させた電荷がリークしていく状態を第1の電流制御素子の第1および第2主電極間を流れる電流の変化として測定することができ、その測定は、従来周知の技術を用いて、すなわち、例えば第1主電極をグランド間に電流計を設けるか電圧計を設けて、行うことができる。
また、この発明の好適実施例によれば、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子と、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第2の電流制御素子と、キャパシタとを共通の基板に備え、第2の電流制御素子およびキャパシタはDRAMのメモリセルを構成し、および第1の電流制御素子の制御電極に第2の電流制御素子の第1主電極とキャパシタの一方の端子とを電気的に接続してあるキャパシタ寄生抵抗測定回路を2組以上用意し、
キャパシタからの電流のリークに伴うキャパシタの電荷量の変化により、第1の電流制御素子の第1主電極と第2主電極との間を流れる電流を変化させ、電流特性を測定して、電流の変化特性からキャパシタのリーク特性を測定することにより、異なるキャパシタ寄生抵抗測定回路のそれぞれに含まれているキャパシタの寄生抵抗をそれぞれ測定し、測定された寄生抵抗のうち最も寄生抵抗の値が大きいキャパシタが所属するキャパシタ寄生抵抗測定回路の当該キャパシタの製造方法を最良と判断するのが良い。
このように構成すれば、第1の電流制御素子の制御電極の電圧変化を第1主電極と第2主電極との間を流れる電流変化特性をキャパシタ寄生抵抗の測定に利用することができる。
また、この発明の実施にあたり、好ましくは、第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その第1主電極をソース電極とし、その第2主電極をドレイン電極とし、およびその制御電極をゲート電極とすることが好ましい。
また、この発明の好適実施例では、スタックドキャパシタを用いたキャパシタ寄生抵抗 評価方法において、
キャパシタ寄生抵抗測定回路として第1および第2測定回路を用意し、
第1測定回路のキャパシタを、基板と基板に設けられた、第2の電流制御素子の第1主電極用の第1主電極領域との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとし、
第2測定回路のキャパシタを、ジャンクションキャパシタと基板の上側に個別に設けられたスタックドキャパシタとを総合した総合キャパシタとし、
第1および第2測定回路のそれぞれについて測定時間tと電流I d(t) の関係を測定し、これらtとI d(t) の値および上述の条件式から、それぞれの測定回路における寄生抵抗RをR J およびR T としてそれぞれ求め、得られた寄生抵抗R J およびR T に基づいて総合キャパシタのスタックドキャパシタについての寄生抵抗R S を求めることが可能である。
この場合には、第1および第2測定回路のそれぞれのDRAMのメモリセルを構成する部分を同一の構成として作成しておけば、第1測定回路に含まれるジャンクションキャパシタの寄生抵抗R J は、第2測定回路に含まれるジャンクションキャパシタの寄生抵抗と同じ値となる。このため、第2測定回路に属するキャパシタの寄生抵抗R T を測定により求めれば、R T とR J とからスタックドキャパシタの寄生抵抗R S を求めることができる。また、キャパシタがスタックドキャパシタである場合、当該キャパシタ、特にキャパシタを構成する誘電体膜の寄生抵抗および接合領域の寄生抵抗を、それぞれ求めることができる。
【0020】
この発明の実施にあたり、好ましくは、キャパシタは互いに電気的に接続されている第1および第2キャパシタを備え、
第2キャパシタは、基板と基板に設けられた、第2の電流制御素子の第1主電極用の領域(以下、第1主電極領域という。)との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとするのが良い。
【0021】
このように構成すれば、見かけ上のキャパシタ以外に、第2の電流制御素子の第1主電極と基板との接合容量も測定対象に入れることができ、より正確にキャパシタの寄生抵抗の測定ができる。
【0022】
また、この発明の好適実施例では、基板に個別に設けられたアクティブ領域を備え、
第1キャパシタは、基板とアクティブ領域との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとするのが良い。
【0023】
このように構成すれば、ジャンクションキャパシタのみからなるキャパシタを構成することができる。しかも、第1および第2キャパシタを構成する拡散層を形成するにあたって、イオン注入するためのイオン種を変えたり、イオン注入法における熱処理条件を変える等の改良を施すことができる。よって、様々な条件下でイオン注入後、所定の温度で所定の時間アニール処理することにより形成された拡散層のキャパシタ寄生抵抗を測定し比較すれば、キャパシタ寄生抵抗を最も大きくすることができる、イオン種の特定および拡散層形成に必要な熱処理条件等の特定が可能となる。
【0024】
また、この発明の好適実施例では、第1キャパシタは、基板の上側に個別に設けられているスタックドキャパシタであるのが良い。
【0025】
このように構成すれば、スタックドキャパシタの寄生抵抗を評価することができる。
【0026】
また、この発明の実施にあたり、好ましくは、キャパシタは、基板と基板に設けられていて第2の電流制御素子の第1主電極用の領域(以下、第1主電極領域という。)との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタであるのが良い。
【0027】
このように構成すれば、第2の電流制御素子の第1主電極を、ジャンクションキャパシタとして兼用することができるので、基板上に回路を実装する場合、実装スペースの節約になり、装置をより小型化することが可能となる。
【0028】
また、この発明の実施にあたり、好ましくは、スタックドキャパシタの、第2キャパシタとは非接続側のセルプレートをグランドに接続してあるのが良い。
【0029】
また、この発明の好適実施例では、第1の電流制御素子の第2主電極と第2の電流制御素子の第2主電極とを、第1電源電圧端子に接続してあり、および第2の電流制御素子の制御電極を第1電源電圧端子とは電圧が異なる第2電源電圧端子に接続してあり、および第1の電流制御素子の第1主電極をグランドに接続するのが良い。
【0030】
また、この発明の実施にあたり、好ましくは、全ての第1の電流制御素子の第1主電極を互いに接続すると共に、それぞれの第2主電極を互いに接続し、および全ての第2の電流制御素子の第2主電極を互いに接続すると共に、それぞれの制御電極を互いに接続するのが良い。
【0031】
このように構成すれば、一度に多数のキャパシタの寄生抵抗を測定して、それぞれの寄生抵抗を比較評価することが出来るので効率がよい。
【0032】
また、この発明の好適実施例では、第1の電流制御素子の第1主電極をグランドに接続し、第1の電流制御素子の第2主電極と第2の電流制御素子の第2主電極とを第1電源電圧端子に接続し、および第2の電流制御素子の制御電極に、第2の電流制御素子のしきい値電圧の実質的に2倍の電圧を印加する端子に接続してあることが望ましい。
【0033】
このように構成すれば、実際のDRAMに近いスタックドキャパシタを作成することができる。よって、より実際のDRAMに近いキャパシタの寄生抵抗を測定できる。
【0034】
また、この発明の実施にあたり、好ましくは、第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その第1主電極をソース電極とし、その第2主電極をドレイン電極とし、およびその制御電極をゲート電極とすれば、ゲート電極の電圧変化をソース電極およびドレイン電極間の電流変化に変換するMOSFETの特性を確実に活用することができる。すなわち、キャパシタからの電流のリークに伴うキャパシタの帯電電圧の降下を、第1の電流制御素子のソース・ドレイン間の電流変化に確実に変換することができる。よって、DRAMのメモリセルにMOSFETを1つ追加するだけで、極めて簡単に小型のキャパシタ寄生抵抗測定回路を作ることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、図中、各構成成分の大きさ、形状および配置関係は、この発明が理解できる程度に概略的に示してあるにすぎず、また、以下に説明する数値的条件は単なる例示にすぎないことを理解されたい。
【0049】
<第1の実施の形態>
図1は、この発明で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を示す。
【0050】
ャパシタ寄生抵抗測定回路は、図1に示すように、共通の基板に、測定部10を構成する第1の電流制御素子Tr1と、DRAMのメモリセル20を構成する第2の電流制御素子Tr2およびキャパシタCとを備えている。この第1の電流制御素子を、ここでは第1のNチャネル形MOSFETTr1とする。また、第2の電流制御素子を、ここでは第2のNチャネル形MOSFETTr2とする。
【0051】
通常、DRAMのメモリセルは、情報を電荷として蓄積するキャパシタを有していて、このキャパシタには3通りの形態がある。第1の形態は、キャパシタをジャンクションキャパシタで形成する場合であり、第2の形態では、キャパシタをジャンクションキャパシタとスタックドキャパシタとで形成する場合であり、更に第3の形態として、キャパシタを2つの個別のジャンクションキャパシタで形成する場合である。
【0052】
図1に示す構成例では、キャパシタCは、第2および第3の形態のキャパシタの場合を例示している。ここで、第2の形態のキャパシタCの場合を例にして説明する。
【0053】
DRAMのメモリセル20で電流がリークする領域は、スタックドキャパシタの2つのストレージ(電極層)間に介在する誘電体膜と、スタックドキャパシタと接続する第2のNチャネル形MOSFETTr2のソース領域の2箇所であることが知られている。このスタックドキャパシタは、Nチャネル形MOSFETTr2とは個別に基板上に設けられている。キャパシタCは、その容量成分として、第2の電流制御素子、すなわち、第2のNチャネル形MOSFETTr2のソース電極Vs2が有する接合容量である。以下、この接合容量をC2 と表し、この接合容量C2 を形成するキャパシタを第2キャパシタC2 (図1参照)とする。他方、スタックドキャパシタの容量をC1 とし、このキャパシタを第2キャパシタC2 を除く残りのキャパシタとして第1キャパシタC1 (図1参照)とする。また、キャパシタCの寄生抵抗Rは、第1キャパシタの寄生抵抗RS であるR1 と第2キャパシタの寄生抵抗RJ であるR2 とを総合した寄生抵抗RT とする。これらの寄生抵抗R1 およびR2 は、対応する第1および第2コンデンサC1 およびC2 にそれぞれ並列に接続されていると考えられる。よって、キャパシタCは、図1に示すような等価回路で示されるものと仮定する。
【0054】
従って、この回路の構成は、読み出し用の第1のNチャネル形MOSFET、書き込み用の第2のNチャネル形MOSFET、キャパシタC1 ,C2 、およびキャパシタC1 ,C2 の寄生抵抗R1 ,R2 とから成っている。
【0055】
ここで、第2のNチャネル形MOSFETTr2と、キャパシタC1 ,C2 と、寄生抵抗R1 ,R2 とから成る回路は、DRAMのメモリセル20の疑似回路を構成する。そこに測定部10すなわちセンサー用の第1のNチャネル形MOSFETTr1を接続してある。
【0056】
以下、この構成について図1を用いて詳しく説明する。
【0057】
第1のNチャネル形MOSFETTr1は、第1主電極としてのソース電極Vs1と、第2主電極としてのドレイン電極Vd1と、制御電極としてのゲート電極Vg1とを備えている。同様に、第2のNチャネル形MOSFETTr2は、第1主電極としてのソース電極Vs2と、第2主電極としてのドレイン電極Vd2と、制御電極としてのゲート電極Vg2とを備えている。第1のNチャネル形MOSFET(以下、第1FETと称することもある。)Tr1のゲート電極Vg1には、第2のNチャネル形MOSFET(以下、第2FETと称することもある。)Tr2のソース電極Vs2と、第1キャパシタC1 の一方の端子、ここでは第1端子Vb-1 と、第2キャパシタC2 の一方の端子、ここでは第1端子Vb-2 とが電気的に接続されている。尚、通常、第1FETTr1のしきい値電圧はキャパシタC1 ,C2 の最高電位よりも低くなるように構成されている。そして、第1FETTr1のドレイン電極Vd1は、第2FETTr2のドレイン電極Vd2および第1の電源電圧V1 に接続され、第1FETTr1のソース電極Vs1は、グランドに接続され、第2FETTr2のゲート電極Vg2は、第2の電源電圧V2 に接続される。
【0058】
また、第1キャパシタC1 のもう一方の端子である第2端子Vbb-1と、第2キャパシタC2 のもう一方の端子である第2端子Vbb-2は、グランドまたは基準電圧点にそれぞれ接続されている。
【0059】
なお、この回路を用いてキャパシタの寄生抵抗を測定するには、次のようなプロセスによる。
【0060】
先ず、第2FETTr2を導通させて、キャパシタCに電荷を蓄積させる。次に、第2FETTr2を非導通にして、このキャパシタCを放電させる。この放電すなわち電流のリークに伴いキャパシタCの電荷量が変化する。この電荷量変化は、第1FETTr1のソース電極Vs1とドレイン電極Vd1との間を流れる電流に反映する。そこで、この電流特性を、例えば、ソース電極とグランドとの間に電流計を接続することにより測定して、この電流特性からキャパシタCのリーク特性を測定する。
【0061】
上述したキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いてキャパシタの寄生抵抗Rを測定するにあたって、後述する条件式(8)を用いてキャパシタの寄生抵抗Rを算出するができる。
【0062】
以下、図1を用いて、キャパシタの寄生抵抗Rを求めるため、この測定回路に外部からテスト電圧を加えたときの具体的な動作につき説明する。
【0063】
図1において、第2FETTr2のドレイン電極Vd2に、第1の電源電圧(第1テスト電圧)V1 として、ここでは2. 0Vを加える。また、第2FETTr2のゲート電極Vg2には、第2FETTr2のしきい値Vth(約0.8V)の2倍程度の電圧、すなわち1.6Vを第1の電源電圧V1 (2.0V)に加えた大きさの第2の電源電圧(第2テスト電圧)V2 、すなわち3.6Vを印加する。これによりキャパシタC1 およびC2 および第1FETTr1のゲート電極Vg1に、第1の電源電圧V1 とほぼ同じ電圧、ここでは2.0Vが加わり、そのため、キャパシタC1 およびC2 には、それに対応した電荷がそれぞれ蓄えられる(第1の処理)。
【0064】
これにより、ゲート電極Vg1に電圧2.0Vを印加された第1FETTr1は、しきい値電圧Vth(0.8V)がキャパシタCの最高電位よりも低いため、オン(ON)状態(通電又は導通状態)となる。このとき、第1FETTr1のソース電極Vs1をグランドに接続して、ドレイン電極Vd1に第1の電源電圧V1 として2.0Vを印加すると、一定の電流Id(t)が第1FETTr1のドレイン電極Vd1からソース電極Vs1へ流れる。
【0065】
次に、第2FETTr2のゲート電極Vg2の第2の電源電圧V2 を0Vとする(第2の処理)。
【0066】
これにより第2FETTr2は、オフ(OFF)状態(非通電又は非導通状態)となるが、第2FETTr2のゲート電極Vg2およびキャパシタC1 およびC2 に蓄えられた電荷により第2FETTr2のゲート電極Vg2の電圧は高いままで保持される。その後、時間の経過と共に、キャパシタC1 およびC2 の寄生抵抗R1 およびR2 を介して、それぞれのキャパシタに蓄えられていた電荷がキャパシタCの第2端子Vbb-1およびVbb-2を経てグランドへとそれぞれ流れるため、第1FETTr1のゲート電極Vg1の電圧は徐々に低くなっていく。これに応答して、第1FETTr1に流れる電流Id(t)も徐々に減少していく。このときの電流減少過程を各時間で、すなわち連続的に或いは離散的に記録することにより、以下の条件式(8)からキャパシタCの寄生抵抗Rの大きさを知ることができ(第3の処理)、ホールドタイムの見積りを行うことができる。
【0067】
以下、キャパシタCの寄生抵抗Rと電流Id(t)と時間tとの条件式について説明する。
【0068】
図1に示すように、第1FETTr1のドレイン電流をId(t)とすると、近似的に
Id(t)=(1/2)・μeff ・(W/L)・(εox/Tox)・(Vg(t)- Vth)2・・・(1)
と表される。
【0069】
ここで、μeff は第1FETTr1の電子移動度、εoxは第1FETTr1のゲート酸化膜の誘電率、Wは第1FETTr1のゲート幅、Vg(t)は時間tにおける第1FETTr1のゲート電圧であってキャパシタCと寄生抵抗Rとに依存する電圧、Lは第1FETTr1のゲート長、Vthは第1FETTr1のしきい値電圧、およびToxは第1FETTr1のゲート容量である。
【0070】
ここで、
A=(1/2)・μeff ・(W/L)・(εox/Tox)・・・(2)
とすると、このAは第1FETTr1に固有の定数となり、条件式(1)は、
Id(t)=A・(Vg(t)- Vth)2・・・(3)
と表される。
【0071】
一方、条件式(3)におけるVg(t)は、t=0で、Vg(0)=VD とすると、一般に知られている通り、
Vg(t)=VD ・exp(−t/τ)・・・(4)
と表される。
【0072】
なお、ここでのτは時定数であり、Rをキャパシタの寄生抵抗、C0 をキャパシタCの容量とすると、τ=RC0 である。
【0073】
条件式(4)を条件式(3)に代入すると、ドレイン電流Id(t)の時間tとの関係式が求まり、
Id(t)=A・(VD ・exp(−t/τ)- Vth)2・・・(5)
となる。
【0074】
ここで、AおよびVthは、単体トランジスタを用いて実際に測定することにより求めることができので、τを求める式に整理するために式(5)を変形すると、
−t/τ=ln{〔√(Id(t)/A)−Vth〕/VD }・・・(6)
よって、τ=RC0 より、
τ=−t/ln{〔√(Id(t)/A)−Vth〕/VD }=RC0 ・・(7)
従って、Rを求める式に整理すると、
R=−t/[ C0 ・ln{〔√(Id(t)/A)−Vth〕/VD }] ・・(8)
となる。
【0075】
よって、実測により得られた、ある時間tのドレイン電流Id(t)を測定し、この条件式(8)に代入することにより、キャパシタの寄生抵抗Rが求まる。
【0076】
尚、キャパシタCの寄生抵抗Rは、図1に示すように、第1キャパシタC1 の寄生抵抗R1 と第2キャパシタC2 の寄生抵抗R2 との並列結合で表される。よって、これらの関係式は、
R=(R1 ・R2 )/(R1 +R2 )・・・(9)
となる。
【0077】
また、同様に、キャパシタCは、図1に示すように、第1キャパシタC1 と第2キャパシタC2 の並列結合と考えられる。よって、C0,C1,C2 を、キャパシタ、第1キャパシタ、および第2キャパシタの容量とすると、これらの関係式は、
C0 =C1 +C2 ・・・(10)
となる。
【0078】
このように構成すれば、ゲート電極の電圧変化をソース電極およびドレイン電極間の電流変化に変換するという、MOSFETの特性をキャパシタ寄生抵抗の測定に活用することができる。すなわち、キャパシタからの電流のリークに伴うキャパシタの電荷量の変化を、第1のNチャネル形MOSFETTr1のソース電極およびドレイン電極間の電流変化に変換することができる。この特性を利用して、キャパシタの寄生抵抗Rの大きさを知ることによって、ホールドタイムを容易に評価することが出来る。
【0079】
また、DRAMのメモリセルにNチャネル形MOSFETを1つ追加するだけで、大規模な回路設計を必要とすることなく、簡単な電源と電流計によって評価を行うことが出来る、極めて簡単で安価な小型のキャパシタ寄生抵抗測定回路を作ることができる。
【0080】
なお、上述したように、厳密にキャパシタの寄生抵抗Rを求めなくても、ホールドタイムの評価をすることはできる。例えば、幾つかのDRAMの製造方法のうち、いずれの製造方法によればホールドタイムがより長くなるか、すなわち寄生抵抗Rが小さくなるかを評価するには、以下のようにすれば良い。
【0081】
上述した、あるいは後述する測定回路に上述したような測定方法を適用して、異なる製造方法よりなる少なくとも2つのキャパシタの寄生抵抗を測定し、最も寄生抵抗が大きくなる製造方法を最良とすれば良い。
【0082】
ところで、図1を参照して説明した上述の構成例は、キャパシタCが第2の形態をとる場合であった。しかし、この構成例は、キャパシタCが第1および第3の形態をとる場合であっても適用できる。キャパシタCが第1の形態のときは、このキャパシタCは、1つのジャンクションキャパシタC2 のみからなる場合であるから、図1に示した等価回路中のキャパシタC1 との寄生抵抗R1 は存在しない。従って、測定されるべき寄生抵抗Rは、このキャパシタC2 の寄生抵抗R2 のみであるので、この測定回路で測定される抵抗RはR=R2 である。
【0083】
また、キャパシタCが第3の形態をとるときは、第1および第2キャパシタC1 およびC2 が、それぞれ個別のジャンクションキャパシタとなる。この場合には、スタックドキャパシタがジャンクションキャパシタに置き換わったことに過ぎないので、寄生抵抗Rについては、既に説明した第2の形態の場合と全く同様に考えればよく、従って、その説明は省略する。
【0084】
(半導体基板上に実装する例について)
次に、キャパシタが上述した3つの形態をとる場合に、実際の当該測定回路がどのように構成されるかにつき、その構成例を説明する。
【0085】
1)C1 およびC2 が共にジャンクションキャパシタの場合
先ず、第1および第2キャパシタC1 およびC2 が双方とも個別のジャンクションキャパシタである第3の形態の場合のキャパシタ寄生抵抗測定回路の構成例を説明する。
【0086】
図2および図3は、この測定回路を実際に半導体基板に実装した場合の平面的レイアウトおよび部分的断面構造をそれぞれ示す概略図である。
【0087】
そして、図3は図2のA−A線に沿って切って取った断面を示す図である。
【0088】
図2のレイアウトからも理解できるように、読み出し用の第1のNチャネル形MOSFETTr1、測定部アクティブ領域JCおよび書き込み用の第2のNチャネル形MOSFETTr2が、この順序で一直線上に並べて形成されている。
【0089】
先ず、基板B中に、第1の電流制御素子としての第1FETTr1のアクティブ領域E1 を分離するシャロートレンチ分離領域S1-1 およびS1-2 と、これらシャロートレンチ分離領域から離間した位置に、第2の電流制御素子としての第2FETTr2を分離するシャロートレンチ分離領域S2-1 およびS2-2 とを備えている(図3)。
【0090】
この図3には表れていないが、第1FETTr1のフィールド領域の、図面の上下方向の位置に第1および第2主電極領域としてのソース領域およびドレイン領域をそれぞれ備えている。第2FETTr2のアクティブ領域E2 には、第1主電極領域としてのソース電極領域S2 および第2主電極領域としてのドレイン電極領域D2 を備えている。これらFETのソースおよびドレイン電極領域は拡散層として形成されている。シャロートレンチ分離領域S1-2 とS2-1 との間の基板B中に、拡散層として形成された、測定用アクティブ領域JCを備えている(図3)。この測定用アクティブ領域JCは、DRAMのキャパシタ寄生抵抗を測定するために、基板B中に設け、この領域JCと基板Bとの間に接合容量を形成する。第1FETTr1のアクティブ領域E1 の上側の基板B上に、ゲート酸化膜M1 を挟んで、制御電極としてのゲート電極G1 を備え、他方、第2FETTr2のアクティブ領域E2 の上側の基板B上に、ゲート酸化膜M2 を挟んで、制御電極としてのゲート電極G2 を備えている。
【0091】
この基板Bの上面側には、これらゲート電極G1 およびG2 を覆う中間絶縁層J1 が設けられていて、この中間絶縁層J1 に設けたコンタクトホールに導電性材料、例えばポリシリコンを埋め込んでコンタクト(又はコンタクト層ともいう。)を形成し、ソース電極領域、ドレイン電極領域、ゲート電極、測定用アクティブ領域間の所要の電気的接続を行っている。図3に示す構成例では、ゲート電極G1 を、コンタクト層F1-1 、配線層F1 およびコンタクト層F1-2 を経て、測定用アクティブ領域JCに接続している。また、この測定用アクティブ領域JCを、コンタクト層F2-1 、配線層F2 およびコンタクト層F2-2 を経て、第2FETTr2のソース電極領域S2 に接続している。そして、第2FETTr2のドレイン電極領域D2 を、コンタクト層Vd2-1を経て、第2主電極であるドレイン電極Vd2に接続している。尚、この構成例では、図3に示されているこれら配線層およびドレイン電極領域はもとより、図2に示されている配線層や電極も中間絶縁層J1 の上面に形成されている。そして、この中間絶縁層J1 の上面に、配線や電極を覆うように、フィールド酸化膜Hやパッシベーション膜が所要に応じて設けられている。
【0092】
このような構成例の平面的レイアウトを図2を参照して説明する。第1FETTr1のゲート電極G1 は、第1FETTr1、測定用アクティブ領域JCおよび第2FETTr2の配列方向に沿って延在していて、アクティブ領域E1 の上側中央を横切って設けられている。このゲート電極G1 の延在方向と直交する上下方向に、第1主電極としてのソース電極Vs1および第2主電極としてのドレイン電極Vd1がそれぞれ設けられていて、これら電極Vs1およびVd1は、コンタクト層Vs1-1およびVd1-1を介して、基板B中に設けられているそれぞれの電極領域に接続されている。
【0093】
コンタクト領域F1-1 ,F1-2 ,F2-1 ,F2-2 およびVd2-1は、ゲート電極G1 の延在方向の直線上に配列して、それぞれ所要の箇所に位置している。
【0094】
第2FETTr2のゲート電極G2 は、ゲート電極G1 の延在方向と直交する方向に延在していて、アクティブ領域E2 の上側中央を横切って設けられている。このゲート電極G2 は、コンタクト層Vg2-1を経て制御電極(ゲート電極)Vg2に接続されている。
【0095】
上述した構成例では、第1キャパシタC1 は、測定部アクティブ領域JCに相当する。一方、第2キャパシタC2 は、第2FETTr2の第1主電極、すなわちソース電極S2 (図3参照)に相当する。
【0096】
このように構成すれば、ジャンクションキャパシタのみからなるキャパシタを構成することができる。しかも、第1および第2キャパシタC1 およびC2 を構成する拡散層をイオン注入法により形成するにあたって、イオン注入するイオン種を変えたり、イオン注入法における熱処理条件を変える等の改良を施すことができる。よって、様々な条件下でイオン注入後、所定の温度で所定の時間アニール処理を施すことにより形成した拡散層のキャパシタ寄生抵抗を測定し比較すれば、キャパシタ寄生抵抗を最も大きくするイオン種および熱処理条件等の特定が可能となる。
【0097】
さらに、キャパシタを第1キャパシタと第2キャパシタとに細分化したので、見かけ上のキャパシタ以外に、第2の電流制御素子の第1主電極の接合容量も測定対象に入れることができ、より正確にキャパシタの寄生抵抗の測定ができる。
【0098】
次に、この構成例で実際に基板上に実装化するための製造工程ついて簡単に説明する。
【0099】
図4(A), (B), (C)は、図2および図3で示した構成例で実際に基板上に実装するための製造工程について示した説明図である。
【0100】
半導体基板B上、ここではシリコン基板上に素子分離領域となるシャロートレンチ分離領域(以下、STIという)S1-1 、S1-2 、S2-1 およびS2-2 を形成する。STIの形成深さは、通常の300nm程度である(図4(A)参照)。
【0101】
次に、ゲート酸化膜M1, M2を熱酸化により形成する。この膜厚は、デバイスのサイズにもよるが、通常64MbのDRAMのレベルのデバイスでは、8〜10nm程度である。ゲート酸化膜M1, M2上にポリシリコンを用いてゲート電極G1 ,G2 を形成し、所定の形状にフォトリソグラフィを用いて加工を行う。
【0102】
次に、測定部アクティブ領域JCを除いて、両Nチャネル形MOSFETのソース電極領域S2 およびドレイン電極領域D2 となる拡散層を形成する。この拡散層は、イオン注入後、所定の温度で所定の時間アニール処理を施すことにより形成する。この時のイオン種は、使用するMOSFETがここではNチャネル形であり、P型基板を用いることになるので、N型の導電層を形成するためにヒ素(As)或いはリン(P)を用いる。その後、測定部アクティブ領域JCを形成する領域に開口を有するレジスト層Jr を基板Bの上面に設け、この開口から所定のイオン種を基板B中にイオン注入し、所定の温度で所定の時間アニール処理を施すことによって測定部アクティブ領域JCとなる拡散層を形成する(図4(B)参照)。この様に、測定部アクティブ領域JCとなる拡散層の形成を、MOSFETのソース電極領域S2 あるいはドレイン電極領域D2 となる拡散層から独立して個別の領域として形成する。
【0103】
このようにすれば、Nチャネル形MOSFETのソース電極領域S2 あるいはドレイン電極領域D2 はそのままにして、測定部アクティブ領域JCについてイオン注入に用いるイオン種等を所望の条件で変えることができるので、各種製造条件における接合領域の寄生抵抗について評価することができる。
【0104】
次に、レジスト層Jr を除去した後、中間絶縁層J1 をCVD法により形成する。そして、この中間絶縁層J1 にポリシリコンで形成されたコンタクト層F1-1,F1-2,F2-1,F2-2 およびVd2-1をフォトリソグラフィにより形成する。その後、配線層Fをポリシリコンもしくは低抵抗配線金属(例えばアルミニウム)により形成する(図4(C)参照)。その後、配線層Fをフォトリソグラフィにより図3における配線層F1,F2,およびVd2のような形状を得ることが出来る。最後に、表面をフィールド酸化膜Hで被覆する。
【0105】
以上説明したように、この製造工程を用いることにより、従来技術のみで、図2および図3に示すような構成を基板上に実装化することができる。
【0106】
更に、Nチャネル形MOSFETの拡散層S2,D2 と測定部アクティブ領域JCの拡散層とを別々に形成することができるので、測定部アクティブ領域のみの寄生抵抗を評価する場合に都合が良い。つまり、Nチャネル形MOSFETのソース電極領域S2 あるいはドレイン電極領域D2 はそのままにして、測定部アクティブ領域JCについてイオン注入法で用いるイオン種等を所望の条件で変えることができるので、各種製造条件における接合領域の寄生抵抗について、測定部アクティブ領域JCを用いて評価することができる。
【0107】
2)キャパシタCがC2 のみでジャンクションキャパシタとした場合
次に、図5を参照して、キャパシタCが1つのジャンクションキャパシタである第1の形態につき説明する。図5は、キャパシタCが第1の形態をとる場合の、この発明の測定回路の構成例を説明するための、平面的なレイアウトを示す図である。
【0108】
この構成例では、読み出し用の第1のNチャネル形MOSFETTr1と書き込み用の第2のNチャネル形MOSFETTr2とから成っている。この構成上の特徴は、キャパシタCが第2キャパシタC2 のみからなる点にある。すなわち、図2および3を参照して説明した構成例の測定用アクティブ領域JCを基板B中に設けずに、第1FETTr1のゲート電極G1 を、コンタクト層F1-1 ,F1-2 と配線層F1 とを用いて、直接、第2FETTr2のソース電極領域に接続している。従って、第2FETTr2のソース電極領域を、ジャンクションキャパシタ(測定部アクティブ領域JCに相当)として用い、このキャパシタの寄生抵抗R2 を測定する構成となっている。
【0109】
図5において、第2FETTr2のゲート電極G2 は、コンタクト層Vg2-1を介してゲート電極Vg2に接続されている。また、ドレイン電極領域Ed2は、コンタクト層Vd2-1を介してドレイン電極Vd2に接続されている。また、第2FETTr2のソース電極領域Es2は、コンタクト層F1-2 、配線F1 、およびコンタクト層F1-1 を介して、第1FETTr1のゲート領域G1 に接続されている。また、第1FETTr1のソース電極領域Es1およびドレイン電極領域Ed1は、コンタクト層Vs1-1, Vd1-1を介して、ソース電極Vs1およびドレイン電極Vd1にそれぞれ接続されている。
【0110】
この構成例によれば、キャパシタを、第2キャパシタのみから構成できるので、第2の電流制御素子の第1主電極を、ジャンクションキャパシタとして兼用することができる。よって、基板上に回路を実装する場合、実装スペースの節約になり、装置をより小型化することが可能となる。したがって、既に説明したキャパシタの第3の形態例に示したものと比較して、より少ない面積でキャパシタ寄生抵抗測定回路を実現することが出来る。また、この構成では、実際のスタックドキャパシタの接合領域(第2キャパシタC2 )と同一であり、実際のデバイスに近い形でのスタックドキャパシタの接合領域の評価を行うことが可能となる。
【0111】
3)C1 をスタックドキャパシタとしおよびC2 をジャンクションキャパシタとした場合
次に、キャパシタCが第2の形態をとる場合につき説明する。この構成例では、第1キャパシタC1 をDRAMのメモリセル用として第2FETTr2の第1主電極を電気的に接続させて設けたスタックドキャパシタとする。この構成によれば、測定回路は、DRAMのスタックドキャパシタの評価に用いる。図6はこの構成例を説明するための平面的なレイアウトを示す図であり、図7は図6のA−A線に沿って取って示した断面切り口を示す概略図である。
【0112】
この回路の構成上の特徴は、第1キャパシタC1 が、スタックドキャパシタである点にある。尚、この構成例において、既に説明した図2〜図4の構成部分と共通する構成部分については、同一の符号を用いて説明し、その詳細な説明は省略する。
【0113】
図6および図7において、このスタックドキャパシタは、中間絶縁層J2 上に設けてある。スタックドキャパシタの一方の電極を構成しかつセルプレートに相対する測定部ストレージ電極St1を中間絶縁層J2 の上面に設けてあり、また、誘電体膜Nを挟んでこの測定部ストレージ電極St1と対向させて、他方の電極を構成しかつストレージノードに相当する測定部ストレージ対向電極St2を設けてある。そして、このスタックドキャパシタを覆う第2中間絶縁層J3 を中間絶縁層J2 上に設けてある。そして、この測定部ストレージ電極St1と誘電体膜Nとストレージ対向電極St2とによって、第1キャパシタC1 を形成している。また、測定部ストレージ電極St1の両端に例えば中間絶縁層J2 を貫通させてポリシリコンで形成したコンタクト層G1-1 およびE2-1 が形成されている。そして、この測定部ストレージ電極St1を、コンタクト層E2-1 によって、第2FETTr2のソース電極領域Es に接続すると共に、コンタクト層G1-1 によって、第1FETTr1のゲート電極G1 に接続してある。
【0114】
読み出し用MOSFETである第1のNチャネル形MOSFETTr1のアクティブ領域E1 に形成されているコンタクト層Vs1-1, Vd1-1のうち、Vs1-1は第1主電極であるソース電極Vs1に、およびVd1-1は第2主電極であるドレイン電極Vd1に接続されている。また、ストレージ対向電極St2は、例えばポリシリコンで形成されたコンタクト層Vcp-1を介して、端子Vcpに接続されている。このコンタクト層Vcp-1は第2中間絶縁層J3 およびフィールド酸化膜Hを貫通してフィールド酸化膜の上面にまで形成されている。
【0115】
上述した構成を用いることにより、キャパシタCの第1および第3の形態例で示したキャパシタ寄生抵抗測定回路を半導体基板上にキャパシタのストレージ対向電極St2と共に形成することが可能となる。さらに、ホールドタイムをスタックドキャパシタの誘電体膜Nにおけるリーク電流と関連づけて評価することが可能となる。
【0116】
図8(A), (B), (C)は、第1キャパシタC1 をスタックドキャパシタとした場合の測定回路の製造工程を示す図で、各図は主要工程段階で得られた構造体の断面切り口を示している。以下に、図8を用いてその製造工程について簡単に述べる。
【0117】
先ず、図8(A)に示すように、半導体基板B上、ここではシリコン基板上に素子分離領域となるシャロートレンチ分離領域(STI)S1-1,S1-2,S2-2 を形成する。ここで、分離領域STIの形成深さは、通常の300nm程度とする。
【0118】
次に、ゲート酸化膜M1,M2 を熱酸化により形成する(図8(B))。この膜厚は、デバイスのサイズにもよるが、通常64MbDRAMレベルのデバイスでは8〜10nm程度である。ついで、ゲート酸化膜M1,M2 上にゲート電極G1,G2 となるポリシリコンを形成し、フォトリソグラフィを用いて所定の形状に加工をする。次に、第1のNチャネル形MOSFETTr1,第2のNチャネル形MOSFETTr2のソース電極領域およびドレイン電極領域となる拡散層Es,Ed を、イオン注入法によりイオン注入後、所定の温度で所定の時間アニール処理を施すことにより形成する(図8(B))。この時のイオン種は、P型基板を用いる場合、N型の導電層を形成するためにAs或いはPを用いる。
【0119】
次に、中間絶縁層J2 をCVD法により形成する。この中間絶縁層J2 にコンタクトホールを形成してから、コンタクトホールにポリシリコンを埋め込んでコンタクト層G1-1 およびE2-1 をそれぞれ形成する。その後、ポリシリコンを用いて測定部ストレージ電極St1を形成し、所定の形状にフォトリソグラフィを用い加工を行う。その後、誘電体膜Nを形成し、ストレージ対向電極St2となるポリシリコンを形成し所定の形状に加工を行う。
【0120】
次に、第2中間絶縁層J3 をCVD法により中間絶縁層J2 上に形成し、両絶縁層J3 およびJ2 を貫通しかつドレイン電極領域Ed に達するコンタクトホールを設け、このホールにポリシリコンを埋め込んでコンタクト層Vd2-1を形成する。その後、配線層Vd2を第2中間絶縁層J3 上にポリシリコン若しくは低抵抗配線金属(例えばアルミニウム)により形成する。その後、配線層Vd2をフォトリソグラフィにより形成し、さらに、第2中間絶縁層J3 上に配線層Vd2を覆うフィールド酸化膜Hを設けることにより、図7に示すような完成した最終形状を得ることが出来る。
【0121】
このようにすれば、この発明のキャパシタ寄生抵抗測定回路を、従来技術のみで基板上に実装化することができる。
【0122】
<第2の実施の形態>
(スタックドキャパシタの誘電体膜の寄生抵抗を測定する方法について)
以下、キャパシタCを第2キャパシタC2 (ジャンクションキャパシタ)としたキャパシタ寄生抵抗測定回路と、キャパシタCをジャンクションキャパシタC2 とスタックドキャパシタC1 としたキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いて、スタックドキャパシタの誘電体膜の寄生抵抗を測定する方法について説明する。
【0123】
この実施の形態で用いる回路は、図6〜図8を参照して説明したスタックドキャパシタを用いたキャパシタ寄生抵抗測定回路であって、既に説明した通り、第1の電流制御素子および第2の電流制御素子は、それぞれ第1のNチャネル形MOSFETおよび第2のNチャネル形MOSFETであり、さらに第1主電極領域はソース電極領域、第2主電極領域はドレイン電極領域である。この場合、図6および図7に示すように、第2FET を通電状態にするために第2FET のゲート電極G2 に所定の電圧、ここでは3.6Vを印加しキャパシタを帯電させる。次に第2FETのゲート電極G2 を無通電状態にするために第2FETのゲート電極G2 への電圧印加を解除する(0V)。次に、この電圧印加を停止した時点から、帯電させたキャパシタの電位降下に比例して変化する、第1FETを流れる電流Id(t)を測定する。この電流測定値と、測定時間tとから、上述した条件式(8)を用いてスタックドキャパシタの寄生抵抗R1 (=(RN ・RJ )/(RN +RJ ))を求める(第1の処理)。但し、RN はスタックドキャパシタのストレージ間の誘電体膜の寄生抵抗(第1キャパシタ)、RJ は接合領域(ジャンクションキャパシタ)の寄生抵抗(第2キャパシタ)とする。
【0124】
次に、第1の処理とは別に、図5を参照して説明した構成例のキャパシタ寄生抵抗測定回路を用意する。この回路の第1の電流制御素子および第2の電流制御素子が、それぞれ第1のNチャネル形MOSFETおよび第2のNチャネル形MOSFETであって、第1主電極領域がソース電極領域、第2主電極領域がドレイン電極領域であるとする。この回路の第2FETは、第1の処理で用いた第2FETのソース電極領域Es と同一の構成のソース電極領域Es2を、ジャンクションキャパシタとして用いている(図5,図6,図7参照)。
【0125】
先ず、第2FETを通電状態にするために、第2FETのゲート電極Vg2に所定の電圧、ここでは3.6Vを印加しキャパシタを帯電させる。次に、第2FETのゲート電極Vg2を無通電状態にするために第2FETのゲート電極Vg2への電圧印加を解除する(0V)。次に、電圧印加を停止した時点から、キャパシタの電位降下に比例して変化する、第1FETを流れる電流を測定して、前述と同様にして、条件式(8)からキャパシタの接合領域の寄生抵抗RJ を求める(第2の処理)。
【0126】
次に、第1の処理より求まったスタックドキャパシタの寄生抵抗R1 と第2の処理より求まったキャパシタの接合領域の寄生抵抗RJ とに基づいてスタックドキャパシタのストレージ間の誘電体膜の寄生抵抗RN を求める(第3の処理)。
【0127】
ここで、誘電体膜の寄生抵抗RN の求め方について以下に詳しく説明する。
【0128】
スタックドキャパシタの寄生抵抗R1 は、条件式(9)より、
1 =(RN ・RJ )/(RN +RJ )・・・(11)
である。RN について整理すると、
N =(RJ ・R1 )/(RJ −R1 )・・・(12)
この条件式(12)に、第1の処理より求まったスタックドキャパシタの寄生抵抗R1 と、第2の処理より求まったキャパシタの接合領域の寄生抵抗RJ を代入するとスタックドキャパシタのストレージ間の誘電体膜の寄生抵抗RN が求まる。
【0129】
ただし、第1の処理と第2の処理は、同時に行っても、あるいは、どちらを先に行っても良い。
【0130】
このように構成すれば、キャパシタがスタックドキャパシタである場合、その誘電体膜Nの寄生抵抗RN および接合領域の寄生抵抗RJ を、それぞれ求めることができる。
【0131】
<第3の実施の形態>
図9にこの発明の第3の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路の回路図を示す。この回路の構成は、図9に示すように、第1の実施の形態に示したキャパシタ寄生抵抗測定回路を少なくとも2つ、ここでは4つ備えている。そして、この少なくとも2つの第1の電流制御素子、ここでは4つの第1のNチャネル形MOSFET(以下、第1FETという)(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3,Tr1-4)の全ての第1主電極、例えばソース電極(Vs11,Vs12,Vs13,Vs14 )は、互いに接続してある。また、この少なくとも2つの第1電流制御素子、例えば、この構成では4つの第1のNチャネル形MOSFET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3,Tr1-4)の全ての第2主電極、ここではドレイン電極(Vd11,Vd12,Vd13,Vd14 )は、互いに接続してある。一方、少なくとも2つの第2の電流制御素子、例えば、この構成例では4つの第2のNチャネル形MOSFET(以下、第2FETという)(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)の全ての第2主電極、例えばドレイン電極(Vd21,Vd22,Vd23,Vd24 )は、互いに接続してある。また、この4つの第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)の全ての制御電極、例えばゲート電極(Vg21,Vg22,Vg23,Vg24 )は、互いに接続してある。
【0132】
すなわち、この回路の構成は、キャパシタCをジャンクションキャパシタ(第2キャパシタC2 )とした場合のキャパシタ寄生抵抗測定回路(図5の構成例)4つ分をひとまとめにし、各端子を共通化している。
【0133】
また、4つの第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のソース電極(Vs11,Vs12,Vs13,Vs14 )が第1主電極(Vs1-a, Vs1-b)に接続されている。また、4つの第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のドレイン電極(Vd11,Vd12,Vd13,Vd14 )が第2主電極Vd1に接続されている。さらにまた、4つの第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)のゲート電極(Vg21,Vg22,Vg23,Vg24 )は、電極Vg2に全て接続されている。
【0134】
なお、この回路における各キャパシタC2 は、図面の煩雑化を避けるため、ここでは第1キャパシタと第2キャパシタを合成したものをそれぞれ(C12, C22, C32, C42)の記号で示している。同様に、寄生抵抗(R12, R22, R32, R42)は、第1キャパシタの寄生抵抗と第2キャパシタの寄生抵抗を合成したものをそれぞれ示している。
【0135】
具体的には、図9に示すように、互いに接続された4つの第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)の全てのソース電極(Vs11,Vs12,Vs13,Vs14 )をグランドに接続してある。および互いに接続された4つの第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)の全てのドレイン電極(Vd11,Vd12,Vd13,Vd14 )に第1の電源電圧V1 を印加してある。および互いに接続された4つの第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)の全てのドレイン電極(Vd21,Vd22,Vd23,Vd24 )に第1の電源電圧V1 を印加してある。また、互いに接続された4つの第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)のゲート電極(Vg21,Vg22,Vg23,Vg24 )に4つの第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)のしきい値電圧のほぼ2倍の電圧をオンオフ(ON, OFF)を可能に印加してある。
【0136】
次に、この構成例の動作について説明する。
【0137】
先ず、共通のドレイン電極Vd1、すなわち、各ドレイン電極(Vd11,Vd12,Vd13,Vd14 )に第1の電源電圧V1 、ここでは2.0Vを加える。次に、共通のゲート電極Vg2、すなわち、各ゲート電極(Vg21,Vg22,Vg23,Vg24 )には、第1の電源電圧V1 (2.0V)に第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)のしきい値電圧Vth、ここでは0.8Vの2倍の電圧2Vth、つまり1.6Vを加えた第2の電源電圧V2 、すなわち3.6Vを印加する。これにより、キャパシタC12, C22, C32, C42及び第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のゲート電極(Vg11,Vg12,Vg13,Vg14 )には、第1の電源電圧V1 とほぼ同じ電圧2.0Vが印加される。よって、第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)は、それぞれオン(ON)状態(通電状態)となる。この時、それぞれの第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)の共通のソース電極(Vs11,Vs12,Vs13,Vs14)はグランドに接続されている。すると、共通のドレイン電極Vd1に第1の電源電圧V1 (2.0V)が印加されているため、一定の電流が第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)にそれぞれ流れる。
【0138】
次に第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)の共通のゲート電極Vg2の電圧を0Vとする。これにより第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)は、それぞれオフ(OFF)状態(無通電状態)となる。しかし、第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)の共通のゲート電極(Vg11,Vg12,Vg13,Vg14 )のそれぞれの電圧、ここでは2.0V、およびキャパシタ(C12, C22, C32, C42)に蓄えられた電荷により、それぞれの第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のゲート電極(Vg11,Vg12,Vg13,Vg14 )の電圧は高いままで保持される。その後、時間の経過と共にキャパシタ(C12, C22, C32, C42)のそれぞれの寄生抵抗(R12, R22, R32, R42)を介して蓄えられていた電荷がキャパシタ(C12, C22, C32, C42)のそれぞれの第2端子(Vbb1,Vbb2,Vbb3,Vbb4 )へとリークするため、第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のゲート電圧は徐々に小さくなっていく。これにより、第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)を流れる電流(I1,I2,I3,I4 )も徐々に減少していく。
【0139】
この時の電流減少過程を各FET(Tr1-1,Tr1-2,Tr1-3,Tr1-4)のソースとグランド間に設けた適当な電流計で測定して各時間で記録し、その測定時間tと測定電流値を用いて、キャパシタ(C12, C22, C32, C42)の寄生抵抗(R12, R22, R32, R42)の大きさを知ることが出来、よって、ホールドタイムの見積を行うことができる。
【0140】
上述した第3の実施の形態のキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いることにより、第1の実施の形態の効果に加え、測定端子を増やすことなく一度に多数のキャパシタ寄生抵抗を比較評価することが可能となる。
【0141】
尚、この実施の形態では、4つのNチャネル形MOSFETについての例を説明したが、4つに限らず幾つでも可能である。また、この回路を1つのブロックとして、更に多くのNチャネル形MOSFETによって構成することができる。
【0142】
また、上述したようにグランド、第1の電源電圧V1 、および第2の電源電圧V2 に接続すれば、実際のDRAMに近いスタックドキャパシタを作成することができる。よって、より実際のDRAMに近いキャパシタの寄生抵抗を測定できる。
【0143】
(半導体基板上に実装する例について)
次に、上述した第3の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を半導体基板上に実際に実装する場合について、図10を用いて説明する。
【0144】
図10は、第3の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を半導体基板上に実装する場合を示す平面図である。図10に示すように、このキャパシタ寄生抵抗測定回路は、4つの読み出し用の第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)と、4つの書き込み用の第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)とから構成されている。
【0145】
ここで用いる8つのNチャネル形MOSFETは、アクティブ領域の一部にゲート酸化膜を介しゲート領域(G11, G12, G13, G14, Vg2-a,Vg2-b)が形成されている。読み出し用の第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のゲート領域(G11, G12, G13, G14)を挟むアクティブ領域にポリシリコンで形成したコンタクト層(E11-1, Ea-1 ,E12-1, E13-1, Eb-1,E14-1)が形成されている。その中で、ポリシリコンで形成したコンタクト層Ea-1 は、読み出し用の第1FETTr1-1およびTr1-2との間に形成されている。同様にポリシリコンで形成したコンタクト層Eb-1 は、読み出し用の第1FETTr1-3およびTr1-4との間に形成されている。また、書き込み用の第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)のアクティブ領域は、この回路の中心部にH字状に形成されている図10における符号ACの領域であって、4つのMOSFETで兼用されている。書き込み用の第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)におけるポリシリコンで形成したコンタクト層(AC-1, AC-2, AC-3, AC-4, AC-5, AC-6, AC-7)は、ゲート領域(Vg2-a,Vg2-b)を挟むように、H字状アクティブ領域の端部および中央部にそれぞれ形成されている。
【0146】
また、読み出し用の第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のアクティブ領域に形成されている外側のポリシリコンで形成したコンタクト層(E11-1, E12-1, E13-1, E14-1)は、第1主電極(Vs1-a, Vs1-b)に接続されている。また、この内側のポリシリコンで形成したコンタクト層(Ea-1,Eb-1 )は十字状端子Vd1-xに接続されている。
【0147】
また、読み出し用の第1FET(Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4)のゲート電極(G11, G12, G13, G14)に形成されているポリシリコンで形成したコンタクト層(G11-1, G12-1, G13-1, G14-1)は、配線層(F11, F12, F13, F14)を用い、書き込み用の第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)のアクティブ領域に形成されているポリシリコンで形成したコンタクト層(AC-1, AC-2, AC-3, AC-4)に接続されている。
【0148】
また、書き込み用の第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)の片側のアクティブ領域は、共通になっており、ここに形成されているポリシリコンで形成したコンタクト層(AC-5, AC-6, AC-7)は、十字状端子Vd1-xに接続されている。ゲート領域(Vg2-a, Vg2-b)は、端部にて図示しないポリシリコンで形成したコンタクト層を形成し、共通のゲート電極Vg2に接続されている。よって、ゲート領域(Vg2-a, Vg2-b)は、これら4つの第2FET(Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4)に共通の配線となっている。
【0149】
以上、説明したように、この発明を用いることにより、第3の実施の形態に示した回路を半導体基板上に実装することが可能となる。
【0150】
さらに、ホールドタイムの評価をスタックドキャパシタと切り離して評価することが可能となることに加え、複数のブロックを同時に評価することが可能となる。
【0151】
【発明の効果】
上述した説明から明らかなように、この発明によれば、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子の制御電極をキャパシタの一方の端子に電気的に接続してあるので、キャパシタからの電流のリークに伴うキャパシタの帯電電圧の降下を、第1の電流制御素子のソース電極とドレイン電極間の電流変化に変換することができる。よって、DRAMのメモリセルにMOSFETを1つ追加するだけで、極めて簡単で安価な小型のキャパシタ寄生抵抗測定回路を作ることができる。
【0152】
また、スタックドキャパシタからなるキャパシタ寄生抵抗測定回路と、キャパシタがこの回路と同じ接合容量のみからなるキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いることによって、スタックドキャパシタの誘電体の寄生抵抗および接合容量の寄生抵抗をそれぞれ求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を示した回路図である。
【図2】 この発明の第1の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を半導体基板上に実装した場合の構成例を示す平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】(A), (B), (C)は、図2および図3で示した構成例で実際に基板上に実装するための製造工程について示した説明図である。
【図5】 この発明の第1の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を示す平面図である。
【図6】 この発明の第1の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を示す平面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】 (A), (B), (C)は、この発明の第1の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路の製造工程を示す図である。
【図9】 この発明の第3の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を示す回路図である。
【図10】 この発明の第3の実施の形態で用いられるキャパシタ寄生抵抗測定回路を半導体基板上に実装した場合を示す平面図である。
【図11】DRAMのメモリセルの等価回路を示した図である。
【符号の説明】
10:測定部
20:DRAMのメモリセル
Tr :Nチャネル形電界効果トランジスタ
Vs :ソース電極
Vd :ドレイン電極
Vg :ゲート電極
C:キャパシタ
R:キャパシタの寄生抵抗
WL:ワード線
BL ビット線
Vb :キャパシタの第1端子
Vbb:キャパシタの第2端子
Tr1:第1のNチャンネル形MOSFET(電流制御素子)
Tr2:第2のNチャンネル形MOSFET(電流制御素子)
Vs1, Vs2:第1主電極(ソース電極)
Vd1, Vd2:第2主電極(ドレイン電極)
Vg1, Vg2:制御電極(ゲート電極)
C1 :第1キャパシタ
C2 :第2キャパシタ
Vb-1 :第1キャパシタの第1端子
Vb-2 :第2キャパシタの第1端子
Vbb-1:第1キャパシタの第2端子
Vbb-2:第2キャパシタの第2端子
1 :第1の電源電圧
2 :第2の電源電圧
R1 :第1キャパシタの寄生抵抗
R2 :第2キャパシタの寄生抵抗
Id(t):ある時間tにTr1を流れる電流
E1,E2 :アクティブ領域
JC:測定部アクティブ領域
H:フィールド酸化膜
Vs1-1,Vd1-1,F1-1,F1-2,F2-1,F2-2,Vg2-1,Vd2-1:ポリシリコンで形成したコンタクト層
B:基板
S1-1,S1-2,S2-1,S2-2 :シャロートレンチ分離
F,F1,F2,Vd2:配線層
M1,M2 :ゲート酸化膜
S2 :第1主電極領域(ソース電極領域)
D2 :第2主電極領域(ドレイン電極領域)
Jr :レジスト層
J1 :中間絶縁層
J2 :中間絶縁層
J3 :第2中間絶縁層
Es1, Es2:第1主電極領域(ソース電極領域)
Ed1, Ed2:第2主電極領域(ドレイン電極領域)
G1,G2 :制御電極(ゲート電極)
G1-1,E2-1、Vcp-1 :ポリシリコンで形成したコンタクト層
St1:測定部ストレージ電極
St2:ストレージ対向電極
Vcp:端子
Es :ソース電極領域
Ed :ドレイン電極領域
N:誘電体膜
Tr1-1, Tr1-2, Tr1-3, Tr1-4:第1の電流制御素子
Tr2-1, Tr2-2, Tr2-3, Tr2-4:第2の電流制御素子
Vs1-a, Vs1-b:第1主電極
Vs11,Vs12,Vs13,Vs14,Vs21,Vs22,Vs23,Vs24 :第1主電極(ソース電極)
Vd11,Vd12,Vd13,Vd14,Vd21,Vd22,Vd23,Vd24 :第2主電極(ドレイン電極)
Vg11,Vg12,Vg13,Vg14,Vg21,Vg22,Vg23,Vg24 :制御電極(ゲート電極)
12, C22, C32, C42:キャパシタ
12, R22, R32, R42:寄生抵抗
Vbb1,Vbb2,Vbb3,Vbb4 :キャパシタの第2端子
1,I2,I3,I4 :電流
E11-1, Ea-1 ,E12-1, E13-1, Eb-1,E14-1:ポリシリコンで形成したコンタクト層
G11, G12, G13, G14, Vg2-a,Vg2-b:ゲート領域
AC-1, AC-2, AC-3, AC-4, AC-5, AC-6, AC-7:ポリシリコンで形成したコンタクト層
G11-1, G12-1, G13-1, G14-1:ポリシリコンで形成したコンタクト層
Vd1-x:十字状端子
AC:アクティブ領域
F11, F12, F13, F14:配線層

Claims (15)

  1. 第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子と、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第2の電流制御素子と、キャパシタとを共通の基板に備え、および前記第1の電流制御素子の制御電極に前記第2の電流制御素子の第1主電極と前記キャパシタの一方の端子とを電気的に接続してあり、
    前記第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その第1主電極をソース電極とし、その第2主電極をドレイン電極とし、およびその制御電極をゲート電極とした構成のキャパシタ寄生抵抗測定回路を用いてキャパシタの寄生抵抗(以下、Rという)を測定するにあたって、
    前記キャパシタ寄生抵抗測定回路として第1および第2測定回路を用意し、
    前記第1測定回路の前記キャパシタを、前記基板と該基板に設けられた、前記第2の電流制御素子の第1主電極用の第1主電極領域との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとし、
    前記第2測定回路の前記キャパシタを、前記ジャンクションキャパシタと前記基板の上側に個別に設けられたスタックドキャパシタとを総合した総合キャパシタとし、
    前記第1および第2測定回路のそれぞれについて前記測定時間tと前記電流I d(t) の関係を測定し、これらtとI d(t) の値およびRについての以下の条件式から、前記第1および第2の測定回路における寄生抵抗RをR J およびR T としてそれぞれ求め、得られた寄生抵抗R J およびR T に基づいて前記総合キャパシタのスタックドキャパシタについての寄生抵抗R S を求めることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗測定方法。
    R=−t/[ C0 ・ln{〔√(Id(t)/A)−Vth〕/VD }]
    但し、C0 は前記キャパシタの容量、Id(t)はある測定時間tにおける前記第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流、Aは前記第1のMOSFETに固有の定数、Vthは前記第1のNチャネル形MOSFETのしきい値電圧、およびVD は前記測定時間t=0における前記第1のNチャネル形MOSFETのゲート電極の電圧とする。
  2. 請求項に記載のキャパシタ寄生抵抗測定方法において、
    前記第2のNチャネル形MOSFETを通電状態にするために該第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に所定の電圧を印加して前記キャパシタを帯電させる第1の処理と、
    前記第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極を無通電状態にするために該第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に印加した電圧を解消する第2の処理と、
    前記第1の処理で帯電させたキャパシタの電位降下に比例して変化する、前記第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流を、前記第2の処理の終了時点から測定して前記条件式からキャパシタの寄生抵抗Rを求める第3の処理と
    を含むキャパシタ寄生抵抗測定方法。
  3. 第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子と、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第2の電流制御素子と、キャパシタとを共通の基板に備え、
    前記第2の電流制御素子および前記キャパシタはDRAMのメモリセルを構成し、
    および前記第1の電流制御素子の制御電極に前記第2の電流制御素子の第1主電極と前記キャパシタの一方の端子とを電気的に接続してあり、前記第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その第1主電極をソース電極とし、その第2主電極をドレイン電極とし、およびその制御電極をゲート電極とした構成のキャパシタ寄生抵抗測定回路を2組以上用意し、これらキャパシタ寄生抵抗測定回路に対して、以下の条件式を用いて前記寄生抵抗Rを算出して、異なる前記キャパシタ寄生抵抗測定回路のそれぞれに含まれているキャパシタの寄生抵抗をそれぞれ測定し、測定された前記寄生抵抗のうち最も寄生抵抗の値が大きいキャパシタが所属する前記キャパシタ寄生抵抗測定回路の当該キャパシタの製造方法を最良と判断することを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
    R=−t/ [ 0 ・ln{〔√(I d(t) /A)−V th 〕/V D ]
    但し、C 0 は前記キャパシタの容量、I d(t) はある測定時間tにおける前記第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流、Aは前記第1のMOSFETに固有の定数、V th は前記第1のNチャネル形MOSFETのしきい値電圧、およびV D は前記測定時間t=0における前記第1のNチャネル形MOSFETのゲート電極の電圧とする。
  4. 請求項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記第2のNチャネル形MOSFETを通電状態にするために該第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に所定の電圧を印加して前記キャパシタを帯電させる第1の処理と、
    前記第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極を無通電状態にするために該第2のNチャネル形MOSFETのゲート電極に印加した電圧を解消する第2の処理と、
    前記第1の処理で帯電させたキャパシタの電位降下に比例して変化する、前記第1のNチャネル形MOSFETを流れる電流を、前記第2の処理の終了時点から測定して前記条件式からキャパシタの寄生抵抗Rを求める第3の処理と
    を含むキャパシタ寄生抵抗評価方法。
  5. 第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第1の電流制御素子と、第1主電極と第2主電極と制御電極とを備えた第2の電流制御素子と、キャパシタとを共通の基板に備え、
    前記第2の電流制御素子および前記キャパシタはDRAMのメモリセルを構成し、
    および前記第1の電流制御素子の制御電極に前記第2の電流制御素子の第1主電極と前記キャパシタの一方の端子とを電気的に接続してあるキャパシタ寄生抵抗測定回路を2組以上用意し、
    前記キャパシタからの電流のリークに伴うキャパシタの電荷量の変化により、前記第1の電流制御素子の第1主電極と第2主電極との間を流れる電流を変化させ、該電流特性を測定して、該電流の変化特性から前記キャパシタのリーク特性を測定することにより、異なる前記キャパシタ寄生抵抗測定回路のそれぞれに含まれているキャパシタの寄生抵抗をそれぞれ測定し、測定された前記寄生抵抗のうち最も寄生抵抗の値が大きいキャパシタが所属する前記キャパシタ寄生抵抗測定回路の当該キャパシタの製造方法を最良と判断することを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法。
  6. 請求項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記第1および第2の電流制御素子をそれぞれ第1および第2のNチャネル形MOSFETとし、その前記第1主電極をソース電極とし、その前記第2主電極をドレイン電極とし、およびその前記制御電極をゲート電極としたことを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法。
  7. 請求項またはに記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記キャパシタ寄生抵抗測定回路として第1および第2測定回路を用意し、
    前記第1測定回路の前記キャパシタを、前記基板と該基板に設けられた、前記第2の電流制御素子の第1主電極用の第1主電極領域との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとし、
    前記第2測定回路の前記キャパシタを、前記ジャンクションキャパシタと前記基板の上側に個別に設けられたスタックドキャパシタとを総合した総合キャパシタとし、
    前記第1および第2測定回路のそれぞれについて前記測定時間tと前記電流Id(t)の関係を測定し、これらtとId(t)の値およびRについての前記条件式から、前記第1および第2の測定回路における寄生抵抗RをRJ およびRT としてそれぞれ求め、得られた寄生抵抗RJ およびRT に基づいて前記総合キャパシタのスタックドキャパシタについての寄生抵抗RS を求めることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法。
  8. 請求項3乃至6のいずれか一項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記キャパシタが、互いに電気的に接続されている第1および第2キャパシタを備えるものとし
    該第2キャパシタ、前記基板と該基板に設けられた、前記第2の電流制御素子の第1主電極用の領域(以下、第1主電極領域という。)との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとすることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  9. 請求項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記基板個別に設けられたアクティブ領域を備えるものとし
    前記第1キャパシタを、前記基板と該アクティブ領域との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとすることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  10. 請求項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記第1キャパシタ、前記基板の上側に個別に設けられているスタックドキャパシタとすることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  11. 請求項3乃至6のいずれか一項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記キャパシタ、前記基板と該基板に設けられていて前記第2の電流制御素子の第1主電極用の領域(以下、第1主電極領域という。)との間に接合容量を形成するジャンクションキャパシタとすることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  12. 請求項10に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記スタックドキャパシタの、前記第2キャパシタとは非接続側のセルプレートをグランドに接続ることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  13. 請求項乃至12のいずれか一項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記第1の電流制御素子の第2主電極と前記第2の電流制御素子の第2主電極とを、第1電源電圧端子に接続し、および前記第2の電流制御素子の制御電極を前記第1電源電圧端子とは電圧が異なる第2電源電圧端子に接続し、および前記第1の電流制御素子の第1主電極をグランドに接続ることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  14. 請求項乃至12のいずれか一項に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    全ての前記第1の電流制御素子の第1主電極を互いに接続すると共に、それぞれの該第2主電極を互いに接続し、および全ての前記第2の電流制御素子の第2主電極を互いに接続すると共に、それぞれの制御電極を互いに接続ることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
  15. 請求項14に記載のキャパシタ寄生抵抗評価方法において、
    前記第1の電流制御素子の第1主電極をグランドに接続し、前記第1の電流制御素子の第2主電極と前記第2の電流制御素子の第2主電極とを前記第1電源電圧端子に接続し、および前記第2の電流制御素子の制御電極に、該第2の電流制御素子のしきい値電圧の実質的に2倍の電圧を印加する端子に接続ることを特徴とするキャパシタ寄生抵抗評価方法
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