JP3770481B2 - 塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車ボディにおける電着塗膜の膜厚分布(均一膜厚化)、つきまわり性及びGA材塗装性改良に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその課題】
自動車ボディにおける電着塗装設備は、図1に示されるように電極を有する舟形状の電着槽に連続的に自動車ボディを浸漬して、電着塗装がなされる「連続方式の電着塗装設備」や、他に、図2に示されるように電極を有する箱形状の電着槽に、自動車ボディが上下昇降して電着塗装がなされる「タクト方式の電着塗装設備」がある。
【0003】
ここで「タクト方式の電着塗装設備」は、「連続方式の電着塗装設備」に比べて塗装設備が占める面積が少なく、ラインの工程を短く設計できるというメリットがある。
【0004】
しかし「タクト方式の電着塗装設備」は、自動車ボディが静止した状態で電着塗装されるため、電着塗装設備の床面積も「連続方式の電着塗装設備」に比べて狭く、そのために電着槽の底部に電極を容易に増設ができなかったり、また増設したとしても塗料の流速が抑制されるために塗料の沈降が増加したり、自動車ボディの膜厚分布が不均一になることがあった。
【0005】
従来、電着塗装時に膜厚をコントロールする塗装方法として、塗装設備の電極を遮蔽したり、電極の遮蔽面積を変動する発明として特開平11−152599号公報がある。しかし上記発明は、「連続方式の電着塗装設備」であって、電着槽も容積が大きく、また連続的にボディが移動するため自動車ボディが相対する底部の面積も多い、そのことから電着槽の底部に電極を増設したり、また電極と被塗物との距離を近づけることが容易にでき、電極の増設によって塗料の槽内における底部攪拌を抑制したり、塗料の沈降や自動車ボディの膜厚が不均一になることはない。
【0006】
現状のライン設備である「タクト方式の電着塗装設備」は、電着槽の側面に設置されたサイド極、電着槽の床面に設置された床極等からなる複数の電極を有しており、自動車ボディ の膜厚はこれらの複数の電極の影響を受けて、外板であるフェンダー部分やバックドアは膜厚が付き易いもののサイド極から離れたルーフは膜厚が付き難く、自動車ボディ1台の中でも膜厚の差が大きかった。
【0007】
この「タクト方式の電着塗装設備」に電極の遮蔽を単に適用した場合、電極の遮蔽によって外板で膜厚が付き過ぎている部位の膜厚はコントロールできるものの、そのことによって袋部(シル部、ロッカー部など)の膜厚はサイド極の遮蔽により膜厚が低下する。そこで、袋部の膜厚を増やすために、遮蔽されたサイド極を被塗物である自動車ボディに近づけることも考えられるが袋部の膜厚は十分でない。
【0008】
ここで、膜厚が厚い、フェンダーやバックドアの膜厚を下げる手法として、電圧ダウンや浴温の低下などがあるが、電圧ダウンは袋部(シル部、ロッカー部など)の膜厚も低下する。また浴温の低下は、GA材(合金化溶融亜鉛メッキ鋼板)などの防錆鋼板の塗装性(ピンホールの発生)が問題点としてある。
【0009】
また、自動車ボディに過剰の膜厚が付いていると塗料の使用量が増え、ユーザーの金銭的な負担も大きいことから、過剰の膜厚を減らし、防食性の向上が求められている膜厚が過少の部位の塗膜を厚くする均一膜厚化や、そのことに伴う塗料の使用量の削減が求められていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、上記問題点を解消するために鋭意検討した結果、現状の電着塗装設備である「タクト方式の電着塗装設備」において、電着槽の側面に設置されたサイド極の一部を遮蔽し、さらに床極と自動車ボディとの距離を0.3〜0.7mの範囲とし、そのことによって電着塗装時に複数の電極と自動車ボディとの間に流れる電流値(I)に対して、床極と自動車ボディとの間に流れる電流値(I2)の割合が30%以上として電着塗装を行うことによって、自動車ボディの外板膜厚の部位による差を少なくすることができ均一膜厚化の向上ができた。
【0011】
即ち、本発明に従うと、
電着塗料を収容し、電源に電気的に接続された、電着槽の側面に設置されたサイド極と電着槽の床面に設置された床極とを有する電極を備えた電着槽内に、2台の自動車ボディを配置すること、
該電着槽内に配置された上記2台の自動車ボディと電源とを電気的に接続すること、
自動車ボディの車種を検出して、車種に応じて、上記2台の自動車ボディと該電極との間に印加される電圧を調整することを含み、
上記2台の自動車ボディが並列に隣接した状態で、上記2台の自動車ボディと該電極との間に調整された電圧を印加して、上記2台の自動車ボディを電着塗装するタクト方式の塗膜形成方法において、
該サイド極は、電極の遮蔽板が自動車ボディのシルにかからないように少なくとも一部を遮蔽し、床極と自動車ボディの底面との間の最小距離を、0.3〜0.7mの範囲内にすることにより、該サイド極と自動車ボディとの間を流れる電流(I1)及び該床極と自動車ボディとの間を流れる電流(I2)の合計(I1+I2)に対する、該床極と自動車ボディとの間を流れる電流(I2)の割合(I2/(I1+I2))を、30%以上として電着塗装を行うことを特徴とする塗膜形成方法
が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、詳細に説明する。
【0013】
本発明は「タクト方式の電着塗装設備」における自動車ボディにおける外板膜厚の最大値と最小値の差を少なくする均一膜厚化に関する。
【0014】
電着塗装設備
電着塗装設備は、図1に示されるように電極を有する舟形状の電着槽に連続的に自動車ボディ(12)を浸漬して、電着塗装がなされる「連続方式の電着塗装設備」や、他に、図2に示されるように電極を有する箱形状の電着槽に、自動車ボディ(24)が上下昇降して電着塗装がなされる「タクト方式の電着塗装設備」がある。
【0015】
図1に示した連続方式の電着塗装設備は、電着塗料を収容し、電源に電気的に接続された電極を有する電着槽(11)と、自動車ボディ(12)を搬送するハンガー(13)とを具備する。電極は、電着槽の側面に設置されたサイド極(14)と電着槽の床面に設置された床極(15)とを有する。
【0016】
「タクト方式の電着塗装設備」は図2に示されるように、複数の電極を有しており、電着槽(21)の側面に設置されたサイド極(22)、及び電着槽の床面に設置された床極(23)からなる。電極の種類としては、電着塗装中に発生した酸を半透膜を通じて調整することができる隔膜電極や、他に単なる電極としての役目の裸電極があり状況に応じて設置する割合を変動することができる。隔膜においても図5の(55)に示されるように箱型のものや、(56)にしめされるように円筒型のものがある。
【0017】
自動車ボディ
1台の自動車ボディ(24)においても電極からの影響を受け易い部位(例えば、フェンダー、バックドアなど)では膜厚が付き易く、また電極の影響を受け難い部位(例えば、ルーフ)では膜厚が付きにくい。
【0018】
このようなことを解消するために、図2、図3、図4で示すような対策を行った。
【0019】
図2における自動車ボディ(24)は、集電子(25)を有するハンガー(26)によって搬送され、電着塗装時には陰極であるバスバー(27)から集電し、電着塗装が施され塗膜を形成する。ここで自動車ボディ(24)は入槽時には垂直に下降して、電着槽の底部への移動時、及び静止時に電着塗装し、また電着終了時には垂直に上昇して出槽するものである。集電子(25)バスバー(27)等が、電着槽内に配置される自動車ボディと電源とを電気的に接続する手段を構成する。
【0020】
図3は電着槽(31)をボディの進行方向に対して側面から見た図である。(32)は第1段目の整流器によって制御される複数のサイド極、(33)は第2段目の整流器によって制御される複数のサイド極である。
【0021】
車種検知調整装置
電着塗装設備による自動車ボディの塗装は、生産性の向上の面から種々の車種を混載塗装することが多く、車種に応じて塗装面積も異なる。そのため車種による塗装面積や自動車ボディ形状の違いによって膜厚の増減が生じ、車種に応じた膜厚に対応するために電着塗装設備は車種検知調整装置を有する。車種検知調整装置は、車種検知光電管(28−1)及び車種判別装置(28−2)を有し、車種に応じて自動車ボディ(24)にかかる電圧(V)を制御することができる。
【0022】
さらに好ましくは、整流器(29)による電圧(V)の印加タイミングを制御装置(29−1)、及びリミットスィッチ(29−2)によって測定された自動車ボディの位置によって自動車ボディ(24)にかかる電圧(V)を調整する設備も設置することもできる。
【0023】
均一膜厚化
図3の(34)及び(35)は、電着槽(31)内に設けられた遮蔽板を示す。遮蔽板(34、35)の材質としては、酸や溶剤に耐性があることからポリ塩化ビニル(PCV)製 のものを用いた。このようなサイド極を遮蔽する面積に関しては、自動車ボディの種類や膜厚分布に応じて自在に移動や大きさを変動することができ、分割して遮蔽することも可能で、目的とする部位の膜厚のみを制御することも可能である。
【0024】
さらに床極の位置を(36)(詳しくは、図4参照)で示すように自動車ボディに近づける手法をとった。また円筒型の電極(37)は、設置に関して場所をあまりとらないことから、箱型のサイド極の間に設置されることが多く、箱型のサイド極と同様に、状況に応じて遮蔽する箇所を選択することができる。
【0025】
図4は電着槽(41)内においてハンガー(47)に支持された自動車ボディを背後から見た図である。サイド極(42)が、遮蔽板(43)、遮蔽板(44)によって電極が遮蔽されている。つきまわり性が要求される、袋構造になったシル(46)は電極の遮蔽板がかからないように設置されている。
【0026】
本発明の特徴として、自動車ボディと複数のサイド極(図3の(37)と(38))との間に流れる電流値(I1)、自動車ボディと床極(図3の(36))との間に流れる電流値(I2)の合計電流値(I)に対して、床極の電流値(I2)の割合が30%以上であること、さらに床極(45)が、自動車ボディと床極(45)との間の距離(48)を0.3〜0.7mの範囲、好ましくは0.4〜0.6mの範囲にすることを特徴としている。
【0027】
この距離が、0.3mより小さいと、電着槽内で自動車ボディと床極が接触する。また、0.7mよりも大きいと、下記式(1)の電流値の割合を30%以上にするのが難しくなり、自動車ボディの外板膜厚の均一化や、内板部の膜厚確保が困難になる。
【0028】
なお電流値の割合は、以下の式(1)、電流値の測定は、電着塗装時にクランプオンセンサー9272(日置電子株式会社製、商品名、簡易電流値測定機)を用いて測定した。
[電流値(I2)/(電流値(I1)+電流値(I2))]×100(%) 式(1)
以上によって自動車ボディの外板における最大膜厚と最小膜厚の差を6μm以内にすることができ、均一膜厚化、及び塗料使用量の削減が図れた。
【0029】
【発明の効果】
タクト型の電着塗装設備において、自動車ボディの外板における最大膜厚と最小膜厚の差が6μm以下にすること、さらにそのことによって塗料の使用量を減らす塗膜形成方法を見出した。
【0030】
具体的な手法として、
1.サイド電極を遮蔽することによって過剰についた膜厚を制御し、床極の位置を被塗物である自動車ボディに0.3〜0.7mの範囲内に近づけることにより、電着時に流れるトータル電流値に対して、床極に流れる電流値の割合を30%以上とし、自動車ボディの均一膜厚化が図れた。
【0031】
2.上記のように、自動車ボディの外板において過剰についた膜厚を制御したことによって、自動車ボディの台あたり使用量を20〜30%減らすことができ、低コストで、従来と同等か、それ以上の塗膜性能を得ることができる。
【0032】
上記のような効果の他に、
3.塗装時の電圧を下げることができるため電気の使用量を削減できる。
【0033】
4.自動車ボディに過剰の膜厚を付けないために、加熱乾燥時に発生するヤニスス、CO2の減少による乾燥炉の清掃頻度の減少や塗装作業現場における環境改善が図れた。
【0034】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれによって限定されるも のではない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示す。
【0035】
実施例1
車種検知機を有するタクト方式の電着塗装ラインにおいて、隔膜の遮蔽を図5における(53)、(54)の部分を遮蔽し、床極の位置を自動車ボディに近づけて床面との距離を0.3mとした。電着塗装ラインに使用される電着槽は、第1段目の整流器制御による電極51と、第2段目の整流器制御による電極52とを有し、これらの電極(51、52)は、それぞれ、箱型のサイド極(隔膜電極)(55)と、円筒型のサイド極(隔膜電極)(56)とを有する。
【0036】
次に、自動車ボディNo.1に第1電圧(V)/第2電圧(V)=250/280を印加して電着塗装を210秒間行った。そのときの各電極に流れる電流値をクランプオンセンサー(日置電機株式会社製、商品名、簡易電流値測定装置)にて測定した。サイド極と床極の合計であるトータル電流値(I)は853アンペア、床極の電流値(I2)は409アンペアであった。トータル電流値(I)に対して床極の電流値(I2)の占める割合(%)は48%であった。
【0037】
電着塗装の終了した自動車ボディは、乾燥炉にて170℃−30分間焼き付けを行ったのち、膜厚を測定した。バックドアの膜厚は22μm、ルーフの膜厚は18μmであり、膜厚差は4μmであった。また、仕上がり性、つきまわり性、GA材塗装性も問題なく良好であった。
【0038】
実施例2
車種検知機を有するタクト方式の電着塗装ラインにおいて、隔膜の遮蔽を図5における(53)の部分を遮蔽し、床極と自動車ボディとの距離を0.5mとした。
【0039】
次に、自動車ボディNo.2に第1電圧(V)/第2電圧(V)=260/290を印加して電着塗装を210秒間行った。そのときの各電極に流れる電流値をクランプオンセンサー(日置電機株式会社製、商品名、簡易電流値測定装置)にて測定した。サイド極と床極の合計であるトータル電流値(I)は860アンペア、床極の電流値(I2)は344アンペアであった。トータル電流値(I)に対して床極の電流値(I2)の占める割合(%)は40%であった。
【0040】
電着塗装の終了した自動車ボディは、乾燥炉にて170℃−30分間焼き付けを行ったのち、膜厚を測定した。バックドアの膜厚は23μm、ルーフの膜厚は18μmであり、膜厚差は5μmであった。仕上がり性、つきまわり性、GA材塗装性も問題なく良好であった。
【0041】
実施例3
車種検知機を有するタクト方式の電着塗装ラインにおいて、隔膜の遮蔽を図5における(53)の部分を遮蔽し、床極と自動車ボディとの距離を0.7mとした。
【0042】
次に、自動車ボディNo.2に第1電圧(V)/第2電圧(V)=270/300を印加して電着塗装を210秒間行った。そのときの各電極に流れる電流値を簡易電流値測定装置にて測定した。サイド極と床極の合計であるトータル電流値(I)は870アンペア、床極の電流値(I2)は261アンペアであった。トータル電流値(I)に対して床極の電流値(I2)の占める割合(%)は30%であった。
【0043】
電着塗装の終了した自動車ボディは、乾燥炉にて170℃−30分間焼き付けを行ったのち、膜厚を測定した。バックドアの膜厚は24μm、ルーフの膜厚は18μmであり、膜厚差は6μmであった。仕上がり性、つきまわり性、GA材塗装性も問題なく良好であった。
【0044】
比較例1
車種検知機のないタクト方式の電着塗装ラインにおいて、隔膜の遮蔽を図5における(53)、(54)の部分を遮蔽し、床極と自動車ボディとの距離は0.9mのままで電着塗装を210秒間行った。その他は実施例1と同様の操作を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
比較例2
自動車ボディを表1のような試験条件で行った。その塗装結果を示す。
【0046】
【表1】
Figure 0003770481
【0047】
(注1)電極の遮蔽状態1:図5における(53)のように隔膜電極をポリ塩化ビニル(PVC)製の板にて遮蔽した。
【0048】
(注2)電極の遮蔽状態2:図5における(54)のように隔膜電極をポリ塩化ビニル(PVC)製の板にて遮蔽した。
【0049】
(注3)仕上がり性: 自動車ボディの外観について評価を行った。
【0050】
目視で評価し、ブツ(顔料や樹脂が凝集したものが塗面にみられる)やヘコミ(塗膜面が直径1〜3mm程度でへこんだ状態になること)、ワキ(塗装面に溶剤や水分が揮発した跡がみられる)、タレ(塗膜面がタレたような状態がみられる)の有無を調べ、異常のないものを○とした。
【0051】
(注4)つきまわり性:冷延鋼板の試験板(厚さ0.8mm×幅10mm×長さ700mm)を自動車ボディの袋部(シル部、ロッカー部)に挿入し、膜厚分布を測定した
○:最低膜厚が、規格値以上で良好
△:最低膜厚が、規格値より1〜3μm薄い
×:最低膜厚が、規格値より4μm以上薄い
(注5)4枚BOXつきまわり性:図6に示すように、4枚のりん酸亜鉛処理してなるSPC軟鋼板を、立てた状態で間隔20mmで平行に配置し、両側面下部および底部を布粘着テープなどの絶縁体で密閉したボックスを用いる。なお、GH面の鋼板以外の鋼板AB面〜EFには下部に8mmφの穴が設けられている。このボックスを、電着塗料を入れた電着塗装容器 内に浸漬し、各穴からのみ希釈塗料がボックスに侵入するようにする。
【0052】
その状態で、各鋼板を電気的に接続し、最も近い鋼板との距離が150mmとなるように対極を配置した。対極から最も遠いGH面鋼板に形成された膜厚によりつきまわり性を評価した。
【0053】
(注6)GA材仕上がり性:GA材(合金化溶融亜鉛メッキ鋼板)を用いた自動車ボディのドアにおいてピンホールの発生状況をチェックした。
【0054】
○:ピンホールの発生がなく良好
△:ドア1枚につき、ピンホールの発生個数が1〜5個の範囲
×:ドア1枚につき、ピンホールの発生個数が6個以上
(注7)塗料使用量 kg/台:電着槽内に補給した塗料の固形分に対して、その間に生産した自動車ボディの台数で割って、一台当たりの塗料使用量(塗着量)とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】「連続方式の電着塗装設備」のモデル図である。
【図2】「タクト方式の電着塗装設備」のモデル図である。
【図3】サイド極を遮蔽した「タクト方式の電着塗装設備」のモデル図である。
【図4】サイド電極を遮蔽し、床極の位置の自動車ボディとの位置関係である。
【図5】電極を遮蔽したモデル図である。
【図6】4枚BOXつきまわり性の試験に用いた。
【符号の説明】
11 電着槽
12 自動車ボディ、傾斜して入槽し、傾斜して出槽する
13 ハンガー、自動車ボディの搬送に用いる
14 サイド極
15 床極
21 電着槽
22 サイド極
23 床極
24 自動車ボディである。上下昇降により入槽、出槽を行う
25 集電子
26 ハンガー
27 バスバー
28−1 車種検知光電管
28−2 車種判別装置
29 整流器
29−1 制御装置
29−2 リミットスイッチ
31 電着槽
32 第1電源(整流器)制御による電極
33 第2電源(整流器)制御による電極
34 遮蔽板
35 遮蔽板
36 床極
37 サイド極、円筒型
38 サイド極、箱型
41 電着槽
42 サイド極
43 遮蔽板(ポリ塩化ビニル)
44 遮蔽板(ポリ塩化ビニル)
45 床極
46 自動車ボディにおけるシル部、袋構造になっている
47 ハンガー
48 自動車ボディと床極との間隔である
51 第1段目の整流器制御による電極
52 第2段目の整流器制御による電極
53 第1回目の遮蔽した部分
54 第2回目に遮蔽した部分
55 箱型のサイド極(隔膜電極)
56 円筒型のサイド極(隔膜電極)

Claims (1)

  1. 電着塗料を収容し、電源に電気的に接続された、電着槽の側面に設置されたサイド極と電着槽の床面に設置された床極とを有する電極を備えた電着槽内に、2台の自動車ボディを配置すること、
    該電着槽内に配置された上記2台の自動車ボディと電源とを電気的に接続すること、
    自動車ボディの車種を検出して、車種に応じて、上記2台の自動車ボディと該電極との間に印加される電圧を調整することを含み、
    上記2台の自動車ボディが並列に隣接した状態で、上記2台の自動車ボディと該電極との間に調整された電圧を印加して、上記2台の自動車ボディを電着塗装するタクト方式の塗膜形成方法において、
    該サイド極は、電極の遮蔽板が自動車ボディのシルにかからないように少なくとも一部を遮蔽し、床極と自動車ボディの底面との間の最小距離を、0.3〜0.7mの範囲内にすることにより、該サイド極と自動車ボディとの間を流れる電流(I1)及び該床極と自動車ボディとの間を流れる電流(I2)の合計(I1+I2)に対する、該床極と自動車ボディとの間を流れる電流(I2)の割合(I2/(I1+I2))を、30%以上として電着塗装を行うことを特徴とする塗膜形成方法。
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