JP3768596B2 - 積み重ね型管式加熱炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は炉内に配置された加熱管をバーナで加熱することによりこの加熱管内を流れる被加熱流体を加熱する管式加熱炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の管式加熱炉としては、例えば特開平6−337110号公報に記載されているように、ケーシングの内部に加熱管を蛇行配置し、ケーシングの底壁に設けたバーナの炎の輻射熱でこの加熱管を加熱するものが知られている。加熱管内に供給された炭化水素等の被加熱流体は、この加熱管に沿って下降及び上昇を繰り返し、この下降及び上昇過程でバーナにより加熱されて加熱管から送り出される。加熱管内の被加熱流体を所定の温度まで加熱するために、通常は複数個のバーナがケーシングの底壁に取付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、加熱管内を流れる被加熱流体が炭素質である場合には加熱管表面温度の上昇にともなってコーキングが生じ易くなるので、ケーシングから送り出されるまでに被加熱流体を所定の温度まで加熱するためにはケーシング内に位置する加熱管の長さを長く設定せざるを得ない。そのために加熱炉が大型のものとなってしまい、かなり広い敷地面積が必要となる。そこで、できるだけ設置面積を縮小するために、管式加熱炉の高さを高くした管式加熱炉も作られているが、設置面積を大幅に縮小することには限界があった。
【0004】
特に、特開平6−241436号公報に記載されているように、加熱炉を複数台設置する場合には、更に広い敷地面積を確保しなければならない。
【0005】
本発明の目的は、従来よりも設置面積が小さくて済む積み重ね型管式加熱炉を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、複数台の管式加熱炉を上下に重ねても全体の高さがあまり高くなることがない積み重ね型管式加熱炉を提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、複数台の管式加熱炉を上下に重ねても各管式加熱炉内の被加熱流体の温度を独立して制御できる積み重ね型管式加熱炉を提供することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、複数台の管式加熱炉を上下に重ねて配置する場合に、製造コストを低減できる積み重ね型管式加熱炉を提供することにある。
【0009】
本発明の更に別の目的は、複数台の管式加熱炉を上下に重ねて、しかも燃焼効率の高い積み重ね型管式加熱炉を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、複数台の管式加熱炉を上下に重ねて、しかもNOxの発生が低い積み重ね型管式加熱炉を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の管式加熱炉は、炉壁に1以上のバーナが取付けられたケーシングの内部にバーナの熱で加熱される加熱管が配置された複数の管式加熱炉を、上下方向に並ぶように配置して積み重ね型管式加熱炉を構成する。そして複数の管式加熱炉には、それぞれケーシングの側壁に1以上のバーナを取付け、加熱管の主要部を横方向に延びるように配置する。また複数の管式加熱炉からそれぞれ排出される排ガスが他の管式加熱炉の内部を通ることなく排出される独立排ガス流路を設ける。
【0012】
横方向または水平方向の面積が小さい管式加熱炉を複数台上下方向に並ぶように積み重ねて配置すれば、一つの管式加熱炉を設置する場合に必要とされる設置面積と同一又はほぼ変わらない設置面積で複数の管式加熱炉を設置することができて、設置面積を大幅に縮小できる。この場合に、被加熱流体がすべての管式加熱炉を順次通過するように加熱管を接続してもよく、また別々の被加熱流体を加熱するための管式加熱炉を複数台上下方向に並ぶように積み重ねて配置してもよい。
【0013】
加熱管の主要部を横方向に延ばすように配置すると、1台の管式加熱炉の高さ寸法を小さくすることができ、したがって複数の管式加熱炉を上下に重ねて配置しても、全体の高さはさほど高くなることがない。そのため地震、風に強い構造を提供できる。また加熱管内を流れる被加熱流体が重質油と水蒸気のような気液2層流れの場合に、加熱管を縦方向に延ばすように配置するのと比較して、加熱管の主要部を横方向に延ばすように配置すると、気液の分離のおそれが少なくなって、加熱流体が炭素質であってもコーキングが発生し難い利点がある。
【0014】
また各管式加熱炉に対して独立排ガス流路を設けることにより、各管式加熱炉内の温度を独立して制御することができ、その結果、全体的な熱交換効率(ヒートフラックス)を上げることができる。
【0015】
製造コストを下げるためには、各管式加熱炉をケーシングが共通の据付フレームに固定できる構造を有するユニット型管式加熱炉に構成すればよい。各管式加熱炉をユニット化すると、製造コストを低減できるだけでなく、各管式加熱炉の設計が容易になる。また工場で加熱炉ユニットを製造することができ、しかも設置現場でこの加熱炉ユニットを据付フレームに対して取付けることにより組立の大部分を完了できるため、組み立てコストを大幅に削減することもできる。
【0016】
管式加熱炉をユニット化する場合、管式加熱炉をあまり大型のものとすることができないために、各管式加熱炉内に配置される加熱管の長さを十分に長くできない場合もあり得る。このような場合には、加熱管を効率よく加熱できる構造を採用しなければ被加熱流体を十分に加熱することができない。このような場合には、加熱管の主要部を上下方向に列をなすように蛇行配置して複数の加熱管蛇行列を構成し、この加熱管蛇行列を間に挟むように複数のバーナを配置すればよい。このようにすると、加熱管の長さが短くても、加熱管を両側から加熱するので加熱管表面全周をほぼ均一な温度に加熱することができ、その結果、より熱交換効率を高くすることができる。
【0017】
熱交換効率をより高くできれば、管式加熱炉をより小型で重量の小さなものとすることが可能となる。そこで具体的には、複数の管式加熱炉として、それぞれケーシングの側壁に1以上のバーナをその炎が横方向に延びるように取付け、また加熱管の主要部をバーナから出る炎に沿って横方向に延びるように配置し、更にケーシングが共通の据付フレームに固定される構造を有するユニット型管式加熱炉を用いる場合に、複数のユニット型管式加熱炉を共通の据付フレームに上下方向に間隔をあけて固定する。その上で、複数の管式加熱炉からそれぞれ排出される排ガスを他の管式加熱炉の内部を通すことなく排出する独立排ガス流路を通して排出する。更に独立排ガス流路を通して排出される排ガスの熱の一部を蓄熱してバーナに供給される酸化剤を蓄熱した熱で予熱する通気性を有する蓄熱体を備えた熱交換器を設ける。
【0018】
このように酸化剤を予熱する機構を採用すると、ケーシング内に供給される酸化剤は熱交換器によって予熱されているので、熱交換効率を上げることができ、その結果、バーナの台数を少なくすることができて、管式加熱炉をより小型化することができる。また、予熱空気の供給により、一酸化炭素の発生を低く抑えることができる。さらに、複数の管式加熱炉は共通の据付フレームに上下方向に間隔をあけて固定されているので、加熱炉間での熱伝達が防止され、各加熱炉の熱交換効率を所定のものに保つことができる。
【0019】
熱交換効率を高めるためには、バーナの炎を横方向に長く延ばすことが必要である。しかしながら、バーナの炎を長く延ばせば延ばすほど、炎の先端は上側に向いてしまい、加熱管の一部が強く加熱されてコーキングが生じるおそれがある。このような問題を防止するためには、熱交換器への排ガス導入口をバーナの近くに設けることが好ましい。排ガス導入口をバーナの近くに設けると、排ガスはバーナから出る炎を包むように炉内を流れるため、炎の先端部が上に向かって延びようとするのを排ガスの流れで抑えることができる。また、排ガスをバーナの炎の近くを通過させて排出するため、排ガスが再循環してNOxが低いものとなる。
【0020】
使用する熱交換器の構造は任意である。例えば、熱交換器として、1つのバーナに対して1台ずつ設けられ、1つの蓄熱体に排ガスと酸化剤とを連続的に流して連続的に熱交換を行う連続熱交換機構を備えたものを用いることができる。この場合には、1つのバーナが1つの蓄熱体を貫通するように1つの蓄熱体と連続熱交換機構と1つのバーナとを組合わせて蓄熱式バーナ装置を構成してもよい。この場合の連続熱交換機構としては、蓄熱体の内部にバーナを中心にして回転する排ガス通路と酸化剤通路とを形成するように構成するものが好ましい。このように構成すると、熱交換器を備えたバーナ装置が小型になり、重量が重くなるのを防ぐことができる。また炎の周囲を排ガスの流れで効果的に包むことも可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る積み重ね型管式加熱炉の一例の一部切欠き正面図、図2は図1に示した積み重ね型管式加熱炉の平面図である。
【0022】
この積み重ね型管式加熱炉1は、鋼板製の直方体状のケーシング3,5,7を有する3つのユニット型管式加熱炉9,11,13が上下方向に並ぶように配置されて(積み重ねて)構成されている。これら3つのケーシング3,5,7の横寸法及び幅寸法は、それぞれ同じ寸法に形成されており、高さ寸法が異なっている。ケーシング3,5,7の内側には、耐火材(図示せず)が貼られている。そして各ケーシング3,5,7の内部には、加熱管15,17,19が配置されている。これらの加熱管15,17,19は、それぞれ主要部15a,17a,19aが横方向(または水平方向)に延びて上下方向に列をなすように蛇行配置された複数の加熱管蛇行列を形成している。ケーシングの高さ寸法は、下側の管式加熱炉9が最も高く、中間の管式加熱炉11が次に高く、上側の管式加熱炉13が最も低くなっている。下側の管式加熱炉9内に配置された加熱管15の入口側の一端15bは被加熱流体供給ポンプ(図示せず)に接続され、出口側の他端15c(図3参照)は第1の接続管21を介して中間または中段の管式加熱炉11内に配置された加熱管17の一端17bに接続されている。加熱管17の他端17c(図3参照)は第2の接続管23を介して上側の管式加熱炉13内に配置された加熱管19の一端19bに接続され、加熱管19の他端19cは被加熱流体の出口部を構成している。
【0023】
加熱管の接続関係は図3に示す通りであり、図3は図1に示した積み重ね型管式加熱炉1の概略断面図である。各管式加熱炉9,11,13は、基礎77に固定された共通の据付フレーム79に上下方向に適当な間隔をあけて取付けられている。加熱管15,17,19はこの管式加熱炉9,11,13内にそれぞれ2つ流路を形成するように配置されている。1つの流路を構成するために加熱管15,17,19は、それぞれ上端に設けた接続部81,83,85によって接続される2列の加熱管蛇行列を形成するように配管されている。管式加熱炉9,11,13内には、この2列の加熱管蛇行列が2組配置されている。1つの流路を構成する2列の加熱管蛇行列の下流側の列の出口部(加熱管15の他端15c)が第1の接続管21によって、中段の管式加熱炉11内の加熱管17によって構成される1つの流路を構成する2列の加熱管蛇行列の入口部(一端17b)に接続されている。そして中段の管式加熱炉11内の加熱管17によって構成される2列の加熱管蛇行列の下流側の列の出口部(加熱管17の他端17c)が第2の接続管23によって上段の管式加熱炉13内の加熱管19によって構成される1つの流路を構成する2つの加熱管蛇行列の入口部(一端19b)に接続されている。他方の流路も同様に構成されている。図3において、符号87で示した部材は、下段の管式加熱炉9の底面を支える基礎である。なお図示していないが、ケーシング3,5,7の内部には、加熱管15,17,19を支持する支持構造体が設置されている。
【0024】
以上の配管構成によって、加熱管15の一端15bから供給された被加熱流体は加熱管15内を通過する際に管式加熱炉9によって加熱され、加熱管17内を通過する際に管式加熱炉11によって加熱され、そして加熱管19内を通過する際に管式加熱炉13によって加熱されて加熱管19の他端19cから送り出される2つの流路または加熱ルートが構成されている。
【0025】
なお下側の管式加熱炉9内の加熱管15は、他の管式加熱炉内の加熱管よりも小径に形成されており、全長は最も長い。中間の管式加熱炉11内に配置する加熱管17は、加熱管15よりも大径に形成されており、全長は加熱管15よりも短い。そして上側の管式加熱炉13内の加熱管19は最も大径に形成されていて、全長は最も短い。したがって、被加熱流体が受け取る熱量は加熱管15からのものが最も大きく、次に加熱管17からのものが大きく、加熱管19からのものが最も小さい。また、加熱管17,19が大径に形成されているので、全体として管内圧力損失はそれ程大きくなく、したがって被加熱流体供給ポンプを大型のものとする必要はない。
【0026】
それぞれの管式加熱炉9,11,13の1つの側壁(図1で見た左側壁)9a,11a,13aには、特開平1−222102号公報や、特開平6−2215455号公報等に示された回転蓄熱式バーナ装置24,26,28がそれぞれ取付けられている。回転蓄熱式バーナ装置24,26,28は、それぞれ加熱管15,17,19によって構成される加熱管蛇行列を間に挟むように配置されている。なお下段の管式加熱炉9にのみ上下2段に回転蓄熱式バーナ装置24が配置されている。
【0027】
各バーナ装置24の燃焼量は、バーナ装置24の燃焼量が最も大きく、バーナ装置26の燃焼量が次に大きく、バーナ装置28の燃焼量が最も小さくなるように調整される。このように調整することにより、被加熱流体の温度が低いためにコーキングが生じ難い管式加熱炉9、被加熱流体の温度が上昇しているためにコーキングが生じるおそれのある管式加熱炉11及び被加熱流体の温度が高くなっているためにコーキングが生じやすい管式加熱炉13に応じて適切な熱交換効率を確保することができる。その結果、積み重ね型管式加熱炉1の大きさを小さくしても被加熱流体の加熱が不十分になることはない。
【0028】
これらの回転蓄熱式バーナ装置24,26,28は、バーナ25(図4参照)と熱交換器31,33,35とから構成される。このバーナ装置からの炎37,39,41の輻射熱によって各加熱管15,17,19は加熱される。図1及び図2に示すように、各熱交換器31,33,35には、押込み送風機43から延びる酸化剤供給ダクト45が分岐管47,49,51を介して接続され、また誘引送風機53から延びる排気ダクト55が排気分岐管(独立排ガス流路)57,59,61を介して接続されている。さらにバーナ装置24,26,28のバーナには、燃料を供給する燃料供給管(図示せず)が接続されている。適切な調整を可能とするためには分岐管47,49,51にそれぞれ酸化剤流量調整バルブを設けておくことが好ましい。
【0029】
各々の管式加熱炉9,11,13の他方の側壁(図1で見た右側壁)9b,11b,13bには、常時は閉じている動作制御可能なダンパ63,65,67を備えた排気用ダクト69,71,73が取付けられていて、これらの排気用ダクト69,71,73は共通排気ダクト75に接続されている。排気用ダクト69,71,73に設けられたダンパ63,65,67は、通常運転時には閉鎖状態となっており、排気用ダクト69,71,73を通して排ガスが排出されることはない。ダンパ63,65,67が開かれて、排気用ダクト69,71,73を通して排ガスが排出されるのは、前述の回転蓄熱式バーナ装置24,26,28を通して排気ができなくなるような故障が発生した場合である。具体的には、回転蓄熱式バーナ装置24,26,28の熱交換器31,33,35又は誘引送風機53に故障が発生して、ケーシング3,5,7内の燃焼排ガスを排気ダクト55を通して排出できなくなったときである。誘引送風機53が故障した場合には、すべてのダンパ63,65,67が開かれるが、それ以外の場合には、故障が発生した回転蓄熱式バーナ装置が設けられた管式加熱炉のダンパが開かれる。この例では、排気用ダクト69,71,73が非常用排気ダクトを構成している。なお熱交換器を用いないタイプのバーナ装置を用いる場合には、ダンパ63,65,67は常時開かれた状態で使用される。なお、誘引送風機53の吐出側及び共通排気ダクト75は、図示しない共通の排気ダクト(図示せず)に接続されている。
【0030】
次に、本実施例で用いる回転蓄熱式バーナ装置24,26,28の構成について説明する。なおこの例で用いる回転蓄熱式バーナ装置の構造は、特開平1−222102号公報等に示された公知の構造と同様のものである。そして回転蓄熱式バーナ装置24,26,28は、すべて同じであるからここでは回転蓄熱式バーナ装置24を例にして説明する。図4は回転蓄熱式バーナ装置24の概略断面図、図5は熱交換器31の構造を説明するために用いる図である。まず熱交換器31は、管式加熱炉9のケーシングの側壁9aに嵌め込まれて固定された多孔質の蓄熱体91と、この蓄熱体91を囲むように側壁9aの外面に取付けられた排気ガスダクト93と、蓄熱体91を貫通するバーナ25と、バーナ25を中心として回転可能な酸化剤ダクト95と、酸化剤ダクト95を回転駆動する回転駆動機構97とから構成されている。この例では、蓄熱体91、排気ガスダクト93、酸化剤ダクト95及び回転駆動機構97によって、排ガス通路と酸化剤通路とを形成するように回転する回転体(95)を備えて蓄熱体91に排ガスと酸化剤とを連続的に流して連続的に熱交換を行う連続熱交換機構99が構成されている。排気ガスダクト93の出口部93aは、排気分岐管57(図1参照)に接続されており、また酸化剤ダクト95の入口部95aは、前述の分岐管47(図1参照)に接続されている。
【0031】
酸化剤ダクト95が回転することにより、蓄熱体91の内部にバーナ25を中心にして回転する排ガス通路と酸化剤通路が形成される。酸化剤として空気は、蓄熱体91の部分で予熱されて管式加熱炉9内に流入する。このような回転蓄熱式バーナ装置を用いることによりバーナ25の輻射部だけで90%以上の熱交換を達成できる。なお、酸化剤ダクト95を固定して構成し、排気ガスダクトまたは蓄熱体を回転させるように構成することも可能である。
【0032】
上記例では、回転蓄熱式バーナ装置を蓄熱式バーナ装置として用いているが、本発明で用いるバーナ装置として他の形式の蓄熱式バーナ装置を用いてもよいのは勿論である。例えば、回転機構を設けずに燃焼排ガスと空気とが同一の蓄熱体部分を交互に通過するように構成した交番式熱交換器を用いた蓄熱式バーナ装置を用いることも可能である。このような交番式熱交換器を用いたバーナ装置としては、特開平1−159511号公報や特開平5−256423号公報等に開示されている。また特開平7−113509号公報に示されるような、蓄熱体とダクトとの間に回転する切換手段(回転体)を設け、この切換手段を回転させることにより酸化剤の予熱を行うタイプの蓄熱式バーナ装置を用いてもよい。
【0033】
次に、本明細書に記載した複数の発明のうち、いくつかの発明についてその構成に欠くことができない構成要件を列挙する。
【0034】
(1) 炉壁に複数のバーナが取付けられたケーシングの内部に前記バーナの熱で加熱される加熱管が前記ケーシングに固定された支持具に支持された状態で配置されている複数の管式加熱炉が、上下方向に並ぶように配置されてなる積み重ね型管式加熱炉であって、
前記複数の管式加熱炉は、それぞれ前記ケーシングの側壁に前記複数のバーナが炎が横方向に延びるように取付けられ、また前記加熱管の主要部が前記バーナから出る前記炎に沿って横方向に延びるように配置され、更に前記ケーシングが共通の据付フレームに固定される構造を有するユニット型管式加熱炉からなり、
前記複数の管式加熱炉は前記共通の据付フレームに上下方向に間隔をあけて固定されており、
前記複数のバーナとして回転蓄熱式バーナ装置がぞれぞれ用いられていることを特徴とする積み重ね型管式加熱炉。
【0035】
(2) 前記回転蓄熱式バーナ装置は、前記炉壁に対して固定された通気性を有する蓄熱体と、前記蓄熱体を貫通するバーナと、前記炉壁の外部に配置されて前記蓄熱体の内部に前記バーナを中心にして回転する排ガス通路と酸化剤通路とを形成するように回転する回転体を備えて前記蓄熱体に前記排ガスと前記酸化剤とを連続的に流して連続的に熱交換を行う連続熱交換機構とを備えている上記(1)に記載の積み重ね型管式加熱炉。
【0036】
(3) 前記ケーシングは高さ方向の寸法が前記横方向の寸法よりも短く構成されており、
前記加熱管は前記主要部が上下方向に列をなすように蛇行配置された複数の加熱管蛇行列から構成されている上記(1)に記載の積み重ね型管式加熱炉。
【0037】
(4) 1つの前記加熱管蛇行列に沿って2以上の前記回転蓄熱式バーナ装置が配置されている上記(3)に記載の積み重ね型管式加熱炉。
【0038】
(5) 前記複数の回転蓄熱式バーナ装置は前記ケーシングの側壁を構成する炉壁のうち前記横方向に位置する一方の炉壁に取付けられており、
前記複数の管式加熱炉は前記複数の回転蓄熱式バーナ装置が取付けられた前記炉壁が同じ側に位置するように前記共通の据付フレームに固定されており、
前記複数の管式加熱炉のすべての回転蓄熱式バーナ装置に対して1台の酸化剤供給装置と1台の排ガス排出装置が用いられている上記(1)に記載の積み重ね型管式加熱炉。
【0039】
(6) 前記複数の管式加熱炉には、前記複数の回転蓄熱式バーナ装置が取付けられた前記炉壁と対向する他方の炉壁にそれぞれ非常用排気ダクトが設けられており、
前記非常用排気ダクト内には常時は閉じている動作制御可能なダンパが配置されている上記(5)に記載の積み重ね型管式加熱炉。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の積み重ね型管式加熱炉によれば、従来よりも必要とする設置面積が小さくてすむ利点がある。また本発明によれば、複数台の管式加熱炉を上下に重ねても全体の高さがあまり高くなることがない。更に本発明によれば、複数台の管式加熱炉を上下に重ねても各管式加熱炉内の温度を独立して制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積み重ね型管式加熱炉の一例の一部切欠き正面図である。
【図2】積み重ね型管式加熱炉の平面図である。
【図3】積み重ね型管式加熱炉の断面図である。
【図4】回転蓄熱式バーナ装置の概略断面図である。
【図5】熱交換器の構造を説明するために用いる図である。
【符号の説明】
1 積み重ね型管式加熱炉
3,5,7 ケーシング
9,11,13 管式加熱炉
15,17,19 加熱管
24,26,28 回転蓄熱式バーナ装置
25,27,29 バーナ
57,59,61 排気分岐管(独立排ガス流路)
Claims (1)
- 炉壁に1以上のバーナが取付けられたケーシングの内部に前記バーナの熱で加熱される加熱管が配置された複数の管式加熱炉が、上下方向に並ぶように配置されてなる積み重ね型管式加熱炉であって、
前記複数の管式加熱炉は、それぞれ前記ケーシングの側壁に前記1以上のバーナの炎が横方向に延びるように取付けられ、また前記加熱管の主要部が前記バーナから出る前記炎に沿って横方向に延びるように配置され、更にケーシングが共通の据付フレームに固定される構造を有するユニット型管式加熱炉からなり、
前記複数の管式加熱炉は前記共通の据付フレームに上下方向に間隔をあけて固定されており、
前記複数の管式加熱炉からそれぞれ排出される排ガスが、他の管式加熱炉の内部を通ることなく排出される独立排ガス流路を備えており、
更に前記独立排ガス流路を通して排出される排ガスの熱の一部を蓄熱して前記バーナに供給される酸化剤を蓄熱した熱で予熱する通気性を有する蓄熱体を有する熱交換器を備えており、
前記熱交換器への排ガス導入口が前記バーナの近くに設けられており、
前記熱交換器は、1つのバーナに対して1台ずつ設けられ、1つの前記蓄熱体に前記排ガスと前記酸化剤とを連続的に流して連続的に熱交換を行う連続熱交換機構を有しており、
前記1つのバーナが前記1つの蓄熱体を貫通するように前記1つの蓄熱体と前記連続熱交換機構と前記1つのバーナとが組合わされて蓄熱式バーナ装置が構成されており、
前記連続熱交換機構は前記蓄熱体の内部に前記バーナを中心にして回転する排ガス通路と酸化剤通路とを形成するように構成されていることを特徴とする積み重ね型管式加熱炉。
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