JP3767536B2 - 測定対象ガスの測定方法、測定装置および拡散スクラバー - Google Patents

測定対象ガスの測定方法、測定装置および拡散スクラバー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二酸化窒素、オキシダント、塩素などの大気中に含まれうるガスの測定方法に関する。また、本発明は、当該方法を実行するために好適な測定装置と拡散スクラバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
大気汚染など、各種の環境汚染問題について、近年ますます社会の関心が高まってきているが、大気汚染についてその実態を調査し、規制基準を設定して監視体制を作り、最終的に大気汚染の防止対策を実施するに至るまで、常にそれらの基礎的なデータを提供する上で、大気汚染の原因となるガスの測定は必要不可欠である。
従来、拡散スクラバーは、測定対象ガスをサンプリングするためのものとして、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管の内部に測定対象ガスの捕集液を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集するか、外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液を充填するとともに測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集するようにして用いられ、測定対象ガスの測定自体は、拡散スクラバーの後方に接続された液体クロマトグラフやイオンクロマトグラフなどを用いて行われていた(例えば特許文献1〜特許文献3を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−54380号公報
【特許文献2】
特開平8−233706号公報
【特許文献3】
特開平10−90241号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
拡散スクラバーと液体クロマトグラフやイオンクロマトグラフなどを組み合わせた従来の測定対象ガスの測定方法は、測定対象ガスの高感度測定ができるといった利点などを有する。しかしながら、その装置構成は自ずと大掛かりなものとなることから、測定対象ガスの安価で簡便な測定を行うことには限界があった。また、従来の測定方法では、リアルタイムで測定対象ガスの瞬間濃度を知ることは、その測定原理上できなかった。
そこで本発明は、二酸化窒素、オキシダント、塩素などの大気中に含まれうるガスの安価で簡便な、しかも、リアルタイムでその瞬間濃度を知ることもできる測定方法、当該方法を実行するために好適な測定装置と拡散スクラバーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の点に鑑みてなされた本発明の測定対象ガスの測定方法は、請求項1記載の通り、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有し、少なくとも内管両端面が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の端面外側から内管の内部に入射するとともに他方の端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの内管の内部に生成した発色物質の吸光度を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする。
また、請求項2記載の方法は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光非透過性の外管の二重管構造を有し、少なくとも外管両端面の一部が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の光透過性素材で封止された端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに他方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする
また、請求項3記載の方法は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの側面外側から外管と内管との間隙に一定の角度をもって入射するとともに側面外側に配置した受光手段でその反射光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする
また、請求項4記載の方法は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、この発光物質を励起させる波長の光を、拡散スクラバーの側面外側から外管と内管との間隙に一定の角度をもって入射するとともに側面外側に配置した受光手段で発光物質の発光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発光物質の発光を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする
また、請求項5記載の方法は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、この発光物質を励起させる波長の光を、拡散スクラバーの外管端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに側面外側に配置した受光手段で発光物質の発光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成 した発光物質の発光を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする
また、請求項6記載の方法は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、この発光物質を励起させる波長の光を、拡散スクラバーの外管側面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに端面外側に配置した受光手段で発光物質の発光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発光物質の発光を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする
また、請求項記載の方法は、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法において、測定対象ガスが二酸化窒素、オキシダント、塩素から選ばれることを特徴とする。
また、本発明の測定対象ガスの測定装置は、請求項記載の通り、少なくとも光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段からなり、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有し、少なくとも内管両端面が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の端面外側に配置した光源から内管の内部に入射するとともに他方の端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの内管の内部に生成した発色物質の吸光度を測定し、演算手段により測定対象ガスの定量を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項9記載の装置は、少なくとも光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段からなり、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光非透過性の外管の二重管構造を有し、少なくとも外管両端面の一部が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した光源から外管と内管との間隙に入射するとともに他方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定し、演算手段により測定対象ガスの定量を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項10記載の装置は、少なくとも光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段からなり、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの側面外側に配置した光源から外管と内管との間隙に一定の角度をもって入射するとともに側面外側に配置した受光手段でその反射光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定し、演算手段により測定対象ガスの定量を行うようにしたことを特徴とする。
また、本発明の拡散スクラバーは、請求項11記載の通り、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有し、少なくとも内管両端面が光透過性素材で封止され、内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入するようにし、内管の内部に存在する生成した発色物質が吸収する波長の光を、一方の端面外側から内管の内部に入射するとともに他方の端面外側に配置した受光手段で受光することにより内管の内部に生成した発色物質の吸光度を測定できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の拡散スクラバーは、請求項12記載の通り、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光非透過性の外管の二重管構造を有し、少なくとも外管両端面の一部が光透過性素材で封止され、外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入するようにし、外管と内管との間隙に存在する生成した発色物質が吸収する波長の光を、一方の光透過性素材で封止された端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに他方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した受光手段で受光することにより外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定できるようにしたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の測定対象ガスの測定方法は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの、
(1)内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして測定可能な光特性を有する物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該物質を生成させ、内管の内部に、
または、
(2)外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして測定可能な光特性を有する物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該物質を生成させ、外管と内管との間隙に、
存在する生成した当該物質の光特性を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とするものである。
即ち、本発明の測定対象ガスの測定方法は、測定対象ガスの捕集手法としての拡散スクラバー法と測定対象ガスの化学分析手法としての吸光光度法や発光光度法(蛍光分析や燐光分析など)などを組み合わせて用いるものであり、拡散スクラバーの内管の内部、または、外管と内管との間隙で、測定対象ガスと、当該ガスと反応を起こして測定可能な光特性を有する物質(発色物質や発光物質など)を生成する試薬とを反応させて当該物質を生成させ、当該物質の光特性を測定することで、測定対象ガスの測定を行うという、これまでにない全く新しい測定方法である。
本発明の測定対象ガスの測定方法によれば、測定対象ガスの安価で簡便な測定が行える。また、測定対象ガスが拡散スクラバーの内管の内部、または、外管と内管との間隙に捕集されたことで生成する測定可能な光特性を有する物質の光特性を測定するので測定対象ガスの自動連続測定ができる。また、当該物質の光特性の時間変化を捉えることにより、測定対象ガスの一定時間における平均濃度を知ることができるだけでなく、リアルタイムでその瞬間濃度を知ることもできるといった、従来の液体クロマトグラフやイオンクロマトグラフなどを用いる方法ではできなかった測定が行える。
【0007】
本発明の測定対象ガスの測定方法には、大別すると、第1の測定方法として、拡散スクラバーの内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして測定可能な光特性を有する物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該物質を生成させ、内管の内部に存在する生成した当該物質の光特性を測定することで、測定対象ガスの測定を行う方法と、第2の測定方法として、拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして測定可能な光特性を有する物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該物質を生成させ、外管と内管との間隙に存在する生成した当該物質の光特性を測定することで、測定対象ガスの測定を行う方法の2つの測定方法がある。いずれの方法においても、測定可能な光特性を有する物質としては発色物質や発光物質などが例示される。
【0008】
測定可能な光特性を有する物質を発色物質とする場合における、第1の測定方法を実行しうる構成を有する測定装置の一例の主要部の概略図を図1に示す。
【0009】
符号1は、この測定方法に用いる拡散スクラバー(断面図)を示す。拡散スクラバー1は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管2とこの内管2を内部に配設した外管3の二重管構造を有する。内管2を構成する素材としては、測定対象ガスがすばやく内管2の壁面に拡散した後に透過し、その内部に捕集されるようにするものであれば特段の制限はないが、多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PPTFE)などの樹脂が好適に用いられる。外管3としては、ガラス管を用いることが望ましい。少なくとも内管2の両端面は、ガラスなどの光透過性素材からなる封止部材4で封止されている。内管2は、その内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するための注入口5と、内管2の内部に充填した試薬を交換するための排出口6を有する。外管3は、外管3と内管2との間隙に分析気体を導入するための導入口7と吸引口8を有する。拡散スクラバー1の一方の内管端面外側には、内管2の内部に光を入射するための光源9が配置され、他方の内管端面外側には、内管2の内部に入射された光を受光するための受光手段10が配置される。光源9としては、特定波長の光のみを発し、安価な発光ダイオード(LED)が好適に用いられる。しかしながら、光源9は、波長幅が広い光を発するものであってもよい。このような光源を用いる場合には、発せられた光を分光フィルタで分光して特定波長の光のみを内管2の内部に入射するようにすればよい。なお、光源9は、拡散スクラバー1の一方の端面外側に必ず配置しなければならないというものではない。拡散スクラバーの端面外側以外の位置に配置された光源から発せられた光を端面外側まで光ファイバーなどを用いて導き、このようにして導かれた光を内管の内部に入射するようにしてもよい。受光手段10としては、フォトダイオード(PD)などの光センサが好適に用いられる。
【0010】
例えば、図1に示した測定装置を用いて二酸化窒素の測定を行う場合における測定手順の一例の概略は次の通りである。まず、拡散スクラバー1の内管2の内部に二酸化窒素の捕集液としてザルツマン試薬(スルファニル酸−ナフチルエチレンジアミン水溶液)を注入口5から注入して充填する。次に、吸引ポンプを用いて外管3の吸引口8から分析気体を吸引することで導入口7から外管3と内管2の間隙に分析気体を導入する。導入された分析気体に含まれる二酸化窒素(図1における符号X)が内管2を透過してその内部に移動すると、二酸化窒素は捕集液に溶解して硝酸イオンと亜硝酸イオンを生成する。生成した亜硝酸イオンはザルツマン試薬と反応を起こして発色物質であるアゾ化合物(図1における符号Y)を生成する。このアゾ化合物は545nm前後に吸収波長を有するので、光源9から当該波長を有する光を内管2の内部に入射するとともに内管2の内部に入射された光を受光手段10で受光することによりアゾ化合物の吸光度を直接的に測定し、演算手段11により二酸化窒素の定量を行う。つまり、この方法は、拡散スクラバー1の内管2に比色計における測定セルの役割を担わせてその内部に存在するアゾ化合物の吸光度を直接的に測定することで、二酸化窒素の測定を行うというものである。この方法によれば、二酸化窒素が拡散スクラバー1の内管2の内部に捕集されたことで生成するアゾ化合物の吸光度を測定するので二酸化窒素の自動連続測定ができる。また、アゾ化合物の吸光度の時間変化を捉えることにより分析気体に含まれる二酸化窒素の一定時間における平均濃度を知ることができるだけでなく、リアルタイムでその瞬間濃度(ΔA/ΔT:Aは吸光度を意味しTは時間を意味する)を知ることもできる。なお、二酸化窒素の定量を行う際には、ザルツマン係数と呼ばれる硝酸イオンと亜硝酸イオンの組成比値で補正して算出することが望ましい。
【0011】
測定可能な光特性を有する物質を発色物質とする場合における、第2の測定方法を実行しうる構成を有する測定装置の一例の主要部の概略図を図2に示す。
【0012】
符号31は、この測定方法に用いる拡散スクラバー(断面図)を示す。拡散スクラバー31は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管32とこの内管32を内部に配設した外管33の二重管構造を有する。内管32を構成する素材としては、上述の通り、PPTFEなどの樹脂が好適に用いられる。外管33は、その側面から外管と内管との間隙に外部の光が入射して測定に悪影響を及ぼさないように、それ自体が光非透過性素材で構成されるか、光非透過性素材で被覆されるかすることにより光非透過性とされている。そして、外管33の少なくとも両端面の一部は、ガラスなどの光透過性素材からなる封止部材34で封止されている。内管32は、その内部に分析気体を導入するための導入口35と吸引口36を有する。外管33は、外管33と内管32との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するための注入口37と、外管33と内管32との間隙に充填した試薬を交換するための排出口38を有する。拡散スクラバー31の一方の光透過性素材からなる封止部材34で封止された外管端面外側には、外管33と内管32との間隙に光を入射するための光源39が配置され、他方の光透過性素材からなる封止部材34で封止された外管端面外側には、外管33と内管32との間隙に入射された光を受光するための受光手段40が配置される。上述の通り、光源39としてはLEDが好適に用いられ、受光手段40としてはPDなどの光センサが好適に用いられる。
【0013】
例えば、図2に示した測定装置を用いて二酸化窒素の測定を行う場合における測定手順の一例の概略は次の通りである。まず、拡散スクラバー31の外管33と内管32との間隙に二酸化窒素の捕集液としてザルツマン試薬を注入口37から注入して充填する。次に、吸引ポンプを用いて内管32の吸引口36から分析気体を吸引することで導入口35から内管32の内部に分析気体を導入する。導入された分析気体に含まれる二酸化窒素(図2における符号X)が内管32を透過して外管33と内管32との間隙に移動すると、二酸化窒素は捕集液に溶解して硝酸イオンと亜硝酸イオンを生成する。生成した亜硝酸イオンはザルツマン試薬と反応を起こして発色物質であるアゾ化合物(図2における符号Y)を生成する。光源39から545nm前後の波長を有する光を外管33と内管32との間隙に入射するとともに外管33と内管32との間隙に入射された光を受光手段40で受光することによりアゾ化合物の吸光度を直接的に測定し、演算手段41により二酸化窒素の定量を行う。
【0014】
測定可能な光特性を有する物質を発色物質とする場合における、第2の測定方法を実行しうる構成を有する測定装置の別の例の主要部の概略図を図3に示す。
【0015】
符号51は、この測定方法に用いる拡散スクラバー(断面図)を示す。拡散スクラバー51は、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管52とこの内管52を内部に配設した外管53の二重管構造を有する。内管52を構成する素材としては、上述の通り、PPTFEなどの樹脂が好適に用いられる。外管53は、例えば、ガラス管のように、光透過性素材で構成されている。内管52は、その内部に分析気体を導入するための導入口55と吸引口56を有する。外管53は、外管53と内管52との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するための注入口57と、外管53と内管52との間隙に充填した試薬を交換するための排出口58を有する。拡散スクラバー51の外管側面外側には、外管53と内管52との間隙に一定の角度をもって光を入射するための光源59が配置されるとともに外管53と内管52との間隙に入射された光の反射光を受光するための受光手段60が配置される。上述の通り、光源59としてはLEDが好適に用いられ、受光手段60としてはPDなどの光センサが好適に用いられる。
【0016】
例えば、図3に示した測定装置を用いて二酸化窒素の測定を行う場合における測定手順の一例の概略は次の通りである。まず、拡散スクラバー51の外管53と内管52との間隙に二酸化窒素の捕集液としてザルツマン試薬を注入口57から注入して充填する。次に、吸引ポンプを用いて内管52の吸引口56から分析気体を吸引することで導入口55から内管52の内部に分析気体を導入する。導入された分析気体に含まれる二酸化窒素(図3における符号X)が内管52を透過して外管53と内管52との間隙に移動すると、二酸化窒素は捕集液に溶解して硝酸イオンと亜硝酸イオンを生成する。生成した亜硝酸イオンはザルツマン試薬と反応を起こして発色物質であるアゾ化合物(図3における符号Y)を生成する。光源59から545nm前後の波長を有する光を外管53と内管52との間隙に一定の角度をもって入射するとともに外管53と内管52との間隙に入射された光の反射光を受光手段60で受光することによりアゾ化合物の吸光度を間接的に測定し、演算手段61により二酸化窒素の定量を行う。
【0017】
以上のような手法と同様の手法により、例えば、中性ヨウ化カリウム法によりオゾンなどのオキシダントの測定を行うことができる。当該測定においては、オキシダントの酸化力を利用して試薬となる中性ヨウ化カリウム水溶液からヨウ素を遊離させ、ヨウ素の吸収波長である360nm前後の吸光度を測定することにより行う。また、オルトトリジン法により塩素の測定を行うことができる。当該測定においては、塩素の捕集液として塩素と反応を起こして発色物質であるホロキノンを生成するオルトトリジン試薬を用い、ホロキノンの吸収波長である425nm前後の吸光度を測定することにより行う。
【0018】
測定可能な光特性を有する物質を発光物質とする場合、例えば、拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、生成した発光物質を励起させる波長を有する光を外管端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに発光物質の発光を外管側面外側に配置した受光手段で受光することにより(逆に、光を外管側面外側から入射するとともに発光を外管端面外側に配置した受光手段で受光するようにしてもよい)拡散スクラバーの外管と内管との間隙に存在する生成した発光物質の発光強度を測定することで、測定対象ガスの測定を行う。この方法により、例えば、二酸化窒素の測定を行う場合、二酸化窒素と反応を起こして蛍光物質を生成する試薬として5AF(5−アミノフルオレセイン)アルカリ溶液を用いることで外管と内管との間隙に蛍光物質を生成させ、生成した蛍光物質を励起させる490nm前後の波長を有する光を外管端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに515nm前後の蛍光波長を外管側面外側で受光することにより生成した蛍光物質の蛍光強度を測定することで、二酸化窒素の測定を行う。
【0019】
なお、光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段は、必ずしも測定装置として一体化する必要はなく、例えば、拡散スクラバーを測定対象ガスの測定現場に設置するとともに光源と受光手段と演算手段を当該現場から距離をおいて設置し、光源から拡散スクラバーへの光伝達と拡散スクラバーから受光手段への光伝達を光ファイバーを用いて行い、測定を遠隔的に行うようにしてもよい。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の測定対象ガスの測定方法により二酸化窒素を測定した実施例について説明する。なお、本発明は以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
【0021】
図1に示した構成を有し、長さ10cmでその内管の内部に約1mLのザルツマン試薬を充填した拡散スクラバーを2本用い、これらを、パーミエーションチューブ法で発生させた二酸化窒素標準ガスが第1拡散スクラバーの外管と内管との間隙に導入された後、第2拡散スクラバーの外管と内管との間隙に導入されるように構成し、通気流量0.1L/分で60分間二酸化窒素の導入を行った。波長が545nmの光を発する発光ダイオードを用いて両拡散スクラバーの内管の内部に当該光を入射するとともにフォトダイオードで受光し、両拡散スクラバーの内管の内部の吸光度を測定した。第1拡散スクラバーにおける吸光度と第2拡散スクラバーにおける吸光度から捕集効率を算出し、ザルツマン係数で補正して二酸化窒素濃度を求めた。結果を表1に示す。また、化学発光法によるNOx計(Thermo Environmental Instruments社製)で測定した二酸化窒素濃度を表1にあわせて示す。
【0022】
【表1】
Figure 0003767536
【0023】
表1から明らかなように、本発明の測定方法により測定された二酸化窒素濃度とNOx計で測定された二酸化窒素濃度とはほぼ一致したことから、本発明の測定方法の有効性が確認された。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、二酸化窒素、オキシダント、塩素などの大気中に含まれうるガスの安価で簡便な、しかも、リアルタイムでその瞬間濃度を知ることもできる測定方法、当該方法を実行するために好適な測定装置と拡散スクラバーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の測定対象ガスの測定方法を実行しうる構成を有する測定装置の一例の主要部の概略図である。
【図2】 本発明の第2の測定対象ガスの測定方法を実行しうる構成を有する測定装置の一例の主要部の概略図である。
【図3】 本発明の第2の測定対象ガスの測定方法を実行しうる構成を有する測定装置の別の例の主要部の概略図である。
【符号の説明】
1,31,51 拡散スクラバー
2,32,52 内管
3,33,53 外管
4,34 封止部材
5,37,57 注入口
6,38,58 排出口
7,35,55 導入口
8,36,56 吸引口
9,39,59 光源
10,40,60 受光手段
11,41,61 演算手段
X 測定対象ガス(二酸化窒素)
Y 発色物質(アゾ化合物)

Claims (12)

  1. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有し、少なくとも内管両端面が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の端面外側から内管の内部に入射するとともに他方の端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの内管の内部に生成した発色物質の吸光度を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする方法。
  2. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光非透過性の外管の二重管構造を有し、少なくとも外管両端面の一部が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の光透過性素材で封止された端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに他方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする方法
  3. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの側面外側から外管と内管との間隙に一定の角度をもって入射するとともに側面外側に配置した受光手段でその反射光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする方法。
  4. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、この発光物質を励起させる波長の光を、拡散スクラバーの側面外側から外管と内管との間隙に一定の角度をもって入射するとともに側面外側に配置した受光手段で発光物質の発光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発光物質の発光を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする方法。
  5. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、この発光物質を励起させる波長の光を、拡散スクラバーの外管端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに側面外側に配置した受光手段で発光物質の発光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発光物質の発光を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする方法。
  6. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管 との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発光物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発光物質を生成させ、この発光物質を励起させる波長の光を、拡散スクラバーの外管側面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに端面外側に配置した受光手段で発光物質の発光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発光物質の発光を測定することで、測定対象ガスの測定を行うことを特徴とする方法。
  7. 測定対象ガスが二酸化窒素、オキシダント、塩素から選ばれることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. 少なくとも光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段からなり、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有し、少なくとも内管両端面が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを内管の内部に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の端面外側に配置した光源から内管の内部に入射するとともに他方の端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの内管の内部に生成した発色物質の吸光度を測定し、演算手段により測定対象ガスの定量を行うようにしたことを特徴とする測定対象ガスの測定装置。
  9. 少なくとも光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段からなり、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光非透過性の外管の二重管構造を有し、少なくとも外管両端面の一部が光透過性素材で封止された拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの一方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した光源から外管と内管との間隙に入射するとともに他方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した受光手段で受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定し、演算手段により測定対象ガスの定量を行うようにしたことを特徴とする測定対象ガスの測定装置。
  10. 少なくとも光源と拡散スクラバーと受光手段と演算手段からなり、測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光透過性素材で構成された外管の二重管構造を有する拡散スクラバーの外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入することで分析気体に含まれる測定対象ガスを外管と内管との間隙に捕集して当該試薬と反応を起こさせることにより当該発色物質を生成させ、この発色物質が吸収する波長の光を、拡散スクラバーの側面外側に配置した光源から外管と内管との間隙に一定の角度をもって入射するとともに側面外側に配置した受光手段でその反射光を受光することにより拡散スクラバーの外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定し、演算手段により測定対象ガスの定量を行うようにしたことを特徴とする測定対象ガスの測定装置。
  11. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した外管の二重管構造を有し、少なくとも内管両端面が光透過性素材で封止され、内管の内部に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに外管と内管との間隙に分析気体を導入するようにし、内管の内部に存在する生成した発色物質が吸収する波長の光を、一方の端面外側から内管の内部に入射するとともに他方の端面外側に配置した受光手段で受光することにより内管の内部に生成した発色物質の吸光度を測定できるようにしたことを特徴とする拡散スクラバー。
  12. 測定対象ガスが透過しうる素材で構成された内管とこの内管を内部に配設した光非透過性の外管の二重管構造を有し、少なくとも外管両端面の一部が光透過性素材で封止され、外管と内管との間隙に測定対象ガスの捕集液として測定対象ガスと反応を起こして発色物質を生成する試薬を充填するとともに内管の内部に分析気体を導入するようにし、外管と内管との間隙に存在する生成した発色物質が吸収する波長の光を、一方の光透過性素材で封止された端面外側から外管と内管との間隙に入射するとともに他方の光透過性素材で封止された端面外側に配置した受光手段で受光することにより外管と内管との間隙に生成した発色物質の吸光度を測定できるようにしたことを特徴とする拡散スクラバー。
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