JP3767214B2 - Heat-developable silver halide photosensitive material, image recording method, and image forming method - Google Patents

Heat-developable silver halide photosensitive material, image recording method, and image forming method Download PDF

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱現像ハロゲン化銀感光材料に関し、詳しくは高感度で低カブリな赤外感光性ハロゲン化銀乳剤を用いた熱現像ハロゲン化銀感光材料に関する。又、それにレーザー露光を行う画像記録方法、特定の残存溶剤量を有する状態で画像形成を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱現像処理法を用いて写真画像を形成する熱現像感光材料は、例えば米国特許第3,152,904号、3,457,075号、及びD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)による「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed Silver Systems)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials) Neblette 第8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1969年)に開示されている。
【0003】
このような熱現像感光材料は、還元可能な銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、及び還元剤を通常(有機)バインダーマトリックス中に分散した状態で含有している。熱現像感光材料は常温で安定であるが、露光後高温(例えば、80℃以上)に加熱した場合に還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対象をなし、画像の形成がなされる。
【0004】
近年特に赤外半導体レーザーで露光される医療用レーザーイメージャー用の熱現像感光材料、或いは硬調化剤を含有し、600〜800nmに発振波長を有する印刷用イメージセッターの出力用の熱現像感光材料が広く用いられるようになってきており、これらの感材の様々な欠点を改良する技術が要求されていた。
【0005】
ハロゲン化銀粒子の感光域は500nm付近が長波端と短いため、より長波側に感光させるには色素を用いた分光増感が不可欠である。特に近年は光源の発達に伴い、産業用記録材料に於て赤外レーザー波長に感光する感光材料の重要性が増してきている。又撮影記録感光材料に於ても環境情報の記録用途或いは描写能向上に優れる赤外感材が注目されてきている。
【0006】
この目的に用いられる色素は従来より多数の化合物が知られており、例えば、ティ・エイチ・ジェイムス著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス」第4版(1977、マクミラン社、N.Y.)p.194〜234、フランシス・エム・ハーマー著「ザ・シアニン・ダイズ・アンド・リレイテド・コンパウンズ」(1964、ジョン・ウイリイ・アンド・サンズ、N.Y.)、ディー・エム・スターマー著「ザ・ケミストリー・オブ・ヘテロサイクリック・コンパウンズ30巻」p.441〜(1977、ジョン・ウイリイ・アンド・サンズ、N.Y.)、特開平3−138638号、同3−163440号、同5−72660号、同5−72661号、同5−88292号、同8−194282号、同9−166844号、同9−281631号、同9−292672号、同9−292673号、同10−73900号等の公報、米国特許第2,734,900号、同第3,582,344号、同第4,536,473号、同第4,740,455号、同第4,835,096号、同第5,393,654号、英国特許第774,779号、欧州特許第420012号、同第821811号等の明細書中等に記載されているシアニン色素、メロシアニン色素等の各種色素が知られている。
【0007】
これらの分光増感色素は単にハロゲン化銀乳剤の感光波長域を拡大するだけでなく、以下の諸条件を満足させるものでなければならない。
【0008】
1)分光増感域が適切であること
2)分光増感効率が高いこと
3)他の添加剤、例えば、安定剤、カブリ防止剤、塗布助剤、高沸点溶剤等との間に悪い相互作用がないこと
4)カブリ発生やガンマ変化等、示性曲線に悪影響を与えないこと
5)感光色素を含有したハロゲン化銀感光材料を経時させたとき(特に、高温・高湿下に保存した場合)にカブリ等の写真性能を変化させないこと
6)添加された感光色素が異なる感光波長域の層へ拡散して色濁りを起こさないこと
7)現像定着水洗された後は感光色素が抜けて、色汚染を引き起こさないこと。
【0009】
しかしながら、従来開示されている分光増感色素は未だこれら諸条件すべてを充分満足する水準には至っていない。特に赤外領域に極大吸収を持つ色素は共役鎖が長く環境の影響を受け易いこと、或いは最低空準位と最高被占準位の間隔が狭くハロゲン化銀粒子の伝導帯準位に対して最低空位準位と最高被占位準位が近づいていることから、カブリが生成し易くなったり、感度が低下するという問題が起こる。
【0010】
本発明者らは、特願平10−269843号にて、新規な分光増感色素を含有するハロゲン化銀乳剤と共にそれを利用したハロゲン化銀感光材料及び熱現像感光材料について開示した。ところがこの新規な分光増感色素を含めて、従来の赤外増感色素は溶液中で不安定であり、停滞安定性が芳しくなく、ハロゲン化銀粒子から分光増感色素が脱着して、更に性能が劣化するという新たな問題が生じた。
【0011】
一方かぶり防止剤として水銀化合物を使用することについては、例えば米国特許第3,589,903号に開示されている。しかし、水銀化合物は環境的に好ましくなく、非水銀系のかぶり防止剤の開発が望まれていた。更に、この様な熱現像感光材料は画像銀の色調が黄色みを帯びやすく、医療診断上、又は鑑賞上好ましくない「温黒調」と呼ばれる画像銀色調劣化を起こしやすく、望ましい「冷黒調」に改良するための技術開発が望まれていた。
【0012】
特開昭53−125015号には種々の安息香酸、フタル酸誘導体を熱現像感光材料中に用いることによるカブリの低減方法が開示されている。しかしながら、これらの安息香酸、フタル酸誘導体はレーザー光源で露光される熱現像感光材料に用いられた例は知られていない。
【0013】
本発明者らの研究によれば、レーザー露光に対応した熱現像感光材料にこれらの化合物を適用した場合、カブリを低減するばかりでなく、驚くべきことに現像済試料の画像銀の色調を望ましい「冷黒調」にするという予想しない優れた効果が得られることが明らかとなった。又日本特許第2653705号、特開平9−281637号、同9−329865号の各公報にはベンゾイル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等で置換された種々のカルボン酸を用いることにより、熱現像感光材料のカブリの低減、感度低下の改良、フイルムの生保存性及び現像済みフイルムの光画像保存性を改良する方法が開示されている。
【0014】
しかしながら、その改良効果は不十分であり、又現像済試料の銀色調を「冷黒調」にする銀色調改良の効果はほとんど有していなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は溶液中の赤外増感色素の安定性と停滞安定性を向上することにある。
【0016】
第2の目的は高感度、低カブリで、医療診断上、又は鑑賞上好ましい良好な銀色調を有し、かつ生保存時と画像保存時でのカブリ上昇のない優れた熱現像ハロゲン化銀感光材料を提供することにある。特に現像処理済みでも経時でカブリ上昇せず、又現像済試料の銀色調が医療診断上、又は鑑賞上好ましい「冷黒調」となる高い硬調性を有する医療用レーザーイメージャー用熱現像ハロゲン化銀感光材料を提供することにある。
【0017】
第3の目的は上記熱現像ハロゲン化銀感光材料が最良の効果を奏するよう画像記録を行う方法を提供すること、又最良の効果を発揮できるような状態で画像形成を行う方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
【0019】
1.支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀、及び下記一般式〔1〕及び〔2〕で表される化合物から選ばれる少なくとも1つと、下記一般式〔a〕で表される化合物を含有することを特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0020】
【化3】

Figure 0003767214
【0021】
一般式〔1〕及び〔2〕において、Y1、Y2及びY11は、各々、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は−CH=CH−基を表し、L1〜L9、L11〜L15は各々、メチン基を表す。R1、R2、R11及びR12は各々、脂肪族基を表し、R3、R4、R13及びR14は各々、アルケニル基、環状アルキル基又は複素環基を表す。W1、W2、W3、W4、W11、W12、W13及びW14は各々、水素原子、置換基、或いはW1とW2、W3とW4、W11とW12、W13とW14の間で結合して縮合環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。X1及びX11は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンを表し、k1及びk11は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンの数を表す。m1は0又は1を表し、n1、n11及びn12は各々、0、1又は2を表す。但し、n11とn12は同時に0とはならない。
【0022】
一般式〔a〕において、R1は水素原子、−OM2、ヘテロ原子を少なくとも1つ含有する基で少なくとも1つ置換されたアルキル基、又はアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、カルボキシル基、りん酸エステル基、ヘテロ環基、ハロゲノアルキル基から選ばれる少なくとも1つの基で置換されたアリール基、又はヘテロ環基を表す。Lは連結基を表し、M1及びM2は水素原子又はカチオンを表す。mは0〜5の整数を表し、nは1〜3以下の整数を表す。但し、mが0の場合、及びmが1でかつR1が−OHの場合はLはハロゲン原子、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、りん酸エステル基、ヘテロ環基から選ばれる1〜3個の基で置換された連結基を表す。
【0023】
2.前記一般式〔1〕及び〔2〕で表される化合物が、それぞれ下記一般式〔3〕及び〔4〕で表されることを特徴とする上記1記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0024】
【化4】
Figure 0003767214
【0025】
一般式〔3〕及び〔4〕において、Y21、Y22及びY31は、各々、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は−CH=CH−基を表し、L21〜L29、L31〜L35は各々、メチン基を表す。R21、R22、R31及びR32は各々、脂肪族基を表す。R23、R24、R33及びR34は各々、エテニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基から選ばれる基を表し、W21、W22、W23、W24、W31、W32、W33及びW34は各々、水素原子、置換基、或いはW21とW22、W23とW24、W31とW32、W33とW34の間で結合して縮合環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。X21及びX31は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンを表し、k21及びk31は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンの数を表す。m21は0又は1を表し、n21、n31及びn32は各々、0、1又は2を表す。但し、n31とn32は同時に0とはならない。
【0026】
3.前記一般式〔a〕で表される化合物のR1が−OM2であり、Lがアルキレン基、フェニレン基、ヘテロ環基から選ばれる基であることを特徴とする上記1又は2に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0027】
4.イソシアネート基を有する化合物を含有することを特徴とする上記1、2又は3に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0028】
5.上記1、2、3又は4に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料に、該感光材料の露光面と走査レーザー光のなす角度が実質的に垂直になることのないレーザー露光機による露光を行うことを特徴とする画像記録方法。
【0029】
6.上記1、2、3又は4に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料に対し、画像を記録する際の走査レーザー光が縦マルチであるレーザー走査露光機による露光を行うことを特徴とする画像記録方法。
【0030】
7.上記1、2、3又は4に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料の残存溶剤量が40〜4500ppmの状態において加熱現像することを特徴とする画像形成方法。
【0031】
即ち本発明は、新規な赤外増感色素を有する熱現像ハロゲン化銀感光材料の製造段階での塗布溶液中の前記色素の安定性の劣化、及び停滞安定性の劣化の改善という課題について検討したところ、特願平10−244433号にて開示した新規なカルボン酸化合物を利用したカブリ防止剤を併用することにより溶液中の分光増感色素の色素安定性が予想外に向上し、しかも停滞安定性も同時に向上するなど従来に比べて飛躍的にその効果は向上することを見出し、本発明に至ったものである。そして、高感度で、現像処理済みの状態でも経時でカブリ上昇がなく、銀色調が医療診断上、又は鑑賞上好ましい「冷黒調」となり、又感光材料の生保存性と画像保存性が向上する等、カブリ防止剤の添加に起因する優れた効果も得られた。
【0032】
又更に写真性能の経時安定性及び圧力カブリを満足のいくレベルにまで引き上げることを目的として硬膜剤にイソシアネート化合物を採用し、新規な赤外増感色素と上記カブリ防止剤を併用した本発明にこの組み合わせを考慮することにより、単に硬膜剤としての機能を奏するのみならず写真性能を格段に改善し、圧力カブリの防止という付随した効果が得られるなど総合的に顕著な効果が得られることも見出した。
【0033】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0034】
〔1〕熱現像ハロゲン化銀感光材料(以下、単に熱現像感光材料ともいう)
一般式〔1〕〜〔4〕で表される化合物(増感色素又は感光色素ともいう)について説明する。
【0035】
1、R2、R11、R12、R21、R22、R31及びR32で各々、示される脂肪族基としては、例えば、炭素原子数1〜10の分岐或は直鎖のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、i−ペンチル基、2−エチル−ヘキシル基、オクチル基、デシル基等)、炭素原子数3〜10のアルケニル基(例えば、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基等)、炭素原子数7〜10のアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基等)が挙げられる。上述した基は、更に、低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ビニル基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、p−ブロモフェニル基等)、トリフルオロメチル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等)、シアノ基、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、ビスカルボキシメチルアミノ基等)、アリール基(例えば、フェニル基、カルボキシフェニル基等)、複素環基(例えば、テトラヒドロフルフリル、2−ピロリジノン−1−イル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)、ウレイド基(例えば、ウレイド基、3−メチルウレイド基、3−フェニルウレイド基等)、チオウレイド基(例えば、チオウレイド基、3−メチルチオウレイド基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、複素環チオ基(例えば、2−チエニルチオ基、3−チエニルチオ、2−イミダゾリルチオ基等)、カルボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ基等)、チオアミド基(例えば、チオアセトアミド基、チオベンゾイルアミノ基等)等の基、或いは、例えば、スルホ基、カルボキシ基、ホスフォノ基、スルファート基、ヒドロキシ基、メルカプト基、スルフィノ基、カルバモイル基(例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−テトラメチレンカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル基、N,N−3−オキサペンタメチレンアミノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド基等)、スルホニルアミノカルボニル基(例えば、メタンスルホニルアミノカルボニル、エタンスルホニルアミノカルボニル基等)、アシルアミノスルホニル基(例えば、アセトアミドスルホニル、メトキシアセトアミドスルホニル基等)、アシルアミノカルボニル基(例えば、アセトアミドカルボニル、メトキシアセトアミドカルボニル基等)、スルフィニルアミノカルボニル基(例えば、メタンスルフィニルアミノカルボニル、エタンスルフィニルアミノカルボニル基等)、等の親水性の基で置換されていても良い。これら親水性の基を置換した脂肪族基の具体的例としては、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシブチル、カルボキシペンチル、3−スルファートブチル、3−スルホプロピル、2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル基、4−スルホブチル、5−スルホペンチル、3−スルホペンチル、3−スルフィノブチル、3−ホスフォノプロピル、ヒドロキシエチル、N−メタンスルホニルカルバモイルメチル、2−カルボキシ−2−プロペニル、o−スルホベンジル、p−スルホフェネチル、p−カルボキシベンジル等の各基が挙げられる。
【0036】
3、R4、R13及びR14で各々、表されるアルケニル基としては例えば、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基等が挙げられ、環状アルキル基としては例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、複素環基としては例えば、2−チエニル基、3−チエニル基、1−メチル−2−イミダゾリル基等の基が挙げられ、これらの各基には低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、低級アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、クロロフェニル基等)、メルカプト基、低級アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)等の基が置換できる。
【0037】
1〜W4、W11〜W14、W21〜W24、W31〜W33及びW34で各々、示される置換基は具体的には、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、i−ブチル基等)、アリール基(単環並びに多環のものを含み、例えば、フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えば、チエニル、フリル、ピリジル、カルバゾリル、ピロリル、インドリル等の各基)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、ビニル基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、p−ブロモフェニル基等)、トリフルオロメチル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−トリルオキシ基等)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、ビスカルボキシメチルアミノ基等)、アリール基(例えば、フェニル基、カルボキシフェニル基等)、複素環基(例えば、テトラヒドロフルフリル、2−ピロリジノン−1−イル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)、ウレイド基(例えば、ウレイド基、3−メチルウレイド基、3−フェニルウレイド基等)、チオウレイド基(例えば、チオウレイド基、3−メチルチオウレイド基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、ヒドロキシ基、スチリル基等が挙げられる。
【0038】
これらの基にはR1等で示される脂肪族基の説明で挙げた基が置換でき、置換されたアルキル基の具体例としては、例えば、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、3−エトキシカルボニルプロピル、2−カルバモイルエチル、2−メタンスルホニルエチル、3−メタンスルホニルアミノプロピル、ベンジル、フェネチル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、アリル、2−フリルエチル等の各基が挙げられ、置換されたアリール基の具体例としては、例えば、p−カルボキシフェニル、p−N,N−ジメチルアミノフェニル、p−モルフォリノフェニル、p−メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル、3−クロロフェニル、p−ニトロフェニル等の各基が挙げられ、置換された複素環基の具体例としては、例えば、5−クロロ−2−ピリジル、5−エトキシカルボニル−2−ピリジル、5−カルバモイル−2−ピリジル等の各基が挙げられる。W1とW2、W3とW4、W11とW12、W13とW14、W21とW22、W23とW24、W31とW32及びR33とR34が各々、互いに連結して形成することができる縮合環としては、例えば、5員、6員の飽和又は不飽和の縮合炭素環が挙げられる。これらの縮合環上には任意の位置に置換することができ、これら置換される基としては前述の脂肪族基に置換できる基で説明した基が挙げられる。
【0039】
前記一般式〔1〕〜〔4〕に於て、L1〜L9、L11〜L15、L21〜L29、L31〜L35で示されるメチン基は各々、独立に置換もしくは未置換メチン基を表す。置換される基の具体例としては、置換もしくは無置換の、低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、ベンジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフトキシ基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−トリル基、o−カルボキシフェニル基等)、−N(V1)(V2)、−SR又は複素環基(例えば、2−チエニル基、2−フリル基、N,N′−ビス(メトキシエチル)バルビツール酸基等)を表す。ここでRは前述したような低級アルキル基、アリール基又は複素環基を表し、V1とV2は各々、置換もしくは無置換の、低級アルキル基又はアリール基を表し、V1とV2とは互いに連結して5員又は6員の含窒素複素環を形成することもできる。又、メチン基はお互いに隣接するメチン基同士、或いは一つ隔たったメチン基と互いに連結して5員又は6員環を形成することができる。
【0040】
前記一般式〔1〕〜〔4〕で示される化合物に於て、カチオン或いはアニオンの電荷を有する基が置換されている場合には各々、分子内の電荷が相殺するように当量のアニオン或いはカチオンで対イオンが形成される。例えば、X1、X11、X21及びX31で各々、示される分子内の電荷を相殺するに必要なイオンに於いてカチオンの具体例としては、プロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチルアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの具体例としては例えば、ハロゲンイオン(例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4フッ化ホウ素イオン、硫酸イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
【0041】
以下に、上記一般式〔1〕〜〔4〕で表される感光色素の代表的なものを示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0042】
【化5】
Figure 0003767214
【0043】
【化6】
Figure 0003767214
【0044】
【化7】
Figure 0003767214
【0045】
【化8】
Figure 0003767214
【0046】
【化9】
Figure 0003767214
【0047】
【化10】
Figure 0003767214
【0048】
【化11】
Figure 0003767214
【0049】
上記の赤外感光色素は、例えばエフ・エム・ハーマー著、The Chemistry of Heterocyclic Compounds第18巻、The Cyanine Dyes and Related Compounds(A.Weissherger ed.Interscience社刊、New York 1964年)、特開平3−138638号、同10−73900号、特表平9−510022号、米国特許第2,734,900号、英国特許第774,779号明細書に記載の方法によって容易に合成することができる。
【0050】
以下に本発明に係る化合物の合成法を具体的に説明する。
【0051】
合成例:化合物No.7の合成
2−メチル−5−ビニルチオベンゾチアゾール10.4gとp−トルエンスルホン酸エチルエステル12.0gを混合して、油浴120℃中で2時間加熱攪拌した。反応物にアセトンを加えて加熱還流放冷して晶析物を濾取した。単離した4級塩2.1gと2,7−ジメトキシ−1,4,5,8−テトラヒドロナフタレン0.5gをジメチルスルホキシド5mlを混合して油浴120℃中で5分間加熱攪拌した。次にメタノール20mlに溶かし、トリエチルアミン1gを加えて水浴上で20分間加熱還流した。冷却して析出結晶を濾取し、メタノールから再結晶して目的物である化合物No.7を0.45gを得た。メタノール溶液中で756nm(ε=234,000)に吸収極大を示した。
【0052】
本発明の感光色素は単独で用いてもよいが、2種以上の感光色素を組み合わせて用いることもできる。本発明の感光色素は単独で用いた場合、及び組み合わせた場合には、合計でハロゲン化銀1モル当たり各々、1×10-6モル〜5×10-3モル、好ましくは1×10-5モル〜2.5×10-3モル、更に好ましくは4×10-5モル〜1×10-3モルの割合でハロゲン化銀乳剤中に含有される。本発明において感光色素を2種以上組み合わせて用いるとき、感光色素は任意の割合でハロゲン化銀乳剤中に含有できる。本発明の感光色素は、直接乳剤中へ分散することができる。又、これらはまず適当な溶媒、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロパノール、メチルセロソルブ、アセトン、水、ピリジン或いはこれらの混合溶媒などの中に溶解され、溶液の形で乳剤へ添加することもできる。溶解に超音波を使用することもできる。又、この感光色素の添加方法としては米国特許第3,469,987号などに記載のごとき、色素を揮発性の有機溶媒に溶解し、該溶液を親水性コロイド中に分散し、この分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭46−24185などに記載のごとき、水不溶性色素を溶解することなしに水溶性溶剤中に分散させ、この分散物を乳剤へ添加する方法;米国特許第3,822,135号に記載のごとき、界面活性剤に色素を溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法;特開昭51−74624号に記載のごとき、長波長側にシフトさせる化合物を用いて溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法;特開昭50−80826号に記載のごとき、色素を実質的に水を含まない酸に溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法などが好ましく用いられる。その他、乳剤への添加には米国特許第2,912,343号、同第3,342,605号、同第2,996,287号、同第3,429,835号などに記載の方法を用いられる。又上記感光色素は適当な支持体上に塗布される前にハロゲン化銀乳剤中に一様に分散してよいが、勿論ハロゲン化銀乳剤の調製のどの過程においても分散することができる。
【0053】
本発明の感光色素を2種以上組み合わせる場合、感光色素はそれぞれ独立して、又はあらかじめ混合して上記のごとき方法によりハロゲン化銀乳剤中に分散できる。本発明の感光色素とともに、強色増感を目的として可視域に吸収を持つ色素や、それ自身分光増感作用を持たない色素或いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素、強色増感を示す色素の組み合わせ及び強色増感を示す物質はリサーチ・ディスクロージャ(Research Disclosure 以下RDとする)176巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項、或いは特公昭49−25500号、同43−4933号、特開昭59−19032号、同59−192242号、特開平3−15049号、特開昭62−123454号に記載されている。
【0054】
次に一般式〔a〕で表される化合物について詳細に説明する。
【0055】
式中、R1は水素原子、−OM2、ヘテロ原子を少なくとも1つ含有する基で少なくとも1つ置換されたアルキル基、又はアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、カルボキシル基、りん酸エステル基、ヘテロ環基、ハロゲノアルキル基から選ばれる少なくとも1つの基で置換されたアリール基、又はヘテロ環基を表す。Lは連結基を表し、M1及びM2は水素原子又はカチオンを表す。mは0〜5の整数を表し、nは1〜3以下の整数を表す。但し、mが0の場合、及びmが1でかつR1が−OHの場合はLはハロゲン原子、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、りん酸エステル基、ヘテロ環基から選ばれる1〜3個の基で置換された連結基を表す。
【0056】
1が−OM2の場合、M1、及びM2で表されるカチオンの具体例として例えばアルカリ金属イオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオンなど)、アルカリ土類金属イオン(マグネシウムイオン、カルシウムイオンなど)、アンモニウム(アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、1,2−エタンジアンモニウムなど)、ピリジニウム、イミダゾリウム、ホスホニウム(テトラブチルホスホニウムなど)などが挙げられる。M1及びM2として好ましくは水素原子、アルカリ金属イオンであり、より好ましくは水素原子である。R1が−OM2である場合、Lの連結基はアルキレン基、フェニレン基、ヘテロ環基から選ばれる基であることが好ましい。
【0057】
又R1がヘテロ原子を少なくとも1つ含有する基で置換されたアルキル基である場合、ヘテロ原子を少なくとも1つ含有する基の具体例としてはアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ等)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシ等)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ等)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ等)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオ等)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオ等)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル等)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド等)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミド等)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、ヘテロ環基(例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ等)などが挙げられる。
【0058】
1がヘテロ原子を少なくとも1つ含有する基で置換されたアルキル基である場合、そのアルキル基は好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0059】
1がアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、カルボキシル基、りん酸エステル基、ヘテロ環基、ハロゲノアルキル基から選ばれる少なくとも1つの基で置換されたアリール基である場合、置換基の具体例としてはアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシ等)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ等)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ等)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばエトキシカルボニルオキシ等)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルオキシ等)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオ等)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオ等)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ等)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル等)、スルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシルオキシ、トシルオキシ等)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド等)、シリル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、トリメチルシリル等)、りん酸エステル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸エステル、フェニルリン酸エステル等)、ヘテロ環基(例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ等)、ハロゲノアルキル基(例えばクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基等)などが挙げられる。
【0060】
尚、置換されるアリール基として好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
【0061】
1がヘテロ環基である場合好ましくはイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノなどが挙げられる。Lは連結基を表すが好ましくはアルキレン、アリーレン、ヘテロ環の各基である。mが0の場合、及びmが1でかつR1が−OHの場合はLはハロゲン原子、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、りん酸エステル基、ヘテロ環基から選ばれる1つ以上3つ以下の基で置換された連結基を表すが前述の置換基の具体例は上述のR1がアリール基の場合の置換基と同様である。mが0の場合好ましくはlはハロゲン原子で置換された連結基を表し、より好ましくはハロゲン原子で置換されたアリーレン基を表す。
【0062】
以下に本発明の具体例を列挙するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0063】
【化12】
Figure 0003767214
【0064】
【化13】
Figure 0003767214
【0065】
【化14】
Figure 0003767214
【0066】
【化15】
Figure 0003767214
【0067】
【化16】
Figure 0003767214
【0068】
【化17】
Figure 0003767214
【0069】
【化18】
Figure 0003767214
【0070】
【化19】
Figure 0003767214
【0071】
【化20】
Figure 0003767214
【0072】
【化21】
Figure 0003767214
【0073】
本発明の一般式〔a〕で表される化合物としては、市販の化合物を用いることができ、又例えばChem.Pharm.Bulletin,31(8),2632(1983)、J.Chem.Soc.,Section B Physical Organic Chemistry,Part1.pp.145・148(1971),J.Amer.Chem.Soc.77,1909(1955),Org.Prep.Proced.Int.28(5),609(1996),Chem.Ber.44,1236(1911),J.Amer.Chem.Soc.60,2502(1938),Bull.Soc.Khim.Fr.25(3) 173(1901),Chem.Abstr.9861(1960),DE 297018,Justus Liebigs Ann.Chem.300 299(1898)等に記載の方法に準じて合成することもできる。
【0074】
本発明に好ましく使用されるイソシアネート基を含有する化合物は次式で表される。
【0075】
O=C=N−L−(N=C=O)v
式中のvは0、1、又は2、Lはアルキル、アルケン、アリール又はアルキルアリール基である連結基であり、置換基を有して良い。好ましい置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、アルキル及びアルコキシから選ばれる。
【0076】
製造元から入手可能な好ましい例を下記に上げるが、本発明はこれらに限定されない。
【0077】
IS−1 DesmodurN100 モーベイ社 脂肪族イソシアネート
IS−2 DesmodurN3300 モーベイ社 脂肪族イソシアネート
IS−3 MondurTD−80 モーベイ社 芳香族イソシアネート
IS−4 MondurM モーベイ社 芳香族イソシアネート
IS−5 MondurMRS モーベイ社 ポリマーイソシアネート
IS−6 MondurW モーベイ社 脂肪族イソシアネート
IS−7 Papi27 ダウ社 ポリマーイソシアネート
IS−8 イソシアネートT1890 ヒュルス社 脂肪族イソシアネート
IS−9 オクタデシルイソシアネート アルドリッチ社 脂肪族イソシアネート
本発明においては、新規な分光増感色素に新規なカルボン酸化合物を利用したカブリ防止剤を併用したものに硬膜剤として上記のイソシアネート基を含有する化合物を採用したところ、生保存と画像保存時のカブリが改良され、しかも写真性能の経時安定性及び圧力カブリも同時に向上するなど、顕著な効果を付与しうるものであることが判明した。特に銀色調が医療診断上、又は鑑賞上好ましい「冷黒調」となり、医療用レーザーイメージャー用としても十分対応可能である。
【0078】
本発明に使用できるイソシアネートは銀1モルに対して少なくとも0.0002モル以上使用されるのが好ましく、更に好ましくは銀1モルに対して0.002〜2モル、最も好ましくは銀1モルに対して0.003〜0.3モルである。
【0079】
本発明に係る熱現像感光材料は、80〜140℃で熱現像した後、定着を行わないでも画像形成できる。
【0080】
ハロゲン化銀粒子は光センサーとして機能するものであり、画像形成後の白濁を低く抑えるため、及び良好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01μm〜0.1μm、特に0.02μm〜0.08μmが好ましい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場合には、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常晶でない場合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。又ハロゲン化銀は単分散であることが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求められる単分散度が40以下をいう。更に好ましくは30以下であり、特に好ましくは0.1%以上20%以下となる粒子である。
【0081】
単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100
ハロゲン化銀粒子の形状については、特に制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には70%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラー指数〔100〕面の比率は感光色素の吸着における〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用したT.Tani,J.Imaging Sci.,29,165(1985)により求めることができる。
【0082】
又、もう一つの好ましいハロゲン化銀の形状は、平板状粒子である。ここでいう平板状粒子とは、投影面積の平方根を粒径rμmとして垂直方向の厚みhμmとした場合のアスペクト比=r/hが3以上のものをいう。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50以下である。又粒径は0.1μm以下であることが好ましく、更に、0.01μm〜0.08μmが好ましい。これらは米国特許第5,264,337号、同第5,314,798号、同第5,320,958号等に記載されており、容易に目的の平板状粒子を得ることができる。本発明においてこれらの平板状粒子を用いた場合、更に画像の鮮鋭性も向上する。ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のいずれであってもよい。
【0083】
本発明に用いられる写真乳剤は、P.Glafkides著Chimie et Physique Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(The Focal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Making andCoating Photographic Emulsion(The Focal Press刊、1964年)等に記載された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換することによって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製しておき、これを有機銀塩を調製するための溶液に添加してもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能であるが、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に対して0.75〜30重量%の量で含有することが好ましい。
【0084】
本発明に用いられるハロゲン化銀には、周期表の6族から11族に属する金属イオンを含有することが好ましい。上記の金属としては、W、Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、Pt、Auが好ましい。
【0085】
これらの金属イオンは金属錯体又は金属錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入できる。これらの金属錯体又は金属錯体イオンとしては、下記一般式で表される6配位金属錯体が好ましい。
【0086】
一般式 〔ML6m
式中、Mは周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移金属、Lは配位子、mは0、−、2−、3−又は4−を表す。Lで表される配位子の具体例としては、ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよく、又異なっていてもよい。
【0087】
Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)及びオスミウム(Os)である。
【0088】
以下に遷移金属錯体イオンの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0089】
1:〔RhCl63-
2:〔RuCl63-
3:〔ReCl63-
4:〔RuBr63-
5:〔OsCl63-
6:〔IrCl64-
7:〔Ru(NO)Cl52-
8:〔RuBr4(H2O)〕2-
9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4-
10:〔RhCl5(H2O)〕2-
11:〔Re(NO)Cl52-
12:〔Re(NO)(CN)52-
13:〔Re(NO)Cl(CN)42-
14:〔Rh(NO)2Cl4-
15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4-
16:〔Ru(NO)(CN)52-
17:〔Fe(CN)63-
18:〔Rh(NS)Cl52-
19:〔Os(NO)Cl52-
20:〔Cr(NO)Cl52-
21:〔Re(NO)Cl5-
22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2-
23:〔Ru(NS)Cl52-
24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2-
25:〔Os(NS)Cl(SCN)42-
26:〔Ir(NO)Cl52-
27:〔Ir(NS)Cl52-
これらの金属イオン、金属錯体又は金属錯体イオンは一種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を二種以上併用してもよい。これらの金属イオン、金属錯体又は金属錯体イオンの含有量としては、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり1×10-9〜1×10-2モルが適当であり、好ましくは1×10-8〜1×10-4モルである。
【0090】
これらの金属を提供する化合物は、ハロゲン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つまり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のどの段階で添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段階で添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段階で添加する。
【0091】
添加に際しては、数回に渡って分割して添加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させることもできるし、特開昭63−29603号、特開平2−306236号、同3−167545号、同4−76534号、同6−110146号、同5−273683号等に記載されている様に粒子内に分布を持たせて含有させることもできる。好ましくは粒子内部に分布をもたせることができる。
【0092】
これらの金属化合物は、水或いは適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添加することができるが、例えば金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液又は水溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液として添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒子を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀調製時に予め金属のイオン又は錯体イオンをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等がある。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を水溶性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。
【0093】
粒子表面に添加する時には、粒子形成直後又は物理熟成時途中もしくは終了時又は化学熟成時に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入することもできる。
【0094】
感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水洗により脱塩することができるが、本発明においては脱塩してもしなくてもよい。
【0095】
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法としては当業界でよく知られているように硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることができる。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては公知の化合物を用いることができるが、特開平7−128768号等に記載の化合物を使用することができる。貴金属増感法に好ましく用いられる化合物としては例えば塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナイド、或いは米国特許第2,448,060号、英国特許第618,061号などに記載されている化合物を好ましく用いることができる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることができる。又、乳剤のpHを7以上又はpAgを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感することができる。又、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分を導入することにより還元増感することができる。
【0096】
本発明において有機銀塩は還元可能な銀源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘテロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環が好ましい。配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩錯体も有用である。好適な銀塩の例は、Research Disclosure第17029及び29963に記載されており、次のものがある:有機酸の塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、アラキジン酸,ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の塩);銀のカルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−カルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシプロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒドとヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体、例えば、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド等)、ヒドロキシ置換酸類(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル酸))、チオエン類の銀塩又は錯体、例えば、3−(2−カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−(チアゾリン−2−チオエン、及び3−カルボキシメチル−4−チアゾリン−2−チオエン)、イミダゾール、ピラゾール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1H−テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから選択される窒素酸と銀との錯体又は塩;サッカリン、5−クロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチド類の銀塩。好ましい銀源はベヘン酸銀、アラキジン酸及び/又はステアリン酸である。
【0097】
有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と錯形成する化合物を混合することにより得られるが、正混合法、逆混合法、同時混合法、特開平9−127643号に記載されている様なコントロールドダブルジェット法等が好ましく用いられる。例えば、有機酸にアルカリ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソープ(例えば、ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウムなど)を作製した後に、コントロールダブルジェットにより、前記ソープと硝酸銀などを添加して有機銀塩の結晶を作製する。その際にハロゲン化銀粒子を混在させてもよい。
【0098】
本発明においては有機銀塩は平均粒径が2μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。有機銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒径は好ましくは0.05μm〜1.5μm、特に0.05μm〜1.0μmが好ましい。又単分散とは、ハロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30である。
【0099】
又、本発明においては、有機銀塩は平板状粒子が全有機銀の60%以上有することが好ましい。本発明において平板状粒子とは平均粒径と厚さの比、いわゆる下記式で表されるアスペクト比(ARと略す)が3以上のものをいう。
【0100】
AR=平均粒径(μm)/厚さ(μm)
有機銀をこれらの形状にするためには、前記有機銀結晶をバインダーや界面活性剤などと共にボールミルなどで分散粉砕することで得られる。この範囲にすることで濃度の高く、かつ画像保存性に優れた感光材料が得られる。
【0101】
本発明においては感光材料の失透を防ぐために、ハロゲン化銀及び有機銀塩の総量は、銀量に換算して1m2当たり0.5g以上2.2g以下であることが好ましい。この範囲にすることで硬調な画像が得られる。又、銀総量に対するハロゲン化銀の量は重量比で50%以下、好ましくは25%以下、更に好ましくは0.1%〜15%の間である。
【0102】
本発明の熱現像感光材料には還元剤を内蔵させることが好ましい。好適な還元剤の例は、米国特許第3,770,448号、同第3,773,512号、同第3,593,863号、及びRD第17029及び29963に記載されており、次のものがある。アミノヒドロキシシクロアルケノン化合物(例えば、2−ヒドロキシピペリジノ−2−シクロヘキセノン);還元剤の前駆体としてアミノリダクトン類(reductones)エステル(例えば、ピペリジノヘキソースリダクトンモノアセテート);N−ヒドロキシ尿素誘導体(例えば、N−p−メチルフェニル−N−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又はケトンのヒドラゾン類(例えば、アントラセンアルデヒドフェニルヒドラゾン);ホスファーアミドフェノール類;ホスファーアミドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類(例えば、ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、イソプロピルヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ−フェニル)メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸類(例えば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホンアミドアニリン類(例えば、4−(N−メタンスルホンアミド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキノン類(例えば、2−メチル−5−(1−フェニル−5−テトラゾリルチオ)ヒドロキノン);テトラヒドロキノキサリン類(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン);アミドオキシム類;アジン類(例えば、脂肪族カルボン酸アリールヒドラザイド類とアスコルビン酸の組み合わせ);ポリヒドロキシベンゼンとヒドロキシルアミンの組み合わせ、リダクトン及び/又はヒドラジン;ヒドロキサム酸類;アジン類とスルホンアミドフェノール類の組み合わせ;α−シアノフェニル酢酸誘導体;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベンゼン誘導体の組み合わせ;5−ピラゾロン類;スルホンアミドフェノール還元剤;2−フェニルインダン−1,3−ジオン等;クロマン;1,4−ジヒドロピリジン類(例えば、2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,4−ジヒドロピリジン);ビスフェノール類(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m−トリ)メシトール(mesitol)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,5−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチル)フェノール)、紫外線感応性アスコルビン酸誘導体及び3−ピラゾリドン類。中でも特に好ましい還元剤はヒンダードフェノール類である。ヒンダードフェノール類としては下記一般式(A)で表される化合物が挙げられる。
【0103】
【化22】
Figure 0003767214
【0104】
式中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜10のアルキル基(例えば、−C49、2,4,4−トリメチルペンチル)を表し、R′及びR″は炭素原子数1〜5のアルキル基(例えば、メチル、エチル、t−ブチル)を表す。
【0105】
一般式(A)で表される化合物の具体例を以下に示す。ただし、本発明は、以下の化合物に限定されるものではない。
【0106】
【化23】
Figure 0003767214
【0107】
【化24】
Figure 0003767214
【0108】
前記一般式(A)で表される化合物を始めとする還元剤の使用量は好ましくは銀1モル当り1×10-2〜10モル、特に1×10-2〜1.5モルである。
【0109】
本発明の熱現像感光材料に好適なバインダーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリマー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。親水性でも疎水性でもよいが、本発明においては、熱現像後のカブリを低減させるために、疎水性透明バインダーを使用することが好ましい。好ましいバインダーとしては、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタンなどが挙げられる。その中でもポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステルは特に好ましく用いられる。
【0110】
又感光材料の表面を保護したり擦り傷を防止するために、感光性層の外側に非感光性層を有することができる。これらの非感光性層に用いられるバインダーは感光性層に用いられるバインダーと同じ種類でも異なった種類でもよい。
【0111】
本発明においては、熱現像の速度を速めるために感光性層のバインダー量が1.5〜10g/m2であることが好ましい。更に好ましくは1.7〜8g/m2である。1.5g/m2未満では未露光部の濃度が大幅に上昇し、使用に耐えない場合がある。
【0112】
本発明においては、感光性層側にマット剤を含有することが好ましく、熱現像後の画像の傷つき防止のためには、感光材料の表面にマット剤を配することが好ましく、そのマット剤を感光層側の全バインダーに対し、重量比で0.5〜30%含有することが好ましい。
【0113】
又、支持体をはさみ感光層の反対側に非感光層を設ける場合は、非感光層側の少なくとも1層中にマット剤を含有することが好ましく、感光材料のすべり性や指紋付着防止のためにも感光材料の表面にマット剤を配することが好ましく、そのマット剤を感光層側の反対側の層の全バインダーに対し、重量比で0.5〜40%含有することが好ましい。
【0114】
本発明において用いられるマット剤の材質は、有機物及び無機物のいずれでもよい。例えば、無機物としては、スイス特許第330,158号等に記載のシリカ、仏国特許第1,296,995号等に記載のガラス粉、英国特許第1,173,181号等に記載のアルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩、等をマット剤として用いることができる。有機物としては、米国特許第2,322,037号等に記載の澱粉、ベルギー特許第625,451号や英国特許第981,198号等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第330,158号等に記載のポリスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第3,079,257号等に記載のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,169号等に記載されたポリカーボネートの様な有機マット剤を用いることができる。
【0115】
マット剤の形状は、定形、不定形どちらでも良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられる。マット剤の大きさはマット剤の体積を球形に換算したときの直径で表される。本発明においてマット剤の粒径とはこの球形換算した直径のことを示すものとする。
【0116】
本発明に用いられるマット剤は、平均粒径が0.5μm〜10μmであることが好ましく、更に好ましくは1.0μm〜8.0μmである。又、粒子サイズ分布の変動係数としては、50%以下であることが好ましく、更に、好ましくは40%以下であり、特に好ましくは30%以下となるマット剤である。
【0117】
ここで、粒子サイズ分布の変動係数は、下記の式で表される値である。
【0118】
(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100
本発明に係るマット剤は任意の構成層中に含むことができるが、本発明の目的を達成するためには好ましくは感光性層以外の構成層であり、更に好ましくは支持体から見て最も外側の層である。
【0119】
本発明に係るマット剤の添加方法は、予め塗布液中に分散させて塗布する方法であってもよいし、塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を噴霧する方法を用いてもよい。又複数の種類のマット剤を添加する場合は、両方の方法を併用してもよい。
【0120】
本発明の熱現像感光材料は支持体上に少なくとも一層の感光性層を有している。支持体の上に感光性層のみを形成しても良いが、感光性層の上に少なくとも1層の非感光性層を形成することが好ましい。感光性層に通過する光の量又は波長分布を制御するために感光性層と同じ側にフィルター染料層及び/又は反対側にアンチハレーション染料層、いわゆるバッキング層を形成しても良いし、感光性層に染料又は顔料を含ませても良い。
【0121】
用いられる染料としては所望の波長範囲で目的の吸収を有するものであればいかなる化合物でも良いが、例えば特開昭59−6481号、同59−182436号、米国特許第4,271,263号、同第4,594,312号、欧州特許公開第533,008号、同第652,473号、特開平2−216140号、同4−348339号、同7−191432号、同7−301890号などに記載の化合物が好ましく用いられる。
【0122】
又、これらの非感光性層には前記のバインダーやマット剤を含有することが好ましく、更にポリシロキサン化合物やワックスや流動パラフィンのようなスベリ剤を含有してもよい。
【0123】
感光性層は複数層にしても良く、又階調の調節のため感度を高感層/低感層又は低感層/高感層にしても良い。
【0124】
本発明の熱現像感光材料は、熱現像処理にて写真画像を形成するもので、還元可能な銀源(有機銀塩)、感光性ハロゲン化銀、還元剤及び必要に応じて銀の色調を抑制する色調剤を通常(有機)バインダーマトリックス中に分散した状態で含有している熱現像感光材料であることが好ましい。本発明の熱現像感光材料は常温で安定であるが、露光後高温(例えば、80℃〜140℃)に加熱することで現像される。加熱することで有機銀塩(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光でハロゲン化銀に発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなされる。この反応過程は、外部から水等の処理液を供給することなしで進行する。
【0125】
本発明に用いられる好適な色調剤の例はRD第17029号に開示されており、次のものがある。
【0126】
イミド類(例えば、フタルイミド);環状イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミントリフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロックされたピラゾール類、イソチウロニウム(isothiuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロシアニン染料(例えば、3−エチル−5−((3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリデン))−1−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン);フタラジノン、フタラジノン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又は8−メチルフタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリウム);フタラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフタル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)。好ましい色調剤としてはフタラゾン又はフタラジンである。
【0127】
本発明には現像を抑制或いは促進させるなど、現像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させることができる。
【0128】
本発明にメルカプト化合物を使用する場合、いかなる構造のものでも良いが、Ar−SM、Ar−S−S−Arで表されるものが好ましい。式中、Mは水素原子又はアルカリ金属原子であり、Arは1個以上の窒素、イオウ、酸素、セレニウム又はテルリウム原子を有する芳香環又は縮合芳香環である。好ましくは、複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジン、プリン、キノリン又はキナゾリノンである。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例えば、Br及びCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)及び、アルコキシ(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するもの)からなる置換基群から選択されるものを有してもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物としては、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾチアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトキノリン、8−メルカプトプリン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−ピリジンチオール、4−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、2−メルカプト−4−フェニルオキサゾールなどが挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
【0129】
本発明の熱現像感光材料中にはカブリ防止剤が含まれて良い。有効なカブリ防止剤として例えば米国特許第3,589,903号などで知られている水銀化合物は環境的に好ましくない。そのため非水銀カブリ防止剤の検討が古くから行われてきた。非水銀カブリ防止剤としては例えば米国特許第4,546,075号及び同第4,452,885号及び特開昭59−57234号に開示されている様なカブリ防止剤が好ましい。
【0130】
特に好ましい非水銀カブリ防止剤は、米国特許第3,874,946号及び同第4,756,999号に開示されているような化合物、−C(X1)(X2)(X3)(ここでX1及びX2はハロゲンでX3は水素又はハロゲン)で表される1以上の置換基を備えたヘテロ環状化合物である。好適なカブリ防止剤の例としては、特開平9−288328号段落番号〔0030〕〜〔0036〕に記載されている化合物等が好ましく用いられる。
【0131】
又、もう一つの好ましいカブリ防止剤の例としては特開平9−90550号段落番号〔0062〕〜〔0063〕に記載されている化合物である。更に、その他の好適なカブリ防止剤は米国特許第5,028,523号及び英国特許出願第92221383.4号、同第9300147.7号、同第9311790.1号に開示されている。
【0132】
本発明の熱現像感光材料には、例えば特開昭63−159841号、同60−140335号、同63−231437号、同63−259651号、同63−304242号、同63−15245号、米国特許第4,639,414号、同第4,740,455号、同第4,741,966号、同第4,751,175号、同第4,835,096号に記載された増感色素が使用できる。本発明に使用される有用な増感色素は例えばRD第17643IV−A項(1978年12月p.23)、同1831X項(1978年8月p.437)に記載もしくは引用された文献に記載されている。特に各種スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。例えば特開平9−34078号、同9−54409号、同9−80679号記載の化合物が好ましく用いられる。
【0133】
各種の添加剤は感光性層、非感光性層、又はその他の形成層のいずれに添加しても良い。本発明の熱現像感光材料には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良い。これらの添加剤及び上述したその他の添加剤はRD第17029(1978年6月p.9〜15)に記載されている化合物を好ましく用いることができる。
【0134】
本発明で用いられる支持体は現像処理後の画像の変形を防ぐためにプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ナイロン、セルローストリアセテート、ポリエチレンナフタレート)であることが好ましい。支持体の厚みとしては50〜300μm程度、好ましくは70〜180μmである。又、熱処理したプラスチック支持体を用いることもできる。採用するプラスチックとしては、前記のプラスチックが挙げられる。支持体の熱処理とはこれらの支持体を製膜後、感光性層が塗布されるまでの間に、支持体のガラス転移点より30℃以上高い温度で、好ましくは35℃以上高い温度で、更に好ましくは40℃以上高い温度で加熱することがよい。但し、支持体の融点を超えた温度で加熱しては本発明の効果は得られない。
【0135】
本発明に係る支持体の製膜方法及び下引製造方法は公知の方法を用いることができるが、好ましくは、特開平9−50094号の段落〔0030〕〜〔0070〕に記載された方法を用いることである。
【0136】
本発明においては帯電性を改良するために金属酸化物及び/又は導電性ポリマーなどの導電性化合物を構成層中に含ませることができる。これらはいずれの層に含有させてもよいが、好ましくは下引層、バッキング層、感光性層と下引の間の層などに含まれる。
【0137】
本発明においては米国特許第5,244,773号カラム14〜20に記載された導電性化合物が好ましく用いられる。
【0138】
〔2〕熱現像感光材料の製造方法
本発明の熱現像感光材料は、上述した各構成層の素材を溶媒に溶解又は分散させた塗布液を作り、それら塗布液を塗布した後、加熱処理を行って形成されることが好ましい。
【0139】
各構成層を塗布する方法には特に制限はなく、例えばバーコーター法、カーテンコート法、浸漬法、エアーナイフ法、ホッパー塗布法、エクストリュージョン塗布法などの公知の方法を用いることができる。これらのうちより好ましくはエクストリュージョン塗布法と呼ばれる前計量タイプの塗布方式である。該エクストリュージョン塗布法はスライド塗布方式のようにスライド面での揮発がないため、精密塗布、有機溶剤塗布に適している。
【0140】
〔3〕熱現像感光材料への画像記録方法、及び画像形成方法
本発明において、露光はレーザー走査露光により行うことが好ましいが、該感光材料の露光面と走査レーザー光のなす角度が実質的に垂直になることがないレーザー走査露光機を用いることが好ましい。
【0141】
ここで「実質的に垂直になることがない」とはレーザー走査中に垂直に近いが垂直ではない角度をとることをいい、その最も垂直に近い角度としては好ましくは55〜88°、より好ましくは60〜86°、更に好ましくは65〜84°、最も好ましくは70〜82°である。
【0142】
レーザー光が熱現像感光材料へ走査されるときの熱現像感光材料露光面でのビームスポット直径は、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。これはスポット径が小さい方がレーザー入射角度の垂直からのずらし角度を減らせる点で好ましい。尚、ビームスポット直径の下限は10μmである。このようなレーザー走査露光を行うことにより干渉縞様のムラの発生等のような反射光に係る画像劣化を減じることができる。
【0143】
又本発明における露光は縦マルチである走査レーザー光を発するレーザー走査露光機を用いて行うことも好ましい。縦単一モードの走査レーザー光に比べて干渉縞様のムラの発生等のような画像劣化を減じることができる。縦マルチ化するには、合波による、戻り光を利用する、高周波重畳をかける、などの方法がよい。尚、縦マルチとは、露光波長が単一でないことを意味し、通常露光波長の分布が5nm以上、好ましくは10nm以上になるとよい。露光波長の分布の上限には特に制限はないが、通常60nm程度である。
【0144】
本発明の熱現像感光材料への画像形成においては、上記の如く得られた熱現像感光材料を露光後、80〜200℃の加熱処理で現像することが好ましい。その際、熱現像感光材料の残存溶剤量が40〜4500ppmの状態において加熱現像することが好ましい。その理由として、残存溶剤量が少なすぎると熱現像感光材料中に添加した化合物が生保存時に析出する懸念があり、一方多すぎると熱現像時に溶融移動し、カブリが高くなる懸念があり、上記で規定した残存溶剤量であれば、そのような懸念による影響は小さい。
【0145】
本発明において、現像条件は、使用する機器、装置、或いは手段に依存して変化するが、典型的には適した高温において像様に露光した熱現像感光材料を加熱することを伴う。露光後に得られた潜像は、中程度の高温(例えば、約80〜250℃、好ましくは約100〜200℃)で十分な時間(一般には約1秒〜約2分間)、熱現像感光材料を加熱することにより現像することができる。加熱する機器、装置、或いは手段はホットプレート、アイロン、ホットローラー、炭素又は白色チタン等を用いた熱発生器として典型的な加熱手段で行ってよい。より好ましくはヒートローラに接触させながら搬送し加熱処理して現像することが熱効率、作業性の点などから好ましい。
【0146】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0147】
実施例1
(感光色素溶液の安定性向上効果の確認)
以下の表1に示す各感光色素と各カルボン酸化合物、及び2−メルカプトベンズイミダゾールを合わせてメタノールに溶解した感光色素溶液を遮光し、25℃下で保存し、溶解後10分、12時間、24時間、48時間、96時間の分光吸収スペクトルを測定した。溶解後10分の最大吸収波長での光学濃度を100として、同一波長での相対吸収光学濃度を観察した。結果も合わせて表1に示した。尚、何れの感光色素溶液ともに感光色素2mg、カルボン酸化合物1g及び2−メルカプトベンズイミダゾール100mgをメタノール5mlに溶解した。
【0148】
【表1】
Figure 0003767214
【0149】
【化25】
Figure 0003767214
【0150】
表1から明らかなように、本発明の感光色素とカルボン酸化合物との組み合わせによれば、溶液中での感光色素の安定性が向上していることが分かる。カブリ防止剤として使用されるカルボン酸化合物を併用することにより溶液中の感光色素の色素安定性が向上し、停滞安定性も同時に向上するということは、当初全く予想だにできない効果である。
【0151】
実施例2
(熱現像感光材料の写真性向上効果の確認)
〈PET下引済み写真用支持体の作製〉
市販の2軸延伸熱固定済みの厚さ175μmの青色着色したPETフィルムの両面に8w/m2・分のコロナ放電処理を施し、一方の面に下記下引塗布液a−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥させて下引層A−1とし、又反対側の面に下記帯電防止加工下引塗布液b−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設し乾燥させて帯電防止加工下引層B−1とした。
【0152】
《下引塗布液a−1》
ブチルアクリレート(30重量%)、t−ブチルアクリレート(20重量%)
、スチレン(25重量%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート
(25重量%)の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g
(C−1) 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1リットルに仕上げる。
【0153】
《帯電防止加工下引塗布液b−1》
ブチルアクリレート(40重量%)、スチレン(20重量%)、
グリシジルアクリレート(40重量%)の共重合体ラテックス液
(固形分30%) 270g
(C−1) 0.6g
ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g
水で1リットルに仕上げる。
【0154】
引き続き、下引層A−1及び下引層B−1の表面上に8w/m2・分のコロナ放電を施し、下引層A−1の上には下記下引上層塗布液a−2を乾燥膜厚0.1μmになる様に下引層A−2として塗設し、又下引層B−1の上には下記下引上層塗布液b−2を乾燥膜厚0.8μmになる様に帯電防止機能を持つ下引上層B−2として塗設した。
【0155】
《下引上層塗布液a−2》
ゼラチン 0.4g/m2になる重量
(C−1) 0.2g
(C−2) 0.2g
(C−3) 0.1g
シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.1g
水で1リットルに仕上げる。
【0156】
《下引上層塗布液b−2》
(C−4) 60g
(C−5)を成分とするラテックス液(固形分20%) 80g
硫酸アンモニウム 0.5g
(C−6) 12g
ポリエチレングリコール(重量平均分子量600) 6g
水で1リットルに仕上げる。
【0157】
【化26】
Figure 0003767214
【0158】
【化27】
Figure 0003767214
【0159】
(支持体の熱処理)
上記の下引済み支持体の下引乾燥工程に於いて、支持体を140℃で加熱し、その後徐々に冷却した。
【0160】
〈ハロゲン化銀乳剤の調製〉
水900ml中にイナートゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを含む水溶液及び〔Ir(NO)Cl5〕塩を銀1モル当たり1×10-6モル及び塩化ロジウム塩を銀1モル当たり1×10-6モルを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で添加した後、pH8.7、pAg6.5にして還元増感を行った。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを添加しNaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.06μm、単分散度10%の投影直径面積の変動係数8%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg7.5に調整して、ハロゲン化銀乳剤を得た。
【0161】
〈ベヘン酸ナトリウム溶液の調製〉
945mlの純水にベヘン酸32.4g、アラキジン酸9.9g、ステアリン酸5.6gを90℃で溶解した。次に高速で撹拌しながら1.5Mの水酸化ナトリウム水溶液98mlを添加した。次に濃硝酸0.93mlを加えた後、55℃に冷却して30分撹拌させてベヘン酸ナトリウム溶液を得た。
【0162】
〈ベヘン酸銀とハロゲン化銀乳剤のプレフォーム乳剤の調製〉
上記のベヘン酸ナトリウム溶液に前記ハロゲン化銀乳剤を15.1g添加し水酸化ナトリウム溶液でpH8.1に調整した後に1Mの硝酸銀溶液147mlを7分間かけて加え、更に20分撹拌し限外濾過により水溶性塩類を除去した。得られたベヘン酸銀は平均粒子サイズ0.8μm、単分散度8%の粒子であった。分散物のフロックを形成後、水を取り除き、更に6回の水洗と水の除去を行った後乾燥させプレフォーム乳剤を得た。
【0163】
〈感光性乳剤の調製〉
得られたプレフォーム乳剤にポリビニルブチラール(平均分子量3000)のメチルエチルケトン溶液(17wt%)544gとトルエン107gを徐々に添加して混合した後、280kgf/cm2分散させた。
【0164】
〈熱現像感光材料の製造〉
《バック面側塗布》
以下の組成のバック層塗布液を、押し出しコーターで上記支持体へ下引上層B−2を塗布した側にウェット膜厚30μmになるように塗布し、60℃、3分で乾燥した。
【0165】
Figure 0003767214
【0166】
【化28】
Figure 0003767214
【0167】
《感光層面側塗布》
上記支持体の下引層A−2を塗布した側に以下の組成の感光層塗布液と、その上に保護層塗布液を、押し出しコーターで毎分20mの速度で重層塗布した。その際、塗布銀量が2.4g/m2になる様に調整して塗布した。その後、55℃、15分乾燥を行った。
【0168】
Figure 0003767214
【0169】
【化29】
Figure 0003767214
【0170】
【化30】
Figure 0003767214
【0171】
Figure 0003767214
表1に示した感光色素溶液を各々使用して熱現像感光材料の試料1〜23を作製した。
【0172】
《露光及び現像処理》
上記のように作製した熱現像感光材料の乳剤面側から、高周波重畳にて波長800nm〜820nmの縦マルチモード化された半導体レーザーを露光源とした露光機によりレーザー走査による露光を与えた。この際、熱現像感光材料の露光面と露光レーザー光の角度を75°として画像を形成した。
【0173】
尚、その角度を90°とした場合に比べムラが少なく、かつ予想外に鮮鋭性等が良好な画像が得られた。
【0174】
(評価)
《カブリ》
現像済み試料の未露光部分の光学濃度を測定した。値の小さいものほど良い。
【0175】
《相対感度》
相対感度はカブリ+1.0の濃度を与える露光量の逆数の相対値であり、試料1の感度を100とする値で表1に示した。
【0176】
《生保存性カブリ》
内部が25℃、湿度55%に保たれた密閉容器中に3枚塗布試料を入れた後50℃で7日間経時させた(強制経時)。この中の2枚目の試料と比較用経時(室温にて遮光容器中に保存)の試料とを830nmのレーザーダイオードを垂直面より13°傾いたビームで露光した。その後ヒートドラムを用いて120℃×15秒間熱現像処理を行い、カブリ部分の濃度を測定した。
【0177】
(カブリの増加)=(強制経時のカブリ)−(比較用経時のカブリ)
《画像銀カブリ》
2枚の試料を半切サイズに加工し、830nmのレーザーダイオードを垂直面より13°傾いたビームで露光した。その後ヒートドラムを用いて120℃×15秒間熱現像処理した。そのうち、1枚は25℃、55%RHで7日間遮光保存し、もう1枚は25℃、55%RHで7日間自然光に晒した後、両者のカブリ部分の濃度を測定した。
【0178】
(カブリの増加)=
(自然光に晒したときのカブリ)−(遮光保存時のカブリ)
《画像銀色調》
センシトメトリーの評価と同様の処理を行った試料を目視で以下の基準により評価した。
【0179】
○・・・明らかに好ましい冷黒調である
△・・・製品上特に問題とならないレベルである
×・・・画像診断上或いは鑑賞上明らかに好ましくない「温黒調」である。
【0180】
評価した結果を表2に示す。
【0181】
【表2】
Figure 0003767214
【0182】
表2から明らかなように、本発明により得られた熱現像感光材料は、カブリ、相対感度共に優れ、且つ生保存時と画像銀保存時のカブリが低く、画像銀色調の改良が認められた。特にカブリと相対感度に顕著な相乗効果が認められた。
【0183】
実施例3
(感光色素溶液の停滞性能向上効果の確認)
感光色素溶液1、2、5、11及び20を調製終了後、13℃下で10分、12時間、24時間、48時間、96時間停滞させた以外は実施例2と全く同様にして作製した試料のカブリと相対感度を比較した。結果を以下の表3に示す。
【0184】
【表3】
Figure 0003767214
【0185】
表3から明らかなように、本発明の組み合わせの感光色素溶液のカブリと相対感度は共に良好であり、概して停滞安定性は向上していると認められる。即ち安定な性能で大量生産されることを示しており、市場への安価な製品を提供できる可能性を示している。
【0186】
実施例4
(イソシアネート含有熱現像感光材料の写真性向上効果の確認)
実施例3にて作製した試料1、11及び20に対して、以下の表4に示した以外は全く同様にして試料を作製した。
【0187】
【表4】
Figure 0003767214
【0188】
このようにして作製した試料を露光前に一定の圧力が加わるようにして折り曲げた以外は実施例2と全く同様にして露光及び熱現像を施した。得られた画像の中で、折り曲げた部分を中心に濃度変化が認められた。この程度を目視にて次の4クラスに分けて評価した。
【0189】
◎・・・濃度変化が全く認められないレベル
○・・・濃度変化がほとんど認められず、気にならないレベル
△・・・僅かに濃度変化が認められ、気になるレベル
×・・・濃度変化が大きく、評価に耐えないレベル。
【0190】
結果を以下の表5に示す。
【0191】
【表5】
Figure 0003767214
【0192】
表5から明らかなように、本発明のうちイソシアネート系の化合物を含有する場合には、圧力耐性が極めて高いことが分かった。これは当初容易には予想できない効果である。
【0193】
実施例5
(溶剤含有効果の確認)
実施例4で作製した試料11−2の塗布後の乾燥時間の変化に伴って溶剤(メチルエチルケトン)の含有量を変化させて試料を作製した。その後、実施例2と同様に露光及び熱現像を施し、カブリと相対感度を比較した。
【0194】
尚、試料中の溶剤含有量の測定は以下のように行った。
【0195】
試料面積として46.3cm2を切り出し、これを5mm程度に細かく刻んで専用バイアル瓶に収納しセプタムとアルミキャップで密閉した後、ヒューレット・パッカード(株)製ヘッドスペースサンプラーHP7694型にセットした。前記ヘッドスペースサンプラーと接続したガスクロマトグラフィー(GC)は検出器として水素炎イオン化検出器(FID)を接着したヒューレット・パッカード(株)製5971型であった。
【0196】
主な測定条件として、ヘッドスペースサンプラー加熱条件:120℃、20分であり、GC導入温度:150℃、カラム:JandW(株)製 DB−624、昇温:45℃、3分の状態から毎分8℃上昇で100℃へ。
【0197】
測定対象溶媒はMEK、メタノールとし、該溶媒の各々ブタノールにて希釈された一定量を専用バイアル瓶に収納した後、得られたクロマトグラムのピーク面積を用いて作成した検量線を使用して試料中の溶剤含有量を得た。
【0198】
得られた結果を以下の表6に示す。
【0199】
【表6】
Figure 0003767214
【0200】
表6から明らかなように残存溶剤量が40〜4500ppmの状態において加熱現像を施した場合には、カブリと相対感度共に良好であるが、その範囲よりも低ppmでは感度低下が大きく、又高ppmではカブリが著しく高くなってしまうことが認められた。
【0201】
【発明の効果】
本発明の感光色素とカルボン酸化合物との組み合わせによれば、溶液中での感光色素の安定性が向上し、停滞安定性も同時に向上するという全く予想だにできない効果が得られる。又本発明によれば、高感度、低カブリで、医療診断上、又は鑑賞上好ましい良好な銀色調を有し、且つ生保存時と画像保存時でのカブリ上昇のない優れた熱現像感光材料が得られる。特に現像処理済みでも経時でカブリが上昇せず、銀色調が医療診断上、又は鑑賞上好ましい「冷黒調」となる医療用レーザーイメージャー用熱現像感光材料が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-developable silver halide light-sensitive material, and more particularly to a heat-developable silver halide light-sensitive material using a high-sensitivity and low-fog infrared-sensitive silver halide emulsion. The present invention also relates to an image recording method for performing laser exposure and a method for forming an image in a state having a specific residual solvent amount.
[0002]
[Prior art]
Photothermographic materials for forming a photographic image using a heat development processing method are disclosed in, for example, U.S. Pat. Nos. 3,152,904, 3,457,075, and D.I. Morgan and B.M. "Thermally Processed Silver Systems" by Shely (Imaging Processes and Materials) Neblette 8th Edition, Sturge. (Walworth), A. Shepp, 2nd page, 1969).
[0003]
Such a photothermographic material contains a reducible silver source (for example, an organic silver salt), a catalytically active amount of a photocatalyst (for example, silver halide), and a reducing agent dispersed in a normal (organic) binder matrix. is doing. The photothermographic material is stable at normal temperature, but through a redox reaction between a silver source (which functions as an oxidizing agent) that can be reduced when heated to a high temperature (for example, 80 ° C. or higher) after exposure and a reducing agent. Produce silver. This redox reaction is promoted by the catalytic action of the latent image generated by exposure. The silver produced by the reaction of the organic silver salt in the exposed areas provides a black image, which is the target of the unexposed areas and forms an image.
[0004]
In recent years, a photothermographic material for a medical laser imager that is exposed to an infrared semiconductor laser in particular, or a photothermographic material for output of a printing image setter having an oscillation wavelength in the range of 600 to 800 nm, containing a high contrast agent. Have been widely used, and a technique for improving various drawbacks of these photosensitive materials has been demanded.
[0005]
Since the photosensitive region of silver halide grains is short at around 500 nm and has a long wave end, spectral sensitization using a dye is indispensable for making the photosensitivity on the longer wave side. Particularly in recent years, with the development of light sources, the importance of photosensitive materials sensitive to infrared laser wavelengths in industrial recording materials has increased. Also, in the photographic recording photosensitive material, attention has been paid to an infrared light-sensitive material that is excellent in environmental information recording use or improvement in depiction ability.
[0006]
A number of compounds have been known for this purpose. For example, “The Theory of the Photographic Process”, 4th edition by Ti H. James (1977, Macmillan, N.) Y.) p. 194-234, “The cyanine soybeans and related compounds” by Francis M. Harmer (1964, John Willie and Sons, NY), “The Chemistry” by D.M.・ Of Heterocyclic Compounds, Volume 30 ”p. 441- (1977, John Willie and Sons, NY), JP-A-3-138638, 3-163440, 5-72660, 5-72661, 5-88292, No. 8-194282, No. 9-166844, No. 9-281631, No. 9-292672, No. 9-292673, No. 10-73900, US Pat. No. 2,734,900, etc. 3,582,344, 4,536,473, 4,740,455, 4,835,096, 5,393,654, British Patent 774,779 And various dyes such as cyanine dyes and merocyanine dyes described in the specifications of European Patent Nos. 420012 and 821811 are known.
[0007]
These spectral sensitizing dyes must not only expand the photosensitive wavelength range of the silver halide emulsion but also satisfy the following conditions.
[0008]
1) Appropriate spectral sensitization area
2) High spectral sensitization efficiency
3) There is no bad interaction with other additives such as stabilizers, antifoggants, coating aids, high-boiling solvents, etc.
4) Do not adversely affect the characteristic curve, such as fogging or gamma changes.
5) Do not change the photographic performance such as fog when a silver halide photosensitive material containing a photosensitive dye is aged (especially when stored under high temperature and high humidity).
6) The added photosensitive dye does not diffuse into layers of different photosensitive wavelength regions and cause color turbidity.
7) After washing with development fixing water, the photosensitive dye should not come off and cause color contamination.
[0009]
However, the conventionally disclosed spectral sensitizing dyes have not yet reached a level that sufficiently satisfies all of these conditions. In particular, a dye having a maximum absorption in the infrared region has a long conjugated chain and is easily affected by the environment, or the distance between the lowest vacant level and the highest occupied level is narrow, and the conduction band level of silver halide grains Since the lowest vacant level and the highest occupied level are close to each other, there arises a problem that fog is easily generated and sensitivity is lowered.
[0010]
In the Japanese Patent Application No. 10-269843, the present inventors disclosed a silver halide emulsion containing a novel spectral sensitizing dye and a silver halide photosensitive material and a photothermographic material using the same. However, including this new spectral sensitizing dye, conventional infrared sensitizing dyes are unstable in solution, have poor stability, and the spectral sensitizing dye is desorbed from the silver halide grains. There was a new problem that performance deteriorated.
[0011]
On the other hand, the use of a mercury compound as an antifogging agent is disclosed, for example, in US Pat. No. 3,589,903. However, mercury compounds are environmentally unfavorable, and the development of non-mercury antifoggants has been desired. Further, such a photothermographic material is apt to be yellowish in the color tone of image silver, and is liable to cause deterioration of the image silver tone called “warm tone”, which is undesirable for medical diagnosis or appreciation. The development of technology to improve this was desired.
[0012]
JP-A-53-125015 discloses a method for reducing fog by using various benzoic acid and phthalic acid derivatives in a photothermographic material. However, examples in which these benzoic acid and phthalic acid derivatives are used in photothermographic materials that are exposed with a laser light source are not known.
[0013]
According to the study by the present inventors, when these compounds are applied to a photothermographic material corresponding to laser exposure, not only is the fog reduced, but surprisingly the color tone of the image silver of the developed sample is desirable. It was revealed that an unexpectedly excellent effect of “cool black tone” can be obtained. In Japanese Patent No. 2653705, JP-A-9-281737, and JP-A-9-329865, various photoacids substituted with a benzoyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, etc. can be used to produce a photothermographic material. Methods for reducing fog, improving sensitivity reduction, raw film storability and developed film photoimage storability are disclosed.
[0014]
However, the improvement effect was insufficient, and there was almost no effect of improving the silver color tone of making the developed sample a silver color tone “cold black tone”.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
This invention is made | formed in view of the said situation, The 1st objective is to improve the stability and stagnant stability of the infrared sensitizing dye in a solution.
[0016]
The second purpose is high sensitivity, low fog, excellent silver tone preferable for medical diagnosis or appreciation, and excellent heat-developable silver halide sensitization without fog increase during raw storage and image storage. To provide materials. Thermal development halogenation for medical laser imagers with high contrast, especially when developed, does not increase in fog over time, and the silver tone of the developed sample is “cool black” for medical diagnosis or appreciation. The object is to provide a silver photosensitive material.
[0017]
The third object is to provide a method for recording an image so that the heat-developable silver halide light-sensitive material exhibits the best effect, and to provide a method for forming an image in a state where the best effect can be exhibited. It is in.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention has been achieved by the following constitution.
[0019]
1. Contains at least one selected from organic silver salts, photosensitive silver halides, and compounds represented by the following general formulas [1] and [2] on the support, and a compound represented by the following general formula [a] And a heat-developable silver halide photosensitive material.
[0020]
[Chemical Formula 3]
Figure 0003767214
[0021]
In the general formulas [1] and [2], Y1, Y2And Y11Each represents an oxygen atom, a sulfur atom, a selenium atom or a —CH═CH— group, and L1~ L9, L11~ L15Each represents a methine group. R1, R2, R11And R12Each represents an aliphatic group, RThree, RFour, R13And R14Each represents an alkenyl group, a cyclic alkyl group or a heterocyclic group. W1, W2, WThree, WFour, W11, W12, W13And W14Are each a hydrogen atom, a substituent, or W1And W2, WThreeAnd WFour, W11And W12, W13And W14Represents a group of non-metallic atoms necessary to form a condensed ring by bonding between them. X1And X11Each represents an ion required to cancel the charge in the molecule, and k1And k11Each represents the number of ions required to offset the charge in the molecule. m1Represents 0 or 1, n1, N11And n12Each represents 0, 1 or 2. However, n11And n12Are not 0 at the same time.
[0022]
In general formula [a], R1Is a hydrogen atom, -OM2An alkyl group substituted with a group containing at least one hetero atom, or an alkoxy group, an aryloxy group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, an acyloxy group, an acylamino group, an alkoxycarbonylamino group , Aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, sulfamoyl group, carbamoyl group, alkylthio group, arylthio group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, Aryl substituted with at least one group selected from silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, carboxyl group, phosphate group, heterocyclic group, halogenoalkyl group , Or a heterocyclic group. L represents a linking group, and M1And M2Represents a hydrogen atom or a cation. m represents an integer of 0 to 5, and n represents an integer of 1 to 3 or less. Where m is 0 and m is 1 and R1Is —OH, L is a halogen atom, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, formyl group, aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, 1 to 3 groups selected from sulfamoyl group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, phosphate group, and heterocyclic group A linking group substituted with a group is represented.
[0023]
2. 2. The heat-developable silver halide photosensitive material as described in 1 above, wherein the compounds represented by the general formulas [1] and [2] are represented by the following general formulas [3] and [4], respectively.
[0024]
[Formula 4]
Figure 0003767214
[0025]
In general formulas [3] and [4], Ytwenty one, Ytwenty twoAnd Y31Each represents an oxygen atom, a sulfur atom, a selenium atom or a —CH═CH— group, and Ltwenty one~ L29, L31~ L35Each represents a methine group. Rtwenty one, Rtwenty two, R31And R32Each represents an aliphatic group. Rtwenty three, Rtwenty four, R33And R34Each represents a group selected from an ethenyl group, a cyclopropyl group, and a cyclobutyl group;twenty one, Wtwenty two, Wtwenty three, Wtwenty four, W31, W32, W33And W34Are each a hydrogen atom, a substituent, or Wtwenty oneAnd Wtwenty two, Wtwenty threeAnd Wtwenty four, W31And W32, W33And W34Represents a group of non-metallic atoms necessary to form a condensed ring by bonding between them. Xtwenty oneAnd X31Each represents an ion required to cancel the charge in the molecule, and ktwenty oneAnd k31Each represents the number of ions required to offset the charge in the molecule. mtwenty oneRepresents 0 or 1, ntwenty one, N31And n32Each represents 0, 1 or 2. However, n31And n32Are not 0 at the same time.
[0026]
3. R of the compound represented by the general formula [a]1-OM2The heat-developable silver halide photosensitive material as described in 1 or 2 above, wherein L is a group selected from an alkylene group, a phenylene group and a heterocyclic group.
[0027]
4). 4. The heat-developable silver halide photosensitive material as described in 1, 2, or 3 above, which contains a compound having an isocyanate group.
[0028]
5). The heat-developable silver halide photosensitive material described in the above 1, 2, 3 or 4 is exposed by a laser exposure machine in which the angle formed by the exposure surface of the photosensitive material and the scanning laser beam is not substantially perpendicular. An image recording method.
[0029]
6). Image recording, characterized in that the heat-developable silver halide photosensitive material described in the above 1, 2, 3 or 4 is exposed by a laser scanning exposure machine in which a scanning laser beam for recording an image is a vertical multi-beam. Method.
[0030]
7. 5. An image forming method, wherein the heat development silver halide photosensitive material described in the above 1, 2, 3 or 4 is heated and developed in a state where the residual solvent amount is 40 to 4500 ppm.
[0031]
That is, the present invention examines the problems of the deterioration of the stability of the dye in the coating solution and the improvement of the deterioration of the stagnation stability in the production stage of the heat-developable silver halide light-sensitive material having a novel infrared sensitizing dye. As a result, the anti-fogging agent using the novel carboxylic acid compound disclosed in Japanese Patent Application No. 10-244433 was unexpectedly improved, and the stagnation of the spectral sensitizing dye in the solution was unexpectedly improved. The present inventors have found that the effect is dramatically improved as compared with the prior art, such as the stability being improved at the same time, and the present invention has been achieved. High sensitivity, no development of fog over time even in the developed state, silver tone becomes a “cool black tone” preferable for medical diagnosis or appreciation, and improves the raw storability and image storability of photosensitive materials For example, excellent effects attributable to the addition of the antifoggant were also obtained.
[0032]
Further, the present invention employs an isocyanate compound as a hardener for the purpose of raising the photographic stability over time and the pressure fog to a satisfactory level, and uses a novel infrared sensitizing dye and the above antifoggant in combination. By taking this combination into account, it is possible to obtain not only a function as a hardener but also a remarkable improvement in photographic performance and a concomitant effect of preventing pressure fogging. I also found out.
[0033]
The present invention will be described in detail below.
[0034]
[1] Heat-developable silver halide photosensitive material (hereinafter also simply referred to as a heat-developable photosensitive material)
The compounds represented by the general formulas [1] to [4] (also called sensitizing dyes or photosensitive dyes) will be described.
[0035]
R1, R2, R11, R12, Rtwenty one, Rtwenty two, R31And R32In each of the aliphatic groups shown, for example, a branched or straight chain alkyl group having 1 to 10 carbon atoms (for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, i-pentyl group) 2-ethyl-hexyl group, octyl group, decyl group, etc.), alkenyl group having 3 to 10 carbon atoms (for example, 2-propenyl group, 3-butenyl group, 1-methyl-3-propenyl group, 3-pentenyl) Group, 1-methyl-3-butenyl group, 4-hexenyl group and the like) and aralkyl groups having 7 to 10 carbon atoms (for example, benzyl group, phenethyl group and the like). Further, the above-described groups further include lower alkyl groups (for example, methyl group, ethyl group, propyl group, etc.), halogen atoms (for example, fluorine atom, chlorine atom, bromine atom, etc.), vinyl groups, aryl groups (for example, phenyl group). , P-tolyl group, p-bromophenyl group, etc.), trifluoromethyl group, alkoxy group (for example, methoxy group, ethoxy group, methoxyethoxy group, etc.), aryloxy group (for example, phenoxy group, p-tolyloxy group, etc.) ), Cyano group, sulfonyl group (for example, methanesulfonyl group, trifluoromethanesulfonyl group, p-toluenesulfonyl group, etc.), alkoxycarbonyl group (for example, ethoxycarbonyl group, butoxycarbonyl group, etc.), amino group (for example, amino group) , Biscarboxymethylamino group, etc.), aryl group (for example, phenyl group, Boxyphenyl group, etc.), heterocyclic groups (eg, tetrahydrofurfuryl, 2-pyrrolidinon-1-yl group, etc.), acyl groups (eg, acetyl group, benzoyl group, etc.), ureido groups (eg, ureido group, 3-methyl) Ureido group, 3-phenylureido group etc.), thioureido group (eg thioureido group, 3-methylthioureido group etc.), alkylthio group (eg methylthio, ethylthio group etc.), arylthio group (eg phenylthio group etc.), complex Ring thio group (for example, 2-thienylthio group, 3-thienylthio, 2-imidazolylthio group, etc.), carbonyloxy group (for example, acetyloxy group, propanoyloxy group, benzoyloxy group, etc.), acylamino group (for example, acetyl group) Amino, benzoylamino group, etc.), thioamide group (for example, Acetamide group, thiobenzoylamino group, etc.) or, for example, sulfo group, carboxy group, phosphono group, sulfate group, hydroxy group, mercapto group, sulfino group, carbamoyl group (for example, carbamoyl group, N-methylcarbamoyl group) Group, N, N-tetramethylenecarbamoyl group, etc.), sulfamoyl group (eg, sulfamoyl group, N, N-3-oxapentamethyleneaminosulfonyl group, etc.), sulfonamide group (eg, methanesulfonamide, butanesulfonamide group) ), Sulfonylaminocarbonyl group (eg, methanesulfonylaminocarbonyl, ethanesulfonylaminocarbonyl group, etc.), acylaminosulfonyl group (eg, acetamidosulfonyl, methoxyacetamidosulfonyl group, etc.), acylamino It may be substituted with a hydrophilic group such as a carbonyl group (for example, acetamidocarbonyl, methoxyacetamidocarbonyl group, etc.), a sulfinylaminocarbonyl group (for example, methanesulfinylaminocarbonyl, ethanesulfinylaminocarbonyl group, etc.), and the like. Specific examples of the aliphatic group substituted with these hydrophilic groups include carboxymethyl, carboxyethyl, carboxybutyl, carboxypentyl, 3-sulfatobutyl, 3-sulfopropyl, and 2-hydroxy-3-sulfopropyl groups. 4-sulfobutyl, 5-sulfopentyl, 3-sulfopentyl, 3-sulfinobutyl, 3-phosphonopropyl, hydroxyethyl, N-methanesulfonylcarbamoylmethyl, 2-carboxy-2-propenyl, o-sulfobenzyl, Examples include groups such as p-sulfophenethyl and p-carboxybenzyl.
[0036]
RThree, RFour, R13And R14Examples of the alkenyl group represented by 2-propenyl group, 3-butenyl group, 1-methyl-3-propenyl group, 3-pentenyl group, 1-methyl-3-butenyl group, 4-hexenyl group, etc. Examples of the cyclic alkyl group include a cyclopropyl group, a cyclopentyl group, and a cyclohexyl group. Examples of the heterocyclic group include a 2-thienyl group, a 3-thienyl group, and a 1-methyl-2-imidazolyl group. Each of these groups includes a lower alkyl group (for example, methyl group, ethyl group, etc.), a lower alkoxy group (for example, methoxy group, ethoxy group, etc.), a hydroxy group, a halogen atom (for example, fluorine). Atom, chlorine atom, bromine atom, iodine atom), aryl group (eg, phenyl group, tolyl group, chlorophenyl group, etc.), mercapto group, lower group Kiruchio group (e.g., methylthio group, ethylthio group, etc.) group, such as may be substituted.
[0037]
W1~ WFour, W11~ W14, Wtwenty one~ Wtwenty four, W31~ W33And W34Specifically, each of the substituents represented by (1) includes an alkyl group (for example, a methyl group, an ethyl group, a butyl group, an i-butyl group), an aryl group (including monocyclic and polycyclic ones such as phenyl Group, naphthyl group, etc.), heterocyclic group (eg, thienyl, furyl, pyridyl, carbazolyl, pyrrolyl, indolyl, etc.), halogen atom (eg, fluorine atom, chlorine atom, bromine atom, etc.), vinyl group, aryl Group (for example, phenyl group, p-tolyl group, p-bromophenyl group, etc.), trifluoromethyl group, alkoxy group (for example, methoxy group, ethoxy group, methoxyethoxy group, etc.), aryloxy group (for example, phenoxy group) , P-tolyloxy group, etc.), sulfonyl groups (for example, methanesulfonyl group, p-toluenesulfonyl group, etc.), alkoxycarbonyl groups (example) For example, ethoxycarbonyl group, butoxycarbonyl group, etc.), amino group (for example, amino group, biscarboxymethylamino group, etc.), aryl group (for example, phenyl group, carboxyphenyl group, etc.), heterocyclic group (for example, tetrahydrofluoro group, etc.) Furyl, 2-pyrrolidinon-1-yl group, etc.), acyl group (eg, acetyl group, benzoyl group, etc.), ureido group (eg, ureido group, 3-methylureido group, 3-phenylureido group, etc.), thioureido group. (For example, thioureido group, 3-methylthioureido group, etc.), alkylthio group (for example, methylthio, ethylthio group, etc.), arylthio group (for example, phenylthio group, etc.), hydroxy group, styryl group and the like can be mentioned.
[0038]
These groups include R1And the like. Specific examples of the substituted alkyl group include, for example, 2-methoxyethyl, 2-hydroxyethyl, 3-ethoxycarbonylpropyl, 2-carbamoylethyl. , 2-methanesulfonylethyl, 3-methanesulfonylaminopropyl, benzyl, phenethyl, carboxymethyl, carboxyethyl, allyl, 2-furylethyl and the like. Specific examples of the substituted aryl group include P-carboxyphenyl, pN, N-dimethylaminophenyl, p-morpholinophenyl, p-methoxyphenyl, 3,4-dimethoxyphenyl, 3,4-methylenedioxyphenyl, 3-chlorophenyl, p-nitro Specific examples of substituted heterocyclic groups include phenyl and other groups. For example, 5-chloro-2-pyridyl, 5-ethoxycarbonyl-2-pyridyl, and each group such as 5-carbamoyl-2-pyridyl. W1And W2, WThreeAnd WFour, W11And W12, W13And W14, Wtwenty oneAnd Wtwenty two, Wtwenty threeAnd Wtwenty four, W31And W32And R33And R34Examples of the condensed ring that can be connected to each other include 5-membered and 6-membered saturated or unsaturated condensed carbocycles. These condensed rings can be substituted at any position, and examples of the substituted group include the groups described above for the group that can be substituted with the aliphatic group.
[0039]
In the general formulas [1] to [4], L1~ L9, L11~ L15, Ltwenty one~ L29, L31~ L35The methine groups represented by each independently represent a substituted or unsubstituted methine group. Specific examples of the substituted group include substituted or unsubstituted lower alkyl groups (for example, methyl group, ethyl group, i-propyl group, benzyl group), alkoxy groups (for example, methoxy group, ethoxy group, etc.). , Aryloxy groups (for example, phenoxy group, naphthoxy group, etc.), aryl groups (for example, phenyl group, naphthyl group, p-tolyl group, o-carboxyphenyl group, etc.), -N (V1) (V2), -SR or a heterocyclic group (for example, 2-thienyl group, 2-furyl group, N, N'-bis (methoxyethyl) barbituric acid group, etc.). Here, R represents a lower alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group as described above, and V1And V2Each represents a substituted or unsubstituted lower alkyl group or aryl group;1And V2Can be linked together to form a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle. In addition, methine groups can be linked to each other adjacent to each other or to a methine group separated by one to form a 5-membered or 6-membered ring.
[0040]
In the compounds represented by the general formulas [1] to [4], when a group having a cation or anion charge is substituted, an equivalent amount of anion or cation is provided so that the charges in the molecule cancel each other. Thus, a counter ion is formed. For example, X1, X11, Xtwenty oneAnd X31Specific examples of the cation in the ions necessary for canceling out the charge in the molecule shown in the above are protons, organic ammonium ions (for example, triethylammonium, triethanolammonium, etc.), inorganic cations (for example, Specific examples of acid anions include, for example, halogen ions (for example, chlorine ions, bromine ions, iodine ions, etc.), p-toluenesulfonate ions, perchlorate ions. Examples thereof include boron tetrafluoride ion, sulfate ion, methyl sulfate ion, ethyl sulfate ion, methanesulfonate ion, trifluoromethanesulfonate ion, and the like.
[0041]
The typical photosensitive dyes represented by the above general formulas [1] to [4] are shown below, but the present invention is not limited to these compounds.
[0042]
[Chemical formula 5]
Figure 0003767214
[0043]
[Chemical 6]
Figure 0003767214
[0044]
[Chemical 7]
Figure 0003767214
[0045]
[Chemical 8]
Figure 0003767214
[0046]
[Chemical 9]
Figure 0003767214
[0047]
Embedded image
Figure 0003767214
[0048]
Embedded image
Figure 0003767214
[0049]
The above-mentioned infrared photosensitive dyes are described in, for example, HM Hammer, The Chemistry of Heterocyclic Compounds, Vol. 18, The Cyanine Dies and Related Compounds, published by A. Weisserger ed. -138638, 10-73900, JP-A-9-510022, U.S. Pat. No. 2,734,900, and British Patent 774,779.
[0050]
The method for synthesizing the compound according to the present invention will be specifically described below.
[0051]
Synthesis Example: Compound No. Synthesis of 7
10.4 g of 2-methyl-5-vinylthiobenzothiazole and 12.0 g of p-toluenesulfonic acid ethyl ester were mixed and heated and stirred in an oil bath at 120 ° C. for 2 hours. Acetone was added to the reaction product, and the mixture was heated to reflux and allowed to cool, and the crystallized product was collected by filtration. 2.1 g of the isolated quaternary salt and 0.5 g of 2,7-dimethoxy-1,4,5,8-tetrahydronaphthalene were mixed with 5 ml of dimethyl sulfoxide, and the mixture was heated and stirred in an oil bath at 120 ° C. for 5 minutes. Next, it was dissolved in 20 ml of methanol, 1 g of triethylamine was added, and the mixture was refluxed for 20 minutes on a water bath. After cooling, the precipitated crystals were collected by filtration and recrystallized from methanol to obtain the target compound No. 1. 0.45 g of 7 was obtained. The absorption maximum was 756 nm (ε = 234,000) in the methanol solution.
[0052]
Although the photosensitive dye of the present invention may be used alone, two or more kinds of photosensitive dyes may be used in combination. When the photosensitive dye of the present invention is used alone or in combination, the total amount is 1 × 10 1 per mole of silver halide.-6Mol ~ 5x10-3Moles, preferably 1 × 10-FiveMol ~ 2.5 × 10-3Mole, more preferably 4 × 10-FiveMol ~ 1 × 10-3It is contained in the silver halide emulsion in a molar ratio. In the present invention, when two or more photosensitive dyes are used in combination, the photosensitive dye can be contained in the silver halide emulsion in an arbitrary ratio. The photosensitive dye of the present invention can be directly dispersed in an emulsion. These may be first dissolved in a suitable solvent such as methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propanol, methyl cellosolve, acetone, water, pyridine or a mixed solvent thereof and added to the emulsion in the form of a solution. it can. Ultrasound can also be used for dissolution. As a method for adding the photosensitive dye, as described in US Pat. No. 3,469,987, the dye is dissolved in a volatile organic solvent, and the solution is dispersed in a hydrophilic colloid. In a water-soluble solvent without dissolving a water-insoluble dye as described in JP-B-46-24185, and adding this dispersion to an emulsion; , 822, 135, a method in which a dye is dissolved in a surfactant and the solution is added to the emulsion; a compound that shifts to the long wavelength side, as described in JP-A-51-74624, is used. And then adding the solution to the emulsion; as described in JP-A-50-80826, a method of dissolving the dye in an acid substantially free of water and adding the solution to the emulsion, etc. Is preferably used. In addition, the method described in U.S. Pat. Nos. 2,912,343, 3,342,605, 2,996,287, 3,429,835, etc. is used for addition to the emulsion. Used. The photosensitive dye may be uniformly dispersed in the silver halide emulsion before being coated on a suitable support, but of course, it can be dispersed in any process of preparing the silver halide emulsion.
[0053]
When two or more kinds of the photosensitive dyes of the present invention are combined, the photosensitive dyes can be dispersed in the silver halide emulsion by the above-described methods independently or in advance. Along with the photosensitive dye of the present invention, a dye having absorption in the visible range for the purpose of supersensitization, a dye having no spectral sensitization by itself, or a substance that does not substantially absorb visible light, A substance exhibiting a feeling may be contained in the emulsion. Useful sensitizing dyes, combinations of dyes exhibiting supersensitization, and substances exhibiting supersensitization are described in Research Disclosure (hereinafter referred to as RD) 176, 17643 (issued in December, 1978), page 23 IV. J, or JP-B-49-25500, JP-A-43-4933, JP-A-59-19032, JP-A-59-192242, JP-A-3-15049, JP-A-62-123454. .
[0054]
Next, the compound represented by the general formula [a] will be described in detail.
[0055]
Where R1Is a hydrogen atom, -OM2An alkyl group substituted with a group containing at least one hetero atom, or an alkoxy group, an aryloxy group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, an acyloxy group, an acylamino group, an alkoxycarbonylamino group , Aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, sulfamoyl group, carbamoyl group, alkylthio group, arylthio group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, Aryl substituted with at least one group selected from silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, carboxyl group, phosphate group, heterocyclic group, halogenoalkyl group , Or a heterocyclic group. L represents a linking group, and M1And M2Represents a hydrogen atom or a cation. m represents an integer of 0 to 5, and n represents an integer of 1 to 3 or less. Where m is 0 and m is 1 and R1Is —OH, L is a halogen atom, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, formyl group, aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, 1 to 3 groups selected from sulfamoyl group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, phosphate group, and heterocyclic group A linking group substituted with a group is represented.
[0056]
R1-OM2If M1And M2Specific examples of the cation represented by the formula are, for example, alkali metal ions (lithium ions, sodium ions, potassium ions, cesium ions, etc.), alkaline earth metal ions (magnesium ions, calcium ions, etc.), ammonium (ammonium, trimethylammonium, triethyl). Ammonium, tetramethylammonium, tetraethylammonium, tetrabutylammonium, 1,2-ethanediammonium, etc.), pyridinium, imidazolium, phosphonium (tetrabutylphosphonium etc.) and the like. M1And M2Are preferably a hydrogen atom or an alkali metal ion, and more preferably a hydrogen atom. R1-OM2In this case, the linking group for L is preferably a group selected from an alkylene group, a phenylene group, and a heterocyclic group.
[0057]
Also R1Is an alkyl group substituted with a group containing at least one heteroatom, specific examples of the group containing at least one heteroatom include amino groups (preferably having 0 to 20 carbon atoms, more preferably carbon atoms). 0 to 10, particularly preferably 0 to 6 carbon atoms, such as amino, methylamino, dimethylamino, diethylamino, dibenzylamino and the like, alkoxy groups (preferably 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to carbon atoms). 12, particularly preferably 1 to 8 carbon atoms, for example, methoxy, ethoxy, butoxy, etc.), aryloxy groups (preferably 6 to 20 carbon atoms, more preferably 6 to 16 carbon atoms, particularly preferably 6 to 6 carbon atoms). 12, for example, phenyloxy, 2-naphthyloxy, etc.), an acyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to carbon atoms). 6, particularly preferably having 1 to 12 carbon atoms, for example, acetyl, benzoyl, formyl, pivaloyl, etc.), an alkoxycarbonyl group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably having 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably carbon numbers). 2-12, such as methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, etc., aryloxycarbonyl groups (preferably having 7 to 20 carbon atoms, more preferably having 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably having 7 to 10 carbon atoms, such as phenyl Oxycarbonyl, etc.), acyloxy groups (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 10 carbon atoms such as acetoxy, benzoyloxy, etc.), acylamino groups (preferably carbon 2 to 20, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 10 carbon atoms. Yes, for example, acetylamino, benzoylamino and the like, alkoxycarbonylamino group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 12 carbon atoms, such as methoxycarbonylamino) An aryloxycarbonylamino group (preferably having 7 to 20 carbon atoms, more preferably 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably 7 to 12 carbon atoms such as phenyloxycarbonylamino), a sulfonylamino group (preferably carbon 1 to 20, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methanesulfonylamino, benzenesulfonylamino, and the like, and a sulfamoyl group (preferably having 0 to 20 carbon atoms, more preferably It has 0 to 16 carbon atoms, particularly preferably 0 to 12 carbon atoms. Rufamoyl, methylsulfamoyl, dimethylsulfamoyl, phenylsulfamoyl, etc.), a carbamoyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, For example, carbamoyl, methylcarbamoyl, diethylcarbamoyl, phenylcarbamoyl, etc.), alkylthio group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methylthio, ethylthio, etc. ), An arylthio group (preferably having 6 to 20 carbon atoms, more preferably 6 to 16 carbon atoms, particularly preferably 6 to 12 carbon atoms such as phenylthio), a sulfonyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, and more). Preferably it has 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, Mesyl, tosyl, etc.), sulfinyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methanesulfinyl, benzenesulfinyl etc.), ureido group ( Preferably it is C1-C20, More preferably, it is C1-C16, Most preferably, it is C1-C12, for example, ureido, methylureido, phenylureido etc.), phosphoric acid amide groups (preferably C1-C1) 20, More preferably, it is C1-C16, Most preferably, it is C1-C12, for example, diethyl phosphoric acid amide, phenyl phosphoric acid amide etc.), a hydroxyl group, a mercapto group, a halogen atom (for example, a fluorine atom, a chlorine atom) Bromine atom, iodine atom), cyano group, sulfo group, carboxyl group, nitro group, hydroxamic acid group, sulfo group Inomoto, hydrazino group, Hajime Tamaki (e.g. imidazolyl, pyridyl, furyl, piperidyl, morpholino, etc.) and the like.
[0058]
R1Is an alkyl group substituted with a group containing at least one heteroatom, the alkyl group preferably has 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 12 carbon atoms, and particularly preferably 1 to 8 carbon atoms. Yes, for example, methyl, ethyl, iso-propyl, tert-butyl, n-octyl, n-decyl, n-hexadecyl, cyclopropyl, cyclopentyl, cyclohexyl and the like.
[0059]
R1Is an alkoxy group, aryloxy group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino Group, sulfamoyl group, carbamoyl group, alkylthio group, arylthio group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, carboxyl group, phosphoric acid In the case of an aryl group substituted with at least one group selected from an ester group, a heterocyclic group, and a halogenoalkyl group, specific examples of the substituent include an alkoxy group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, Preferably it has 1 to 12 carbon atoms, particularly preferably 1 to 8 carbon atoms, such as methoxy, ethoxy, butoxy, etc.), an aryloxy group (preferably 6 to 20 carbon atoms, more preferably 6 to 16 carbon atoms, especially Preferably it is C6-C12, for example, phenyloxy, 2-naphthyloxy etc.), an acyl group (preferably C1-C20, more preferably C1-C16, especially preferably C1-C12. For example, acetyl, benzoyl, formyl, pivaloyl, etc.), alkoxycarbonyl groups (preferably having 2-20 carbon atoms, more preferably 2-16 carbon atoms, particularly preferably 2-12 carbon atoms, such as methoxycarbonyl, ethoxy Carbonyl, etc.), an aryloxycarbonyl group (preferably having 7 to 20 carbon atoms, more preferably having 7 to 16 carbon atoms, Preferably it has 7 to 10 carbon atoms, such as phenyloxycarbonyl, etc., an acyloxy group (preferably 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 10 carbon atoms, for example acetoxy , Benzoyloxy, etc.), acylamino groups (preferably having 2-20 carbon atoms, more preferably 2-16 carbon atoms, particularly preferably 2-10 carbon atoms, such as acetylamino, benzoylamino, etc.), alkoxycarbonylamino groups (Preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 12 carbon atoms, such as methoxycarbonylamino), an aryloxycarbonylamino group (preferably having 7 to 20 carbon atoms, More preferably, it has 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably 7 to 12 carbon atoms, such as phenyl Oxycarbonylamino and the like), alkoxycarbonyloxy groups (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 12 carbon atoms, such as ethoxycarbonyloxy), aryloxycarbonyloxy A group (preferably having 7 to 20 carbon atoms, more preferably 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably 7 to 12 carbon atoms, such as phenyloxycarbonyloxy), a sulfonylamino group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, More preferably, it is C1-C16, Most preferably, it is C1-C12, for example, methanesulfonylamino, benzenesulfonylamino, etc., sulfamoyl group (preferably C0-20, more preferably C0-16) Particularly preferably 0 to 12 carbon atoms, such as sulfamoyl, methyls Famoyl, dimethylsulfamoyl, phenylsulfamoyl, etc.), carbamoyl groups (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as carbamoyl, methylcarbamoyl) , Diethylcarbamoyl, phenylcarbamoyl, etc.), an alkylthio group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methylthio, ethylthio, etc.), an arylthio group ( Preferably it has 6 to 20 carbon atoms, more preferably 6 to 16 carbon atoms, particularly preferably 6 to 12 carbon atoms, such as phenylthio, etc., an amino group (preferably 0 to 20 carbon atoms, more preferably 0 carbon atoms). To 10 and particularly preferably 0 to 6 carbon atoms, such as amino, methylamino, di Tilamino, diethylamino, dibenzylamino, etc.), sulfonyl groups (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as mesyl, tosyl, etc.), sulfinyl groups (Preferably 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methanesulfinyl, benzenesulfinyl, etc.), a sulfonyloxy group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, More preferably, it is C1-C16, Most preferably, it is C1-C12, for example, mesyloxy, tosyloxy etc., a ureido group (preferably C1-C20, more preferably C1-C16, especially preferably) C1-C12, for example, ureido, methylureido, phenylureido, etc.), silyl group (preferred 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as trimethylsilyl), a phosphate group (preferably 1 to 20 carbon atoms, more preferably carbon atoms). 1 to 16, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as diethyl phosphate ester and phenyl phosphate ester), heterocyclic group (eg imidazolyl, pyridyl, furyl, piperidyl, morpholino etc.), halogenoalkyl group (eg Chloromethyl group, dibromomethyl group, trifluoromethyl group, etc.).
[0060]
The substituted aryl group preferably has 6 to 30 carbon atoms, more preferably 6 to 20 carbon atoms, and particularly preferably 6 to 12 carbon atoms, and examples thereof include phenyl, p-methylphenyl, and naphthyl.
[0061]
R1When is a heterocyclic group, imidazolyl, pyridyl, furyl, piperidyl, morpholino and the like are preferable. L represents a linking group, preferably an alkylene, arylene, or heterocyclic group. if m is 0, and m is 1 and R1Is —OH, L is a halogen atom, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, formyl group, aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, One selected from sulfamoyl group, carbamoyl group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, phosphate ester group, heterocyclic group This represents a linking group substituted with 3 or less groups, and specific examples of the above-mentioned substituents are the above-mentioned R1This is the same as the substituent in the case where is an aryl group. When m is 0, preferably l represents a linking group substituted with a halogen atom, and more preferably an arylene group substituted with a halogen atom.
[0062]
Specific examples of the present invention are listed below, but the present invention is not limited to these.
[0063]
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[0064]
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[0065]
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[0066]
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[0069]
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[0070]
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[0071]
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[0072]
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[0073]
As the compound represented by the general formula [a] of the present invention, a commercially available compound can be used, for example, Chem. Pharm. Bulletin, 31 (8), 2632 (1983), J. Am. Chem. Soc. , Section B Physical Organic Chemistry, Part1. pp. 145.148 (1971), J. MoI. Amer. Chem. Soc. 77, 1909 (1955), Org. Prep. Proced. Int. 28 (5), 609 (1996), Chem. Ber. 44, 1236 (1911), J.A. Amer. Chem. Soc. 60, 2502 (1938), Bull. Soc. Khim. Fr. 25 (3) 173 (1901), Chem. Abstr. 9861 (1960), DE 297018, Justus Liebigs Ann. Chem. 300 299 (1898) or the like.
[0074]
The compound containing an isocyanate group preferably used in the present invention is represented by the following formula.
[0075]
O = C = N-L- (N = C = O) v
In the formula, v is 0, 1, or 2, L is a linking group which is an alkyl, alkene, aryl or alkylaryl group, and may have a substituent. Preferred substituents are selected from halogen, hydroxy, amino, carboxy, alkyl and alkoxy.
[0076]
Preferred examples available from the manufacturer are listed below, but the present invention is not limited thereto.
[0077]
IS-1 DesmodurN100 Mobay, Inc. Aliphatic isocyanate
IS-2 Desmodur N3300 Mobay, Inc. Aliphatic isocyanate
IS-3 Mondur TD-80 Mobay aromatic aromatic isocyanate
IS-4 MondurM Mobay aromatic aromatic isocyanate
IS-5 Mondur MRS Mobay Polymer isocyanate
IS-6 MondurW Mobay Aliphatic Isocyanate
IS-7 Papi27 Dow Polymer isocyanate
IS-8 Isocyanate T1890 Huls Aliphatic Isocyanate
IS-9 Octadecyl isocyanate Aldrich Aliphatic isocyanate
In the present invention, when a compound containing the above isocyanate group is used as a hardener to a combination of a novel spectral sensitizing dye and an antifoggant using a novel carboxylic acid compound, raw storage and image storage are performed. It has been found that the fogging at the time is improved, and the photographic performance over time and the pressure fogging are improved at the same time, so that remarkable effects can be imparted. In particular, the silver color tone is a “cold black tone” that is preferable for medical diagnosis or appreciation, and can be adequately used for a medical laser imager.
[0078]
The isocyanate that can be used in the present invention is preferably used in an amount of at least 0.0002 mol per mol of silver, more preferably 0.002-2 mol per mol of silver, and most preferably per mol of silver. 0.003 to 0.3 mol.
[0079]
The photothermographic material according to the invention can form an image without being fixed after heat development at 80 to 140 ° C.
[0080]
The silver halide grains function as an optical sensor, and in order to suppress white turbidity after image formation, and to obtain good image quality, it is preferable that the average grain size is small, the average grain size is 0.1 μm or less, More preferably, it is 0.01 μm to 0.1 μm, particularly 0.02 μm to 0.08 μm. The grain size here refers to the length of the edge of the silver halide grain when the silver halide grain is a so-called normal crystal of a cube or octahedron. In the case of non-normal crystals, for example, in the case of spherical, rod-like or tabular grains, it means the diameter when a sphere equivalent to the volume of silver halide grains is considered. The silver halide is preferably monodispersed. The monodispersion here means that the monodispersity obtained by the following formula is 40 or less. More preferred is a particle of 30 or less, and particularly preferred is a particle of 0.1% or more and 20% or less.
[0081]
Monodispersity = (standard deviation of particle size) / (average value of particle size) × 100
The shape of the silver halide grains is not particularly limited, but the ratio occupied by the Miller index [100] plane is preferably high, and this ratio is 50% or more, further 70% or more, particularly 80% or more. Is preferred. The ratio of the Miller index [100] plane is calculated by using the adsorption dependency between the [111] plane and the [100] plane in the adsorption of the photosensitive dye. Tani, J .; Imaging Sci. 29, 165 (1985).
[0082]
Another preferred silver halide shape is tabular grains. The term “tabular grains” as used herein refers to those having an aspect ratio = r / h of 3 or more when the square root of the projected area is the grain size r μm and the thickness in the vertical direction is h μm. Among them, the aspect ratio is preferably 3 or more and 50 or less. The particle size is preferably 0.1 μm or less, and more preferably 0.01 μm to 0.08 μm. These are described in US Pat. Nos. 5,264,337, 5,314,798, 5,320,958, etc., and the desired tabular grains can be easily obtained. When these tabular grains are used in the present invention, the sharpness of the image is further improved. The halogen composition is not particularly limited, and may be any of silver chloride, silver chlorobromide, silver chloroiodobromide, silver bromide, silver iodobromide, and silver iodide.
[0083]
The photographic emulsion used in the present invention is P.I. Chifie et Physique Photographic (published by Paul Montel, 1967) by Glafkides. F. Duffin's Photographic Emission Chemistry (published by The Focal Press, 1966), V.C. L. It can be prepared using the method described in Making and Coating Photographic Emulsion (published by The Focal Press, 1964) by Zelikman et al. That is, any of an acidic method, a neutral method, an ammonia method, etc. may be used, and the formation of reacting a soluble silver salt and a soluble halogen salt may be any one of a one-side mixing method, a simultaneous mixing method, and a combination thereof. Good. The silver halide may be added to the image forming layer by any method, and at this time, the silver halide is disposed in the vicinity of the reducible silver source. Further, the silver halide may be prepared by converting a part or all of silver in the organic acid silver to silver halide by the reaction between the organic acid silver and the halogen ion, or the silver halide is prepared in advance. This may be added to the solution for preparing the organic silver salt, or a combination of these methods is possible, but the latter is preferred. In general, the silver halide is preferably contained in an amount of 0.75 to 30% by weight based on the organic silver salt.
[0084]
The silver halide used in the present invention preferably contains a metal ion belonging to Groups 6 to 11 of the periodic table. As the metal, W, Fe, Co, Ni, Cu, Ru, Rh, Pd, Re, Os, Ir, Pt, and Au are preferable.
[0085]
These metal ions can be introduced into the silver halide in the form of metal complexes or metal complex ions. As these metal complexes or metal complex ions, hexacoordinate metal complexes represented by the following general formula are preferable.
[0086]
General formula [ML6]m
In the formula, M represents a transition metal selected from Group 6 to 11 elements of the periodic table, L represents a ligand, and m represents 0,-, 2-, 3-, or 4-. Specific examples of the ligand represented by L include halides (fluoride, chloride, bromide and iodide), cyanide, cyanate, thiocyanate, selenocyanate, tellurocyanate, azide and aco. A ligand, nitrosyl, thionitrosyl and the like can be mentioned, and ako, nitrosyl, thionitrosyl and the like are preferable. When an acoligand is present, it preferably occupies one or two of the ligands. L may be the same or different.
[0087]
Specific preferred examples of M are rhodium (Rh), ruthenium (Ru), rhenium (Re), iridium (Ir) and osmium (Os).
[0088]
Although the specific example of a transition metal complex ion is shown below, this invention is not limited to these.
[0089]
1: [RhCl6]3-
2: [RuCl6]3-
3: [ReCl6]3-
4: [RuBr6]3-
5: [OsCl6]3-
6: [IrCl6]Four-
7: [Ru (NO) ClFive]2-
8: [RuBrFour(H2O)]2-
9: [Ru (NO) (H2O) ClFour]-
10: [RhClFive(H2O)]2-
11: [Re (NO) ClFive]2-
12: [Re (NO) (CN)Five]2-
13: [Re (NO) Cl (CN)Four]2-
14: [Rh (NO)2ClFour]-
15: [Rh (NO) (H2O) ClFour]-
16: [Ru (NO) (CN)Five]2-
17: [Fe (CN)6]3-
18: [Rh (NS) ClFive]2-
19: [Os (NO) ClFive]2-
20: [Cr (NO) ClFive]2-
21: [Re (NO) ClFive]-
22: [Os (NS) ClFour(TeCN)]2-
23: [Ru (NS) ClFive]2-
24: [Re (NS) ClFour(SeCN)]2-
25: [Os (NS) Cl (SCN)Four]2-
26: [Ir (NO) ClFive]2-
27: [Ir (NS) ClFive]2-
One kind of these metal ions, metal complexes or metal complex ions may be used, or two or more kinds of the same kind of metal and different kinds of metals may be used in combination. The content of these metal ions, metal complexes or metal complex ions is generally 1 × 10 5 per mole of silver halide.-9~ 1x10-2Molar is suitable, preferably 1 × 10-8~ 1x10-FourIs a mole.
[0090]
The compounds providing these metals are preferably added at the time of silver halide grain formation and incorporated into the silver halide grains. Preparation of silver halide grains, that is, nucleation, growth, physical ripening, chemical sensitization It may be added at any stage before or after, but is preferably added at the stage of nucleation, growth and physical ripening, more preferably at the stage of nucleation and growth, and most preferably at the stage of nucleation. Add in stages.
[0091]
In addition, it may be divided and added several times, or it can be uniformly contained in the silver halide grains. JP-A-63-29603, JP-A-2-306236, 3 As described in JP-A Nos. 167545, 4-76534, 6-110146, 5-273683, etc., the particles can be contained with a distribution. Preferably, a distribution can be provided inside the particles.
[0092]
These metal compounds can be added by dissolving in water or an appropriate organic solvent (for example, alcohols, ethers, glycols, ketones, esters, amides). A method in which an aqueous solution or an aqueous solution in which a metal compound and NaCl, KCl are dissolved together is added to a water-soluble silver salt solution or a water-soluble halide solution during particle formation, or the silver salt solution and the halide solution are mixed simultaneously. When adding a third aqueous solution, a method of preparing silver halide grains by a method of simultaneous mixing of three liquids, a method of introducing an aqueous solution of a required amount of a metal compound into a reaction vessel during grain formation, or a silver halide preparation There is a method of adding and dissolving another silver halide grain that has been previously doped with metal ions or complex ions. In particular, a method of adding an aqueous solution of a metal compound powder or an aqueous solution in which a metal compound and NaCl, KCl are dissolved together is added to the water-soluble halide solution.
[0093]
When added to the particle surface, a necessary amount of an aqueous solution of a metal compound can be charged into the reaction vessel immediately after the formation of the particle, during or after the physical ripening, or at the chemical ripening.
[0094]
The photosensitive silver halide grains can be desalted by washing with water known in the art, such as a noodle method or a flocculation method, but in the present invention, it may or may not be desalted.
[0095]
The photosensitive silver halide grains in the present invention are preferably chemically sensitized. Preferred chemical sensitization methods are sulfur sensitization, selenium sensitization, tellurium sensitization, noble metal sensitization methods such as gold compounds, platinum, palladium, and iridium compounds, as well known in the art, and reduction sensitization. Sensitive methods can be used. As the compound preferably used in the sulfur sensitization method, selenium sensitization method and tellurium sensitization method, known compounds can be used, but compounds described in JP-A-7-128768 can be used. Examples of compounds preferably used for the noble metal sensitization include chloroauric acid, potassium chloroaurate, potassium aurithiocyanate, gold sulfide, gold selenide, US Pat. No. 2,448,060, British Patent 618,061, and the like. Can preferably be used. As specific compounds of the reduction sensitization method, for example, stannous chloride, aminoiminomethanesulfinic acid, hydrazine derivatives, borane compounds, silane compounds, polyamine compounds, etc. can be used in addition to ascorbic acid and thiourea dioxide. . Further, reduction sensitization can be performed by ripening the emulsion while maintaining the pH at 7 or higher or the pAg at 8.3 or lower. Further, reduction sensitization can be performed by introducing a single addition portion of silver ions during grain formation.
[0096]
In the present invention, the organic silver salt is a reducible silver source, and silver salts of organic acids and heteroorganic acids containing a reducible silver ion source, particularly long chains (10-30, preferably 15-25 carbon atoms). Number) aliphatic carboxylic acid and nitrogen-containing heterocycle. Also useful are organic or inorganic silver salt complexes in which the ligand has a total stability constant for silver ions of 4.0-10.0. Examples of suitable silver salts are described in Research Disclosure Nos. 17029 and 29963 and include the following: salts of organic acids (eg, gallic acid, oxalic acid, behenic acid, arachidic acid, stearic acid, palmitic acid Silver carboxyalkylthiourea salts (eg, 1- (3-carboxypropyl) thiourea, 1- (3-carboxypropyl) -3,3-dimethylthiourea, etc.); aldehyde and hydroxy substitution Silver complexes of polymer reaction products with aromatic carboxylic acids, such as aldehydes (formaldehyde, acetaldehyde, butyraldehyde, etc.), hydroxy-substituted acids (eg salicylic acid, benzoic acid, 3,5-dihydroxybenzoic acid, 5,5 -Thiodisalicylic acid)), silver salts or complexes of thioenes, eg 3- (2-carboxyethyl) -4-hydroxymethyl-4- (thiazoline-2-thioene, and 3-carboxymethyl-4-thiazoline-2-thioene), imidazole, pyrazole, urazole, 1,2,4 A complex or salt of nitrogen acid and silver selected from thiazole and 1H-tetrazole, 3-amino-5-benzylthio-1,2,4-triazole and benzotriazole; silver such as saccharin and 5-chlorosalicylaldoxime Salts; and silver salts of mercaptides. Preferred silver sources are silver behenate, arachidic acid and / or stearic acid.
[0097]
The organic silver salt compound can be obtained by mixing a water-soluble silver compound and a compound that forms a complex with silver. As described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-127643, a normal mixing method, a reverse mixing method, and a simultaneous mixing method are used. A controlled double jet method or the like is preferably used. For example, an alkali metal salt (eg, sodium hydroxide, potassium hydroxide, etc.) is added to an organic acid to produce an organic acid alkali metal salt soap (eg, sodium behenate, sodium arachidate, etc.), and then controlled double jet. The soap and silver nitrate are added to produce organic silver salt crystals. At that time, silver halide grains may be mixed.
[0098]
In the present invention, the organic silver salt preferably has an average particle size of 2 μm or less and is monodispersed. The average particle diameter of the organic silver salt refers to the diameter when a sphere equivalent to the volume of the organic silver salt particle is considered when the organic silver salt particle is, for example, a spherical, rod-like, or tabular particle. The average particle diameter is preferably 0.05 μm to 1.5 μm, particularly preferably 0.05 μm to 1.0 μm. Monodispersion is synonymous with silver halide, and the monodispersity is preferably 1-30.
[0099]
In the present invention, the organic silver salt preferably has tabular grains having 60% or more of the total organic silver. In the present invention, the tabular grains are those having an average grain diameter / thickness ratio, that is, an aspect ratio (abbreviated as AR) represented by the following formula of 3 or more.
[0100]
AR = average particle diameter (μm) / thickness (μm)
In order to make organic silver into these shapes, the organic silver crystal can be obtained by dispersing and grinding the organic silver crystal together with a binder, a surfactant and the like using a ball mill or the like. By setting it within this range, a photosensitive material having a high density and excellent image storability can be obtained.
[0101]
In the present invention, in order to prevent devitrification of the light-sensitive material, the total amount of silver halide and organic silver salt is 1 m in terms of silver amount.2It is preferably 0.5 g or more and 2.2 g or less. By setting this range, a high-contrast image can be obtained. The amount of silver halide based on the total amount of silver is 50% or less, preferably 25% or less, and more preferably 0.1% to 15% by weight.
[0102]
The photothermographic material of the present invention preferably contains a reducing agent. Examples of suitable reducing agents are described in U.S. Pat. Nos. 3,770,448, 3,773,512, 3,593,863, and RDs 17029 and 29963. There is something. Aminohydroxycycloalkenone compounds (eg, 2-hydroxypiperidino-2-cyclohexenone); aminoreductones esters (eg, piperidinohexose reductone monoacetate) as precursors of reducing agents; N— Hydroxyurea derivatives (eg, Np-methylphenyl-N-hydroxyurea); hydrazones of aldehydes or ketones (eg, anthracene aldehyde phenylhydrazone); phosphoramidophenols; phosphoramidoanilines; polyhydroxybenzenes (Eg hydroquinone, t-butyl-hydroquinone, isopropylhydroquinone and (2,5-dihydroxy-phenyl) methylsulfone); sulfhydroxamic acids (eg benzenesulfhydroxamic acid Sulfonamide anilines (eg, 4- (N-methanesulfonamido) aniline); 2-tetrazolylthiohydroquinones (eg, 2-methyl-5- (1-phenyl-5-tetrazolylthio) hydroquinone); tetrahydroquinoxaline (Eg, 1,2,3,4-tetrahydroquinoxaline); amidooximes; azines (eg, combinations of aliphatic carboxylic acid arylhydrazides and ascorbic acid); combinations of polyhydroxybenzene and hydroxylamine, reductones And / or hydrazine; hydroxamic acids; combinations of azines and sulfonamidophenols; α-cyanophenylacetic acid derivatives; combinations of bis-β-naphthol and 1,3-dihydroxybenzene derivatives; 5-pyrazolones; Phenol reducing agent; 2-phenylindane-1,3-dione, etc .; Chroman; 1,4-dihydropyridines (for example, 2,6-dimethoxy-3,5-dicarboethoxy-1,4-dihydropyridine); Bisphenols (For example, bis (2-hydroxy-3-tert-butyl-5-methylphenyl) methane, bis (6-hydroxy-m-tri) mesitol, 2,2-bis (4-hydroxy-3-methyl Phenyl) propane, 4,5-ethylidene-bis (2-t-butyl-6-methyl) phenol), UV-sensitive ascorbic acid derivatives and 3-pyrazolidones. Of these, particularly preferred reducing agents are hindered phenols. Examples of the hindered phenols include compounds represented by the following general formula (A).
[0103]
Embedded image
Figure 0003767214
[0104]
In the formula, R is a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms (for example, -CFourH92,4,4-trimethylpentyl), and R ′ and R ″ each represent an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms (for example, methyl, ethyl, t-butyl).
[0105]
Specific examples of the compound represented by formula (A) are shown below. However, the present invention is not limited to the following compounds.
[0106]
Embedded image
Figure 0003767214
[0107]
Embedded image
Figure 0003767214
[0108]
The amount of reducing agent used, including the compound represented by the general formula (A), is preferably 1 × 10 5 per mole of silver.-2-10 mol, especially 1 x 10-2~ 1.5 mol.
[0109]
Binders suitable for the photothermographic material of the present invention are transparent or translucent and generally colorless, and are natural polymer synthetic resins, polymers and copolymers, and other media forming films such as gelatin, gum arabic, and poly (vinyl alcohol). ), Hydroxyethyl cellulose, cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, poly (vinyl pyrrolidone), casein, starch, poly (acrylic acid), poly (methyl methacrylic acid), poly (vinyl chloride), poly (methacrylic acid), copoly ( Styrene-maleic anhydride), copoly (styrene-acrylonitrile), copoly (styrene-butadiene), poly (vinyl acetal) s (eg, poly (vinyl formal) and poly (vinyl butyral)), poly (esters), poly (Urethane) Phenoxy resins, poly (vinylidene chloride), poly (epoxides), poly (carbonates), poly (vinyl acetate), cellulose esters, and polyamides. In the present invention, it is preferable to use a hydrophobic transparent binder in order to reduce fogging after heat development. Preferable binders include polyvinyl butyral, cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, polyester, polycarbonate, polyacrylic acid, polyurethane and the like. Among these, polyvinyl butyral, cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, and polyester are particularly preferably used.
[0110]
Further, in order to protect the surface of the photosensitive material and prevent scratches, a non-photosensitive layer can be provided outside the photosensitive layer. The binder used for these non-photosensitive layers may be the same as or different from the binder used for the photosensitive layer.
[0111]
In the present invention, the binder amount of the photosensitive layer is 1.5 to 10 g / m in order to increase the speed of heat development.2It is preferable that More preferably 1.7 to 8 g / m2It is. 1.5g / m2If it is less than 1, the density of the unexposed area will be significantly increased, and it may be unusable.
[0112]
In the present invention, it is preferable to contain a matting agent on the photosensitive layer side, and in order to prevent scratches on the image after heat development, it is preferable to dispose the matting agent on the surface of the photosensitive material. It is preferable to contain 0.5-30% by weight with respect to the total binder on the photosensitive layer side.
[0113]
Further, when a non-photosensitive layer is provided on the opposite side of the photosensitive layer with the support interposed between them, it is preferable to contain a matting agent in at least one layer on the non-photosensitive layer side, in order to prevent slipping of the photosensitive material and adhesion of fingerprints. In addition, it is preferable to dispose a matting agent on the surface of the photosensitive material, and the matting agent is preferably contained in an amount of 0.5 to 40% by weight with respect to the total binder in the layer opposite to the photosensitive layer.
[0114]
The material of the matting agent used in the present invention may be either organic or inorganic. Examples of inorganic substances include silica described in Swiss Patent No. 330,158 and the like, glass powder described in French Patent No. 1,296,995 and the like, and alkali described in British Patent No. 1,173,181 and the like. Earth metals, carbonates such as cadmium and zinc, and the like can be used as the matting agent. Examples of organic substances include starch described in U.S. Pat. No. 2,322,037 and the like, starch derivatives described in Belgian Patent 625,451 and British Patent 981,198, and Japanese Patent Publication No. 44-3643. Polyvinyl alcohol described, polystyrene or polymethacrylate described in Swiss Patent No. 330,158, polyacrylonitrile described in US Pat. No. 3,079,257, US Pat. No. 3,022,169 etc. An organic matting agent such as a polycarbonate can be used.
[0115]
The shape of the matting agent may be either a regular shape or an irregular shape, but is preferably a regular shape, and a spherical shape is preferably used. The size of the matting agent is represented by a diameter when the volume of the matting agent is converted into a sphere. In the present invention, the particle size of the matting agent indicates the diameter converted into a spherical shape.
[0116]
The matting agent used in the present invention preferably has an average particle size of 0.5 μm to 10 μm, more preferably 1.0 μm to 8.0 μm. The coefficient of variation of the particle size distribution is preferably 50% or less, more preferably 40% or less, and particularly preferably 30% or less.
[0117]
Here, the variation coefficient of the particle size distribution is a value represented by the following equation.
[0118]
(Standard deviation of particle size) / (Average value of particle size) × 100
The matting agent according to the present invention can be contained in any constituent layer, but in order to achieve the object of the present invention, it is preferably a constituent layer other than the photosensitive layer, more preferably most viewed from the support. The outer layer.
[0119]
The method for adding the matting agent according to the present invention may be a method in which the matting agent is dispersed and applied in advance in the coating solution, or a method in which the matting agent is sprayed after the coating solution is applied and before drying is completed. May be. When a plurality of types of matting agents are added, both methods may be used in combination.
[0120]
The photothermographic material of the present invention has at least one photosensitive layer on a support. Although only the photosensitive layer may be formed on the support, it is preferable to form at least one non-photosensitive layer on the photosensitive layer. In order to control the amount of light passing through the photosensitive layer or the wavelength distribution, a filter dye layer on the same side as the photosensitive layer and / or an antihalation dye layer on the opposite side, a so-called backing layer, may be formed. A dye or pigment may be included in the conductive layer.
[0121]
Any dye may be used as long as it has the desired absorption in a desired wavelength range. For example, JP-A-59-6481, 59-182436, US Pat. No. 4,271,263, No. 4,594,312, European Patent Publication Nos. 533,008, 652,473, JP-A-2-216140, No. 4-348339, No. 7-191432, No. 7-301890, etc. Are preferably used.
[0122]
These non-photosensitive layers preferably contain the binder and matting agent described above, and may further contain a slipping agent such as a polysiloxane compound, wax or liquid paraffin.
[0123]
The photosensitive layer may be a plurality of layers, and the sensitivity may be a high sensitivity layer / low sensitivity layer or a low sensitivity layer / high sensitivity layer in order to adjust gradation.
[0124]
The photothermographic material of the present invention forms a photographic image by heat development processing. The reducible silver source (organic silver salt), the photosensitive silver halide, the reducing agent and, if necessary, the color tone of silver. It is preferably a photothermographic material containing a toning agent to be suppressed, usually dispersed in an (organic) binder matrix. The photothermographic material of the present invention is stable at room temperature, but is developed by heating to a high temperature (for example, 80 ° C. to 140 ° C.) after exposure. By heating, silver is generated through an oxidation-reduction reaction between an organic silver salt (functioning as an oxidizing agent) and a reducing agent. This redox reaction is promoted by the catalytic action of the latent image generated in the silver halide upon exposure. The silver produced by the reaction of the organic silver salt in the exposed areas provides a black image that contrasts with the unexposed areas and forms an image. This reaction process proceeds without supplying a treatment liquid such as water from the outside.
[0125]
Examples of suitable toning agents for use in the present invention are disclosed in RD 17029 and include:
[0126]
Imides (eg, phthalimide); cyclic imides, pyrazolin-5-ones, and quinazolinones (eg, succinimide, 3-phenyl-2-pyrazolin-5-one, 1-phenylurazole, quinazoline, and 2,4- Thiazolidinedione); naphthalimides (eg, N-hydroxy-1,8-naphthalimide); cobalt complexes (eg, hexamine trifluoroacetate of cobalt), mercaptans (eg, 3-mercapto-1,2,4-triazole) N- (aminomethyl) aryl dicarboximides (eg, N- (dimethylaminomethyl) phthalimide); combinations of blocked pyrazoles, isothiuronium derivatives and certain photobleaching agents (eg, N, N'-F A combination of Samethylene (1-carbamoyl-3,5-dimethylpyrazole), 1,8- (3,6-dioxaoctane) bis (isothiuronium trifluoroacetate), and 2- (tribromomethylsulfonyl) benzothiazole ); Merocyanine dyes (e.g. 3-ethyl-5-((3-ethyl-2-benzothiazolinylidene (benzothiazolinylidene))-1-methylethylidene) -2-thio-2,4-oxazolidine Dione); phthalazinone, phthalazinone derivatives or metal salts of these derivatives (eg, 4- (1-naphthyl) phthalazinone, 6-chlorophthalazinone, 5,7-dimethyloxyphthalazinone, and 2,3-dihydro-1 , 4-phthalazinedione); a combination of phthalazinone and a sulfinic acid derivative (for example, 6- Lorophthalazinone + sodium benzenesulfinate or 8-methylphthalazinone + sodium p-trisulfonate); phthalazine + phthalic acid combination; phthalazine (including adducts of phthalazine) and maleic anhydride, and phthalic acid, 2,3 A combination with at least one compound selected from naphthalenedicarboxylic acid or o-phenylene acid derivatives and anhydrides thereof (eg phthalic acid, 4-methylphthalic acid, 4-nitrophthalic acid and tetrachlorophthalic anhydride); quinazoline Diones, benzoxazines, naltoxazine derivatives; benzoxazine-2,4-diones (eg, 1,3-benzoxazine-2,4-dione); pyrimidines and asymmetric-triazines (eg, 2,4- Dihydroxypyrimidine) and tetraaza A pentalene derivative (for example, 3,6-dimercapto-1,4-diphenyl-1H, 4H-2,3a, 5,6a-tetraazapentalene). Preferable colorant is phthalazone or phthalazine.
[0127]
In the present invention, a mercapto compound, a disulfide compound or a thione compound is contained in order to control development such as suppressing or promoting development, to improve spectral sensitization efficiency, or to improve storage stability before and after development. Can do.
[0128]
When a mercapto compound is used in the present invention, any structure may be used, but those represented by Ar-SM and Ar-SS-Ar are preferred. In the formula, M is a hydrogen atom or an alkali metal atom, and Ar is an aromatic ring or condensed aromatic ring having one or more nitrogen, sulfur, oxygen, selenium or tellurium atoms. Preferably, the heteroaromatic ring is benzimidazole, naphthimidazole, benzothiazole, naphthothiazole, benzoxazole, naphthoxazole, benzoselenazole, benzotelrazole, imidazole, oxazole, pyrazole, triazole, thiadiazole, tetrazole, triazine, pyrimidine, pyridazine , Pyrazine, pyridine, purine, quinoline or quinazolinone. The heteroaromatic ring can be, for example, halogen (eg, Br and Cl), hydroxy, amino, carboxy, alkyl (eg, having one or more carbon atoms, preferably 1 to 4 carbon atoms) and alkoxy You may have what is selected from the substituent group which consists of (For example, one or more carbon atoms, Preferably it has 1-4 carbon atoms). Examples of mercapto-substituted heteroaromatic compounds include 2-mercaptobenzimidazole, 2-mercaptobenzoxazole, 2-mercaptobenzothiazole, 2-mercapto-5-methylbenzothiazole, 3-mercapto-1,2,4-triazole, 2 -Mercaptoquinoline, 8-mercaptopurine, 2,3,5,6-tetrachloro-4-pyridinethiol, 4-hydroxy-2-mercaptopyrimidine, 2-mercapto-4-phenyloxazole, and the like. Is not limited to these.
[0129]
The photothermographic material of the present invention may contain an antifoggant. Mercury compounds known as, for example, US Pat. No. 3,589,903 as an effective antifoggant are environmentally undesirable. Therefore, examination of non-mercury antifoggants has been conducted for a long time. As the non-mercury antifoggant, for example, antifoggants as disclosed in US Pat. Nos. 4,546,075 and 4,452,885 and JP-A-59-57234 are preferable.
[0130]
Particularly preferred non-mercury antifoggants are compounds such as those disclosed in US Pat. Nos. 3,874,946 and 4,756,999, —C (X1) (X2) (XThree) (Where X1And X2Is halogen and XThreeIs a heterocyclic compound having one or more substituents represented by hydrogen or halogen. As examples of suitable antifoggants, compounds described in paragraphs [0030] to [0036] of JP-A-9-288328 are preferably used.
[0131]
Another preferred antifoggant is a compound described in paragraph Nos. [0062] to [0063] of JP-A-9-90550. In addition, other suitable antifoggants are disclosed in US Pat. No. 5,028,523 and British Patent Applications Nos. 92221383.4, 9300147.7, and 93111790.1.
[0132]
Examples of the photothermographic material of the present invention include JP-A-63-159841, JP-A-60-140335, JP-A-63-231437, JP-A-63-259651, JP-A-63-304242, JP-A-63-15245, US Sensitization described in Patent Nos. 4,639,414, 4,740,455, 4,741,966, 4,751,175, and 4,835,096 A dye can be used. Useful sensitizing dyes used in the present invention are described in, for example, the literature described or cited in RD 17643IV-A (December 1978, p.23) and 1831X (August 1978, p.437). Has been. In particular, a sensitizing dye having a spectral sensitivity suitable for the spectral characteristics of various scanner light sources can be advantageously selected. For example, compounds described in JP-A Nos. 9-34078, 9-54409, and 9-80679 are preferably used.
[0133]
Various additives may be added to any of the photosensitive layer, the non-photosensitive layer, and other forming layers. In the photothermographic material of the present invention, for example, a surfactant, an antioxidant, a stabilizer, a plasticizer, an ultraviolet absorber, a coating aid and the like may be used. As these additives and the other additives described above, compounds described in RD 17029 (June 1978, p. 9-15) can be preferably used.
[0134]
The support used in the present invention is preferably a plastic film (for example, polyethylene terephthalate, polycarbonate, polyimide, nylon, cellulose triacetate, polyethylene naphthalate) in order to prevent deformation of the image after development processing. The thickness of the support is about 50 to 300 μm, preferably 70 to 180 μm. A heat-treated plastic support can also be used. Examples of the plastic to be used include the plastics described above. The heat treatment of the support is a temperature higher than the glass transition point of the support by 30 ° C. or more, preferably 35 ° C. or more, after these supports are formed and before the photosensitive layer is applied, More preferably, heating is performed at a temperature higher by 40 ° C. or more. However, the effect of the present invention cannot be obtained by heating at a temperature exceeding the melting point of the support.
[0135]
A known method can be used for the film-forming method and the subbing production method of the support according to the present invention. Preferably, the method described in paragraphs [0030] to [0070] of JP-A-9-50094 is used. Is to use.
[0136]
In the present invention, a conductive compound such as a metal oxide and / or a conductive polymer can be included in the constituent layers in order to improve the chargeability. These may be contained in any layer, but are preferably contained in an undercoat layer, a backing layer, a layer between the photosensitive layer and the undercoat, and the like.
[0137]
In the present invention, the conductive compounds described in US Pat. No. 5,244,773, columns 14 to 20 are preferably used.
[0138]
[2] Method for producing photothermographic material
The photothermographic material of the present invention is preferably formed by preparing a coating solution obtained by dissolving or dispersing the above-mentioned constituent layers in a solvent, applying the coating solution, and then performing a heat treatment.
[0139]
The method for applying each constituent layer is not particularly limited, and for example, known methods such as a bar coater method, a curtain coating method, a dipping method, an air knife method, a hopper coating method, and an extrusion coating method can be used. Of these, a pre-weighing type coating method called an extrusion coating method is more preferable. Since the extrusion coating method does not volatilize on the slide surface unlike the slide coating method, it is suitable for precision coating and organic solvent coating.
[0140]
[3] Image recording method on photothermographic material and image forming method
In the present invention, the exposure is preferably performed by laser scanning exposure, but it is preferable to use a laser scanning exposure machine in which the angle formed by the exposure surface of the photosensitive material and the scanning laser light is not substantially perpendicular.
[0141]
Here, “not to be substantially vertical” means to take an angle that is nearly vertical but not vertical during laser scanning, and the angle that is closest to the vertical is preferably 55 to 88 °, more preferably. Is 60 to 86 °, more preferably 65 to 84 °, and most preferably 70 to 82 °.
[0142]
The beam spot diameter on the photothermographic material exposure surface when the laser beam is scanned onto the photothermographic material is preferably 200 μm or less, more preferably 100 μm or less. This is preferable in that the smaller the spot diameter, the smaller the angle of deviation of the laser incident angle from the vertical. The lower limit of the beam spot diameter is 10 μm. By performing such laser scanning exposure, it is possible to reduce image degradation related to reflected light such as generation of interference fringe-like unevenness.
[0143]
The exposure in the present invention is also preferably performed using a laser scanning exposure machine that emits a scanning laser beam that is a vertical multi. Image degradation such as the occurrence of interference fringe-like unevenness can be reduced as compared with a longitudinal single mode scanning laser beam. In order to make it vertically multi-ply, a method such as using return light by combining or applying high-frequency superposition is preferable. Note that the vertical multi means that the exposure wavelength is not single, and the distribution of the exposure wavelength is usually 5 nm or more, preferably 10 nm or more. The upper limit of the exposure wavelength distribution is not particularly limited, but is usually about 60 nm.
[0144]
In the image formation on the photothermographic material of the present invention, it is preferable to develop the photothermographic material obtained as described above by heat treatment at 80 to 200 ° C. after exposure. At that time, it is preferable to perform heat development in a state where the residual solvent amount of the photothermographic material is 40 to 4500 ppm. The reason is that if the amount of the residual solvent is too small, the compound added to the photothermographic material may be precipitated during raw storage, while if it is too much, the compound may melt and move during heat development and the fog may be increased. If the amount of residual solvent specified in (1), the effect of such concerns is small.
[0145]
In the present invention, the development conditions vary depending on the equipment, apparatus, or means used, but typically involve heating the photothermographic material exposed imagewise at a suitable high temperature. The latent image obtained after exposure is subjected to a photothermographic material at a moderately high temperature (for example, about 80 to 250 ° C., preferably about 100 to 200 ° C.) for a sufficient time (generally about 1 second to about 2 minutes). It can be developed by heating. The apparatus, device, or means for heating may be performed by a heating means typical as a heat generator using a hot plate, an iron, a hot roller, carbon, white titanium, or the like. More preferably, development is carried out by conveying the film while being brought into contact with a heat roller, heat treatment, and workability.
[0146]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in detail, the aspect of this invention is not limited to this.
[0147]
Example 1
(Confirmation of stability improvement effect of photosensitive dye solution)
Each photosensitive dye, each carboxylic acid compound, and 2-mercaptobenzimidazole shown in Table 1 below were combined and dissolved in methanol, protected from light, stored at 25 ° C., and after dissolution, 10 minutes, 12 hours, The spectral absorption spectra at 24 hours, 48 hours and 96 hours were measured. The relative absorption optical density at the same wavelength was observed with the optical density at the maximum absorption wavelength of 10 minutes after dissolution as 100. The results are also shown in Table 1. In any photosensitive dye solution, 2 mg of photosensitive dye, 1 g of carboxylic acid compound and 100 mg of 2-mercaptobenzimidazole were dissolved in 5 ml of methanol.
[0148]
[Table 1]
Figure 0003767214
[0149]
Embedded image
Figure 0003767214
[0150]
As is apparent from Table 1, it can be seen that according to the combination of the photosensitive dye of the present invention and the carboxylic acid compound, the stability of the photosensitive dye in the solution is improved. It is an unexpected effect that the stability of the photosensitive dye in the solution and the stagnation stability can be improved at the same time by using the carboxylic acid compound used as an antifoggant together.
[0151]
Example 2
(Confirmation of photographic improvement effect of photothermographic material)
<Preparation of PET undercoated photographic support>
8w / m on both sides of a commercially available biaxially stretched heat-fixed blue-colored PET film with a thickness of 175 μm2・ Corona discharge treatment was applied for one minute, and the following undercoat coating solution a-1 was applied on one surface to a dry film thickness of 0.8 μm and dried to form an undercoat layer A-1, and on the other side The surface was coated with the following antistatic processing subbing coating solution b-1 so as to have a dry film thickness of 0.8 μm and dried to obtain an antistatic processing subbing layer B-1.
[0152]
<< Undercoat coating liquid a-1 >>
Butyl acrylate (30% by weight), t-butyl acrylate (20% by weight)
, Styrene (25% by weight), 2-hydroxyethyl acrylate
(25% by weight) copolymer latex liquid (solid content 30%) 270 g
(C-1) 0.6g
Hexamethylene-1,6-bis (ethylene urea) 0.8g
Finish to 1 liter with water.
[0153]
<< Antistatic finishing undercoating liquid b-1 >>
Butyl acrylate (40% by weight), styrene (20% by weight),
Copolymer latex solution of glycidyl acrylate (40% by weight)
(Solid content 30%) 270 g
(C-1) 0.6g
Hexamethylene-1,6-bis (ethylene urea) 0.8g
Finish to 1 liter with water.
[0154]
Subsequently, 8 w / m on the surface of the undercoat layer A-1 and the undercoat layer B-1.2-Corona discharge was applied for a minute, and on the undercoat layer A-1, the following undercoat upper layer coating solution a-2 was applied as an undercoat layer A-2 so as to have a dry film thickness of 0.1 μm. On the undercoating layer B-1, the following undercoating upper layer coating solution b-2 was coated as an undercoating upper layer B-2 having an antistatic function so as to have a dry film thickness of 0.8 μm.
[0155]
<< Undercoating upper layer coating liquid a-2 >>
Gelatin 0.4g / m2Become weight
(C-1) 0.2g
(C-2) 0.2g
(C-3) 0.1 g
Silica particles (average particle size 3μm) 0.1g
Finish to 1 liter with water.
[0156]
<< Undercoating Upper Layer Coating Liquid b-2 >>
(C-4) 60g
Latex liquid containing 20% of (C-5) (solid content 20%) 80g
Ammonium sulfate 0.5g
(C-6) 12g
Polyethylene glycol (weight average molecular weight 600) 6g
Finish to 1 liter with water.
[0157]
Embedded image
Figure 0003767214
[0158]
Embedded image
Figure 0003767214
[0159]
(Heat treatment of support)
In the undercoating drying process of the above-described undercoated support, the support was heated at 140 ° C. and then gradually cooled.
[0160]
<Preparation of silver halide emulsion>
After dissolving 7.5 g of inert gelatin and 10 mg of potassium bromide in 900 ml of water and adjusting the temperature to 35 ° C. and pH to 3.0, bromide with a molar ratio of (98/2) to 370 ml of an aqueous solution containing 74 g of silver nitrate An aqueous solution containing potassium and potassium iodide and [Ir (NO) ClFive] 1 x 10 salt per mole of silver-6Mole and rhodium chloride salt at 1 × 10 5 per mole of silver-6Mole was added by a controlled double jet method while maintaining pAg 7.7, and then reduced to sensitization to pH 8.7 and pAg 6.5. Thereafter, 4-hydroxy-6-methyl-1,3,3a, 7-tetrazaindene was added and the pH was adjusted to 5 with NaOH to change the projected diameter area with an average particle size of 0.06 μm and a monodispersity of 10%. Cubic silver iodobromide grains having a coefficient of 8% and a [100] face ratio of 87% were obtained. This emulsion was coagulated and precipitated using a gelatin flocculant, desalted and then added with 0.1 g of phenoxyethanol to adjust the pH to 5.9 and pAg 7.5 to obtain a silver halide emulsion.
[0161]
<Preparation of sodium behenate solution>
In 945 ml of pure water, 32.4 g of behenic acid, 9.9 g of arachidic acid, and 5.6 g of stearic acid were dissolved at 90 ° C. Next, 98 ml of a 1.5 M aqueous sodium hydroxide solution was added while stirring at high speed. Next, 0.93 ml of concentrated nitric acid was added, and then cooled to 55 ° C. and stirred for 30 minutes to obtain a sodium behenate solution.
[0162]
<Preform emulsion preparation of silver behenate and silver halide emulsion>
After adding 15.1 g of the silver halide emulsion to the sodium behenate solution and adjusting the pH to 8.1 with sodium hydroxide solution, 147 ml of 1M silver nitrate solution is added over 7 minutes, followed by stirring for 20 minutes and ultrafiltration. To remove water-soluble salts. The obtained silver behenate was a grain having an average grain size of 0.8 μm and a monodispersity of 8%. After forming the floc of the dispersion, water was removed, and after further washing with water 6 times and removal of water, drying was performed to obtain a preform emulsion.
[0163]
<Preparation of photosensitive emulsion>
544 g of a methyl ethyl ketone solution (17 wt%) of polyvinyl butyral (average molecular weight 3000) and 107 g of toluene were gradually added to and mixed with the resulting preform emulsion, and then 280 kgf / cm.2Dispersed.
[0164]
<Manufacture of photothermographic material>
<Back side application>
A back layer coating solution having the following composition was applied on the side where the undercoating upper layer B-2 was applied to the support by an extrusion coater so as to have a wet film thickness of 30 μm, and dried at 60 ° C. for 3 minutes.
[0165]
Figure 0003767214
[0166]
Embedded image
Figure 0003767214
[0167]
<Photosensitive layer side coating>
A photosensitive layer coating solution having the following composition and a protective layer coating solution on the side coated with the undercoat layer A-2 of the support were applied in a multilayer manner at a rate of 20 m / min with an extrusion coater. At that time, the applied silver amount was 2.4 g / m.2It adjusted so that it might become. Thereafter, drying was performed at 55 ° C. for 15 minutes.
[0168]
Figure 0003767214
[0169]
Embedded image
Figure 0003767214
[0170]
Embedded image
Figure 0003767214
[0171]
Figure 0003767214
Samples 1 to 23 of photothermographic materials were prepared using the photosensitive dye solutions shown in Table 1, respectively.
[0172]
<< Exposure and development process >>
From the emulsion surface side of the photothermographic material produced as described above, exposure by laser scanning was given by an exposure machine using a semiconductor laser having a longitudinal multimode wavelength of 800 nm to 820 nm by high frequency superposition as an exposure source. At this time, an image was formed by setting the angle of the exposure surface of the photothermographic material and the exposure laser beam to 75 °.
[0173]
Note that an image with less unevenness and unexpectedly good sharpness or the like was obtained compared to the case where the angle was 90 °.
[0174]
(Evaluation)
《Fog》
The optical density of the unexposed part of the developed sample was measured. Smaller values are better.
[0175]
<Relative sensitivity>
The relative sensitivity is the relative value of the reciprocal of the exposure amount giving a density of fog + 1.0, and is shown in Table 1 with the sensitivity of Sample 1 as 100.
[0176]
<Raw-preserving fog>
Three coated samples were placed in a sealed container maintained at 25 ° C. and 55% humidity, and then aged for 7 days at 50 ° C. (forced aging). The second sample and the comparative sample (stored in a light-shielding container at room temperature) were exposed to a 830 nm laser diode with a beam tilted 13 ° from the vertical plane. Thereafter, heat development was performed at 120 ° C. for 15 seconds using a heat drum, and the density of the fog portion was measured.
[0177]
(Increase in fog) = (Fog during forced aging)-(Fog over time for comparison)
<Image Silver Fog>
Two samples were processed into half-cut sizes, and a 830 nm laser diode was exposed with a beam tilted 13 ° from the vertical plane. Thereafter, heat development was performed at 120 ° C. for 15 seconds using a heat drum. Of these, one sheet was stored at 25 ° C. and 55% RH for 7 days, and the other sheet was exposed to natural light for 7 days at 25 ° C. and 55% RH.
[0178]
(Increase in fog) =
(Fog when exposed to natural light)-(Fog when shaded)
《Silver tone of image》
The sample which performed the process similar to evaluation of sensitometry was evaluated visually by the following references | standards.
[0179]
○ ... Clearly preferred cool black tone
△ ... This is a level that does not pose any particular problem on the product.
X: “Warm black tone” which is clearly unfavorable for image diagnosis or appreciation.
[0180]
The evaluation results are shown in Table 2.
[0181]
[Table 2]
Figure 0003767214
[0182]
As is apparent from Table 2, the photothermographic material obtained by the present invention was excellent in fog and relative sensitivity, low in fog during raw storage and image silver storage, and an improvement in image silver tone was observed. . In particular, a remarkable synergistic effect was observed in fog and relative sensitivity.
[0183]
Example 3
(Confirmation of improvement in stagnation performance of photosensitive dye solution)
Photosensitizing dye solutions 1, 2, 5, 11, and 20 were prepared in the same manner as in Example 2 except that they were held at 13 ° C. for 10 minutes, 12 hours, 24 hours, 48 hours, and 96 hours after completion of preparation. Sample fog and relative sensitivity were compared. The results are shown in Table 3 below.
[0184]
[Table 3]
Figure 0003767214
[0185]
As is apparent from Table 3, both the fog and the relative sensitivity of the photosensitive dye solution of the combination of the present invention are good, and it is generally recognized that the stagnation stability is improved. In other words, it indicates that mass production is possible with stable performance, indicating the possibility of providing an inexpensive product to the market.
[0186]
Example 4
(Confirmation of photographic improvement effect of isocyanate-containing photothermographic material)
Samples 1, 11, and 20 produced in Example 3 were produced in exactly the same manner as shown in Table 4 below, except that the samples were produced.
[0187]
[Table 4]
Figure 0003767214
[0188]
The sample thus prepared was exposed and thermally developed in the same manner as in Example 2 except that the sample was bent with a certain pressure applied before exposure. In the obtained image, a density change was observed around the bent portion. This degree was visually divided into the following four classes and evaluated.
[0189]
◎ ・ ・ ・ Level at which no change in density is observed
○ ... Considerable level with almost no change in concentration
Δ: Conspicuous change in density, anxious level
X: A level in which the concentration change is large and cannot be evaluated.
[0190]
The results are shown in Table 5 below.
[0191]
[Table 5]
Figure 0003767214
[0192]
As is apparent from Table 5, it was found that the pressure resistance was extremely high when an isocyanate compound was contained in the present invention. This is an effect that cannot be easily predicted at first.
[0193]
Example 5
(Confirmation of solvent-containing effect)
A sample was prepared by changing the content of the solvent (methyl ethyl ketone) in accordance with the change in the drying time after the application of the sample 11-2 prepared in Example 4. Thereafter, exposure and thermal development were performed in the same manner as in Example 2, and the fog and relative sensitivity were compared.
[0194]
The solvent content in the sample was measured as follows.
[0195]
46.3 cm as sample area2Was cut into 5 mm pieces, housed in a dedicated vial, sealed with a septum and an aluminum cap, and then set in a head space sampler HP7694 manufactured by Hewlett-Packard Co., Ltd. The gas chromatography (GC) connected to the headspace sampler was a 5971 model manufactured by Hewlett-Packard Co., which was bonded with a flame ionization detector (FID) as a detector.
[0196]
As main measurement conditions, head space sampler heating conditions: 120 ° C., 20 minutes, GC introduction temperature: 150 ° C., column: DB-624 manufactured by JandW, Inc., temperature increase: 45 ° C., every 3 minutes Increased to 8 ℃ for 100 minutes.
[0197]
The solvent to be measured is MEK and methanol. After storing a certain amount of each solvent diluted with butanol in a dedicated vial, the sample is prepared using a calibration curve created using the peak area of the obtained chromatogram. The solvent content in was obtained.
[0198]
The results obtained are shown in Table 6 below.
[0199]
[Table 6]
Figure 0003767214
[0200]
As is apparent from Table 6, when heat development is carried out in a state where the residual solvent amount is 40 to 4500 ppm, both fog and relative sensitivity are good, but at lower ppm than that range, the sensitivity decrease is large and high. It was recognized that fog was remarkably increased at ppm.
[0201]
【The invention's effect】
According to the combination of the photosensitive dye and the carboxylic acid compound of the present invention, an unexpected effect that the stability of the photosensitive dye in the solution is improved and the stagnation stability is improved at the same time can be obtained. Further, according to the present invention, the photothermographic material is excellent in photosensitivity, having high sensitivity, low fog, favorable silver tone for medical diagnosis or appreciation, and having no fog increase during raw storage and image storage. Is obtained. In particular, a photothermographic material for a medical laser imager can be obtained in which fog does not increase over time even after development processing, and the silver color tone is a “cold black tone” preferable for medical diagnosis or appreciation.

Claims (7)

支持体上に有機銀塩、ハロゲン化銀粒子、及び下記一般式〔1〕及び〔2〕で表される化合物から選ばれる少なくとも1つと、下記一般式〔a〕で表される化合物を含有することを特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。
Figure 0003767214
(一般式〔1〕及び〔2〕において、Y1、Y2及びY11は、各々、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は−CH=CH−基を表し、L1〜L9、L11〜L15は各々、メチン基を表す。R1、R2、R11及びR12は各々、脂肪族基を表し、R3、R4、R13及びR14は各々、アルケニル基、環状アルキル基又は複素環基を表す。W1、W2、W3、W4、W11、W12、W13及びW14は各々、水素原子、置換基、或いはW1とW2、W3とW4、W11とW12、W13とW14の間で結合して縮合環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。X1及びX11は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンを表し、k1及びk11は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンの数を表す。m1は0又は1を表し、n1、n11及びn12は各々、0、1又は2を表す。但し、n11とn12は同時に0とはならない。
一般式〔a〕において、R1は水素原子、−OM2、ヘテロ原子を少なくとも1つ含有する基で少なくとも1つ置換されたアルキル基、又はアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、カルボキシル基、りん酸エステル基、ヘテロ環基、ハロゲノアルキル基から選ばれる少なくとも1つの基で置換されたアリール基、又はヘテロ環基を表す。Lは連結基を表し、M1及びM2は水素原子又はカチオンを表す。mは0〜5の整数を表し、nは1〜3以下の整数を表す。但し、mが0の場合、及びmが1でかつR1が−OHの場合はLはハロゲン原子、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、アミノ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルホニルオキシ基、ウレイド基、シリル基、メルカプト基、ヒドロキシ基、ニトロソ基、スルホ基、りん酸エステル基、ヘテロ環基から選ばれる1〜3個の基で置換された連結基を表す。)
The support contains an organic silver salt, silver halide grains, and at least one selected from compounds represented by the following general formulas [1] and [2] and a compound represented by the following general formula [a]. A heat-developable silver halide light-sensitive material.
Figure 0003767214
(In General Formulas [1] and [2], Y 1 , Y 2 and Y 11 each represent an oxygen atom, a sulfur atom, a selenium atom or a —CH═CH— group, and L 1 to L 9 , L 11 ˜L 15 each represents a methine group, R 1 , R 2 , R 11 and R 12 each represent an aliphatic group, and R 3 , R 4 , R 13 and R 14 each represent an alkenyl group and a cyclic alkyl Represents a group or a heterocyclic group, W 1 , W 2 , W 3 , W 4 , W 11 , W 12 , W 13 and W 14 are each a hydrogen atom, a substituent, or W 1 and W 2 , W 3 W 4 , W 11 and W 12 , W 13 and W 14 are bonded to form a non-metallic atomic group necessary to form a condensed ring, and X 1 and X 11 each cancel the charge in the molecule. K 1 and k 11 each represent the number of ions required to cancel the charge in the molecule, m 1 represents 0 or 1, and n 1 , n 11 and n 12 represent 0, 1 or each Represents 2. However, n 11 and n 12 are not 0 at the same time.
In the general formula [a], R 1 is a hydrogen atom, —OM 2 , an alkyl group substituted with at least one group containing at least one hetero atom, or an alkoxy group, aryloxy group, acyl group, alkoxycarbonyl group. , Aryloxycarbonyl group, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, sulfamoyl group, carbamoyl group, alkylthio group, arylthio group, From amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, carboxyl group, phosphate ester group, heterocyclic group, halogenoalkyl group Bareru representative of at least one substituted aryl group with a group, or a heterocyclic group. L represents a linking group, and M 1 and M 2 represent a hydrogen atom or a cation. m represents an integer of 0 to 5, and n represents an integer of 1 to 3 or less. However, when m is 0 and when m is 1 and R 1 is —OH, L is a halogen atom, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, formyl group, aryloxycarbonylamino group. , Alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, sulfonylamino group, sulfamoyl group, amino group, sulfonyl group, sulfinyl group, sulfonyloxy group, ureido group, silyl group, mercapto group, hydroxy group, nitroso group, sulfo group, A linking group substituted with 1 to 3 groups selected from a phosphate group and a heterocyclic group. )
前記一般式〔1〕及び〔2〕で表される化合物が、それぞれ下記一般式〔3〕及び〔4〕で表されることを特徴とする請求項1記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。
Figure 0003767214
(一般式〔3〕及び〔4〕において、Y21、Y22及びY31は、各々、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は−CH=CH−基を表し、L21〜L29、L31〜L35は各々、メチン基を表す。R21、R22、R31及びR32は各々、脂肪族基を表す。R23、R24、R33及びR34は各々、エテニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基から選ばれる基を表し、W21、W22、W23、W24、W31、W32、W33及びW34は各々、水素原子、置換基、或いはW21とW22、W23とW24、W31とW32、W33とW34の間で結合して縮合環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。X21及びX31は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンを表し、k21及びk31は各々、分子内の電荷を相殺するに必要なイオンの数を表す。m21は0又は1を表し、n21、n31及びn32は各々、0、1又は2を表す。但し、n31とn32は同時に0とはならない。)
The heat-developable silver halide photosensitive material according to claim 1, wherein the compounds represented by the general formulas [1] and [2] are represented by the following general formulas [3] and [4], respectively.
Figure 0003767214
(In the general formulas [3] and [4], Y 21 , Y 22 and Y 31 each represent an oxygen atom, a sulfur atom, a selenium atom, or a —CH═CH— group, and L 21 to L 29 , L 31 ~L 35 each, each .R 21, R 22 representing a methine group, R 31 and R 32, .R 23, R 24, R 33 and R 34 representing an aliphatic group each of ethenyl, cyclopropyl And a group selected from a cyclobutyl group, W 21 , W 22 , W 23 , W 24 , W 31 , W 32 , W 33 and W 34 are each a hydrogen atom, a substituent, or W 21 and W 22 , A group of non-metallic atoms necessary to form a condensed ring by bonding between W 23 and W 24 , W 31 and W 32 , W 33 and W 34. X 21 and X 31 are Represents the ions required to cancel the charge, k 21 and k 31 each represent the number of ions required to cancel the charge in the molecule, m 21 represents 0 or 1, n 2 1 , n 31 and n 32 each represent 0, 1 or 2 provided that n 31 and n 32 are not 0 at the same time.
前記一般式〔a〕で表される化合物のR1が−OM2であり、Lがアルキレン基、フェニレン基、ヘテロ環基から選ばれる基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。 3. The compound represented by the general formula [a] is characterized in that R 1 is —OM 2 , and L is a group selected from an alkylene group, a phenylene group, and a heterocyclic group. A heat-developable silver halide photosensitive material. イソシアネート基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。4. The heat-developable silver halide photosensitive material according to claim 1, 2 or 3, comprising a compound having an isocyanate group. 請求項1、2、3又は4に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料に、該感光材料の露光面と走査レーザー光のなす角度が実質的に垂直になることのないレーザー露光機による露光を行うことを特徴とする画像記録方法。The photothermographic material of claim 1, 2, 3, or 4 is exposed to a laser exposure machine so that an angle formed by an exposure surface of the photosensitive material and a scanning laser beam is not substantially perpendicular. An image recording method characterized by comprising: 請求項1、2、3又は4に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料に対し、画像を記録する際の走査レーザー光が縦マルチであるレーザー走査露光機による露光を行うことを特徴とする画像記録方法。5. An image obtained by subjecting the heat-developable silver halide photosensitive material according to claim 1, 2 or 4 to exposure by a laser scanning exposure machine in which a scanning laser beam at the time of recording an image is multi-vertical. Recording method. 請求項1、2、3又は4に記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料の残存溶剤量が40〜4500ppmの状態において加熱現像することを特徴とする画像形成方法。5. An image forming method, wherein the heat development silver halide photosensitive material according to claim 1, wherein the residual solvent amount is 40 to 4500 ppm.
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