JP3767081B2 - 細線爆発加工方法およびそれ用のカートリッジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば熱交換器用の伝熱管を拡管してそれを保持する仕切壁へ圧接合したり、岩盤を破砕したりすること等に用いられる細線爆発加工方法およびそれ用のカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の細線爆発加工方法に用いられる従来のカートリッジの例を図3に示す。
【0003】
このカートリッジ2は、筒状の容器4のほぼ中心軸上に金属細線6を通してそれを両端部の鍔8で保持し、かつ容器4の中に水10を封入(密封)した構造をしている。金属細線6の両端部には、通常はこの例のように、鍔8を貫通する端子12がそれぞれ取り付けられている。また給電側(図の左側)と反対側の端子12には、通常はこの例のように、給電側へ延びるリード線14が接続されている。
【0004】
容器4は、例えばガラス、ポリエチレン等の壊れやすい材料から成る。鍔8は通常は、電気絶縁を良くするために絶縁物から成る。
【0005】
従来はこのようなカートリッジ2を用いて、例えば図4に示すように、被加工物の例である岩盤16に、カートリッジ2に対応した(即ちカートリッジ2がほぼきっちり入る程度の)断面寸法の孔18をあけておき、この孔18にカートリッジ2を挿入し、パルス電源20から金属細線6に瞬間的に大電流を通電する。パルス電源20は、この例では、エネルギー蓄積用のコンデンサ24、それを充電する充電回路22およびスイッチ26を備えている。コンデンサ24の充電電圧は、例えば30〜50kV程度の高電圧である。
【0006】
通電の結果、金属細線6はヒューズの溶断と同様に瞬時に蒸発すると共に、同時に発生するアークの熱で金属細線6の周りの水10も瞬時に気化されて爆発が起こり、それによって孔18の中に衝撃的な力が発生する。この力によって岩盤16を破砕することができる。
【0007】
上記と同様の方法によって、熱交換器用の伝熱管を爆発的に拡管して、伝熱管を、それを保持する仕切壁に圧接することもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記カートリッジ2は、爆発加工の1回毎に粉砕されてしまうので、多数回の爆発加工を行うためには大量のカートリッジ2を消費する。ところが、従来のカートリッジ2は、水10を封入する容器4を用いた構造であるため、そのぶん高価であり、このような高価なカートリッジ2を消費するのは不経済である。
【0009】
また、カートリッジ2を岩盤16等の被加工物の孔に挿入するため、この孔の壁面とカートリッジ2との間に空気層が残ることは避けられない。従って、細線爆発による衝撃力は、カートリッジ2の水10から直接被加工物には伝えられず、この空気層で緩和されるため、効率が悪い。
【0010】
そこでこの発明は、高価なカートリッジを使用せずに済み、しかも細線爆発による衝撃力を効率良く被加工物へ伝えることができる細線爆発加工方法およびそれ用のカートリッジを提供することを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明の細線爆発加工方法は、互いに離れて相対向する二つの鍔間のほぼ中心軸上に金属細線を通して保持し、かつ一方の鍔に、ゼリー状水を注入するための注入口を設けた構造のカートリッジを用意し、このカートリッジを被加工物の孔であって当該カートリッジに対応した断面寸法の孔に挿入し、このカートリッジの注入口から、吸水性ポリマーに水を吸収させて成るゼリー状水を注入して、二つの鍔間の前記孔に当該ゼリー状水を充満させ、次いで前記金属細線に通電して当該金属細線を瞬時に蒸発させて爆発を起こさせることを特徴としている。
【0012】
従来のカートリッジの構成部品の内で最も高価なのは、水を封入するガラス製等の容器であるけれども、この発明に係るカートリッジは、このような高価な容器を用いていないので安価である。
【0013】
カートリッジに、水を封入する容器を用いていなくても、注入口から注入するのが普通の水ではなく、吸水性ポリマーに水を吸収させて成るゼリー状水であるので、少なくともその注入後から通電までに通常要する程度の短い時間では、当該ゼリー状水が上記注入口や、鍔と被加工物の孔の壁面との間のわずかな隙間から漏れ出ることはない。
【0014】
このようなゼリー状水を上記のように充満させた状態で金属細線に通電して金属細線を瞬時に蒸発させると、従来例と同様に、金属細線の周りのゼリー状水も瞬時に気化されて爆発が起こり、その衝撃的な力によって被加工物に加工を施すことができる。
【0015】
しかも、カートリッジが容器を有しておらず、それに注入されたゼリー状水は被加工物の孔に隙間なく充満されているため、上記衝撃力はゼリー状水から直接被加工物へ伝えられるので、衝撃力を効率良く被加工物へ伝えることができ、より高い効果を発揮することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係るカートリッジを用いた細線爆発加工方法の工程の例を示す断面図である。図3および図4の従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
【0017】
ここでは、図1Aに示すようなカートリッジ2aを用意する。このカートリッジ2aは、互いに離れて相対向する二つの例えば前述したような鍔8、8間のほぼ中心軸上に前述したような金属細線6を通して当該金属細線6を保持し、かつ一方(この例では給電側(図の左側))の鍔8に、後述するゼリー状水11を注入するための細い注入口9を設けた構造をしている。
【0018】
両方の鍔8は、この例では円板状または円柱状のものである。両方の鍔8は、あるいは少なくとも給電側の鍔8は、従来例と同様、端子12とリード線14等との間の電気絶縁性を高めるために絶縁物製とするのが好ましいけれども、それに限られるものではない。両方の鍔8には、この例では、従来例と同様、金属細線6の両端部につながる端子12がそれぞれ貫通して取り付けられており、かつ給電側と反対側の端子12には給電側へ延びるリード線14が接続されている。
【0019】
両方の鍔8の端部に、この例のように、リード線14を嵌める凹部7をそれぞれ設けておき、そこにリード線14を嵌めておけば、好ましくは更に接着しておけば、またリード線14をある程度太くする等してその形状保持力を大きくしておけば、鍔8のぐらつきを防止する等してカートリッジ2aの形状を維持しやすくなる。
【0020】
前述した従来のカートリッジ2の構成部品の内で最も高価なのは、水10を封入するガラス製等の容器4であるけれども、この発明に係る上記カートリッジ2aは、このような高価な容器を用いていないので安価である。
【0021】
細線爆発加工に際しては、上記のようなカートリッジ2aを、被加工物の孔、例えば図1Bに示すように岩盤16の孔18に挿入する。この孔18は、カートリッジ2aに、より具体的にはその鍔8に対応した(即ち鍔8の部分がほぼきっきり入る程度の)断面形状および断面寸法を有している。
【0022】
次いで、図1Cに示すように、カートリッジ2aの前記注入口9から、吸水性ポリマーに水を吸収させて成るゼリー状水11を注入して、二つの鍔8、8間の孔18に当該ゼリー状水11を充満させる。このゼリー状水11の注入には、必要に応じて注入器を用いれば良い。
【0023】
上記吸水性ポリマーは、例えば、デンプン系、セルロース系、ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系等の高吸水性高分子化合物から成る。上記ゼリー状水11は、このような吸水性ポリマーに、十分に水を、例えばポリマー自身の1000倍程度の重量の水を吸収させたものであり、成分の殆どは水である。
【0024】
上記カートリッジ2aは、水を封入する容器を用いていないけれども、注入口9から注入するのが普通の水ではなくゼリー状水11であるので、少なくともその注入後から通電までに通常要する程度の(例えば1分〜10分程度の)短い時間では、当該ゼリー状水11が上記注入口9や、鍔8と孔18の壁面との間のわずかな隙間から漏れ出ることはない。注入口9や、鍔8と孔18の壁面との間の隙間をより小さくすれば、そこからのゼリー状水11の漏出をより完全に防止することができる。
【0025】
次いで、図1Dに示すように、カートリッジ2aに例えば図4に示したような構成のパルス電源20を接続して、これから金属細線6に瞬間的に大電流を通電して金属細線6を瞬時に蒸発させる。それによって、従来例と同様に、金属細線6の周りのゼリー状水11も瞬時に気化されて爆発が起こり、その衝撃的な力によって岩盤16を破砕することができる。
【0026】
しかもその際、カートリッジ2aが容器を有しておらず、それに注入されたゼリー状水11は孔18に隙間なく充満されているため、上記衝撃力はゼリー状水11から直接岩盤16へ伝えられるので、衝撃力を効率良く岩盤16へ伝えることができ、より高い効果を発揮することができる。
【0027】
このように上記細線爆発加工方法は、従来例のような高価なカートリッジを使用せずに済み、しかも細線爆発による衝撃力を効率良く岩盤16へ伝えることができるので、経済性が高く、しかも加工効率も高い。
【0028】
上記のようなカートリッジ2aおよびそれを用いた細線爆発加工方法は、上記岩盤16の破砕以外にも使用することができる。例えば図2に示す例のように、被加工物の一例である熱交換器用の伝熱管28の孔30にカートリッジ2aを挿入して伝熱管28を爆発的に拡管して、伝熱管28を、それを保持する仕切壁32に圧接することにも使用することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の細線爆発加工方法によれば、水を封入するための容器を有しない上記のようなカートリッジを使用することによって、従来例のような高価なカートリッジを使用せずに済み、しかも細線爆発による衝撃力を空気層で緩和されることなく効率良く被加工物へ伝えることができるので、経済性が高く、しかも加工効率も高い。
【0030】
また、この発明のカートリッジは、従来例のカートリッジのような水を封入するための高価な容器を用いていないので、安価に製作することができる。従ってこれを用いた細線爆発加工の経済性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るカートリッジを用いた細線爆発加工方法の工程の例を示す断面図である。
【図2】熱交換器用の伝熱管を拡管する方法の例を示す断面図である。
【図3】従来のカートリッジの例を示す断面図である。
【図4】従来の細線爆発加工方法の例を示す断面図である。
【符号の説明】
2a カートリッジ
6 金属細線
8 鍔
9 注入口
11 ゼリー状水
16 岩盤(被加工物)
18 孔
20 パルス電源
28 伝熱管(被加工物)
30 孔

Claims (2)

  1. 互いに離れて相対向する二つの鍔間のほぼ中心軸上に金属細線を通して保持し、かつ一方の鍔に、ゼリー状水を注入するための注入口を設けた構造のカートリッジを用意し、このカートリッジを被加工物の孔であって当該カートリッジに対応した断面寸法の孔に挿入し、このカートリッジの注入口から、吸水性ポリマーに水を吸収させて成るゼリー状水を注入して、二つの鍔間の前記孔に当該ゼリー状水を充満させ、次いで前記金属細線に通電して当該金属細線を瞬時に蒸発させて爆発を起こさせることを特徴とする細線爆発加工方法。
  2. 互いに離れて相対向する二つの鍔間のほぼ中心軸上に金属細線を通して保持し、かつ一方の鍔に、ゼリー状水を注入するための注入口を設けた構造の細線爆発加工用のカートリッジ。
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