JP3765789B2 - シリカ複合化ラテックス組成物、シリカ複合化ポリクロロプレン系組成物及び製造方法 - Google Patents
シリカ複合化ラテックス組成物、シリカ複合化ポリクロロプレン系組成物及び製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカ複合化ラテックス組成物、シリカ複合化ポリクロロプレン系組成物及び製造方法に関するものである。詳細には、本発明は、金属アルコキシドのゾルゲル反応を応用してシリカ粒子を微細に分散させたシリカ複合化ラテックス組成物、シリカ複合化ポリクロロプレン系組成物及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属アルコキシドのゾルゲル反応を利用することによって、ポリマーマトリックス中にシリカ等の金属酸化物粒子が微細に分散された複合材料を製造することが可能である。この複合材料は、金属酸化物を混練配合すること(混練法)によって得られる複合材料に比べて、金属酸化物粒子が微細に分散されることから、優れた機械的物性を示す。そのため、かかる複合材料は、様々なポリマーについて研究がなされており、ゴム材料においても数種の報告例がある。
【0003】
例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)ラテックスに、アンモニア水溶液とテトラエトキシシランとを添加して混合液を乳化させ、ゾルゲル反応を進行させた後に、得られた乳化液を乾燥させることによって、シリカ複合化SBRを製造することが出来ることが報告されている(例えば、非特許文献1〜4を参照)。しかし、上記のSBRに関する研究の場合、ラテックスにアルコキシシラン類化合物を添加して撹拌した段階では、反応液は均一に乳化しているものの、ゾルゲル反応の進行途中で反応系が凝固(ゲル化)している。そのため、凝固(ゲル化)したものを切り刻んで取り出してから乾燥させている。このようなプロセスでは、大規模な生産は不可能である。
【0004】
【非特許文献1】
日本ゴム協会誌、1996年、第69巻、第7号、p.485-490
【非特許文献2】
日本ゴム協会誌、2000年、第73巻、第3号、p.144-151
【非特許文献3】
日本ゴム協会誌、2000年、第73巻、第12号、p.660-667
【非特許文献4】
日本ゴム協会誌、2002年、第75巻、第1号、p.11-15
【0005】
また、加硫ポリブタジエンゴム(BR)をテトラエトキシシランに浸漬してゴムを膨潤させた後に、ゴムをn−ブチルアミン水溶液に浸漬してゾルゲル反応を進行させることによって、シリカ複合化BRを製造することが出来ることが報告されている(例えば、非特許文献5を参照)。この技術では、加硫した後にゾルゲル反応が実施されている。すなわち、加硫物にアルコキシシラン類をしみ込ませ、しみ込んだアルコキシシラン類がシリカに転化する。この技術に従えば、加硫物全体に均一にシリカを充填させるためには、アルコキシシラン類を加硫物の内部にまで均一にしみ込ませる必要がある。そのため、厚い形状のものにこの技術を適用しようとする場合に、内部はシリカ含有率が低く、外側はシリカ含有率が高くなってしまう。そのため、この技術は、シートのような薄い形状のものにしか適用することができない。また、この技術は、アルコキシシラン類をしみ込ませる量を制御するのが困難であり、従ってシリカ含有率を自由に調節することができない等の不利を有する。
【0006】
【非特許文献5】
日本ゴム協会誌、1996年、第69巻、第6号、p.442-446
【0007】
しかし、従来、ゾルゲル法を用いたポリクロロプレンゴム(CR)のシリカ複合化は、全く研究されておらず、本発明者等が知る限り、シリカ複合化CRに関連した特許や報告等の先行技術文献は存在しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新規なCR系素材としての、シリカ粒子が微細に分散されたシリカ複合化CRを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明の概要
本発明者らは、ポリクロロプレン系ラテックスとアルコキシシラン類化合物とを混合し、金属アルコキシドのゾルゲル反応によってシリカを生成させることによって、シリカ粒子が微細に分散されたシリカ複合化CRを製造することができることを見出して、本発明を完成させた。
【0010】
発明の開示
すなわち、本発明は、一態様において、ポリクロロプレン系ラテックスにアルコキシシラン類化合物を、クロロプレン系重合体100質量部に対して、シリカが1質量部以上50質量部以下の量になるように配合して得られるシリカ複合化ラテックス組成物を提供する。
【0011】
また、本発明は、別の態様において、ポリクロロプレン系ラテックスにアルコキシシラン類化合物を、クロロプレン系重合体100質量部に対して、シリカが1質量部以上50質量部以下の量になるように配合し、次いで乾燥させて得られるシリカ複合化ポリクロロプレン系ゴム組成物を提供する。
【0012】
更に、本発明は、別の態様において、下記の工程:
(1)ポリクロロプレン系ラテックスにアルコキシシラン類化合物を混合し;
(2)アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によってシリカを生成させ;
及び
(3)ゾルゲル反応が終了した後に、反応液を乾燥させる
を含むシリカ複合化ポリクロロプレン系ゴム組成物を製造する方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の具体的な説明
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明において用いるポリクロロプレン系ラテックスとは、クロロプレン系重合体を水中に乳化分散させた乳化液のことである。クロロプレン系重合体は、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレンと記す)の単独重合体またはクロロプレンと共重合可能な単量体の一種類以上とを共重合させて得られる共重合体である。
【0014】
クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸及びアクリル酸エステル類、メタクリル酸及びメタクリル酸エステル類等が挙げられる。必要に応じて、これらの単量体を二種類以上用いてよい。クロロプレン以外の単量体の仕込量は特に限定されないが、単量体の合計100質量部の内、クロロプレン以外の単量体が0.01質量部以上10質量部以下であるのが好ましい。クロロプレン以外の単量体を0.01質量部以上共重合させることで、反応性の官能基を導入したり、重合体の結晶加速度を低くさせたりことができる。しかし、クロロプレンの重合速度は、他の単量体の重合速度に比べて著しく速いので、クロロプレン以外の単量体を10質量部よりも多く共重合させるのは難しい場合が多い。なお、本発明の(共)重合体は、0.1質量%テトラヒドロフラン溶液をGPC測定(スチレン換算)することによって得られる数平均分子量が、10万以上100万以下であるのが好ましい。
【0015】
本発明において用いるポリクロロプレン系ラテックスは、上記した単量体を水中で乳化剤及び/または分散剤の存在において乳化(共)重合させることによって得る。乳化(共)重合に使用する乳化剤及び/または分散剤は、特に限定するものではなく、各種アニオン型、ノニオン型、カチオン型が使用できる。アニオン型ラテックスの製造に用いる乳化剤としては、カルボン酸型、硫酸エステル型などがあり、例えば、ロジン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、炭素数が8〜20個のアルキルスルホネート、アルキルアリールサルフェート、ナフタリンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物などが挙げられる。ノニオン型の具体例としては、水溶性高分子、エーテル型、エステル型、ソルビタンエステル型、ソルビタンエステルエーテル型、アルキルフェノール型などがあり、例えば、ポリビニルアルコール及びその共重合体、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ソルビタンモノオレート等を挙げることができる。カチオン型の具体例としては、脂肪族アミン塩、脂肪族四級アミン塩、芳香族四級アンモニウム塩等があり、例えば、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
【0016】
後述するが、本発明において用いるポリクロロプレン系ラテックスはアルカリ性であるのが好ましいため、アルカリ性においても乳化安定性が優れる乳化剤として、ロジン酸のアルカリ金属塩を使用するのがより好ましい。ロジン酸のアルカリ金属塩の例としては、ロジン酸ナトリウム、ロジン酸カリウム等を挙げることができる。
【0017】
上記した単量体を乳化(共)重合させる際に使用する乳化剤及び/又は分散剤の添加量は、初期仕込み単量体の合計100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下が好適である。添加量が0.5質量部よりも少ないと、アルコキシシラン類化合物を十分乳化するのが困難であり、20質量部を超えると、撹拌時の発泡が問題となったり、最終的なゴム製品の物性に悪影響を与えたりする恐れがある。
【0018】
上記単量体の乳化重合方法は、特に限定されるものではなく、重合温度、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、最終重合率、脱モノマー、濃縮条件等を適切に選定、制御することで、固形分濃度、トルエン可溶部の分子量、トルエン不溶分(ゲル含有量)等を調整することが可能である。
【0019】
乳化重合時の重合温度は特に限定されるものではないが重合反応を円滑に行うために、重合温度を10〜50℃とすることが好ましい。
【0020】
重合開始剤は、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、第3−ブチルヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等であり、特に限定されるものではない。
【0021】
連鎖移動剤の種類は特に限定されるものではなく、通常クロロプレンの乳化重合に使用されるものが使用できる。連鎖移動剤としては、例えばn−ドデシルメルカプタンやtert−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用することができる。
【0022】
重合停止剤(重合禁止剤)は特に限定するものでなく、例えば、2,6−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール、フェノチアジン、ヒドロキシアミン等が使用できる。
【0023】
最終重合率は、特に限定するものではなく、任意に調節することができる。未反応の単量体は、減圧加熱する等の公知の方法によって除去でき、その方法は特に限定するものではない。本発明において用いるポリクロロプレン系ラテックスは、濃縮したり、水等を添加して希釈したりすることで、固形分濃度を必要な濃度に制御することができる。濃縮の方法としては、減圧濃縮などがあるが、特に限定するものではない。アルコキシシラン類化合物の乳化安定性を考慮すると、ポリクロロプレン系ラテックスの固形分濃度は、10質量%以上50質量%以下が好ましい。更に、本発明において用いるポリクロロプレン系ラテックスは、B型粘度計(30rpm)を用いて測定した25℃における粘度が5mPa・s以上1000mPa・s以下であり、25℃における比重が1.0以上1.5未満であるのが好ましい。粘度及び比重が、これらの範囲であれば、系を凝固させずに安定な乳化状態のままゾルゲル反応を進行させることが出来る。
【0024】
本発明では、ポリクロロプレン系ラテックスを酸性またはアルカリ性にするのが好ましい。酸性またはアルカリ性にすることで効率的にアルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応を進行させることができる。酸性ではアルコキシラン類化合物が線状の重合体(ポリシロキサン)となり易いのに対して、アルカリ性ではアルコキシシラン類化合物が網目状に重縮合したゲル体となり易いことから、特にアルカリ性に調節することがより好ましい。
塩酸、硫酸等の酸、またはアンモニア水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を添加することによって任意のpHに調節することができる。pHは、10以上14以下であれば、ゾルゲル反応を速く進行させることができるため好ましい。
【0025】
本発明において用いるアルコキシシラン類化合物は、同一分子内に1つ以上のケイ素原子と2つ以上のアルコキシ基を有する化合物である。
四官能性アルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラプロポキシシラン(TPOS)等が挙げられる。
三官能性アルコキシシランとしては、フェニルトリエトキシシラン(PTEOS)、オクタデシルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
二官能性アルコキシシランとしては、ジエトキシジメチルシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシ等が挙げられる。
【0026】
本発明では、二種類以上のアルコキシシラン類化合物を混合して用いてよい。上記の化合物の内で、テトラエトキシシラン(TEOS)が安価でありかつ大気中で容易に取り扱うことができることから、最も好ましい。
【0027】
ポリクロロプレン系ラテックスに対するアルコキシシラン類化合物の添加方法は特に限定されない。ラテックスにアルコキシシラン類化合物を直接添加・乳化させる方法の他、上記のアルコキシシラン類化合物をある程度予め重縮合させて低分子量のポリシロキサンにした状態でラテックスに添加する方法でもよい。
【0028】
アルコキシシラン類化合物の添加量は、乾燥ゴムに対するシリカ含有率を考慮して決定すればよい。乾燥ゴム中のシリカ含有率は、乾燥ゴム100質量部に対して、シリカが1質量部以上50質量部以下になるようにする。乾燥ゴム中のシリカ含有率は、乾燥ゴム100質量部に対して、シリカが3質量部以上40質量部以下になるようにするのが好ましい。シリカ含有率の範囲が、乾燥ゴム100質量部に対して、シリカが1質量部以上50質量部以下であれば、生ゴムの硬さを低く抑えることができ、加硫剤等の配合を円滑に行うことが出来る。
【0029】
アルコキシシラン類化合物をラテックスに添加した後に、反応液を任意の温度及び時間で放置することにより、ゾルゲル反応が進行する。反応温度は特に限定しないが、10℃以上50℃以下が好ましい。10℃よりも低いと、反応液が凍結したりゾルゲル反応速度が遅くなったりする可能性が考えられ、50℃よりも高いと、ポリマーの劣化やゲル化が起こる可能性が考えられる。
【0030】
反応時間は特に限定されない。反応時間は、アルコキシシラン化合物の添加量によって変化するので、反応液の固形分測定や比重測定等の手段によって、アルコキシシラン類化合物の反応率を確認して決めればよい。
【0031】
反応系は、密閉系である必要はなく、開放系であっても構わない。ゾルゲル反応中は、反応液を撹拌または振盪することによって、より微細なシリカ粒子を形成することが出来る。
【0032】
本発明のシリカ複合化ラテックス組成物は、クロロプレン系ラテックス接着剤に通常用いられている粘着付与樹脂、金属酸化物、増粘剤、充填剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、消泡剤等を、要求性能に合わせて任意に添加することによりラテックス接着剤として使用することができる。このようにして得られるラテックス接着剤は、機械的強度に優れるものである。
【0033】
また、本発明のシリカ複合化ラテックス組成物は、加硫ゴム製品の要求物性を満足させるように任意で、ゴムラテックス加工において慣用的に用いられる他のポリマー、補強剤、充填剤、酸化防止剤、金属酸化物、加硫剤、加硫促進剤、硬化剤、界面活性剤、紫外線吸収剤および可塑剤等の添加剤を含有して浸漬用ラテックス組成物とし、浸漬成形によって機械的強度が高く、風合いが柔らかな浸漬ゴム製品を作成するために用いることもできる。本発明のラテックス組成物の不揮発成分におけるクロロプレン系重合体の含有率は、40〜99質量%であることが好ましく、この範囲であれば、種々の用途において、実用的な強度を付与させることが出来る。
浸漬ゴム製品としては、通常の浸漬方法による加硫ゴム製品と同様なものが挙げられるが、特に好ましい浸漬ゴム製品の例としては、手術用手袋、検査・診察用手袋、バルーンサック、カテーテル等の医療用ゴム製品、乳首、家庭用手袋、工業用手袋、風船等が挙げられる。
【0034】
また、本発明のシリカ複合化ポリクロロプレン系ゴム組成物は、ゾルゲル反応が終了した後に、反応液を乾燥させることによって得られる。本発明に従えば、アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によって微細なシリカが生成されることから、CR−シリカナノコンポジットが得られる。乾燥方法は、公知のポリクロロプレン系ラテックスの仕上げ方法を適用することができ、そのまま蒸発乾燥させる方法や、一旦凍結させた後に水洗・乾燥させる方法等が可能である。ゾルゲル反応中に反応系が凝固する場合には、凝固物をそのまま乾燥させることによって目的のシリカ複合化CR組成物が得られる。
【0035】
乾燥ゴムの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)または原子間力顕微鏡(AFM)によって観察することによって、ゴムマトリックス中に分散しているシリカの凝集粒子形状を観察することができる。本発明において言う最大凝集粒子径とは、破断面において観察される複数の凝集粒子における最大径を意味する。本発明において、ゴムマトリックス中におけるシリカの最大凝集粒子径は0.005μm以上50μm以下であるのが好ましい。従来の混練法(市販シリカ粉末をロール等で配合する方法)では、最大凝集粒子径を50μmよりも小さくするのが困難であるため、従来の混練法との差別化が可能であるが、最大凝集粒子径を0.005μmよりも小さく制御することは技術的に困難である。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
【0037】
実験例1
内容積10リットルの反応器に、窒素雰囲気中で、水100質量部、ロジン酸のナトリウム塩5質量部、水酸化ナトリウム0.3質量部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩0.3質量部、亜硫酸ナトリウム0.3質量部を仕込み、これらを溶解させた後に、クロロプレン単量体100質量部、n−ドデシルメルカプタン0.03質量部を撹拌しながら加えた。過硫酸カリウム0.1質量部を重合開始剤として用い、窒素雰囲気下35℃で重合し、最終重合率が65%に達したところでフェノチアジンの乳濁液を加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去し、ポリクロロプレン系ラテックスを得た。下記の方法で固形分濃度を測定し、固形分濃度が25質量%になるように純水で希釈した。
【0038】
[固形分濃度]
アルミ皿だけを秤量してAとした。ラテックス試料を2ml入れたアルミ皿を秤量しBとした。ラテックス試料を入れたアルミ皿を110℃雰囲気下で2時間乾燥させた後、秤量しCとした。固形分濃度(質量%)は下式により求めた。
固形分濃度={(C−A)/(B−A)}×100
【0039】
下記の方法で数平均分子量を測定したところ、15.0万であった。
[数平均分子量測定]
ラテックス試料をテフロン製シャーレに入れ、−30℃の冷凍庫内で24時間凍結した後に、23℃で24時間真空乾燥させ、厚さ1mmの乾燥シートを得た。この乾燥シートをハサミで刻み、0.1質量%となるように、テトラヒドロフランに溶解させ、下記の条件で数平均分子量を測定した。
【0040】
実験例2
内容積10リットルの反応器に、窒素雰囲気中で、水100質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩1質量部、水酸化ナトリウム2.0質量部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩1質量部を仕込み、これらを溶解させた後に、クロロプレン単量体97質量部、メタクリル酸メチル単量体3質量部、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド0.55質量部を撹拌しながら加えた。過硫酸カリウム0.1質量部を重合開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでジエチルヒドロキシルアミンを100ppm加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去し、ポリクロロプレン系ラテックスを得た。実験例1と同様の方法で固形分濃度を測定し、固形分濃度が25質量%になるように純水で希釈した。実験例1と同様の方法で数平均分子量を測定した結果、20.2万であった。
【0041】
実験例3
内容積10リットルの反応器に、窒素雰囲気中で、水100質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩1.2質量部、水酸化ナトリウム1.2質量部、ホルムアルデヒドナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩1質量部を仕込み、これらを溶解させた後に、クロロプレン単量体90質量部、アクリロニトリル単量体5質量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン単量体5質量部、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド0.55質量部を撹拌しながら加えた。過硫酸カリウム0.1質量部を重合開始剤として用い、窒素雰囲気下40℃で重合し、最終重合率が80%に達したところでジエチルヒドロキシルアミンを100ppm加えて重合を停止した。減圧下で未反応単量体を除去し、ポリクロロプレン系ラテックスを得た。実験例1と同様の方法で固形分濃度を測定し、固形分濃度が25質量%になるように純水で希釈した。実験例1と同様の方法で数平均分子量を測定した結果、21.4万であった。
【0042】
参考例1
実験例1で得られた固形分濃度25質量%のラテックス3600g(見掛け質量(ウエット質量、すなわち水を含む質量))に対して、テトラエトキシシランを346.8g添加した。ホモジナイザーで800rpmにおいて15分間撹拌した後に、29質量%のアンモニア水溶液を30.5g添加し、30℃で24時間撹拌した。24時間後に、反応乳化液を−60℃で1日間凍結させ、真空乾燥させた。
以下の方法でシリカ含有率、最大凝集粒子径及び機械的特性を測定した結果を表1に示す。
【0043】
[シリカ含有率]
TG/DTA20(セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用いて、空気雰囲気における150℃残分率と800℃残分率を測定し、下式により算出した。試料量は約15mg、昇温速度は20℃/min、空気流量は500ml/min、到達温度は805℃である。
シリカ含有率=(800℃残分率/150℃残分率)×100
【0044】
[最大凝集粒子径]
乾燥ゴムサンプルを液体窒素中で破断した時の破断面を、走査型電子顕微鏡S−800(日立製作所株式会社製)で観察し、ゴムマトリックス中におけるシリカの凝集粒子の最大径を測定した。
【0045】
[機械的特性]
ゴム100質量部に対して、加硫剤として酸化亜鉛(ZnO#2/堺化学工業株式会社製)10質量部及び加硫促進剤としてエチレンチオウレア(Accel22S/川口化学工業株式会社製)0.5質量部を、8インチロールを用いて配合し、この配合物を油圧プレスを用いて170℃で30分間加硫し、厚さ2mmの加硫シートを得た。JIS K6251に準拠して、200%伸長時の伸長応力(M200)及び400%伸長時の伸長応力(M400)を測定した。
【0046】
実施例1
実験例1で得られた固形分濃度25質量%のラテックス3200g(見掛け質量)に対して、テトラエトキシシランを693.5g添加した。ホモジナイザーで800rpmにおいて15分間撹拌した後、29質量%のアンモニア水溶液を30.9g添加し、25℃で24時間撹拌した。24時間後に、反応乳化液を−60℃で1日間凍結させ、真空乾燥させた。
参考例1と同様の方法で、シリカ含有率、最大凝集粒子径及び機械的特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0047】
実施例2
実験例1で得られた固形分濃度25質量%のラテックス2800g(見掛け質量)に対して、テトラエトキシシランを1040.3g添加した。ホモジナイザーで800rpmにおいて15分間撹拌した後、29質量%のアンモニア水溶液を31.4g添加し、20℃で24時間撹拌した。24時間後に、反応乳化液を−60℃で1日間凍結させ、真空乾燥させた。
参考例1と同様の方法で、シリカ含有率、最大凝集粒子径及び機械的特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
参考例2
実験例2で得られた固形分濃度25質量%のラテックス3600g(見掛け質量)に対して、テトラエトキシシランを1040.3g添加した。ホモジナイザーで800rpmにおいて15分間撹拌した後、29質量%のアンモニア水溶液を30.5g添加し、30℃で48時間撹拌した。48時間後に、反応乳化液を−60℃で1日間凍結させ、真空乾燥させた。
参考例1と同様の方法で、シリカ含有率、最大凝集粒子径及び機械的特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0049】
参考例3
実験例3で得られた固形分濃度25質量%のラテックス3600g(見掛け質量)に対して、テトラエトキシシランを1040.3g添加した。ホモジナイザーで800rpmにおいて15分間撹拌した後、29質量%のアンモニア水溶液を30.5g添加し、30℃で48時間撹拌した。48時間後に、反応乳化液を−60℃で1日間凍結させ、真空乾燥させた。
参考例1と同様の方法で、シリカ含有率、最大凝集粒子径及び機械的特性を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
比較例1
表面温度を50℃に調節したミキシングロールを用いて、市販のデンカクロロプレンM−40 500gに対して、市販シリカ粉末のニプシルVN−3(日本シリカ工業株式会社製)を214.3g配合した。M−40の数平均分子量(スチレン換算)をGPCで測定したところ、15.3万であった。 参考例1と同様の方法によって、この配合物のシリカ含有率、最大凝集粒子径及び機械的特性を測定した。その結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】
表1及び表2から分かる通りに、本発明のシリカ複合化CR組成物(実施例1〜2、参考例1〜3)は、従来の複合化CR(比較例1)に比べてシリカ粒子が微細に分散していることが明らかである。また、本発明のシリカ複合化CR組成物は、従来の複合化CRに比べて優れた機械的特性を示すことも明らかである。
Claims (7)
- ロジン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の存在下で乳化重合させて得られるpH11.7以上14以下で固形分濃度10質量%以上50質量%以下のポリクロロプレン系ラテックスと、アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によって生成されるシリカを含有してなり、かつ、クロロプレン系重合体100質量部に対して、アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によって生成されるシリカが25質量部以上50質量部以下の量になるように配合して得られるシリカ複合化ラテックス組成物。
- 不揮発成分におけるクロロプレン系重合体の含有量が、40〜99質量%であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- ロジン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の存在下で乳化重合させて得られるpH11.7以上14以下で固形分濃度10質量%以上50質量%以下のポリクロロプレン系ラテックスと、アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によって生成されるシリカを含有してなり、かつ、クロロプレン系重合体100質量部に対して、アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によって生成されるシリカが25質量部以上50質量部以下の量になるように配合し、次いで乾燥させて得られるシリカ複合化ポリクロロプレン系ゴム組成物。
- アルコキシシラン類化合物が、テトラエトキシシランであることを特徴とする請求項1又は3記載の組成物。
- クロロプレン系重合体が、2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレンと記す)を単独重合させ又はクロロプレンと共重合可能な単量体の一種類以上とを共重合させて得られたものであることを特徴とする請求項1又は3記載の組成物。
- クロロプレン系重合体が、GPC測定(スチレン換算)することによって得られる数平均分子量10万以上100万以下を有することを特徴とする請求項1、3又は5記載の組成物。
- 下記の工程:
(1)ロジン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の存在下で乳化重合させて得られるpH11.7以上14以下で固形分濃度10質量%以上50質量%以下のクロロプレン系重合体ラテックスにアルコキシシラン類化合物を混合し;
(2)アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によってシリカを生成させ;
及び
(3)ゾルゲル反応が終了した後に、反応液を乾燥させる
を含む、クロロプレン系重合体100質量部に対して、アルコキシシラン類化合物のゾルゲル反応によって生成されるシリカが25質量部以上50質量部以下であるシリカ複合化ポリクロロプレン系ゴム組成物を製造する方法。
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