JP3765537B2 - 液体現像電子写真装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、不揮発性を示す高粘度で高濃度の液体トナーを用いる液体現像電子写真装置に関し、液体トナーのトナー固形分を熱により溶融し、印刷媒体に転写、定着する溶融転写定着方式において、軽微な付圧で印刷媒体にトナー画像を転写することを可能にすることのできる液体現像電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に示すような液体現像電子写真装置では、感光体51を帯電装置55により帯電し、これに露光装置54により帯電した感光体表面に印刷画像を光学露光することで静電潜像を形成する。現像装置50では、現像液として液体トナーを用い、現像ローラー50aに液体トナーを薄く塗布し、これを感光体に接するように構成し、感光体表面に形成された静電潜像の電界力により、現像ローラー上の液体トナーのトナー粒子を静電潜像に付着させる。
【0003】
こうして形成された感光体上のトナー画像は、中間転写体52に転写される。トナー画像を転写した感光体は、除電装置56により除電され、次の画像形成が行われる。中間転写体52に転写されたトナー画像は、さらに中間転写体52から印刷媒体57に転写される。この中間転写体52から印刷媒体57への転写は、電圧印加による静電転写が行われているが、静電転写は印刷媒体の電気抵抗に影響されるため、周囲の温度や湿度といった環境要因への依存性が高く、電子写真装置の環境仕様の制限となっていた。
【0004】
この問題を解決するため、トナーを溶融状態にして粘着力を発生させ、印刷媒体に転写する溶融転写定着方式が用いられている。これは図9に示すように、中間転写体52とバックアップローラー53をヒーター59により加熱し、中間転写体52上のトナー画像を中間転写体上で溶融した後で、バックアップローラー53で加圧することで、印刷媒体57に転写を行う方式である。
【0005】
この場合、環境要因への依存度は低くできるが、トナーの粘着力で印刷媒体へ転写を行うため、転写圧力を過大(1MPa以上)にする必要があった。そのため印刷媒体57が、バックアップローラー53と中間転写体52の接触部に噛み込むときに、中間転写体52で発生する振動が、駆動連結されている感光体51、現像装置50にも伝わり、ショック目と呼ばれる画像歪みが発生する原因となっていた。
【0006】
また、トナー画像の転写時に印刷媒体57に転写せず、中間転写体52に残存したトナーが、バックアップローラー53と中間転写体52の接触部で過大な圧力がかかることで、中間転写体表面にこびりつき、クリーニング装置58でこの残存トナーを除去するのが困難になるという問題も起こっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のごとく、従来の技術では次のような問題点がある。
【0008】
不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを用いる液体現像電子写真装置において、中間転写体上に形成されたトナー画像の印刷媒体への転写、定着プロセスにおいて、静電転写方式の欠点であった、周囲の温度、湿度といった環境要因への依存度をなくすため溶融転写定着方式が考案された。
【0009】
この溶融転写定着方式では、中間転写体とバックアップローラーを加熱し、中間転写体上のトナー画像を、中間転写体上で溶融した後でバックアップローラーによって圧力をかけることで、印刷媒体へのトナー画像の転写、定着をおこなっていたが、このときに必要な圧力が過大(1MPa)であり、このバックアップローラーと中間転写体の接触部に印刷媒体が噛み込まれるときに発生する振動が、中間転写体と駆動連結された感光体、現像装置にも伝わり、ショック目と呼ばれる画像歪みの原因となっていた。
【0010】
また、トナー画像の転写時に印刷媒体に転写されず、中間転写体上に残存したトナーをクリーニングする際、この残存トナーが、バックアップローラーと中間転写体の接触部で過大な圧力がかかり、中間転写体の表面に圧力によりこびりつくことで、非常に除去しにくい状態となっていた。
【0011】
この発明の課題は、不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを用いる液体現像電子写真装置において、中間転写体上に形成されたトナー画像の印刷媒体への転写、定着に関し、溶融転写を行う際に印刷媒体へかける圧力を軽微な圧力でも十分な媒体への転写効率と定着強度を確保することができる液体現像電子写真装置を提供することにある。
【0012】
また、これにより、印刷媒体への転写が行われず、中間転写体上に残った残存トナーのクリーニングも容易に行えるようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の問題点を解決するために、この発明では次に示す手段を取った。
【0014】
図1に示すように、印刷媒体12への転写前に、中間転写体3上のトナー画像を、中間転写体3に内蔵したヒーター10により、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する。
【0015】
さらに、固形分比率調整装置8により、中間転写体3上のトナー固形分を50%から90%に調整する。この状態で中間転写体3とバックアップローラー4の接触部(溶融転写部)にて印刷媒体12に転写を行うが、このときの接触部で加える圧力を1MPa以下にし、かつ中間転写体3に500Vから5kVの範囲内のバイアス電圧をトナーが印刷媒体に転写する方向に印加する。
【0016】
このトナー画像の転写の後、中間転写体、感光体、現像装置といった画像形成部とは駆動連結されていない、別の定着装置11により、0.5MPaから5MPaの圧力をかけ、かつこの定着装置11を内蔵のヒーター10によりトナー固形分の融点よりも高い温度に加熱することで、印刷媒体へのトナー画像の定着を行う。
【0017】
溶融転写部での温度低下を防ぐため、バックアップローラー4もヒーターを内蔵し、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱した構成としても良い。
【0018】
また、同様に溶融転写部での温度低下を防ぐため、印刷媒体が溶融転写部に入る前に、印刷媒体の温度をトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する手段を備えるようにしても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明は、次に示す実施の形態を取った。
【0020】
中間転写体にヒーター等の熱源を備え、中間転写体表面に形成されたトナー画像を、トナーの固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する構成とする。
【0021】
これにより、中間転写体上のトナーをトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱することで、弱粘着状態になり、中間転写体表面への粘着は弱く、印刷媒体へ最も転写しやすい状態となる。
【0022】
印刷媒体への転写前に、中間転写体上のトナー画像の、トナー固形分の比率を調整する固形分比率調整手段を備える。
【0023】
これにより、固形分比率を50%から90%に調整することで、不揮発性キャリアオイルを用いた場合でも、中間転写体への固化吸着が発生せず、転写後の定着工程において不揮発性残キャリアの影響による定着不良が発生することも防げ、かつ残キャリア感も感じられない好ましい状態にすることができる。
【0024】
印刷媒体への転写を行う、中間転写体とバックアップローラーとの接触部にて付加する圧力を1MPa以下の軽微な圧力とする。
【0025】
これにより、中間転写体とバックアップローラーの接触部に印刷媒体が噛み込まれるときに発生する振動を抑えることができ、この振動が感光体、現像装置に伝わり、現像プロセスにおいて起こるショック目と呼ばれる画像歪みの発生を防止できる。また、印刷媒体に転写されず、中間転写体上に残った残存トナーのクリーニングにおいても、トナーにかかる圧力が小さいため、中間転写体表面にこびりつくことがなく、容易にクリーニング装置により除去することが可能となる。
【0026】
トナー画像の印刷媒体への転写時に、トナーが印刷媒体に転写される方向のバイアス電圧を500Vから5kVの範囲内で中間転写体に印加する構成とする。
【0027】
これにより、中間転写体上のトナーには、中間転写体表面から引き剥がされる方向に電界力が働くため、トナーの中間転写体表面への粘着力は弱まり、1MPa以下という軽微な圧力での印刷媒体への溶融転写が可能となる。
【0028】
中間転写体、感光体、現像装置といった画像形成部とは駆動連結していない定着装置を備え、この定着装置をトナー固形分の融点よりも高い温度に加熱した状態にし、トナー画像の転写された印刷媒体に0.5MPaから5MPaの圧力をかけることで、印刷媒体への画像定着を行う構成とする。
【0029】
これにより、転写時に不十分であった印刷媒体へのトナー凝集力を高め、十分な定着強度を確保できる。また、この定着装置は、中間転写体、感光体、現像装置といった画像形成部とは駆動連結されていないため、0.5MPaから5MPaといった強圧力をかけても、従来問題であったショック目等の画像歪みが発生しない。
【0030】
【実施例】
この発明による代表的な実施例を説明する。
【0031】
本液体現像電子写真装置は、図2に示すような構成となっている。本液体現像電子写真装置は、不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを現像液として使用する電子写真装置である。
【0032】
印刷プロセスは、次のように行われる。感光体2を帯電装置5により帯電後、露光装置6により光学露光することで感光体表面に静電潜像を形成する。この感光体2に接するように構成された現像装置1は、現像ローラー1a表面に液体トナーを薄く塗布し、この現像ローラー1aを、現像ローラー上の液体トナー膜が感光体表面に形成された静電潜像上に接するように当接させ、静電潜像との電界力により、現像ローラー1a上の液体トナーのトナー粒子を静電潜像に付着させる。
【0033】
これにより感光体2上に形成されたトナー画像は、中間転写体3に転写される。感光体2は、トナー画像を中間転写体3に転写後、クリーニング装置9により表面に残ったトナーを除去し、除電装置7により除電することで初期化される。中間転写体3に転写されたトナー画像は、さらに中間転写体3から印刷媒体12へと転写、定着される。その後、中間転写体3上に転写されずに残った残存トナーは、クリーニング装置9により除去される。
【0034】
以上のような、印刷プロセスを行い、印刷媒体への印刷を実行するのであるが、中間転写体3上に形成されたトナー画像を、周囲の温度や湿度等の環境要因に依存することなく、確実に印刷媒体へ転写、定着させるため、本液体現像電子写真装置では、以下のような方式を用いている。
【0035】
図2に示すように、中間転写体3にはヒーター10を内蔵しており、中間転写体表面に形成されたトナー画像を、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する。この温度は、トナー固形分の融点よりも高い温度にすると、溶融したトナーが中間転写体表面に対して強粘着を持ち、印刷媒体への転写効率が低下し、中間転写体表面に粘りつくことで、残存トナーのクリーニングも困難となる。
【0036】
また、トナー固形分のガラス転移温度よりも低い温度にすると、トナーが粘着力を持たないため、印刷媒体への転写効率が低下してしまう。よって、中間転写体表面に形成されたトナー画像を、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱することで、最も印刷媒体に効率よく転写することが可能であり、また、残存トナーのクリーニングも容易に行えるようになる。
【0037】
このとき使用するトナーとして、トナー固形分のガラス転移温度が60℃以下でトナー固形分の融点が120℃以下のものを使用しても良い。これにより、中間転写体3の温度を100℃以下に設定することが可能となり、これに接することとなる感光体2の温度も100℃以下にすることができ、耐熱温度の低い最も安価な感光体を使用することができる。
【0038】
また、中間転写体3で加熱されたトナーが、バックアップローラー4に接触する部分で、バックアップローラー4の温度により冷却されてしまうことを防ぐため、図2に示すように、バックアップローラー4はヒーター10を内蔵し、このバックアップローラー4もトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱しておく。
【0039】
また、印刷媒体自体の温度により、中間転写体上のトナーが冷却されてしまうことを防ぐため、図に示すように、ヒーター10を内蔵した印刷媒体加熱装置13により、印刷媒体を転写前に、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱している。
【0040】
この印刷媒体加熱装置13を別途設けることなく、図3に示すように、ヒーター10によりトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱されたバックアップローラー4に、印刷媒体12を転写前に所定の区間接触させることで、印刷媒体を加熱するようにしても良い。これにより、別途印刷媒体加熱装置を設ける必要がなく、安価な構造とすることができる。
【0041】
中間転写体表面に形成されたトナー画像のトナー固形分を、図2に示すような、固形分比率調整装置8により、50%から90%に調節する。中間転写体上に形成されたトナー画像は、トナー固形分と、キャリアオイルによりなっているが、この固形分比率調整装置8は、図4に示すように、固形分比率調整装置8のローラーを中間転写体3上に形成されたトナー画像のキャリアオイル膜に接するようにし、ローラー上にキャリアオイルを転移させるようにして除去することで、トナー画像のトナー固形分の比率を上げ、除去量を調節することで、固形分が50%から90%になるようにしている。
【0042】
この固形分比率は、90%以上にすると、中間転写体に対して固化吸着が発生するため、印刷媒体への転写効率が低下する。固形分比率を50%以下にすると、印刷媒体への転写後の定着プロセスにおいて残キャリアの影響による定着不良が発生し、また、定着後の印刷媒体が湿った状態(残キャリア感のある状態)となってしまう。
【0043】
よって、固形分比率調整装置8により、中間転写体上のトナー画像を印刷媒体に転写する前に、トナー固形分を50%から90%にすることで、最も印刷媒体に効率良く転写することが可能となる。
【0044】
中間転写体とバックアップローラーの接する部分(転写部)において、上記の状態にしたトナー画像に圧力をかけて印刷媒体に転写を行うが、このときの圧力を1MPa以下の軽微な圧力とする。これにより、印刷媒体が転写部に噛み込まれるときに発生する振動を抑えることで、現像プロセスでショック目と呼ばれる画像歪みが発生するのを防止している。
【0045】
中間転写体とバックアップローラーの接する部分でトナー画像の転写を行うとき、図5に示すように、中間転写体3にトナーが印刷媒体12に転写される方向に500Vから5kVの範囲でバイアス電圧を印加する。これにより、トナー固形分は、中間転写体3表面から引き剥がされる方向に電界力が働くため、トナー固形分の中間転写体に対する粘着力が弱まり、1MPa以下という軽微な圧力での印刷媒体への転写が可能となる。
【0046】
このバイアス電圧は、500V以下では中間転写体へのトナーの粘着力低減が十分ではなく、5kV以上ではトナー内で微小放電が発生し、転写効率が低下してしまうので、500Vから5kVの範囲でバイアス電圧を印加することで、最も効率よく転写を行えるようにしている。
【0047】
印刷媒体へのトナー画像の転写後、図2に示すように、ヒーター10を内蔵し、このヒーターによりトナー固形分の融点よりも高い温度に加熱した定着装置11により、0.5MPaから5MPaの圧力を印刷媒体にかけることで、転写されたトナー画像の定着を行う。
【0048】
この定着装置11は図に示すように、中間転写体、感光体、現像装置といった画像形成部とは駆動連結されておらず、よって強圧力をかけている定着装置に印刷媒体が噛み込まれるとき、振動が発生しても印刷プロセスへの影響はなく、ショック目などの画像歪みの原因となることはない。
【0049】
この定着装置による定着処理で、転写時に不十分であった印刷媒体へのトナー凝集力を高め、十分な定着強度を確保できる。この定着処理時の圧力は、0.5MPa以下では十分に凝集力を高めることができず、5MPa以上では、圧力による定着部での画像流れが発生するので、0.5MPaから5MPaの範囲とすることで、最も効率的に定着を行えるようにしている。
【0050】
また、この定着装置を図6に示すように、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱した第一の定着装置11aにより、0.5MPaから6MPaの圧力をかけ、その後、トナー固形分の融点よりも高い温度に加熱した第二の定着装置11bにより、第一の定着装置11aよりも低い圧力をかけ、印刷媒体へのトナー画像の定着を行うよう構成しても良い。
【0051】
こうすることにより、第一の定着装置11aに対し、オフセットが発生しやすい高圧力条件(0.5MPaから6MPa)を溶融トナー自身の凝集力が強い温度(ガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度)で付与することにより、第一の定着装置11aへのオフセットを防いだ状態でトナー粒子間を物理的凝集状態にすることが可能となる。
【0052】
さらに、別途トナーを完全に溶融する温度(トナー固形分の融点よりも高い温度)を第二の定着装置11bにより付与することにより、十分な定着強度を得ることができる。またトナー粒子を完全溶融させる第二の定着装置11bでは、第一の定着装置11aにて高圧力による物理的凝集状態になっていることにより、高圧力をかけることが不要となり、第二の定着装置11bへのオフセットの発生を防止することができる。
【0053】
本液体現像電子写真装置は、以上のような方式で印刷媒体へのトナー画像の転写、定着を行っているが、ここで使用する、中間転写体とバックアップローラーにて付与する圧力、固形分比率調整装置によるトナー固形分比率、転写時に中間転写体にかけるバイアス電圧、定着装置にて付与する圧力および定着装置の温度を前記の範囲で可変とし、印刷媒体の種類に応じて最適値に変更することができるように構成してある。
【0054】
例えば、図7に示す表のように、印刷媒体の厚み、表面粗さ等の印刷媒体の種類により、それぞれのパラメータの最適値情報を本液体現像電子写真装置内部に持ち、印刷に使用される印刷媒体の種類毎に、このパラメータ値を使用して最適な状態で転写、定着プロセスを実行するようになっている。
【0055】
【発明の効果】
この発明により、以下に示すような効果が期待できる。
【0056】
不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを液体現像液として使用する液体現像電子写真装置において、印刷媒体へのトナー画像の転写に、トナー画像を熱により溶融し、圧力を加えて印刷媒体に転写する溶融転写定着方式が用いられている。この溶融転写定着方式を行う場合、転写、定着時に必要な印刷媒体に加える圧力が過大なため、印刷媒体への転写、定着時に振動が発生し、ショック目と呼ばれる画像歪みが発生する原因となっていたが、本発明により、この転写時に加える圧力を軽減し、なおかつ正確で確実な転写、定着を行うことで、このような画像歪みが発生しないようにできる。
【0057】
また、印刷媒体への転写時に、転写されずに中間転写体上に残った残存トナーのクリーニングにおいても、転写時にかけられる圧力が小さいので、中間転写体表面にトナーがこびりつくことがなく、容易に除去することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成図である。
【図2】本発明の実施例構成図である。
【図3】印刷媒体加熱装置を別途設けない場合の構成図である。
【図4】固形分比率調整装置の動作説明図である。
【図5】印刷媒体への転写時のバイアス電圧付加説明図である。
【図6】第一と第二の定着装置を備えた場合の構成図である。
【図7】印刷媒体の種類による各種パラメータの最適値表説明図である。
【図8】従来の液体現像電子写真装置の構成図である。
【図9】従来の溶融転写定着方式の説明図である。
【符号の説明】
1:現像装置
1a:現像ローラー
2:感光体
3:中間転写体
4:バックアップローラー
5:帯電装置
6:露光装置
7:除電装置
8:固形分比率調整装置
9:クリーニング装置
10:ヒーター
11:定着装置
11a:第一の定着装置
11b:第二の定着装置
12:印刷媒体
13:印刷媒体加熱装置
Claims (3)
- 不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを液体現像液として用いて、静電潜像の形成される感光体に接触して液体現像液を供給し、かつ前記感光体との間に生成される電界に応じて、該液体現像液のトナー粒子を前記感光体に付着させてトナー画像を形成する現像部と、該感光体上のトナー画像を転写するための画像支持体と、画像支持体に転写されたトナー画像を、画像支持体上において加熱溶融して、印刷媒体に溶融転写する転写部と定着を行う定着部から成る液体現像電子写真装置において、
印刷媒体への転写前に画像支持体上のトナーをトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する手段と、
印刷媒体への転写前に画像支持体上のトナー固形分を50%から90%に調整する手段と、
画像支持体上のトナーを印刷媒体へ転写する部分において、1MPa以下の圧力を付与する手段と、
印刷媒体へのトナー転写時に、トナーが印刷媒体に転写する方向に、500Vから5kVの範囲内でバイアス電圧を印加する手段と、
印刷媒体へのトナー転写後、画像支持体、感光体、現像部といった印刷機構とは駆動連結しておらず、トナー固形分の融点よりも高い温度に加熱された状態で、0.5MPaから5MPaの圧力をかけ、印刷媒体へのトナー画像の定着を行う手段と、
印刷媒体が画像支持体と対向する回転部材の接触する部分に入る前に、印刷媒体をトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する手段と、
を備えることを特徴とする液体現像電子写真装置。 - 不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを液体現像液として用いて、静電潜像の形成される感光体に接触して液体現像液を供給し、かつ前記感光体との間に生成される電界に応じて、該液体現像液のトナー粒子を前記感光体に付着させてトナー画像を形成する現像部と、該感光体上のトナー画像を転写するための画像支持体と、画像支持体に転写されたトナー画像を、画像支持体上において加熱溶融して、印刷媒体に溶融転写する転写部と定着を行う定着部から成る液体現像電子写真装置において、
溶融転写時の画像支持体に対向し、印刷媒体を画像支持体に押し付ける回転部材を、トナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する手段、
を備えることを特徴とする請求項1記載の液体現像電子写真装置。 - 不揮発性を示す高粘度で高濃度な液体トナーを液体現像液として用いて、静電潜像の形成される感光体に接触して液体現像液を供給し、かつ前記感光体との間に生成される電界に応じて、該液体現像液のトナー粒子を前記感光体に付着させてトナー画像を形成する現像部と、該感光体上のトナー画像を転写するための画像支持体と、画像支持体に転写されたトナー画像を、画像支持体上において加熱溶融して、印刷媒体に溶融転写する転写部と定着を行う定着部から成る液体現像電子写真装置において、
印刷媒体を画像支持体と対向する回転部材の接触する部分に入る前に、加熱した回転部材に所定の区間接触させることにより、印刷媒体をトナー固形分のガラス転移温度よりも高い温度で、かつトナー固形分の融点よりも低い温度に加熱する手段、
を備えることを特徴とする請求項1または2記載の液体現像電子写真装置。
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