JP3765506B2 - ホログラム液晶表示時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示時計に係り、特にホログラムを使用して視認性、装飾性を高めるようにしたホログラム液晶表示時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウオッチ、クロック等各種の時計の表示に液晶が使用されている。液晶表示時計は、両面に電極が形成された液晶層の両側に偏光板を配置し、背面に反射層を形成したモジュールを時計ケース内に納めたもので、電極間に電圧を印加して液晶層の配向を変えることにより、デジタル表示、アナログ表示、あるいは両者の併用によって時刻を表示するさまざまなものが市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
液晶表示時計は、電力消費が少なく、可動部分がないため長寿命であるものの、視野角が狭く、時計表面からの正反射光が時刻表示像と重なって目に入るため視認性が十分でない等の問題がある。また、時計には装飾性が求められ、従来の液晶表示時計では、文字板に絵柄を描いたり、反射層表面を処理して模様をつけるなどして対応しているが、多様な装飾を行うことは困難で単調になりがちで、必ずしも十分とは言えなかった。
【0004】
本発明は上記課題を解決するためのもので、視認性を向上させるとともに、装飾性を向上させることができるホログラム液晶表示時計を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液晶パネルの背面に液晶パネルに対して回転可能に反射型拡散ホログラム層を配置するか、または液晶パネルの表面に透過型拡散ホログラム層を、液晶パネルの裏面に反射層を配置し、反射型拡散ホログラム層、透過型拡散ホログラム層に、正反射光を避ける軸ずらし機能をもたせたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3により本発明のホログラム液晶表示時計の第1の実施の形態についせ説明する。図1は第1の実施の形態のホログラム液晶表示時計を示す図であり、図1(a)は断面図、図1(b)は液晶パネルの層構成を説明する図、図1(c)は平面図、図2は反射型拡散ホログラムの作製方法を説明する図、図3は反射型拡散ホログラムの指向性を説明する図である。
ホログラム液晶表示時計は、図1(a)に示すように、液晶パネル1の裏面に界面での反射を防止するために屈折率整合液2を介在させて反射型拡散ホログラム3を積層したものである。液晶パネル1は、図1(b)に示すように、液晶層1cの両面に電極層1b、1dが形成され、電極層の外側に偏光板1a、1eが配置された構造であり、電極層間に電圧が印加されたとき、図1(c)に示すように、例えば、数字部分が光透過性となって反射型拡散ホログラム3からの反射回折光により時刻が表示される。また、電極層間に電圧を印加したとき、数字部分以外の領域が光透過性となるようにして時刻表示を行ってもよく、この場合、反射型拡散ホログラムに、更にホログラム記録によりロゴマークM等を記録しておけば、図1(c)に示すようにロゴマークMも観察される。なお、このようなロゴマークは反射型拡散ホログラム3上に多重記録してもよいし、別に記録してこれを積層してもよい。
【0007】
反射型拡散ホログラム3は、図2に示すように、反射拡散板(散乱板)4と感材3とを所定間隔を置いて配置し、反射拡散板4へ入射光5を照射したときの反射拡散光(散乱光)6を感材3の背面へ照射し、参照光7を感材3の表面に照射し、拡散光と参照光の干渉縞を記録したものであり、図3に示すように、参照光7を反射型拡散ホログラム3に照射すると、図2の拡散光6の指向性に対応した反射回折光8が反射される。したがって、拡散光6の指向性が、参照光に対して軸外れ(環境光の正反射光に対して拡散光の方向がずれる)を起こすようにしておけば、環境光(参照光)の正反射光と反射回折光が重ならないので、視認性を向上させることができる。この場合、図1(a)の屈折率整合液2の部分で、反射型拡散ホログラム3を回転可能にしておけば、反射回折光の指向性の方向を選択することができるので、周囲の状況に応じて反射型拡散ホログラム3を回転することにより、環境光の正反射光を避けて観察することができる。この場合、屈折率整合液2の粘性を使って回転させるようにすれば、液晶パネル、反射層界面での反射を防ぎ、高い視認性が得られるとともに、スムーズな回転を行わせることかできる。
【0008】
次に、図4〜図6により本発明の他の実施の形態について説明する。
この実施の形態では、図4に示すように、透過型拡散ホログラム10の裏面に液晶パネル11が配置され、液晶パネル11の背面には鏡面反射板12が配置される構造になっている。液晶パネル11は図1で説明したと同様の層構成をしており、電極層間に電圧を印加して光透過性になった液晶部分を通して鏡面反射板12からの光が反射されて時刻が表示される。透過型拡散ホログラム10は、所定の指向性を与えるためのもので、図5に示すように、感材10の同じ側に参照光7と反射拡散板(散乱板)4からの光を入射させて干渉させ、その干渉縞を記録したものである。図6に示すように、透過型拡散ホログラム10に環境光(参照光7)を照射すると、環境光の方向とは重ならない方向に透過回折光が得られる。したがって、この透過型拡散ホログラム10を通して液晶パネルに照射される光は、液晶パネルの光透過性部分を通って鏡面反射板で反射され、再度液晶パネルの光透過性部分を通り、透過型拡散ホログラム10を透過し、環境光の正反射光とは重ならないで観察される。なお、鏡面反射板で反射され、再度液晶パネルの光透過性部分を通った光のうち、参照光と同じ方向、あるいはそれと共役の方向の光は透過型拡散ホログラム10で再度回折されて二重像となる可能性があるが、透過型拡散ホログラム10、液晶パネル11、鏡面反射板は極く近接距離で配置されているため、殆どその影響はない。なお、この実施の形態においても、透過型拡散ホログラム10を液晶パネルに対して回転可能とすることににより、周囲の状況に応じて指向性の方向を選択することができるので、視認性を向上させることができる。なお、鏡面反射板を、拡散板とすることによりより視野を広げることが可能であり、また、鏡面反射板の代わりに反射型拡散ホログラムを使用してもよい。
【0009】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、液晶パネルの裏面に反射型拡散ホログラムを、あるいは液晶パネルの表面に透過型拡散ホログラムを配置し、各ホログラムに環境光の正反射光を避ける軸ずらし機能を持たせることにより、視認性を向上させることができる。また、ホログラムにロゴマークやさまざまな模様等を記録しておくことにより、多様な装飾効果を上げることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のホログラム液晶表示時計を示す図である。
【図2】 反射型拡散ホログラムの作製方法を説明する図である。
【図3】 反射型拡散ホログラムの指向性を説明する図である。
【図4】 他の実施の形態のホログラム液晶表示時計を示す図である。
【図5】 透過型拡散ホログラムの作製方法を説明する図である。
【図6】 透過型拡散ホログラムの指向性を説明する図である。
【符号の説明】
1,11…液晶パネル、2…屈折率整合液、3…反射型拡散ホログラム、4…反射散乱板、10…透過型拡散ホログラム、12…鏡面反射板。
Claims (4)
- 液晶パネルの背面に反射型拡散ホログラム層が配置され、前記反射型拡散ホログラム層は、液晶パネルに対して回転可能であり、正反射光を避ける軸ずらし機能を有していることを特徴とするホログラム液晶表示時計。
- 液晶パネルの表面に透過型拡散ホログラム層が、液晶パネルの裏面に反射層が配置され、前記透過型拡散ホログラム層は、正反射光を避ける軸ずらし機能を有していることを特徴とするホログラム液晶表示時計。
- 請求項2記載の時計において、前記透過型拡散ホログラム層は、液晶パネルに対して回転可能であることを特徴とするホログラム液晶表示時計。
- 請求項1〜3のうちいずれか1項記載の拡散ホログラム層上には、更に、所望の絵柄が多重にホログラム記録されるか、或いは別にホログラム記録して積層されていることを特徴とするホログラム液晶表示時計。
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US09/063,424 US6097514A (en) | 1996-07-31 | 1998-04-20 | Hologram replicating method, and volume hologram |
Applications Claiming Priority (1)
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JP25327096A JP3765506B2 (ja) | 1996-09-25 | 1996-09-25 | ホログラム液晶表示時計 |
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JPH1096792A JPH1096792A (ja) | 1998-04-14 |
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1996
- 1996-09-25 JP JP25327096A patent/JP3765506B2/ja not_active Expired - Fee Related
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